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ブラック企業の奴隷工場

作者：唐傘

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●犠牲者の現状
　どうしてこうなったんだろう。確か、超短期で高収入のバイトと思って応募して。
　面接がほぼない時点で疑うべきだったのか。外付けの時計や通信機器を回収された時点で逃げるべきだったのか。
　12時間労働のはずだが――窓から日の動きが見えない、妨害電波で時計を狂わされている状況で正確な時間把握はできないが。かれこれ3日は――72時間以上、働いているはずだ……。

●
「手の空いてる人……さいばーざなどーの、ぐりむそうるって会社に行ってもらえないかな？」
　グリモア猟兵のティモシーが呼びかける。グリモアで投影している看板は、グリムソウル・インダストリーズと出ていて――当該世界に詳しければ、野菜や食肉の販売、エネルギー開発と手広く事業展開している企業とわかるだろう。
「より正確には、向かう場所はぐりむそうるって会社の特定の工場……そこで報酬に釣られたバイトを、マトモじゃない労働環境で働かせているんだよね。」
　ブラック企業、という表現を知らないために大まかな説明をするヤドリガミ。――とはいえ、睡眠や食事は得られないまま働かせているため、真っ当な労働環境とは程遠いだろう。
「まぁその工場、何回か通報を受けたみたいだけど、警察は買収されてて動かないんだよね……。」
　どうやら他のサイバーザナドゥの企業に違わず、警察は買収済みらしい――もっとも、上層部のみか末端まで買収済みかは不明瞭だが。
「だから、必然的に工場に殴り込みして、労働者を開放する必要があるんだけど……場所がわかりにくいし、買収された警官が警備しているんだよね……。……警察は、買収じゃなくて操られてるのかも知れない？」
　具体的な状況は不明瞭だが、ともあれ警察が襲ってくる事は確定事項らしい。

「あと警察官を突破しても、工場長がいる限りは場所を変えてまた同じことをすると思うんだ。」
　あるいは、すでに別の場所で同じような工場を展開している可能性もあるが――今回の予知で見つかったのは工場1つのみなので、別の企業がたまたまやっているか、同じ企業でも別の工場長が仕切っているのだろう。
「だから、会社全体から見たら部長か係長ぐらいの低い役職とは思うけど、また犠牲者を集めないためにも黒幕……というか工場長を倒して欲しいんだ。」
　さすがに工場が襲撃され、工場長が倒されてしまえば、殺人事件として警察が介入するか――あるいは尻尾切りとして工場を放棄する可能性もあるが、いずれにせよブラック労働は1つ消えるだろう。
「ちょっと面倒かも知れないけど、よろしくお願いするね？」
　拝むように片手を出しつつ、もう片方の手で転送ゲートを開く――。

第1章 冒険 『封鎖区域潜入』

POW   :    腐敗した警察を実力行使でぶっ飛ばす SPD   :    警備の目をすり抜け、素早く侵入する WIZ   :    敢えて警察の目を惹き付け、仲間の潜入をアシストする 👑7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

　転送ゲートを通った先で、グリモア猟兵が示した工場が見えるが。
　複数の警察や警備員が巡回しており――素直に入れてはくれなさそうだ……。


「必要なら警察殺しの汚名も被る……それなら猟兵の出番だな。」
　より正確には、警察殺しの汚名の問題ではなく、太刀打ちできるか、あるいは太刀打ちできても工場に入れるかどうか――という状況なのだが。ともあれ、ヴィリー・フランツ（f27848）は工場を遠目に視察する。
「兵力を召喚して一気呵成に攻めても良いが……内部の状況知る為にも先ずは忍び込まないとな。」
　ズーム機能で警察官の分布や、行動パターンを把握して。

「ここは、揺動で釣るか……。」
　石を投げ、警備している警察の1人を工場から離して。
「ノロマが、食らいやがれ！」
　軍隊式近接格闘術――CQCで、攻撃力を上げたナイフの一撃を警官に差し込む。頭部は頭蓋骨に――あるいは内部の金属で阻まれた可能性はあるが。心臓、首筋あるいは脊髄を刺して、恐らく人間であれば死亡しているであろう状況にして。
「恐らく、内部に戻るためのカードキーが……これか。」
　カードキーを警官のポケットから探り出し、念のために警官が持っていた手錠でその警官を拘束しておく。
　その他の所持品は、物取りに見せかけるために全て回収はしておくが――あまり使えるものが無いため。工場に潜入したら、廃棄したほうが良いかも知れない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

「雇った人達を奴隷のごとく強制労働に従事させるなんて……ブラック企業っていうのは反抗するべき圧政者だね！」
　工場を遠目に見る、ニクロム・チタノ（f32208）。恐らくは、真っ当な企業もグループ傘下に存在するかも知れないが――ともあれ、今回の工場はブラックすら生ぬるいため、破壊対象として選ばれていて。

「堂々と反抗するよ、反抗の竜チタノよ降り立て！」
　水晶の涙を降らせる事で、戦場全体を重力領域と同じ環境に変化させるニクロム。警備員は重力領域に適応していないため、行動は著しく制限されていて。
　後続の猟兵――味方にも阻害が出るため、UC――重力領域の解除は行う必要があるが、それまでに来る増援の警備員に対しては重力領域により行動がままならないだろう。
「ボクは先に行かせてもらうけど、お前達はしばらく重力地獄で反省していることだね。」
　超重力による行動阻害、あるいは自重による圧死に至ったとしても。悪事の片棒を担いだ償いにはならないだろうが――それでも、罪の意識を持てば儲けものだろうか。

「さあ反抗を開始するよ。反抗の竜チタノよ圧政の巣窟に反抗の解放を！」
　重力領域で倒れた警備員からこっそり奪い取ったカードキーで、工場に潜入する――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

「正直当たり前すぎてわざわざ潰させる意味があるのかわからないけど、お仕事だからね。」
　サイバーザナドゥにおいて、工場を――いや、企業を潰すことは猟兵にとっては当たり前すぎて。とはいえ、企業ではなく末端の工場なので影響が少なそうで気が乗らない様子のクレア・ノーススター（f36825）。
「まぁ依頼の目標になってしまったからには仕方ない……とはいえ、元々ステルスには向いてないのよね。」

　ヤーガ――半世紀前から生産が続くらしい車で、工場のゲートに向かうが。停止を求める――身分証の提示を求める警備員を跳ね飛ばし、そのまま敷地に突入するクレア。
　さすがに頑丈さに難があったのか、あるいは警備員かゲートを跳ね飛ばした際に内部構造に問題が生じたか。ヤーガは運転に支障をきたしたため、直ちにトラックに――出発しようとしていたらしい、エンジンがかかったそれを奪って敷地を暴れまわる。

　トラックは頑丈なのか――あるいは先行していた猟兵の影響で壁が脆くなっていたのか。クレアが暴れまわったトラックは、工場に突っ込んだあと、荷台を壁で塞ぐ形で止まる――。
「……トラックを盾に銃撃戦、とか考えてたけど。侵入さえしちゃえば、大丈夫だよね。」
　トラックはエンジンこそかかっているが、壁とコンテナ部分が複雑に噛み合ったのか、早々動くことはなく、蓋として役立ってはくれそうだ――。

成功 🔵​🔵​🔴​

「まずは仲間と合い言葉を決めたかったけど……。」
　転送ゲートを通るタイミングの問題だったのか、他の猟兵と相談しそびれた建依・莉々（f42718）――とはいえ、猟兵同士、あるいは猟兵とオブリビオンは互いになんとなくで認識できるので巻き込みの懸念はしなくて大丈夫だろう。

「警備は厳重とは言っても、ヒューマンにとっては……ってことだよね♪」
　排水口から排水を逆流して。小型マシンの対策らしい網を通り抜けて。汚水まみれになりつつも、出てきた場所は恐らく給湯室――室内で警備するスタッフの休憩用だろう。
　そんな給湯室に、運悪く来た警備員の、口を塞ぐ建依――だが。
「あ、サイボーグだっけ。」
　引き剥がそうとしてくるが、苦しむ様子を見せないため、塞ぐ場所が適切でないと把握した建依。
「うん、殴って制圧しよう。」
　体の一部を触手にして殴りかかるが、あまりダメージを与えられた感触はない。
「なら、こうだ！」
　警備員の足を掴んで、壁に殴りつける――UC『びったんびったん』の影響で、サイボーグ警備員の体重がトンでも軽々持ち上げられる。

「さて、目を潰して……っと。」
　監視カメラの設定をいじって、猟兵の行動が映らないようループ再生にして。他の支社――あるいは本社への連絡ができないように線を物理的に切って。
　とはいえ、本命の――工場の破壊と釣られた犠牲者の開放はまだ残っているため、作業現場に移動する――。

成功 🔵​🔵​🔴​

第2章 集団戦 『組み込まれた武装警官』

POW   :    お願い、避けて！！ 自身の【暴走する機械化義体】から極大威力の【大振りの格闘攻撃】を放つ。使用後は【機械化義体が強制冷却】状態となり、一定時間行動できない。 SPD   :    駄目、止められない！！ 【機械化義体に引きずられるように移動する】事で【生身部分の負傷を無視した高速移動状態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。 WIZ   :    手から電気が、私の体に……！！ 【機械化義体から漏電した電気】を纏い空中高く舞い上がった後、敵めがけて急降下し、［機械化義体から漏電した電気］が尽きるまで【生身部分を感電させながらの体当たり】で攻撃し続ける。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

「侵入者さん、逃げて……！」
　サイボーグの――少なくとも腕が機械化されている警察が、警告する。
「ハッキングされて、手加減できないの……！」
　どうやら、末端の警察官はハッキングして逃亡者を――あるいは侵入者を全力排除するために使われいるようだ……。


「成る程ね、あなた達も圧政者の犠牲者なんだね？　ならなおさら逃げるわけには行かないよ！」
　逃げるよう勧告する武装警官に立ち向かうニクロム。
「お願い、避けて！！」
「反抗の加護あり！」
　警察の勧告、あるいは嘆願を退けて――それどころか、UC『貴女に反抗の竜チタノの加護を』を発動させて迎撃しようとするニクロム。
　重力領域を展開し、自身の負荷を軽減して武装警官に超重力をかけ、大振りの格闘攻撃を外させる。
「その義体、破壊してみんなを開放するよ！」
　オーバーヒート気味の義体に蒼焔を纏わせて過熱状態にし、さらに反抗の雷装で破壊する！
「これでハッキングは解除されてるよね。」
　同じ要領で、次々と武装警官を――襲ってくる相手を無力化していく。

「ボク達はブラック企業を潰しに来たけど犠牲者達は助けないとね。こんなあくどいことまでして、絶対に許せない、必ずこの工場は叩き潰すからね！」
　ある意味犠牲者の、武装警官も救うと宣言するニクロム。とはいえ、工場内の武装警官――そして戦闘中の猟兵が残っているため、まだ黒幕となるオブリビオンには届かない……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「忍び込めて内部状況は分かった、殲滅戦に移行する。――行くぞ野郎ども、今日は死ぬには良い日だ！」
　中を確認してから扉を開けて。工場の外でUC『宇宙海兵強襲部隊』を発動するヴィリー。
「来いお前ら、こっちだ！」
　飛行型強襲揚陸挺を召喚し、武装した宇宙海兵隊の幽霊を工場に連れ込むヴィリー。

「手から電気が、私の体に……！！」
　機械化義体から漏電した電気を纏い空中高く舞い上がった後、敵となる宇宙海兵隊の幽霊めがけて急降下する武装警官――だが。
「レーザーライフルで迎撃しろ、ただし工員を巻き込むな！　高周波ブレードの白兵戦で対処しろ！」
　戦場を見回しつつ、宇宙海兵隊の幽霊に指示を出すヴィリー。いや、1個師団に相当する戦力をUCで召喚した以上、船員幽霊への指揮に専念せざるを得ない――と言うべきか。
　自身を――生体部分を感電させつつの体当たりも、幽霊への効果は今ひとつらしく。武装警官の体当たりで、船員幽霊は一瞬動きを止めるが、感電というより体当たりにより体制を崩されたためのようで。船員幽霊は、次々と武装警官を無力化していく――。

成功 🔵​🔵​🔴​

「こんな所にいるお巡りさんにしては、随分優しいこと言うね。」
　仮にも不法侵入、あるいは猟兵によっては建造物損壊や傷害も加算されている状況で、逃げるよう勧告する武装警官に疑問を呈するクレア――恐らく、武装警官としては『暴走させられて手加減ができない』ために逃げるよう勧告しているのだろうか。
「……もしかして、わざとだったり？」
　しかし、その武装警官の意図はクレアには通じないらしい。
「まぁ事前警告のお礼はしないとね。」
「お願い、避けて！！」
　大振りの一撃をかわしつつ、義体を――なるべく動きを阻害しつつ致命傷にならない場所を選んで銃を打ち込むクレア。
　武装警官は、UCの反動――強制冷却状態で行動できなくなり、仮に復帰してもクレアの銃撃で行動に支障が出るだろう。
「さて、動けないうちにハッキングの解除は……できないみたいだね。」
　武装警官に有線接続を試みるが、いや接続自体はできるがハッキングとしては失敗してしまう。
「……工場の設備も、ハッキングできないみたいだねぇ。」
　UCとしては『敵が制御してない』設備や装備に接続するため、工場は現状、敵の管理下にあると思っていいだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

「敵陣に突っ込めば、視線はこっちに集まるはず！」
　武装警官の視線を集めるよう、立ち回る宙音・ナナシ（f42852）。
　とはいえ、戦闘行為はまだ行っておらず、労働者と武装警官で行動が二分されつつある。
　そして、宙音を追う側――武装警官が集まった頃を見計らって。
「駄目、止められない！！」
　機械化義体に引きずられるように移動する形で、生身部分の負傷を無視した高速移動で追尾する武装警官に対して。
「……私を倒さずして、みんなを傷つけられると思わないでよ！」
　カウンターとかばうを組み合わせる、UC『絶対防衛戦線』で武装警官の攻撃をいなし、そのままカウンターを打ち込む！
　そして、カウンターにより多くの武装警官が無力化され、再起不能となる。
「まだ向かってくる？　……って、引き連れた人はもう居ないみたいだね。」
　宙音が無力化する前に、他の猟兵が無力化した分も含めて。多くの武装警官は無力化されたが、まだ若干残っているようだ……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「手が足りないようだな、力を貸すぞ……。」
　他の猟兵が形骸化したセキュリティをすり抜けて。武装警官に対峙するアス・ブリューゲルト（f13168）。
　しかし、内外を隔てるセキュリティは無力化されていても、内部のセキュリティ――武装警官は侵入者を許そうとせず。

「お願い、避けて！！」
　いや、武装警官は逃がそうとして、機械化義体が暴走しているだけかも知れないが。ともあれ、極大威力の大振りの格闘攻撃を放つ武装警官。しかし、アスは尽くを躱していく。
「隙を見せるとは……そこだ！」
　機械化義体が強制冷却状態となり、一時的とはいえ行動できない武装警官に対して。脚部に内蔵されたミサイルと弾丸で、自分を狙ってきた武装警官を撃つアス。
　一部流れ弾で、工場の設備も破壊した気がするが――むしろ、奴隷として扱われている労働者を開放するためにも、若干は破壊したほうが良いのかも知れない。
　ともあれ、工場は――警備している武装警官も含め、もう一息のようだ……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「へぇ、合意をしてない人を奴隷に仕立てるなんてねぇ。」
　戦う素振りは見せない――いや、匂わせない白百合・リア（f37508）。
「でもまぁ、壁を壊せば勝手に逃げて行ってくれるのかしら？」
　外壁を指でなぞる白百合――しかし、悠長に壁を破壊する猶予は与えてくれないらしい。

「駄目、止められない！！」
　機械化義体に引きずられるように移動する、武装警官――しかし、白百合はそれを迎撃する。
「さぁさぁ！　楽しいパレードの始まりだ！」
　謎の書物から召喚された冥府っぽい門から、カラフルな玩具の愉快な骸骨達を召喚して。スピードが爆発的に増大している武装警官を迎撃していく！
　カラフルな玩具の愉快な骸骨達は、明確に指示されていないが、白百合への敵対対象を――武装警官を的確に攻撃していく。

「さて、これで警備要因も居なくなったのかな？」
　召喚した髑髏が――半ば自動迎撃を行っていた召喚存在が動かないのを見て。召喚を解除する。
　恐らく、警備要因――武装警官は、もう残って居ないのだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

第3章 ボス戦 『刺青スレイブ・社外秘S型』

POW   :    伝染――闇墜ち刺青 指定した対象を【刺青奴隷】にする。対象が［刺青奴隷］でないならば、死角から【魂の暗黒面「ダークネス」を呼び起こす刺青】を召喚して対象に粘着させる。 SPD   :    刺青スパイの逃走術 【自身、および自身が闇墜ちさせた奴隷の刺青】からレベル個の【刺青の複写】を放ち、視界内に配置する。［刺青の複写］を消すと、それがあった場所に瞬間移動する。 WIZ   :    陽動指令 【周囲に潜伏中の奴隷や、予め仕掛けていた罠】を解放し、戦場の敵全員の【注意力や思考力】を奪って不幸を与え、自身に「奪った総量に応じた幸運」を付与する。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

「あら、この工場も終わりかしら？」
　階段を降りてくる、黒幕――刺青スレイブ・社外秘S型。
「まぁここでの情報収集は終わったし、私は逃げさせてもらうわ。」
　あるいは、工場管理ではなく別の目的があったかも知れないが――情報収集と言う表現からして、何らかの情報媒体を持っている可能性が高そうだ。彼女が持っている情報を持ち帰れれば、親元の大企業にダメージを与えられるだろう――。


「逃がすかよ、お前も取っ捕まえて追加報酬を請求してやる！」
　工場長らしい刺青スレイブと対峙するヴィリー。
「行くぞ野郎ども、今日は死ぬには良い日だ！　――お前も年貢の納め時だ、諦めて投降するんだな！」
　UC『宇宙海兵強襲部隊』で召喚していた宇宙海兵隊を再配備し、一部を外周警戒に割り当て、残りで刺青スレイブを囲うように展開して。

「総員、BR2100エンデュミオンによる射撃を行え！」
　予めゴーグル型HADとスマートライフルのホロサイトをリンクさせ、誘導機能を有効化することで。視界に捉えている限りは銃弾を浴びせるが。
「命令よ、敵を陽動しなさい！」
　潜伏していた奴隷を解放し、罠のスイッチを入れて。ヴィリーだけでなく、宇宙海兵の幽霊からも注意力を奪う。
「カタギに当たる、総員射撃を中止！」
　しかし、宇宙海兵の幽霊に命令は完全には通達しきれず――流れ弾が一部の奴隷に当たり、一部の幽霊が罠にかかり。
　とはいえ、刺青スレイブへダメージは与えられたはずであり、警戒態勢も維持されているため、そう簡単には動けないだろう――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

「これだけ非道な事をしておいて、逃げるなんて許さないよ！」
　刺青スレイブが逃げた先に居たニクロム――恐らくは偶然の遭遇ではあろうが、行動は刺青スレイブが早かった。
「伝染――闇墜ち刺青。」
　ニクロムを刺青奴隷にするUCが発動する。
「あれ、ボクの身体に変な刺青が……。」
「ふふっ、これで貴女も刺青奴隷ね。さぁ、メガコーポで――この工場で、働く喜びを噛み締めなさい！」
「ボクにメガコーポで働けだって？　誰がブラック企業なんかで……。でも、刺青奴隷に拒否権は……。」
　しかし、ニクロムの思考は徐々に刺青奴隷としてのそれになりつつあるようで。
「いけない、反抗するんだ、そのためにボクはここにやって来たんだ！　この身に流れる反抗の血を！！」
　かろうじて残っていたであろう、反抗の意思で、体を切り裂き噴出する「蒼焔の炎」を放ち。
「ボクの血は反抗の加護によって蒼焔となり圧政者を焼き尽くす！　今まで虐げられた弱者の怒りを、反抗の焔を味わえ！」
　発動直後は暴走気味にあちこち延焼するが、すぐに刺青スレイブに対象を絞って指向性を持たせ、それ以外は消すが。
「あら残念、私は情報を持ち帰るのが仕事なのよ。こんなところで捕まるわけにはいかないのよ。」
「逃がさない、反抗の妖刀で天誅を下すよ！」
　近接戦闘に持ち込むニクロム――だが、一太刀浴びせはできたが、トドメは刺せずに取り逃す……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

「黒幕退治のため、ワタシが来マシタ！」
　工場に入って早々、銃撃で弾幕を張るバルタン・ノーヴェ（f30809）――多くは工場の機械に当たるが、流れ弾として刺青スレイブをかすめる。
「厄介な相手ね……。伝染――闇墜ち刺青。貴女も刺青奴隷になりなさい！」
「ハッハッハ、ワタシは奴隷ではなくメイドデース！　……ム、何か魂に影響を受けているヨウナ？」
「刺青奴隷じゃないなら、『ダークネス』を呼び起こすだけよ。さぁ、刺青奴隷を受け入れるか、ダークネスに侵食されなさい！」
「この程度、効きまセーン！」
　ファルシオンを抜いて、刺青スレイブに斬りつけるバルタン――UC「剣刃一閃」の影響を受けて、刺青スレイブの腕が切り落とされるが。
「残念、義体はまだ動かせるわ！」
　切り落とされた義体を拾って、綺麗な切断面を合せて。一応接合することで手は動いているが、ガムテープなどで固定は必要だろう――そして完全な動作はしていないため、どこかしらのタイミングで修理も必要だろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

「水上ならもっと良かったんだけど、あなた達オブリビオンがこっちの都合に合わせてくれるわけでもないしね。」
「それを言うなら、あなた達猟兵も私の目論見を崩すために大人数で来るじゃない？」
　開戦前の、皮肉合戦をする川上・和（f40601）と刺青スレイブ。
「まぁいいわ、闇落ち奴隷を犠牲に逃げさせてもらうわ！」
　刺青スパイの逃走術を発動し、複数の刺青の複写を配置して。その複写を消す形で、刺青の複写のあった場所に瞬間移動するが。
「水練忍者を舐めないで、機雷のプレゼントよ！」
　133個の機雷を召喚し、投擲武器や時限爆弾に変形して投げつけて。刺青を消して転移先を奪ったり、転移した直後に爆発させてダメージを与えたり、徐々に追い詰める――。
「ダメージを受けても、私は工場から出ればゲームセットよ！」
　それなりにダメージを受けているはずだが、気に留めない様子の刺青スレイブに対して。
「あら、私が逃げ道を把握していないとでも思ったかしら？」
　窓の外で陣取る川上――しかしそれが立体映像とは気付いていない刺青スレイブは、慌てて逃走経路を変更する……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「あら、何処に行こうと云うの？」
　刺青スレイブを呼び止める山岡・朱鳥（f41465）――しかし、刺青スレイブは逃げようと手を止めない。
「もう貴女には骸の海に還るという選択肢しか残ってないのよ。」
「いいえ、私はここから逃げるのよ――そして、情報を持ち帰るのよ！」
「へぇ……でも、知っている？　山岡の鬼には三つの目がある。」
　言い終わると同時に、刺青スレイブに向けて足止めの洪水を――敵の移動速度を低下させる効果を伴うそれを放ち。
「なら、逃げる時間を確保させてもらうわ！　伝染――闇墜ち刺青！」
　山岡を刺青奴隷にするUCを放つ刺青スレイブ――だが。
「遅い！　一太刀のもとに斬り伏せてやるわ！」
　疾風の魔力を纏い、紅蓮の炎で強化された鬼の妖刀で。宣言通り、刺青スレイブを一太刀のもとに斬り伏せる！

「言ったでしょう、貴女はもう逃げられないってね。」
　刺青スレイブが隠し持っていた記憶媒体を使えば、工場の母体となるブラック企業に――あるいは彼女自身を記憶媒体と見なせば持ち帰ろうとしていた企業への、攻撃材料となるだろう……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2024年05月10日