初予知の内容がえっちだった件について
●希望が堕ちる時
「あっ、んっ、はぁ、ん……」
「あ、あ、あぁぁぁぁぁ~~~~っ!!!」
アポカリプスヘルのとある『拠点(ベース)』。人類の反撃の基点となるべきこの中に響き渡るのは嬌声だけであった。
「うふふ……とっても、美味しそう♪」
その光景を椅子に座りながら眺めるのはオブリビオン『夢魔リリス』。見渡す限りで繰り広げられている淫らな宴。そんな中。
「や、ぁ、ら、め……やす、ませてぇ……」
最早自分で動く体力も無く、嘆願する女。しかし、側に駆け寄ってきた狐耳の巫女――『狐焔神道の巫女』たちがその両脇を抱えて……別の男性にあてがう。
「ダメですよ」
「私たちの教義がまだ理解できてないみたいですね?」
最早動く体力も無い男女を、巫女たちが無理矢理動かす。男女二人の口から洩れる声は悲鳴なのか嬌声なのか、その区別がつかない。
にわかに部屋の隅が騒がしくなる。
「ねぇねぇ! まだ隠れている人見つけたよ!」
「まぁ! お年寄りと幼い子供ではないですか」
巫女たちが老人と子供の周りを取り囲む。
「これから先、子供が残せないのなら殺しましょう」
「これから先、子供を残せるのなら快楽に染めましょう」
それは巫女たちからの問いかけでもあり、全ての方針でもあった。その答えを躊躇っているうちに……老人はその胸を剣で貫かれ、子供は悲鳴をあげながら巫女たちの慰み者になる。
その様子を見ながら、いや、笑いながら、両脇に侍らせた裸の男の胸に指を這わせていくリリス。
「ふふふ、頭の中がえっちなことでいっぱいですね」
リリスの言葉の通り、男たちの表情は快楽に染まり切っていて。
「おなかが空きました……いただきます」
それはリリスの『食事』として最高の仕上がりだった。指先からエナジードレインで生命力を吸収していくリリス。
「ああっ! またやってしまいました……」
よほど美味しかったのだろう。加減するつもりが命を吸い尽くしてしまった。これではもう次は『食べられない』。でも……。
「たくさんいるから、別にイイですね」
妖しく微笑みながら舌なめずりするリリス。そう、リリスにとっては視界に映る全ての人々が『食事』。それが巫女たちによって勝手に増えるのだ。こんなに楽しいことは無い。
「ふふ、こういうのを家畜と言うんでしたっけ?」
この拠点はリリスと巫女たちによって堕ちたのだ。それはベースとしても淫らな意味としても。希望の場所であった拠点はいまやリリスの餌場兼養殖場に変わろうとしていた。
●えっちな内容だと思った? 残念!
「決して、わたくしが欲求不満とかそう言う話ではなくてですね?」
予知の内容を語り終えた深護・刹那(花誘う蝶・f03199)が赤面しながらそう告げる。そう、決して刹那がどうこうと言う話でもなく、初夢の話でもなく、予知の内容なんです!
「ともあれ、放っておけば笑い話で済まないのは事実。皆さん、お力を貸してくださいませ」
そう言って刹那が話を続ける。
予知で見た拠点の名前はホフヌングという。
「ここは元々、禁忌のオーバーテクノロジーを封印してあった城でしたの」
もちろん立ち入り禁止の。しかし人類が半壊した後、その禁忌の封印を解くことで一転して強固な拠点へと変わったのだ。
「人が生活できるように改装はしたようですが、基本構造のまま、オブリビオン・ストームに耐えられる城でしたのね」
ゆえに人々のその内を拠点として活用した。また内部に秘蔵されていた武器の類は人類の反抗に大いに役立った。
防御に特化した城の構造は行き来するのも面倒だが、敵の侵攻を食い止めるには役に立つ。仮にオブリビオンの大攻勢があったとしても、強固な城壁と城門で以て時間稼ぎをしている間に、緊急避難用の地下通路から逃げてしまえば、命だけは助かるという。
「まさに完璧……だったのですが」
そこで刹那が表情を曇らせた。
「敵も考えたもので『外からダメなら中から壊してしまえ』と工作員を潜入させましたの」
その潜入したオブリビオンが中から城門を開け放ち、外の仲間たちを招き入れるのだ。ついでに避難通路も破壊するという用意周到さ。
「その結果が先の予知の光景ですわ」
雪崩れ込んできたオブリビオンたちは、そこの人々に狐焔神道の教義――『快楽』と『繁殖』を強要した。
「もちろん選択肢は人々に委ねられていたのですが……」
選択肢など在って無きがごとしだ。教義を『馬鹿げたことだ』と拒否した者は全て殺されて、表面だけでも賛同した者は教義に沿うことをさらに強要された。そして身も心も『教義に染まるまで』巫女たちの『指導』が終わることはなく。染まり終えたなら、もはや教義のことしか頭に無い。その結果が先の予知の光景なのだ。
そして、巫女たちを率いてこの拠点を襲ったのがリリスだ。
「彼女は本来はエッチな夢を見せてエナジーを貪るオブリビオンなのですが……」
世界が荒廃し、そんな夢など人類が滅多に見なくなった結果、物理的に性的なエナジーを食らう存在となっている。勢い余って殺すほどに腹を空かせているようだ。
繁殖を教義とする巫女たちと繁殖の行為の結果生まれるエナジーを食らうリリス。お互いの利害が一致したゆえの結託。
「ハッキリ言って超・迷惑! ゆえに、皆さんにお願いしたいのはふたつ!」
びしっと刹那が2本の指を猟兵に見せる。
「ひとつは襲撃前に拠点に乗り込み、潜入しているオブリビオンを倒すこと!」
今から刹那が転送すれば、オブリビオンが城門を解放するまでに十分間に合う。そして。
「ふたつめは、外から押し寄せてくるオブリビオンたちの退治ですわ!」
城の外で待機している巫女たちをこちらから襲撃して倒す。しかる後に、ボスであるリリスを倒すという算段だ。
ちなみに、外にいるオブリビオンは城門が開かない限り、押し寄せてくることはない。中にいるオブリビオンの対処は焦らず、じっくりやってほしい。
●ここからが本番です
それで、その潜入しているオブリビオンであるが。
「怪しまれないように変装をしていますの。でも皆さんであれば見たらすぐわかるはずですわ」
それは猟兵とオブリビオンの宿命ともいえる力。きっと問題なく看破できる。
「ちなみに外見は……身長は2m、ショットガンを杖にして歩いている、刃物すら通さない厚さの贅肉を纏った、太ったおばあちゃんですわ!」
待って、待ってほしい。今、頭の中に浮かんだ言葉を言うのは今ではない。浮かんだ言葉や疑問はすべてオブリビオンにぶつけてほしい。
「ま、まあ、とりあえずそれを倒すが先決ですわ」
戦闘が始まれば、中の人々は猟兵たちの邪魔にならないように退避してくれる。周りを気にせず、叩きのめしてほしい。
「奪還者に限らず、大切な人々の命を弄ばせるわけにはいきません。皆さん、よろしくお願いしますわね」
そう言って刹那は深々と頭を下げるのであった。
るちる
はじめまして、あるいはこんにちは、るちるです。新年明けましておめでとうございます。
当シナリオは、コミカル楽しいギャグ寄りネタ依頼を目指しています。シリアスはいらっしゃいませ。エログロはお帰りいただきますよー?
シナリオの補足です。
結構危機感溢れるホフヌングですが、この依頼はコミカル楽しいギャグ寄りネタ依頼を目指しています(大事なことなので2回言いました)。もちろんシリアスも大歓迎です。
基本的には頂いたプレイングの雰囲気の通りに書きますが、ひと言『崩壊OK』と記載くださいましたら、全力で崩壊させます、お任せください。
ここからは注意事項です。
まず、版権にはご注意ください。くれぐれも『元ネタそのまま書かないように』お願いします。いいですか? 『そのまま書いちゃダメ』ですよ?
あとは他の人にご迷惑をおかけしないようご配慮をお願いします。
2章以降、えっちな攻撃を仕掛けてくるオブリビオンが出てきます。全年齢なリプレイを目指しておりますゆえ、プレイングを拝見して『うん、これはリプレイが成人向けコーナーになる』と思ったら流します。合わせでも流します。具体的な単語が無くとも、白濁とか愛撫とか、R18が連想される単語や表現があったらアウトと思ってくださいませ。
なお、少年誌レベルの表現を排除する方針ではありません。ラブコメとか微えっちとかは有り。
最後に大切なお約束です。
私るちるは、OPやマスコメに『書いてあること』は必ずその通りにしますが、『書いてないこと』はフリーダムだったりします。つまり決まってなかったり、そもそも設定してないということです。
いいですか? 『OPやマスコメに書いてないことは自由』ですからね?
プレイングに想像は大切ですが、私に限っては『想定は不要』です。書いてあることを基本としましょう。
それでは皆さんのプレイングお待ちしておりまーす。
第1章 ボス戦
『🌗マンマ・ブリガンダ』
|
POW : マンマ・ザ・フルパワー
【解体用チェーンソー】【爆殺グレネードランチャー】【刃物を通さぬ分厚い皮下脂肪】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : グレート・マンモス・アーマー
自身が装備する【大型のマンモスダンプトラック】を変形させ騎乗する事で、自身の移動速度と戦闘力を増強する。
WIZ : サクリファイス・カノンボール
自身の【負傷、又は猟兵から逃げ出した子分の命 】を代償に、【人間大砲から放たれる爆弾を巻き付けた子分】を籠めた一撃を放つ。自分にとって負傷、又は猟兵から逃げ出した子分の命 を失う代償が大きい程、威力は上昇する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
●side:マンマ・ブリガンダ
その姿は老婆であった。
頭にはケープを被って顔を隠し、ゆったりとしたローブで体を隠し、杖を突いてゆっくりと歩いていく。
…………身長が2mあって、分厚い贅肉を纏って、銃を杖代わりにしてなければ。
(ぐふ、ぐふふ、アタシの変装は完璧さぁ……!)
しかし、当の本人は完璧な変装だと思っていた。ほら、現に今すれ違った人たちも何も言ってこないし。バレてない、大丈夫。
マンマ・ブリガンダは邪悪なアウトロー集団を率いる女首領であった。しかし、部下たちをリリスに籠絡され、自身はリリスに降るしかなかったのだ。
でもそれで終わりとは、マンマ・ブリガンダも思っていない。反撃の時を待っている。そのためには雑務であろうと言われたことは完璧にこなそう。
(アタシみたいな美しく聡明で強い女を部下にしたのがアンタの運の尽きさね!)
美しく聡明で強いがゆえに何でも完璧なのだ、それが彼女のポリシー。
そして、いまは耐える時と、入り口ホールへ向かうのであった。
●side:拠点の人々
老婆(変装したマンマ・ブリガンダ)とすれ違った男二人は、こっそり振り返りながらひそひそ話をしていた。
「なぁ、アレ、絶対アヤシイって!」
「わ、わかってるよ! でもどうすりゃいいんだよ!」
何か言ったら即殺されそうだし。皆で取り囲んでもどうにも出来なさそうだし。本当にどう対処すればいいのか。
二人で悩んでいたところへ、猟兵たちが現れた。
「あ、あなたたちは!」
「お願いです! 奴は向こうへ行きました!」
二人のナビゲートで猟兵たちは入り口ホールへと向かう。
●そして邂逅する
ホフヌングの城の入り口にあたる大きな城門。その前にマンマ・ブリガンダは立っていた。ここから外に至るまでの城門を全て開けていけば、防御など無きに等しい。
まずはひとつ目。城門の閂にその手がかかろうとする瞬間。
マンマ・ブリガンダがいる入り口ホールへ猟兵たちが駆けこんできた。マンマ・ブリガンダの姿を認めて戦闘態勢に入る猟兵たち。
「な、な、こんなか弱い婆に武器を向けるなんて……!」
老婆を装ったまま吃驚した演技をするマンマ・ブリガンダ。
さぁ叫べ猟兵たち! 今が戦闘開始の時!
フリル・インレアン
ふえぇ、きっとあの方が潜入者さんです。
どうして、誰も気づかないのでしょうか?
きっと、凄腕の奪還者さんに見えているんですね。
あ、あまりにもジロジロ見すぎてしまったので気づかれてしまいました。
人気の無い方へと誘われています。
このままついて行ったら私も予知のような目に合わされるんですね。
でも、ついて行かないとここの人達が襲われてしまいますし
ついて行くしかありません。
ふええええええぇ・・・。
マンマさんを強化している力をどうにかしないといけませんね。
お洗濯の魔法で武器を落としてしまいましょう。
チェーンソーにグレネードランチャーに・・・
皮下脂肪ですか?
ふえぇ、マンマさんがスリムになってしまいました。
黒木・摩那
崩壊OK
まずは潜入しているオブリビオンを探し出して倒さないと、
門が開けられて、拠点が大変なことになってしまいます。
しかし、潜入しているというオブリビオンがいくら宿命の敵と言っても
そんなに簡単に見つけられるのでしょうか……
いた。
なんか誰が見てもあからさまに怪しいんですけど。
よく中に入れてもらえましたね。
ともかく。見つけたからにはそこまでです。
ここはもう通行止めです。
まずは相手の武器を狙います。
ヨーヨー『エクリプス』で戦います【なぎ払い】。
質量を軽くして、反応性重視に設定します。
ヨーヨーの軌道を【念動力】で操ることで、回避困難にしつつ、相手の武器を【武器落とし】して、【念動力】で回収します。
水瀬・和奏
※アドリブ・絡みOKです
いくらなんでも、そんなバレバレの変装をしたオブリビオンが本当にいるわけが…本当にいたー!?
…ですよね、あれは気付いてても言い出せないですよね…
接敵したら、あなたみたいなおばあちゃんがいるワケないじゃないですか!
とツッコミを入れつつ戦闘開始
ユーベルコードは威力重視、アームドフォートで砲撃戦を挑みます
体は頑丈そうですけど、すべての火器を【一斉発射】して火力で圧倒すれば押し切れる、はずです…!
接近された場合はスタングレネードを投げて【目潰し】して【時間稼ぎ】、一旦間合いを取り再度攻撃
御桜・八重
【POW】崩壊OK!
「か弱いお婆ちゃん、なわけないでしょうー!」
ブリガンダの前に立ちはだかり、
「その目は、獲物を狙う獣の目だよっ!」
バーンと指を突きつけます。
わたしにはお見通し的な姿勢でカッコつけてたら、
他の猟兵に容姿等を指摘されて、あ、そう言えばって顔に。
グレネードを掻い潜ってブリガンダに接近!
ブリガンダの目前で【スクワッド・パレヱド】を発動。
震脚のような一歩の踏み込みを突進力に変え、
連続発動でお腹の脂肪を周囲に『後退』させます!
その機を逃さず二刀で攻撃!
左の妖刀でチェーンソーを逸らし、
右の退魔刀を脂肪が薄くなった腹部に突き入れます。
サムライエンパイアで磨いた攻防一体の二刀流、どうだっ!
●何故かタイムラグ
同じように転送されたのに、何故かひとりだけ先にホフヌングに着いたフリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)。ノースリーブにフレアスカートという姿の少女が辺りを見渡す。そして、見つけた。
(ふえぇ、きっとあの方が潜入者さんです)
一発で看破するフリル。というか、だ。
(どうして、誰も気づかないのでしょうか?)
ですよねー。
(きっと、凄腕の奪還者さんに見えているんですね)
うん、まぁ、そういう見方もあるか。あるね。正しい。
その時、不意にマンマ・ブリガンダが振り向く。
(あ、あまりにもジロジロ見すぎてしまったので気づかれてしまいました……人気の無い方へと誘われています)
それは単にマンマ・ブリガンダが人気の無い方へ行っているだけでは?
(ふぇ、このままついて行ったら私も予知のような目に合わされるんですね)
早い早い。予知の内容まで辿り着くのが早い。
(でも、ついて行かないとここの人達が襲われてしまいますし……ついて行くしかありません。ふええええええぇ……)
そんなわけで小走りでマンマ・ブリガンダが行った方へ向かうフリルなのでした。
●本隊(?)到着
フリルに遅れること10分ほど。ホフヌングに転送された御桜・八重(桜巫女・f23090)、黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)、水瀬・和奏(歩く武器庫・f06753)は潜入者とすれ違ったという男性二人が指さした方向へ、廊下を駆けていた。
「まずは潜入しているオブリビオンを探し出して倒さないと」
走りながら摩那が呟く。セーラー服に黒の指ぬきグローブで武装した摩那はどう見てもスケバン……こほん。
ともかく、だ。城門が開けられてしまえば、拠点が大変なことになるのは明白の理。しかし。
(オブリビオンがいくら宿命の敵と言ってもそんなに簡単に見つけられるのでしょうか……)
摩那によぎる不安。そう、グリモア猟兵はああ言ったが、それは本当なのだろうか。それは横を走る和奏も同じだった。
(いくらなんでも、そんなバレバレの変装をしたオブリビオンが本当にいるわけが……)
ブラウスにブレザー姿で駆ける和奏はどう見ても高校生……こほん。
とにかく、そんなの本当にいたら、すぐにわかるし、何か手を打つのが自然というものだ。だから、アレ、グリモア猟兵に騙されているのでは?
そんな不安を抱えつつ、走る足を止めない摩那と和奏。すぐ後ろを走る八重もきっと同じような不安を抱えているはず……はず。そして八重は完全に巫女さんでした。
走る3人を見かけた思春期の子がいたらちょっと性癖歪むじゃなかろうか(良い意味で)。
それはさておき。
だだだっと駆け込んだ入り口ホールを見渡す3人。そこにいたのは猟兵であるフリルと。
「 い た 」
「本当にいたーーー
!!!?」
マンマ・ブリガンダを見て、思わず&ほほ同時に声が出る摩那と和奏。
そして和奏はじっと見て、ほろりと涙を流す。
「……ですよね、あれは気付いてても言い出せないですよね……」
あれはちょっと近寄れない。というか、微笑みながら近寄ってきたら思わず崖から飛び降りることも辞さない覚悟だ。そういうやつ。
そんな感じである意味放心状態の摩那と和奏……の横を弾丸のように駆け抜けるのは八重であった。ちょっと勢い余って既に抜刀してたりする。
「な、な、こんなか弱い婆に武器を向けるなんて……!」
マンマ・ブリガンダが驚いた演技をする! しかし!
「か弱いお婆ちゃん、なわけないでしょうー!」
立ち止まり、マンマ・ブリガンダに対して、バーンと指を突き付ける八重。
「その目は、獲物を狙う獣の目だよっ!」
「いきなりぶっこんだー!?」
そんな八重の光景を見て和奏が思わずツッコむ。しかし、このビッグウェーブ(?)に乗り遅れるわけにはいかない!
「あなたみたいなおばあちゃんがいるワケないじゃないですか!」
「なんだって!?」
数重なるツッコミにとうとう、マンマ・ブリガンダも地声で反応してしまった。めっちゃドスの効いた声である。
「何故、何故アタシの完璧な変装がバレたんだい……?」
「なんか誰が見てもあからさまに怪しいんですけど。よく中に入れてもらえましたね」
「あ、そう言えば」
「え、今?!」
摩那の言葉に、妙に納得する八重をツッコむ和奏。忙しいな!
「ともかく」
こほん、と咳払いをする摩那。
「見つけたからにはそこまでです」
びしっと指さして摩那が宣戦布告!
フリルも交えて、戦闘開始です!
●女たちの戦い
「ここはもう通行止めです」
「ああ、そうかい! ならぶち壊すまでさぁ!!」
摩那の挑発に、解体用チェーンソーのエンジンを回すマンマ・ブリガンダ。そのまま下から削り上げるようにしてチェーンソーを振り上げる!
「通行止め、と言いました!」
迫りくるチェーンソーを素早く体を回転させて回避する摩那。くるりと回転することで作り上げた死角。そこから左手を翻して放つのはヨーヨーの『エクリプス』。曰く、謎金属で超頑丈。これの真価はその可変機構にある!
「いきますよ!」
彼女の不意を突くために、質量を軽くして反応性を重視した設定にカスタマイズしたエクリプスは摩那の思った軌道で、マンマ・ブリガンダに襲いかかる。
「甘いねぇ!」
エクリプスの速度に反応して、チェーンソーでワイヤーを切ろうとするマンマ・ブリガンダ。しかし、それもまた摩那の予想済!
くん、とワイヤーに右手の人差し指を引っ掛けてチェーンソーを回避。無理矢理に軌道を変えたエクリプスは死に体になる……と見せかけて。
「これで、どうですか!」
念動力でさらに軌道を変えたエクリプスが、マンマ・ブリガンダの死角から回避困難な一撃を叩き込む。狙いの先は……マンマ・ブリガンダのチェーンソー!
「ぐぅ?!」
エクリプスが手の甲に直撃し、その衝撃でマンマ・ブリガンダがチェーンソーを落とす。
「どちらが甘かったのか、という話ですね」
想定通り、武器落としを成した摩那が念動力で素早くチェーンソーを回収する。
「ええいっ!」
チェーンソーを失ったマンマ・ブリガンダは爆殺グレネードランチャーを構える。トリガーを引く……その前に!
「体は頑丈そうですけど」
和奏の照準の方が速かった。既に構えたアームドフォート、そして眼球に装着されたサイバーアイから、和奏が選んだ戦術は攻撃力重視の砲撃戦。
「すべての火器を一斉発射して火力で圧倒すれば押し切れる、はずです……!」
トリガーを引く和奏。ユーベルコード『ガンラック・ガール』が火を噴く。主砲が直撃し、多数のミサイル群がマンマ・ブリガンダに降り注ぐ。次々と爆発するミサイルの爆炎に包まれるマンマ・ブリガンダ。
「ぐ、おぉ、これしきぃ……」
爆炎がはれて姿を現わすマンマ・ブリガンダ。ダメージは蓄積されているが、まだ倒すまでは至らない。どうやら刃物を通さぬ分厚い皮下脂肪が防御の要のようだ。
「マンマ・ブリガンダさんを強化している力をどうにかしないといけませんね」
その様子を見たフリルがこくりと頷く。
「お洗濯の魔法で落としてしまいましょう」
とフリルが詠唱するのは、ユーベルコード『身嗜みを整えるお洗濯の魔法』。しつこい汚れはもちろんのこと、『強化効果』すらも叩き落とすという連撃が放たれ、直撃する。
「ふえぇ、マンマ・ブリガンダさんがスリムになってしまいました」
「なっとらんわ!」
フリルの言葉にツッコみ返すマンマ・ブリガンダ。脂肪は全然減っていない……が、確実に攻防ともに力を削がれ、劣勢に追い込まれている。
「ちぃっ、本当にうっとうしいねぇ! これで弾け飛びな!!」
起死回生を狙って放つ爆殺グレネードランチャー。しかし、それを掻い潜って接近するのは……八重!
「ちぇすとー!!」
ユーベルコード『スクワッド・パレヱド』がマンマ・ブリガンダの腹に直撃する。その突進によって腹の肉が波打ち、突進力を逃がすために、贅肉が脇腹の方へ押し寄せられる。結果、腹の正面に手薄な場所が出来た!
直後、八重の後ろで爆発するグレネード。その爆風が八重を襲うが。
「ここだー!」
背中に爆風を受けつつ、それすらも勢いに乗せて。八重の右手に退魔刀『陽刀・桜花爛漫』と左手に妖刀『闇刀・宵闇血桜』が煌めく。
「甘いんだよ!」
「どっちが!」
グレネードランチャーの砲身で八重を叩き潰そうとするマンマ・ブリガンダの一撃を宵闇血桜で受け流し、すかさず桜花爛漫による突きを腹部に叩き込む八重。
「サムライエンパイアで磨いた攻防一体の二刀流、どうだっ!」
桜花爛漫を引き抜き、声高らかに告げる八重。
「がっ、ごっ……て、めぇ……!」
対して、チンピラのような言葉を零すマンマ・ブリガンダ。完全に動きが止まった、今が攻め時!
「ふえぇぇ、じっとしていてくださいね~?」
フリルの『身嗜みを整えるお洗濯の魔法』の連撃が八重の抉った傷の周りをさらに攻撃していく。
「ウロボロス起動……!」
ワイヤーを通じてヨーヨーに帯電させた摩那の一撃がさらに叩き込まれ。
「目標を確認、安全装置解除! もう一度!」
セーフティを解除した和奏の正真正銘、全力の『ガンラック・ガール』が解き放たれる。
「これで、トドメだー!」
爆炎を突っ切って、八重の『スクワッド・パレヱド』がマンマ・ブリガンダに直撃する!
そして。
「あっ!?」
「ふえぇぇぇ!?」
戦闘の余波で閂が緩んでいたのか、城門が開き。八重の『スクワッド・パレヱド』で吹っ飛んだマンマ・ブリガンダがそのまま外に放り出される。
そのことに動揺する八重とフリルに。
「まあ、そんなこともあります」
「どっちにしろ外に行くわけですし。ちょうど良かったです」
摩那と和奏が落ち着いてと声をかけ。
何にせよ、当初の目的であったマンマ・ブリガンダの潜入工作は防げた。後は外に待機しているオブリビオンを倒すのみ!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アルトリウス・セレスタイト
自慢の体格を活かしていれば成功の目もあったろうに
放浪して辿り着いた協力者でも装えば良かったのではないか
敵へは顕理輝光で対処
常時身に纏う故、準備不要
攻撃へは『絶理』『刻真』で異なる時間に自身を起き影響を回避
攻撃分含め必要な魔力は『超克』で“外”より汲み上げ、行う行動は全行程を『刻真』で無限加速し即座に終える
魔眼・封絶で拘束
確認次第即座に
行動と能力発露を封じる魔眼故、捕らえればユーベルコードも霧散する
何をしていようと消え失せるだろう
拘束中は魔力を溜めた瞳の内部に『再帰』で魔眼の力を循環させ保持
万一拘束を逃れたら即座に再拘束する
魔眼の「準備」も『刻真』の固有時加速で即座に終え逃さない
※アドリブ歓迎
●マンマの末期
「がっ、はぁ、はぁ、ちっ、命拾いしたね」
八重の最後の一撃は本当に危なかった。だが、どうにか命を繋いだ状態で、外に放り出されたのも事実。もはやリリスの元に帰る義理もなかろう。
「このまま逃げて、また起ち上げればいいさぁ、ぐふふ……」
下卑た笑いを零しながら、ホフヌングより離れようとするマンマ
「自慢の体格を活かしていれば成功の目もあったろうに」
「誰だい!?」
背後から聞こえてきた声にマンマが振り向く。そこにいたのはひとりの猟兵、アルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)であった。
「放浪して辿り着いた協力者でも装えば良かったのではないか」
マンマの問いには答えず、アルトリウスはただそう告げて。
「ちぃぃぃ! だが、ここまで追いかけてきたお前が不運だよ!」
そう、『ここ』には。マンマが奥の手にと隠しておいた人間大砲がある。それを引っ張り出し、自身の更なる負傷を代償に放つマンマ。
しかし。
「無駄だ」
事も無げに、その砲弾を弾くアルトリウス。彼の纏う『絶理』――世の理から術者を切り離す楔たる断絶の原理が、攻撃そのものを遮断する。
「淀め」
ひと言。そう詠唱(つげて)。アルトリウスの心眼がマンマを捉え、世界の根源から伸びる原理の力によって、彼女の一切の行為、能力発露が一時的に封じられる。
「がっ!? おい、何をした、てめぇ!」
不可視の原理の力によって完全に身動きが取れないマンマがアルトリウスに罵詈雑言を叩き付けるが、彼は取り合わない。
そしてアルトリウスは『再帰』の原理を選択する。紋章が輝き、無限を為す礎となる循環の原理が稼働する。『一時的を無限に放てば』、効果時間は永続に等しい。
「終わりだ」
アルトリウスのその言葉が、マンマの聞いた最期の言葉であった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『狐焔神道の巫女』
|
POW : 私達と神様の御加護と御慈悲を共に享受しましょう!
【腰に付けた御神籤筒】から、【炎を媒体とした性的な幻覚】の術を操る悪魔「【快楽と繁殖を司る狐焔神】」を召喚する。ただし命令に従わせるには、強さに応じた交渉が必要。
SPD : 狐焔神道は、どんな変態的な行為でも受け入れます!
【あらゆる性的な快楽を満たしたい】という願いを【猟兵と、その場にいる一般人】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
WIZ : 難しい事は考えず、皆で楽しく快楽に溺れましょう!
【自身を慰める行為、または他者と交わる行為】を披露した指定の全対象に【自分も快楽に溺れて行為に混ざりたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
●狐娘たちは誘惑する
城から遠く離れた位置に待機していた『狐焔神道の巫女』たち。彼女らが待つのは、人間どもの城ホフヌングの城門が開く時。
そして、ついにホフヌングの城門が開いた。
「まあ、合図ですわ!」
「いきましょう、我らが教義を示すために」
我先にと駆け出す巫女たち。
しかし。
彼女らの想定と違ったのは、開いた城門が再度閉じていくこと。そして、城壁の前に『巫女たちを待ち構えていた』猟兵たちがいたことだ。
「なっ……これはいったい」
「いえ、猟兵と言えど、教義に従うのなら。堕ちてしまえば何ら変わりないのですから」
気を取り直して、猟兵と相対する巫女たち。
対して、猟兵たちは既に身構えている。グリモア猟兵の話から、巫女たちが誘惑を仕掛けてくること、性的な搦め手を使ってくることは既に分かっている。
誘惑や搦め手を断固としてはね返して戦うもよし、相手の隙を誘うために一時的に敵の策に引っかかるのも手だろう。どのような手段を取るかは各人に委ねられているが、これだけは覚えておいてほしい。
狐焔神道の巫女らの教義に染まるということは、すなわち敗北である、と。
巫女たちを倒すことが、今ここに猟兵たちが集っている理由なのだから。
●side:狐焔神道の巫女
「ああ、でも……」
いまだ距離――間合いを測っている猟兵たちに対して、巫女たちは立ち止まる。
「相手は猟兵、無策で挑むのもまた無謀。ならば……」
そう言って、腰に付けた御神籤筒を手に取る巫女たち。
「せめて『昂ぶって』から参るとしましょう」
筒より召喚される『快楽と繁殖を司る狐焔神』。それらが炎を操り、巫女たちに性的な幻覚を見せていく。
「あぁっ……身体が、疼く……」
その刺激に抗おうともせず、巫女たちは快楽に身を委ねる。
幻覚に抱きつき、肌をこすり合わせ、舌を絡める。耐え切れず服を脱ぎ出す巫女もいるほどに、激しく巫女たちは快楽を求める……!
「あぁ、もっと、もっと……!」
「狐焔神さま! ご加護を、ご慈悲をくださいませ!」
口々に巫女たちが訴え、炎の幻覚が揺らぐ。決まった形を持たぬ炎がゆえに『あらゆる性的な快楽を満たしたい』という巫女たちの要望を満たしていく幻覚。
「そう、ですっ、我らにっ、難し、あんっ、はぁっ……!」
「難しい、ことなど、ひつようなっんっくぅ~~~っ!」
「皆で、皆で、快楽に溺れまっ、ぁぁぁぁあああっ!!!」
巫女たちが快楽に身を委ね切った結果、周辺に満ちる濃厚で……それは空気を塗り替えるかのような、淫靡な侵食。
そして巫女たちはゆっくりと身を起こす。
「ふ、ふふ……猟兵たちにも、この身の火照りを伝えねば」
「さすれば、猟兵とて、昂ぶりを抑えきれないはず」
「その昂ぶりに身を委ねるか、あるいは抗しきるか」
息は荒く、頬は紅気を帯びて。身体の火照りも昂ぶりもそのままに猟兵たちがいる方向へ向かう巫女たち。
「では改めて。猟兵たち。我らが教義をご覧召しませ」
★シナリオ捕捉追記
色々あいまいだった(特にプレイング採用基準)と思いましたので追記します。
・巫女たちの攻撃ないしはその攻撃を受けた結果、えっちな雰囲気になることを否定する気はありません。
なので、プレイングに書く内容としてあげるなら『巫女たちの攻撃を受けたらどんな反応をするか』がひとつあります。
その反応としては、徹底的に回避するというのもありですし、快楽に身を委ねる方針もありです。ただし表現は少年誌レベル(ジャンプとか)になります。
最終的に『正気に戻って攻撃する等で巫女たちを倒すのか、それとも快楽に身を委ね続けるのか』もプレイングに書く内容として挙げられます。
その上で、プレイングの内容が過激すぎて何をどうやっても『成人向けコーナーの表現にしかならない』というものは、すみません、書けません。
・逆に巫女たちに主導権を渡したくない人はそんな感じのことをプレイングにお願いします。
・つまり、楽しんでもいいのですよ?(ただし表現は以下略)
・巫女たちは猟兵一人当たり最低2~3人の予定。プレイングの内容に応じて変更します。
・上記の追記程度の表現は採用する基準内です。
アルトリウス・セレスタイト
変わった教義の宗教もあったものだ
敵へは顕理輝光で対処
常時身に纏う故、準備不要
攻撃へは『絶理』『刻真』で異なる時間に自身を置き影響を回避
攻撃分含め必要な魔力は『超克』で“外”より汲み上げ、行動は全行程を『刻真』で無限加速し即座に終える
空理で消去
対象は戦域のオブリビオン
猟兵に気付けば籠絡を試みてくるのだろう
何もせずとも条件は満たされる
仮に術中に嵌った猟兵がいても障害は全て「無視」されるのだから影響はない
此方に気付いた個体全て同時に消去していく
異変を察知すればその個体は此方へ意識を向け、何かの感情を喚起されるだろう
後は繰り返しで済むな
殲滅まで継続する
●その身は模倣なれば
『狐焔神道の巫女』たち自分に向けて殺到してくる。
「さぁ! 『快楽』と『繁殖』を! 私たちと為しましょう!」
巫女たちの叫びを聞いて、アルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)はひと言呟く。
「変わった教義の宗教もあったものだ」
それは驚嘆でも呆れでもなく、単なる感想。ゆえにアルトリウスはその場に立ちつくしたまま、抱きつこうと文字通り飛び掛かってきた巫女たちを『かわす』。
「えっ、きゃぁぁぁぁ!!」
霞のように手応えがなく、顔から地面に突っ込む巫女たち。その場に居て『その場に在らず』というアルトリウスの『絶理』と『刻真』の効果だ。
すぐさまアルトリウスと向き合った巫女たちは口々に叫ぶ。
「いけません、そのような顔をしていては!」
「難しい事は考えず、皆で楽しく快楽に溺れましょう!」
そう言って巫女たちはアルトリウスの前で自身を慰める行為を始める。
しかし。
「……」
アルトリウスから零れるのは嘆息ひとつ。巫女たちの行動は、おそらく刻真がなくとも、彼に影響を与えることは無かったであろう。
何故なら、彼は『人の肉体と精神を纏い駆動する、模倣に過ぎぬ身』ゆえに。その出自から、そもそも今の彼にとって巫女たちの行為は何ら意味が無いのだ。自分も快楽に溺れて行為に混ざりたいという感情どころか、動揺すら与えることができない。
ゆえに返す言葉はたったのひと言。
「凪げ」
ユーベルコード『空理』。アルトリウスのみが認識できる世界の外へ通じる亀裂を通じて、巫女たちを虚無へ還す。悲鳴をあげながら亀裂に吸い込まれていく巫女たち。
「さて」
目の前から巫女たちがいなくなったのを確認した後、アルトリウスは踵を返す。その視線の先には、他の猟兵たちへ向かう巫女たち。
本来、『空理』は対象の数を求めない。しかし、一度ですべてが片付かなかったのは、巫女たちが彼を認識してないがゆえ。『空理』もまた相手に感情を与えたことを切欠とする力だからだ。
(猟兵に気付けば籠絡を試みてくるのだろう)
というアルトリウスの推測は正しい。しかし、この戦場に猟兵はアルトリウスひとりではない。ならば。
(後は、繰り返すのみ)
殲滅するまで同じことを繰り返せばいいだけだ。
次の標的に向けて、ゆっくりと歩を進めるアルトリウスであった。
大成功
🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふ、ふ、え、え、え、ぇぇ。
そ、そ、そ、そんなこと人前で言える訳ないじゃないですか。
それに、叶えてもらうなら、こんな殺風景な場所じゃなくて、ロマンチックな場所がいいですよ。
好きな人と手を繋いだり、キ、キ、キスをしたいなんて。
こうなったら、ガジェットショータイムです。
ふえ?あ、あのアヒルさん。
あのガジェットは何ですか?
ふえ、快楽を手を繋いだりキスと言っているお子様には早すぎるってひどいですよ。
それに、アレの使い方は狐焔神道の巫女さん達が知っているから大丈夫・・・なんですか?
ふえぇ、アヒルさん待ってくださいよ。
●大きな帽子とアヒルさん
フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)は狐焔神道の巫女に囲まれてしまった!
「ふ、ふ、え、え、え、ぇぇ……」
おどおどびくびく震えるフリル。対して巫女たちはじりじりと間合いを詰めて来ている。それは一撃必殺(?)を狙っているからでもあり、単に品定めしているからもである。
「さぁ! あなたの願いを言ってみて!」
「狐焔神道は、どんなことでも受け入れます!」
訳注:こと=変態的な行為。
しかし、そんな訳がフリルに伝わるわけも無く。
「そ、そ、そ、そんなこと人前で言える訳ないじゃないですか」
ガジェットのアヒルさんをぎゅっと抱きしめつつ、頬を赤らめてフリルは目を瞑って首をふるふる。その脳裏にあったのは。
(好きな人と手を繋いだり、キ、キ、キスをしたいなんて)
そんなこと言えるわけないんです!
それにそんな夢のある話、叶えてもらうなら、こんな殺風景な場所じゃなくて、ロマンチックな場所がいいに決まってる。
しかし、巫女たちは止まらないっていうか勝手に推測した。
「大丈夫です! 狐焔神道ならばその願いも叶います!」
「大丈夫です! 快楽は全てを克服します!」
「……全然、大丈夫じゃない感じなんですけどぉ」
涙目のフリル。全然伝わってない。しかし、さらりと巫女たちのユーベルコードを回避していたのは僥倖であった。賛同人数ゼロ……ゼロはどんだけ割っても……エラーにしかならないのである。
巫女たちの第一波をかわしたものの、相手はまだあきらめていない!
「こうなったら、『ガジェットショータイム』です」
というわけで、アヒルさんの力を借りて、ユーベルコード『ガジェットショータイム』を使うフリル。そこら中に召喚される、不思議な形の何か。ガジェットショータイムで呼び出した以上は、この場に有効なはずであるが……。
「ふえ? あ、あのアヒルさん。あのガジェットは何ですか?」
思わずアヒルさんに問いかけるフリル。
「ふえ、快楽は、手を繋いだりキスと言っているお子様には早すぎるってひどいですよ」
なんか酷いこと言われているようである。アヒルさん何者なの……?(ガジェットです)
「……アレの使い方は狐焔神道の巫女さん達が知っているから大丈夫……なんですか?」
アヒルさん待ってアヒルさん。何を召喚したのアヒルさん!!
「ふえぇ、アヒルさん待ってくださいよ」
フリルをその場から引き離すように、アヒルさんは飛び立って行きました。
アヒルさんの助力により、この場はフリルの勝利! ただし、ここから先はフリルの目に触れることも無く、さらにお見せ(描写)できなくなりました、まる。
成功
🔵🔵🔴
御桜・八重
【POW】
「な、な、なにやってんのーっ!?」
雄しべと雌しべが云々程度の知識しかない小学生には正視に耐えない光景に、
目をグルグルさせてぷしゅーっと茹でダコ状態になるのでした。
想像以上の事態にフリーズ気味だけど、それでも敵は襲ってくる!
あの子たちに侵入されたらとんでもないことになるのは自明の理。
頬を叩いて気合を入れ直し、二刀を構えて戦闘開始!
彼女らをよく見ると、邪気の源は腰のお御籤箱のよう。
ならば!
掴みかかる彼女らを躱してお御籤箱を狙いすまし、
二刀を振るって【強制改心刀】発動!
「邪気退散っ!」
邪気を払えば、彼女らも力を失うはず。
あとは躯の海にお帰り願うよーっ!
ううー、わたしお嫁にいけるかなぁ…?
水瀬・和奏
アドリブ・絡みOK
…そ、想像以上に恥ずかしい格好ですね…(割と失礼)
えっ、いえ私そういうのはちょっと…ってこっち来たー!?
フルバースト・マキシマムを使用
持ってきた武器を片っ端から【一斉発射】し、攻撃可能な範囲内の敵を全て【範囲攻撃】
狐焔神を呼び出される前に先手を打って潰せれば最高ですが、
それができない場合は巫女ごと狐焔神を攻撃
巫女の攻撃はもう全力で回避。エッチなのはいけないと思います…!
幻覚を見せられたりした場合は【気合い】で頑張って耐えます
●教育に悪いと思います
狐焔神道の巫女たちが、対猟兵の事前行動として自身を高ぶらせていたその行為を見て。
「な、な、なにやってんのーっ!?」
御桜・八重(桜巫女・f23090)は、お目めグルグル、頭からぷしゅーっと湯気が出てるような茹でダコ状態になりました。まったく、『雄しべと雌しべが~』とか程度の知識しかない小学生くらいの子に何見せてるんですか。
「……そ、想像以上に恥ずかしい格好ですね……」
その横で立ってた水瀬・和奏(歩く武器庫・f06753)は和奏で割と失礼なことをさらっと言っていた。個人の感覚は大事にしよう!
「えっ、興味があるですって!?」
「えっ、いえ私そういうのはちょっと」
しかし、巫女たちとは全然会話が成り立っていない。よし、今のうちに吹き飛ばそう。
そう、思って和奏が武器を構えるよりも、先に巫女たちが(勝手に誤解して)和奏のために御神籤筒から狐焔神を呼び出す……いっぱい。
「私達と神様の御加護と御慈悲を共に享受しましょう!」
「ってこっち来たー!?」
すごい勢いで迫ってくる巫女たちと狐焔神を見て、和奏は思わず叫ぶのでした。
巫女たちwith狐焔神がワンセットで大量に迫ってくる。もちろん炎で作られた性的な幻覚もバンバン飛んでくる。しかし、和奏の横にいる八重はいまだに茹でダコってる……!
「くっ、こうなったら……!」
スタングレネードを投擲。その閃光で一時的に、こちらと向こうの視界を覆い隠す和奏。狙うのは次の一瞬。
「エッチなのはいけないと思います……!」
閃光が消えた瞬間に、ユーベルコード『フルバースト・マキシマム』をぶっ放す和奏。待ち構えていた分、準備の時間はばっちりだ。大型対物ライフルから重機関銃まで、持ってきた武器で片っ端から一斉射撃して、巫女ごと狐焔神を広範囲に吹き飛ばしていく。
「ハッ?!」
その盛大な爆音に、我を取り戻す八重。そう、今は戦闘中なのだ、いつまでもフリーズしているわけにはいかないし、何より。
「あの子たちに侵入されたらとんでもないことになるのは自明の理!」
城を守るためにはここを突破されるわけにはいかないと、八重は頬を叩いて気合を入れ直し、愛刀の『陽刀・桜花爛漫』と『闇刀・宵闇血桜』を構える。
目の前の巫女たちは、和奏の攻撃で次々と力尽きていっているが、まだ全てを骸の海に還したわけではない。爆風に耐えながら、しかし身動きができない巫女たちへ視線を遣る八重。
(狙いは……あそこ!)
目を細め、この場に満ちる邪気の源を探る……辿った先は腰の御神籤筒!
「ならば!」
銃弾の雨をかい潜りながら巫女たちに接近する八重。
「邪気退散っ!」
ユーベルコード『強制改心刀』発動! 振るわれた二刀が御神籤筒に詰まっている邪気を斬り、祓う。
(邪気を払えば、彼女らも力を失うはず)
八重はくるりと振り返ってトドメの一撃を振りかぶる。
「あとは躯の海にお帰り願、うにゃーっ?!」
刀を振り下ろす前に、目に入ってきた巫女の姿は意図せず、大変刺激的な状態でして。
「みぎゃー!」
全力で刀を振り下ろす八重。
「そんな性的な教育はまだ早すぎると思います!」
そこに和奏お姉さんからのツッコミ(という名の『フルバースト・マキシマム』)が再度巫女たちに発射されて。
目の前の巫女さん達は全員、ようやく骸の海にお帰りいただいたのでした、まる。
「ううー、わたしお嫁にいけるかなぁ……?」
「よしよし」
戦闘後、膝から崩れ落ちる八重を和奏が慰めていたそうな。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
黒木・摩那
うわー。さすがは快楽教団。
ストレートな手で来ましたね。
しかし、こんなときこそ【気合い】です。
愛用の唐辛子ビンを口に含んで、正気を保とうとします。
しかし、巫女さん、たくさんいますね。
今回は先ほど、マンマとの戦いでチェーンソーを入手したので、
これを使いましょう。
【武器改造】で、サイキックワイヤーとチェーンソーを組み合わせます。
あとはチェーンソーをワイヤーを通して、【念動力】で操作して、
巫女を【なぎ払い】ます。
マンマのチェーンソーが迫ってきたら、えっちな気分も吹き飛ぶというものです。
でも、さすがにこの唐辛子はきつすぎました(涙目)。
●すぷらったー?
自身を高ぶらせて迫ってくる狐焔神道の巫女たち。
「うわー……」
その様子を見て、黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)はドン引きでした。
「さすがは快楽教団。ストレートな手で来ましたね」
しかし、こんな時こそ気合が重要。腰に下げた調味料ポーチから愛用の唐辛子ビンを取り出し、口に含む摩那。この刺激(一説によると辛さは死を想起させる刺激だそうな)が摩那を正気に保ってくれるはずだ。
(巫女さん、たくさんいますね)
冷静に戦況を確認する摩那。巫女が複数、そしてその巫女が呼び出した狐焔神が加わって、とってもたくさん。城門のすぐ手前に位置する摩那を突破されたら、後は悲劇が待つのみだ。そんなことをさせるわけにはいかない。
「これを使いましょう」
と摩那が手にしたのは、先の戦いでマンマ・ブリガンダの手から叩き落とした解体用チェーンソーである。これに武器改造の要領で、サイキックワイヤーをチェーンソーの取っ手に結び付け、角度を調整。ワイヤーの反対側に持ち手を作って、『振り回せる』ようにする摩那。あとは。
「いきますよ!」
チェーンソーのエンジンを入れて、盛大に始動させる。その音に反応した巫女たちが口々に、同じ言葉を叫ぶ。
「私達と神様の御加護と御慈悲を共に享受しましょう!」
そう言って巫女たちが性的な幻覚を飛ばしてくる。そのいかがわしい何かに唐辛子の刺激で耐えながら、反撃に『喧しい』と言わんばかりに摩那がチェーンソーを振り回す。振り回し始めると同時に念動力で加速! 軌道を調整して、正確に巫女たちをなぎ払っていく。恐るべき念動力の冴えである。若干すぷらったー?
(マンマのチェーンソーが迫ってきたら、えっちな気分も吹き飛ぶというものです)
という摩那の読みであったが。
「くっ、私たちは痛みすらも快楽に……死ぬのはいけないと思います!」
そんなプレイも大丈夫なのかもしれないが、死は怖いらしい。突っ込んできた巫女たちが急ブレーキして反転、一斉に逃げ出していく。
この調子で仕掛けていけば、摩那がここを陣取っている限り、そして他の猟兵たちが全滅でもしない限り、城門を突破されることはなさそうである。
「でも、さすがにこの唐辛子はきつすぎました」
めっちゃ涙目になっている摩那でした。
成功
🔵🔵🔴
ミケ・ナーハ
「私がお相手しましょう♪」
しゅるしゅると帯をほどき
忍装束を脱ぎ『猫又覚醒』
尻尾が2本に増えた猫又に♪
元々、可愛い系の美人で
豊満な胸をはじめスタイル抜群ですが
人ならざる美しさの妖艶な姿となり
敵を【誘惑】見惚れさせます♪
裸ですがピンクのオーラで
肝心な所は隠れます♪
複数の敵の敏感な所を【見切り】
【念動力】で同時に刺激し
主導権をこちらに♪
「んんっ♪」
豊かな胸を押し当てて抱きつき
口づけし、胸を揉み
1人ずつ快楽に溺れさせます♪
「おやすみなさい♪」
敵の策にはまったように見えますが
スライムを加工した『スライム糸』を
快楽で無警戒な敵に絡ませ
【生命力吸収】して倒します。
敵は快楽で、倒された事に気付かないでしょう。
●猫又艶技
狐焔神道の巫女たちが次々と猟兵たちに倒されていく。そんな中、立ち塞がったのはミケ・ナーハ(にゃんにゃんくノ一・f08989)であった。
「私がお相手しましょう♪」
しゅるしゅると音を立てて帯をほどき、忍装束を脱ぎ捨てたミケはユーベルコード『猫又覚醒』を発動する。元々スタイル抜群だったミケが、尻尾が2本となった猫又となったことで人ならざる妖艶な姿で、巫女たちを誘惑する。
「そうです! 難しい事は考えず、皆で楽しく快楽に溺れましょう!」
その仕草を『肯定』とみなした巫女たちは、ある者は自身を慰める行為をはじめ、ある者はミケと交わるべく、駆け寄ってくる。
「ふふふ♪」
その巫女たちの力にミケは一部で応じながらも、溺れることはせず……否。ミケが自分の前に差し出した手、その指が艶めかしく動く。
「ひゃんっ」
「あんっ」
直後、嬌声をあげる巫女たち。それは不意に訪れた強い快感によるものだ。
「まだまだ♪」
ミケの指が空を掴むようにして、さらに激しく動いていく。
「あっ、そ、んっ」
「ふぁ、なっ、んっぅ……!」
「なっ、なにっ、ふっ、あぁぁっ」
ミケが『猫又覚醒』による高精度念動力を巫女たちの敏感なところを見切って刺激していく。ミケの指先が操る見えない手に弄ばれるようにして、巫女たちが快楽に身を捩らせていく。
不意打ちからの強烈な刺激で完全に主導権を握ったミケはゆっくりと巫女たちに近付いていく。
「ここからが、本番ですよ♪」
「んんっ?!」
直接。豊かな胸の谷間に巫女の顔を挟み込むミケ。そしてその手は巫女の胸に優しく刺激して。
「んんっ♪」
口づけして、更なる快楽を巫女に注ぎ込む。ひとりひとり、ゆっくりと確実に、快楽に溺れさせるように。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「あっ……んっ……」
ミケの手と口と念動力が与える快楽の刺激に、最早立つことすらできなくなっていく巫女たち。地面に横たわりながら、しかしミケから与えられる快楽が途切れることは無く。ただただ甘い刺激を受け止め続けている。
そしてミケの前にいた巫女たちが全て横たわった後。
「ふふっ♪」
ミケが微笑みながら、両手を振るう。その指先が伸びるのは念動力……ではなく、『スライム糸』。細く、複数の糸が快楽で無警戒な巫女たちに絡みついていく。
「おやすみなさい♪」
その言葉は終わりの言葉。ミケがスライム糸を伝って巫女たちのの生命力を吸い上げていく。
「ひっ、ふぁ……んっぅ……」
「あっ、あっ、あ、ぁぁぁ……」
生命力を吸われる感覚すら快楽となっている巫女たちに、ミケの攻撃を抗う術はなく。快楽の内に小さく体を痙攣させながら、ゆっくりとその身体が消滅していく。
そしてミケの前から狐焔神道の巫女たちはすべて消え去ったのだ。
「ごちそうさまでした♪」
満足げなミケのみを残して。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『夢魔リリス』
|
POW : エナジードレイン
【盗み攻撃/大食い/騎乗/奉仕/誘惑】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【性癖と習性と味】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD : 夢魔の楽淫
【あの子を快楽漬けにしてエナジーを貪りたい】という願いを【自分のSNSを利用する人々】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
WIZ : 夢魔の籠絡
自身が操縦する【夢魔のテクニック】の【誘惑/おびき寄せ/大食い/盗み攻撃/奉仕】と【騎乗/大食い/盗み攻撃/奉仕/継戦能力】を増強する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
●夢魔は揺蕩う
「……?」
それは『夢魔リリス』がわずかばかりの惰眠を貪っていた間に起きた。惰眠と言っても食事でも何でもなく、この世界における、今の彼女にとっては暇潰しでしかない。だからこそ、今の彼女は直接『餌』のもとへ赴いて、その手練手管なテクで堕とし、食らい尽くしていくのだ。
そんな暇潰しの間に、配下であった『狐焔神道の巫女』たちは全滅し、思い描いていた理想は露となって消えていた。
「そんな……!」
これから怠惰に、精気を貪る計画が台無しだ。
何故、こんなことが……?
理由はすぐわかった。こちらに向かってくる人影――猟兵たちの仕業だと。
こんな事態にリリスは怒り……すぐに閃いた。
「ああ、でも……」
ゆっくりと立ち上り、遠くの猟兵たちを見据える。
「アタシが全部食べちゃえばいいんだ……♪」
そう、全部。
目の前の猟兵たちも城の中の人間たちも。全部全部、食べて吸い尽くして。お腹がいっぱいになったら、また考えればいい。
「ああ……美味しそう♪」
口端から零れる涎を舌なめずりで拭って。リリスは淫靡な笑みを浮かべるのであった。
★シナリオ捕捉追記
・描写レベルは2章と同程度です。
・リリスはユーベルコードに従ってえっちな攻撃を仕掛けてきます(今回は物理的なものが多い)
・プレイングにはリリスに攻撃を仕掛けれた時の反応やどういう風に行動するかをお書きください。
・楽しんでもいいのですよ?(ただし表現は以下略)
アルトリウス・セレスタイト
こいつで最後か
敵へは顕理輝光で対処
常時身に纏う故、準備不要
攻撃へは『絶理』『刻真』で異なる時間に自身を置き影響を回避
必要な魔力は攻撃分含め『超克』で“外”より汲み上げ、行動は全行程を『刻真』で無限加速し即座に終える
破界で掃討
対象はオブリビオンのみ
高速詠唱を『再帰』で無限循環
「瞬きの間もなく」天を覆う数の魔弾を生成、目標を包囲する形に誘導しての飽和攻撃
特に遠慮する必要もないので討滅まで一切途切れず攻撃継続
常に生成と射出を続け何もさせないつもりで
障害は無視される故に目標以外は影響を受けない筈だが視界は遮るか
他の猟兵の様子を見てある程度は攻撃の頻度を調整
※アドリブ歓迎
●天より降る蒼き
ホフヌングの城門、その左翼に当たる方向から。
『夢魔リリス』は、背中の翼で浮かび、城に向けて飛んでいた。
――もう、お腹がすいてすいて、たまらない!
その欲望を抑えることなく、リリスは餌――えっちなエネルギーを吸い取れる存在を求めて進む。
そのリリスの前に現れたのは、アルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)であった。
「……っ!」
瞬時に夢魔の籠絡を仕掛けようとリリスが速度を上げる。強化された盗み攻撃の要領でアルトリウスの隙を突くリリス。
「いただきます!」
攻撃のついでに馬乗りになって精気を吸いつくそうと伸ばされたリリスの手が、空を切る。
「……!?」
動揺するリリスを尻目にアルトリウスが呟く。
「こいつで最後か」
アルトリウスの常時身に纏う光――顕理輝光『絶理』『刻真』の力でありとあらゆる影響を受けない存在となっている。ゆえに攻撃を受けても応じる必要すら無く。アルトリウスの視線はリリスを捉えるのみ。
「行き止まりだ」
ユーベルコード『破界』。高速詠唱と『再帰』による魔力循環によるユーベルコード連続使用。それによって『瞬きの間もなく』万象を根源から消去する蒼光の魔弾が天を覆うようにして生成される。それらはリリスを目標として、天から降る。
「チッ」
対して空腹の獣は大きく舌打ちをする。リリスにとって、触れることもできない今のアルトリウスはまさに『絵に描いた餅』。何も仕掛けることなく、ただ滅ぼされるのでは不公平にも程がある。
「付き合っていられません!」
アルトリウスから逃げるように反転するリリス。
しかし、アルトリウスにとっても特に遠慮する必要もなく。
「終わりだ」
討滅するまで。アルトリウスは蒼光の魔弾の生成と射出を繰り返す。
そして、アルトリウスの『目の前にいたリリス』は『破界』の力で根源から消去されたのであった。
成功
🔵🔵🔴
●第二幕が始まる
びくん。
それは暗闇の中で不意に痙攣した。
「……とても不快です……」
『夢魔リリス』が呟く。ゆっくりと身体を起こし、手や足が動くかを確認する。
この身体はリリスが『夢の中』に残しておいたバックアップのようなもの。とはいっても、この世界の『人』の攻撃に対してしか意味は無い。何故なら、普通は猟兵によって倒されたならば、メインが骸の海に叩き返されると同時にこのバックアップも引きずられるようにして骸の海へ落とされるからだ。
おそらくはメインが相対した猟兵の攻撃が普通ではない、『根源から消し去る』ものであったため、夢に繋がる魔力経路(パス)が途切れたがゆえの無事。偶然としか言いようがない。
「でも……」
お腹のすき具合はひどいものだが、まだ命がある。
リリスは改めて、ホフヌングへ向かうのであった。
フリル・インレアン
あ、よかった、これは先程と同じユーベルコードです。
今度も不発ですね。
ふえええ、なんで賛同者さんがどんどん増えていっているんですか。
ふえ、今度のは賛同者さんの対象が違うって、どうしましょう。
こうなったら、ガジェットショータイムです。
ふえ、あのガジェットさんというよりロゴは何でしょうか?
・・・、ごめんなさい、私でもあれは知っています。
R18+ですね。
でもそれだと全然意味がないですよね。
あ、数字が下がりました。
Gになりました。
全年齢対象なら願いの荒唐無稽さが∞ということなんですね。
さすがです、アヒルさん。
ふえええええ・・・。
逃げようとしたアヒルさんをリリスさんに投げつけました。
●アヒルさん!?
『夢魔リリス』が空腹を満たすために、ホフヌングへと飛ぶ。その経路上に待機していたのは、フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)であった。
「……!」
まずは軽く。リリスがフリルの前に急降下する。
「ふええぇ」
不意に現れたリリスを見て、きょどるフリル。おろおろしている間に、リリスはコウモリ型の何かを取り出す。それはリリスが使っているSNSに繋がるソーシャル・ドローンであった。
ぱしゃ。かたたたっ。
リリスの手が素早く動く。これはどう考えても投稿している。そして。
(あ、よかった、これは先程と同じユーベルコードです)
フリルもまたフィーリングでリリスがユーベルコードを使っていることを感じ取っていた。先の『狐焔神道の巫女』が使っていたものによく似ていることも。
なので、今回も不発だろうなぁとか、フリルは思っていたわけであるが。
びくん。
「ふぇ?」
あれ、なんか身体がちょっと熱いような。首を傾げるフリル。それを見て、リリスがコウモリ型ドローンを飛ばしてくる。フリルの目の前でディスプレイされるSNSの画面。
「ふえええ、なんで賛同者さんがどんどん増えていっているんですか」
さっきリリスがアップした呟きに、めっちゃ『いいね』がついていた。むしろ今も増えている。そう、『猟兵と、その場にいる一般人』と『自分のSNSを利用する人々』の差はめっちゃ絶大であった。
そして『あの子(フリル)を快楽漬けにしてエナジーを貪りたい』という願いは、リリスにとってはそんなに荒唐無稽でもないもんだから、夢魔の楽淫の効果はうなぎのぼりである。これはやばい。実にやばい。
「こうなったら、ガジェットショータイムです」
危機的状況を乗り切るため、フリルがユーベルコード『ガジェットショータイム』を放つ。そんなわけで手にしたアヒルさんの力を基に、『いま戦っている対象に有効な変な形のガジェット』が召喚されたわけであるが。
「ふえ、あのガジェットさん……何でしょうか?」
変な形のガジェットではあるんだけれども、何やらロゴのようにも見える。じーっと見てみるフリル、ひとつ思い当たった。
「……あ。『R18+』ですね」
どこかの世界で見た観覧年齢制限の区分であった。R18+、つまり18歳以上が見ることができる、あれやこれやである。しかし、だ。
(でもそれだと全然意味がないですよね)
基本的にR18+が一番上の区分なのだから、だれでも見ることができるという状態。それに意味は無いはず……とフリルが思っていたら、ガジェット(ロゴ)が光り出した!
「な、何ですかコレ!?」
「あ、数字が下がっていきます」
動揺するリリスに、実況するフリル。18からどんどん数字が下がっていき、最後にガジェットの形が『G』になる。『年齢を問わず、どなたでもご覧いただけます』というやつだ。
直後。
「ちょっ、え、なんで、なんですか!?」
コウモリ型ドローンをばしばし叩くリリス。どうやらドローン、というよりSNSそのものがエラーを吐いているらしい。
「あ、なるほど」
ぽむ、と掌を叩くフリル。
「全年齢対象なら願いの荒唐無稽さが∞ということなんですね」
なるほど。
夢魔の楽淫の願いはリリスという存在であればそうおかしな願いではない。しかし、それはあくまで『リリス』や『リリスのありのまま』を許容できる『R18+』な世界の話。そこを『えっちな世界はいけません!』と『G』の世界にしてしまえば、その願いはまったく実現のしようがない。荒唐無稽にも程がある、ということになるのだ。
願いをどうにかするのではなく、周りの環境を書き換える。あの光は、世界(の描写レベル)に干渉していたのだ!
これは1本取られた。めっちゃメタいけど!
つまり、またしても割り算できなくなったユーベルコードは不発を起こした。
「さすがです、アヒルさん」
フリルがアヒルさんに話しかける。その時、リリスが逃げようとした。
「ふえええええ……」
そこで、何故か逃げ出そうとしていたアヒルさんをリリスに投げつけるフリルでした。
大成功
🔵🔵🔵
黒木・摩那
やっと出てきましたね。
さっさと出てこないから、巫女さんは全滅しちゃいましたよ。
残りはあなたひとり。さっさと終わらせましょう。
ルーンソードで戦います。
UC【偃月招雷】で帯電【属性攻撃】して【先制攻撃】からの【なぎ払い】します。
えっちな攻撃はくすぐりには弱いです。
いや、ダメだって、そんなところ!
あ~、もうしつこい!!
しかし、そんな時には先に実施済みの唐辛子の気合いを……でも、アレはさすがにきつかったので、今度はリリスに試しましょう。
刺激的でしょ?
●くすぐりって、えっちぃ
フリルの前では形勢不利、と判断した『夢魔リリス』が高速で離脱する。
「もう……!」
今はお腹が空いて、それ以外考えたくないのに。空を飛びながら意識が朦朧と仕掛けたその瞬間。
地上から不意に衝撃波が飛んでくる。空を大きくなぎ払うかのごとく放たれたそれはかわすのも容易ではなく。咄嗟に身を捩ったものの、衝撃波がリリスの体をかすめる。
「ぎっ?!」
衝撃波に触れた部位から伝播してきた雷。感電して、そのまま墜落するリリス。
「やっと出てきましたね」
黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)がルーンソード『緋月絢爛』と言葉をリリスに突き付ける。先の衝撃波は摩那のユーベルコード『偃月招雷』によるもの。緋月絢爛に帯電させ、なぎ払いの斬撃を衝撃波として、リリスを叩き落としたのだ。
「さっさと出てこないから、巫女さんは全滅しちゃいましたよ」
と言いながら油断なく距離を詰める摩那。
「残りはあなたひとり。さっさと終わらせましょう。」
「終わるの、どっち?」
「……!」
それは摩那の不意とついたとかそういうレベルでは無く。単純に空腹が成した限界の速さ。盗み攻撃で摩那の靴を盗み、足を掬ってそのまま押し倒すリリス。
「しまっ……!」
流れるようにリリスがが摩那の上に馬乗りする。その状態からリリスが繰り出すのはもちろん、ご奉仕、という名の……素早く両手を摩那の胸に手を伸ばすリリス。それを察した摩那が同じく高速で対応、腕で胸をガードする。
「くぅ……お腹がすいた!」
もはや空腹すぎて思考が脳筋になりすぎているのか、摩那のガードを解くために、不意に摩那の脇腹をくすぐり始めるリリス。
「ちょっ?! いや、ダメだって、そんなところ!」
攻撃が予想外過ぎたのか、くすぐられながら身悶えする摩那。しかし、ガードを解くと漏れなく夢魔のテクニックでご奉仕(意味深)されてしまう!
「やめなさいって!」
「やだー!」
子供か、というほどしつこくくすぐり続けるリリスに、摩那もぼちぼち耐え切れなくなってきまして。
「あ~、もうしつこい!!」
ガードしながら隙を窺っていた摩那が、プチギレした。
(こんな時は、先の唐辛子の気合で……でも、アレはさすがにきつい)
(というか、リリスに試せばいいのでは?)
(あ、おあつらえ向きに大きく開いた口が)
ここまで思考1秒。
素早く調味料ポーチから取り出した唐辛子のビンの口を開け、そのままリリスの口に投げ込む摩那。
「$%&☆●&%$?!」
辛すぎてびっくりするリリスに対して。
「刺激的でしょ?」
摩那は不敵に笑いながら、緋月絢爛に再度『偃月招雷』の雷を纏わせて。
上段からの一撃でリリスを大きく斬り裂くのであった。
成功
🔵🔵🔴
御桜・八重
【POW】
リリスを前にして睨みつける。
なんか、やり辛い。
殺気を感じないというか…
「ひゃん!」
隙を見てはあっちこっちくすぐってくるんだもん!
しかも帯を引っ張って服を緩めてくるから、
巫女服がはだけそう…
くっそう、遊んでるなーっ!
ぞくり。
ニヤニヤとからかうような目の奥に潜む、蛇のような視線。
遊んでいるように見せかけて、獲物を狙っている…?
理解した。
アイツを倒さないとベースが崩壊する!
覚悟を決めて目を瞑り自然体で立つ。
くすぐりはフェイント。
本命はわたしの深いところを狙ってくる。
…来た!
わたしを抱きすくめた腕が服の中に滑り込んだ瞬間、桜吹雪に変化。
彼女のすぐ後ろで実体化し、交差させた二刀で首を刎ねる!
●くすぐりはえっちに通じる?
「もうっ! もう!」
『夢魔リリス』がほうぼうの体で摩那の前から逃げ出す。先の戦闘で摩那からほんのわずかばかり吸収したとはいえ、そろそろ活動するエネルギーそのものがなくなってきた。
「見つけたっ」
この好機を逃す御桜・八重(桜巫女・f23090)ではない。逃げ出したリリスを捉え、リリスを睨みつける。
「……」
「……」
しばし無言で間合いを測り合う二人。
(なんか、やり辛い……)
八重が感じる居心地の悪さ。リリスとしては空腹を満たす行動であるために殺気のようなものが感じられないのだ。
一瞬の逡巡。その隙へリリスが急接近する。
「……っ!」
咄嗟に急所(?)をガードする八重。しかし、リリスもそれを想定していたのか、伸びてきた手が行ったことは。
「ひゃん!」
脇腹をくすぐることであった。慌てて距離を取る八重。後ろに回り込んでくすぐるリリス。悲鳴を上げる八重。
そんなことを繰り返すこと数度。
「ぜーっ、ぜーっ……」
八重の息が荒くなってくる。くすぐってるだけかと思いきや、帯を引っ張って服を緩めてくるもんだから、巫女服がそろそろはだけそうである。
(くっそう、遊んでるなーっ!)
きっ、とリリスを再度睨みつけた瞬間。
――ぞくり。
不意に感じる悪寒。見ればリリスの表情が変わっている。ニヤニヤとからかうような目、その奥に潜む……蛇のような視線。それはまるで獲物を仕留める前の獣のような……。
――ああ、遊んでると思いきや。
全ては『八重の味』を覚えるための仕込みだったのだ。その瞬間、八重は理解する。
(アイツを倒さないとベースが崩壊する!)
エナジーを食らうことしか考えていない獣。これをこのまま野放しにするわけにはいかない!
覚悟を決めて、目を瞑り、自然体で立つ八重。押さえていた手を離したことで、巫女服がわずかにはだける。それを見たリリスが……舌なめずりする。
――次は本命が来る。わたしの深いところを狙ってくる。
そう確信して八重はその瞬間を待つ。じりじりと焦らされ、待たされ、されど冷静に…………来た!
目の前のリリスの気配が背後に現れる。伸びてくる腕が服の中に滑り込む感触。リリスが八重を抱きすくめようとした……その刹那。
八重の体が桜吹雪に変化する。ざぁっ、と風に流れる桜の花弁。それはリリスの腕をすり抜けて……彼女のすぐ後ろで八重が実体化する。ユーベルコード『桜吹雪化身ノ舞』。それはリリスの不意を突くには十二分な。
「覚悟っ!」
裂帛の気合とともに、手にした『陽刀・桜花爛漫』と『闇刀・宵闇血桜』を振るう八重。鋭く振り抜かれた刀がリリスを交差に斬り裂くのであった。
成功
🔵🔵🔴
アレクシア・アークライト
夢魔って言う割には、ナイフを持っていたり、包帯を巻いていたりするのね。
ひょっとして、夢魔のコスプレをしている中二病患者だったりして。
ちょっとその包帯の下を見せてもらおうかしら。
などと不用意に近付いたことが敗因だったのか。
触られた部位に感じる圧倒的快楽と脱力。
力を入れて振り払うこともできず、次第にその快楽を求め――、
などという状態に陥ったら、分身を火焔に変換して敵を灼く。
ああいう奴と対峙するのは初めてだから、分身をけしかけてみたけど、性別見境なしなのね。
まだまだおかわりはあるから、存分に味わいなさい。
敵に触られたら、火焔、氷結、雷霆に変換される分身を何体も作り出し、攻撃を仕掛けさせる。
●夢の終わりに
「がっ……はぁっ……」
八重の強烈な一撃に『夢魔リリス』は撤退を決める。このまま無理に進んで滅ぶよりは、とした判断。空を飛び、高速で立ち去ろうとする。
しかし。
「がっ?!」
不意に『見えない壁』にぶつかるリリス。そして『上からの』強烈な力で地面に叩き落とされる。
「夢魔って言う割には、ナイフを持っていたり、包帯を巻いていたりするのね」
声の主はアレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)。彼女の操る力場がリリスの退路を断ったのだ。
「……っ」
地面に伏しながらアレクシアを睨みつけるリリス。
「ひょっとして、夢魔のコスプレをしている中二病患者だったりして。ちょっとその包帯の下を見せてもらおうかしら」
もはや虫の息と判断したアレクシアがリリスに近づき、包帯をしている腕を取ろうと手を伸ばす……。
「わけが、わかりません!」
「……っ!」
その隙を逃すリリスでは無かった。不用意に近付いたその代償。それはリリスのエナジードレイン。リリスに掴まれた腕から力が抜けて、否、力が吸われていく。
「あ、あは♪」
「くっ……あ、あぁ……んっ……」
嬉しそうなリリスの声、そして何かに耐えるアレクシアの声。掴まれた部分から力が抜けると同時に、広がっていく圧倒的な快楽。堕ちてしまいそうな気だるげで、それでいて沸き上がる熱のような。
「ふ、ふふ、『こう』ですね?」
「ひゃうんっ?!」
普段の彼女からは絶対に零れないような喘ぎ。それがアレクシアの口を突いて零れる。
「ぁ、くっ……んっうぅ!?」
リリスがアレクシアを徐々に『学んで』いき、それによってエナジードレインが加速していく。
「あ、は♪ 美味しい……美味しい!!」
吸い取ったエナジーの味にリリスが歓喜する。勢いのままアレクシアを押し倒し、馬乗りになるリリス。リリスの手がアレクシアの胸に伸びる。
「っ!」
アレクシアがその手を振り払おうとするが、その腕すらもリリスの腕に絡め取られ、唇を押し付けられ、つぅっ、と這う舌がアレクシアのエナジーを吸い取っていく。空いている手がアレクシアの胸元へ潜り込み、肌を撫で回す。
「はぁっ、はぁっ、ん……くっ……あぁぁっ!」
そしてアレクシアの限界を超えた快楽がリリスからもたらされる。流し込まれるような快楽に、身体をびくんびくんと震えさせて。そのままリリスの成すがままにされるアレクシア。
「……ぁ……ぁ……もっ……と……」
ついに快楽に抗わなくなり、逆に快楽を求めるように。リリスの首にアレクシアが腕を回す。
――その瞬間。
アレクシアの身体が突如燃え上がる。正確には腕に、脚に、炎が灯り、リリスを焼く。
「いっ、ぎゃぁぁぁぁ!」
リリスからあがる悲鳴。それでもなおアレクシアは蕩けた表情でリリスに抱きついて離れない。炎の灯る範囲が広がり、密着した炎がリリスを焼く。
「はなれっ、はなれてっ!」
「こういう奴と対峙するのは初めてだから……」
その声はリリスの後方から響き。炎に焼かれながら振り返ったリリスが見たものは、『アレクシア』であった。
「分身をけしかけてみたけど……性別見境なしなのね」
『本物の』アレクシアの手が掲げられ、作用した力場によって炎がより燃え盛る。
「あ、やめ、いや、あ、あ……!」
リリスの表情が痛みに歪む。それは快楽の表情はとても似ていて、しかし根本的に違う。
「まだまだおかわりはあるから、存分に味わいなさい」
アレクシアのユーベルコード『分身』で召喚される分身たち。それぞれに力場を纏わせ、『敵に触られたら、火焔、氷結、雷霆に変換され』るようにしてから、それらをリリスにけしかける。
「やっ、いや、いやぁぁぁぁぁ!!!」
炎の個体にしがみつかれ、身動きが取れないリリスが絶叫する。
「それが最後の晩餐……なんてね」
冗談っぽく呟いたアレクシアの前で、迸った炎と氷と雷(いかずち)がリリスを跡形も無く滅ぼすのであった。
●希望は灯り続ける
その拠点の名前はホフヌング。
そこに押し寄せた悪意、オブリビオンたちは猟兵たちの手で全て排除された。ホフヌングが堕ちる未来は滅して消えた。
ホフヌング、その名が意味する『希望』はいまだ灯り続けている。
大成功
🔵🔵🔵