禁軍猟書家と素敵なワルい夢の国
●あるいは悪夢の卵
「すみません、少しお話を聞いて頂いてもよろしいでしょうか?」
その言葉に、猟兵たちは振り向きます。
彼らが立っていたのは、シルバーレインの金沢市、卯辰山公園という所で発見された奇妙な渦の前。
直径5m程のそれは、精神を集中しなくては見ることも叶わず、見るだけでもその異常性が伝わってきました。
そして、猟兵たちはこれが何であるかに見当が付いているのです。
これこそ、『ハビタント・フォーミュラ』が使用した次元の門……『
全能計算域限界突破』の入口に違いありません!
素早く戦争に勝利したからこそ、敵はこの痕跡を消し去る事ができなかったのでしょう。
そうと分かれば、いざ乗り込んで……グリモア猟兵のエルディー・ポラリス(泣き虫L.D.・f11010)が猟兵たちに声をかけてきたのは、そんな時でした。
「結論から申し上げます。この渦の先にあるのは、禁軍猟書家の待ち受ける罠なのです」
エルディーが見たグリモアの予知とは、渦の先に待ち受ける強大な敵でした。
禁軍とは、高い身分にある存在を護衛する為に組織される近衛兵のこと。
つまり、禁軍猟書家とは書架の王である『ブックドミネーター』を守護する為に編成された強力な精鋭たちです。
そんな彼らが待ち受ける敵地に無防備に飛び込んでしまえば、猟兵とて大きな苦難に晒される事でしょう。
ですが、一方で禁軍猟書家という存在は、猟兵にとってのチャンスでもありました。
「ええ、精鋭である彼らを倒す事ができれば、猟書家との長い戦いに終止符を……即ち、『猟書家壊滅』の可能性が見えてくるやもしれません」
そう、エルディーは猟兵たちを止めるために来たのではありません。
強力な敵への警鐘を鳴らしつつ、その先にあるかもしれない好機を掴むための予知を伝えに来たのです。
「この渦から繋がる場所は『ワルの遊園地シーサイド』。骸の海に巨大な遊園地だけが浮かんでいるのです」
グリモアが映すのは、中央に作られた観覧車が象徴的な遊園地です。
名前の通りワルいキャストたち……どこかデビルキングワールドの雰囲気を纏うオブリビオンたちが、猟兵たちを出迎えるでしょう。
けれど……禁軍猟書家らしき影が見当たらないような気もします。
「実は、この場所には特定の禁軍猟書家というのは居りません。強力なオブリビオンも存在はしますが、あくまでも『キャストの中でも最も強い者』というだけのようですね」
だから安心……という訳では勿論ありません。
「中央に巨大な観覧車が見えますね? あれは車輪でもあるのです――この遊園地が、『巨大なブレインバイシクル』として完成した時の」
ブレインバイシクル。その言葉を聞いた瞬間、猟兵たちにも緊張が走ります。
それは猟兵たちが見る予兆に何度か現れた『乗り物』の名前……世界と世界を移動することが可能な乗り物です。
「完成後の最初の目標はデビルキングワールドのようですね……つまり、あの遊園地が完成してしまえば、数百体の殺戮キャストを乗せたブレインバイシクルがあの世界を襲うのです」
何としても、そのような惨劇は阻止しなくてはいけません。
使命感を一段と強めた様子の猟兵たちに頷いたエルディーは、少しだけ頷いてから最後の言葉を投げかけます。
「遊園地のオブリビオンを全滅させれば、ブレインバイシクルも崩壊するはずです。どうか、お気をつけて!」
最後にグリモア猟兵からの激励を受けた猟兵たちは、改めて超空間の渦へと向き直り。
長い戦いを終わらせる嚆矢となるべく、その中へと飛び込んでいくのでした。
北辰
OPの閲覧ありがとうございます。
遊園地って雰囲気からしてワクワクしますよね。北辰です。
皆様のお力で速攻で戦争が終わった結果、
全能計算域限界突破に踏み込むチャンスが生まれました!
待ち受けるのは『禁軍猟書家』による恐るべき罠。
これを打ち破り、猟書家との戦いを終わらせるための糸口を掴みに行きましょう!
皆様がたどり着くのは『ワルの遊園地シーサイド』。
戦闘フラグメント2つの2章構成のシナリオでございます。
なお、皆様はシルバーレイン世界から出発しますが、システム上はデビルキングワールドのシナリオです。
シナリオ参加で得られる青丸やWPもデビルキングワールドのものになりますので、ご了承ください。
●1章
ボス戦フラグメントです。
この遊園地最強のキャスト、『ワルの夢の国の王様・ドリームキング』との戦いとなります。
ですがこのドリームキングは用心深く支配人室に隠れており、普通に挑めば彼の下に辿り着くだけで一苦労でしょう。
しかし、彼には『ワルい奴を見つけると部下にしたくなる』クセがあるのです。
遊園地内の物を壊す、お菓子を食い逃げする、遊具に変な乗り方をするなど、スカウトしたくなるワルさを見せつけましょう!
遊園地内に人気は殆どありません。
ドリームキング曰く、他のキャストの殆どは『準備』で忙しいそうです。
●2章
此方の状況は章の開始時にアナウンスいたします。
1章のドリームキングが最強のキャストですので、彼より強いオブリビオンは出てきません。
ただし、このフラグメントは集団戦です。
●プレイング受付
オープニング公開時から常に受け付けます。
なるべくサクサクリプレイを返せればと思うので、よろしくお願いいたします。
それでは、ワルい夢の国で待つ禁軍猟書家の罠。
巨大ブレインバイシクルという野望を食い止める、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『ワルの夢の国の王様・ドリームキング』
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POW : おまえも遊園地で働かないか?
【勧誘催眠術】が命中した生命体・無機物・自然現象は、レベル秒間、無意識に友好的な行動を行う(抵抗は可能)。
SPD : これが遊園地の就業規則だ。
【強制契約書】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
WIZ : 紹介しよう!我が遊園地のスタッフ達だ。
レベル×1体の【遊園地スタッフ】を召喚する。[遊園地スタッフ]は【遊園地】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
👑11
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メーア・トロプフェン
直接の侵入が難しいなら悪い事して目立つしかないよねえ?
それなら遊具の注意書きの看板にでもイタズラしちゃおうっと!
んー…細々書かれてるけど…「身長制限500センチ以上」に園内の遊具の看板を書き換えちゃえ!
この条件ならほとんどの人、乗れないんじゃないかな?
でも、人気が少ないねえ。
お客さん、来てるのかな?
上手く行ってドリームキングが現れたら先制攻撃、エレクトロニック・フォトンソードで電撃を加えちゃえ!
後はUCライトニング・アローで現れた遊園地スタッフを減らすのと同時にドリームキングにも攻撃を狙って行くよ!
広さはあっても遊具は沢山あるし、死角から飛んでくる電気の矢なら対処はしづらいんじゃないかな?
●感電キャスト
「人気が少ないねえ。お客さん、来てるのかな?」
ふわふわと尻尾を揺らしながら。
何処から手に入れたのやら、インクが入ったバケツとハケを持ったメーア・トロプフェン(バーチャルキャラクターのライブストリーマー・f36529)が、人気のない遊園地を心配しております。
遊園地の施設自体は、巨大な観覧車を中心に中々のものなのですが立地が良くないのでしょうか?
もし、此処がオブリビオンの思惑通り巨大なブレインバイシクルとして完成し、デビルキングワールドに現れたのなら何かが変わるのかもしれませんが……。
「そうなったら、オブリビオンがわんさかあの世界に来ちゃうって事だもんね! ボクが食い止めるぞー!」
そう、オブリビオンの恐るべき野望は絶対に阻止しなくてはいけません!
ですのでメーアはせっせとハケを振り、遊具の説明を書いた大きな看板に記すのです。
『~身長制限500センチ以上~』……と。
「――素晴らしいッ!!」
「わぁ!?」
そんな振り切れた落書きを見て即座に駆けつける人物こそ、ワルの夢の国の王様であるドリームキングその人です!
バクをデフォルメしたような姿をしたドリームキングは、勝手な落書きをしたメーアを叱りつけるどころか、上機嫌に褒めたたえ始めます。
「中々やるじゃないか! 遊具を壊すのではなくルールで乗れないようにしてしまう……これならば、お客様たちはよりガッカリする実にワルい……」
「話が長いっ! 食らえー!」
「ぐわあああ!?」
とはいえ、スカウトの為に好意的なのはドリームキングの側だけ。
メーアからしてみれば倒すためにおびき出したのですから、躊躇なく電気の双剣を振るい先制攻撃を仕掛けます!
すっかり油断しきっていたドリームキングは哀れ思いっきり感電……そのまま倒されてしまわないのは、『最強のキャスト』たる所以でしょうか。
「よ、よく見ればお前は猟兵! おのれ、私をおびき出す罠だったかぁ……! 許さんぞ、お前たち、後輩を可愛がってやれ!」
ちょっと焦げながらも起き上がるオブリビオンの号令で、周りの遊具から一斉にスタッフが飛び出し、メーアを取り囲みます。
勝手に後輩スタッフにされたメーアでありますが、遊具に乗ったり、大きすぎるお菓子を持ったスタッフたちは彼女を逃がすまいとジリジリ距離を詰めるのです。
このままでは、メーアは捕まえられ、ファンシーなキャラクターたちと一緒に此処のマスコットにされてしまうかも!
ですが、猟兵たるメーアは黙って捕まるような少女ではありません。
「こんなにいるなら……こうだ!」
メーアが繰り出すのは、何百本もの
電気の矢。もっとも、周り全てを囲まれている状態ですから、全方向に撃つ為にちょっと狙いが甘くなってしまいます。
「ふふふ、我がスタッフを甘く見てもらっては困る! そのような単純な矢、避けられない筈が……あれ?」
その一本をひょいと躱しながら、ドリームキングが間の抜けた声を出しました。
それもそのはず、上司と同じように電気の矢を避けるオブリビオンスタッフたちだったのですが、突如思わぬ方向から飛んでくる矢の犠牲となり、次々に倒されていくのです!
「広さはあっても遊具は沢山あるし……死角から飛んでくる電気の矢なら対処はしづらいんじゃないかな?」
そう、この矢は地形に当たっても止まらずに跳ね返ります!
複雑な軌道で周囲を蹂躙し始めた矢は次々にスタッフを射貫き、そしてとうとう……。
「そんな!? 完成間近、充実の遊具が裏目に……うわー!?」
ドリームキング自身もその矢から逃げきれず、二度目の感電に悲鳴を上げるのでした。
成功
🔵🔵🔴
シノギ・リンダリンダリンダ
ふむ、なにやらとてもめんどくさい状況ですね。しかしまぁ、お姉様の頼みでしたらやらないわけにもいかないです。なんとかしましょうか
さてワルい事ですか。ふむ……あ、この遊園地の水源に毒流し込むとかどうでしょう。かなりワルいですよこれは
己の中で蓄積された呪詛毒、Dead or Dieから遅効性の毒を分泌し、指から垂らせるようにしておく
遅効性にすることで徐々に効果が出てくるのです。ふふふワルいですねこれは
ドリームキングがやってきたら毒は仕舞いましょう
代わりに嫉妬の厄祭を開催
お前がどんなルールを宣言しても、私はなにもしません
ただお前が、黄金に釣られて、死ぬだけです
様々な呪詛毒を漂わせながら、呪い殺す
●呪われたキャスト
「ふむ、なにやらとてもめんどくさい状況ですね」
柔らかに揺れる桃色の髪。
小柄なその影、シノギ・リンダリンダリンダ(
強欲の溟海・f03214)は、遊園地に降り立つなりそう呟きました。
なにやら罠があるとかないとか。けれど、状況的に無視するわけにもいかない。
こういう状況は良くないのです。素晴らしい財宝を見つけたとて、その手前にあった落とし穴に落ちて命を散らす海賊は少なくないのですから。
「しかしまぁ、お姉様の頼みでしたらやらないわけにもいかないです。なんとかしましょうか」
もっとも、その落とし穴に落ちていないからこそ、彼女は生きて海賊を名乗り続けているのですが。
罠よりも気掛かりなのは、自分の海賊船で立派に……少々立派過ぎるほどに
海賊として成長する船員たち。
その中に、先に会ったグリモア猟兵の身内も居る事にちょ~~っとだけ負い目を感じるシノギは、張り切って歩を進めるのでした。
「さて、かなりワルいですよこれは」
そんなシノギが何処に来たかと言うと、遊園地全体に水を供給する貯水槽。
上部のハッチをこじ開けた彼女が流し込んでいるのは、指から滴る不穏な液体。
ずばり、毒でした。
数々の呪いや毒を浴びてきたシノギの中で生まれた極めて凶悪な呪詛毒。
これを、発覚が遅れるように遅効性に調整して遊園地全体に行き渡らせてしまおうというのが、シノギの恐るべき計画です!
気づいた時にはもう手遅れ。阿鼻叫喚になる『ワルの遊園地シーサイド』を思い浮かべて、シノギは自分のワルさに笑みがこぼれてしまいます。
所が、そんな彼女の足元がゆらりと揺れて。
「――ワルすぎだぁぁ!!」
「おおっ、貯水槽の中から。やりますね、シーサイド遊園地ならではのエンタメを感じますよ」
彼女の思惑通り、ドリームキングが水面から飛び出してきました!
「
水道毒物等混入致死罪はダメだろそれは! お客様を殺すのは、我が遊園地にたっぷり
Dを落としてもらってからだ!」
最強のキャストというのは伊達ではないのでしょう。
毒を流された水から出てきた割には元気なドリームキングが、若干ズレた観点からシノギの悪事を批判します。
とはいえ、彼がシノギのあまりにワルい行動を監視カメラで見て、思わずスカウトに来てしまったのは事実。
ぼんやりした見た目からは想像もできないほど俊敏に動く彼は、素早くシノギに強制契約書を叩きつけます。
「まあいい、そのワルさは我が遊園地で存分に発揮させてやろう。いいか? 来園直後に飲んだジュースで毒はまずい。もっとジワジワとだな……」
これでこのピンク頭もウチの従業員。
早速勝利を確信したドリームキングが、シノギに心構えを聞かせますが……。
「なるほど、こうですか?」
それに、思いのほかシノギは素直に従います。
――特に、やる事は変わらないのですから。
「おお? なんだ急にピカピカと……いや、なんだこの美しい輝きは
……!?」
『【
嫉妬の厄祭が開催されます。どうぞ存分にお戯れください】』
彼女であって彼女でない、機械的な宣言と共にシノギの身体が黄金へと変わります。
それは近づく物を魅了する呪われた黄金。
フラフラとシノギに近づくオブリビオンは、ゆっくりその呪詛に冒されていくのです。
「これは……まずい、やめ……」
「大丈夫、私は何もしません。一歩も近づいていないでしょう?」
恐るべきはその美しさ。
猟兵の言葉通り一歩も動いていない彼女に近づくのは、それに魅了されたドリームキングその人です。
シノギはただ立っているだけで……オブリビオンの身体はジワジワと、朽ちていくのでした。
成功
🔵🔵🔴
仇死原・アンナ
アドリブ歓迎
猟書家め…!
いかなる敵が待ち構えようとも全て屠り倒そうぞ…!
さぁ行くぞ…私は処刑人…!
オラ!さっさと壊れろよクソ遊園地がよオラッ!
バットを振るい観覧車の柱を何度も重量攻撃で叩きつけて
悪のカリスマと悪目立ちで敵を呼び寄せよう
ここで働く…?
…ペッ(ツバを吐き捨てる)
わかった…いいだろう…ただし…観覧車は貴様だがなッ!
敵を殴り暴力で体勢を崩して足を掴み捕縛し【大回転地獄車輪の刑】を発動
地獄の炎で包まれた敵を焼却しながら怪力でぶん回して
観覧車に目掛けて武器と化した敵を投げつけて地形破壊で観覧車を傷付けたら
バーサークで観覧車を攻撃し続けよう…!
オラ!はよ処刑されろよクソ観覧車がよオラッ!
●情熱のキャスト
根本的に、デビルキングワールドの流儀は猟兵にとって難しいものを含んでいるものです。
世界を越えてオブリビオンと戦い、あらゆる人々を守る素晴らしい志を持つ彼らですから、ワルを求められても困ってしまうというもの。
「猟書家め…! いかなる敵が待ち構えようとも全て屠り倒そうぞ…!」
この豊かな黒髪を揺らし決意を固める、仇死原・アンナ(地獄の炎の花嫁御 或いは 処刑人の娘・f09978)も立派な猟兵の一人。
普段はぼんやりした所もある彼女ですけれど、戦うべき敵を見定めたなら処刑人の矜持を胸に勇ましく戦うのです。
「さぁ行くぞ……私は処刑人……!」
いついかなる時も己が原点を忘れぬ誇り高き彼女。
きっと、悪事に手を染めねばならないこの戦いは過酷でしょう。それでも、彼女は臆することなくオブリビオンに立ち向かいます!
「オラ! さっさと壊れろよクソ遊園地がよオラッ!」
そんな彼女は、一瞬で遊園地に馴染んでおりました。
いつもの大剣から黄金のバットに武器を持ち換えた彼女は、物騒な言葉遣いと共に観覧車の柱を一心不乱に殴り続けるのです。
普通であればカンカンという金属音が響くところですが、重い純金製の武器とそれを見事に振り回すアンナの怪力によって、鈍く柱を痛めつける恐ろしい殴打音が周囲に響き渡ります。
すると当然……。
「ま、待てぇ~~! ワルいのは結構だが
観覧車を痛めつけるのはやめんか!!」
「来たな……待っていたよ王様さんよォ……」
泡を食った様子のドリームキングがすぐさま駆けつけて、必死にアンナを止めようとします。
大慌てのオブリビオンに対して、思惑通りのおびき寄せが成功したアンナはニッコリと。
どちらが悪者か、ちょっと不安になってくる構図でした。
とにかく、ドリームキングが現れたならワルい事をする理由もありません。
観覧車の破壊を中止したアンナにホッとしたようなそぶりを見せるドリームキングが、その本来の目的を語りだします。
「ふう……ヒヤヒヤさせおって。しかし中々見どころのあるワルさだ、是非ウチで働いてみる気はないかな?」
「……ペッ」
「えっ」
素晴らしいワルさを見せた相手の勧誘。
それに対するアンナの返答はくだらないと言わんばかりの唾でした。
「わかった……いいだろう……」
「お、おお! 素晴らしい、では早速……」
明らかに勧誘失敗の雰囲気から一転、アンナはオブリビオンの誘いに頷いてしまいました。
先の振る舞いに動揺しつつも、それを喜ぶドリームキング。
何という事でしょう、世界を守る英雄である猟兵が、悪しきオブリビオンの軍門へと降ってしまったというのでしょうか!?
「ただし……観覧車は貴様だがなッ!」
「な、なにぃ!」
勿論そんな事はありません。
これは最強のキャストであるドリームキングの隙をつくための演技。喜んでいたドリームキングのみぞおちっぽい場所へ、アンナの拳が突き刺さります。
思わず体勢を崩したオブリビオンを掴めば、アンナ必殺の
大回転地獄車輪の刑の準備は完了!
地獄の炎に包まれたドリームキングは悲鳴を上げる間もないまま、アンナにぐるぐると振り回されてしまいます。
そして、その勢いのままアンナが彼を放り投げるその先こそ……。
「アチチチチ! い、いや待て、この先はぁぁ!?」
哀れ炎に包まれた王様は、どうすることも出来ぬまま観覧車へと激突するのでした。
成功
🔵🔵🔴
エドゥアルト・ルーデル
なぁんて素敵な遊園地!テンション上がるなぁ~!
あの観覧車いいネ!早速機械室に突入でござる!壊すと思ったかヴァカめ!面白いもんがあるなら遊ばねば!
もっとアホ程高速回転するように改造でござる!モーターからリミッターを外せ!回転に敬意を払え!
これでブレインバイシクル完成の暁には全世界を踏み均してクリーンにしてやる!!
そんな事してたらドリキン氏と【スタッフ】が来る訳だが…拙者にいい考えがある!といい感じに説得して作業員にしますぞ
遊園地中にレールを張り巡らせるんだよ!そして爆速ジェットコースターに爆弾積んでおけば来園者に爆弾をプレゼントできるぞ!!
まあ完成したら拙者がドリキン氏の近くで起爆するんだが…
スピカ・ネビュラスター
へー、ここはデビルキングワールドみたいだね
(※デビルキングワールド出身)
なら、デビルキングワールド流にワルく行こうかな
とりあえず売店を襲撃してアイスを強奪して、それを食べながら観覧車に向かうよ
行列は無視して横入りしたら、零れたアイスで汚しながらくつろぐよ
でもこれはちょっとスリルが足りないかなー
ウィッチクラフトで観覧車を高速回転させちゃおうか!
あははっ、みんなの悲鳴が心地いいね!
王様が出てきたら
魔星に乗って空を飛びながら
遊園地スタッフごと『フォーリングスター』でやっつけちゃおう
そういえば禁軍が動いてるんだっけ?
デビルキングワールドの襲撃も企んでるみたいだけど
悪魔たちを舐めてるとヒドイ目に合うよ?
●超高速キャストたち
「へー、ここはデビルキングワールドみたいだね」
環を持った星のような球体に乗った少女が、アイスを舐めながら遊園地を見渡しておりました。
彼女の名前はスピカ・ネビュラスター(銀河の魔女・f31393)。
デビルキングワールドで生まれたこの魔女さんにとって、ワルい事などお手のものです。
既に売店を襲撃し、哀れなスタッフからアイスを強奪していた彼女の次の狙いは遊園地の中心にそびえる大きな観覧車。
試運転の為でしょうか、お客さんのように列に並んでいたスタッフたちを蹴散らしながら横入りしたスピカは、こぼれたアイスでゴンドラ内を汚すワンポイントワルを積み重ねつつ、くつろぎ始めます。
中々悪くはないけれど、ラスボスと称される魔女にとってはちょっと退屈。
一つ自分もお手伝いしてあげようかと思っていた彼女でしたが、ふと窓の外を見て気づきました。
「……なんか、勝手に速度が上がってない?」
「おのれの殻を破るのだ! モーターからリミッターを外せ! 回転に敬意を払え! その先にこそ“答え”があるのでござる~~!!」
スピカの気づきは正しく、その原因は機械室を占拠したエドゥアルト・ルーデル(黒髭・f10354)にありました。
素敵な遊園地にテンションを上げながら現れたこの男。迷うことなく観覧車に目を付けると、その運転を制御する機械室へと突撃していたのです。
それは、恐るべき巨大ブレインバイシクルの完成を阻止する為? そうではありませんでした。
「壊すと思ったかヴァカめ! 面白いもんがあるなら遊ばねば!」
むしろ、完成の暁には全世界を平らにしちゃうレベルにパワフルな、アグレッシブな回転を求めるエドゥアルト。
この髭に支配された機械室より過剰な回転を命じられた観覧車は、凄まじい異音を立てながら超高速回転を始めていたのです。
「あははっ、みんなの悲鳴が心地いいね!」
そんな事は知らないけど、上機嫌に笑うスピカ。
スリルが足りない所に来た素晴らしい高速回転に喜ぶ彼女は、阿鼻叫喚となっている他のゴンドラを眺めながらも自身のウィッチクラフトを用いて星の回転を加えていきます。
「回転率160%……! そうでござるよ観覧車! お前はやればできる子、最高の回転ですべてを巻き込むのだ!」
そうなると、今度は機械室でデータを見ているエドゥアルトが大興奮。
周囲の機器をハッキングして、観覧車の出力を強引に上げるのです。
こうして、エドゥアルトが回転を上げればスピカが喜んでそれを加速させ。
スピカが加速させれば、エキサイトしたエドゥアルトが更なる出力を引き出すという、同乗したスタッフからすれば地獄のサイクルが完成したのです。
さて、観覧車のゴンドラの殆どが悲惨な状態になり、唯一楽し気に降りてきたスピカとそれを迎えるエドゥアルトがハイタッチをしていた時。
「何をやっているんだお前らぁ! ああ、観覧車の駆動部分が完全にボロボロじゃないか!」
大慌てのドリームキングが猟兵たちの下へと現れます。
この観覧車は『ワルの遊園地シーサイド』の目玉とでも呼ぶべき代物。
如何に優秀なワルさを見せつけたからと言っても、それを壊されそうになった王様は多くのスタッフを連れ二人を捕まえに来たのです。
勿論、猟兵の側だって素直に捕らえられるつもりはありません。
スピカがその手に魔法の杖を握り、いざ戦いを始めようとした、その瞬間です。
「いい所に来た! この遊園地をより魅力的に、よりワルくするための! 拙者にいい考えがある!」
エドゥアルトがわざとらしいほどに満面の笑みを浮かべてオブリビオンたちに語り掛けたのでした。
「よーし、このレールはこっちに設置してっと……」
スピカが杖を振ると、巨大な金属製のレールがふわりと浮き上がります。
別の場所から設置場所を確認するオブリビオンスタッフがオーライと誘導する声に合わせて、大きなそれは丁寧に並べられていくのです。
別の所では、エドゥアルトがドリームキングとなにやら工事中。
トロッコのような頑丈で大きな乗り物を作っているようですね。
「これにですな? ぎっしりと爆弾を詰め込んで……」
「お客様をドカンか! 素晴らしい、ワルさと派手さが両立した我が遊園地の目玉になるぞ!」
エドゥアルトが提案したのは、この遊園地の象徴となるような新たなアトラクション……爆速ジェットコースターの建造でした。
先の観覧車で培った凄まじいスピードを活かしたコースターはお客様を乗せて園内を走り回り、最後には搭載された爆弾で壮大なフィナーレを迎えるのです!
「次はあのお城をぐるっと回るようにレールを敷こうか! レール班はボクに着いてきてー!」
強大なウィッチクラフトを扱うスピカの力で、ジェットコースターのレールは遊園地中にどんどん敷かれていきます。
気づけば、猟兵とオブリビオンの間にあったはずの垣根は消えていました。
皆、最高のジェットコースターを建造し、それに悲鳴を上げ爆散するお客様の顔を想像しながら、とても楽しそうに働いているのです。
「か、完成だ……これこそ我が園の新たな主役!」
「ふふ……試運転の準備はバッチリですぞ。さあ園長、どうぞ此方へ」
「スタッフの皆も乗ってね! ボクらは新入りだし、第一弾は譲るよ!」
そうして、とうとう完成した立派なジェットコースター!
エドゥアルトとスピカに見送られるオブリビオンたちは、達成感と期待を胸にコースターに乗り込みます。
「最高だ! この殺人的な加速、これだけでワルすぎるぞおお!」
その走りはまさに圧巻。
限界など知らない猟兵たちにプロデュースされたジェットコースターはぐんぐんと速度を上げ、スタッフたちを振り落としてしまうほどのまさに爆速で遊園地中を駆け巡ります。
まさに極悪、これぞ理想のワルい遊具と言う他有りません!
が、此処でドリームキングは気づきます。
このままだと、自分たちが大爆発に巻き込まれるのでは、と。
超高速で流れる景色の中、最強のキャスト故に一瞬目に入った光景を思い出します。
――とても良い笑顔で何かの
起爆スイッチを握ったエドゥアルトを。
「……だ、騙されたぁ!? まずい、早く降りねば……うおっ!?」
猟兵の企みにようやく気付いたドリームキングがコースターから降りようとするけれど、急に周りに何か大きな塊が降ってきて。
「途中下車は危ないのでおやめくださーい……まあ、悪魔たちを舐めてるとヒドイ目に合うって事だね!」
スピカが呼ぶ小隕石が走るコースターを囲むように降り注ぎ、オブリビオンは身動きが取れなくなってしまいます。
そして、とうとう……。
「ま、待て! あんなに頑張って作ったコースターだぞ!?」
「フィー……ヒー……ヒヒヒーッ! もう我慢ならんでござる!!」
恐ろしい笑いと共に、エドゥアルトが持つスイッチはぽちりと押され。
ドリームキングたちは、盛大な爆発に飲み込まれるのでした。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
フカヒレ・フォルネウス
【魔王国】アドリブ歓迎
ほほう。猟書家の魔の手がこの魔界にも及んでいたとは。
流石書架の王、慧眼ですね!
ですが、この地は僕たち悪魔の縄張りです。好き勝手させる訳にはいきません。
御意に、アルテミシア様。参りましょう、ユニさん!
禁軍猟書家が出る前に支配人を仕留めるとしましょう。
という訳で、焔白鮫の群れを召喚。
放火します。
フハハハハ! 燃えろ燃えろ、全て灰にしてしまいなさい!
というワルをアピール!
混乱にかこつけてユニさんが文字通り火事場泥棒しやすいよう、派手に立ち回りましょう!
出てきたドリームキングが召喚するスタッフと僕の焔白鮫、どちらが強いか勝負です!
複数合体で強化して、そのブレスで焼き払うのです!
アルテミシア・アガメムノン
【魔王国】アドリブ歓迎
ワルの遊園地。魔界に来てもらっても構わないですけれど、猟書家の根本を断つ一手となるならば是非もなし。フカヒレさん、ユニさん、やってしまいましょう。
『雷光の魔王軍』でLV体の巨神召喚です。
さあ、巨神さん達、遊園地を破壊してしまいなさい。
あの中心の観覧車を優先的に壊すのが良いですわね。
あら、ドリームキングさん、出てきたのですか?
それでは、巨神さん達、先にあちらを片付けてしまいなさい!
敵POWUCの勧誘催眠術は巨神の一人や二人が掛かっても大勢に影響ないでしょうが『悪のカリスマ』で対抗しておきましょう。
「めっ、ですわよ!」
わたくし自身への影響は『オーラ防御×結界術』で遮断です。
ユニ・バンディッド
【魔王国】アドリブ歓迎
魔王様にフカヒレさんが暴れてくれるなら、ボクは火事場泥棒だね!
【エスケープ】発動。狗盗の微風を発生させて回避率を底上げしつつ、お菓子や商品を盗っていくよ。盗んだものは収納の魔術カードの中へと詰め込み、次の狩場へ逃走。
あえて敵や味方の攻撃が飛び交う等の危険なコースを走るのもありかな。
だって、ボクのユーベルコードは避ければ避けるほど盗みや癒しの力が増すものだもん。
危険は自慢の視力で動きを盗んで先読み回避。味方を癒しつつ盗みの力が十分に増したなら収納の魔術カードをバラまいて、微風と共に範囲攻撃する様にみんな盗っちゃうね。強制契約書も避けるか盗って没収するよ。
●コラボレーション・キャスト
「こ、これはどうすれば
……!?」
さて、様々な猟兵の様々なたくらみによってすっかりボロボロとなってしまったドリームキング。
猟兵との戦いが終わるたび、律義に支配人室に戻っていた彼ですがなにやら様子がおかしいようです。
どうやらまた事件のようですね。彼が慌てた様子で見やる監視カメラのモニターを覗いてみましょう。
「フハハハハ! 燃えろ燃えろ、全て灰にしてしまいなさい!」
「これがまさしく火事場泥棒ってヤツだよね!」
「さあ、巨神さん達、遊園地を破壊してしまいなさい。あの中心の観覧車を優先的に壊すのが良いですわね」
「とうとう来おった……
三人同時!!」
そう、此度のワルどもは恐るべきことに、連携して遊園地を荒らし始めたのです!
あるところで火がつけられれば、敢えてその火を掻い潜るように走る少女が売店のお土産を根こそぎ盗んでいってしまいます。
そして、最も重要な観覧車の周りには単眼の巨大な怪物が暴れまわっておりました。
これはいけません。ワルい猟兵ならスカウトして優秀なキャストにしたくなるのがこのドリームキングの流儀でありますが、此処までされると遊園地が更地になってしまいます!
ドリームキングは決して一人でこの『ワルの遊園地シーサイド』を造ったのではありません。
今まで多くの殺戮キャストがデビルキングワールドでの悪行を夢見て作り上げた彼らの国。
それをこんな所で、悪鬼羅刹の猟兵共に壊されるわけにはいかないと、夢の国の王様は決意に満ちた表情で走っていきました……。
「猟書家の魔の手がこの魔界にも及んでいたとは。流石書架の王、慧眼ですね!」
一方、炎と暴力により壊滅状態の遊園地では、一仕事終えたイイ笑顔のフカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)が額の汗をぬぐっておりました。
巨大ブレインバイシクルという重要な設備の手始めに、自分たちの世界を狙うオブリビオンの審美眼の高さは評価できますが、悪魔として己の縄張りで好き勝手させるわけにはいきません。
しっかりワルく計画を食い止めようと張り切るフカヒレの横では、金糸を揺らす美女が穏やかに微笑んでおります。
「ワルの遊園地。魔界に来てもらっても構わないですけれど、猟書家の根本を断つ一手となるならば是非もなし、ですね」
此方の女性こそ、ドリームキングたちが狙うデビルキングワールドの7thKINGであるアルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)その人です。
彼女個人としては、殺戮キャストが攻めてくるとしてもデビルキングワールドの民の強さを……なによりそれを守る自分たちの強さを信じておりますが、魔界のみならず全世界を脅かす猟書家そのものを壊滅させる戦いと聞いたならば、しっかりと猟兵の勤めを果たす心づもりでした。
「ところでフカヒレさん。ユニさんはまだでしょうか?」
「大分壊して燃やしましたから……迂回ルートを通っているのかもしれませんね」
そんな彼らは、もう一人の仲間である悪魔を観覧車前で待っておりました。
柱が何本もひび割れ、崩れ落ちる寸前の遊具の前で仲間を待つ二人は、しかし敵地であるとは思えぬほどリラックスしております。
だって待ってるもう一人、彼女は……。
「待たんか小娘ェェ!! 盗んだものを返すのだ! そして我が園のスタッフになるがいい!」
「やーだよ! 引き抜きは上司に話を通してね!」
ドリームキングが投げつけてくる契約書をものともせず、その鮮やかな足運びは瓦礫も炎もするりとすり抜けて。
アルテミシアとフカヒレが待っていた三人目、ユニ・バンディッド(贋作の悪魔・f31473)は楽しそうにドリームキングと追いかけっこをしながら現れたのでした。
「あら、ドリームキングさん、出てきたのですか?」
さて、ユニが引き連れる形で現れたドリームキング。
その姿を認めたアルテミシアはちょっとした知人にでも会ったように軽やかな声で出迎えます。
とはいえ、彼女たちは猟兵とオブリビオン。出会ったのならすべきことは決まっています。
「それでは、巨神さん達、先にあちらを片付けてしまいなさい!」
「うおおおおお!?」
アルテミシアが号令をかければ、
単眼の巨神たちは遊園地への攻撃を中断し、足元のドリームキングを踏みつぶさんと足を振り下ろし始めました。
それを必死に叫びながら避けるドリームキング。物凄く焦っているような様子ですが、巨神の攻撃を受ける様子はない彼を見て、アルテミシアはおやと眉を上げました。
よくよく考えると、非常に素早いユニに振り切られることなく此処まで追ってきた彼です。最強のキャストという肩書は伊達ではないのでしょう、簡単に倒せるオブリビオンではなさそうです。
ですが、アルテミシアは一人でこの遊園地に来たわけではありません。
「魔王様相手に中々良い身のこなしだけど……こっちはどうするのかな!」
走り回るドリームキングに語り掛けながら、ユニがカードのようなものをバラまきます。
それは、彼女が遊園地を走り回る時に使用していた収納の魔術カード。
本来はオブリビオンへの攻撃に使うには一工夫必要なものですが……先の逃走中に
仕込みは終わっているのです。
「さーて――『当たり』はどれかな?」
「ッ、まさかさっきの契約書を!?」
ユニの言葉に、ドリームキングの表情はさっと変わります。
そう、先ほど彼がユニに投げつけていた強制契約書。その一部は、彼女に盗まれる形で魔術カードの中に納まっているのです!
猟兵にすら通ずる強力な契約魔術を自分で受けてしまえば、大きな隙を晒してしまうに違いありません。
この状況でそんなものを受けるわけにはいかないと、ドリームキングは風に乗って迫りくるカードから離れます。
が、そうして集中が途切れたら。
「しまっ、うわあああああ!?」
「ナイスキックですわ、巨神さん」
アルテミシアの指揮する巨神に、盛大に蹴っ飛ばされてしまうのでした。
吹っ飛ばされながら、ドリームキングはこれまでを思い返します。
全能計算域限界突破の先という、あんまりにもあんまりな立地で遊園地を作る事になった日。
案の定お客様など来るはずもなく、スタッフたちと涙をのんだ日。
巨大ブレインバイシクルという希望を得て、デビルキングワールドで大勢のお客様を殺戮する夢を抱いた日。
最初の話を繰り返すのであれば……ドリームキングは決して一人でこの『ワルの遊園地シーサイド』を造ったのではありません!
「そうだ……私の肩には遊園地すべての夢がかかっているのだ!」
目に闘志を燃やすドリームキングが、空中で体勢を立て直し、恐るべき脚力で空を蹴って猟兵たちの下へと戻ります。
何故そんな事ができるのか? 彼が最強キャストだからです。
「このままでは終わらんぞぉ!」
「おや、お帰りなさい」
アルテミシアに迎えられたドリームキングは、先ほど情けなく逃げ回っていた王様ではありません。
持てるすべてを費やしてこのワル共を部下にする決意が漲っておりました。此処までされてまだスカウトしたいのは、筋金入りという他ありません。
「出でよ自慢のスタッフたち! そして必殺の……勧誘催眠術!」
呼び出され整列するのは、ドリームキング直属の準最強スタッフたち。
そして、その頂点たる王様の必殺技、誰でもスタッフにしてしまう恐るべき催眠術が猟兵へと向けられます!
「めっ、ですわよ!」
「えっ?」
その催眠術は、アルテミシアにあっけなくかき消されました。
ドリームキングの渾身の催眠術より、アルテミシアの「めっ」に込められたカリスマの方が上。
残酷な現実が、そこにはあったのです。
で、彼自慢のスタッフたちはというと……。
「出でよ
炎の鮫嵐! そのブレスで焼き払うのです!」
「ス、スタッフゥゥ!?」
フカヒレのユーベルコードで纏めて焼かれておりました。
アルテミシアとユニが戦っている間も真面目にせっせと破壊活動をしていたこの男。
それまでの単調な作業から解放された喜びからか、とっても楽しそうにスタッフたちを焼き払っております。
「が、頑張れ! 負けるな、このままだと我らの夢の国が……!」
「おお、そうこなくては! 貴方のスタッフと僕の焔白鮫、どちらが強いか勝負です!」
ドリームキング側もどうにか持ちこたえようとはするのですが、100以上の鮫が合体して放たれるブレスの火力を前にどうすることもできず。
とうとう一人きりになってしまったドリームキングがガックリと項垂れると、それを優しく包み込む手が。
「完敗だ。最後は遊園地らしく頼む……!」
オブリビオンの最期の言葉に頷いた優しい巨神の一体がその手に雷と炎の魔力を込めて、思いっきり上空へと放り投げれば。
夢の国の王様は、大きな大きな花火となって遊園地の空に散るのでした。
成功
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第2章 集団戦
『ワルの遊園地のパレードキャスト』
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POW : 熱帯魚のパレード
戦闘力のない、レベル×1体の【熱帯魚の幻影達】を召喚する。応援や助言、技能「【アート】」を使った支援をしてくれる。
SPD : イルカのパレード
戦闘力のない、レベル×1体の【イルカ達の幻影】を召喚する。応援や助言、技能「【パフォーマンス】」を使った支援をしてくれる。
WIZ : オルカのパレード
戦闘力のない、レベル×1体の【オルカ達の幻影】を召喚する。応援や助言、技能「【存在感】」を使った支援をしてくれる。
👑11
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●悪魔たちのパレード
見事、ワルの遊園地最強のキャストであるドリームキングを打ち倒した猟兵達。
最強を倒したともなれば他に敵はなし、巨大ブレインバイシクルの象徴たる観覧車を完全に破壊していざ凱旋です!
そんな猟兵達を祝福するように、園内には華やかで楽し気な音楽が流れ始めます。
そう、それはまるで夢の国を彩るパレードでも始まるような……。
ガコンッ。
どこかで大きな音がしました。
まるで重い大きな扉が開くようなその音に猟兵達が振り向くと、そこにはたった今倒したはずのドリームキングの姿が!
いいえ、勿論本人ではありません。
よく見ればそれは、ドリームキングを模した大きな車。遊園地のパレードで使う華やかに飾り付けられたフロートと呼ばれるものです。
色とりどりのライトで飾り付けられた巨大ドリームキングの上には、人魚の姿をしたパレードキャストたち。
他にも様々な悪魔をモチーフにしたフロートに乗る彼女たちは、数百人はいるでしょうか?
一人一人が呼び出す幻影も合わされば、最早数え切れぬほどの規模となるパレードが、音楽に合わせて一矢乱れぬ行進を披露します。
そんな彼女たちの一人が猟兵を見つけると、クスリと笑い。
どうやら、この遊園地での戦いはもう少しだけ続くようです。
スピカ・ネビュラスター
最強が倒されたから、今度は数に頼るの?
やれやれ……数だけ出てきたって、どうにもならないってのにね
それにしても、あのオルカの存在感はちょっとうざいね……
ん-、ここは大技で行こうか
(手にする『魔界渾天儀【凶星】』を弄って、惑星直列を作り出す)
……『星天支配』
これが最高のアトラクション
阿鼻叫喚の天変地異だよ!
あははははは!
悲鳴を上げろ! 逃げ惑え!
パレードキャストもフロートも蹂躙するよ!
そしてこの遊園地を破壊して、巨大ブレインバイシクルの残骸にしてあげよう!
仇死原・アンナ
アドリブ歓迎
パレード…豪華だな…あぁいけない…見惚れちゃった…
いいだろう…この愉快なパレードを恐怖と混沌に貶めて盛り上げてやろうぞ…!
さぁ行くぞ!我が名はアンナ!処刑人が娘也!
てめぇ今こっち見て笑ったなおい?いい度胸じゃねぇかオラ!●すぞボケ!!!
【ここは地獄の一丁目】を発動し
周囲を地獄と化したら怪力でバットを振るい
敵群に悪のカリスマで恐怖を与えながら暴力と範囲攻撃で吹き飛ばしながら蹂躙してやろう…!
おめえら逃げたら地獄の炎で丸焼きだぞぉ…?
だから…逃げるんじゃねーよ!死ぬ気で戦えやオラッ!!!
まぁ…攻撃してきたらこいつで処してやるけどなぁ…?
ふぃーひひひ!オラ!●ね!●ね!●ねーーーッ!!!
●阿鼻叫喚の地獄絵図
ドリームキングは倒れ、ワルの遊園地シーサイドは見る影もなく荒れ果ててしまいました。
ですが、煌びやかなパレードに参列するキャストたちは、そんな事すら気にも留めず見事に息の合った行進を披露しております。
「パレード……豪華だな……」
そんな華やかなパフォーマンスに見惚れるのは、ついさっきまで気持ちよく遊園地を壊していたアンナです。
このような豪華なパレードなんて、ダークセイヴァーで見られるのは吸血鬼の領地くらいでしょうか。
その美しさに見とれてしまうアンナですが、彼女も誇りある猟兵。すぐに我に返って、ふるふると首を振ってから、ニタァっと口角を吊り上げます。
「さぁ行くぞ! 我が名はアンナ! 処刑人が娘也!」
そう、さっきまでの頼れる処刑人が帰ってきたのです。
そんなアンナの横で頷くのは、ちょっと呆れた様子のスピカです。
「パレードとしてはともかく、オブリビオンとしてはダメダメだよね。数だけ出てきたって、どうにもならないってのにね」
そう、そもそも猟兵たちはこの遊園地で楽しい時間を過ごしに来たのではありません。
禁軍猟書家の仕組んだ罠を踏みつぶし、長きにわたる猟書家たちとの戦いを終わらせるために来た彼女たちのやる事は決まっています。
「蹂躙してあげるよ、最高のアトラクションでね」
「いいだろう……この愉快なパレードを恐怖と混沌に貶めて盛り上げてやろうぞ……!」
さて、先に戦ったドリームキングが最強のキャストであったのは事実であり、パレードキャストたちは明らかに彼より弱いオブリビオンです。
ですが、それは彼女たちが無害であるという事ではありません。
「さあお客様! 先頭を行くシー・フロートから参りますのは雄々しきオルカたち! ダイナミックな彼らの泳ぎをご堪能ください!」
オブリビオンたちが綺麗に揃った動きで手を振れば、大きなオルカ……即ちシャチの幻影が次々に飛び出してまいります。
猟兵の鋭敏な感覚であれば、それらが戦力として有効な手段を持たない事は分かるでしょう。
「うーん、あのオルカの存在感はちょっとうざいね……」
問題になるのは、オルカたちが持つその存在感。
元々が巨大な肉食獣であり、オブリビオンたちのユーベルコードの力も得たそれは猟兵の胆力であっても無視しがたい威圧感を放つのです。
これをすり抜けてパレードキャストたちだけを狙うのは、中々に骨の折れる話になります。
その上、オブリビオンたちは巨大なフロートに乗って行進してくるのですから、あんまりオルカにかまけているとプチっと轢かれてしまいます!
と、そんな風に慌てるような者は此処にはおりません。
「てめぇ今こっち見て笑ったなおい? いい度胸じゃねぇかオラ! ●すぞボケ!!!」
バットを担いだアンナが、ショウに登場するヴィランのような荒々しい怒りを発するとともに、周囲の景色が一変します。
壊されていようとも、舗装されテーマパークの名残を残していた地面は、荒れ果てた焼けた土となり。
無くなってしまった遊具の代わりとでも言うように恐ろしい獄炎が噴き出すそこはまさに地獄絵図。
この地獄こそが、ただ前へと進み続ける者……即ちバットを振り回しながら突っ込んでいくアンナの背を押すのです。
「ふぃーひひひ! オラ! ●ね! ●ね! ●ねーーーッ!!!」
アンナの一部の台詞が不明瞭になってしまうのは、此処が
良い子の遊園地であった名残でしょうか。
周囲に恐怖を振りまく処刑人と化したアンナの勢いに気圧されて、オルカたちの動きはあっという間に鈍っていきます。
「さあて、どうしてあげようかな……?」
そんなアンナを前衛にしながら、スピカも指を空中へ踊らせてユーベルコードの準備をします。
スピカが指を動かすたび、彼女の傍で不思議に浮かぶ魔界渾天儀はひとりでにクルクルと。
やがてその回転はどんどんと加速していき……この遊園地そのものが大きく揺れ始めました!
「こ、これは、何が起こっているんですか!?」
「う、うわぁ! フロートが!」
「あははははは! 阿鼻叫喚の天変地異だよ! 悲鳴を上げろ! 逃げ惑え!」
混乱するオブリビオンたち、揺れに耐えきれずフロートから転げ落ちた者はまだ幸運でしょう。
大きな揺れは地割れを引き起こし、フロートごとキャストたちを奈落の底へと呑み込んでいってしまいます。
オルカの存在感もこの遊園地全体を揺らすほどの巨大な力相手ではその力を発揮できず。
キャストたちが斃れるにつれて、彼女たちのユーベルコードで存在を保っていたオルカたちも消えてしまうのです。
「よぉし、地割れで●にたくない奴は並べ! 優しぃく炎に放り込んでやるからさぁ……!」
あっという間に大混乱に陥る遊園地の中。
ただ猟兵だけが元気に動き回っております。
悪い笑みを一段と深めるアンナがバットを振るえば、吹き飛ばされたオブリビオンは炎の中へ飲み込まれてしまい。
「じゃあボクはその間にこの遊園地を破壊して、巨大ブレインバイシクルの残骸にしてあげよう!」
同じく心底愉快そうに笑うスピカがまた指を一振りすれば、遊園地の象徴であった観覧車が大きく揺さぶられ、ビキビキと柱へヒビが入っていくのでした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
メーア・トロプフェン
一番強いの倒しちゃったけど、やっぱりこのまま帰してはくれなさそう?
随分沢山来ちゃったなぁ。
数が多すぎて数えきれないや。
それにしても見上げるくらいのでっかい車!
派手にするためにライトが飾り付けられてるって事は電気通ってるって事かな?
それならボクにとってはやりやすい環境かも!
UCコンバート:エレクトロンで車の中に隠れちゃえ!
車の中を通りながら敵の近くに来たら飛び出してそのままヨーヨーを振り回して近くに居る敵を一気に片付けて行くよ!
近くの敵を片付けたら捕まらないようにまた空中機動、そのまままた車の中に隠れちゃえ!
何度も繰り返していけば確実に敵の数は減らして行けるんじゃないかな?
シノギ・リンダリンダリンダ
おや、なんですか。変なバクを倒したお祝いでしょうかね?
なかなか派手で楽しいパレードですね
【強欲の龍脈】で1体の黄金龍を召喚
全ての欲を吸い出す黄金龍。特にデビルキングワールドなんて、欲に塗れた世界でしょう
負の欲、さぁどんな威力になるでしょうかね
デビルキングワールドがふがいなくても問題はないです。私がいます
私一人で世界全ての強欲を賄ってもいいでしょう
強欲の塊のような雷撃を放ちながら、パレードを盛り上げましょう
敵が多いということは、それだけ当たりやすいということです
あぁ、ついでに観覧車。ブレインバイシクルの車輪でしたっけ?
あれも破壊しておきましょうか
世界を跨ぐ船は、シャニムニーだけで十分ですよ
●雷
さて、猟兵がパレードキャストを蹴散らそうとも、彼女たちの乗るフロートは次から次へと現れます。
ドリームキングこそ倒しましたが、巨大ブレインバイシクル完成の阻止のために、この地のオブリビオンをすべて倒さねばならない猟兵にとっては中々骨の折れる戦いが続きそうです。
「おや、なんですか。変なバクを倒したお祝いでしょうかね?」
「随分沢山来ちゃったなぁ。数が多すぎて数えきれないや」
とはいえ、その程度でへこたれるほど猟兵たちは
やわではないのです。
呑気な感想と共にパレードを眺めるシノギと、敵の数の膨大さを平然と受け入れるメーア。
この二人も、猟兵の責務を果たす為堂々とパレードに挑んで……。
「それにしてもでっかい車! 近づいたらもっと迫力あるのかな?」
「それもいいですね。なかなか派手で楽しいパレードですから、ちゃんと見ておきましょうか」
おりませんでした!
二人は完全にパレードを見る気満々になっており、てこてことパレードへ近づいていきます。
「おや、お客様が来ましたよ! イルカさんたち、どうか彼女たちを楽しませてあげてくださいね」
そんな二人に気を良くしたのか、オブリビオンも楽しそうにユーベルコードを使い、イルカたちの幻影を呼び出します。
幻だからこそ地中も空中も構うことなく泳いでしまうイルカたちは、優雅なジャンプから始まる一糸乱れぬパフォーマンスを始め、猟兵たちの目を楽しませるのです。
華麗な動きを披露するイルカに対して、律義に拍手をする二人。
そんな彼女たちを見て、オブリビオンはニヤリと笑みを浮かべます。
そう、この遊園地はワルの遊園地。猟兵がパフォーマンスに見とれている間に、フロートのエンジンを温め、一気に撥ね飛ばしてしまおうという恐ろしい計画が進行中でした!
「本当に派手だねぇ。派手にするためにライトが飾り付けられてるって事は電気通ってるって事かな?」
「え、もしかしてそういう分析の為に近づいたんですか?」
ですが、猟兵だって遊んでいる訳ではありません!
メーアがパレードに近づいたのは、フロート車の造り……即ち戦場を知り、自分の戦いに活かす為のものでした。
シノギは違います。単純にパレードが見たかったのです。
「それじゃあ始めようか! 海賊のお姉さんは離れててね!」
さて、メーアがフロートに使われる電気に注目した事には当然理由があります。
いよいよスピードを上げ始めたオブリビオンたちに対して、なんと自分から突っ込んでいく彼女の身体に段々と変化が現れます。
メーアが持つユーベルコードの名は、コンバート:エレクトロン。己の身体を電子の集合体へと変えてしまうものであり……。
「あれっ!? 今撥ね飛ばしたお客様は何処へ……!」
「――此処だよ!」
その身体は、物理的な攻撃を受け付けないのです!
通電するフロートに溶け込むように入り込んだメーアは、そのままフロート上で驚いているオブリビオン達の傍に現れると、振り回すヨーヨーで一気に倒してしまいます。
勿論、オブリビオンだってそれを許すつもりはありません。フロートに乗った
お客様を降ろすべく周囲を囲みます。
「そう来るなら……
空中なら捕まらないよね!」
しかし、今のメーアは稲妻そのもの、非常に軽いのです。
空中へと跳び上がる彼女を捕まえられるものはなく、皆メーアに振り回されるばかり。
どうにか彼女を捉えて捕まえようとする頃には、もう次のフロートの中へと入りこまれてしまうのです。
「おお稲光がピカピカと。派手にやってますねあちらも」
それを遠くから眺めるのは勿論シノギ。
メーアの言葉通りに一度下がった彼女ではありますが、このまま眺めているのも暇です。
そう言う訳で、シノギもひと仕事しようとつま先で地面をコンコンと。
叩くのは、その更に下に流れる力の流れ……龍脈と呼ばれるものです。
そこから生まれたのは、小さな一匹の龍。
ですがそれはその場の
餌を食べてどんどんと大きく、暴力的な威容へと成長していきます。
「全ての欲を吸い出す黄金龍。特にデビルキングワールドなんて、欲に塗れた世界でしょう」
シノギの言葉通り、この遊園地に溢れる欲を貪り続け成長する黄金龍。
十分な力を蓄えた龍の口元からは、バチバチと凄まじい勢いの雷が漏れ始めます。
「メーア様もあの調子なら雷撃を受けても平気でしょうし……フルパワーで行っても大丈夫ですよね」
既にオブリビオンを屠るに十分な力を得た龍へと、海賊は更なる贄をくべ続けます。
それは、彼女自身の尽きること無い強欲。シノギ自身こそ、
強欲の龍脈と呼ぶべき強欲の化身なのですから。
「車輪らしい観覧車も吹き飛ばしてしまいましょう。世界を跨ぐ船は、シャニムニーだけで十分ですよ」
やがて限界を超えて蓄えられた雷撃が龍の口から放たれて。
オブリビオン達は、回避しようとする暇すらなくその圧倒的な力に飲み込まれていきます。
そして、最後に残るのは……。
「もー! ビックリするから一言言ってよー!」
「失礼しました、ちょっと遠くなってて声が届くか自信無かったんですよね」
電子の身体で雷撃を受け流したメーアだけが、元気に飛び跳ねておりました。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エドゥアルト・ルーデル
わぁいフロート車!拙者フロート車だーい好き!!
【幻影】とか見てる場合じゃねぇ!早速フロート車に乗り込もうぜ!車でござろう?なら飛ばすっきゃないじゃん!
だが今のこいつじゃもっさいスピードしか出ない…ならばどうする!
お前に命を吹き込んでやる!エンジンにちょっち細工を凝らせば馬鹿みたいに加速し続ける爆速フロート車の誕生ですぞ!
園内を破壊しながら進む…これこそ悪魔のパレードにふさわしい…いかん!落っこちてたキャストが前に!危ない!!くお〜!!ぶつかる!!ここでアクセル全開、インド人を右に!
残ったキャストを振り落としもう落ちてたキャストを華麗なドリフトで轢き飛ばしながら本日のプログラムはお終いでござる
●ラストフロート
猟兵たちの容赦ない活躍で、今度こそ遊園地は壊滅状態です。
では、オブリビオンたちもまた、全滅してしまったのでしょうか?
なんと逞しい事に、そして猟兵たちには厄介なことにまだ生き残りはいたのです!
ただし……。
「わぁいフロート車! 拙者フロート車だーい好き!!」
エドゥアルトに乗っ取られたフロート車が一台きり、ですけれど。
「でゅふふふ、安全性と将来性と耐久性と夢と希望を犠牲にチューンアップしたこのエンジン! これよこれ! この馬鹿みたいな加速が最高なんだよなぁ……」
玄人ぶって語りだすエドゥアルトの操るフロート車は確かに猛スピードを出しています。
この圧倒的速度によって、他の猟兵たちが操るユーベルコードから逃げきっていた訳ですね。
ですが、大いなる力は時として犠牲を強いるもの。
「お、お客様! おやめくださいお客さ、ああぁぁぁ~~~……」
「おっとまた一人脱落者ですな! お前らは着いてこれるか? 拙者の生きる世界のスピードに……!」
具体的に言うと、爆速フロートがぶつかった遊具は粉砕され、同乗していたキャストはドンドンと振り落とされておりました。
本当にスピード以外のあらゆるものを犠牲にした走りですが、それを運転する張本人はこれぞ悪魔のパレードとご満悦。
とっても楽しそうに暴走を続け、その犠牲となって遊園地は荒廃していくのです。
ですが、楽しい時間にも終わりの時が来ます。
「いかん! 落っこちてたキャストが前に! 危ない!!」
楽し気にドライブを続けていたエドゥアルトの目に映るのは……なんと、進行方向で動けなくなった、振り落とされたキャストです!
勿論、他にもそういうオブリビオンは一杯居りました。髭の視界に入ってなかっただけです。
「くお〜!! ぶつかる!! ここでアクセル全開、インド人を右に!」
『ハンドル』が『インド人』になるほどに字が汚い……もとい、瞬間的に滑舌が悪くなったエドゥアルトがハンドルを右に切りながらフロート車の制御を試みます。
が。
「あ、やべ」
そのハンドリングは間に合わず、フロート車は残り全てのキャストを振り落としながらドリフトし、落ちていたキャストも吹き飛ばしてしまいました。
そしてそのまま、最後のフロート車は巨大ブレインバイシクルの車輪たる観覧車に突っ込んでいき……。
「――うむ、本日のプログラムはお終いでござる!」
完全崩壊する遊園地の瓦礫に飲まれ、いつの間にか立っていたのはデビルキングワールド。
流れでオブリビオンが全滅した事を悟ったエドゥアルトは、腕組みをして勝利宣言をするのでした。
大成功
🔵🔵🔵