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旻天に鈴の音(作者 鱈梅
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#サムライエンパイア  #戦後 


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#戦後


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●秋旻に唄う
 長かった夏の名残も漸く過ぎ去り、空気は日々涼やかさを増して。
 青々と茂っていた葉もほろほろと色付き始め、紅に、黄にと美しく装いを変えていく。
 町の高台にある小さな神社では、どうやら祭りが催されているようだった。
 人々の楽しげな声で溢れる境内には、汁物や団子、甘酒といった軽食や、日用品等の屋台が並んでいる。
 最も多いのは、風鈴を扱う屋台で。さわさわと秋風で揺れる木々の音に混じり、賑やかに唄う風鈴達は、硝子の他、金属や石、陶器に竹と材質も音色も様々だ。

 ――ちりん、りぃん。
 ――からころ、からころ。
 ――がらん、がらん。

「……ん?」
 ふと、町人の1人が違和感に顔を上げた。
 軽やかな風鈴達の音の中に、どこか重く鈍い音が混じっていた気がしたのだ。
「あれか……?」
 きょろきょろと辺りを見回してみれば、目に入ってきたのは拝殿に吊り下げられた本坪鈴。
 確かに、神社で本坪鈴の音を聞くのは自然なことではあるが。
「誰も居ないし……それに、もっと遠くの方からだった、ような……?」
 気の所為だったのだろうか。
 そう、不思議そうに首を捻る彼を嘲笑うように。

 ――がらん、がらん。

 先程よりも近いところから。
 先程よりもはっきりと。
 風も無いのに鈴の音が聞こえた、気がした。

●風鳴りの鈴
「グリモアベースへようこそ。今回ビオーネがご案内致しますのは、サムライエンパイアの秋祭りに関するものになります」
 オブリビオーネ・オブザーバトリィ(忘れられた観測所・f24606)は集った猟兵達にそう告げながら、周囲の情景をサムライエンパイアのものへと変化させた。
 映し出されたのは、秋色に染まった神社の境内。
 何名かが興味を示したのを確認すると、電子の娘は情景を更に詳細なものへと変えていく。
 風鳴神社の秋旻祭――風を祀るその神社では、毎年この時期になると秋風に風鈴を唄わせる祭りを行うという。
「風鈴を買ったり、願いを込めて専用の棚に飾ったり……ああ、自分で絵付けを行うことも出来るそうですよ」
 風鈴以外を取り扱った屋台も勿論ある。
 敢えて掘り出し物を探し歩くのも良いかもしれない。
 軽食片手に、境内を彩る紅葉や銀杏を眺めるのも良いだろう。
「ただ――人が集まる場所ですので。気は抜き過ぎない方が宜しいかと」
 明確な情報は得られなかったが、良くないものの気配は感知出来たのだとオブリビオーネはグリモアを起動しながら語る。
 生者の匂いに惹かれた何かが現れないとも限らない。警戒しておくに越したことはなさそうだ。
「それでは、準備の出来た方から転送を開始致します。どうか、お忘れ物など無きように」





第2章 集団戦 『黄泉の本坪鈴』

POW ●黄泉の門
【黄泉の門が開き飛び出してくる炎 】が命中した対象を燃やす。放たれた【地獄の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD ●人魂の炎
レベル×1個の【人魂 】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ ●後悔の念
【本坪鈴本体 】から【後悔の念を強制的に呼び起こす念】を放ち、【自身が一番後悔している過去の幻を見せる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑7 🔵🔵🔵

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


※1章時、誤操作により一部の方の判定が失敗となるミスが生じてしまいました。
 大変申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。

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●逢魔時に

 ――りぃん、りぃん、りぃん、りぃん、
 ――からからからからからからからから、

 宴も酣、誰そ彼と問う頃に。
 境内にけたたましく鳴り響くは、警鐘。
 この地に集ったひとりの手により、予め一帯へと張り巡らされていた結界糸が、厄災の影を捉えたのだ。


 ――がらん、がらん、


 風鈴の音に混じり、聞こえてくる重く禍々しき鈴の音。
 数瞬遅れて姿を表したのは、鈴のかたちをした妖の群れ。
 ――黄泉の本坪鈴。
 魔を祓い清め、神と繋がるためのものであるそれとは、似て非なるもの共。
 骸の海より出でて、生者を黄泉の国へと無理矢理に導く魑魅魍魎。

 1匹でも逃せば、その鈴の音は下の町に咲く笑顔をひとつ奪うだろう。
 幸い、境内には既に猟兵達以外の姿は無い。
 多少派手に暴れたとしても、被害は大して無いはずだ。

『幾らでもやってくれて良い、町を守るためならば』

 そう、後押しするように。
 柔らかな風が、そっと猟兵達の背を撫でた。
御剣・刀也
さて、飲み食いした分働くか
お前ら雑魚をいくら喰ったところで腹の足しにもならんが、大将前の前座としては十分か

黄泉の門の炎は、第六感、見切り、残像で避けて、ダッシュで一気に間合いを詰めて捨て身の一撃で斬り捨てる
敵は遠距離が得手なので一匹倒したら勇気で被弾を恐れず、ダッシュで一気に間合いを詰めて狙いをつけさせない
自分で決めて進んできた道。後悔なんて欠片もない、命を賭けて闘い、友となった者たちとの出会いは何にも変えられない宝物だから
「お前らごときじゃ俺は楽しめない。まぁ、俺の道の邪魔をするなら、斬り捨てるがな」


●瞬を駆ける
 茜の色に染まる境内、蔓延り始めた魔の気配。
 清々しさの欠片もない、がらりがらりと喧しいだけの鈴の音は、次第に此方へと近付いて。
「……お前ら雑魚をいくら喰ったところで腹の足しにもならんが、大将前の前座としては十分か」
 まぁ、肩慣らしにはなるだろう。そうでなくては退屈で困る。
 あまり期待はしていないが、精々酔いが覚める程度には踊ってくれ。
「――さて、飲み食いした分働くか」
 眼光に宿すは修羅。こきりと首をひとつ鳴らし、風鈴の音が掻き消える程に近くなった其れ等を見据え。
 御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)は刀に手を掛け、魑魅魍魎を迎え討つ。

 ――がらん、がらん、がらん、がらん、

 人間風情が何を抜かす。そう言わんばかりに、本坪鈴の音が嗤う。
 次いで、黄泉の門より出でし地獄の炎が、獲物を焼かんと放たれる。
 だが、戦慣れした刀也にはその程度児戯にも等しく。
 軌道を見切り、残像で往なし。一気に間合いを詰めていく。
 焦った敵が慌てて新たな炎を放とうと、既に遅く。
 襲い来る炎を物ともせず、刀也は手近な本坪鈴を炎ごと一刀のもとに斬り捨てる。
「接近戦は不得手なようだな」
 それならばと、返す刀で別の一体を両断しながら、刀也は更に敵中深くへと斬り込んでいく。
 己の身を顧みぬ刀也の立ち回りに、本坪鈴達の動きが僅かに鈍る。
 無論、そのような好機を見逃すわけがない。
 見惚れる程に美しく、然れど苛烈な剣筋で。立て直す暇も、狙いを付ける隙も与えず、魑魅魍魎を屠って回る。
 苦し紛れに後悔の念で搦め捕ろうとしてくる本坪鈴を片っ端から叩き斬りつつ、刀也はちらりと己の歩みを思い起こす。
 ――ああ、考えるまでもない。これ以外の答えがあるものか。
「自分で決めて進んできた道だ、後悔なんて欠片もない」
 命を賭けて闘い、友となった者達との出会いは何にも変えられない宝物だ。
 それの何を後悔しろと言うのだ。
「お前らごときじゃ俺は楽しめない。まぁ、俺の道の邪魔をするなら、斬り捨てるがな」
 天武古砕流の神髄、一撃必殺の剛剣。
 その前では、如何なる防御も小細工も意味を成さず。
 獅子吼閃かせ、本坪鈴を数体纏めて両断しながら、刀也は未だ見ぬ強敵の訪れを待つのであった。
大成功 🔵🔵🔵