17
桃源郷でBBQ!

#封神武侠界 #プレイング受付期間外に受取のプレイング、返却になります #ボス、深酒により絶賛弱体化中 #コメディ風

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#封神武侠界
#プレイング受付期間外に受取のプレイング、返却になります
#ボス、深酒により絶賛弱体化中
#コメディ風


0




●絶賛宴会中!(ただしオブリビオン達が)
 最近になって存在された新世界『封神武侠界』。その世界にある桃の花咲き乱れる「桃源郷(とうげんきょう)」にて・・・。
 「おぅ、お前ら!飲んでるかぁ!?」
 「無論ですぜ、ボス!」
 ボスと呼ばれた青年の声に勢いよく応えるその他大勢。彼らはオブリビオン、封印されていた過去の死せる武将や太古の妖獣達である。ボスの名は龍使い『劉累』。かつて帝に仕えた手練れの龍使いであるのだが・・・。その彼も今は酒を大量に飲んで赤ら顔である。

「封印が解かれ拠点となる場所を探して各地を転々としたが、ここはいい!最高だ!」
「村人も少ねぇし、抵抗されても大した事ねぇですしね。いい根城になりそうですぜ」
「そういう事だ!この宴会が終わったら、ここを完全に俺の支配する拠点と変える行動へ移る。今は大いに騒げ、俺が許す!」
「ボス、太っ腹!」
「俺は太ってねぇよっ」
「そういう意味じゃ、ぶげぇぇっ!」

 手下のボケに全力でツッコミを入れる『劉累』。吹っ飛ばされていく手下を見て愉快そうだ。この場にいる者達は完全に出来上がっている。

●許せぬグリモア猟兵
「なんてこった・・・、せっかく村の方々と交渉して場所を取ったっていうのに・・・」
 予知を見た鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は頭を抱えた。
 「何事か?」と集まった猟兵達に向けひりょは状況を説明する。
「実は、俺は先日仲間達と花見をしてきまして・・・。ただ、時期が早かったので梅だったのですよね。桜での花見は出来ず。」
 時期的なイベントだ、なかなか時間が合わないという事もあるのだろう。そう理解した猟兵達はそのまま彼の話に耳を傾ける。

「そこで最近新しく発見された世界『封神武侠界』の桃源郷なら、花見もし放題じゃないか?と思ったんです。それで候補となる花見会場を方々に当たってそこの現地の方々と交渉して回りまして・・・」
 余程花見にかける意気込みがあったのだろうか?そこまでやるのは・・・。それとも単に騒ぎたいだけなのか。はたまた食べ物を沢山食べたいだけなのか・・・。よくわからないが。

「やっと候補となる場所が決まりまして、現地の村の方々も快く承諾してくれたんですよ。それで花見の準備をしていたのですが・・・。急に村の方々との連絡が途絶えてしまって・・・。困っている所へ今回の予知です」

 つまり、状況としては宴会会場をオブリビオンに占拠されてしまった、という事なのか?
「皆さんにはすみませんが、現地に向かっていただき村人の救出をしていただいた後、宴会会場を占拠しているオブリビオンをぶっ飛ばしちゃってください」
 余程悔しかったのだろう、なんか真の姿を開放してまでの力説ぶりだ。

「村人達は村のあちらこちらに分散して捕縛されているみたいですね。皆さんは迅速に彼らをまず救出お願い出来ますか?手下たちはそう大した力は持っていないみたいなんで、倒すのはたやすいかと思われます。」

 まずは村人達を迅速に救出する必要があるみたいだ。救出後はグリモアであるひりょが村人達の安全を確保するようなので、そちらの事は気にしなくてもいいようだ。

「村人の救出が終わったら村の外れにある広場に占拠しているオブリビオンのボスを倒しちゃってください。相手は龍使い『劉累』っていうらしいんですが、今は相当酔っているらしく本来の力が発揮できないみたいです。今が叩く絶好のチャンスかと」

 手練れのオブリビオンだが、今回に限っては相手を圧倒するのは容易そうだ。無論油断は禁物であるだろうが。

「その後は、皆で花見をしましょう。BBQ(バーベキュー)をやる、という話を村の方々にしたら、BBQを知らないようで興味津々でした。それなら、という事で村の方々もご招待してます。俺も現地へは行きますんで、何か花見の際にあれば声を掛けて下さい。」

 皆で花見、新世界も発見された所だ。皆で交流会みたいな感じで参加するのもいいだろう。まぁ、その前に敵をぶっ飛ばす必要があるわけだが。

「それでは、俺は色々な手配があるので戦闘には参加出来ませんが・・・。現地のオブリビオンの討伐、お願いします。また後でお会いしましょう」

 そういいながら猟兵達を現地へ転送するひりょだった。


黄昏空
 MSの黄昏空(たそがれ・そら)です。もうじき4月、早いですね・・・。花見の季節がやってきました。どこかでそんなシナリオを、と思っていた矢先に新世界が来たので「これはちょうどいいんじゃ?」と思ってシナリオを作成してみました。何気に「日常パート」初めての執筆になります。ちょっとドキドキ。プレイング書く方は大好きなのですけれど!

 さて、猟兵の皆さんにはOPの通りに捕らわれた村人達を救出していただいた後、花見会場(予定地)を占拠しているオブリビオンを撃破してもらいます。それが終われば皆で花見をしながらBBQ(バーベキュー)です!

 各章に断章及び解説は盛り込むつもりですがひとまずそれぞれの概要を。

 第1章:冒険パートです。皆さんは囚われの村人達をそれぞれの手段で救出していただきます。村人達は村の中の数ヵ所にある家の中に押し込められているようです。
 その家を見張っているのは下っ端の手下達です。手下達も低級のオブリビオンですので遠慮なく骸の海に還ってもらいましょう。猟兵達であれば問題なく倒せる程度の力量です。

 第2章はボス戦。龍使い『劉累』との交戦となります。ただ、彼は宴会で酒をたらふく飲んだ後であり、千鳥足状態。タフさこそボスのオブリビオンですが、それ以外の能力は著しく低下していると言っていいでしょう。

 第3章は日常パート。皆でお花見です。グリモア猟兵であるひりょも現地にはやってきます。(何か食べ物を持ち込む際は、皆さんが現地へ出発前にひりょに一旦預けていたものをひりょが現地へ第3章の際に持ってくる、という形になります。具体的な品等については第3章でプレイングに盛り込んでいただければ、と思います。)
 第3章開始時に解説は盛り込むつもりですが、救出した村人も花見に参加。ひりょは皆さまからお声が掛かれば交流させていただきますし、特になければ村人達にBBQを振る舞っている事でしょう(特にグリモア猟兵ご指定のプレイングがなければ描写はほぼなし、くらいのつもりでいます)
 新世界も来たばかりですし、皆様の交流の席としていただくのもいいかもしれませんね。
 尚、【プレイングの受付】は「(水)~(金)の間」というスケジュールになるかと思います。各章受付期間に関してはタグでお知らせいたします。
 それでは皆さんのご参加をお待ちしております!
34




第1章 冒険 『敵情視察』

POW   :    多少のリスクは承知で、より敵の懐深くへ踏み込んで調査する

SPD   :    人目につかない場所から潜入し、情報を集める

WIZ   :    身分を偽装し、怪しまれないようにして敵に接触する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達は現地に転送されるとすぐさま行動に移った。まずは囚われの身となっているだろう村人の救出だ。彼らの救出が済んでから村外れの広場へ向かう事になる。

 村の中での戦闘となる。村人に被害が出かねないので、ど派手なUCなどでの大破壊は流石にまずいだろう。グリモアの話によれば手下たちは倒すのは容易いとの事、駆け出しの猟兵でも対処が可能なレベルのようだ。村への被害を最小限にしつつ村人を救出していこう。

==============================
(解説)
 断章にある通りまずは村のあちこちに囚われの身となっている村人達を救出してください。POW、SPD、WIZの内容にこだわる必要はあまりありません。参考程度に、という感じで問題ないです。

 村の中での戦闘なので、大破壊系のUCはお控えくださると幸いです。花見会場への影響もですが、村の方々のその後の生活も出来なくなってしまうので…。
(最悪、選択したUCを使用しなくても解決は可能かと思います。)

 プレイングの提出期間は3/31(水)の8:31開始、4/2(金)の23:59までとさせていただきます。
 それでは皆さんのご参加お待ちしております!
政木・朱鞠
あまり派手に悪党退治しちゃうと村人さん達に迷惑がかかるわけね…ここは、狐らしく相手を化かして咎を清算して骸の海へ消えて貰いたいね。
私と『忍法・火煙写身の術』の分身達に【化術】を施して宴に参加中の舞女を装って「向こうは酔っ払いだらけで不粋だから逃げてきちゃた」と理由をこじつけて下っ端達に接触。
見張りの任務を労うフリをして甘やかして、油断した所を仕掛ける作戦で行きたいね。

【誘惑】や【演技】の色仕掛けで鼻の下伸ばしきった所で行動開始。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使いつつ【傷口をえぐる】【生命力吸収】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。

アドリブ連帯歓迎


蛇塚・レモン
アドリブ連携◎

レッツ スニークミッション!

足音を消すために念動力で空中浮遊
物陰に隠れながら、囚われてる村人の住居へ近付くよ

見張りに背後からそーっと近付いて、
まずはあたいの片目に宿る“白き蛇神の眼力”で見張りを金縛りに!
(念動力+マヒ攻撃+催眠術+呪詛+視力)
そして不意打ちで呪殺弾を発射して見張りを吹き飛ばすよっ!
(衝撃波+だまし討ち+神罰)
他の見張りが様子を見に来たら、オーラガンの乱れ撃ち!
雷属性の全力魔法の呪殺弾で感電させちゃうよっ!

見張りを倒したら助けに来たよっ!と村人達に伝えて
一緒に村外へ逃げるねっ!
その際は、UCでみんなを吸い込んで、安全に村の外へ脱出させるねっ!



「あまり派手に悪党退治しちゃうと村人さん達に迷惑がかかるわけね…」
転送前にあったグリモア猟兵の話を思い出し、どう行動しようか思考を巡らせる政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)。
「ここは、狐らしく相手を化かして接触してみようかしら?」
接触した後は手下達には咎を清算し、骸の海へ消えて貰うのだ。
「じゃあ、あたいは空中から見つからないように後をついていこうかな?」
朱鞠の作戦に乗る形で行動を決めたのは蛇塚・レモン(蛇神憑きの金色巫女・f05152)。
「上からなら見張りのいる家とかも確認しやすいしね」
「じゃあ、頼めるかしら?まずは見張りの位置を把握しておきたいしね」
「おっけー、あたいに任せておいて!レッツ スニークミッション!」
念動力でふわりと空中に浮いたレモンは周囲の桃の木に隠れつつ、村の中をそっと確認する。

「あっちは…、うん、他の人達が動いてくれてるみたい。あっちの方は少し手薄かなぁ…。あ、あそこに見張りがいる!ここからもう少し東へ行った先!」
「じゃあ、そっちに行ってみましょうか。ここからは化身忍者の本領発揮ね。…言霊にて煙火に暫しの魂魄を与えん…疾く攻めよ!」
朱鞠はUCを発動させると朱鞠より一回り小さい分身達が姿を現す。そして朱鞠と分身達は化術でその姿を変えていく…。


「あぁ、かったりぃなぁ…。早く見張りの番が終わらねぇかな…」
「そう言うなよ。お前なんかは見張りに交代する前に少し酒を飲んでたじゃねぇか。俺なんかまったく飲む暇もなかったんだぞ?」
「そりゃ、すまねぇな。あともうちょっとの辛抱だ。…交代、くるよな?」
「来てくれねぇと泣くぞ…」
そんな気の抜けたやり取りをしている男達の前に人影が。
「ん?少し交代には早い気がするが…、って誰だてめぇ!」
姿を見せたのは自分達の仲間ではなかった為、身構える男達。
そこへ姿を見せたのは舞女らしき女だった。

「待って!身構えないで。私達は宴会会場で舞を踊らされていたのだけど、向こうは酔っ払いだらけで不粋だから逃げてきちゃたの」
「『私達』だって?1人じゃねぇのか?」
 チラッとその女の後ろを覗き込む男の鼻の下が伸びた。女の後ろには同じような格好をした何人かの女がこちらを伺うように見ていたからだ。

「ねぇ、私達今いる場所がないの。お邪魔させてもらってもいいかしら?」
 男達にしなだれかかるようにお願いをする女。
「ま、まぁ…そういわれちゃ仕方ねぇよな。あぁ、仕方ねぇ…(でへへ)」
「ありがとう、嬉しいわ。さぁ、貴方達も。この人達が一緒にいてもいいって!」
 女は後ろの同僚達に声を掛ける。
「ボス達、羨ましい事してやがって…。少しはおこぼれもらってもいいよな?へへ…」
 でれぇっとした表情で女に手を伸ばす男。
「ったく、おめぇばっかり良い思いしてんじゃねぇぞ?酒といい女といい。…ん?誰だ?」
 しらふの男が鼻を伸ばす男に愚痴を投げかけたその時、肩をトントンと叩かれる。しらふの男は条件反射で振り向き、その先にあった目に魅入られてしまう。
 そして、その一瞬後にしらふの男の意識は刈り取られた。

 目の前の女に手を伸ばしていた男は、後ろでどさりと何かが倒れる音がした事に気が付いた。
「なんだ?てめぇだって本当は酒でも飲んで…。どうした?おいっ」
 酒が入っていた事で状況判断能力が鈍っていた男。振り向いた先に倒れ伏す同僚を見た瞬間に、彼自身もその意識を手放す事になる。結局二人は何が起こったかも理解できないまま骸の海へと還る事になったのだった。


「上手くいったわね。お疲れ様」
「そっちも名演技!お疲れ様っ」
 舞女に扮装していた朱鞠はそこで一息つく。まずは第一段階終了だ。
 朱鞠が注意を引いているうちに空中からそっと相手の後ろに回り込んだレモン。片目に宿った蛇神様の眼力で見張りを金縛りにし、動きを封じた後に素早く衝撃波を放ち相手を打ち倒したのだ。
 朱鞠も見張りを屠った拷問具をしまい互いを労った後、見張り達が立っていたその先に視線を向ける。

「ここの建物に囚われの人達がいるのよね?」
「うん、そうだと思う。見張りがいたし、ここの建物、他の所より少し大きめなんだ。人数を押し込めておくのにちょうどいい大きさ」
 そういうとトコトコと建物の入口へ歩み寄るレモン。

「助けに来たよっ!」
 明るい声で建物の中に声を掛ける。
「だ、誰じゃ?助け、とな?」
 恐る恐る入口より顔を出す老人がレモンと視線がぶつかる。
「うん、見張りはあたい達で倒しちゃったから!ここから逃げよう!」
「村人達の安全確保は手配済みなの。その場所まで私達が護衛するわよ?」
 レモンに続き朱鞠も建物の中へ顔を出す。
「た、助けが来たのか…。ありがたいが、ここには儂も含め結構年配のものが多い。逃げると言っても…」
 追われる身となると厳しいだろうと、難色を示す代表の老人。朱鞠も建物の中にいる村人達を確認するが、老人の言った通り中にいるのは年配の方々ばかりのようだ。

 その話を聞いたレモンが得意げな表情を浮かべた。
「そこはあたいに任せて!こういう時にもってこいのがあるんだ!」
 そういうとUCを発動させるレモン。
「それじゃ、蛇神温泉郷へご案内するねっ!あ、お爺さん、この勾玉に触れてくれるかなっ?」
「むぅ?これに触れればいいのか?」
 レモンの言う通りに差し出された勾玉に触れる代表の老人。触れた瞬間にその姿がかき消えた。
 一瞬他の村人達から悲鳴が上がるが、安心させるようにレモンが言葉を紡ぐ。

「大丈夫、この勾玉は温泉郷と宝物殿に繋がってるんだ。出入りは自由だしね!」
「本当じゃ、こりゃ不思議だわい」
 消えたはずの老人がまた姿を現した事で、村人達もレモンの言う事が素直に信じる事が出来た。
「じゃあ、皆、目的地に着くまで温泉郷でゆっくりしていてね!」

 その場にいる村人達を全て勾玉に収めたレモンと朱鞠はその場を後にする。
 グリモア猟兵の待機する場所までは少し距離がある。だが、もう基本的に忍んでいく必要はない。行く先で遭遇した敵には容赦する必要はないのだ。
 先手必勝で朱鞠の拷問具が敵を切り刻み、レモンのオーラガンが敵を打ち付け、あっという間に骸の海へと還していくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カーバンクル・スカルン
さーて、酔いどれ野郎なんてちゃっちゃと片付けてしまいましょうかねー。

とりあえず【クリスタライズ】で姿を隠しながら、堂々と敵を怪力なり気絶攻撃なり捕縛なり暗殺なりして次々に無力化……もとい討伐していくかな。相当悪酔いしてるようだし、隣にいた奴が急にいなくなっても気にせんだろ。

で、救出出来たらすぐ避難……といきたいが、複数人がぞろぞろと外を歩いているのを見つけられたら面倒くさい。
なので、私が1人1人優しく抱き抱えつつカタリナの車輪に乗って、安全な所にまで運搬させていただきまーす。

クリスタリアンの能力って私だけじゃなくて武器とか周囲にいる人にまで効果を及ぼすのよね。いやー、楽でいいですわ。


厳・範
アドリブ歓迎。
半人半獣形態での参加。

本当に、連日騒がしいな。封神台のあった日々の方が懐かしくなってきた。
…で、また迷惑なオブリビオンよな。
この世界が故郷である以上、放っておくことなどできるわけがない。わしの性質ゆえに。

【桃花・侵】で手下どもを片付けよう。もちろん、対象は『手下ども』だ。
桃の花は常にあるゆえ、これがUC製のものと気づくのに時間がかかるであろう。建物などを傷つけない、という点でもこれ一択なのよな。
片付けたら、中に閉じ込められている村人たちに声をかけておこう。助けに来た、とな。

まったく。占拠とは嘆かわしいものだ。



(本当に、連日騒がしいな。封神台のあった日々の方が懐かしくなってきた)
 オブリビオン達が封神台より解き放たれる前の日々。もう随分前の事のようにも思えてしまった厳・範(老當益壮・f32809)。それは彼が封神武侠界で生まれ育った故の感想であろう。
「…で、また迷惑なオブリビオンよな。村を占拠するとは…」
 グリモア猟兵の話では村人達は複数の建物に閉じ込められているという話だった。怪我人など出ていないといいが…。
(この世界が故郷である以上、放っておくことなどできるわけがない。わしの性質ゆえに)
 世界を守る事、それは範にとって猟兵となった理由そのものとも言えるからだ。

 範がしばらく歩を進めると遠目に大きな建物が見えて来た。その前に人影が見えると、即座に近くの建物の影に隠れ様子を伺う。

「どうやらあの場所が村人の捕らわれている場所の一つのようだな」
 範は同行しているクリスタリアンの少女に話し掛けた。
「そうみたいねー。じゃあ、手筈通りに行きますかー」
 カーバンクル・スカルン(クリスタリアンのスクラップビルダー?・f12355)は事前の打ち合わせに従い準備を始める。スカルンが意識を集中するとその姿がかき消えた。スカルンのUCクリスタライズが発動したのだ。

「では、よろしく頼む。こちらも打ち合わせ通りに」
 スカルンがいるだろう空間に向け範も声を掛ける。
「さーて、酔いどれ野郎なんてちゃっちゃと片付けてしまいましょうかねー」
 徐々にスカルンのものらしき足音が遠ざかっていくのを聞き、範もいつでも仕掛けられるよう武器を取り出しその時を待つのだった。


「…ん?」
「おい、どうした?」
「いや、何か物音がしなかったか?足音みてぇな」
「空耳だろ?誰もいねぇじゃねぇか。さっき飲み過ぎたんだろ、お前」
「へへ、違いねぇ。建物から逃げ出すなんて器用な事が出来る奴ぁ、この村にはいねぇしな。あぁ…早く交代の奴らが来ねぇかな…」

 どうやら見張りに足音を一瞬聴かれたようだが、気のせいと判断されたようだ。相当に酔いが回ってるらしい。形だけの警戒、まさにザルである。
 スカルンとしては好都合ではある。こうして目の前まで来ているにも関わらず、相手はこちらに気が付いていないのだから。

(さて、始めますかねー。よ…っと)
 スカルンは勢いよく手に持った超巨大金槌を振り上げ…見張りの一体へ振り下ろした!
 クリスタライズによってスカルンの持つ武器も透明となっている。まさに見えない凶器だ。
 その見えない凶器が一撃で一体の見張りを塵に変えた。

「ん?どこいった?あいつ…。しょうがねぇ奴だな」
 もう一方の見張りは相方の姿が消えた事に首を傾げつつも、あまり気にした様子はない。酒のせいで頭が回っていないのか。
 ちょうどいい、続けて行こうと見えない凶器を振り上げ…。
「お~い、あれ?お前、相方はどこ行ったんだよ?せっかく交代に来たってのに」
「あぁ、トイレでも行ったんじゃねぇか?ってな」
 運悪く交代要員の2人が来てしまったようだ。

(まぁ、数が増えた所でやる事は変わらないけどねー)
 そう、倒す事には変わりないのだ。とはいえ、人数が多ければこちらに気が付かれる可能性も出てくるわけで、タイミングが大事になって来た。


 だが、この絶妙なタイミングで助太刀が入る事になる。
「ん?なんだ…?結構風でも出て来たのか?花びらが…」
 見張り達は全てを言い切る事が出来なかった。その前に自分達の周りに舞い散る桃の花びらによって切り刻まれてしまったからだ。

「ちょうど良いタイミングだったようだな」
「あー、うん。おかげで見つかる事無く済んだみたい」
 スカルンの元へ姿を現したのは無論、範である。見張り達を切り刻んだ桃の花びらは彼の手によるもの。UC【桃花・侵】、その力によって見張り達だけを切り刻んだのだ。

 一旦クリスタライズを解除するスカルン。クリスタライズは解除するまでの間徐々に疲労が蓄積して行く為だ。この後の事もある、体力は温存しておける時には温存しておくのが良いだろう。
 範は建物の入り口を開け、中へ声を掛ける。
「助けに来たぞ。安全確保出来る手配が済んでいる。そこまで護衛しようと思うが、出られるか?」

 中にいたのは家族のようだ。
 話を聞くと周りの家、3家族ほどがこの建物に押し込められていたようだ。
「じゃあ、避難を開始しますかー。…といっても、この人数がぞろぞろは間違いなく見つかっちゃうし、そうなると面倒ねー」
 一瞬考え込むスカルンと範。

「私が1人1人優しく抱き抱えつつカタリナの車輪に乗って、安全な所にまで運搬させていただきまーす」
 スカルンは取り出した巨大な車輪をぽんぽんと叩きながらそう提案する。
「ふむ。ならばその間、この建物と残りの村人達はわしが護衛しよう」
 範はこの建物内の全ての村人達が避難し終わるまでこの場を死守する事にする。
 幸いにして範のUC【桃花・侵】は自身を中心とした範囲攻撃型のUC、防衛戦にはもってこいなのだ。

「じゃあ、そっちは任せちゃおうかなー。じゃ、始めるねー」
 そう言って村人を一人抱えるスカルンは搬送作業に入る。
「クリスタリアンの能力って私だけじゃなくて武器とか周囲にいる人にまで効果を及ぼすのよね。いやー、楽でいいですわ」
 透明化したスカルンと村人達は村の中を何食わぬ顔で通過し、グリモア猟兵の元まで搬送に成功する。
 その間に建物の近くまで近づいて来る見張りの仲間達が見えたら、すぐさま範の放った桃の花びらが切り刻み骸の海へと還していく。範のこの花びらは攻撃対象を選ぶ事が出来る。敵と判断した相手だけ切り刻む事が可能なのだ。
「まったく。占拠とは嘆かわしいものだ」
 占拠などという暴挙に出なければ、こういう結末にならなかったものを…。骸の海に還っていく者達を一瞥し、そう思わずにはいられない範であった。

 こうしてスカルンと範は救出に向かった建物の中にいる村人全てをグリモア猟兵の元まで避難させる事に成功し、今回の任務の第一段階を無事に終了するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・同行:リチャードさん(f29694)
・アド/絡◎

■行動
まずは村人達の救助からですねぇ。
始めましょう。

【往結】を使用し『範囲透明化』の能力を付与しますねぇ。
その上で[結界術]を使用して味方全体の周囲に『遮音性の高い結界』を展開、潜入時の物音を聞こえない様隠蔽し、更に『透明化』を重ね『内部の物を透明化する結界』として形成しますぅ。
これで、簡単には気づかれないでしょう。

潜入後、リチャードさんにより敵方の『誘導』が成されましたら、仕留める際の物音で気づかれない様、対象を『結界』に取込み、順に『刀』で斬り捨てますぅ。
後は同様に村人達を『結界』に隠して避難先まで護送、以降解決まで繰り返しますねぇ。


リチャード・ライナス
>方針
同行者:夢ヶ枝・るこる(f10980)
村への被害を最小限にしつつ村人を救出する

「るこるへ)同行ありがとう。今回の俺はBBQが目的だけどね(笑
たまには、孤独に供え物で食い繋ぐ日々から逃れ、友人と楽しく過ごしたい

るこるのUCの効果に与って村に潜入「あれは見張りか、ただの立ち話か(敵の様子伺う
見張りだと確信すれば適当な所まで敵に近づき「宴会が終われば、退場願うだけだ(UC使用
UCで敵愾心を奪い、敵の脳内を桃源郷にしてから、るこると連携し敵を倒す「助かったよ(敵の末路は見届けるだけの神
必要時【鍵開け】使い、村人達を救出

「村人へ)礼ならるこるに言ってくれ。あと供え物は3色団子にして貰えると有り難い



「るこる、今回は同行ありがとう」
「はい、こちらこそ今回はよろしくお願いしますぅ」
 リチャード・ライナス(merchant・f29694)と夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は顔見知りである。これまでに何度か同じ任務にも赴いた事がある。
 今回はグリモア猟兵から任務についての説明を受けていた際、互いの顔を見つけた為、共闘する事で話がついていた。
 転送され桃源郷に着くと二人は行動を開始する。
「まずは村人達の救助からですねぇ。始めましょう。」
「あぁ、そうだな。話の通りなら何ヵ所かに分かれて捕らわれているという事だったか…」
「では、こちらの方向へ参りましょうかぁ。向かっている方も少ないようですし」
「早く村人達を救出するなら分散は必要だな。よし、そうしよう」
 比較的向かった猟兵が少なかった方面へ向け歩みを進める事にした二人だった。


「皆さん、無事だといいのですがぁ…」
「まぁ、そういう意味合いでも早く救出したい所だな」
「?『そういう意味合いでも』ですかぁ?」
「あぁ、今回の俺の一番の目的はBBQだからね」
 一瞬キョトンとするるこるに苦笑いで応えるリチャード。
「たまには、孤独に供え物で食い繋ぐ日々から逃れ、友人と楽しく過ごしたいんだ」
「あぁ、なるほどぉ。そう言う事でしたかぁ。私も楽しみですねぇ」
 任務に赴くきっかけは人それぞれだ。それがたまたま今回、リチャードにとっては任務後のお楽しみの部分だったというだけ。最終的には村人を助け、今回の騒動の主犯を倒し村に平和を取り戻す事に変わりはない。それに、人は楽しみがあった方がやる気も出るというもの。

「では、見張りに気が付かれないよう早速【往結】を使いますねぇ」
「よろしく頼む。潜入捜査になるし、その為の手は打たないとな」
 るこるの提案に頷くリチャード。
「では…。大いなる豊饒の女神、その古の書に記されし知と力をお貸しくださいませ」
 るこるはUC豊乳女神の加護・徃結にて範囲透明化の能力を付与する霊薬を生成した。それを自分達の周囲に振りかけると二人の姿はたちまち透明となっていく。
 さらにその範囲に重ねるようにるこるは遮音性の高い結界を張り巡らせる。それだけでなく内部の物を透明化する結界として再形成する。
 これで、遮音性、透明化の隠密行動仕様の結界の完成だ。
「さて、準備は万端だな。先へ進もう」
 しっかりと対策を立てた後、2人は目的地へ向け歩き始めた。


 しばらくすると恐らく村人達が囚われているだろう建物が見えて来た。その入口には誰かがいる。
「あれは見張りか、ただの立ち話か…。少し様子を伺ってみるか」
 しばらく様子を伺う2人。入り口の何者かは二人いるようで、両方ともどうやら酔っ払っているようだ。
「確か、話によれば占拠した敵はお酒を飲んでいたという話でしたねぇ…」
「となると…、あれは敵で間違いないか」
 どうやら敵であり、村人達を逃がさぬ様見張っている者達であろう。
 結界により遮音性は完璧、結界内での会話も相手に聞かれる事は無い。透明化もある為、見つかる事はないだろうが、万が一という事もゼロではない。見張りに近付けるギリギリまで慎重に距離を詰める二人。そして、その距離から今度はリチャードがUCを発動させる。

 リチャードの指先が囲った空間から何本かの導線が放出され、音もなく見張り達に突き刺さる。
「はぁ…、そろそろ交代してぇなぁ…。早く時間になりやが…」
 見張り達の会話が止まる。棒立ちになった二人の見張り達。上手くリチャードのUCの支配下に収まっているようだ。
「宴会が終われば、退場願うだけだ。そうだろう?」
 リチャードは見張り達に語り掛ける。その声は導線を伝い二人の見張りにも届いた。
「…あぁ、そうだな…。もうここには用はない。…帰ろう」
 ふらふらと見張りである事を放棄したようにその場を立ち去る準備を始めた。

「よし、上手くいったみたいだ。この後は手筈通りに頼む」
「はいぃ、では、あの方々を結界内に取り込みますねぇ」
 ふらふらと立ち去ろうとする見張り達にるこるとリチャードは近付き、そのまま自分達の入っている結界内に引っ張り込んだ。
「では、失礼しますぅ」
 るこるが刀を振るい見張り達を骸の海へ還していく。

「るこる、助かったよ」
見張りの思考を妨害し続けていたリチャードと見張りを討ったるこる。役割分担的なものはそんな所である。
 まぁ、もとよりリチャードとしては自ら手を下すではなく、神の一柱として敵の末路をただ見届けるだけ、のつもりではあったのだが…。
 そういう意味でも今回の共闘はリチャードにとって非常にありがたい話だったのだ。共闘を名乗り出ておいて正解だったと思ったリチャードであった。


「さて、見張りは片付いたな…。村人達は…」
 建物の扉に手を掛けるリチャード。が、しかし…。
「鍵が掛かっているか…。それなら…」
 どうやら先程の見張り達は建物の扉に鍵を掛けていたようだ。酒も回っている状態、碌に見張りなど自分達は出来ないからいっその事閉じ込めて出れないようにしておけば問題ないだろう…という所だったのかもしれない。
 しかし、リチャードにとっては問題ではない。彼は鍵開けの技術を持っているからだ。
「俺にとっては造作もないな。…よし、これで開いた」
 そう時間も掛からず、なんなく鍵を開けてしまうリチャード。なかなかに手慣れている。
 彼は神という事であるが、果たしてその御業なのかそれともただの個人的な技術なのか…。

 ともかく扉は解錠され中に入る事が出来るようになった。
 そこで一時的にるこるは自分達の周囲に張ってある結界の透明化と遮音性の効果を少し弱める。
 囚われの村人達に接触する際には自分達の姿を見せ会話をする必要があるからだ。
 現れた二人に村人達は驚いたが、落ち着き払った二人に状況を説明されると、状況を直ぐに納得してくれた。


「では、この結界の中に入ってくださいませぇ。この中でしたら見張りに気付かれる事なく移動が出来ますので」
「礼ならあちらのるこるに言ってくれ。まぁ、もし貰えるなら供え物は3色団子にしてくれると有り難いかな」
 感謝の言葉を述べて来る村人に対してそんな話をするリチャードだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

堆沙坑・娘娘
宴の邪魔をするとは…やはり悪漢は生かしておく価値がありませんね。
安心してください、鳳凰院ひりょ。花見は必ずや開催させてみせます。
なので酒の持ち込みを許してください。

村人たちの生活を脅かすわけにはいきません。
なので村を破壊しないように敵を倒すのに有効という意味で柔らかく小さめの杭の召喚を…杭が出ませんね。なるほど、この程度の輩どもを相手に杭は不要ということですか。
では素手にてお相手しましょう。
しかし油断召されるな。我が身は既にパイルバンカー。
私の振るう闘気に満ちた四肢による攻撃も【貫通攻撃】。無駄なものは破壊せず悪漢の命のみを貫いてみせましょう。

助けに来ましたよ…え?手足が血まみれで怖い?



「宴の邪魔をするとは…やはり悪漢は生かしておく価値がありませんね」
 今まで数えるのも途中で諦めたレベルの悪党を屠って来た堆沙坑・娘娘(堆沙坑娘娘・f32856)。今回の騒動の相手も自身のパイルバンカーにて討ち貫くべき敵と認識した。
 彼女の行動はシンプル、「悪・即・貫」である(記録者談)
 悪党どもにとっては『遭遇してはならぬ存在』としてブラックリストに載っている事だろう。
 折角花見会場を押さえたのに…と嘆いていたグリモア猟兵に力強く答えていた。
「安心してください。花見は必ずや開催させてみせます」
 追撃を入れるように彼女にとって大事な事を付け加えておく。
「なので酒の持ち込みを許してください」
 見た目はうら若き少女、と見えるが…これでも60年、パイルバンカーで悪党を討ち貫いてきた猛者なのだ。封神武侠界で目を覚ます前の事は覚えておらず、唯一覚えている事が『パイルバンカーを極めろ』という脳裏に焼き付いた使命のみ。
普段はあまり問題ないが、年齢を幼く見られがちな為それによる支障が時折発生するのだ。

 無事お酒を持ち込む許可を得た娘娘、後は悪党を屠るのみ、である。
 現地に転送された娘娘はまず戦闘方針を決める事にした。
「村人たちの生活を脅かすわけにはいきません」
 その事はグリモア猟兵も注意するよう話をしていた。となればそれに見合った戦い方をする必要がある。
「村を破壊しないように敵を倒すのに有効という意味で柔らかく小さめの杭の召喚を…」
 UCを発動させ悪党どもを討ち貫くに相応しい杭を召喚しようとしたのだが…。

「…杭が出ませんね。なるほど、この程度の輩どもを相手に杭は不要ということですか」

 相応しい杭が召喚されなかった事から、杭は必要ない相手であると判断した娘娘。
 特に気にした様子もなく、悠々と村の中を移動し村人達が囚われているであろう建物の近くまでやって来た。

「てめぇ、何者だっ!」
 無論そんな堂々と接近して来る存在を警戒しない見張り達ではない。
 酒が入っているのもあって普段以上に気の強くなっている彼らは、娘娘を包囲するように取り囲んだ。そんな殺気立つ見張り達と対象に娘娘が発したのはただ一言。

「悪党に名乗る名などありません」

 その一言に完全にブチ切れた見張り達は娘娘に襲い掛かる。
「いいでしょう。杭が出ない以上、素手にてお相手しましょう」
「ふざけるんじゃねぇ小娘がぁぁぁっ、ごふっ」

 最初に娘娘に飛び掛かった男が一瞬にして爆砕する。

「言い忘れていましたね。素手だからと油断召されるな。我が身は既にパイルバンカー」
 さらりと物騒な事を宣う娘娘。
 パイルバンカーという封神武侠界に一見そぐわない獲物を武器とし、幾多の悪党を屠って来た彼女の名はこの世界にも轟いていた。

「ま、まさか…お前は」
「げぇっ『堆沙坑娘娘』!」
 何人かの見張り達は彼女の正体に気が付いた。だが、もう遅い。闘気を纏った彼女の四肢は相手を貫通する一撃必殺の武器。
「無駄なものは破壊せず悪漢の命のみを貫いてみせましょう」
 今度は娘娘の方から見張り達に襲い掛かるのだった。


 その後、娘娘に救出された村人達はその返り血の多さに思わず気絶する者も居たそうな。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木元・杏
【かんにき】の4人で

お花見準備の邪魔をしてお花見横取り、悪の所業…(ぎり、と歯ぎしり)
そうねガーネット、わたし達もお花見に混ぜて頂く

ガーネットと真琴が見張り役の注意を引き付ける隙に村人達の救出へ
集められているなら人の気配が感じられる筈
第六感で気配を感じ取り、突入
大丈夫、助けに来た
拱手をしてみせ一礼
突然の事、まだ不安だろうから
ん、うさみん☆、【Shall we Dance?】
踊りで子供達には安心を、大人達には鼓舞を
わたしも手をぎゅっと繋いで安心を肌身で伝える

?真琴どうしたの
いつもと少し様子が違うみたい

手下が押し混んで来ても、踊りを楽しめない者の動きは簡単に読める
灯る陽光でずばっと斬り倒してく


琶咲・真琴
【かんにき】
…せっかくの花見です
悪い人は成敗しましょう


ボクは村の人達を見張っている手下達の気を引きます

最初は物陰からUCを使い
手下に炎が点いたら盛大に声をあげて自分の存在感をアピールしながら
大暴れします

「弱いものイジメは許しませんっ

気を惹きつけられたら
村の人が閉じ込められている家の周りを白炎で覆い隠し
迷彩で目立たなくして救援活動の補助


戦闘
お祖父ちゃんお祖母ちゃんは援護射撃

ボクは輝うさで攻撃を受け流したりしながら
敵をなぎ払う


心の中で
村の人を助ける為と自分に言い聞かせている

本当はオブリビオンいえど
命を散らす事に抵抗を感じてる

皆に心配掛けまいと
いつも通りに振る舞ってる


ボクは大丈夫ですよー


アドリブ歓迎


ガーネット・グレイローズ
【かんにき】

オブリビオンが慰労会か?
酒を楽しむのはいいが、村人を拘束して
自分たちだけ楽しむというのはいかがなものか。
まあつまり…私たちも混ぜろということだな!

では見張り役の鎮圧を担当しよう。
【イデア覚醒】で感覚を研ぎ澄まし、村全体に
流れるオブリビオンと村人の配置や数を確かめる。
真琴が敵の引付に成功したらそちらへ。
敵の得物は刀剣、棍、斧といったところかな?
《戦闘知識》でそれらを操る相手への対処法を
導き出し、ブレイドウイングによる《ジャストガード》で
防御する。
《功夫》《グラップル》による打撃と組み伏せ、締め上げで反撃し
村の建造物や設備が壊れないように配慮しながら
敵兵を蹴散らしていこう。


鈍・小太刀
【かんにき】

まあ、お花見して騒ぎたいのは一緒だしね(苦笑しつつ仲間に頷き
という事で、先ずは村人達の救出にれっつごー!

UCでかわいい海の仲間達を召喚
動きが素早く見つかり難い小魚達に
村中へ散開しての広範囲の情報収集を頼むよ

分散して捕まってる村人達の位置をそれぞれ確認
敵の数、配置、所持武器の特徴
地形や構造物の情報も合わせたら
救出作戦もスムーズに進められるかな
頑張ったお魚さん達にはお礼の言葉を

ガーネットと真琴が敵の注意を引いてる間に
私は杏と手分けして村人達の安全を確保するね

敵がいれば刀で斬り
怪我人がいれば海の調べで癒す

ええと、挨拶の拱手ってこうだっけ
ひりょの仲間だよって言ったら分かるかな

※アドリブ歓迎



「オブリビオンが慰労会か?酒を楽しむのはいいが、村人を拘束して自分たちだけ楽しむというのはいかがなものか」
「お花見準備の邪魔をしてお花見横取り、悪の所業…」
 ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)の感想にぎりっ、と思わず歯ぎしりして同意する木元・杏(メイド大戦・f16565)。
「まあつまり…私たちも混ぜろということだな!」
「そうねガーネット、わたし達もお花見に混ぜて頂く」

 2人のそんな会話に、ちょっと違うような…と思い苦笑いする鈍・小太刀(ある雨の日の猟兵・f12224)と琶咲・真琴(1つの真実に惑う継承者・f08611)。
 ただ、小太刀と真琴も言いたい事はわかる。
「まあ、お花見して騒ぎたいのは一緒だしね」
「…せっかくの花見です。悪い人は成敗しましょう」
「という事で、先ずは村人達の救出にれっつごー!」
 ガーネット、杏、小太刀、真琴、【かんにき】の4人は協力して村人達の救出に向かうのだった。


 まずは情報収集である。小太刀がUC『かわいい海の仲間達』で小魚達を召喚する。動きが素早く小型である為に見つかりにくい彼らを村中に放ち、情報収集をお願いする小太刀。出来るだけ詳細な情報が得られればそれだけこちらに有利となる。
 村人達の位置は最優先で収集する情報として、敵の数や配置、所持する武器の特徴、その場所の地形や構造物の情報などもあればあるだけ作戦が立てやすくなる。どこまで仕入れられるか…。
 UCで召喚された小魚達は特殊な存在故、空中をまるで海の中のように泳ぎながら方々へ散っていく。

 小魚達が情報収集を終えるまでの間の空いた時間を使い、村人救出時の4人の役割分担について打ち合わせをする。大きく分けると見張り対応と村人救出の二つに分かれるだろう。
「では見張り役の鎮圧を担当しよう」
「じゃあ、ボクも村の人達を見張っている手下達の気を引きます」
 ガーネットと真琴の2人が見張りへの対応をする事になった。
「ガーネットと真琴が見張り役の注意を引きつけてくれるなら、わたしと小太刀が村人達の救出に向かう?」
「そうね、私と杏が手分けして村人達の安全を確保しよう」
 杏と小太刀が救出となり、これで4人の役割分担は決まった。

 そうこうしているうちに小太刀の放った小魚達が元気よく帰還してくる。持ち帰ってきてくれた情報を一つ一つ書き出し纏めていく。
 どうやら既に村人が囚われている場所の何ヵ所かは、別行動を取っている猟兵達によって救出が完了しているようだ。そう言った情報も持ってきてくれた事で二度手間になる事無く4人は行動出来る。非常にありがたい事だ。
 未だ救出がなされていない場所のうち、4人が立ち回りしやすい場所を検討。この時も持ち帰ってくれた地形情報などが判断材料として役立った。
 後は救出した村人達をグリモア猟兵の元まで護衛する必要がある。危険が少ない最短ルートを集まった情報を基に導き出していく。小魚達、大活躍である。

「ありがとう。よく頑張ってくれたね」
 頑張りを認めてもらった小魚達がどこか誇らしげに見えたのは小太刀の気のせいであったのか。
 そうして役目を終えた小魚達は元いた場所へと還っていった。


 さて、小魚達の帰還をもって作戦会議は終了した。これより村人救出作戦の開始である。
 目標となる建物が目視で確認出来る位置までやって来た【かんにき】のメンバー達。
 まずは作戦通り見張りの注意を引く為、ガーネットと真琴の2人が行動を開始する。

「今の私には、この戦場のすべてが視える!」
 ガーネットがUC【イデア覚醒】を発動し、この村の状況を今一度把握する。【イデア覚醒】はリアルタイムな状況、そして先行きを知る事の出来る力だ。ガーネットは村全体の状況を把握しなおす。小太刀が放ってくれた小魚達の情報からさらに状況は好転しているようだ。
 村のあちらこちらで同時進行で猟兵達が行動を開始した為、オブリビオン達も一ヵ所へ人数が集中する事無くある程度分散されている。
 しかもリアルタイムでどんどんとその数を減らしていっているようだ。この場所へ万一追手が差し向けられるとしてもごく少数。勝機は十分にある。

 ガーネットはさらにこの場所周辺のみに的を絞り状況を把握していく。
「真琴、身を潜めるならこの先の民家の陰がいい。見張りから完全に死角になっている。そちらへ向かってくる者もいないようだしな」
 ガーネットが示した民家の陰に急ぎ身を潜める真琴。その場より見張り達の様子を伺う。なるほど、この場所ならこちらから一方的に確認するにちょうどよい場所のようだ。気持ちを落ち着け、真琴はUCを発動する。

「気を付けないと、大火傷しますよ?―――神羅畏楼・蜃焔白隠!」
 狙うは前方にいる見張りの男。相手に向けサイキックエナジーを注ぎ込むイメージを籠める。
「ぐ、ぐあぁぁぁっ!熱い、や、焼けちまうっ」
「お、おいどうした。なんだこの炎は!」
 片方の見張りが真琴の狙い通り白き炎に包まれた。それを見た真琴は勢いよくその場で大声を張り上げる!

「弱いものイジメは許しませんっ!ボクが相手です!」
「どこだ、こんな事をした奴はっ」
「あっちだ、あっちの方向から声が聞こえたぞ!」
 殺気だった声が真琴の居る方まで近寄って来る。

「どうやら陽動は上手くいったようだな」
 ガーネットが真琴の元まで合流し迎撃準備を整え始める。
「今なら村人達のいる建物の前はがら空きだ。回り込むように移動して建物に向かえば見張り達に遭遇する事無く到着出来るはずだ」
 ガーネットのUCでそこまでを見通し、救出に向かう杏と小太刀にその旨を伝える。彼女の指示に従い駆けてゆく2人。
 そしてそれと入れ違いのように見張り達が真琴とガーネットの前に姿を現す。ここまでは想定通りだ。
 杏と小太刀に救出を託し、2人はここで大暴れをすれば良い。

「相手は想定通り刀剣、棍、斧といったところかな?遠距離から攻撃を仕掛け数を減らしつつ、残りを接近戦で仕留めれば撃破は容易い」
「わかりました。お祖父ちゃんお祖母ちゃんは援護射撃をお願い!」
 真琴は少年少女の片翼の人形に声を掛ける。声を掛けられた人形達は光線で敵を遠距離攻撃し始めた。それを横に見ながら真琴は耳黒兎のぬいぐるみを胸に抱く。
 このぬいぐるみはただのぬいぐるみではない。薙刀へ変身が可能な立派な武器でもあるのだ。
 ガーネットもマントの中より金属の翼を広げた。液体金属の翼は硬質化し攻防一体の武器として扱える。

 片翼人形達の援護射撃を受けながら敵陣に突入する真琴とガーネット。これよりしばらくは敵を足止め、もしくは殲滅できればよい。全ては杏と小太刀が村人を救出するまでの時間稼ぎでもあるのだから。


 一方、杏と小太刀は村人達の捕らわれている建物に向け急ぎ移動していた。
 時折こちらまで怒声が聞こえてくる。別れた二人が多数の見張り達を引き付けてくれているのだろう。敵はもしかしたら多いかもしれないが、心配はしていない。今までもずっと共に戦ってきた大事な仲間だからだ。

 建物が目の前まで近付いて来る。杏は第六感で人の気配を探るが、纏まった人の気配が一か所にあるのみ。どうやらこの周囲に集められた村人達はこの纏まった気配の場所に閉じ込められているのみのようだ。なら、小太刀と分散して行動する必要はない。
 小太刀も同じ事を感じ取り、杏と共に目の前の扉より建物の中へ侵入を果たす。

 突然の来訪者に建物内にいた村人達に緊張が走るのを感じた二人。杏はこの世界の慣習に従って拱手をしてみせ一礼する。それを見て慌てて杏を真似るような形で拱手をした小太刀。
「大丈夫、助けに来た」
「えっと…、ある人の依頼でここへ来たんだ。その人の仲間、って言えば分かるかな?」
 グリモア猟兵の名前を挙げると村人の中の何人かが反応を示す。
「あ、あぁ…もしかして『ばーべきゅー』の兄ちゃんか?」
「あの兄ちゃんか!あの物凄くよく食べる兄ちゃん。そうかあの人の仲間なら信じて良さそうだ」
 2人目の話の方は少々ツッコミ所がありそうだが、それはこの際置いておくとしよう。皆を安全な場所まで避難させる事を村人達に伝える。

 だが、村人達の大半はまだ心配そうな表情をしている。確かに信頼に足る存在達かもしれないが、果たして本当に敵の包囲網を抜ける事が出来るのか。
 この場に閉じ込められる前にひどい目に遭った者もいるようだ。怪我をしている村人を見つけた小太刀は駆け寄りUCによる治療を施す。傷が癒えた事でその村人もホッとした表情を見せた。

「ここに留まり続けても状況は好転しない。今仲間達がここを見張っていた者達の排除を行ってくれてはいるが、増援もあり得る。ここを脱出した方が間違いない」
 まだ不安な雰囲気のその場を何とかしようと杏は一手を講じる事にした。

「ん、うさみん☆、【Shall we Dance?】」
 杏のUCによってその場の雰囲気が少しずつ変化していくのを感じる。子供達には笑顔が、大人達には覚悟の表情が、それぞれ浮かび始めた。
 それを包み込むように杏もギュッとその手を掴む。「もう安心だよ」と言うように。

 2人の対応によりこの場の脱出を決意する村人達。そこへ数人の荒くれ者が飛び込んでくる。
「おい、これはどういう事…だ…?」
 その動きは杏のUCの影響により、恐ろしくスローモーションのものとなる。
 すかさず小太刀は刀で一閃、骸の海へと還していく。
「さぁ行こう。他の場所の村人達も今頃救出されているはずだから」
 村人達はその言葉に背中を押されるように建物より外へ出た。


 杏達が建物の外へ出ると建物を覆い隠すように白炎が包み込んでいた。
 この白炎には見覚えがある。真琴のUCだと直ぐに気が付いた2人。そこへ真琴とガーネットが合流を果たす。

「無事に救出出来たようだな。後はここから撤退するだけだ」
 ガーネットの言葉に頷いた杏がふと、その隣にいる真琴に目が留まった。
「?真琴どうしたの。いつもと少し様子が違うみたい」
 心配そうに真琴の顔を覗き込む。
「ボクは大丈夫ですよー。ちょっと戦闘で疲れただけです」
「そう?それならいいんだけど…」

 心の中で杏に謝る真琴。本当はオブリビオンいえど命を散らす事に抵抗を感じている。それを必死に「村の人達を助ける為」と自分に言い聞かせ行動して来た。
 でも、その事は知られたくなかった。心配を皆に掛けてしまうのは嫌だったから。
 だから、出来るだけいつも通りのつもりで、笑顔で応えた。

 まだ若干納得がいかなさそうな表情の杏だが、今はこの場を撤退するのが先。話はそこまでとなり皆で撤退を開始する。

 撤退時は若干の追撃者がいたものの、ガーネットと小太刀が中心となって瞬く間に骸の海へと還す事で誰も怪我をする事もなくグリモア猟兵の元まで到達した。
 こうして【かんにき】による村人救出作戦は無事に終了するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ハルア・ガーラント
村人達が囚われている家の前まで急ぎ向かいます
そのまま突入といきたいところですが我慢

扉や窓のない壁側で、きれいな旋律の歌を[歌唱]し手下達を家の外へ[誘惑しおびき寄せ]ます
予めUCを発動して執行官さんには屋根の上などに潜んでいて貰いますね
手下達が外に出た後彼に入れ違うように家に入って貰い村人達を解放する作戦です
わたしはそのまま〈咎人の鎖〉を操り、出てきた手下達を[捕縛]してしまいましょう
鎖が足りない場合は〈銀曜銃〉から[マヒ攻撃]を

もし家の中に手下達が残っていても彼が対処してくれる筈
でも色々厳しい人なので……残っていた方が心配ではあります

解放後は村人達に「もう大丈夫です」と言って安心させたいです



 村のあちらこちらで猟兵による村人の救出作戦が実行される中…。ハルア・ガーラント(宵啼鳥・f23517)も村人を助ける為、行動を開始していた。
 村人達が囚われとなっているだろう建物の近くまで来たハルア。直ぐにでも突入したい気持ちを必死に抑え我慢する。確かに、強行突破で村人達を救い出す事も可能だろう。だが、それによって村人に被害が出てしまったら…。

 嘗ては自身の持つ力に絶望していた時期もあるハルア。
 今、こうして猟兵として任務に就く事が出来ているのは「自分にも出来る事がある」と気付くことが出来たから。
 だからこそ早く村人達を助けたいと湧き上がる気持ちを必死に抑え込み、ハルアは安全に村人達を救い出すための手を打つことにする。

 だが、その手を打つ為には人手が足りない。そこでハルアは自身の中のバロックメイカーとしての力を活性化させる。呼び出すのは大型の黒翼を持つ天獄の執行官の霊。
「あのっ、一緒に戦ってください」
 ハルアの呼びかけに応じ現れた執行官には屋根の上に移動してもらい、タイミングを見計らって室内へ突入してもらうのだ。それまでは屋根の上で気配を隠し潜んでもらう事にする。

 ハルアにはハルアのやるべき事がある。建物より見張りを引き剥がす必要があるのだ。ハルアの歌声がその役割を果たす事になる。
 村人達の捕らわれている建物の外観をそっと確認して回る。そして窓や扉の無い壁側の場所を選び、ハルアはその壁の前にてきれいな旋律を奏で始めた。
 シンフォニアであるハルアの歌声は建物の中にも響き、当然その歌の主を見張り達は探し始める。

 暫くするとハルアの方に向けて走って来る複数の足音が聞こえて来た。
「今です、執行官さん。皆さんをよろしくお願いします」
 屋根上の執行官に合図を送ると彼はその翼を広げ飛翔すると建物の入り口より内部へ突入していった。
「一人だけか?もしや陽動…?」
「なら仲間がいるはず、この女を捕えてその仲間をおびき出してやれば…」
 そう言いながらハルアに向かって突撃してくる見張り達。だが、彼らはハルアの元まで辿り着く事は叶わなかった。
 ハルアの背にある翼、その根元付近に絡みつく長い鎖。それがまるで生き物のように見張り達に襲い掛かり、その動きを封じたのだ。
 殆どの見張り達はハルアの鎖によって身動きが取れなくなったが、間一髪その難を逃れた者達が必死にハルアに追いすがろうとするが…。その甲斐も虚しく、ハルアが懐より取り出した銃より発射されたマヒ攻撃によって見張り達は倒れ伏した。

 そうしてハルアの目の前に立ち塞がる者はいなくなった。今頃は内部へ突入した執行官が村人達の安全を確保している事だろう。だが、少々心配な事もある。執行官はその立場上もあって色々と厳しい性格をしているのだ。
 万一内部に見張りが残っていた場合、その場に残っていた事を呪いながら骸の海へと還っていった事だろう。

 しばらくすると建物内より執行官に付き添われる形で村人達が出て来た。ハルアの顔を見てどこかホッとしたような表情を浮かべた村人達。
 ハルアは内部で発生したと思われる出来事を想像し、村人達を安心させる為に四苦八苦する事になるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『龍使い『劉累』』

POW   :    伝豢龍使令法
自身の【生命力】を代償に、1〜12体の【小型龍】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
SPD   :    我要斬龍手
【剣による斬撃と】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【使役する龍】の協力があれば威力が倍増する。
WIZ   :    撃賊巨龍術式
【使役する龍のうち一体】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はピオネルスカヤ・リャザノフです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 村内のあちらこちらに囚われの身となっていた村人達であったが、猟兵達の活躍により全員が無事に救出された。
 村人達をグリモア猟兵の元まで送り届けた猟兵達はすぐさま村の外れの広場へと急行する。その場にいるという今回の騒動の首謀者「龍使い『劉累』」がいるはずである。

 広場に到着した猟兵達が見たものは、死屍累々倒れ伏すの手下達(オブリビオン)。そして…飲んだくれている『劉累』であった。

 わずかに身動きが取れる状況だった手下が猟兵達を見て『劉累』に呼びかける。
「ボス、なんか来ましたぜ?」
「あぁん?なんだてめぇらは。まさか、ここを取り返しに来た奴らじゃねぇだろうな?ここはもう俺のもんだ!」
 言いたい放題である。そもそもがこの広場は村の人々の場所であろうに…。
「へっ、どうしても…って言うなら、この俺『劉累』が相手になってやらぁ!かかって来いやっ!」
 威勢よく剣の切っ先を向ける『劉累』。…桃の木に。
「ボス、そっちじゃねぇですよ!」
「うるせぇ、そんな事はわかってんだよっ!」
 ツッコミを入れた手下に一撃ツッコミを入れて骸の海へ還してしまう『劉累』。

 駄目だこれは…、完全に出来上がっている。だが、猟兵にとっては好都合だ。頑丈さこそ従来の『劉累』であろうが、思考能力や攻撃の精度、身のこなしなどはどう見ても大幅低下しているようだ。倒すだけなら苦戦する事無く倒せそうだ。

 だが、問題は大暴れさせるとこの花見会場がめちゃくちゃにされてしまう、という事だろう。この後、自分達が花見をする為にも被害は極力少なくしたい所だ。

…さて、どう戦おう。『劉累』に武器を構えながら猟兵達は思考を巡らせるのだった。

================================
(解説)
断章の通り『劉累』は深酒により本来の力が発揮出来なくなっています。
参考までに…。

○大幅低下:思考能力、攻撃命中率、回避率、機動性
○やや低下:攻撃力
○ほぼ変化なし:頑強さ

 猟兵が選択したUCのタイプの攻撃を、「仕掛けようとしてきます」が、ほぼ猟兵に当たる事はないでしょう。こちらの攻撃を回避される恐れも少ない為、相手を圧倒する事はたやすいと思われます。

 ただ、敵の攻撃はあさっての方向へ飛んで行ったりする為、周囲への被害が懸念されます。思考能力が低下しているので挑発して終始こちらのペースにしてしまうとか、動きが緩慢な事を利用し相手に攻撃させる暇もなく集中攻撃をする、など…工夫をしてみるのもいいかもしれません。

 なお、周囲に手下が転がっていますが、そちらへの対処は特に考えなくても問題ないです。意図的に倒さなくても『劉累』を討伐完了する頃には全てが骸の海へと還っている事でしょう。(主に『劉累』に大量の飲まされたお酒のせい)
 無論『劉累』を倒すついでに蹴散らしてもらっても大丈夫です。


 プレイングの受付は4/7(水)8:31~4/9(金)23:59です。
 受付開始までしばらく時間がありますので、ゆっくり作戦を練ってもらうといいかと思います。皆さんのご参加お待ちしておりますね!
厳・範
半人半獣のまま。

…酒は飲んでも飲まれるな、という言葉を思い出した。
さて、へべれけな相手だが…うん。それはそれで恐ろしいのよな。

呼び出したベンガルヤマネコを素早くけしかける。睡眠属性の攻撃は、言い換えれば『睡魔を呼ぶ』のだ。
あれだけの酒が入っているのだ、抵抗は難しいと思うが。

念のため、焦熱鎗ですぐに攻撃できるようにはする。
相手からの攻撃は…そうだな、仙術での結界術で遮ってしまおう。
ここを、できるだけ荒らしたくはないのよな…。



 千鳥足ながら戦う気だけは満々の『劉累』を見て範はため息をつく。
「…酒は飲んでも飲まれるな、という言葉を思い出したぞ」
 あれはどう見ても飲まれているダメなパターンだ。
 封神台が破壊される前のオブリビオンが跳梁跋扈していない頃、範とて周りの者達と花を愛でながら談笑した事がないわけではない。仲間達とそうして過ごす時間は楽しいものであるが…
 花を見ながら酒を飲む。その程度に留めておけば『劉累』もこのような状況にはなっていなかっただろう。

「さて、へべれけな相手だが…うん。それはそれで恐ろしいのよな」
 そう、酔っ払った相手の恐ろしい所は、しらふの状態では絶対しないような事をしたり、行動した時の歯止めが効かなかったり…。
 しかも『劉累』はれっきとしたオブリビオン、明確な力を持った敵性存在だ。フリーに暴れさせていたらどういった状況になるのか…予想がつかない。まぁ、一つ言える事は『良い結果にはならないだろう』という事だ。

 見当違いの方向を見ていた『劉累』がやっと範の方を見た。
「お前が…俺の相手か…。ん…?足が4本あるように見えるが…、俺は酔っているのか?」
(いや、酔っているが…。今のわし自体は半人半獣の状態だから4本足で合っているのだがな…)
 とはいえ、今の『劉累』の状況を見てそこを敢て訂正する気にもなれない範だった。

(暴れられる前に素早く手を打っておくか)
「招来」
 範は素早く力ある言葉を紡いだ。UC『使令法:豹貓(バオマオ)』だ。ここだけの話、範は猫好きである。範にとって猫と戯れる時間は非常に有意義な時間となるのだ。いつの間にかベンガルヤマネコと契約を交わしていた範。今回はその力を借りる事にした。
 召喚するベンガルヤマネコは睡眠属性を持っているのだ。その力を用いれば『劉累』を眠らせられるかもしれない。
(あれだけの酒が入っているのだ、抵抗は難しいと思うが…)
 相手は大将格のオブリビオンだ。抵抗に成功する可能性もゼロではない。警戒は怠らないように気を引き締める範。

 召喚したベンガルヤマネコを『劉累』にけしかける範。動物故の俊敏さで素早く『劉累』との間合いを詰めるベンガルヤマネコが『劉累』に体当たりを掛ける。
「ッとっと…、ヒック…」
 体当たりを躱そうにもふらふらとして動きがままならない『劉累』はベンガルヤマネコの体当たりをもろに受けて吹っ飛ばされる。
「ぐ、直撃を喰らっちまったか…。…んん…?瞼が…」
 ベンガルヤマネコに付与された睡眠属性が効果を発揮し始めたのだろか、しきりに目をこすり始めた『劉累』。今まさに『劉累』には睡魔が襲い掛かっている事だろう。

 『劉累』の反撃に備え焦熱鎗を構える範だが、『劉累』の様子を見る限り迎撃する必要性はないかもしれない。
 苦し紛れに小型龍を召喚し始める『劉累』に慌てて仙術での結界術を展開する範。小型龍が暴れまわった際の被害を軽減する為だ。
(ここを、できるだけ荒らしたくはないのよな…)

 そんな思いが通じたのか…『劉累』が勢いよく倒れた。どうやら睡魔に負けてしまった模様だ。
 召喚中の小型龍も『劉累』の召喚が途切れたおかげでその姿が完全に顕現する前に消滅するのだった。

「やれやれ…だな…」

大成功 🔵​🔵​🔵​

堆沙坑・娘娘
何かされる前に劉累の死角に回って【貫通攻撃】。
奇襲で倒せれば相手も反撃以前の問題でしょう。

それにしても(手下を貫きながら)先の村人救出時、見張りまで酒を飲んでいる者がいましたが何を考えているのですか?(手下を貫きながら)
拠点化が完了していたわけでもなく(手下を貫きながら)最近は私たちのようにグリモアに導かれた武侠たちが事件を解決しているというのに(手下を貫きながら)彷徨っていた悪漢の癖に危機意識が足りないのではありませんか?(手下を貫きながら)
それに何より、私が今こうして(手下を貫きながら)塵芥掃除に勤しんでいるというのに何故塵芥風情が酒を楽しんでいるのですか?(手下を貫きながら)

死になさい。



 昏倒した『劉累』、その隙を娘娘は見逃さなかった。
 何かされる前に死角からの一撃でカタを付けてしまおうと考えていた所へ、なんという幸運!素早く間合いを詰め『劉累』へパイルバンカーによる一撃を叩き込む。
 これぞパイルバンカー神仙拳【奇袭】。酔っているとはいえ元は類まれなる力を持ったオブリビオンである『劉累』、その強靭な肉体は健在である。
 その強靭な肉体を貫通する強烈な一撃を叩き込んだ娘娘。『劉累』は内部にダメージを受けるような一撃を喰らい、地面でぴくぴくしている。

(…呆気ない、非常に呆気ない。奇襲で倒せれば相手も反撃以前の問題でしょう、とは思っていましたが…。なんでしょう、この虚しさは)

 娘娘はこの満たされぬ思いをどうしてくれよう、と思考を巡らせた。

 …そこでふと…、周りに転がる『モノ』達が視界に入った。目に入ってしまった。


 …ターゲット、ロック。

 そうして娘娘のパイルバンカー神仙拳による無双劇が開始されたのだが…。

(それにしても…)

 手下を貫きながら娘娘はここへ辿り着くまでの出来事を振り返っていた。手下を貫きながら(大事な事なので二度いう)

(先の村人救出時、見張りまで酒を飲んでいる者がいましたが何を考えているのですか?)

 ぐしゃぁ、というBGMを聴きながら娘娘は酔っ払いながら絡んできた見張り達の事を思い出した。

(拠点化が完了していたわけでもなく)
 また一体、一瞬にして骸の海へ還っていく。

(最近は私たちのようにグリモアに導かれた武侠たちが事件を解決しているというのに)
 パッと見の表情は変わらず冷静なままで。

(彷徨っていた悪漢の癖に危機意識が足りないのではありませんか?)
 その実、娘娘の心は荒れ狂っていた。

(それに何より、私が今こうして)
 目の前に転がる幸せそうな赤ら顔の『モノ』達を一瞥しながら

(塵芥掃除に勤しんでいるというのに何故塵芥風情が酒を楽しんでいるのですか?)
 娘娘さん、激おこである。

 ボスである『劉累』とのあまりにもの呆気ない決着、それによる満たされない思い。そしてそんな思いを自分がしているというのに、当の首謀者達はこの有様。
 考えれば考えるだけ、内に怒りがこみ上げてくる。
 そんな事は表情には全く出さず、黙々と転がる手下達をパイルバンカーの餌食としていく娘娘。

「死になさい」
 内に秘めた思いそのものは口に出さず。だが、こぼれた一言に、その思いは全て乗っていた。

 娘娘が手下達を屠るその情景は、先ほどの見張り達を屠っていた時の返り血を浴びた状況などより遥かにビジュアル的にやばい情景。村人達が見たら卒倒するか、もしくはそうでなくても夢でうなされるレベルの状況。


 その後も娘娘は討伐数ゲージがスロットの目のように目まぐるしく回転していくような状況で過ごし、味方猟兵達が『劉累』を完全に討伐し骸の海に還すまで手当たり次第に手下を屠り続けるのだった。


…、村人、本当に同伴での討伐じゃなくて正解でしたね、はい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カーバンクル・スカルン
とりま、周囲に影響が及ばないよう隔離するとしますかね。緊急建造【置酒高会】! これで手下ごと劉累を檻の中に入れて、刃が建物に当たらないようにまずはしましょう。

質問はこの檻を私が作るのにかかった時間で、当然答えられないだろうし後はのんびりワニさんにガブガブ噛まれて振り回されて痺れてるのを高みの見物に、花見用のおつまみでも作っておくとしますかねー。

とりあえずまずは得意な焼きそばとか、鉄板焼きとかかな。……おっと竜さんつまみ食いはダメだよ。そもそも質問に答えてないから檻からは出られないけどねー。

はっはー、食いたければさっさと私の質問に答えるんだよー!(匂いを団扇で檻に流しつつ)



 目の前で開始されたデストロイ、一瞬その場にいる猟兵達も凍り付いたものの…。流石に色々な状況を経験して来ているからだろう、続々と自分のなすべき事を思い出し行動に移し始める。

 まず動き始めたのはスカルン。
「あの状況だと、周囲の破壊があってもおかしくはないかな…」
 対策を取る必要がありそうだ。ちょうど自分が行おうとしていた事と合致しているしちょうどよい…とUCを『劉累』とその周囲の手下をターゲットに発動する。
「周囲に影響が及ばないよう隔離するとしますかね。緊急建造【置酒高会】!さぁ、あなたは何分耐えられる?」

 ぴくぴく痙攣していた『劉累』とその周りの手下達はスカルンの作り出した檻の中に隔離する事に成功する。
「ぐ、いててて…。ひどい目に遭った…。って、なんだこりゃ…」
 流石に丈夫な『劉累』、しばらくすると痛みに顔をしかめながらも顔を上げ、今の状況を確認しようとする。

「あ、気が付いたみたいだね。流石に頑丈みたいだ。危ないから檻の中に閉じ込めさせてもらったよー」
「な、なんだって…?くそっ、こんな檻、俺の一撃で…。くっ、壊れないだと?」
 酔いやら戦闘(と言っても一方的に攻撃を受けただけだが)によるダメージでフラフラしながらも剣を構え檻を破壊しようと試みる『劉累』。だが…。

「あー、無理無理。力業で脱出しようとしても抜け出せないよ?この檻は私の質問に正解しないと出る事は出来ないからね」
「質問…だと?どんな質問だ!早く出せ!まだ飲み足りないんだっ!」

 思わずその反応に呆れた表情を浮かべるスカルン。まぁ催促されたし答えてもらおう、絶対にわからないだろうけど!

「じゃあ、答えてもらおうかしら?『この檻を私が作るのにかかった時間はどれだけ?』これが私の質問よ?」
「檻…この檻か?…、……、いや、それは…」
 思考が回らない中、必死に考えようとする『劉累』。冷静に考えれば非常に理不尽な質問だが、あいにく思考が回っていない『劉累』はそこまで考えが及ばない。

「…1時間くらいか?」
「はずれー。全然違う」

「じゃ、じゃあ…。2時間か?」
「またまたはずれー。あ、言い忘れていたけど、私のこのUC、召喚するのは檻だけじゃないから。間違えたらその分罰ゲームもあるからね。ワニさん、やっちゃって!」
「な…、罰ゲーム?って、いてててててっ!痛い、痛いからっ!」
 檻の中に突如現れた5体のワニ。スカルンのUCは5体の機械仕掛けのワニも召喚するのだ。そのワニたちにガブガブと噛まれ始める『劉累』。いくら頑丈と言っても痛いものは痛いのだ。

「それじゃあ正解するまでの間、私は花見用のおつまみでも作りながら高みの見物しようかなー」
 そういうと鉄板焼きを始めるスカルン。
「とりあえずまずは得意な焼きそばとか、鉄板焼きとかかな。……おっと竜さんつまみ食いはダメだよ。そもそも質問に答えてないから檻からは出られないけどねー」
 苦し紛れに『劉累』が召喚した龍も檻を破る事は出来ず。しかしスカルンの醸し出す美味しそうな匂いには釣られ…。飯テロ状態の『劉累』と龍達。

「はっはー、食いたければさっさと私の質問に答えるんだよー!」
 匂いを団扇で檻に流しスカルンはご満悦であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

政木・朱鞠
泥酔中の攻撃ってあさっての方向から飛んでくるから意外に怖い気がするから対応に困るんだよね…。
でも、恨みを晴らすためでなく…悦に入るために抗う術のない人達を手にかけ不安と厄災を撒き散らした咎はキッチリと清算して、貴方にはもう一回オヤスミナサイして貰うんだよ…。

戦闘【WIZ】
命中率が悪い事にキレて暴れられても困るから、行動を鈍らせる事に重きを置いてユーベルコード『咎力封じ』を使用して動きを鎖で封じた後に武器でアタックだよ。
得物は『風狸ノ脛当』をチョイスして、【スライディング】技能を使いバランスを崩して、キック技で【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。

アドリブ連帯歓迎


ハルア・ガーラント
お酒はほんの少しで眠くなって翌日頭が痛くなる身としては……羨ましい部分も

戦闘力が低下しているのなら彼の攻撃は挙動や害意を[視力と第六感]で感知し確実な回避に努めます
回避は飛翔を交えて極力被害の及ばない方角へ
〈銀曜銃〉の[誘導弾]で地道に攻撃していきますね

ちくちく攻撃しては逃げるわたしに苛立って龍を巨大化したタイミングでわたしもUCを発動
酷い酩酊と同じような状態に
持ち前の[逃げ足]で攻撃範囲内から早急に退避、彼や手下と龍の同士討ちを誘いつつ落ち着いて〈パニッシャー〉でエイム
うんと[魔力溜め]した気付けの一撃をお見舞いしましょう

お花見もお酒も楽しむのはいいこと
けれど他の人に迷惑かけない程度に、ね?



「や、やっと出られた…今日は厄日か?えぇい、やけ酒だっ!ぐびぐび」
 なんとか檻から解放された『劉累』達。だが、凝りもせず『劉累』は再びお酒をがぶ飲みし始めた。
 いや、戦闘中だろ…とか思う猟兵達だが酔っ払いに理屈は通用しない。

「お酒はほんの少しで眠くなって翌日頭が痛くなる身としては……羨ましい部分も」
 『劉累』がお酒をがぶ飲みしている所を見て素直な気持ちを吐露するハルア。酒豪と言われる人達ほどには到底飲むことなど出来ないので、その部分は羨ましく感じてしまったのだ。ほんのちょっとだけ。
 でも、その後の行動はハルアとしてはやはり見過ごせない。
「お花見もお酒も楽しむのはいいこと。けれど他の人に迷惑かけない程度に、ね?」
 村を占拠する暴挙に出た時点で完全にアウトである。『劉累』がしらふの時になら「めっ!」と釘を刺したい気分ではあるが、もう時すでに遅し。次回復活した際の教訓にしてもらうしかないであろう。

 そして一方、朱鞠は…。
(泥酔中の攻撃ってあさっての方向から飛んでくるから意外に怖い気がするから対応に困るんだよね…)
 そう、とんでもない方向へ攻撃が飛んでいく可能性があるのだ。そういう意味で非常に面倒くさい相手ではある。

「でも、恨みを晴らすためでなく…悦に入るために抗う術のない人達を手にかけ不安と厄災を撒き散らした咎はキッチリと清算して、貴方にはもう一回オヤスミナサイして貰うんだよ…」
 今一度、『劉累』達を骸の海へと還す決意を固める朱鞠。
 封神台から解き放たれて、これまで一体どれくらいの人々をその手にかけてきたのだろうか。到底許すわけにはいかないのだ。

(相手は範囲無差別攻撃をして来るみたいよね…。命中率が悪い事にキレて暴れられても困るから、行動を鈍らせる事に重きを置いていこうかしら?)
 朱鞠はUC『咎力封じ』を発動し『劉累』の手足に枷を付ける事に成功した。相手は動きが鈍い、命中させる事は容易かった。鎖で雁字搦めの『劉累』、このタイミングは絶好の攻撃チャンスだ!

(これで動きは封じられたし、一気に畳み掛けちゃいましょうかね)
 風狸ノ脛当を活かし蹴り技の連撃で勝負に出る事にした朱鞠。
 さて、一気に間合いを詰めようと一歩踏み出した朱鞠。そこで『劉累』の行動に違和感を感じる。龍を使役し剣を構えたのだ。酔いのせいでふらついてはいるが、朱鞠の想定していた彼の行動とはどうも食い違う。

(あれっ、これってもしかして…)

 想定と違い『劉累』は腰だめに剣を構えると、一気に突進して…来ようとした。
 だが、朱鞠が拘束していた鎖にもつれ、地面へ顔面からびたーんと衝突する。元来の速度よりは圧倒的に遅いだろうが、それでも加速しようとしていた勢いそのままに地面と衝突したのだ。拘束されてる事を忘れての行動、酔っ払い故の大ポカである。

(うわぁ…痛そう。け、結果オーライね)

「く、くそぉぉっ、こんな鎖、なんんかぁぁっ!」
「ちょ、ちょっとなんて馬鹿力なの?」
 無理やり朱鞠の鎖を引きちぎった『劉累』はふらふらしながらも間合いを詰めて来る。

 そんな『劉累』の横っ面に銃弾が叩き込まれた。
「ここからはわたしが援護しますね」
 『劉累』へ銀曜銃での一撃を叩き込んだハルア、その後も銃を撃ち続ける。
 その間に朱鞠は慌てて『劉累』から間合いを取った。ハルアの一撃は『劉累』にとっては大したダメージではない。だが、数撃たれると流石に目障りに感じたようだ。

「ならお前の方から先に相手をしてやるっ」
 ハルアは迫って来た『劉累』の剣の太刀筋を持ち前の視力と第六感によって回避していく。
 酩酊状態の『劉累』は大幅に戦闘力が低下している。その今の状況ならたとえ元来が強敵であろうと対処しきれる。
 大振りになった一撃の回避には背中の翼も役に立った。飛翔しながら周囲を見渡し、少しでも開けた所へ着地するハルア。
 そして着地したハルアは再び『劉累』へ銀曜銃の銃口を向ける。

「ちっ、忌々しいっ。ちょこまかとっ!」
 普段より身体能力が大幅低下している為、ハルアの動きの速度との差が明確に出ている。自身の攻撃はひらりと躱され、自身は攻撃をほぼ確実に喰らっている。一方的な展開になっている事実に明らかに苛立ちを示す『劉累』。

「なら、完膚なきまでの圧倒的な力で、叩き潰してやる!」
 痺れを切らせた『劉累』は周囲を飛び回る龍一体に力を注ぎ込んだ。
 『劉累』より注ぎ込まれる力によりみるみるうちに巨大化を始める龍。

「この瞬間を待っていました。貴方の反撃は止めてみせます!」

 ハルアが祈りを捧げるとその頭上に光の輪が顕現した。その眩い光の輪から放たれる光が『劉累』や龍、そして倒れている手下達へ降り注ぐ。
 光を受けた『劉累』や龍達の動きが明らかに変化した。『劉累』の足取りはさらに危なっかしいものに、龍も心なしか先程までより目が虚ろになり体がゆらゆらと揺れている。

 どうやらハルアのUCは上手く効いたようだ。再度ひどい酩酊状態になった『劉累』と初めての酩酊を体験する事になった龍。特に龍にとっては初めての経験でその状況に混乱しているようだ。ふらふらする体の体勢を必死に維持しようとしたその腕が『劉累』にぶつかる。
 龍は巨大化していた為、その『ぶつかった』だけでも強力な破壊力を持っていた。
盛大にぶっ飛ばされてブチ切れる『劉累』。

「てめぇ、よくも俺に手をあげやがったな!この飼い主である俺に!」

 盛大な取っ組み合いの喧嘩を始めた『劉累』と龍達。こちらをそっちのけで。
 そして同士討ちを始めた『劉累』達を遠目から確認し、ハルアは狙撃銃を取り出した。
 精神を集中し自身の内の魔力を一点に集中させる。その凝縮された膨大な魔力を銃へ装填し、狙いを定める。
 狙いは龍と取っ組み合いをしている『劉累』。

「気付けの一撃、お見舞いしますね!」

 狙い違わず、ハルアの一撃は『劉累』に突き刺さった。

「がはっ、くそっ痛ってぇっ!」
 『劉累』が狙撃された頭を押さえる。その無防備な瞬間に、朱鞠は間合いを一気に詰めた。忍び故の神速の移動速度に今の『劉累』はついていく事など出来ようはずもなく…。

「今度こそ、畳み掛けさせてもらうわね」
 スライディングで『劉累』の体勢を崩した後、蹴り技の連打をその身に浴びせまくるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
折角のお花見だし
あたいも楽しみながら劉累を骸の海へ還したいな~っ!

まずは劉累を更に泥酔させちゃおっと!
まぁまぁ!
とりあえず一杯どうぞっ!
イイ飲みっぷり~っ!

神烏の杯から溢れた霊水に体勢を崩すための酒属性を付与
この霊水にはマヒ攻撃捕縛の呪詛が籠められてるよっ!
更に催眠術で、霊水を酒だと思い込ませるね
あたいも飲むけど、自分には効果ないから大丈夫っ!

宴会芸と称して、劉累の使役する竜とUCで剣舞っ!
あたいは竜の攻撃を全力で3回受け止める
鏡盾の盾受けジャストガード
黄金霊波動のオーラ防御と念動力
UCの衝撃波も使う

動けない劉累の影から、ヤミちゃんが手刀で不意打ち!
あたいもトドメで蛇腹剣なぎ払いUCで切断っ!



「折角のお花見だし。あたいも楽しみながら劉累を骸の海へ還したいな~っ!」
 他の猟兵達の戦いを見ながら心躍らせるレモン。
「まずは『劉累』を更に泥酔させちゃおっと!」

 体中に打撃技を喰らって顔を歪めながらも立ち上がった『劉累』に無造作に近寄っていく。
「く、くそぉ、こんなはずでは…。これはまさか夢か何か?」
 ぶつぶつ呟く『劉累』に酒を差し出すレモン。
「さっきは良い飲みっぷりだったね!」
「なんだお前は、貴様も敵か?」
「まぁまぁ!そんな事は置いておいて。とりあえず一杯どうぞっ!」
「…?まぁ、差し出された酒を飲まないのは勿体ないな」
 差し出された杯を『劉累』は受取りグイっと飲み干す。

「イイ飲みっぷり~っ!あ、もう一杯行く?注いで上げるよっ!」
「…もらおう」
 戦闘中なのに杯を受け取ってしまう辺り、思考が停止している証拠だろう。

「あぁ、美味い。美人に注いでもらう酒はこんなに美味いものか…」
「本当にいい飲みっぷりだねっ!あたいも飲んじゃおうっ!」
 レモンもグイっと杯を一気に飲み干す。
「ほぅ、お前もなかなかいい飲みっぷりじゃないか」
「えへへ、どうもありがとうっ!」

 戦闘そっちのけで始まった宴会。次々と杯を空にしていく2人。
 だが次第に『劉累』の飲むスピードが緩慢になっていく。
「あれ?もうダウン?あたいはまだまだいけるけどなぁ…」
「…、まだだ、まだいける」
 ムキになって杯を空にしていく『劉累』。

(効果ばつぐんだね。元々お酒で思考が鈍っている分催眠術も掛かりやすかったし)
 レモンはこっそり『劉累』に催眠術を掛けていた。しかも最初に近寄った時の時点で、だ。
 先程から二人が飲んでいる飲み物は実は酒ではない、霊水だ。
 レモンは催眠術で霊水を酒と思い込ませるよう暗示を掛けておいたのだ。しかもこの霊水、マヒ攻撃捕縛の呪詛が込められているのだ。『劉累』の動きが緩慢になってきているのは、マヒの効果が出て来ているからだ。

 だが、酒を飲んでいると認識している『劉累』は酔いが回って来たと勘違いしている事だろう。
 レモンはこの霊水への対策は行っているのでマヒが効いてくるような事などは決してない。

 ほろ酔い(と本人は信じ込んでいる)の『劉累』に宴会芸と称して剣舞を見せるとレモンは提案した。
「いいだろう、俺が見ていてやる。そうだな…俺の使役する龍を相手にやってみるがいい」
 気が大きくなっている『劉累』はレモンの剣舞の相手に一体の龍を使役した。

「おっけー、じゃあ行くねっ!憑装、蛇塚シロオロチ神楽。お願い蛇神様、あたいと一緒に踊って……!」
 黄金の霊波動を纏った、白蛇神降ろしの巫女となったレモンは龍からの攻撃を全力で受け止める。UCの効果で龍の攻撃力は低下している。龍の三度の攻撃をオーラと衝撃波を纏わせた鏡盾で完全に防ぎきる事が出来た。

「なかなかやるじゃないか!いいぞっ!」
 剣舞に夢中になり歓声を送る『劉累』。その後ろにレモンの影から這い出た悪魔の少女が現れ、無防備なその脳天に手刀を叩き込んだ。

「?!くっ、なんだ…?」
 ぐらぐらする頭を後ろへ向けた瞬間、『劉累』の正面にいたレモンが蛇腹剣での強烈な一撃を叩き込むのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・同行:リチャードさん(f29694)
・アド/絡◎

■行動
ああ、大分酔われておりますねぇ。
早目に対処しないと、周囲が大変そうですぅ。

【酷郭】を発動し戦場全域に『裁域』を形成、『内部の部位』である『空間』に『律』を流しましょう。
召喚・使役された『龍』の攻撃はその周囲の空間を指定し『爆破』で破壊、それが難しい場合は『FMS』のバリアで抵抗を破るまでの時間を稼ぎつつ『部位操作』で対処しますねぇ。
『裁域外』に出た攻撃の対処はリチャードさんにお願いしますぅ。

後は、前後不覚になって居る劉累さんを『FRS』『FSS』による[砲撃]で叩きましょう。
『周囲の空間の爆破』で三半規管を揺らすのも良いですかねぇ?


リチャード・ライナス
>方針
同行者:夢ヶ枝・るこる(f10980)
周囲への被害を最小限にしつつ敵を倒す

「るこるへ)助力ありがとう。供え物を食べる権利は、君にこそ有るな
無策で来た神は、『豊乳女神』へ謝意を示す

るこるのUCに合わせ、自身は筋力UPダチョウ作成「ダンスの時間だ!
やや間の抜けた表情の彼等だが、逞しい足で、外れた攻撃に追いつき攻撃を受ける
受けた衝撃は「グワァッ!(翼広げた求愛ダンスで和らげる
あちこちで繰り広げられるダンスは、観客が居れば盛り上がったと思われるが…

劉累は、るこると連携し、メイスで殴る
「配下あってのボスだ。それが分からないような奴にボスの資格は無いよ
「強いだけじゃ、真のボスにはなれないのさ



 一部は霊水によるマヒもあるが、盛大に酒を飲みまくっていた『劉累』。猟兵達にほぼ一方的にタコ殴りにされながらも未だ骸の海に還らずにいる所から、しらふの状況ならば相当な厄介な相手であっただろう事は伺える。
 今はタコ殴りの影響かいい感じに体内のアルコールがシャッフルされている事だろう。

「あぁ、くそっ。頭がまともに働きゃしねぇ。面倒くせぇ、周りのもの全てぶっ壊しちまえば、俺の勝ちか!」
 思考が回らない中での事だ、面倒になってきているのだろう。戦況が圧倒的不利でも、逃げ出そうとか思わない辺りは酔いによる思考放棄か、自信過剰なだけか。

「ああ、大分酔われておりますねぇ。早目に対処しないと、周囲が大変そうですぅ」
 そう、面倒に思っているのは『劉累』の側だけではない。むしろ猟兵の側の方が面倒に思っているのだ。
 るこるとしてもこの場の被害は少しでも軽減したい。グリモアの頼みでもあるし、村人達の為にも、だ。
「るこる、助力ありがとう。今回もよろしく頼むよ」
 共に迎撃にうつるリチャードは素直にるこるに感謝を述べた。先の戦いでも攻撃に関してはほぼるこるがメインで行っていた。リチャードは事の成り行きを見守るのが信条の神の一柱。直接ガンガン攻撃するのは信条に反するのだ。
 今回もリチャードが周囲への被害を最小限にしつつ敵を倒す為には、るこると連携を取る事は必須条件だ。
「供え物を食べる権利は、君にこそ有るな」
 先程村人達にはお供え物をお願いしたが、その権利はるこるに譲ろうかな?そんな風に思うリチャードだった。


「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その刑場の理をここに」

 るこるの詠唱に伴い辺り一帯を覆う結界のようなものが形成された。この結界は『裁域』。るこるによる裁定が行われる特殊なフィールドだ。
「なにか、やりやがったのか?まぁいい、我が眷属よ、ぶっ壊しちまいなっ!」
 『劉累』は一体の龍を召喚し結界の破壊を命じる。

「器物破損はいけませんねぇ、裁かせていただきますぅ」
 『裁域』を破壊しようと前足を振り上げた龍を囲うように特殊な空間が現れた。そしてその空間に囲われた龍の周囲で爆発が発生し始める。
 特殊空間内での爆発は連続して発生し続け…、爆発が止まった後には粉々に砕け散った龍だったものの残骸が残るのみ。

「なっ、なんだってんだ!?くそっ、なら全員でかかれっ!」
 目の前で何も出来ずに砕け散った龍を見て冷静な判断も出来ない『劉累』は、全ての龍を一気に召喚した。
「この数は流石に厳しいですねぇ。何体かは『裁域』の外へ出てしまうかもしれません」
 『劉累』とは違い召喚された龍はしらふだ。主の命が大雑把なものであっても愚直にそれを全うしようとする。
 何体かの龍はるこるが特殊空間で囲み切り爆破していくが…。予想通り対処が間に合わず数体が『裁域』の外へ出てしまう。

「すみませんリチャードさん。何体か外で出たようですぅ、そちらはよろしくお願いしますねぇ」
 るこるの『裁域』は桃の木などがない広場の空間のみを囲うように形成されている。爆破を行うUCなだけに、その影響で木などが破損するのは本意ではない。そういった事故を防ぐ為の処置なのだ。
 その中だけで戦闘が終わってくれればそれに越した事は無かったが…、流石にそうもいかないようだ。
 るこるの状況説明にリチャードも「安心してくれ」というように返事をする。

「数体ならこちらでなんとかしよう、俺の配下が」
 そういうリチャードの隣にはダチョウがいた。しかし、普通のダチョウと比べてやけにマッシブというか、凄く力強い外見をしていた。
 このダチョウはリチャードがゴッド・クリエイションで作り出した生命体。筋力特化のダチョウを作り出したため、このような外見になっているようだ。

「さて、お前達の出番のようだ。任せるぞ」
「グワァッ!」
 一斉に翼を広げリチャードの呼びかけに応じるダチョウ達。やや間の抜けた表情の彼等だが、この様子を見ると頼もしい限りだ。

 そうこうしている内に『裁域』から抜け出した一体の龍がリチャード達の前に現れる。敵を見定めたダチョウ達は主の命に従い、素早く行動を開始した。
「よし、皆でるこるを援護だ。この場の被害を最小限に抑える」
 龍が放ったブレスの前に一体のダチョウが躍り出る。
「グワァッ!」
 鋼のような肉体を持つダチョウは翼を広げた求愛ダンスをしながらブレスの威力を拡散させていき、その一撃に耐えきった。ダチョウは見事、周囲への被害を出させなかったのだ。
 そして他のダチョウ達が龍を強襲しその逞しい足で豪快な蹴りをお見舞いする。
 蹴りを喰らった龍は吹っ飛び、再びるこるの『裁域』に叩き戻された。

「助かりましたぁ。この調子で行けばもうじき龍は片付きそうですねぇ」
「グワァッ!」
 任せろ!というように一斉に声をあげ翼を広げるダチョウ達。その後も龍は『裁域』を出るものがいたが全てダチョウ達によって攻撃を防がれた後、叩き戻された。
 会場のあちこちで繰り広げられるダチョウのダンスは、場を盛り上げる宴会芸にも見えた事だろう。それを指揮するリチャードもどこか満足げだ。

 リチャードとダチョウ(主にダチョウ)の援護を受けて、るこるも全ての龍を爆破し終えた。
「これで、あとは『劉累』さんだけですねぇ…」
「じゃあここからは俺自身が援護しよう。ちょっと言いたい事もあるしね」
「はいぃ、お願いしますねぇ」

 龍を召喚するには生命力を消耗する。『劉累』は後先考えず大盤振る舞いをした為、かなり体力を消耗していた。酒の酔い、マヒ、そして体力消耗でふらふらの状態なのだ。
 その『劉累』を爆風が襲う。三半規管を揺らされ、頭がよりぐらぐらするような感覚に襲われる『劉累』。

「ぐ、さ、流石に気持ち悪くなって来たぞ…」
 ふらつく『劉累』は近寄って来たリチャードに反応する余裕はなかった。
 リチャードはメイスを振り上げ脳天に一撃加えた。
「配下あってのボスだ。それが分からないような奴にボスの資格は無いよ」
「な、なんだとっ!俺にボスたる資格がないだと?」
「強いだけじゃ、真のボスにはなれないのさ」
 リチャードは「ボス失格」という神の判決(物理)を叩き付けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

木元・杏
【かんにき】4人
村人の皆にまた後でと手を振って
ん、ではいざ諸悪の根源へ

…ガーネット、オブリビオンの皆さんがつぶれてる
ガーネットが既に酒宴を行った?まだ?そうね…ガーネットはしらふ(こくん、と納得)
ならつぶれてるを逆手にとっととご退場頂く

【Shall we Dance?】
うさみん☆酔い潰れには動きが合わせ難く楽しめないアップテンポの踊りをスタート
さ、皆で楽しもう

お祖父さんは流石の動き
小太刀のおじさんは…、?
おじさんがつぶれてたら(※以後常時怪力使用)ぐっと助け起こし、おじさんとぐるぐる回るペアダンスを踊りつつ劉累をパンチ

緩慢の重ねがけしたこの状態は、ただの酔いつぶれ
さ、宴会は骸の海でどうぞ


ガーネット・グレイローズ
【かんにき】

酒臭い!すっかり出来上がっているみたいだな。
しかし酔いつぶれて本来の能力を発揮できていない状態なのは
ありがたいな。

小さな村の中で、龍を巨大化させるなんて、どこまでも迷惑な奴だな。
【裁断領域】を展開。鋼糸でできた迷路を張り巡らせ、
龍の動きを抑制するぞ。
よし、今のうちにみんなで本体を攻撃だ!……ってオジサン、
もう飲んでるし。

まったく……腕利きの龍使いが聞いて呆れるな。
その様子ではその子に適切な命令も下せまい。
劉累の攻撃は《ジャストガード》《瞬間思考力》で
いなしつつ、《功夫》《グラップル》で反撃。
うさみん☆のダンスに合わせてリズミカルな連続打撃。
ん、真琴のお祖父ちゃんもなかなかいい動き。


鈍・小太刀
【かんにき】

これまた見事に出来上がってるね(呆れ顔

(背後に鬱陶しい程羨ましがる霊の気配ひしひし感じ
はいはい分かった分かった

馴染みの鎧武者のオジサン召喚
酒樽抱えて超嬉しそう

呑み比べを挑んでもっと深酒させるって?
お祖父ちゃんも?
全く、自分が飲みたいだけじゃないの
少しはガーネットを見習いなさいよね(溜息
まあ作戦としては悪くないか

劉累に持参の酒勧め
めっちゃ自然に馴染んでるオジサン
酔っぱらってウサミミまで付けてる…のはいつもだけど
うさみん☆とダンスして増々お酒回ってない?

にしてもこの酒どこから持って来…(自分宛請求書見て固まる

こらそこ暴れないの!
零したら勿体ないでしょ!

龍と劉累をぐーぱんち

※アドリブ歓迎


琶咲・真琴
【かんにき】
村を乗っ取るのも
酔っ払って周りに迷惑を掛けるのもダメですよ

劉累は龍を呼ぶみたいですし
人員確保でお祖父ちゃん達を呼びましょう
UC発動


って、お祖父ちゃんがオジサンと一緒に劉累に飲み比べ勝負しに行った?!

お、お祖母ちゃんいいの?
え、劉累の引き付けになるから大丈夫?

なら
ボクとお祖母ちゃんは
使える技能フル稼働で
仲間と協力して龍を倒す
(祖母は光線で闘う

お祖父ちゃんは酔拳でダンスにノリながら劉累と闘ってるね
(祖父は酔っても意識ハッキリしてる方




あれ、姉さん
どうした……(姉が持つ紙の内容見て、思わず肩ポン

とりあえず
後でお祖母ちゃんにオジサンを絞めてもらおう?(祖父はちゃんと自腹である





アドリブ歓迎



 『劉累』がいかに屈強なオブリビオンだったとしても、これだけの猟兵達の攻撃を一身に受け続け耐えきれるはずもなく。その体を維持し続けるのももはや限界が近い、と猟兵達からみても明らかであった。戦いの終結は近い。
 そんな中、『劉累』に戦いを挑むのは【かんにき】。杏、ガーネット、小太刀、真琴の4人だった。

 グリモア猟兵の元へ村人達を4人で送り届け、「また後で」と手を振りその場を去った時の状況を杏は思い出した。怪我を負っていた者も手当てをされ、4人のおかげで笑顔を取り戻しつつあった。あとは、目の前の諸悪の根源を倒すだけ。

「…ガーネット、オブリビオンの皆さんがつぶれてる」
 戦場となる広場についてまず目についたのは死屍累々に転がるオブリビオン達。先ほど遭遇した見張り達と同じような格好の事から見ても、『劉累』というボスのオブリビオンの手下達で間違いないのだろう。

「酒臭い!すっかり出来上がっているみたいだな」
 辺り一帯は酒の匂いが充満していた。まぁ…、それ以外のどこか血なまぐさい匂いもしない事もない。なんか先程から何かが爆ぜるような炸裂音が聞こえなくもない。
 いや、気のせいだろうと思う事にしたガーネット。

「これまた見事に出来上がってるね」
呆れ顔で一帯の様子を眺める小太刀。そしてその光景を非常に羨ましそうに凝視している霊の存在を小太刀は背後に感じていた。
「はいはい、分かった分かった。皆と話が済むまでもうちょっと待ってもらえる?」

「ガーネットが既に酒宴を行った?」
 そんな事は無いだろう事は杏も流石にわかってはいるが、念の為に確認を取る。
「皆と今来たばかりだからな、もちろんまだだ」
「そうね…、ガーネットはしらふ。ずっと一緒にいたし」
と いう事は完全に自爆した感じなのかな?と納得した杏だった。

「村を乗っ取るのも、酔っ払って周りに迷惑を掛けるのもダメですよ」
 あまりにものひどい有様にしばらく言葉を失っていた真琴の一言に、皆一様に同意する。
「しかし酔いつぶれて本来の能力を発揮できていない状態なのはありがたいな」
「つぶれてるを逆手にとっととご退場頂く」
 ガーネットの指摘に杏もこくりと頷く。

「劉累は龍を呼ぶみたいですし、人員確保でお祖父ちゃん達を呼びましょう。行こう。お祖父ちゃん、お祖母ちゃん」
 真琴はUCで祖父と祖母の霊を召喚した。先ほども共に戦ってくれた二人の霊は、先ほどと同じように人形へと宿り真琴の周りをふわふわと浮遊し戦闘準備を整えていく。
「小さな村の中で、龍を巨大化させるなんて、どこまでも迷惑な奴だな。ならば私の作り出した鋼糸の迷路で龍の動きを抑制しよう」
 真琴の提案にガーネットも同意し作戦を組み立てていく。
「じゃあ私の方はオジサンを召喚しようかしらね。さっきから宴会に参加したいらしくてうずうずしているみたいだし」
 小太刀は先ほどから羨望オーラを放ち続けている霊を召喚する事にする。古代の戦士であるオジサンなら戦力としても申し分ないだろう。
「それなら、わたしはうさみんと一緒に皆をサポートするね」
 杏は手元の人形のうさみん☆を抱きながら皆の援護を表明する。
 これで、全員の方針は決まった。これより戦闘開始である。

「じゃあ、お待たせオジサン!」
 サモニング・ガイストで顔馴染みであるオジサンを召喚する小太刀。召喚に応じ鎧武者の霊が召喚された。
「って、何で酒樽持ってるの?!」
 召喚した小太刀は思わずツッコミを入れる。オジサンは武器を構える代わりに大きな酒樽を抱えていたのだ。…どうやら別の意味で戦闘準備万端なようだ。

「えっ?呑み比べを挑んでもっと深酒させるって?」
 たんに飲みたいだけなんじゃ…と思わなくもないが、任せろ!というように満面の笑顔のオジサンを見たら何か文句を言う気が失せてしまった小太刀だった。

 ふと気が付くと、そのオジサンの隣に真琴の周りにいた人形の片方が浮遊している。
「お祖父ちゃん?!」
 突然の行動に真琴も驚く。
「え、お祖父ちゃんもオジサンの助太刀をしに行くの?」
「全く、自分が飲みたいだけじゃないの」
 思わずジト目でオジサンとお祖父ちゃんを見る小太刀と真琴だった。
「飲みたいのを我慢して戦うガーネットを少しは見習いなさいよね、もう…」
 とため息をつきつつも「まあ作戦としては悪くないか」と呟く小太刀。

 同意が得られたと判断したのか、オジサンとお祖父ちゃんの2人は物凄い勢いで『劉累』の元まで駆け寄っていった。
「あぁっ、本当にお祖父ちゃんがオジサンと一緒に飲み比べ勝負しに行った?!」
 あっという間の出来事に真琴もあんぐりと口を開けて見守るしかなかった。隣に浮遊しているお祖母ちゃんがため息をついたような、そんな気がした真琴であった。
「お、お祖母ちゃんいいの?え、劉累の引き付けになるから大丈夫?」
 ハプニングは発生したが、こうして作戦は開始された。


「くそっ、このままでは…。だが、このままやられるつもりはないっ!いけ、眷属よ。奴らを蹴散らすのだっ」
 召喚した龍に目の前の猟兵達の殲滅を指示する『劉累』。巨大な龍が猟兵達に向け移動を開始するのと入れ替わるように二つの影が『劉累』に接近して来た。
「な、何者だっ!」
 かろうじて剣を構えようとする『劉累』の前に立っていたのは一体の鎧武者と1体の人形だった。

「なに?貴様達は俺と剣を交えるつもりはない…だと?飲み比べ勝負をしようというのか。この俺と!」
 目の前の鎧武者は抱えた酒樽をポンと叩き、こちらを見て不敵な笑顔を見せる。「よもや受けないではないだろう?」と言うように。

「ふっ、良いだろう。その勝負受けて立つ!この俺が買ったらお前達は俺の配下に加わるのだ!いいな!」
 なんだか、【かんにき】のメンバーの想定しない所で約束事が取り決められてしまったようだが、3人の話は纏まったようだ。
 こうして3人の宴会が開始される。


「なんとか龍の動きを制限する事が出来たようだ」
 ガーネットは龍がこちらへ移動を開始したのを確認すると、直ぐに意識を集中し鋼糸を操り始めた。複雑に絡み合う鋼糸が龍を捕え、その動きを制限していった。
 無事に行動封じを成功させたガーネットが集中を解き、周りに声を掛ける。
「よし、今のうちにみんなで本体を攻撃だ!」
…だが、想定の戦力の一部がその場にいない事にガーネットもやっと気が付いた。
 龍が召喚された時点でガーネットは精神集中を始めていた為、その後周りで発生していた会話の状況を把握出来ていなかったのだ。

「オジサンとお祖父ちゃんはどうした?」
 他の三人に居場所を聞くと皆一様に一点を指さした。
 その先には…。
「……ってオジサン、お祖父ちゃん、もう飲んでるし」
 なんと『劉累』と和気あいあいと酒を酌み交わす鎧武者と人形の姿を捉えたのだ。
「それにしてもオジサン、めっちゃ自然に馴染んでるわね…」
 小太刀はどこか遠い目でその光景を眺めていた。なんだか酔っ払ってウサミミまで付けているような気がするが…。まぁ、いつもの事だ、いつもの…。

「まったく……腕利きの龍使いが聞いて呆れるな。だが、あの様子ではこの子に適切な命令も下せまい」
 予想外の展開にため息をつきながらも、ガーネットは冷静な判断を下した。目の前の迷路に囲まれ藻掻く龍はもはや敵にとって戦力外。動きさえ封じておけば問題ないだろうが…。
「後顧の憂いは絶っておいた方がいいかも。ならボクはお祖母ちゃんと一緒にお祖父ちゃんの分まで全力で戦うね」
 真琴は薙刀を構え龍に向けて切りかかっていった。それを援護するように光線を放つお祖母ちゃんの人形。
「そうね、まともに指示もないだろうから戦いにならないだろうけれど…」
「倒しておいた方が『劉累』に専念出来るな」
「うん、じゃあ、うさみん、お願いね」
 小太刀とガーネット、杏の3人も真琴に便乗し龍との戦闘に加わる。
 『劉累』はオジサンとお祖父ちゃんとの宴会に夢中となり龍への指示は一切なく…、放置された龍は瞬く間に4人によって撃破されてしまった。


「…さて、じゃあ後は…『劉累』の方だね。うさみん、行こう」
 『劉累』達の宴会会場へと歩を進める杏。一応あまり接近し過ぎない程度に距離を取った位置で止まり、手に持ったうさみんを地面に置いた。

「Shall we Dance?音楽スタート?」
 杏のUCが発動すると共にうさみんが動きだし、『劉累』達の元まで歩いてゆく。


「ん?なんだ、このぬいぐるみは。お前達の仲間か?」
 『劉累』は意気投合して酒を酌み交わしている鎧武者と人形に問いかける。
 そうだ、と言わんばかりに鎧武者が立ち上がり、踊り始めたぬいぐるみに合わせるように自身も踊り始める。
「ほぅ、今度はダンス勝負か!面白い、俺も多少の嗜みはあるのだぞ!」
 ノリノリで『劉累』も躍り出し、その横ではふわふわと人形も躍り出していた。

 開始されたダンス会、それを眺める杏の元に他の3人もやって来た。
「真琴のお祖父ちゃんは流石だな。なかなかいい動き」
 ガーネットはお祖父ちゃんのダンスに感心している。
「お祖父ちゃん、ああ見えて酔っても意識はっきりしているみたい」
 普段のお祖父ちゃんの様子から真琴が今のお祖父ちゃんの状態を分析する。
「そうなんだ?流石お祖父ちゃん。小太刀のオジサンは…?」
「あれは…増々お酒が回ってるわね。うさみん☆とダンスしているからだろうけど」
 杏がオジサンの方を見るとダンスに少しずつ遅れて来ているようだ。頭を抱える小太刀。

「じゃあ、ちょっとわたし、オジサンをサポートしてくる」
 杏も一応『劉累』を警戒しながらもダンス会場へ近付いていく。どうやら『劉累』はダンスについていくのに必死で杏の接近には気が付いていないようだ。いや、気が付いているかもしれないがそれ所ではないようだ。
「ほら、オジサンしっかり。つぶれて来てる?」
 杏がその体に見合わない怪力でオジサンの巨体をグッと助け起こした。
「じゃあ、オジサン、一緒に踊ろ?」
 オジサンを相手にペアダンスを踊り始める杏。これでオジサンの動きは安定した。

 元より軽快な動きのお祖父ちゃんはともかく、『劉累』はそのテンポが遅れ始めて来た。
 うさみん☆が始めたダンスはアップテンポのダンス。酔い潰れている者にとっては動きが非常に合わせ難い代物だ。それでもある程度ついて来られるのは曲がりなりにも屈強なオブリビオンであるが故、の事だろう。とはいえ、それもそろそろ限界のようだ。
 ダンスのテンポから遅れ始めた『劉累』は杏のUCの制約に引っかかり、動きが目に見えて鈍重になっていく。
 そろそろ頃合いである。杏は他の3人に合図を送る。仕上げの時だ、と。

 杏はオジサンとくるくると踊りながら時折その拳を『劉累』へ叩き付ける。
 反撃に出た『劉累』の前に踊りながら立ち塞がりガーネットがその攻撃を受け止める。
 リズミカルな動きはそのままに、まるで舞うようにカウンターをガーネットが叩き込んだ。
 その周りを浮遊しながら踊るお祖父ちゃんも酔拳で攻撃を『劉累』へ叩き込んでいた。
 ダンスという名の「『劉累』タコ殴りパーティー」となっていた。


「二人ともやるわね…。それにしても…」
 小太刀はその場に置かれている酒樽を見て呟いた。オジサンは召喚された時には既に酒樽を持っていたのだ。
「この酒どこから持って来…」
 偶然手が触れた自身の服のポケットに何かが入っている。取り出すとそれは何やら紙のようで…。それが何の紙か判明すると小太刀が硬直する。

「お祖父ちゃん酔拳で流れるように攻撃してる。あれ、姉さんどうした……」
 硬直する小太刀の様子に気が付いた真琴が駆け寄り、その手に持った紙を見る。
 そう、それは酒樽の請求書だった(小太刀名義の)

「…とりあえず、後でお祖母ちゃんにオジサンを絞めてもらおう?」

 作戦開始の際に迷いなくオジサンと行動を共にしていたお祖父ちゃんも共犯である可能性が高い。お祖父ちゃんに関しては自腹で払ってもらおうと心に決める真琴だった。
 震える小太刀がダンス会場に足を踏み入れ、そのやり場のない怒りを『劉累』に叩き付ける頃には戦闘(?)は既に終局を迎えていた。


こうして、猟兵達の猛攻により今回の騒動の首謀者たる『劉累』は目に見えた戦果も出せず骸の海へと還る事になったのだった。
合掌。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『好吃!満漢全席!』

POW   :    胃袋満足!メイン料理をがっつり食べる!

SPD   :    健康快適!スープやお粥や薬膳等、体に優しいものを頂く!

WIZ   :    甘味正義!甘いデザート系を攻める!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「どうやら終わったようですね。皆さん、お疲れ様でした」

 戦闘の終了したその場へグリモア猟兵のひりょが顔を出す。その後ろには先程救出した村人達の姿も見える。
 猟兵達が『劉累』の討伐が完了した事を告げると村人達から大歓声があがった。

 さて、ここからは猟兵達にとってのお楽しみの時間だ。猟兵達の尽力のおかげでこの場の被害は最小限に抑えられている。とはいえ、少し散らかっているのも事実(主にオブリビオン達が騒いだ後の影響だが)
 それはひりょと村人達で何とかしよう、という話になった。

「っと、そうだ…。皆さんには花見会場で休憩していてもらえれば、と思います。俺は準備を整えますんで」

 あれ?ここが会場じゃないの?と訝しむ猟兵達にひりょが答えた。
「実はですね…。ここを花見会場に確定したのは理由がありまして…」
 そういうと猟兵達を連れてその広場を更に少し奥の方へ進んでいく。
 すると、先ほどの広場よりはやや狭い空間であるが開けた場所に辿り着いた。
 そして、その先には…。

 一本だけ、大きな桜の木が植わっていた。満開の桜を付けたその木が猟兵達を出迎えたのだ。
「何代か前の村長さんが行商人から物珍しい木の苗を購入したそうです」
 それがこの木だ、とひりょは言った。桃源郷は桃の木が主流だ。桜は見当たらない。それが何故…。
「恐らくですけど、その行商人がコンキスタドール本人だったか、その関係者だったのか…だと思います。珍しい物なら取引が可能だろうと思ったんでしょうね。危険はない事は俺の方で確認済みですので、その辺りは大丈夫です」

 外界にいるコンキスタドールが稀にこの世界の住人達と接触を図る事がある、とは噂に聞いた事があるが、どうやら今回もその中の一つのようだ。

 まぁ、ともかく…。危険がないのであれば観賞させてもらうのもいいだろう。この場所ならこの桜の木も周囲の桃の木も両方とも観賞が可能だ。ある意味絶好の場所であると言えるだろう。
 もしかしたら『劉累』もこの世界では珍しいこの桜の木がある場所だったからこそ、ここを拠点にしようと画策したのかもしれないが…。今となっては確認のしようもない。

 なんにせよ、これからは自分達が花見をする番だ。
 BBQの準備も次第に整っていくだろう。その時をゆっくり待つ猟兵達だった。
==================
(解説)
 第2章、皆様お疲れ様でした。
 これよりお楽しみのBBQの時間となります。

 フラグメントの内容は気にせず、自由にプレイングを考えていただければ、と思います。
 一緒に戦った皆さんと交流するもよし、救出した村人達と騒ぐのも良し、グリモア猟兵と絡んでくださってもオッケーです。
 もしグリモア猟兵のひりょと交流を希望される方はプレイングへ交流する旨を盛り込んでいただければ、と思います。
 特に記載されていらっしゃる方がいない場合は、村人達への対応を終始している形となります。(その場合はリプレイへの登場はほぼなしのつもりでいます)

 お酒に関してはキャラクターシート上で「成人」とこちらが確認可能な方のみ、とさせていただきます。
(確認出来ない方の飲酒に関してはこちらの方で内容の修正が入るかもしれません)

 プレイングの受付に関しては
『4/14(水)8:31~4/16(金)23:59」となります。
 今しばらく時間がありますので、皆さんでワイワイ楽しむ内容を吟味していただければ、と思います。
 それでは、皆さんのご参加お待ちしております!
厳・範
アドリブ絡み歓迎。

花見に蝶もいいだろう、ということで【使令法:蝴蝶】を。
…うむ、いい眺めだ。

さて、グリモア猟兵のひりょ殿に会いに行くか。此度の機会を設けてくれたことの礼をせねばな。
故郷ではあるが、この場を知らなかったのだ。知れたことへの感謝も兼ねている。
桜と桃を同時に見る機会など、今の今までなかったのだからな。

ところで、それが件の『BBQ』というものか?そうやって焼くのか…。
ああ、わしは確かに麒麟で仙人だが、少量ならば肉も食べられるぞ。長年生きていると、そこもなんとかなる。
昔は、枯れた草ばかりだったがな。いつのまにやら、だ。

※普段は霞食べて生きてる黒麒麟な仙人です。


カーバンクル・スカルン
あのー、ひりょさん? ここで花見する気満々で料理作ってしまったのですが? ……まあ、いいや。黒炎の盾をワニの背中にのっけて落ちないように運ばせるとしますかね。

さて、桜の木の下に陣取ったらおつまみを作りつつつまみ食いをしていくとしますかね。さっきと同じように鉄板焼きとか焼きそばとか作りつつ……追加でご飯物もちゃちゃっとやるかね。

塩コショウで炒めた細切れ肉で土手を作って、中心にバターとニンニクを効かせたご飯を放り込んで、しっかりおこげが出来る様に押し付けたらー、最後に小ネギとソースを絡めてから混ぜ込んで……一丁上がりっと。

さあ、村人も同僚さん方もお上がりよー。



「あのー、ひりょさん?」
「えっと…スカルンさんでしたね。どうされました?」
 少し言いにくそうにしながらスカルンは目の前の料理を指さした。
「ここで花見する気満々で料理作ってしまったのですが?」
「なん…だ…と?」
 真の花見会場のお披露目がサプライズだった為、『劉累』達と交戦した広場で花見用の料理を結構作ってしまったスカルン。最初からその事を知っていれば対処のしようがあったのだが…。
 これは完全にグリモア猟兵のミスである。一瞬硬直するひりょ。

「あー。……まあ、いいや。ワニの背中にのっけて運ばせるとしますかね」

 なんかその硬直しているひりょが気の毒になったスカルンは、ワニを呼び出しその背に料理を載せた盾を置いた。バランスを取りながら搬送する事にしたのだ。

「も、申し訳ないっ。俺も手伝いますね」
 平謝りしながら盾のバランスを取るのを手伝うひりょ。その様子を見ていた村人達もスカルンが作った料理の一部を運ぶのを手伝い始めた。


「それにしても…結構作ったんですね。戦闘終わってそこまで経ってないのに」
「いやー、実は戦闘中に作ってね」
「えっ、それってどういう…?」
 きょとんとした表情のひりょにスカルンは『劉累』との戦闘の様子を話し始めた。
 周りで料理を運んでいた村人達も興味津々で話に耳を傾けているようだ。
閉じ込めた『劉累』達に自分の作っている料理の匂いを団扇で流したら凄く悔しそうにしていた、という部分を話した所で周囲から吹き出し笑いが。

「完全に飯テロですね。スカルンさん、なかなかやるなぁ…」
 ひりょもまさかそんな戦いが繰り広げられていたなんて想定もしておらず、目をぱちくりしている。
 村人達に至っては…、自分達を捕えた時の『劉累』と今の話の『劉累』とではギャップがありすぎて笑いがこみ上げてきてしまったのだろう。
 そんなやり取りをしている内にスカルンの作った料理も花見会場の方へ全て運び終える事が出来た。


 桜の木の下に陣取ったスカルン。おつまみを作ってつまみ食いをした後、先程と同じように鉄板で色々なものを焼き始めた。ひりょもその隣でBBQの準備を整え焼き始めている。
 辺りには食欲をそそられる匂いが充満していた。
「せっかくだし、追加でご飯物もちゃちゃっとやるかね」
 塩コショウで炒めた細切れ肉で土手を作った後、中心にバターとニンニクを効かせたご飯を投下する。これまたお腹がなりそうになるいい匂いだ。おこげをしっかり作り最後に小ネギとソースを絡めてから混ぜ込んで…。

「よし、一丁上がりっと。さあ、村人も同僚さん方もお上がりよー」
 スカルンの呼びかけに待ってましたとばかりに殺到する村人達。物凄く食欲をそそられたみたいだ。大盛況である。その中にちゃっかりひりょも混ざっていたのは御愛嬌。BBQどうした。

「っと、範さん、だったか。村人救出の際はお疲れ様ー。一緒にどう?」
 ふと視線の先に見えた範に声を掛けるスカルン。
「その節はこちらこそ助けられた、感謝する。わしは普段は霞食べて生きてる身なのだがな…。久方ぶりに食欲をそそられた匂いがしてきていたが、これか」
 範はその匂いの原因である鉄板を興味深げに眺める。 
 そういう範の周りをひらひらと蝴蝶が飛んでいる。だが、普通の蝴蝶とはどこか違うようだ。

「あれ?これって…もしかして?」
「あぁ、わしがUCで召喚した蝴蝶だ。花見に蝶もいいだろう、と思ってな」
「なるほど、確かに春って感じでいいですね」
 蝴蝶は範がUC【使令法:蝴蝶】で呼び出した蝴蝶だった。桜と桃の木、そしてその間をひらひらと舞うように飛ぶ蝴蝶の群れ。春の穏やかな感じを演出するいい眺めである。

「ひりょ殿、であったな。此度の機会を設けてくれたことの礼をせねばな、と思ってな」
「いえ、こちらこそ。今回は俺の予知への協力、本当にありがとうございました」
 お互いに礼を言い合う範とひりょ。

「この世界はわしにとって故郷ではあるが、この場を知らなかったのだ。知れたことへの感謝も兼ねている。桜と桃を同時に見る機会など、今の今までなかったのだからな」
「範さんはこの世界ご出身でしたか。そういえば、俺もこの世界に関わる任務に何度か参加した事がありますが…。その場で範さんの顔を何度かお見掛けした気がします」
「ああ、この世界で起こった騒動は見過ごせなくてな」
「そうですよね。故郷のピンチは見過ごせないのは俺も少しわかりますよ」

 そうしてお互いに参加していた任務についての話に花が咲く。共通の難題を潜り抜けてきた故の自然な盛り上がり方だった。
「うむ、こうして無事に救った村人や皆と共に語らっていると平和だった頃をつい思い出す」
「封神台のあった頃…ですかね。その頃の事は俺には想像するくらいしか出来ないけれど…。楽しい日々だったのでしょうね」
「…ああ、そうだな」

 少し昔を思い出すように遠い目をした範。そんな範にひりょが話し掛ける。
「昔とは状況が違ってしまっているかもしれないですけれど…。今回の事がきっかけで新たな発見があるかもしれませんね。この場所みたいに」
「…そうかもしれないな。見知った故郷の中に見つける、新たな発見か。それはどこか心躍るものがあるな」
 そう思えば少しは楽しみも出てくるというものだ。

 楽しみ、という意味では…。範の視線はひりょ達が焼いていた鉄板に。
「それが件の『BBQ』というものか?そうやって焼くのか…」
 再び興味深げに鉄板を眺める範、スカルンの作ったご飯物にも興味がそそられる。
「わしは確かに麒麟で仙人だが、少量ならば肉も食べられる。少しもらえるかな?」
「ええ、もちろん。どうぞどうぞ」
「こっちもさ、遠慮なく食べて」
 ひりょとスカルンからそれぞれ肉とご飯を手渡された範。

 口にするとそれは思っていたよりも美味であった。それはもしかしたら、その場にある村人達の笑顔であったり、同じ猟兵達と共に語らいながらである影響もあるかもしれないが…。
 昔は枯れた草ばかり食べていたが、いつの間にか肉も食べられるようになっていた今の状況に少し感謝する範。


 こうしてスカルンと範はひりょや村人達と共に終始賑やかな花見をする事になるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

政木・朱鞠
【WIZ】
ゆっくりご馳走になろうかな…まあ、私にとって本当のご馳走は『甘やかし』で人から溢れたモノ頂くことなんだけどね。
でも、お腹空いているからってあまり調子に乗って欲張らない様に気をつけないとね…。
一方的にもてなされるのも悪いし『フォックスファイア』を使った芸をしようかな。

宴がある程度盛り上がった所で席を離れて…たぶんこれをしたら奇異の目で見られるかもしれないけど、咎人を狩る者として討伐した悪党達の魂に弔いの祈りをしておきたいかな…。
『罪深いあなたが転生できる時がいつになるのか分からないけど…今度、未来を喰い潰す存在じゃなく生まれ変わったら、うっかりと仲良しの友達になるのも粋なモノでしょ?』


ハルア・ガーラント
ひりょさんと一緒にお花見を楽しみたいです
なので、片づけと村人達にBBQを振る舞うお手伝いをしつつ一緒に花見を楽しめれば

預けていた大きなバスケット
中身は様々な具材を入れたり炊き込みご飯で作った沢山のおにぎり
BBQと一緒に食べるとおいしいと思うんです
良かったらどうぞと振る舞います
ひりょさんも焼く合間に食べられそうだもの

村でおススメのお酒があったらすこーしだけ頂いてもいいでしょうか
勿論ひりょさんの分も調達です
少しだけなら大丈夫――多分

普段は恥ずかしさが先に立つのですが、村人達の宴会が盛り上がってきたら料理を運ぶついでに歌ったり踊ったりしたい
ひりょさんに手を振ります
焼き仕事は一時中断、休憩しましょう!



「ハルアさん、出発の際に受け取っていたバスケット持って来ましたよ」
「ありがとう、ひりょさん」
 ひりょより手渡されたのは、ハルアが桃源郷へ転送される前に預けておいた大きなバスケット。
「先にこの場所の片づけをしようと思うので、ハルアさんは先に花見の会場へ向かっていてもらえますか?」
 周囲ではひりょ以外にも余力の残っている猟兵や村の若手の人達が中心になって戦闘のあった場所の片付けを行っていた。

「じゃあ、バスケットを置いてきたらわたしも片付けのお手伝いをしますね。人手が多い方が早く片付くでしょうし」
「そうですか…戦闘の直後なんで疲れているだろうに…。ありがとうございます、ハルアさん」

(グリモア猟兵になった、って知った時には驚いたけれど…。ひりょさん変わってないみたい)
 実はひりょはハルアが所属している旅団にかつて在籍していた。旅団の皆と共にのんびりとお喋りする雰囲気のひりょにどこか癒されていたハルア。

「…?どうしました、ハルアさん」
 視線を感じてふと手を止めるひりょ。
「あ、ううん。変わってないな…ひりょさん、って思って」
「あはは、まぁ、相変わらずですよ俺は。最後にハルアさんと顔を合わせたのは任務先でしたっけ。あれから数ヶ月、ですね」
 当時旅団を抜けるという話を皆に打ち明けた頃、ちょうど請け負っていた任務でハルアとひりょは顔を合わせていた。戦闘の最中の事だったので、そこまで話が出来たわけではなかったが。

「ハルアさんの方もお元気そうで良かった。ちょっとホッとしましたよ」
 手を動かしながらお互いの近況報告をしている内に、気が付くと片付けは終了していた。


「さて、じゃあガンガン焼きますかね!」
 袖まくりをし、やる気十分のひりょ。村人達も「これが『ばーべきゅー』という奴かぁ」と興味深げにその様子を眺めている。
 肉を焼き始めるといい匂いが辺りに立ち込める。「おぉ」と村人達から感嘆の声があがる辺りは初体験故の事だろうか。

「あ、ひりょさん。良かったらどうぞ」
「これは…たき込みごはんのおにぎりか!」
「うん、BBQと一緒に食べるとおいしいと思うんです。良かったら皆さんもどうぞ」
 ハルアは先程ひりょから受け取ったバスケットより沢山のおにぎりを出すと皆に振る舞い始めた。
「うん、おにぎりなら焼いている間にも食べれますもんね。ありがとうございます」
 笑顔でおにぎりを受け取ったひりょは一口。口の中に広がるのは様々な食材達が醸し出すハーモニー。
「うん、美味しい」
 もぐもぐ食べるひりょの姿はどこかハムスターを連想させて、思わずハルアも笑顔になってしまう。

「あ、良かったらどうですか?」
 目の前に立ち寄った朱鞠におにぎりを差し出すハルア。
「じゃあ、ゆっくりご馳走になろうかな…?さっきはありがとう、おかげで助かったよ」
「いいえ、こちらこそ。わたしだけじゃ最後の決め手に欠けましたから。最後のラッシュ、お見事でした」
 どうやらハルアと朱鞠はペアを組んで『劉累』と戦ったようだ、とひりょも察した。

「朱鞠さん、今回はお疲れ様でした。ゆっくり楽しんでくださいね」
「そうさせてもらうよ」
 朱鞠はハルアから受け取ったおにぎりを手にその場に腰を下ろす。

(まあ、私にとって本当のご馳走は『甘やかし』で人から溢れたモノ頂くことなんだけどね。でも、お腹空いているからってあまり調子に乗って欲張らない様に気をつけないとね…)
 朱鞠は妖狐、それ故に一番のエネルギー供給は人間の精、なのだ。
 戦闘による消耗もあるが、この場にいる村人達にしても極度の緊張等から消耗している者も多い。そんな中の過剰摂取はよろしくないだろう、と朱鞠は思ったのだった。

 ゆっくりとその場で花見を楽しむ村人達から溢れる陽のエネルギーを少しずつ受け取っていく。このくらいなら問題ないだろう。
「一方的にもてなされるのも悪いし、少し芸でもしてみようかね」
 朱鞠はUC『フォックスファイア』を発動し周囲に数々の狐火を放った。
 ゆらゆら揺れる狐火を自在に操る朱鞠。個別に操作された狐火は時には踊るように、時に合わさり大きな狐火に、合わさったと思ったら分離し…。
 その様子を見守る村人達から歓声が上がる。
「お見事ですね、朱鞠さん」
「まぁ、このくらいはね。狐火を操るのは妖狐の得意分野だしね」

「じゃあ、次、わたし、歌って躍ります!」
「え、ハルアさん?!」
 朱鞠の巧みな狐火操作に感嘆の声をあげていたひりょだが、ハルアの突然の行動に目をぱちくり。なんだかハルアの顔がほんのり赤い気がする。ふとその足元を見るとお酒らしきものが…。あ、酔っ払ってるのね、と納得するひりょ。
 シンフォニアでもあるハルアの歌声がその場に透き通るように響き渡る。そうして歌いながら舞うハルアに村人達から大歓声が上がった。


 そんな盛り上がる花見の席をゆっくりと立ちあがった朱鞠。少し宴会の席から離れた所で祈りを捧げ始める。

 ふと誰かの気配を感じ祈りを中断した朱鞠。目の前にいたのはひりょだった。
「朱鞠さんが席を立つのが見えたので…祈り、ですか?」
「あぁ、咎人を狩る者として討伐した悪党達の魂に弔いの祈りをしておきたいかな…、って」
「そう、でしたか…」

「罪深い『劉累』達が転生できる時がいつになるのか分からないけど…。今度、未来を喰い潰す存在じゃなく生まれ変わったら、うっかりと仲良しの友達になるのも粋なモノでしょ?」
「そうですね。…俺も一緒に祈らせてもらってもいいですか?」
「奇異の目で見られるかもしれないと思ってたんだけどね」
「う~ん…、俺。今でも時折『倒さないで済めば』とか思う局面ありますしね…」
 どうやらひりょにも何か思う所があるらしい。二人で静かに祈りを捧げた。


「ひりょさ~ん」
 呼ばれた声にそちらを向くと、こちらに手を振るハルアの姿が見えた。その手にはお酒の瓶が。
「村の人達から御裾わけしてもらったの。ひりょさんも飲もう!」
「は~い、今戻りますね~。っと、朱鞠さんも戻ります?」
「私はもう少し祈りを捧げてから戻らせてもらうよ」
「それでは、また後で」
 しばらくこの戦いで散った魂たちに祈りを捧げた後、朱鞠も宴会の席へ戻っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・同行:リチャードさん(f29694)
・アド/絡◎

■行動
この大陸で桜ですかぁ。
確かに珍しいですぅ。

人数もおりますし、出来立ての方が美味しい品も多いですからねぇ。
まずは[料理]をお手伝いしましょうかぁ。
鳳凰院さんに『用意されている素材』を尋ね、それに『鞄の中の素材』を合わせて作れる品を検討、【到爨】を発動して一気に仕上げますねぇ。
半数は、現地に合わせて『中華風』、残りは半数は『BBQ』の本場『米国のピット風』に仕上げましょう。
此処では珍しい品目ですし、現地の方にも楽しんで頂けるのではないかとぉ。

後はゆっくりとお食事を頂いたり、不足したら追加等しつつ、リチャードさんのお話をお聞きしますねぇ。


リチャード・ライナス
>方針
同行者:夢ヶ枝・るこる(f10980)、鳳凰院・ひりょ(f27864)
花見&BBQ楽しみつつ、2人に話を聞いて貰う

「るこるへ)お持ち帰りしてもいい?(10秒で104品の料理!驚きつつも真顔

俺が代々任されてきた職は、時間と空間を管理する「商人」だ
これ(装備品:古びた本)は過去・未来について書かれた「運命の書」で、読む事ができるのは俺だけだ

過去についての記述は変化しないが、未来についての記述は変化する
時空間の歪みが生じたら補正する必要がある。でも時間と空間を制御する力が…

最近は少しずつ(UCや技能で)力を取り戻しつつある感じだよ
君達のおかげだ。ありがとう
因みに商人の存在は人々には秘密だよ



「この大陸で桜ですかぁ。確かにめずらしいですぅ」
 目の前に咲く一本の桜の木を見上げるるこる。色々な世界を渡り歩く猟兵にとっては桜の木自体は珍しいものではない。中には一年中桜が咲いている世界もあるくらいなのだから。だが、こと『この世界』で桜、という話になって来ると状況が違うのだ。
「…コンキスタドール達がこの地の人々とパイプラインを作りたい為に提供した、とかかもな」
 リチャードの指摘に、ひりょも頷く。
「結構前からこの世界に接触を図っていたみたいですからね…。この地に根付く為に手を打った…とかかな、って俺も思いました」

「まぁ、ともかく。今はそれよりも花見だ、宴会だ」
「余程楽しみだったんですねリチャードさん。まぁ、俺もだけど」
「たまにはこうして供え物で食い繋ぐ日々から解放されたいのさ」
「な、なるほど…。結構切実だ」
 ひりょもリチャードが神の一柱である事は知っている。また何がしかの原因からその力のほとんどを失ってしまっている事も。神様といえども人と、他の猟兵達とあまり変わりがないのだ。


 るこるは花見会場を見渡す。猟兵達も含め会場にいる人数は結構多い。
「人数もおりますし、出来立ての方が美味しい品も多いですからねぇ。まずは料理をお手伝いしましょうかぁ」
 鉄板で材料を焼き始めたひりょに現地まで持ってきた食材について詳細を聞いてみるるこる。
「あぁ、食材ですか。えっと…」
 鉄板で焼く手を一旦止め、持ってきた食材をザッとるこるに見せる。
「なるほど、ありがとうございますぅ。私も食材を持って来ているのですが、組み合わせでどんな料理が出来そうか把握しておきたかったのですよねぇ」
「っと、そうか。るこるさんも収納系のアイテムを所持されてましたもんね。どうぞ使ってもらって大丈夫なので」
「はいぃ、それではありがたく使わせてもらいますねぇ」
 手頃な食材を手に取り、自分の手元の鞄からも食材を取り出した。そして食材を手にUCを発動させる。

「大いなる豊饒の女神の使徒の名に於いて、偉大なる導きの恩寵を此処に」

 何か一瞬発動した、と思った次の瞬間にはるこるの手元には数えきれないほどの料理が。
「え、えぇっ!あ、そうか…。あのUCか」
「はいぃ、【到爨】で中華風とBBQの本場の米国のピット風に仕上げてみましたぁ」
 その場にいた村人達からも驚きの声があがった。それはそうだ、一瞬にして豪勢な料理が沢山出現したのだから。彼らからしたらまるで手品か何か。驚くのも当然だ。
そしてここにも一人。

「…るこる、お持ち帰りしてもいい?」

 結構真顔で料理を見つめるリチャードだった。持っていけたらしばらくお供えから解放されて美味しい食べ物にありつけるのだ。そりゃ真剣になりますよ、ねぇ…。思わず苦笑いのひりょ。
「ま、まぁ…食材が残ればまた作れますから。その時は作りますねぇ」
 その返事にさらに大歓声があがる。ハイテンションな村人達(そしてリチャード)
「こちらでは珍しい品目を作ってみましたし、現地の方にも楽しんで頂けるのではないかとぉ」
 我先に、とその料理に手を伸ばす村人達。
「おぉ、これは…。食べた事がない味だが、凄い美味い!」
 この場には色々な年齢層の村人達がいるが、るこるの作り出した品は100を超える。それぞれに好みの料理が見付かったようで、どの皿もどんどんと料理が減っていく。
 もちろんリチャードも手に取った。こっそりとひりょもだ。

「そうだ、るこる、ひりょ。少し話を聞いてもらいたい事があるんだ。食べながら聞いてくれるか?」
「はいぃ、私は問題ないですよぉ?鳳凰院さんはどうでしょうかぁ」
「あ、俺も問題ないですよ。ちょうど手が空きましたし」
 それぞれ料理を手に、村人達の輪から少し離れた所に3人で座る。

「俺が神の一柱である、という話は二人とも知ってるよね」
 頷く二人に手元より一冊の古びた本を取り出しリチャードは続けた。
「俺が代々任されてきた職は、時間と空間を管理する『商人』だ。これは過去・未来について書かれた『運命の書』で、読む事ができるのは俺だけだ」
「『運命の書』…それがリチャードさんの力の源みたいなもの…なのでしょうかぁ」
 るこるの指摘に頷くリチャード。
「そんな所かな。過去についての記述は変化しないが、未来についての記述は変化する。時空間の歪みが生じたら補正する必要がある。でも時間と空間を制御する力が…ね」
「と言いますと?」
 ひりょの言葉にリチャードは応えるように話を続けた。
「最近は少しずつ本来の力を取り戻しつつある感じだよ」
「おぉ、そうなんですか!それは朗報じゃないですか!」
「おめでとうございますぅ、リチャードさん」
 朗報に喜ぶるこるとひりょ。
「君達のおかげだ。ありがとう」
「いや、俺の方こそ。リチャードさんは知り合ってから何かと気に掛けて下さいましたし。るこるさんにもお世話になってますしね。俺こそ2人には感謝してます」
「それはお互い様ですぅ。私も今回の任務はいい経験になりましたし」
 頭を下げたリチャードに慌てるひりょとるこる。

 皆してお礼を言い合う状況に誰ともなしにクスッと笑顔が浮かび。
「じゃあ、お互い様、という事で。これからもよろしくお願いします」
「あぁ、こちらこそ。ひりょもるこるもよろしくな。っと、先程の話は3人だけの秘密で頼むよ」
「はいぃ了解いたしましたぁ。鳳凰院さん、リチャードさんこれからもよろしくお願いしますぅ」
 そんな調子で会話をしていると村人達から声が掛かる。

「っと、どうやら食べ物の方が少なくなってきたのかな?」
「では、追加で作りに行きましょうかぁ」
 ひりょとるこるが慌てて料理を作りに席を立つ。
「じゃあ、俺はここでもう少しのんびりさせてもらうよ」
「ええ、ゆっくりしていてくださいね。遅くなっちゃったけど、リチャードさん、るこるさん、今回はありがとうございました」
「いえ、どういたしましてぇ。さて、あと食材は何が残っていましたかねぇ」
 慌てて村人達の元へと急行しわいわいやっているるこるとひりょ。
 そんな様子を眺めるリチャードは終始笑顔だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

堆沙坑・娘娘
桃源郷で桜の花見…これだから仙界は飽きません。
仙人たちの住む世界はいつまでも未知に満ちています…なんちゃって。(酒を飲みながら表情を変えずにケラケラ笑っている)
あはははは。面白い洒落でしょう?あなたも笑っていいのですよ、鳳凰院・ひりょ。(唐突な振り)
この土地の危機を予知してくれたお礼です。私のとっておき、仙桃を漬けた果実酒を分けてあげましょう。(グリモア猟兵に呼びかけながら、実際は木に話しかけている)
む?もしや下戸ですか?それは悪いことをしました。(木から返事がないのでそう判断したらしい)

ふぅー…一発芸します。身外身の法!(唐突に分身)
あはははははは…(無表情で意味もなく笑い続けた果てに寝た)



「桃源郷で桜の花見…これだから仙界は飽きません」
 桃の花しかないはずのこの地に桜が咲いている。そのサプライズを今目の前にし、娘娘は感嘆の声をもらした。封神武侠界で目覚める前の事は娘娘は覚えていない。だから、桜の木は見た事がない。もしかしたら失われたと思われる記憶の中にはあったのかもしれないが…。
 最低でもこの世界で目覚め60年、悪党を駆逐する為に各地へ赴いた経験のある娘娘もこの木を見たのは今回が初めてなのだ。

「仙人たちの住む世界はいつまでも未知に満ちています…なんちゃって」
 そう言ってケラケラと笑う娘娘は、先程までの戦闘時とは全く別の雰囲気を放っていた。
 よくよく観察してみると瞳がややとろんとしているように…見えなくもない。
 そう、娘娘は酔っていた。手には酒の入った杯を持ち盛大に飲みまくっていたのだ。とはいえ、パッと見は酔っているようには見えず普段通りの表情。先程までの戦闘の状況を見ている人にとっては娘娘が豹変したようにも思える事だろう。

「あはははは。面白い洒落でしょう?あなたも笑っていいのですよ、鳳凰院・ひりょ」
 バンバンと背中を叩かれ苦笑いをするひりょ。
 任務の説明を聞いた際、その場で酒を持ち込む事の許可を取っていた娘娘は戦闘が終わるとひりょを捕まえ、預けていた酒を受け取った。
 ひりょはその場で娘娘に掴まり、ズルズルと連れていかれ…今に至る。

 酒を飲むスピードがかなり速かった。それだけ楽しみにしていたのだろう。
 娘娘も上機嫌で洒落を言いながら今までこの世界での武勇伝をひりょに語っていた。
 途中…、村人達に呼ばれ少し席を立つひりょだったが、娘娘の語りは止まらない。

「この土地の危機を予知してくれたお礼です。鳳凰院・ひりょ、今回は特別です。私のとっておき、仙桃を漬けた果実酒を分けてあげましょう」

 杯に注いだ酒を手渡そうとする。…目の前の木に。
 そう、ひりょが席を外している間も話し続けていた娘娘は、途中から目の前の木に話し掛けていたのだ。
 差し出した杯を受け取らない相手に首を傾げ(無論相手は木なので返事がない)
「む?もしや下戸ですか?それは悪いことをしました」
 差し出した杯を自分で一気に飲み干した。
「やはり、戦闘の後の一杯は格別です」
 …一杯どころじゃありませんが。

「流石に少し飲み過ぎましたかね。ふぅー…、よし、一発芸します。身外身の法!」
 なにを思ったか唐突に分身を始めた娘娘。
「どうです?驚きましたか?あはははははは…」
 表情は変わらず普段通りで意味もなく笑い続ける娘娘。うん、周りの村人も生暖かい目で見守っている。


 村人から解放されて戻って来たひりょが見たものは、その場ですやすやと眠ってしまっている娘娘の姿だった。
 村人と話をしている間も遠くから娘娘の笑い声が聞こえていたが…どうやら酔いつぶれてしまったようだ。まさに嵐のような御仁である。

 娘娘は猟兵達が『劉累』との戦闘中、周囲の手下達を駆逐し続けていたという。実際にひりょがこの地に来た段階でその姿はなかった。
 直ぐに戦闘場所の片付けに入れたのは娘娘のお手柄、とも言えるだろう。

「今回はお疲れ様でした、娘娘さん」

 労いの言葉と共に持ってきた毛布をそっと娘娘に掛けてあげるひりょだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木元・杏
【かんにき】
海莉とまつりん(祭莉)も合流して6人
ふふ、BBQ
…の前に、ひりょ、わたし達もお片付け手伝う
大丈夫、海莉はお掃除の達人だもの
わたしも怪力で大きな物をひょいひょい持ってお手伝い
会場はまつりん達が設営頑張ってくれるから、村の人達もゆっくりお花見楽しめるといいね

ん、お花見。桃に…大きな桜の木
すごい。春色で空が遠くに見える
あの細っちいの(劉累)の審美眼だけは認めざるを得ない

ふふ、ガーネットもやっと呑めるね
ささ、一杯いかが?(お酌)
そして、お肉!(BBQに舌づつみ)
ん…この肉厚に、肉汁……(幸せそうに頬張る)
…ひりょもよく食べる
…(負けん気)

皆の楽しそうな笑顔を見て
嬉しそうに、ん、もうひと切れ


ガーネット・グレイローズ
【かんにき】6人

お疲れさま。これでこの村も平和が戻ったようだね。
まだ村の中が散らかっているのなら《念動力》で物を動かし掃除の手伝いを。それが済んだらお待ちかねのBBQだ!
準備をしてくれた、まつりんと真琴に感謝を。村人と交渉して、お酒を少し譲ってもらおう。お酒を飲めるのは私と…もしよければ、ひりょも。オジサンはもう、そこで休憩してなさい。代わりに、今度は小太刀と乾杯だ。
桃だけでなく、桜の木もあったんだね。この苗木はどこからやってきたのだろう。それにしても、美しい。

海莉の用意してくれたお肉、香草の風味がお酒と合うね。真琴のはお祖母ちゃん直伝の味付け?杏はすっかり気に入ったみたい(食べっぷりに感心)


南雲・海莉
【かんにき】

BBQと聞いて(両手にいっぱいの袋を持ち、愛犬のリンデンと一緒に現れ)

…その前にお片づけが必要なのね
(UC使用
装備している七つ道具の初期技能「掃除」を100lvに)

(両手のゴム手袋を確認し)
ええ、任せて
酒瓶の破片に汚物に血痕、酔っ払いの痕跡はまとめて村から消してあげる!

…祭莉くん、準備ありがとう(エプロン他はUCでしまい)

私が用意したのは牛に豚に…
(アルダワ風に香草油に漬け込んだ羊肉も示しつつ)
ひりょさんも杏さんもいい食べっぷり
お酒、かぁ(美味しそうに飲む様子に興味はありつつ)
未成年の私たちは烏龍茶で乾杯ね
…おじさんもいります(苦笑)?

真琴くん、これ美味しい!

改めてお疲れ様でした!


琶咲・真琴
【かんにき】
桃と桜で同時に花見ができるなんて
すごい贅沢だよね

最初に『敬愛なるあなた達へ』で祖父母の霊を呼ぶ

お祖父ちゃんは
まつりん兄さんの手伝いするって

お祖母ちゃんはボクとBBQの準備

よく食べる人が居るから
食材はたくさんあった方がいいんだけど……
大丈夫そうかな?

オジサンは自業自得
さっき確認したら
お祖父ちゃんはボクらの事を考えて
ここに来る前に自分の分のお会計は済ませてたよ

準備ができたら
空色☆クッキング

お祖母ちゃんと一緒に作るよ
と言っても
ボクがやるのは火や包丁を使わない仕込みや味付け

料理はお祖母ちゃんがUCの効果で
BBQの品を作る

美味しいって言ってもらえて嬉しいな
これからも頑張るぞー



アドリブ歓迎


木元・祭莉
【かんにき】に合流ー!

あれ、みんないないね。
え、お掃除のお手伝いに行った?
そっかー……(顔ぶれ思い返し)掃除の鬼がいたっけ。

じゃあ、おいらは先に会場の準備しとこっと♪
え、真琴のおじいちゃんも手伝ってくれるの?
顔赤いケド、だいじょぶ? なあんて、ウソだよー♪

ハイハイ、コダちゃんも手伝ってね?
炭から火をおこしてー。
お肉と野菜と飲み物、食器と焼き串を運んでー。

座るトコは、ガーネット姉ちゃんぽく緋毛氈がいいかなぁ。
あ、記念撮影用の顔出す枠とかも!?
花びらがいっぱい降ってくるトコがいいよね!

ばーべきゅー開始ー!(拍手)
ひりょ兄ちゃん、こないだ依頼でも会ったよね。
さあ食いねえ食いねえ、アンちゃん並みだね!


鈍・小太刀
【かんにき】

祭莉んと海莉だ!

(酔い潰れてるオジサンも叩き起こし
酒代分はキッチリ働いて貰うからね?
そのへなちょこな根性も
掃除の修羅(海莉)に鍛え直して貰いなさい!

ひりょもお疲れ様
村の人達は大丈夫そうかな?

(料理を頑張る真琴の姿に、成長を感じ感動する姉バカ
ふふふ、私も手伝……ん?
(料理が超下手な小太刀を必死に止めるお祖父ちゃん
一緒に祭莉んを手伝おうって?仕方ないなぁ

準備を終えたらお待ちかねのBBQ
烏龍茶で乾杯
ごくっと飲んで、ぷはぁっ!
ひと仕事終えた後の一杯は格別だわ
ね、ガーネット♪

料理も美味しいね
杏とひりょはどっちが大食い?

花も団子も楽しんで
ひりょ、素敵な場所を教えてくれてありがとね

※アドリブ歓迎



 さて、少し話は遡り…。

 ひりょが猟兵達に花見会場を紹介した後の事。
 【かんにき】の4人の元へ2人の仲間が合流する。
 南雲・海莉(コーリングユウ・f00345)と木元・祭莉(まつりんではない別の何か・f16554)だ。
 BBQと聞いて両手に一杯の袋を持ち愛犬のリンデンと共に現地へやって来た海莉、その後ろをついていくように祭莉が続く。
 海莉が食材を沢山持参した為、ひりょは二人をまず花見会場へと案内した。

「皆に合流―!…あれ、みんないないね」
 キョロキョロと辺りを見回し【かんにき】の皆を探す祭莉。
「あぁ、皆さんは今戦闘があった場所を片付けしてくれているんですよ」
 ひりょがその疑問に答えると、「片付け」という言葉に反応したのは海莉。
「そういえば、ここへ来る際にひりょさんが『戦闘が終わった後』と話してくれたものね。…BBQを楽しむ前にお片付けが必要なのね」
 何か海莉からただならぬオーラを感じ取り、思わずその迫力に圧倒されそうになるひりょ。

(あー…『掃除の鬼』の心に火がついちゃったかー)

 海莉の性格を知る祭莉は「片付け」というキーワードが聞こえた時点でこうなる事は予想出来ていた。
「げ、現場まで案内しましょうか?」
「ええ、是非!」
 ひりょの提案に即答する海莉は、さぁ行きましょうとひりょの手を取ってずんずんと歩いて行こうとする。
「じゃあ、おいらは先に会場の準備しとこっと♪いってらっしゃーい♪」
 祭莉はその場に残る事にし、海莉とひりょを見送ると花見会場の準備を始めるのだった。


 更に時間は少し遡り…。杏、ガーネット、真琴、小太刀の【かんにき】の4人。
「お疲れさま。これでこの村も平和が戻ったようだね」
「桃と桜で同時に花見ができるなんて、すごい贅沢だよね」
 ガーネットは戦いの終了を労い、真琴は先ほどひりょが案内してくれた会場を見た瞬間の気持ちを口にしていた。

 ひりょから花見会場の紹介をされた後、4人が戦闘があった場所へ戻って来ていた。周りを見渡すと既に若手の村人や一部の猟兵達、そしてひりょが片付けを始めているようだった。
「ひりょ、わたし達もお片付け手伝うね」
 杏の提案に他の3人も頷く。
「じゃあ、すみませんがお願い出来ますか?先に始めていてもらえればその間に合流予定のお2人をこちらの世界へ転送してきますので」
 海莉がBBQに向けた準備をするのに少し時間が掛かるとの事だったので、先に他の猟兵達に花見会場の紹介を済ませていたのだ。
 転送地点までひりょが走っていくのを見て4人も片付けを開始した。

 しばらくすると、海莉がひりょに案内されて(傍目からはひりょがずるずると引っ張られるように見えなくもない)4人の元まで到着した。
「海莉だ!」
「海莉ー待ってたよ!…あれ、まつりんは?」
「祭莉くんは花見会場の方に残ったわ。先に準備を進めてくれるって」
 小太刀がいち早く海莉に気が付き声を掛け、杏は自身の双子の兄がいない事に首を傾げる。
 2人に応えた海莉はこの場をぐるっと見渡す。

「…さて、これは掃除のしがいがありそうね」

 海莉の闘志に火がついている事は【かんにき】の4人、誰から見ても明らかだった。
「早着替えは舞台での見せ場にして役者の嗜み」
 案の定、海莉はUCを発動させると戦闘モード(掃除の鬼モードともいう)へと姿を変えた。手には彼女愛用の掃除道具が握られている。
 海莉の戦闘モードに合わせ【かんにき】メンバーもそろそろ本気モードへとスイッチを切り替える。

 そんな中で真琴は一人挙手し、花見会場への移動を希望した。
「まつりん兄さんが会場の準備をしてくれているなら、ボクはそちらのお手伝いに回ろうかな?そっちも人手が欲しいだろうし。こっちは皆に任せるね」
「ええ、こっちは任せて。酒瓶の破片に汚物に血痕、酔っ払いの痕跡はまとめて村から消してあげる!」
 両手のゴム手袋を確認し完全清掃を宣言する海莉だった。
「あ、こっちは多分わたし達が本気を出せば結構早く終わると思う。村の人達には会場へ向かってもらって休憩してもらえばいいかも」
「あ、大丈夫ですかね…。確かに海莉さんのやる気はただ事じゃないみたいですが…」
「大丈夫、海莉はお掃除の達人だもの」
 ひりょは杏の断言を信じ、その場で片付けを行っていた村人達には事情を話し会場へ向かってもらう事にした。

 真琴と村人達を見送ると杏、ガーネット、小太刀、海莉が行動を開始する。
「じゃあわたしは大きな物を持って運ぶね」
 杏は持ち前の怪力を活かし村人達が何人かでやっと動かせな大きな物をひょいひょいと持ち上げる。
「それじゃあそろそろ私も本気を出そう」
 念動力を使い物を動かし始めるガーネット。
 小太刀は酔いつぶれているオジサンを叩き起こしていた。
「酒代分はキッチリ働いて貰うからね?そのへなちょこな根性も掃除の修羅に鍛え直して貰いなさい!」
 オジサンは小太刀に叩き起こされると海莉の指示の元、体を動かし始める。ひりょもいつの間にか指示を受け4人と共に掃除を行っていた。
 海莉は皆に指示を出しながら清掃を進めていき…戦闘の余波など感じさせない佇まいになるのにそう時間は掛からなかった。


「あ、真琴こっちに来たんだねー」
「まつりん兄さんが会場の準備に回るって聞いたから」
「じゃあ、皆が片付けをやっている間に進めちゃおー」
 真琴と祭莉は合流を果たしていた。
 2人は相談し祭莉は会場の準備を、真琴はBBQの仕込みを、と手分けする事になった。

「行こう。お祖父ちゃん、お祖母ちゃん」
 真琴はお祖父ちゃんお祖母ちゃんの2人を助っ人として呼び出した。
 お祖父ちゃんの方はふわふわと祭莉の所へ向かう。
「え、真琴のおじいちゃんも手伝ってくれるの?」
「うん、お祖父ちゃんまつりん兄さんの方を手伝いたいって」
「顔赤いケド、だいじょぶ? なあんて、ウソだよー♪じゃあ、手伝いよろしくね♪」

 祭莉とお祖父ちゃんが仲良く会場の準備を始めたのを確認し真琴とお祖母ちゃんもBBQの準備に取り掛かる。
「よく食べる人が居るから食材はたくさんあった方がいいんだけど……。大丈夫そうかな?」
 【かんにき】の中にも結構沢山食べるメンバーがいる。今回はそれに付け加えそれ以外の猟兵や村人達もいる。ちょっとどのくらいの食材があれば足りるのか、正直自信がない真琴。

「あ、お二人ともありがとうございます。準備を先に進めてくれて助かります」
 そこへひりょが慌てて駆けて来た。今回の花見の企画者でもあるひりょはどうしても全体の状況を把握する必要があるのだろう。先程から駆け回ってばかりの気がする真琴。
「ひりょさん、お疲れ様です。あちらの方は?」
「ええ、皆さんのおかげで完全に片付く目処が付きましたので、こっちへ。あちらの 最終確認は俺の方で後でしておくつもりですよ」

「あ、聞きたいんですがBBQの食材はどのくらい在庫があるのかな、って」
「あぁ、食材ですか?それならこっちに。まぁ、足りなさそうなら追加で持ってきますんで」
 それなら量的には問題なさそうだ、と安心する真琴。そこへ小太刀がオジサンと共に姿を現す。まだ他のメンバーの姿は見えない。一足先にこちらに合流したようだ。

「あ、小太刀さん。他の皆さんはもうそろそろ?」
「あ、うん。もうじきこっちに来ると思う。ひりょもお疲れ様」
「いいえ、大した事じゃ。俺が企画した花見ですし、皆さんには村人の救出や『劉累』の討伐と、今回は沢山頑張ってもらいましたし…。こういう形でしかお礼が出来ないけれど、ね」
「そう言ってもらえるなら嬉しい限りだけど。そういえば村の人達は大丈夫そうかな?」
 小太刀は先程村人達を救出する際に怪我の治療なども行っている。治療は万全だとは思うが気にはどうしてもなったのだ。
「大丈夫みたいですよ。怪我を治してもらったという村人の方が凄く感謝していましたよ?」
「…良かった。それを聞いたら安心した」
 そう言いながら目の前でBBQの準備を進める真琴を眺める小太刀。

 弟の頑張る姿に思わず感動してしまう辺りは小太刀の姉バカ具合が滲み出ているのだろう。
「ふふふ、私も手伝……ん?」
 小太刀がそんな真琴を手伝いに行こうとすると、その服の裾を必死につかむ者が。
 視線の先には必死な表情のお祖父ちゃんが。
「え?一緒に祭莉んを手伝おうって?仕方ないなぁ」
 しぶしぶながら真琴の手伝いを断念する小太刀。お祖父ちゃんに引っ張られ祭莉の方へ向かう事になった。
 代わりに真琴の手伝いをする事になったのはオジサン。
 結構消耗していそうな表情のオジサンを見て海莉の指導の元、しっかり働かされたのだろうなと判断する真琴。

「オジサンは自業自得。さっき確認したら、お祖父ちゃんはボクらの事を考えてここに来る前に自分の分のお会計は済ませてたよ」
 その話を聞いて何故あの時お祖母ちゃんが簡単にお祖父ちゃんの事を許したのか、分かった気がした真琴。こんな事だろう、となんとなく気付いていたのかもしれない。
 ホッとした表情のオジサン。でも、それって働き損では…?という考えに至ったようでその表情はコロコロと変わっている。
「これに懲りたら…って事だね」


「祭莉ん、手伝いに来たよ」
「あ、コダちゃんだ。そうか、あっちは…ね。ハイハイ、じゃあコダちゃんも手伝ってね?
炭から火をおこしてー。お肉と野菜と飲み物、食器と焼き串を運んでー」
 祭莉はテキパキと小太刀に指示を出していく。
「座るトコは、ガーネット姉ちゃんぽく緋毛氈がいいかなぁ。あ、記念撮影用の顔出す枠とかも!?花びらがいっぱい降ってくるトコがいいよね!」

 必要な事、そしてあったら良さそうな事をどんどんと形にしていく。色々とやる事はあったが祭莉と小太刀、お祖父ちゃんの3人で協力して準備を進め、片付けを完全に終えて会場へ戻って来た【かんにき】メンバーが到着する頃には全ての準備を整えていた。

「さぁ、片付けが終わった!お待ちかねのBBQだ!」
 一仕事を終え待ちに待ったBBQの時間である。
「ふふ、ガーネットもやっと呑めるね」
 一足先に会場へ向かった小太刀を追うように、花見会場へ向かおうとするガーネットに杏は声を掛ける。ガーネットが飲んだくれの『劉累』を見ても必死に我慢して、戦闘に専念していたのを杏も他の皆も承知していた。ガーネットの足取りが軽いのも仕方のない事だろう。

 杏、ガーネット、海莉が会場へ辿り着いた時には全ての準備は整っていた。
 会場の準備をしていた祭莉と真琴、そして小太刀が出迎える。
「準備をしてくれた、まつりんと真琴、小太刀に感謝を」
「…祭莉くん、真琴くん、準備ありがとう」
 ガーネットが3人を労い、エプロン他をUCでしまい戦闘モードを解除した海莉もそれに倣う。
「ん、ついにお花見。それにしても…」
 と杏は会場を見渡す。
「桃に…大きな桜の木。すごい。春色で空が遠くに見える」
「桃だけでなく、桜の木もあったんだね。この苗木はどこからやってきたのだろう。それにしても、美しい」

 視界は花で埋め尽くされその光景は疲れた心を癒すものであった。杏とガーネットはその光景に思わず見とれる。
「あの細っちいのの審美眼だけは認めざるを得ない」
 こくりと、ほんのちょっぴりだけ『劉累』の事を褒める杏。そう、ほんのちょっぴりだけ。

「ばーべきゅー開始ー!」
 祭莉が拍手をするとそれに続く様に周りも拍手を始め、いよいよBBQが開始された。
「村人と交渉して、お酒を少し譲ってもらおう」
 ガーネットが近くを通った村人に声を掛け交渉を始める。
「じゃあ、空色☆クッキング開始だね」
 真琴がお祖母ちゃんと共にBBQで食材を焼き始める。とはいいつつも、真琴は仕込みや味付け担当。火や包丁を扱わない部分を行う事にした。
「1、2、3で……おいしくなぁれ!」
 真琴のUCであっという間に仕込みと味付けが完成していく。

「っと、焼くのは俺も手伝いますね」
 お祖母ちゃんに続くようにひりょも食材を焼き始めた。
「あ、じゃあ私が用意した食材も…」
 海莉は持ってきた牛肉や豚肉、そしてアルダワ風に香草油に漬け込んだ羊肉を取り出す。
 食材の焼けるいい匂いが辺りに充満し始める。

 そこへお酒を調達して来たガーネットが戻って来た。
「いい匂いだね。お酒を飲めるのは私と…もしよければ、ひりょも」
「俺もいいんですか?じゃあ、少しだけ」
「オジサンは…。もう、そこで休憩してなさい。代わりに今度は小太刀と乾杯だ」
 しっかり飲み過ぎていたオジサンはガーネットに休憩を言い渡される。がっくり肩を落とすオジサン。
「お酒、かぁ。未成年の私たちは烏龍茶で乾杯ね」
 成人しているメンバーが美味しそうにお酒を飲んでいる様子に興味はある海莉だが、未成年はダメ、という話はひりょから事前に皆に伝えられている。
「…あ、おじさんもいります?」
 苦笑いして肩を落とすオジサンにも声を掛けた。

 ガーネットとひりょはお酒を、そして他のメンバーは未成年なので烏龍茶を手にする。
「かんぱ~い!」
 誰ともなしに声があがり宴が本格的に開始した。
 ガーネットと乾杯した小太刀は烏龍茶をごくっと飲み干す。思わずぷはぁっ!と声が出てしまうのは仕方ない事だろう。
「ひと仕事終えた後の一杯は格別だわ。ね、ガーネット♪」
「ああ、本当に。この瞬間を待ってただけに普段より美味しく感じる」

「ささ、一杯いかが?」
 飲み干したグラスに追加をお酌して回るのは杏。

 乾杯が終わったら皆BBQで焼かれた食材に手を伸ばす。
 ひりょの方はお酒を飲む事になったので、BBQの焼くのはお祖母ちゃんがその後も引き続き行ってくれるようだ。
「海莉の用意してくれたお肉、香草の風味がお酒と合うね」
「アルダワ風にしてみたの。合ってたなら良かった」
 ガーネットの感想に思わず笑みをこぼす海莉。準備してきた甲斐があるというものだ。


「そういえば…。ひりょ兄ちゃん、こないだ依頼でも会ったよね」
 祭莉が「この依頼の時」と挙げた内容にはひりょも心当たりがあった。
「ええ、その任務は確かに俺も受けてましたね」
 どうやらひりょの方も覚えていたようだ。それどころか…。
「実はこの場だから話しますが…。【かんにき】の皆さんとはたびたび任務先で見掛けてたので知っていました。接点こそなかったですけれど」
 なんと、自分達の事を結構前から知っていたというのだ。ひりょが挙げた任務について【かんにき】のメンバーもそういえばその任務受けた気が…と思い出す。
 接点こそなかったものの、確かに何度か現地で顔を合わせていたのだろう。

「だから、今回こうして皆さんが俺の予知に協力してくれると話を受けた際、なんだか光栄だな…って。そんな事を思ったものです」
 ちょっと照れ臭そうにそんな事を告げたひりょ。
「じゃあ親睦を兼ねて、だね。さあ食いねえ食いねえ!」
 促されるままに焼けた食材を口にするひりょ。
「美味しい、うん。いけますね、これ!」
 もぐもぐと食べ始めた。
「真琴くん、これ美味しい!」
「うん、美味しいね」
 海莉や小太刀からも声があがった。杏もご満悦で舌鼓を打つ。
 皆が美味しいと言ってくれる風景を眺め、思わず笑顔になる真琴。
(これからも頑張るぞー)
 と心に誓うのだった。

「真琴のはお祖母ちゃん直伝の味付け?杏はすっかり気に入ったみたいだね」
「ん…この肉厚に、肉汁……」
 幸せそうに頬張る杏の食べっぷりを見てガーネットが感心する。

 そして、その中…。もう一人食べまくっている人が。
「…ひりょもよく食べる」
 …何しているんでしょうこのグリモア猟兵。
「確かに。アンちゃん並みだね!」
 その祭莉の一言に杏の心に対抗意識が芽生えた。
「杏とひりょはどっちが大食い?」
 小太刀の一言もそれに拍車をかける。
「…」
 負けん気で食べ始めた杏。そんな二人の展開を周りの皆はわいわいやりながら観戦した。
 お祖父ちゃんも杯を手に大盛り上がりだ。
「お祖父ちゃん、また飲んでる…」
だが、先程の戦闘の際ももオジサンと違いその動きに乱れはなかった。底なしのお祖父ちゃん、恐るべし。

 勝敗はほぼ五分五分。やや杏の優勢だっただろうか?
 皆の楽しそうな笑顔を見て嬉しそうにもう一切れ口にする杏だった。
「改めてお疲れ様でした!」
「花も団子も楽しんで。ひりょ、素敵な場所を教えてくれてありがとね」
 海莉が皆を労い、小太刀がひりょに感謝を述べる。
「こちらこそ、皆さんのおかげでこうして花見が出来たんです。本当にありがとう」
 お酒のせいもあるのか、少しだけ普段より砕けた口調のひりょがお礼を言った。
そんな感じで【かんにき】のメンバーはひりょを加え、その後もわいわいと楽しいひと時を過ごしたのだった。



 こうして『劉累』達による花見会場の占拠というハプニングには見舞われたものの、無事にそのトラブルを解消した猟兵達。
 桃源郷では珍しい光景を眺めながらの花見を楽しみ、そのひと時を満喫した。
 トラブルに巻き込まれる形となった村人達も最終的に死者も出る事無く事件解決となり、その後は猟兵達と共に花見を満喫した。
 猟兵達が振る舞ってくれた料理は大好評であった。

 花見もお開きになり、片付けをして村を離れるタイミングとなった。
 転送先には村人達が集まっており、猟兵達が転送されるまで手を振りながらそれを見守っていた。

 余談であるが、その後その村ではある時期になると皆で集まって外で宴会をやるようになったそうだ。BBQを再現しようと試みる者もいたようで、その村では外で食事を調理する習慣が根付いた時かなんとか。

(完)

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年04月18日


挿絵イラスト