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流星ハロウィン桜ナイトパーク

#サクラミラージュ #お祭り2021 #ハロウィン

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 今宵の遊園地は生憎貸切なんだ、合言葉を知っているかい?
 トリックオアトリート――ああ、これは失礼。さぁさぁ中へどうぞ。
 そう……今夜の遊園地は、おばけだけの貸し切りさ!
 それに今日は、とっておきの特別な夜だってこと、知っているかい?
 何せ、おばけパレードに願い星たちがキラキラ降り注ぐ、流星群の日なのさ。

●おばけの園内案内
 コウモリでも飛んでそうな夜空をぐるりと巡る、大きな大きな観覧車も。
 思わず悲鳴をあげちゃうような、ジェットコースターやフリーフォール、スプラッシュコースターなんかのスリル満点な絶叫マシンも。
 キラキラ輝く2階建てのメリーゴーラウンドや、くるくる廻るティーカップ、それに、こわくて楽しいお化け屋敷さえも。
 今宵のアトラクションはどれもこれも、みーんな全部ハロウィン仕様。

 勿論、乗り物だけじゃない。
 園内で買える美味しいスイーツやフードやグッズだって、今夜は全部ハロウィン色。
 特に、魔女のカクテルワゴンはおすすめだね。
 煙もこもこ炭酸しゅわしゅわな、ストローで飲むドライアイス入りスプーキードリンクは、オレンジとブドウの2層のハロウィンカラー。ホイップクリームのおばけが乗ったミルクシェイクも甘くて可愛いし。試験官グラスに入った、真っ赤なベリーのジュースやアルコールで乾杯も、楽しいかもしれないねぇ。
 どのドリンクも、アルコール入りでもノンアルコールでも作って貰えるよ。
 フードのワゴンも、手軽で美味しい物でいっぱいだよ。
 パンプキン味や黒キャラメル味のハロウィンポップコーンに、目玉チョコが乗ったソフトクリーム。チョコ黒猫まんやおばけ肉まんやパンプキンまん、ハロウィンカラーのカラフルラップサンドなんかも、歩きながら食べられるし。
 店でゆっくり座ってしっかり食べたいのなら、ドクロ男爵のカフェに行ってごらん。
 血のようなベリーソースのパンケーキや、紫芋と南瓜のモンブラン、おばけデコレーション沢山なハロウィンビックパフェのようなハロウィンスイーツ。南瓜そのものをくり抜いて豪快に器にしたパンプキングラタンやちょっと珍しいハロウィンアレンジの手毬寿司なんかの食事まで、じっくり食べるよ。

 あとは、ハロウィンマーケットも開催されているから、記念に何か土産でも買ってみるのも思い出になるかも。
 夜の遊園地での定番アイテム、触覚みたいにみょんみょんと揺れる光るヘアバンドなんておすすめ! 定番の光る星やハートや花、丸モチーフも勿論いいけれど。南瓜や悪魔角なんかのおばけ仕様のものは、今宵だけの限定。光る悪魔尻尾もお揃いでどうだい? 目立つこと間違いなしさ。
 他にもハロウィンならではな、光るグッズや雑貨やアクセサリー等々も沢山だよ。
 それにね……ここだけの秘密だよ?
 桜色の南瓜頭が目印の、サクラカボチャリッヒを見つけたら、是非捕まえてみて。
 彼は、今宵のハロウィンパークの王様おばけ。
 鬼ごっこの王様な彼を見事捕まえられたら、ご褒美のお菓子が貰えるんだ。

 楽しくて煌びやかな見応え抜群のパレードだって、今夜は一等特別仕様さ。
 イルミネーション輝くおばけたちの楽しい大行進をどこで観るかは、貴方次第。
 何かを食べながら眺めてもいいし、臨場感溢れる最前列で観るもいいし、アトラクションを楽しみながらでもいいし。
 何なら、飛び入りでパレードに参加だってできるよ!
 それに今夜のおばけパレードは、一等とっておきの特別なんだ。
 華やかなパレードに煌めきを添えるのは、夜空から降り注ぐ流星群。
 桜や星が降るおばけパレードに参加するのも楽しそうだし、ゆったりと美味しいものを食べながら店から眺めるのもいいし。
 観覧車から観ても迫力もムードも満点、ジェットコースターで流星の空を駆け抜けるのも面白いだろうね。
 ついでに、何か願い事があれば……そっと想いを馳せてみるのもいいんじゃないかい?
 おばけにだって、叶えて欲しい願いはたくさんあるもの。

 とにかく、おばけだけの夜の遊園地を思いっきり満喫しに、いってらっしゃい!
 もしかしたら、不思議な存在なんかも……迷い込んじゃっているかもしれないけれど。
 何せ今宵はハロウィン、仲良くしてやってくれな!

●星と桜と夜の遊園地
 「もうすぐハロウィンだが、皆はおばけさんは好きだろうか? 俺はおばけさんが大好きだ。そしてサクラミラージュの世界において地球を統一している帝都にも、勿論ハロウィンも伝わっているが。一年中桜の咲き誇る帝都が、この時期はハロウィンらしいオレンジ色の装いに染まるようだ」
 筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)はそう皆に微笑んだ後。
「そんなハロウィンの賑わいにつられてか、か弱い子供の影朧が南瓜に宿って現れることがあるのだという。今回の案件も、そのひとつだ」
 視えた予知を語り始める。

 ハロウィンの賑わいにつられたかのように、今回子供の南瓜影朧が現れるのは。
「場所は、帝都にある夜の遊園地だ。この遊園地はハロウィン期間中、限定で夜も開園しているのだが、おばけさんしか入園できないという。なので仮装をして、入場口で合言葉……「トリックオアトリート」と告げれば、皆もおばけさんと認められて入園できる。遊園地内はアトラクションも園内も食べ物なども、全てハロウィン仕様に飾られているとのこと。それにこの日は、夜のハロウィンパレードの時間帯に、流星群も降り注ぐようだ。そんな普段ならば閉園している夜の遊園地を目一杯楽しみつつも、影朧の対処にあたって欲しい」
 とはいえ、対処とは言っても、この子供の影朧はとてもか弱い存在。
「この影朧達はユーベルコードを使えば一撃で倒せるが。ハロウィンを目一杯楽しむことで、こうした影朧を転生に導いてあげることができる」
 この子供の影朧は、南瓜を被った幽霊みたいな感じの姿をしているというが。
 楽しく遊んでいる皆の後ろから、いつの間にかとことこついてくる。
 話しかけて一緒に楽しむもよし、そっとそのままにしておいても構わない。
 追い払いなどしなければ、皆が楽しく過ごせれば影朧も一緒に楽しくなって転生するというわけだ。
「子供の南瓜影朧達は、遊園地のイルミネーションパレードが終わる頃までは、皆についてくると思うが。遊んでやるなり、そっとしておくなり、皆が楽しんでいれば一緒に楽しくなって満足して転生するので。夜の遊園地を沢山楽しんで欲しい」
 それから清史郎は、皆もおばけさんになるのを忘れずにな、と笑みながら。
 掌に満開桜のグリモアを咲かせて、おばけたちだけの夜の遊園地へと猟兵達を導く。


志稲愛海
 志稲愛海です。
 よろしくお願いします!

 ※ご連絡※ 第1章受付は、10/22(金)朝8:31より開始します。
 追加冒頭はありません。

 今回は、ハロウィン仕様の夜の遊園地で遊ぼう! という内容です。
 楽しく過ごせば、子供の南瓜影朧も楽しくなって転生します。

 今回の内容は以下です。

 第1章:帝都を遊ぶ(日常)
 第2章:スタアゲイザー(日常)

 夜の遊園地への入園条件は、仮装と合言葉となっていますが。
 どんな仮装をするのかのご指定がもしあれば教えて下さい。
 簡単に、猫耳着用、シーツかぶる、程度等でもOKですし。
 記載なしでも何らかの仮装をしているものとみなします。
 合言葉も記載せずとも、入口で告げたものとして入園できています。

 第1章は、夜のパレード開始までの時間をご自由にお過ごし下さい!
 できることは概ねOPにある通りですが。
 夜の遊園地で出来そうな事、食べられそうな物、買えそうな物等大抵あります。

 第2章はハロウィンイルミネーションパレードが始まり、流星群が降りはじめます。
 パレードの鑑賞や参加は勿論、引き続き夜の遊園地を自由に楽しんで下さい!
 第1章は食べ歩き、第2章はアトラクション、などでも勿論構いませんし。
 1章も2章もアトラクション! 2章とも食べ歩き! 等々。
 目一杯、お好きな様に楽しんでいただけたらです。

 子供南瓜影朧は皆様の後をとことこついてきますが、害はありません。
 声を掛けたり一緒に遊ぶのは勿論。
 無下に扱わなければ、皆様が楽しそうであれば影朧も楽しくなります。
 どんな子と遊びたいかのご希望あれば記して頂ければです。
 特に構わずにそっとしておきつつ楽しむ、でもOKです。

 公序良俗に反する事、他人への迷惑行為、未成年の飲酒喫煙は厳禁です。
 締切等はMS個別ページやTwitterでお知らせします。

●お願い
 同行者がいる場合は【相手の名前(呼称推奨)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入をお忘れなくお願いします。

 グループ参加の人数制限はありません、お一人様~何人ででもどうぞ!
 ですが、ご指定の同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。

 お声掛けあれば清史郎をはじめ、当方のグリモア猟兵もご一緒させて頂きます。

 可能な限り皆様書かせて頂きたく思っています。
 お気軽にご参加ください!
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第1章 日常 『帝都を遊ぶ』

POW   :    とにかく全力で楽しむ

SPD   :    得た情報を基に楽しむ

WIZ   :    効率よく楽しむ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

満月・双葉
仮装は烏天狗をイメージ
羽は黒く染めて、和風の男装
鳥の羽の団扇を腰にさして

うーん、人いっぱいいるな…(眉を顰めるも)
シャオちゃんが楽しめるならいいか
はぐれないように手、繋いでおこう
(ともすれば弾けそうになる破壊衝動を抑えるためにも、とは言わないものの何処か不安そうで)

いい機会だよ
シャオちゃんの食べたいもの、何でも食べてみようよ
僕自身は目に付いた楽しげなものを買い、目を楽しませつつ、シャオちゃんとわざと被らないように…
うん、そうだね、1口交換

シャオちゃんが楽しんでいることを察すれば嬉しそうに動くアホ毛
来て良かった、と

カフェへの誘いを受けて
僕は何を食べようか


注;こいつに手を引かせてはいけない
方向音痴


シャオ・フィルナート
双葉さん(f01681)と
仮装:黒の猫耳尻尾
黒基調に青を取り入れた和ゴスな女装
髪はウィッグで腰丈に

遊園地…廃れてないの…初めて、見た……
人、いっぱい…

人間は苦手だけど
双葉さんの服を軽く掴みながら物珍し気にきょろきょろ

どこから、行く…?

何もかもが初めて
ミルクシェイクは甘さに驚きつつもお気に入りに
賑やかな空気に慣れてくればあれもこれも気になる

黒猫まん…俺と、お揃い…
ん……少し、勿体ない気もする
一口、交換…する?

合間に乗るアトラクション
ジェットコースターもお化け屋敷も平然と
終始真顔だけど楽しんではいる
けれど双葉さんの事も気がかりで

そろそろ、休む…?
ドクロ男爵のカフェ、だって
俺…パンケーキ、気になる…



 普段ならば、とっくに明かりも消えて、ゲートも閉ざされているはずの時間だけれど。
 今夜の遊園地は、まだまだこれからが本番。
 そして、夜空にキラキラ輝く光たちも沢山であるが。
「うーん、人いっぱいいるな……」
 ぐるりと見回してみた園内には、人……いや、おばけたちの姿がいっぱい。
 そんな賑わいに思わず眉を顰めるのは、和装に鳥の羽の団扇を腰にさした、黒い翼の烏天狗風の男前……の仮装をした、満月・双葉(時に紡がれた人喰星・f01681)。
 けれど。
「遊園地……廃れてないの……初めて、見た……」
 腰丈まである髪と黒猫尻尾をふよふよ躍らせながら、男装をした双葉の隣を歩くのは、黒基調に青を取り入れた和ゴス姿な儚い系美少女……に扮している、シャオ・フィルナート(悪魔に魅入られし者・f00507)。
 人、いっぱい……そう呟きつつも双葉の服を軽くきゅっと掴んでしまうのは、シャオもまた、人間が苦手だから。
 でも、キラキラ煌めいている夜の遊園地への好奇心は擽られるから。
「どこから、行く……?」
 夜のような藍色の瞳を巡らせ、物珍し気にきょろきょろ。
 そんな様子を見つめながらも、双葉は掌を差し出して。
「はぐれないように手、繋いでおこう」
 重なった手を確りと握れば、光が溢れる中を一緒に歩き出す。
 人は多いけれど、園内は広いため、ひしめき合ってなどは全くないし。
(「シャオちゃんが楽しめるならいいか」)
 恐る恐るではあるものの、シャオが興味を示しているのならば……人の多さも些細な問題。
 そして繋いだこの手は、迷子にならないため……でもあるけれど。
 ともすれば弾けそうになる破壊衝動を抑えるためにも――とは言わないものの、何処か不安そうでもあって。
 だから双葉は、色々と目移りしている彼に、こう提案してみる。
「いい機会だよ。シャオちゃんの食べたいもの、何でも食べてみようよ」
「じゃあ……あのおばけが、少し、気になる……」
 周囲を見回していたシャオの瞳がふと見つけたのは、ふわふわおばけが乗った飲み物。
 そんなおばけを買うために、魔女のカクテルワゴンへと早速足を向けて。
 注文したふわふわおばけを受け取るシャオの横で双葉が頼んだのは、目に付いた、試験官グラスに入った真っ赤なベリーのジュース。
 普通のグラスとはまた違ったそれは、何だか珍しくて楽し気であるし。
 目を楽しませつつ、わざと被らないようにと選んだもの。
 それから、ふわふわなおばけさんへとそっと口をつけてみたシャオであったけれど。
 瞬間、思わず瞳をぱちくり。
「甘い……」
 ホイップクリームのおばけが乗ったミルクシェイクは、予想外に甘い味だったから。
 そんな甘いおばけさんに驚きはしたものの、でも、すぐにお気に入りに。
 そして最初は人の多さにちょっぴり落ち着かなかったシャオだけれど、賑やかな空気に次第に慣れてくれば。
 気になるものが、あれもこれも。
 そんなシャオが次に買ってみたのは。
「黒猫まん……俺と、お揃い……」
 ん……少し、勿体ない気もする、なんて。
 じいっとお見合いしている、お揃いのチョコ黒猫まん。
 それからふと、双葉が買ったジャックオーランタンの顔をしたパンプキンまんを、ちらりと見て。
「一口、交換……する?」
 そう、こてりと首を傾けて訊ねてみれば。
「うん、そうだね、1口交換」
 すぐに、交渉成立。
 黒猫さんとジャックオーランタンを、ひとくちずつ交換こ。
 元々、色々とシャオに楽しんで欲しいからと選んでいたものだったから。
 でも楽しむのは、ちょっぴり変わった美味しいものばかりではなく。
 合間に、アトラクションも乗ってみて。
「わ、早い……」
 周囲がわーきゃー悲鳴を上げる刺激的なジェットコースターも。
 幽霊たちが急に脅かして来たりするお化け屋敷でも、終始真顔ではあるものの。
「次は、どこ行く……?」
 そう訊ねてきたシャオへとふと視線を向ければ、双葉のアホ毛がぴこり。
 自分を見上げるその顔を見れば、楽しんでいることを察したから。
 ――来て良かった。
 そう双葉のアホ毛も、嬉しそうにぴょこぴょこ。
 それから次の目的地を探すべく、入口で貰った案内図を広げてみれば。
「そろそろ、休む……? ドクロ男爵のカフェ、だって」
 そういえば、ずっと歩いたり遊んだりしていたから、ひと休みすることに。
「俺……パンケーキ、気になる……」
「僕は何を食べようか」
 ふたりで、これまた変わったおばけメニューに目移りしながらも。
 いざ、ドクロ男爵のカフェへと……向かっているつもりなのだけれど。
 手を引く双葉が進む方向は何故か、カフェと真逆……?
 ええ、彼女に手を引かせてはいけません。
 はたして、無事に辿り着けるのか――だって、双葉は、方向音痴なのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

朧・紅
クラウンさんと(f03642

わぁい遊園地ぃ~♪
元気に手をとって
トリックオアトリート!

僕ぴかぴかの悪魔尻尾と翼のわるぅいシスターさんですよぅ(くるり
わ、悪魔角なクラウンさんかこいい!翼は天使なのミステリアス✨

クラウンさんっ
あそこ桃色あたま発見です!
王様まてまてー

あの右のカップに居るですよ
クラウンさん右に回してまわして~
うきゃー♪
もう少しなトコで離れるカップ

最前列に王様が!
ジェットコースターならタッチ余裕ですよぅ!
席に座り
ぅひゃわ~♪
クラウンんさん
たーのし~!
うや?大変です一ミリも近づいてません!

はっクラウンさんの翼なら
下と空から挟み撃ちですよぅ
今です!

トリックオアトリート!
さぁさ王様悪魔な僕らに


クラウン・メリー
紅(f01176)と

行こう!と手を伸ばし
せーのでトリックオアトリート!

紅とっても可愛いっ!
俺は悪魔のツノが生えた魔法使い!
悪魔でお揃いでキメ!ふふ、兄弟みたいだね!

いっぱい騒いじゃおう!
わあ!おばけさんがいっぱい!
王様いるかな?探してみよっか!

ほんとだ!コーヒーカップに乗ろうとしてる!
俺達も乗って追い掛けよう!

ぐるぐる回って遠くなったり近くなったり
ひゃわー!あれれ、捕まえられない!

待て待てー!次はジェットコースターだ!
これならタッチ出来るかな?
わー!紅!楽しいね!
わわ、全然タッチ出来ない!

ナイスアイデア!飛んで追い掛けるよ!
王様捕まえた!

トリックオアトリート!
お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ!



 ゲートの先は、わくわく心躍る遊園地。
 けれどちょっと待ってと、おばけキャストが通せんぼ。
 だって夜の遊園地は、合言葉を知っているおばけだけしか入れないから。
 でも、お互い顔を見合わせ頷き合って。
 手を取り合って、せーので元気に告げるのは――トリックオアトリート!
「わぁい遊園地ぃ~♪」
「紅、行こう!」
 無事に合言葉を言って、夜の遊園地へと足を踏み入れるのは、朧・紅(朧と紅・f01176)とクラウン・メリー(愉快なピエロ・f03642)。
 いや、今夜のふたりは、こわーいおばけさん……?
「紅とっても可愛いっ!」
「わ、悪魔角なクラウンさんかこいい! 翼は天使なのミステリアス」
 ぴかぴかの悪魔尻尾と翼のわるぅいシスターさんと、悪魔のツノが生えた魔法使いなのです!
 くるりとえっへん回ってみせる、わるぅくてかわいいシスターさんと一緒に。
 お揃いの悪魔でキメ!
「ふふ、兄妹みたいだね!」
 ……いっぱい騒いじゃおう!
 だって夜はおばけの時間だもの、悪魔同士一緒に、目一杯騒いで楽しむつもり。
 それからクラウンは、賑やかな周囲をくるりと見回してみて。
「わあ! おばけさんがいっぱい!」
 ふと思い出すのは、噂に聞いたおばけのこと。
「王様いるかな? 探してみよっか!」
 それは、今宵のハロウィンパークの王様おばけ・サクラカボチャリッヒ。
 鬼ごっこの名人だという王様を捕まえるのは大変だと聞いていたけれど。
「クラウンさんっ、あそこ桃色あたま発見です!」
 紅が早速見つけたのは、王冠をかぶった桜色の南瓜あたま!
 クラウンも、紅がさした指先を視線で追ってみれば。
「ほんとだ! コーヒーカップに乗ろうとしてる!」
 くるりくるりと廻る、コーヒーカップの列に並んでいるのを発見!
「俺達も乗って追い掛けよう!」
「王様まてまてー」
 これはもう、捕まえたも同然……?
 すかさずふたりも、カップに乗り込んで。
「あの右のカップに居るですよ。クラウンさん右に回してまわして~」
「もう少しで捕まえられそうだね!」
 ぐるんっと目一杯、右にハンドルを回してみれば。
「まてまてー……うきゃー♪」
「ひゃわー! あれれ、捕まえられない!」
 ぐるぐる勢いよく回って、遠くなったり近くなったり……あともうちょっとのところで離れてしまうカップ。
 そして楽しくキャッキャとカップをおりた後、再び瞳を巡らせれば。
「待て待てー! 次はジェットコースターだ!」
「最前列に王様が!」
 今度はジェットコースターに乗ろうとしている王様の姿を見つけて。
「これならタッチ出来るかな?」
「ジェットコースターならタッチ余裕ですよぅ!」
 次こそ、余裕で捕まえられる……はず?
 ということで、ふたりも同じコースターのすぐ後ろの席にすちゃっと乗り込んで。
 カタカタと空へとゆっくり上がる中、手を伸ばしてタッチ――しようとした、瞬間。
「ぅひゃわ~♪ クラウンさん、たーのし~!」
「わー! 紅! 楽しいね!」
 がたんっと大きく揺れたと同時に、急降下!
 煌めく夜空を猛スピードで駆け抜けて、上がったり落ちたり回ったり。
 思わず声を上げてふたり、はしゃいじゃうけれど。
「うや? 大変です一ミリも近づいてません!」
「わわ、全然タッチ出来ない!」
 またもや、捕まえることができません!
 でも、わーきゃージェットコースターを満喫して降りた後、紅はぴこんと閃く。
「はっクラウンさんの翼なら、下と空から挟み撃ちですよぅ」
 今度こそ王様を捕まえるための、とっておきの作戦を。
「ナイスアイデア! 飛んで追い掛けるよ!」
 そしてクラウンが空から、紅が地から、王様を追いかければ。
 巧みにおばけたちの間をすり抜けて逃げる、桜南瓜あたま。
 ――でも。
「今です!」
「王様捕まえた!」
『……!』
 空と陸から挟み撃ちされれば、さすがの王様も逃げ切ることは不可能。
 見事なコンビネーションで、むぎゅっとサクラカボチャリッヒを確保!
 ということで!
「トリックオアトリート! さぁさ王様悪魔な僕らに」
「お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ!」
『く、この私が捕まるとは……! これは参った、降参だ』
 王様はふたりの悪魔へとそれぞれ、完敗と言わんばかりに差し出す。
 可愛くて甘いお菓子が沢山ぎゅぎゅっとつまった、ご褒美のカボチャ型キャンディーポットを。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

グラナト・ラガルティハ
マクベス(f15930)と
仮装:吸血鬼
合言葉は「トリックオアトリート」だったな。
マクベスの希望でこの格好にしたが気に入ってくれたか?マクベスは可愛らしいしよく似あっているが…いろいろ心配だな…
(恭しく手を取って口付けると手を握って)
私の花嫁なんだろう?離れないようにしてくれ。

ん、試験管に入った飲み物と言うのも面白いな。吸血鬼らしく血のようにも見えるか。
(マクベスの悪戯っぽい問いにクスリと笑い)
「マクベスの方がいいに決まっているだろう」
(首筋に噛む真似をした後頬に軽くキス)
…まったく、こんな催しもマクベスと二人だと楽しめてしまう…私も変わった物だ。

ほら、他に食べたいものはないか?共に食べよう。


マクベス・メインクーン
グラナトさん(f16720)
コスプレ:吸血鬼の花嫁(ミニドレスで女装)
ふふっ、結構久しぶりに女装するかも
グラナトさんどう?似合う?(スカートを少し摘んでポーズをとり)
グラナトさんの吸血鬼衣装も凄く似合うね、かっこいい

(アトラクションの合間の休憩)
ちょっと喉が渇いたな、何か飲もう
うーん、オレはミルクシェイクにしようかな
ホイップのおばけが可愛いし♪
あとはやっぱり遊園地だとポップコーンが定番だよな
パンプキン味結構美味しいぜ、グラナトさん(手にとってグラナトへ差し出し)

グラナトさんの飲んでるの美味しいの?
俺の血よりも?なんて…
(噛みつかれる真似をしながら頬にキスされ)
キスされるのは予想外だったかも



 いつもは閉ざされている扉が、今宵は特別に開くのだという。
 遊園地を訪れた、たくさんのおばけたちのために。
 だってハロウィンの夜は、おばけたちのものなのだから。
 そんなおばけたちだけが紡げる言の葉、それが遊園地の入場チケット代わり。
「合言葉は「トリックオアトリート」だったな」
 ゲートにいるおばけキャストにそう告げれば、すんなりと中へと通されて。
 グラナト・ラガルティハ(火炎纏う蠍の神・f16720)は、共に園内へと足を踏み入れたマクベス・メインクーン(ツッコミを宿命づけられた少年・f15930)へと、こう訊ねてみる。
「マクベスの希望でこの格好にしたが気に入ってくれたか?」
 今宵のグラナトは、マントをばさり夜空へと躍らせる吸血鬼。
 そんな気品のある伯爵然とした衣装はマクベスが選んだものだから。
「グラナトさんの吸血鬼衣装凄く似合うね、かっこいい」
 気に入っているのは、勿論のこと。
 思った通り格好良く着こなしているグラナトに、マクベスは頷いて笑んでから。
「ふふっ、結構久しぶりに女装するかも。グラナトさんどう? 似合う?」
 スカートを少し摘んで、淑やかで可愛いポーズを。
 だって、グラナトが吸血鬼であるのだから。今宵のマクベスは、ミニドレスの吸血鬼の花嫁。
 そして、久しぶりの女装だという彼であるが。
「マクベスは可愛らしいしよく似あっているが……いろいろ心配だな……」
 少し困ったように呟きを落とすグラナト。眼前のマクベスが可愛すぎて。
 けれど、恭しく手を取り、唇を落として。
「私の花嫁なんだろう? 離れないようにしてくれ」
 口付けたその手を握ったグラナトは、彼をエスコートする。
 だって今宵のマクベスは、赤き吸血鬼である己だけの、愛しき青の花嫁だから。
 そして煌めく光の中、一緒に遊園地の醍醐味であるアトラクションを楽しみつつ。
「ちょっと喉が渇いたな、何か飲もう」
 合間に、ちょっぴり休憩も。
 ふたりが足を向けたのは、様々なドリンクを提供してくれる魔女のカクテルワゴン。
「うーん、オレはミルクシェイクにしようかな。ホイップのおばけが可愛いし♪」
「ん、試験管に入った飲み物と言うのも面白いな。吸血鬼らしく血のようにも見えるか」
 マクベスは、ホイップクリームのおばけが乗った甘いミルクシェイク。
 グラナトは試験官グラスに入った真っ赤なベリーのドリンクを、それぞれ選んで。
「ほら、他に食べたいものはないか? 共に食べよう」
「あとはやっぱり遊園地だとポップコーンが定番だよな」
 グラナトの言葉に、マクベスが追加したのはポップコーン。
 けれど、普通のポップコーンでは勿論ありません。
「パンプキン味結構美味しいぜ、グラナトさん」
 マクベスが手にとってグラナトへと差し出すのは、ハロウィン限定の南瓜味。
 そして甘いミルクシェイクを嬉々と口に運んでから。
 ふとマクベスはその青の瞳に、グラナトの手にある赤のいろを映して。
「グラナトさんの飲んでるの美味しいの?」
 こてりと首を傾けつつ、悪戯っぽく吸血鬼な彼へと問う。
 ――俺の血よりも? なんて……、って。
 そんな耳に届いた声に、グラナトはクスリと笑って返す。
「マクベスの方がいいに決まっているだろう」
 そして、花嫁の首筋に牙を立てるかのように顔を近づける彼に抗わぬように、噛みつかれる真似をするマクベスであったが。
 ふいに与えられた甘やかな感触に、青の瞳を思わずぱちり。
 だって、予想外だったから。頬にキスされるなんて。
 そしてグラナトは愛しい花嫁を見つめつつ、思うのだった。
(「……まったく、こんな催しもマクベスと二人だと楽しめてしまう……」)
 煌めく光の中、再び取ったその手を引きながら――私も変わった物だ、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

槙宮・千空
ヨル(f32524)と

ほら、ヨル、行くぞ

街中で見かけた少女を
無理やり引き連れてきた
遊園地なんて普段は縁がないけど
今夜くらいは甘やかしてもイイだろ

目移りばかりする
シーツお化けなヨルの頭に
光る悪魔角をそっと着け
俺と揃いだから外すなよ、と
自分の悪魔角を指差し笑う
目離すと迷子になりそうだからなァ?

眺めるだけで
何も食おうとしないから
──なァ、ヨル、目ェ閉じて
素直に瞼閉じる様を見て
笑いそうになるのを必死に堪え
ふに、と、彼女の唇へ
黒猫まんを押し付け
結局肩を震わせた

悪い悪い、さッきの詫びに──
君の手から奪い取るサアビスチケット
紙切れに軽く口付け、ひらりと振り
にやりと口角を吊り上げたなら
全部、楽しませてヤるよ


幽・ヨル
千空(f32525)と
アドリブ、マスタリング歓迎


遊園地なんて夢のまた夢

でも千空さんに攫われるように連れられ
見るもの全てが初めてで
綺麗で

襤褸シーツお化けの私は
彼の手を握りながら
目移りばかりしてしまって
けど
サアビスチケットを使う勇気もなく眺めるだけ

装着された悪魔角
驚いたけどお揃いで嬉しくて

不思議に思いつつ従順に瞳閉じれば
口元に慣れぬ感触
目を開ければ黒猫まんが
慌てて貴方とそれを交互に見て
食べてもいいの、と
おずおず受け取り一口齧れば
頬が落ちそうな程美味しくて
あたたかなそれにじわり涙滲み

私は孤児で
どこに居ても殴られて
居場所なんてなくて
けどこの人の隣は違う

笑う貴方を見上げ
星空色の眼の中
星が瞬いた



 いつもなら、ひとりぼっちで夜を駆けていく……そんな神出鬼没な盗賊なのだけれど。
「ほら、ヨル、行くぞ」
 槙宮・千空(Stray cat・f32525)が今宵盗み出し、無理やり引き連れてきたのは、街中で見かけた少女。
(「遊園地なんて普段は縁がないけど」)
 ……今夜くらいは甘やかしてもイイだろ、って。
 そんな千空の正体については、噂だけが先走るけれど。
 でも今夜の彼は、ハロウィンの夜を遊ぶ悪戯おばけ。
 そしておばけなのは、彼だけではなくて。
(「遊園地なんて夢のまた夢」)
 千空に攫われるように連れられてきた、幽・ヨル(カンテラの灯・f32524)も同じ。
 そんなヨルにとって、目の前に広がっている今の風景は、まさに夢みたいに。
 見るもの全てが初めてで、キラキラ眩しくて綺麗で。
 攫われた襤褸シーツお化けな彼女は、彼の手を握りながらもきょろり。
 目移りばかりしてしまって、巡らせる視線は忙しくて。
 けれど、眺めることしかできないでいるのだった。手元のサアビスチケットを使う勇気もなくて。
 そして、そんな目移りばかりするシーツお化けさんの頭へと、ふいに千空はその手を伸ばして。
 そっとヨルへと着けてあげたのは。
「俺と揃いだから外すなよ」
 ピカピカ光る、悪魔角。
 自分の悪魔角を指差し笑えば、きょとんと自分を見つめる驚いたような視線。
 そんなヨルに、千空は猫のような金のいろを細めて続ける。
「目離すと迷子になりそうだからなァ?」
 装着された悪魔角、それには驚いたけれど……でも、お揃いで嬉しくて。
 これでもうきっと、迷子にだってならないから。
 ふたりお揃いの悪魔角を生やしながら、再び園内を巡りゆく。
 けれど、きょろきょろと眺めるだけで、何も食べようとしないから。
「――なァ、ヨル、目ェ閉じて」
 そっと囁く様に千空が告げれば。
 こてりと微か首を傾け、不思議に思いつつも従順に瞳閉じるヨル。
 そんな素直に瞼閉じる様を見て、笑いそうになるのを必死に堪えながらも。
 ――ふに。
 彼女の唇へと、千空は押し付ける。可愛くて美味しそうな黒猫まんを。
 そんな口元に与えられた慣れぬ感触に、ヨルは目を開いて。
 慌てて、結局肩を震わせている彼とふにふにの黒猫まんを交互に見た後。
「食べてもいいの?」
 おずおず受け取ったそれを、はむり。
 一口齧ってみれば、頬が落ちそうな程に美味しくて。
 じわり涙が滲んでしまう。何よりも、あたたかなそれに。
 それから、そっと頬のガーゼに触れつつも、ヨルは思う。
(「私は孤児で、どこに居ても殴られて。居場所なんてなくて」)
 ……けどこの人の隣は違う、って。
 そして千空は刹那、華麗に奪い取る。
「悪い悪い、さッきの詫びに――」
 彼女の手にある、サアビスチケットを。
 その紙切れに軽く口付け、ひらりと振って。
 ――全部、楽しませてヤるよ。
 にやりと口角を吊り上げ、そんな予告状を彼女へと。
 そしてヨルが笑う千空を見上げれば、キラキラと瞬く。
 星空色の眼の中……彼の向ける、星のようなそのいろが。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シン・コーエン
【シン眞】

狼男(付け耳・付け尻尾・ファー付き手袋・ファー付きコート)に仮装して眞白さんと遊園地で遊ぶ。
仮装の理由を聞かれたら「大好きな女の子の前では、男はみんな狼になるのさ。」と笑って答える。
眞白さんの仮装には「似合っているよ。」と笑顔で。
※サプライズの為、お互い了承の上で具体的な行動伏せてプレイング提出しています。

基本は手を繋いで園内散策し、眞白さんが興味持つアトラクションや食事等をエスコート。
シンも遊園地は初めてで、観覧車やジェットコースターに挑戦。
ここまで桜が咲き乱れる中を遊べるのはサクラミラージュだなあ。
と楽しみつつも、眞白さんが思いっきり楽しめるように動く。

影朧はそっとしておきます。


神元・眞白
【シン眞】
※サプライズの為、お互い了承の上で具体的な行動を伏せてプレイング提出しています。
仮装:雪女(白い着物に雪の結晶を模した髪飾り)

トリックオアトリート。秋の夜桜なんて印象が違ってとても綺麗です。
せっかくの招待ですからゆっくり回ってみましょう。
ハロウィンで飾られた夜の遊園地。幻想的でなんだか夢の世界みたい。
ふわっとしていて、あの子達(影朧)も……手を振ってますね。
とりっくおあとりーと?はい。お菓子をどうぞ。

シンさんも、トリックオアトリート。……お菓子は、もしかして?
無いなら悪戯しちゃいますよ。……冗談です。…期待してました?
それなら、考えておきますね。とびきりのものを。



 夜の遊園地というだけでも心躍るというのに。
 待ち合わせの時から、いつもよりどきどきしてしまう。
 だって、ふたりは互いにまだ知らないから。
 今宵、相手がどのように変身をしているのかを。
 そして、シン・コーエン(灼閃・f13886)が見つめる先。
 ふと青の瞳に映ったのは、雪の結晶を模した髪飾りをつけた、白い着物を纏う美しい雪女。
「眞白さん、似合っているよ」
 自分の元へとやって来た雪女――神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)の仮装姿を見つめ、笑顔で告げれば。
「シンさんも似合っています。……どうしてその仮装に?」
 返ってきた問う声に、シンは笑ってこう答える。
「大好きな女の子の前では、男はみんな狼になるのさ」
 そう……今のシンは、付け耳と付け尻尾にファー付き手袋、ファー付きコートを纏った狼男。
 今宵はハロウィン、おばけだけしか夜の遊園地には入れないから。
 狼男は、すっと雪女へとその手を差し出して。
 トリックオアトリート……そうおばけの合言葉を告げてから、眞白は彼と手を繋いで、夜空を見上げる。
 遊園地に満ちる光と瞬く星たち、そして、ひらり花弁舞う幻朧桜。
「秋の夜桜なんて印象が違ってとても綺麗です。せっかくの招待ですからゆっくり回ってみましょう」
「ここまで桜が咲き乱れる中を遊べるのはサクラミラージュだなあ」
「せっかくの招待ですからゆっくり回ってみましょう」
 ジェットコースターは刺激的でスリルも満点。
 くるり夜空を巡る観覧車から眺める宝石箱のような景色は、ふたりだけの特別なもの。
 シンは遊園地は初めてで、観覧車やジェットコースターも勿論、初挑戦だけれど。
 自分も楽しみつつ、でも何よりも心掛けて動く。眞白が思いっきり楽しめるようにと。
 そんな彼の隣で、眞白は銀髪の髪を躍らせて、青の瞳をそっと細める。
(「ハロウィンで飾られた夜の遊園地。幻想的でなんだか夢の世界みたい」)
 シンと一緒に遊ぶ桜の世界の遊園地は夢のようで……とても、楽しくて。
 いや、自分達もだけれど。
「ふわっとしていて、あの子達も……手を振ってますね」
 南瓜頭の子供影朧たちも、楽しそうで。
「とりっくおあとりーと? はい。お菓子をどうぞ」
 とことことついてくる子達にも、甘い幸せをお裾分けする眞白。
 そんな優しい彼女を見つめつつ、影朧はそっとしておいてあげているシンに。
「シンさんも、トリックオアトリート。……お菓子は、もしかして? 無いなら悪戯しちゃいますよ」
 くすりとそう眞白は悪戯っぽく笑んでから。
「……冗談です。……期待してました?」
「眞白さんがどんな悪戯をするのか、その方が興味あるなあ」
 むしろ悪戯されたそうな狼男さんに、雪女はこうそっと返す。
「それなら、考えておきますね」
 桜と光が満ちる中、楽しく並んで歩きながら――とびきりのものを、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ペペル・トーン
エンティちゃん(f00526)と
可愛いお友達を連れて
赤ずきん衣装に南瓜飾りを
お友達は影朧の子とお揃いに
それならどの子か分からないわ

子達が心躍らせ
これは何?つれてって!とはしゃぐのを指先添えて
今日はお兄ちゃん達が連れてくれるわ
お願いできる?と笑む間に
あれにのろう!とジェットコースターへと袖引くわんぱくな赤や藍の瞳の子
連れられ戻れば
びゅーんってね!すごくてね!と楽し気に語れば
段々とわたしもボクもと強請って
メリーゴーランドにお化け屋敷と順に巡り

楽しむ姿を眺めながら
おばけ付アイスを食めば
どんなお味?と様子見の子
楽しく弾むような味よなんて返せば
目の前に映る別の甘味
微笑み頷き、また素敵な味を教えてあげるの


エンティ・シェア
ペペル嬢(f26758)と
緑な装いの狩人の姿に南瓜の頭飾りを添えて
童話に憧れた南瓜のお化けさんだ

同室の隣人で二人を呼んで
紹介するよ。私の同居人、リージュと、アリエルだ
今日は可愛い子達の保護者になっておくれ
ついでに、一緒に楽しもう
アトラクションに興味がある子の付き添いをお願いして
残った子達のお喋りに付き合い待とうか
袖引かれるまま、彼らが気になる物を見せて、教えて、語らおう
おかえりと迎えれば、楽しげな表情が沢山で
君達も?じゃあ、今度は私が付き添おうかな

皆でのんびり、あちらこちらと巡って
ほら、これも美味しいよと
ポップコーンを差し出して
目移りしてしまう可愛らしいお菓子も、皆で分け合えば色々味わえるね



 特別に扉が開いている今宵の夜の遊園地は、ドレスコード付き。
 いつもとはちょっぴり違った衣装を纏って、変身することが条件。
 だってハロウィンは、おばけたちが遊ぶ夜なのだから。
 そして折角、普段とは違う衣装で変身するのならば、お互いのいろを交換こ。
 並んで光溢れる遊園地を歩くのは、緑色の装いの狩人のエンティ・シェア(欠片・f00526)と赤ずきんなペペル・トーン(融解クリームソーダ・f26758)。
 そんな互いの色をそれぞれ纏ったふたりがお揃いで飾るのは、南瓜の頭飾り。
 それは、童話に憧れた南瓜のお化けさん。
 いや、南瓜でお揃いなのは何も、エンティとペペルだけではなくて。
 とことことふたりの後ろをついてくる、南瓜頭をした影朧の子もであるし。
 ペペルの沢山のお友達も、影朧の子とお揃いに。
 ……それならどの子か分からないわ、って。
 そうペペルが愛らしい南瓜の子達に瞳細めれば、影朧の子も、いっぱいのお友達とお揃いで嬉しそう。
 そして子達が心を躍らせて、ぴょこりと跳ねるようにはしゃぐから。
「紹介するよ。私の同居人、リージュと、アリエルだ」
 エンティが同室の隣人で呼ぶのは、黒熊人形を融合させた「僕」と白兎人形を融合させた「俺」、アリエルとリージュのふたり。
 その間にも――これは何? つれてって! って。
 逸る心を抑えられぬ子達がおねだりをするから。 
「今日は可愛い子達の保護者になっておくれ」
 エンティが今宵ふたりに委ねるのは、保護者役。
 ……ついでに、一緒に楽しもう、って。
「今日はお兄ちゃん達が連れてくれるわ」
 ……お願いできる?
 そうペペルがふたりへと笑む間にも。
 ――あれにのろう!
 くいくい、わんぱくな赤や藍の瞳の子が袖引くのは、スリル満点のジェットコースター。
 そんなジェットコースターにわくわく向かう子達への付き添いは保護者役にお願いして。
 ジェットコースターに乗りに行った皆を待つ間、エンティはアトラクションよりもお喋りがしたい子達の相手を。
 ――あれはなに? あっちはだれのおうち?
 そう、こてりと首を傾け、くいっと袖引く子達の視線を追えば。
「あれはメリーゴーラウンドだよ。馬や馬車に乗って、楽しく廻る乗り物だね。あのおうちは、お化け屋敷かな。あとで皆で行ってみるとしようか」
 エンティはひとつひとつ、彼らが気になる物を見せて、教えて、共に語らう。
 そんな様子をペペルは賑やかな空気の中、見守って。子達が楽しそうな姿に笑みを咲かせる。
 そしてジェットコースターに乗ってきた子達が、連れられ戻ってきて。
 おかえりと迎えれば、キラキラと輝いているのは、沢山の楽しげな表情。
 ――びゅーんってね! すごくてね!
 なんて、興奮したようにヤンチャな子達が楽し気に語れば、ジェットコースターはお留守番していた話し好きな子達も興味津々。
 エンティやリージュとアリエルへと、わたしもボクもと、段々とおねだりも増えて。
「君達も? じゃあ、今度は私が付き添おうかな」
「ティーカップなら、どの子でも楽しめるかしら」
 メリーゴーランドにお化け屋敷、ティーカップ……子達が興味を持った乗り物を順に巡って。
 遊園地のアトラクションも、勿論楽しいけれど。
 子達が楽しそうにしているのを見て、いっぱい語ってくれる思い出を聞くことが、何よりも楽しくて嬉しい。
 そして子達が楽しむ姿を眺めながらもペペルが食むのは、甘いおばけさん。
 乗り物だけでなく、そんなおばけ付アイスをじいっと見つめて。
 ――どんなお味?
 様子見の子にそう訊ねられれば。
「楽しく弾むような味よ」
「ほら、これも美味しいよ」
 差し出されたのは、エンティが買ったポップコーン。
 わぁっと声を上げて興味津々な子達にも、勿論お裾分けを。
 いや、おばけさんのアイスやポップコーンだけでなくて。
「目移りしてしまう可愛らしいお菓子も、皆で分け合えば色々味わえるね」
 ペペルはエンティの声に、微笑んで頷く。
(「また素敵な味を教えてあげるの」)
 美味しいスイーツも、楽しいアトラクションも……他にもいっぱい。
 大人しめな子もヤンチャな子も、そして影朧の子も。
 色々な子達みんなの興味や楽しみを全部埋めてあげたいって、そう思うから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

椚・一叶
友のトリス(f27131)と

キョンシーの仮装をし
眼前の札は邪魔なので捲っておく

いつもは食べ物に一直線だが、堪えて後にする
胃は空にしておいた方が良い…
フリーフォール見上げてぽつり
飛べるトリスは、あんな風に落ちてみたことあるか
響き渡る絶叫にごくり
怖くなどない、行くぞ
一番上は見たことない景色
遊園地全体を見るの面白い
見ろトリス、人が豆粒だ
眺めてる内に急降下して、降りたら放心状態
…何が起きた?

ジェットコースターは先のより長く楽しめそう
どちらが長く両手を挙げれるか勝負
メリーゴランドで乗馬の上手さを見せても良いな
お化け屋敷はのんびりする所だったか?
駄目元で貴様が怖がる顔を期待したい
おうとも、目一杯遊び尽くす


鳥栖・エンデ
友人のイチカ君(f14515)と
ハロウィンな遊園地めいっぱい楽しも〜
仮装は悪魔っぽい角でも付けて
ツノ同士お揃いみたいじゃない?
そうでもない?そっかー

前に乗りたいって言ってたのコレかぁ
自分で飛ぶことはあっても
無理やり落ちることあんまり無いねぇ
何事も経験だし行ってみよー
…ボクはそこまで好みな乗り物ではなかったかも

気を取り直してジェットコースターに足を運び
夜の星空を駆け抜けるのも良いよねぇ
速さに景色に何度か乗り心地を楽しんだあとは
次は何に乗る?
2階建てメリーゴーランドって珍しい気がするし
お化け屋敷でのんびり探索も良いなぁ
最後のトリには観覧車からの景色を見渡して
満足するまで遊び尽くしちゃうよ…!



 本来ならば、明かりも消えて閉じられているゲートの先も。
 今宵はいまだ煌めきを失わず、むしろ大賑わい。
 だって、おばけたちが遊ぶ時間は、夜なのだから。
「ハロウィンな遊園地めいっぱい楽しも〜」
 おばけしか入場できないハロウィン遊園地のゲートを潜るのは、悪魔っぽい角を生やしてみた鳥栖・エンデ(悪喰・f27131)。
 そして、隣をゆく友人へと視線を向けて。
「ツノ同士お揃いみたいじゃない?」
 彼の自前の角を、ふと見つめてみるけれど。
「ツノ同士……けれど今の儂はキョンシーだ」
「そうでもない? そっかー」
 ちょっと遊ぶ時に邪魔になりそうな眼前の札をぺらり捲りつつも首を傾ける椚・一叶(未熟者・f14515)は、今宵はキョンシー。
 そんないつもとは違う姿に、お互い変身しているのだけれど。
 違うのは、その格好だけではない……?
 一叶がまず足を向けるのは、いつものように食べ物に一直線……ではなくて。
 沢山の人の声で賑わっている、アトラクション。
 いや、一見いつもと違う行動のように見えるけれども。
「食べ物は堪えて後にする。胃は空にしておいた方が良い……」
 キョンシーになっても、やはり食べる気は満々です!
 そんな一叶が見上げるのは、フリーフォール。
 そしてぽつりとこんな言の葉を紡ぐ。
「飛べるトリスは、あんな風に落ちてみたことあるか」
「自分で飛ぶことはあっても、無理やり落ちることあんまり無いねぇ」
 ……前に乗りたいって言ってたのコレかぁ、と。
 エンデも一叶と一緒に、夜空にのぼっていくライドを見上げてみつつも返せば。
 頂上までのぼって落下すると同時に響き渡るのは、搭乗者の絶叫。
 そんな声に、一叶はごくりと一瞬息を呑むも。
「怖くなどない、行くぞ」
「何事も経験だし行ってみよー」
 いざ、ふたりで共に、フリーフォールへ!
 そしてカタカタと乗り込んだライドが、ゆっくりと夜空へ向かって上がっていけば。
 眼前に広がるのは、煌めく夜の遊園地の絶景。
 特に一番上から臨むのは、見たことがない景色で。
 ……遊園地全体を見るの面白い。
 そう楽しい気持ちになりながらも、一叶は隣の友に目を遣って。
「見ろトリス、人が豆粒だ」
「背に乗せた時だったり、海の生き物にそれぞれ乗って飛んだことはあるけど。イチカ君とこうやって並んで空から地上を見ることは、あんまり無いかもねぇ」
 ふたり、会話を交わしていた……瞬間。
 ピタリとライドの動きが止まり、ガタンッと大きく揺れたかと思えば。
「!?」
 一番天辺から、一気に真っ逆さまの急降下!
 声を上げる暇もなく、あっという間に地上へと落下して。
「……何が起きた?」
「……ボクはそこまで好みな乗り物ではなかったかも」
 一瞬の出来事に訳が分からないまま放心状態な一叶の声に、エンデもそうぽつり。
 そんなフリーフォール初体験は、ちょっと愕然としてしまったけれど。
「ジェットコースターは先のより長く楽しめそう」
 同じ絶叫系のアトラクションでも、ジェットコースターならば大丈夫そう。
 ということで、気を取り直して足を運んで。
「夜の星空を駆け抜けるのも良いよねぇ」
「どちらが長く両手を挙げれるか勝負」
 進み始めた先の夜空を見上げて言ったエンデに、やはり勝負を持ち掛ける一叶。
 そして気合十分な友人の提案に、愉しそうだからといつもの様にエンデも頷けば、ふたりで早速バンザイ!
 瞬間、風を切り、煌めきの中を駆け抜け、回ったり落ちたり上がったり。
 その爽快感溢れる速度や目まぐるしく変わる景色、その心地を、何度か乗って存分に一緒に楽しんだけれど。
 勝負の行方は……楽しくて判定どころじゃなかったから、今回はドロー?
 そして、ジェットコースターをいっぱい楽しんだ後。
「次は何に乗る?」
 エンデは、きょろりと視線を巡らせて。
「2階建てメリーゴーラウンドって珍しい気がするし、お化け屋敷でのんびり探索も良いなぁ」
「メリーゴーラウンドで乗馬の上手さを見せても良いな」
 くるり廻るメリーゴーラウンドで、勝負のリベンジを……?
 それから、そんな勝負事を再び持ちかけながらも。
「お化け屋敷はのんびりする所だったか?」
 ふと今度は、一叶がそう首を傾けるけれど。
 友を見遣って、橙の瞳を楽し気に細める。
 ……駄目元で貴様が怖がる顔を期待したい、と。
 それに、メリーゴーラウンドもお化け屋敷も勿論だけれど。
 最後のトリにはやはり、これ。
 自分達だけのとっておきの景色を見渡せる、観覧車にも乗らないとだし。
 美味しくて珍しいものを楽しく沢山食べる事だって、忘れていないから。
「満足するまで遊び尽くしちゃうよ……!」
「おうとも、目一杯遊び尽くす」
 きっとこれは引き分けに違いないけれど――ふたりで一緒に、どちらが目一杯遊び尽くせるかの勝負を。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
猫耳、猫尻尾、猫ハンドの猫娘仕様で参加するにゃん。
え、語尾が変じゃにゃいか?
仮装に合わせただけだから気にしたらいけないにゃん。

ハロウィンマーケットへ直行。
食べ物のエリアには近づかにゃい。
天高く、ヤドリガミ肥える秋にゃんねー(遠くを見る目)

光るグッズをお土産として買うにゃん。
光るヘアバンドで南瓜仕様のものを買ったら、後ろにいる影朧の頭にセットにゃんねー。

今日はハロウィン。
魔物が地獄からあふれるとされるぐらいだから、ちっちゃな人に迷惑をかけない影朧ぐらいは、許容範囲にゃあ。

ということで雑貨爆買い祭りを楽しむにゃん。



 今宵の遊園地は、入場制限付き。
 条件を満たす者しかゲートをくぐることができないのだという。
 何せハロウィンはおばけたちの夜だから、おばけ以外は入園お断り。
 けれど、難なくそんな遊園地内へと入場したのは、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)。
 いや、猫耳、猫尻尾、猫ハンドの猫娘にゃん。
「え、語尾が変じゃにゃいか? 仮装に合わせただけだから気にしたらいけないにゃん」
 いいえむしろ、完璧です。
 そんな何の問題もなく園内へと通され、にゃんにゃんと賑やかな中を歩いて。
 ヴィオレッタが直行するのは、様々なグッズや土産が買えるという、ハロウィンマーケット。
 途中、点在するワゴンやカフェなども目には入ったのだけれど。
 ……食べ物のエリアには近づかにゃい。
 そう、ヴィオレッタの意思は固い。
「天高く、ヤドリガミ肥える秋にゃんねー」
 体重計は天敵です……!
 そして、ついに来たる本格的な食欲の秋から目を逸らし、遠くを見る目をしながらも。
 ハロウィンマーケットに辿り着けば、ぴかぴか光るヘアバンドが売っている店へと足を向けて。
 みょんみょん揺れる南瓜仕様のものを購入すれば、すちゃりと。
 背後を振り返って、いつの間にかとことことついてきていた影朧の子の頭にセットにゃん!
 それから、ぴかぴか光る触覚の様なそれを揺らす、嬉しそうな南瓜頭の子を見つつも、ヴィオレッタは思うのだった。
(「今日はハロウィン。魔物が地獄からあふれるとされるぐらいだから、ちっちゃな人に迷惑をかけない影朧ぐらいは、許容範囲にゃあ」)
 相変わらず語尾が変な気はしますが……ええ、今日はハロウィンですから!
 そして、食べ物は全力で避けているヴィオレッタだけれども。
 全力でにゃんにゃんと、ハロウィンマーケットを思い切り楽しむ。
 そう……雑貨爆買いという名の祭りを。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四・さゆり
叶(f07442)とデート
ちゃあんとエスコートなさいね

「とりっく、おあ、とりーと。」

合言葉?違うわよ、さっき入口で言ったでしょう
ふふ、持ってないのなら悪戯よ、叶

…届かないでしょ、かがんでちょうだい

みょんみょん揺れる蛍光色のカチューシャ
思ったより似合うわね…
お前の可愛さに限りはあるのかしら、いろいろ試したくなるわね

ふふ、かわいいお前だもの
その場に合わせた可愛さも着こなせると思ったの
勿論、わたしもお揃いよ

みょんみょん揺らしながら進みましょう
お腹空いたわ

食べ歩きも今日は良いでしょう
わたしたちおばけだもの

あら、良い考え
わたしのおばけも半分に割って
黒猫と交換しましょ

叶、みょんみょんしていても、良い男ね


雲烟・叶
さゆりのお嬢さん(f00775)と
ふふ、仰せのままに、お嬢さん

合言葉です?
……嗚呼、なるほど
ハロウィンなら用意しておくべきでした
道中で何ぞ買おうかと思ってたんで、持って来てねぇんですよ
なんて、悪戯っ子のように煌めく灰の瞳を前に、ポケットの中の飴玉の存在は無い無いされた
屈めば、何だかみょんみょんする物体が頭上に

さゆりのお嬢さんと一緒なら、まあ悪くありませんね
……にしても、やたら揺れますねコレ

チョコ黒猫マンを片手に、ふと思い付いて半分こにして相手の方へ差し出してみた
だって、折角美味しいなら、さゆりのお嬢さんと分けた方がもっと美味しいじゃねぇですか
おばけにも分け合いっこの精神くらいありますよ



 開かれたゲートを潜ったその先にあるのは、攫われそうなほど煌めき溢れる光たちと。
 特別な夜を目一杯楽しむ、沢山のおばけたち。
 でも、いくらそんな楽しい夜でも、迷子になんてなるのは嫌だから。
「ちゃあんとエスコートなさいね」
 耳に届いた言葉に、雲烟・叶(呪物・f07442)は銀の瞳を柔く細め、笑みと共に返す。
「ふふ、仰せのままに、お嬢さん」
 そんな叶に伴われながら、四・さゆり(夜探し・f00775)は彼を見上げて。
 紡ぐのは、今宵だけの特別な呪文。
「とりっく、おあ、とりーと」
「合言葉です?」
 ふいに告げられた言の葉に、そう小さく首を傾ける叶。
 確かにそれは、入場チケット代わりでもある、おばけだけの合言葉であったのだけれど。
「合言葉? 違うわよ、さっき入口で言ったでしょう」
 もうその合言葉を唱えて、とっくに遊園地へのゲートは開かれているのだから。
 さゆりが再び口にしたそれは、甘いお菓子のおねだり……?
 いいえ、それだけではありません。
「ふふ、持ってないのなら悪戯よ、叶」
 悪戯か、お菓子か……さぁどっち?
 そう悪戯っ子の問うような視線に。
「……嗚呼、なるほど」
 叶は今度は己へと向けられたその言葉の意図を汲み取って、そして告げる。
「道中で何ぞ買おうかと思ってたんで、持って来てねぇんですよ」
 ……ハロウィンなら用意しておくべきでした、なんて。
 そっと、肩を竦めてみせるけれど。
 煌めく灰の瞳を前に、ナイショで無い無いしておく。ポケットの中の甘い飴玉の存在は。
 そんな叶へと、さゆりはうんと手を伸ばして。
 早速、とびきりの悪戯を……しようと、したのだけれど。
「……届かないでしょ、かがんでちょうだい」
 そして言われた通り、叶がひょこりと屈めば……みょんみょん、ぴかぴか。
 頭の上で揺れる、蛍光色のカチューシャ。
「思ったより似合うわね……」
 じい、とさゆりはそう彼を見つめつつも、周囲のぴかぴかへときょろり視線を巡らせて。
「お前の可愛さに限りはあるのかしら、いろいろ試したくなるわね」
 ハロウィン仕様の南瓜だけでなく、花や星や、別の色などなど……他のものもあれこれつけてみたくなるけれど。
「……似合ってますか?」
 悪戯されてしまいましたね、なんて笑んでみせる叶に、さゆりは悪戯な灰のいろを満足気に細める。
「ふふ、かわいいお前だもの。その場に合わせた可愛さも着こなせると思ったの」
 ……勿論、わたしもお揃いよ、って。
 同じぴかぴか光るカチューシャを、すちゃりとつけてみせながら。
 そんな、彼女の頭上で揺れては光るそれを見つめて。
「さゆりのお嬢さんと一緒なら、まあ悪くありませんね」
 叶はそう、微笑んで返すけれど。
「……にしても、やたら揺れますねコレ」
 何だか、すごく……みょんみょんしています。
 そしてふたりお揃いで、みょんみょん揺らしながら進めば。
「お腹空いたわ。食べ歩きも今日は良いでしょう」
 ――わたしたちおばけだもの、って。
 立ち寄ったワゴンでさゆりが調達したのは、おばけさんの肉まん。
 叶も、チョコ黒猫まんを買った後。
 甘い黒猫さんを片手に、ふと思い付いて。
 ぱかりとそれを半分こにすれば、さゆりの方へと差し出してみる。
 そして瞳をぱちりと瞬かせ自分を見上げる彼女へと告げるのは、こんな名案。
「だって、折角美味しいなら、さゆりのお嬢さんと分けた方がもっと美味しいじゃねぇですか」
 ……おばけにも分け合いっこの精神くらいありますよ、って。
 そんな彼の思い付きを聞いたさゆりも。
「あら、良い考え」
 自分の手にあるおばけさんを、半分にぱかっと割ってから。
 叶の黒猫さんと、仲良く半分この分け合いっこ。
 そして改めてまじまじと彼を見つめ、こう紡ぐのだった。
 ――叶、みょんみょんしていても、良い男ね、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

真宮・響
【真宮家】で参加

赤いドレスにティアラで女王に扮して参加。入場口で合言葉をいい、家族で入場。え?ジェットコースター乗りたい?瞬は大丈夫かい?大丈夫そうだね。行こう。

ジェットコースターは奏と瞬を並んで座らせてアタシは後ろの席に。2人が楽しそうでなによりだ。次は観覧車?元気だね。まあ、付き合うよ。

最後は屋台で買いこんだフードでパレード見物だ。スプーキードリンクとラップサンドを食べながら百鬼夜行を見物。

件の影朧の子は確認するだけにしておく。まあ、ついてくるなら子供に対する母親のような感じで優しく接するよ。


真宮・奏
【真宮家】で参加

黒いローブにとんがり帽子、魔女に変装して入場口で合言葉を言って家族で入場。

はい、まずはジェットコースターに決まりでしょう!!(物凄く目キラキラ)行きましょう!!(響と瞬の手を引っ張ってぐいぐい)ジェットコースターを満喫した後、次は観覧車です!!

最後は3種の中華まんとミルクシェイクを手に持ってパレードを見物。華やなお化けさんのパレードに目をキラキラ。

影朧さんの子供さんは確認だけにしておきますね。もし付いてきたなら、目線を子供さんに併せて優しいお姉さんとして接しますね。


神城・瞬
【真宮家】で参加

白を基調とした貴族服で王子に扮し、入場口で合言葉をいって家族で入場。ジェットコースター?はい、大丈夫です。奏が凄く楽しみにしているようなので。

奏の隣に座って声には出しませんが存分にジェットコースターを楽しみます。観覧車ですか?付き合いましょう。

最後にソフトクリームとミルクシェイクでパレードを楽しみにいきますが、件の子供の影朧がついてくるなら手招きして懐からハロウィン柄のキャンデーを取り出して優しく接します。人が多くて歩き辛いなら抱き上げて肩にのせてもいいでしょうね。ええ、楽しむのが一番です。



 ――トリックオアトリート。
 それは今日だけ、夜になっても煌めきを失わない遊園地のゲートを潜るための、魔法の言葉。
 そして難なく中へと通されたのは、赤いドレスにティアラをつけた女王様に、黒いローブにとんがり帽子をかぶった魔女さん、白を基調とした貴族服の王子様。
 家族揃って変身して合言葉を伝えれば、いざ、ハロウィン色の光に満ちた園内へ。
 といいうことで、やはり遊園地といえば!
「はい、まずはジェットコースターに決まりでしょう!!」
 物凄く目キラキラさせた魔女さんこと、真宮・奏(絢爛の星・f03210)も言い切る、ジェットコースター!
 そんな気合十分、わくわくした様子の奏に。
 神城・瞬(清光の月・f06558)は一瞬だけ、瞳をぱちりと瞬かせて。
「ジェットコースター?」
「え? ジェットコースター乗りたい? 瞬は大丈夫かい?」
 真宮・響(赫灼の炎・f00434)は、そう訊ねてみるけれど。
「はい、大丈夫です。奏が凄く楽しみにしているようなので」
「大丈夫そうだね。行こう」
 すぐに返ってきたその言葉を聞けば、もう迷う事はなく……いざ、ジェットコースターへ!
「行きましょう!!」
 そうと決まれば、響と瞬の手をぐいぐい。
 逸る様に奏はふたりを引っ張って、さらに瞳をキラキラ。
 順番がくれば、奏と瞬を並んで座らせて、響はふたりの後ろの席へ。
 そして、わーきゃーと楽しそうに声を上げる奏と、声は出さないけれど存分に楽しんでいる瞬の様子を見守りながら。
(「2人が楽しそうでなによりだ」)
 微笑まし気に、柔く瞳を細める。
 そんなスリル満点、夜空を駆け抜けたジェットコースターを目一杯満喫すれば。
 奏がふと見上げるのは、星空をキラキラくるり。
「次は観覧車です!!」
 やはりこれも遊園地といえば欠かせない、観覧車。
 瞬はそんな奏の視線を追って、観覧車を見上げて。
「観覧車ですか? 付き合いましょう」
 勿論、一緒に楽しむつもり。
 響は、瞬の手を引いてはしゃぐように観覧車へと駆け出す奏に目を遣りながらも。
「次は観覧車? 元気だね」
 ……まあ、付き合うよ。
 そう、ふたりの後に続いて、暫し夜空を巡るひとときを楽しむことに。
 見下ろす景色はキラキラとハロウィン色に輝いていて。
 家族で共有する、とっておきのいろ。
 そしてぐるりと1周し終わった頃には、ちょっぴり小腹もすいてきたから。
 立ち寄ったのは、やはりハロウィン仕様に変身している美味しそうな食べ物や飲み物たち。
 これから始まるというパレード鑑賞のお供にと、その前に、ワゴンで沢山買い込みます!
 響は煙もこもこ炭酸しゅわしゅわなスプーキードリンクに、ハロウィン色のラップサンド。
 奏は、黒猫さんもおばけさんも南瓜さんも全部、3種類とも中華まんを買って。飲み物は、可愛いふわふわおばけのミルクシェイクを。
 瞬も同じミルクシェイクを選んで、目玉チョコが乗ったソフトクリームも一緒に注文した後。
 ふと視線を感じ、振り返ってみれば……そこには、これまで何気に自分達についてきていた、南瓜頭の影朧の子の姿が。
 自分達が存分に満喫しているからか南瓜影朧も楽しそうにしているから、そっと確認するだけにしていたけれど。
 瞬はふと、そんな影朧を手招きをして。
 懐から取り出し、とことことやって来た子へと差し出すのは、ハロウィン柄のキャンディー。
 響と奏も、母親のように姉のように、目線を合わせ優しく接してあげて。
 ふいに瞬が影朧の子をひょいっと抱き上げ、自分の肩にのせてあげる。
 人が多くて歩き辛そうだし……それに、何よりも。
 きゃっきゃとはしゃぐ影朧の子が嬉しそうだから。
 瞬はそっと優しく笑む――ええ、楽しむのが一番です、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

君影・菫
【耀累】

黒猫魔女の仮装で耳ぴこぴこ
尻尾揺れてにゃーん
とりっく おあ とりーと!
ふふ、ノエルもうれしいん?

ね、絶叫マシン巡りせん?
風が気持ちよくて好きなんよ
おとーさんの手を引いてすっかり子供

あ、ねえねえお化け屋敷やて
入らん?ってきらっきらな眸を向けて
ええよ、うちがちぃを守るから手離さんでな?
かわええ魔法使い猫はんて
ウインクと約束のお返し

観覧車でうちらとお揃いのチョコ黒猫まんと
欲張たパンプキンまんを、はんぶんこ
ミルクシェイクはやさしい味
おいしいと綺麗でしあわせに浸ろ
ふふ、どこ見ても賑やか

…ちぃ楽しめてる?
そうと覗けばいっとうやさしい顔が有る
絡んだ尻尾に
ふふ、娘に甘いなあてふにゃり
うちもね、たのしい


宵鍔・千鶴
【耀累】

黒猫魔法使いの仮装で
お揃いだよ、ってにゃーん
帽子の中からノエルも嬉しそうにひょこり
とりっくおあとりーと!

絶叫マシン巡りかあ…俺もわくわくするの好き
行こうよ、菫
引かれる手はいつも楽しい未来の先へ

お化け屋敷、はこわくない
こわくないけど、追いかけられる系は厭だから
そのときは守ってくれる?にゃんて猫撫で声
今日はにゃんこだからね
きらきらお目々の魔女にゃんこへウインクを

ミルクシェイクをふたつ頼んで
黒猫まんとパンプキンまんは仲良く半分こだ
頬張って、景色を見れば空も下も賑やかに瞬いてる

きみが燥いで揺れる観覧車
楽しいよ、って尻尾をふりふり絡ませて
だって菫が嬉しそうな顔を
こんなに近くで観られるから



 ゲートの向こうは、キラキラ輝く夜の遊園地。
 けれど、ちょっと待って、と。
 おばけキャストが、訪れる入園希望者達を要チェック。
 だって、今宵の遊園地はハロウィン仕様。おばけだけしか入園お断りだから。
 けれどそんなチェックもなんのその。
 お耳をぴこぴこ、尻尾もゆらゆら揺れて――にゃーん。
 今の君影・菫(ゆびさき・f14101)は、黒猫魔女さんなのだから。
 いや、それは菫だけではなくて。
 お揃いだよ、って――にゃーん。
 宵鍔・千鶴(赫雨徨花・f00683)だって、今宵は黒猫魔法使いさん。
 そして、にゃーんと聞こえるもうひと声は、千鶴魔法使いさんの帽子の中。
「ふふ、ノエルもうれしいん?」
 わくわくひょこりと顔をみせたノエルに、菫は笑み咲かせて。
 ――とりっく おあ とりーと!
 ――とりっくおあとりーと!
 おばけキャストさんにせーので告げる合言葉も勿論、ふたり声を合わせたお揃い。
 そしてハロウィン色に煌めく遊園地へといざ、足を踏み入れれば。
「ね、絶叫マシン巡りせん?」
 そう提案するのは、黒猫魔女さん。
 わーきゃーと遠くから聞こえる絶叫は、とても楽しそうで。
「絶叫マシン巡りかあ……俺もわくわくするの好き」
「風が気持ちよくて好きなんよ」
 びゅんっと猛スピードで走るコースターが、ぐるんと回ったり、上がったかと思えば一気に落ちたり。
 そんな刺激的な爽快感とわくわく感は、考えただけで心躍るから。
「行こうよ、菫」
 勿論、魔法使いさんも大賛成。
 そして、自分の手を引く無邪気な様子はすっかり子供。
 そんな菫の姿に、千鶴は柔く瞳細めてから。
 引かれるまま、その手に導かれる。いつも楽しい未来の先へと。
 それから、きゃっきゃとはしゃいで声を上げて……星空を一緒に駆け抜けた後。
「あ、ねえねえお化け屋敷やて」
 好奇心旺盛な娘が見つけたのは、こわーいおばけ屋敷……?
 いえ、入らん? っておとーさんに向けた眸は怖がるどころか、きらっきら。
「お化け屋敷、はこわくない」
 当然、父として男として、お化け屋敷なんて千鶴にとってはこわくない。
 ……決して、そんなことはないものの。
「こわくないけど、追いかけられる系は厭だから」
 ――そのときは守ってくれる?
 にゃんて、猫撫で声。
 だって、なんてったって。
「今日はにゃんこだからね」
 にゃーん。にゃんこですから!
 きらきらお目々の魔女にゃんこへと、ぱちりウインクを。
 そんな彼の言葉や仕草に、菫は笑み零して。
「ええよ、うちがちぃを守るから手離さんでな?」
 ウインクと約束のお返しを……かわええ魔法使い猫はん、って。
 そしてやっぱり、わーわーきゃあきゃあと思い切り声を出して、笑い合って。
 どきどきのお化け屋敷から、無事楽しく脱出成功すれば。
 くぅ、と鳴るにゃんこたちのおなか。
 けれどやはり、折角美味しいものを食べるなら、とってきおきの場所で。
 くるりと観覧車で空を巡りながらの、星空のピクニックを。
「うちらとお揃いやね」
 そうじいと菫が見つめ合っているのは、チョコ黒猫まんさん。
 いや、黒猫さんだけじゃなく、パンプキンまんも欲張っちゃったけれど。
 ぱかりと仲良くはんぶんこずつすれば、いっぱい美味しくて楽しくて。
 お揃いで買ったふわふわおばけのミルクシェイクはやさしい味。
 可愛くて、美味しくて、楽しくて……そして。 
「見て、菫」
 はむりと半分こしたスイーツまんを頬張りながら、千鶴が向けた視線の先。
「空も下も賑やかに瞬いてる」
 キラキラと輝く星と、遊園地を彩るハロウィン色の光たち。
 菫も彼の視線を追って、煌めく景色をふたり占め。
「ふふ、どこ見ても賑やか」
 ……おいしいと綺麗でしあわせに浸ろ、って。
 そして、口に広がる味わいは美味しくて幸せで、乗り物も楽しくて、はしゃいでしまっているけれど。
 ふと、そうと隣の千鶴を菫は覗き込む。
「……ちぃ楽しめてる?」
 そんな彼女に、千鶴は尻尾をふりふり絡ませる――楽しいよ、って。
 ……だって菫が嬉しそうな顔を、こんなに近くで観られるから。そう、笑んで続けて。
 向けられたいっとうやさしい顔と絡んだ尻尾に、菫はふにゃり。
「ふふ、娘に甘いなあ」
 そして一緒に仲良く尻尾をふりふり――うちもね、たのしい、って笑って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

三岐・未夜
【たかみゃ】
仮装は何故か(たからの希望に満ちた視線により)アリス
去年の赤頭巾に引き続きキュロットだから!女装じゃないよ……!
たからは、うん、かわいい
某人狼のことをちょっと考えて、考えなかったことにした
だって、今たからと遊んでるの、僕だし
僕の時間だから今この場に居ない相手は二の次ってことで、うん

影朧にも、一緒に遊ぼ、って声を掛けるよ
幼い子なら初対面でもこわくないし
僕とたからの真ん中に影朧
時々えーいって手を持ち上げて遊んじゃう

ティーカップ乗ろうよ、それならみんなで遊べるし
こういうの回したくなるよねー
あははっ、君、結構やんちゃなんだ?
影朧の子が楽しそうで嬉しくて、はしゃぎすぎちゃった
たから、大丈夫?


鎹・たから
【たかみゃ】
仮装はアリスを導くチェシャ猫(尻尾ふりふり
未夜、とっても似合っていますよ
完璧に素敵なアリスです
…?どうかしましたか(友の心猫知らず

影朧がついてきたなら
目線を合わせて優しく声をかけ

たから達と一緒に遊びませんか
遊園地は皆で楽しむのが一番です

影朧を挟むように未夜と三人で手を繋ぎ
遊園地を遊びつくしましょう

ハロウィンカラーのティーカップはダークできらきら
たくさん回しても怖くないですか?
なるほど、それでは楽し…ひゃ(はやい)(ぐるぐる)
二人のはしゃぐ声がして、ぐるぐるするけどうれしい気持ち

…大丈夫です、少し目が回っただけです
まだまだアトラクションはありますからね
次はどの乗り物に乗りましょうか



 キラキラハロウィン色に煌めく遊園地を歩くのは、不思議の国のふたり組。
 今夜の鎹・たから(雪氣硝・f01148)は、尻尾ふりふり、お耳をぴこり。アリスを導くチェシャ猫。
 そして、チェシャ猫の本日の連れであるアリスは。
「未夜、とっても似合っていますよ」
 ……完璧に素敵なアリスです、と。
 満足気に大きくこくりと頷くチェシャ猫の視線の先。
「去年の赤頭巾に引き続きキュロットだから! 女装じゃないよ……!」
 そんなたからの希望に満ち満ちた視線により、完璧素敵に変身した三岐・未夜(迷い仔・f00134)である。
 どこからどう見ても、キュートなアリスです。
 でも本人曰く、女装じゃありませんよ、多分!
 そんなアリス姿がよく似合っている未夜は、隣で尻尾を揺らすチェシャ猫をちらり。
「たからは、うん、かわいい」
 そしてふと脳裏に浮かぶのは……某人狼のこと。
 彼のことをちょっと考えてから、ぱたぱたと掌で追い払って。
「だって、今たからと遊んでるの、僕だし」
 そして、考えなかったことにする。
 ……僕の時間だから今この場に居ない相手は二の次ってことで、うん、って。
 そんな未夜を不思議そうに見上げ、たからは首を傾けてこてり。
「……? どうかしましたか」
 友の……アリスの心猫知らず、である。
 それからふと振り返れば、とことことついてきている南瓜頭の子の姿が。
 たからはひょこりと屈んで、南瓜影朧の子と目線を合わせて。
「たから達と一緒に遊びませんか」
 優しく声をかければ、未夜もうんうんと頷いて。
「僕たちと一緒に遊ぼ」
 幼い子なら初対面でもこわくないから。
 そっとたからとふたり、南瓜頭の子へと掌を差し出してみれば。
 嬉しそうに重ねられ、ぎゅっと握ってくるのは小さな手。
「遊園地は皆で楽しむのが一番です」
 たからと未夜の真ん中に、影朧の子。
 影朧を挟むように三人で手を繋いで、再び園内を歩き出せば。
『……わぁっ』
 刹那上がるのは、はしゃぐような南瓜の子の声。
 だって、えーいって時々ふたりに手を持ち上げられれば。
 そのたびにぴょこんっと空高く楽しくジャンプしちゃうから。
 そしてキャッキャ遊びながら歩くのも楽しいのだけれど。
「遊園地を遊びつくしましょう」
 やはり遊園地にきたからには、乗り物も目一杯満喫したいところ。
 それからふと、未夜の瞳に映ったのは。
「ティーカップ乗ろうよ、それならみんなで遊べるし」
 くるくる廻る、ティーカップ。
 勿論、今宵のティーカップはおばけ仕様のハロウィン色。
 ちょっぴりダークで、でもきらきらしていて。
 黒に橙や紫の模様が入った夜のいろをしたカップに、たからはふたりと一緒に乗り込みながら。
「たくさん回しても怖くないですか?」
 カップの真ん中にある、大きくて丸いハンドルを見つめてみるも。
「こういうの回したくなるよねー」
 わくわくした様子の未夜の言葉や、それにこくこく頷く影朧の子を見て。
「なるほど、それでは楽し……ひゃ」
 言い終わる前に――くるくる回り始めるカップ。
 そう……つい、全力で回したくなるのだ。
 カップが動き出したと同時に、きゃっきゃと思い切りハンドルを回しまくる影朧の子。
「あははっ、君、結構やんちゃなんだ?」
「わ、わ……!」
 はやい。ぐるぐる。めっちゃはやいし、ぐるんぐるん。
 景色も何も目まぐるしくて見えなくて、ふたりの顔もぐるんぐるん。
 けれど、たからの耳に届くのは、楽しそうな未夜と影朧の子の声。
 だから、めっちゃぐるぐるするけれど……たからも、うれしい気持ちに。
 そしてようやく止まったカップから降りて。
 ……影朧の子が楽しそうで嬉しくて、はしゃぎすぎちゃった、って。
 そう興奮冷めやらぬ様子の未夜と影朧の隣で、ふらふら、よろり。
「たから、大丈夫?」
 お耳も尻尾もぺたんとなっているチェシャ猫の様子に気付いて、そうアリスが声を掛ければ。
「……大丈夫です、少し目が回っただけです」
 まだちょっぴりぐるぐる世界が回っているけれど……お耳も尻尾も気を取り直して、ぴんっ。
 今度はふたりに何気に手を繋いで貰いつつも、たからは再び一緒に歩き出す。
「まだまだアトラクションはありますからね」
 だって、遊びつくそうって、そう約束したから――次はどの乗り物に乗りましょうか、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鳴上・冬季
「ハロウィンスイーツですか…ふむ」
桜學府所属のユーベルコヲド使いとして参加

ハロウィンポップコーン片手に園内散策
「全部時のない部屋へ。食料ですから整頓してしまっておいてください」
目玉ソフトもハロウィンポップコーンも黒猫まんもぱんぷきんまんもきりよく10個ずつ購入
壺中天内の時間が止まった食糧庫に運びいれるよう式神に命じる

「これは…ふむ、気に入りました」
パンケーキ、モンブランと食べ進めハロウィンビックパフェに驚愕
「このパフェ、テイクアウト出来ますか?可能なら10個ほど持ち帰りたいのですが」
持ち帰れる甘味があればここでも購入

「君も一緒に食べますか?」
子南瓜も誘う
「見ているより味わう方が楽しいですよ」



 夜の遊園地へとやって来たのは、猟兵の仕事でもあるのだけれど。
 鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)は今日は、桜學府所属のユーベルコヲド使いとして赴いていた。
 いや、そのつもりなのだけれど。
「ハロウィンスイーツですか……ふむ」
 そう呟くその手には、すでにハロウィンポップコーンが。
 何せ冬季は、いくらでも甘い物を食べられる、超絶甘党。
 さらに、数多ある世界の中でも、帝都の甘味が1番口に合っているのだから。
 甘くて美味しい、しかも期間限定のスイーツが沢山あると聞けば。
 ええ、足を運ばないわけはないのである。
 けれど一応、今日は桜學府所属のユーベルコヲド使いとしてやって来たのだから。
 食べ歩きながらの全制覇……いや、全制覇に加え、同じものもいくつも堪能したいというのは少し無理がある。
 だから冬季は、見つけたスイーツワゴンへと足を向けて。
「全部時のない部屋へ。食料ですから整頓してしまっておいてください」
 宝貝・壺中天を展開し、運搬役の無数の式神へとそう告げて。
 目玉ソフトもハロウィンポップコーンも黒猫まんもぱんぷきんまん等々も。
「きりよく全て、10個ずつお願いします」
 買える甘味を全部10個ずつ、テイクアウトで注文しました!
 そして、壺中天内の時間が止まった食糧庫に、甘い戦利品たちを運びいれるよう式神に命じてから。
 次に冬季が向かうのは、これまた沢山の甘味メニューがあるというドクロ男爵のカフェへ。
 そしてやはり、片っ端から一通り注文し終えて。
「これは……ふむ、気に入りました」
 パンケーキ、モンブランと涼しい顔で難なく食べ進めた後。
 どーんと運ばれてきたハロウィンビックパフェに驚愕するけれど。
「このパフェ、テイクアウト出来ますか? 可能なら10個ほど持ち帰りたいのですが」
「えっ、テイクアウトはできますけれど……!?」
 ドクロ店員もびっくり、10個お持ち帰りで追加です!
 それに加えて、持ち帰ることができる甘味は、ここでもやはり全部10個ずつ購入して。
 はむりと店内で食べる分のパフェを口に運びながらも。
「君も一緒に食べますか?」
 いつの間にか自分についてきている影朧の子にも、冬季は声を掛けて。
 誘いの声にこくり頷き、南瓜頭の子がすとんと座ったのを確認してから。
「見ているより味わう方が楽しいですよ」
 テーブルに目一杯すぎるほどぎっしりと並ぶスイーツを見つめ、嬉しそうなその姿に目を向けて。
 冬季は自分も引き続き口に運んで、甘いものを存分に味わいながらも。
 気に入ったジャンボパフェを南瓜の子にも勧めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

終夜・嵐吾
トリックオアトリート!じゃよ!
パンダシーツを被って久しぶりの遊園地へ
シーツの下には光るみょんみょんを装着
せーちゃんもどこかにおるじゃろ、あとで探そ

おや、あれは…影朧の子かの
視線の先は甘味の店か
なるほど、どれも気になるがというとこか
…今なら、ほどよい甘さを楽しめるの

南瓜のおばけさん、一緒にあの男爵のカフェにいかんかの?
色々たべたいんじゃけど、ひとりで全部は難しくての
パンケーキもパフェも気になるがひとりではどちらも食べきれん
どっちか食べてくれると嬉しいんじゃよ
もちろん、おいしいごはんも一緒にの!

…なんじゃ、尻尾がぞわわとするの…
これは…せーちゃんの気配…!
は、はよいこ!あまあまにされてしまう…!



 いつもは明かりもすっかり消えて、ゲートに閉ざされている夜の遊園地だけれど。
 今宵だけは夜になっても、ハロウィン色の光でキラキラ。
 でも、誰でも夜の遊園地で遊べるわけではない。
 だって今日はハロウィン……入れるのは、合言葉を知っているおばけさんだけ。
 いや……本物のおばけは、実はかなり相当無理である終夜・嵐吾(灰青・f05366)だけど。
「トリックオアトリート! じゃよ!」
 尻尾をゆうらり得意気にゲートで合言葉を告げる今宵の彼は、自身がパンダシーツのおばけさん。
 そして意気揚々と足を踏み入れる、久しぶりの遊園地。
 そんな嵐吾の頭でみょんみょんしているのは、自前の光るカチューシャ。
(「せーちゃんもどこかにおるじゃろ、あとで探そ」)
 お揃いのみょんみょんを所持する友は今、転送のお仕事中。
 なので先に、ハロウィン仕様の園内をてくてく巡っていれば。
「おや、あれは……影朧の子かの」
 じい、と何かを見つめている、南瓜頭の影朧の子を発見。
 そしてその視線を追ってみれば。
「甘味の店か。なるほど、どれも気になるがというとこか」
 それからふと、尻尾がゆうらり。
 だって、あの友がいないのだから。
「……今なら、ほどよい甘さを楽しめるの」
 美味しいって心から思える甘さが、きっと今なら堪能できるはず!
 ということで、いそいそ、南瓜影朧の子に嵐吾は声をかけてみる。
「南瓜のおばけさん、一緒にあの男爵のカフェにいかんかの?」
 ……色々たべたいんじゃけど、ひとりで全部は難しくての、と。
 そんな誘いの声に、ぴょこぴょこ跳ねて喜ぶ南瓜頭の小さなおばけさん。
「パンケーキもパフェも気になるがひとりではどちらも食べきれん。どっちか食べてくれると嬉しいんじゃよ。もちろん、おいしいごはんも一緒にの!」
 そう告げる嵐吾に、こくこくと南瓜頭を揺らして。
「パンケーキとパフェと……ん? 紫芋と南瓜のモンブランに、南瓜プリンに、ドクロケーキも追加? そんなに食べ切れるんじゃろか……」
 何だかめっちゃ甘い物ばかりやたら頼む南瓜おばけさん。
 さらには、ジャンボパフェのクリームを増し増しにしている。
 そんな姿に、何だかデジャビュを感じながらも。
 嵐吾はふと、みょんみょん首を傾ける。
「……なんじゃ、尻尾がぞわわとするの……」
 こう、ぶわわっと思わず尻尾が膨らむような――。
 そして刹那、ハッとその正体に気付くのだった。
「これは……せーちゃんの気配……!」
 そして、バッと顔を上げて影朧の子に声を掛けるけれど。
「は、はよいこ! あまあまにされてしまう……、!?」
 お待たせしましたーと、ドクロ店員が次々と並べていくのは。
 南瓜お化けさんが嬉々と頼んだ、見るだけで胸焼けしそうな、テーブルいっぱいの甘ーーいスイーツたち。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふ、ふぇ、と、トリックオアトリートです。
ふええ、合言葉が違うってどういうことですか?
みなさん、ちゃんとトリックオアトリートって言って入っていますよね。
なんで、私だけダメなんでしょうか?
で、ですから、とっ、トリック、オア、トリートです。
ふええ、またダメって、そもそもなんでアヒルさんがそれを決める立場にいるんですか?
それに受付さんが強面で大きなフランケンシュタインさんじゃ、ちゃんと言える訳がないじゃないですか。
ふええ、でもそう言ったってアヒルさんが納得してくれる訳がないですし、受付さんにも迷惑がかかっています。
ここは勇気を振り絞って
トリックオアトリート!!
ふええ、何とか言えました。



 ゲートのすぐ向こうには、キラキラ楽しそうな夜の遊園地。
 しかも今夜だけ特別なハロウィン仕様となれば、早く遊びたいと、そわそわしちゃうけれど。
 でも、この夜の遊園地は誰でも入れるものではなくて。
 合言葉を知っているおばけだけしか、入園できないのだという。
 そして入口に見えるのは、仁王立ちしているフランケンシュタインのキャストさん。
 だけど、フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)はちゃんと合言葉を知っているから。
 おどおどとしながらも、そうっとそれを口にしてみるものの。
「ふ、ふぇ、と、トリックオアトリートです」
 瞬間、首を横にふるふると振られてしまう。
「ふええ、合言葉が違うってどういうことですか?」
 そして瞳をぱちくりさせながらも、きょろり。
 周囲のおばけさん達を見て、告げている声を聞いてみれば。
「みなさん、ちゃんとトリックオアトリートって言って入っていますよね」
 フリルが先程言った言葉と同じ――トリックオアトリート、と。
 そう言っては、すんなり遊園地の中へと通されている??
 ……なんで、私だけダメなんでしょうか?
 フリルはそう、大きくこてりと首を傾けるけれど。
「で、ですから、とっ、トリック、オア、トリートです」
 めげずに再び、合言葉を口にしてみるけれど……やっぱり、通して貰えません!?
 というか。
「ふええ、またダメって、そもそもなんでアヒルさんがそれを決める立場にいるんですか?」
 フリルの合言葉のジャッジをしているのは、何故かアヒルさん。
 どういう基準か、ものすごく審査の厳しいアヒルさんではなく、別のキャストさんに告げてみればいいのかもしれないけれど。
「それに受付さんが強面で大きなフランケンシュタインさんじゃ、ちゃんと言える訳がないじゃないですか」
 巨体なおばけキャストのフランケンシュタインさんにも、ちゃんと言えそうにない。
 けれど、ふええ、とおどおどしながらも、フリルには分かっているのだ。
 そう言ったところでアヒルさんが納得してくれる訳がないということを。
 それに、受付にも迷惑がかかっているみたいだから。
 ここは勇気を振り絞って、もう一度――トリックオアトリート!!
 刹那、ようやくやっと、目の前のゲートが開かれて。
 フリルはほっと胸を撫で下ろす……ふええ、何とか言えました、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朱赫七・カムイ
【廻】

賑わっているね
チオリ、とりっくおあとりーと
私はね、花仙人
桜を咲かせる仙人だ
ほら、桜を咲かせられる
そなたは猫しょうだね?揺れる尾もまた愛らしいよ
似合っている

私かい?
私は…じぇっとこぉすたぁ、なる物が気になるよ
なんでも超高速で走るらしい……しかし…私の桜が全て散るな?
そうだね、先ずはこーひーかっぷにしよう
回しても構わないよ
私は意外と回転に強い
飛んでる時に変な風に巻き込まれたりして鍛えられた故

……、
………チオリ、回しすぎでは無いか
視界が回るよ
カクテルワゴンで何か買おう
私はスプーキードリンクにする
試験管グラスなんて雰囲気があるね

こんな夜もいいものだ
探し人も探してみよう
まだまだ楽しみはこれからだよ


橙樹・千織
【廻】

トリック・オア・トリート
ふふ、私は猫魈ですよ
濃紺に紅葉散る着物の隙間からゆらり尾が3本

花仙人!
素敵な桜を咲かせてますものねぇ

夜の遊園地だなんて、少しワクワクしますねぇ
カムイさんは気になるもの、ありますか?

ふむ、ジェットコースター
あら、散ってしまうのは大変ねぇ
今日はコーヒーカップに乗ってみませんか?
ふふふ…言いましたね?なら回しちゃいましょ

あー、楽しかったですねぇ
実は、カクテルワゴン気になってたんです
試験管グラスで飲むの、いいですねぇ
私はベリージュースで

まだまだ気になる場所が沢山ですねぇ
さくらかぼちゃりっひ…?
へぇ、お菓子がもらえるのですか
せっかくですし、探しながら楽しみましょうか。ね



 今宵だけ特別に煌めきを失わない、夜の遊園地。
 けれどそんな園内に入場できるのは、いつもと違った姿に変身しているおばけ達だけ。
 だってハロウィンは、おばけたちが遊ぶ特別な夜なのだから。
 そして光輝く夜空に舞い遊ぶのは、桜花弁。
 その薄紅は、サクラミラージュに咲く幻朧桜のものだけではなくて。
 踊るその心の如く、煌めく桜の彩りの中、濡烏の夜色纏う銀朱を揺らしながら。
「賑わっているね。チオリ、とりっくおあとりーと」
 今夜だけの特別な合言葉を紡ぐ朱赫七・カムイ(厄する約倖・f30062)が遊ばせる、愛しき花弁も同じ。
「私はね、花仙人。桜を咲かせる仙人だ」
 だって今宵のカムイは、桜咲かせる花仙人なのだから。
 そんなカムイが咲かせる何かと縁深い花のいろに、ほわりと笑んで。
「花仙人! 素敵な桜を咲かせてますものねぇ」
 ゆうらり猫尻尾を揺らすのは、橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)。
 いや、猫は猫でも、今宵の千織だってやっぱりおばけさん。
「そなたは猫しょうだね? 揺れる尾もまた愛らしいよ」
 ……似合っている、そう笑み咲かせる彼へと、細めた橙の視線と共に頷いて返す。
「トリック・オア・トリート。ふふ、私は猫魈ですよ」
 化け猫よりも猫又よりももっと長い年月を生きる、猫妖怪の上位種である猫魈である。
 だから、濃紺に紅葉散る着物の隙間からゆらり揺れる尾だって、今夜は3本。
「夜の遊園地だなんて、少しワクワクしますねぇ」
 そうわくわくそわり、煌めく周囲を見回してから。
 千織は隣に並ぶ花仙人へと訊ねる。
「カムイさんは気になるもの、ありますか?」
「私かい? 私は……じぇっとこぉすたぁ、なる物が気になるよ」
 じぇっとこぉすたぁ――話に聞いたそれは、カムイの旺盛な好奇心を擽る乗り物。
「ふむ、ジェットコースター」
「なんでも超高速で走るらしい」
 そうふたりできょろりと園内を探してみれば、夜空を駆け抜けるそれらしきものが。
 実際に目にすると、聞きしに勝る刺激的な乗り物っぽいけれど。
「……しかし…私の桜が全て散るな?」
「あら、散ってしまうのは大変ねぇ」
 こてりと困ったように小さく首を傾けたカムイの声に、千織も一緒にそっと首を傾げてから。
 ふと見つけた代案を提案してみる。
「今日はコーヒーカップに乗ってみませんか?」
「そうだね、先ずはこーひーかっぷにしよう」
 それは、くるくる煌めきの世界を回るコーヒーカップ。
 早速ふたり、今宵限定のハロウィン柄カップの中に乗り込めば……目の前には、まあるい大きなハンドルが。
 これをぐるりと回せば合わせてカップも回ると、そう聞いたから。
「回しても構わないよ」
 カムイはわくわくと千織に告げて。
 余裕の微笑みを彼女へと向け、続ける。
「私は意外と回転に強い。飛んでる時に変な風に巻き込まれたりして鍛えられた故」
 そんな言葉に、千織はふわふわ笑み返して。
「ふふふ……言いましたね? なら回しちゃいましょ」
 ぐっとハンドルへと手を掛ければ……同時に、不思議なカップがくるりと踊り出す。
 いや……最初こそ、踊る様に優雅にくるりと回ったカップだったけれど。
「……!?」
 瞬間、思わず見開かれる朱砂の彩。
 キラキラ輝く景色をくるりと楽しむどころか、超加速してぐるんぐるん。
 全然何も見えないくらい、めっちゃ高速回転しています!
 そして、コーヒーカップから降りた……はずなのに。
「あー、楽しかったですねぇ」
 そう3本の尻尾をゆらゆら揺らし、満足気にほわほわ笑む千織の隣で。
「……、…………チオリ、回しすぎでは無いか」
 まだぐるんぐるんと回っているカムイの世界。
 よろりと覚束ない足取りで、回る視界と暫し格闘しながらも。
「カクテルワゴンで何か買おう」
 ちょっと飲み物を買って、一休みを。
 そして向かうのは、色々なおばけドリンクが売っている魔女の元。
「実は、カクテルワゴン気になってたんです」
 千織は珍しくてへんてこなドリンクたちを、カムイと一緒に並んで、ぐるりと一通り見回してから。
「試験管グラスで飲むの、いいですねぇ。私はベリージュースで」
「試験管グラスなんて雰囲気があるね。私はスプーキードリンクにするよ」
 それぞれ選んだのは、細長い試験官に入ったベリーのジュースと、オレンジとブドウのもこもこしゅわしゅわなスプーキードリンク。
「カムイさんのドリンク、煙がもこもこで面白いですね。ハロウィン色も綺麗」
「チオリの真っ赤なベリージュースも美味しそうだ」
 そしてそうっと口をつけてみれば、美味しくて不思議なおばけの味。
 カムイは、ようやく回らなくなった眼前景色を見つめ、改めて笑み咲かせて。
「こんな夜もいいものだ」
「まだまだ気になる場所が沢山ですねぇ」
 あれもこれも楽しそうなものがいっぱいな遊園地に、千織も笑み零せば。
「さくらかぼちゃりっひ……? へぇ、お菓子がもらえるのですか」
 ふと聞こえてくるのは、おばけ遊園地の王様の噂……?
 桜色の南瓜頭をした王様を捕まえれば褒美のお菓子が貰えるのだと、ワゴンの魔女に教えて貰えば。
「せっかくですし、探しながら楽しみましょうか。ね」
「探し人も探してみよう」
 ええ、見つけて捕まえるしかありません。
 それからふたり、改めて並んで。桜と光とおばけたちでいっぱいの園内を歩き出す。
 沢山乗り物にも乗って、王様も捕まえて、美味しくて面白い物も食べて……やりたいことは、沢山あるから。
 カムイはふわりと花の如き笑みを咲かせ、ぴこりゆらりと耳尻尾を揺らす千織と一緒に、夜の遊園地を巡る。
 ……まだまだ楽しみはこれからだよ、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御園・桜花
三毛猫猫又仮装

「いらっしゃい。一緒に園内を見て回りませんか?」
ついてくる子供の南瓜影朧手招き

影朧がやって来たら、手を繋いで園内を見て回る
「ハロウィンスイーツも充実してますね。貴方が食べたい物があったら一緒に食べてみたいですけれど。どれが気になります?」
子供影朧が選んだものを一緒に食べる
飲食が出来なそうなら自分も食べない

「貴方がたくさん楽しんで、また此の世に転生したいと思ってくれたら、其れが1番嬉しいです。だから今日は、貴方がしたい事を全部やり尽くしましょう?」
子供影朧に合わせ自分もUCでふよふよ飛ぶ

「私、絶叫系も観覧車も乗った事がなくて。貴方は何れに乗りたいですか?」
遊具も子供影朧の好みで選択



 キラキラと輝きに満ちる夜の遊園地に、心躍らせているかのように。
 いつの間にか、とことこと後ろからついてきているのは、南瓜頭をした小さな子。
 御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は振り返って、影朧の子の目線に屈んでから。
「いらっしゃい。一緒に園内を見て回りませんか?」
 そう手招きして微笑めば、てててっとやってくる南瓜の子。
 そして掌を差し出し、小さなその手を握って。
 手を繋いだら、いざ一緒に楽しく園内巡りを。
 桜花は、きょろきょろと忙しく周囲を見回しているその子の視線を追いつつも。
 影朧の子の瞳がふと見つめる店を見遣った後、こう声を掛ける。
「ハロウィンスイーツも充実してますね。貴方が食べたい物があったら一緒に食べてみたいですけれど。どれが気になります?」
 そして色々と目移りして、悩んだ子が選んだのは……沢山のおばけさんがデコレーションされたビッグパフェ。
 それは名前の通り、ボリューム満点だから。
 桜花も一緒に、仲良くはむりとパフェを食べて。
 美味しく完食して御馳走様をすれば、店を出て、遊園地内を再び歩き出す。
 いや……歩くのではなくて。
「貴方がたくさん楽しんで、また此の世に転生したいと思ってくれたら、其れが1番嬉しいです。だから今日は、貴方がしたい事を全部やり尽くしましょう?」
 桜花は刹那、渦巻く桜吹雪を纏い桜花精となって。
 影朧の子と一緒に手を繋いで、キラキラ煌めく夜空をふよふよ。
 それから南瓜の子が次に興味を示したのは、アトラクション。
「私、絶叫系も観覧車も乗った事がなくて。貴方は何れに乗りたいですか?」
 そう訊いてみれば、嬉しそうに返ってくるのは――どっちも、どれものりたい! って。
 そんな言葉に勿論、桜花は頷いて。
 絶叫系も観覧車も、隣の子がやりたいことを全部。
 目一杯やり尽くして存分に楽しむべく、煌めく遊園地を逸る様に一緒に巡りはじめる――顔を見あわせて、笑み合いながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

和泉・壱華
ポシェット(f01669)と一緒に遊びにきたぜ

ってことで、トリックオアトリートだ!
ポシェットは海賊ゾンビか、かっけぇな
俺はセイレーンをやってみたぜ
海賊と言えば伝説的な?
翼も丁度あるしな(2対の紅翼をぱさりと動かし

ジェットコースター、いいな乗ろうぜ!
俺?俺はなー…あ、アレ行ってみてぇな
(おどろしい装飾がされたお化け屋敷を指差し)
どんなヤツが出てくるのか、面白そうじゃね?

ホントだ、ソフトクリームに目玉のってる
…これがきもかわってやつか?
あ、なぁポシェット!
黒猫まんだってよ、アレ可愛くね?


おっ似合ってるじゃねぇか、海賊帽
俺からは…飴でいっか?(梅飴を差し出して
あ、あの言葉言ってもらえばよかったか…?


ユヴェン・ポシェット
和泉(f03780)と共に遊びに来たぜ

という事でtrick or treat!
俺は海賊ゾンビ、立派なおばけだろ?
和泉のセイレーンも華やかで良いな!
セイレーンに海賊、良いコンビじゃねぇか

じぇっと…何とか?めっちゃ早い乗り物とかあるんだろ?すげぇ惹かれるな
和泉は何か気になるものはあるか?
あれは…確かに面白そうだな、行こうぜ。本格お化けに出会えるかな。わくわくするな!

あの目玉のソフトクリーム面白いな。
…こういうのをきもかわというのか、そうか。
黒猫まんは確かに可愛いな。食うの躊躇われる奴だが、食うか!

ん?南瓜の子供か、イケてるなその南瓜。
そうだ、その南瓜の上に俺の海賊帽を乗せたら更にかっこよくなるんじゃないか?ほら!俺より似合っているんじゃないか?
梅の飴か…良いじゃん。やったな!
あの言葉って、あれだろう?合言葉



 いつもは、この時間になれば全ての明かりが消え、誰の姿もなくなって。
 大きな扉も閉ざされてしまうのだけれど。
 特別に今夜限り、そのゲートが開かれているのだという。
 けれど夜になってもキラキラ煌めいて賑やかな遊園地に入れるのは、合言葉を知っているおばけ達だけだというが。
 和泉・壱華(天華繚梅・f03780)とユヴェン・ポシェット( ・f01669)にとっては、何の問題もない。
「ってことで、トリックオアトリートだ!」
「という事でtrick or treat!」
 入口で通せんぼしていた大きなフランケンシュタインのキャストへとそう颯爽と告げれば、掌をくるり。
 どうぞどうぞ! いってらっしゃい! なんて、すんなり中へ。
 だって、今日のふたりはどこからどう見ても。
「俺は海賊ゾンビ、立派なおばけだろ?」
 そう……合言葉をちゃんと知っている、立派なおばけさんなのだから!
 しかも、おばけはおばけでも。
「ポシェットは海賊ゾンビか、かっけぇな。俺はセイレーンをやってみたぜ。翼も丁度あるしな」
 ……海賊と言えば伝説的な? って。
 2対の紅翼をぱさりと動かしてみせる壱華の言うように、ふたり合わせたような、海のおばけさん同士。
「和泉のセイレーンも華やかで良いな!」
 美しい海の魔女であるセイレーンは、見目麗しい壱華にぴったりで。
 飾られている魔法の鏡に映るふたり並んだ姿を見て、ユヴェンは満足気に頷く。
「セイレーンに海賊、良いコンビじゃねぇか」
 美しくて格好良いコンビは、向かうところ敵なしです!
 そして早速、キラキラハロウィン色に彩られた園内を歩いてみる、美しく格好良いおばけなふたり。
 ユヴェンはふと、わーきゃーとどこかから聞こえてくる声に視線を巡らせて。
「じぇっと……何とか? めっちゃ早い乗り物とかあるんだろ? すげぇ惹かれるな」 
 噂に聞いて興味を擽られた、じぇっと何とかとやらを、わくわくと探してみる。
 そんなユヴェンの声に、壱華もこくこく頷いて。
「ジェットコースター、いいな乗ろうぜ!」
 いざ向かうのは、遊園地の花形・ジェットコースター!
 そして胸を躍らせ、わくそわ逸る様に歩きながらも。
「和泉は何か気になるものはあるか?」
「俺? 俺はなー……あ、アレ行ってみてぇな」
 ユヴェンがそう訊ねてみれば、壱華は見つけたアトラクションを指さす。
「どんなヤツが出てくるのか、面白そうじゃね?」
 それは、見るからにいかにもな、おどろしい装飾がされたお化け屋敷……!
 ユヴェンも、頭に釘が刺さった客引きの幽霊をじいっと見つめて。
「あれは……確かに面白そうだな、行こうぜ。本格お化けに出会えるかな。わくわくするな!」
 さらに瞳を輝かせて、わくわく!
 自分達だっておばけなのだから、きっと歓迎されるはず……?
 そして、噂以上にめっちゃ早くて、回ったり落ちたりするジェットコースターのスリルや刺激を存分に堪能して。
 気合の入ったおばけたちに驚かされたり追いかけたり、お返しに驚かし返したりなんてしながらも。
 いっぱい声を上げたり、笑ったり、一緒に遊園地をキャッキャ楽しんでいれば。
「あの目玉のソフトクリーム面白いな」
「ホントだ、ソフトクリームに目玉のってる」
 ふと目に留まったのは、美味しそうでちょっと変わっているおばけスイーツ。
 何だか、じいっと自分達を見ているような気がするソフトクリームの上の目玉チョコとお見合いしつつ。
「……これがきもかわってやつか?」
「……こういうのをきもかわというのか、そうか」
 きもかわというものとの遭遇を果たす、ふたりであった。
 そんなきもかわも面白くて美味しそうではあるのだけれど。
 ちょいちょいっと海賊ゾンビさんの服の裾を引いて、翼を再びぱたぱた。
「あ、なぁポシェット! 黒猫まんだってよ、アレ可愛くね?」
 壱華が見つけたのは、キュートで甘いチョコまんの黒猫さん。
「黒猫まんは確かに可愛いな」
 目玉とは違う意味で自分達を見つめているような気がする黒猫さんを、ユヴェンは見つめ返してから。
「食うの躊躇われる奴だが、食うか!」
「美味しく食えば、黒猫まんも喜ぶだろ!」
 壱華とふたり買ってはむりと、いただきます!
 それから美味しく味わった後、再び遊園地を歩き出さんとするけれど。
 ふと、振り返ってみれば。
「ん? 南瓜の子供か、イケてるなその南瓜」
 後ろからとことことついてきているのは、南瓜頭をした子供影朧。
 そんな小さなおばけさんの目線にユヴェンは屈んでから。
「そうだ、その南瓜の上に俺の海賊帽を乗せたら更にかっこよくなるんじゃないか?」
 ちょこんと乗せてあげるのは、海賊ゾンビのカッコいい帽子。
「ほら! 俺より似合っているんじゃないか?」
「おっ似合ってるじゃねぇか、海賊帽」
 そして、掛けたそんな言葉に満更でもなさそうな様子の南瓜の子に笑みながらも。
 やっぱり今日はハロウィンだから、これも忘れてはいけません。
 壱華が取り出して、小さな海賊南瓜おばけさんに差し出したのは。
「俺からは……飴でいっか?」
「梅の飴か……良いじゃん。やったな!」
 ハロウィンには欠かせないお菓子……優しい梅の味がする飴を。
 そして、ぱあっと嬉しそうにほこほこ喜んでいる南瓜海賊さんを見て。
 壱華はあることに、ハッと気付くのだった。
「あ、あの言葉言ってもらえばよかったか……?」
「あの言葉って、あれだろう? 合言葉」
 そして、そうユヴェンが口にすれば。
 順番が逆? それも御愛嬌!
 ぼくしってる! といわんばかりに、南瓜の子はえっへんとふたりに告げるのだった。
 ――とりっくおあとりーと! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シュアニサ・リンドバーン
黒いローブの死神姿
本物は危ないので大鎌は模造品です

ここがサクラミラージュの遊園地と呼ばれる施設ですか
俺が住むアックス&ウィザーズと全然違っていて、見るもの全てに圧倒されます

ティーカップというアトラクションが気になりますね
人を乗せてカップが回るなんて、様子からして面白いですし
ですが、俺一人で上手に楽しめるか不安が残ります
ティーカップが好きそうな影朧の子にお願いしてみましょうか
こんばんは、俺は死神のシュアニサ
こういう場所に疎いおばけでして……
よろしければ、一緒にティーカップに乗って楽しみ方を教えてくれませんか?

それでは乗車しましょう
やはり、カップに人が乗れるなんて面白いです
ああ、動き出しましたね
これは……なるほど、体験したことがない感覚です
? さっきよりも回転が増していませんか?
『このハンドルを回せば速く回る』と……
俺は楽しみ方を教えてもらう立場ですからね
あなたの好きに回して良いですよ

…………
影朧の子の楽しそうな様子は可愛かったですが……
まさかあんなに回るとは
驚きましたが、貴重な体験でした



 妖しいハロウィンの夜にぴったりな、黒衣の死神さん。
 手にした大きな鎌は、ざくりと魂ごと刈り取ってしまいそう……?
 いいえ、今日はそんな死神業もきっと、お休みに違いない。
 だって、本物は危ないからと。黒いローブの死神姿のシュアニサ・リンドバーン(青燐灰の魔女の弟子・f35122)が持っている大鎌は勿論、模造品で。
「ここがサクラミラージュの遊園地と呼ばれる施設ですか」
 足を踏み入れたのは、キラキラ煌めき溢れる夜の遊園地なのだから。
 そんな賑やかな園内にぐるりと銀の視線を巡らせつつ、シュアニサは思わず圧倒される。
 眩いばかりの数多の光に、空を翔けるアトラクション、はしゃぐおばけたち……見るもの全てに。
 彼が普段身を置いてるのは、アックス&ウィザーズの青燐灰の森の最奥。
 同じ夜でも、広がっている景色は、知っているものとはまた大きく違っていたから。
 それから、きょろりと探してみる。
「ティーカップというアトラクションが気になりますね」
 ……人を乗せてカップが回るなんて、様子からして面白いですし、と。
 気になっている、ティーカップなる乗り物を。
 けれど、いざティーカップの乗り場まで辿り着けば、小さく首を傾けて足を止めるシュアニサ。
 やはり聞いていた通り、くるくる回るカップに乗るのは楽しそうなのだけれど。
(「ですが、俺一人で上手に楽しめるか不安が残ります」)
 そう思っていれば……自分と同じ様に足を止め、じいっと回るカップを見つめている小さな南瓜お化けさんの姿を見つけて。
 ティーカップが好きそうな影朧の子に、こんなお願いをしてみる。
「こんばんは、俺は死神のシュアニサ。こういう場所に疎いおばけでして……」
 ――よろしければ、一緒にティーカップに乗って楽しみ方を教えてくれませんか? って。
 そんな誘いに、ぱあっと嬉しそうに表情を綻ばせ、南瓜頭をこくこくと縦に振って。
「それでは乗車しましょう」
 共に乗り場へと歩み出せば、ぴょこぴょこ逸る様に跳ねる小さな影朧の子。
 そしてふたり並んですちゃり、コウモリ飛ぶコワ可愛い柄の大きなカップに乗り込んで。
「やはり、カップに人が乗れるなんて面白いです。……ああ、動き出しましたね」
 そうちょっぴりわくわく、瞳を細めた瞬間。メルヘンな音楽とともに、ゆるりと廻り始めるティーカップ。
 くるりくるり、カップ自体も回転しているけれど。
 カップたちが並んだ床も、一緒にぐるりと廻っていて。
「これは……なるほど、体験したことがない感覚です」
 キラキラと光が流れては混ざり合い、世界が目まぐるしく巡っていく不思議な心地。
 物珍し気に、そんな初めての感覚を暫し楽しんでいたシュアニサであったが。
 ふと、あることに気が付く。
「? さっきよりも回転が増していませんか?」
 何だか心なしか、カップが回る速度がいきなり早くなった気が……?
 そんな彼に、南瓜頭のおばけさんは教えてあげる。
「『このハンドルを回せば速く回る』と……」
 そして、いい? と訊ねるように自分を覗き込んでいる影朧の子に、こくりと頷いて返す。
「俺は楽しみ方を教えてもらう立場ですからね。あなたの好きに回して良いですよ」
 その言葉を聞けば、キャッキャと嬉しそうに喜んでから。
 がしっと力強く掴んで気合十分、影朧の子が全力でハンドルを回し始めれば。
「……!?」
 何も見えないくらい、猛スピードでぐるんぐるん。
 猛スピードのノンストップで回転しまくる、ふたりを乗せたカップ。
 いや、好きに回して良いと確かに言ったし、はしゃぐ影朧の子の楽しそうな様子は可愛かったのだけれど。
「…………」
 ――まさかあんなに回るとは、と。
 降りた後もまだぐるぐると回っている世界を、手にした大鎌を頼りに慎重に歩きながら。
 シュアニサは、ぴょこぴょこ嬉しそうな南瓜頭に瞳を細める。
 ひとりだったらきっと、こんな楽しみ方はできなかっただろうから。
 ……驚きましたが、貴重な体験でした、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 日常 『スタアゲイザー』

POW   :    願い事をたくさんする

SPD   :    願い事を素早く3回唱える

WIZ   :    願い事に想いを込める

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●流星ハロウィンナイト
 思い思いに、夜の遊園地を楽しむおばけたち。
 けれどまだまだ、これからが本番。
 もうすぐ始まるのは、今夜だけのとっておきの大行進。
 遊園地をぐるりと巡るのは、煌めくイルミネーションで飾られたフロートやこわくて愉快な沢山のおばけたち。
 でも貴方も、今宵は立派なおばけさん。パレードに飛び入り参加も、勿論大歓迎!
 南瓜頭の子と一緒に、音楽に合わせて楽しく大行進するのもいいし。
 ハロウィンパレードは遊園地のどこからでも観ることができるから。
 アトラクションに乗りながらでも、ドクロ男爵のカフェからでも、ワゴンで買った食べ物や飲み物を片手にでも。
 お好みに合わせて、自由に楽しめる。
 それに――さらに今日は、特別な夜なのだというのだ。
 パレードの時間に合わせたかのように降り注ぐのは、煌めく無数の流星群。
 イルミネーションの煌めきと夜空から降る星々の輝きは、おばけの夜をより幻想的に彩って。
「ふふ、今宵の流れ星には魔法がかかっているんだよ。君は何を流れ星に願うかい?」
 そう夜空を眺めているのは、桜色の南瓜頭にみょんみょん揺れる光るカチューシャを付けた王様・サクラカボチャリッヒ!?
 王様は、見つかったしまったね、と笑んだ後、すかさず捕まる前に人の波に素早く姿をくらまして。
 刹那、音楽が鳴り始めれば――おばけパレードのはじまり、はじまり。
 星間を駆け抜けるジェットコースターからでも、廻るティーカップからでも、流星降る空を散歩するように巡る観覧車からでも。
 美味しいものを食べながらでも、飲み物でもう一度星空に乾杯しても、パレードで大行進しても……とにかく、全力で楽しめばそれでオッケー。
 まだまだ続く流星ハロウィンの桜ナイトパークを、目一杯全力で遊び尽くそう。
雲烟・叶
さゆりのお嬢さん(f00775)

奇しくも王さまとみょんみょん被りしましたね
でも人混みで追い掛けるのはちょっと
折角のお祭りに追い掛けっこしたかねぇですし

ね、さゆりのお嬢さん
流星群、どうせなら高い所で見てぇと思いません?
観覧車に行きませんか
光溢れるような景色を眼下に、空には無数の流星群、なんてなかなかねぇ景色かと
遊園地のアトラクション、そう言えば初めて乗る気がしますねぇ
お手をどうぞ、と差し出せない代わりに、人混みで逸れぬようにと袖を掴んで貰ってエスコート

……綺麗ですねぇ

ふふ、自分は人混みが嫌いですから、意味は違えどお揃いですかね
あんたたちと居ると、何でも平気な気がしちまうんですよ
不思議ですねぇ


四・さゆり
叶(f07442)と

きっと、お前のを見て付けたくなったのよ
ふふ、

…あら、素敵
そうね、一番上が良いわ

わたしは手を引くことが多いから
誰かの後を歩くのは、すこし新鮮、ね

人混みは、あまり好きではないけれど
叶のコートを揺らして人の波を行くのは

そうね、悪くなかったわ

宙に揺らされる籠も

眼下の偽物の星たちも、夜空の星も
綺麗って言う、お前の顔も

わたしは、どれも、綺麗だって思ったの

ね、叶
わたし、遊園地って、嫌いなの
大事な思い出があるから

でも、そうね
食わず嫌いは良くないって、ふふ、分かったわ

ええ、とっても綺麗

あら、当たり前よ
不思議じゃあないわ
お前たちは、かわいいわたしの下僕だもの

こわいものは、全部壊してあげる



 遊園地の煌めきの中、みょんみょん、ぴかぴか。
 相変わらずやたら揺れるカチューシャを付けた雲烟・叶(呪物・f07442)は、素早く去っていく王様の桜南瓜頭を見つめつつ呟きを落とす。
「奇しくも王さまとみょんみょん被りしましたね」
 そんな隣の彼の姿を見遣り、四・さゆり(夜探し・f00775)は灰の瞳を細めて。
「きっと、お前のを見て付けたくなったのよ」
 ふふ、と思わず笑み零す。
 だって、王様が真似したくなるに違いないほどに。
 自分が悪戯でつけたみょんみょんを頭上で揺らす叶の可愛さには限りがないのだから。
 そして、王様と鬼ごっこをして捕まえれば、お菓子が貰えるというのだけれど。
「でも人混みで追い掛けるのはちょっと。折角のお祭りに追い掛けっこしたかねぇですし」
 周囲を見回せば、パレードが始まる時間ということもあって、おばけたちが沢山。
 そんな中で、走り回るなんて御免だし、パレードルートでもあるこの場所は特に人が多いから。
 叶は他のおばけたちが進んでいくのとは違う方へと向かう、こんな提案を。
「ね、さゆりのお嬢さん。流星群、どうせなら高い所で見てぇと思いません?」
 ――観覧車に行きませんか、って。
「光溢れるような景色を眼下に、空には無数の流星群、なんてなかなかねぇ景色かと」
 煌びやかなイルミネーションパレードだけでなく、今宵は空からも無数の光が降るというから。
 そんな夜空への誘いに、さゆりは笑みと共に返す。
「……あら、素敵。そうね、一番上が良いわ」
 ぐるり廻るその天辺と、みょんみょんがよく似合っている隣の彼を見上げながら。
 そして誘いに頷いた彼女を、叶はエスコートする。
「遊園地のアトラクション、そう言えば初めて乗る気がしますねぇ」
 お手をどうぞ、と掌は差し出せないけれど。
 そのかわり、袖を掴んで貰って先導を。人混みで逸れて迷子にならぬように、と。
 そんな差し出された袖へと手を伸ばして。
「わたしは手を引くことが多いから。誰かの後を歩くのは、すこし新鮮、ね」
 彼の後ろを引かれるまま歩きながら、さゆりはおばけたちの間を彼と一緒に、するりすり抜けてゆく。
 夜空の一番高いところへと向かって。
 沢山の人が犇めく人混みは、あまり好きではないけれど。
 でも、大きな円環のしたに辿り着けば、さゆりは思うのだった。
(「そうね、悪くなかったわ」)
 ……叶のコートを揺らして人の波を行くのは、って。
 それからふたり、廻る箱へと乗り込んで。
 ゆっくりと夜空へと高度を上げていけば、眼下に広がる夜の遊園地の風景。
 そしてさゆりの耳に、ふと届いたのは。
「……綺麗ですねぇ」
 銀の瞳にもその煌めきを映した、叶の声。
 それからさゆりは、二人占めしている景色を見た後。
 独り占めしている眼前の彼へと灰の視線を向け、思う。
(「宙に揺らされる籠も、眼下の偽物の星たちも、夜空の星も。綺麗って言う、お前の顔も」)
 ――わたしは、どれも、綺麗だって思ったの、って。
 そして、眼下に望む遊園地を見下ろしながら紡ぐ。
「ね、叶。わたし、遊園地って、嫌いなの」
 ……大事な思い出があるから、と。
 けれど、嫌いだったのだけれど。
「でも、そうね。食わず嫌いは良くないって、ふふ、分かったわ」
 それから笑み零したまま、さゆりは先程聞こえた彼の声に、改めてこう返すのだった。
 綺麗ですねぇ、というその言葉に。
「ええ、とっても綺麗」
 そんな彼女につられるように、叶もそっと笑み宿して。
「ふふ、自分は人混みが嫌いですから、意味は違えどお揃いですかね」
 まるで魔法かのように空から流れ出した星々と、共に空を巡る彼女を見つめ、続ける。
「あんたたちと居ると、何でも平気な気がしちまうんですよ」
 ……不思議ですねぇ、なんて笑って。
 さゆりはその言葉にもう一度、灰の瞳を細めてから。
「あら、当たり前よ。不思議じゃあないわ。お前たちは、かわいいわたしの下僕だもの」
 辿り着いた一番上の星空で、こう紡いでみせる。
 ――こわいものは、全部壊してあげる、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

椚・一叶
友のトリス(f27131)と

良い感じに腹減った
いよいよ食べ歩くぞ
トリス、乗り物酔いはしてないな?
ハロウィン色に染まった食べ物は
毒々しいのに何故か美味そう
おばけ肉まんにベリーのジュースなどを
あれもこれも気になって手が足りん
一個一個食べていくか

ふとトリスを見て気付いた
角を生やしているから
本物の悪魔がする食事風景を見ているよう
ベリーのジュース飲んでにやり
儂も血を飲んでいるように見えるか?
パンケーキも良いな
儂も大食いキョンシーになる

何か始まるようだ、トリス
良い場所見付けて食べながら眺めよう
色々なおばけがいて面白いな
ハロウィンの時だけとは惜しいぐらい、だが
だからこそ良いのかもしれない
今夜だけの特別な景色


鳥栖・エンデ
友人のイチカ君(f14515)と
乗り物の次はお菓子の食べ歩きだ〜
トリックオアトリートってこんな感じ?

ボクが気になったのは
チョコ黒猫まん、おばけ肉まんに
パンプキンまん、てのもあるんだねぇ
ハロウィンカラーのラップサンドも美味しそう
歩きながら気になったスイーツやフードも
どんどん摘めるのが最高〜いっぱい食べよう
暴食の悪魔ってやつだよ、がお〜
なんてしながら血のようなベリーは
アルコールやパンケーキの方がそれっぽいかもー
後で食べて確認してみようねぇ

桜や星が降るおばけパレードは
立ち止まってのんびりと眺め
流星群も遊園地の景色も
キラキラしていて眩しいくらいで
確かに、今夜だけの特別な思い出だなぁ



 ちょっと驚愕したフリーフォールに、夜空を駆け抜けた爽快なジェットコースター。
 くるり煌めきの世界を廻る2階建てメリーゴーラウンドに、のんびり巡ったお化け屋敷……?
 そんなアトラクションを一緒にいっぱい満喫すれば、やはり。
「良い感じに腹減った。いよいよ食べ歩くぞ」
 これからが本番、といわんばかりに気合も十分。
 ハロウィン色に煌めく園内を歩くのは、椚・一叶(未熟者・f14515)……いや、相変わらずぺらりと札は捲ったままのキョンシーさん。
 そんな彼の隣に並ぶキョンシーの友人は、角を生やした悪魔さん。
「乗り物の次はお菓子の食べ歩きだ〜」
 ……トリックオアトリートってこんな感じ? なんて。
 今夜は悪魔な鳥栖・エンデ(悪喰・f27131)が、そう瞳細めるように。
 ハロウィンの夜におばけたちが沢山貰えるのは、美味しいお菓子たち。
「トリス、乗り物酔いはしてないな?」
 そう、食べ歩きにわくわくした様子のエンデに、こくりとひとつ頷いてから。
 いざ向かうのは、園内に点在している食べ物が買えるワゴン。
「ボクが気になったのは、チョコ黒猫まん、おばけ肉まんに……パンプキンまん、てのもあるんだねぇ。イチカ君は?」
「儂は、おばけ肉まんにベリーのジュース……あれもこれも気になって手が足りん」
「ハロウィンカラーのラップサンドも美味しそう」
 一叶は、エンデの気になっているものをあれもそれもと、順に見ていきながらも。
 おばけなハロウィン色に染まった食べ物はどれも、普段見慣れたものに比べて毒々しいのに。
 何故か美味そうだと、そう思うから。
「一個一個食べていくか」
 持てるだけ買っては食べ、食べ終わって手があけばまた買って。
 ひとつずつ味わえて沢山楽しめる、食べ歩き作戦を!
 エンデも色々なワゴンにきょろりと視線を巡らせ、スイーツやフードを見つければ立ち寄って。
「歩きながらどんどん摘めるのが最高〜いっぱい食べよう」
 幸せそうにはむはむ、一叶と一緒に。気になったものは勿論、全部食べるつもり。
 そしてすぐ傍に在る友人の姿をふと見て、一叶は気付く。
「今のトリスは角を生やしているから、本物の悪魔がする食事風景を見ているようだな」
 そんな彼の言葉に、悪魔なエンデは笑って。
「暴食の悪魔ってやつだよ、がお〜」
 その食べっぷりはまさに、暴食悪魔!?
 キョンシーな友人にも、がお~。
 けれど、そんな一叶だって、今宵はおばけの仲間なのだから。
 ベリーのジュースをくいっと飲んでみせて、にやり。
「儂も血を飲んでいるように見えるか?」
 確かに、真っ赤なジュースは鮮血のようだけれど。
「血のようなベリーは、アルコールやパンケーキの方がそれっぽいかもー」
 ……後で食べて確認してみようねぇ、って。
 エンデは、はむりとチョコ黒猫まんを美味しそうに頬張りながらも。
 暴食の悪魔らしく、さらに気になるものが追加された模様。
 そして食べ物も勿論、全力で楽しんでいるのだけど。
「何か始まるようだ、トリス」
 より一層、何だかわくわく浮足立っている賑やかな園内に気付いて。
 一叶は戦利品を抱え、エンデへと声を。
「良い場所見付けて食べながら眺めよう」
 そして良い感じに周囲が見通せる場所見つければ、始まるのは煌めき溢れるパレード。
 けれど、ただ煌びやかなだけではなくて。
「色々なおばけがいて面白いな」
 こわくて愉快なおばけたちが、音楽に合わせて大行進。
 そして夜空から降るのは、流れ落ちる星々とこの世界をいつだって彩る桜花弁たち。
「ハロウィンの時だけとは惜しいぐらい、だが。だからこそ良いのかもしれない」
 ふたり立ち止まってのんびりと眺めるのは――そう、今夜だけの特別な景色。
 エンデは、そんな彼の言葉にこくりと頷く。
 降り注ぐ流星群も遊園地の景色も、キラキラしていて眩しいくらいで。
 美味しいものを両手に、一叶と楽しむこのおばけ達の夜は。
「確かに、今夜だけの特別な思い出だなぁ」
 またひとつできた、特別で大切な、楽しい思い出。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

朧・紅
クラウンさんと(f03642

このキャンディかぼちゃさん!
かわい~
ん!お味もかぼちゃっ

賛成です!

わぁ
あのソフトクリーム目玉が二つ乗ってますよっ
欲しぃ
それとミルクシェイクで!

ハッピーハロウィン♪

ぅやぁクラウンさんのジュースが大噴火です!?
やけどしない?
ぅや、冷たいっ
たべるー!(ハムスターみたく頬張る
お返しに目玉お一つどーぞ!
悪魔兄弟に似合いの食べ物ですよぅ?(ノリノリ

わっ何が始まったです!?
すごぅい!キラキラの行列!

うや?
クラウンさんがうずうずされてる
ふふ
僕もうずうずですよぅっ
お手々ぎゅ
パレードご一緒しちゃいましょ~!


どうすれば良き?
踊るです?
こう?
クラウンさんの真似ー!(くるり
たぁのし~♪


クラウン・メリー
紅(f01176)と

王様から貰ったキャンディーポット食べよっ!
折角だから他にも何か買って休憩しよっか!

わ、いろんな食べ物が売ってるよ!
どれも美味しそう!俺は何食べよっかな?

黒キャラメルのポップコーンとスプーキードリンクに決めた!
紅も買えた?

何処か座れるベンチに行き
ハッピーハロウィン!とグラスを掲げてカチン

わわ、もわもわの煙が凄い!それに少しひんやりする!
ポップコーンも甘くて美味しい!紅も食べる?

目玉食べるっ!ふふー、美味しいね?(悪いお顔)

――パレードが始まった!とっても楽しそうだな!
うずうず
顔を見合わせて笑顔を見せれば
お互いに手を取りパレードへ

踊ろう!なんてくるりと回り
夜はまだまだこれから!



 るんるんと、遊園地を歩く悪魔兄妹が持っているのは、王様から貰ったご褒美。
「このキャンディかぼちゃさん! かわい~」
 じいっと、王様を捕まえた名誉おばけさんに手渡されたのは、とてもレアな南瓜キャンディ―ポット。
 でもやっぱり、眺めるだけでは勿体無いから。
「王様から貰ったキャンディーポット食べよっ!」
 そう提案したクラウン・メリー(愉快なピエロ・f03642)に、朧・紅(朧と紅・f01176)もこくりと大きく頷いて。
 ふたり一緒にひとつ摘まんで、ぱくりと同時に口に入れてみれば。
「ん! お味もかぼちゃっ」
「甘くて美味しいねっ!」
 王様のご褒美は、やはりとっておきの南瓜味。
 けれど今日はハロウィン、おばけたちが沢山お菓子を貰える夜なのだから。
「折角だから他にも何か買って休憩しよっか!」
「賛成です!」
 ぴょこんっと張り切って、クラウンの言葉に紅も即答。
 ということで、逸る様にふたり巡るのは、園内のいたるところにあるワゴン。
「わ、いろんな食べ物が売ってるよ! どれも美味しそう!」
 ……俺は何食べよっかな?
 そう視線を巡らせ、こてりと首を傾けるクラウン。
 そして紅もワゴンへと目を向ければ。
「わぁ、あのソフトクリーム目玉が二つ乗ってますよっ」
 見つけたのは、ぎょろり目玉が乗ったソフトクリーム。
 欲しぃ、と紅は瞳輝かせながら、タタッとワゴンへと足を向けて。
 目玉ソフトクリームと、それと、ふわふわおばけさんのミルクシェイクもお買い上げ。
 クラウンも、別のワゴンで気になるものを発見。
「黒キャラメルのポップコーンとスプーキードリンクに決めた!」
 それから、再び紅と合流して。
「紅も買えた?」
「僕も買いましたよぅっ。クラウンさんは?」
 互いの戦利品を見せ合い子しながらも、見つけたベンチに並んで座って。
 ――ハッピーハロウィン!
 ――ハッピーハロウィン♪
 お互いのドリンクのグラスを掲げて、カチン。
 そして……その瞬間。
「わわ、もわもわの煙が凄い!」
「ぅやぁクラウンさんのジュースが大噴火です!?」
 クラウンのスプーキードリンクから、ぶわわっと大量に発生した煙が!?
 そんな大噴火したドリンクに、紅はそろりと目を遣って。
「やけどしない?」
「少しひんやりする!」
「ぅや、冷たいっ」
 そっとグラスに触れてみれば、むしろ冷え冷えで、もう一度びっくり。
 それからぱくりと、黒いハロウィンポップコーンをクラウンが口にしてみれば。
「ポップコーンも甘くて美味しい! 紅も食べる?」
「たべるー!」
 甘くて香ばしいキャラメル味のそれをお裾分け!
 そんなポップコーンをもごもご、ハムスターみたいに幸せそうに頬張ってから。
「お返しに目玉お一つどーぞ!」
「目玉食べるっ!」
 今度は紅が、甘い目玉のお返しを。
「わ、俺のことずっと見てるみたい!」
 右に避けても左に移動しても、自分のことを何だか見ている気がする目玉のひとつを、クラウンは摘まんで。
 ぱくっと、思い切って口に運べば。
「悪魔兄弟に似合いの食べ物ですよぅ?」
「ふふー、美味しいね?」
 甘いチョコレートの味に、ふたり顔を見合わせて。
 悪魔兄妹揃って、仲良くノリノリ、悪ーいお顔。
 そして一緒に美味しくて愉快なものをキャッキャ味わっていれば。
「わっ何が始まったです!?」
「――パレードが始まった! とっても楽しそうだな!」
 刹那、聞こえ始めたのはパレードの音楽。
 顔を上げれば、煌めき溢れる中を愉快なおばけたちが闊歩していて。
「すごぅい! キラキラの行列!」
 賑やかな大行列に、紅はそう声を上げた後。
 ふと隣の彼の様子を見て、瞳をぱちり。
「うや? クラウンさんがうずうずされてる」
 いや、勿論、クラウンだけではなくて。
「ふふ、僕もうずうずですよぅっ」
 ふたりで一緒に、うずうずそわり。
 だから、顔を見合わせて、ぱっと笑顔を咲かせれば。
「紅、行こっ!」
「パレードご一緒しちゃいましょ~!」
 お手々をぎゅぎゅっと取り合って、いざパレードの仲間入り!
 だってふたりも、今夜は立派なおばけさんなのだから。
 けれど、紅はふと首をこてり。
「どうすれば良き?」
 そんな彼女に、クラウンはくるりと回って見せて。
 ――踊ろう!
 そう、満面の笑顔をむければ。
「踊るです? こう?」
 ……クラウンさんの真似ー!
 紅も同じ様に見様見真似で、くるりっ。
 そしてふたりで、くるりくるりと踊って。
 光と星が煌めく中、桜花弁たちも一緒に踊りながら、愉快な大行進を。
 特別なおばけ達の夜は、まだまだこれからだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢宮・リリム
麒麟(f09772)くんと

狼男さんに合わせて赤頭巾の仮装
セクシーなのも良いケド、偶にはこう言うのもネ
どぉ?似合ってる?

まずは折角のハロウィンだしお化け屋敷へGO☆
ホラーは故郷デビキンの皆で慣れっこだしって大油断
やだーこわーい☆って抱き付いたりしてるんだケド
本気出したアクターさんに驚かされて
「ひゃー!?」って声出して退散しちゃう

一通り回ってすっかり疲れた所でカフェで休憩
欲しがる麒麟くんにパフェをはい、あーん☆したげちゃう

閉園放送も流れ始めれば
ハロウィンそろそろお終いだネ
楽しかったぁ、そろそろ帰ろっか
それともー…ご休憩、してっちゃう?うふん♪
ごめんウソウソ、冗談!…冗談だってばっ

アドリブも歓迎☆


七々澤・麒麟
リリム(f33008)と一緒
アドリブ歓迎

オレは狼男の仮装
赤頭巾姿のリリィもすげーキュートだぜ!

お化け屋敷に突入すれば、腕を組みつつ
「へへーん、何が出てもオレが守ってやんぜ★」とか調子の良い台詞

イチャつき具合にムカついたアクターが本気で襲い掛かって来ると
「ウオォ!?流石ハロウィンだけあって気合入ってんな!」
少し驚き、リリィの肩を抱いてダッシュで逃げる

色々回った後はカフェで腹ごしらえ
んん~っ、このパイのソース、辛いけどうめーな!
リリィのパフェも旨そうだし、オレにも一口くれくれ★
シェアし合いまったり過ごす

食事後に一息ついてるとぼちぼち閉園時間
「…ん、それオレに言っちゃう?」
悪戯っぽく手の平をわきわき



 普段はとっくに明かりも全て消え、門が閉ざされているはずの遊園地だけれど。
 今宵だけ特別に、夜になってもその煌めきは失われない。
 むしろ、いつもとはちょっと違った遊園地に満ちるのは、おばけ達のハロウィン色。
 遊園地に入場できるのは、普段の姿から変身した皆だけ。
 だから今日の七々澤・麒麟(GoldyFesta・f09772)は、がおーと猛々しい狼男さん。
 そしてそんな彼の隣に並ぶのは、赤頭巾ちゃん。
 此処は、悪い子しなきゃいけないデビルキングワールドではなく、年中桜色に満ちた別世界だから。
 ……セクシーなのも良いケド、偶にはこう言うのもネ、なんて。
「どぉ? 似合ってる?」
 夢宮・リリム(masquerade・f33008)は狼男な彼を、じいっとそう見上げてみれば。
「赤頭巾姿のリリィもすげーキュートだぜ!」
 麒麟も大きな声を上げるほどの可愛らしさ。
 そしてふたりがいざ、突入するのは。
「まずは折角のハロウィンだしお化け屋敷へGO☆」
 そう――お化け屋敷!
「やだーこわーい☆」
 ……いや、ホラーは故郷の皆で実は慣れっこなのだけれど。
 そこは空気を読んで、ぎゅうっと麒麟と腕を組み、恐がるフリして抱きついてみたりするリリムと。
「へへーん、何が出てもオレが守ってやんぜ★」
 頼もしくも調子良く紡いでは、そう得意顔の麒麟。
 そして、何気に物影にいるおばけなアクターの気配に気付きながらも。
「おばけがでてきたら、どうしよー☆」
「出てきたらオレが追い払ってやるし★」
 そうふたりで大油断しつつも、いちゃいちゃキャッキャと歩いていれば。
「……ぐおおおぉぉ、こっちは夜勤だっていうのにぃぃ! いちゃつく男女は爆発しろぉぉ!」
 何だかリアル事情や本音が垣間見える台詞を吐きながらも。
「えっ!?」
「ちょっ、あれヤバくね!?」
 爆発しろといわんばかりにすごい勢いで追いかけてくるのは、バチバチとダイナマイトを全身に巻いた、ムカついたゾンビ!?
「ウオォ!? 流石ハロウィンだけあって気合入ってんな!」
「ひゃー!?」
 そんなゾンビの勢いに、少し驚いた麒麟であったけれど。
 リリィの肩を確りと抱いて、猛ダッシュ!
 その後も、何だかやたら本気で追いかけてくるおばけ達を振り切って、無事に出口に辿り着けば。
 赤頭巾と狼男、ふたり顔を見合わせて笑ってしまう。
 それからお化け屋敷を存分に楽しみ、ぐるりと一通り園内を回れば。
 すっかり疲れてしまったから、腹ごしらえも兼ねて、ドクロ男爵のカフェで休憩を。
「んん~っ、このパイのソース、辛いけどうめーな!」
 はむりと、ミイラ男のピリ辛パイを豪快に頬張りながらも。
 麒麟は、眼前のリリムが食べているパフェをじいっと見つめてから
「リリィのパフェも旨そうだし、オレにも一口くれくれ★」
 そうおねだりしてみれば、すっとひと匙パフェをすくって。
「はい、あーん☆ したげちゃう」
 リリムはそれを、欲しがる彼の口元へ。
 そんな、お裾分けして貰ったスイーツをぱくり、もぐもぐと堪能すれば。
「オレのも食う? ほら」
「あーん☆」
 互いの頼んだものをシェアし合いながら、まったりとひと休み。
 そう乗り物だけでなく食べ物も、色々と楽しんでいれば……ふいに流れ始めるのは、閉園放送。
「ハロウィンそろそろお終いだネ。楽しかったぁ、そろそろ帰ろっか」
 おばけの夜が終われば、良い子はおうちに帰る時間――かと思いきや。
 キュートでそして色気も溢れる赤頭巾ちゃんは、狼男さんに悪戯っぽく笑んで続ける。
「それともー……ご休憩、してっちゃう? うふん♪」
 そんな悪戯っ子な赤頭巾ちゃんリリムに。
「……ん、それオレに言っちゃう?」
 狼男さんな麒麟も悪戯っぽく、手の平をわきわきすれば。
「ごめんウソウソ、冗談!」
 ……冗談だってばっ、って。
 思わずそう彼へと声を上げるリリム。
 悪戯するなら、悪戯するぞ?? ――だって今日は、ハロウィンだから!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鎹・たから
【たかみゃ】

影朧と三人で
手を繋いでパレードに参加します
一緒にまぎれてしまえば
本物か偽物かなんてわかりませんよ

きらきらのぴかぴかです
たから達、不思議な行列を一番近くで見ています
本当に魔法の国のよう
アリスもこんな気持ちだったのかもしれません

そうなのですか?
未夜のこわいものが、たからが居ると平気なら
それはとてもうれしいです
だって、もっと色んな場所に遊びに行けるのですから

持ち上げられた影朧の目線なら
宙がもっと近いはず
はい?なんです…おや(ぱちくり
流れ星がいっぱいです
瞬きするのも惜しいくらい、きらきら流れて

未夜と手を繋いで、星に願いを
転生した影朧が優しい人に出会えますように
未夜が幸せでありますように


三岐・未夜
【たかみゃ】
引き続き影朧と共に

影朧の子を真ん中に、三人で手を繋いで大行進に参加しちゃおう
きらきらしてて、綺麗で、賑やかで、魔法の世界に迷い込んだみたいで、歩くだけで楽しくなって来ちゃう
本当はさ、人の多い所なんか苦手だし、人前はこわいし、目立ちたくないし、出来る限り他人とは関わりたくないんだけど
どうしてかな、最近はさ、たからと居ると結構平気なんだよね

時々影朧の子をえーいとまた持ち上げて遊んだり何かしつつ歩く内、ふと空へ視線を向け
……わ、わあ!?たから、たから見て!空!
次から次へ、星が流れる
影朧の子が真上を見上げるようなそれに、思わず手を差し伸べて、そのまま抱っこ
片手が空いたから、その手はたからと



 ちょっと世界が暫く回ったティーカップに乗った後も。
 その後、沢山楽しんだアトラクションも、南瓜頭の子は喜んでいたけれど。
 せーので――ぴょんっ。
 鎹・たから(雪氣硝・f01148)と三岐・未夜(迷い仔・f00134)が、両側から繋いだ手を再び夜空に上げれば。
 何度だって、ぴょんぴょん高く飛ぶたびに、キャッキャはしゃぐように声を上げる南瓜頭の子。
 そんな影朧の子を真ん中に、引き続きぎゅうっと3人で手を繋いで。
 飛び入り参加するのは、キラキラ煌めくおばけ達の大行進!
 そして、ぱあっと楽しそうに笑顔を宿す南瓜頭の子を見つめるたから。
 いくらか弱くても、影朧はこの世界では人々に恐れられている存在であるのだけれど。
 今夜の遊園地はおばけたちの貸し切り。
(「一緒にまぎれてしまえば、本物か偽物かなんてわかりませんよ」)
 ハロウィンと、そして繋いだ手と手の魔法がかかっているから。
 賑やかな音楽や眩い光の中、みんなで楽しく大行列したって、きっといいはず。
 そしてたからは、ふたりと一緒にパレード隊として歩きながらも、きょろり。
「きらきらのぴかぴかです」
 ……たから達、不思議な行列を一番近くで見ています、って。
 そんなきらきらのぴかぴかな光を纏いながら、一等の特等席で摩訶不思議なおばけの行進を堪能していれば。
「歩くだけで楽しくなって来ちゃう」
 未夜もそう、特別なおばけの夜の景色を見回して続ける。
 ――きらきらしてて、綺麗で、賑やかで……魔法の世界に迷い込んだみたいで、って。
「本当に魔法の国のよう。アリスもこんな気持ちだったのかもしれません」
 たからもこくりと彼に頷いて。魔法が掛かった光溢れる夜を一緒に歩く。
 けれど、このきらきらのぴかぴかは。
「本当はさ、人の多い所なんか苦手だし、人前はこわいし、目立ちたくないし、出来る限り他人とは関わりたくないんだけど」
 いつもの未夜にとっては、眩しかったかもしれないけれど
 でも今は、不思議とわくわく楽しくて。その理由が、彼には分かっていた。
「どうしてかな、最近はさ、たからと居ると結構平気なんだよね」
 何故そうなのかは、わからないけれど……誰でもない、たからと一緒に居るから。
 そして……そうなのですか? と。
 そんな彼の言葉に、たからは一瞬だけきょとりとするけれど。
 でもすぐに、彼へとこう返す。
「未夜のこわいものが、たからが居ると平気なら、それはとてもうれしいです」
 ――だって、もっと色んな場所に遊びに行けるのですから、って
 それからまた、えーいっと。ふたりは、影朧の子を夜空へと持ち上げてみる。
 だって、宙がもっと近いはずだから。持ち上げられた影朧の目線なら、きっと。
 そしてそんな空へとふと未夜が目を向けた、刹那。
「……わ、わあ!? たから、たから見て! 空!」
「はい? なんです……おや」
 未夜の声に視線を上げた、たからも。
 いつかの雪の日と色硝子の彩を湛える円らな瞳を、星のごとくぱちくりと瞬かせる。
「流れ星がいっぱいです」
 次から次へと、流れ始める数多の光たち。
 瞬きをするのも惜しいくらいにたくさん、きらきらのぴかぴかで。
 未夜はふと落とした視線の先……ぽかんと真上を見上げるような影朧の子へと、思わず手を差し伸べて。
 ひょいっと、そのまま抱っこ。
 そして――空いた片手は、たからへと。
 そんな自分よりも大きな掌に、ちょこんの手を重ねた後。
 ぎゅうと握って、伝わるあたたかさを感じながら……たからは、星に願いを。
 キラキラと星に負けないくらい瞳を輝かせている南瓜頭の子を見つめながら。
(「転生した影朧が優しい人に出会えますように」)
 そして、手を繋いでくれている彼の横顔を見上げて。
 ――未夜が幸せでありますように、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふわぁ、パレードが来ましたよ。
アヒルさん、見てみましょう。
って、ふええ、さ、参加するんですか?
私はここで見てるからアヒルさん一人で参加してきてください。
ふええ、私がいないとアヒルさんが目立たないから却下って、そんなぁ。
アヒルさん、突かないでください、痛いですって。
あ、パレードの中に入ってしまいました。
どうしましょう、これじゃあ戻るに戻れないですし、普通に行進の中に紛れていれば目立たないですよね。
ふええ、アヒルさんさっきまであんなに苦戦していたのに、もう器用に三角帽子に飛び乗ってアピールしてますよ。
恥ずかしいからやめてください。



 ちょっぴり、中に入るまでに色々と時間はかかったけれど。
 今宵の遊園地は、夜遅くまで開いてるから。
 フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)はきょろりと周囲を見回しつつも、園内をアヒルさんと歩いて。
 ふと、楽しい音楽が聴こえてくる方向へと視線を向けてみれば。
「ふわぁ、パレードが来ましたよ」
 もうすぐ目の前に、イルミネーション輝くおばけの大行列が到着するみたい。
 やはり遊園地といえば、キラキラした楽し気なパレード。
「アヒルさん、見てみましょう」
 フリルはそう、アヒルさんへと声を掛けてみるのだけれど。
 刹那、思わず瞳をぱちくり。
「って、ふええ、さ、参加するんですか?」
 アヒルさんがくちばしでくいくい袖を引っ張ったり、ぐいぐいと強引に身体を押してくるから。
 そんなアヒルさんへとすかさず言い放つフリル。
「私はここで見てるからアヒルさん一人で参加してきてください」
 けれど、尚更ぐいぐいっとパレードの列へと押されて。
「ふええ、私がいないとアヒルさんが目立たないから却下って、そんなぁ」
 それでも、ふるふると首を横に振るフリルを見かねた、アヒルさんが出た行動は。
 ――ツンツン!
 尖ったくちばしで、ツンツン攻撃!
 そして。
「アヒルさん、突かないでください、痛いですって……あ、パレードの中に入ってしまいました」
 そのくちばしを避けようとしたフリルは、まんまとパレードの一員に。
 戻るに戻れなくなって、どうしましょう、とフリルはおどおどするけれど。
「普通に行進の中に紛れていれば目立たないですよね」
 そう思いなおして、そうっと目立たないように……しようと、したのに。
「ふええ、アヒルさんさっきまであんなに苦戦していたのに、もう器用に三角帽子に飛び乗ってアピールしてますよ」
 いつの間にか、どやっとアピールして目立たんとするアヒルさんに。
 フリルはもう一度、大きくふりふり首を横に振りながら訴えるのだった。
 ――恥ずかしいからやめてください、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
引き続いて猫又娘でパレードに参加するにゃあ。
(相変わらずの口調でお届けします)

…そうしないと飲み食いしちゃって体重が増えるにゃん。
怖いにゃんね?
オブリビオンはぶっ飛ばせば済むけど、体重はぶっ飛ばないにゃん。

ただパレードするだけはつまらないにゃん。
なので小さなバイオリンを持って演奏しながら練り歩きにゃー。
[楽器演奏]技能が火を噴くにゃ。
行進曲を奏でながら目いっぱい楽しくパレードするにゃん。

…たまには良いわよね?



 ヤドリガミが肥えたら洒落にならないから、食べ物エリアには近づかずに。
 ハロウィンマーケットで雑貨爆買い祭りを楽しんだ、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は。
 呼び込みするスイーツワゴンのおばけ店員の声なんて、頑張って聞かなかったフリをしつつも。
 色々なハロウィンスイーツが売っているワゴンにくるり背を向けて。
 聞こえてき始めた音楽が鳴る方向へと、そそくさと歩き出す。
 その目的は、というと。
「猫又娘でパレードに参加するにゃあ」
 ……口調がまだ変??
 いえ、今日のヴィオレッタは猫又娘ですから!
 やっぱり相変わらずの口調でお届けします。
 というか、パレードに参加する目的は、主にこれ。
「……そうしないと飲み食いしちゃって体重が増えるにゃん」
 それから、改めて――怖いにゃんね? って。
 ぶるりと震えるように続ける。
「オブリビオンはぶっ飛ばせば済むけど、体重はぶっ飛ばないにゃん」
 増えた体重も躯の海に還せればいいのですが、しっかり身についてしまいます。
 ある意味、オブリビオンよりも恐ろしい……!
 とはいえやはり勿論、パレード自体も楽しむつもりだから。
「ただパレードするだけはつまらないにゃん」
 そう、すちゃりとヴィオレッタが取り出して構えるのは――小さなバイオリン。
「楽器演奏技能が火を噴くにゃ」
 そんなスキルを駆使し、バイオリンを持って演奏しながら練り歩きにゃー!
 弾いて奏でるのは、おばけたちのパレードにぴったりな行進曲。
 体重が増えないためにも、おばけな行進を堪能するためにも、目一杯楽しむべくバイオリンを奏でながら。
 ヴィオレッタは、自分の旋律に合わせてひょこひょこ愉快に歩くおばけ達を見つつも思うのだった。
 ……たまには良いわよね? なんて。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・響
【真宮家】で参加

お、いよいよパレードが始まりだね。(サクラカボチャリッヒに手を振って挨拶)食べ物とドリンクの準備よし、家族でパレード見学だ。

奏が南瓜頭の子と手を繋いでくるくる踊ってるよ。全く、どっちが子供か分からないよ。星に願い?アタシは奏と瞬が元気でいてくれればいい。愛しい2人の子供がこれからも笑顔でいてくれるように頑張るのが母親の役目だ。それが死んだ夫と、瞬を預かった瞬の生みの両親からの使命だからね。星降る夜に、改めて誓うよ。


真宮・奏
【真宮家】で参加

あ、こんばんは、サクラカボチャリッヒさん。握手して貰っていいですか?あ、消えちゃった。(隣の南瓜頭の子と【手をつなぐ))して、お姉ちゃんと一緒にパレードに飛び入りしちゃおうか。行こう!!

南瓜頭の子と絢爛のクレドでくるくると踊ります。お手をどうぞ。転びそうになったらしっかり支えますよ。

星に願いですか?ずっと母さんと兄さんと一緒にいたいのと、こういう笑顔をいつまでも護りたい、ですね!!


神城・瞬
【真宮家】で参加

あ、あの方がサクラカボチャリッヒさん!?・・・風のように消えてしまいましたね。流石ハロウィンパークの王様。さあ、食べ物の準備は万全です。パレードを楽しみましょう。

奏と南瓜頭の子のダンスを見て微笑みます。案外気が合ってるようで。なにより楽しそうで。

願いですか?ずっと母さんと奏を護れますようにと三人ずっと一緒にいられますように、ですかね。どうやら家族三人願いは同じですね。



 ――今宵の流れ星には魔法がかかっているんだよ。君は何を流れ星に願うかい?
 そう聞こえてきた声に、ふと顔を上げてみれば。
「あ、あの方がサクラカボチャリッヒさん!?」
 神城・瞬(清光の月・f06558)は、思わずそう彼の名を口にする。
 桜色の南瓜頭に王冠と、みょんみょん揺れるカチューシャ。
 そんな彼のウワサは、話に聞いていたけれど。
「あ、こんばんは、サクラカボチャリッヒさん。握手して貰っていいですか?」
 そう真宮・奏(絢爛の星・f03210)がお願いした、その時にはすでに。
「あ、消えちゃった」
「……風のように消えてしまいましたね。流石ハロウィンパークの王様」
 人の波にさっと紛れるサクラカボチャリッヒ。
 そんな遠ざかる王様の姿に目を遣った後、ふたり顔を見合わせる奏と瞬の隣で。
「お、いよいよパレードが始まりだね」
 真宮・響(赫灼の炎・f00434)は、去り行くサクラカボチャリッヒに手を振って見送ってから。
「食べ物とドリンクの準備よし、家族でパレード見学だ」
「さあ、食べ物の準備は万全です。パレードを楽しみましょう」
 家族でいざ、戦利品を味わいつつ、パレード見学……なんて、思っていたら。
「お姉ちゃんと一緒にパレードに飛び入りしちゃおうか。行こう!!」
 南瓜頭の子と、ぎゅっと手をつないで。
 影朧の子とふたりでわくわく、おばけの大行進に飛び入り参加する奏。
「お手をどうぞ。転びそうになったらしっかり支えますよ」
 そしてくるくる楽しく踊るのは、絢爛のクレド。
 そんな、手を繋いでくるくる踊っているふたりの姿を見つめて。
「全く、どっちが子供か分からないよ」
 そう口にする響の声に宿るのは、微笑まし気な色。
 瞬も、奏と南瓜頭の子のダンスを見ながら微笑んで。
「案外気が合ってるようで。なにより楽しそうで」
 キラキラ煌めくイルミネーションパレードを楽しんでいれば。
 ふと……夜空から降り注ぐのは、煌めき瞬かせる星たち。
 そんな流星群を見上げれば、思い出すのは、サクラカボチャリッヒが言っていたこと。
 今宵の流れ星には魔法がかかっている、と。
 そして彼はこう問いかけてきた。君は何を流れ星に願うかい? って。
 そんな星たちに願うこと――それは。
「ずっと母さんと兄さんと一緒にいたいのと、こういう笑顔をいつまでも護りたい、ですね!!」
 くるりくるりと南瓜の子を踊りながら、奏がそう口にすれば。
「ずっと母さんと奏を護れますようにと三人ずっと一緒にいられますように、ですかね」
 続いた瞬の言葉に、響も夜空を見上げて紡ぐ。
「星に願い? アタシは奏と瞬が元気でいてくれればいい」
 だって、それが母親の自分の役目だから。
 愛しい2人の子供がこれからも笑顔でいてくれるように、頑張ることが。
 そして、魔法が掛かっているというこの星降る夜に。
(「それが死んだ夫と、瞬を預かった瞬の生みの両親からの使命だからね」)
 改めて、そう誓う響。
 そして瞬は、そんな大切な家族を見つめる赤い瞳をそっと細める。
 ……どうやら家族三人願いは同じですね、って。
 それに、奏とキャッキャ楽しそうに踊っている南瓜頭の影朧の子も。
 パレードが終われば、次の正しき巡りに旅立てると、そう思うから。
 はしゃいで喜んで、ダンスしているその姿を見れば、きっと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アパラ・ルッサタイン
【願里】
夜の遊園地でハロウィンパレードとは
イケない事をしているようでワクワクするね

折角だ、皆で妖精の格好をしてパレード参加!
あたしは雪モチーフの妖精さ
衣装に六花を散らし、
遊園地で忘れちゃいけない光るカチューシャも勿論装備!
これ、みょんみょんする先が雪の結晶なんだよ
どうやって光ってるんだろうな
持って帰って研究しよう
皆も良く似合ってる

おやそこの少年
宜しければ暫しご一緒しないかい?
中々イケてる美南瓜君だね
おっ、君にもみょんみょんヘアバンドが!
これでもう我々は仲間だな!
そんな君にはお菓子をさしあげよう
南瓜色のコットンキャンディ
ひとくち食べれば口の中でパチパチ弾ける
トリック&トリート、なァんてね


リンカ・コーデリア
【願里】
皆と一緒にハロウィンパレードへ
非日常に染まった夜の遊園地、楽しまない手は無いね

今夜の仮装は光の妖精をモチーフにしてみようか
頭には光るみょんみょん触角ヘアバンド、背中には光る翅を
そして手には先端に光る星型が付いた棒
そんなわけで、皆で光を躍らせながら、意気揚々とパレードに参加だ
ハロウィンもイルミネーションも、めいっぱい楽しんじゃおう!

南瓜姿の子が付いて来たなら、誰かに意識が向いてる間に背後からこっそり忍び寄り
頭に被った南瓜の上から、忍ばせていた光るみょんみょんヘアバンドをセット!
これで君もお仲間だね、さあ一緒にパレードを楽しもう
これもまた、トリック&トリートってわけだ!


願祈・廻璃
【願里】
皆さんと一緒にハロウィンパレードに参加です。
夜の遊園地はロマンティックなイメージがありましたが、
パレードがあると一気にお祭りという感じがしてきますね!

マーケットで見つけた衣裳で皆さんと妖精の仮装をしていきます。
私は背中に光る翅、そして頭に花の妖精っぽく見えるように光る花冠を付けてみました。
皆さんの選んだ光る頭飾りも素敵です!

子供の南瓜影朧さんが居るとの事なので、お菓子の入った籠を持って歩きましょう。
パレードを楽しんでいるといつの間にか可愛らしくついてきていますね。
折角のお祭りですし、ついてくるだけじゃなくて一緒に遊びませんか?
皆さんの大好きなお菓子ならこの籠の中にいっぱいありますよ。


ハーバニー・キーテセラ
【願里】
さぁさ、お三方ぁ、用意はいいですかぁ?
どなたさんもこなたさんもひっくるめてのぉ、ハロウィンパレードのはじまりはじまりですよぅ!

四人お揃いのモチーフ。妖精さんの格好でぇ、ピッカピッカと光りながらのパレード参加
遊園地といえばな光るグッズの中からぁ、色々あるんですねぇ。なんて言いつつ王冠型のカチューシャを選んで頭に装着
光る翼と合わせてぇ、どうでしょ〜?
うふふ〜、皆さんも妖精さん姿が似合ってますよぅ!

南瓜さんがついてくればぁ、あらあらと声掛けてパレードの輪の中へ引き摺り込んじゃいましょ〜
ついでにその時はチョコ、飴玉、お菓子の一つを握らせてぇ
これであなたもオカシなお仲間!一緒に楽しみましょ〜?



 今宵は、普段とはひとあじ違った特別な夜なのだけれど。
「さぁさ、お三方ぁ、用意はいいですかぁ?」
 ぴょこり、旅の案内するのは兎というのがお決まりだから。
 煌めく光溢れる中、皆へとぐるり視線を巡らせるのは、ハーバニー・キーテセラ(時渡りの兎・f00548)。
 そんなハーバニーの声に、リンカ・コーデリア(タイニーガジェッティア・f02459)はこくりと頷いて。
「非日常に染まった夜の遊園地、楽しまない手は無いね」
 ハロウィン色に彩られたおばけ達の夜を満喫するべく、皆と歩みを進める。
 だって、おばけの園内放送が告げていたから。
「夜の遊園地でハロウィンパレードとは、イケない事をしているようでワクワクするね」
「夜の遊園地はロマンティックなイメージがありましたが、パレードがあると一気にお祭りという感じがしてきますね!」
 不思議で愉快なおばけ達の大行進――ハロウィンパレードがもうすぐ始まる、と。
 アパラ・ルッサタイン(水灯り・f13386)と願祈・廻璃(願い廻る神秘・f04941)も、心躍らせるように頷き合って。
 ハーバニーはそんな逸る様な皆の様子に、高らかに告げる。
「どなたさんもこなたさんもひっくるめてのぉ、ハロウィンパレードのはじまりはじまりですよぅ!」
 夜の遊園地ならではの、楽しい時間のはじまりを。
 でも、一緒に仲良くパレードに参加する、その前に。
 気持ちの準備は待ち遠しいほどに出来ているのだけれど。
 ふと立ち寄ったのは、色々なハロウィングッズがずらりと並ぶハロウィンマーケット。
「折角だ、皆で妖精の格好をしてパレード参加!」 
「妖精さんの格好でぇ、ピッカピッカと光りながらのパレード参加といきましょ~」
 いつもとは違う姿に変身するのならば、皆でお揃いだったら、きっともっと楽しいだろうから。
 そして今宵選んだお揃いモチーフは、妖精さん。
「遊園地といえばな光るグッズの中からぁ、色々あるんですねぇ」
 ハーバニーがきょろりと見回すのは、沢山のぴかぴか……遊園地定番の光るグッズが並ぶワゴン。
 その隣で、早速すちゃりと手にした光るカチューシャを装備するのは、アパラ。
 そんなアパラが纏う衣装には、六花が散らされていて。
「あたしは雪モチーフの妖精さ」
 妖精は妖精でも、雪の妖精さん。
 そして、リンカが選んだのは。
「今夜の仮装は光の妖精をモチーフにしてみようか」
 みょんみょんと光る触角ヘアバンドを揺らして、背中にはパタパタ光る翅を。
 先端に星が光るスティックを手にすれば……光の妖精の完成。
「私は背中に光る翅、そして頭に花の妖精っぽく見えるように光る花冠を付けてみました」
「この王冠型のカチューシャ、光る翼と合わせてぇ、どうでしょ〜?」
 廻璃は花の妖精、ハーバニーは今日は豪華に光る王冠も頭に装着して。
「皆さんの選んだ光る頭飾りも素敵です!」
「うふふ〜、皆さんも妖精さん姿が似合ってますよぅ!」
「皆も良く似合ってる」
 4人お揃いの妖精さん姿を互いに見遣り、笑み零し合えば。
 アパラはふと、首を傾げつつ紡ぐ。
「これ、みょんみょんする先が雪の結晶なんだよ。どうやって光ってるんだろうな」
 ぴかぴか光る雪の結晶をみょんみょんさせながら……持って帰って研究しよう、って。
 というわけで、今度こそ準備も万端!
「ハロウィンもイルミネーションも、めいっぱい楽しんじゃおう!」 
 リンカの声に、妖精さん達は再びわくわく歩き出す。
 皆で仲良く光を躍らせながら、意気揚々とパレードに参加するべく、いざ!
 けれど、うきうきと夜の遊園地を歩いているのは、自分達だけではなくて。
「子供の南瓜影朧さんが居るとの事ですが、いつの間にか可愛らしくついてきていますね」
 振り返った廻璃の瞳に映るのは、南瓜頭をした子供の影朧。
「おやそこの少年。宜しければ暫しご一緒しないかい? 中々イケてる美南瓜君だね」
「折角のお祭りですし、ついてくるだけじゃなくて一緒に遊びませんか? 皆さんの大好きなお菓子ならこの籠の中にいっぱいありますよ」
 アパラにイケていると言われて、ちょっぴり照れた様子ながらも嬉しそうな南瓜頭くんは。廻璃の持っているお菓子の入った籠にも興味深々。
 あらあら、と小さなおばけさんにハーバニーも声を掛けながら。
 ……パレードの輪の中へ引き摺り込んじゃいましょ〜。
 ぱらりと小さな掌へと降らせて握らせるのは、チョコや飴玉、甘いお菓子のひとつ。
 だって、そうしたらこれで。
「あなたもオカシなお仲間! 一緒に楽しみましょ〜?」
 ハロウィンは、オカシなおばけたちが、お菓子を貰える夜なのだから。
 でも、おばけはおばけでも。
『……!?』
 刹那、ぱちくりと驚いたように瞬くのは、南瓜頭の子の瞳。
 皆とわいわい楽しく会話している彼へとリンカが仕掛けたのは、ぴかぴかな悪戯。
 そう……今日はハロウィン、イタズラおばけたちのお祭りだから。
「これで君もお仲間だね、さあ一緒にパレードを楽しもう」
 ……これもまた、トリック&トリートってわけだ! って。
 南瓜頭にセットしてあげたのは、忍ばせていた光るみょんみょんヘアバンド。
「おっ、君にもみょんみょんヘアバンドが! これでもう我々は仲間だな!」
 アパラも、お揃いのぴかぴかをみょんみょんさせながら笑って。
「そんな君にはお菓子をさしあげよう」
 手渡すのは、南瓜色のコットンキャンディ……?
 いや、確かにそれは、甘いふわふわではあるのだけれど。
 嬉々としてそれをはむりと食べた南瓜頭の子は、もう一度、大きく瞳を見開いてビックリ。
 ひとくち食べれば、甘い味と一緒に、口の中がパチパチと弾けたのだから。
 そして皆で楽しく行進しながら、そんな彼に悪戯っぽくアパラは笑う。
 ――トリック&トリート、なァんてね、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

サン・ダイヤモンド
【森】迦陵頻伽👻/色絵師

ブラッド、こっちこっち!
間に合った?
愛しい人の手を取り息急き駆け寄るおばけ集り
先の様子はよく見えない(ぴょんぴょん
途端軽々持ち上げられて
わあ!
パレード、初めて見た!

ブラッド、おいでおいでって言ってるよ
僕達も参加しよ!

ハロウィンだから素顔じゃだめなのー!
大丈夫、とっても素敵だよ
それに、

(今夜、本当のあなたを見ていいのは僕だけなんだから)
なんて、見詰めて、咲って
あなたを独り占めしたい、悪い子

ふふ、行こ!

パレードへ飛び入り
手を取り、回って
ふわりふわり舞い遊ぶ様に

子供達を見付けたら
君達もおいで
一緒に踊ろ!

流星群へ舞い願うのは
子供達の未来、行く先の幸せ
どうか無事に、またどこかで


ブラッド・ブラック
【森】胡蝶/無
サンに手を引かれパレードへ

人集りを前に跳ねるサンを抱え上げ
「見えるか?
どうやら間に合ったみたいだな」

「ま、待てサン
その…変ではないか?」
サンに合わせ仕立ててもらった迦陵頻の番舞、胡蝶
白地の袴に緑の闕腋袍、控えめな蝶翅背負い
髑髏には朱をさして
しかし、派手過ぎる

「俺の場合は素顔でも問題無いと思うのだが…」

サンの意味深な咲みに瞳を瞬かせ
誘われるままパレードへ

サンに導かれぎこちなく動く
優雅に舞うサンの姿は
嗚呼、本当に此の世のものとは思えぬ美しさ

「影朧の子供達か」
幼い影朧を不憫に思うも切り替え
「嗚呼、一緒に楽しもう
恥ずかしがらずとも大丈夫だ
俺が言えた義理ではないが」

どうか彼等に良き想い出を



 本来ならば、ゲートが閉ざされている夜の遊園地だけれど。
 ハロウィンの夜だけ特別に、おばけ達のためだけに、その門は開かれる。
 だから園内で遊ぶのはみんな、変身したおばけ達。
 そしてひらり、ハロウィン色の煌めきの中を飛ぶように遊ぶのは、極楽浄土にいるといわれている美しい鳥。
「ブラッド、こっちこっち!」
 いや、今宵だけは迦陵頻伽に姿を変えている、サン・ダイヤモンド(黒陽・f01974)。
 ……間に合った?
 そう愛しい人の手を取り、急く息のまま駆け寄るのは、おばけ集り。
 けれど、おばけがいっぱいだから、先の様子が見えなくて……ぴょんぴょん。
「見えるか? どうやら間に合ったみたいだな」
 そんな跳ねてみるサンを、ブラッドがひょいと抱え上げれば。
 ちょうどやってきたのは、キラキラ輝くおばけ達の大行列。
「わあ! パレード、初めて見た!」
 サンは向けた無邪気な金のいろにもイルミネーションの煌めきを宿しながら。
「ブラッド、おいでおいでって言ってるよ。僕達も参加しよ!」
 わくわく、そう彼へと誘いの声を掛けるけれど。
「ま、待てサン。その……変ではないか?」
 それに頷けないでいるブラッド。
 今宵のブラッドは、サンに合わせ仕立ててもらった迦陵頻の番舞、胡蝶。
 白地の袴に緑の闕腋袍、控えめな蝶翅を背負い、髑髏には朱をさして。
 普段は黒を彩るのは、瞳の薔薇色くらいなのに。
 ――しかし、派手過ぎる。
 そう、慣れぬ今の己のいろをブラッドは改めて見遣ってから。
「俺の場合は素顔でも問題無いと思うのだが……」
 サンへと視線を移してみるけれど。
 その言葉に、ぶんぶんと大きく首を横に振るサン。
「ハロウィンだから素顔じゃだめなのー!」
「少し……いや、随分派手ではないか?」
「大丈夫、とっても素敵だよ」
 まだちょっと臆しているブラッドに、サンはそう笑って告げながらも。
 ――それに、とだけ落とす声。
 眼前の胡蝶なブラッドはとっても、誰よりも素敵なのは、本当だけど。
 サンは愛しい人を見詰めて、咲う。
 ……今夜、本当のあなたを見ていいのは僕だけなんだから、って。
 あなたを独り占めしたい、そんな悪い子の気持ちは――誰にも、彼にも、ナイショ。
 そんな美しくも意味深な咲みに、ブラッドは薔薇色の瞳をぱちりと瞬かせてから。
「ふふ、行こ!」
 誘われるまま、サンと共にパレードの列へ。
 そして飛び入り参加を果たせば、ふわりふわり。
 彼の手を取り、舞い遊ぶ様に一緒に回ってくるり。
 だって、胡蝶は迦陵頻の番舞だから。
 そんなサンに導かれ、ぎこちなく動きながらも。
 ブラッドは瞳に映るその姿に柔く笑む。
 光を纏い、優雅に舞う目の前のサンは。
(「嗚呼、本当に此の世のものとは思えぬ美しさ」)
 とてもキラキラ眩くて、愛しいほどに美しいから。
 それからサンは、パレードしている自分達をじいっと見つめる子達を見つけて。
「君達もおいで、一緒に踊ろ!」
「影朧の子供達か」
 サンの誘いの声に、嬉しそうにとことこやって来た幼い子達を見つめ、ブラッドは不憫に思うも。
 けれどすぐに切り替え、南瓜頭の子達の視線に屈んで、小さな彼らに告げる。
「嗚呼、一緒に楽しもう。恥ずかしがらずとも大丈夫だ。俺が言えた義理ではないが」
 ちょっぴり照れくさそうにもじもじしている子の気持ちが、ブラッドには分かるし。
 それに、心から思うから――どうか彼等に良き想い出を、って。
 そんな優しいブラッドの顔を見つめていたサンが、ふと顔を上げれば。
 ハロウィンの夜空から降り注ぐのは、まるで魔法がかかったように流れる星たち。
 そしてサンも、流星群へと舞い願う。
(「子供達の未来、行く先の幸せ」)
 ――どうか無事に、またどこかで、って。
 自分達も一緒に歩みゆくと、そう決めた未来に――きっと、また。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御園・桜花
UC「精霊覚醒・風」使用

「せっかくのパレヱドですもの。一緒に参加しませんか?其れとも観ている方が良いですか?」
一緒に遊ぶ子供影朧に質問

「躍り歩くのも観るのも、同じ時を共有することに変わりありませんもの。貴方が1番したいことをしましょう。貴方が楽しんでくれるのが、私も1番楽しいです」

パレヱドするなら子供影朧とくるくる空中を躍りながら
観客になるなら子供影朧の食べたいお菓子を買って肩車しながら一緒に楽しむ

パレヱド後一緒に空中へ
星降る空からライトアップされた遊園地眺めハグ
「クリスマス、お正月、花見、海水浴、花火大会、お月見…此の世界には、楽しい事がまだ一杯ありますから。転生して早く戻っていらっしゃい」



 夜の遊園地は、煌めきと賑やかな声で溢れているけれど。
 これからが、皆が今か今かと待ち焦がれている、一番とっておきの時間。
 だから、御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は傍に居る南瓜頭の子へと、改めて声を掛けてみる。
「せっかくのパレヱドですもの。一緒に参加しませんか? 其れとも観ている方が良いですか?」
 そんな自分の問いに、嬉しそうにこくりと頷いた影朧の子へと桜花は続ける。
「躍り歩くのも観るのも、同じ時を共有することに変わりありませんもの。貴方が1番したいことをしましょう。貴方が楽しんでくれるのが、私も1番楽しいです」
 そして、少しだけ南瓜頭を傾げて、考えてから。
 一緒に遊ぶ子供影朧が告げたのは――どっちも! なんて、欲張りなこたえ。
 けれど勿論、この子がやりたいことを一緒にしたいから。
 まずはワゴンへと再び足を向けて、彼が気になったお菓子を一通り買って。
 肩車してあげて煌びやかなパレードを追いかけ、眺めながら一緒に味わってから。
 今度は、賑やかなおばけの大行進に飛び込んで。 
 くるくる空中を愉快に躍って、星の降り出した空を、楽しくパレヱド。
 そして、おばけの大行進を目一杯楽しんだ後。
 星降る空からライトアップされた遊園地を眺めつつ、桜花は南瓜頭の子へと微笑んで告げる。
「クリスマス、お正月、花見、海水浴、花火大会、お月見…此の世界には、楽しい事がまだ一杯ありますから。転生して早く戻っていらっしゃい」
 まるで魔法の様に星が降り注ぐハロウィンの空で。
 ぎゅうっと、その小さなからだをハグしてあげながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シン・コーエン
【シン眞】

ハロウィンパレードとスターゲイザーかあ、どちらも面白そうだ。
眞白さんの希望を聞いてエスコートしつつ、希望に沿う形であるなら、パレードは近くから見た方が良いし、スターゲイザーは観覧車から流星降る空を散歩するように見るのが良いかなあと提案。
※サプライズの為、お互い了承の上で具体的な行動伏せてプレイング提出しています。

眞白さんを手を繋ぎ、楽しく暖かい気持ちで遊園地を巡る。
(そう言えば眞白さんは悪戯すると言っていたけれど、どのような悪戯かな?)
と楽しみにし、見事に引っ掛かるよう、気づかないようにして待とう。

イベントや悪戯等で場の気分が盛り上がった時は、眞白さんを優しく抱擁する。
愛してるよ。


神元・眞白
【シン眞】
※サプライズの為、お互い了承の上で具体的な行動を伏せてプレイング提出しています。
……綺麗。
星が1つ1つこんなに流れていくなんて。
今日が特別な夜というのは納得です。本当に夢の中みたい。
せっかくですから流れ星に願いごとをしておかないと。
私の願いごと、ですか?……ひみつ、です。

シンさん。1度目はその顔が見たくって。呼んでみるだけ、です。
シンさん。2度目はその顔に背伸びして届く様に私の顔を近づけて。
驚かれるかもしれません。でも、いたずらですからキスも不意打ちにしないと。
来年もこうして2人でハロウィンを迎えられます様に。



 こうやってすぐ隣を並んで歩くのは、いつものことなのだけれど。
 いつもと違って、今のふたりの姿は新鮮なおばけ姿。
 それに、こうやって遊園地をふたりで楽しんでいる今は、通常営業の明るい時間ではなくて。
 本来ならば既にゲートが閉じているはずの、特別な夜のハロウィン遊園地。
 シン・コーエン(灼閃・f13886)はそんな、より一層、煌めきを増した園内を見回す。
「ハロウィンパレードとスターゲイザーかあ、どちらも面白そうだ」
 そう……もうすぐ始まるのは、夜の遊園地の一大イベント、ハロウィンイルミネーションパレード。
 けれど、今宵のおばけ達のパレードを彩るのは、それだけではなくて。
 神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)が、ふと青い瞳を空へと向ければ。
「……綺麗」
 まるでパレードが始まるのを待っていたかのように、次々と流れ始める星々。
 ハロウィンの夜空から降り注ぐのは、流星群。
「星が1つ1つこんなに流れていくなんて。今日が特別な夜というのは納得です」
 ……本当に夢の中みたい。
 そう感嘆の溜め息と同時に落とされた声を聞いて、共に流れる星々を眺めながら。
 シンは彼女をエスコートしつつ、こう提案してみる。
「スターゲイザーは観覧車から流星降る空を散歩するように見るのが良いかなあ」
「観覧車で星空の散歩……素敵ですね」
 そして賑やかで煌びやかなパレードが始まる中、ふたり確りと手を繋いで。
 互いの体温が混ざり合うのを感じながらも、楽しく暖かい気持ちで向かうのは、星が流れる空をくるりと廻る観覧車。
「せっかくですから流れ星に願いごとをしておかないと」
 ゴンドラへと乗り込んで、ふたり隣同士、すぐ傍に座ってから。
 少しずつ空へと上がってゆく窓の外を見つめ、言った眞白にシンは訊ねてみる。
「眞白さんは、どんな願いを流れ星にするのかな?」
「私の願いごと、ですか? ……ひみつ、です」
 眞白はそう、ちょっぴり悪戯っぽく笑って返して見せて。
 そんな彼女を見つめながらも、シンはそっと楽しみに待ってみる。
(「そう言えば眞白さんは悪戯すると言っていたけれど、どのような悪戯かな?」)
 雪女さんが先程言っていた、とびきりのトリックを。
 もしも悪戯されたら見事に引っ掛かるように、気づかないように、そっと。
 そして、ふたりの乗ったゴンドラが――空の一番天辺へと近づいた時。
「シンさん」
 ふと名を呼ばれ、改めて彼女へと視線を向けるシン。
 そんな彼を見つめ、瞳を細める眞白。
 1度目は、呼んでみるだけ。その顔が見たくって。
「眞白さん?」
 呼ばれたものの、そんな嬉しそうに微笑み咲かせるだけの彼女に、シンは小さく首を傾けるけれど。
 眞白はすぐ近くにある彼の顔へと、さらに己の顔を近づけて。
「シンさん」
 もう一度、彼の名を呼べば――2度目は、とびきりのキスの悪戯を。
 驚かれるかもしれないけれど、でもだって、これは悪戯だから。
(「いたずらですからキスも不意打ちにしないと」)
 そしてふわり、柔らかなキスを彼へと与えれば。
 今度は逆に、眞白が驚く番。
 ふいに、ぎゅっと優しく引き寄せられた身体を抱きしめられて。
 ――愛してるよ。
 耳元で囁くように与えられるのは、お菓子よりも甘くて嬉しい言葉。
 そして、ふたり占めしている星降る夜空の一番高い天辺で。
 彼の温もりを感じながら、眞白は流れ星たちへとそっと、こうお願いを。
 ――来年もこうして2人でハロウィンを迎えられます様に、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

満月・双葉
【虹氷】
パレードあるんだ…
近くだと人多そうだから遠くから見よう
そう提案して星空が綺麗なところを探して陣取る算段
カフェは迷ってなかなか行けなくて疲れたけれど、これはきっと大丈夫
それっぽい所を見つければ…野生の勘で何とかなるきっと多分だといいな

流れ星に魔法か……
お願いねぇ……期待するのは苦手なんだよね
でもそうだな
これはきっと努力次第でどうとでもなる…けど運とかそういうのも絡んでくるから

シャオちゃんとずっと一緒に居られますように

流れ星を見つけた時に思わずそうぽつりと呟いて
シャオちゃんへのプレッシャーになりはしないかとはっとする

これはほら…僕の希望に過ぎないから…
強制するわけじゃない、そう言い訳する


シャオ・フィルナート
【虹氷】
一応リードは双葉さんに任せるけど…
また迷子になりそうだったら、代わりに手を引いてあげる
地形把握は、それなりにできるから…

流星群…お願い、できるんだっけ…

俺には信仰心は無いし、別段ロマンチストでも無いから
星に願いを、と言われてもピンと来ないけど

願いには、二つの意味があると思う
一つはそのまま、神への願い
もう一つは…自分への誓い
目標をたて、決意すること
神に縋る気がないのなら、代わりに誓いとすればいい

双葉さんの願いを聞くと少しきょとんとしてから
ふい、と星空に目を背け

…双葉さんを…誰にも、自分にも…奪わせない
共にある事を願ってくれるなら…
俺の、目標

…ほら、双葉さん
パレード…キラキラ…(話逸らし



 ぐるぐると、どれだけ園内を歩き回っただろうか。
 しかも、意図せずに。
 言ってしまえば要するに、案の定、迷子になったというわけであるが。
「パレードあるんだ……近くだと人多そうだから遠くから見よう」
 そう提案した満月・双葉(時に紡がれた人喰星・f01681)は、星空が綺麗なところを探して陣取る算段。
(「カフェは迷ってなかなか行けなくて疲れたけれど、これはきっと大丈夫」)
 それっぽい所を見つければ……なんて。
 ぴこりとアホ毛をアンテナの如く揺らして、歩み出そうとするけれど。
(「野生の勘で何とかなるきっと多分だといいな」)
 そう――彼女に手を引かせてはいけない。
 そんな、ちょっと……いや、不安しかない様子の双葉をちらりと見てから。
(「一応リードは双葉さんに任せるけど……」)
 迷子になりそうな予感がしたシャオ・フィルナート(悪魔に魅入られし者・f00507)は、そっと。
 地形把握は、それなりにできるから……と。
 今度は代わりに、彼女の手を引いてあげる。
 そして、ふたり人混みを避けるように歩きながらも。
 賑やかなパレードのイルミネーションとはまた違った光へと、シャオはふと目を向ける。
「流星群……お願い、できるんだっけ……」
 ハロウィンの夜空に流れ始めた、数多の星たちへと。
「流れ星に魔法か……。お願いねぇ……期待するのは苦手なんだよね」
「俺には信仰心は無いし、別段ロマンチストでも無いから……星に願いを、と言われてもピンと来ないけど……」
 魔法と聞いても、正直お互い、率先して星に願いを馳せるなんてことはしないタイプだけれど。
 でもシャオは、降り注ぐ星たちを見つめながらもこう、口にする。
「願いには、二つの意味があると思う……一つはそのまま、神への願い。もう一つは……自分への誓い」
 それは――目標をたて、決意すること、と。
 流れ星の魔法にはピンとこなくても、でも、思いを紡ぐことはできるのだ。
 ……神に縋る気がないのなら、代わりに誓いとすればいい、って。
 双葉も彼と共に、空から降る流れ星を見上げながらも。
(「でもそうだな。これはきっと努力次第でどうとでもなる……けど運とかそういうのも絡んでくるから」)
 自分では頑張ってもどうしようもできないかもしれない部分だけを、願うことにする。
 彼の言うように……神に縋るのではなく、誓いを立てるように。
「――シャオちゃんとずっと一緒に居られますように」
 見つけた流れ星へと、思わず呟くように――そう、ぽつりと。
 そんなふと耳に届いた双葉の願いに、シャオは少しきょとんとして。
 ふい、と星空から目を背け、彼女へと藍色の瞳を向ければ。
 はっとして、双葉は続ける。
「これはほら……僕の希望に過ぎないから……」
 ……シャオちゃんへのプレッシャーになりはしないか、と。
 強制するわけじゃない、そう言い訳する。
 けれどシャオはもう一度、星空へと目を遣ってから。
 キラリと流れ落ちる星へと、誓う。
「……双葉さんを……誰にも、自分にも……奪わせない。共にある事を願ってくれるなら……」 
 ……俺の、目標――って。
 そして、ハロウィンの空を流れる星たちからも、自分を見ている双葉からも、ふと目を逸らして。
「……ほら、双葉さん。パレード……キラキラ……」
 シャオは、人の姿も少ないベストスポットを見つけてから。
 おばけ達が愉快に行進する、ハロウィン色の光に溢れたイルミネーションパレードを眺める。
 何だかちょっぴり擽ったいから――そうっと、話を逸らすように。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

マクベス・メインクーン
グラナトさん(f16720)
コスプレ:吸血鬼の花嫁(ミニドレスで女装)

おおっ、夜のパレード凄いな
グラナトさん、どっかでパレードでも見る?
ん?流れ星…?
そういえば流星群が来るんだっけ
じゃあ観覧車に乗って見よっか
恋人同士で観覧車はロマンチックでしょ

(グラナトさんの隣に座って外を眺め)
わぁ、すっごい綺麗だな

俺の願い事…は、
出来ればずっとグラナトさんと永遠を生きたいけど
もし叶うなら自分の手で叶えたいからな

グラナトさんは何をお願いする
星に願うくらいなら俺にお願いしてもいいよ?


グラナト・ラガルティハ
マクベス(f15930)と
仮装:吸血鬼
パレードは賑やかだが…上も華やかだぞ?
(そう言って空を指差すとマクベスの手を引いて観覧車へ)
ここならゆっくり見れるし空が近くなるだろう?
(流れる星と喜ぶマクベスに目を細め)
あぁ、綺麗だな。

人は流れ星に願い事をするのだろう?
マクベスは…
(願い事に少し悲しげな表情を見せながら)
そうか…そう願ってくれるのは嬉しいしマクベスには来世の誓いまでしてもらっている。
私としてはそれで充分だ…
(悪戯っぽい笑みにクスリと笑い)
そうだな、私の願いはマクベスに願った方がいいだろう。私の願いは全てマクベスに関する事だからな。



 ハロウィンの夜を共にひらりと遊戯ぶのは、吸血鬼と吸血鬼の花嫁。
 今宵だけ特別な夜の遊園地は、ただでさえ、ハロウィン色の光で溢れているけれど。 
「おおっ、夜のパレード凄いな」
 吸血鬼の花嫁ことマクベス・メインクーン(ツッコミを宿命づけられた少年・f15930)の青にも光煌めいて映るのは、おばけ達が練り歩くイルミネーションパレ―ド。
「グラナトさん、どっかでパレードでも見る?」
 そう自分を見上げるマクベスに、グラナト・ラガルティハ(火炎纏う蠍の神・f16720)はその姿を見つめる金のいろを細めて。
「パレードは賑やかだが……上も華やかだぞ?」
 指差すは、パレードを彩るまた別の煌めきたちと、くるりと星空を巡る大きな円環。
 そんな彼の指先を追ってみれば、降り注ぐ星々がキラリと瞬いては降り注いで。
「ん? 流れ星……? そういえば流星群が来るんだっけ」
 マクベスはそう、流れ落ち始めた星々を見つめた後。
 グラナトにエスコートされながらも、マクベスは共に向かう。
「じゃあ観覧車に乗って見よっか」
 手を引かれるままに、煌めき廻る観覧車へと。
 ……恋人同士で観覧車はロマンチックでしょ、なんて笑って。
 そして観覧車のゴンドラへと乗り込めば、次第に高くなって広がっていく視界。
「ここならゆっくり見れるし空が近くなるだろう?」
「わぁ、すっごい綺麗だな」
 流星群降る夜の遊園地の景色を、ふたりじめ。
 そんな隣に座って外を眺めるマクベスを見つめながら、グラナトは頷いて。
「あぁ、綺麗だな」
 それからふと、こう思い出したように紡ぐけれど。
「人は流れ星に願い事をするのだろう? マクベスは……」
「俺の願い事……は、出来ればずっとグラナトさんと永遠を生きたいけど。もし叶うなら自分の手で叶えたいからな」
 耳に届いたマクベスの願い事に、そうか……と。
 少し悲しげな表情を見せながらも。
「グラナトさんは何をお願いする?」
「そう願ってくれるのは嬉しいしマクベスには来世の誓いまでしてもらっている。私としてはそれで充分だ……」 
 向けられた問いに、そっと細めた柔い金の瞳と共にそう返す。
 そんなグラナトへと、マクベスは悪戯っぽく笑んでから。
 彼の耳元でそっと、こんな囁きを。
 ――星に願うくらいなら俺にお願いしてもいいよ? って。
 そして、悪戯っぽいその笑みにクスリと笑って。
「そうだな、私の願いはマクベスに願った方がいいだろう」
 ……私の願いは全てマクベスに関する事だからな、と。
 ただひとり愛する花嫁の腰を引き寄せ、グラナトは願いを馳せることにする。
 星の如く煌めく、何よりも美しい愛しの青へと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

朱赫七・カムイ
【廻】

チオリ
光の花々が咲き誇っている
皆の笑顔も弾けるよう咲いているのが眩い
光に音楽に喧騒に
パレードというものは心が踊るね
チオリはパレードが好きかい?

流れ星?
チオリの言葉に、空を見上げる
何処だ…見逃してしまっただろうか
星々のパレードを
…あ、また
今度は見逃さなかったよ
流れ星に魔法が
なんて素敵
ひとは瞬きの間に消えてしまう光に望みをかけるのだね
願いを叶えるのが私の役割のひとつでもあるけれど…

何時だって願うのはひとつ
そして叶えるのも、星ではなく私自身

巫女(あの子)に、倖に生きて欲しいと
ずっと変わらない願いだ

チオリは星に何を願う?

勿論、叶うとも
そなたは優しい子だ
それに…そなた自身も幸いでなければいけないよ


橙樹・千織
【廻】

あらまあ!
イルミネーションはすごくキラキラで、みなさん楽しげで…
パレードとは賑やかでいいものですねぇ
ええ、ええ。これは好きかも
音楽にのってゆらゆら揺れて

あら、流れ星まで…!
きっとまだ流れるはず…ぁ、また!
ふふふ、空でもパレードを楽しんでいるのかしら
ふわほわ笑んで暫く空を眺めたら
ふ、と隣の彼に視線を移し

流れ星と言えば…
今日は流れ星に魔法がかかっているんだとか
願い事をしたら叶うかもしれません
カムイさんは何を願いますか?

…!それは素敵な願いね
その願いが叶えられるように
私にも少しお手伝いさせてくださいね

私は…
カムイさんや皆さんと他愛ない日々を少しでも多く
ですね

今日くらいは…と
そっと幸せを望み願う



 くるくると、ちょっぴり世界が暫く回ったりもしたけれど。
 アトラクションも、魔女のカクテルも、気になっているものをふたり、存分に楽しんでいれば。
 猫魈な橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)のお耳が、ぴこん。
 聞こえ始めた賑やかな音楽が鳴る方へと、視線を向けてみれば。
「あらまあ! イルミネーションはすごくキラキラで、みなさん楽しげで……」
 橙の瞳に飛び込んできたのは、煌めく光の中を大行進するおばけ達のパレード。
 パレードとは賑やかでいいものですねぇ、と。
 そう言った千織に、朱赫七・カムイ(厄する約倖・f30062)もこくりと頷いて。
「チオリ、光の花々が咲き誇っている。皆の笑顔も弾けるよう咲いているのが眩い」
 満開に咲く光や笑顔に、柔く咲みを綻ばせる。
 だって今宵のカムイも花を咲かせる仙人。桜を咲かせる、花仙人なのだから。
「光に音楽に喧騒に、パレードというものは心が踊るね」
 そしてカムイは、隣に在る彼女へと訪ねてみる。
「チオリはパレードが好きかい?」
「ええ、ええ。これは好きかも」
 そんな彼の問いに、すぐにこくこく首を縦に振って。
 愉快な音楽にのって、3本の尻尾もご機嫌にゆうらりゆらゆら。
 けれど、特別な夜を彩る輝きは、ハロウィンパレードのイルミネーションだけではなくて。
 千織は刹那、ぱちりと瞳を瞬かせる。
「あら、流れ星まで……!」
 まるでパレードの始まりに合わせたかのように、キラリと瞬きながら流れる星を見つけて。
「流れ星?」
 千織の声に、カムイもその視線を追って、朱砂の彩宿す桜の龍瞳を空へと向けてみるも。
「何処だ……見逃してしまっただろうか」
 ……星々のパレードを、と。
 ちょっぴり、しょんぼりするけれど。
 でも……今宵降るのは流星群だと、そう聞いていたから。
「きっとまだ流れるはず……ぁ、また!」
「……あ、また。今度は見逃さなかったよ」
 次はふたり一緒に見つけて。顔を見合わせて、ふふ、と笑い合う。
「あっ、チオリ。見たかい? また今も流れたよ」
 ひとつ、またひとつ流れる星たちを見つけては、嬉しそうに声弾ませるカムイの姿に。
 千織は、ふわほわと笑みながら。
「ふふふ、空でもパレードを楽しんでいるのかしら」 
 流星群煌めく夜空を、暫く一緒に眺めて。
 そして、ふ、と隣の彼に視線を移して、紡ぐ。
「流れ星と言えば……今日は流れ星に魔法がかかっているんだとか」
「流れ星に魔法が。なんて素敵」
「願い事をしたら叶うかもしれません」
 千織はそれから、彼に訊いてみる。
 ――カムイさんは何を願いますか? と。
「ひとは瞬きの間に消えてしまう光に望みをかけるのだね」
 カムイはそう千織へと向けた桜の龍瞳を細めてから。
「願いを叶えるのが私の役割のひとつでもあるけれど……」
 神であれど、叶えたいと強く想う願いがカムイにはあるから。
 何時だって願うのはひとつで。
 けれども、それを叶えるのは――星ではなく、己自身。
「巫女に、倖に生きて欲しいと。ずっと変わらない願いだ」
 愛しきあの子の倖せ。
 これまでも、そしてこれからも……ずっとずっと変わらぬ、カムイの唯一の願い。
 そして、そんな彼の願いは。
「……! それは素敵な願いね。その願いが叶えられるように、私にも少しお手伝いさせてくださいね」
 千織も、心から願うことだから。
 それから今度は、千織へとカムイが問う。
「チオリは星に何を願う?」
「私は……カムイさんや皆さんと他愛ない日々を少しでも多く、ですね」
 そっと望み願う幸せ。
 今日くらいは……と、そう魔法がかかったように煌めく星空を見上げながら。
 だってそれは、何としても守りたい、大切なものだから。
 そして、そんな星たちを見上げる千織の横顔を見つめて。
「勿論、叶うとも。そなたは優しい子だ」
 カムイは、優しいその願いを叶えるための言の葉を、彼女へと告げる。
 ――それに……そなた自身も幸いでなければいけないよ、って。
 向けられた橙の瞳にも、倖せの花が咲くように、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

終夜・嵐吾
…口ん中、甘…
せーちゃんと一緒ではなかったはずじゃが…(現実逃避で記憶が飛んでいる)
…あ、そうじゃ、この子が食べたかったからじゃった
よう食べたの…

と、肩車をして大きなおばけさんじゃーいと園内をまだまだ一緒に
んん?何、あのワゴン?まだ食べるんか?
はにーちょこぽっぷこーん?甘そうな…まぁええか
わしにもくれるん? あーん、うむ…ちょっと甘いの

おお、サクラカボチャリッヒじゃよ!
王様をおいかけるのは無理そ…おやあれはせーちゃん
そうじゃ、汝はせーちゃんと気が合いそうじゃからの、紹介してあげよ
汝と同じく甘党の箱じゃよ!
せーちゃん、甘いものが好きなかぼちゃの子じゃ!

なに、仲良くなった記念に甘いものを?
…えっ?



 今こそ、ほどよい甘さを楽しめる、絶好の機会だと。
 そう思っていたのだけれど。
「……口ん中、甘……」
 お耳をぺそりと寝かせて、思わずそう呟きを落とす、終夜・嵐吾(灰青・f05366)。
「せーちゃんと一緒ではなかったはずじゃが……」
 あの、ちょっと味覚も人としてのあれそれもおかしい箱の友が一緒であるならば、まぁいつものことであるのだけれど。
 ふと首を傾げる嵐吾は、現実逃避で記憶が飛んでいるのだった。
 けれど、くいくいと、ふいに袖が引かれて。
 視線を落としてみれば、甘いものを食べまくってご満悦な南瓜頭の子が。
 そこでようやく蘇る、嵐吾の記憶。
「……あ、そうじゃ、この子が食べたかったからじゃった」
 そしてキャッキャと嬉しそうなその様子に、よう食べたの……と。
 先程の甘味三昧なひとときを思い出し、そっと遠い目に。
 けれど、楽しそうにはしゃぐ様子は微笑ましいから。
『……!』
「ほれ、どうじゃ。大きなおばけさんじゃーい」
 ひょいっと肩車をして、小さな南瓜おばけさんと合体!
 大きなおばけさんになって、園内をまだまだ一緒に巡ってみる。
 それから、つんつんとふいに突かれて。
「んん? 何、あのワゴン? まだ食べるんか?」
 南瓜頭の子が差した指の先を追ってみれば、そこにはポップコーンのワゴンが。
 そしてメニューをじいっと見つめていた影朧の子が、食べたいと強請ったのは。
「はにーちょこぽっぷこーん? 甘そうな……まぁええか」
 よりによって、一番甘そうなフレーバー。
 さらに、それを小さな手で摘まんで。
「わしにもくれるん? あーん、うむ……ちょっと甘いの」
 嵐吾にも、あーんとお裾分け。
 そして口の中がやっぱり甘いまま、ぐるりと園内を見回してみれば。
「おお、サクラカボチャリッヒじゃよ!」
 遭遇するのもレアだという、鬼ごっこの王様を発見!
 けれどその素早い身のこなしは、そう易々と捕まえられるものではなく。
「王様をおいかけるのは無理そ……おやあれはせーちゃん」
 ささっと姿を消した王様のかわりに見つけたのは、任を終えた友の姿。
「そうじゃ、汝はせーちゃんと気が合いそうじゃからの、紹介してあげよ」
 王様は捕獲できそうにないけれど。
「おお、らんらん。そして、影朧の子か」
 そう微笑む友は、無事に捕獲!
 それからそうっと様子を窺う南瓜頭の子に、友を紹介して。
「せーちゃんはわしのいちばんの友で、汝と同じく甘党の箱じゃよ! せーちゃん、甘いものが好きなかぼちゃの子じゃ!」 
 友にも、一緒に遊んでいるかぼちゃの子を紹介してあげれば。
「そうか、甘いものが好きなのか。俺も甘味はとても好きだ」
 にこにこと微笑む清史郎が続けた言葉に、嵐吾は思わず大きく瞳を見開く。
「では、共に甘味を楽しもう。らんらんも一緒にな」
 そして、何だかすっかり意気投合しているふたりの会話に……えっ? と。
「なに、仲良くなった記念に甘いものを? えっ……?」
 有無も言わせぬかのようなふたりに、両側から手を引かれながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳴上・冬季
「あの南瓜が食べられる本物か作り物かは確認してみたいですね。子南瓜はそう思いませんか?」
パフェ食べた子南瓜に質問

仙術で式神を光らせて飛び回らせながらサクラカボチャリッヒ探し
見つけたら子南瓜抱え黄巾力士も従え風火輪で飛行
頭上からサクラカボチャリッヒの頭をトントンと叩く

「トリック・オア・トリート。うちの子南瓜にお菓子をくれませんか」
抱えた子南瓜をサクラカボチャリッヒの前に差し出す

「サクラカボチャリッヒを捕まえたい全員がサクラカボチャリッヒを捕まえられますように」
願掛け

子南瓜撫で一瞬妖狐の顔に戻し
「私は七度の転生を繰り返しました。転生は怖じるものでも恥ずものでもない。気軽になりたい貴方になりなさい」



 ハロウィン限定のものは勿論、定番のものも全部。
 難なく全て、南瓜頭の影朧と一緒に味わい堪能した、鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)であるけれど。
 見かけたそれに、ふと大きく首を傾けてから。
「あの南瓜が食べられる本物か作り物かは確認してみたいですね。子南瓜はそう思いませんか?」
 南瓜パフェを共に食べた子南瓜に、そう質問してみる冬季。
 それは、この遊園地の王様かぼちゃ。
 桜色の南瓜頭の、サクラカボチャリッヒである。
 そんな王様が食べられるのかどうか、興味を示した冬季は。
 ――式鬼神招来急急如律令。
 仙術で式神符から召喚した式神を光らせて飛び回らせながら、サクラカボチャリッヒを探してみることに。
 そして同じく、サクラカボチャリッヒが食べられるかどうかわくわくしている子南瓜をひょいと抱えて。
 見つけたと報されれば、黄巾力士も従え、風火輪で星降る夜空を飛んで。
 素早いものの、とてもよく目立つ桜色の南瓜頭へと目掛けて。
 頭上から伸ばした手で、その頭をトントン。
『!? な、何……まさか空から、とは』
「トリック・オア・トリート。うちの子南瓜にお菓子をくれませんか」
 参った、とそう告げる王様の前に、抱えた子南瓜を差し出せば。
 貰ったご褒美は、お菓子が詰まった南瓜型のキャンディーポット。
 サクラカボチャリッヒから甘味が詰まったそれを、冬季も受け取ってから。
 再び人混みに紛れてゆく王様を見送り、ふと空へと視線向ければ、流れる星々が。
 そんな流星群に、冬季はこんな願いを。
「サクラカボチャリッヒを捕まえたい全員がサクラカボチャリッヒを捕まえられますように」
 それから、自分と共にキャンディーポットを嬉しそうに抱え、空を見上げている子南瓜を撫でてから。
 冬季が一瞬戻すのは――妖狐の顔。
 そして、ぱちくりと自分を見つめる影朧の子へと、こう告げる。
「私は七度の転生を繰り返しました。転生は怖じるものでも恥ずものでもない。気軽になりたい貴方になりなさい」
 彼が正しい輪廻に、安心して戻れるように。

大成功 🔵​🔵​🔵​

槙宮・千空
ヨル(f32524)と

観覧車の天辺でキスすると──
なンていう噂話を耳にした

そういう話に敏いのは
職業柄か相手がヨルだからか
理由は分からないけど
観覧車へヨルを連れてゆく

そわそわしている彼女を
穏やかに見守っていれば
不意にゴンドラが大きく揺れ
無意識下で彼女へ手を伸ばした

怪我なンてシてほしくねェ

膝上に尻餅着かれ
ただ安堵の溜め息を吐いた
ふと顔を上げれば
直ぐそこにあるヨルの、

何も言葉を話さず
至近距離で見詰め合い
どちらからともなく
顔を近付け──

唇が触れる寸前で流れた星の光
ゴンドラ内で幸せそうな君がいる

けど、

ヨルと名前を呼びながら
そっと後頭部に回した掌で
一気に引き寄せ、その口を塞いだ

触れ合わせるだけの一瞬
それだけで満足して手を離す
目の前で盗めそうだッたモノを
我慢する、なンて選択肢はなかった

好きも恋も愛も分からない
けど、コイツに触れたい
他の誰にも奪われたくはない
ヨル自身にも、それは譲れねェ

未だ降り続く流星群
願い事があるとしたら
ヨルが他の誰にも奪われねェように
なンて考えを口にする事無く
ただ後頭部を優しく撫でた


幽・ヨル
千空(f32525)と
アドリブ歓迎

観覧車の天辺、流星の下で、キスをしたら永遠に幸せになれる

密かに恋に憧れている私は心囚われ
でも諦め自嘲し
けど連れられた観覧車
妙に意識してしまい緊張しながらも
内なる心臓の炎をドキドキさせつつ
頂上に近づき、その風景に思わず席を立ち窓の外を眺める
綺麗、と瞳を輝かせた矢先
「きゃ…!」
大きく揺れて、その弾みで千空さんの膝の上に尻餅
近くに千空さんの顔があって
距離が近くて驚いて

…どうやら強い風が吹いて止まってしまったみたい
でもそんな事実は蚊帳の外
見つめ合い
互いに引き寄せられるように唇の距離が近づいて──

──視界に捉えた光に気を取られ
窓の外には流星群が
「ちあさん…!」
彼を振り返って笑う
星に願うは千空の幸せ
私はもう先は長くないから
自分の未来より大好きな彼の幸せを願う

不意に抱き寄せられ
唇に温度が触れる

…千空さんを想うと胸が苦しくて、切なくて、甘い
心も思考も彼に占められて
彼の隣にいたいと強く思う
この感情の名前は──何と言うの?



 煌めく夜の遊園地で不意に耳にしたのは、こんな噂話。
 ――ねぇ知ってる? 観覧車の天辺、流星の下で、キスをしたら永遠に幸せになれるんだって。
 そんな年頃の少女たちの声に、思わず心囚われ、後ろ髪ひかれそうになる幽・ヨル(カンテラの灯・f32524)。
 だって、ヨルにとって憧れだから。恋、というものが。
 でも諦め自嘲し、噂話を紡ぐその声からそっと背を向け、遠ざかるけれど。
 槙宮・千空(Stray cat・f32525)に連れられてやってきたのは――そんな噂の、天を巡る大きな円環。
 そういう話に敏いのは、職業柄か相手がヨルだからか……その理由は分からないけど。
 千空の耳にも、先程の噂話はしっかりと届いていたから。
 彼女を連れて、千空は足を向けたのだ。キラキラ煌めきながら空を廻る、観覧車へと。
 そしてふたりで乗り込めば、ゆっくりと天へと向かうゴンドラ。
 ヨルは内なる星空の炎を抱く胸をドキドキとさせて、つい緊張してしまう。妙に意識してしまって。
 そんなそわそわしている彼女の様子を、星の如き彩をした三白眼で、穏やかに見守っていた千空であったが。
 もうすぐ頂上に辿り着く……そんな時だった。
 窓の外に煌めく風景に、思わず席を立って。眼下に広がる景色を眺め……綺麗、と。
 星空抱く瞳がさらに無数の光たちを映し、輝きを増した――刹那。
「きゃ……!」
 不意に、ガタンッと大きく揺れて止まったゴンドラ。
 その声に、無意識下でヨルへと伸ばされたのは、千空の手。
 ……怪我なンてシてほしくねェ、って。
 そう身体が勝手に動いて。
 咄嗟に掴まえた彼女が、弾みでぺたんと尻餅をついたのは、自分の膝の上。
 どうやら今の強風で大きく揺れた観覧車は、一時止まっているようであるが。
 千空は、ただ安堵の溜め息を吐いてから。
 ふと顔を上げれば、そこには……ぐっと近づいた距離に驚く、ヨルの――。
 ゴンドラを大きく揺らしたのは、悪戯な風の仕業。
 いや、今宵限りの、ハロウィンの夜に掛けられた魔法かもしれない。
 けれど、そんなことは、もうどうでもよくて。
 今は……すぐ目の前にいる相手と、言の葉を何も紡ぐことなく、至近距離でただ見つめあって。
 まるで引き寄せられるかのように、自然と縮まるふたりの距離。
 そして、どちらからともなく顔を近付ければ――唇が触れる、寸前。
 瞳の端でふいに流れ落ちたのは、瞬くような一筋の煌めき。
「ちあさん……!」
 視界に捉えたそんな光に気を取られ、ヨルはその輝きを見つめる。
 夜空から降り注ぎ始めた、数多の星たちの光を。
 そして彼を振り返って笑み咲かせながら、ヨルは星たちにお願いする。
(「私はもう先は長くないから」)
 ――自分の未来より、大好きな彼の幸せを、と。
 そんな、流れ落ちる星を見つけては嬉しそうに笑む君が、目の前にいる。
 けれど……でも。
「ヨル」
 再びゆっくりと動き出した観覧車にも構わずに、その名を囁き紡ぎながら。
 千空は、彼女を一気に引き寄せる。硝子細工の如きその身を壊さぬよう、大切に優しく。
 そっと後頭部に回した大きな掌で……ふたりの距離を、なくすために。
 そしてその口を塞ぐのは、ただ触れ合わせただけの熱。
 けれどその一瞬、確かにヨルが感じたのは、空の一番高い天辺で与えられた彼の温度。
 それから千空はその手を離す。軽く与えたそれだけで、満足したように。
 いつだってこの身ひとつで、何だって頂戴してきた。
 だから、あるわけなどなかったのだ。
(「目の前で盗めそうだッたモノを我慢する、なンて」)
 そんな選択肢を選ぶなんてこと、その心に、少したりともありはしない。
 好きも恋も愛も、そんなものは分からない。
 でも今の千空の中で、これだけは、はっきりと分かっているのだ。
(「けど、コイツに触れたい。他の誰にも奪われたくはない」)
 それは譲れねェ、って、そう思うから。
 たとえ、ヨル自身にだって、譲れないこと。
 千空はそれからふと、未だ降り続く流星群を見遣って。
 ……願い事があるとしたら――ヨルが他の誰にも奪われねェように。
 なんて、思ったことを口にする事はなくて。
 もう一度添えた掌でただそっと、彼女の後頭部を優しく撫でてあげるだけ。
 ヨルはそんな大きな掌から伝わるあたたかさに、ぎゅっと色々な気持ちでいっぱいになる。
(「……千空さんを想うと胸が苦しくて、切なくて、甘い」)
 窓の外は、こんなにも沢山の煌めきに溢れているというのに――心も思考も全部、彼に占められて。
 撫でられながらも、ヨルは強く思わずにいられない……彼の隣にいたいと。
 そして眼前の千空を見つめ、一向にドキドキとおさまらない熱に、星空の炎宿る胸を焦がしながらも。
 絶え間なく降り注ぐ星たちへと、そっと心の中でヨルは訊いてみる。
 くるりと空を巡る、彼とふたりだけの観覧車の中で。
 ……この感情の名前は――何と言うの? って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シュアニサ・リンドバーン
ぐるぐると回る世界は落ち着きました
パレードに食事にマーケットに流星群に
どれもとても気になりますが……
あの大きな観覧車から望む景色が見てみたいです
よろしければ、もう少しお付き合いいただけますか?(小さな南瓜おばけに微笑んで)

動いたままのゴンドラに乗り込むのですね
踏み外さないように慎重に、しかし素早く乗り込みませんと
ああ、低い位置からだとパレードの様子がよく見えますよ
賑やかなおばけたちの大行進はとても楽しげで
こちらまで楽しい気持ちになります
それに、ここから眺める遊園地の灯りも美しいですね
空が、近づいてきました
星は……
あ。今、流れ星が見えました
あちらにも、こちらにも
綺麗ですね

そうでした
今宵の流れ星には魔法がかかっているんでしたか
…………(少しだけ思案して)
今日は、ありがとうございます
あなたのおかげで、素敵なハロウィンの夜を過ごすことができました
お礼になるか、わかりませんが
『あなたの往く道に、今宵のような温かな光が溢れていますように』
そう、願わせてください



 ぴょこりと引き続き、煌めく園内をはしゃぐ様に歩きながらも……大丈夫? と。
 そう言わんばかりに向けられた、南瓜頭の子の見上げる視線に。
「ぐるぐると回る世界は落ち着きました」
 そう返した後、ようやく回らなくなった世界へと、シュアニサ・リンドバーン(青燐灰の魔女の弟子・f35122)は視線を巡らせてみて。
 賑やかに煌めくパレードに美味しくて珍しい食事、おばけマーケットに降り注ぐ流星群にと。
「どれもとても気になりますが……」
 色々と興味をそそられることが盛り沢山な、夜の遊園地だけれど。
 そんな中でも、特に心惹かれた大きな円環を煽いで、シュアニサは続ける。
「あの大きな観覧車から望む景色が見てみたいです」
 光溢れるパレードも、食べ物が買えるワゴンやカフェも、ハロウィンマーケットも流れ星たちも……全部を眺めることができる観覧車。
 そんな星空を廻るひとときに、シュアニサは小さな南瓜の子を誘う。
「よろしければ、もう少しお付き合いいただけますか?」
 そう微笑めばすぐにこくこくと、嬉しそうに南瓜頭を振る小さなおばけさん。
 そしてふたり、観覧車の乗り場へと向かって。いよいよ順番がまわってくれば。
「動いたままのゴンドラに乗り込むのですね」
 ……踏み外さないように慎重に、しかし素早く乗り込みませんと、と。
 真面目に紡ぎながらも、そうっと注意深く足を踏み出して。
 同時に置いて行かれぬよう、さっとゴンドラの中へと乗り込むシュアニサ。
 そんな彼を真似て、同じくきりり真剣な表情で、ぴょんっと飛び込んだ南瓜の子も、無事に中へと。
 それから座って落ち着いて、ふと窓の外を見遣れば。
「ああ、低い位置からだとパレードの様子がよく見えますよ」
 丁度始まった、ハロウィンパレードが眼前に。
「賑やかなおばけたちの大行進はとても楽しげで、こちらまで楽しい気持ちになります。それに、ここから眺める遊園地の灯りも美しいですね」
 わぁっと窓に張り付くように外の景色に夢中になる南瓜の子と一緒に、暫く遊園地の煌めきを見下ろして。
 それからふと、視線を上げてみれば。
「空が、近づいてきました」
 気が付けばもうすぐ、一番高い夜空の天辺に。
 そんな空を眺め、シュアニサは探してみる。
「星は……あ。今、流れ星が見えました」
 煌めく星々と、降り注ぎ始めた流星群を。
 南瓜の子も、流れる星を見つけては嬉しそうに指差してみて。
「あちらにも、こちらにも。綺麗ですね」
 そんな様子に、シュアニサもこくりと頷くけれど。
 ふと両手を合わせ祈る南瓜の子の姿を見て、思い出す。
「そうでした。今宵の流れ星には魔法がかかっているんでしたか」
 ハロウィンの夜に降る、魔法の流れ星たち。
 そんな星たちに願いを馳せれば、叶うかもしれないと聞いたから。
「…………」
 シュアニサは真剣に、少しだけ思案してから。
 眼前の南瓜の子へと、紡ぐ。
「今日は、ありがとうございます。あなたのおかげで、素敵なハロウィンの夜を過ごすことができました」
 ぐるぐる世界が回る様な、不思議で貴重な体験も。星が流れる空から観る、煌めく美しい景色も。
 一緒だったから、こんなに楽しめたと、そう思うから。
 ――お礼になるか、わかりませんが……願わせてください、と。
 シュアニサは、またひとつ流れる輝きを見つけて。
 観覧車の一番天辺で、こう星に願いを馳せる。
『あなたの往く道に、今宵のような温かな光が溢れていますように』
 心から楽し気な笑顔のまま、煌めく星空へと溶けてゆく――南瓜の子の、幸せへの道行きを。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ペペル・トーン
【猫魚】
パレードに見惚れる子達を手招いて
隠れなくてもいい夜だから
あのキラキラの列に加わりましょ?
誘われ嬉し気に駆けるゴースト達に
引かれるままに光の列へ

リージュちゃんにアリエルちゃんも、来てくれて嬉しいわ
紡ぐ間に群れ、またいっしょね!と
周りを飛んで歓迎するのを、緩く制して
ふふ、お兄ちゃん達が困ってしまうわよ?

キラキラの列をみんなで歩けば楽しい心地
お兄ちゃんたちも楽しい?
またあそんで?
ゴースト達がニコニコと答えを待つのを
微笑ましく見ていれば
揃えた瞳に思わずクスリと笑って頷いて
ええ、もちろんよエンティちゃん
私は、貴方達が誰かと一緒にいるのが、嬉しいから
そうやって、遊んで甘えていいのよ
近くの子を抱いて戯れ離してあげれば
そっと貴方の傍まで

ねぇ、今とても素敵な心地がしているのよ
なんて零して寄りかかる
誰も気づかない程精いっぱいの甘えは小さいけど
見上げた空はいつもより満ちるよう

胸の内は降る星達に込めて
またみんなで遊べますように

きいてと話す子達の中で
指先添えて迷う先に貴方が映れば
内緒よと口元寄せて微笑むの


エンティ・シェア
【猫魚】

可愛い子達がキラキラに惹かれていくのを見送り
リージュ、アリエル。君達もおいでよ
ほら、あの子達がキラキラに気を取られて迷子になっては大変だもの
口実紡いで、後を追おうか

きゃらきゃらとはしゃぐ声
瞳はキラキラを映し込んで
愛らしいね
戯れてくる子には迎える手のひらを
はは、小さな子の引率は、意外と皆経験済みでね
だから心配しないで
ちゃんと、楽しんでいるよ
私も同居の彼等と賑やかな場を巡れて、得をしているし…
それに、君達と遊ぶのは楽しいから、またご一緒してくれるなら、ぜひに
勿論、君達の大好きな支配人殿も、だろう?
可愛い子達と視線を揃えて、ペペル嬢の答えを待って
私とて、微笑ましい気持ちで一杯だとも
戯れる姿を見守って、笑うんだ

君の素敵な時間の一助になるなら、光栄なこと
寄り添うままに流れ星を見上げれば、自然と溢れる願い事
明日も、楽しく笑って過ごせますように
その傍らに、誰かがいてくれるなら、なお―

…ねぇ、皆は何を願った?なんてささやかな話題を投げて
それとも、こういう時は「内緒」と微笑むべきかななんて微笑んで



 夜の遊園地は、ただでさえ煌めきに満ちているのに。
 わぁ……と子達が見惚れるのは、キラキラでいっぱいの、魔法のようなイルミネーションの光たち。
 そんな、やって来たパレードに目が釘付けになっている子達を手招いて。
「あのキラキラの列に加わりましょ?」
 ペペル・トーン(融解クリームソーダ・f26758)が瞳細め告げたのは、こんな提案。
 だって、今宵はおばけたちだけの遊園地。隠れなくてもいい夜だから。
 そしてそんなペペルの提案を聞けば、パレードの光に負けないくらいに、ぱあっと表情を輝かせて。
 逸る様に駆けるゴースト達に引かれるままに、ペペルも吸い込まれる。煌めく光の行列へ。
 そんな可愛い子達が溢れるキラキラに惹かれていくのを見送りながら。
「リージュ、アリエル。君達もおいでよ」
 エンティ・シェア(欠片・f00526)は同居人達をそう促す。
 何せ今日は、可愛いあの子達の保護者なのだから。
「ほら、あの子達がキラキラに気を取られて迷子になっては大変だもの」
 はしゃぐ子達が、キラキラの波にさわらわれて逸れないよう、確りと見ておいてあげないといけないし。
 それに、一緒に楽しもうって、そうも言ったから。
 紡いだ言の葉は、後を追うための口実。
「リージュちゃんにアリエルちゃんも、来てくれて嬉しいわ」
 勿論、ペペルも光の列に加わった彼らを歓迎するけれど。
 そう声を紡ぐ間にも。
 ――またいっしょね!
 ぴょこぴょこ、ふわふわ、くるりくるりと。
 周りを飛び回ってははしゃいで、子達も大歓迎。
 きゃらきゃらとはしゃぐ声に、キラキラを映し込んだ瞳たち。
 そんな歓迎してくれた子達へと、愛らしいね、とエンティが笑みと共に零せば。
「ふふ、お兄ちゃん達が困ってしまうわよ?」
 あまりにも嬉しそうに周囲を飛び回る子達を、そうペペルは緩く制するけれど。
「はは、小さな子の引率は、意外と皆経験済みでね」
 エンティや同居人の彼らが、キャッキャ戯れてくる子に優しく差し出すのは。
 愛らしい子達を迎える、大きな手のひら。
 そして、だから心配しないで、とエンティは子達に笑んで返す。
 ――お兄ちゃんたちも楽しい?
 そう自分達のことも気に掛けてくれる、優しい子達へと。
「ちゃんと、楽しんでいるよ」
 今、心に生じている気持ちのまま、紡いで。
 ――またあそんで?
 そう言ってニコニコと答えを待つ子達へと、こくりと頷いて返す。
「私も同居の彼等と賑やかな場を巡れて、得をしているし……それに、君達と遊ぶのは楽しいから、またご一緒してくれるなら、ぜひに」
 そして今度は、微笑まし気に自分達を見つめている彼女へとエンティは向ける。
「勿論、君達の大好きな支配人殿も、だろう?」
 可愛い子達と揃えた視線と、そんな問い掛けを。
 ペペルは自分の答えを待つ揃えた瞳たちに、思わずクスリと笑って。
「ええ、もちろんよエンティちゃん。私は、貴方達が誰かと一緒にいるのが、嬉しいから」
 こくりと頷いて、続ける。
 ……そうやって、遊んで甘えていいのよ、って。
 そう言って、近くの子を抱いて戯れるペペルの姿を見守りながら。
「私とて、微笑ましい気持ちで一杯だとも」
 エンティも笑って、そして迎える。
 そっと傍までやって来た、ペペルが離した子を。
 そんなキラキラ煌めく光たちと沢山の笑顔を、くるりと見回してから。
「ねぇ、今とても素敵な心地がしているのよ」
 なんて零して、ペペルは彼へと寄りかかる。
 それは、誰も気づかない程の精いっぱいの甘え。
 でも、向けたそれは小さいけれど……見上げた空はいつもより満ちるよう。
 エンティも小さな彼女の甘えを優しく受け入れて。
「君の素敵な時間の一助になるなら、光栄なこと」
 彼女の視線を追うように天を仰げば、夜空から降り注ぐ流れ星たち。
 そして自然と溢れる願い事――明日も、楽しく笑って過ごせますように、と。
(「その傍らに、誰かがいてくれるなら、なお――」)
 今みたいに、楽しく笑い合える誰かが一緒ならば、尚のこと。
 それからエンティが投げてみるのは、こんなささやかな話題。
「……ねぇ、皆は何を願った?」
 そう訊いてみれば、きいてきいて、と我先にと話す子達。
 そんな子達の声をひとつひとつ聞いてあげながら、エンティはペペルへと微笑んで。
 指先添えて迷う彼女へと、こう首を傾けてみせる。
「それとも、こういう時は「内緒」と微笑むべきかな」
 ペペルも、そう微笑む彼の姿を瞳に映して微笑み返す。
 口元寄せて――内緒よ、って。
 そしてペペルは彼らや子達と共に、数多の光が溢れる中。
 キラキラ輝く笑顔で還ってゆく、一緒に楽しく遊んだ南瓜頭の子を見送る。
 その胸の内を、降る星達だけに込めながら――またみんなで遊べますように、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年11月14日


挿絵イラスト