死は、永劫の別れではない
(父さん……今日はなんとか、人狼どもを追い払えたよ。村の人たちと、一緒に……。)
「ちっ……また、かよ。」
頭の中で響く声を振り払うように首を振り、手にした大斧を構え直したのは、魂人のマーカス。
脳裏に浮かぶのは、下層に居るはずの幼い娘、ミリア……しかし、最近聞こえるのは明らかに成長した女性の声。
「あいつが……ミリアが生きてりゃ、あんたくらいの歳なんだろうよ。だがな、」
『よくも我が子を……!』
視線を上に向ければ、怒りに任せて使役する樹木から毒花粉をバラ撒こうとしている狂った女神、世界樹ユグドラシルの姿。
今のマーカスが生きる集落を苦しめる、闇の勢力の一人。
「構ってる余裕はねぇ。俺らも生きるのに必死なんでな!」
仲間の魂人と共に、マーカスは使役された樹木を切り倒していく。
『あなたたち……許しませんよ、愛しい我が子らを……!』
「けっ、枝の一本二本くれぇでキレるんじゃねえよ! ……ま、その分やりやすいけどよ。」
その間も脳裏には、かつての娘が……マーカスが最後に渡したペンダントを握り、それへと語り掛けている様が浮かんでいた。
「だがよ、もしこいつを倒せるなら……前に聞いた、猟兵ってやつが本当にいるなら、また……。」
「……その、もしもを起こせるとしたら……皆は、どうする?」
グリモアベースで状況を説明していた編堵が、集まった猟兵たちへと視線を移す。
すぐに返ってきた『勿論』『聞くまでもない』などの声に頷き、言葉を続けていた。
「ありが、とう。
それで……今回は、このマーカスさんを、ダークセイヴァーの下層の村まで、連れて行ってほしいんだ。
もちろん、ミリアさんも生きてるよ……あの声は、お父さんの形見に語り掛けてた時の声、みたいだから。」
満足げに頷いた編堵の手がグリモアへとのび、その手の中で光を増す。
そしてゲートが開くと、マーカスを含む魂人の集団と対峙する巨大な女神の姿があった。
「あの女神を倒せれば、ここからマーカスさんを連れ出すのは簡単だと思う。
だけど……上層の敵は強いから、一筋縄ではいかない、と思う。
最悪、マーカスさんだけでも連れ出せれば……あの女神も、わざわざ一人の魂人のために追ってきたりとかはしない、はずだから。
もしかしたら……だいぶ長い間、あの女神と戦ってたマーカスさんなら、何か戦い方を知ってるかもしれない。
だからお願い、ね。」
ヨグ
ヨグです。
今回は、ダークセイヴァー上層から一人の魂人を、下層にいる家族の元へと連れて行く物語をお送りします。
第一章の成功条件は、マーカスを世界樹ユグドラシルの手の届かない所まで連れて行くこと、です。
必ずしも世界樹ユグドラシルを倒す必要はありません。
以下、登場人物の簡単な紹介。
父親のマーカスが下層で死んで10年ほど月日が経っており、娘のミリアも16歳になりました。
その間、マーカスは魂人として戦い続け、だいぶ記憶を失っています……娘の記憶だけはなんとか保持していますが、当然ながら6歳までのミリアの姿しか知りません。
第1章 ボス戦
『世界樹ユグドラシル』
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POW : 子らよ母たる私に従え!
【広げた翼】から、戦場全体に「敵味方を識別する【猛毒花粉の花吹雪】」を放ち、ダメージと【猛毒と受粉】の状態異常を与える。
SPD : 全てを包み込む愛
【愛】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
WIZ : 愛しき我が子達よ・・・
召喚したレベル×1体の【自身の眷属】に【翼】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
👑11
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仇死原・アンナ
アドリブ歓迎
…父と娘
マーカス…貴方達を救う為に私はここへ来たのだ…!
…私はアンナ…下の世界で生まれ落ちた者…処刑人で…そして…猟兵だ…!
【シュバルツァ・リッター】で亡霊馬を召喚し騎乗
彼を馬に乗せて[ダッシュ]で駆け抜け敵から逃げよう
覚悟と義侠心より生じる[オーラ防御]を纏わせながら
敵の攻撃には肉体より地獄の炎を[範囲攻撃]で巻き散らし
敵を[追跡]する拷問器具を投げつけたり
妖刀振るい[切断]で攻撃しながら敵を妨害し逃走を続けよう…!
マーカス…
貴方の娘は生きていて…16歳になっている…!
貴方達を下の世界に届けて見せる…だから死なせてなるものか…!
…邪魔をするなよ樹木めが!私は…処刑人だッ!!!
『我が子らよ……!』
女神の怒りが篭もった呼びかけに答えるように、周囲の地面から伸びた樹木がミシミシとしなりながら蠢く。
さらにその根を地面から引き抜いて立ち上がり、魂人たちへと歩みだした。
『其奴らに、痛みを与えなさい。あなたたちの受けた、痛みを!』
「……今日も我れらが女神はお怒りだな。」
対峙する魂人らの先頭で、マーカスも大斧を担ぎ直す。
向かってくる木々を見上げて一つ笑い、
「だが、それでいい。いつも通り、これでしばらく薪に困らねえ……いくぜ!」
おう! と応じる魂人らとともに駆け出そうとした時……向かってくる木々の一つが突然、蒼白い炎にまかれて燃え上がった。
それとともに、全身から蒼白い炎を噴き上げる漆黒の亡霊馬が間に現れる。
「なんだ……?」
「マーカスは……貴方ね?」
亡霊馬の炎が揺らめき、その背から問いかける仇死原・アンナ(地獄の炎の花嫁御 或いは 処刑人の娘・f09978)。
「あ……ああ、そうだ。」
「……私はアンナ…下の世界で生まれ落ちた者。」
そこで言葉を切り、アンナは襲い来る木々へと炎を纏う拷問具を投げつける。
炎を曳きながら飛んだ拷問具が木に絡みつき、足を止めた木が蒼白い炎に包まれていった。
「…処刑人で…そして…猟兵だ…!」
「あんたが!」
「マーカス…貴方の娘は生きている…下の世界で…立派に。」
「おお……そうか、よくやってるんだな。」
アンナの言葉に、マーカスの目に涙が浮かんできた。
そんなマーカスへと、アンナは手を伸ばす。
「16歳になった貴方の娘に…会わせてあげる。」
「……出来るのか?」
「ええ…貴方達を…下の世界に届けて見せる…。」
語りかけ、手を差し出すアンナの背後で燃え上がる木々が倒れ、崩れていった。
しかし……炭となった木々を踏みつけ、別の木々が向かってくるのを見たマーカスは、その手を取らずに言い放った。
「悪いな……俺だけって訳にはいかねえ。今は、この集落の人間だからな。」
「…でも」
「だがよ、」
アンナの言葉を遮るようにニッと笑い、マーカスは向かってくる木々を、そしてその後ろにいる巨大化した女神を指し示して言葉を続けた。
「あいつは怒りに任せて子供……木を差し向けてくる。そいつらを倒せば倒すほど怒り狂って体がでかくなっていくが、ある程度になると突然姿を消すのさ。」
「…なるほど。」
「だからよ、それまで俺たちを手伝ってくれ。その後なら……。」
「…解った。」
それを聞いたアンナは亡霊馬と共に木々へと向き直り、妖刀を引き抜く。
「…邪魔をするなよ樹木めが! 私は…処刑人だッ!!!」
「いくぜ、俺たちもな!」
駆け出す亡霊馬と共に、魂人らも各々の武器を手に木々へと突進していった。
大成功
🔵🔵🔵
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
WIZ
我が子は可愛いけど他人の子は平気で殺す。
お前達も、私の故郷の人間と同じね
マーカス達を【呪詛・結界術】に閉じ込め
女神の攻撃から守りつつも
彼らの切り落とした枝を子供の死体に見せて罪悪感を与える
その間に『快楽の檻』で
無数のオブリビオンの霊が私を中心に四肢を絡め合い
直径133mの群体淫魔に。
【誘惑・催眠術・範囲攻撃】で女神の眷属達を魅了し
群体内に取り込み【生命力吸収・ドーピング】
665倍に留まらぬ強化を得る
貴女の子供達、とても幸せそうでしょう?
ママひとりで頑張っても駄目。私がパパ代わりになるわ
【環境耐性・毒耐性】で猛毒花粉に耐え【怪力・捕縛】の抱擁。
彼女の身も心も【慰め】生命力を【大食い】
「うおっ!?」
襲い来る木々へと駆け出したマーカスら、魂人たちの耳に悲鳴のような風切り音が聞こえ……彼らは黒いオーラに包まれていく。
オーラの境は壁のように周囲と分かたれ、魂人らは閉じ込められた形となっていた。
「何だ、これは……っ!」
ふと見渡せば、周囲に転がる人間の子供の死体……。
それらはマーカスらが切り倒していた木の枝だった。
「ちっ……何だってんだ、いったい?」
「……我が子は可愛いけど、他人の子は平気で殺す。お前達も、私の故郷の人間と同じね。」
その一つを抱えてオーラの外から語りかけるドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。
ただの木の枝を持つだけの姿も、黒い呪詛のオーラを通せば死した子を抱きかかえる女性へと変わっていた。
「あ、あんたは?」
「私は、お前達とは違う。」
「あ、おい!」
マーカスの問いかけを無視し、短剣を抜いたドゥルールは襲い来る木々へと向き直る。
そのまま掲げられた短剣に吸い寄せられるように、ドゥルールの守護霊たちが集まり……暗い闇の塊となり、それらは見上げるほどに大きく変わっていった。
『何です、あれは……。』
突如現れた闇の塊に、女神も何事かと意識を向けていた。
見れば、塊の足下に集まる眷属すらも取り込み、さらに大きく……女神とも変わらない大きさになっている。
『我が子らを……!』
「ふふ……よく見なさいな。」
『何を言って、』
闇の塊と化したドゥルールの声が響き、女神が目を向ければ……取り込まれた木々は、闇の塊を構成する様々な淫魔たちに絡みつかれていた。
種族を超え、相手の意識を溶かす淫魔たちと絡み合う木々の姿に、
『な、ぜ……。』
「貴女の子供達、とても幸せそうでしょう?」
『っ!?』
言葉を理解した瞬間、女神は背の翼を広げながらドゥルールである塊へと向いた。
怒りと共に、蔦で出来た翼に咲き誇る毒の花の数々。
『認めませんよ……我が子らを愛するのは、』
「それでは駄目よ。」
『くっ!? 離しなさい!』
頭に血が上る女神を翼ごと優しく抱き留め、ドゥルールはその動きをとどめていた。
まき散らされるはずだった毒の花粉も自身で受け止めながら、女神の耳元へとささやきかける。
「ママひとりで頑張っても、駄目。」
『何を言っているの!』
「私がパパ代わりになるわ……この子たちにママ以外の相手を愛する事を、覚えさせてあげる。」
『あの子たちにはむ、むぅ
……!?』
女神の口が塞がれ、しばらくの間……その怒りの声が周囲に響き渡ることは無かった。
「やっと消えたか……。」
マーカスらが黒いオーラから解放されると、足下に転がっていた子供の死骸が消えていた。
代わりに落ちていた木の枝を一つ手にし、
「ちっ……んなこと解ってんだよ、俺たちもな。」
振り上げて地面に叩き付けかけ……それは出来ずに、ゆっくりと置いていた。
大成功
🔵🔵🔵
姫神・咲夜(サポート)
桜の精の死霊術士×悪魔召喚士、女性です。
普段の口調は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
片思いの人には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
清楚で女流階級風の口調で、お淑やかな性格です。
基本的に平和的な解決を望みますが
戦わざるを得ない時は果敢に戦いに向かう勇敢さを持っています。
あとはおまかせです。よろしくおねがいします!
「……まぁ、それはともかくだ。」
マーカスの呟きが魂人らの耳に届くと共に、地響きが周囲に鳴り響く。
地面を割って芽吹き、育ち、木は大樹となり……やがて根を引き抜き、成長した木々は魂人たちへと動き出す。
「奴らはまだいるみてぇだな。」
「そのようですね。」
聞き覚えの無い、丁寧な物腰で言葉を返したのは姫神・咲夜(静桜・f24808)。
騒がしい中とはいえ、気配も感じさせずに現れた姫神へと視線を向けたマーカスはニッと笑い、
「あんたも猟兵のようだな。」
「ええ、その通りですよ。」
微笑み返した姫神を護るように現れた、帯刀した男性の霊が実体化していく。
スラリとサーベルを引き抜いた時、周囲に桜の優しい香りが満ちていた。
「皆様の手助けを、私の出来る範囲で。」
「ありがてぇ、助かるぜ。よし、てめぇら! いくぞ!」
おう! と返した魂人らと共に、斧を担いだマーカスも木々へと向かっていく。
「彼らの守護を、お願いします。」
姫神の言葉に頷き、守護霊もその戦列に加わっていく。
それと同時に、向かってくる木々の足下からは桜の根が絡みついていった。
「長く生きる桜の力、ご覧に入れましょう。」
成功
🔵🔵🔴
※トミーウォーカーからのお知らせ
ここからはトミーウォーカーの「猫目みなも」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
ソフィア・アストレワ
話は聞かせてもらった。
つまり無尽蔵に向かってくる木を切り倒し続ければ終わりを迎えるというわけだな。
手を貸そう、娘を愛せるならば、愛する心を失っていないのならば“愛せるうちに愛してやったほうが良い”に違いない。
(この言葉には、彼女自身の実体験が含まれている。
マーカスと同様、彼女もまた娘と死に別れてから凡そ10年経つ。そして過酷なる上層でも下層と同じように闘い続けてきた代償として大半の記憶を改竄され尽くした。そしてソレらの中には、娘との思い出も含まれている。
いざ娘を思い出そうとすれば『心的外傷と化した思い出』が蘇り、それだけで気が狂いそうになる……ソフィアはもう、娘を愛したくても愛せない)
(さておき、世界樹との闘いだ。木を切らねばならないのは当然として、花粉などにも対策が必要となるだろう。
そこでソフィアの武技・【暴風】だ。ハルバードを振り抜くことで暴風を起こし、伐採を進めながらにして花粉をも吹き飛ばすことが出来る筈。)
闇の種族たる樹木共よ、迅(と)く去るが良い!
「話は聞かせてもらった」
そう告げて己の傍らに立とうとする女を、マーカスは僅かに目を見開いて見つめる。薄く透けゆく手足、胸元に刻まれた緋き刻印、何よりどこか痛みを宿したその目つき――それらソフィア・アストレワ(戦慄の騎士・f37611)の備えた特徴は全て、彼自身と同じ魂人のものだ。
「……あんたは、」
「ああ。貴様と同じ――、いや、少し違うか」
「猟兵なのか」
「それもあるが、そうではない」
ハルバードを振り抜き、襲い来る木々をガラスのように砕きながら、彼女は絞り出すようにして言葉を続ける。
「……貴様は、まだ『思い出せる』のだろう?」
「――!」
はっきりと、マーカスが息を呑むのが確かに聞こえた。彼だけではない。この場で戦う魂人の誰もが、身をもって知っている事実――戦わねば生きられないが、戦うほどに記憶は壊れる。この上層の世界において、それは魂人に定められた宿命と言ってもいい。十年に渡って闇の種族と戦い続け、数多の死線を潜って来たソフィアは、既に第四層で愛した娘の顔さえ思い出せないのだ。思い出そうとするそれは、永劫回帰の代償に歪み果て、ありもしない筈のトラウマに書き換えられている。
「手を貸そう。娘を愛せるならば、愛する心を失っていないのならば……愛せるうちに愛してやったほうが良いに違いない」
「……あんた、」
「往くぞッ!」
マーカスの続けかけた言葉を断ち切るように、ソフィアは地を蹴り、更に前へと飛び出していく。女神もそれを見逃しはせず、翼を広げて猛毒の花粉を含んだ花吹雪で戦場を包み込もうとするけれど。
「吹き飛ぶが良いッ!」
無骨な白銀が宙を薙ぐ。ただそれだけで、新たに押し寄せようとしていた若木が紙のように吹き飛ぶばかりか、巻き起こされた一陣の風が危険な花粉をも追い散らす。
『ああ、ああ……! よくも、よくも我が子らを……!』
「……迅く去れ、闇の種族よ!」
『!』
吼えるソフィアの声に、女神の双眸がぎらりと異様な光を放った。既に顔も見上げられぬほどの巨躯まで膨れ上がっていたその肉体が、溢れる怒りに呼応してもう一段巨大化しようとし――そして、忽然と戦場から掻き消えた。
「……何とかまあ、今回もお帰りいただけたか」
女神が消えるなり歩きも暴れもしないただの植物へと戻った木々の様子を見渡し、軽く肩で息をついて、そうしてマーカスは猟兵たちに向き直る。
「それで……言ったな。あんたたち、俺を娘に会わせられるって」
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『針の山』
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POW : 針を破壊して道を作る。
SPD : 身軽に針の側面を蹴って進む。
WIZ : 翼や乗り物で飛行する。
👑7
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ダークセイヴァー第四層へと繋がる道のひとつは、既に予知によって示されていた。そこはさながら野原のように鋭い針が密生する、迷宮化に包まれて久しい異形の丘陵。並大抵の靴底など軽々と貫く鈍色の野を越えなければ、父娘の再会はあり得ない。
――更には、この針の野をものともせずに歩き回る獣の気配も感じられる。おそらく魂人を上層から逃がすまいとこの『道』を守っている、『見えざる禁獣』と呼ばれるものだろう。可能な限り、襲われることなく進みたいところだが……。
シェーラ・ミレディ(サポート)
※OK:シリアス、戦闘のみ
※NG:エロ、ネタ、コメディ、心情系
※傭兵的なスポット参戦
称号通り、僕の身体を維持するための金儲けと、弱者をいたぶる醜い行いが許せぬ義侠心が行動指針だ。
複数の精霊銃をジャグリングのように駆使する、彩色銃技という技を使って、敵をしとめていこうか。
美しいものは愛でるべきだが、恋愛には結びつかないなぁ。
性格ブスは醜い。見るに堪えん。
響納・リズ(サポート)
「皆様のお役に立てるよう、頑張りますわね」
移動時には、急ぐ要素があれば、サモン・アーティアを使って移動します。
洞窟など罠が予想される場所では、慎重に進み、万が一、けが人が出た場合は、回復UCにてすぐに癒します。
調査の際は、タロットを使っての失せもの探しや、礼儀作法を使っての交渉。聞き耳等を駆使して、情報を得ようとします。
交渉時は相手の機嫌を損ねないよう気遣いながら、気持ちよく話してくれるように進めます。
共同で進む際は、足手まといにならないよう、相手を補佐する形で参加したいと思います。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです。
赤星・緋色(サポート)
なんやかんやで事件を解決に導こうとします
フリーダムかつアグレッシブなアドリブも可
合わせ等も自由にどうぞ
グレナディン・サンライズ(サポート)
『ここはこの年寄りに任せてもらおうかね?』
『こう見えても、まだまだ衰えちゃいないよ』
年齢3桁の婆。
スペースシップワールド出身の元宇宙海賊。
主な武装はフォースセイバーとブラスター。
戦闘スタイルは基本的には前衛遊撃。敵を翻弄するような戦いを好む。
グルメではない酒好き。
年齢なりの経験を積んでいるので、冷静さと余裕をなくすことはない。
口調(あたし、あんた、だね、だよ、~かい?)
「問題は、やっぱりあの見えざる禁獣ってやつかな」
果てなく広がる針の草原を前に、赤星・緋色(サンプルキャラクター・f03675)は腕を組んで呟く。かの獣は、下層へ下ろうとする魂人を決して赦しはしないという。何の対策もなくこの先へ踏み入れば、恐らく敵は間違いなくマーカスだけを確実に狙い、殺しに来るだろう。
「そうですわね。マーカス様を安全にお送りするだけなら、アーティアの力を借りられますけれど……」
傍らで羽ばたくグリフォンの羽毛を撫でながら、響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)も思案げに目を伏せた。アーティアの力と翼があれば、リズとマーカスの二人を乗せてこの針山を飛び越えるくらいは造作もない。だが、そのように目立つ動き方をすれば、たちまち敵の目に留まってしまうだろう。
「自らは姿を隠したまま、一方的に『餌』を嬲る気か。つくづく美しさの欠片もない輩が多いな、この上層も」
腹立たしげに吐き捨てて、シェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)は手入れの行き届いた何丁もの銃を確かめるように順に指でなぞる。
決して金になる仕事ではないが、弱者をいたぶる連中を野放しにするなどということをシェーラが己に許せる筈もない。宝石の如き瞳に闘志を透かしたのも一瞬、彼はふと物憂げに微笑みを浮かべてみせる。――それこそが、行動開始の合図だった。
――『戯作再演・戯太夫』。ユーベルコードとして放たれた蠱惑の一瞥は無機物さえも揺り動かし、彼に向けて頭を垂れさせる。針の群れが風に吹かれた薄野のように揺らめき、シェーラの進む先を開けるように『道』を作っていく。その真ん中を傲岸なまでに確かな足取りでずんずんと進んでいく彼が囮を買って出ようとしていることを、グレナディン・サンライズ(永遠の挑戦者・f00626)は一目で見抜いていた。
「そうさね、あっちは任せられるだろ。なら、この年寄りも露払いに行かせてもらおうかね……!」
言うなり老婆の身体は僅かながら浮き上がり、長さも太さもまちまちな針山の上を風に流されるようにして進んでいく。
――実際のところ、この場に風など吹いていない。熟達の技で操るサイキックエナジーの反発を利用して、グレナディンは器用に空中を移動しているのだ。
彼らの背を見送るマーカスの横顔を見て、緋色は少しだけ考え――そして、結局は取り繕うことなく思ったままを問うてみる。
「心配してる?」
「……あの人らの話かい? それとも、俺やあんたの命の話かい?」
「マーカスさんが考えてる方でいいよ。どっちにしたって、私たちはあなたを放っておかないし、自分のやりたいことのために全力出すしね」
蒸気ガトリングガンを軽く持ち上げ、何でもない風にそう言ってのける緋色の遥か向こう側で、唸るような風切り音がした。ほぼ間を置かずして二つ、三つと銃声が響き、獣の咆哮と思しき叫びが届く。先行した猟兵が接敵したのだろう。
「では、マーカスさん」
「……ああ。行くのかい」
グリフォンの背の上から伸べた手をマーカスが取ったのを確認し、彼を引き上げながら、リズは微かに首を横に振る。
「いいえ、まだ――まだ、あと少しですわ」
「そうだね。多分、あの二人も分かってやってる」
異なる方向からそれぞれ重なり響く獣の声が、振るわれる爪が空を裂く音が、僅かずつ離れていくのが聞き取れる。複数うろついていた禁獣を一群れにさせないよう、シェーラとグレナディンは互いの立てる音と気配だけでそれぞれの位置を把握しながら巧みに少しずつ引き離しているのだ。
「……他にもまだいるかもだけど、それは私が真下について護衛する、でいいよね?」
「お願いできれば心強いですけれど……針は?」
「叩き折っちゃえば問題ないでしょ」
あっけらかんと答えた緋色の言葉に、まあ、とリズは口元を覆い、一拍置いて笑い出す。……そうだ、きっとそれでいい。行く手に何があろうとも、自分たちにはそれを越えていく力がある。
「ええ、私も覚悟はとっくにできていますわ。……参りますわよ、マーカス様!」
「お、おう……!」
そうして、グリフォンの翼が力強く空を打つ。一陣の風が針に覆われた燎原を突き抜け――そして、流星が落ちるように下層目掛けて消えて行った。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
第3章 集団戦
『リビング・スタチュー』
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POW : 失明の呪い
自身が装備する【大鎌】から【呪詛】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【盲目】の状態異常を与える。
SPD : 黒き翼
【背中に黒色の鐔を生やす】事で【高速飛行モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : カウントダウン
自身が戦闘不能となる事で、【呪いが発動し、自身を戦闘不能にした】敵1体に大ダメージを与える。【呪いが発動するまでの残り時間】を語ると更にダメージ増。
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シフォン・メルヴェイユ(サポート)
『楽しい世界が待っていたらいいなぁ。』
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
怒った時は「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
のんびりとして、無邪気な性格をしています。
基本的に常に笑顔で人に接して、
敵以外なら誰に対しても友好的な性格です。
因みにトランプを使った手品が得意で、必要に応じて皆を楽しませます。
あとはお任せします。宜しくお願いします。
第四層にあるその村は、ダークセイヴァーの集落としてはごく普通の村と言って差し支えなかった。
辛うじて雨風を防げる程度の住居が立ち並び、痩せた僅かな土地に頼りない茎の作物が育てられ、そしてそれらは飛来した怪物によって今まさに無惨に破壊されようとしている。
「この……! これ以上、お前たちの好きになんか!」
翼持つ石像の群れから村を庇うように立ちはだかる人々の中に、その少女はいた。古い手斧を振り回す手つきにぎこちなさはなく、恐らく村を守る為にずっと戦ってきたのだろう彼女の姿を認め、シフォン・メルヴェイユ(夢見る少女・f19704)は迷いなくまっすぐそちらへ駆け寄って。
「ミリアさん、だよね? 助太刀するよ!」
「! ……どうして、私の名前……」
「あなたのお父さんに、よろしく言われたことがあって! そういうことだから、ここは私にも頑張らせてほしいの!」
嘘は言っていない。彼女の父は、きっと戦う彼女を助けるために第三層からここへ戻ってきた。けれどそれを詳しく説明している時間はない。今はとにかく怪物たちを押し返そうと、シフォンは白く輝く戦闘鎧を具現化し、その身に纏う。
「負けられないよね。頑張って戦ってる人たちのためにも……マーカスさんの想いに応えるためにも!」
成功
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シフィル・エルドラド(サポート)
『皆に元気を分け与えにやって来たよ!』
ハイカラさんの勇者×国民的スタアの女の子。
普段の口調:明るい(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)
嬉しい時の口調:ハイテンション(あたし、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
元気一杯で天真爛漫な性格をしていて、ポジティブな思考の持ち主。
困っている人や危機に陥っている人は放ってはおけず
積極的に助ける主義です。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
常闇の世界に、太陽の如き光が射した。シフィル・エルドラド(ハイカラさんの勇者・f32945)の心に応えてキラキラと舞い散るそれは、村を守る住民たちの目にもしかと留まったのだろう。
「あんたは――」
「勇者シフィル・エルドラド! 皆に元気を分け与えにやって来たよ!」
剣を抜き放ち、朗々と名乗るその姿は、まるでおとぎ話の勇者のよう。力強い彼女の声に背を押されたように、村人たちの武器を握る手にも再び力がこもる。
――もとより、住民同士で寄り合い、誰の力を借りるでもなく己の手で村を守り通してきた人たちだ。オブリビオンや猟兵、また訓練を積んだ戦士や兵士の類には到底及ばないものの、怪物の群れに追い込まれたからとてすぐに折れてしまうような気概でもないのだろう。そのことが、なんとなくシフィルには嬉しい。
鮮烈に輝く勇者の剣が、光の軌跡を描いて閃く。刃を受けた石像の腕が宙を舞い、握られていた大鎌が地に落ちる。返す刀で別の石像の攻撃を弾き返し、シフィルは力強く声を上げた。
「まだまだ……皆でここを乗り切るよ!」
成功
🔵🔵🔴
マグラ・ユメノミヤ(サポート)
「木戸銭は結構――貴方がたの苦痛と骸さえ頂ければ、十分ですから」
◆口調
・一人称は私、二人称は貴方。持って回ったような物言いで、敵にさえ敬語を用いるものの内容は悪辣
◆癖・習性
・コワモテに反してぬいぐるみや人形を好む
・苦痛を受ける度に気分が高まる性癖
◆行動傾向
・妻と部下をオブリビオンに殺された経験から生命の埒外に到達した悲しみの猟兵。胸中に渦巻くのは、復讐心と愛する者を護れなかった罪悪感……
・見えざる魔力のからくり糸で、凶器を仕込んだ球体関節人形を自在に操ってあらゆる試練に挑む。ダークセイヴァーを出自とするだけあって、そのスタイルは冷徹で老獪
・死霊術士であることから、魔導にもいちおう通暁している
「行きなさい」
乱戦の中、ある一点にちらと目をやるなり動揺する様子を見せたマーカスに、マグラ・ユメノミヤ(堂巡魔眩の人形師・f35119)はそう言い放つ。
「……だが、」
「あなたはその為に、わざわざ茨の道を選んでまでここまで下って来た。違いますか」
投げかけた問いに、マーカスは無言で視線を落とす。十年前に死に別れた娘が、今この第四層で武器を取り、戦っている。誇りと罪悪感の双方がない交ぜになったような表情を浮かべる父親の、僅かに透き通った手に僅か一瞬だけ視線をやり、そうしてマグラは処刑人形を操る見えざる糸を軽く張る。
「先に申し上げておきますが、ルーチェも永遠には踊れませんよ」
返事を待つことはせず、指先の動きひとつで命じれば、可憐な処刑人形はたちまち飛翔する石像の懐に飛び込んで手を伸べ、無数の針でその動きを縫い留める。
呪詛の詠唱はひとたび封じた。また別の個体が飛来しようとするのを視界の端に捉え、そちらへ牽制するように魔力を含んだ鋼糸を放ちながら、マグラは最後の忠告を込めて魂人の男に視線を向ける。向けられた目に僅かに浮かぶ、悲しみの色を読み取って――そうして、マーカスは透き通る脚で駆け出した。その背を見送るでもなく怪物たちの方へとすぐさま向き直り、マグラは己の人形へと呼びかける。
「……さあ、ルーチェ。もうひと踊り、楽しませておやり」
成功
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氷咲・雪菜(サポート)
人間のサイキッカー×文豪、16歳の女です。
普段の口調は「何となく丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
独り言は「何となく元気ない(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、かしら?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
氷や雪が好きな女の子で、好きな季節は冬。
性格は明るく、フレンドリーで良く人に話しかける。
困っている人は放ってはおけない。
戦闘は主にブリザード・キャノンを使って戦う。
あとはお任せ。宜しくお願いします!
「ミリア……!」
叫ばれた己の名に、少女が振り返る。彼女の首を刈ろうと迫る大鎌を斧の一閃で弾き飛ばし、返す一閃でもう一体の石像を地に叩き落として、男はそのまま娘の傍らに並び立つ。――再開の抱擁にはまだ早い。それを許してくれるほど、ダークセイヴァーの戦場は甘くはない。
それを知っているからこそだろう、娘の方もすぐに敵の群れへと視線を戻し、手斧を構えながら、それでも震える声で呟く。
「……これは……夢、なの?」
「夢じゃありませんよ」
冬の朝を思わせる凛とした響きの声が、少女の耳朶を震わせる。声の主――氷咲・雪菜(晴天の吹雪・f23461)もやはり前だけを見据えたまま、それでも声に力を込め、ミリアの疑問に答えを返した。
「戻ってきたんです。あなたの声を聞いて、この人は」
召喚された氷の騎士たちの剣が石像を砕くたび、また矢が石像を射抜くたび、呪詛によってそれらは粉々に壊れていく。その度次の騎士を呼び、今にも倒れそうな敵を選んでけしかけることで、雪菜は村人たちを石像の呪いによるダメージから守っていた。
「ですから……大丈夫。夢でも幻でもありません。マーカスさんは、あなたを助けに来ました!」
成功
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高階・茉莉(サポート)
『貴方も読書、いかがですか?』
スペースノイドのウィザード×フォースナイトの女性です。
普段の口調は「司書さん(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、時々「眠い(私、キミ、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
読書と掃除が趣味で、おっとりとした性格の女性です。
戦闘では主に魔導書やロッドなど、魔法を使って戦う事が多いです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
猟兵と魂人の参戦により、戦況は確実に村人側に傾きつつある。既に翼も破れかけ、それでもなお退く気配を見せない石像たちを前に、高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)は一応の体で問いかける。
「これ以上はあなた方にも益のない戦いかと思いますが……」
言い終える前に繰り出された鎌の一撃を魔法障壁で弾き、軽く飛び退って、茉莉はゆるりと首を横に振った。――予想通りと言うか、何と言うかだ。
「……まあ、言って退いてくれる方々でもありませんよねぇ」
ならば猟兵として成すべきことは、今ここにいる敵を完全に排除して、村に平穏を取り戻すことだ。いずれまた、別の敵が襲来する時は来るだろうが――その時には、きっともう。
斧を振るい、石像の群れを薙ぎ倒すマーカスの姿を遠くちらと見て、茉莉は確信する。上層で闇の種族と果てなき戦いを続けてきた彼が、今更この程度の怪物に圧される筈もない。
「無限に連なる太古の呪文よ、その力で邪悪なるものを退けなさい!」
ならば、あちらを心配するだけ失礼というものだろう。己は己にできることを、だ。そうして放った古き魔法の輝きが、また一体の石像を灼き払った。
成功
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ローズ・ベルシュタイン(サポート)
『さぁ、楽しませて下さいますわよね。』
人間のマジックナイト×電脳魔術士、女の子です。
普段の口調は「高飛車なお嬢様(私、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」、宿敵には「薔薇の棘(私、あなた、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は高飛車なお嬢様風の偉そうな感じです
花が好きで、特に薔薇が大好き
武器は、主にルーンソードや精霊銃で戦う。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「さあ、観念なさいませ!」
ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)の構えた精霊銃から弾が放たれる度、戦場を花弁の如き紅が彩る。石と魔力で造られた敵から血がしぶく訳もない。迸った魔力の残滓が、さながら花開いては零れ落ちる薔薇のように舞い散り、煌いているのだ。
銃声の向こうに、少女の声が聞こえた気がした。恐らくは、とうに亡くした父に向けての。言葉の意味までは聞き取れない。それでもローズは確信していた。――ああ、彼女たちは、この村はきっと大丈夫だ。ならば。
前を見る。最後にたった一体残った石像が、今にも少女に襲い掛かろうとしている。少女の斧が、下ろされる鎌を振り払った。父親の斧が、その一瞬に石像の腹を叩いて吹き飛ばす。もがくように宙を打つ翼の形は既に歪で、どうしようもなくその動きは醜い。冷徹にそこへ視線を留めたまま、ローズは一輪の薔薇を手に取って。
「――黄昏に咲く薔薇の棘よ、我が手に宿り、敵を射抜け!」
そうして放たれた夕焼けの薔薇の棘が、石像を完全に沈黙させ――そして月明かりの中にひとつ、しかと重なる父娘の影だけがくっきりと浮かんだ。
成功
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最終結果:成功
完成日:2023年03月20日
宿敵
『世界樹ユグドラシル』
を撃破!
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