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翠玉の姫君が見遣る星

#スペースシップワールド #ブルーアルカディア #戦後 #プリンセス・エメラルド


●グリモアベースにて
 スペースシップワールドを狙う猟書家にしてクリスタリアンの最長老、プリンセス・エメラルド。猟兵の活躍により、かつて彼女は配下である猟書家の大半を失った——の、だが。
 惑星なきスペースシップワールドにおいて長きに渡って暗躍し、膨大な数の「帝国継承軍」を編成することに成功したようなのだ。
「猟兵さん、スペースオペラワールドに乗り込もうとしているプリンセス・エメラルドを倒して欲しいんだよ!」
 開口一番、佐伯・キリカ(陽気に元気・f00963)が告げる。
「プリンセスを倒すためには旗艦『ソング・オブ・オーンブル』の内部に入り込む必要があるんだけど、その前に帝国継承軍の誇る最強戦力『闇の騎士』を突破して欲しいんだよ! わたしが転送した先にいる闇の騎士は——」
 キリカが告げた名は『惑星ペトラー』。その名の通り、惑星のような姿をしたオブリビオンだ。
 このペトラーが用いる攻撃は二種類。
 一つ目は、凄まじい速度で飛ぶ人工物の残骸を戦場にまき散らし、出口が一つしかない迷路を発生させる攻撃。この迷路は相当な硬度を持っているようだ。
 二つ目は、自身に含まれた膨大な量の鉱物から浮遊兵器の群れを創造し、光線や突進、自爆をさせることで一時的に相手の動きを封じる攻撃だ。
 加えて、身体を巨大化して吸い寄せ、噛みつくことで生命力を奪い回復する手段も持っている。
 また、ペトラーが従えるのは大量の艦隊と、プリンセスが洗脳した超巨大宇宙生物「クエーサービースト」の群れ。ペトラーはその圧倒的優位を利用して先制攻撃を放ってくるうえ、大量の配下による攻撃まで被せてくる。
「とってもとっても強敵だけど、ペトラーを撃破できればプリンセスの乗る旗艦の座標を割り出せるんだよ!」
 座標を割り出した後、旗艦まで攻め込んでプリンセスを倒せさえすれば、帝国継承軍を束ねる大義名分が無くなる。さらにクエーサービーストはプリンセスの洗脳から解放されて暴れまわるというから、おそらく帝国継承軍は瓦解することだろう。
「向かう先にいるのは強敵だらけだけど……猟兵さん、スペースシップワールドのこと、頼んだよ!」
 グリモアを手に、キリカは意気込んだ。


雨音瑛
 プリンセス・エメラルドとの最終決戦です。
 2章以降、開始時に断章を記載します。

●第1章
 『惑星ペトラー』が先制攻撃を仕掛けてきます。
 ボス戦ですが、ボス敵に加えて大量の艦隊とクエーサービーストの群れも攻撃を被せてきます。
 このボス敵を倒すことで、猟書家『プリンセス・エメラルド』の乗る旗艦漿船「ソング・オブ・オーンブル」の座標を割り出すことができます。

●第2章
 ボス戦です。開始時に断章を記載します。

●第3章
 猟書家『プリンセス・エメラルド』との戦闘です。開始時に断章を記載します。
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第1章 ボス戦 『惑星ペトラー』

POW   :    星の晩餐
自身の身体部位ひとつを【超重力で対象を吸い寄せる、惑星規模】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    星の衣《デブリ》
戦場全体に、【秒速Lv×1kmで乱れ飛ぶ人工物の残骸片】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
WIZ   :    マテリアルスウォーム
【自身に埋蔵されている膨大な量の鉱物】から【創造した、人間と猟兵を狙う浮遊兵器の群れ】を放ち、【Lv×100体の光線・突進・自爆の大攻勢】により対象の動きを一時的に封じる。
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ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎

「諦めの悪い姫君だな…(嘆息)何度でも駆逐し撃滅する」
『アストラル・エレメント・トランスフォーメーション』でファンネルビット/シールドビット/リフレクタービットを創造して展開し猟兵達との連絡と連携を取りながら音声と映像で状況と事態を把握しながら敵の攻撃に空間飛翔して避けつつ攻撃が可能な機会にはレーザービームとリニアロングボウで攻撃を仕掛け、透明化し視聴嗅覚を阻害しながら的確に敵の数と状況を把握して適切な戦略と瀬報を計算して実行します。

他にも必要な状態情報を収集し要望には可能な範囲で応対して、適切な変態や変化をして応対します。
「宇宙害星も宇宙巨獣も総ての外敵を駆逐する」


天日・叶恵(サポート)
私なりの、お狐さまの矜持としてささやかなお願いがあればついでで積極的に叶えたいです
例えば、探しものを見つけたり、忘れ物をこっそり届けたり、道をこっそり綺麗にしたり、といったものです
それ以外では、オブリビオン退治に必要であればできるだけ違法ではない範囲でお手伝いしたいと思いまーす

戦闘については、昔は銀誓館学園で能力者として戦っていたので心得はありますー
補助や妨害といった動きが得意ですねぇ
あとは、白燐蟲へ力を与えて体当たりしてもらったり…術扇で妖力を込めたマヒ効果の衝撃波を出したり、でしょうか?

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行為はしません。



 星の海に身を躍らせたティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)は銀の瞳を細め、やや無感情に嘆息を漏らした。
「諦めの悪い姫君だな……」
 ティティスの言葉が示すのは、この戦場では未だ見えぬ猟書家『プリンセス・エメラルド』。代わりとばかりに居座っているのは、禍々しい輝きを放つ『惑星ペトラー』、そして大量の艦隊とクエーサービーストの群れだ。
 惑星ペトラーと猟兵たちの間にデブリが舞い、形を成す。そうして出来上がったものを見て、天日・叶恵(小さな神社のお狐様・f35376)は口元に手を当てた。
「とっても頑丈そうな迷路ですねー」
 どこかのんびりとした口調で、灰色の瞳を瞬かせる叶恵。
 問題ないと言わんばかりに、ティティスは口早に詠唱をする。
「幽魔月精は機械身体、幽魔月精の機械魂魄」
 ティティスの身体、その一部がエネルギー体となり、ファンネル、シールド、リフレクターのビットに変じた。ティティスは一部のビットを先行させ、叶恵の方を見遣る。
「私が先行する。ビットを追跡すれば、私の経路が解る」
「ありがとうございます。ペトラーさんのところまで行ったら、援護はお任せくださいねぇ」
 ティティスは軽く頷き、飛翔を開始した。同時に一部のビットを先行させ、迷路のマッピングを行う。そうして弾き出した最短経路に沿って移動しつつ、ティティスは後続のビットを自身に追随させる。
 叶恵とティティスの行く先が、開けてきた。二人の視界に映るのは迷路の出口、そして艦隊とクエーサービーストの群れだ。
 叶恵は術扇を開き、ティティスの前に出た。
「ここはお任せください。ティティスさんは惑星の方をお願いしますー」
「了解、ここは任せる。敵は私たちを包囲するように展開しているようだ」
 ティティスは自身を透明化し、敵軍の配置を伝えた。
「なるほど、それなら好都合です。——さあ、行きますよ」
 白く光る蟲の群れが、叶恵を中心に放たれた。叶恵は続けざまに術扇を振るい、衝撃波を放つ。
 白燐蟲が接触した艦隊とクエーサービーストの移動速度が低下してゆく。まるで攻撃対象を見失ったかのように、ひどく緩やかな速度だ。そこへ衝撃波が到達するや否や、敵軍の動きは完全に止まった。
 白燐蟲の接触によって視覚と聴覚を奪われたところに、麻痺の力を付与された衝撃波を受けたのだ。
「こういうのは得意なんですー」
 かつては銀誓館学園で能力者として戦っていた叶恵だ、戦いの心得は充分にある。
 好機と見たティティスは、構えたアームドフォートレスダブルキャノンとリニアロングボウの照準を惑星ペトラーへと定めた。
「外敵は総て駆逐する」
 艦隊とクエーサービーストをも巻き込んだ光線が、惑星ペトラー目がけて一直線に描かれる。
 無数の敵が弾けるように消滅し、惑星ペトラーに光線が到達するまではほんの一瞬。
「何が相手でも、何度でも駆逐し撃滅するだけだ」
 ティティスがそう呟き終えるが早いか、惑星ペトラーにはレーザーによる巨大なクレーターが生まれていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。



 艦隊とクエーサービーストの群れの奥に座するオブリビオン『惑星ペトラー』。それを見据えるは、一体のキャバリア。赤と黒が禍々しく蠢くペトラーとは対照的に、白と青の鮮やかなカラーリングをしている。
「惑星ほどの巨大な存在が相手となれば、アクアの出番だな」
 キャバリア「アクアブループラチナⅡ」に騎乗するアス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は、静かにつぶやいた。
 突如、宇宙空間に浮遊していたスペースデブリが凄まじい速度で集まり、ものの数秒で巨大な迷路を形成した。
 アスはキャバリアの手で迷路の壁面を軽く叩いた。アス専用にチューニングされた機体は、自身の手足同然に動いてくれる。伝わる振動から、迷路は相当の硬度をもっていることがわかる。
「馬鹿正直に迷路を抜ける、というのも手だろうが、ここは——」
 アスは口角を上げた。
「このまま……突っ込む!!」
 やや前傾姿勢で、キャバリアを加速させるアス。キャバリアの装甲には傷ひとつつかず、迷路の壁面を大破させる。それを幾度も繰り返し、壁を全て突破する。
 アスの操るキャバリアは迷路の壁面を破った速度そのままで艦隊とクエーサービーストの群れを巻き込み、弾き、消滅させてゆく。
 やがてアスの視界に入る、赤と黒の惑星。白と青のキャバリアはいっそうの加速を見せる。
「——そこだ!」
 機体の体当たりを真正面から受けたペトラーは、あまりの衝撃に後退する。その表面に無数の亀裂が見えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

風雷堂・顕吉(サポート)
アドリブ連携可

約100年前、ダークセイヴァーの人類敗北以来、ヴァンパイアとの死闘を細々と繰り広げてきたダンピール、それが俺だ。
ヴァンパイアを狩るため、あるいは次に狩るべきヴァンパイアの手掛かりを得るためにここにいる。
【世界知識】ダークセイヴァー世界の大抵のヴァンパイア相手ならそれがどのような血族かは知っているし、知らなくとも【情報収集】の伝手はある。
それ以外の世界については物珍しそうに振る舞うことになる。すぐに慣れるだろう。
ダークセイヴァーとスペースシップワールド以外の世界は日差しが強すぎるので、サングラスを着用する。

戦闘は剣士の動きだ。
次に参加する猟兵が戦いやすい状況を作ることも多い。



 ダンピールの妖剣士はサングラスを外し、物珍しそうに赤い瞳を瞬かせた。
 此度の敵は『惑星ペトラー』に加え、艦隊とクエーサービーストの群れだという。ダークセイヴァーで数多のヴァンパイアを相手にしてきた風雷堂・顕吉(吸血鬼ヴァンパイア狩人ハンター・f03119)にとっては、見慣れぬ存在だ。
「……成る程な」
 顕吉が敵の勢力をだいたい把握したところで、ペトラーが浮遊兵器の群れを放った。浮遊兵器は、どれも顕吉に狙いを定めている。
 顕吉は小ドラクリヤ公と銘打たれた刀を抜いた。
 光線は直進のみ、ならば刀身で弾くだけ。
 自爆のために突撃せんとする兵器の動きは単純だ、こちらは自爆に先んじて破壊すれば良いだけ。
 ついでに艦隊とクエーサービーストの群れを斬り伏せれば、無駄なくペトラーの元まで移動できる。
 剣光は流星がごとく、幾度も閃いた。
 気付けば、ペトラーの放った浮遊兵器は一つ残らず消滅していた。顕吉とペトラーの間に展開していた艦隊とクエーサービーストの群れも数えるほどだ。
 刀の切っ先をペトラーへと向ける顕吉。そのまま微動だにせず、数十秒ほど経過しただろうか。
 顕吉は姿を消し、直後、ペトラーまで数歩というところに現れた。一瞬で距離を詰めたのだ。すかさず顕吉は鉄塊の如き鎧砕きの刀を突き立てる。その力加減、位置、角度——全てが最適に行われた結果、ペトラーの表面を走る亀裂がいっそう増えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

パウル・ブラフマン
どもー!エイリアンツアーズでっす☆
帝国の残党共のお片付けに来たよ!
んで、今回のお相手が…星ィ!?

■先制対策
愛機Glanzに【騎乗】したまま
【第六感】を研ぎ澄ませて敵の初撃に備えるね。
浮遊兵器が射出されたタイミングを見計らって―UC発動!
鍛えあげた【運転】テクで超速走行して、直撃を免れたいな。

さっき兵器が出てきたのってこの辺だったよね?
特定した射出口に向けて、素早く展開したKrakeの銃口を向けよう。
その物騒なお口に、ぜーんぶお返ししちゃおっか☆
全砲【一斉発射】ァ!!

星内の鉱物を丸ごと消し飛ばせるように
ダメ押しの【誘導弾】も同時に放っておくね。
内部で着弾次第、爆発して木っ端微塵にできますように♪



「どもー! エイリアンツアーズでっす☆」
 白銀の宇宙バイクが戦闘機エンジンを唸らせ、戦場に到着した。武骨なフォルムと艶やかな蒼き光線を纏った宇宙バイクの名はGlanz。宇宙バイクのライダーは、パウル・ブラフマン(Devilfish・f04694)だ。
 戦場を把握すべく周囲を見回したパウルは何度か瞬きし、
「星ィ!? これが今回のお相手ェ!?」
 目を見開いた。そう、今回の敵は巨大なオブリビオン『惑星ペトラー』。そして艦隊とクエーサービーストの群れ。
「何が相手でもやるしかないよね♪ 帝国の残党共のお片付けに来たんだし☆」
 宇宙バイクに乗ったまま、パウルはペトラーを注視する。
 パウルの第六感が告げたタイミングで、ペトラーから浮遊兵器の群れが射出された。光線を放ち、突撃し、自爆しようとする兵器を、パウルは超速走行でかいくぐり、防ぐ。艦隊とクエーサービーストの群れも凌いだ後は、触手の表面に装着した固定砲台Krakeの狙いを定める。ペトラーの表面、浮遊兵器が射出されたあたりに。
 砲台のエネルギーは充填済み。その源はペトラーが放った浮遊兵器の攻撃だ。
「今度はこっちの番だね♪ その物騒なお口に、ぜーんぶお返ししちゃおっか☆ いっくよー……全砲一斉発射ァ!!」
 砲撃に加え、同時に発車した誘導弾は兵器の発射口に吸い込まれるように消えていった。
 数秒ののち亀裂が広がり、光が漏れ——ペトラーは木っ端微塵に消し飛んだのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『雲と在るもの』

POW   :    母なる雲海と
【自身の魔力で支配下に置いた雲海の雲】と合体し、攻撃力を増加する【電撃魔術】と、レベルm以内の敵を自動追尾する【封印魔術】が使用可能になる。
SPD   :    湧き出づる気象
自身の【気象操作魔術により操作されたあらゆる気象】をカード化する。【カードを破る】だけで誰でも行動回数を消費せず使えるが、量産すると威力が激減する。
WIZ   :    天候使い
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
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 猟兵たちの前に、巨大な漿船が見えて来た。漿船の名は「ソング・オブ・オーンブル」——プリンセス・エメラルドが搭乗する、数多くの漿船の亡骸を集めて新造された旗艦だ。
 この漿船に乗り込み、プリンセス・エメラルドを撃破すれば大軍勢を瓦解させられる。猟兵たちが漿船に肉薄しようとしたその時、小惑星ほどはあろうかという巨大なオブリビオンが立ち塞がった。
「あなたたちは『猟兵』という存在ですね。ここから先に進むには、私を倒すほかありませんよ」
 杖を手に、冷たい視線を向けるオブリビオンは『雲と在るもの』。クエーサービーストを餌としたことで、ここまで巨大化したようだ。
 プリンセス・エメラルドの元へ向かうには、雲と在るものを撃破するほかないだろう。
パウル・ブラフマン
相変わらず帝国がやってるコトはクソだな。
境遇に親近感は沸くけど、同情はしない。

少し無茶させるよ、Glanz―…UC発動!
どんな嵐も乗り越えてきた
オレの【運転】テクで魅せてあげるよ♪

【弾幕】を展開して敵の眼を眩ませながら
フルスロットルで一気に死角に回り込み
Krakeから『作成されたカード』に向けてネット弾を射出。
カード保護されちゃったね~、これじゃ簡単に破けないんじゃない?
朗らかに【挑発】して
敵がヤケになって量産したらこっちのモノ。

隙を見て敵の耳穴に照準を定め
【誘導弾】を内部に送り込み、頭内で爆破を試みるね!
敵の両耳聴覚がまともに使えなくなるだけでも御の字かな。
口が開いたらそっちにも【砲撃】を。



 青年の顔から、一瞬だけ普段の笑みが消えた。
「……クソだな」
 それは『雲と在るもの』ではなく、帝国が行っていることに対しての言葉だ。
 親近感こそ沸けど、同情すべき相手ではない。パウル・ブラフマン(Devilfish・f04694)は意識を切り替え、愛機に額を軽く当てた。
「少し無茶させるよ、Glanz―……」
 顔を上げ、変形した宇宙バイクのギアを上げる。信じられない速度で容易く操縦しているように見えるが、どんな嵐でも乗り越えてきたパウルだからこその運転テクニックだ。
 次いで弾幕を展開して敵の視界を眩ませ、バイクをフルスロットルへ。そのまま一気に相手の背後へと回り込み、固定砲台Krakeから弾を射出する。
「あらら、これじゃ簡単に破けないんじゃない? どうするのかな〜?」
 射出したのは、ネット弾。朗らかに告げるパウルが挑発するように周囲を飛び回れば、獣は不快そうに新たなカードを出現させた。その枚数たるや、軽く十枚は超えただろうか。
「それならば、別のカードを使えば良いだけです」
 パウルの再び固定砲台の照準を耳穴へと定める。カードが破られる前に放った誘導弾は、雲と在るものの頭部内で弾けた。
 口や鼻、耳から大量の煙が吹き出し、獣の巨体が大きく揺れる。これでしばらくの間、聴覚はまともに機能しないだろう。雲と在るものの身体が弛緩し、口が大きく開く。
「さ、おまけだよ!」
 と、パウルはもう一度砲撃を加えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニノン・トラゲット(サポート)
『容赦なんてしませんから!』
『アレ、試してみちゃいますね!』
未知とロマンとお祭りごとを愛してやまない、アルダワ魔法学園のいち学生です。
学生かつ魔法使いではありますが、どちらかと言えば猪突猛進でちょっと脳筋っぽいタイプ、「まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります!」の心で広範囲への攻撃魔法を好んでぶっ放します。
一人称はひらがな表記の「わたし」、口調は誰に対しても「です、ます、ですよね?」といった感じのあまり堅苦しくない丁寧語です。
基本的にはいつも前向きで、ネガティブなことやセンチメンタルっぽいことはあまり口にしません。
その他の部分はマスターさんにお任せします!


ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎

「漿船の亡骸を集め新造旗艦か…駆逐し撃滅して悉くを滅却する」
周辺の猟兵を確認しながら『アストラル・エレメント・トランスフォーメーション』でファンネルビットを創造して展開し連絡通信ビットを拡散配置をして敵を補足し攻撃/防御/転移用のファンネルビットをLv機数を創造して展開し攻撃をしつつ敵の攻撃を空間飛翔して避けながら、1分先の未来を見て機会を伺いながら透明化し視聴嗅覚を阻害して敵を攪乱して味方には情報を随時送信して知らせます。
サポートや支援攻撃を駆使して敵を各個撃破してしていきます。
「プリンセス・エメラルドを撃滅して滅殺する事が目的である以上、躊躇もせず駆逐仕切る」


マヤ・ウェストウッド(サポート)
「アタシの助けが必要かい?」
◆口調
・一人称はアタシ、二人称はアンタ
・いかなる絶望的状況におちいろうとも希望と軽口をたたくことを忘れない。だけどちょっとキザすぎるのが玉にキズ
◆癖・習性
・獣人特有の鋭い野生の勘で、危機を察知できる
・紅茶中毒
◆行動傾向
・おとぼけな言動や態度とは裏腹に、困っている人を放っておけず、たとえ秩序や慣習に背こうとも、自身の正義を貫こうとする
・弱者の盾になることに存在意義を見出しており、戦場では最前線で豪放に戦う。その形相は、まさに地獄の番犬
・医学に心得があり、人体の構造を知悉している。言い換えれば、人を効率よく「壊す」方法の専門家でもある
・パンジャンドラムは淑女の嗜み


ラムダ・ツァオ(サポート)
ラムダよ、よろしく。
相手が強いのなら、削れる機会は逃さず、相手に隙は見せず、
長期戦を覚悟して着実に狙うのがいいわね。
勿論、隙があれば見逃したくないけど。
見切ったり足には自信があるけど、過信せずに落ち着いて戦況を見極めるわ。

行動指針としては以下の3通りが主。
1.囮役としてボスの注意を引き付け、味方の攻撃を当てやすくする。
2.ボスの移動手段→攻撃手段の優先順で奪っていく。
3.仕留められそうな場合は積極的に仕留めに行く。
 (他に仕留めたい人がいればその手助け)

台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。
アドリブ・連携歓迎



 目の前にいるのは、自身よりもはるかに巨大な相手。だというのに、アルダワ魔法学園のいち学生であるニノン・トラゲット(ケットシーの精霊術士・f02473)は躊躇なく『雲と在るもの』を見上げ、声を張り上げた。
「プリンセス・エメラルドまであと少しなんです、容赦なんてしませんからね!」
 数秒ののち、雲と在るものは目を細めた。
「元よりこちらもそのつもりですよ。さあ、どこからでもどうぞ」
「言いましたね! 言ったからには――お互い遠慮はなしですよ!」
 ニノンの手にする杖が、十字の形状へと変化する。
 彼女の口からこぼれるのは、高速での詠唱。言葉が重ねられるごとに杖の先端に白い炎が灯り、巨大化してゆく。やがて炎はニノンの身長を上回り、雲と在るものの全身を照らし出すほどの大きさとなった。そこでニノンは杖の先端を雲と在るもの、その頭部へと向ける。
「行きます……アルカナ・ブラスター!」
 全力で放つ魔法はニノンが好み、また得意とするものだ。
 詠唱が終わると同時に杖を離れた光は、白炎属性の破壊光線。直進した光線は、雲と在るものの角を一本灼き落とした。青い獣は予想外の威力に目を見開き、やや不機嫌そうに杖を掲げた。
「やりますね。では、今度はこちらの番です」
 杖の先端にある氷のような装飾が煌めき、氷の嵐がニノンへと迫る。雲と在るものが得意とする気象魔法だ。
「幽魔月精は機械身体、幽魔月精の機械魂魄」
 冷ややかな声が、戦場の一端で告げられる。
 すると、嵐はニノンに到達するより前に弾け飛んだ。
 見れば雲と在るものは杖を振り回し、自身にまとわりつく小さな何かを払い落とそうとしている。それによって集中を乱されて魔法の制御を失い、結果、嵐が消滅したのだろう。
「くっ、邪魔な……!」
 未だ雲と在るものの周囲を取り巻く小さなものは、ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)が戦場に放ったファンネルビットのいくつかだ。
 ビットは細やかに動いて雲と在るものが振るう杖を避け、ビームを照射する。相手の動きを予測して振る舞うビットは、確実に雲と在るものへとダメージを蓄積させていた。
「滅却する」
 冷たく言い放つティティスは、自身の周囲に浮遊するビットからもビームを放った。
 彼女にとって、雲と在るものなどただの障害物にすぎない。何せ、彼女の目的はプリンセス・エメラルドを撃滅して滅殺すること。そこへ到達するための障害物は全て駆逐するだけ、という認識だ。
「ならば、これはどうです?」
 雲と在るものは数枚のカードを取り出し、破り捨てた。とたん、重苦しい色をした雲が猟兵たちの頭上を覆ってゆく。
 ティティスはビットを使って転移し、黒雲の直下から免れる。直後、宇宙空間に浮かぶ黒雲から放たれたのは眩い雷撃であった。
「気象の魔法、対処に気をつけて」
 ティティスの言葉を拾ったビットが、同じ戦場にいる猟兵へとその情報を伝える。
「了解、気象の魔法か」
 マヤ・ウェストウッド(フューリアス・ヒーラー・f03710)は軽くうなずき、宇宙バイクのハンドルを握った。
「征くよ、エマ!」
 親友の遺作である宇宙バイクは、マヤの声に応じて瞬時に変形する。空間を走行するバイクの速度は、まるで限界を知らぬように上がってゆく。
 そのまま真っ直ぐに目指すのは、雲と在るものの足元だ。
 バイクの前輪が獣の足に乗り上げたのを確認して、マヤは口角を上げた。
「さて、手術開始といこうか」
 雲と在るものの足をバイクで駆け上りながら、手術刀を構えるマヤ。徐々に傾くバイクの角度は、雲と在るものの胴体へと到達したところで最も鋭角となる。
 マヤは一切の躊躇なく、雲と在るものの胴体に手術刀を突き立てた。
 切り裂いたのは、胴体の正中線。切り口からは体液が零れ、雲と在るものが傾ぐ。マヤはバイクの進路を獣から外し、斜め上の空間へと進路を取る。
「っ……逃がしませんよ」
 雲と在るものは、再び手元のカードを数枚破った。するとマヤの周囲が霧に包まれる。白む視界をものともせず、マヤはバイクを運転し続ける。
「勘は良い方なんだ。これくらい、訳ないよ。それに——」
 どの方向に行けば獣の攻撃範囲を抜けられるかは、野生の勘が告げてくれる。
 そうして霧を抜けると同時に高速で移動する存在とすれ違い、いっそう笑みを深めた。
「アンタが相手にしてるのはアタシだけじゃないんだよ」
「そういうことよ。さあ、そろそろ終わりにしましょう?」
 エルフの女が、走り去ったバイクを一瞥する。
 丸いサングラスの向こうで目を細めるラムダ・ツァオ(影・f00001)の外套が揺れ、次の瞬間には雲と在るもの、その眼前まで一気に跳躍していた。
 外套が翻り、彼女の手にする獲物が輝く。
 雲と在るものは警戒を露わに一瞬だけびくりとしたものの、すぐに表情を緩めた。
「そのような短い刃で、何が出来るというのです?」
 挑発するような物言いに、ラムダは笑みで応える。
 実際、彼女の手に握られた刀は脇差。60センチメートルにも満たない刀身は、小惑星ほどの大きさをした相手に対して心許なく見える。
「そうね……例えばこういうこと、とか?」
 小首を傾げるラムダは、笑みを浮かべたまま微動だにしない。――ように、見えただけだった。
 雲と在るものは、未だ理解できていない。両の目を見開いたまま、一言も発しない。
 ラムダが振るった、白鋼を鍛えた脇差。その一閃はあまりにも素早く、雲と在るものには視認できなかった。そして、その一閃が自らを両断していたことも。
 何も理解できぬままに、雲と在るものは眩い光を放って消滅する。まるで、惑星が燃え尽きるかのように。
「あとは——アレだけね」
 目前に迫った巨大な漿船「ソング・オブ・オーンブル」を見据え、ラムダはひとまず白刃を納めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『猟書家『プリンセス・エメラルド』』

POW   :    プリンセス・エメラルド号
自身の【サイキックエナジー】を代償に、【宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【エメラルド色の破壊光線を放つ多数の砲】で戦う。
SPD   :    侵略蔵書「帝国継承規約」
自身の身長の2倍の【皇帝乗騎(インペリアル・ヴィークル)】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    クリスタライズ・オリジナル
自身と自身の装備、【敵に被害を与えうる、半径100m以内の】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
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 猟兵たちは、ついに旗艦「ソング・オブ・オーンブル」へと乗り込むことに成功した。決戦の時は、もう間もなくだ。
 艦内の通路を難なく抜けてほどなくすると、開けた場所へ出た。そこに一人、こちらに背を向けて佇む者がいる。
 宝石の輝きを持つ長髪、片手の上で浮かぶ本。
 スペースシップワールドを狙う猟書家にしてクリスタリアンの最長老『プリンセス・エメラルド』だ。
 プリンセスは優雅に振り返り——微笑んだ。
「私には欲しいものがあります。懐かしき故郷、スペースシップワールド……」
 プリンセスが静かに目を閉じる。瞼の裏に、望むものを思い描くかのように。
「あなたたちは、それを阻むために来た。ならば、私は手段を選んではいられません」
 彼女の顔から、笑みが消える。同時に、周囲に大量の帝国継承軍が出現した。どうやらテレポートを使ってこの場に駆けつけたようだ。
 プリンセスと帝国継承軍、両方を一度に相手取っての決戦。決して楽なものではないが、猟兵ならばここで決着をつけることができるはずだ。

===
プリンセスは先制ユーベルコードに加え、大量の継承軍による全方位からの攻撃を駆使します。この両方に対処する必要があります。
六島・風音(サポート)
ガレオノイドのスターライダーです。
スピードなら誰にも負けません。

基本的に人の話を聞かず、スピード勝負に持ち込みます。
そんなことより駆けっこです。
普通に駆けるか、天使核ロケットエンジン搭載の宇宙バイクで駆けるか、ガレオン船形態で駆けるかは状況によります。

ユーベルコードは使えそうなものはどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 猟書家『プリンセス・エメラルド』が片腕を掲げると、エメラルドの色をした宇宙戦艦が出現した。周囲には次から次へと帝国継承軍が集まってくる。
「なるほど、船を使ったスピード勝負ということですね?」
 完全に理解したと言わんばかりに一人頷くのは六島・風音(スピードなら誰にも負けません・f34152)。返答を待たずに、得意気な笑みを浮かべたかと思えば——
「それならば、この姿で勝負です」
 先ほどまで少女であったものは、一瞬にして「ムゼカマシン」と記された装甲のあるガレオン船へと姿を変えた。
 プリンセスは表情ひとつ変えずに風音を見据え、指先で示す。
「いえ、火力勝負です。砲撃なさい、プリンセス・エメラルド号!」
 直後、戦艦の側面にある多数の砲から破壊光線が放たれる。
 輝く光線のひとつが、風音の船体ぎりぎりを抜けてゆく。風音が感じた温度はかなりのもので、軽く触れるだけでも船体を傷つけうることがわかる。
「当たりませんよ。それに、私の速度はこんなものではありません!」
 風音は回転しながらいくつもの光線の間を抜け、帝国継承軍の銃撃をもかいくぐり——宇宙戦艦の真上を取った。そのまま船首を真下に向け、艦載砲から砲弾を撃ち出した。砲弾は瞬く間に着弾して宇宙戦艦にいくつかの穴を開け、爆発を起こした。
 帝国継承軍も蹴散らされていく中、プリンセスにも砲撃は命中していたようで——よろめきながらも立ち上がるシルエットが爆煙の中に見えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

試作機・庚(サポート)
はーい呼ばれてなくても参上する庚さんデスよ
サポート参加ってやつデスね

…サポート参加って何書けばいいんデスかね?
とりあえず口調はこれでわかると思うんデスけど…
まぁ私はその時々で色々変わるデスから気にしない気にしない
私が出来ることなら大体の事はするデス
あーけど、基本私はハピエン厨デスからあまりにも酷いことはしないデス
私がされる分には基本何されても別に問題ないデスけど…
私以外の奴…例え敵でもあまりにも可愛そうだと感じたら手を差し伸べる場合があるデス
まぁ必要があればやることやるんデスけどね
仕事デスし
なんでそこの判断は任せるデース

こんなもんでいいデスかね…?
あっ忘れてた『UCの詠唱は自由にどうぞ』デスよ


スピレイル・ナトゥア(サポート)
精霊を信仰する部族の巫女姫です
好奇心旺盛な性格で、世界をオブリビオンのいない平和な状態に戻して、楽しく旅をするために戦っています
自分の生命を危険に晒してでも、被害者の方々の生命を救おうとします
技能は【第六感】と【援護射撃】と【オーラ防御】を主に使用します
精霊印の突撃銃を武器に、弾幕を張ったり、味方を援護したりする専用スタイルです(前衛はみなさんに任せました!)
情報収集や交渉のときには、自前の猫耳をふりふり揺らして【誘惑】を
接近戦の場合は精霊の護身用ナイフで【捨て身の一撃】を繰り出します
マスター様ごとの描写の違いを楽しみにしている改造巫女服娘なので、ぜひサポート参加させてくださると嬉しいです!


リィンティア・アシャンティ(サポート)
「大切な未来が閉ざされてしまいませんように。少しでも力になれますように」

妖精ルノを連れた、礼儀正しくほわほわと穏やかな雰囲気の妖精騎士
穏やかながらエンドブレイカーとして戦っていたので
助けなければいけないもののためには勇敢に戦います

どこの世界へ向かっても困っている人がいて助けが必要ならば
お手伝いしたいです

攻撃と援護、どちらを重視するかは
周囲との連携を大事にしつつ、臨機応変に
武器を持ち、ルノと一緒に戦います
UCや武器はその時に一番有効だと思ったものを使用します

大切な戦いです。多少の怪我は恐れずに
自分ができることを精一杯にして勝利を
諦めることなく最後まで戦います

アドリブや連携は歓迎
迷惑行為はしません



 空間に響き渡る、猟書家『プリンセス・エメラルド』の凛とした声色。彼女が読み上げるのは、手元にある侵略蔵書「帝国継承規約」に記された言葉だ。
 プリンセスの側にある空間が歪み、何やら乗り物めいたものが姿を現す。それは、プリンセスの倍ほどの大きさをした皇帝乗騎インペリアル・ヴィークルであった。
 プリンセスが素早く皇帝乗騎に乗り込むや否や、大量の帝国継承軍が猟兵を取り囲む。
 その中で、巫女服の娘が進み出た。
「私が欲しいのは、オブリビオンのいない平和な世界です。平和な世界を、楽しく旅をしたいんです」
 スピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)はそう告げて、プリンセスを正視する。
「素敵な願いですね。いつかスピレイルさんが楽しく旅できるよう、私にもお手伝いさせてください」
 リィンティア・アシャンティ(眠る光の歌声・f39564)は金の瞳を瞬かせ、スピレイルへと微笑みを向けた。傍らに連れた妖精「ルノ」も、こくこくと頷いている。
 かつてエンドブレイカーとして戦っていたリィンティアだ、困っている人がいるのならば放ってはおけない。
「それは良い願いデスね! 私もハッピーエンドバンザイ派なのデス」
 試作機・庚(神殺しケルベロス・f30104)が、同意を示すべく両手を挙げる。
「……やはり、あなたたちと相容れることはありませんね。雌雄を決するしか無いようです」
 皇帝乗騎に乗るプリンセスの言葉を皮切りに、帝国継承軍が一斉に斬りかかってくる。
スピレイルは精霊印の突撃銃を敵軍に向ける。
「継承軍はお任せください!」
 スピレイルの銃口から、鮮やかな弾丸が次々と射出される。弾丸に乗った力は炎、土、雷の精霊全ての力を暴走させたもの。帝国継承軍に命中した弾丸は弾け、一人、また一人と確実に仕留めてゆく。
 とはいえ、あまりにも敵の数が多い。放たれた銃弾のいくつかがスピレイルに到達する。
「その程度の攻撃、私には効きませんよ」
 大群を無策で相手取る理由は無い。スピレイルは身体をオーラで覆うことで受けるダメージを軽減させていた。
「一人だけに良い格好させないデスよ!」
 そう言って、庚はスピレイルと背中合わせに立つ。
「ではお言葉に甘えて。後ろはお任せしますね、庚さん」
「はーい任されましたデース! さて帝国継承軍のみなさーん、武器はちゃんと握ってないと駄目デスよ。そうしないと——」
 銃や剣を手にした帝国継承軍を前に、庚は身体の力を抜いた。次いで自身の正面から訪れる敵群、その全ての攻撃を回避し、受け流してゆく。帝国継承軍による攻撃は銃撃であろうと斬撃であろうと、どれ一つとして庚に命中することは無かった。
「私が奪って貰っちゃうデスからね!」
 言い切った庚が、悪戯っぽく片目を閉じた。
 帝国継承軍はあっけにとられるばかりだ。何せ手にしていた武器がいつの間にか消え、その全てが庚の周囲へと集まり、いくつかの山が築かれていたのだから。
「これだけの武器が集まるとなかなかに壮観デスね。というわけデス、次の良い格好は任せたデスよー!」
 リィンティアへと手を振りつつ、庚は帝国継承軍に紛れて進む皇帝乗騎を視界の端に捉えた。
 手始めに奪った刀剣類を投げつける庚。攻撃に気付いたプリンセスの進行方向が変わったところで、すかさず奪った銃器のトリガーを次々と引いてゆく。
 ばらまかれる銃弾によって、プリンセスはリィンティアの正面に進行する他無くなった。
「ありがとうございます、スピレイルさん、庚さん。あとは私がプリンセス・エメラルドの相手をします」
 リィンティアが盾槍の柄を握ると同時にプリンセスが体勢を立て直し、皇帝乗騎を加速させる。
「正面からの勝負ですか。受けて立ちましょう」
 リィンティアはプリンセスの突撃を受け止めるべく盾槍を構えた。多少の怪我は織り込み済みだ、覚悟はできている。
 かくして、盾と皇帝乗騎は正面衝突する。鈍く大きな音が一度だけ響いた後、皇帝乗騎は動きを止めた。
 星花のように輝く盾の部分が皇帝乗騎の勢いを受け流したのだ。
 今が好機だと、ルノがリィンティアへと合図する。防がれたと気付いたプリンセスが皇帝乗騎から離脱する前に、確実な一撃を。
「大切な未来が閉ざされぬよう……今は、少しでもこの力が役立ちますように」
 リィンティアはしっかりと相手を見据え——夜空にも似た濃藍色の穂先で、プリンセスの肩口を貫いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

シホ・エーデルワイス(サポート)
助太刀します!


人柄

普段は物静かで儚げな雰囲気ですが
戦闘時は仲間が活躍しやすい様
積極的に支援します


心情

仲間と力を合わせる事で
どんな困難にも乗り越えられると信じています


基本行動

味方や救助対象が危険に晒されたら身の危険を顧みず庇い
疲労を気にせず治療します

一見自殺行為に見える事もあるかもしれませんが
誰も悲しませたくないと思っており
UCや技能を駆使して生き残ろうとします

またUC【贖罪】により楽には死ねません

ですが
心配させない様
苦しくても明るく振る舞います


戦闘

味方がいれば回復と支援に専念します
攻撃は主に聖銃二丁を使用


戦後
オブリビオンに憎悪等は感じず
悪逆非道な敵でも倒したら
命を頂いた事に弔いの祈りを捧げます


夜城・さくら(サポート)
キャバリアでの戦闘をメインに。
『オーバーフレーム換装』では、装甲を犠牲に攻撃力か射程を上げて仲間を援護するように攻撃します。【スナイパー】技能使用。
手数が必要な時は『無限射撃地獄』です。敵がビット攻撃してきた際には相殺するように展開することも。

キャバリア以外では、『ギタギタ血まみれの外科手術』で仲間の治癒と戦闘力増強に励みます。
「ちょっと痛いですよ? でも大丈夫。すぐに元気すぎるくらいになりますからね」
笑顔でノコギリを振るいます。大丈夫怖くない怖くない。



 猟兵たちの攻撃を受け続けた猟書家『プリンセス・エメラルド』。彼女はよろめきながらも、残る力を振り絞るかのように声を上げた。
「ここで終わるわけには……いきません!」
 プリンセスの身体から立ち上るサイキックエナジーが消費され、宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号が臨戦態勢となる。
「消えてください……私が望むものの、ために!」
 咆吼にも似た、プリンセスの叫び。それを体現するかのように、戦艦からプリンセスと同じ色をした光線が放たれた。
「——私はあなたを許します」
 そう言って、シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)は射線を遮るように立つ。
 慈愛に満ちた穏やかな微笑みを浮かべ、未だ出現し続ける帝国継承軍の攻撃をも受け止める。
 通常であれば、命がいくつあっても足りないほどの攻撃に晒されているというのに、シホは微笑みを絶やさずにいた。
 何か言葉をかけようとした夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)に気付いたシホは、静かに首を振る。
「私は大丈夫です」
 振り返るシホ。銀色の髪に咲くエーデルワイスが、僅かに揺れる。
 無限に続くようにも思える戦艦による光線と、帝国継承軍による波状攻撃。それらの攻撃をどれほど浴びようと、シホの身体は出血せず、痛みを感じることも無かった。
 帝国継承軍による猛攻を受けてなお倒れる気配の無いシホを見て、プリンセスは手にした本のページをめくる。
「……やはり私が出るしかありませんか」
 口早に「帝国継承規約」を読み上げ、身長の2倍ほどはある皇帝乗騎インペリアル・ヴィークルを召喚した。
 その姿は今や無残なもの。プリンセスと生命力を共有する皇帝乗騎の装甲は今やひび割れ、あと一撃で破壊されそうに見える。
 だが、プリンセスには勝機が見えたのかもしれない。何せ、相対するさくらが乗る緑色のキャバリアは見るからに量産型だ。
 プリンセスが強気の笑みを浮かべるのを見て、さくらもまた肩をすくめ、笑う。
 プリンセスは、どうやら捨て身の突撃を試みるようだ。
「何事もやってみなければ分からない——お互いに、ね。それに、量産型の汎用性っていうのは捨てたものじゃないよ」
 さくらはキャバリアで脳波を増幅し、迷彩型戦闘ドローン「BS-Fダズルビット」を放った。プリンセスの侵攻をドローンで減速させ、80ミリ長距離用ライフル「RSロングレンジキャノンライフル」の狙いを定める。
「私は——まだ——!」
「ここで終わりにしよう」
 さくらはプリンセスの言葉を遮り、弾丸を射出した。弾丸がプリンセスの額を抜け、彼方へと飛んで行く。
 プリンセスの身体が砕け散り、輝く破片にシホとさくら、動きを止めた帝国継承軍が映り込んだ。直後、全ての破片は眩い光を放って消滅する。同時に戦艦が大きく揺れ、残っていた帝国継承軍が我先にと逃げ出し始めた。
「プリンセスが倒されたことで、この戦艦はコントロールを失ったようです」
「この揺れ方だと、いつ爆発してもおかしくありませんね。すぐに脱出しましょう」
 シホとさくらは頷き合って戦艦の通路を抜け、宇宙空間へと出る。
 猟兵たちの脱出から十数秒が経過しただろうか。戦艦は爆発の連鎖を起こし、その破片をデブリとして宇宙に散らす。
 シホはゆっくりと目を閉じ、静かに祈りを捧げた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2023年11月23日


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
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 苦戦🔵🔴🔴
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 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はフィロメーラ・アステールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

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👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠クーナ・セラフィンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト