桜、サクラ、さくら日和
はらり、ひらり。
幻朧桜が年中咲き誇り、いつだって桜花弁が踊っていても、やはりこの季節は特別。
サクラミラージュにまた、満開の春がやって来る。
サクラミラージュの世界の人々にとっても、春は心躍る季節。
帝都の百貨店では今、春満載の『さくらフェスタ』が開かれていて。
お出かけ日和のこの季節、沢山の人で賑わっているという。
まずは、いわゆるデパ地下には桜にちなんだ期間限定の美味しい物が満開。
スイーツ、弁当、パン、麺、総菜等、桜モチーフのデパ地下グルメが楽しめるだろう。
1階のコスメ売り場では、この世界ならではな桜コスメは勿論のこと。イメージネイルをしてくれるサロンや、瓶や香りを選べるイメージ香水などを作れたりもするという。桜デパコスで好みのものを選ぶのは勿論、プロにメイクして貰うのもまた気分が変わって良いかもしれない。
他にも、ファッションフロアで服を試着したり新調してみるのもいいし、アクセサリーや装飾を選んでみるのも楽しいだろうし。文具売場では、好みのインクを調合してくれたり、春や桜モチーフの万年筆や便箋やノート等々も揃っている。百貨店内の本屋も、帝都の中でも大型店舗であるため、置いてある本の種類も豊富で。百貨店巡りに少し疲れたら、最上階にあるカフェーやレストランで、ゆっくり座って桜の帝都を見下ろしながら大正浪漫溢れた桜グルメを楽しむのも良いだろう。おもちゃ屋さんを覗いてみるのも楽しそうであるし、帝都ベアーという人気のクマのぬいぐるみも、期間限定の桜仕様のものが大人気だそうだ。桜や春のフレーバーも豊富な紅茶等の専門店や、春色のカップなどの食器類、淡色のインテリアや日用品、春からの新生活には欠かせない家電等々、この季節の帝都の百貨店は見どころも桜色も満載だ。
そしてそんな帝都を走る、クルーズトレイン『桜雲』も人気だという。
桜のトンネルを駆け抜けるこの観光列車は豪華絢爛、炬燵や足湯がある展望車、ラウンジカー、ダイニングカー、ゲストルームという車両編成になっていて。和洋新旧が融合した大正浪漫溢れる豪華な車内に乗り込めば、優雅で贅沢な汽車の旅が楽しめると評判だ。
サクラミラージュで大人気の作家などの著名人も、お忍びで乗り込んでいてもおかしくはないほど、快適な旅が楽しめると言われている。
そんな、クルーズトレイン『桜雲』の終着駅。
そこは花見の名所、特に夜桜が美しいと言われている広大な公園がある。
そしてこの春の季節、灯篭が並ぶ桜の夜祭が開かれているようだ。
美味しいものが沢山の屋台や、射的や金魚すくいなどの出店も多数並ぶというし。
手作り弁当や買ったもの等の持参した飲食物も勿論持ち込みOKなので。
桜咲く下で、花見をしながら宴会に興じてもいいだろうし。
賑やかな場所から静かな場所まで、桜スポットは公園内には沢山あるというので。好みの場所で桜を楽しむのもいいし、公園内をぐるっと散歩するだけでも春を目一杯感じられること間違いなしだ。
そして、そんな帝都中を日々歩き、見回っている存在があるという。
テロル組織の活動や影朧による事件の気配がないかを巡視している學徒兵達だ。
そんな彼らは、今日も街を巡ってパトロールに出ている。
春を迎えた帝都の平和を守るために。
●桜、サクラ、桜の季節
「今年も、桜の季節が巡ってきたな」
筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)はそう微笑み、集まってくれた皆に礼を言ってから、今回の案件の内容を語り始める。
「皆に向かって貰うのは、サクラミラージュの世界だ。今回は、學徒兵に協力し、帝都の街を見回って、治安維持活動に貢献して欲しい。とはいえ、街が平和な様子であれば、大正浪漫溢れる街を楽しみつつパトロールして貰って構わない」
影朧事件発生の報があれば、即座に出撃を行う帝都桜學府。だがそれとは別に、帝都の街を歩いて回り、事件の気配がないかパトロールして回る學徒兵達もいるという。
今回はそんな彼らに協力し、帝都の街を見回って欲しいということであるし。
何事もないようであれば、帝都の街を楽しんで貰って構わないし、サクラミラージュの世界の人々と交流を深めてみるのもまたいいかもしれない。
「やはり万が一事件が起これば大きな被害が出てしまう、人の多い人気スポットを學徒兵達は今回パトロールするようだが。帝都は何せ広く、人手が足りないというし。猟兵の皆が巡回にあたれば人々も心強いだろうので。帝都を楽しみつつ、皆にも巡って欲しい」
まず見て回って欲しいと要請があっているのは、帝都の大型百貨店。
今ちょうど『さくらフェスタ』という、桜や春にちなんだ期間限定のものが各店舗に沢山並ぶ催しが、百貨店全館をあげて行われているというので。デパ地下からコスメコーナー、ファッションや文房具やカフェーにレストラン等々、沢山の店が並んでいて客も多い百貨店を巡って欲しい。勿論、何事もなければ、春満開な百貨店でのひとときを、皆もパトロールしながら楽しんで欲しい。
そして次に、『桜雲』という名のクルーズトレインに乗り込んで欲しいと言うが。
「このクルーズトレイン『桜雲』であるが、実はお忍びで、サクラミラージュの大人気ミステリー作家である黒渦土・円という作家が今回乗っているようで。普段滅多に人前に姿を見せないこの作家が乗っていると知られれば、人々が殺到して事故や事件になりかねない。なのでそれを防ぐべく、皆も観光列車に乗り込んで作家のお忍び休暇のサポートをしつつ、作家が乗っていると他の客に悟られぬよう観光列車の旅を楽しんで欲しい」
この観光列車は、展望車、ラウンジカー、ダイニングカー、ゲストルームという車両構成で、大正浪漫溢れる和洋折衷の豪華でラグジュアリーな人気クルーズトレインだ。
今回は、お忍びで乗っている作家のことをそっとしてあげつつも、ファンに気付かれぬよう振舞ったりさり気なく見回ったりして欲しいというわけだ。
そんな『桜雲』から降りた終着駅にあるのは、桜の名所である広大な公園。
「夜桜が美しいと評判のこの公園では今の時期、灯篭灯る春の夜祭が行われていて。屋台などが沢山並び、花見が楽しめる夜桜の名所のようだ。そんな人の集まるところで事件などが起こらないか、引き続きパトロールを兼ねつつ、この場所で暫く過ごして欲しい」
そこまで告げた後、これから向かう各場所のパンフレットを皆へ差し出しながらも、桜のように柔くふわりと微笑んで。
「サクラミラージュは年中桜が咲いてはいるが、やはり春の桜は特別美しい。折角なので、街が平和であれば、そんな帝都でのひとときを楽しみつつパトロールにあたって欲しい」
掌に満開桜咲かせ、清史郎は猟兵の皆を送り届ける。春が再び巡って来た帝都へと。
志稲愛海
志稲愛海です。
よろしくお願いいたします!
※ご連絡※ 第1章受付【3/10(金)朝8:30~】です。
受付開始までに追加冒頭を掲載いたします。
今回の依頼内容は以下です。全章、桜イベシナ風です!
第1章:華やかなる百貨店(日常)
第2章:お忍びをサポート(冒険)
第3章:うたう花の園(日常)
全章POW/SPD/WIZは気にせずOKです。
どの章からでも、気になった章のみの参加も歓迎です!
第1章は、百貨店編です。
デパ地下グルメやカフェーやレストランで桜グルメを楽しんだり。
ファッションやイメージネイルや香水メイク、アクセ等を選んでみたり。
文具や本屋、クマぐるみや雑貨他色々。
桜な限定品が各店舗並ぶ、百貨店巡りができます。
ホワイトデーの贈り物等を探すのも時期的に良いかもです!
第2章、観光列車編です。受付開始は3月下旬頃予定です。
詳細は断章にて掲載予定ですが、豪華な列車内で過ごしていただきます。
人気作家がお忍びで乗っているので、作家の休暇のサポートとなるべく。
一般客を装って楽しんでいただければです。
確認は不要ですし断章でも記載しますが。
クルーズトレイン『桜雲』は、以下のシナリオでも詳細確認できます。
『桜ノ匣庭~桜雪ミステリ-トレイン』
https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=31026
※今回はミステリートレイン仕様ではありません。
第3章、夜桜花見編です。受付開始は3月末頃予定です。
灯篭灯る夜桜の祭りが催されている花の園で花見等ができます。
詳細は断章に記載しますが、1章で買った物や手作り弁当持参でもOKですし。
屋台でも酒類等の飲み物や食べ物が調達できます。
公園のカフェーから夜桜を愛でる事もできます。
この章に限り、お声掛けあれば当方のグリモア猟兵もご一緒させて頂きます。
公序良俗に反する事、他人への迷惑行為、20歳未満の方の飲酒喫煙は厳禁です。
締切等はシナリオタグやMS個別ページやTwitterでお知らせします。
●お願い
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称推奨)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入をお忘れなくお願いします。
グループ参加の人数制限ありません、お一人~何名様ででも!
ですが、ご指定の同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。
ご参加お待ちしています!
第1章 日常
『華やかなる百貨店』
|
POW : わくわく楽しむ
SPD : 優雅に楽しむ
WIZ : しっとり楽しむ
|
●百貨店『さくらフェスタ』特集!
帝都にも春の訪れを感じるこの時期、百貨店にも咲き誇る華やかなさくらたち。
今年も開催するのはそう――『さくらフェスタ』。
百貨店の各店舗に、春や桜にちなんだ限定商品がずらりと並び咲きます。
今回はその見どころの一部を特集しちゃいます!
🌸地下1階・食料品売場
いわゆる『デパ地下』にも、桜や春が満開。
テイクアウトは勿論、フードエリアご用意しましたので。
買い回った品を食べることもできます!
人気のケーキショップでも、春の限定ケーキが登場。
桜と苺のケーキ、桜モンブラン、桜クリームのシューも売り切れ必至。
洋菓子店では、桜マカロンや桜クッキーや桜ドーナツ、桜チョコが期間限定で販売。
和菓子店でも、桜餅に桜団子、桜羊羹など、お花見のお供にいかがでしょうか。
ベーカリーでも、焼きたてのパンをご用意しています。
桜あんぱんや桜色のさくらクリームパン、桜クリームのフルーツサンドも毎年人気!
おなかを満たすのにぴったりなオープンサンドやカレーパンなどの総菜パンも。
お花見にぴったりな花見弁当も、各種充実。
桜型に飾り切りした旬の素材をふんだんに使った、定番の『春の幕の内弁当』やちょっと豪華な『桜御前』。見目華やかな『桜ちらし寿司』、桜花が飾られ抹茶風酢飯が春らしい『桜お稲荷さん』、桜海老と桜鯛の『桜釜めし』等々。
惣菜コーナーでは春の素材のものも沢山。
少しずつ好きな惣菜を買ってみるという楽しみ方も。
紅茶専門店では、桜のフレーバーティーや和紅茶も。
珈琲専門店では、桜チップの香りを纏わせたさくらコーヒーもご賞味あれ。
茶葉や豆の販売だけでなく、テイクアウトで淹れたてもご提供できます。
各店舗、春や桜のものだけでなく、人気の定番商品も勿論、各種取り揃えています!
🌸1階・ビューティーフロア
コスメの販売や、ネイルサロン、オーダーメイド香水専門店がございます。
コスメ売り場では、桜コスメの数がより充実、春の限定品も。
桜リップに桜チーク、春色アイシャドウ等々、春の限定色は勿論のこと。
パケ買いしたくなる限定桜デザインやパッケージのコスメたちもお見逃しなく!
はじめてのメイクやメイクしなれていない方も大丈夫。
メイクのプロが貴方好みの春色メイクで彩るサービスも実施中。
男性用化粧品も取り揃えています。
ネイルサロンと香水バーでは、春限定の桜色ネイルや桜パフュームが。
そして、イメージネイルやイメージ香水も楽しめます!
イメージネイルは、色やモチーフ指定でも、イメージを伝えるだけでもオッケー。
春のお出かけに、彩を添えてみませんか。
香水バーでは、イメージ香水も作れます!
香りの指定や好みの香りの系統、イメージを伝えるだけでも大丈夫。
選んで調合した香りを、お好きな瓶にお好きな色のリボンをおかけしてお渡します。
ネイルも香水もお任せでも大丈夫です。
🌸2階・アクセサリーフロア
指輪やネックレス、髪飾り、イヤリングやピアス、ブレスレット等々。
お手軽に買えるものから豪華なもの、素材もデザインもお好みで選べます!
ホワイトデーのお返しにもぴったりのアクセサリー。
限定桜デザインは、可愛いものから男性もつけられるシックなものもご用意。
シルバーアクセ作りも特別開催中、お好みのアクセを好きなデザインで作れます。
🌸3階~5階・ファッションフロア
レディース・メンズ・キッズ等のファンションが多数揃っています。
気軽なカジュアルからお出かけ服、フォーマル、和装、少し変わった衣装等々。
あたたかくなる季節、お好みの服を新調してみませんか。
誰かと選び合ったりするのも楽しいかも。バッグやストールや帽子などの服飾品も。
🌸6階・家電&ホビーフロア
春の新生活に向けて必要な家電や、ちょっと面白い家電まで揃っています!
オモチャ売場では、今年も大人気の桜デザインの桜帝都ベアーも販売開始。
少しディープな模型やドールなども、春のセール実施中。
🌸7階・書店と文具と日用品のフロア
サクラミラージュの大型書店と文具店が入っているフロアです。
広大な書店では様々なジャンルの本が揃っており、欲しい本もきっと見つかるはず。
本のソムリエに、おすすめの本などの相談もできます!
文具店では、春限定の桜インクと桜万年筆が入荷しました!
また春のイベントで、インクソムリエがお好みのオーダーインクを調合いたします。
ご希望あれば、それに合った万年筆やノートもセットでおすすめしてくれます。
他にも、心くすぐるモチーフや色の文具がいっぱい!
また、インテリアやカップなどの食器売場、傘売場なども春満開。
色々なものを春色にイメージチェンジしてみませんか。
🌸8階・カフェー&レストランフロア
春と桜の景色を眼下に、展望カフェー&レストランで美味しい物を楽しめます。
カフェーメニューは今、期間限定で桜パフェ―が登場。
さくらクリームやさくらアイス、さくらチョコなどを飾った桜パフェ―は2種類。
まずは、生クリームやバニラアイスや苺を使った『桜日和』。
そして、チョコクリームと抹茶アイスと苺の『夜桜』。
他にも、桜色のクリームソーダもこの時期限定で人気です!
桜ラテアートや桜フレーバーティー等の紅茶やコーヒーやココアやソフトドリンクも。
勿論、ナポリタンやホットサンドなどの軽食や、定番のメニューも揃っています。
絶景を望みながら美味しいレストランメニューも楽しめます。
春限定の『桜お子様ランチ』は、大人でも注文OK。ケチャップライスの旗も春仕様、ハンバーグもオムライスもミートボールも可愛い桜型や桜仕様に。
他にも、和食から洋食など、定番メニューのもたくさん。おなかも舌も大満足です!
この特集で紹介した店や商品は、まだほんの一部。
百貨店内には沢山の店があるため、きっとお探しのものも見つかるはず。
ぐるりとただ見て回るだけでも、楽しい時間がきっと過ごせます。
春のお出かけは是非、帝都の百貨店へ!
御園・桜花
「そろそろスクラップブック作りに使う文房具を買い足したかったのです」
文房具売場で桜万年筆と桜インク購入
他にも書き味の良さそうな文房具や季節限定冊子購入
どんどん古木の宿へ
「ここなら次は書店ですね」
新刊チェック
人気作家の新作やシリーズ纏め買い
「列車に乗る準備とお土産も買いませんと」
デパ地下で桜御膳と桜釜飯、桜お稲荷(おやつ)購入
他にも列車内で食べるおやつと大家達のお土産厳選
桜モンブランと桜シュー、桜マカロン購入後、大家専用土産に桜団子と桜餅購入
「此れならうちの業突…大家さんも納得する、筈です」
ぷるぷるしながら大家の雷思い出す
「此れで後は列車に乗るだけ…あ」
見回りを全然しなかった事に今頃気付いた
今日もひらりと桜色が舞う帝都は、絶好のお出かけ日和。
何でも揃う百貨店は、そんなお出かけにお誂え向きだから、沢山の人で賑わっている。
いや、猟兵にとっては、絶好のパトロール日和……と言った方がいいのかもしれないけれど。
「そろそろスクラップブック作りに使う文房具を買い足したかったのです」
今のところ特に何も起こってはいない百貨店で、御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)が向かうのは7階。
文房具売り場へと足を運べば、お目当ての品は店内で一番目立つところに。
だって、何といっても、今の季節限定の逸品なのだから。
桜模様が美しく咲く万年筆と、桜の装飾が施された特別なインク瓶に入った桜の香りがするという桜インクは。
大人気だというそれらを売り切れる前にと、桜花は早速購入してから。
今度はゆっくりと並ぶ文具たちを見て回ることに。
書き味の良さそうな筆記用具を試し書きしてみては、しっくりと手に馴染み気に入った書き心地のものを何本か購入した後。
やはり心擽られてしまうのは、季節限定という文言。
春の彩りをした限定の冊子も勿論、お買い上げしてしまって。
あっという間に戦利品で両手が……ええ、塞がりません。
どんどん無限倉庫である古木の宿へと収納しているから、物理的な心配はないのです。
そして文具売り場を存分に満喫した後に立ち寄ったのは。
「ここなら次は書店ですね」
同じ7階のフロアにある、大型書店。
面白そうな新刊がないかまずはチェックして、数冊見繕ってみて。
気になっている人気作家の新作やシリーズを見つけては纏め買いを。
それらもやはり、次々と古木の宿へと送って。
新しい本を読むわくわく感は、後でのお楽しみに取っておいてから。
ようやく7階から、今度は一気に地下1階へと下りていく桜花。
その目的は、勿論。
「列車に乗る準備とお土産も買いませんと」
列車の旅には欠かせない美味しいグルメや、お土産にあげるのに良さそうなもの。
ということで、桜御膳と桜釜飯、さらにおやつに桜お稲荷さんも購入して。
ごはんの調達が済めば今度は、他にも列車内で食べる用のおやつや、大家達のお土産を厳選する。
そして色々目移りしながらも、桜モンブランと桜シューと桜マカロンを買ってから。
「此れならうちの業突……大家さんも納得する、筈です」
ぷるぷるしながら大家の雷思い出しつつ、きっとこれなら……と、桜団子と桜餅を大家専用土産に選んで。
ひとまず、買おうと思っていたものを一通り買い終えれば。
「此れで後は列車に乗るだけ……あ」
この時、桜花は今更ながらに気付くのだった。
幸い、多分何も変わったことは起きてはいないようだが。
買い物に夢中になってしまって……そういえば、パトロールを全然していなかった事に。
大成功
🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふわぁ、デパートですよ、アヒルさん。
ふえ、その視線は……、私は迷子になったりしませんよ。
今日は遊びに来た訳じゃないって、わかってますよそんなこと。
ちゃんと見回り"も"しますよ。
"も"って、見回りがついでになってるって、
うう、しょうがないじゃないですか。
猟兵コレクションも近づいてきてますし、いろいろ服を見ておきたいじゃないですか。
アヒルさんも似合う服があるかもしれませんよ。
それじゃあ、行こうって、アヒルさんたら、最初からそのつもりだったんじゃないんですか?
沢山の人で賑やかな帝都の百貨店は、楽し気な声で溢れているけれど。
やはり大きな帽子をそっと両手で押さえつつ、おどおどきょろり。
視線をそうっと巡らせながらも、フリル・インレアン(大きな
帽子の
物語はまだ終わらない・f19557)は瞳を思わず瞬かせる。
「ふわぁ、デパートですよ、アヒルさん」
全館揃って桜色に染まっている、春爛漫な百貨店に圧倒されて。
けれど何だか、じーっと見つめられているような、刺さるような視線を感じて。
ふと目を向けてみれば、そこには何か物言いたげなアヒルさんが。
そしてその瞳が言わんとしていることをフリルは察する。
「ふえ、その視線は……、私は迷子になったりしませんよ」
そう告げるけれど、それでもまだアヒルさんは疑うような瞳で、じーっ。
だからフリルは、さらにそんなアヒルさんへとこう言っておく。
「今日は遊びに来た訳じゃないって、わかってますよそんなこと」
……ちゃんと見回り"も"しますよ、って。
今回の依頼は、何かあった時に被害が大きくなってしまうだろう、帝都の人が多い場所のパトロール。
ということで巡回のためにこの百貨店を訪れているし、それはきちんとフリルだって分かっているのだけれど。
アヒルさんは、先程のフリルの言葉にすかさずダメ出しを。
「"も"って、見回りがついでになってるって、うう、しょうがないじゃないですか」
そう言われてしまえば、何も言い返せなくなってしまうが。
でも特に何か事件などが起こっていなければ、その間は好きに過ごしていいとは言われているから。
フリルはもう素直に、百貨店で見たいものやりたいことを告げる。
「猟兵コレクションも近づいてきてますし、いろいろ服を見ておきたいじゃないですか。アヒルさんも似合う服があるかもしれませんよ」
アヒルさんもその気にならないかと、ちょっぴり期待も込めた言葉で。
でもきっと、そんな考えではダメだと、またツンツンされてしまうかもしれない……なんて思いつつ。
ちらりと窺うように、アヒルさんを見遣ってみれば。
刹那、フリルは思わずぱちりと瞳を瞬かせてしまう。
だって……くいくいっと急かすように、嘴で袖を引っ張って。
「それじゃあ、行こうって、アヒルさんたら、最初からそのつもりだったんじゃないんですか?」
早速ファッションフロアへと向かわんとしているアヒルさんが、実は買い物する気満々でだったのだから。
大成功
🔵🔵🔵
音海・心結
💎🌈
※アドリブ歓迎
ここがコスメ売り場ですか……!
凄いですっ、零時!
ちょっと寄り道してゆきませんか?
大人のお姉さんが使っていそうなコスメが沢山あります
大人の女性になる為には避けては通れない道
……零時も少しずつ大人になっていますし?
アイシャドウにチークにグロス
可愛くなる魔法の言葉みたいです
ほんのり桜に色づくリップクリームもかわゆいですが
桜の香りは好きなのですよね
イメージ香水?
すごくすごく興味がありますっ
零時、少しだけ待ってもらってもよいですか?
大人のお姉さんになってきますっ
みゆがイメージするのはガーリーというよりフェミニン
大人可愛いをイメージした品のある香水でお願いしますっ
えへ、大事にしますっ
兎乃・零時
💎🌈
※アドリブ歓迎
コスメ売り場…俺様普段あんま見ねぇところだけれどスッゴイ色々あるっぽいな!
確かにすごいよな、心結!
良いぜ、折角だ、寄り道していくかー
確かに大きくなると化粧やら何やら色々やること増えるみたいだしなぁ…
大人の心結…(今より成長した状態…つまり更に魅力的になる…?)
桜モチーフの奴、確かにキラキラしててなんか可愛い感じはするな!
もしやこれは姿を進化させる魔法のアイテムって奴…?(未知の分野)
イメージ香水?
あぁ、待つのは問題ないぜ!大人の心結楽しみにしてる!!
…心結どんな感じになるんだろ…?
香水使うってなると、きっともっと凄くなるのかな…俺様それ使った心結と遊ぶのも楽しみにしてる!
家族連れやカップル、乙女なハイカラさん達からインテリな雰囲気の文豪等々。
色々なものがここだけで揃うという、帝都の大きな百貨店。
今回この百貨店を訪れた目的は、何かが起こった時のためのパトロールという猟兵のお仕事ではあるのだけれど。
何事も起こらず平和であれば、見回りを兼ねて自由に巡っていいとも言われているから。
兎乃・零時(其は断崖を遥か高みを駆けあがるもの・f00283)は周囲に異常がないかも兼ねて、ぐるりと足を踏み入れた百貨店内を見渡して。
「コスメ売り場……俺様普段あんま見ねぇところだけれどスッゴイ色々あるっぽいな!」
はいからな乙女達で大賑わいの売り場に、そう声を上げる。
百貨店を入ってすぐの1階はビューティーフロア。
桜コスメをはじめとして、ネイルや香水など、数えきれない種類の商品がずらりと並んでいる。
そして零時の言葉に、こくこくと大きく頷いた後。
「ここがコスメ売り場ですか……!」
音海・心結(桜ノ薔薇・f04636)もキラキラと瞳を輝かせながら、隣の彼を見上げて。
「凄いですっ、零時! ちょっと寄り道してゆきませんか?」
ドキドキわくわく踊る心のままに、そう訊ねてみれば。
「確かにすごいよな、心結! 良いぜ、折角だ、寄り道していくかー」
すぐに返ってきたのは、快い返事。
ということで! まずは、春色満載のコスメ売り場をぐるりとふたりで巡ってみることに。
けれど一言にコスメと言っても。
「大人のお姉さんが使っていそうなコスメが沢山あります」
ファンデーションにアイシャドウ、マスカラにリップにチーク等々……コスメの種類だけでもいっぱいあるし。
さらには、その人それぞれに合うようにと揃えられた色も満載。
心結はそんなコスメたちを、じいと見つめてみるけれど。
ぐっと、決意したように大きく気合を入れて頷く。
――大人の女性になる為には避けては通れない道。
だってもう心結は子供じゃないのだから……! と。
大人になるために、一歩踏み出してみることに。
「確かに大きくなると化粧やら何やら色々やること増えるみたいだしなぁ……」
男子である零時にとって、女の人の身支度は何だか大変そう、くらいしか分からないけれど。
並ぶコスメの種類や色の数々を見れば、それも納得してしまうし。
それに、何よりも……ちらりと隣にいる彼女を見遣って、ぽつりと呟きを落とす。
「大人の心結……」
大人になるということは、今より成長した状態。
ということは。
(「つまり更に魅力的になる
……?」)
そうじいっと思わず心結を見つめれば。
ぱちりと視線が合った彼の呟きに、こう返す心結。
「……零時も少しずつ大人になっていますし?」
多くの割合を占めているのはやはり乙女用のものだけれど。
よくよく見れば、中には、メンズコスメやスキンケア用品、香水等の男性用のものが置いてある店も。
そして、『男も咲かせて魅せよう、桜の美を』なんて。
そんなキャッチコピー付きで推されている、メンズ桜コスメをふと手に取ってみて。
「もしやこれは姿を進化させる魔法のアイテムって奴……?」
未知の分野である大人の扉を今、もしかして開ける時……?
けれど確かに、零時の言うことも一理あるかもしれない。
だって、沢山並んでいるコスメたちは、ぱたりと顔に軽くはたいて、スッと色を引いて乗せるだけで。
「アイシャドウにチークにグロス、可愛くなる魔法の言葉みたいです」
使う人を変身させる、魔法のようなアイテムには違いないから。
そして心結は、種類に富んだリップの色をひとつずつ見回してみて。
「ほんのり桜に色づくリップクリームもかわゆいですが」
やはり気になるのは、この世界にぴったりな淡い桜色のもの。
そして試しに1本、桜モチーフが飾られた蓋を外して。くるりとスティックの底を回してみれば、ふわり仄かな桜の香りが。
それは大人気な季節限定の桜リップ。
「桜の香りは好きなのですよね」
「桜モチーフの奴、確かにキラキラしててなんか可愛い感じはするな!」
春を思わせる桜の香を纏い、細かい上品なラメが煌めくその彩りは、とても可愛らしい印象だ。
そんな桜コスメを興味深々、色々零時と見ていた心結だけれど。
ふと聞こえた声に、ぱっと表情をより輝かせる。
「イメージ香水? すごくすごく興味がありますっ」
自分の好きなイメージで、自分だけの香水を調合してくれるという、イメージ香水のことを耳にして。
ということで、早速。
「零時、少しだけ待ってもらってもよいですか?」
……大人のお姉さんになってきますっ、と。
好みに合わせた香水を作ってくれるという香水バーへと心結は行ってみることに。
そんな、大人になるべくいざ香水作りに向かう彼女を零時は見送る。
「あぁ、待つのは問題ないぜ! 大人の心結楽しみにしてる!!」
……心結どんな感じになるんだろ……? なんて。
「香水使うってなると、きっともっと凄くなるのかな……俺様それ使った心結と遊ぶのも楽しみにしてる!」
つられるように一緒にわくわく、彼女を送り出す。
そして、どんな香水を作りたいのかと、いざ、そう訊ねられれば。
「みゆがイメージするのはガーリーというよりフェミニン。大人可愛いをイメージした品のある香水でお願いしますっ」
可愛いものも確かに心惹かれるのだけれど……でもやはり今回は、可愛くも大人な印象の香りをお願いする。
そう――目指せ、フェミニンな大人の女性!
それから、まさに魔法のように、色々な香りや色が調合されていけば。
出来上がったのは、気品のある薔薇と可愛らしくも淡い桜の香りを絶妙にブレンドした、フローラルでフェミニンな一品。
スタイリッシュながらも硝子細工の花が咲いている、仄か桜色をした瓶へと出来た香水を入れて貰って。
海の様でもあり、宝石のようでもある、ラメが煌めく大人っぽさがある青のリボンをきゅっとつけてもらえば――完成!
「えへ、大事にしますっ」
心結は程よい量をしゅっとつけて貰ってから、ぺこりと香水ソムリエに礼を言った後。
チェリーローズと名付けて貰った自分だけの香水を大事そうに抱えて、逸る様に早足で歩みを進める。
誰よりも一番に、大人に変身した自分をお披露目したい、零時の元へと。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ジゼル・サンドル
大親友のミルナ(f34969)、お世話になっている八坂先生(f37720)と。
デパートのコスメ売り場なんて初めて来たな…
可愛くてお洒落なミルナと、大人の女性の八坂先生はともかくとして…
その、わたし場違いじゃないだろうか…
そ、そうか?しかしたくさんありすぎて、何を選べばいいのか…
へぇ、コーラルピンクか…春らしいし可愛い色だな。
…メイクされるのってちょっとこそばゆいな…
目を開けて鏡を見、おぉ…いつもより大人っぽくなった気がする…!
先生、ミルナにメイクしてもらったぞ、これでわたしも少しは綺麗になれただろうか?
わわ、八坂先生も綺麗だ…!それにいい匂いがする!
…まあ恋する女性は綺麗になるというしなぁ…
ミルナ・シャイン
ジゼル(f34967)、八坂先生(f37720)と女子3人で春のコスメ選びですわ!
まあジゼル、そんなことありませんわ!14歳はもう立派なレディですわ。八坂先生もそう思うでしょう?
大丈夫ですわ、わたくしメイクは日々勉強してますもの。
オレンジの瞳が印象的なジゼルにはコーラルピンクも合うと思いますの、このお色のリップなんて似合いそう…ちょっとお試しコーナーをお借りしてメイクしてみましょう。
ジゼル、動いたらラインが崩れてしまいますわ、少しじっとして目を閉じていてくださいな…
はい、できましたわ!
見て見て八坂先生、ジゼル可愛いでしょう?
あら八坂先生もメイクしたんですのね、これから愛しい方とおデートかしら?
八坂・詩織
普段面倒を見ているジゼルさん(f34967)、ミルナさん(f34969)と。
まあ、今どき小さな子供でさえメイクしてますからね。銀誓館は校則も自由ですからメイクする学生も多いですし。
ジゼルさんはミルナさんがメイクしてあげるようですし、私は私で化粧品を探してみようかな…
サクラミラージュの香水って興味があるんですよね。
パフュームもいいですが、私は練り香水の方が好みなので。
店員さんにも色々聞いたりして見つけたのは夜桜をイメージした香りの練り香水。
せっかくなので香水に合わせて、プロのメイクさんにメイクしてもらいます。
ジゼルさんも終わったようですね、可愛いですよ。
…いやだから別に付き合ってないですって…
春爛漫、今日のサクラミラージュはお出かけ日和。
いや、パトロール日和だと本当は言った方がいいかもしれないけれど。
でも何が事件などが起こらない限りは、自由に過ごして良いみたいだから。
訪れた百貨店で、女子3人で巡ってみるのはやはり。
「デパートのコスメ売り場なんて初めて来たな……」
百貨店1階ビューティーティーフロアにある、コスメ売り場であった。
ジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)は少しだけ、大好きなチョコの売り場にナイショで心惹かれたりもしたものの。
きょろりと、帝都の乙女達にも人気だという桜コスメたちを見遣って。
ちょっぴり遠慮がちに、何処か落ち着かぬ様子でそっと続ける。
「可愛くてお洒落なミルナと、大人の女性の八坂先生はともかくとして……その、わたし場違いじゃないだろうか……」
そんな聞こえた言の葉に、ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)はすぐにふるりと首を横に振って。
「まあジゼル、そんなことありませんわ! 14歳はもう立派なレディですわ」
……八坂先生もそう思うでしょう?
そう八坂・詩織(銀誓館学園中学理科教師・f37720)にも目を向ければ。
「まあ、今どき小さな子供でさえメイクしてますからね。銀誓館は校則も自由ですからメイクする学生も多いですし」
遠慮がちに自分を見つめるジゼルと同意を求めるようなミルナを、交互に見遣って。
「そ、そうか? しかしたくさんありすぎて、何を選べばいいのか……」
「大丈夫ですわ、わたくしメイクは日々勉強してますもの」
そっとコスメ売り場に視線を巡らせつつ首を傾けてみたジゼルに、早速似合いそうな色を探すミルナ。
そして、伸ばした手で取ってみた色は。
「オレンジの瞳が印象的なジゼルにはコーラルピンクも合うと思いますの、このお色のリップなんて似合いそう……」
あたたかみを感じる、コーラルピンクの桜リップ。
ということで、折角だから。
「へぇ、コーラルピンクか……春らしいし可愛い色だな」
「ちょっとお試しコーナーをお借りしてメイクしてみましょう」
ジゼルを連れてミルナが向かうのは、コスメがお試しできるコーナー。
そんなふたりの様子を見守っていた詩織も、コスメ売り場を見回してみつつ。
「ジゼルさんはミルナさんがメイクしてあげるようですし、私は私で化粧品を探してみようかな……」
コスメ売り場の中でも、足を向けたのは。
「サクラミラージュの香水って興味があるんですよね」
好みの香りを纏える香水たちが並ぶ売り場。
それから、声を掛けてきた店員に色々聞きながら。
「パフュームもいいですが、私は練り香水の方が好みなので。あとは――」
選んでみるのは、お気に入りの香り。
そしてふと見つけたのは、闇に浮かぶように咲く桜をイメージした、夜桜の練り香水。
楚々と嫋やかに夜に咲くような、大人っぽいけれど可愛らしさも感じさせる一品。
それから折角なので、と……プロのメイクさんに、この香水に合わせたメイクをお願いしてみることに。
同じ頃、ミルナにお試しメイクして貰っているジゼルは。
「……メイクされるのってちょっとこそばゆいな……」
ぱたぱたこしょり、顔を行き来するふわふわなブラシの感触に、思わずそわりと身を揺らしちゃうけれど。
「ジゼル、動いたらラインが崩れてしまいますわ、少しじっとして目を閉じていてくださいな……」
ミルナに言われてぐっと我慢、ぎゅっと瞳を閉じて。
――はい、できましたわ!
そう聞こえれば、そろりと目を開いて、鏡の中のメイクした自分とご対面。
ぱちりと瞳を瞬かせれば、鏡の自分もぱちり。
「おぉ……いつもより大人っぽくなった気がする……!」
華やかであり、それでいて健康的な春色で仄かに彩られた……自分なのだけれど、でも何だかいつもの自分とは違う自分。
鏡を見つめながら、ジゼルはちょっぴり大人っぽく変身した自分にそう声を上げてから。
「見て見て八坂先生、ジゼル可愛いでしょう?」
「先生、ミルナにメイクしてもらったぞ、これでわたしも少しは綺麗になれただろうか?」
メイクを施したミルナはえっへん、ジゼルも瞳をキラキラ、合流した詩織に声を向ければ。
「ジゼルさんも終わったようですね、可愛いですよ」
こくりと頷いて返す彼女を見て、ふたりは同時に口を開く。
「わわ、八坂先生も綺麗だ……! それにいい匂いがする!」
「あら八坂先生もメイクしたんですのね、これから愛しい方とおデートかしら?」
夜桜の香りを纏い、落ち着いた淡い桜色のコスメでメイクされた、より大人可愛い雰囲気を感じる詩織に。
そんな大人の春色コスメは、夜のような美しい黒髪とも相まって、まさに夜桜を思わせるもので。
そしてジゼルは詩織を見つめ、先程のミルナの言葉に納得したようにこくりと頷く。
「……まあ恋する女性は綺麗になるというしなぁ……」
だって、恋は乙女を綺麗にする魔法のコスメ、と聞くから。
でもそんな意味深に見つめるふたりの視線に。
「……いやだから別に付き合ってないですって……」
詩織はちょっぴり苦笑しつつそう返しながらも。
鏡に映るメイクした自分を、そっと見遣ってみるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
真宮・響
夫の律(f38364)と参加
律と買い出しに来た。家族4人暮らしは何かと物入りだ。向かうのは7階だ。日用品を新調しようと思ってね。
まずはカップに皿だ。律は専用のカップとか皿は持ってないんじゃ無いかい?いい機会だ。新調するついでに買ってしまおう。
後はテーブルクロスにランチョンマット。ああ、律はカーテンも気になるかい。そうだね、購入しようか。
さて、アタシ達家族の家を明るくする品が揃った。ああ、荷物持って貰って悪いね。子供達の笑顔が楽しみだ。そう思わないかい、律?
真宮・律
妻の響(f00434)と参加
さくらフェスタか。俺は春のサクラミラージュは初めてだ。そういえば突然4人暮らしになって食器を揃えるのもままならなかったな。いい機会だ。揃えるか。
響と一緒に7階へ。あ、俺以外は専用のカップと皿持っているのか。この桜模様のカップと皿は心惹かれる。そうだな、この食器に合うテーブルクロスとランチョンマットも必須だ。
奏、この淡い桜色のカーテンも気になるんだが。ああ、荷物多いから持つぜ。荷物持ちは男の役目だ。
さて、家を明るく装う品が揃ったな。ああ、俺も子供達の笑顔が楽しみだ。子供達の笑顔こそ、俺達夫婦の幸せだからな。
幻朧桜が年中咲いているこの世界にも、巡って来た春。
桜が咲き誇る風景は、いつだって何処か春を思わせるものだという印象を多くの人が持つだろうけれど。
「さくらフェスタか。俺は春のサクラミラージュは初めてだ」
真宮・律(黄昏の雷鳴・f38364)は春色に染まった景色を見回し、そう紡ぐ。
やはり常に桜咲くこの世界にとって、春の季節はより美しく特別な季節なのだと。
お出かけ日和の今日は、帝都もいっそう賑やかな気がするし。
訪れた百貨店にも桜が満開、春爛漫という雰囲気だ。
一応、猟兵として百貨店のパトロールの任務を請け負ってはいるのだけれど。
特に何もなければ、自由に百貨店内で過ごしていいということなので。
律とともに真宮・響(赫灼の炎・f00434)が足を向けるのは、7階。
「日用品を新調しようと思ってね」
家族4人暮らしは何かと物入りだから、夫と買い出しに。
そんな響の言葉に、律も頷いて返して。
「そういえば突然4人暮らしになって食器を揃えるのもままならなかったな」
……いい機会だ。揃えるか、と。
並ぶ食器を吟味するように見回してみる。
その中でも、響が最初に目を向けるのは。
「まずはカップに皿だ。律は専用のカップとか皿は持ってないんじゃ無いかい?」
「あ、俺以外は専用のカップと皿持っているのか」
どのような食器が家にはあるのかをさすが把握している響の声に、律もカップと皿が並ぶ棚へと視線をやって。
ふと目に留まった彩りに手を伸ばしてみる。
「この桜模様のカップと皿は心惹かれる」
春らしい桜が舞う、でも落ち着いた印象のものを見つけて。
「いい機会だ。新調するついでに買ってしまおう」
響は律専用にと、彼が手にしたカップと皿の購入を決めて。
「後はテーブルクロスにランチョンマット」
「そうだな、この食器に合うテーブルクロスとランチョンマットも必須だ」
季節に合わせ、春らしい印象のテーブルクロスとランチョンマットをふたりで選んで。
そうなれば、今度は。
「奏、この淡い桜色のカーテンも気になるんだが」
「ああ、律はカーテンも気になるかい。そうだね、購入しようか」
部屋の印象ががらりとまた変わるような、淡桜の彩をしたカーテンも。
そして会計を済ませれば、ふたり満足気に頷き合う。
「さて、アタシ達家族の家を明るくする品が揃った」
「家を明るく装う品が揃ったな」
春の訪れに合わせて買った物で模様替えした、自分達の家を想像してみながら。
そんな満足いく本日の戦利品は、気が付けば沢山になったから。
「ああ、荷物多いから持つぜ。荷物持ちは男の役目だ」
「ああ、荷物持って貰って悪いね」
響はお言葉に甘えて、律に荷物はお任せして。
ひょいっと荷物を抱える頼もしい彼へと、こう問いかける。
「子供達の笑顔が楽しみだ。そう思わないかい、律?」
そしてそんな妻の問いに返す言葉は、勿論。
「ああ、俺も子供達の笑顔が楽しみだ」
……子供達の笑顔こそ、俺達夫婦の幸せだからな、って。
これまで長い間それをひとりで守ってくれた響に感謝しつつ、これからは自分が守っていこうと。
桜咲く春の気配を感じながらも、律はそう思うから。
今も昔も、そしてこれから春が何度巡ってきても、きっとずっと変わらない――そんなふたりの幸せを。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
鳥栖・エンデ
友人のイチカ君(f14515)と
新しいこと始めそうな季節でもあるし偶には
のんびり買いもの気分でもしてみようか?
3階から5階がファッションフロアなんだってねぇ
イチカ君も色々着せ替えてみよーよ
ボク的にはアクセサリーとか光りもの見る方が好きなんだけど
他人を着飾って眺めるのもまた別腹ってことで〜
春だし此処は新しい自分との出会いがあったりするかもよぅ
上着よりはこっちの緑ストールがいいなぁ
若草色なら和装でも似合いそうじゃないかい
眼福を楽しんだ後には折角だし
何か桜メニューも探しに行こうか
散々ワガママ満喫したから
食べる方はイチカ君お任せに…
桜ちらし寿司ならデパ地下だねぇ
寄り道スイーツや他のお弁当も楽しみ〜
椚・一叶
友のトリス(f27131)と
春の何処か浮かれ気分にさせてくれる雰囲気、嫌いじゃない
儂の財布の紐も珍しく緩んでいる
良い品が揃っていそうな百貨店
うむ、気の向くままに見てみよう
儂はそのままでも十分に威厳を放っているが
普段身に付けないもの、身に付けてみるのもいい
ストールってどうやって巻くのが正しい?
これ手触り、良い
色々試していったらその気になってきた
帽子も角避ければ被れるか?
儂だけではなく貴様も新しい自分との出会い、するといい
カーディガンをトリスに当ててみる
ラフな格好も似合うではないか
儂もワガママ満喫していい、ということか?
では桜ちらし寿司とやら、買いに行こう
桜のスイーツも気になる
いっぱい買って食うぞ
いつだって桜が咲いているサクラミラージュだけれど。
春の季節を迎えた帝都は、やっぱりどこか特別な感じがして。
街を歩く人々をみれば、どことなく足取りも軽いように見える気がする。
そんな、ひらりと桜花弁たちが舞う風景をくるりと見回して。
「春の何処か浮かれ気分にさせてくれる雰囲気、嫌いじゃない」
そう紡ぐ椚・一叶(未熟者・f14515)自身も、実は例外ではなくて。
心躍るような気分は、珍しく財布の紐も緩ませている。
何せ訪れたのは、良い品が揃っていそうな百貨店。
鳥栖・エンデ(悪喰・f27131)も足を踏み入れた百貨店内を興味深々見回してみながら。
「新しいこと始めそうな季節でもあるし。偶には、のんびり買いもの気分でもしてみようか?」
「うむ、気の向くままに見てみよう」
ふたり並んで、色々とゆっくり見てみることに。
そしてエンデがまず気になったのは。
「3階から5階がファッションフロアなんだってねぇ。イチカ君も色々着せ替えてみよーよ」
今は春物の服がずらりと並んだファッション階。
そしてお目当ては自分のものではなくて。
「ボク的にはアクセサリーとか光りもの見る方が好きなんだけど。他人を着飾って眺めるのもまた別腹ってことで〜」
隣を行く友人をコーディネートしてみたいって、そう思ったから。
一叶も、そんなエンデの声に、うむと大きく頷いて返して。
「儂はそのままでも十分に威厳を放っているが。普段身に付けないもの、身に付けてみるのもいい」
「春だし此処は新しい自分との出会いがあったりするかもよぅ」
そうエンデは笑んでみせた後、早速メンズ服や服飾品が揃っている店へ。
「ストールってどうやって巻くのが正しい?」
一叶はそう首を傾けながらも、そっと目についたストールを手にしてみれば、思わず瞳をぱちり。
「これ手触り、良い」
他にも、そっと触れて手触りの違いを比べてみたり、自分へと当ててみたり。
色々試していったらその気になってきて。
「帽子も角避ければ被れるか?」
角を避けるようにちょこりと頭に帽子を乗せてみながらも、先程のエンデの言葉をふと思い返して。
「儂だけではなく貴様も新しい自分との出会い、するといい」
綺麗な色のカーディガンを友へと当ててみる。
そしてふたりで代わるがわる鏡を見ながら。
「ラフな格好も似合うではないか」
「上着よりはこっちの緑ストールがいいなぁ、若草色なら和装でも似合いそうじゃないかい」
互いにあれこれ見繕っては相手に当ててみたりして、楽しく着飾って色々と選んでみる。
そして、定番からちょっと攻めたデザインのものまで、一通り眼福を楽しめば。
やはり自分達といえば、これは欠かせません。
「折角だし、何か桜メニューも探しに行こうか」
丁度色々ファッションフロアを見て回って、おなかもすいてきた気もするから。
そしてエンデは美味しい買い物の提案をした後、こう続ける。
「散々ワガママ満喫したから、食べる方はイチカ君お任せに……」
「儂もワガママ満喫していい、ということか? では桜ちらし寿司とやら、買いに行こう」
「桜ちらし寿司ならデパ地下だねぇ」
「桜のスイーツも気になる」
ということで、次は美味な春が満開に咲いているデパ地下へ。
「寄り道スイーツや他のお弁当も楽しみ〜」
「いっぱい買って食うぞ」
新しい春の味わいとの出会いにも、わくわく期待しながら。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
レイラ・ピスキウム
【星睡】
『さくらフェスタ』
思わず彼を誘ったけれど
"誘って良かった"という様子が見られて嬉しいな
折角の季節の催事を少しでも見せてあげたいからね
ルズチェも連れてきたのだけど
毛のない仔竜はペットに入るのかな
彼女も友人が出来たようで心做しか楽しそう
本当に色々ある……
全部回ってみたい気もするけど
ふと目に入った『青果店』
果物だけじゃなくスムージーもあるみたい
終夜さん、あれなんてどう?
差乍ら芸術作品にも、パフェのようにも見える
桜パフェ風 抹茶スムージー、にしてみようかな
僕にとっては『異国の味』が沢山詰まってる
パフェ、のようなスムージー
ええ
姉達へのホワイトデーのお返しをね
桜に纏わる素敵な物が見つかりますように
空・終夜
【星睡】
今日はどんなスイーツと出会えるか
楽しみだな、レイラ
桜のスイーツがあるとレイラの誘いで訪れた
お供に精霊のメェさんも一緒
主人同様スイーツに興味津々に目を輝かせ
ルズチェにすごいね!とアイコンタクト
ケーキにパン、ドリンクも充実している
テイクアウトに桜マカロン買うか
留守番してる奴らに土産だ
レイラは何にする?
…スムージー
ほう…あのスムージー…ボリューム満点だ
パフェみたいな…スムージーアート
抹茶パフェ風の桜苺スムージー
これが、映えスイーツ…
スムージー実食時はメェさんにも分けつつ
そういえば、レイラは買いたい物があったんだよな?
このまま上の階にいってみるか
折角のフェスだ
良いのが選べるといいな?
最近、より春が訪れる気配を感じ始めてはいたのだけれど。
ふと耳にしたのは、心擽る響き――『さくらフェスタ』。
それを聞いた時、彼を誘おうって。
レイラ・ピスキウム(あの星の名で・f35748)は思ったから、思わず声を掛けたのだけれど。
「今日はどんなスイーツと出会えるか。楽しみだな、レイラ」
隣を歩く彼の足取りや紡がれる言葉を聞けば、微笑んでしまう。
だって、嬉しいなってそう思うし、ホッとするから。
"誘って良かった"という様子が見られて。
空・終夜(Torturer・f22048)も、桜のスイーツがあるとレイラから誘われれば、頷かないわけはなくて。
今日はお供に、精霊のメェさんも一緒。
「折角の季節の催事を少しでも見せてあげたいからね」
レイラも、今日はルズチェも連れてきたのだけど。
小さな翼をぱたりと揺らす無垢な様子を見つつも、ふと首を傾ける。
……毛のない仔竜はペットに入るのかな、なんて。
そしてもっふりなメェさんも、主人とお揃いで、並ぶスイーツたちに興味津々。
キラキラ輝かせたおめめで、ルズチェにすごいね! って。そう仲良くアイコンタクト。
それに応えるかのように、ゆらりとリボンを結んだ尻尾を揺らすルズチェの様子を見れば、レイラもほっこり。
(「彼女も友人が出来たようで心做しか楽しそう」)
それから改めて、自分も誘った彼と楽しむべく、くるりと周囲を見回してみるけれど。
「本当に色々ある……」
心惹かれるものが沢山で、思わず目移りしてしまう。
「ケーキにパン、ドリンクも充実している。テイクアウトに桜マカロン買うか。留守番してる奴らに土産だ」
終夜も色々と充実したラインナップに視線を向けながらも。
お土産に桜マカロンを買った後、訊ねてみる。
「レイラは何にする?」
「全部回ってみたい気もするけど」
彼の声にそう返しながらも、レイラはふとその時、或る店が目に入る。
それは――『青果店』。
「果物だけじゃなくスムージーもあるみたい」
「……スムージー」
そう紡ぐレイラの視線を追った終夜も、じいと青果店のスムージーを見つめて。
「終夜さん、あれなんてどう?」
「ほう……あのスムージー……ボリューム満点だ」
心惹かれたのは、さながら芸術作品にも、パフェのようにも見えるような。
「桜パフェ風抹茶スムージー、にしてみようかな」
(「僕にとっては『異国の味』が沢山詰まってる」)
そう――まるでパフェのようなスムージーを。
「パフェみたいな……スムージーアート。抹茶パフェ風の桜苺スムージー」
終夜もお揃いで買ってみた、桜パフェ風抹茶スムージーを暫し眺めて。
「これが、映えスイーツ……」
メェさんにもお裾分けしつつも、ふと思い出す。
「そういえば、レイラは買いたい物があったんだよな?」
「ええ。姉達へのホワイトデーのお返しをね」
「このまま上の階にいってみるか」
スムージーを堪能した次は、レイラの買い物をするべく別の階へと向かうことに。
「折角のフェスだ。良いのが選べるといいな?」
そう紡ぐ終夜に、レイラは頷いて返しながらも。
――桜に纏わる素敵な物が見つかりますように。
素敵な桜の縁が咲くことをわくわく願いながらも、迷子にならないよう彼に続いて上の階へ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
見回ってますがー、ええ…平和なのはいいことですー。
陰海月にねだられました。ぬいぐるみ…好きですからねぇ。
そんなこと思ってたら、クラゲ形のを見かけまして。気付いたら、その桜帝都ベアーと一緒に買ってましたねー。
ええまあ…クラゲグッズ見ると、買ってしまうようになってますので…四人とも…。
※
陰海月「ぷきゅ!ぷっきゅー!きゅいっ」
食べ物よりも何よりも、桜デザインの桜帝都ベアーほしい!
手前にあった桜デザインの桜帝都ベアーの顔が気に入って、それにした。大切にするんだー!
随分とあたたかくなってきたこの日の帝都は、ぽかぽかのお出かけ日和。
そして沢山の人で賑わう百貨店内を、マイペースにのほほんと歩きながらも。
「見回ってますがー、ええ……平和なのはいいことですー」
特に何も起こってはいない様子を確認しながらも、ほわりとそう紡ぐ馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)。
そんな今の彼は『疾き者』。
そしてすぐ傍を、ふよりと漂うのは。
「ぷきゅ! ぷっきゅー! きゅいっ」
カラフルな動くミズクラゲ型ぬいぐるみの陰海月。
そんな鳴き声を聞いた疾き者は、やっぱりほわんと。
「ぬいぐるみ……好きですからねぇ」
……陰海月にねだられました、なんて、笑みつつ言った後。
陰海月が欲しがっているもの買いに足を向けるのは、百貨店の6階。
そう、陰海月が何よりも欲しいと主張しているのは、食べ物ではなくてぬいぐるみ。
「きゅい! ぷきゅっ、きゅー!」
しかも――桜デザインの桜帝都ベアーほしい! と。
春の季節限定の大人気商品である、クマぬいである。
そして、ほんわかとぬいぐるみ好きな陰海月のことを思っていたら、ふと見かけたから。
「気付いたら、その桜帝都ベアーと一緒にクラゲも買ってましたねー」
陰海月がその顔を気に入ったらしい、手前にあった桜デザインの桜帝都ベアーとともに、クラゲさんもお買い上げ。
でもそれも仕方がないことなのだ。
「ええまあ……クラゲグッズ見ると、買ってしまうようになってますので……四人とも……」
――大切にするんだー! って。
嬉し気にゆらゆら、選んだ桜帝都ベアーの子を嬉々と抱っこする陰海月を。
やっぱりのほんと疾き者は眺める。
ベアーと一緒に買ったクラゲさんをしっかりと抱えながらも。
大成功
🔵🔵🔵
鳴上・冬季
「一応この世界では學徒兵に身をやつしていますから、通常業務として割り込む形になるのでしょうか。そう考えると面白いですねえ」
嗤う
「外商を使う程の貴種ならお付きがいると思いますが。…ふむ。掏摸が狙いそうな小金持ちが集中し財布に対する警戒も薄い…紳士服売場を見てから婦人服、化粧品でしょうか」
掏摸や置引が多発しそうな階を予測し黄巾力士連れゆっくり巡回
財布への意識が薄くなる書籍売場、誘拐の可能性がある子供服売場も巡回
本当に摺りや置引を発見すれば雷公鞭で打ち据え捕縛するが、可能性は低いと思っている
昼になったら真っ直ぐデパ地下へ
桜午前
桜稲荷
桜クリームパン
桜モンブラン
桜クリームシュー
全て十人前購入し壺中天へ
春ももう間近な帝都を、慣れたように歩きながらも。
鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)はこう口にしながらも嗤う。
「一応この世界では學徒兵に身をやつしていますから、通常業務として割り込む形になるのでしょうか。そう考えると面白いですねえ」
今回は猟兵として、帝都のパトロールの手伝いを請け負ってはいるのだけれど。
でも実際學徒兵でもある冬季にとっては、これはある意味通常業務でもあるのだ。
だから巡回のポイントも、しっかりと心得ていて。
「外商を使う程の貴種ならお付きがいると思いますが」
それらしき存在がないか、周囲を見回しつつも。
「……ふむ。掏摸が狙いそうな小金持ちが集中し財布に対する警戒も薄い……紳士服売場を見てから婦人服、化粧品でしょうか」
掏摸や置引が多発しそうな階を予測しながら、黄巾力士連れてゆっくりと百貨店を巡回する冬季。
今のところ何かよからぬことは起こってはいないとはいえ。
小さな事件は日常的に起こっているものだから。
気を抜かずに、財布への意識が薄くなる書籍売場、そして誘拐の可能性がある子供服売場もパトロールして回って。
もしも摺りや置引きを発見すれば、すぐさま雷公鞭で打ち据え捕縛できるようにはしておくけれど。
猟兵として、また學徒兵としての感覚的にも、何かが起こる可能性は低そうだ。
そして平和な百貨店を巡回しながら楽しんでも構わないとのことなので。
昼になれば勿論冬季が直行するのはそう、やはりデパ地下。
それからデパ地下をぐるりと巡って、桜午前に桜稲荷、桜クリームパンと桜モンブランと桜クリームシュー。
それら全てを当然、いつものように十人前購入して、壺中天へと収納してから。
さらに甘い限定品がないかと、スイーツパトロールも忘れません。
大成功
🔵🔵🔵
ガーネット・グレイローズ
【かんにき】で。
やあ、これは立派な百貨店だね。さすがはさくらフェスタ、
どのフロアもお客さんで一杯だ。
「ではまた後で。サト、行こうか」
コスメ組と一時別行動で、サトとファッションフロアへ。
サトはストールを探すのだったね。私は帽子を。
「ではこの、ベージュのクロッシェを見せてください」
店員に声を掛け、気になった品物を手に取って。
道中見かけた、女優みたいなモダンガールの帽子が気になってたんだ。
靴は……このモカブラウンのパンプスなんかいい感じだね。
サトは、いいもの見つかったかい?
この世界のブランドは詳しくないのだけど……
どの品物もセンスが良くて迷ってしまうね。
(腕時計を確認)おっと、もう集合の時間だね。
木元・杏
【かんにき】5人
百貨店というお店は初めての体験
澪がスマホを操作するのも楽しげで
ん、安心セットおっけー
待ち合わせまで目一杯見て回ろう
シリンはいつもと違う雰囲気で思わず見惚れ
コスメ、澪は経験者(羨望のまなざし
チークにリップ、ふ、ふぁんでーしょん…?
これは塗るもの?(ほうほう)顔を鮮やかにする、と
ふと手に取るリップは桜色めいた橙で
これ、つけてみたいけど、他は何がいいのかな
澪とシリンに聞いたりし、店員さんにも手伝ってもらってみよう
このコスメに似合う服装とかも今度探してみたい
仕上がり周りを見れば、ふふ、なんだか少しいつもと違う雰囲気の二人がいる
何となく浮き立つ気持ちのまま、待ち合わせ場所に向かおう
寧宮・澪
【かんにき】5人
にぎやか華やか、ですね…迷子にならないように気をつけましょ
あ、スマホに集合時間10分前でアラームセットしておきます…夢中になりそう
私は杏さんとシリンさんとコスメを見に…
うん、色々あってわくわくしてます
シリンさん、服、よくお似合いですよ…
私は、まあ基本だけ知ってます…お二人と一緒に悩みつつ
杏さんそうですね、ベースになるやつ、色整えるやつ…
店員さんに聞いてみるのが一番良いかと…餅は餅屋ですし
私も仕事できる女性風メイクを教えてもらおうかな…
お二人とも、お化粧もお似合い…
アラーム鳴ったらお二人と一緒に、お弁当売り場に…
サトさんとガーネットさんも、いいもの見つかったようで何より…
シリン・カービン
【かんにき】5人
※A&Wのエルフの猟師です。
獲物に匂いが気づかれるので化粧する習慣がありませんが、
今回は皆と楽しむ心算です。
※いつもの狩猟スタイルではなんなので、先に服を調達。
(衣装はお任せ)
杏、澪。
どうでしょう。店の方に服を選んでいただいたのですが、
おかしくないでしょうか……
凄い数の化粧品ですね。
村の祭事で儀式の紋様は描いたことはありますが、
これは店の方にお任せした方がよさそうですね。
(服に合わせてお任せします)
その色、杏には合いそうですね。
澪はいつもと違った雰囲気ですが、良い感じです。
ああ、もう時間ですか。
それでは手頃なお弁当を見繕いましょう。
ガーネット、サト。良いものはありましたか?
駒鳥・了
【かんにき】5人です
UDCの百貨店は何でもありですが
こちらはお店自体がテーマパークのようです
サトとグレイローズさんはファッションフロアへ
季節柄、大判のストールが欲しいのですよね
同行者が帽子や靴を見ているとやっぱり惹かれます
帽子やバッグで同じ柄とか、別アイテムで房飾りが同じとか
折角だからと揃えたくなります
すごく悩んで草木染のストールとトートを選びました
タッセル飾りとかはお土産になるでしょうか?
グレイローズさんのそれは、モガスタイルでしょうか
いつもとは別の大人っぽさがあって素敵だと思います
集合場所は地下のお弁当売り場でしたか?
真剣に選んでいると合流に気づけなさそうですよね
気を付けなければです
ひらりと桜花弁たちが舞い降る光景は、この世界では年中見ることが出来るのだけれど。
でもやはり、春という季節は特別。
柔らかくあたたかな陽気の今日は絶好のお出かけ日和で、帝都も賑わいをみせていて。
ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)は周囲をぐるりと見回しながらも紡ぐ。
「やあ、これは立派な百貨店だね。さすがはさくらフェスタ、どのフロアもお客さんで一杯だ」
「UDCの百貨店は何でもありですが、こちらはお店自体がテーマパークのようです」
ガーネットの言葉に、同意するようにこくりと頷くのは、駒鳥・了(I, said the Lark・f17343)。
一応、今回この場所……サクラミラージュの百貨店を訪れたのは、パトロールのお手伝いという猟兵のお仕事もあるのだけれど。
特に何か事件など起きていないのならば、巡回を兼ねて自由に過ごしていいということだから、今の了は日常担当のサト。
寧宮・澪(澪標みをつくし・f04690)も、沢山の人々が買い物等を楽しむ姿をのんびり見つめつつも。
「にぎやか華やか、ですね……迷子にならないように気をつけましょ」
そう皆に声を掛けておく。人が多い広い館内ではぐれてしまったら、合流するのもきっと大変だろうから。
いや、最初からそれぞれが気になるところを回ると決めていれば、別々に行動しても問題はないから。
「ではまた後で。サト、行こうか」
ガーネットが了とふたりで向かうのは上の階、ファッションフロア。
そしてシリン・カービン(緑の狩り人・f04146)が、澪と木元・杏(ほんのり漏れ出る食欲系殺気・f16565)と一緒に見て回るのは1階。
そんな3人のお目当ては、帝都の乙女たちにも人気の桜コスメ。
(「獲物に匂いが気づかれるので化粧する習慣がありませんが」)
猟師であるシリンにとって化粧はあまり普段は必要のないものではあるが。
でも今回は折角の機会だから、そんなコスメ選びを皆と楽しむ心算。
そしていざ、ファッションフロアに向かったふたりを見送った後、コスメを色々見てみようと歩き出す……その前に。
「あ、スマホに集合時間10分前でアラームセットしておきます……夢中になりそう」
澪は、待ち合わせ時間を忘れてしまわぬよう、スマホをしゅしゅっ。
しっかりとアラームをセットすれば。
スマホを操作する澪も楽しげに見えるし、自分もこの百貨店というお店は初めての体験だから。
「ん、安心セットおっけー。待ち合わせまで目一杯見て回ろう」
杏も当然、いっぱい楽しむつもり。
そしてコスメ組と分かれ、ガーネットとサトは到着したファッションフロアを巡りながら。
「季節柄、大判のストールが欲しいのですよね」
「サトはストールを探すのだったね。私は帽子を」
お互いのお目当てがありそうな、服飾品が沢山並ぶ店へ。
そして店員にこう声を掛けるガーネット。
「ではこの、ベージュのクロッシェを見せてください」
早速、気になる一品を見つけて。
いや、先程何気に目をつけていたのだ。
「道中見かけた、女優みたいなモダンガールの帽子が気になってたんだ」
この世界の洒落た女子達がかぶっているこのクロッシェのことが。
そして試着してみる彼女の姿に、サトはこくりとひとつ頷いて返す。
「グレイローズさんのそれは、モガスタイルでしょうか。いつもとは別の大人っぽさがあって素敵だと思います」
クロッシェをかぶればそう、大人なモダンガールに変身。
でも折角だから、帽子だけではなくて。
「靴は……このモカブラウンのパンプスなんかいい感じだね」
帽子と合う色味のパンプスも選んでみて。
そんな帽子や靴を試着する彼女を見ていると、サトもわくわくそわり、惹かれてしまう。
帽子やバッグで同じ柄とか、別アイテムで房飾りが同じとか……折角だからと揃えたくなるもの。
だから、きょろりと視線を巡らせて改めて探してみる。
まずは当初のお目当てのストールを。そしてそれに合ったものも、見つけられればと。
……そして。
「サトは、いいもの見つかったかい?」
ガーネットの声に、こくりと頷くサト。
心擽る春の彩りが沢山で、とても迷ったのだけれど。
「すごく悩んで草木染のストールとトートを選びました」
悩みに悩んで決めた草木染のストールとトートを、そっとガーネットにも見せて。
「タッセル飾りとかはお土産になるでしょうか?」
ふと、お土産にもなりそうなタッセル飾りを手にしてみる。
そしてお互いにお目当ての帽子やストール、それらに合う靴やトート、お土産まで選んだのだけれど。
「この世界のブランドは詳しくないのだけど……どの品物もセンスが良くて迷ってしまうね」
他にも、気になるものがいっぱい。
そして他の店も回ってみることにするけれど。
サトはその前に、念のため確認しておく。
「集合場所は地下のお弁当売り場でしたか? 真剣に選んでいると合流に気づけなさそうですよね」
コスメ組との待ち合わせ場所を。
このままでは、あれこれ見るのに夢中になって、気が付けば時間を忘れてしまいそうだから。
……気を付けなければです、とそう気に留めつつも。
ふたりは最初の店で選んだものを購入した後、他の店もぐるりと巡ってみて。
気になるものがあれば立ち寄って、手にとっては試着してみたりと、買い物を存分に満喫すれば。
楽しい時間は、あっという間。
「おっと、もう集合の時間だね」
ふと腕時計を確認したガーネットは、サトと共に再び下の階へ。
沢山選んだ戦利品を抱えながら。
そして同じ頃、1階ビューティーフロアを見て回る、澪と杏とシリン。
コスメとひとことに言っても、ざっと見回してみただけでも数えきれないほどの種類や色があって。
華やかな彩りたちに、澪はこくりとひとつ頷く。
……うん、色々あってわくわくしてます、って。
けれど、コスメを選ぶその前に……いつもの狩猟スタイルではなんなので、と。
「杏、澪。どうでしょう。店の方に服を選んでいただいたのですが、おかしくないでしょうか……」
まずは服を調達して、衣装チェンジしてみたシリン。
そんな、店員がシリンに似合うとチョイスした服は、クラシカルモダン。
ひざ丈ハイウエストワンピースは綺麗で落ち着いた若草色で。
大きな襟と袖口とリボンベルト、そして頭にかぶったベレー帽は白。
足首くらいの長さの白いソックスに、黒のストラップパンプス。
そんな慣れない格好に、似あっているかどうかと、そろりと訊ねてみるシリンだけれど。
「シリンさん、服、よくお似合いですよ……」
澪の言葉に、杏もこくこく頷いて。いつもと違う雰囲気で思わず見惚れてしまう。
それからシリンも、並ぶコスメへと目を向けて。
「凄い数の化粧品ですね」
「チークにリップ、ふ、ふぁんでーしょん……?」
シリンの言うように沢山ありすぎて、杏はどれから何を見ていいのかわからないのだけど。
「私は、まあ基本だけ知ってます……」
「コスメ、澪は経験者。これは塗るもの?」
「杏さんそうですね、ベースになるやつ、色整えるやつ……」
「これは、顔を鮮やかにする、と。じゃあ、こっちは?」
教えてくれる澪の声に耳を傾けつつも、ほうほうと興味津々。
それからふと、目に留まったものに手を伸ばしてみる。
それは、桜色めいた橙のいろを咲かせるリップ。
「その色、杏には合いそうですね」
「これ、つけてみたいけど、他は何がいいのかな」
そう首を傾けつつもきょろきょろと視線を巡らせる杏に、シリンはこう続ける。
「村の祭事で儀式の紋様は描いたことはありますが、これは店の方にお任せした方がよさそうですね」
「店員さんに聞いてみるのが一番良いかと……餅は餅屋ですし」
澪もそんなシリンの言葉に頷いて、そう返した後。
「私も仕事できる女性風メイクを教えてもらおうかな……」
「では私は、服に合わせてお任せします」
化粧品のプロである店員に、皆それぞれメイクもして貰うことに。
杏も、澪とシリンに聞いたり、店員さんにも手伝ってもらって。
そして、ぽふぽふと化粧されつつも思うのだった。
……このコスメに似合う服装とかも今度探してみたい、なんて。
それから互いに、それぞれの仕上がりを見れば。
「ふふ、なんだか少しいつもと違う雰囲気の二人がいる」
「お二人とも、お化粧もお似合い……」
「澪はいつもと違った雰囲気ですが、良い感じです。その色、やはり杏に良く合いますね」
少し大人っぽくして貰った澪に、淡くキュートに彩り咲かせたメイクのシリン、杏はリップに合わせたガーリーでナチュラルな印象に。
そしてお互い顔を見合わせ、楽し気に鏡を見つめてみて。
気に入ったものを購入すれば、ちょうどいいタイミングで鳴るアラーム。
「時間ですね、ではお弁当売り場に……」
「ああ、もう時間ですか。それでは手頃なお弁当を見繕いましょう」
コスメをあれこれ色々買えば、次はファンション組と合流してからお弁当探しに。
そして杏は、ちらりと鏡に映る自分をもう一度見遣った後、ふたりと一緒に歩き出す―ー何となくそわりと浮き立つ気持ちのまま。
それから、ファンション組のふたりと合流すれば。
「ガーネット、サト。良いものはありましたか?」
「気になっていたクロッシェを買ってみたが、似合うだろうか」
「ガーネットの帽子、おしゃれで素敵」
「サトはこのストールとトートを。みなさんのメイクも素敵です」
「サトさんとガーネットさんも、いいもの見つかったようで何より……」
それぞれの戦利品をうきうきと見せ合ったり、服やコスメやメイクの話をしたりしながらも。
今度は皆で、いざデパ地下へ――列車の中でも食べられるような、美味しい春を探しに。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
陽向・理玖
【月風】
うわぁすっげぇ
8階…地下含めると全9階全部でさくらフェスタなんだ
瑠碧何か見たいもんある?
っと…その前に腹ごしらえしとかねぇ?
パフェ食おうぜ!
手を取り8階へ
おーいい眺めだな!
百貨店の中も桜色だったけど
眼下も桜色に染まってて
席に腰かけ
瑠碧はどっちのパフェがいい?
じゃあ俺は夜桜だな
あと桜色のクリームソーダも
来た来た
苺も沢山で豪華じゃん
どっちも美味そうだ
まずは一口
んっ旨
てか俺抹茶アイス初めてかも
チョコと抹茶って合うんだな
ほら瑠碧も
あーんと差出し
お返し貰えば
うんバニラやっぱ旨いな
クリームソーダを突きつつ
な、上から下まで軽く眺めながら降りてさ
デパ地下見てこうぜ
春始まったばっかって感じ
色々楽しみだな
泉宮・瑠碧
【月風】
百貨店…
こんな大きい建物全てで、イベントをしているのですね
見たい物の幅が広すぎて、絞るのが難しいです
下手な城よりも広い気が…
え…パフェもあるのですか
手を繋ぎ8階へ
常に咲く幻朧桜ですが…
この時季に咲いている桜はまた綺麗ですね
景色への視線をメニューへ移し
私は…桜日和が良いです
あと桜フレーバーティーで
パフェ、凄いですね…
昼と夜に例えて違う組み合わせとは
どちらも苺や桜の形が沢山です
自分の分を一口
ん、美味しい
理玖の夜桜も一口貰い
チョコ味も美味しいです
では理玖にも、あーん
紅茶で一息しつつ
そうですね今が最上階ですし
降りながら見ていけば、全て回れそうです
明るい桜がどこにも満開で…
春の始まりを感じますね
足を踏み入れれば、そこは桜色の春が満開。
「うわぁすっげぇ。8階……地下含めると全9階全部でさくらフェスタなんだ」
「百貨店……こんな大きい建物全てで、イベントをしているのですね」
陽向・理玖(夏疾風・f22773)と泉宮・瑠碧(月白・f04280)はそうちょっぴり圧倒されながらも、訪れた百貨店内をきょろり。
「瑠碧何か見たいもんある?」
「見たい物の幅が広すぎて、絞るのが難しいです」
下手な城よりも広い気が……なんて。
そんな、そっと視線を巡らせつつも迷う瑠碧に、理玖はこんな提案を。
「っと……その前に腹ごしらえしとかねぇ? パフェ食おうぜ!」
「え……パフェもあるのですか」
ということで、ふたり手と手を繋いで。
まず向かうのは、8階の展望カフェー。
そして案内された窓際の席に座れば。
「おーいい眺めだな!」
理玖は眼下に広がる景色に、そう声を上げる。
百貨店の中も桜色一色だったけれど、見下ろす外も桜色に染まっていて。
「常に咲く幻朧桜ですが……この時季に咲いている桜はまた綺麗ですね」
瑠碧も、そっと見つめる青の瞳に桜色を咲かせる。
年中桜が咲いている世界だけれど……でもやっぱり、巡りきた春に咲くこの花は特別な気がするから。
そして景色も綺麗で目を奪われるけれど。
「瑠碧はどっちのパフェがいい?」
「私は……桜日和が良いです。あと桜フレーバーティーで」
「じゃあ俺は夜桜だな。あと桜色のクリームソーダも」
開いたメニューを見れば、瞳もキラキラ。
ふたりで、昼と夜の桜パフェをひとつずつ頼んでみれば。
「来た来た。苺も沢山で豪華じゃん」
「パフェ、凄いですね……昼と夜に例えて違う組み合わせとは」
「どっちも美味そうだ」
「どちらも苺や桜の形が沢山です」
お互いの前に置かれた、同じ桜だけれど違う刻の彩りのパフェを見比べてみながらも。
それぞれ自分の頼んだパフェを、まずはひとくち。
「ん、美味しい」
「んっ旨。てか俺抹茶アイス初めてかも。チョコと抹茶って合うんだな」
同時にそう紡いで、口の中に咲いた美味しさを味わえば。
「ほら瑠碧も」
「では理玖にも、あーん」
今度は、昼と夜を交換こ。
あーんと差し出し、あーんと差し出されれば。
「チョコ味も美味しいです」
「うんバニラやっぱ旨いな」
どちらの桜味も、やっぱりとても美味しくて。
ふたりで一緒に、昼も夜も両方楽しみます。
それから理玖はぷかりとアイス浮かぶクリームソーダを突きつつも、桜香る紅茶で一息している瑠碧と。
「な、上から下まで軽く眺めながら降りてさ、デパ地下見てこうぜ」
「そうですね今が最上階ですし。降りながら見ていけば、全て回れそうです」
そう、これからの作戦会議を。
何せ百貨店は広くて色々なものがあるのだから。
それからカフェーを出て、改めて瑠碧はくるりと周囲を見回して。
「明るい桜がどこにも満開で……春の始まりを感じますね」
「春始まったばっかって感じ」
理玖も彼女の言葉に、こくりと頷く……色々楽しみだな、って。
そしていざ、ゴールのデパ地下目指して、桜色溢れる百貨店巡りへ。
再びふたりでしっかりと、手と手をふわり繋いで。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
朱赫七・カムイ
⛩神櫻
サヨ、春の桜は特別な感じがするね
もちろん、私にとっていっとうに特別なのはきみという桜だけれど
どこを見ても桜、心も華やぐようだ
桜パンケーキもあるのだろうか?
サヨの好きなところから巡ろう
…私はくるくると花咲むきみをみるのが楽しみで──え?
七の階にてはたと瞬く
私の為に?なんて──なんて可愛らしいのだろう!
思わずいつも書きとめている旅行記を取り出す
相応しい万年筆と、インクを!
サヨが選んだものなら何でも嬉しいよ
まるで、魔法のようだ
一つ一つの色彩が混ざり
一つの世界となる
宵桜に踊る桜が目に浮かぶ─美しい軌跡の素
ありがとう、サヨ
大切に使うよ
今日のこともしかと書きとめよう
噫、今日も──愛しき桜が咲いている
誘名・櫻宵
🌸神櫻
カムイ
待ちに待ったさくらフェスタよ
桜は何時も咲いてても春の桜は特別なの
桜花絢爛、桜づくし
ケーキに桜ごはんもいいしコスメも
どこもかしこも魅力的で迷っちゃう
けど…私はカムイといきたいところがあるの
七階
カムイ、旅行記つけてるでしょ
私からペンを贈りたいの
桜万年筆と、桜インク
美しい想い出を咲かせていけるように願いを込めて
樂しみをたくさん、重ねていけるように祈りを込めて
私達のインクを調合してもらいましょ
普段綴るなら、黒系が使いやすいかしら?
宵の穹のような紫烏に、桜花弁のような桜色のラメは入れられないかしら?
ふふふ、名付けて宵桜の祝!
気に入った?
たくさんの想い出を綴って頂戴
軌跡はきっと
奇跡になるから
冬が終わりを告げ、再び巡って来た春。
サクラミラージュの世界は、いつだって桜が咲いているけれど。
「カムイ、待ちに待ったさくらフェスタよ」
「サヨ、春の桜は特別な感じがするね」
……もちろん、私にとっていっとうに特別なのはきみという桜だけれど、と。
紡ぐ朱赫七・カムイ(禍福ノ禍津・f30062)に、誘名・櫻宵(咲樂咲麗・f02768)は頷いて返す。
ふたりにとっても特別なそのいろは、やはり春のものだから。
「桜は何時も咲いてても春の桜は特別なの」
桜のように柔く笑み咲かせながら。
そして改めて視線を巡らせてみれば、まさに桜花絢爛。
「どこを見ても桜、心も華やぐようだ」
「ケーキに桜ごはんもいいしコスメも。どこもかしこも魅力的で迷っちゃう」
「桜パンケーキもあるのだろうか?」
見渡す限りの桜づくしに、心も躍ってしまう。
それから櫻宵は、わくわくしているすぐ隣の彼の姿に瞳細めながらも。
「けど……私はカムイといきたいところがあるの」
「サヨの好きなところから巡ろう。私はくるくると花咲むきみをみるのが楽しみで――」
「七階よ」
目の前のフロアガイドを指し示し、彼を導く。
そして、そんな七の階に辿り着けば。
朱砂の桜彩がはたと瞬いて――え? と思わず漏れる声。
やって来たそこは、文具売り場。
それから、何故此処なのかと、そう櫻宵を見れば。
「カムイ、旅行記つけてるでしょ。私からペンを贈りたいの」
「私の為に?」
紡がれた言葉に、カムイは一瞬きょとんとするけれど。
此処へとやって来た理由を漸く知れば、熱くこみ上げてくる想い。
「なんて――なんて可愛らしいのだろう!」
そして思わずその手に取り出す。いつも書きとめている旅行記を。
それから、そんな彼に櫻宵が告げるのは、こんな提案。
「桜万年筆と、桜インク。私達のインクを調合してもらいましょ」
――美しい想い出を咲かせていけるように願いを込めて。
――樂しみをたくさん、重ねていけるように祈りを込めて。
「相応しい万年筆と、インクを!」
ふたりで綴り咲かせる、桜の彩を。
「普段綴るなら、黒系が使いやすいかしら?」
「サヨが選んだものなら何でも嬉しいよ」
「宵の穹のような紫烏に、桜花弁のような桜色のラメは入れられないかしら?」
一緒にこうやって選ぶ作業だってほら、こんなにとっても楽しくて。
完成したのは、世界でたったひとつだけの、ふたりの桜いろ。
「ふふふ、名付けて宵桜の祝!」
そんな、出来上がった宵桜の祝を、桜咲く万年筆に早速飲ませてみて。
すらりと試しに筆をはしらせてみれば。
「まるで、魔法のようだ」
一つ一つの色彩が混ざり、一つの世界となる。
そう、宵桜に踊る桜が目に浮かぶような――それは、美しい軌跡の素。
そして自分達の桜の彩りをさらりと紙に咲かせる彼に、櫻宵は訊ねてみる。
「気に入った?」
喜び綻ばせるその顔をみれば、こたえはわかっているのだけれど。
「ありがとう、サヨ。大切に使うよ。今日のこともしかと書きとめよう」
「たくさんの想い出を綴って頂戴」
それから櫻宵は、カムイへとこう言の葉を綴る。
……軌跡はきっと、奇跡になるから、と。
そしてカムイも、眼前のいっとうに特別な花に満開の想いを咲かせる。
噫、今日も――愛しき桜が咲いている、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
雨絡・環
【雲蜘蛛】
帝都に訪れる様になって
百貨店なるものを知りましたが
何度来ても壮観ね
賑わいも品々の多さにも
ええ、お仕事の折に
ちらと隣の美丈夫を伺う
そうだわ
アルフィードさん
今日は貴方のお姿の一式、仕立てさせて頂いても宜しくて?
こーでぃねーと、です
ほほ、完成後も喜んで頂けるように頑張りましょう
先ずはスーツ
やっぱりアルフィードさんは白が基調ですかしらねえ
白と淡いグレーのスリーピースのスーツで上品に
桜柄の七宝焼きのループタイ
カフスピンは銀細工
革靴は飴色と白と、どちらになさいます?飴色ね
あらやだ、とても楽しい
まあまあ、いつも素晴らしい男ぶりですが
今日はいっそう輝くようですよ
とてもすてき
わたくしも?
首肯する前に手が引かれて
あらあら
白、……白椿
なんと眩くうつくしい衣でしょう
ひとりでは
この色に袖を通すのは躊躇っていたでしょうが
揃いならば、と思えるのは不思議なこと
お任せ致します
小物の合わせに髪結いまでお上手
本当に装いに疎くていらっしゃる?
ええ、有難う存じます
お揃いですね
はい、手を
此度は引かれる前に
隣を参りましょう
アルフィード・クローフィ
【雲蜘蛛】
百貨店って本当に色々あるよねぇ
環ちゃんも何度か来たことあるんだね
ん?彼女の視線に気づいて首を傾げる
仕立てる?
俺の服を考えてくれるの
わぁーい!俺そういうの疎いから嬉しいな
ありがとう!
環ちゃんが色々悩んでくれている
ふむふむふむふむ
なるほど、どれも素敵だね
靴の色?普段履いたことない飴色がいいかな?
楽しそうにしてる環ちゃんをみてるとこちらも楽しい
一通り着替え終えて
おぉ、カッコ良い!環ちゃん、どう?
本当?環ちゃんの見立てが凄いだね!似合って良かった
あっ!折角だから環ちゃんもお色直し!
環ちゃんの手を取り、着物売り場へ
普段の黒の着物もよく似合うけど
今日は俺と合わせで白の着物、白椿の花柄が更に淡い美を飾る
帯は銀色に紐など小物は白を映える様に紅色に
環ちゃん髪結ってもいい?
ん?センスないよ?
ただ環ちゃんに似合いそうなの選んだだけ!
気に入ってくれて良かった
ふふっ、とっても綺麗
白の俺とお揃い嬉しいなと彼女の手をまた繋いで
さて、お出かけにレッツゴー
赴いたこの世界は、年中咲いている幻朧桜の風景も印象的であるけれど。
足を踏み入れた帝都の百貨店にも満開に桜が咲き誇っていて、人々の声でとても賑やか。
そんな雑踏の中、周囲をくるりと見回して。
「帝都に訪れる様になって百貨店なるものを知りましたが、何度来ても壮観ね」
……賑わいも品々の多さにも、と。
そう紡ぐ雨絡・環(からからからり・f28317)の声にうんうんと頷くのは、アルフィード・クローフィ(仮面神父・f00525)。
「百貨店って本当に色々あるよねぇ。環ちゃんも何度か来たことあるんだね」
「ええ、お仕事の折に」
ふたりでそう会話交わしながらもやって来た百貨店は、初めて訪れたわけではないけれど。
でも、季節が移ろうたびに百貨店内の風景も四季の彩りに変わり、いつ来ても飽きないほど賑わっていて。
欲しいものがきっと見つかるに違いないくらい、沢山の店に並ぶ数多の品々。
そうなれば、膨大な選択肢がある中、何処から巡ろうかという悩みも出てくるのだけれど。
ちらと、隣の美丈夫を環は伺って。
向けた視線に気付き、ん? と首を傾げる彼へと、こんな提案を。
「そうだわ、アルフィードさん。今日は貴方のお姿の一式、仕立てさせて頂いても宜しくて?」
「仕立てる?」
そして、きょとりと自分を見つめ返すアルフィードに大きく頷く環。
――こーでぃねーと、です、と。
着飾ったマネキン達もなかなかお洒落ではあるのだけれど。
でも端正な見目のアルフィードであれば、もっと格段に華やかな春を着こなせるに違いないから。
ということで!
「俺の服を考えてくれるの。わぁーい! 俺そういうの疎いから嬉しいな。ありがとう!」
「ほほ、完成後も喜んで頂けるように頑張りましょう」
いざ、百貨店のファンションフロアへ。
洋装に和装、イケイケ攻めている系から自然体なカジュアル、かっちりおめかし服等々、色々なテイストの店や服が並んでいるけれど。
「やっぱりアルフィードさんは白が基調ですかしらねえ」
環がまず見繕うのは、スーツ。
色は白だと決めたけれど、いくつか白のものを手に取って並べて、今度は形を吟味。
元々の見目が良いから、奇をてらわず正統派に上品に、白と淡いグレーのスリーピースのものを選んで。
スーツが決まれば、次はループタイとカフスピン。
ここはやはり春らしく、白に淡い色を添える桜柄の七宝焼きのループタイに決めて。
カフスピンは上品クールな銀細工で、きりりと印象を引き締める。
そんな楽しく悩みながらも仕立てていく環の様子を見守りつつも。
「ふむふむふむふむ。なるほど、どれも素敵だね」
「革靴は飴色と白と、どちらになさいます?」
ふたつ眼前に靴を並べられれば、交互に何度か見遣って。
「靴の色? 普段履いたことない飴色がいいかな?」
アルフィードが選んだのは、明るく柔らかな黄褐色の方。
そんな返答を聞いて、飴色ね、と白いスーツの足元に飴色を添えながらも。
ふふ、と思わず環は笑み咲かせる……あらやだ、とても楽しい、って。
こーでぃねーとされているアルフィードも、にこにこ彼女の笑みを見つめて瞳細める。
楽しそうにしてる環ちゃんをみてるとこちらも楽しい……って。
そして一式揃えば、早速着替えてみて。
「おぉ、カッコ良い! 環ちゃん、どう?」
「まあまあ、いつも素晴らしい男ぶりですが、今日はいっそう輝くようですよ」
……とてもすてき、と。
仕立てた品のチョイスもさることながら、それを見事に着こなしている彼の姿に、環も満足気に頷いて返せば。
「本当? 環ちゃんの見立てが凄いだね! 似合って良かった」
アルフィードも鏡の中の自分をもう一度見てから、彼女へと笑みを咲かせた後。
ふいに伸ばした手で取るのは、繊細でしなやかな白い手。
「あっ! 折角だから環ちゃんもお色直し!」
「わたくしも?」
そう首を傾けている間に、手を引かれた環は彼が導くままに歩み進めて。
やって来たのは、華やかな彩り溢れる着物売り場。
それから今度は、アルフィードが悩む番。
「普段の黒の着物もよく似合うけど」
そして……今日は俺と合わせで白の着物、って。
手に取ったそのいろは、白。
白の着物に咲く白椿の花柄が、更に淡い美を飾っていて。
環は彼の選択に、ぱちりと瞳瞬かせた後、言の葉を咲かせる。
「あらあら。白、……白椿」
……なんと眩くうつくしい衣でしょう、と。
それから真白に添える帯の色は淑やかな銀に、紐などの小物は白に映えるようにと紅色を合わせて。
環は見繕って貰った着物を手に、不思議なこと、とそっと瞳を細める。
だって……揃いならば、とそう思えるから。
ひとりでは、袖を通すのは躊躇っていただろう色を纏いながら。
それから、お返しのこーでぃねーとの仕上げにと。
「環ちゃん髪結ってもいい?」
「お任せ致します」
艶やかな黒髪を、するりとアルフィードは結い上げて。
「小物の合わせに髪結いまでお上手」
仕上がった己の姿を見た後、環は彼へと小さく首を傾けてみせる。
「本当に装いに疎くていらっしゃる?」
「ん? センスないよ?」
そしてアルフィードは、にこにことこう返す。
「ただ環ちゃんに似合いそうなの選んだだけ!」
……気に入ってくれて良かった、って嬉しそうに笑みながら。
「ええ、有難う存じます」
「ふふっ、とっても綺麗」
それから、互いにこーでぃねーとし合って、楽し気にはしゃいだように。
アルフィードは彼女と再び手と手を繋いで、春色の雑踏へと導く。
「さて、お出かけにレッツゴー」
……白の俺とお揃い嬉しいな、って笑って。
「お揃いですね」
そして環も――はい、手を、と。
彼の大きな掌に己の手を重ねて繋いでから。
桜満開、平和な百貨店を一緒に歩み出す――今度は引かれるその前に。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『お忍びをサポート』
|
POW : 疲れたときは任せろ!
SPD : 隠密行動なら任せろ!
WIZ : 案内は任せろ!
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
●桜色トワイライト・トレイン
特に何か事件が起こることもなく、日中は平和そのものであったが。
帝都の百貨店のパトロールを無事に終えた猟兵達は、次の任務に赴く。
やって来たのは、帝都にあるターミナル駅。
毎日沢山の列車がこの駅から各地へと出発し、この駅に到着しているが。
その中でも、ホームに入ってきたのは、ひときわ洒落た外装の列車。
このアンティークレトロな豪華な列車こそ、猟兵の皆が乗り込むクルーズトレイン『桜雲』号である。
今回、このクルーズトレインには、実はお忍びでサクラミラージュの大人気ミステリー作家が乗り込むのだという。
その作家――黒渦土・円は、年齢も性別も不明、普段は人前には滅多に姿をあらわさないようだが。
桜雲号をプロデュースしたのが、黒渦土氏が作家を目指す切欠になった憧れの作家であるため、今回意を決して、この観光列車の旅をお忍びで楽しもうとしているようだ。
しかし、なまじ普段人前に姿をあらわさない大人気作家がこの列車に乗り込んでいるとわかれば、パニックになってしまう可能性がある。
そうなれば危険であり、怪我人が出たり、影朧などの出現も最悪ゼロとは言えない。
なので、事情を知っている猟兵達がより多く同じ列車に乗り込めば、定員制のクルーズトレインに乗車する一般人の数も必然的に少なくなり、作家のお忍びが一般人にバレる心配も低くなるわけである。
そのような事情なので、クルーズトレインに乗り込めば、あとは基本自由に行動して貰って構わないという。
このクルーズトレイン『桜雲』は、ラグジュアリーな特別仕様。
車内に足を踏み入れれば、列車とは思えぬ豪華な雰囲気が乗客を迎え入れてくれる。
展望車、ラウンジカー、ダイニングカー、ゲストルームという車両編成になっている。
まず、景色が優雅に楽しめる展望車は、特徴が異なる2両編成。
どちらも、壁から天井まで広がる大きな窓が特徴的な、解放感溢れる空間であるが。
ひとつは、畳敷きの車両で、いわゆる『人をダメにする桜クッション』がいくつも並んだ展望車両。
ごろりとリラックスしながら、大きく開けた窓から桜の景色を楽しめるというわけだ。
春の季節を迎えているが、まだ日が落ちれば肌寒く、希望者には炬燵をも出してくれるようで、ミカン山やアイスも提供してくれるらしい。
そしてもうひとつは、足湯を楽しみながら窓の外の景色を眺められる展望車両だ。
どちらの車両もテーブルの貸出もされており、軽食や飲み物の持ち込みが可能で、ゆったり存分に桜の風景が楽しめるだろう。
また先頭部には開放タイプの展望デッキもあり、外は少し寒いが臨場感はきっと抜群。
そんな先頭部の車両は展望車仕様ではないが、2席向かい合わせにできる通常の座席があり、勿論窓の外から綺麗に桜は望めるというので。
定番の、駅弁を食べつつ列車の旅を堪能するといったスタイルで、敢えて旅感を味わうのもいいだろう。
列車は夕方に出発するため、夕焼け空から夜へと移ろう桜の景色を好みの場所から存分に楽しめるだろう。
ラウンジカーとダイニングカーでは、美味しい飲み物や料理が提供される。
ラウンジカーでは、パノラマ車窓から臨む景色を楽しみながら、至福の一杯が頂ける。
飲み物は、グラスワイン、日本酒、焼酎、桜カクテル、ビール等の各種酒類から。
珈琲、紅茶、クリームソーダ、桜ノンアルコールカクテルまで、様々用意されていて。
この列車限定の絶品と評判の桜プリンや、桜パフェや春色ケーキ等のスイーツは勿論。
各種サンドイッチやホットサンド、ナポリタン、桜幕の内弁当などの駅弁といった、気軽に食べられるものもいただける。
また、今の時期のダイニングカーでの食事は、二段の重箱で提供される「春の桜懐石」がいただけるという。春らしい季節感のある食材を味わえ、ラウンジでも好評の桜パフェや桜プリンがデザートに提供されるディナーコースだ。春野菜の天婦羅や桜海老のかき揚げ、桜鯛の寿司、春の海鮮ちらし、桜肉の刺身などなど、豪華爛漫。
その他にも、桜肉を使った、桜肉のしゃぶしゃぶや焼肉やユッケ、桜鍋なども選べて楽しめるようだ。
そして、ゆったり寛げるゲストルーム。
2名までの部屋と、4名までの部屋の2パターンが用意されている。
勿論、窓からは桜の風景が眺められる贅沢仕様。
内装も汽車とは思えぬほどのプライベートな寛ぎ空間となっているので。
個室でひとりの時間をゆっくりと桜を眺めつつ堪能するのは勿論、ペアや大人数で過ごすのもいいだろう。
そんな豪華なクルーズトレイン『桜雲』の旅を。
終着駅に着くまでの間、作家のお忍びをサポートしつつ自由に過ごして欲しい。
●
ホームに停車している『桜雲』を、おどおどしながらもぱしゃぱしゃやたら写真を撮りまくった後。
「こ、これが……憧れの櫻居先生が監修に携わった『桜雲』号……」
一見すると限界オタクの様相でそうそっときょどりながらも車内に乗り込むのは、パッと見性別も年齢も不詳なひとりの人物。
そう、この人物こそ、大人気ミステリー作家の黒渦土・円である。
普段は人と接するのが苦手で、滅多に人前に姿をあらわさないというが。
「さ、櫻居先生監修の桜プリンと桜パフェと桜カクテルは、絶対に、た、頼まなきゃ……!」
今回は、作家を志す切欠になった憧れの人物が監修したこの列車にどうしても乗りたくて、多忙な執筆スケジュールの合間を縫ってお忍びでこの列車に乗車するという。
自身も今では大人気作家であるのだが、本人はあまりその自覚はないようで。
列車が出発すれば、不用意に推し活をするべくVIPルームからそろりと出て、おどおどと『桜雲』の中を存分に巡るつもりのようだ。
黒渦土氏は今回協力してくれる猟兵達のことは知っており、感謝しているというので。
一般人に気付かれない程度ならば、声を掛けてみたり、著者の代表作『ひょっとこ屋敷の密室』や『ちょんまげ屋敷の密室』、話題の新作『アマビエ屋敷の手毬唄』にサインしてくれたり、握手くらいは応じてくれるかもしれない。
だが基本、この作家のことはそっとしておけば問題はないので。
パニックが起こった時のために待機しつつも、普通の乗客のフリをして列車の旅を楽しむ……それが今回の猟兵の仕事だ。
百貨店を巡って少し疲れたり、おなかもすいてきた人もいるかもしれない。
なので豪華な車内でのんびり過ごしつつ夜の花見に備えてもいいし。
列車の旅も全力で楽しんでも、当然また良し。
間もなくクルーズトレイン『桜雲』の発車の時刻――どう過ごすかは、貴方次第。
音海・心結
💎🌈
※アドリブ歓迎
雲の上から桜を眺められたら綺麗そうです
これから乗車ですね!(わくわくっ)
零時が出来る男の人になっています……
ちょっとだけドキっとしちゃいました
引かれているのは手だけど
惹かれているのは、きっと気の所為じゃない
零時の髪がいつもよりきらきらして見えた
そんなに大食いに見えましたかっ
いえ、食べるのは勿論好きですが!
桜海老に桜鯛、桜肉まで
どれも美味しそうですが、桜鍋が一番気になりました
零時と一緒の意見みたいですねっ
桜鍋って味が桜なのでしょうか
それとも桜みたいな色かも
頭の中でぐるぐる考えて、待ちに待った桜鍋!
一際美味しく感じるのは大好きな桜だから
でも、それだけではないはず
ねっ、零時?
兎乃・零時
💎🌈
※アドリブ歓迎
スッゴイデカい列車だよなぁ
『桜雲』って言うんだっけ?
まぁ折角だし色々食っていこうぜ!
実は事前にもうその辺のご飯の方の連絡はしておいたのさ!(どやぁ)
って訳で行こうぜー!(手を引く)
やってきたのはダイニングカー
やっぱ沢山食べれた方が心結も嬉しいかな…と思って!
俺様も食うからってのもあるぜ?
この「春の桜懐石」ってのは色々食えそうだったし!
想った以上に種類も有るし食べ応えあるよなぁ
あ、桜肉を使ったしゃぶしゃぶとか他にも色々あるみたいだぞ、心結はどれ食べてみたい?
俺様は鍋も気になる!
色も味も気になるよな…あ、来た!
いやぁうまかった…
だな、それだけじゃねぇ
…心結と一緒だからより、な
桜満開、楽しさいっぱい……そんな百貨店でのひとときを存分に一緒に堪能した後。
桜花弁舞降る中、ふたり軽い足取りでやって来たのは、帝都のターミナル駅。
駅には、様々な行き先へと向けて走る列車が沢山並んでいるけれど。
「スッゴイデカい列車だよなぁ、『桜雲』って言うんだっけ?」
兎乃・零時(其は断崖を遥か高みを駆けあがるもの・f00283)の水色藍玉の瞳が今映すのは。
ホームに停まっている列車の中でもひときわ豪華なクルーズトレイン『桜雲』。
その見た目の大きさやお洒落さもさることながら。
「雲の上から桜を眺められたら綺麗そうです」
音海・心結(桜ノ薔薇・f04636)はその名にも心躍らせ、微笑みを咲かせる。
それからわくわく、チケットを忘れずに手にしながらも弾む声で紡ぐ――これから乗車ですね! って。
零時は帽子に積もった花弁たちをそっと払いつつも、心結へとこう告げる。
「まぁ折角だし色々食っていこうぜ!」
――実は事前にもうその辺のご飯の方の連絡はしておいたのさ!
そう、えっへん得意顔で、どやぁ。
それから、チェリーローズの香り纏う心結へと手を伸ばして。
「って訳で行こうぜー!」
小さくて柔からな感覚が重なれば、その手を引いてエスコート。
そんな彼の姿に、心結はちょっとだけドキっとしちゃう。
(「零時が出来る男の人になっています……」)
そして意識するほどドキドキと早くなる鼓動を感じつつも、桜の景色によく映える青の煌めきを金の瞳にも纏わせる。
(「引かれているのは手だけど」)
――惹かれているのは、きっと気の所為じゃない。
そう彼に手を引かれ、心惹かれながら。
いつもよりきらきらして見えた、そういう気がする。見つめる彼の宝石の髪が。
そしていよいよ、ふたりではしゃぐように桜雲号に乗り込めば。
零時が心結を連れてやってきたのは、ダイニングカー。
「やっぱ沢山食べれた方が心結も嬉しいかな……と思って!」
その言葉に、心結は一瞬ぱちりと瞬いてから。
「そんなに大食いに見えましたかっ」
……いえ、食べるのは勿論好きですが! なんて。
何だかちょっぴりだけ乙女として複雑な気持ちに……?
でもやっぱり、嬉しいって、心結はそう思うし。
「俺様も食うからってのもあるぜ?」
そう屈託なく言って、ぱらりとお品書きを眺めてみる零時だって一緒。
それから、まず注文してみたのは。
「この「春の桜懐石」ってのは色々食えそうだったし! 想った以上に種類も有るし食べ応えあるよなぁ」
旬の食材が華やかに咲いた、春の桜懐石。
菜の花の和え物に筍と桜海老のはさみ揚げ、春色手毬寿司や桜鯛の寿司、ホワイトアスパラの肉巻きに春野菜の天婦羅……等々。
ちょっぴり大人な雰囲気の、種類豊富な豪華なラインナップ。
そして、さらにお品書きのページをめくってみれば。
「あ、桜肉を使ったしゃぶしゃぶとか他にも色々あるみたいだぞ、心結はどれ食べてみたい?」
零時のそんな問いに……桜海老に桜鯛、桜肉まで、心結はやっぱり色々と目移りしちゃうけれど。
「どれも美味しそうですが、桜鍋が一番気になりました」
興味をそそられたのは、桜鍋。
そんな彼女の声に、零時も大きくうんうん! と頷いてみせて。
「俺様は鍋も気になる!」
「零時と一緒の意見みたいですねっ」
心擽られたのは、ふたり一緒の桜鍋。
そんなお揃いも嬉しくなって。
ふたり顔を見合わせて笑顔咲かせながら、心結はわくわく。
「桜鍋って味が桜なのでしょうか。それとも桜みたいな色かも」
桜鍋の桜の正体は何なのか、頭の中でぐるぐる考えていれば。
零時も一緒に、うーんと首を傾けて。
「色も味も気になるよな……あ、来た!」
そう気になっている間に運ばれてきたのは――待ちに待った桜鍋!
桜味だったり桜色ではないみたいだけれど。
甘めの味噌味で仕立てた野菜や馬肉は、旨みたっぷりで柔らかくて。
濃いめの味付けで煮込まれた桜肉を卵に浸して口に運べば、まろやかでとろけるような味わい。
そんな「春の桜懐石」も「桜鍋」も、ぺろりと綺麗に完食して。
「いやぁうまかった……」
そう至福の声を漏らす零時に、心結もこくりと頷く。
「一際美味しく感じるのは大好きな桜だから」
けれどすぐに、キラキラ幸せそうに輝く青に視線を向けてから。
心結はこう続ける――でも、それだけではないはず、って。
そしてそれはきっと、彼だって同じだろうから。
「ねっ、零時?」
ぱっと笑み咲かせ、見つめてみれば。
「だな、それだけじゃねぇ」
零時もすぐに頷いて返す――心結と一緒だからより、な……って。
それはまた、ふたりお揃いの気持ちで。
顔を見合わせ笑みあえば、お揃いの心いっぱいに満開に咲き誇る。沢山の、嬉しいや楽しいが。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
真宮・響
夫の律(f38364)と参加
櫻居か。あの男はトレインも手がけていたんだね。え?どういう男だって?まあ、作家なんだが、色々影響力強い男だったね。うん。
あ、酒飲みたいか。じゃあ行くのはラウンジだ。桜カクテルか。まずこれにしよう。ホットサンドにナポリタンと。あ、律は桜プリンも食べたいか。意外と食いしん坊なんだね。
まあ、任務もあるんだが、事が起こったら動く、でいいんじゃ無いかい。さあ、飛び切りのディナーを頂こう。乾杯だ、律。
真宮・律
妻の響(f00434)と参加
これは見事な列車だ。櫻居という人物がプロデュースしたらしいが、影響力強い作家か。響の言い方からすると相当変わり者のようだな。
そうだな、響と酒を飲みたい。ラウンジで飲めるんだな。もちろん桜カクテルだろう。酒と一緒に食べるのはホットサンドとナポリタン。ああ、桜プリンも。意外と食べる方だぞ?こんなにいいシチュエーションだしな。
まあ、騒動が起きれば動く、のスタンスで行こうか。ああ、響、乾杯。
帝都のターミナル駅には沢山の人々の姿があり、そして各地へと出発する列車へと次々乗り込んでいく。
そんな人の行き来が激しい駅で、大きな存在感を放つアンティークレトロな見目の豪華な列車。
それが観光列車・クルーズトレイン『桜雲』である。
真宮・律(黄昏の雷鳴・f38364)は出発を間近に控え、ホームで乗客を待つその姿を眺めてみれば。
「これは見事な列車だ。櫻居という人物がプロデュースしたらしいが、影響力強い作家か」
真宮・響(赫灼の炎・f00434)は聞き覚えのあるその名に、そっと肩を竦める。
「櫻居か。あの男はトレインも手がけていたんだね」
「響はその作家を知っているのか。どんな作家なんだ?」
「え? どういう男だって?」
正確に言えば、響が子供達と共に何度か出会った作家は、作家であった男の残影である影朧だったのだが。
「まあ、作家なんだが、色々影響力強い男だったね。うん」
変わり者だと常々思ったあの性格は、きっと本人の素に近いのだろうとも思う。
そして、そんな過去のことをふと思い返しつつもそう紡ぐ妻の姿を見て、律は察する。
……響の言い方からすると相当変わり者のようだな、と。
けれど、ふたり揃って乗車した『桜雲』は外装だけでなく、車内も豪華な仕様で。
目的地へと到着するまでの過ごし方も、色々なことが選択できるという話だけれど。
ふたりがまず選んだ過ごし方は。
「そうだな、響と酒を飲みたい」
「あ、酒飲みたいか。じゃあ行くのはラウンジだ」
「ラウンジで飲めるんだな」
様々なアルコール類を提供してくれるという、バー仕様のラウンジカー。
パノラマ車窓から臨む景色が流れ始める中、どの酒を飲もうかとメニューを開いてみるけれど。
「もちろん桜カクテルだろう」
「桜カクテルか。まずこれにしよう」
律の目にとまったのは、今の季節にぴったりな桜カクテル。
桜カクテルは、甘口ですっきりとした味わいの桜色のモヒート。
仄かに染まる春のお洒落なカクテルにあしらわれているのは、フレッシュなミントと桜の花弁。
そして。
「酒と一緒に食べるのはホットサンドとナポリタンにしよう」
「ホットサンドにナポリタンと」
「ああ、桜プリンも」
そうちょっぴり嬉しそうに食べたい物を告げる律へと響は視線を向けて。
「あ、律は桜プリンも食べたいか。意外と食いしん坊なんだね」
「意外と食べる方だぞ?」
ぱらりとメニューをめくる手は止めず、響へと返す瞳を細める。
……こんなにいいシチュエーションだしな、って。
そして注文したものが運ばれてきて、テーブルの上が一気に華やかになれば。
「まあ、任務もあるんだが、事が起こったら動く、でいいんじゃ無いかい」
「まあ、騒動が起きれば動く、のスタンスで行こうか」
今のところは何事もなく、順調に列車も走行しているようであるし。
夕焼けに染まった満開桜のトンネルを走る中、ふたりグラスを掲げて。
「さあ、飛び切りのディナーを頂こう。乾杯だ、律」
「ああ、響、乾杯」
夫婦で過ごす穏やかな春のひとときに――乾杯。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふえ?!なんだか視線を感じます。
如何にも何かが入っていそうな泡立つお水に全然溶けきっていない白い粉。
そして、アヒルさんの姿が見当たりません。
……あの、アヒルさん隠れてないで出てきてください。
ふえ?私がこの水を飲んだら出るって、櫻居先生の真似して遊んでないで出てきてくださいよ。
……はぁ、飲めばいいんですよね。
変な物は入ってないですよね?
毒じゃないから、大丈夫って言われても、どう見ても危なそうなんですけど。
ふぇぇ、アヒルさんはこうと言ったら頑固ですから飲むしかないんですよね。
今回は殺人事件にしないでくださいよ。
ふえ?これはラムネですね。
潰して粉にしたラムネ菓子ですね……量は多すぎですけど。
夕焼け空の下、帝都のターミナル駅を出発したクルーズトレイン『桜雲』号。
フリル・インレアン(大きな
帽子の
物語はまだ終わらない・f19557)がこの豪華な列車に乗車したのは、これが初めてではない。
そう……過去この列車で、作家の影朧が殺人事件もどきな騒動を起こしたのだった。
だがその時はミステリートレインであった『桜雲』も、今日は通常の観光列車仕様――かと、思いきや。
「ふえ!? なんだか視線を感じます」
やって来たダイニングカーでやけにじろじろと自分を見ているような視線を感じながらも。
目の前にはそう、あの時を彷彿とさせるような――泡立つ水。
如何にも何かが入っていそうなグラスに沈んでいるのは、全然溶けきっていない謎の白い粉。
そしてフリルは気が付く……アヒルさんの姿が見当たらないことを。
――いや、正確に言えば。
「……あの、アヒルさん隠れてないで出てきてください」
明らかに、隠れていた。
そして、そんなアヒルさんの様子は。
「ふえ? 私がこの水を飲んだら出るって、櫻居先生の真似して遊んでないで出てきてくださいよ」
あの時、わくわくした様子で、早く僕の出したアレな水を飲まないかなーなんて期待の眼差しをじーっと向けていた作家みたいで。
同じ様にそっと物陰から、じーっと見つめているアヒルさんの姿に、大きく溜息をつくフリル。
「……はぁ、飲めばいいんですよね。変な物は入ってないですよね?」
ミステリートレインでは毒殺される必要があったけれど、よく考えれば今は普通の観光列車。
毒を飲む必要性はゼロであるのだけれど。
「毒じゃないから、大丈夫って言われても、どう見ても危なそうなんですけど」
アヒルさん曰く、毒ではないらしい。見た目、怪し気なのだけれど。
だが、フリルはこうも分かっているのだ。
「ふぇぇ、アヒルさんはこうと言ったら頑固ですから飲むしかないんですよね」
ということで……今回は殺人事件にしないでくださいよ、と言いつつも、ついに意を決して。
ぐいっと、謎の水を飲んだフリルであるが。
「ふえ? これはラムネですね」
意外にも、口の中に広がったのは、甘い味わい。
そして、沈んでいた怪しげな白い粉も。
「潰して粉にしたラムネ菓子ですね」
……量は多すぎですけど、と。
ちょっぴり何だか、口の中がもこもこはするのだけれど。
大成功
🔵🔵🔵
御園・桜花
「…黒渦土先生?」
慌てて古木の宿から「ちょんまげ屋敷の密室」と購入したばかりの「アマビエ屋敷の手毬唄」取り出す
「発車前…はお忙しいでしょうから、発車して先生がお座りになった辺りでお伺いしましょうか」
本気で隠れると他の猟兵にストーカーと間違えられるかもと思い、離れた所で2冊の本を胸元に抱えた儘、ジッと黒渦土先生眺めて待つ
黒渦土先生が座席に座った瞬間タタッと駆け寄り最敬礼しながら本を差し出す
「黒渦土先生!先生のコミカルなミステリが大好きです!よろしければサインと握手をお願いできませんか」
「この手からあのミステリが…感激です」
喜びでほわほわしたままダイニングカーに移動
春の桜懐石を夢見心地の儘頂く
クルーズトレイン『桜雲』に乗車する前に、一応ちらりと。
護衛の対象であるその作家の姿は遠目から確認していたのだけれど。
出発する直前の列車内を見回りも兼ねて、御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)がくるり巡っていた……その時だった。
通りかかったVIP車両がそーっと開いて。
おどおどと、挙動不審気味に出て来たのは。
「……黒渦土先生?」
そう……いまや売れっ子のミステリー作家、黒渦土・円、その人であった。
そんな姿を見つければ、桜花は慌てて古木の宿から取り出す。
黒渦土氏の代表作「ちょんまげ屋敷の密室」と、購入したばかりの話題の新作「アマビエ屋敷の手毬唄」を。
そしてそわそわ、声を掛けてみようと思ったのだけれど。
「発車前……はお忙しいでしょうから、発車して先生がお座りになった辺りでお伺いしましょうか」
離れた所で2冊の本を胸元に抱えたまま、ジッと静かに黒渦土氏を眺めて待つ桜花。
いや、護衛で乗車しているはずが、本気で隠れると他の猟兵にストーカーと間違えられるかもと思ったから。
そして、相変わらず挙動不審であるが、ラウンジカーですとんと黒渦土氏が着席したことを確認した瞬間。
タタッと駆け寄り、びしっと最敬礼!
「黒渦土先生! 先生のコミカルなミステリが大好きです! よろしければサインと握手をお願いできませんか」
「……!?」
そう掛けた桜花の声に、びくぅっと飛び上がるような反応をした後。
あわあわおたおたしながらも、黒渦土氏は桜花が差し出した2冊の本をそっと手にして。
「あ……りょ、猟兵さん……? あ、ありがとう、ございます……ボクなんかでよければ……お、お名前は?」
そして名乗れば、桜花さんへ、と名前付きでサインをしてから。
そろりと握手するために手を差し出す黒渦氏。
「この手からあのミステリが……感激です」
そう紡ぐ桜花にまた、あわあわしながらも。
ありがとう、ともう一度礼を告げる黒渦土氏は、戸惑いつつも嬉しそうで。
「次は……て、鉄道ミステリーも、いいかも……」
「! 先生の新作も楽しみにしています!」
少しの間、会話を交わしていれば、黒渦土氏が頼んでいた桜プリンや桜パフェが運ばれてきたので。
推し活を邪魔しないように、桜花は礼を告げてラウンジカーを離れる。
そして、サインして貰った2冊の本を抱えて、喜びでほわほわしたまま。
移動したダイニングカーで、桜花が頼んだのは『春の桜懐石』。
それから夢心地のまま、はむり――心も口の中も、桜満開、春爛漫。
大成功
🔵🔵🔵
ガーネット・グレイローズ
【かんにき】
デパートで買ったお弁当を持ち込んで、五人揃って展望車両へ。「桜雲」号、ちょっとしたホテルみたいだ。まさか列車で足湯を楽しめるなんてね。チャプンと足をお湯に浸せば、旅の疲れも飛んでいきそうだ。
ではお待ちかねのお弁当タイムにしよう!私は定番の幕の内弁当だよ。色々なおかずがあるから、皆の好きなものと交換できるよ。
お肉好きの杏はやっぱりステーキ弁当か。うん、酒饅頭ありがとう。シリンは山菜メインの春の味覚セットか。澪、私の焼きサバと卵焼きを交換しないか?サト、手鞠寿司をひとつもらってもいいかな?食べる前に、目で楽しめるのがいいね。
車窓からは線路に沿って桜並木が…いい眺めだ。春だねぇ
寧宮・澪
【かんにき】5人
お弁当、たっぷり5人前以上を買い込んで乗車です…(大食い)
ああ、桜クッションの心地よさ…これはだめになっちゃうやつ(ぽふんと埋もれてふかふか)
あ、お弁当はいっぱいありますよ…唐揚げに厚焼き玉子、鮭…梅寒天に、りんごやオレンジ
酢豚に煮物や魚の煮付けなんかも
おにぎりも、いろんなものを
はい、私一人分ですが、皆さんに分ける分もありますよ…
杏さんに野沢菜と梅のおにぎり差し出しつつ、サトさんにお答えして…
さあ、皆さんお好きなのを取ってくださいな…私も食べますので
あ、桜餅ありますかね…?
頂いたのも美味しくいただき…景色とおしゃべり、足湯も楽しんで、うとりと眠く
ああ外も綺麗な桜色、ですね…
木元・杏
【かんにき】で展望車へ
目に入るのは畳敷きに桜のダメソファ
こ、これはダメになる誘惑のダブル攻撃…!
畳にころんと転がればパノラマで見える景色は桜色
綺麗…そして百貨店でもはしゃぎ疲れも癒される
それはそれとしてお腹は空いた
皆でお弁当持ち寄り交換しながら頂こう
わたしは牛ステーキに半円切り玉ねぎ、ピーマンや人参の串刺し等焼き肉風なおかずを三重箱で
ん、こちらは和練菓子のお重
ガーネットとシリン用に酒饅頭も入ってるよ
澪のおにぎり、野沢菜包みを頂こう
皆と囲むお弁当に、ことこと揺れる列車の響きが幸せ感を増してくれる
ふ、と見れば隣の車両には足湯もあるね
三色団子片手に持って移動し、足湯も堪能してみよう
ああ、至福…
駒鳥・了
【かんにき】5人
目指すは展望車です
ここの百貨店、通販対応してましたか?
(件のソファをもふりながら真顔
は。お弁当ですね
テーブルを借りて、お茶の準備もします
積まれたお弁当と寧宮さんを二度見します
お一人分…?
杏さんもお重が二つですね(納得顔
サトは手毬寿司の詰め合わせを買ってきました
食材を花に見えるように綺麗に仕上げてるの
本当にすごいですよね
おひとついかがですか?と勧めつつ
皆さんのお弁当の華やかさや山菜の豊富さにも目を奪われます
杏さんの、片方は和菓子のお重なんですね
桜もちありますか?
一通り片付けたら杏さんについて行きましょう
適度な運動の後におなか一杯で暖くなってしまっては、お昼寝不可避です(うとうと
シリン・カービン
【かんにき】
皆で展望車へ。
一緒に桜クッションにポフンとすると、
なぜか思い浮かぶ巨大な食肉植物の罠。
いやいやいやと妄想を振り払います。
「私はこれです」
広げるのは山菜に春の野草のお弁当。
筍と牛肉の煮物、土筆の卵とじ、蕗の薹の天ぷら、蕨のお浸しと、
春を詰め込んだ一品です。
酒饅頭とは面白い。杏、ご馳走様。(乾杯するように目線に掲げ)
これが手毬寿司…… 食べるのが勿体ないです。サトはセンスが良いですね。
ほほう、これが幕の内。豪勢ですね、ガーネット。
澪、沢山積んで幸せそうですね。(うんうんと頷きつつ唐揚げ摘まみ)
この列車、足湯も堪能できるとは……(ほう)
ふふ、眠くなるのもわかりますね。(昼寝組に掛物を)
特に何事もなく、平和で楽しい百貨店巡りを終えてから。
次に向かうは、帝都のターミナル駅。
そして乗り込むのは、アンティークレトロな車体がお洒落で豪華なクルーズトレイン『桜雲』。
勿論、これも猟兵としての任務のためであるが、乗車すれば仕事は大体成されたようなもの。
あとは、何かが起こらないよう一応気に掛けておきながらも、周囲の一般人から怪しまれないように全力で列車の旅を楽しむのみ。
ということで、先程デパートでそれぞれ買っておいた弁当を持ち込んで。
定刻になり、駅から出発した車内でまず向かってみるのは、桜の景色を綺麗に観られるという展望車両。
「『桜雲』号、ちょっとしたホテルみたいだ」
ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)はかぶっているクロッシェを少し上げつつ、豪華な車内の内装を見回して。
ふと見え始めた展望車両へと目を向ければ、そこにはほかほか足湯が。
「まさか列車で足湯を楽しめるなんてね。チャプンと足をお湯に浸せば、旅の疲れも飛んでいきそうだ」
デパート巡りで結構歩いたから、きっと気持ちいいだろうことは分かっているのだけれど。
でもまず最初に皆で堪能するのは、同じ展望車でももうひとつの車両の方。
いや、木元・杏(ほんのり漏れ出る食欲系殺気・f16565)は見つけてしまったのだ。
ころんと寝転がってくださいと言わんばかりの畳敷きの車両に、さぁどうぞとばかりに置かれた桜型の見るからにもっふもふなクッションたち。
「こ、これはダメになる誘惑のダブル攻撃……!」
そう言いながらも、抗う間もなく――ぽふりっ。
ずぶずぶともふもふの桜に沈む感覚は、まさに。
「ああ、桜クッションの心地よさ……これはだめになっちゃうやつ」
すでに、ぽふんと埋もれてふかふかしている寧宮・澪(澪標みをつくし・f04690)の言うように、ダメになるやつです。
そして駒鳥・了(I, said the Lark・f17343)も。
「ここの百貨店、通販対応してましたか?」
真顔でそう取り寄せを検討する。
もふもふふわっふわな桜クッションを、もふもふふわふわもふりながらも。
そしてシリン・カービン(緑の狩り人・f04146)も、皆と一緒に桜クッションにポフン、としてみるけれど。
包まれてずぶずぶ沈む感触を覚えながらもなぜか思い浮かぶのは――巨大な食肉植物の罠!?
確かに、捕えられたら食肉植物の罠も人をダメにするクッションも脱出が難しいし。
何よりシリンはエルフな猟師、出身世界を思えば、既視感を覚えても仕方ない……?
いえ、今のシリンはクラシカルモダンな装いの乙女。だから、いやいやいやと妄想は振り払います!
そんな皆が秒でダメになっていく中、杏はダメクッションを抱っこしたまま、畳にころんと転がって。
思わず、声を漏らす。
「綺麗……」
パノラマで見える、眼前に大きく広がる桜色の景色に。
百貨店でもいっぱいはしゃいだけれど、その疲れもほわりと、癒されるような気がする。
……とはいえ。
「それはそれとしてお腹は空いた」
杏の言うように、腹ペコだけはやはり満たされません。
なので、ならばおなかも満足するように。
「ではお待ちかねのお弁当タイムにしよう!」
「は。お弁当ですね」
ガーネットの声に、サトもむくりと一旦起き上がって。
弁当を食べられるようにテーブルを借りて、お茶の準備を。
そして皆でわくわく、弁当持ち寄って交換しながら、いただきます!
そんな各々が広げる弁当は、デパ地下でそれぞれ買ったもの。
「私は定番の幕の内弁当だよ。色々なおかずがあるから、皆の好きなものと交換できるよ」
ガーネットが選んだ花見弁当は、沢山の種類のおかずが華やかな幕の内弁当。
桜手まり寿司や筍ご飯、菜の花和え物などの春らしいものから、煮物や焼きサバなどの定番のおかずまで、豪華なラインナップ。
「ほほう、これが幕の内。豪勢ですね、ガーネット」
そしてガーネットの幕の内を見つめつつも。
「私はこれです」
シリンが広げるのは、山菜に春の野草の弁当。
筍と牛肉の煮物に土筆の卵とじ、蕗の薹の天ぷらに蕨のお浸しにと。
「シリンは山菜メインの春の味覚セットか」
そう、春をふんだんに詰め込んだ一品。
そんなふたりの弁当は、春野菜や山の幸などが多い印象のものだけれど。
「わたしは牛ステーキとか焼き肉風なおかずを三重箱で」
「お肉好きの杏はやっぱりステーキ弁当か」
杏が開けた豪華三段仕様のお重には、牛ステーキに半円切り玉ねぎ、ピーマンや人参の串刺し等々の肉中心の弁当。
けれど三段目だけは、肉系ではなくて。
「ん、こちらは和練菓子のお重」
「杏さんの、ひとつは和菓子のお重なんですね」
サトはそう杏の和菓子のお重へと目を向けてから。こう問うのだった。
「桜もちありますか?」
「あ、桜餅ありますかね……?」
桜餅と聞けば、そう続く澪。
勿論、桜フェスが催されていた百貨店で買った物だから、桜餅は勿論のこと。
「ガーネットとシリン用に酒饅頭も入ってるよ」
「うん、酒饅頭ありがとう」
「酒饅頭とは面白い。杏、ご馳走様」
ガーネットと共に礼を言いながらも、シリンはひょいと。乾杯するように、受け取った酒饅頭を目線に掲げて。
それから、ずらずらっと。
「あ、お弁当はいっぱいありますよ……唐揚げに厚焼き玉子、鮭……梅寒天に、りんごやオレンジ。酢豚に煮物や魚の煮付けなんかも」
さらにおにぎりも、色々なものをと。
すちゃっとテーブルの上に、買った弁当を積んでいく澪。
そんな積まれた弁当たちと澪を、思わずサトは二度見しつつも。
「お一人分……?」
思わず瞳をぱちくり瞬かせながらも聞いてみるけれど。
「はい、私一人分ですが、皆さんに分ける分もありますよ……」
そうこくりと澪は頷いて返す。
いや、確かに一人分で間違ってはいないのだ。
たっぷり物量的には5人前以上はあるのだけれど……あくまでこれで、一人分なのです。
そんな色々と買い込んでおいた、何気に大食いの食いしん坊である澪であるが。
「澪、沢山積んで幸せそうですね」
うんうんと頷きつつも言ったシリンが、沢山ある弁当の中からひょいと摘まんでみたのは、唐揚げ。
そして積み上がった澪の弁当の量に驚いたサトだけれど……よくよく見れば。
「澪のおにぎり、野沢菜包みを頂こう」
「杏さんもお重が二つですね」
澪から野沢菜と梅のおにぎりをお裾分けして貰っている杏の積まれた重箱を見て、納得顔。
「さあ、皆さんお好きなのを取ってくださいな……私も食べますので」
そう言う澪の弁当を物理的にみれば、まぁとても食べるのだろうことは一目瞭然ではあるが。
物量が沢山あるということは、交換できるものの種類もいっぱいあるということ。
「澪、私の焼きサバと卵焼きを交換しないか?」
そう言ってきたガーネットとも勿論、交渉成立。
澪の卵焼きとガーネットの焼きサバが、交換こ。
そして、皆の弁当の華やかさや山菜の豊富さ、そして盛り盛りな量などにサトは目を奪われつつも。
「サトは手毬寿司の詰め合わせを買ってきました」
広げた弁当は、ころんとまあるくて、とりどりの味を咲かせた手毬寿司。
「食材を花に見えるように綺麗に仕上げてるの、本当にすごいですよね」
「これが手毬寿司……食べるのが勿体ないです。サトはセンスが良いですね」
シリンはそう感心したように、可愛らしくも美しい手毬寿司を見つめて。
「おひとついかがですか?」
「サト、手鞠寿司をひとつもらってもいいかな?」
ガーネットもお裾分けして貰った春色の手毬寿司を眺めながらも頷く。
「食べる前に、目で楽しめるのがいいね」
それからはむりと食べても当然、口の中にもおいしい春の味わいがふわり。
そんな、皆と囲む弁当に、ことこと揺れる列車の響き。
杏は、増し増しになってゆく幸せ感と満腹感でいっぱいに満たされながらも。
ふ、と隣の車両を見てみれば。
「隣の車両には足湯もあるね」
今度は足湯も堪能してみよう、と移動する。しっかりと、三色団子片手に持って。
そして一通り片付けた後、サトも杏について行ってみて。
皆で並んで、ほかほかあったかい湯の中へ、足をそうっと浸してみれば。
「ああ、至福……」
「この列車、足湯も堪能できるとは……」
杏とシリン、ふたり同時に、ほうっと溜息を漏らして。
「適度な運動の後におなか一杯で暖くなってしまっては、お昼寝不可避です」
「ふふ、眠くなるのもわかりますね」
心地良くてうとうとしちゃうサトや昼寝組に、シリンはそっと掛物を。
弁当も沢山美味しくいただいて。楽しいお喋りと、そして足湯もほかほか堪能すれば、澪もうとりと眠くなるけれど。
とろんとした瞳いっぱいに満ちるのは、春の彩り。
「ああ外も綺麗な桜色、ですね……」
そんな車窓から望む桜並木の景色に、ガーネットも溜息とともに言の葉を落とす。
……いい眺めだ。春だねぇ、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
陽向・理玖
【月風】
うーん!
やっぱ汽車の旅はいいな!
汽車で本物の桜と幻朧桜を眺めて
炬燵に入りながら人をダメにする桜クッションに埋もれる…
…天国か
師匠が炬燵入れてくれなかったのが分かるわ…
あーなるほど確かに
そうは言いつつも埋もれてるの可愛いと思いつつ
瑠碧は炬燵入った事あったっけ?
蜜柑もあるけど
炬燵と来たらアイスだろ
瑠碧アイス貰うだろ?
普通だったら桜の季節に炬燵って
ちと季節外れって感じだけど
炬燵でぬくぬくしながらアイス食って
瑠碧がいて
しかも桜まで見れて
ほんと最高だな
食べ終わったらごろごろ転がりつつ
そうだ
十分温まったら
ラウンジカーも行ってみねぇ?
桜プリン食おうぜ
それくらいの魅力がねぇと炬燵から出れなそうだしな
泉宮・瑠碧
【月風】
列車はそれなりに乗ったので
そろそろ少し慣れて来ました…
完全に大丈夫では無いですが
展望車の此処はお外が見えて、流れる風景の中の桜も綺麗で…
外の状況は分かり易いですが…同時にお外との境が無い様な錯覚になり
炬燵に入りつつ桜クッションに隠れる様に埋もれます
炬燵は以前に入った事ありますよ
アイス…!
食べたいを籠めてきらきらと頷きます
炬燵が温かいので、アイスのひんやり感が丁度良いです
理玖の転がる先にクッションを並べて転がるのを補助しつつ
補助を終えたら私も一緒にころころ転がり
クッションをもふぅ
…は、そうです、桜プリン
プリンの為なら私は動けますよ
きりっとしつつ、理玖が動くまでは私も起き上がらないのでした
帝都の駅から出発した、クルーズトレイン『桜雲』に揺られながらも。
「うーん! やっぱ汽車の旅はいいな!」
そうわくわくした様子で言った陽向・理玖(夏疾風・f22773)に、泉宮・瑠碧(月白・f04280)も深い青の瞳を細める。
「列車はそれなりに乗ったので、そろそろ少し慣れて来ました……完全に大丈夫では無いですが」
それに今回の列車は、特別仕様のもの。
豪華な列車の中から、ゆったり優雅に本物の桜と幻朧桜を眺めながらも。
「炬燵に入りながら人をダメにする桜クッションに埋もれる……」
――……天国か。
そう呟かずにはいられない、まさに楽園。
理玖は、もふんと人をダメにする桜クッションに顔を埋めて。
「師匠が炬燵入れてくれなかったのが分かるわ……」
すっかりぬくぬく、こたつむりに。
ふたりが今いる展望車両は畳敷きになっていて、さらに、人をダメにする桜クッションがもふもふいっぱい置かれている。
そして希望者には炬燵も出してくれるというので、お願いして、今に至っているわけであるが。
瑠碧がそれなりに大丈夫だと思うのは、列車に慣れてきたということもあるけれど。
「展望車の此処はお外が見えて、流れる風景の中の桜も綺麗で……外の状況は分かり易いですが……」
ふと、錯覚してしまうから。パノラマの景色が広がる車内は、同時に外との境が無い様に思えて。
そう炬燵に入りつつも……もふん。
桜クッションに、隠れる様に埋もれている瑠碧。
「あーなるほど確かに」
理玖はそんな彼女の言葉に、同じく埋もれたまま納得するように言うけれど。
でも、今一番思っているのは。
(「埋もれてるの可愛い」)
それから、そう思いつつも瑠碧に訊いてみれば。
「瑠碧は炬燵入った事あったっけ?」
「炬燵は以前に入った事ありますよ」
ぬくぬくほっこり、お返事が。
そして炬燵にこうやって入っているだけでも幸せなのだけれど。
炬燵に常備されているのは、山積みになった蜜柑と。
「蜜柑もあるけど、炬燵と来たらアイスだろ」
炬燵でアイスを食べる、そんな醍醐味。
ということで。
「瑠碧アイス貰うだろ?」
「アイス……!」
そう聞けば、食べたいを籠めてきらきらと頷く瑠碧。
そしてふたり、炬燵に入ってアイスをはむはむと味わえば。
瑠碧は、あったくて冷たい感覚に、ほっこり。
「炬燵が温かいので、アイスのひんやり感が丁度良いです」
そんな嬉しそうに少しずつアイスを食べている姿を見つめながらも、理玖はしみじみ思う。
(「普通だったら桜の季節に炬燵って、ちと季節外れって感じだけど。炬燵でぬくぬくしながらアイス食って」)
それに何より――瑠碧がいて。しかも桜まで見れて。
「ほんと最高だな」
アイスを食べ終わり、少しまったりした後、ごろごろと転がってみる理玖。
瑠碧もようやくアイスを食べ終わり、彼の転がる先にもふもふとクッションを並べて転がるのを補助しつつも。
補助を終えたら、一緒にころころ……クッションをもふぅ。
ふたりで、ぬくぬくもふもふな天国を目一杯堪能する。
けれど……ひとつだけ、困ったことが。
ここからもう、離れられないのではないかと。
けれど、理玖は秘策を思いつく。
「そうだ。十分温まったら、ラウンジカーも行ってみねぇ?」
――桜プリン食おうぜ、って。
その言葉に、もふぅと埋もれていた顔を、瑠碧はちょこっとだけ出して。
「……は、そうです、桜プリン」
青の瞳を、再びキラキラ。
「それくらいの魅力がねぇと炬燵から出れなそうだしな」
「プリンの為なら私は動けますよ」
どうやら作戦、大成功……?
きりっと言った瑠碧の様子だと、桜プリンを食べるために、そのうち動けるには動けるのだろうけれど。
でも、理玖が動くまでは起き上がらない気配。
そして理玖も、動く決心がつくまでちょっぴり時間がかかりそうだから。
もう少しだけまだ、仲良くふたりで――引き続き、ぬくぬくもふもふタイムを。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
八坂・詩織
白夜さん(f37728)と
学生時代からの付き合いの先輩をお誘いしてラウンジカーへ。
あの時とは別の列車ですし、何も起きないように私達が乗ってるんですから大丈夫ですって。
桜カクテルと桜プリンを注文。
綺麗な色…!白夜さんも何か飲まれます?
では平和な旅路を願って乾杯しましょうか。
えぇ、昼間ちょっと百貨店で…不快でしたか?
白夜さんは香水とか苦手だから…
そうですか、それならよかったです。
(…せっかくプロにメイクもしてもらったのにそれについては何も言ってくれないんですね)
私に?これって…この前の禁軍猟書家決戦で出てきた『はじまりの武具』…!
…ありがとうございます。大切にしますね。
渡されたかんざしに口元が綻ぶ
鳥羽・白夜
八坂(f37720)と
学生時代から付き合いのある後輩に誘われてラウンジカーへ。
今日は何も起きないよな、もう列車自体が殺人車両みたいなのは勘弁だぜ…
レッドアイ(ビールのトマトジュース割り)でもあればいいけどな…
なければアイス珈琲でも飲むか。
おう、乾杯…したところでふと香る桜の匂い。
あれ、お前香水とかつけてる?
いや別に、そんくらいなら。
(なんか化粧もしてるしやけに気合入ってんなぁ…そういやミステリー作家が乗ってんだっけ、こいつ実はファンなのか?)
そうだ、お前に渡すもんあったんだった。
雪の結晶を閉じ込めた薄青の宝玉がついたかんざしを渡す。
お前に合いそうな武具だったからな。まあホワイトデーってことで。
学生時代から、色々なところに共に出向いたけれど。
今日一緒に乗り込むのは、春を迎えた常桜の世界を走る豪華なクルーズトレイン。
アンティークレトロで洒落た雰囲気の『桜雲』という名の列車は、目的地までの旅を贅沢に過ごせる観光列車だというが。
後輩に誘われて、そんな列車のラウンジカーへと向かいながらも。
鳥羽・白夜(夜に生きる紅い三日月・f37728)は、最近同じこの世界で乗った列車のことを思い出す。
「今日は何も起きないよな、もう列車自体が殺人車両みたいなのは勘弁だぜ……」
こうもりになった上にキノコまで生やすことになった、ある意味経験した惨劇を。
いや、この『桜雲』号も、実はミステリートレインと化したことがあるようだが。
苦笑まじりに聞こえた先輩の声に、八坂・詩織(銀誓館学園中学理科教師・f37720)はこう返す。
「あの時とは別の列車ですし、何も起きないように私達が乗ってるんですから大丈夫ですって」
今回はまだ何も起こっていないし、詩織の言うように、起こらないように乗り込んでいるのだから……きっと、大丈夫なはず。
ということで、何も起こっていなければ、一般人に知られないよう列車の旅を楽しむ乗客を装うことが任務。
やって来たラウンジカーで、桜の景色が流れる車窓を眺めながらも。
「綺麗な色……!」
詩織は、運ばれてきた桜カクテルと桜プリンに瞳を輝かせる。
桜カクテルは、甘口ですっきりとした味わいの桜色のモヒート。
仄かな春色を湛えるグラスの中にひらり揺れる桜花弁とフレッシュなミントが、彩を添えていて。
桜プリンは、ミルクプリンと苺プリンの二層で、上に絞られた生クリームの上には星の様なアラザンと桜の花の塩漬けがアクセントに。
そんな桜満開なカクテルやプリンに詩織は心躍りながらも。
「白夜さんも何か飲まれます?」
「レッドアイでもあればいいけどな……」
「リクエストしたら、お願いできそうですよ」
バーのマスターに、白夜のレッドアイを作って貰って。
飲み物が揃えば、ふたりでグラスを掲げつつも。
「では平和な旅路を願って乾杯しましょうか」
「おう、乾杯……」
カチリと重ね合わせ音を鳴らしたところで、ふと白夜は気が付く。
「あれ、お前香水とかつけてる?」
ふわりと香る桜の匂いに。
そんな彼の言葉に、詩織はちらりと彼の姿を見て。
「えぇ、昼間ちょっと百貨店で……不快でしたか?」
白夜さんは香水とか苦手だから……と、ちょっぴり心配になるも。
「いや別に、そんくらいなら」
「そうですか、それならよかったです」
でもその言葉とは裏腹に、何だかちょっぴり複雑な表情に。
だって、いつもと違うのは、夜桜の香水を纏っているだけではないのだから。
(「……せっかくプロにメイクもしてもらったのにそれについては何も言ってくれないんですね」)
男性というのは、そういうものなのかもしれないのだけれど。
少しくらいは……なんて、やっぱり思いもするから。
――でも。
白夜は密かに、眼前の詩織をそうっと見つつも思っていた。
(「なんか化粧もしてるしやけに気合入ってんなぁ……そういやミステリー作家が乗ってんだっけ、こいつ実はファンなのか?」)
何気に気にはなっていたのだけれど、単に言い出せないでいただけであったのだ。
普段推理小説とか読まないから、そのミステリー作家とやらがどんなものを書いていてどんな人物なのかは、白夜は知らないのだけれど。
「そうだ、お前に渡すもんあったんだった」
「私に?」
気を取り直して声を掛ければ、ふと向けられるのは。
淡い春色に彩られた少しいつもより大人っぽい彼女の視線。
そして、そんな詩織へと白夜が渡すのは――雪の結晶を閉じ込めた薄青の宝玉がついたかんざしであった。
でもそれは、ただのかんざしではなくて。
「これって……この前の禁軍猟書家決戦で出てきた『はじまりの武具
』……!」
刹那、詩織の表情がぱっと輝いて。
雪の魔力を感じる雪簪を受け取った彼女に、白夜は続ける。
「お前に合いそうな武具だったからな。まあホワイトデーってことで」
「……ありがとうございます。大切にしますね」
そう口元をほころばせ、夜にふわりと咲く桜のように笑顔咲かせる、眼前の姿を見つめながら。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
シール・スカッドウィル
シャル(f01440)と足湯に。
車両が分かれているからなぁ……可能なら、俺はプリンの方を頼みたいところだが。
持ち込みが許されるなら、こちらでも適当に用意できるんだが。
羊羹なんかの和菓子類を。
車両の中に足湯とは、随分と珍しい……よくこの組み合わせを考えたな。
しかし、よりリラックスして景色を楽しめそうだ。
風情、風流……色々言い方はありそうだが、小難しく考えるのはナンセンスか
今回、俺たちはただのエキストラだ、存分に堪能させてもらうとしよう。
ま、普段の俺たちは何かにつけてあちこち奔走しているのもある。
心も体も、休めるときに休むのが正解というものだ。
ふぅ…………落ち着く。
清川・シャル
f11249シールさんと足湯したいです!
車内のパフェ…ここで食べる事は可能でしょうか?試しに聞いてみます。
ダメだったらなにか提供して頂けるものあれば…!
シールさん、和菓子好きなんですね。私、水羊羹好きです。
シールさん、足湯ですよ!車内で足湯出来るなんて素晴らしいですね!
外には桜、風情っていうんでしょうか。
ナンセンス、なるほど。深く考えないでおきましょう。今を楽しみましょうか!
庭に植える位には桜が大好きなので、今年も見たかったんです。
一緒に来て下さって嬉しい。
ぽっくりと足袋を脱いでお隣に座って。
あったか気持ちいい〜!
傍に武器は置いてますが、こうした時間も悪くないと思うんですよね。
帝都の駅のホームに停まっていたその時から、わくわくしていたのだけれど。
その列車……クルーズトレイン『桜雲』に乗り込めば、車内はもっと豪華な仕様。
そんな色々な車両がある観光列車の展望車両にやって来た、清川・シャル(夢探し鬼・f01440)とシール・スカッドウィル(分け隔てるモノディバイダー・f11249)であるが。
「車内のパフェ……ここで食べる事は可能でしょうか? 試しに聞いてみます」
「車両が分かれているからなぁ……可能なら、俺はプリンの方を頼みたいところだが」
それから小さく首を傾けつつも、シールはこう続ける。
「持ち込みが許されるなら、こちらでも適当に用意できるんだが」
……羊羹なんかの和菓子類を、なんて。
シャルはそんな彼の好みを聞いて。
「シールさん、和菓子好きなんですね。私、水羊羹好きです」
通りかかったクルーに、他の車両で食べられるものを此処に持ち込めるかと、念のため和菓子などの羊羹はあるのか訊いてみれば。
「! パフェとプリン、ここまで運んでくれる上に、桜の和菓子セットも用意してくれるそうです!」
パフェもプリンも、羊羹まで食べられるみたい。
そして、そんなふたりがいる車両は。
「シールさん、足湯ですよ! 車内で足湯出来るなんて素晴らしいですね!」
「車両の中に足湯とは、随分と珍しい……よくこの組み合わせを考えたな」
足湯に浸かりながら、大きく開けた窓からパノラマの桜景色が楽しめるという展望車両。
そんな贅沢仕様な車内を見回しシールは、一見、愛想のない風に見えるけれど。
「しかし、よりリラックスして景色を楽しめそうだ」
何気に気になっていた桜プリンも好きな羊羹も食べられるようであるし、足湯も勿論ばっちり満喫するつもり。
それからシャルも、車窓に流れる桜色の風景へとふと目をやって。
「外には桜、風情っていうんでしょうか」
「風情、風流……色々言い方はありそうだが、小難しく考えるのはナンセンスか」
「ナンセンス、なるほど。深く考えないでおきましょう。今を楽しみましょうか!」
ちょうど、桜パフェと桜プリン、桜色の羊羹と桜の塩漬けが乗ったおはぎ、さらに桜茶もセットで運ばれてきて。
出して貰ったテーブルの上が甘味で華やかになる様を見つめながらも、シールは続ける。
「今回、俺たちはただのエキストラだ、存分に堪能させてもらうとしよう」
このクルーズトレイン『桜雲』へと足を運んだのは、猟兵としての任務である。
目的地へと列車が到着するまで、何事もないかを見張りつつ。
何事もなければ、一般の乗客を装って行動する……つまり、目一杯楽しむことがお仕事なのだから。
それに、猟兵のお仕事は勿論なのだけれど。
「庭に植える位には桜が大好きなので、今年も見たかったんです」
シャルはふわりと笑顔を咲かせる……一緒に来て下さって嬉しい、って。
それから早速、ぽっくりと足袋を脱いで、彼のお隣に座って。
ちゃぽんと足を湯につけてみれば。
「あったか気持ちいい〜!」
ほわほわ、ぬくぬく、極楽気分。
一応任務であるから、何かあった時に備えて傍に武器は置いてあるのだけれど。
「こうした時間も悪くないと思うんですよね」
ふぅと幸せそうに溜息をつきつつ、そうシャルが言の葉を零せば。
「ま、普段の俺たちは何かにつけてあちこち奔走しているのもある。心も体も、休めるときに休むのが正解というものだ」
シールも湯へと足を入れ、早速、桜羊羹をひとくち食べてから。
彼女と一緒にほっこり桜茶をすすれば――ふぅ…………落ち着く、って。
やっぱり零れるのは、ふたりお揃いの長い幸せの溜息。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ジャスパー・ドゥルジー
【邪蛸】
いやーめちゃくちゃ大事な任務じゃん
一般客に会ってもバレねえように
めいっぱい堪能しなきゃな
というわけで桜懐石に舌鼓!
ん、この天ぷら菜の花かな、めちゃ美味い
盛りだくさんのメニューに
パトロールで歩き回った訳でもないのに箸が進む進む
パウルはどれが好き?
いつでも何食ってもニコニコ嬉しそうなパウルの「好み」が知りたくて聞いてみる
答えが帰ってきたらあとでこっそり作り方調べてみよっと
さっきの桜クッションでダメになりながら拝む景色も最高だったしなー…
エイツアの奴ら呼んだら喜ばれそうだなと思う反面
もうちょい2人きりの時間も楽しみたいような
欲張りな気持ちもあったりして
パウル・ブラフマン
【邪蛸】
最愛のジャスパーと
念願のオシゴト兼クルーズトレインデートに来たよ♪
夕暮れ時のダイニングカーにて
絢爛豪華な桜懐石をいただきまっす☆
まるで宝箱の蓋を開けた時のような心地だ。
ジャスパーはどれがスキ?…そう尋ねる前に。
まさかの先んじた問いかけにはにかみながら、思考を巡らせてみる。
オレはこのかき揚げかなぁ…食感がキモチよくって♪
…わかる!あの景色(クッションの上で蕩けてるジャスパー)最高だったなぁ。
隣で脱力してたのって黒渦土さんだよね。
あの時こっそり新刊の表紙裏にサイン貰ったから、ジャスパーにも見せるよ!
よかったら食事の後、ゲストルームで一緒に読まない?
…そうやって、くっつく口実を作ったりして。
帝都の駅から発車する、『桜雲』という名の豪華なクルーズトレイン。
けれど、この列車に乗り込む目的は、猟兵としての依頼を請け負ったから。
「いやーめちゃくちゃ大事な任務じゃん」
ジャスパー・ドゥルジー("D"RIVE・f20695)はそうきりり、色々な意味で気合を入れつつも。
「一般客に会ってもバレねえように、めいっぱい堪能しなきゃな」
パウル・ブラフマン(Devilfish・f04694)と一緒に、颯爽と『桜雲』号に乗車する。
一般の乗客を装うために、クルーズトレインデートを全力で満喫するべく。
そんな、尻尾がうきうきぴこりと揺れているジャスパーの姿に、パウルもにこにこ笑み咲かせながらも。
くるりと一通り仲良く車内をちょっぴり見てみつつも。
窓の外が夕焼けに染まる中、訪れたのはダイニングカー。
そして注文した本日のデートのディナーは、列車の雰囲気にも合わせて、ちょっぴり大人っぽく。
「絢爛豪華な桜懐石をいただきまっす☆」
二段の重箱で提供される「春の桜懐石」に舌鼓!
それから、運ばれてきた重箱の蓋をぱかりと開いてみれば。
……まるで宝箱の蓋を開けた時のような心地だ、なんて。
パウルの重箱の中に咲き誇る美味もキラキラ、春爛漫。
そしてジャスパーも、さくりと。
「ん、この天ぷら菜の花かな、めちゃ美味い」
口にした春らしい天ぷらの美味しさに、うんうんと頷きながらも。
早速、次の一品へと。
盛りだくさん咲き誇る豪華なメニューの数々にそわり、箸が進む進む。
パトロールで歩き回った訳でもないのだけれど、でも全力で堪能するのも任務ですから!
そんなきょろりと、次はどれにしようかとわくわく選んでいる彼に。
ジャスパーはどれがスキ? って、そう尋ねようとしたパウルだけれど。
「パウルはどれが好き?」
向けられたのは、まさかの先んじた問いかけ。
その声にちょっぴりだけ驚きつつもはにかみながら、パウルは思考を巡らせてみて。
ジャスパーはそんな彼の答えをじっと待つ。
だって、知りたかったから。
(「いつでも何食ってもニコニコ嬉しそうなパウルの「好み」が」)
そして、返って来た答えは。
「オレはこのかき揚げかなぁ……食感がキモチよくって♪」
「食感がキモチいい、かき揚げか……」
ジャスパーは真剣な表情でそう復唱する。
(「あとでこっそり、食感がキモチいいかき揚げ作り方調べてみよっと」)
いつも自分の好きなものを的確に提供してくれる、そんなパウルの好きなものを自分も作ってあげたいから。
そんなことを思っていれば。
「ジャスパー、デザートのプリンだって♪」
「! プリン」
プリンという言葉に、思わず尻尾がそわそわ。
それからデザートの桜プリンをうきうき一緒に食べながらも。
「さっきの桜クッションでダメになりながら拝む景色も最高だったしなー……」
ジャスパーはダイニングカーに来る前に立ち寄った、悪魔をダメにする桜クッションに埋もれた展望車両でのひとときを思い返して。
「……わかる! あの景色最高だったなぁ」
ジャスパーの言葉に、力強く頷くパウル。
何せ、桜クッションにもふんと埋もれて、ふにゃりと蕩けている最愛の天使の姿が拝める景色は、超最高だったから。
そんなにこにこ楽しそうにしているパウルに、ジャスパーも嬉しくなりながらも。
エイツアの奴ら呼んだら喜ばれそうだな、なんて思う反面……欲張りな気持ちもあったり。
――もうちょい2人きりの時間も楽しみたいような、って。
そんなジャスパーに、パウルはやっぱりにこにこ、こう口にする。
「隣で脱力してたのって黒渦土さんだよね。あの時こっそり新刊の表紙裏にサイン貰ったから、ジャスパーにも見せるよ!」
だから……よかったら食事の後、ゲストルームで一緒に読まない? って。
次は、桜クッションではなくて。しっかりとあらかじめ押さえてある個室で、ふたり仲良くぴとりと。
そうやってさらりとパウルが作るのはそう、くっつくための口実。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
誘名・櫻宵
🌸神櫻
桜雲!見事な汽車だわ!
まるで移動式のホテルのようね!
私のかぁいい神様と向かうのは展望車!
たまにはゆっくり、桜吹雪に身を任せるようにだらりと過ごすのだって許されるでしょ?
すっかり人をダメにする桜クッションに囚われている神様に咲む
カムイったら、幸せそうな顔をしちゃって!
頬をつつきながら私はおこたに潜り込むわ
贅沢な時間よね
蜜柑をむいて、素朴な甘さと共に春の祝いを楽しむカムイも食べる?
あらあら、クッションの虜になった神様は甘えんぼさんね?
戯れまじりに食べさせて
ころりと横に身を倒す
炬燵のあたたかさも相まって、睡魔が…
見れば神様はもう夢の中
かぁいらしと呟いて──私も一緒に
桜夢に揺蕩うのも、悪くない
朱赫七・カムイ
⛩神櫻
サヨ!
みてごらん……見事な汽車だね
展望車、神すらもダメにする桜クッションにゴロッと身を委ね、過ぎ去る景色と桜を楽しむ
なんという心地良さだ…私は桜クッションから離れられなくなりそうだよ
舞い散る花弁が宵の星座のようにも見えるね
みやれば、愛しきサヨは炬燵虫ならぬ炬燵龍になっている
ぽやぽやとあたたかそうだね
ミカンをくれるの?ありがとう
…食べさせておくれ
なんて甘えてみせる
寝たまま…なんていけないかな?
此度だけは許しておくれ
桜に君に、のんびりだらりと横たわり花見を楽しむ至福なのだろう…
今日のことも先に買ってもらったペンでしかと記しておくのだ
あえかな想い出と一緒に
気がつけば
心地よい揺れに誘われて
夢の中
ぐるりと一緒に存分に巡った百貨店でも、数え切れないくらい幸せの桜が咲いたというのに。
「サヨ! みてごらん……見事な汽車だね」
「桜雲! 見事な汽車だわ! まるで移動式のホテルのようね!」
ふたり仲良くこれから楽しむのは、桜の世界をゆく汽車の旅。
豪華なVIP仕様の観光列車『桜雲』は、誘名・櫻宵(咲樂咲麗・f02768)の言うように列車というよりもラグジュアリーなホテルのようで。
櫻宵と共に、わくわくと朱赫七・カムイ(禍福ノ禍津・f30062)が向かうのは、展望車両。
そして、桜の景色がパノラマで望める畳敷きのリラックス空間に到着すれば、櫻宵はそっと桜霞の瞳を細める。
――私のかぁいい神様と、たまにはゆっくり、桜吹雪に身を任せるようにだらりと過ごすのだって許されるでしょ? なんて。
でも、ふと気が付けば。
「なんという心地良さだ……私は桜クッションから離れられなくなりそうだよ」
すっかり、人を……いや、神すらもダメにする桜クッションにゴロッと身を委ねて。
過ぎ去る車窓の景色と桜を楽しみつつも、早速ダメになって囚われている神様に咲む。
そんなふにゃりと蕩けている姿もかぁいくて、頬をつんつん。
「カムイったら、幸せそうな顔をしちゃって!」
「舞い散る花弁が宵の星座のようにも見えるね」
そうほわんと紡ぎつつも今度はカムイが見遣れば、しゅたっと。
……愛しきサヨは炬燵虫ならぬ炬燵龍になっている、なんて。
いつの間にか、櫻宵はおこたに潜り込んでぬくぬく。
「ぽやぽやとあたたかそうだね」
「贅沢な時間よね」
そう紡ぎつつも蜜柑をむいて、素朴な甘さと共に春の祝いを楽しみながらも。
櫻宵は、ころんと転がっている神様に視線を向けて。
「カムイも食べる?」
「ミカンをくれるの? ありがとう」
笑み返した後、カムイは続ける。
「……食べさせておくれ」
そして、そう甘えてみせるのだけれど。
「寝たまま……なんていけないかな?」
そうふと首を傾けるけれど。
「あらあら、クッションの虜になった神様は甘えんぼさんね?」
此度だけは許しておくれ、なんて紡ぐ神様に、摘まんだ瑞々しいひと粒を。
あーんと戯れまじりに食べさせれば。
櫻宵もその横に、身を倒してころり。
仲良く寝転がって並んで、桜クッションも夕焼けに染まった桜の景色も、ふたり占め。
「桜に君に、のんびりだらりと横たわり花見を楽しむ至福なのだろう……」
そしてカムイは、わくわく心躍ってしまう。
……今日のことも先に買ってもらったペンでしかと記しておくのだ、と。
あえかな想い出と一緒に。
そんな至福のひとときは、ほわほわぬくぬく。
炬燵のあたたかさも相まって、睡魔が……と櫻宵はふわりとした心地になるけれど。
ふと見れば、かたんことんと心地よい揺れに誘われて。気がつけば神様はもう、すやりと夢の中。
そんな姿に、かぁいらしと呟いて――私も一緒に、って。
……桜夢に揺蕩うのも、悪くない。
櫻宵も神様と共に、仲良く暫し夢の世界へ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
馬県・義透
引き続き『疾き者』にて
此度は個室で過ごしましょうかー。陰海月も、今は食べ物より列車旅を楽しむ方向へいってますしねー。
(基本が陰海月に甘い祖父的存在。陰海月は『花より団子!』になりやすいのだが…)
…そういえば陰海月は、桜好きでしたっけ。なるほど。
宇宙では列車旅にいったことありますが、地上はねー。皇族護衛のでしかなかったのでー。
ですから、こうやってまったり過ごすのもよいですよねー。
ああほら、陰海月。あまり跳ねないようにしませんとー。
※
陰海月「ぷきゅ~♪」
先ほど手に入れた帝都ベアーを触手に持ちながら、桜の風景を堪能している。
わくわく!地上走る列車旅は初めてだ。こうやって桜眺めるのも楽しいね!
人で賑わう百貨店は、最後まで何事も起こらず平和であったから。
購入したくらげさんをふにふに抱えつつも、馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)が次に乗り込んだのは、観光列車。
クルーズトレイン『桜雲』はVIP仕様の豪華な列車であるが、次の任務はそんな車内のパトロール。
いや、お忍びで乗っている作家が騒ぎに巻き込まれず目的地まで過ごすことをサポートする任務であり、そのために一般客を装う必要があるし、特に何も起こっていない時は自由に過ごしていいとのことなので。
「此度は個室で過ごしましょうかー」
義透……いや、今も引き続きの『疾き者』は。
そうのほほんと、ゆっくりプライベートな時間が過ごせる個室へ、陰海月と一緒に向かって。
「ぷきゅ~♪」
先ほど百貨店で手に入れたお気に入りのた帝都ベアーを触手に持ちながらも。
わくわくしている陰海月の様子に、ほわりと頷く。
「陰海月も、今は食べ物より列車旅を楽しむ方向へいってますしねー」
まるで孫に甘い祖父かのように、ほんわか微笑みながら。
けれどいつもならば、『花より団子!』になりやすいのだが……なんて。
そう首を傾けていた『疾き者』は、はたと思い出す。
「……そういえば陰海月は、桜好きでしたっけ。なるほど」
食べ物も大好きだけれど、陰海月は桜も大好きだったことを。
それから――わくわく! 地上走る列車旅は初めてだ。こうやって桜眺めるのも楽しいね! って。
ふよふよ喜んでいる姿に、『疾き者』もにこにこ笑み宿して。
「宇宙では列車旅にいったことありますが、地上はねー。皇族護衛のでしかなかったのでー」
……ですから、こうやってまったり過ごすのもよいですよねー、なんて、改めてしみじみと紡いでから。
満開の桜を見てきゃっきゃはしゃぐ陰海月に。
「ああほら、陰海月。あまり跳ねないようにしませんとー」
そう声を掛けておく『疾き者』。
けれどやっぱり、ぷきゅ~♪ って。
桜な帝都ベアーをぎゅうと抱っこしつつ、ぴょこぴょこ跳ねる無邪気な姿を見れば。
のほほんと、ほわほわ微笑むのだった。
大成功
🔵🔵🔵
鳴上・冬季
「先ほど真面目に巡回した分、早めに休憩しましょう」
嗤う
ラウンジカーへ移動
外が良く見える席で甘いノンアルコールカクテルと甘味を次々注文する
桜パフェ
桜プリン
春色ケーキ
等甘味を一通り全部試したらオリジナル甘味がないか聞く
「シュークリームの中に桜プリンを入れたり生クリームたっぷりのサンドイッチの中に桜プリンを入れたり出来ませんか。変わった趣向でもう少し食べたいと思いまして。ピザにカラメルソースと蜂蜜でも良いですが」
「花より団子はもちろんですが、何もないよりは美しい景色もあった方がいい。それだけです」
他の學徒兵から巡回支援の呼び掛けがない限り食べ続け、立つ時に注文したものを十人前ずつ持ち帰れるか確認する
滞りなく帝都のデパートのパトロールを終えて。
何事も幸い起こらなかった平和な百貨店を後にした鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)は。
今度は、帝都のターミナル駅へと向かう。
そう、今日の仕事は、帝都のデパートのパトロールだけではない。
次に巡回し、何かあればすぐ動けるようにと乗り込むのは、豪華絢爛なクルーズトレイン『桜雲』。
今度は、車内に一般人に存在がばれたら騒ぎになるだろう人気ミステリ―作家が乗車しているというので。
そのお忍びをサポートし、引き続き見て回る、そのような内容ではあったが。
もしも何事もなければ、何事かと周囲の一般人達が騒ぎ立てぬよう、一般客のフリをしておく必要があるというので。
今のところ、何もないことを確認すれば。
「先ほど真面目に巡回した分、早めに休憩しましょう」
冬季はそう嗤い、足を向ける。
豪華な観光列車のラウンジカーへと。
そして辿り着けば、外が良く見える席で。
冬季がまず注文する飲み物は、ノンアルコールカクテル。
そう、勿論……甘いノンアルコールカクテルを、次々と。
さらにはやはり、桜パフェに桜プリン、春色ケーキ等々、甘味もやっぱり次々と注文して。
甘い物を全種類試せば、こう尋ねてみるのだった。
「シュークリームの中に桜プリンを入れたり生クリームたっぷりのサンドイッチの中に桜プリンを入れたり出来ませんか。変わった趣向でもう少し食べたいと思いまして。ピザにカラメルソースと蜂蜜でも良いですが」
オリジナルな甘味がないか、カスタマイズはしてもいいのか、と。
けれどこの観光列車のスタッフは、乗客に至福のひとときを提供する、おもてなしのプロ集団。
冬季の要望通りの甘味を作っては、注文通り仕上げてもってきて。
そんな激甘なスイーツをはむはむといつも通り涼しい顔で冬季はいただきながらも。
「花より団子はもちろんですが、何もないよりは美しい景色もあった方がいい。それだけです」
他の學徒兵から巡回支援の呼び掛けがあれば、いつでも駆けつけられるようにしつつも。
その気配は今のところなく、ひたすらもくもくと甘味を食べ続ける冬季。
そしてようやく、そこそこおなかが満たされれば、立つ時にやはり確認しておく。
注文したものを十人前ずつ持ち帰れるかどうかを。
大成功
🔵🔵🔵
鵜飼・章
誰かが言っていた
推し活は邪魔してはならない
そして推しは遠くから見守るものだと
推しとはなんだろう
僕は暫く考え意識が飛びかけた
おや…あれは黒渦土先生
櫻居先生のファンだったんだ
とても楽しそうにしている
そうかあれが推し活
ちょんまげ、ひょっとこ、甘納豆
実は全部持ってきたけど僕は(UCで)空気が読めるんだ
読めた…ここは最新作の感想だけ伝え
一冊だけサインを貰い手早く切り上げるべき
黒渦土先生ですよね
僕屋敷シリーズのファンなんです
「アマビエ屋敷」も傑作でした
密室ではなく手毬歌で驚きましたが
アマビエになぞらえた見立て殺人にあんな意図が…
サインお願いできますか
新作も楽しみにしてます
僕は黒渦土先生推しなので…こうかな
車窓に流れゆく桜の景色を眺めながら、何やら物思いに耽っている風に。
鵜飼・章(シュレディンガーの鵺・f03255)はふと誰かが言っていた言葉を思い出す。
――推し活は邪魔してはならない。
(「そして推しは遠くから見守るものだと」)
そしてふと、根本的なことを今更問題提起する。
(「推しとはなんだろう」)
ただでさえ、人との距離感がわからないし。
それ以前に、推しという概念を、そもそも章はこれまで意識したことが無かったから。
だから、暫く考えて。
「…………」
意識が飛びかける。
けれどその時、ある人物の姿が章の瞳に飛び込んでくる。
「おや……あれは黒渦土先生」
ぴるぴると挙動不審に列車内を巡っているミステリー作家、黒渦土・円の様子が。
そして、その行動を暫く眺めてみることにすれば。
「櫻居先生のファンだったんだ。とても楽しそうにしている」
彼が監修したメニューを食べては尊さに震え、彼に関連する何かを見つければ鬼のように写真を撮り。彼の自筆原稿を見ていた時などは、暫く気絶していたかもしれない。
けれどその姿は活き活きとしていて。
そして章は、ようやく薄っすら見えてきた気がするのだ。
「そうかあれが推し活」
そしてスタートに戻る。
……推し活は邪魔してはならない。そして推しは遠くから見守るものだ、と。
誰が言ったかはわからないけれど。
今回、黒渦土氏の屋敷シリーズ三部作――「ちょんまげ」「ひょっとこ」「甘納豆」。
実はそれを全部持って来ていたのだけれど。
でも、今の章はなんと空気が読めるのだ。
鵜飼流人間奥義『空気を読む』によって……たぶん。
そして、読めた……と、推し活を理解し結論を出す。
――ここは最新作の感想だけ伝え、一冊だけサインを貰い手早く切り上げるべき、と。
ということで。
「黒渦土先生ですよね。僕屋敷シリーズのファンなんです」
「ひゃっ!? あ、ひぇ、屋敷シリーズ、読んでくださってるんですか。あ、あり、ありがとう……」
一応タイミングは計ってはみたが。元々人と話すのが苦手だという黒渦土氏は、章に話しかけられてびくびくしつつも、ぺこりと深々頭を下げて。
「「アマビエ屋敷」も傑作でした。密室ではなく手毬歌で驚きましたが、アマビエになぞらえた見立て殺人にあんな意図が……」
そして次の瞬間、章は推し活の醍醐味を体験する。
「あ……タイトルには、あ、あまりボク拘ってなくて……だから、いつもそのままつけてたんですけど……ボクが書くのは、全部密室だから……編集さんに、このままだったら、「~屋敷の密室」ってタイトルばかりになってしまうって……で、でも、屋敷、はシリーズの冠なので……じゃあ、密室は密室ものだけど、手毬唄にしよう、って……そのほうが、え! 密室じゃない!? って、皆さんも、びっくりするだろうしって」
「手毬唄にはそんな裏話が……確かに、密室ではないことに驚いてしまった」
それから、推し活を邪魔してはならない、という誰かの言葉を思い出して。
「サインお願いできますか」
「あ、ひゃ、はい……お、お名前は……」
「鵜飼・章です」
「う、うかい、あきらさんへ……」
名前入りのサインをぷるぷると書く黒渦土氏。
そして最後に、笑顔を作って、章は告げる――新作も楽しみにしてます、と。
(「僕は黒渦土先生推しなので……こうかな」)
ユーベルコードの効果がきれたら忘れちゃうかもしれないけれど。
推しという概念を掴めた、というような顔をしながら。
大成功
🔵🔵🔵
アルフィード・クローフィ
【雲蜘蛛】
わぁ!わぁ!!本当に立派な列車だね
なるほど!金物の大塊!環ちゃんらしい表現だね!
ミステリー作家さんだっけ?
どんな人だろうねぇ
中に入ろう!と彼女の手を取り中へと
おぉ!広い!
色んな場所があるみたいだね
そうだね、せっかくの衣装だもの
お部屋でのんびりも良いけど
あっ!じゃ展望台に行こう!
再び彼女の手を繋いで展望台へ
わぁーい!動いてるのが見えるよ!
ちょっと寒いね、大丈夫?とそっと上着をかけて
俺は大丈夫だよ!
環ちゃん!環ちゃん!じゃーーん!
駅弁買ってたんだー
列車の中にレストランあるみたいだけど
環ちゃん駅弁初めてそうだから
ダメだった?
綺麗な駅弁だね!
駅の中、環ちゃんと一緒に食べる駅弁美味しいねぇ
もぐもぐもぐもぐ
ん?どこ?ありがとうと嬉しそうに拭かれ
環ちゃんの身体冷えちゃたから
次は足湯にごーー!
ぬくぬくあったまりながら外の桜を眺めようね
列車って楽しいね
雨絡・環
【雲蜘蛛】
立派な列車ですこと
この様な金物の大塊が動くというのは驚きです
著名な作家先生も乗られるとか
ええ、中へ
本当に広う御座いますねえ
お部屋のよう
折角百貨店でお互い衣装を新調したのですし、
何処かへ参りません?
はい、展望車ですね
手を結わいで
楽しみですねえ
ええ、本当に
黄昏時の空に桜並木
何と美しいこと
桜とは蒼天や月夜だけのものではございませんのね
大丈夫ですよ
風の冷たさも心地よいもの……と、あら。ほほ
有難うございます
あなた様こそ冷えては無くて?
えきべん
確か電車の中で頂くお弁当の事をそう言うのでしたか
まあ、うれしいこと
仰る通り、駅弁を頂いたことは御座いませんの
是非、ご一緒して下さる?
彩り豊かなお弁当ですのね
とても美味しいわ
うつくしい景色と、そう
一緒にというのも大きいのね
あら、アルフィードさん
お口の端に欠片が付いておりますよ
懐紙でそっと拭いましょう
わたくし、冷えておりました?
ほほ、何だかあなた様の方がお詳しいみたい
足湯も喜んで
あなた様の身体も温まりましょう
それはさぞ極楽のひと時でしょうね
ええ、楽しいわ
駅の改札を潜れば、目まぐるしく移ろう眼前の光景。
ひっきりなしにホームに到着しては、それぞれの行き先へと出発する列車たち。
帝都のターミナル駅は、百貨店以上に人の往来が激しくて。
沢山の人がお目当ての列車の車内へと急ぎ足で吸い込まれていく。
けれど、そんな慌ただしさを余所に。
「立派な列車ですこと」
「わぁ! わぁ!! 本当に立派な列車だね」
ひときわ豪華で優雅な佇まいでホームに停車し、乗客を待っている列車。
そう、クルーズトレイン『桜雲』であった。
雨絡・環(からからからり・f28317)はアルフィード・クローフィ(仮面神父・f00525)と共に、これから乗り込む車体を見上げて。
「この様な金物の大塊が動くというのは驚きです」
到着しては出発していく他の列車たちを見送りつつも。
改めて、自分達を乗せて動くという眼前の観光列車に目を向ければ。
「なるほど! 金物の大塊! 環ちゃんらしい表現だね!」
彼女曰く「動く金物の大塊」を見遣りながらも、うんうんと頷いて返してから。
「著名な作家先生も乗られるとか」
「ミステリー作家さんだっけ? どんな人だろうねぇ」
そんな雑談を交わしつつも、共に一歩。
中に入ろう! と手を取り導くアルフィードと。
ええ、中へ……そう手を引かれるまま、彼と共に踏み出す環。
桜舞うホームで、手と手をふわりと繋いで。
反対の手には勿論、乗車チケットも忘れずに。
そしていざ、中へと足を踏み入れれば。
「おぉ! 広い! 色んな場所があるみたいだね」
「本当に広う御座いますねえ。お部屋のよう」
列車内とは思えぬような、ホテルの部屋かのようなラグジュアリー感溢れる内装。
そんなアンティークレトロな雰囲気に浸りながら、目的地までゆったり……も良いのだけれど。
ひらりと白椿咲く白の着物の袖を揺らして、環はこう提案を。
「折角百貨店でお互い衣装を新調したのですし、何処かへ参りません?」
「そうだね、せっかくの衣装だもの。お部屋でのんびりも良いけど」
アルフィードもこくりと頷いて返しつつ、飴色の靴先を向ける行き先を思案して。
ふと目に入った車内案内図を見れば、まず興味を擽られたのはこの車両。
「あっ! じゃ展望台に行こう!」
「はい、展望車ですね」
桜の風景が存分に楽しめるという展望車両。
そうと決まれば、お揃いの白纏うふたりは再び手と手を繋いで。
結わいだ大きな手に導かれつつ、環は笑みと言の葉咲かせる……楽しみですねえ、と。
そして展望車両の先端のデッキへと出るべく扉を開けば。
一瞬、ぶわっと巻き起こる桜色の小さな嵐。
けれど、吹き抜ける風を感じながらそうっと瞳を開くと、そこには。
「わぁーい! 動いてるのが見えるよ!」
「ええ、本当に。黄昏時の空に桜並木、何と美しいこと」
焼けるような赤橙に咲き誇る、ほんの僅かな刻にしか見られない夕焼け色の桜たちが。
そんな茜色に染まった桜が次々と流れてゆく春の黄昏を眺め、環は紡ぐ。
「桜とは蒼天や月夜だけのものではございませんのね」
ふたり手を結んだまま、どこまでも続く桜のトンネルを颯爽と潜り抜けながら。
そしてアルフィードは、夕焼け色に染まる桜と隣の彼女の横顔を見つめてから。
「ちょっと寒いね、大丈夫?」
「大丈夫ですよ。風の冷たさも心地よいもの……と、あら。ほほ、有難うございます」
そっと白のスーツの上着をかけてあげれば、告げられた礼の後、逆に問われるけれど。
「あなた様こそ冷えては無くて?」
「俺は大丈夫だよ!」
ふたり手を繋いでいれば、冷たかった手もほわりと温かくなったから。
そして遮るものなど何もない迫力満点な桜の景色を眺めながら、さらに楽しむべく。
「環ちゃん! 環ちゃん! じゃーーん! 駅弁買ってたんだー」
アルフィードがはしゃぐようにえっへんと取り出したのは、花見には欠かせないこれ。
「えきべん。確か電車の中で頂くお弁当の事をそう言うのでしたか」
そう、駅弁です!
環は、聞いたことはある目の前のえきべんを、ぱちりと瞬かせた瞳で見つめて。
そんな彼女に、小さく首を傾け、視線を向けるアルフィード。
「列車の中にレストランあるみたいだけど、環ちゃん駅弁初めてそうだから」
……ダメだった? って。
けれど勿論、ダメなどころか。
「まあ、うれしいこと。仰る通り、駅弁を頂いたことは御座いませんの」
環は微笑みと共に、彼へと還す――是非、ご一緒して下さる? と。
はじめての味わいも、わくわく心躍るから。
そしてふたり並んで、いざ駅弁をぱかりと開けば。
「綺麗な駅弁だね!」
「彩り豊かなお弁当ですのね」
中に咲き誇るのも、花見にぴったりな華やかな春。
でも当然、見た目だけではなくて。
「とても美味しいわ」
ぱくりと食べてみれば、口の中にも美味しさが咲き誇って。
「列車の中、環ちゃんと一緒に食べる駅弁美味しいねぇ」
もぐもぐもぐもぐ、と美味しそうに春の味覚を頬張るアルフィードの声に。
改めて、環は夕空に咲く桜たちを見上げて。
「うつくしい景色と、そう」
……一緒にというのも大きいのね、と。
そう、視線を移すのは、隣にいる彼の姿。
それからふと、もう一度瞳をぱちりと瞬かせて。
「あら、アルフィードさん。お口の端に欠片が付いておりますよ」
「ん? どこ? ありがとう」
手を伸ばし、懐紙でそっと彼の口元を拭ってあげれば。
素直に拭かれるその顔に咲くのは嬉しそうな笑顔。
けれど拭いてくれた彼女のそのしなやかな指先が、ひやりと冷たかったから。
ふたりで美味しく駅弁を食べて御馳走様をすれば、アルフィードは環を誘う。
「環ちゃんの身体冷えちゃたから、次は足湯にごーー!」
「わたくし、冷えておりました? ほほ、何だかあなた様の方がお詳しいみたい」
そして彼の誘いの声に、環も笑って返す……足湯も喜んで、って。
だって、足湯にほっこりと浸かれば、きっと。
「あなた様の身体も温まりましょう」
彼の冷えた身体も、ほかほか温まるだろうから。
そう、ふたり一緒だから、尚のこと。
「ぬくぬくあったまりながら外の桜を眺めようね」
「それはさぞ極楽のひと時でしょうね」
身も心も、芯からほわほわあたたかくなること間違いなし。
それにやはり、何よりも。
「列車って楽しいね」
アルフィードの言葉に、環も満開に咲かせて返す。
――ええ、楽しいわ、って。
だから、終着駅に到着するまで、まだまだ目一杯。
ふたりで一緒に、春色に満ちた列車の旅をいっぱい満喫するつもり。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『うたう花の園』
|
POW : 花々が生い茂る場所へと散策する。
SPD : 花弁や春風につられ、花見を楽しむ。
WIZ : 春が訪れゆく景色を静かに見守る。
イラスト:菱伊
|
●うたう夜桜
楽しかった桜雲号の列車の旅も、気付けばあっという間。
列車を降りて空を見上げれば、夜色に変わった空には、数多の桜花弁と星たちが。
そして桜雲号に見送られ、駅の改札を潜れば――広がるのは、うたう満開桜たち。
辿り着いたのは、ちょうど見頃を迎えているという桜の名所である公園。
そして今、この桜の園では、沢山の灯篭が燈されていて。
夜桜が楽しめる夜祭が開かれているという。
猟兵達の本日最後の仕事は、多くの人々が訪れ楽しむこの場所のパトロールだ。
今の時期、夜の花の園は、仄かな明かり燈す灯篭によりライトアップがされていて。
満開に咲き誇る春の夜の幻朧桜を愛でる花見客で賑わっているのだという。
花の園の中心には広場があり、賑やかに花見が楽しめる。
そして広場の周辺には食べ物や飲み物が買える出店が並んでいる。
出店では、わた飴やチョコバナナやリンゴ飴などの定番の甘味は勿論のこと。
香ばしい焼きトウモロコシや焼き鳥、イカ焼きやタコ焼き、焼きそばやお好み焼きなどの鉄板焼きなどの食べ物も勿論調達できるし。
成人していれば、定番のビールや、宵色に桜色沈む夜桜をイメージした夜桜カクテル、『桜誉』という名のふわり淡い飲み口の日本酒、他にも各種アルコール類も用意されているようであるし。未成年や酒が苦手な人にも、ライトアップした桜をイメージしたピカピカ光る桜電球ソーダや、その他ソフトドリンクが買えるという。屋台ならではなかき氷も、いちご桜ミルクに白玉トッピングが人気だという。
また、祭りなどで見かける様な、光る桜の玩具や触覚の様な光る桜カチューシャなども売っているらしい。
勿論、帝都や駅で買っておいたものや弁当などの持ち込みも可能であるので。
桜の下でシートを敷いたり、設置してあるベンチに座ったり、ぶらり食べ歩きしながら、夜桜を楽しめる。
また、花の園の広場の奥には茶屋もある。
この茶屋の窓からも夜桜は楽しめるというので、ライトアップされた桜を静かに眺めながら、甘味などをいただくのもまた乙だろう。桜餅やどら焼きや花見団子などの和菓子や、桜茶をはじめとした茶が頂けるというが。その中でも特に、さくらあんみつは期間限定でいちおしらしい。賑やかな広場よりも静かに桜を観たい人にも、茶屋はおすすめだ。
さらに、もっと満開桜を独り占めしたければ、最奥にある池のほとりが穴場スポットだ。小さな太鼓橋がかかり、灯篭の明かりに仄か浮かぶしだれ桜が見事なのだという。
そんな人々が夜桜の公園で、パトロールを兼ねた夜祭への参加をお願いしたい。
とはいえ、何事もなければそのまま祭りを楽しんで貰って勿論構わないし。
猟兵がいるだけで人々も安心できるだろうから。
帝都の人たちが安心して花見ができるよう、皆も目一杯楽しんで欲しい。
何せ、今日はさくら日和。常桜の世界でも、春に咲く桜は特別だから。
椚・一叶
友のトリス(f27131)と
以前、共に見に行った夜桜を思い出す
今回も桜をいっぱい目に焼き付けて
美味い物もいっぱい食おう
桜、また見事
美味い匂い漂ってくれば視線は其方に釘付け
どれも美味そうで迷う
また色々食うの良いな
桜スイーツも捨て難い…
そういえば前、トリスはソーダを気にしていたような気がする
手許を照らすのにも丁度良いと二人分
酒は飲みたくなったらまた後で買おう
好きな食べ物も集めたらベンチに座って花見開始
ソーダ掲げて乾杯
電球とは面白いな
ああ、美しい物見ながら食ったり飲んだりはやはり最高
トウモロコシも口いっぱい頬張って、笑う
デザートはあんみつが気になっている
まだまだ食えるとも
きっと同じぐらいの量楽しめる
鳥栖・エンデ
友人のイチカ君(f14515)と
デパ地下スイーツとお弁当で
ハナと舌を楽しんだけれど
目で見る花も楽しまないとねぇ
そういえば夜桜見物とか色々行ってたような
夜祭だからか屋台も沢山並んでるなぁ
定番なタコ焼きもイカ焼きも美味しそうで〜…
ああ、桜電球ソーダは見た目も楽しそうだね
夜桜カクテルも気になってたから後で飲もー
ベンチで好きなものも囲んでお花見スタート
乾杯するとなんだか気分も盛り上がるねぇ
花も団子も楽しめるんだから
いつでもお祭りでも良いくらい〜
食後の甘味なんかの相談もしつつ
期間限定さくらあんみつもそうだし
まだまだ沢山食べられるでしょう?
――桜、サクラ、今日は絶好のさくら日和。
一緒に沢山見て回った賑やかな帝都の百貨店も、桜で満開であったが。
鳥栖・エンデ(悪喰・f27131)は眼前に広がる春の夜の景色に改めて瞳を向ける。
「デパ地下スイーツとお弁当で、ハナと舌を楽しんだけれど。目で見る花も楽しまないとねぇ」
デパ地下で桜ちらし寿司も桜のスイーツも、食欲をそそる良い香りや美味しさで満開で、余すことなく楽しんだから。
今度は、夜に浮かぶ花たちを楽しむ番。
そして日が落ちて少しだけ冷えた風が吹く中、ひらりと。
「そういえば夜桜見物とか色々行ってたような」
新しく出会った若草色のストールをひらり桜空に靡かせる友人と一緒に、エンデは並んで歩き出して。
一叶も聞こえた友人の言葉にふと思い出す……以前、共に見に行った夜桜を。
でも、くるりとまた巡ってきた春の季節の景色は、以前見た時と同じく美しいけれど、同じではなくて。
また新しい春の夜の思い出をふたりで咲かせるべく、一叶はひとつこくりと頷く。
……今回も桜をいっぱい目に焼き付けて、美味い物もいっぱい食おう、って。
そして燈る灯篭と数多の花弁たちを舞い踊らせる満開桜を見上げてみれば。
「桜、また見事」
そう暫し一斉に咲き乱れる花を眺めるのだけれど。
はらりひらり……ふわり、と。
いつの間にかふたりの視線が釘付けになってしまっているのは。
「夜祭だからか屋台も沢山並んでるなぁ。定番なタコ焼きもイカ焼きも美味しそうで〜……」
「どれも美味そうで迷う」
そう、美味い匂いが漂ってくる夜祭の屋台の方向。
じゅわっとタレが香ばしいイカ焼きも、踊る踊るかつお節やソースたっぷりのタコ焼きも焼きそばも、祭りならではな大ぶりな焼き鳥も……他にも、食欲を刺激する屋台グルメも心擽るし。
「また色々食うの良いな。桜スイーツも捨て難い……」
今の時期ならではな、桜咲く甘味もやっぱり、食べておきたいところ。
そして、くるりと屋台を見回してみた一叶の視線と興味を引いたのは。
「そういえば前、トリスはソーダを気にしていたような気がする」
ピカピカと光っている、桜色の電球ソーダ。
エンデも、光っては弾けるソーダにじいと目を向けている一叶に並んで、一緒に見つめてみて。
「ああ、桜電球ソーダは見た目も楽しそうだね」
「手許を照らすのにも丁度良い」
二人分、お買い上げ。
しゅわりピカピカな電球ソーダも桜色が満開で、美味しくて楽しいし。
「酒は飲みたくなったらまた後で買おう」
「夜桜カクテルも気になってたから後で飲もー」
咲き誇る花たちを肴に、桜カクテルでふわりとほろ酔いになるのもまた、楽しみ。
ということで、一通り気になったものや好きなものを、ふたりで沢山買い回って集めれば。
桜が綺麗な場所にあるベンチに座って、桜色に光るソーダを掲げて――乾杯。
いざ、お花見スタートです!
そして改めて、夜にピカピカ煌めく手元の飲み物を見遣りつつ。
「電球とは面白いな」
「乾杯するとなんだか気分も盛り上がるねぇ」
ふたり顔を見合わせて、またうきうきと楽しくなる。
いや、お楽しみは、まだまだこれから。
「ああ、美しい物見ながら食ったり飲んだりはやはり最高」
トウモロコシも口いっぱいはむりと頬張っては、笑う一叶に。
エンデもタコ焼きをぱくりと食べつつ、一緒に笑って。
「花も団子も楽しめるんだから、いつでもお祭りでも良いくらい〜」
お祭りはいつだって大歓迎、だって、こんなに美味しいものが満開だし。
「イチカ君が気になってた桜スイーツも買いに行こー」
「デザートはあんみつが気になっている」
食後の甘味の相談だって、わくわく楽しいから。
「期間限定さくらあんみつもそうだし、まだまだ沢山食べられるでしょう?」
「まだまだ食えるとも」
……きっと同じぐらいの量楽しめる、と。
訊いたエンデも、答えた一叶も、勿論まだまだ存分に楽しむつもり。
花も団子も、夜桜も甘味も――満開の春を今年も一緒に、目一杯。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
御園・桜花
「どうしましょう、巡回依頼でしたのに、ついつい屋台に足が向かってしまいます」
ソースの匂いに負けタコ焼パクリ
もう片手で桜誉グビリ
人にぶつからないよう注意しながら順路をぐるぐる巡る
「あら、無くなってしまいました…」
りんご飴ならぬ葡萄飴と夜桜カクテル調達
ペロカリクピリを繰り返しつつ進む
「量が少ないと無くなるのも早いです。でもこれ以上飲んで捕物の時に転んだら不味いですよね…」
茶屋に入って酔い醒まし?に桜茶と桜あんみつパクパク
「…酔っ払いが隙だらけで歩いていたら、掏摸が釣れるかもしれません。ええ、此れは囮捜査なんです」
爽やかに自分を騙しつつ会場中をモグモグ行脚
本当に掏摸を見掛けたらUCで眠らせて捕まえる
百貨店のパトロールも異常なし、列車の旅も無事に滞りなくて。
文房具や本や沢山のごはんやスイーツやお土産も買って、黒渦土先生にサインと握手もして貰えたし。
御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)はほくほく張り切って、今度は夜桜咲く公園をパトロール……するつもりであるなのに。
つい、ゆうらりふらり。
「どうしましょう、巡回依頼でしたのに、ついつい屋台に足が向かってしまいます」
漂ってきたソースの匂いにあっさり負け、焼きたてのタコ焼を火傷しないように、はふはふパクリ。
いや、誘惑してきたのは何も、タコ焼だけではなくて。
これまた即購入した、もう片手に持っている桜誉もグビリ。
花見客で大賑わいの公園内を、人にぶつからないよう注意しながらも、順路に沿ってぐるぐる巡ってみる。
ええ、これもある意味立派なパトロールなのです……!?
そしてついつい、パクパク、グビグビ。
「あら、無くなってしまいました……」
いつの間にか気が付けば、両手にあったタコ焼も桜誉も無くなっていたから。
再び屋台をくるり巡って、りんご飴ならぬ葡萄飴と夜桜カクテルを調達すれば――ペロカリクピリ。
両手に再び美味しいものが満開になったから、ペロカリクピリを繰り返しつつ進む桜花。
いえ、きちんと忘れていませんよ?
「量が少ないと無くなるのも早いです。でもこれ以上飲んで捕物の時に転んだら不味いですよね……」
目的は、この桜の園の平和を維持するためのパトロールです、ええ。
けれどもしも何かがあった時に、すぐに動けず千鳥足であったらちょっぴり困ると。
桜花が向かった先は、茶屋。
ええ、桜茶と桜あんみつをパクパク食べて、酔い醒ましです……?
「……酔っ払いが隙だらけで歩いていたら、掏摸が釣れるかもしれません。ええ、此れは囮捜査なんです」
決して食い意地が張っているとか、そんなことはないのです、任務遂行のためにこれは必要なことなのです!
……なんて、爽やかに自分を騙しつつも。
桜花は会場中を余すことなく、引き続きモグモグ行脚。
いえ、本当に掏摸を見掛けたら、ちゃんと眠らせて捕まえますから。
それまでは、屋台を隅から隅まで、しっかりと巡回します!
大成功
🔵🔵🔵
真宮・響
夫の律(f38364)と参加
ふむ、件の作家は少し気にしてれば大丈夫かね。律、綺麗な夜の桜だねえ。アルコールは飲んだし、甘味と茶なんかどうだい?サクラミラージュの甘味は子供達も大好きなんだ。ゆっくり桜見物といこう。
茶屋にいったらまずさくらあんみつ。あ、律はどら焼きと花見団子も注文する?案外食いしんぼうなんだね。桜茶も忘れずに。
美味しいねえ。律も美味しく食べてるようで何よりだ。ああ、こうして夫婦とゆっくり夜桜を楽しむ余裕が出来た。こういう時間を守ることがアタシ達の役目なんだね。
真宮・律
妻の響(f00434)と参加
件の作家もこの夜桜が綺麗な公園に訪れる可能性あるだろうし、ここを一般人が安心して歩けるようにパトロールしなきゃな。茶屋か。そうだな、子供達が好きなサクラミラージュの甘味、ぜひ食べてみたい。
茶屋に席を取り、まずさくらあんみつを注文。ああ、どら焼きと花見団子も。俺はあの胃袋ブラックホールの親だぞ?食べれるだけ食べる。
甘味も桜茶も美味しいな。ああ、桜が綺麗だな。こういう風景を守るのも俺たちの役目だ。今夜は存分に満喫しよう。
楽しい観光列車の旅も、何事もなく平和に終わって。
辿り着いた駅の改札を潜り、夫婦並んで歩きながらも。
「ふむ、件の作家は少し気にしてれば大丈夫かね」
「件の作家もこの夜桜が綺麗な公園に訪れる可能性あるだろうし、ここを一般人が安心して歩けるようにパトロールしなきゃな」
引き続き、真宮・響(赫灼の炎・f00434)と真宮・律(黄昏の雷鳴・f38364)は桜咲く世界を巡回し始める。
とはいえこれまで同様、特に何か事件が起こるなどという予知があったわけではなく。
帝都桜學府からの依頼で、人が多い場所を見回って欲しいという依頼があったからであり。
事件などが起こっていなければ、自由に過ごしていいとは言われているから。
「律、綺麗な夜の桜だねえ」
響がそう、ちょうど満開を迎えている灯篭に照る夜桜を見上げてみれば。
その隣を歩く律が見つけたのは。
「茶屋か」
賑やかな広場とはまた趣きが違う、ゆっくりと桜が眺められる茶屋。
そんな夫の視線を追った響は、こう提案してみる。
「アルコールは飲んだし、甘味と茶なんかどうだい?」
だって、この世界のスイーツはちょっぴり特別。
「サクラミラージュの甘味は子供達も大好きなんだ。ゆっくり桜見物といこう」
「そうだな、子供達が好きなサクラミラージュの甘味、ぜひ食べてみたい」
それに律もまたひとつ、子供達の好きなものを知りたいって、そう思うから。
ふたりで茶屋へと足を運んで、席に落ち着けば。
ぱらりと開いてみるのは、お品書き。
「まずはやっぱり、さくらあんみつかね」
「ああ、まずはさくらあんみつだな」
響の言葉に、律もそうこくりと頷いた後。
「ああ、どら焼きと花見団子も」
さらに頼むのは、どら焼きと花見団子。
「あ、律はどら焼きと花見団子も注文する?」
そんな律の声に、ぱちりと一瞬響は瞳を瞬かせるも。
「案外食いしんぼうなんだね」
「俺はあの胃袋ブラックホールの親だぞ? 食べれるだけ食べる」
そう返ってくる彼の言葉に笑んで続ける……桜茶も忘れずに、って。
そして、娘にもしっかり遺伝した胃袋と食いしん坊さを発揮しつつ。
「甘味も桜茶も美味しいな」
「美味しいねえ」
あんみつにどら焼きや花見団子、それらを嬉々と口に運ぶ夫の姿を見て、響は思うのだった。
……律も美味しく食べてるようで何よりだ、って。
いや、甘味も勿論、沢山楽しんでいるけれど。
「ああ、桜が綺麗だな」
はむりとあんみつを口にしながらも、窓の外に見える夜桜の景色へと目を向ける律。
そんな、花も団子もどちらとも、彼と一緒に満喫しながら。
響は改めて、嬉しい実感する。
(「ああ、こうして夫婦とゆっくり夜桜を楽しむ余裕が出来た」)
幸い何も起きていない、とても平和な春のひとときを。
そして共にそんな時間を過ごす夫へと、こう紡ぐ。
「こういう時間を守ることがアタシ達の役目なんだね」
それからふと耳に届いた響の言葉に、律も同意しつつも。
「こういう風景を守るのも俺たちの役目だ」
はらりと美しく花弁舞う春の景色を一緒に眺めながら続ける。
……今夜は存分に満喫しよう、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
木元・杏
【かんにき】
列車の余韻を肌に残して
少し名残惜しいけど、猟兵の仕事をこなさねば
ふんすと意気込みパトロール開…屋台!(駆け出す
素早く綿菓子、りんご飴、サザエの壺焼きとたこ焼きを手にほくほく顔
皆にもお裾分け
まつりん、あちらにおでんもあった
…んむ?(いつの間にって顔
ん、お土産……あ、爪楊枝残ってる(差し出す
(後でお花見団子も渡す
桜に囲まれて食べてると、散る花弁がたまにのっかる
ふふ、春らしい
お酒を飲む皆の姿が幸せそう
わたしは桜電球ソーダを飲んでみよう
片手には桜ミルク白玉付かき氷も持って
今回はアキの代わりにわたしがカメラ持ってきたので
皆での写真、撮っていい?
楽しい桜の一日は心にずっと咲き続ける花のよう
寧宮・澪
【かんにき】
はい、お弁当はすっかりお腹の中に…
大変美味しくいただきました
おみやげは残っておらず…その分祭莉さんにごちそうしましょか
わけっこもいいですね
お団子、たい焼き、たこ焼き…いか焼きも、焼きそばも、たくさん買っても美味しく食べれますので…(お腹をぽん)
ささ、サトさん欲しいものあります…?
杏さんもいっぱいで、祭莉さんもいっぱいで…
ガーネットさんの肉うどんもおいしそう…
桜電球ソーダがきらきらぱちぱち…でもお酒も気になる…うん、全部飲みましょ
シリンさん、はい、乾杯…
うん、店主さんにもこりとしておきましょね
摘みと飲み物両手に星と桜、見上げて
写真にゆうるり笑んで
うん、楽しい一日でしたね…よきかな
木元・祭莉
【かんにき】に合流だー♪
汽車には置いていかれちゃったから、先にお花見会場に行って場所取りしとこ。
屋台も出てるー。あ、電気ウサギの桜耳、カッコイイ♪(さっそく装着)
このあたりにブルーシート敷いて。拠点構築ヨシ!(びし)
あ、みんな、こっちだよー。
列車は面白かった? 美味しかった?
お土産はー? え、つまようじ、だけ……?(がぁん)
気を取り直して、屋台へGO!
成人組はどうせ酒盛りだから、おつまみ系とお口直し系を追加ー。
アンちゃんもいるから、お肉とゲソ焼きと、どんぐり桜飴とアイスクリン!
おいちゃん、ほら、(黙ってれば)キレイなお姉ちゃんばかりでしょ?
泣く子も黙る猟兵さんだよ、サービスしてねっ♪(ご満悦)
ガーネット・グレイローズ
【かんにき】
やあまつりん、私達を待っていてくれたのだね。
じゃあ、改めて6人でパトロールだ
ここはすごいな、幻朧桜が満開だ。
…む、子供たちは早速屋台へ行ってしまったか。
折角だし、食事も少し楽しんでいこうか。
まつりん、お弁当は残念だったけど、屋台の食べ物なら
私が買ってあげよう。杏はタコ焼きがいいのかい?
私は温かいものが欲しいから、肉うどんにしようかな
(酒場の前で立ち止まって)
これが夜桜カクテルか。確かに薄紅色の、
綺麗な色をしているね。花弁が浮かんでいるよ。
サトもお酒に興味が?
シリンが美味しい飲み方を教えてくれるって。
澪、こっちに来て一緒に乾杯しよう。
お開きの前に写真撮影、カメラの前でピースサインを。
シリン・カービン
【かんにき】
宵闇に浮かぶ満開桜。見事なものですね……
と浸る間もなく屋台に突撃する面々に苦笑。
澪の美貌はあの食欲に支えられているのですね。
さて、パトロールパトロール。(屋台へ)
おや、あの光る桜色のウサ耳は……(祭莉発見)
肉の串焼きと言えば塩と香草が定番の世界の出自には、
タレをつけて焼く焼き鳥が魅力的。
祭莉も食べますか。杏も?
ガーネット、肉うどんならあちらの屋台ですよ。
そして大人はお酒の時間。
サト、興味があるのですか?
そうですね、初心者向けなら……
飲み口が良くて度数の低いこれはどうでしょう。
(桜誉をグラスに)
香り、味、喉越しの順で楽しんでみて下さいね。
澪、ガーネットもどうですか?(グラスを掲げて)
駒鳥・了
【かんにき】
合流して6人
百貨店の物は片付いてしまったので
代わりに1品ずつ祭莉くんにご馳走するのは良いですね
パトロールはサトは賑やかしですが…
爪楊枝、よく持ってきましたね?
この世界らしいものを食べたいです
桜餡のお団子や鯛焼き
無理ない物なら少しずつ分け合…
寧宮さん、また沢山ですね
そしていつもの事ですが皆さん肉食です(見送る
飲み物もと探せば綺麗な色が
お酒ですか?アキさん(別人格)が気にしています
サトでは飲んだことがありませんが同じ体だし大丈夫(強い)かと
カービンさんにグレイローズさん
サトにもご教授願えますか?
ん…これはおいし
杏さんは写真ですか?
〆パフェならぬ〆甘味も大事ですね
最後に餡蜜はどうでしょう
到着した駅から改札を潜れば広がるのは、灯篭燈る幻想的な春の夜の景色。
ひらりと桜花弁舞う中、シリン・カービン(緑の狩り人・f04146)から零れるのは感嘆の声。
「宵闇に浮かぶ満開桜。見事なものですね……」
……なのだけれど。
「少し名残惜しいけど、猟兵の仕事をこなさねば」
楽しかった観光列車の余韻を肌に残して、ちょっぴりだけ後ろ髪引かれるような感覚を覚えるも。
木元・杏(ほんのり漏れ出る食欲系殺気・f16565)は気を取り直し、ふんすと意気込んで。
満開桜咲く中、いざ!
「パトロール開……屋台!」
駆け出す先はそう、屋台です……!?
そんな、浸る間もなく屋台に突撃する様子に苦笑しつつも。
「さて、パトロールパトロール」
シリンも続いて、屋台をパトロールです。
けれど、くるりと見回せば、満開に咲く桜の下にふと見つける。
「おや、あの光る桜色のウサ耳は……」
――ぴょこり、ぴかぴか。
(「汽車には置いていかれちゃったから、先にお花見会場に行って場所取りしとこ」)
先に公園に到着していた、木元・祭莉(まつりん♪@sanhurawaaaaaa・f16554)の姿を。
ちょっと汽車には乗り過ごしちゃったから、ならば皆が来る前にと、桜咲く公園に皆より早くやって来た祭莉は。
「屋台も出てるー。あ、電気ウサギの桜耳、カッコイイ♪」
ぴかぴか光るウサギの桜耳を屋台で買って、早速、すちゃりと装着してから。
「このあたりにブルーシート敷いて。拠点構築ヨシ!」
そうびしっと、皆を迎える準備も万端!
光るウサ耳と自前の狼耳をぴょこん、桜の下で待っていれば。
「あ、みんな、こっちだよー」
到着した皆を見つけ、ぶんぶんと手を振って。
「やあまつりん、私達を待っていてくれたのだね」
無事に皆と合流しました!
ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)は待っていた祭莉に瞳を細めて。
祭莉はうさ耳をぴょこぴょこ頷いて返しつつも、やって来た皆に興味深々訊ねる。
「列車は面白かった? 美味しかった?」
「はい、お弁当はすっかりお腹の中に……大変美味しくいただきました」
そうこくりと首肯する寧宮・澪(
澪標・f04690)の言葉に、シリンは改めて思い出す。
「澪の美貌はあの食欲に支えられているのですね」
たっぷり5人前以上の弁当を普通に食べていた澪の姿を。
そしてよく食べるといえば、澪もだけれど。
「まつりん、あちらにおでんもあった……んむ?」
合流した祭莉に、いつの間にって顔をした杏の手には、綿菓子にりんご飴、サザエの壺焼きとたこ焼き。
ほくほく顔で素早く買った、屋台の戦利品が。
そして。
「お土産はー?」
そう尻尾をゆらり揺らし言った祭莉に、杏はそっと差し出す。
「ん、お土産……あ、爪楊枝残ってる」
花見弁当の残りの爪楊枝を……?
そんなまさかのお裾分けに、祭莉は瞳を見開いて、がぁん。
「え、つまようじ、だけ……?」
「爪楊枝、よく持ってきましたね?」
むしろ、駒鳥・了(I, said the Lark・f17343)の言うように、爪楊枝が残っていたことが不思議である。
いや、ちゃんと後でお花見団子も渡すつもりなのです、爪楊枝と一緒に……?
ということで、もう爪楊枝しか今は残っていないから。
「おみやげは残っておらず……その分祭莉さんにごちそうしましょか」
「百貨店の物は片付いてしまったので、代わりに1品ずつ祭莉くんにご馳走するのは良いですね」
「じゃあ、改めて6人でパトロールだ」
祭莉にお土産代わりのものを買ってあげたり、さらなる美味しいものを求めて、皆でパトロールです!
ガーネットは改めて、屋台並ぶ公園の景色をぐるりと見回して。
「ここはすごいな、幻朧桜が満開だ」
満開に咲き乱れる見事な夜桜たちにそう紡ぐけれど。
「気を取り直して、屋台へGO!」
「今度こそ、パトロール開……やっぱり屋台!」
「……む、子供たちは早速屋台へ行ってしまったか」
張り切って駆け出した祭莉と杏へと目を移して。
「折角だし、食事も少し楽しんでいこうか」
「この世界らしいものを食べたいです」
パトロールはサトは賑やかしですが……と、ガーネットの言葉にこくりと頷いて返してから。
サトは沢山の美味しそうなものが並ぶ屋台を見つつ、こう提案……するも。
「桜餡のお団子や鯛焼き、無理ない物なら少しずつ分け合……」
「わけっこもいいですね。お団子、たい焼き、たこ焼き……いか焼きも、焼きそばも、たくさん買っても美味しく食べれますので……」
「寧宮さん、また沢山ですね」
少しずつとは、なんて。
お腹をぽん、と、やはり食べる気満々な澪にそう返すしかないサト。
そんなサトを早速促すように。
「ささ、サトさん欲しいものあります……?」
桜の下を歩き出した澪は、一足先に戦利品を抱えているふたりの姿を見つけて。
「杏さんもいっぱいで、祭莉さんもいっぱいで……」
お団子、たい焼き、たこ焼き、いか焼きも、焼きそばも買わんと、ふたりに続いて屋台へ。
祭莉が買ったものは、確かに両手いっぱい。
成人組はどうせ酒盛りだからと、おつまみ系とお口直し系を追加して。
「まつりん、お弁当は残念だったけど、屋台の食べ物なら、私が買ってあげよう」
「アンちゃんもいるから、お肉とゲソ焼きと、どんぐり桜飴とアイスクリン!」
「杏はタコ焼きがいいのかい?」
祭莉の言葉に頷きつつも、ガーネットはもうひと舟たこ焼きを食べたそうな杏にもそう訊ねて。
シリンが選んだのは、甘辛いたっぷりのタレで焼いた焼き鳥。
肉の串焼きと言えば塩と香草が定番の世界の出自には、タレをつけて焼く焼き鳥が魅力的だから。
いや、そんなシリンだけではなく。
「お肉……!」
「祭莉も食べますか。杏も?」
肉に目を輝かせる杏も、祭莉も、勿論肉を食べます!
それから、さらにやはり。
「私は温かいものが欲しいから、肉うどんにしようかな」
「ガーネット、肉うどんならあちらの屋台ですよ」
「ガーネットさんの肉うどんもおいしそう……」
ガーネットが選んだうどんの具も、肉です。
そしてサトはそんな皆を見送りつつ、こう紡がずにはいられない。
「いつもの事ですが皆さん肉食です」
いつもの事なのですけれど、ええ。
そんな肉を求めて、皆と屋台を巡りながら、祭莉はウサ耳をぴかぴか、狼尻尾をゆらゆら。
「おいちゃん、ほら、キレイなお姉ちゃんばかりでしょ? 泣く子も黙る猟兵さんだよ、サービスしてねっ♪」
黙っていれば肉食には見えない、美人さん揃いですから!
そしてばっちりサービスして貰えれば、うきうきご満悦。
そんな肉とか肉とか美味しいものを楽しく皆で食べていれば……ひらり、ひらひら。
桜に囲まれて食べていると、自分達の仲間に加わりたいかのように、たまにのっかってくる、散る花弁。
そんなひとひらに気が付いて、杏はほっこりと笑み咲かせてしまう――ふふ、春らしい、って。
仄かに燈る灯篭も、夜空に舞う桜たちを明るく照らしているけれど。
澪の目にふと映る光は、しゅわりと弾けるソーダのもの。
「桜電球ソーダがきらきらぱちぱち……でもお酒も気になる……」
サトも飲み物もと探せば、ふと足を止めて。
「綺麗な色ですが、お酒ですか?」
「これが夜桜カクテルか。確かに薄紅色の、綺麗な色をしているね。花弁が浮かんでいるよ」
ガーネットも並んで立ち止まる。酒類が色々と揃っている屋台の前で。
時間も夜、折角のお花見でもあるから……大人はお酒の時間。
「サトもお酒に興味が?」
「サト、興味があるのですか?」
ガーネットとシリンは、じいと桜色のお酒たちを見つめるサトの様子に、そう同時に訊ねて。
「アキさんが気にしています。サトでは飲んだことがありませんが同じ体だし大丈夫かと」
別人格のアキもだけど、やっぱりサトもちょっぴり気になるから。
こうふたりへとお願いしてみれば。
「カービンさんにグレイローズさん、サトにもご教授願えますか?」
「シリンが美味しい飲み方を教えてくれるって」
「そうですね、初心者向けなら……飲み口が良くて度数の低いこれはどうでしょう」
ふわり淡い飲み口だという、勧められた『桜誉』のグラスを受け取って、そうっとひとくち。
「香り、味、喉越しの順で楽しんでみて下さいね」
「ん……これはおいし」
シリンが教えてくれた通り、香りも味も喉越しも、サトは楽しんでみて。
「澪、ガーネットもどうですか?」
「澪、こっちに来て一緒に乾杯しよう」
「シリンさん、ガーネットさん、サトさんも……はい、乾杯……」
グラスを掲げて、改めて皆で乾杯を。
そして口にした『桜誉』だけでなく、澪はやっぱり他のお酒も気になるから。
……うん、全部飲みましょ、って。美味しくお酒をいただきつつも、店主さんにもにこりとしておく。
そんな、お酒を飲む皆の姿が幸せそう、って。
杏は思うけれど、お酒が飲めるようになるのはもう少し先だから。
「わたしは桜電球ソーダを飲んでみよう」
澪も気になっていた、しゅわり弾けてぴかぴか光る、桜電球ソーダで乾杯の仲間入り。
もう片手にはちゃっかりしっかり、桜ミルク白玉付かき氷も持って。
祭莉は、そんな大人たちが酒盛りすることはわかっていたから。色々奢って貰ったお返しに、買っていたおつまみやお口直しを並べて。
皆で、花見酒や花見ソーダと洒落込んで。
サトはふわふわする心地の中、杏がふと取り出したものに気が付く。
「杏さんは写真ですか?」
「今回はアキの代わりにわたしがカメラ持ってきたので。皆での写真、撮っていい?」
やっぱり記念写真は、お出掛けには欠かせないから。
お開きの前に、写真撮影タイム。
カメラの前でピースサインするガーネットに、サトとシリンも並んで。
摘みと飲み物両手に星と桜を見上げていた澪も、カメラへとゆうるり笑めば。
祭莉と杏も身体を寄せて――はい、ポーズ!
撮った写真を確認しつつ、杏はほわりと笑み咲かせる。
……楽しい桜の一日は心にずっと咲き続ける花のよう、って。
「うん、楽しい一日でしたね……よきかな」
澪も、桜も楽しさも満開だった一日を思い返しながら、こくりと頷くけれど。
でも――まだ、もう少しだけ。
「〆パフェならぬ〆甘味も大事ですね」
サトは皆へと、こうお誘いを……最後に餡蜜はどうでしょう、って。
平和な春の日を、余すことなく目一杯、皆で楽しむつもり。
なんたって今日は、絶好のさくら日和なのだから。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
陽向・理玖
【月風】
この辺にする?
桜の下にシートを敷いて
デパ地下で買った物を広げて
俺は桜ちらし寿司
見た目からして春っぽくて華やかで美味そうだ
桜ちらしをぱくつき
うん、美味い
瑠碧のは?
あーフルーツサンド!
それも美味そうだと思ってた
一口位なら味見出来るか?
さっきかき氷あったから後で買おうぜ
かき氷入れる分残しとかなくちゃな
ってかき氷なら瑠碧でも別腹だっけ?
食べ終えたらいちご桜ミルクに白玉トッピングのかき氷を買って
んーこれまた春らしい色合い
ちょっと食ってみよ
白玉とかき氷一緒にぱくり
んっ甘酸っぱい
意外と白玉合うな
瑠碧
突きながら行ける?
奥の方のしだれ桜見ながら食べようぜ
悪ぃ
そうだな
ゆっくり眺めながら歩いてそっちで食うか
泉宮・瑠碧
【月風】
理玖と一緒にお花見です
少し離れた比較的静かな場所の桜へシートで
私は一緒にデパ地下で買ったフルーツサンドです
桜クリームが名前通りに桜色でフルーツの彩りもあって
こちらも華やかですよ
一切れ、ぱくっ
ん、甘くて瑞々しくて、美味しいです
では、理玖と一口ずつ交換ですね
あーん、をしてから
はい、かき氷も後で食べたいです
氷菓好きなのできらきら
食後は苺桜ミルクで白玉トッピングのかき氷を
ミルクで桜色が柔らかです
理玖と一緒に私も一口
ん、美味しい…甘酸っぱいですが、酸味もまろやかで
美味しいですね
でしたら、お行儀と安全的に
枝垂れ桜に着いてから、きちんと食べましょう?
…少し溶けても大丈夫な様に、此処で少し食べてから
百貨店巡りも、列車の旅も、桜がいっぱいだったけれど。
ふたり並んで歩く公園も、灯篭に照らされた夜桜が満開で。
「この辺にする?」
陽向・理玖(夏疾風・f22773)が、ばさりとシートを敷いたのは。
賑やかな広場から少し離れた、比較的静かな場所の桜の下。
そして、ちょこんと座った泉宮・瑠碧(月白・f04280)と並んで、一緒にお花見を。
それから早速広げるのは、日中のデパ地下で買ったもの。
「俺は桜ちらし寿司、見た目からして春っぽくて華やかで美味そうだ」
理玖はそう、見目も鮮やかな桜ちらしをぱくぱく口に運べば。
「うん、美味い。瑠碧のは?」
思った通りの美味しさに大きく頷きながらも、瑠碧の食べているものへと目を向けてみれば。
「私は一緒にデパ地下で買ったフルーツサンドです。桜クリームが名前通りに桜色でフルーツの彩りもあって、こちらも華やかですよ」
そう言った後、一切れ――ぱくっ。
「ん、甘くて瑞々しくて、美味しいです」
「あーフルーツサンド! それも美味そうだと思ってた」
瑠碧が選んだのは、理玖も気になっていた、桜クリームのフルーツサンド。
そんな彼の言葉に、瑠碧は深い青の瞳を細めて。
「では、理玖と一口ずつ交換ですね」
「一口位なら味見出来るか?」
こくりと頷いて、あーん。
桜ちらし寿司と桜フルーツサンドを仲良く美味しく、交換こ。
あーんして貰ったそれをもぐもぐ味わいながらも。
「さっきかき氷あったから後で買おうぜ」
……かき氷入れる分残しとかなくちゃな、って理玖は言うけれど。
「はい、かき氷も後で食べたいです」
そう大きく頷いた瑠碧を見て、こう続ける。
「ってかき氷なら瑠碧でも別腹だっけ?」
氷菓好きなので、と、きらきら瞳を輝かせているその姿に。
ということで、それぞれ桜ちらし寿司と桜フルーツサンドを食べ終われば。
お揃いで買ってきたのは、いちご桜ミルクに白玉トッピングのかき氷。
「ミルクで桜色が柔らかです」
「んーこれまた春らしい色合い。ちょっと食ってみよ」
そして理玖は早速、白玉とかき氷をしゃくりと一緒に掬って、ぱくり。
「んっ甘酸っぱい。意外と白玉合うな」
瑠碧もそんな理玖と一緒にひとくち、はむりと運べば。
「ん、美味しい……甘酸っぱいですが、酸味もまろやかで。美味しいですね」
ふわりと広がった春の美味しさに、ほわほわ。
そして、この場所でも静かで、桜も綺麗なのだけれど。
「瑠碧、突きながら行ける? 奥の方のしだれ桜見ながら食べようぜ」
奥にはもっと見事な桜が観られると聞いて。
きっとそこで食べれば、もっと格別だろうからと、そう提案してみた理玖だけれど。
「でしたら、お行儀と安全的に、枝垂れ桜に着いてから、きちんと食べましょう?」
「悪ぃ、そうだな。ゆっくり眺めながら歩いてそっちで食うか」
突きながらではなく、着いてからゆっくり食べたいと言う彼女に同意するように頷いて返した後。公園の奥にあるというしだれ桜へと向かおうとした、その時。
瑠碧はふいにその手を伸ばし、彼の服の袖をちまっと小さく引いて。
桜花弁が舞降る中、振り返った彼へと、そうっと紡ぐのだった。
奥のしだれ桜に着いてから食べたいことには、変わりないのだけれど。
……少し溶けても大丈夫な様に、此処で少し食べてから、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
鳴上・冬季
「一応桜學府所属の學徒兵として巡回任務に参加していますから。ここは任務を優先しましょうか」
嗤う
自分は風火輪
黄巾力士は飛来椅で飛行
会場を俯瞰する
「一年中桜が咲く世界で、この季節だけの桜を眺めるというのは…風流なのでしょうねえ」
嗤う
「人が溢れ雑多な騒音ひしめくこの場所に、清浄さなど欠片もありませんが。…それでもこの場所に、桃源郷に通じる何かを感じるのですよ」
笑う
最奥の枝垂桜眺め
「静謐があり神性もある、けれどもあれは桃源郷に連なるものではないのですよ」
嗤う
「豊葦原と仙界の価値観が入り交じっているからでしょうか。私は人が嫌いです。滅んでしまえとも愛しいとも感じるのは…何故でしょうねえ」
小さく笑う
観光列車を降り、到着した駅を抜ければ、そこは夜桜の名所。
沢山の人たちが桜の木の下で花見に興じているのだけれど。
「一応桜學府所属の學徒兵として巡回任務に参加していますから。ここは任務を優先しましょうか」
鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)はそう嗤って、人々の雑踏ではなく。
自分は両足首に嵌めた宝貝・風火輪で、黄巾力士は専用用自作宝貝・飛来椅で飛行して。
夜空から、会場を俯瞰して見回りを。
桜咲く風景は、この世界では特に珍しいものではなく、年中見られるものであるのだけれど。
でも、冬季は公園を眼下に望みながらもこう嗤う。
「一年中桜が咲く世界で、この季節だけの桜を眺めるというのは……風流なのでしょうねえ」
春に咲く桜は、特別なもので。
それが風流であるからこそ、人々は今見下ろしているように、春に桜を愛でるのだろう。
そして冬季は、笑うのだった。
「人が溢れ雑多な騒音ひしめくこの場所に、清浄さなど欠片もありませんが」
……それでもこの場所に、桃源郷に通じる何かを感じるのですよ、と。
不思議と、桜舞う夜空を翔けながら、そう思うから。
それからふと目に留まるのは、公園の最奥にある枝垂桜。
その優美なる姿を眺めつつ、もう一度冬季は嗤って。
「静謐があり神性もある、けれどもあれは桃源郷に連なるものではないのですよ」
ふと小さく首を傾げて見せつつも、桜を愛でる人たちを見つめながら冬季は続ける。
「豊葦原と仙界の価値観が入り交じっているからでしょうか。私は人が嫌いです。滅んでしまえとも愛しいとも感じるのは……何故でしょうねえ」
桜空から見下ろす瞳を細めて――今度はそう、小さく笑って。
大成功
🔵🔵🔵
馬県・義透
引き続き『疾き者』にて
さてー、このように広い場所ならば。今まで引っ込んでいた霹靂も出てこれましょう。
夜桜ですよ、一緒に楽しみましょう。
ねだられたものは買いますよー。
…こういう風に楽しむのもよいものです。『桜誉』をゆっくりと…美味しいですねー。内部三人と共に味わってますよー。
※
未成年な陰海月「ぷっきゅ♪」
帝都ベアーもふもふ、桜電球ソーダをごくごくずぞぞぞぞー。
霹靂「クエッ!」
身体が大きく物とかなぎ倒しそうだったので、今まで影に引っ込んでいた。焼きとうもろこしとイカ焼きをもぐもぐ。
二匹とも、夜桜楽しむ!灯篭でのライトアップ、綺麗だね!
(いつもはUDCアースにいるので、とてもわくわくしている)
これまでは、百貨店に観光列車にと、壁に囲まれていた空間であったから。
物とかをなぎ倒しそうだったので、今までは影に引っ込んでいたのだけれど。
駅の改札を出て公園へと足を踏み入れた馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)は、周囲を見回して確認してから。
「さてー、このように広い場所ならば。今まで引っ込んでいた霹靂も出てこれましょう」
己の影から、身体が大きく、金色混じりの焦げ茶の羽毛が美しいヒポグリフを喚べば。
――クエッ! と、嬉しそうに出てくる霹靂。
そしてやはり引き続き、むぎゅっと抱っこしている帝都ベアーをもふもふしている陰海月も、ふよふよ。
「夜桜ですよ、一緒に楽しみましょう」
揃って、桜が満開な夜祭を楽しむべく広い公園へと向かって。
ずらりと並ぶ屋台を見て回れば、ある屋台の前で止まった陰海月が。
「ぷっきゅ♪」
ひと鳴きして、お強請り。
そして『疾き者』が買ってあげるのは、ピカピカ光る桜電球ソーダ。
元々、ねだられたものは買ってあげるつもりであったから。
そんな桜電球ソーダを嬉々と、ごくごくずぞぞぞぞーと飲む陰海月。
まだ未成年だから酒類は飲めないけれど、桜電球ソーダにとってもご満悦。
それから次は、霹靂が。
「クエッ、クエッ!」
また違った屋台の前で、そう鳴いてお強請り。
勿論、『疾き者』はそんな霹靂にも買ってあげる。
香ばしい美味しそうな匂いを漂わせる、焼きとうもろこしとイカ焼きを。
そして焼きとうもろこしとイカ焼きを嬉しそうにもぐもぐと食べながらも、霹靂は陰海月と一緒に。
「クエ、クエッ!」
「ぷっきゅ、きゅっ♪」
――夜桜楽しむ!
――灯篭でのライトアップ、綺麗だね!
普段はUDCアースにいるため、桜の世界の夜祭にキャッキャわくわく。
そんな二匹の姿に、『疾き者』はほわりと和みつつも。
「……こういう風に楽しむのもよいものです」
ゆっくりと夜桜と共に楽しむのは『桜誉』。
そして、くいっと口にすれば、瞳を細めて頷く……美味しいですねー、って。
口の中にもふわりと満開に咲き誇る美酒を、内部三人と共に味わいながら。
大成功
🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふわぁ、満開の桜綺麗ですね。
ふえ?上ばっかり見てないで周りも見ろって、巡回ですよね。
解ってますよ。
でも、いいじゃないですか。
これだけ綺麗な桜が咲いているんですから、お花見を楽しみながら巡回したって。
それに、アヒルさんも私の帽子の上で宴会しているんでしょ?
前にもやられたから、解ってますよ。
ほら、急に黙りだしたじゃないですか。
アヒルさんも時々は見回りしてくださいよ。
せっかくのお花見ですから、楽しみながらお仕事です。
桜花弁を乗せた春風に、大きな帽子をそっと押さえながらも。
「ふわぁ、満開の桜綺麗ですね」
フリル・インレアン(大きな
帽子の
物語はまだ終わらない・f19557)は思わず圧倒される。
見上げる夜空いっぱいに咲き誇る、桜の花たちの姿に。
けれどふいに、つんつんと突かれて。
「ふえ? 上ばっかり見てないで周りも見ろって、巡回ですよね」
……解ってますよ、って。
物言いたげなアヒルさんにそう言いつつ、フリルは歩き出す。
百貨店、観光列車の時と同様、これは猟兵の任務であるのだから。
人の多い桜咲く公園で異常がないか、帝都桜學府の要請でパトロールをする、これが今回の依頼なのだ。
……けれど。
「でも、いいじゃないですか。これだけ綺麗な桜が咲いているんですから、お花見を楽しみながら巡回したって」
そうアヒルさんに言い返すフリル。
現に、何も起こらず平和であれば、そのまま自由に過ごして楽しんでいいとも言われているし。
何より、こんなにも綺麗に桜が咲いているのだから、ちょっとくらいお花見しても全然許されるはずであるし。
「それに、アヒルさんも私の帽子の上で宴会しているんでしょ?」
……前にもやられたから、解ってますよ、と。
すかさず反撃に出るフリル。
そう言えば、先程までと一変。
「ほら、急に黙りだしたじゃないですか」
ぴたりと静かになるアヒルさんに、フリルは言葉を向ける。
「アヒルさんも時々は見回りしてくださいよ」
そう言っても何も聞こえていないかのように静かなアヒルさんを、大きな帽子の上に乗せたまま。
フリルはもう一度、桜の花が咲き誇る夜空を見上げて、公園内を巡回する。
……せっかくのお花見ですから、楽しみながらお仕事です、って。
大成功
🔵🔵🔵
ジャスパー・ドゥルジー
【エイリアンツアーズ】
新クルーの茉尋や昴も交えて一緒に花見
これアレか
プチ歓迎会みたいなもんか
となりゃこれだろ(桜誉を瓶でドドン)
ちなみに二人はイケるクチ?おおーマジか
じゃあ新しい出会いと今日の桜にかんぱーい
おおこれ結構飲みやすい
言ってる傍から秒で顔が真っ赤
だーいじょうぶセーブしてるって
折角の食べ物の味が分かんなくなったりしたら勿体ねェし
昴もちゃんと食ってっか?遠慮すんなよ
茉尋の手元を興味津々で眺め
この短時間でそんな綺麗に描けるモンなの?
画家って魔法使いみたいだな
パウルのフィギュア作りも俺には魔法に見えるけど
そうそう桜に拐われそうになっても返り討ちにするのが俺らで…
えっ昴達もそういう仲?(勘違い
吉小路・茉尋
【エイリアンツアーズ】
パウルちゃんとジャスパーちゃんを見掛けたらそっちに合流するわ
途中参加失礼するわね?あら、もしかしてカップルの間に乱入したオネェかしら?
桜の名前のついたお酒とか季節を感じるわね…ええ、お酒は強い方よ~ふふっ、乾杯♪
ふわっと桜の香りね
ある程度楽しんでから二人に提案しようかしら
そうだ、二人の絵を描かせてくれないかしら?大丈夫、綺麗に描くから♪
二人にはそのまま楽しんでもらってスケッチブックにさっと描くわ
桜と二人。桜に拐われそうになっても二人なら大丈夫ね…ふふ、見たわね昴ちゃん
どうせなら昴ちゃんとアタシも参戦させよっと…あらアタシが左よ
パウルちゃんフィギュア出来るの?見てみたいわね
パウル・ブラフマン
【エイリアンツアーズ】
現地でクルーさん達と合流してお花見&歓迎会を楽しむよ♪
【コミュ力】を駆使して車内や駅で【情報収集】した
広場内のオススメ夜桜スポットを目指したいな。
少し小高い位置に植わった幻朧桜の下は
ライトアップも相俟って、桜色の笠付きランプに照らされてるみたいだ。
『桜誉』をお酌したら、皆でカンパーイ☆
ジャスパーが潰れずに飲めるように
低度数のカクテルをチェイサー用に準備しておこう。
昴くんも、お腹にたまるモノ遠慮なく食べてね♪
茉尋さんの描くジャスパー超見たい!ってオレも…?
はにかんで肩を窄めつつ
フィギュアの話になればテンションも否応なしに高まって。
ウン、オレはアマチュアの造形師もやってて…!
蒼乃・昴
【エイリアンツアーズ】
茉尋の後にひっそり合流
お邪魔します…
酒は、今迄酔った事が無いから強い方
とはいえ普段は滅多に飲まないが、人とこういう場で飲むのは憧れだった
春を感じながら皆と楽しく飲む桜誉が美味しい
ジャスパーが真っ赤になったのを見て
「大丈夫か……?」
でも大丈夫なようで安心
ありがとう…
お言葉に甘えて
桜づくしの食べ物、俺も食べる
茉尋は凄いな
魅力的な絵に感動しつつ
桜に拐われそうになっても、か
二人の絆を絵から感じ取りながら
なるほど…二人は好き合っているんだな…
幸せのお裾分けをしてもらった気分だ
ん…?(参戦……?)
昴茉ってコト
……???(勘違い
パウルは造形師でもあるのか
それは是非俺も見てみたいな
駅の改札を出れば、ひらひら、くるりと。
盛大に出迎えてくれるように咲き誇り舞う、満開桜と花弁たち。
けれど、仲良く桜の園に到着したパウル・ブラフマン(Devilfish・f04694)とジャスパー・ドゥルジー("D"RIVE・f20695)を待っていたのは、桜だけではなくて。
「パウルちゃん、ジャスパーちゃん、こっちよ」
ひらりとふたりの姿を見つけて手を振るのは、吉小路・茉尋(極彩色の檻・f39776)。
それから、途中参加失礼するわね? と歩み寄った後、ふたりを交互に見つつも首を傾げてみせる。
「あら、もしかしてカップルの間に乱入したオネェかしら?」
いや、カップルの間に乱入するのはオネェだけではなくて。
「お邪魔します……」
そろりと茉尋の後にひっそり合流するのは、蒼乃・昴(夜明けの逃亡者・f40152)。
ということで、カップルのデートに突撃するふたり……というわけではなく。
エイツア社員旅行のお花見会です!
そしてパウルを先頭に皆で足を向けるのは、賑やかな広場の奥にある、少し小高くなっている花見スポット。
事前にパウルがその高いコミュ力を駆使して、観光列車内や駅で情報収集しておいた、あまり知られていない穴場である。
そんな下調べもばっちりな絶好の場所に陣取って、くるりと周囲を見回してみれば。
パウルはこくりとひとつ頷いてから、瞳を細める。
だって、少し小高い位置に植わった幻朧桜の下から望む景色は。
(「ライトアップも相俟って、桜色の笠付きランプに照らされてるみたいだ」)
話に聞いて想像していたよりも、ずっと絶景なのだから。
そしてジャスパーはそんなパウルの隣に座った後、改めて皆を見回して。
「これアレか、プチ歓迎会みたいなもんか」
新クルーの茉尋や昴も交えての花見に――となりゃこれだろ、と。
ドドンと満を持して皆の前に置いたのは、瓶入りの『桜誉』。
「桜の名前のついたお酒とか季節を感じるわね……」
そう日本酒、いわゆる花見酒というやつです!
それから、茉尋と昴にジャスパーは訊いてみる。
「ちなみに二人はイケるクチ?」
そしてその問いに、こくりと頷いて返すふたり。
「ええ、お酒は強い方よ~」
「酒は、今迄酔った事が無いから強い方」
そんなふたりの言葉に、おおーマジか、とジャスパーが尻尾をぴこりとさせる隣で。
「はい、グラスどうぞ! お酌するよー♪」
皆へと手渡したグラスに、パウルはお酌して。
「あら、パウルちゃんありがと」
「ありがとう……」
「お、さすがパウル、気が利くなー……って、何か俺の少ないの気のせい?」
「じゃあ、皆でカンパーイ☆」
満開に桜が咲き誇る中――皆で乾杯!
花見兼プチ歓迎会のはじまりです!
「ふふっ、乾杯♪ ふわっと桜の香りね」
茉尋は皆とカチリとグラスを重ねた後、ひとくち口に含んでみれば。
まるで眼前の桜のような、ふわり淡い飲み口と香りに笑み咲かせて。
昴も、ほわりとした心地になる。
酒は強いから、ひとくち飲んだだけでは酔ったりはしないのだけれど。
口にした桜誉が美味しい……って、そう思う。
(「普段は滅多に飲まないけど、人とこういう場で飲むのは憧れだった……」)
春を感じながら、皆と楽しく飲む酒が。
それからふと、昴は小さく首を傾けつつも声を掛ける。
「おおこれ結構飲みやすい」
「大丈夫か……?」
言ってる傍から秒で顔が真っ赤になっている、ジャスパーへと。
「だーいじょうぶセーブしてるって。折角の食べ物の味が分かんなくなったりしたら勿体ねェし」
「ジャスパー、カクテルも作っておいたよ! あと、ミートボールスティックも買っておいたんだ♪」
はい、あーん☆ と、ミートボールスティックを差し出しながらも。
パウルはすかさず、準備しておいた低度数のカクテルをチェイサー用にとジャスパーに渡して。
「ん、カクテルもミートボールもうまいな」
嬉々ともぐもぐミートボールを食べつつ、ジュースのように甘いカクテルをぐびっと飲むジャスパーに、気に入ってくれたならよかったー☆ なんて笑み向けながらも。
「昴くんも、お腹にたまるモノ遠慮なく食べてね♪」
他にも屋台で買っておいた戦利品を昴にもパウルが勧めれば。
「昴もちゃんと食ってっか? 遠慮すんなよ」
「ありがとう……じゃあ、お言葉に甘えて……」
……桜づくしの食べ物、俺も食べる、と。
酒のつまみにも良さそうな桜尽くしの屋台グルメを昴もいただきながらも。
ジャスパーへとちらりと視線を向けて、そっと思う……まだ顔は赤いけれど、大丈夫なようで安心、って。
そして桜を愛でながら、色々と食べて飲んで、楽しく宴会を楽しむ中。
茉尋はふと、こうジャスパーとパウルのふたりに提案してみる。
「そうだ、二人の絵を描かせてくれないかしら?」
……大丈夫、綺麗に描くから♪
そうパチリとウインクしてみせつつも。
「茉尋さんの描くジャスパー超見たい! ってオレも……?」
パウルはそうはにかんで肩を窄めつつも、茉尋がスケッチブックに描くジャスパーにわくわく。
そして、ふたりにはそのまま楽しんでもらって、さっと絵筆を茉尋がはしらせれば。
「この短時間でそんな綺麗に描けるモンなの?」
「茉尋は凄いな」
ジャスパーはそう興味津々、昴も描き上がっていく魅力的な絵に感動しつつも、その手元を眺めて。
「桜と二人。桜に拐われそうになっても二人なら大丈夫ね」
「桜に拐われそうになっても、か」
茉尋の描いた桜とふたりの絵をじいと見つめていた昴は刹那、感じ取る。
(「なるほど……二人は好き合っているんだな……」)
二人の絆を、眼前の絵から。
そして再びほっこりとする。幸せのお裾分けをしてもらった気分だ、と。
そんな昴の様子を見た茉尋は、笑って。
「……ふふ、見たわね昴ちゃん。どうせなら昴ちゃんとアタシも参戦させよっと……」
「ん……?」
――参戦……?
紡がれたその言葉に、昴は数秒考えてから。
「昴茉ってコト
……???」
そう首を傾けて、こてり。
でもそれは勘違い、だって――。
「……あらアタシが左よ」
昴茉ではなく、茉昴なのです……??
そして、ジャスパーも。
「そうそう桜に拐われそうになっても返り討ちにするのが俺らで……えっ昴達もそういう仲?」
予想外の匂わせに、尻尾をぴこん。
昴と揃って、勘違い……?
それから、改めて茉尋の描いた絵へと視線を落としてから、こう続ければ。
「画家って魔法使いみたいだな。パウルのフィギュア作りも俺には魔法に見えるけど」
「パウルちゃんフィギュア出来るの? 見てみたいわね」
「ウン、オレはアマチュアの造形師もやってて……!」
「パウルは造形師でもあるのか」
フィギュアの話になれば、パウルのテンションも否応なしに高まって。
「この間完成したばかりのが、満足いく出来で……あ、事務所に今度持ってくるから見てくれるっ?」
「あの完成度は確かにすごかった、完成した時のパウル、テンション上がりまくってたもんなー」
「それは是非俺も見てみたいな」
「ふふっ、アタシにも見せてくれない? 楽しみにしてるわ♪」
満開の夜桜も仲間に入りたそうに、ひらり、くるり。
花弁を舞わせながら楽しいひとときに添えるのは、春の彩り。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
清川・シャル
(f11249)シールさんと御一緒
ねえシールさん。
どうしてライトアップしただけで桜ってこんなに綺麗なんでしょうね。幻想的ですよね。
見惚れてしまう。
私のスマホは夜景モードがついていますからね、いい感じに写真残しておきましょう。
あ、ならあとでデータ送りますね!記念ですもの。
私桜電球ソーダ飲みたいです!光るの!
ゲーミングはいいものですよ?
シールさんはコーヒーでも飲みますか?
甘味はさっき食べたし。
あら、一緒のでいいんです?ふふ、美味しい。
とっても満喫してしまって満足です!
シール・スカッドウィル
ほう、灯篭で桜を。実に風情がある。
明るさは当然、陽光に及ばないが――人が生み出した淡い輝き。
地上の星明かりとでもいうか……それ故の幻想的な雰囲気なのかもな。
ん、写真か、手慣れているじゃないか。
では、その辺りは任せるとしよう、俺よりよほどうまそうだ。
光る……ゲーミング――――いや、そういうのではないが。
にしてもまぁ、珍しい代物だな、よく思いつくものだ。
コーヒーは確かに好きだが、そうだな、せっかくだし同じものを貰おう。
機会があるなら、こういう限定物も悪くない。
こうして、誰かと一緒に来ていることだしな。
ひらりと舞う桜の彩りは、淡く優しくて。
「ほう、灯篭で桜を。実に風情がある」
シール・スカッドウィル(分け隔てるモノディバイダー・f11249)が見つめる先、夜の花園を照らす灯篭の燈火も、仄かで柔らかで。
そんな巡ってきた季節は、ほわりとあたたかなものなのだけれど――ねえシールさん、って。
「どうしてライトアップしただけで桜ってこんなに綺麗なんでしょうね。幻想的ですよね」
清川・シャル(夢探し鬼・f01440)は、思わず感嘆の言の葉を落とす。
……見惚れてしまう、と。
儚い
季節、そんな印象の春に。
そしてシャルの声に、シールも改めて。
「明るさは当然、陽光に及ばないが――人が生み出した淡い輝き。地上の星明かりとでもいうか……」
彼女と共に、眼前の景色を眺めつつも紡ぐ。
……それ故の幻想的な雰囲気なのかもな、と。
でも、そんな息をのむほど美しい満開の夜桜の風景は、眺めるだけでは勿体ないから。
「私のスマホは夜景モードがついていますからね、いい感じに写真残しておきましょう」
しゃきんとシャルが取り出したのは、スマートフォン。
そしてしゅしゅっとカメラを起動させるその手際を見て。
「ん、写真か、手慣れているじゃないか。では、その辺りは任せるとしよう、俺よりよほどうまそうだ」
「あ、ならあとでデータ送りますね! 記念ですもの」
シールは、シャルに写真関連のことはお任せして。
向けられたスマホの画面におさまるように、少し彼女に寄れば――ぱしゃり。
夜桜の景色と共に、春のひとときが鮮やかに切り撮られる。
そして、撮った画像を確認しつつ、ほわりとシャルは嬉し気に笑んでから。
いい感じに撮れた記念撮影の次は、やはりこれ。
「私桜電球ソーダ飲みたいです! 光るの!」
ずらりと並ぶ、賑やかな屋台巡りです!
そして、はしゃぐようにシャルが見つけた桜電球ソーダを、思わずまじまじと見遣るシール。
「光る……ゲーミング――いや、そういうのではないが」
「ゲーミングはいいものですよ?」
「にしてもまぁ、珍しい代物だな、よく思いつくものだ」
ピカピカしゅわりと光っては弾ける電球型の器にはいった飲み物に、そう紡ぐけれど。
「シールさんはコーヒーでも飲みますか? 甘味はさっき食べたし」
「コーヒーは確かに好きだが、そうだな、せっかくだし同じものを貰おう」
……機会があるなら、こういう限定物も悪くない、って。
今回はコーヒーではなく、彼女と同じ、桜電球ソーダを選んでみて。
「あら、一緒のでいいんです?」
シャルは思わぬ彼の言葉に、一瞬ぱちりと瞳を瞬かせるも。
……光るゲーミングソーダで乾杯です! なんて。
ふたつ買った電球型の入れ物を、それぞれ天へと掲げて重ね合わせてから。
そうっと口にしてみれば――しゅわり、ふわり。
「ふふ、美味しい」
ふわっと広がった、爽やかで優しい美味しさに、笑み零せば。
「こうして、誰かと一緒に来ていることだしな」
そう口にするシールと一緒に、シャルはお揃いの桜電球ソーダを飲みながら。
灯篭の燈火に仄か照る桜の下で、パッと咲かせる。
……とっても満喫してしまって満足です! って。
満開に綻ぶ、爛漫の笑顔を。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
八坂・詩織
白夜さん(f37728)と。
酔い醒ましもかねて夜桜を見ながら散策。
夜桜も綺麗だけど、やっぱり星好きとしては春の星達も気になってしまうもの。
この辺りは人も多いし出店の明かりもあって見づらいですね、もう少し人の少ないところへ…
上ばかり見ていてはぐれたのにも気づかず進んでいたらいつの間にか最奥の池のところに来ていて。
ここだったら星も見やすいですね。…あれ、白夜さん…?
おろおろしてたらふいに腕を掴まれて。
白夜さん!
すみません、星座探すのに夢中になってて…
…返す言葉もありません…
じゃあ今度からは白夜さんに強制共生弾使うことにします。
駄目ですか?では…服の裾持っててもいいですか?(遠慮がちに裾をつまむ)
鳥羽・白夜
八坂(f37720)と。
列車を降り、酔い醒ましもかねてしばし散策…していたがふと気づくといつの間にか後輩の姿はなく。
あいつまたはぐれやがって!お約束すぎんだろ!
広場を探しまわったり、茶屋を覗いてみたりした挙げ句最奥の池の太鼓橋でようやく姿を見つけて。
八坂!(腕を掴み)
やっと見つけた、ったくお前ほんと昔から迷子になってばっかだな!
…星座探してた、って、俺この前祭りの出店でトマト探すのに夢中になってたのお前に怒られたんだが。同じことしてる自覚ある?
なんでだよ!大却下。
服伸びるだろ、と言いそうになったけど、さすがに少しきつく言い過ぎかと思い直して。
…好きにしろ。
そしてまたふわりと香る夜桜の匂い。
特に列車内で殺人事件なども起きず、平和なまま、無事に終着駅へと到着して。
鳥羽・白夜(夜に生きる紅い三日月・f37728)と八坂・詩織(銀誓館学園中学理科教師・f37720)は、共に観光列車『桜雲』を下車した後。
酔い醒ましもかねて、しばし夜桜の園を散策……しようと、歩き出したものの。
駅の改札を出た時は、確かに隣にいたはずなのに。
「この辺りは人も多いし出店の明かりもあって見づらいですね、もう少し人の少ないところへ……」
満開に咲き誇る夜桜もとても綺麗だけれど、でもやっぱり星好きな詩織としては、春の星達も気になってしまって。
桜が舞い降る中、星がよくみえる場所を求めて、ひらりゆうらり。
夜空をひたすら見上げながら、公園内を歩んでいれば――。
「あいつまたはぐれやがって! お約束すぎんだろ!」
そんな後輩の姿がいつの間にか忽然と消えていることに、ふと気付く白夜。
それから、人の多い賑やかな広場や屋台並ぶ道をぐるりと探し回ったり。
茶屋にいるかもと覗いてみたりしたのだけれど……どこにもいなくて。
迷子の園内放送を頼もうかとまで思うくらい、ぐるぐると広い公園内を散々巡りまくった挙句。
ようやく――探していたその姿を見つけたのだった。
夜桜咲く公園の最奥にある池にかかった、太鼓橋の上で。
……そして。
「ここだったら星も見やすいですね。……あれ、白夜さん……?」
てっきり一緒にいるかと思っていたのに。
上ばかり見ていた詩織も、連れの先輩が隣にいないことにやっと気付けば。
まさに迷子以外のなにものでもない状況におろおろ、きょろりとしてしまうけれど。
「――八坂!」
「……!」
ふいに、名を呼ぶ声が聞こえて振り返ったと同時に、腕を掴まれて。
「やっと見つけた、ったくお前ほんと昔から迷子になってばっかだな!」
「白夜さん!」
見開いた瞳に映ったその姿に、ホッとするけれど。
「すみません、星座探すのに夢中になってて……」
申し訳なさげに、そろりと彼を見上げれば。
盛大につかれる溜息と、向けられる視線。
「……星座探してた、って、俺この前祭りの出店でトマト探すのに夢中になってたのお前に怒られたんだが」
――同じことしてる自覚ある? って。
トマト成分は何気に列車で飲んでいたし、そもそも、今回はトマトを探す暇もなく詩織がいなくなったのだけれど。
もう一度大きく溜息をつく白夜に、もう一度申し訳なさそうに、しゅんとして。
「……返す言葉もありません……」
そう反省しつつも、詩織はこくりとひとつ頷いて続ける。
迷子にならないようにと、思いついた名案を。
「じゃあ今度からは白夜さんに強制共生弾使うことにします」
いや、確かにテレパシーで会話できるから、これで迷子にはならないだろう。
迷子には、確かにならないのだけれど。
「なんでだよ! 大却下」
ぶんぶんと横に首を振って、即大却下する白夜。
ぴょこりとまたキノコを生やすなんて、もう御免であるから。
そんな白夜の様子を見て……駄目ですか? と、詩織は首を傾けるけれど。
再びそうっと彼を見上げ、こう訊いてみる。
「では……服の裾持っててもいいですか?」
そう詩織に再び提案された迷子対策に、服伸びるだろ、と。
白夜は言いそうになったものの。
「……好きにしろ」
さすがに少しきつく言い過ぎかと思い直して、それだけ返せば。
遠慮気味にちまっと、服の裾をつままれて。
仕方ないと思いつつも、今度ははぐれないようにと、ゆっくりと歩き出せば。
刹那、桜花弁を舞い躍らせ、春の星空に吹く風に乗って――ふわり。
また優しく鼻を擽る。歩調を合わせ並んで歩く後輩から仄か香る、夜桜の良い匂いが。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
瑞月・苺々子
【苺燈】
明るい時間に眺める桜もとてもキレイだけど
暖かい燈篭の灯りに照らされる桜もとってもステキね
見上げれば春の訪れを告げてくれる"桜"と
大好きな"お友達"の姿
静かな景色のすぐ傍で
何だか賑やかなお祭りの音
目で楽しんだ後は
舌でも楽しまないと!
お祭りだから色々あるね
ふわふわ綿飴に
宝石みたいな林檎飴
でも折角の春だから
季節感のある物……何かあるかな?
桜餅!食べたい!
カルディアもいっしょに食べようね
ほんのりピンク色のお餅にほんのり塩味の葉っぱ
ももね、最初はこの葉っぱ、外して食べてた
でも葉っぱも食べるのが大人のレディよね
えへへ、おいしいなぁ
お友達と食べてるからかな
一層おいしく感じるね
はらり、と手元に降ってきた桜の花弁
いつだって桜のお花はキレイね
カルディアと過ごした思い出も
大好きな春の訪れも
ママへお土産にして見せてあげたいな
このキレイなお花、押し花に出来ないかな?
栞にしてね、大切に持ち帰って
ママに見せるの!
カルディアもいっしょに作ろっか!
2人で作れば
もっとステキな思い出になるもんね
カルディア・アミュレット
【苺燈】
灯篭に照らされる夜桜に
ほう…っと1つ感嘆の吐息を零す
いつ見ても…この世界の桜は美しいわね…
仄かな燈ひとつでも夢のように幻想的で
おまつりもとても賑やかなのだわ…
なにか、食べていく…?苺々子…
桜餅もあるみたいよ…
1つ、ごちそうさせてほしいわ
せっかくだもの。と笑みを向けて
桜餅をいただきながら
おいしいと笑う苺々子に頷く
姉妹や家族はいない身なれど
こういうのを…妹みたいに愛らしいというのだろうか?
ふと舞い降りる桜の花弁を見つめた
雪のようにはらはらと舞う花弁に
そっと手を差し伸べて…手のひらに花弁を迎えいれてみる
…あら?苺々子…
その桜を押し花に…?すてき、ね
押し花…写真のようにずっと残しておける想い出…
わたしも、いっしょに押し花…してもいいかしら?
本の栞にして、ずっと持っていたいとおもって
ええ、あなたのママにも見せてあげましょう
2人でつくった想い出よ、って…
…苺々子とのすてきな想い出を…かたちに残せると思うと
とっても幸せに思うわ…
ねぇ、苺々子…
今日はいっしょにお出かけをしてくれて、ありがとう…
きっと、ほう……ってまたひとつ、感嘆の溜息を零してしまうのは。
夜桜を照らすその灯ひとつひとつが優しくて、命のようにそれぞれが美しく揺らめいているから。
そしてそんな仄かな燈ひとつでも、まるで夢のように幻想的だと。
「いつ見ても……この世界の桜は美しいわね……」
あたたかな輝き纏うひとひらを向ける瞳にも咲かせながら、カルディア・アミュレット(命の灯神・f09196)が言の葉を灯せば。
「明るい時間に眺める桜もとてもキレイだけど、暖かい燈篭の灯りに照らされる桜もとってもステキね」
月光映える月白の髪にも、春色を仄か咲かせ灯しながら。
歩む瑞月・苺々子(苺の花詞・f29455)も嬉しくなるのだ。
だって、今見つめる世界にあるのは――見上げれば春の訪れを告げてくれる"桜"と、大好きな"お友達"の姿だから。
それに、春の夜の静かな景色も心に染みるほど、美しいのだけれど。
ぴこりとふいに揺れるのは、もふもふ狼の耳と尻尾。
今日の苺々子は目一杯、"お友達"と一緒にいっぱい満喫つもりだから。
「目で楽しんだ後は、舌でも楽しまないと!」
ぐっとさらに気合十分、進む足取りがもっと踊ってしまうのは、桜花弁と一緒に春風に乗って聞こえてきたから……何だか賑やかなお祭りの音が。
そしていつものように、ゆらゆら、のんびり。
「おまつりもとても賑やかなのだわ……」
苺々子と共に、出店並ぶ広場へと足を運んだカルディアは、わくわくと尻尾を揺らすその姿を見ながらも。
「なにか、食べていく……? 苺々子……」
紡ぐのは、頷くしかない魅惑的なお誘い。
そして早速、そわそわきょろりと。
「お祭りだから色々あるね」
ふわふわ綿飴に、宝石みたいな林檎飴――お祭り定番の甘味にも、心擽られるけれど。
何て言ったって今日は、満開のさくら日和なのだから。
「でも折角の春だから、季節感のある物……何かあるかな?」
苺々子が探すのはそう、春ならではのもの。
そして、そんな美味しそうで甘やかな香のする春を、カルディアは見つける。
「桜餅もあるみたいよ……1つ、ごちそうさせてほしいわ」
……せっかくだもの。とふわり、灯した笑みを向けて。
そんなカルディアの声に、ぱっと瞳を輝かせて。
「桜餅! 食べたい!」
苺々子は、もっと桜餅が美味しくなるに違いない提案をする。
「カルディアもいっしょに食べようね」
そしてふたりで買った桜餅を、夜桜が綺麗に望めるベンチにちょこんと並んで座って。
ぱくりと、ほんのり淡いピンク色のお餅を口にすれば。
同じようにほんのり桜の香りと塩味の葉っぱの味がして。
それからちょっぴり、苺々子はえっへんと。
「ももね、最初はこの葉っぱ、外して食べてた。でも葉っぱも食べるのが大人のレディよね」
葉っぱだって、はむり。何せ、大人のレディですから!
そしてやっぱり、思った通りだったから。
「えへへ、おいしいなぁ」
……お友達と食べてるからかな、って。
一層おいしく感じる春らしい味に、ほわほわ笑みを咲かせちゃう。
カルディアもはむはむ桜餅を口にしながら、おいしいと笑う苺々子に頷いて。
そしてふと彼女を見つめつつも思うのだった。
姉妹や家族はいない身なれど。
(「こういうのを……妹みたいに愛らしいというのだろうか?」)
心にほわりと灯る、不思議で心地良いあたたかさに。
そしてあまりにも美味しそうに食べているからか――はらり、と。
苺々子の手元に降ってきたのは、桜の花弁。
「いつだって桜のお花はキレイね」
でも、迷子のひとひらが彩るひとときを独り占めするのは勿体無くて。
お裾分けしたいって、苺々子は思うから。
「ママへお土産にして見せてあげたいな」
……カルディアと過ごした思い出も、大好きな春の訪れも、って。
そして、ふと舞い降りる桜の花弁を見つめたカルディアも、そっと迎えいれてみる。
雪のようにはらはらと舞う花弁たちへと手を差し伸べて……手のひらの上にひらり、春のひとひらを。
それから、聞こえたその声に、ぱちりと瞬いて。
「このキレイなお花、押し花に出来ないかな?」
「……あら? 苺々子……その桜を押し花に……?」
……すてき、ね、って。
そう瞳細めるカルディアに、にぱっと苺々子は笑み咲かせる。
「栞にしてね、大切に持ち帰って、ママに見せるの!」
そんなはしゃぐような姿を見つめた後。
「押し花……写真のようにずっと残しておける想い出……」
カルディアはふと、自分の手に咲くひとひらへと改めて目を向けて。
こう、心に咲いた想いを紡いでみる。
「わたしも、いっしょに押し花……してもいいかしら?」
……本の栞にして、ずっと持っていたいとおもって、って。
勿論その言の葉に、苺々子はすぐに大きく頷いて返して。
「カルディアもいっしょに作ろっか! 2人で作れば、もっとステキな思い出になるもんね」
「ええ、あなたのママにも見せてあげましょう。2人でつくった想い出よ、って……」
一緒に作った思い出なんだよって、ママにも見せてあげようって――約束。
そして、お揃いの押し花の栞に、今からわくわくそわりとしちゃう。
何より……心に灯るこのぬくもりが何か、カルディアにはわかるから。
(「……苺々子とのすてきな想い出を……かたちに残せると思うと、とっても幸せに思うわ……」)
だから――ねぇ、苺々子……って。
友達の、その名を呼んで。
灯篭に照る満開の夜桜の下で、自分を見つめる彼女へと、こう想いを灯せるのだ。
――今日はいっしょにお出かけをしてくれて、ありがとう……って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アルフィード・クローフィ
【雲蜘蛛】
あれ?止まったみたいだね
うん、ここが終着点みたい!
確かに!またいつか乗ろうね!
うん、行こう行こう!!
差し出された手を握り、彼女を降ろす
結構食べたものね!
お酒?うん、美味しそう!!
あっ、アソコの桜の下とっても良いね!
レジャーシートを引いて
座って!座って!!
カクテルだね!
桜の花弁が浮いてるのかな?
とっても綺麗だーー!
俺は『桜誉』っていう日本酒にしたよ!
ん、呑みやすい!
綺麗な桜を観ながらだと沢山呑んじゃうね!
ご飯は食べたからお菓子を買って来たよ!
桜餅とじゃーん、季節限定さくらあんみつ!
甘いモノは別腹!甘くて美味しいね!!
ん?わぁー、光ってるね!
カチューシャになってるのか
いいよ!彼女の綺麗な黒髪にそっと乗っけて
うん、良く似合ってる
俺も?ありがとう!しゃがんで頭を近づけて
似合うかな?
彼女の手を再び握り
じゃこのままパトロールしながら桜を観に行こう!
雨絡・環
【雲蜘蛛】
此処が終着点
楽しかった分少し寂しくなってしまいます
ええ、また是非に
此処も美しい所ね
さあさ、アルフィードさん。参りましょう
此方から手を差し出して
お腹は先程お弁当を頂いて大分満ちておりますし
お酒を頂くのは如何です?
わたくしは…かくてる、なるものを頂こうかと
まあ、ご用意のよいこと
ではお言葉に甘えてお邪魔致します
ええ、目にも楽しいお酒ですねえ
甘い桜の香り、おいしいわ
アルフィードさんは何に?ああ、和酒ですね
わたくしも『桜誉』、悩みましたわ
お口に合ったようで何よりです
この景色が最高の肴ね
あらあら、先ほどあんなに召し上がったのに
でも甘いモノは別腹、ですものね
美味しそうに召し上がる姿に
わたくしもつい指先が伸びてしまいます
!まあ、まあっ、アルフィードさん
あれは何でしょうっ
桜の形で光っている…頭に飾る、あの、かちゅーしゃ?
お揃いで着けてみませんこと?
有難うございます
視界に揺れる桜色の灯り、楽しいわ
お礼にアルフィードさんの頭にも飾りましょう
ええ、とてもお似合いよ
はい、では
ぱとろーるを再開致しましょう
楽しい時間はあっという間、とは言うけれど。
その名の通り、まるで白雲の中にいるような桜の世界を走り抜けていた『桜雲』号も。
「あれ? 止まったみたいだね」
「此処が終着点」
「うん、ここが終着点みたい!」
はらりと静かに花弁が舞い降る駅のホームへと停車して。
春色列車の贅沢な旅も、此処が終着駅。
「楽しかった分少し寂しくなってしまいます」
雨絡・環(からからからり・f28317)は名残惜し気ながらも、降車するべく開いた扉へと向かえば。
アルフィード・クローフィ(仮面神父・f00525)は楽しかったからこそ、こう彼女へと返す。
「確かに! またいつか乗ろうね!」
「ええ、また是非に」
またいつか、の楽しい未来に、互いに笑み合いながら。
けれど、さくら日和の一日はまだ終わってはいないから。
「此処も美しい所ね」
――さあさ、アルフィードさん。参りましょう。
そうひらりと差し出されるのは、春の夜に透けるような白い手。
そんな環のしなやかな手を取って握れば。
アルフィードは彼女をエスコートする。ホームの上に敷き詰められた桜色の絨毯の上へ。
それから桜雲号に見送られながら改札を出れば、またこれまでと違った満開桜がふたりを迎え入れて。
灯篭が灯る桜祭りの会場は、美しくもとても賑やか。
そして、桜花弁と楽し気な声と美味しそうな香りが満ちる公園をふたりで並んで歩いて。
環はくるりと周囲を見回した後、こう提案を。
「お腹は先程お弁当を頂いて大分満ちておりますし、お酒を頂くのは如何です?」
「結構食べたものね! お酒? うん、美味しそう!!」
見目も味も贅沢であった花見弁当は、列車の旅で堪能したから。
灯篭に照る夜桜の下で楽しむのは、花見酒。
そして、酒類が売っている出店へと立ち寄ってから。
「あっ、アソコの桜の下とっても良いね!」
アルフィードが見つけたのは、見事な夜桜が綺麗に望める絶妙な場所。
そこにばさりとレジャーシートを敷いて……座って! 座って!! って環を手招きして。
「まあ、ご用意のよいこと。ではお言葉に甘えてお邪魔致します」
すとんとふたり並んで座って、改めて互いに買った春のお酒を披露し合う。
「わたくしは……かくてる、なるものを頂こうかと」
「カクテルだね! 桜の花弁が浮いてるのかな?」
環が目を惹かれたのは、宵色に桜色沈む夜桜をイメージした夜桜カクテル。
まるでその色合いは、今まさに眼前に広がる景色のように神秘的で。
はらりふわりとと浮かぶのは、塩漬けされた桜の花。
「とっても綺麗だーー!」
「ええ、目にも楽しいお酒ですねえ」
環はこくりと彼に頷いて返した後、まずはひとくち、口に運んでみれば。
「甘い桜の香り、おいしいわ」
ふわりと広がる甘やかな春の如き味に、微笑み咲かせてから。
今度はこう訊ねてみる。
「アルフィードさんは何に?」
彼の選んだ春の一杯が気になって。
そんな環の問いに、じゃーん、とアルフィードが掲げるのは。
「俺は『桜誉』っていう日本酒にしたよ!」
「ああ、和酒ですね。わたくしも『桜誉』、悩みましたわ」
花見酒にぴったりな、地酒の日本酒。
そして桜咲くお猪口にとくとくと注いだそれを、くいっと飲んでみれば。
「ん、呑みやすい!」
春のように甘やかであり、冴えた夜のようにすっきりとした、仄か淡い飲み口。
「お口に合ったようで何よりです」
そんな夜桜カクテルも桜誉も、満足するほどの美酒なのだけれど。
その美味しさに、文字通り花を添えているのは。
「綺麗な桜を観ながらだと沢山呑んじゃうね!」
「この景色が最高の肴ね」
ふたりで見上げて愛でている、一面満開の夜桜たち。
そんな美しく神秘的なひとときに酔い痴れながらも。
「ご飯は食べたからお菓子を買って来たよ!」
――桜餅とじゃーん、季節限定さくらあんみつ! って。
さらにアルフィードが追加するのは、心躍る甘やかさ。
「あらあら、先ほどあんなに召し上がったのに」
環はそう瞳をぱちりと瞬かせるも。
でも、おなかいっぱいでも、全く問題はないから。
だって。
「甘いモノは別腹!」
「でも甘いモノは別腹、ですものね」
何といっても、甘い物は別腹、なのですから!
そして早速、わくわく……ぱくりっ。
さくらあんみつをひと掬い、口に運んでみたアルフィードは。
「甘くて美味しいね!!」
ぱっと満開な笑顔を咲かせて、ほこほこ。
さらにもうひと匙と、間を置かず食べるその姿を見つめれば。
環もついその指先が伸びてしまう。彼が余りにも美味しそうに食べているから。
そして、お酒も甘味も夜桜も、ふわふわほわりと楽しんでいた環だけれど。
ふと目に留まったそれを見遣り、思わずじいと見つめて。
「! まあ、まあっ、アルフィードさん。あれは何でしょうっ」
興味深々、その声を上げる。
だって、春の夜にピカピカ―ッと。
まさにこれぞ、異彩を放つ……という具合に存在感を醸しているのは。
「ん? わぁー、光ってるね!」
「桜の形で光っている……頭に飾る、あの、かちゅーしゃ?」
「カチューシャになってるのか」
桜の形をした飾りがピカピカと光っては、触角のようにみょんみょん揺れている――光る桜カチューシャ。
そんな桜カチューシャは、お子様をはじめとした花見客にも大人気で。
環はわくわくそわりと、アルフィードを見つめ紡ぐ。
「お揃いで着けてみませんこと?」
そしてアルフィードは、いいよ! って頷き笑って。
彼女の綺麗な黒髪にそっと乗っけてあげる。
「うん、良く似合ってる」
それから、みょんみょん揺れては光る愉快な桜を頭の上に咲かせつつも。
「有難うございます。視界に揺れる桜色の灯り、楽しいわ」
環は楽しい気持ちになって、思わず満開の笑み零した後。
やっぱり、こんなわくわく愉快なことは、一緒にすればもっと楽しいに違いないから。
「お礼にアルフィードさんの頭にも飾りましょう」
「俺も? ありがとう!」
しゃがんで頭を近づける彼にも御礼にちょこりと、光る桜カチューシャをつけてあげる。
そしてお揃いのキュートな花灯りを燈し、愉快に揺らしながらも。
「似合うかな?」
「ええ、とてもお似合いよ」
顔を見合わせ、にこにこほわほわ、笑い合う。
それから、そんな花見酒や花見甘味を存分に楽しめば。
「じゃこのままパトロールしながら桜を観に行こう!」
「はい、では、ぱとろーるを再開致しましょう」
今度は、夜桜舞う春の夜を、ゆうらりひらりと揺蕩うことにする。
まだまだ沢山、平和で穏やかな桜のひとときを楽しむつもり。
互いに手と手を繋いで――だって今日は一日、絶好のさくら日和なのだから。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵