●アックス&ウィザーズ
かつて栄華を極めた小国がある。
だが、それも長くは続かなかった。
突然の流行り病によって国王が死に、感染を恐れた国民達が一斉に逃げ出し、今では城だけが残っている。
そこに棲みついたのが……リザードマン達であった。
リザードマン達は竜を信奉しており、捧げモノをする事によって、様々な恩恵を得ているらしい。
彼らが求めるのは、鉱物や金属……。
どれも彼らが崇める竜が好むモノだった。
しかし、竜が満足する事はない。
貪欲なまでに鉱物や金属を求め、リザードマン達に近隣の村々を襲わせていた。
「鱗無き者達は我々に狩られるために存在している。故に、容赦をする必要はない。邪魔をするなら殺せ! そして、奪え! 無抵抗であれば、労働力として、死ぬまで炭鉱で働かせろ! 何故なら、我々は選ばれた存在ッ! その資格があるッ! 絶対にあるッ! 何故なら、この地を統べるのは我々リザードマンなのだから……!」
リザードマンの王ケルベスが、沢山のリザードマンを前にして叫ぶ。
彼らが繁栄するため……沢山の労働力を獲得するため……リザードマン達に躊躇いはなかった。
●ガジルからの依頼
「人間が鱗無き者って言われるんだったら、キマイラは何と言われるんだろ?」
そんな疑問を感じながら、ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が今回の依頼を説明した。
どうやら、放棄された城にリザードマンが棲みつき、付近の村々を襲っているようだ。
リザードマンはトカゲのような外見を持ち、硬い鱗を纏った種族で、性格は獰猛で荒々しく、肉弾戦を好むようである。
彼らは『帝竜』を信奉しており、自分達以外は下等種として見下し、鉱山などで強制的に働かせているらしい。
そのため、近隣の村々でリザードマンの存在が問題視されているものの、強固な城壁や監視塔、統制された兵士が大勢いるため、正面からの突破は難しいだ。
そういった意味でも、城の地下を流れる下水を通っていく必要があるのだが、半ばゴミ捨て場と化しているため、色々な意味で覚悟が必要になるだろう。
だが、このままリザードマン達を放っておけば、犠牲者は増えていくばかりなので、覚悟を決めて城に攻め入って欲しいという事だ。
ゆうきつかさ
基本的にオープニングに書かれていない事は、プレイング次第でいくらでも変化させる事が出来ると考えてください。
逆に言えば、プレイング次第で、自分にとって有利な状況を作り出す事が出来ます。
自分がいかに格好良く活躍する事が出来るのか考えた上で、次に繋がる流れを作っていきましょう。
まず一章は城内への潜入がメインになります。
二章はリザードマンとの戦闘がメインです。
三章はリザードマンが崇める合金竜オレイカルコスとの戦闘がメインです。
プレイングは4月21日8時30分まで受け付けています。
第1章 冒険
『難攻不落の城』
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POW : 重要設備の破壊を行う
SPD : 諜報活動により警備の隙や施設の弱点を調査
WIZ : 罠や陽動により敵戦力を削る
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レイチェル・ケイトリン
重要設備をこわしてほかの猟兵さんが潜入しやすくするね。
いや、うろこなんかどうでもいいんだよね。
昔の人がつくった壁や塔を勝手につかってる、そのかたさをまわりのひとはきにしてるんだから。
「念動力」で「星に願いを」をつかって監視塔と城壁を攻撃するよ。
防御設備のとこにさらわれた人がいるともおもえないし威力重視で「範囲攻撃」をつかって「吹き飛ばし」ていくの。
この能力の特長は攻撃の起点が大空だからわたしがどこか敵にはわかんないこと。
魔法じゃないから魔力とかもかんじさせないしね。
わたしはこの攻撃をいくらでもつづけられるの。
そしたら敵は兵士をそのこわされた壁とかにあつめなきゃいけないから、中は手薄になるよね。
ベルクト・ドラケンスバーグ
SPD
「なるほど、確かに鱗あるものこそ高等種。そして竜の容姿と能力をも持ち合わせたドラゴニアンである我こそが至高の存在ということだ。」
リザードマンたちが占領する城まで飛行して中庭に直接降り立ち、鱗至上主義への賛同を表明しつつ、自分は帝竜とリザードマンを取り持つ存在であるという主張を信じさせ信頼を獲得するよう試みながら、警備の隙や施設の弱点などをこっそり調査します。
バルディート・ラーガ
【SPD】
ヒッヒッヒ、こりゃアお誂え向きなお仕事じゃアねエですかい。何故ならばあっしこそは鱗ありしモノ。
……や、向こうサンからどう見えてンのかは分かんねえですけども。
そのへん歩いてるリザードマンをお一人とっ捕まえて蛇腕でキュッと締め、装備を剥いで変装。「目立たない」よにしつつ、怪しむ輩は「コミュ力」で言いくるめて堂々と正面から入り込んで行きやしょ。
しかしコレだけじゃア中に入れンのはあっし一人。つーワケで、潜り込んだらなるべくクリティカルな位置の下水口を探査。
そっから下水道を逆へと下り、手っ取り早い通り道を見つけてお仲間に共有しやしょう。
セレヴィス・デュラクシード
■SPD行動
ボクにもリザードマンの友達が居たけど決してそんな思い上がった事は言わなかった
その友達はもう居ないけど、だけどこんな奴等のせいでリザードマンが悪く言われるのは我慢出来ないんだよっ!
下水を行くよ臭いや汚れなんてボクは気にしない、森で生活してた頃だってそんな事気にした事無かったし
【狐の威を借る狐】で発見され難い手の平サイズの分身を呼び出して先行偵察させつつ安全なルートを探して奥へ進むんだよ
先行させた分身とボクの間の通路は安全だけど時間が経てば情報の信頼性が怪しくなるよ、身を低く身軽にダッシュするんだよ
※
普段ならば「にゃはは」と笑い、歩く際腕大振り、靴から効果音出そうな、悪戯大好き快活娘
スピネル・クローバルド
WIZ判定の行動を取る
■心情
人間が殺されたり、労働力にされたりなど、
見過ごすわけには行きませんね。
必ずリザードマンを懲らしめましょう。
■行動
罠や陽動を行って、城の中に潜入しましょうか。
視力や暗視、聞き耳で、敵の総数を把握しておきますね。
地形の利用も駆使して、下水道を通って移動します。
フォックスファイアでの陽動も行います。
狐火を動かして、敵の注意を狐火に向けさせて
敵を罠の位置まで誘導したり、警護している場所から遠ざけたり等します。
敵との戦闘は可能な限り避ける様に注意しますね。
後は、仲間の猟兵との合図を取り合ったり、
情報を共有しつつ協力して行動しますね。
メンカル・プルモーサ
…リザードマン…帝竜信仰とかいうもあるのか…ちょっと気になる…
…それにしても、下水か…箒に乗ってなるべく汚れないように進もう…
…下水を抜けて場内に入れたらリザードマンに見つかりそうにない場所で浄化の術式を使って軽く匂いと汚れを消す…(余裕があれば着替えも)
…その後は【不思議な追跡者】を使ってリザードマン達の配置と城の地図を作成…だいたいの配置や地図が完成したら…【夜飛び唄うは虎鶫】を【消え去りしマリー】でリザードマンに見つからないように姿を消して各種センサーで隠し通路も探す…
ここが戦で滅んだのではなく、放棄された城なら使われてない隠し通路が幾つかあるはず…それを利用すれば優位に事を進められる…
●さらなる高等種
「まさか、貴方様のような高貴な御方が、この地に訪れて下さるとは……」
リザードマンの王ケルベスにとって、それは誤算であった。
リザードマンよりも、さらに上……ドラゴンの最も近き存在……。
それが彼らのイメージするドラゴニアンであった。
それ故に、ベルクト・ドラケンスバーグ(ドラゴニアンの竜騎士・f05011)の扱いに困ったのは、言うまでもない。
最悪、自分の地位が脅かされてしまう可能性もあるのだから……。
「……なるほど、確かに鱗あるものこそ高等種。そして竜の容姿と能力をも持ち合わせたドラゴニアンである我こそが至高の存在ということか」
一方、ベルクトは落ち着いた様子で、ケルベスの話を聞いていた。
彼らと接触するため、上空から城の中に降り立った瞬間、まわりにいたリザードマン達が崩れ落ちるように祈りを捧げたところを見る限り、彼らにとってドラゴニアンは神にも等しい存在。
そんな自分の姿を見たケルベスの表情には、明らかに戸惑いがあった。
それでも、必死に平静を装っているようだが、動揺の色を隠す事が出来ないのか、激しく目が泳いでいた。
「もう少し詳しい話を聞きたいのだが……」
ベルクトの言葉に、ケルベスが目を丸くした。
「あ、いや……それよりも食事を……。イイ肉が入ったので、是非……」
そう言ってケルベスが愛想笑いを浮かべつつ、ベルクトを奥の部屋に連れていく。
だが、その言葉に反して、ケルベスの身体から漂っていたのは、ベルクトに対する殺意であった。
●下水道
「……リザードマン……帝竜信仰とかいうもあるのか……ちょっと気になる……」
その頃、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は物思いに更けながら、飛行式箒【リントブルム】に乗って下水道の中を進んでいた。
下水道の中は異常に蒸し暑く、ネットリとこびりつきそうな勢いで、身体に臭気が纏わりついてきた。
その原因となっているのは、城で破棄された生ゴミだった。
どうやら、城に棲むリザードマン達は、ケモノの肉を好んで食べているらしく、下水には沢山の骨や食べ残しが浮かんでいた。
「ボクにもリザードマンの友達が居たけど決してそんな思い上がった事は言わなかった。その友達はもう居ないけど、こんな奴等のせいでリザードマンが悪く言われるのは我慢出来ないんだよっ!」
それとは対照的に、セレヴィス・デュラクシード(複製サレシ幻想ノ狐姫・f04842)は下水のニオイをモノともせず、水面に浮かんだゴミを掻き分けていた。
その友達から帝竜信仰について話を聞いた事が無かったため、リザードマンの中でもごく一部が信仰しているモノなのかも知れない。
「……ここは……地下の……牢屋……?」
しばらくして、メンカル達は地下の牢屋に辿り着いた。
牢屋はしばらく使われていなかったらしく、どれも鍵が開いていた。
もしかすると、牢屋に閉じ込めておくよりも、その場で命を奪った方が手っ取り早いという考えから、リザードマン達は使っていないのかも知れない。
……とは言え、下水道を通って来たせいか、妙に身体が臭うため、メンカルが近くの牢屋で服を着替えた。
「それじゃ、城の中を見てこようか」
その間に、セレヴィスが【狐の威を借る狐(モウヒトリノジブン)】を使い、発見され難い手の平サイズの分身を呼び出した。
「小さき者よ、追え、暴け。汝は狩人、汝は猟犬。魔女が望むは獲物逃さぬ鋭き眼」
それに合わせて、メンカルも【不思議な追跡者(リドル・チェイサー)】でネズミを召喚し、セレヴィスの分身を乗せて城内を走らせた。
城内は、かなり入り組んだ造りになっていたものの、リザードマン達は全く有効利用しておらず、好き勝手に棲みついているような印象を受けた。
それだけ、今まで自分達を脅かす程の外敵がいなかったため、そこまで考える必要が無かったのかも知れない。
「帰ってきたんだよ」
しばらくしてセレヴィスの分身が、ネズミに乗って帰ってきた。
どうやら移動している間に城内の見取り図を描いていたらしく、セレヴィスの分身も何処か誇らしげ。
リザードマン達に見つかる事無く、城内を走り回ったネズミも、何やら得意げであった。
「ここが戦で滅んだのではなく、放棄された城なら使われてない隠し通路が幾つかあるはず……それを利用すれば優位に事を進められる……」
そう言ってメンカルが【夜飛び唄うは虎鶫(セブン・ホイッスラーズ)】と【消え去りし空色のマリー(マリー・セレスト)】で姿を隠しつつ、各種センサーを使いつつ、見取り図を頼りにして幾つか隠し通路を見つけるのであった。
●城内の様子
(「ヒッヒッヒ、こりゃアお誂え向きなお仕事じゃアねエですかい。何故ならばあっしこそは鱗ありしモノ」)
そんな中、バルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)は、リザードマンを装って城の中に潜入していた。
城の中には沢山のリザードマンがいたものの、バルディートが黒の装束で身を隠していたため、何か野暮用で呼ばれたヨソ者だと判断してようである。
「……ん? お前……見かけない顔だな」
だが、城の見張りを担当していたリザードマンだけは、他とは違った反応を見せた。
警戒した様子で槍を構え、今にも襲い掛かってきそうな雰囲気。
おそらく、返答次第では、即座にグサリッ!
そんな雰囲気が伝わってくるほど、何やらピリピリとしていた。
「……おや? 忘れやしたか? あっしですよ、旦那! まあ、ここでは話をするのもナンですから、こっちに来てくだせぇ!」
バルディートが大袈裟に演技をしながら、見張りのリザードマンを連れ、物陰まで歩いていった。
「な、なんだ、お前は! 俺はお前なんて知ら……」
見張りのリザードマンが大声を上げようとした途端、バルディートが首を掴み、容赦なくギュッと締め上げた。
「ぐぇ……」
それだけで見張りのリザードマンが白目を剥き、糸の切れた人形のようにして崩れ落ちた。
(「まあ、これでリザードマンの装備が手に入りやしたけど……死体を放っておく訳にも行きやせんね」)
バルディートがリザードマンの死体を近くの下水道まで運び、しばらく言葉を失った。
そこには沢山の死体が浮かんでおり、その大半が鉱山で強制労働をさせられていた人間達であった。
その途端、城内が急にザワつき、沢山のリザードマンが武器を構えて、城の外に飛び出していく姿が見えた。
●破壊工作
「……まったく、何を考えているんだか。いや、別にうろこなんかどうでもいいんだよね。昔の人がつくった壁や塔を勝手につかってる、その事をまわりのひとは、きにしてるんだから……」
それと時を同じくして、レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)は不機嫌な表情を浮かべ、リザードマンの居城を睨みつけていた。
リザードマンの居城は、まわりを岩山で囲まれているため、そこに行く道程も険しいため、正面からの攻略が困難になっていた。
「それに、人間が殺されたり、労働力にされたりしている以上、見過ごすわけには行きませんね。必ずリザードマンを懲らしめましょう」
スピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)も、リザードマンのやり方に危機感を覚え、自分自身に気合を入れた。
リザードマンからすれば、人間達は家畜同然。
それ故に、何をやっても許されると思い込んでいるようだが、このまま放っておけば間違いなく、それが引き金となって大規模な争いが起こる事になるだろう。
「とにかく、重要設備をこわして、ほかの猟兵さんが潜入しやすくしないと……」
すぐさま、レイチェルが【星に願いを(メテオストライク)】を使い、念動力によって引き寄せた隕石を監視塔や城壁にぶち当てた。
これにはリザードマン達も驚き、即座に弓を射ってきたものの、次々と降り注ぐ隕石に尻込みして、なかなか狙いを定める事が出来ないようだ。
「……此処はよろしくお願いしますね」
その間にスピネルが城の中に潜入し、【フォックスファイア】で狐火の炎を放ち、リザードマン達の注意を引いた。
リザードマン達は半ばパニックに陥りながら、槍を握り締めてレイチェルのところに突っ込んでいった。
「……」
スピネルはそれを物陰に隠れてやり過ごすと、仲間達と合流するため、城の奥に進んでいく。
レイチェルが攻撃を仕掛けた事によって、城は大混乱に陥っていたものの、その半数がケルベスを守るため、上層階に向かっているようだった。
「たくさん敵が現れたけど、わたしを止める事は出来ないの」
一方、レイチェルは再び【星に願いを(メテオストライク)】を発動させ、城の外に飛び出してきたリザードマン達めがけて、念動力によって引き寄せた隕石を落とすのであった。
大成功
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第2章 集団戦
『リザードマン』
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POW : シールドバッシュ
【手にした盾で攻撃を受け流して】から【生まれた隙に、盾による殴り付け攻撃】を放ち、【衝撃でふらつかせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : 曲剣一閃
【変幻自在に振るわれる曲刀】が命中した対象を切断する。
WIZ : テイルスイング
【太く逞しい尻尾による薙ぎ払い攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
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スピネル・クローバルド
WIZ判定の行動を行う
■心情
城に入ったは良いですけど、早速ながらリザードマンの登場ですね。
人々が安心して過ごせるためにも、此処で退くわけには行きません。
■行動
ジャッジメント・クルセイドで攻撃しますね。
属性攻撃で光属性を強化しつつ、
高速詠唱で素早く攻撃準備を整えますね。
敵に攻撃する際は、全力魔法で一気に攻撃します。
弱っている敵を優先攻撃します。
敵のテイルスイングに対しては、
攻撃の兆候が見られたら、見切りで避ける様にし、
逃げ足で攻撃範囲外に一旦退避しますね。
避けきれない場合は、武器受けを駆使して、
直撃を受けない様に、注意します。
周囲にも警戒しつつ、地形の利用を使い
敵に囲まれない様に注意しますね。
●城内
(「城に入ったまではいいものの……リザードマンが沢山いますね。何とかして、やり過ごしたいところですが……」)
スピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)は物陰に隠れつつ、しばらく様子を窺っていた。
リザードマン達はワラワラと城の入口に向かっており、いまのところスピネルにはまったく気づいていない。
そのため、物音を立てないようにしながら、上層階を目指して階段を駆け上がっていった。
「誰だ、お前は!」
しかし、そう簡単に最上階に行ける訳もなく、リザードマンの一団に出くわして、足止めを喰らう事になった。
リザードマン達は完全にスピネルを敵として認識しており、『正義は我らにあり!』と言わんばかりの勢いで襲い掛かってきた。
「……やっぱり、こうなるんですね」
スピネルが半ば諦めた様子で、【ジャッジメント・クルセイド】を使う。
これで相手が、もう少し友好的であれば、もっと別の手段を用いてかも知れない。
しかし、相手が完全ヤル気モードになっている以上、此処で躊躇う事は死に直結していた。
それが分かっているため、全力で一掃ッ!
「お、俺達だって、負けられないんだあああああああああああああああ!」
その途端、片目のリザードマンが、太く逞しい尻尾で、スピネルを薙ぎ払おうとした。
「……クッ!」
間一髪でスピネルが尻尾を避けたものの、それでも攻撃は止まらない。
たまらず一旦退避する事にしたものの、片目のリザードマンは何処までも追いかけてくるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
セレヴィス・デュラクシード
■SPD
「見つかった!?あ、ちょっと待って!ストップ、ストーップ!」
って静止してリザードマン達を牽制、時間稼ぎからの「‥‥っ、もう良いんだよっ!」
一気にダッシュ、不意打ち【疾風斬鉄ドロップ蹴ック】で敵の頭数を減らすよ
ここで逃がしたら後々面倒な事に、ここで倒さなきゃ
「この人数差な上にボクみたいな未成年が相手なんだから少しはズルも許して欲しいんだよ」
速く、もっと速く、もっと速く!
敵の目にも留らない速く
地面を、壁を、敵を、空気【狐百まで踊り忘れず】を蹴って跳ねて、加速して急所目掛けて蹴りを叩き込むんだよ
曲剣一閃を見切って最小の動きで回避
場合によっては靴裏で【武器受け】して剣撃すら足場にしてみせるよ
真宮・響
【真宮家】で参加
遅れて参戦ですまないね。この城に村に多大な被害を及ぼす物騒な集団がいると聞いた。狂信の力は下手すると大きな力になり得る。外に出る前に始末して置いた方がいいね。
敵の集団に無闇に飛び込むと蜂の巣にされそうだから、【目立たない】【忍び足】で敵の正面からの視線から逃れつつ、【残像】も使いながら、敵の集団の背後に回り込み、【先制攻撃】【二回攻撃】で竜牙を【範囲攻撃】で撃つ。正面からの攻撃の対応には長けてるみたいだが、背後からの攻撃は対応できるかな?試してみようかね。
真宮・奏
【真宮家】で参加。
不退転の意気や良し。でも村に被害を及ぼす危ない集団を放って置けないんです。こちらにも譲れない意地がありますので。ここで退治させて頂きます。
響母さんが後ろから攻撃するので、敵を引きつける為に正面から敵集団に飛び込みます。トリニティエンハンスで防御力を高め、【オーラ防御】【盾受け】【武器受け】で敵からの攻撃の被害を減らし、【属性攻撃】【二回攻撃】【衝撃波】を【範囲攻撃】で使って敵集団を搔き回していきましょう。いざという時は【シールドバッシュ】で敵を押し込みます。
バルディート・ラーガ
ムッ。周囲のリザードマン達がどっかへ駆けていく。フーム、どうやら入り口方面で交戦が始まってやすねエ?
丁度いいや、ココらであっしなりに仕事を始めるとしやしょうか。
「変装」で引き続きリザードマンに扮しつつ、UC【四つ影の蛇使い】で腕を4頭の蛇の形へ変化。「毒使い」で毒を仕込んだ短剣を牙として、準備を整えやしょう。
こっちに気づいてねエヤツばかりを狙い、忍び寄って「暗殺」「早業」「だまし討ち」。とにかく相手に気取られて攻撃される前に潰し、確実に頭数を減らしていく事を狙いやす。
いざ気づかれちまったらしゃーなし、切られても問題ねエ炎の蛇を差し出しながらの「逃げ足」です。上の階は大丈夫かなア。
神城・瞬
【真宮家】で参加。
偉大なる竜を崇める集団ですか。略奪をしなければならない辺り、その竜とやらも禄でもないものだと言う事ですが。狂信が齎す力は時に大事になることがあります。ここで退治しておくのが賢明ですね。
正面から敵集団に飛び込む奏の負担が大きいので、【高速詠唱】【全力魔法】で氷晶の矢を【範囲攻撃】で撃ちます。【二回攻撃】も使って敵の数を減らして行きます。【鎧無視攻撃】【マヒ攻撃】も乗せましょうか。余裕があれば、奏の攻撃に【援護射撃】します。
レイチェル・ケイトリン
ほかの猟兵さんが潜入に成功してるとしたら隕石おとしをつづけるのはあぶないね。
監視塔はこわして、敵は全体の状況を把握できなくなってる。
そして、城壁もこわして、防御に穴をあけた。
なら、そこに別の遠隔攻撃をぶつけるね。
空気の熱エネルギーである分子のうごきを念動力でそろえて運動エネルギーにかえるダイヤモンドダストストリーム。
秒速数百mの吹雪を。
この間合いでたたかうなら敵の刀もしっぽもこっちにはとどかない。
そして、ちかづこうとうけながそうとしたら、それは自殺行為。
ベルヌーイ効果。
はじくためによこからの力をくわえたら吹雪のながれにすいこまれて直撃しちゃうんだよね。
うかいしてきたら、ゲリラ戦。
ひきつけるよ。
メンカル・プルモーサ
……折角隠し通路も見つけたことだし……有効活用して引っかき回して…生存者の探索と救出をしよう…
…騒ぎになっている間に隠し通路を行き来…【不思議な追跡者】も使って…攫われた生き残りの人間を探索…見つけ次第、隠し通路に匿っていく…
弱ってるなら医療術式【ノーデンス】で応急処置もするよ…
…途中で遭遇する邪魔なリザードマンは【世界鎮める妙なる調べ】でまとめて眠らせる…眠らなかったのには【天より降りたる静謐の魔剣】で凍らせて騒がれる前に仕留め…分断して行く…
…隠し通路の入り口には遅発連動術式【クロノス】により罠を設置。
…リザードマン…オブリビオンが入ったら【尽きる事なき暴食の大火】で焼き尽くすよ…
ベルクト・ドラケンスバーグ
POW
ケルベスに誘われるまま食事に行きますが、自分を殺そうとする行動に出たら迎え撃ちます。
最終的にはケルベス王を倒すつもりで。
●城外の様子
(「万が一、他の猟兵さんが潜入に成功してるとしたら、隕石を落とし続けるのは危ないね」)
レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)は城の外で、リザードマン達を迎え撃っていた。
既に監視塔が破壊されているため、リザードマン達は、状況を把握するため、わざわざ外まで飛び出し、様子を見に来ていた。
その間もレイチェルが城壁の壁を破壊し、出入り口ほど大きなデッカイ穴を開けていた。
「テ、テメエ! ウチの城は的じゃねえ!」
リザードマンの戦士サザナミがブチ切れた様子で、レイチェルに斬りかかってきた。
サザナミにとって、城は家……つまり我が家。
それが壊されまくっているのだから、腹が立つのも当然である。
「気温を吹雪の速さにかえて、わたしの心の想いのままに……」
すぐさま、レイチェルが【ダイヤモンドダストストリーム】を使い、空気の熱運動を念動力で揃え、無数の氷の粉末を含む秒速数百m以上の疾風をサザナミに放った。
次の瞬間、サザナミの悲鳴が辺りに響き、絶対零度の凍結を受け、カチコチに凍り付いた。
「……!」
それを目の当たりにしたリザードマン達の表情が、一瞬にして凍り付いた。
だが、ここで退く訳には行かない。
リザードマン達は涙目になりつつ、捨て身の特攻覚悟で、一斉にレイチェルめがけて攻撃を仕掛けてきた。
●ケルベス
「さあ、遠慮せず。どんどん召し上がってください」
その頃、リザードマンの王ケルベスが愛想笑いを浮かべ、ベルクト・ドラケンスバーグ(ドラゴニアンの竜騎士・f05011)を会食の間に立っていた。
会食の間には、沢山の料理が並べられており、主に肉料理がメインであった。
(「……あからさまに怪しいな」)
ベルクトが警戒心をあらわにしながら、肉料理に視線を落とす。
一体、何の肉を使っているのか分からないが、どれも肉厚で、最高級のモノを使っているようだった。
「肉は……嫌いですか?」
ケルベスの表情が険しくなった。
まわりにいたリザードマン達もビクっと身体を震わせ、何やら動揺している様子であった。
しかも、入口の扉を塞ぐようにして、何故か武装していたリザードマン達が集まっていた。
「いや、そうではないが……」
ベルクトが何やら察した様子で席に座る。
それに合わせて、リザードマンがワインを注ぎに来たのだが、その手は小刻みに震えていた。
「気に入ってもらえるといいんだが……。さあ、遠慮せずに飲んでくれ。ささ、グイッと一気に……」
そんな空気を察したケルベスが、ベルクトにワインを勧めた。
「……毒か」
ベルクトがワイングラスを鼻先に近づけ、ケルベスをジロリと睨む。
実際には、ワインの匂いしかしていなかったが、念のため。
ただ、ケルベスの反応を知るために……。
「まさか、それに気づくとはな。ならば、やはりここで死んでもらわねばならぬ。お前が存在している限り、私の威厳を保つ事は出来ん! 故に、死ね! 私のために……!」
次の瞬間、ケルベスが殺気立った様子で、まわりにいたリザードマン達を嗾け、一斉に攻撃を仕掛けてきた。
●真宮家
「……偉大なる竜を崇める集団ですか。略奪をしなければならない辺り、その竜とやらも禄でもないものだと言う事ですが……。狂信が齎す力は時に大事になることがあります。ここで退治しておくのが賢明ですね」
一方、神城・瞬(清光の月・f06558)は【真宮家】のひとりとして、リザードマンの城に攻め込んだ。
城内は半ばパニックに陥っており、リザードマン達が走り回っていた。
だが、まったく統制が取れていないらしく、感情の赴くままに行動しているような印象を受けた。
「しかも、村に多大な被害を及ぼす物騒な集団だすからね。狂信の力は下手すると大きな力になり得る。外に出る前に始末して置いた方がいいね」
真宮・響(赫灼の炎・f00434)も、納得した様子で答えを返す。
リザードマン達が信奉している帝竜が、どのような意図で彼らに略奪行為を指示しているのか分からないが、その理由を知ったところで納得する答えが出てくる事はないだろう。
「ええ、こちらにも譲れない意地があります。ここで退治しておきましょう」
真宮・奏(絢爛の星・f03210)も覚悟を決めた様子で、リザードマンの一団に飛び込んだ。
「あ、怪しい奴め! 殺せ! 殺せ! 皆殺しだあああああああああ!」
それに気づいたリザードマンの指揮官が、殺気立った様子でまわりにいた部下達を嗾けた。
その指示に従って、リザードマンの部下達が、一斉に攻撃を仕掛けてきた。
どうやら、リザードマン達は猟兵達を見下しており、絶対に勝てると言う自信に満ち溢れているようだった。
そのためか、自らの身を護る事なく、攻撃に全力を注いでいた。
「さすがに正面から、この一団を相手にするのは、奏の負担が大き過ぎますね」
すぐさま、瞬が高速詠唱を使い、全力魔法で氷晶の矢をリザードマン達に撃ち込んだ。
その間に、奏が【トリニティ・エンハンス】を使い、自らの防御力を上げた。
「それなら、背後から……。それで問題ないと思うけど……」
次の瞬間、響が忍び足でリザードマンの背後に回り込み、残像を使いながら赤く光る光剣で、その背中を貫いた。
続いて奏が、オーラ防御や、盾受け、武器受け等を駆使し、属性攻撃、二回攻撃、衝撃波を範囲攻撃で使い、襲い掛かってきたリザードマンを次々と倒していった。
「な、何故だ! 鱗無き者の癖に生意気な!」
それを目の当たりにしたリザードマンの指揮官が、信じられない様子でギチギチと歯を鳴らす。
リザードマン達にとって、それは衝撃。
今まで一方的に相手の命を奪っていたため、現実を受け入れる事が出来ないようだ。
「それはアンタらが自分より弱い相手……決して負ける事のない相手としか戦っていなかったためだよ」
そんな空気を察した響が、リザードマン達の背後にまわり、一体ずつ仕留めていく。
「ええい、黙れ! 黙れ! 黙れぇぇぇぇぇ!」
それでも、リザードマンの指揮官は考えを改めず、殺気立った様子で吠える。
この様子では図星だったのだろう。
故に、とにかく数で押し切るような作戦しか思いつかないようだった。
「あなたにとって、部下は手駒のようですね」
それに気づいた瞬が、リザードマンの指揮官に対して、冷ややかな視線を送る。
「だから、どうした! ワシは帝竜に選ばれた存在ッ! それ故に、コイツらの数倍……いや、数百倍の価値があるッ! いわば、王に次ぐ存在なのだから……! だから、こうやって、ワシの盾になって死ぬ事が、コイツらにとっての幸せなんだァ!」
リザードマンの指揮官が、まったく悪びれた様子もなく吠える。
その言葉を聞いたリザードマン達が、あからさまに動揺していたものの、指揮官に対して反旗を翻す者は誰もいなかった。
「あなただけは……許せませんね」
それを目の当たりにした奏が、複雑な気持ちになりつつ、傍にいたリザードマンにトドメをさした。
「な、ならば、ワシを倒してみろ。た、倒す事が出来るのならばなァ!」
その間に、リザードマンの指揮官が階段を駆け上がり、脱兎の如く逃げ出した。
●城内の様子
「ひょっとして、見つかった!? ……と言うか、囲まれてない?」
それと時を同じくして、セレヴィス・デュラクシード(複製サレシ幻想ノ狐姫・f04842)がリザードマン達に囲まれ、絶体絶命の大ピンチに陥っていた。
何となく、油断をしていたのかも知れない。
気がついた時には、リザードマン達と目が合い、逃げ込んだ先は……行き止まりであった。
「ちょ、ちょっと待って! ストップ、ストップ!」
セレヴィスが嫌な汗を流しつつ、リザードマン達に声を掛ける。
「なんだ、いきなり!」
リザードマン達が、警戒した様子で槍を向ける。
「え、えーっと……」
脳裏に浮かぶのは、串刺しにされた自分自身の姿。
それだけは何としても避けたいため、思わせぶりな態度で、明後日の方向をチラ見。
「……ん?」
リザードマン達もセレヴィスに槍を向けたまま、それにつられて視線を移した。
「……もう良いんだよっ!」
すぐさま、セレヴィスが勢いをつけ、リーダー格のリザードマンに、【疾風斬鉄ドロップ蹴ック】を食らわせた。
「テ、テメエ! よくも俺達のリーダーを!」
それが引き金となって、まわりにいたリザードマン達がブチ切れ、執拗にセレヴィスを追いかけてきた。
「わわっ! ちょっと待って、落ち着いて! そもそも、この人数差って有り得なくない? なんだか、さっきよりも数が増えているし! ボクみたいな未成年が相手なんだから、少しは加減して欲しいんだよ」
セレヴィスは泣いた。とにかく、泣いた。
それでも、逃げなければ、間違いなく、八つ裂き。
それが分かっているため、とにかく命懸け……!
その思いがセレヴィスを速く……リザードマンが追いつく事が出来ないほどの速さを与えた。
……今なら飛べるッ!
そう思えてしまう程の速さを得たセレヴィスが転がり落ちた場所。
……それは何かの背中。
「……ん?」
そこでセレヴィスは気づく。
自分の足元に『何か』巨大な生物がいる事を……。
そして、それが巨大な寝息を立てている事を……。
「これって、まさか……ドラ……ゴン!?」
それを理解した時、セレヴィスは借りてきた猫の如く大人しくなった。
●城内の通路
(「……ムッ、周囲のリザードマン達が、どっかへ駆けていく。フーム、どうやら交戦が始まってやすねエ? 丁度いいや、ココらで、あっしなりに仕事を始めるとしやしょうか」)
一方、バルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)はリザードマンに扮し、【四つ影の蛇使い(フォーヘデッド・アサシン)】で腕を4頭の蛇の形へ変化させ、毒使いで毒を仕込んだ短剣を牙として準備を整えた。
「畜生ッ! アイツ……何処に行きやがった!」
そんな中、先程までセレヴィスを追いかけ回していたリザードマンが、ブツブツと愚痴をこぼして元来た道を戻ってきた。
(「さっそく、獲物が現れやしたね」)
すぐさま、バルディートがリザードマンの背後に忍び寄り、相手が気づく前に命を奪い、その死体を物陰に隠した。
どうやら、セレヴィスは儀式の間がある方向に逃げていったらしく、一般のリザードマン達では近づく事が出来ないようだ。
そのため、リザードマン達が辺りをウロついており、何となく探しているフリをしていた。
(「とりあえず、この辺りにいる奴等を仕留めておきやすかねェ……」)
バルディートが物陰に隠れつつ、今度は別のリザードマンを襲う。
その途端、リザードマンが大声を上げて、仲間を呼ぼうとしたものの、それよりも速く毒を仕込んだ短剣で喉を切られ、悲鳴すら上げる事が出来ずに息絶えた。
(「さて……、このまま最上階を目指すか、儀式の間に行くか。ふたつにひとつって感じでやすか」)
バルディートが複雑な気持ちになりながら、物思いに更けた。
このまま最上階を目指していけば、そこにリザードマンの王がいるはず。
逆に儀式の間に行けば、その場所に帝竜がいるはずである。
さすがに両方行くほどの時間が無いため、どちらか選んで進む必要があった。
●秘密の通路
(「……せっかく、隠し通路も見つけた事だし……有効活用しておかないと……」)
そんな中、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は、隠し通路を通って生存者の探索をしていた。
しかし、何処にも生存者の姿はなく、みんな鉱山に送られた後だった。
そのため、城内に転がっているのは、死体ばかり。
おそらく、その大半が見せしめで殺された村人達。
その死体は埋葬されず、下水に捨てられ、ゴミと一緒に浮かんでいた。
「小さき者よ、追え、暴け。汝は狩人、汝は猟犬。魔女が望むは獲物逃さぬ鋭き眼」
すぐさま、メンカルが遅発連動術式【クロノス】で、隠し通路の入り口に罠を設置した。
その上で【不思議な追跡者(リドル・チェイサー)】を使い、再びネズミを召喚すると、さらに奥へと進んでいった。
「これは……」
それに気づいたメンカルが、警戒した様子で身構えた。
視線の先にいたのは、巨大なドラゴン!
合金竜オレイカルコスが寝息を立てて、眠っていた。
しかも、その背中にはセレヴィスが乗っており、気まずい様子で苦笑いを浮かべていた。
大成功
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第3章 ボス戦
『合金竜オレイカルコス』
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POW : 合金武装の尾
単純で重い【合金によって武器化された尾】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 例え、屍になろうとも金属は死なず
自身が戦闘で瀕死になると【完全合金製のドラゴン】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
WIZ : 合金錬成武具の吐息
【合金で錬成した大量の武器によるブレス】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
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白波・柾
基本的にはヒットアンドアウェイで戦うことができれば
長く近接距離にいるのは相手からして分が悪い
【鎧砕き】【ダッシュ】【なぎ払い】を使用して一体一体、数を減らしていこう
必要なら【敵を盾にする】を利用していきたい
危険な窮地は【咄嗟の一撃】【傷口をえぐる】で敵のけん制を行いたい
ここぞというときは『正剣一閃』で仕合うとしよう
セレヴィス・デュラクシード
■POW
‥‥にゃ~(絶句/硬直
だから、なんでボクこんなのばかりかなぁ
「え~と、暴れないで欲しいんだよ~」
ソロリソロリと背中から滑り降りつつ周囲の状況を確認
目を覚まして見つかった場合【一生添うとは狐の習い】で誘惑して宥め【※動物と話す】て【時間を稼ぎ】つつ安全を確保するよ
他の猟兵と一斉に不意打ちを出来そうなら【スライディング】で下腹部に滑り込んで【千里狐跳ね】で鱗の軟らかそうな腹部を集中的に連続キックするんだよ
下腹部に居るからって安心は出来ないよね
尻尾が飛んで来たら跳び箱の要領で飛び越えるかスライディングで潜り抜けちゃうよ~
「おかしいなぁ、ボクこのドラゴンを倒しに来たはずなんだけどなぁ」
真宮・響
【真宮家】で参加。
おや、凄く頑丈そうなドラゴンで。・・・セレヴィスの嬢ちゃん、大丈夫かい?こいつを放っておくとまたリザードマンがなにするか分かんないからねえ。ここで退治しておくのがいいかね。
迂闊に近づくと痛い目に遭いそうだ。真紅の竜を呼び出して【騎乗】上空から奇襲のように【先制攻撃】【二回攻撃】で【槍投げ】で敵の延髄の【串刺し】を狙うよ。近距離で攻撃を受けるなら【武器受け】【カウンター】で対応するよ。
真宮・奏
【真宮家】
あら、逃げた先が竜だった、という事ですか。セレヴィスさん、直ぐ降りて下さいね。巻き込まないよう留意しますけど。
強そうな竜の攻撃には完全防御態勢で挑みます。【オーラ防御】【盾受け】【武器受け】の上に信念の盾で攻撃から仲間をすべて【かばう】つもりで。攻撃範囲によっては【拠点防御】も併用し、武器のブレスには【激痛耐性】も使います。
神城・瞬
【真宮家】で参加。
さて、リザードマンの親玉がこの竜ですか。リザードマンの無差別な略奪を止める為には大元を断つしか無いですよね。
僕は遠距離支援を担当。セレヴィスさんを巻き込まないよう注意しながら、【高速詠唱】【全力魔法】で氷晶の槍を【二回攻撃】で撃ちます。【よろい無視攻撃】【マヒ攻撃】【武器落とし】【目潰し】も乗せましょうか。
スピネル・クローバルド
WIZ判定の行動を行う
他猟兵との協力やアドリブも歓迎
■心情
合金竜ですか、何とも硬そうな敵ですね。
しかし、私も村人たちの為にも、負けませんよ。
■行動
ジャッジメント・クルセイドを使って戦いますね。
先制攻撃で先手を取る様にします。
属性攻撃で光属性を強化し、
スナイパーで確実に攻撃を当てる様にしつつ2回攻撃を使用。
敵のブレスに対しては、
逃げ足やダッシュで、敵から離れ、攻撃範囲外に退避します。
可能な限り、敵の攻撃範囲外からジャッジメント・クルセイドを使用します。
他の猟兵の方々と声を掛け合いながら戦い、
一緒に攻撃するなどして、効率よく敵にダメージを与える様にしますね。
メンカル・プルモーサ
…うわぁ…(セレヴィスにジェスチャーで起こさないようにそっと降りてと合図)
…さて、起こさず降りれたならよし、そうじゃないならほかの人が来るまで時間稼がないと…
…まずは【愚者の黄金】で黄金の柱を多数展開。ブレスに対する防壁として…
…尻尾には壊されるだろうから箒に乗って低空を飛んで距離を取りつつ次々に黄金の柱や【面影移す虚構の宴】で幻覚を出して時間を稼ぐしかないかな…
…他の猟兵が来たら攻勢に転ずる…
…幻覚でのかく乱は継続しつつ…【尽きる事なき暴食の大火】で合金を燃料に燃え盛らせる……
完全合金製が出てきても同じ…ううん、完合金の召喚システムを【崩壊せし邪悪なる符号】で相殺できないか試してみるか…
レイチェル・ケイトリン
なかもたたかいになってるみたい。
でも、城壁をそとからこわしてるわたしがそこにいくのはむずかしそうだね。
なら、このまんま、こっちにリザードマンをひきつけてれば、なかでたたかってる猟兵さんたちもやりやすくなるかな。
城壁、もうオブリビオンにつかわれないようにもっとこわしておきたいしね。
隕石と吹雪でいっぱいひびわれもしてそうだし、今度は念動力と吹き飛ばしと範囲攻撃の技能でグラビティコントロールつかうの。
重いものをうごかすのはふつうならたいへんだけど重力場なら重ければ重いほどおっきな力でうごかせる。
城壁を空におとして地面におとしてをくりかえしてふっとばしてくね。
敵が出てきたら? うん、敵の上におとすよ。
ベルクト・ドラケンスバーグ
POW
多勢に無勢、ここは最後の手段として、自身の真の姿である巨大なドラゴンに変身して、ケルベス王もろともリザードマン勢をなぎ払います。
バルディート・ラーガ
……ココは上に向かいやしょうかね。
まだなんとか変装がバレてない今現在、おそらくあっしが効率的に叩けンのは帝竜よりもコイツらを束ねる頭。
引き続き上手いこと人目…リザードマン目を躱しながら城内を進み、場合によっちゃ「暗殺」でブッ倒しながら階上へ向かいやしょう。
上手いこと敵サンの懐まで辿りつけりゃア、もう隠れンのはやめです。
UC【九つ頭の貪欲者】で変身。大多数を巻き込み、砦も破壊しながら敵サンの指揮系統をメチャメチャにしちまいやしょうぜエ。
●城外の様子
(「……なかもたたかいになってるみたい。でも、城壁をそとからこわしてるわたしが、そこにいくのはむずかしそうだね」)
レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)は城の外に飛び出してきたリザードマン達を、全力で迎え撃っていた。
リザードマン達は城が破壊された事で、みんな殺気立っており、半ば捨て身の覚悟で攻撃を仕掛けてきた。
だが、どのリザードマンも、レイチェルの敵ではない。
(「このまんま、こっちにリザードマンをひきつけてれば、なかでたたかってる猟兵さんたちもやりやすくなるかな。城壁、もうオブリビオンにつかわれないようにもっとこわしておきたいしね」)
故に、レイチェルは怯まない。
……そこに迷いもない。
ただ事務的に……かつ正確に、リザードマンを倒していき、着実に数を減らしていった。
「お前だけは……お前だけは……ぶっ殺すぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
強面のリザードマンがハンマーを振り上げ、レイチェルに襲い掛かってきた。
だからと言って勝てる自信がある訳ではない。
それ以外に選択肢が無い為、半ばヤケ。
目の前の悪夢を消し去るため、他に選択肢が浮かばなかったようだ。
(「こうげきをくらったら、おおけがをしそうだけど……当たらなければ……」)
それを迎え撃つようにして、レイチェルが念動力と吹き飛ばしを使い、目の前にいたリザードマンを一瞬にして城壁のシミにした。
「う、嘘だろ……」
その途端、まわりにいたリザード達の動きが止まる。
おそらく、先程倒したリザードマンは、彼らの中では多少なりとも、名の知れた相手だったのだろう。
それが分かってしまう程、まわりにいたリザードマン達が、激しく動揺していた。
「……うそじゃないよ」
次の瞬間、レイチェルが【グラビティコントロール】を使い、念動力を変換して発生させた重力場を放ち、まわりにあった瓦礫を浮き上がらせ、リザードマン達に向かって雨の如く降らせるのであった。
●リザードマンの王ケルベス
「……ココは上に向かいやしょうかね」
一方、バルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)は混乱の中、最上階を目指して階段を駆け上がっていた。
あちこちで猟兵達が暴れ回っている事もあり、城内はパニック状態。
そのため、誰もバルディートの事を気にしていない様子であった。
もちろん、リザードマン達の中にも、違和感を覚える者もいたようだが、猟兵達が暴れ回っている状況で、そんな事を気にしている暇はない。
そのため、半ば素通り状態で、最上階にある会食の間までやってくる事が出来た。
「まさか、この状況で増援が……」
それを目の当たりにしたベルクト・ドラケンスバーグ(ドラゴニアンの竜騎士・f05011)が、バルディートをジロリと睨みつけた。
おそらく、バルディートの変装していたため、ケルベスの手下であると勘違いしてしまったのだろう。
それが分かってしまう程、バルディートに対して、鋭い殺気が向けられていた。
「おっと、勘違いをしているようですが、あっしは味方でやすで……」
そんな空気を察したバルディートが、ベルクトの味方である事を示すため、傍にいたリザードマンの首を掻っ切った。
そこには何の躊躇いもなく、迷いもない。
「な、なんだと
……!?」
それを目の当たりにしたリザードマンの王ケルベスが、信じられない様子で目を丸くさせた。
だが、それは受け入れなければいけない現実。
まわりにいたリザードマン達も、どうしていいのか分からず、とりあえずバルディートに槍を向けているようだった。
しかし、攻撃をする事は出来ず、ケルベスの指示待ち。
どうしていいのか分からず、ケルベスの顔をチラチラと見ていた。
「それなら……味方である証拠を見せてもらおうか」
すぐさま、ベルクトが真の姿になり、ケルベス達を威嚇するようにして咆哮を上げた。
それはまわりにいたリザードマン達が、尻込みするほど。
完全に戦意を喪失させているのか、両足が警戒にリズムを刻んでいた。
「まあ、敵サンの懐まで辿りついた訳ですし、もう自分を偽るのはやめにしやしょうかねぇ」
バルディートが変装を解き、【九つ頭の貪欲者(フレイムヒュドラ)】を使い、自らを九つ頭から火を吐き出す巨大な黒蛇に変化させた。
「ド、ドラゴンが二体……だと!?」
ケルベスが唖然とした表情を浮かべ、表情を凍り付かせたまま、まったく身動きが取れなくなった。
まわりにいたリザードマンに至っては、崩れ落ちるようして平伏していた。
……こうなると、ケルベスの立場もない。
最悪の場合、猟兵達の指示でリザードマン達の旗色が変わる勢いだった。
「ク、クククククッ……。私を倒したところで、何も変わらん! 帝竜の信奉者は、この世界全土に散らばっているのだから……!」
そのため、ケルベスもまわりにいたリザードマン達の顔色を窺いながら、必要以上に強がった。
「……」
だが、猟兵達は無反応。
『だから、どうした?』と言わんばかりに、反応は冷ややかだった。
「ふ、震えながら、待つが良い。世界の終わりを……お前達の最後を、な!」
ケルベスが激しく動揺した様子で、捨て台詞を吐き捨てた。
しかし、状況は変わらない。
まわりにいたリザードマンですら、その反応は冷ややかだった。
「ならば、勝手に逝っておけ。我はそこに行く気もないのでな」
そう言ってベルクトが炎のブレスを吐いて、ケルベスを消し炭に変えるのだった。
●儀式の間
「……あら、逃げた先が竜だった、という事ですか」
そんな中、真宮・奏(絢爛の星・f03210)は【真宮家】の仲間達と共に、儀式の間にやってきた。
そこは選ばれたモノだけが入る事の出来る神聖な場所。
それ故に、リザードマン達は近づきたくでも、近づく事が出来ないらしく、何やら外でギャーギャーと騒いでいた。
その間も合金竜オレイカルコスは、地響きがする程の勢いで、グーグーと寝息を立てていた。
「凄く頑丈そうなドラゴンで……」
真宮・響(赫灼の炎・f00434)が、警戒した様子で間合いを取った。
だが、合金竜オレイカルコスは、未だに眠ったまま。
何か夢を見ているのか、むにゃむにゃと口を動かしていた。
「つまり、リザードマンの親玉が、この竜という事ですか。リザードマンの無差別な略奪を止める為には大元を断つしか無いですよね」
神城・瞬(清光の月・f06558)が、合金竜オレイカルコスをゆっくりと見上げた。
倒すのであれば、今がチャンス。
それだけは間違いないのだが、狭い場所で戦う事になるため、攻撃を避けながら戦う事は難しそうだ。
そういった意味でも、限られた時間で、決着をつける必要があった。
「……とは言え、倒す事は難しそうですね」
スピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)が、合金竜オレイカルコスの身体をマジマジと見た。
強靭な鱗……というよりも、強固な鎧。
それを破壊する事は、非常に困難ッ!
だからと言って、このまま放っておけば、暴れ出した合金竜オレイカルコスによって、この辺りの村々が破壊されてしまう事は確実であった。
「……にゃ~! なんでボク、こんなのばかりかなぁ」
一方、セレヴィス・デュラクシード(複製サレシ幻想ノ狐姫・f04842)は合金竜オレイカルコスの背中に乗ったまま、自分の身に降りかかった不幸を呪っていた。
そもそも、こんな事は望んでいなかったはず。
ただリザードマンの一団から逃げたかっただけなのに、気がつけば最低最悪の状況に陥っているのだから笑えない。
「……うわぁ……」
それを目の当たりにしたメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)がジェスチャーを使い、セレヴィスに合金竜オレイカルコスから降りるように合図した。
「む、無理ぃ~!」
セレヴィスが声にならない悲鳴を上げた。
それも、そのはず。
セレヴィスがいるのは、背中の上。
飛び降りるにも、滑り降りるのにも……気合がいる!
根性がいる! 運がいるッ!
故に無理ッ!
どれが欠けても、即死亡。
死亡フラグの団体一行が、一斉に手招きしているような状態であった。
「セレヴィスの嬢ちゃん、ゆっくりでいいから、そこから降りてくれるかい? こいつを放っておくと、またリザードマンが何をするか分かんないからねえ」
その間に、響が最悪の事態を想定し、合金竜オレイカルコスのまわりを囲むようにして散らばった。
「……ですが、セレヴィスさん。なるべく早く降りて下さいね。巻き込まないよう留意しますけど……」
奏もオーラ防御、盾受け、武器受け等を使った上で、状況に応じて【信念の盾(シンネンノタテ)】で全身を超防御モードに変える準備を整えた。
「……と言うか、どっち!?」
セレヴィスが半ばパニックに陥った様子で、ふたりを交互に見た。
状況的に考えれば、その両方。
合金竜オレイカルコスを刺激しないように降りる事が最優先事項ではあるものの、途中で目が覚めた場合は、全力で逃げろ……という事だろう。
そうしなければ、攻撃の巻き添えを喰らっても、仕方がないと言いたいようである。
「え~と、暴れないで欲しいんだよ~」
その間に、セレヴィスがソロリソロリとした足取りで、合金竜オレイカルコスの背中から滑り降りようとした。
「ググググググルゥ……」
次の瞬間、合金竜オレイカルコスが、薄っすらと目を開けた。
「どうやら、目を覚ましたようですね」
その途端、瞬が合金竜オレイカルコスをジロリと睨みつけ、警戒した様子で身構えた。
最悪、このまま一斉攻撃。
その代償として、セレヴィスが御陀仏昇天ルートに突入するが、きっと笑顔を浮かべて青空の上から見守ってくれるはず。
そんな気持ちが何となく伝わってきたため、攻撃する事に躊躇いはない。
「……仕方がないか」
白波・柾(スターブレイカー・f05809)も何やら察した様子で、セレヴィスにサッと視線を送る。
これも、ある意味、尊い犠牲……。
きっと、セレヴィスだって、分かってくれる……はず。
「わわっ! 勝手にボクの運命を決めないでよ。えーっと……こういう時は……」
セレヴィスが覚悟を決めた様子で【一生添うとは狐の習い(キツネノユウワク)】を使い、劣情を煽り立てる扇情的なモノに衣装を変形させ、自らの尊厳やら理性やらその他諸々の大切な何かを代償に、合金竜オレイカルコスを魅了し、理性喪失させるフェロモンを漂わせた。
「グオオオオオオオオオオオオオオオン!」
そのせいか、合金竜オレイカルコスが、暴走状態!
「これは、これで……面倒だな」
柾が複雑な気持ちになりながら、ヒット&アウェイを繰り返し、合金竜オレイカルコスに攻撃を仕掛けていく。
合金竜オレイカルコスは半ば暴走状態に陥っているため、余計な事をせずに暴れているだけなので、ある意味……戦いが楽になったような感じであった。
だからと言って、まったく苦戦をしない訳ではないのだが、妙な吐息を吐いてこない分、いくらかマシである。
「恋は盲目……。それで、まわりが見えなくなっているという訳ですね」
スピネルが何やら悟った様子で、合金竜オレイカルコスの死角に回り込み、【ジャッジメント・クルセイド】を放つ。
だが、合金竜オレイカルコスの強固な鱗のせいで、あまりダメージを与えているようには見えなかった。
「とにかく、逃げる時間を稼がないと……」
その間にメンカルが【愚者の黄金(ミーダス・タッチ)】を使い、黄金の柱を作っていく。
それは実物を模した偽物ではあるものの、合金竜オレイカルコスは興奮した様子で、黄金の柱に食らいついていった。
「うわわわわ~」
その隙をつくようにして、セレヴィスが合金竜オレイカルコスの背中から滑り落ちていく。
その拍子に激しく尻餅をつき、反射的に涙が出た。
「これで遠慮なく戦う事が出済ますね」
すぐさま、スピネルがセレヴィスに駆け寄り、合金竜オレイカルコスの攻撃が及ばない場所まで離れていった。
「いくら硬くても、熱には弱いはず……」
それに合わせて、メンカルが【尽きる事なき暴食の大火(グラトニー・フレイム)】を使い、合金を燃料にして炎を放つ。
「グオオオオオオオオオオオオオオオン!」
その炎は一瞬にして合金竜オレイカルコスの身体を炎に包み、硬い皮膚をドロドロに溶かした。
「いまなら合金竜オレイカルコスにダメージを与える事が出来るかも知れません……!」
それと同時に奏が一気に間合いを詰め、【信念の一撃(シンネンノイチゲキ)】で、合金竜オレイカルコスの身体を斬り裂いた。
「グオオオオオオオオオオオオン!」
その途端、合金竜オレイカルコスが殺気立った様子で、猟兵達に突っ込んでいこうとした。
「ならば、目を潰しておきましょうか」
それに気づいた瞬が鎧無視攻撃、マヒ攻撃等を駆使して、合金竜オレイカルコスの両目を潰す。
「グキィィィィィィィィィィィィイ!」
両目を潰された合金竜オレイカルコスは、唸り声を響かせながら、誰もいない岩壁に突っ込んでいった。
「さて、一緒に行くよ!! 気張りな!!」
その間に響が【真紅の竜(シンクノリュウ)】を召喚し、勢いよく飛び乗ると、合金竜オレイカルコスの無防備になった傷口めがけて、二回攻撃で槍を投げて串刺しにした。
「俺の一刀―――受けてみろ!」
次の瞬間、柾が極限まで研ぎ澄ました精神集中による素早い一撃を放ち、合金竜オレイカルコスの傷口を抉り、そのまま勢いをつけて臓物を引きずり出した。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
それは合金竜オレイカルコスにとって、致命傷。
傷口から溢れ出した大量の血で、儀式の間がみるみるうちに赤く染まり、合金竜オレイカルコスが舌をダラリと垂らして息絶えた。
「おかしいなぁ、ボク……このドラゴンを倒しに来たはずなんだけど
……。……と言うか、ボクが操っていたわけじゃないからね!」
そう言ってセレヴィスが仲間達に対して、念のため釘を刺すのであった。
大成功
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