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【サポート優先】十三日の金曜日に鯖が降臨する

#UDCアース


 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。

「トマトの次は鯖ってどういうことなの。UDCアースってこういう敵しかいないの」
 天導・鈴音(世話焼き狐巫女・f36489)は頭を抱えていた。自身の予知が間違いであることを信じたかった。だが、現実とは時として残酷なのだ。次に現れる邪神が鯖であることは疑いようのない事実なのだ。
「一応、みんなに状況を伝えるね。UDCアースの日本に佐場・喜来くんって小学生の男の子がいるの。彼は給食で出された鯖の丸焼きがどうしても食べられなくて……あ、うん、塩焼きじゃなくて丸焼きね」
 給食に鯖の丸焼きが出るのは珍しい。しかし、出てしまったのものは仕方ない。
「残すと先生に怒られる、でも食べられない……喜来くんはやむを得ず鯖の丸焼きを机の奥深くへと隠したの」
 鯖は小さいものでも二十センチ、大きいものだと五十センチほどになる。机の中に隠すには些か大きい気もするが、喜来くんは何とかして机の中に押し込んだのだろう。
「そのまま授業を終えた喜来くんは鯖のことはすっかり忘れて下校。そのまま夜を迎え、日付が変わろうという時、それは起きたの」
 喜来くんが鯖の丸焼きを机の中に隠したのは十二日の木曜日だった。
「UDCアースには邪神を降ろす儀式がある……その中の一つが『十三日の金曜日、業火に焼かれし鯖を漆黒の闇に投じよ』なの、何この儀式」

 業火に焼かれし鯖――そう、鯖の丸焼きだ。
 漆黒の闇に投じよ――そう、机の中は真っ暗だ。

「子供によってうっかり召喚された邪神だからそこまで強力じゃないみたい、そもそも鯖だし。でも、この邪神の復活を嗅ぎつけた強力なUDC怪物が彼を迎えに来ているの。そいつは……」
 鈴音は一度言葉を飲み込むと、下を向き頭を二度振った。
「そいつは……サメなの。サメが空中を泳いで学校に来るの……」
 サメなら仕方がない。サメというものは空を飛ぶし、竜巻にもなるし、首も沢山生えるし、手足もあるものだからだ。サメなら仕方ないのだ。
「ふざけた見た目だけど、サメの実力は本物だよ。実際予知では鯖とサメがタッグを組んでこの学校がある街を一夜にして滅ぼしてしまう未来が見えた、そんなことはさせない」
 鈴音が転送の神楽を舞い始める。

「今から転送すれば恐らくサメが来る前に鯖と戦えるはず。速やかに鯖を倒し、その後訪れるサメとその眷属を倒して街の平穏を守ってほしい」
 猟兵達の足元に魔法陣が現れ、その姿が転送されていく。
「……それにしてもサメが来る前に鯖と戦えるはず、って。自分で言ってて意味わかんないんだけど……」
 消えゆく猟兵の姿を見ながら鈴音は小さく呟いた。


キラキラオモチ
 四本目のサポート優先シナリオ、キラキラオモチです。
 本シナリオは三章仕立てとなっております。

『第一章 青光る邪神・鯖』
 全長二メートルほどの鯖です。
 現場は一般的な小学校の教室程度の広さです。
 学校が丸ごと吹き飛ぶのはまずいですが、机や窓に被害が出る程度なら大丈夫です。後ほどグリモア猟兵がお小遣いで弁償します。

『第二章 アモルフェス』
 不定形なスライム状のUDCです。
 空中を泳ぐサメの下でうねうねすることで、まるで泳いでいるような演出をするというUDCです。別に戦いにこの設定は関係ありません。
 猟兵の皆様は校庭で彼らを迎え撃つことになります。

『第三章 サメ』
 全長五メートルほどのサメです。
 第二章で倒したアモルフェスが積み重なり校庭を海のようにします。故にサメは潜ることもできますし、泳ぐこともできますし、飛行することもできます。サメなら出来ます。
 サメが足場を用意してくれるので猟兵の皆様はそこで戦っても良いですし、あえて水中で戦っても良いです。

 本シナリオの舞台はUDCアースですが、サメなのでダイス判定は緩いです。
 またサポート優先シナリオですので進行がゆっくりとなります、それでも良いという方は是非ご参加くださいませ。

 一章のプレイング受付は5/19から、二章と三章は断章公開時点からとします。
 猟兵の皆様がサメの進撃を止められることを祈っております。
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第1章 ボス戦 『青光る邪神・鯖』

POW   :    アニサキス・デッドエンド
【傷口から放った血 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【寄生虫アニサキス毒爆弾】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    ジェノサイド・サバカン・ストーム
【数多の鯖缶 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    Omega3・エンハンス
【ドコサヘキサエン酸(DHA) 】【ドコサペンタエン酸(DPA)】【エイコサペンタエン酸(EPA)】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
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ペルセポネ・エレウシス
【ブラック】
「これが鯖……!
我々の世界の海では絶滅した希少種ですね!
フォスさん、ブラックカンパニーの新商品として鯖を仕入れましょう!」

特殊渉外課のカンパニーマンとして、鯖と【メガコーポ式交渉術】で交渉します。

「そこの鯖さん、我が社と専属契約を結んで鯖缶になりませんか?
もちろん高待遇をお約束しますよ」

相手が冷静な判断力を失って鯖缶の嵐を放ってくれば狙い通りです。
鯖缶を無限に生産する生産工場を手に入れたも同然です。

「さあ、フォスさん。あの鯖缶生産工場を本社に持ち帰りますよ」

捕獲ネットを取り出して捕まえようとしますが……
吹き荒れる鯖缶の嵐が行く手を阻んで!?

「きゃんっ」(頭に鯖缶が激突して涙目


フォス・オネイロス
【ブラック】

生の魚が普通に売られているなんてすごいね。
販売ルートを確保できれば、会社の利益は大きそうだね。
さっそく仕入れて、上層部に掛け合おう!

でも、鯖って学校で獲れるのかな?
と思っていたら、鯖がびちびちしていて。

そんな鯖さんにペルセポネさんの営業トークが炸裂したと思ったら、
いきなり鯖缶の嵐が!?

あ、あれ捕らえるの?
当たったらなかなかに痛そうなんだけど。

でも仕方ない。
生産プラントとしては優秀ではあるもんね。

と、義肢で缶詰を叩き落としながら近づいていったら悲鳴が!?

慌てて振り向いたら、
額を抑えて涙目のペルセポネさんがいて……。

あまりの可愛さに思わずステップバックして、おでこにキスしちゃいます。



 深夜の学校というのは実に不気味なものだ。廊下に響く自分たちの足音、人影の見えない教室、突然鳴る音楽室のピアノ。そのどれもが恐怖心を掻き立てる。
 しかし、鯖のいる教室に向かっている二人の猟兵はそんなことを気にしていなかった。彼女たちにとってもっと驚くべき衝撃の事実があったからだ。

「生の魚が普通に売られているなんてすごいね。鯖、って言ったっけ?」
 フォス・オネイロス(『ブラック・カンパニー』特殊渉外課所属、腕力担当・f36684)が歩きながら感心したように話す。
「我々の世界の海では絶滅した希少種ですね! フォスさん、ブラックカンパニーの新商品として鯖を仕入れましょう!」
 ペルセポネ・エレウシス(『ブラック・カンパニー』特殊渉外課所属・f36683)がフォスの前で身振りを交えながら宣言する。

 二人はサイバーザナドゥの出身だ。サイバーザナドゥでは骸の海によって生き物の身体は汚染されてしまう。事実、ペルセポネとフォスも汚染された部位を機械化義体に換装している。
 骸の海の影響は人間以外にも及ぶため、サイバーザナドゥでは本来の意味での天然魚というのはほとんど存在しない。ペルセポネの言うように非常に希少なのだ。
「フォスさん、ブラックカンパニーの新商品として鯖を仕入れましょう!」
「販売ルートを確保できれば、会社の利益は大きそうだね。さっそく仕入れて、上層部に掛け合おう!」
 話をしているうちに二人は鯖がいると思わしき教室の前に着いた。ペルセポネが教室の扉に手を掛ける。
「でも、鯖って学校で獲れるのかな?」
 ふとフォスの頭にそんな疑問が浮かぶ。しかし、その疑問はペルセポネが教室の扉を開けた瞬間に吹っ飛んだ。そこには床でびちびちと跳ね回る巨大な鯖の姿があったのだ。

「これが鯖……!」
 青光りする身体、ぬめっとした体表、小さい歯が並ぶ口。二メートルもの大きさの鯖の邪神が二人の前に立ちはだかった。正確には教室の床に横たわっているが。
 ペルセポネは鯖に近づくと丁寧にお辞儀をして交渉を開始する。
「そこの鯖さん、我が社と専属契約を結んで鯖缶になりませんか? もちろん高待遇をお約束しますよ」
 鯖は目をキョロキョロさせながらしばらく何かを考えていたかと思うと、突如大きく口を開いて叫びだした。
「マグロォオオオオオオオオ!!」
 鯖の咆哮にあわせて『鯖の水煮缶』『鯖の味噌煮缶』『鯖の醤油缶』が召喚され教室中を乱舞する。ある鯖缶は教室の時計を破壊し、ある鯖缶は教室の窓を破壊し、ある鯖缶は教室の机を破壊する。まさに無差別攻撃とも言うべき恐ろしき光景だ。
 しかし、ペルセポネはその光景を見て満足そうに頷くとフォスに向かって声を掛けた。
「さあ、フォスさん。あの鯖缶生産工場を本社に持ち帰りますよ」
 確かに無限に鯖缶を召喚する邪神は鯖缶生産工場と言っても良いだろう。ペルセポネはいそいそと捕獲用ネットの準備を始める。
「あ、あれ捕らえるの? 当たったらなかなかに痛そうなんだけど」
 一方フォスは飛び交う鯖缶に少し困惑していた。実際、時速七十キロメートルで高速移動する鯖缶を搔い潜り接近するのはなかなか難しそうだ。
「でも仕方ない。生産プラントとしては優秀ではあるもんね。」
 覚悟を決めると、フォスは右の義手で次々鯖缶を撃ち落とし始めた。超硬素材の義手が鯖缶に当たる度に凄まじい金属音が鳴り響く。

「カジキマグロォオオオオオオオオ!」
 鯖缶が叩き落されたのを見て邪神が怒り狂う。新たに『鯖の減塩缶』と『鯖の骨だけ缶』が加わり鯖缶の嵐が吹き荒れる。
「きゃんっ」
 背後から聞こえた悲鳴に思わずフォスが振り返る。そこには額を手で押さえて目に涙を溜めたペルセポネと、その足元に転がる鯖缶があった。
「ペルセポネさん!」
 邪神まであと一歩というところまで迫っていたフォスだが、大きく後方に跳ぶとそのままペルセポネの前にフワリと降り立ち、そっと額にキスをした。
 驚いた表情のペルセポネの額を撫でながら、フォスが優しい笑顔で話しかける。
「すみません、あまりにもペルセポネさんが可愛かったので」
「ふぇっ……」
「キハダマグロォオオオオオオオ!」

 こうしてUDCアースに降臨した邪神と猟兵の戦いが火蓋を切ったのだ。
 それはそれとしてマグロなのかサバなのか、はっきりして欲しい。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

日紫樹・蒼
性格:弱気
性質:ヘタレ
※どんな酷い目に遭っても構いません

給食のお魚を机の中に入れて放置したら、腐って大変なことになるんじゃ……

とりあえず鯖程度なら倒せるだろうと踏んでいた蒼ですが、鯖缶の嵐を前に手も足もでません
仕方ないので魔法生物を召喚しますが……現れたのは、カツオの頭をしたパンイチのマッチョ
『HA、HA、HA! アイアム、カツオメェン!
「うわぁ、またこれなの!?

そして、お約束の如く魔法生物は言うことを聞きません
鯖の天敵として周囲の鯖を食いまくった後、蒼にも襲い掛かります
『Youにはビッグな鰹節をプレゼントだ!
「うわぁぁぁん! そんなの要らないよぉ!

全身の穴に鰹節をねじ込まれても構いません



「鯖なら……僕でもきっと倒せるよね」
 真っ暗な学校の廊下を歩きながら小さく呟いたのは『影朧を倒し続けなければ死ぬ』という呪いを受けてしまった少年、日紫樹・蒼(呪われた受難体質・f22709)だ。彼は猟兵にしては火力・魔力共に飛びぬけたものは持っていない。それにも関わらず、なぜ彼は様々な任務を成功に導いてこれたのだろうか。
「今日こそ僕だけの力で何とかしないと……」
 その理由は呪いの力を源としたユーベルコヲドにある。特に悪魔『ウェパル』や魔法生物を召喚するユーベルコヲドは数多の状況を打破してきたのだ。
 しかし、蒼は出来ればそれらを召喚したくない。可能ならば己の力で勝ちたい。別に自分の力を試したいとか、他者の力を借りたくないとか、そういう理由ではない。もっと深刻な理由があるのだ。

「それにしても……給食のお魚を机の中に入れて放置したら、腐って大変なことになるんじゃ……」
 教室の扉に手を掛けたものの、中がどうなってるか想像すると手が動かない。いっそ召喚に頼ろうかと頭を掠めたが、蒼は頭を振ると思い切って扉を開け放った。
「Hi! アイアム、サバメェン!」
 視界いっぱいに鯖の顔面が広がる。なんと鯖は扉の前でずっと待機していたのだ。
「う、うわああぁあああ!」
 思わず腰を抜かして床に座り込む蒼。その姿を満足そうに眺めると、鯖は反り返りながら高速で振動を始めた。
「WooHoo! アイアム、サバメェェェエエエエン!」
 鯖の口から次々と鯖缶が飛び出し、辺り一帯を薙ぎ払う。何とかしたいが蒼は手も足も出ない。それどころかこのままでは自分の身も危うい。
「うぅ……仕方ない、よね……」
 こうなってしまっては仕方ない。蒼は目を閉じ、出来るだけ心を無に落ち着けて魔法生物を召喚することにした。

 ――水影の悪魔の運試し。

 対峙している敵に有効な魔法生物を召喚する蒼の強力なユーベルコヲド。なぜそれほどのユーベルコヲドを蒼は出し惜しみするのか。それは、まともな『何か』が出てくる確率が1%しかないからだ。
(心を落ち着けるんだ……無になればきっとまともなのが出てくるよね……)
 鯖の天敵で、冒険小説に出てきそうで、そして言う事を聞く魔法生物。蒼の頭にイメージが湧き上がり、魔法生物が形作られていく。それは床から水飛沫と共に現れ、ゆっくりと顔を上げた。
「Oh……」
 鯖の感嘆の吐息が漏れる。嫌な予感がする。見たくない。出来ることならこのまま目を閉じたまま全てが終わってほしい。
 しかし、魔法生物はそうはさせてくれなかった。『彼』は蒼の額を何かでつついたのだ。
「うぅ……変なのじゃありませんように……」
 恐る恐る目を開けると、そこには唸る上腕二頭筋、ピクピクとひくつく大胸筋、大きく盛り上がった僧帽筋、頼もしく広がった広背筋、バランス良く鍛えられた大腿四頭筋、そして白く輝くパンイチの、カツオの頭をしたマッチョがいた。

『HA、HA、HA! アイアム、カツオメェン!』
「うわぁ、またこれなの!?」
 召喚された魔法生物に蒼は見覚えがあった。これまでにも彼の呼び掛けに応え、そして筆舌に尽くしがたいほど酷い目にあわされたアイツだ。
「Give You! アイアム、サバメェン!」
 鯖の邪神は缶詰を次々と吐き出すとカツオメェンの前にずらりと並べた。豊富なたんぱく質に目がないカツオメェンは缶詰を手に取ると次々と蓋を開け、中身を口の中に流し込む。
「に、逃げなきゃ……!」
 この後どうなるか蒼は知っている。満腹になったカツオメェンは鯖に興味を失い蒼をロックオン、そしてとても言えないような酷い目にあわされるのだ。
 蒼は廊下を一目散に駆け出した。背後から鯖の悲鳴が聞こえたが、決して振り返らなかった。それどころじゃないのだ。

「はぁ、はぁ、はぁ……ここなら……」
 蒼は男子トイレの一番奥の個室に入り鍵を掛けると、ほっと胸を撫で下ろした。初めてカツオメェンを出し抜けたことに心底安堵する。
「どれくらい経てば消えるんだっけ……」

 コンコン。

 二つ隣りの個室の扉を叩く音がした。
「……!!」
 思わず口を両手で塞ぎ、息を押し殺す蒼。

 コンコン。

 一つ隣りの個室の扉を叩く音がした。
 あまりの恐怖に涙が滲み、心臓が早鐘を打ち始める。

 ……。

 音がしない。蒼の個室の扉を叩く音がしない。
 きっとカツオメェンの召喚時間が終わり消えたに違いない。
 ガクガクと震える両膝を必死で押さえながら深呼吸をする蒼の頭に、何か液体のようなものが垂れてきた。
「な、なに……?」
 上を向くと、そこには隣りの個室との間仕切りから上半身を乗り出したカツオメェンの姿があった。その口には鰹節が咥えられており、そこから何らかの液体が垂れていたのだ。
『Youにはビッグな鰹節をプレゼントだ!』
「うわぁぁぁん! そんなの要らないよぉ!」
 カツオメェンは個室内に降り立つと自身の口から鰹節を取り出し、蒼の口へと突っ込んだ。そのままポージングを取ると目を妖しく光らせて笑みを浮かべる。
『そうか! もっと欲しいか! 鰹節はもう一本あるぞ!』
「そ、そんなこと言って……アッー!」

 後日、このUDCアースの小学校に一つの七不思議が加わった。
 ――トイレのカツオメェンだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?


蛇塚・レモン(サポート)
いつも元気で優しく快活な性格
その身に蛇神と妹の魂を宿す21歳の娘
霊能力と技能及びアイテムを駆使して事件解決を試みます

普段の口調は語尾に『っ』を多用します

時々「蛇神オロチヒメ(裏人格)」
老人口調NG
尊大な態度でレモンの母親を自負
UCで召喚されると巨大な白蛇として顕在化

戦闘スタイル
前中後衛どこでもこなせる万能型
武器は蛇腹剣と指鉄砲から放つオーラガン
基本的に脳筋
でも魔法や天候操作での属性攻撃など融通も利く
念動力で行動不能にさせたり呪詛での絡め手も得意

多少の怪我は厭わず積極的に行動
また、例え依頼の成功のためでも、他の猟兵に迷惑をかけたり、公序良俗に反する行動はしません
あとはお任せ
よろしくお願いします!


エルフィア・エルシュタッド(サポート)
※連携およびキャラを逸脱しないアドリブ歓迎
※お色気、公序良俗に反する行動、R18やR18GはNG
※口調等はステシ参照ください。

元能力者の猟兵。
通常依頼であれば、基本的にはお手伝い/サポート役に徹しますが、状況に応じて対応でも可。判断はお任せします。
サポート優先の場合は、状況に応じます。

基本的には高いステータスのUCを状況に応じて使用します。
他の猟兵に迷惑をかけたり、脚を引っ張る、目的達成に反する行為はしません。

上から目線気味にも取られる口調と物腰ではあるものの、
品の良さは感じられますし、誤解を招く言い方をしたと気づけば訂正します。



「ふむ……まさか日本でこのような面妖な邪神と向き合うことになろうとは、な」
 深紅の文様があしらわれた黒い剣を眺めながらエルフィア・エルシュタッド(闇月の魔術剣士・f35658)が呟いた。彼女はその昔、銀誓館で能力者として過ごしていた時期がある。故に日本という地に思うところがあるのだろう。
「所詮鯖でしょ? あたい達にかかれば楽勝だって、楽勝っ! 頑張っていこっ!」
 金色のポニーテールを揺らしながら元気に言ったのは蛇塚・レモン(白き蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)だ。彼女は人柱となるはずであったが、白き蛇神と共に逃げて自由を得た過去がある。
「油断大敵だよ。鯖と言えばアニサキスが有名だけど、およそ八割以上に寄生しているみたいだね」
 極めて冷静な分析をしたのは脳の一部に別人格として兄が融合した筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)だ。普段は黒目だが、覚醒時に人格が変わると瞳が金色に染まるという。
「えー? それって今関係ある?」
 レモンが笑いながら教室の扉を開けると、そこには教壇に鎮座している巨大な鯖がいた。間違いない、奴こそが噂の邪神だ。

「くくく、よく来たな猟兵よ……。もし、俺の味方になれば教室の半分をやろう……」
「ならないよっ! ってか教室の半分って狭っ!」
 レモンは邪神の誘いを一蹴すると、真・蛇腹剣クサナギを手に躍り出た。霊力で手足の如く自由自在に操作できる神器が邪神の身体を襲う……はずだった。
「う、うそっ! なんで……」
「これがドコサヘキサエン酸の力……そしてこれがドコサペンタエン酸の力……そしてこれがエイコサペンタエン酸の力だー!」
 ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、エイコサペンタエン酸とはオメガ3脂肪酸のことだ。これらは体内に不可欠な多価不飽和脂肪酸として知られているが、この邪神はそんなこととは全く関係なく、ただひらすら己の防御力を上げることにそれを使っているのだ。
「正面から戦ってもダメそうだね。それなら僕の出番かな」
 トオルはルーンソードを手に取ると、左手をかざす。刀身は次第に熱を帯び、燃え上がるとその長さが彼の身長ほどになった。
「アニサキスは加熱か冷凍に弱い。僕の炎ならきっと……」
 炎の柱と化したルーンソードが教室内を舞い踊った。弱点を突かれた邪神の身体が焼き焦がれ、食欲をそそる匂いが辺りに充満する。
「キィエエエエエエー!」
 邪神の傷口からアニサキス毒爆弾が飛び出すが、トオルの炎によりそれは効力を発揮せずに床に転がって沈黙する。そう、アニサキスの話は関係あったのだ。
「なるほど。それに触れないように戦えば良いのだな。詠え、nigra glavo!」
 詠唱が終わると同時にエルフィアの姿が闇に溶けていく。彼女はそのまま邪神の身体に触れると、闇のオーラを通じて邪神の生命力を奪った。
「ヤ、ヤメロォオオオオ!」
 身体を直接傷つけている訳ではないのでアニサキス毒爆弾が飛び出すことは無い。別の攻撃で反撃したくともエルフィアを感知する術もない。邪神は教壇で跳ねながらただひたすら生命力を奪われ続けていた。
「二人とも、そこを離れてっ!」
 レモンの声に呼応してトオルとエルフィアが鯖から離れる。レモンから太陽のように眩い光が溢れ、その力が彼女の人差し指へと集束していく。
「蛇神様とあたい達の無限成長、見せてあげるねっ!」
 人差し指から立て続けに破壊光線が放たれ邪神の身体に直撃する。当たる度にビクビクと耐えていた邪神であったが、トオルとエルフィアが戦っている間ずっと詠唱していたレモンの破壊光線はついにその防御をも打ち破った。
「サバーーー!」
 鯖の邪神はついに耐えきれなくなり、大きく跳ねると、黒板ごと隣りの教室へとダイブした。

 三人の見事な連携が邪神へ大きな一打を与えたのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

高柳・源三郎(サポート)
旅芸人一座の座長、それが高柳源三郎じゃ!!(まだ零細なんじゃがな......)。
性格は酔いどれおやじじゃが旅芸人一座の座長なので本番(戦闘)では酔いが殆ど覚めて戦うことが出来るんじゃ。
武器である【不思議なたぬき人形「はな」】【暗殺用たぬき人形「たろう」】を使いまるで踊りや人形劇をするかのう様にユーベルコードを使い戦うのじゃ。時々【竜珠】に封じ込めてある骸魂・八岐大蛇に乗っ取られて暴れて回ってしまうんじゃ。
情報収集は芸をして道行く人の足を止めて人達の噂話を聞けば集められると考えてとるんじゃ。
宴会技能が高いので戦場で宴会をするんじゃ。
口調は(わし、~殿、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)です。


アイクル・エフジェイコペン(サポート)
猫っぽい舌足らず口調にゃ。こんにゃ感じで、可能なら末尾だけじゃにゃくて途中にも入れてほしいにゃ。めんどいならいいけど。
ちなみに機嫌悪い時は「に゛ゃ」って濁点入る感じにゃ。

正直よくわかんにゃいけどなんとなく気に入らない顔してるからぶっ殺すに゛ゃ。
パワーイズジャスティス。真正面から行っておもいっきり攻撃するのみにゃ。ユーベルコードは何使ってもいいにゃ。

基本はむちゃくちゃ猫かぶってかわいい子演じてるものだから、なるべくスマートに『せーとーはなれれでぃー』的な感じで戦おうとするけど、むちゃくちゃ怒ったら地が出てむちゃくちゃ口が悪くなる。
「ぶっ殺おおおおおおす!●ぁぁぁぁぁぁっく!!」


ラムダ・ツァオ(サポート)
ラムダよ、よろしく。
相手が強いのなら、削れる機会は逃さず、相手に隙は見せず、
長期戦を覚悟して着実に狙うのがいいわね。
勿論、隙があれば見逃したくないけど。
見切ったり足には自信があるけど、過信せずに落ち着いて戦況を見極めるわ。

行動指針としては以下の3通りが主。
1.囮役としてボスの注意を引き付け、味方の攻撃を当てやすくする。
2.ボスの移動手段→攻撃手段の優先順で奪っていく。
3.仕留められそうな場合は積極的に仕留めに行く。
 (他に仕留めたい人がいればその手助け)

台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。
アドリブ・連携歓迎



「はっはっは、やっぱり宴会は一人より二人、二人より三人、多ければ多いほど楽しいのう」
 平時ではまず出来ない教室での宴会に高柳・源三郎(幕府公認?の飲んだくれ野郎な旅芸人で座長・f15710)は気を良くしていた。隣りでたぬき人形の『たろう』と『はな』も嬉しそうな顔をしているように見える。
「高柳さん、相変わらず呑んでいるんだね。身体には気を付けてよね」
 源三郎の身体を気遣っているのはエルフのラムダ・ツァオ(影・f00001)だ。彼女はその身体的特徴からよくダークエルフと揶揄されるが、全く気にしないという度量の広さを持っている。
「お酒は呑めにゃいんだにゃ。あ、でもこの食べ物は美味しそうだにゃ」
 源三郎が用意した料理をつまんでいるのはドワーフのアイクル・エフジェイコペン(クロスオーバー三代目・f36327)だ。彼女は文字通り猫をかぶってかわいい子を演じているのだが、怒ると地が出るという。それがどんなものであるかは……恐らく、すぐにわかるだろう。
「いやあ、ほんと宴会って楽しいですね。特にこの鯖のお寿司とか最高に美味しいですね」
 鯖のお寿司に舌鼓を打っているのはオブリビオンの青光る邪神・鯖だ。源三郎のあまりにも高い宴会スキルに邪神もつい引き込まれてしまったらしい。ヒレで器用に寿司をつまんでは口へ運んでいく。

 宴もたけなわと言ったタイミングでそれは起きた。邪神が、用意されていた酢豚に持参のパイナップルとさくらんぼを放り込んでアイクルへと差し出したのだ。
「やっぱり酢豚といったらこれですよねぇ。どうぞお食べください」
 しかし、アイクルは手を伸ばさない。それどころか背中が震えている。どうしたのかと覗き込む源三郎とラムダの前で、アイクルは立ち上がると大声をあげた。
「酢豚にパイナップルとかさくらんぼ入れるのは絶対NGに゛ゃ!」
 アイクルはそのまま邪神の尻尾を掴むと、その身体を豪快に振り回して教室の床に叩きつける。ひたすら叩きつける。びったんびったんと叩きつける。
「この鯖ぁあああああ! 鯖のたたきにしてやるに゛ゃ! 刺身にしてやるに゛ゃ!」
 既に邪神は白目を剝いているがアイクルの手は止まらない。その様子を見た源三郎が囃し立てた。
「たたきや刺身にするなら板前が必要じゃろうのう、ラムダ殿?」
「ふふ、それって私にやれって言ってるの?」
 そう言うが早いかラムダは板前の衣装を身に纏っていた。そのまま手にした白刃で邪神の身体を切り刻んでゆく。鯖はたまらずに咆哮すると、周囲に大量の鯖缶が飛び交い始めた。
「おやおや、新しい料理を提供してくれるとはのう」
 源三郎は高速で飛び回る鯖缶を次々と手に取る。それは邪神のユーベルコードなのに、彼はすっかり宴会の余興気分だ。
「さあさあ、三人とも席について宴会のやり直しじゃ! 邪神殿の用意してくれた鯖缶もあることだしのう」

 しぶしぶ席につくアイクル、板前の格好のまま鯖缶を開けてお皿に乗せるラムダ、泡を吹いている邪神。その様子を源三郎は目を細めて見ながら、酒を呷ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

雁野・リジ(サポート)
「オレが盗んでいいの?それとも盗まれたいの?何をくれる?」
貼り付けたような笑顔を浮かべている女性。
怪盗であると言うが怪盗が何かは分かっていない。

人間の姿をとる狸。人間には人間の、狸には狸の、オブリビオンにはオブリビオンの生活があるし考え方も違う。ということを知っている。
合わせられることは合わしていきたいけれど、
世界が滅ぼされると困っちゃうので、普通に戦う。


四王天・焔(サポート)
『こんにちは、焔だよー。』
 妖狐の人形遣い×ガジェッティアの女の子です。
 普段の口調は「無邪気(自分の名前、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」、家族には「甘えん坊(自分の名前、相手の名前+ちゃん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

無邪気で感情の起伏が激しい性格の少女、
武器はからくり人形とドラゴンランスを主に使います。
植物、特に花が好きです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


桜井・乃愛(サポート)
 桜の精のパーラーメイド×咎人殺しの女の子です。
 普段の口調は「元気(私、~さん、だ、だね、だろう、だよね?)」、偉い人には「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は明るく天真爛漫で、少し天然ボケな感じの少女。
一番好きな花は桜で、その他の植物も好き。
強敵にも怖気づく事は少なく、果敢に挑む。
人と話す事も好きなので、アドリブ歓迎。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 怒り狂う邪神は鯖缶を周囲に漂わせながら、のた打ち回っていた。その中でも特に鯖の水煮缶は高速で飛び回っており、接近の妨げとなっていた。
「オレが盗んでいいの? ほら、盗っちゃったよ。これって怪盗っぽい?」
 そんな鯖缶を雁野・リジ(たぬき・f34917)が卓越した手腕で掴み取ってゆく。実は彼女は本来は青い毛並みの狸だ。自称怪盗であるが、何が怪盗なのかは実はよくわかっていないらしい。
「わー、すごいねー! それって食べられるの?」
 無邪気な感想を述べたのは妖狐の人形遣い、四王天・焔(妖の薔薇・f04438)だ。周囲で踊っているゴシック調の衣服を纏った道化人形は、彼女の魔力と意思のままに動き戦うという。
「邪神のユーベルコードで出てきたんでしょ……? 賞味期限とか過ぎてない?」
 心配するところがどこか違うのは桜の精のパーラーメイドにして咎人殺しの桜井・乃愛(桜花剣舞・f23024)だ。とても明るく天真爛漫な彼女であるが、時として天然ボケな面を覗かせる。

「さぁさぁ、鯖缶は全部オレが盗んだ。妖狐の貴殿は何をしてくれるんだろうね?」
 掠め取った鯖缶を机の上に積み上げながらリジが言った。それを聞いた焔は紫色に揺らめく狐火を次々と周囲に生み出してゆく。
「焔はねー、鯖を焼いちゃおっかな!」
 狐火は邪神の足元に着弾すると紫炎となり、邪神を弱火でじっくりと焼き上げ始めた。教室内に香ばしい匂いが広がり、さながら調理実習の様相を呈する。あまりの熱さに転げまわる邪神であったが、教室中どこに行っても紫炎はついていき彼を離してはくれなかった。業を煮やした邪神は身体を震わせ謎の呪文を唱え始める。
「ドコサヘキサエン酸は生活習慣病を防ぐために重要な必須脂肪酸ー!」
 途端に邪神の身体が艶やかなコーティングで覆われ、炎を遮断する。原理はよくわからないが、邪神は己の防御力を強化したらしい。
「むむむ、これじゃ焼けないよぉ……」
「これを盗むのは難しいだろうね。桜の精の貴殿ならどうするかな?」
「うーん、そうだなー」
 乃愛は木の枝を手に取ると邪神の身体へと放り投げた。枝は邪神に根を張ると、あっと言う間にその身体を覆い尽くす。
「くっくっく、小娘よ。その程度の攻撃、痛くも痒くもないぞ」
 余裕の表情――魚だからよくわからないが――を見せる邪神であったが、乃愛はニッコリと笑うと枝へと力を込めた。
「桜の枝よ、敵を貫き、その血肉を啜り、可憐なる紅き桜花を咲かせよ!」
「ぎゃああああああー!」
 邪神に根を張った枝が血肉を啜り、次々と桜の花を咲かせてゆく。ドコサヘキサエン酸を吸い取った桜の花はいつもよりも美しく見えた。
「面白いね。それじゃオレも行かせてもらうよ」
 リジは予告状を手に取ると邪神目掛けて投げつけた。それは意外に鋭利で、邪神の身体を容易く切り裂いてゆく。
「みんなも続けー!」
 焔のゴシックパペットが邪神へと駆け寄り、炎のブレスを吐く。乃愛とリジによって艶やかなコーティングを失った邪神は再び業火によって焼かれたのだ。

「さて、それじゃこれはオレからのプレゼントだよ」
 リジは帰路につこうとした焔と乃愛を呼びとめると、その手に鯖缶を乗せた。一つは鯖のカレー煮缶、もう一つは鯖の味噌煮缶だ。
「うわー、カレー煮缶だって! おいしいのかなー?」
 無邪気に喜ぶ焔とは対象に乃愛は眉をひそめていた。
「邪神が作り出した味噌煮缶……この味噌は果たして国産なんですか……?」
 それを聞いたリジはくすりと笑ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

レパル・リオン(サポート)
こんにちは!あたしはレパル!またの名を『魔法猟兵イェーガー・レパル』よ!よろしくね!

お祭りとかイベントとか友達と遊んだりとか、とにかく楽しい事大好き!

あたしが戦うのは、怪人(オブリビオン)から人々と平和を守るため!そのためなら、ケガをしたってかまわないわ!
(強敵相手だと少し怯えるが、表には出さないように努める)

得意なのは肉弾戦!ダッシュで切り込んだり、ジャンプやオーラ防御でよけたり、激痛耐性でガマンしたり、怪力パンチ&キックでぶっ飛ばしたりするわ!
ユーベルコードに怪人の弱点属性を組み合わせてパワーアップさせたりもするわよ!

頭を使うのは苦手かな。でも、パワーとスピードでなんとかするわ!


七星・桜華(サポート)
『天魔流免許皆伝、更なる高みへと!』
『一か八かの勝負?必要無いね!私達の勝ちだ!』
『後は派手に騒ぐんだ!誰も倒れないようにね!』
隠れ里に伝わる『天魔流』歴代最年少であり派生流派も含めての免許皆伝。
腰に挿している六振りの刀と扇子を使い戦闘する。
物理的な技術を異能のUCにまで昇華させた。
闘う姿は艶やかな舞踏が如く空中戦もできる。
第六感も鋭く見切るまでも早い。
先手後手問わず。
殺気や覇気を残像に残し分身と勘違いさせる事も。
常に最善を最短で気づき勝ってきた。
防御無視の内部破壊を当たり前に行う。
柔剛の技を扱い両立させる。
消耗を生命力吸収で補う。
優れた第六感で賭け事も強い。
家事も万能。
両親と妹も猟兵である。


仲佐・衣吹(サポート)
キレイなもの、カワイイもの、ぶち壊そうなんて許さないんだから
バトルだって芸術よ。美しく戦いなさい!

お相手するはアタシことネイル
美術好きな女性人格よ

口調はいわゆる女言葉かしら
身のこなしが一番軽いみたいで
接近戦より距離をとってダガーで戦うのが好きよ

よく使う手は
外套を投げつけて囮や目暗ましからの一撃
ルーンソードで戦ってる途中で手放して虚を突き、袖口から隠し武器としてダガー
光属性を付けたルーンカルテを落としといて、タイミングを見て目潰しフラッシュ
こんなところかしらね

アイテムやユーベルコードはお好きに選んでくれていいわ
使えるものは全部使って、華麗に美しく戦いましょ!



「鯖の邪神? 顔が魚なんて間違いなく怪人だよね、魔法猟兵イェーガー・レパルが絶対やっつけてやるんだから!」
 手を腰に当てて元気に宣言したのは狼で虎でドラゴンなキマイラのレパル・リオン(魔法猟兵イェーガー・レパル・f15574)だ。そのパワーとスピードを活かした肉弾戦は例え邪神が相手だろうが引けを取らない。
「邪神と言っても、グリモア猟兵によるとこいつは首魁じゃないらしいねぇ。私達にかかればあっさり終わりそうだ」
 刀の柄に肘を乗せながら七星・桜華(深紅の天魔流免許皆伝・f00653)が煙管を吹かせる。彼女はとある隠れ里に伝わる『天魔流』を歴代最年少で免許皆伝した豪の者だ。その自信は恐らくそれに裏打ちされたものなのだろう。
「ふふ、UDCアースの邪神は時として美しいものもいるからアタシ楽しみよ」
 赤いマニュキュアで手入れされた爪を眺めながら言ったのは仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)だ。彼の中には五つの人格が同居しているが、今表に出ているのは常に美しさを追及する女性『ネイル』らしい。

「それじゃ開けるよ! みんな準備は良い?」
 桜華とネイルが頷いたのを見てレパルが扉を開けると、そこには頭が鯖の……いや、全身鯖の邪神がいた。思っていたのと違う外見に戸惑うレパル、美しくない見た目にやや眉をひそめるネイル。しかし、桜華だけは動じない。
「切り甲斐がありそうな見た目じゃあないか」
 そう言うと桜華は神邪封滅・布都御魂を抜き放った。教室の外で雷鳴が轟き、豪雨が降りだす中、桜華は床を蹴って一気に邪神へと接近すると、そのまま布都御魂の一撃を叩き込んだ。邪神の鱗が吹き飛び、身が切り裂かれたが、同時にその傷口から無数の白く細いものが飛び出してきた。
「おっと!」
 思わず身を翻してそれを躱す桜華。目標を見失ったそれらは床に落ちると次々に爆発し机を吹き飛ばしていった。
「くっくっく、それは我がアニサキス・デッドエンド……我を切り刻めば切り刻むほど飛び出しお前達を苦しめるだろう……」
「ふん、思ったよりも大した威力だねぇ」
 ひとつひとつは桜華なら軽くあしらえるだろう。しかし、無数に飛び出すアニサキスを躱しながら攻撃を叩き込むのは少々厄介だ、一応相手は邪神なのだから。どうしたものかと考える桜華の前に、レパルが飛び出した。
「ふっふっふ、鯖の怪人! 自分で弱点を言うなんてうっかりしたわね! このレパルちゃんがやっつけてやるんだから!」
「我は怪人ではない、邪神……いた、いたた!」
 レパルは邪神に瞬時に肉薄すると、怪力パンチとキックを続けざまに叩き込んだ。その衝撃は凄まじく、邪神の身体がどんどん追いやられ遂には壁際まで追い込まれてしまった。
「壁ハメはダメだって! 壁ハメはやめろぉお!」
 もはや一方的なサンドバッグとなった邪神。このまま戦いは終わるのかと思われたその時、邪神の周囲に大量の鯖缶が現れて高速で回り始めた。
「きゃっ! 痛い痛い!」
 始めのうちは耐えていたレパルであったが……鯖缶が多い、多すぎる。鯖缶が当たる痛みはタンスの角に足の小指をぶつける痛みに匹敵する。レパルはたまらず後方へと飛び退いた。
 一方、ネイルは二人の戦いを注意深く観察していた。
「二人ともちょっと良いかしら?」
 ネイルにとってはバトルも芸術なのだ。美しく戦う算段が整ったに違いない。

「へへっ、面白そうじゃないか! 行くよ、ネイル!」
 桜華とネイルが足並みを揃えて一気に邪神へと駆けた。鯖缶による防御を掻い潜りながらぐんぐん迫ると、桜華は布都御魂を邪神のエラへと一気に突き立てる。
「ギィエエエエエエエ!」
 急所を穿たれた邪神が咆哮する。同時にネイルが外套を邪神のエラにかぶせ、その上からダガーを突き刺した。傷口からアニサキス爆弾が飛び出そうとするが、外套に邪魔されてそれは叶わない。それどころか行き先を失ったアニサキス爆弾は邪神のエラの中で爆発を始めた。
「レパルちゃん、今よ!」
「よーし、いっくよー!」
 レパルは壁を駆けあがるとそのまま天井まで一気に登りつめた。
「燃え上がれ! あたしの足!」
 レパルの足が炎で燃え上がる。炎はそのままタテガミの様に形を変えると、彼女の足がライオンの頭と化し牙を剥く。
「これで終わりよ!」
 天井を蹴るとレパルは邪神のエラに被せられた外套へと急降下する。熱気が邪神の身体を炙り、香ばしい匂いが周囲に漂い始めた。
「カミカゼキーック!」
「これで私達の勝ちだ!」
「戦いはやっぱりこうじゃないとね!」

 レパルのキックが、桜華の布都御魂が、ネイルのダガーが、同時に邪神の身体を捉えて凄まじい爆風を巻き起こし、邪神の鱗と教室中の窓ガラスを吹き飛ばしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能

接近戦で戦う場合は鎖鎌や鎖分銅の【ロープワーク】による攻撃がメインだが、プロレスっぽい格闘技や忍者っぽい技もいける
遠距離戦では宇宙バイク内臓の武装による射撃攻撃やキャバリアによる【結界術】
その他状況によって魔術による【属性攻撃】や【破魔】等使用。

猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる。

基本的にチャラい上辺ですが、人々の笑顔のため、依頼自体には真面目に取り組みます


姫神・咲夜(サポート)
 桜の精の死霊術士×悪魔召喚士、女性です。
 普段の口調は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
 片思いの人には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

清楚で女流階級風の口調で、お淑やかな性格です。
基本的に平和的な解決を望みますが
戦わざるを得ない時は果敢に戦いに向かう勇敢さを持っています。

 あとはおまかせです。よろしくおねがいします!


シフィル・エルドラド(サポート)
『皆に元気を分け与えにやって来たよ!』 

ハイカラさんの勇者×国民的スタアの女の子。
 普段の口調:明るい(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)
 嬉しい時の口調:ハイテンション(あたし、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

元気一杯で天真爛漫な性格をしていて、ポジティブな思考の持ち主。
困っている人や危機に陥っている人は放ってはおけず
積極的に助ける主義です。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「シフィルさんとご一緒できるなんて光栄です、よろしくお願いします」
 宇宙バイクの後部で話しているのは桜の精の死霊術士にして悪魔召喚の姫神・咲夜(静桜・f24808)だ。上品な出で立ちと丁寧な物腰からわかるように上流階級の生まれらしいが、当人にはその自覚はあまりないとか。
「ふふ、私も嬉しいよ、咲夜さん。今日は頑張ろうね!」
 宇宙バイクの前方で答えたのはハイカラさんの勇者にして国民的スタアのシフィル・エルドラド(ハイカラさんの勇者・f32945)だ。常に背後に光を抱いているかのようなキラキラした明るい感じを醸し出している、まさに正義の味方だ。
「お二人は知り合いっすか? 良いっすね~自分も頑張るっすよー」
 そして二人が乗っている宇宙バイクを操縦している狐のお面こそがリカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)、ヒーローマスクのシーフだ。一見チャラく見えるが、弱い者の力になって、みんなが笑顔で暮らせる世界を作れればいいなと思っている熱き想いの持ち主だ。

「あ、現場は小学校だったっすね」
 正門前まで来たところでリカルドは宇宙バイクを停止させた。さすがに校内までこのまま乗り込む訳にはいかないと判断したのだろう、辺りをきょろきょろと見回し始める。そんな彼らのもとに懐中電灯の光が当てられた。
「ん? 君たちこんな時間に何してるのかな?」
 警察官だった。実に都合が良い。リカルドは宇宙バイクから飛びあがるとそのまま彼の頭の側面に装着、ぴったりと収まった。途端に警察官の髪は藍色となり、瞳がオレンジへと変化していく。
「よっし、これなら入れるっすね」
 身体を慣らそうと飛び跳ねるリカルドを見て咲夜とシフィルは目を丸くしたのだった。

「それじゃ開けるよ……みんな準備良い?」
 リカルドと咲夜が頷いたのを見て、教室の扉を思いっきり開けたシフィルの視界に鯖の姿が飛び込んできた。横になっているから正確にはわからないが、恐らく二メートルほどであろうか。大きい事は大きいが、邪神にしては小さいそれは猟兵を見ながら跳ねている。飛び掛かろうとしたシフィルを手で制し、咲夜が一歩前に出た。
「邪神……さん? 話しあいませんか?」
「ほう。この俺様と話しあおうとは殊勝な娘よ」
「お願いです。人々を狂気に陥れるなどということはやめて、共存する道を歩みませんか?」
 邪神はしばらくその場で跳ねていたかと思うと、突如尻尾で立ち上がり口を大きく開いた。
「人々は己の腹を満たす為だけに鯖を食べる……そんな勝手な事をしながら共存など出来ようか!」
 口から水の弾を吐き出す邪神。あと少しで咲夜に当たろうかという寸前にシフィルが飛び出し、彼女を抱きかかえると床に倒れ込んだ。リカルドは二人をかばうように立ちはだかると、鎖鎌をグルグルと回し始める。
「どうやら話してわかるような相手じゃないっすね」
 リカルドは鎖鎌を振り回しながら邪神へと迫った。蝶のように舞い、蜂のように刺す。鎌が次々と邪神の表皮を切り裂いていった。
「くっくっく、その傷が貴様を苦しめるのだ」
 邪神の裂けた表皮から血が吹き出してリカルドの身体に付着する。続けざまに邪神の傷口からアニサキス毒爆弾がリカルド目掛けて飛び出した。咄嗟にシフィルが盾を手に、躍り出る。
「させません!」
 キラキラ光り輝く小盾で毒爆弾を弾くと、それは邪神へと命中し凄まじい爆風を巻き起こした。周囲に毒の臭気が漂うが、咲夜が桜花霊酒を振り撒くとたちどころに浄化されていく。
「ひゅー、助かったっす」
「お互い様だよ!」
 親指を立てるリカルドに対し手を振るシフィル。その様子を微笑ましく見ていた咲夜の近くに邪神の血が広がり始めた。

「この血が付着した相手に爆弾が誘導されるのですか……」
 咲夜は白桜の魔杖を手にすると舞うように祈りを捧げた。杖は次第に黒く短くなっていき、気づけば黒い桜の枝と化す。
「黒き桜よ、全てを吸い上げなさい」
 桜の枝から教室一面に黒い桜吹雪が舞い上がり邪神の血を吸っていく。後には鮮やかな赤色に染まった花びらが残されたのだ。
「咲夜さん、すごい! それじゃ私も行くよ! 全力疾走で突撃だよー!」
 シフィルの求めに応じ、全身を鋼鉄の鎧で覆われた馬が現れた。彼女は馬に跨るとセイクリッドシールドを前方に構えて一気に邪神へと駆け寄る。邪神は突撃をすんでのところで転がり避けたが、それはシフィルの想定内であった。
「いっけぇー!」
 すれ違いざまにセイクリッドシールドで邪神の身体を打ち上げるシフィル。邪神は教室の天井をぶち破り上の階まで飛びあがった。
「しゃあ! 自分の出番っすね!」
 リカルドが跳んだ。そのまま邪神の尻尾を掴むと受け身が取れないように……いや、鯖が受け身を取れるか取れないかはこの際置いておこう……しっかりホールドし、そのまま階下の教室へと落下する。
「うおおおおお、離せええええ!」
「これで仕上げっすよ!」
 リカルドは暴れる邪神をしっかりと押さえつけると、そのまま教室の床をぶち抜き下の階の教壇へその身を叩きつけた。

 上の階から舞い落ちる桜の花びらが、白目を剝いた邪神の身体へと美しく降り注いだのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

北条・優希斗(サポート)
『敵か』
『アンタの言う事は理解できる。だから俺は、殺してでも、アンタを止めるよ』
『遅いな』
左手に『蒼月』、右手に『月下美人』と言う二刀流を好んで戦う剣士です。
自らの過去を夢に見ることがあり、それを自身の罪の証と考えているため、過去に拘りと敬意を持っております。その為オブリビオンに思想や理想があればそれを聞き、自分なりの回答をしてから斬ります。
又、『夕顔』と呼ばれる糸で敵の同士討ちを誘ったり『月桂樹』による騙し討ちを行なったりと絡め手も使います。
一人称は『俺』、口調は年上には『敬語』、それ以外は『男性口調』です。
見切り、残像、ダッシュ等の機動性重視の回避型の戦い方をします。


天日・叶恵(サポート)
私なりの、お狐さまの矜持としてささやかなお願いがあればついでで積極的に叶えたいです
例えば、探しものを見つけたり、忘れ物をこっそり届けたり、道をこっそり綺麗にしたり、といったものです
それ以外では、オブリビオン退治に必要であればできるだけ違法ではない範囲でお手伝いしたいと思いまーす

戦闘については、昔は銀誓館学園で能力者として戦っていたので心得はありますー
補助や妨害といった動きが得意ですねぇ
あとは、白燐蟲へ力を与えて体当たりしてもらったり…術扇で妖力を込めたマヒ効果の衝撃波を出したり、でしょうか?

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行為はしません。


響納・リズ(サポート)
「ごきげんよう、皆様。どうぞ、よろしくお願いいたしますわ」
おしとやかな雰囲気で、敵であろうとも相手を想い、寄り添うような考えを持っています(ただし、相手が極悪人であれば、問答無用で倒します)。
基本、判定や戦いにおいてはWIZを使用し、その時の状況によって、スキルを使用します。
戦いでは、主に白薔薇の嵐を使い、救援がメインの時は回復系のUCを使用します。
自分よりも年下の子や可愛らしい動物には、保護したい意欲が高く、綺麗なモノやぬいぐるみを見ると、ついつい、そっちに向かってしまうことも。
どちらかというと、そっと陰で皆さんを支える立場を取ろうとします。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです



「オブリビオンの思想、ですか?」
 教室の扉に手をかけながら天日・叶恵(小さな神社のお狐様・f35376)が聞き返した。北条・優希斗(人間の妖剣士・f02283)は頷くと、刀の柄に手を置いたまま答える。
「俺は『過去』に拘りと敬意を持っています。故に過去から生まれたオブリビオンがどんな思想や理想を持っているのか、それを聞きたいのです」
 優希斗の発言を聞いた響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)は手を合わせると喜んで言った。
「敵であろうと寄り添い、共に歩む道もきっとあるはず。それがもしも可愛い動物のような見た目であれば尚更ですわ」
 目を輝かせるリズを横目に、叶恵は教室の扉の窓から中を見た。そこには可愛いとは凡そかけ離れた大きな鯖の邪神の姿。不安な気持ちを押し殺しながら叶恵は扉を開けたのだった。

「アンタが敵か」
 優希斗は邪神と対峙するといつものように彼に問いかけた。
「思想……理想……もし、そう言ったものがあるなら聞きたい」
 邪神はその言葉を聞くと身体を震わせてから口を開いて答えた。
「我は邪神、故に我在り」
「その真意は?」
「我は儀式を通じて召喚されし邪神なり。邪神とは人々に狂気を与えるものなり。故に狂気を与えなくなった邪神は我ではない。わかるか?」
「なるほど……共存は不可能ということだね。その考えは理解できる。だから俺は、殺してでも、アンタを、止めるよ」
「それで良い。仮にその手で我を殺せば邪神として死ねる。これほど愉快なことはない」
 見た目の滑稽さに反して意外とまともな思想を持っている邪神に叶恵は戸惑った。しかし、UDCアースの邪神は人々を狂気にさらそうとする結果、自身もまた狂気にさらされていることが多い。再び邂逅した時に同じような反応を返してくれるとは限らないだろう。
「あまり……可愛くないですわね……」
 一歩引いたところでリズが小さく呟いた。

「オメガの力を貴様らに見せてやろう!」
 邪神が力強く咆哮する。途端にヒレが鋭利になりその切れ味を増した。邪神はそのまま身体を回転させると、勢いをつけたままリズ目掛けてヒレを飛ばす。
「わ、わ、わっ、きゃっ」
 避けようとしたリズであったが、足がもつれて思わず転んでしまう。ヒレは転んだリズの上を通過し、叶恵へ向かっていった。
「冷凍させていただきまーす」
 叶恵が冬の九尾扇をヒレに向かって扇ぎだす。たちまちヒレは氷漬けとなり、床へと転がり落ちた。しかし、邪神は笑いながら立て続けにヒレを飛ばしてくる。どうやらオメガの力を使っている限り、際限なくヒレは生えてくるらしい。
「キリがないですねー、ちょっと、止まってくださーい」
 邪神の周囲におぼろげに揺らめく幻想的な炎が現れた。それはひとつ、ふたつと増えていき、教室中を明るくぼんやりと照らす。
「な、なんだ、これは……うぐっ!」
 炎を目で追っていた邪神の身体が硬直する。完全に麻痺した邪神を見てリズがガラスのフルートを手に取った。
「この薔薇のように綺麗に滅して差し上げますわ」
 透き通るように美しい指がガラスのフルートを奏でていく。教室中に艶やかな白薔薇の花びらが漂い、邪神の狂気を滅していく。
「くっ……ぐぐっ……我は……我は負けぬ……!」
 麻痺しているものの何とか意識を保っている邪神は自身の周囲に数多の鯖缶を展開した。鯖缶と言えど重量のある金属であることには間違いない。高速で飛び交うそれに当たれば負傷は免れないだろう。
「ふ、遅いな」
 優希斗が動いた。床を蹴り、机の上を蹴るとそのまま宙を蹴り、鯖缶を掻い潜るとあっと言う間に邪神の目の前に踏み込んだ。

「其は、生でもなく」
 左手の蒼月が邪神のヒレを容易く切り裂く。
「影でもなく」
 右手の月下美人が邪神の表皮を鋭く裂いた。
「只、虚空の死を与えし」
 両腕を交差させると、十字の残影が邪神を襲った。
「蒼穹の舞踊」
 両手を振りかざした。蒼月と月下美人が青く光り輝く。

 刀が邪神を捉えようとしたその刹那、優希斗の視界に大量の鯖缶が飛び込んできた。鯖缶の表面には切れ味鋭いヒレが生えている。
「くっ」
 空中で軌道修正すると、優希斗は鯖缶を躱し床に降り立った。後、一太刀浴びせていれば邪神を倒せていただけに悔しさが滲み出る。

「狂気……狂気狂気狂気!!」
 邪神は身を震わせると教室中を暴れまわった。机が、椅子が、窓が吹き飛び辺り一帯を破壊していく。再び接近しようとした優希斗を叶恵が押しとどめた。
「麻痺が解けた反動でしょうか。今近づくのは危険なように思います」
 リズが叶恵に賛同する。
「ここで一時引くというの如何でございます? 幸い、邪神は狂気に捉われ私達が視界に入っていないようですわ」
 優希斗は邪神を見ながら刀を鞘に納めると、誰に言うともなく呟いた。
「……再び相みえたいものだな、邪神よ」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ティエル・ティエリエル(サポート)
◆キャラ特徴
ボクっ娘で天真爛漫、お転婆なフェアリーのお姫様です。
王家に伝わる細身のレイピアを使った空中からのヒット&アウェイで戦うのが得意な女の子です。
・冒険大好きお姫様
・珍しいものにも興味津々
・ノブレス・オブリージュの精神で弱者を放っておけないよ
・ドヤ顔がよく似合う
・困ったら動物さんに協力を!

◆戦闘方法
・背中の翅で羽ばたいて「空中戦」や「空中浮遊」で空から攻撃するよ
・レイピアに風を纏わせて「属性攻撃」でチクチクするよ
・対空攻撃が激しそうなら【ライオンライド】
・レイピアでの攻撃が効かない敵には【お姫様ビーム】でどかーんと攻撃


大豪傑・麗刃(サポート)
一人称は『わたし』『麗ちゃん』

基本右サムライブレイド左フライングシャドウの二刀流+随行大剣
スーパー変態人2時右サムライブレイド+フライングシャドウ、左日本刀+妖刀の四刀流
伝説のスーパー変態人時キャバリアソード
真・ガチ剣士モード時妖刀
なんらかの理由で上記を装備していない場合は適当に

で真っ向から行くだけなのだ。

ユーベルコードはお任せだが決まらなければ

ネタ可なら
ネタキャラとしての矜持>鬼殺し>変態的衝動>正々堂々真っ向勝負>爆発オチ>誰にでも苦手なものはある>わたしのネタを聞け>燃える男

ネタ不可なら
スーパー変態人2>伝説のスーパー変態人>真・ガチ剣士モード>達人の智慧>剣刃一閃


魚目・めだか(サポート)
「戦場の矢面から些細な支援行動まで、めだかになんでもござれだぞ!」

普段の口調は「自分の名前(めだか)、~殿、だ、だな、だろう、なのか?」、適宜敬語も使用可です。

外見は少女ですが、判断基準や倫理観などは若い成人男性相当で、落ち着いた風を装った言動を心掛けていますが、精神が肉体に引っ張られて快活になりがちです。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

その他、連携・アドリブ等も歓迎です。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「狂気! 狂気! 狂気! 我は狂気なり!」
 教室の外に響くほどの大音量で邪神は叫ぶ。狂気を振り撒くはずの存在が狂気に呑まれ、ある意味では正しくUDC怪物と化したと言えよう。その余りにも狂気に染まった声にティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)は少し興味を惹かれたようだ。扉についている窓から中を覗きながら楽しそうに声を上げる。
「なになに? あれが鯖の邪神? うわー、変なのー☆」
 そんなティエルの後ろから同じく窓を覗き込んでいるのは見た目は少女、中身は成人男性と主張する魚目・めだか(偽典の巫女・f36514)だ。めだかは自作の詠唱アサルトライフル『カグツチ』を手にしながらぽつりと呟いた。
「正面から当たったらやばそうな相手だな。反対側の扉から入った方が良いのではないか?」
 そんな二人に背を向けて少し落ち込み気味なのは大豪傑・麗刃(24歳児・f01156)だ。彼は奇人変人ぞろいの大豪傑家当主の中でも歴代最強クラスの変わり者だ。その彼が何故ここまで落ち込むのであろうか。
「おかしいのだ……鯖の邪神とか言うからもっとこうふざけた感じだと思っていたのに、なんか狂気狂気言っててシリアスに片足突っ込んでるのだ……」
 麗刃はいついかなる時もお笑いに走りたい。そんな彼にとってシリアスな空気は余りにも居心地が悪いのだ。

「それじゃ、めだかが後ろの扉を開けて制圧射撃した後にボク達が前から飛びかかればいいんだね♪」
「うん、それでお願いしても良いだろうか? それじゃあ……」
 入念な打ち合わせを済ませ、いざ実行に移そうとしためだかであったが、ふと麗刃の様子がおかしいことに気づいた。麗刃は右手にサムライブレイド、左手にフライングシャドウ、宙に随行大剣を浮かせて何かをぶつぶつと呟いている。
「麗刃殿も良いだろうか……?」
 肩を叩こうとするめだかの手が空を切った。気づいた時には麗刃は前の扉を開けて邪神へと突撃していたのだ。
「うおおおおおおお! 麗ちゃんに任せるのだあああ!」
「えええええええええ!?」
「あはは! これはこれで面白いかもー☆」
「狂気狂気狂気!」
 教室は一挙に混沌とした様相を呈した。真っ向から戦う麗刃、空中からレイピアでヒット&アウェイを繰り返すティエル、慌ててアサルトライフルを向けるめだか、鯖缶を空中に放つ邪神。あまりにも混沌とし過ぎている。

「我の狂気を見よ!」
 邪神の身体を切り裂き、返り血を浴びていた麗刃目掛けてアニサキス毒爆弾が射出される。麗刃は身を翻すとそれを……避けない。麗刃は避けない。爆弾など気にせずにひたすら邪神の身体を斬りつける。
「れ、麗刃殿ー!」
 ついに毒爆弾が着弾し麗刃が爆風に巻き込まれた。あるいは毒など効かないのだろうかと、めだかは恐る恐る彼の様子を窺う。
「くっはぁ……痛いのだ……!」
 効いている。毒も爆風も効いている。麗刃は顔色が悪くなっているが、それでも武器を振るう手を止めない。武器を振るえば邪神の身体は傷つき、返り血に塗れる。返り血に塗れれば再びアニサキス毒爆弾が飛び出す。このままでは麗刃の身が危うい。
「ボクが……ボクが何とかしないと!」
 ティエルの翅から落ちる粉には傷を癒やす力がある。しかし、麗刃の近くに行きたくとも周囲に飛び交う鯖缶が邪魔で近寄れない。その様子を見ためだかはアサルトライフルを握る手に力を込めると、走りながらトリガーを引いた。
「邪神! こっちを見ろォッ!!」
 雨あられと降り注ぐ弾丸が邪神の身体を捉える。邪神の大きな目がめだかに向き、鯖缶が彼女目掛けて飛び出した。その一瞬の隙を突いてティエルが麗刃へと駆け寄り翅の粉を振りかける。見る見るうちに毒が抜け、身体の傷が癒されていく麗刃。
「えへへ、治っちゃったでしょ♪」
「うおおおおおおお! ティエルちゃん、ありがたいのだー!」
「ひえええええー、誰か助けてー!」
 ティエルが麗刃を癒やしている間、めだかは鯖缶に追われていた。鯖の味噌煮缶が、鯖の水煮缶が、鯖のカレー煮缶が、めだかを追いかけて隙あらばぶつかろうと大暴れしている。

「どうやら麗ちゃんの真の力を見せる時がきたようだな」
 麗刃は教室の真ん中の机の上に立つと、武器を一旦鞘に納めた。何をする気か興味津々のティエル、何でも良いから早くしてと叫ぶめだか、狂気に塗れた邪神、混沌が渦巻く教室の中で麗刃はポツリと呟く。
「さぁ聴くが良い――麗ちゃんが鯖を捌くのだ」
 一瞬の出来事であった。麗刃の武器が鞘から解き放たれると真空波が飛び出し、めだかを襲っていた鯖缶が全て真っ二つになり床に転がり落ちたのだ。
「ぐあああああああぁああ!」
 邪神の身体も大きく切り裂かれていた。これまで何とか猟兵達の攻撃に耐え抜いてきた邪神であったが、ついにその尻尾が切断されたのだ。ティエルは切断された尻尾を掴み取ると麗刃の元へと羽ばたいて言った。
「すっごーい☆ 麗刃が見事に捌いたんだね♪」
「ふっ、麗ちゃんにかかればざっとこんなもんなのだ」
 床に転がる鯖缶につまずきながらめだかも合流し、麗刃に礼を言おうとした時、彼女はとんでもない事実に気づいてしまった。
「れ、麗刃殿」
「ん? めだかちゃんもどんどん麗ちゃんを褒めると良いのだ」
「もしかして……『鯖』と、『捌』くを掛けたダジャレであったのか……?」

 一瞬の沈黙と静寂が場を制した。

「めだかちゃんには人としての心がないのかね!!」
「めだか……それは言っちゃダメだよー♪」
「ダ、ダメだったのか?」

 焦るめだかに対してオーバーアクションを取る麗刃の目は輝いていた。そう、今のめだかのアシストは今日一番の『おいしい』トスだったのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

七星・彩華(サポート)
 羅刹の呪詛すらも従える剣士。
『呪詛で溢れた戦場は私の舞台さ!』
 口調は我が道を行く姐さん、仲間にはフレンドリー。

支配する呪詛も武器として扱う戦闘狂だが、かなりの頭脳派。
武器は魔剣・妖刀とは似ても似つかぬ呪詛刀
戦闘狂だが考えた戦術や戦闘の流れが上手くハマる方が感情が溢れ出る。
闘う事を至高と考える一方で守る者や仲間との共闘も戦闘の重要な要因と考えている。
行動は天上天下唯我独尊を貫く。
猟兵の夫と二人の娘がいる家族4人共が猟兵。


 ユーベルコードは指定した物を怪我は厭わず行動します。
迷惑をかける行為はしません。
依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません。
 あとはお任せ。よろしくお願いします!


仇死原・アンナ(サポート)
鉄塊剣『錆色の乙女』,妖刀『アサエモン・サーベル』、戦闘用処刑道具『赤錆びた拷問器具』、『鎖の鞭』等装備してる物を使います

UCは指定した物をどれでも使用

普段の口調は(私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)
戦闘中は(ワタシ、お前、呼び捨て、言い捨て)

処刑人として敵と戦います
同行者がいれば協力
メインは鉄塊剣で攻撃
鉄塊剣の使用が不向きな相手・場所では刀剣をメインにして相手をします。
拷問具や鞭を使い敵の行動を阻害、鉄塊剣や刀剣で敵を攻撃します。影朧にはできる限り説得しますが説得不能と判断すれば容赦なく屠ります
キャバリアを操縦したり生身でも戦います


陽環・柳火(サポート)
東方妖怪のグールドライバー×戦巫女です。

悪い奴らはぶっ潰す。そんな感じにシンプルに考えています。
戦闘では炎系の属性攻撃を交えた武器や護符による攻撃が多い。
正面からのぶつかり合いを好みますが、護符を化け術で変化させて操作したりなどの小技も使えます。
全力魔法使用後の魔力枯渇はにゃんジュール等の補給で補います
名刀『マタタビ丸』は量産品なので、もしも壊れても予備があります。

 ユーベルコードは指定した物を使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動し他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「意外に速いね! でも私達から逃げられると思うんじゃないよ!」
 尻尾を失い逃げ惑う邪神を七星・彩華(狂い咲く戦場の華・f32940)が追う。その手に握られている呪詛刀・常闇は本来彩華を支配しようとした呪詛であった。しかし、彼女は束縛するのを嫌う。故に呪詛を打ち破り、あまつさえ従えてしまったという剛毅な猟兵だ。
「っしゃぁ! 追い付いたらぶちのめしてやろうぜ!」
 彩華のすぐ後ろを走っているのは陽環・柳火(突撃爆砕火の玉キャット・f28629)だ。チンピラのような喋り方をする彼女だが、実は寝起きは語尾に『にゃ』をつけるとかつけないとか。
「処刑人から……逃げられると思うな……!」
 鉄塊の如き巨大な剣を担ぎながら邪神を追っているのは仇死原・アンナ(地獄の炎の花嫁御 或いは 処刑人の娘・f09978)だ。普段はぼんやりとしているのだが、敵前では一転、処刑執行人と化す。

「オラァッ! 追い詰めたぞ、鯖野郎!」
 体育館までやってきた鯖の邪神に名刀『マタタビ丸』を突き付ける柳火。邪神はゆっくりと振り返ると厳かに口を開いた。
「くくく……今、追い詰めたと言ったか? 違うな、追い詰められたのは貴様らだ!」
「なんだって!?」
 慌てて周囲を見渡す柳火。そんな彼女の肩を叩きながら彩華が一歩前へと出た。
「ふん、ハッタリだろ? 目が出口を探してるのがバレバレさ!」
「ぐぬぬ……」
 その通りだった。尻尾を切られた鯖に未来は無い、そこから朽ちてゆくのみ。故に一刻も早くここから逃げ出したかったのだ。アンナがゆらりと上体を起こしながら邪神へと迫る。
「処刑を執行する……」
 鉄塊剣『錆色の乙女』が降り下ろされた。凄まじい重圧が邪神の身体を襲い、体育館の床ごと破壊する。
「俺も行くぜ!」
 柳火が姿勢を低くしながら飛び出した。そのまま床を蹴ると空中で一回転、マタタビ丸が紅蓮の炎に包まれ、柳火が腕を振り抜く。まるで火の輪のような軌跡が邪神の身体を丸焼きにしていく。
「かかったな、猟兵ども! 我が何故やられっぱなしになっていると思う?」
「ハン! どうせそれもハッタリなんじぇねぇの?」
 柳火は気づいていなかった。自身の身体に付着していた返り血が何を意味しているのか。突如邪神の傷口から大量の寄生虫アニサキス毒爆弾が飛び出し、柳火に襲い掛かったのだ。
「うお! やべぇ!」
 急停止して猫のように跳ぶ柳火。そこに彩華が駆けつけ、常闇で次々とアニサキスを弾き返した。目標を見失ったアニサキスは体育館の壁に当たると凄まじい爆音と共に大きな穴を開けたのだ。
「へへ、助かったぜ!」
 礼を言う柳火に対し手を上げながら彩華は考えていた。この状況が何かに使えるということを。

「邪魔するなよ……!」
 一方、同じく邪神の返り血を浴びていたアンナにもアニサキスは迫っていた。彼女は錆色の乙女を豪快に振り回して、それらを葬り去る。このまま戦いつづければ都度アニサキスの処理に追われることになるだろう。
「……ならば……呪いよ……地獄の炎よ……すべて焼き尽せ!!」
 錆色の乙女が瞬時に燃え上がる。アンナの目が炎越しに邪神の身体を捉えた。
「あらゆるものを灰燼に帰せよッ!!!」

 一振り。

 わずか一振りの軌跡から地獄の火炎が解き放たれ、集束し、邪神の身体を穿った。余りの衝撃に邪神は宙を舞い床に叩きつけられ、錆色の乙女もまた真っ赤に熱され床に落ちた。

「へへ、俺も続こうじゃねぇか」
 柳火は懐から屍肉を取り出すと齧り付いた。かつお味が口中に豊かに広がり、全身に力がみなぎる。
「本当は思いっきり吸いたいけど人前だしな……」
 名残惜しそうに屍肉――猫用携帯食にゃんジュール――を仕舞うと、柳火はマタタビ丸に付いた血飛沫を振り払う。同時に刀身が燃え上がり、髪も逆立ち、尻尾が激しく動く。
「鯖の丸焼きにしてやるぜ!」
 いつしか柳火自身が燃え上がり、火球のように邪神の前に躍り出た。マタタビ丸が猫じゃらしに飛びつく猫のように舞い、邪神の身体を鋭く切り裂き、焼き上げる。
「ぐおおおおおおお!」
 アンナと柳火の猛攻を受けた邪神は床を転げまわっていたかと思うと、突如弾けるように横に跳んだ。その先にあるのはアニサキス毒爆弾で開いた体育館の横穴。
「しまった! 鯖野郎のやつ、最初から逃げる気で……!」
 慌てて追いかけようとする柳火であったが、間に合いそうにもない。邪神の身体はもう横穴のすぐそこに――。
「ぎぃやああああああああああ!」
 邪神が身体をびくんびくんと震わせ、その場に落下した。その身体には猛毒の呪詛がまとわりついている。体育館の二階から彩華の声が響いた。
「お前は絶対そこから逃げると思ってたよ! さあ、喰らいなっ!」
 そのまま二階から飛び降りると邪神のヒレ目掛けて呪詛刀を降り下ろす。断ち切られたヒレが宙を舞い、体育館の床に鋭く突き刺さった。

「ほら! アンナも大丈夫かい? 行くよ!」
「……ああ、問題ない……」
「じゅるじゅる……じゅるじゅる……うめぇ……」
 三人が体育館を後にする中、邪神から香ばしく焼けた匂いが漂っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

子犬丸・陽菜(サポート)
 ダンピールの咎人殺し×聖者、15歳の女です。
「いっしょに苦しんであげるよ」
「臓物がはみ出したくらいで動けなくなると思った?」
「はらわたを搔き回される苦しみはどう?」

 宝珠による臓物を掻き回しを多用し、知られざる枷を使います。怪我は厭わず積極的に行動、臓器の負傷でユーベルコードの威力が上がるので負傷は状況によりわざと受けたりもします。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
 潜在的なマゾヒストなのでユーベルコードの苦痛になにか感じる場面もあるかも?
 負傷重症描写歓迎むしろ希望、内臓が出るくらいやっていただいて全く構いません!
よろしくおねがいします!


シフォン・メルヴェイユ(サポート)
『楽しい世界が待っていたらいいなぁ。』
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
 怒った時は「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

のんびりとして、無邪気な性格をしています。
基本的に常に笑顔で人に接して、
敵以外なら誰に対しても友好的な性格です。
因みにトランプを使った手品が得意で、必要に応じて皆を楽しませます。
 あとはお任せします。宜しくお願いします。


久遠寺・遥翔(サポート)
UCでフレアライザーや派生形態に変身するか
イグニシオンに【騎乗】して戦う
死角を突いたりといった戦法に躊躇はない
戦いでは取れる手を全力でとる
ただ人質を取ったりなんて義にもとる真似はしないけどな
救助対象がいる場合それ優先で動くぜ

変身・騎乗どちらの場合でも基本的に【空中戦】を仕掛ける
飛行系UCの速度やワイヤーを使った【地形の利用】【ダッシュ】による高速機動戦闘だ
相手の攻撃は【第六感】【視力】を駆使した心眼で【見切り】ながら【残像】でかわし
避けきれない攻撃を【オーラ防御】や【各種耐性】で受け流しながら【カウンター】の
【生命力吸収】する黒焔で対象を【焼却】する【2回攻撃】を叩き込む戦術になる



「逃げねば……早くこの学校から逃げねば……!」
 鯖が跳ねながら校庭を横断している。このままでは深夜の街中に邪神が解き放たれてしまう。その身体が校門に差し掛かろうという正にその時、空中から漆黒と黄金の炎の装甲を纏った久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)が降り立った。
「ここは通さないぜ、邪神! 覚悟しろ!」
「ひぃっ!」
 邪神は慌てて方向転換すると裏門へと向かう。しかし、そこには黒髪をなびかせた子犬丸・陽菜(倒錯の聖女・f24580)と緑色の瞳が美しいシフォン・メルヴェイユ(夢見る少女・f19704)の姿があった。
「ふふ、はらわたを搔き回される準備は良いかな?」
「うわあ、本当に鯖の形してるんだね……」
 まさに前門の虎、後門の狼。邪神の退路は完全に断たれたのだ。

「遥翔さん、同時にいきましょう!」
「わかったぜ! シフォン!」
 焔黒剣イグニスを振りかざして遥翔が空中から高速で邪神へと迫る。同時にシフォンが柄に金色の時計が施されたトライデントを構えて走り出した。邪神は為す術もなく焔黒剣に焼かれ、トライデントに貫かれる。噴き出た返り血がシフォンに付着した。
「かかったな……出でよ、我に寄生しアニサキスよ!」
 邪神についた傷口から寄生虫アニサキス毒爆弾が飛び出し、付着した血目掛けて急降下する。思わず黒百合の盾を構えたシフォンの目の前に突如誰かが飛び出した。
「んぐぅっ!!」
「陽菜さん!」
 飛び出したのは陽菜であった。腹部に直撃したアニサキス爆弾は傷口から侵入すると 陽菜の体内で暴れ出す。苦痛にのた打ち回るその姿を邪神は愉悦の目で見ていた。
「ふ……ふふ……見ましたね? 苦痛の一端……感じてみますか?」
「それはどういう……ぐ、んぐおおおおおお!」
 邪神が校庭中を転げまわりだした。 陽菜が受けた苦痛がそのまま邪神の身体へと返ったていったのだ。
「い、今です……邪神は……ん、ぐ……動けない……!」
 シフォンは頷くと野菜を取り出して口に入れた。自然の力で育った野菜が口中で弾け、瑞々しい味が舌の上に広がる。
「野菜の力は無限大だよ、その力を見せてあげるね!」
 時読みのトライデントが光り輝く。シフォンは右手でそれを握ると、邪神目掛けて力いっぱい放り投げた。トライデントはぐんぐんと伸びていき邪神の身体を穿つ。途端にトライデントに施された金色の時計の秒針が止まり、邪神の動きを完全に封じた。
「UDCを脅かす邪神は俺が許さないぜ!」
 焔黒剣の刀身が炎と化す。遥翔は空中から鋭い剣捌きで邪神に斬りつけた。邪神は自身の身体を硬質化させたかったが、時計がそうはさせてくれない。アニサキス爆弾を出すことすら出来ない。
「はぁあぁあッ!」
 それは正に剣舞と言っても良いだろう。ついに邪神の胸ヒレにヒビが入り、砕け散った。
「ぐおおおおおおおおおおお!」
 邪神は時計の拘束を断ち切ると、陽菜目掛けてローリングを始めた。質量のある鯖が彼女を襲う。
「危ない!」
 シフォンは陽菜の手を取ると、そのまま跳んでグラウンドに転がり込んだ。目標を失った邪神はそのまま体育館の壁に激突する。

「それにしても学校が凄い事になってんな」
「帰りがけに修理の見積もりをお願いしよ。確かお金はグリモア猟兵が払うって言ってたし」
「臓物……臓物が蠢くぅ……」
 遥翔のイグニシオンの手の平に乗りながら、シフォンと陽菜は工務店へと寄ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ティー・セツナ(サポート)
 「あ˝あ˝?悪ぃな、ちょっと…暴れさせてくれよ」

凶悪な顔の新米執事。という名のフットマン。
顔と口調の割には戦いは好きではない
好きではないが、得意ではある
何より執事になるため、仕事を全うするためにも、定期的に戦ってスッキリする必要がある

そのため戦いの場では率先して前に出る
基本はただひたすら殴り、暴れるのみ

誰かを守りながら戦うのも、執事の訓練になるかと
たまに守りながら敵を殴りつける

一通り暴れたら、無表情で感謝を
「すっきりいたしました、ありがとう御座います」


虹川・朝霞(サポート)
二つの故郷(UDCアースとカクリヨファンタズム)をふらふらしていた竜神。救援要請あるところに行くように。
自分が電脳魔術士であることをよく忘れます。

基本は慈悲を持って接するため、口調は丁寧です。
怒りを持ったときのみ、『阿賢賀水神』に戻ります(口調『遥かなる水神』)
なお、装備品の鉄下駄はUDC圧縮体のため、超絶重いです。鉄って言い張ってるだけです。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はいたしません。
あとはおまかせします。よろしくおねがいします!


ジン・マキハラ(サポート)
サイボーグのゴッドハンド×ブレイズキャリバー

胸に永久機関を持つ

口調は「俺、呼び捨て、だ、だな」

標的に事情があるなら同情する事もあるが手加減はしない(できる限り殺さない様にする)ただの悪人とオブリビオンには一切容赦しない

戦闘スタイルは前衛型
一撃重視か広範囲の殲滅に長けている
武器は両手剣クロックヘイズとアサルトライフルのレイジングストームと蒼炎覇気を纏った格闘術

探索時には自身の視覚同調型演算機器による解析やハッキングツールによる情報収集を行う他使える物は全て使う

ユーベルコードは指定した物を使用する

公序良俗に反する行動はせず猟兵達との連携を重視する

アドリブOK
複数リプレイOK



「邪神と聞いたからには、行かなければ。そう思って来たのですが……」
 かつてUDCアースにて竜神として存在していた虹川・朝霞(梅のくゆり・f30992)が周囲を見渡す。そこには邪神の姿は影も形も見えなかった。
「どういうことだ? 大分弱っていたと聞いていたが逃げたってことなのか?」
 ジン・マキハラ(ブレイズ・オブ・マキナ・f36251)が眼球に装着された高度演算デバイスで辺りを分析する。深夜で真っ暗ではあるが、幸い彼のデバイスは暗視も出来る優れ物だ。
「あ˝あ˝っ? ……早く暴れさせてくれよ……」
 鋭い目つきで地面を蹴るのはオウガブラッドの闇執事、ティー・セツナ(オウガブラッドの闇執事・f36272)だ。彼は本来いたって穏やかで紳士的な人物なのだが、時として暴れたくなることがあるという。そう、正に今がその時だ。

「捕捉したぜ。プールの方だ」
 そう言うとジンはグラウンドを駆けた。朝霞とティーも彼に続く。現場のプールサイドには邪神の血と思しきものが点々と連なっていた。朝霞がその跡を追う。
「プールの中に入った……? でも姿は見えないだべよ」
 思わず訛ってしまうのも無理はない。血はプールに入ったことを示しているにも関わらず、その姿がどこにも見えないのだ。ティーが塵一つ逃さない眼光でプールの中を凝視する。
「なるほど。排水口の安全柵が壊れています。あそこから逃げたのではないでしょうか」
「マジかよ。さすがにそこには入れないよな……」
 身体を屈めて排水口の方を眺めるジン。しかし、朝霞は彼の肩を叩くとプールサイドに立って言った。
「俺に任せてください」
 そう言うや否や、朝霞の身体が薄紅梅色の霞と変異し排水口へと吸い込まれ行く。ぐんぐんパイプの中を進んでいくと、そこには詰まりながらも身体を前へ動かそうとしている邪神の姿が見えてきた。朝霞の霞が邪神の周囲を漂い、海の幻覚を見せる。
「うん……? 我は既に外へ脱したのか……?」
 邪神が力を緩めたその瞬間、朝霞は元の姿に戻り一気にその身体を引きずりだした。
「水神に水中で勝とうなどと思わないことですね!」
 朝霞が邪神を空に放り投げる。深夜のプールで空中に舞う鯖の邪神を、ジンのサイバーアイが捉えた。充分にチャージされたエネルギーが終焉炎獄式永久機関から全身に流れ込み、ジンから一気に解き放たれる。それは美しき流星群となり、邪神の身体を次々と穿っていった。
「ぐへぇ!」
 弱った邪神にもう反撃の術はない。プールサイドで横たわった彼の元に、コツリコツリと靴の音が響く。
「ようやくお姿を拝見できて嬉しく思います、邪神殿」
 丁寧にお辞儀をするティーの背中から青白き炎が立ち昇る。そう、それは彼に取り憑くオウガの姿。ティーの渾身の右ストレートが邪神の顔を捉えると凄まじい衝撃が起こり、その身体は校庭まで吹き飛んでいった。

「すっきりいたしました、ありがとう御座います」
 ティーは校庭の方を向くと無表情になり、再び丁寧な執事風のお辞儀をしたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

赤嶺・愛(サポート)
『世界が平和になりますように』
 人間のパラディン×シーフの女の子です。
 普段の口調は「平和を愛する(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、怒った時は「憤怒(私、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は明るく、人と話す事が好きで
平和的な解決を望む優しい性格の女の子ですが
戦う事でしか依頼を成功出来ない時は戦う事も厭わないです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


夕闇霧・空音(サポート)
『私の可愛い妹のため…ここはさっさと終わらせるわよ』
 サイボーグの咎人殺し×竜騎士、17歳の女です。
 普段の口調は「クール(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、かしら?)」、覚醒時は「残虐(俺、お前、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」です。

基本クールだが、妹のことになると色々見境がなくなる。妹ラブ。戦闘時にも強気で戦います。
冷気属性で戦う。
苦戦バトルもOK
真の姿に発動可能であれば使用可。
真の姿発動時は口調が荒くなり、一人称が「俺」になる。
妹の天音はある意味弱点になる。


アレクサンドラ・ヒュンディン(サポート)
人狼の力持ち×ミュータントヒーローです
普段の口調は「私、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?」、気にいったら「私、あなた、~さん、ね、よ、なの、なの?」

性格は内気で人と目を合わせるのが苦手ですが、人嫌いなわけではなく事件解決には積極的です
戦闘スタイルは力任せで、ダメージはライフで受けるタイプです

日常や冒険の場合、食べ物があるとやる気が増します

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「こうなったら……我の最後の力をふり絞って……!」
 鯖の邪神が這いずって校庭の中央までやってきた。邪神は校門へ向き直ると口を開き、残ったヒレをパタパタと動かし始める。

「邪神は一体何をしようとしているのかしら?」
 藍色の髪を揺らしながら疑問を口にしたのはサイボーグの咎人殺し、夕闇霧・空音(凶風・f00424)だ。彼女は妹を守るために、裏世界で暗躍する忍び『風魔衆』の苛烈な強化改造手術を受けた過去がある。
「わ、わかりません……ただ……なんだか危険な何かを……感じます」
 人狼のアレクサンドラ・ヒュンディン(狗孤鈍狼・f25572)が遠慮がちに答えた。彼女は仰々しい自分の名前があまり好きではないため、サンディと呼ばれることを好むという。
「あ、よく見て! 何かエネルギーらしきものが集まってるよね?」
 ハート形の盾を持って様子を窺っているのはパラディンの赤嶺・愛(愛を広める騎士・f08508)だ。世界の平和のために戦う彼女であるが、本質的には争いごとは好きではなく、平穏な日常を愛しているのだ。

「まさか……!」
 愛が突如物陰から飛び出し、校門に立ちはだかった。彼女はそのまま盾を前方に構えると、大地を強く踏み締める。
「くっくっく、一人で何ができる……これで終わりだ!」
 一際大きく開けられた邪神の口から大量の血とアニサキス毒爆弾が噴き出す。彼は最後の力をふり絞り、町中を破壊しようと考えたのだ。
「私が、私が平和を護るよ!」
 愛の身体がハート形のオーラで包まれ、アニサキス毒爆弾を押し留める。一つたりとも後ろに逸らさないという彼女の想いがオーラを更に強くし、邪神すらをも怯ませた。
「くっ、ならばせめて学校を吹き飛ばしてくれる!」
 邪神が身体の向きを変えようとしたその時だった。拘束ロープがその巨体にかけられ、毒爆弾を放っていた口が猿轡で封印される。
「そうはさせないわ。あなたはここで終わるのよ」
 拘束したのは空音だった。猿轡が氷で覆われ、邪神の口の封印を完全なものとする。しかし、邪神は諦めない。その身体を上下に跳ねさせると、全身の傷口から血を飛ばして何とか毒爆弾を射出しようと試みる。
 唐突に邪神が硬直し、目玉を動かした。アレクサンドラが邪神のエラに牙を突き立てたのだ。そのまま体躯からは想像できない怪力で彼の身体を押さえつける。
「はなさ、ない……がうぅぅぅぅっ……!!」
 もがいて脱出しようとする邪神の身体に杭打機のようなランスが突き立てられた。プチ天音ランス――空音が溺愛する妹を模した小型ロボットが変形した強力な槍だ。
 二人の手によって邪神は完全に身体を拘束され、身動き一つ取れなくなった。
「愛さん、終わらせるわよ」
「……愛、さん……!」
 愛は力強く頷くと、刀身にハートの意匠が凝らされたバスタードソードを手にした。これまで邪神と戦った数々の猟兵の想いが、力が、彼女の剣に集まってゆく。
「平和を愛するみんなの想いは、絶対に無駄にさせない!」
 愛が地を蹴る度に校庭に砂埃が舞う。その一歩一歩が邪神を必ず倒すという決意を示していた。
「これで終わりよ!」
 バスタードソードが邪神の頭を穿つ。邪神は目を見開くと身体を震わせ、そのまま力無く横たわった。

「……やりましたね……!」
 いつの間にか手にした缶詰を手にアレクサンドラが喜びを露わにする。
「天音、私は邪神を倒したよ」
 空音は小型ロボットに戻ったプチ天音ランスを撫でながら感慨に耽っていた。
「これで世界に平和が……!」
 世界を狂気で満たそうとする邪神を撃破し、嬉しそうに飛び跳ねる愛。

 しかし、三人は気づいていなかった。
 遠方からうねるように押し寄せる水の音に。
 それは確実に校庭へと近づきつつあったのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『アモルフェス』

POW   :    打ち据え嬲るもの
【触手】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    刺し穿つもの
自身の肉体を【先端が尖った形状】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    侵食するもの
全身を【冒涜的なオーラ】で覆い、自身が敵から受けた【忌避感】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
👑11
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 物言わぬスライムが小学校目掛けて押し寄せる。
 不定形なそれは、まるで波のようにうねりながら街の中を走っていた。

 ――後からやってくるサメのオブリビオンがまるで泳いでいるように見えるようにする為だけの存在。

 それがアモルフェスの役目だ。
 それ以上でもそれ以下でもない。

 触手を持ってはいるが、舞台は学校の校庭だ。
 彼らは積極的なお色気行動はしてこない、安心してほしい。
 仮に――いないだろうが――それを望んだ猟兵がいたとしても少年誌レベル程度に押さえてくるだろう、彼らはTPOを良くわきまえたUDCなのだ。

 アモルフェスの先陣が校庭に身体を踏み入れた。
 猟兵よ、彼らをなんとかして排除するのだ。
氷咲・雪菜(サポート)
 人間のサイキッカー×文豪、15歳の女です。
 普段の口調は「何となく丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
 独り言は「何となく元気ない(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、かしら?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

氷や雪が好きな女の子で、好きな季節は冬。
性格は明るく、フレンドリーで良く人に話しかける。
困っている人は放ってはおけない。
戦闘は主にブリザード・キャノンを使って戦う。
 あとはお任せ。宜しくお願いします!


ハロ・シエラ(サポート)
私はハロ・シエラ。
戦う事以外は不得手です。
また、オブリビオンによる問題に対しては説得などより戦いで蹴りをつけるのを好みます。

口調は(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)。
基本的には誰に対しても敬語です。
戦術としては【第六感】と【見切り】を駆使して勝機を見出し【カウンター】や【鎧無視攻撃】で敵を仕留めるスタイルです。
真面目に戦いますが、強敵が相手なら【毒使い】や【投擲】、【物を隠す】による【だまし討ち】も視野に入れましょう。

ユーベルコードは戦況に応じて何でも使用しますが、味方や一般人は巻き込まない様に努力します。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


シャーロット・バルドレッサ(サポート)
共闘等、アドリブ歓迎

・パーソナリティ
帝都桜學府所属
出身はサクラミラージュの英国、歴史ある魔女の家系
新しもの好きで伝統を忌避
「ナンセンス」が否定の決まり文句
口調は
『ですわ、ですの、ですわね、でして?』と垢抜けた振る舞いを意識
度々『ね、よ、なの、なの?』と意地っ張りでお転婆な地が出る

・戦闘
『霊子演算機《アルス・ノヴァ》』とインストールされた術式『マクスウェル方程式』による電脳魔術を使用
演算器に詠唱を委託することで高速詠唱・無酸素詠唱を可能に
疑似召喚術式【アバドンの蝗】で数の不利を補いつつ、敵の性質に応じ焼却・衝撃波・爆破などの属性攻撃を使い分ける
近接戦は影を物質化し扱う生来の異能『黒の権能』で対応



「アモルフェスが地を走る音が聞こえます……もう間もなく、かと」
 漆黒の髪をなびかせながらハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)が校門に立ちはだかっていた。その手には美しい銀色の装飾が施されたレイピアがある。
「ふつうスライム状の生き物というのは物陰で待ち伏せをして襲い掛かるものですのに、自ら大挙して押し寄せるなんてナンセンスね。UDCらしいといえばそうなんですけども」
 革装丁の魔導書を携えながら呟いたのは自称『最新の魔女』シャーロット・バルドレッサ(マクスウェルの魔女・f23790)だ。
「私達が先陣のようですし、頑張っていきましょう!」
 気合いを入れたのは雪と氷が好きな氷咲・雪菜(晴天の吹雪・f23461)だ。その手には何故かバニラ味のカップアイスがある。

 それを一言で形容するならば『雲霞のごとく』であった。大量のアモルフェスが校門目指して直進している。しかし、アモルフェスが怒涛の勢いで校庭に押し入ろうとした瞬間、鋭い斬撃がそれらを押し留めた。
「ここは通しませんよ」
 ハロだ。彼女がレイピアを抜き放ったのだ。アモルフェス達はしばしその場で蠢いたかと思うと、津波のように壁を乗り越えようと試みた。
「そう来ると思いましたわ!」
 校庭から大量の蝗型アストラル体が飛び立ち、アモルフェスへと取りついていく。アストラル体がアモルフェスを押し留める隙にシャーロットが高速で焼却魔法を詠唱した。スライムである彼らの弱点は正に炎、次々とその身体が焼き払われてゆく。

「さて、アイスも食べ終わったし……私もやろっかな」
 雪菜はカップをベンチに置くと、おもむろに駆け出して校門の上に跳びあがった。アモルフェスは自身の身体を針のように尖らせると、彼女目掛けて突きを繰り出す。その先端が雪菜を捉えようかという直前、彼女が宙を蹴った。
「よっ、ほっ、っと」
 アモルフェスは矢継ぎ早に攻撃を繰り出すが、雪菜は器用に宙を蹴って回避する。気づけば数多のアモルフェスが空中の彼女目掛けて身体を塔のように伸ばしていた。
「さーて、アモルフェスは凍ったら何味のアイスになるのかしら?」
 一際強く宙を蹴った雪菜は空中で逆さになると右腕をアモルフェスへと向けた。その指から氷の弾丸が降り注ぎ、アモルフェスは氷像と化していく。

 攻めあぐねたアモルフェス達は一塊になると巨大なスライムと化し、校門に立ちはだかるハロに狙いを定めた。全身を震わせると触手が針鼠のように飛び出し、彼女を襲う。ハロは何も言わずに迫りくる触手を見据えていた。触手が空気を切り裂く音がシャーロットと雪菜の耳にも届く。
「ハロ!」
「ハロさん!」
 二人の声が聞こえたのか、聞こえていないのか。ハロが声を張り上げた。
「跳んでください!」
 それを聞いた雪菜はシャーロットの手を取ると宙を蹴り、氷像と化したアモルフェスの頂上へと降り立つ。

 ――刹那。

 校庭に押し寄せた全てのアモルフェスが燃え上がる。その中心にはレイピアを鞘に納めるハロの姿があった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ニノン・トラゲット(サポート)
『容赦なんてしませんから!』
『アレ、試してみちゃいますね!』
未知とロマンとお祭りごとを愛してやまない、アルダワ魔法学園のいち学生です。
学生かつ魔法使いではありますが、どちらかと言えば猪突猛進でちょっと脳筋っぽいタイプ、「まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります!」の心で広範囲への攻撃魔法を好んでぶっ放します。
一人称はひらがな表記の「わたし」、口調は誰に対しても「です、ます、ですよね?」といった感じのあまり堅苦しくない丁寧語です。
基本的にはいつも前向きで、ネガティブなことやセンチメンタルっぽいことはあまり口にしません。
その他の部分はマスターさんにお任せします!


ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。

口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。

食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆

※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。



「ふむふむ、大量の自走式スライムUDC『アモルフェス』ですか。とりあえずまとめてぶっ飛ばせば良さそうですよね?」
 見た目に反して脳筋っぽい発言をしたのはニノン・トラゲット(ケットシーの精霊術士・f02473)だ。彼女は未知とロマンとお祭りごとを愛してやまない、アルダワ魔法学園のいち学生である。
「アモルフェスって食べられるのかにゃ? スライム型ならきっとゼリーみたいな味に違いないにゃー」
 同じく楽しいお祭りやイベントが大好きなのはミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)だ。スチームパンク然とした可愛らしい服は彼女自身でコーディネートしたものらしい。

「スライム型の敵に有効なガジェットはなんだろにゃー。ニノンさんはどう思うにゃ?」
「そうですね。凍らせて足止めして頂ければ、とても助かります」
「わかったにゃー」
 ミーヤの召喚したガジェットでアモルフェスを凍らせ、詠唱時間に応じた威力を発揮するアルカナ・ブラスターで全てを破壊する。それがニノンの考えた作戦であった。正直アモルフェス程度なら無詠唱のアルカナ・ブラスターでも倒せるだろう。しかし、ニノンは持てる全ての力を注いだ渾身の一撃を放ちたいのだ。
「思ったよりも大分多そうですね。良い、実に良いです」
 校門へと繋がるメインストリートの彼方から怒涛の勢いで押し寄せるアモルフェス達を見ながら、ニノンはエレメンタルロッドを握る手に力を込めた。撃ちたい。早く破壊光線を撃ちたい。そんな衝動が彼女の中をぐるぐると駆け巡る。
「ミーヤさん、準備は良いですか?」
 ニノンはわくわくしながら振り返った。そこにはアモルフェスを凍らせる為のすごいガジェットを持ったミーヤがいる、はずであった。
「あ、ニノンさんはどれ食べるにゃ? いっぱいっぱいあるのにゃ!」
 校庭に広げられたピクニックシートの上一面に溢れる山盛りのスイーツとお菓子。その真ん中でミーヤが満面の笑顔を見せていた。
「え?」
 メインストリートに目をやるニノン。アモルフェスがどんどん迫りくる。
「ん?」
 再び校庭を見るニノン。ミーヤがスイーツをおいしそうに頬張っている。
「なるほど。ではわたしはその『ケットシーまっしぐら』を頂きましょう」
 ニノンはあっさり現状を受け入れるとシートの上に座ってお菓子を手に取った。彼女はいついかなる時も前向きなのだ。動じない脳筋なのだ。

「大変おいしかったです。思わずおかわりしてしまいました」
 ニノンは学園服の裾をはたくと立ち上がり、再びメインストリートへと目を向けた。彼女の推測ではアモルフェスがもうすぐそこまでやってきてるはずであった。
「おや? まだ大分彼方にいますね」
「にゃはは! ミーヤのお菓子を食べてないと動きが遅くなるんだにゃー!」
「ほう……それは……すごく、すごく素晴らしいですね」
 突如校庭全体に青白い魔法陣が描かれた。ニノンはその中央に立つとエレメンタルロッドを手に詠唱を開始する。彼方からゆっくりとやってくるアモルフェスを見ながらニノンの心は湧き立っていた。
「あぁ、じれったい……! しかし時間がかかればかかるほど破壊光線の威力が増していくジレンマ……!」
 無数のアモルフェスが校庭に辿り着いたのはミーヤがお菓子の箱を三つ空にした頃であった。ミーヤが四つ目の箱を開けようとしたその時、ニノンのエレメンタルロッドの先端から全てを破壊する白炎が飛び出し、校庭からメインストリート奥を駆ける全てのアモルフェスを焼き尽くした。その余りの威力に、深夜であるにも関わらず、ミーヤが開けたお菓子の箱に描かれた絵がはっきりと浮かび上がった。
「あっ」
「ふぅー……最っ高に気持ちよかったです。ミーヤさん、どうしましたか?」
「えへへ、ガジェットの缶詰が当たる『金のくちばし』が当たっちゃったにゃ」

 校庭にミーヤとニノンの笑い声が響いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

紬雁・紅葉(サポート)
『業邪…御鎮めします』
基本戦闘場面に参加

破魔、属性攻撃、衝撃波、薙ぎ払い等とUCを適宜組み合わせて攻撃

見切り、残像、オーラ防御、武器受け等とUCで防御や回避

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

範囲攻撃と2回攻撃での雑魚払いが得意だが
ボスとの戦闘も遜色なく行えるし行う


羅刹紋を顕わに戦笑み
傷負っても笑みを崩さず
何処までも羅刹の血と"剣神"の導きに従い
災魔業邪を打ち倒す

敵の最期に
去り罷りませい!
の言葉を

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


日下・彼方(サポート)
人間のUDCエージェント × 月のエアライダーの女です

戦闘での役割はレガリアスシューズを使っての空中戦、
影の狼を使役して斥候・偵察ができます
武器は通常大型ナイフを使用しますが
強敵には太刀・槍を持ち出す事もあります

普段は(私、君、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)
機嫌が悪いと (私、~様、です、ます、でしょう、ですか?)

性格は受けた仕事はキッチリこなす仕事人のような感じです
仕事から抜けると一転惚けた風になります

ユーベルコードは必要に応じて、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


タカシ・セイヒ(サポート)
元アルダワの生徒異端児セイヒです
感心は魔術探求にありますが猟兵としての仕事を疎かには致しません
場を乱さず他の猟兵の皆さまと協力して事件の解決に従事して参ります
魔術師なのであまり前に出ての近接戦は得意ではありませんが魔術の撃ち合いや後方支援や援護等で皆さまのお役に立ちたいと思います
珍しい魔術や遺跡等には好奇心が先走りたまに暴走することもありますが出来るだけ自制して参ります
腕が四本も有りますので素早い作業等もお役に立てると思います
本業は魔術研究者なのでその知識をいかして対魔術や対魔獣でもお役に立つと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。



「邪神の眷属とは如何にも業邪……わたしが御鎮めします」
 淑やかな所作でありながら形容し難いオーラを纏っているのは羅刹の紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)であった。その手には神木から鍛刀した二振りの妖刀『手名椎・足名椎』が握られている。
「敵の数は三十。校庭に辿り着くまで凡そ十五分ほど、どうする?」
 放っていた影の狼から報告を受けた日下・彼方(舞う灰の追跡者・f14654)が問いかけたのは魔術探求を目的としているタカシ・セイヒ(探究者の成れの果て・f37132)だ。セイヒはしばし考えると、口角を上げて答えた。
「僕に良い考えがある。二人ともしばし聞いてくれるかな?」

 校庭へと繋がる大通りをアモルフェスの大群が押し寄せている。三十にも及ぶそれらの先陣が校門に辿り着いた瞬間、突如超銀河の壁が地からせり上がり巨大な迷路を築き上げた。
「貴公等に叫びも届かぬ孤独の波紋を」
 その様子を見ながら学校の屋上で笑ってみせたのはセイヒだ。ここからだとアモルフェスが迷路で右往左往しているのが実によく見える。

「今だ! お前達行けッ!」
 迷路に突入するのを躊躇していた後続のアモルフェスの背後から現れたのは彼方であった。影で形作られた狼がアモルフェス目掛けて吼え、牙を剥く。アモルフェスは冒涜的なオーラで自身を包み忌避感を誘うが、それは影の狼の興味をより惹いたに過ぎなかった。
 慌てたアモルフェスは雪崩のように迷路に押し寄せ、ある者は行き止まりに、ある者はゴール目指して追われていった。
「ふむ、実に良い感じだな。後は先陣たるアモルフェスがゴールに辿り着けば完成だな」
 セイヒが言うゴール地点では紅葉が美しき神楽舞を行っていた。羅刹紋が顕わになった彼女が舞う度に手名椎と足名椎から風が巻き起こる。

 ついにアモルフェスがゴールまでやってきた。彼らはそこにいた紅葉目掛けて触手を伸ばす。それが彼女を捉えんとしたその時、セイヒが手を叩いた。
「完成だ。迷路よ、棺桶と化せ」
 セイヒが作り上げた迷路は魔法陣であったのだ。哀れなアモルフェスは自身で迷路を満たすことで術式完成の片棒を担いでいたのだ。迷路ごと燃え上がったアモルフェスを紅葉は舞いながら次々と切り伏せていく。
 同じタイミングで彼方も迷路の入り口からアモルフェスを屠っていた。アモルフェスの触手を大型ナイフで斬り飛ばし、とどめを影の狼が刺す。加えて屋上からはセイヒの炎が撃ち込まれる。逃げ場を失ったUDCは完全に三人の餌食と化していた。

「うん? まだ来てるのか?」
 迷路内の最後の一匹を切り伏せた彼方が気配を察知した。レガリアスシューズで迷路の壁を蹴りあっと言う間に宙高く跳びあがる。
「業邪はどこにおられます?」
「あっちだ!」
 紅葉は彼方が指差した大通りに視線を向けると、手名椎と足名椎を高々と掲げた。セイヒが屋上から彼女の武器に炎のエンチャントを施す。
「災魔業邪よ、去り罷りませい!」
 X字に斬られた斬撃が光刃となり、迷路もろとも後続のアモルフェスを消し飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

中村・裕美(サポート)
副人格のシルヴァーナで行動します
『貴方はどんな血を流すのかしら』
多重人格者の殺人鬼× 竜騎士
外見 赤の瞳 白の髪
口調 (わたくし、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)

裕美のもう一つの人格で近接戦闘特化。お嬢様口調だけどアグレッシブで享楽的
戦闘では【残像】が残るような優雅ステップで敵に近づき、惨殺ナイフによる【切断】
槍を使うことがあれば、相手を【串刺し】にします
その他使えそうな技能があれば適宜使用する感じで
【瞬きの殺人鬼】使用後の昏睡状態はもう一つの人格に切り替えカバー
電脳魔術が使えないので裕美の能力が必要な場合は【オルタナティブ・ダブル】で呼び出します

あと、虫が苦手


七星・龍厳(サポート)
『俺に挑むには10年早いな。』
 羅刹の魔法戦士。
 普段の口調は男性的、仲間にはフレンドリー

行動の基準は戦闘が楽しめるか又は興味を持った事柄に積極的に関わる。
パッと見た印象では自信過剰に見えるかもしれないが戦場を渡り歩いてきた経験からの発言
戦闘は戦場で敵の技術を盗み自身が扱えるものに昇華させるため戦場を探してる竜殺し。
戦場では弱肉強食、故に弱者に手を差し伸べる者への優しさと敬意は無くしていない。
力押しから技術比べまで多彩な戦闘可能。
猟兵の妻と二人の娘がいる。
 ユーベルコードはどれでも使用、怪我は厭わず行動します。
例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしく!


ラムダ・ツァオ(サポート)
ラムダよ、よろしく。
戦闘なら足と手数で勝負するけど、周りに合わせて臨機応変に動くわ。
見切ったり残像を残すように動いたりと、避けるのには多少の自信があるわよ。
集団戦なら死角を減らすために数を減らすのが先決、
あとは一緒に戦う人がいればその人次第かしら。

行動指針としては以下の3通りが主。
1.味方の死角にいる敵を優先して片付ける。
2.範囲攻撃を行なえる味方がいなければ範囲攻撃優先。
3.数を減らすため、止めをさせそうな相手を狙っていく。

台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。
アドリブ・連携歓迎


仇死原・アンナ(サポート)
鉄塊剣『錆色の乙女』,妖刀『アサエモン・サーベル』、戦闘用処刑道具『赤錆びた拷問器具』、『鎖の鞭』等装備してる物を使います

UCは指定した物をどれでも使用

普段の口調は(私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)
戦闘中は(ワタシ、お前、呼び捨て、言い捨て)

処刑人として敵と戦います
同行者がいれば協力
メインは鉄塊剣等大剣で敵を攻撃
鉄塊剣の使用が不向きな相手・場所では刀剣をメインにし敵を攻撃
拷問具や鞭を使い敵の行動を阻害、鉄塊剣や刀剣で敵群を倒す
守護対象がいれば武器受けでかばい、敵をおびき寄せ注意を惹いたりします
キャバリアを操縦したり生身でも戦います


ミカエル・アレクセイ(サポート)
●戦神は戦の中で生きる者
●殺す者で生かす者ではない
●生かして救うことは不得手
●殺して救う事に躊躇いはなく、それこそ自分の仕事

等の思考回路

相手の勢いを使って投げ飛ばす
ユーベルコードで相手の技を反射する
等、自滅を誘う戦い方をする
自分が傷つくことは厭わず痛みは感じるがそのせいで行動が鈍るなどはない。
戦場で何千年と生きてきた為痛みとの付き合い方は心得ている。

女性は誉めるもの。
賛辞はストレートに口にするし、貶すことはあり得ない。
容姿を褒められることを苦手とする相手の場合は行動や性格に褒めるところを見つけて口にしたりする。

冷静沈着、臨機応変

人心掌握、指揮、等が得意

無能力者故か神族であることは普段忘れている



「よお、俺から一つ提案がある。誰が一番アモルフェスを倒せるか勝負しないか?」
 大きな声で問いかけたのは羅刹の魔法戦士、七星・龍厳(紅蓮の竜殺し・f14830)だ。服の上からでも筋骨隆々なのが一目でわかる偉丈夫である。
「ふふふ、一番敵を切り刻めるのはわたくしに違いないですわ」
 中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)の副人格シルヴァーナが不敵な笑みを浮かべた。その手には鮫の牙を思わせる刃が生えそろったナイフが握られている。
「結果としてたくさん倒せれば任務達成に近づくしね。私は乗るわよ」
 気さくに答えたのはエルフのラムダ・ツァオ(影・f00001)だった。眼鏡の奥の漆黒の瞳は何を見据えているのだろうか。
「私は……処刑人として敵を倒す……それだけ……」
 満天の星空を仰ぎながら仇死原・アンナ(地獄の炎の花嫁御 或いは 処刑人の娘・f09978)は静かに言った。彼女には妊婦の死骸から取り出された過去がある。
「俺は戦い殺すことしかできぬ身。なれば美しいお嬢さん方の前でそれを披露することに何の躊躇いも無い」
 棒切れを手にそう答えたのはミカエル・アレクセイ(山・f21199)だった。ただの棒切れにしか見えないそれが光り輝く聖剣に見えるのは彼が戦神であるが故なのだろうか。
「よっし、反対の者はいないようだな。奴らがやってくるのが楽しみだぜ!」
 龍厳は悠然と立ちはだかると豪快に笑い出した。

 アモルフェス達は一心不乱に大通りを疾走していた。波のような水音を立てながら四方から学校へと迫っていた。今までは律儀に校門から登校しようとしたから負けたのだ、四方から同時に押し潰すようにかかれば勝てるに違いない。
 しかし、そんな彼らの目論みは思わぬところで崩れた。学校へと辿り着く前に一人の猟兵がふらりと現れたのだ。
「アハハハハ! 待ちきれなくてわたくしからやってきてしまいましたわ」
 瞳を怪しく光らせて高らかに笑ったのはシルヴァーナだ。アモルフェスは咄嗟に自身を冒涜的なオーラで包み込み、シルヴァーナの忌避感を誘う……が、それは実に無駄なことであった。
「貴方たちは果たして血を流すのかしら? 答えなくて良いわ、今から試して差し上げますから」
 アモルフェス達は四方から触手を伸ばすが、シルヴァーナは優雅なステップでそれを躱すと続けざまに惨殺ナイフを振るった。後にはどす黒い血を噴出するアモルフェス達の身体が残ってゆく。
「さあさあ、どんどんかかっていらして。瞬きの殺人鬼がお相手よ」
 白く長い髪を振り乱した姿は狂喜に満ちていた。

「……感じる……処刑すべき相手が迫ってくるのを……」
 学校の裏門でアンナは静かに佇んでいた。ぼんやりとした表情で通りに目を向けていたが、その瞳がアモルフェスを捉えた瞬間、雰囲気が激変した。
「見つけたぞ……邪神の眷属たるアモルフェス……! 我が名はアンナ! 処刑人が娘也!」
 アンナは処刑人の仮面を被ると鉄塊剣を抜き放った。地獄の炎が鉄塊剣を包み込み、アンナ自身も燃え盛る。
「ここは通さない……処刑執行だッ!」

 一振り。

 ただ一振りの斬撃が炎を纏った衝撃波となってアモルフェス達に襲い掛かった。悶え苦しむアモルフェス達から冒涜的なオーラが立ち上り、焼け焦げた臭いが鼻を衝く。
「……なんだ? 毒ガスか?」
 僅かに生じた忌避感。アモルフェスはその忌避感を糧とすると驚異的な再生力を発揮し、アンナを包み込もうと殺到した。
「……しまった……!」
 今まさに身体が呑まれようとした刹那、アモルフェスの身体が再び燃え上がり消し飛んだ。何事かと辺りを見渡すアンナの目の前に、腹部を切り裂かれた跡のある魔女が降り立った。
「あなたは……いったい……」
 どこか自分と似た雰囲気を持つ魔女は微笑むと通りを指さす。そこには新たに押し寄せるアモルフェス達の姿があった。
「そうだ……ワタシは……処刑人だッ!!」
 魔女とアンナは地獄の炎を纏うと、駆け出した。

「さて、相手はスライム状のUDC……そうなるとやっぱり危ないのはこういう所よね」
 ラムダが訪れたのはプールだ。通常敵がやってくるとは考えられない場所だが、彼女には半ば確信めいたものがあった。
「事前に調べた情報によるとアモルフェスの数は凡そ百ほど……それなのに四方からやってくる数は八十足らず……」
 プールの水面が波紋のように広がり、次第に泡立ち始めた。
「消えたアモルフェスはどこにいったのか……そう、通りの側溝から下水に潜りプールから侵入する……」
 凄まじい水飛沫と共に大量のアモルフェス達がプールから跳びあがった。ラムダは満足げに頷くと、手にした短剣を空にかざす。
「待っていたわ。そして、さようなら」
 空中に無数に張り巡らされていた短剣が踊るようにアモルフェスを切り刻んだ。

「思った以上に多いじゃねぇか……」
 校門から伸びる大通りをアモルフェスの大群が押し寄せる。ひ弱であると自称するミカエルにとって、これらを逐一相手取るのは些か面倒であった。
「どうした、ミカエル。俺が替わりにぶっ倒してやろうか?」
「それには及ばん。多いなら多いなりにやれることがある」
 龍厳の誘いを断るとミカエルは校門の前へと歩み寄った。アモルフェス達は身を震わせると肉体を槍状に尖らせ、彼目掛けて繰り出す。
「俺が『ミカエル』たる証、見せてやるよ」
 いつしか彼の手元に現れし聖罰の聖剣。ミカエルはそれを天高く掲げると一刀の元に振り下ろした。悪を殲滅する光線が目の前の触手を断ち切り、そのまま大通りの彼方へと連なるアモルフェスを一気に浄化した。あまりのまばゆさに、深夜にも関わらず太陽が昇ったのかと錯覚するほどであった。
「はっはっは! 見事なものだな、ミカエル」
「やれやれ、お嬢さん方に披露したかったのに龍厳しかいないじゃねぇか」
 愚痴を言うミカエルの後ろからアンナとラムダが声をかけた。
「こちらは……終わった……」
「私も片付いたわ。みんな上手くいったようね」
「素晴らしい。お二人の力は天界であっても並ぶものなしだろう」
「おうおう、俺に対する時と大分態度が違うこって」
 龍厳は肩をすくめると辺りを見回し、ぽつりと呟いた。
「シルヴァーナが戻ってないな」

 龍厳が外を探そうと校門の辺りまで来ると、漆黒の髪に金色の瞳の女性が声をかけてきた。
「……す、すいません……恥ずかしながら……も、戻って参りました……」
 首を傾げている龍厳に気づいた彼女は目を伏せながら続ける。
「……シ、シルヴァーナが昏睡してしまったので……わた、私が表に……」
「なるほど。見た目も全く変わっちまうんだな」
「……あの、まだ、何か……?」
 龍厳が未だ首を傾げていることにシルヴァーナ……いや、裕美が恐る恐る問いかけた。
「ん? いや、まだ『いる』なと思ってな」
「まだいる……?」
 その時だった。裕美の後ろの側溝から無数のアモルフェスが跳びあがり龍厳目掛けて鞭のように触手をしならせる。思わず目を閉じた裕美が再び瞼を開けると、そこには紅く燃え盛る魔導竜鱗大剣を振り抜いた龍厳の姿があった。
「剣刃一閃。時としてシンプルな技こそが全てを凌駕することもある」
 親指をぐっと立てた龍厳の白い歯が光った。

「……で、お前らは何体倒したんだ?」
 皆が帰り支度をする中、龍厳がふと口を開いた。
「わ、わかりません。シルヴァーナが倒していたので……」
「……私は処刑人として敵を倒すだけ……数えてはいない……」
「二十一体よ」
「全部浄化しちまったからわかんねぇな。龍厳は?」
 全員の視線を浴びながら龍厳は先ほど大剣を振り抜いた場所に目をやった。そこには燃えカスとなったアモルフェスだったモノの姿しか残っていない。
「うーむ……わからん! はっはっは!」
 龍厳の笑い声に釣られて全員が笑い出した。

 果たして龍厳は最初から勝負するつもりであの話を持ちかけたのだろうか。
 それは彼のみぞ知るところである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

ロラン・ヒュッテンブレナー(サポート)
※絡みアドリブOK
※感情が尻尾や耳によく表れる
※人見知りだが【優しい】性格で育ちのいいお坊ちゃま
※戦闘時は魔術器官と電脳空間の演算力を用いて知略で戦う
※「ぼく」「~なの」「~さん

体のあちこちにつけた魔道具の回路を起動し(【高速詠唱】)、
狼の嗅覚聴覚視覚(【聞き耳】【暗視】)を駆使した【情報収集】と、電脳空間からの【ハッキング】で敵戦力を分析(【学習力】)

適切な魔術(UC)を組み合わせたり【乱れ撃ち】する
防御は【結界術】で作る【オーラ防御】壁や、
小柄な体系と狼の機動力(【ダッシュ】【残像】)を使う

仲間を守り、敵には【勇気】をもって容赦ない作戦・攻撃を行う(【全力魔法】)


星川・杏梨(サポート)
『この剣に、私の誓いを込めて』
 人間のスーパーヒーロー×剣豪、女の子です。
 普段の口調は「聖なる剣士(私、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
 時々「落ち着いた感じ(私、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格はクールで凛とした雰囲気です。
常に冷静さを念頭に置く様に努めており、
取り乱さない様に気を付けています。
戦闘は、剣・銃・魔法と一通りこなせます。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「あ、あの……よ、よろしく、なの」
 耳を伏せながら丁寧にお辞儀をしたのはロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)だ。彼は脳内に『魔術専用の器官』を持つ天才魔術師であり、人狼病の研究に力を注いでるのだが、少々人見知りで寂しがり屋である。
「よろしく。さて、敵はどこから来るのかしら」
 挨拶も早々に敵の動向を気にしているのはスーパーヒーローにして剣豪の星川・杏梨(聖炎の剣士・f17737)だ。彼女は常に自分の実力を高めるべく、訓練に余念のない剣士であるが、ロランと同じく人見知りがちなところがある。敵の動向を気にしたのも無言の応酬を避けたかったのかもしれない。
「その……そ、それなら、ぼくわかるよ。大通りから二十体……裏口から十体……」
 さすがは人狼と言ったところだろうか。ロランは鋭い聴覚でアモルフェスの進軍方向を察知していた。その情報を聞いた杏梨は、しばし考え込んだ。
「それじゃ私が大通りからのを相手するよ。ロランさんは裏口のをお願いね」
「う、うん……」
 背を向けて校門の方へ向かう杏梨を見ながら、ロランは一抹の不安を抱えていた。

 裏口は不気味なほど静かだった。耳が良いだけにどこかから聞こえる水滴の音に反応してロランの尻尾が逆立つ。
「早く倒して戻らないとね……」
 そう呟くとロランは路地裏へと振り向いた。電燈が壊れて真っ暗だが、彼の眼には見えるのだ。アモルフェスが押し寄せている姿が。
「スライム状のUDCってことは……炎に弱いはず……」
 先頭のアモルフェスが見えた瞬間、ロランは炎の魔術を放った。敵はあっさりと燃えて灰となる。
「あれ……少ない……?」
 ロランの予測では裏口からやってくるアモルフェスの数は十体のはずであった。しかし、どう見積もっても灰となった彼らの数は三体だ。嫌な予感がする。ロランは踵を返すと校庭へと駆けだした。

 校庭に着いたロランが見たのはアモルフェス相手に奮戦する二体の機械人形達であった。一体は長剣を持ち校門を死守し、もう一体は後方から猟銃でアモルフェスを仕留める。二体は杏梨の完璧な指揮のもと、次々と敵の数を減らしていた。
「……一、二、三、四……」
「よし、終わり、っと。あら、ロランさんも終わったの?」
 最後の一体を倒した杏梨は校庭の隅にある水飲み場へと向かった。その間もロランは倒れたアモルフェスを数え続けている。
「……十一……十二……ぼくが倒したのが三体だから合わせて十五……」
 ロランは動揺した。裏口のアモルフェスの数が少なかったのは、大部分が校門側に回ったせいだと思っていたからだ。しかし、杏梨が倒した数は十二。消えた十五体はどこへ行ったのか――。

「杏梨さん! 飲んじゃいけない!!」
「えっ?」
 今まさに水を飲もうと蛇口を捻った杏梨はロランの声に意識を持っていかれた。同時に蛇口から物凄い勢いでアモルフェス達が噴き出し杏梨の頬を掠める。もし、ロランの声が後一秒遅かったら大惨事になっていただろう。予想外の事態ではあるが、杏梨は冷静に聖剣の柄に手をかけた。
「……多い、わね……」
 十五体だ。十五体ものアモルフェスが至近距離から冒涜的なオーラを纏いながら触手を鋭く伸ばしている。間に合わない。
「ヒュッテンブレナー式防御結界、展開!」
 迫りくる触手が弾かれた。ロランだ。ロランがアモルフェスと杏梨の間に飛び込み強力な結界を貼ったのだ。結界はロラン自身と杏梨の周囲を踊るように取り囲んでいる。杏梨は改めて聖剣を抜き放つと、アモルフェスを切り伏せた。不意打ちでなければ取るに足らない相手達なのだ。

「これで終わり、ね」
 最後の一体を倒したと同時にロランの結界が消えた。二人分の結界を貼るのはやはり疲れるのだろう、ロランは肩で息をしている。杏梨は少し迷った後、彼へと声をかけた。
「その、ありがとう……良かったら帰る前に何か食べてく? ほら、私、水飲めなかったから……」
 思いがけない申し出にロランは尻尾を振りながら元気に答えた。
「は、はい……よろしくなの!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

大豪傑・麗刃(サポート)
一人称は『わたし』『麗ちゃん』

装備(下記持ってない場合は適当にお願いします)
基本:右サムライブレイド左日本刀(試しで使ってみたがやはり刀はエンパイア産の方がすぐれているのだ)の二刀流
スーパー変態人(1or2):右サムライブレイド+フライングシャドウ、左日本刀+妖刀の四刀流
伝説のスーパー変態人:RXキャバリアソード
ひき逃げ:トラック

大軍に無策で突っ込むのは無謀といろいろ策を考えるが結論は「全員やっつければ(斬れば)いいのだ!」

ユーベルコードが
近接系:何も考えずに突っ込んでって無双狙い
集団系:なるべく多数引き付けて一網打尽狙い
ギャグ系:お手数かけますがなんとかお願いします!
それ以外:まー適当に。


陽殿蘇・燐(サポート)
バーチャルキャラクターの寵姫×国民的スタア?いいえ、これでも(元)ラスボスな悪女NPCよ。
基本は高性能スマホを利用して、配信しつつの行動になるわね。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用するし、多少の怪我は厭わず積極的に行動するの。これでもバーチャルキャラクターだもの。
悪女たるもの、その行為は健全な世界あってこそなのよ。だから他の猟兵に迷惑をかける行為はないわ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしない。配信垢BANされちゃう。
あとはおまかせ。よきに計らいなさい(思い出した悪女ムーブ)


キマフュ出身なので、トンチキでも適応していきます。


パルピ・ペルポル(サポート)
名乗るときにはフルネーム。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用する。
基本は隠密行動。
空中に雨紡ぎの風糸を張り巡らせて攻守両方に利用し、敵の行動を阻害したところに穢れを知らぬ薔薇の蕾を併用して行動を封じる、もしくはそのまま糸で切り裂くのが主な攻撃方法。
もしくは徳用折り紙で作成した折り鶴を筆頭に折り紙動物たちをけしかけてのかく乱兼攻撃を行う。

他の猟兵に迷惑をかける行為はしない。
好奇心旺盛ではあるが、行動は慎重。
お宝大好き。宝石などは勿論素材になりそうな物も出来る限り確保しエプロンのポケットに格納する。
もふもふは抵抗できないよう拘束してからもふる。

アドリブはご自由に。



「はいは~い、偵察完了。アモルフェスが五十はいたわよ。もう大通りがドロっドロ」
 飛び回りながら偵察の結果を報告している可愛らしいフェアリーはパルピ・ペルポル(見た目詐欺が否定できない・f06499)だ。深夜な上に目立たないサイズである彼女は全く敵に気づかれることなく陣容を明らかにした。
「パルピ様、ありがとう。それじゃ配信のタイトルは『悪女NPC(ラスボス)だったけど、愉快な三人組で五十体のアモルフェスと戦ってみた』で良いかしら?」
 高性能スマホで素早くタイトルを入力しているのは、とあるゲームの悪女NPCだったバーチャルキャラクターの陽殿蘇・燐(元悪女NPC・f33567)だ。何がどうしてこうなったのか、今や人気動画配信者となっている。
「ちょいちょーい、誰が愉快な三人組よ。君も言ってやりなさいよ」
「ん? あぁ……でも」
 パルピに話を振られた男は腕を組んだまま顔をしかめて呟いた。
「こうやって……校庭に立っていると、それも良いかなって思うのだ」
「えー? 勝手に愉快な三人組にされちゃうんだよ? 良いの?」
「麗ちゃんは肯定するのだ、校庭だけに」
 激ウマギャグを繰り出したのは先祖代々武人の家系である大豪傑・麗刃(24歳児・f01156)だ。これにはパルピも驚いていつもの三倍早く飛び回る。
「えー!? 駄洒落!?」
「『悪女NPC(ラスボス)だったけど、駄洒落好きな三人組で五十体のアモルフェスと戦ってみた』っと……」
「ちょっと! 私を駄洒落好きにしないで!」
 忙しく二人の間を飛び回るパルピだが、彼女は気づいていなかったのだ。これはまだ序章に過ぎないということを……。

「パルピ様。五十体のアモルフェスはどこから来ているのかしら?」
「全部校門前の大通りから来ているね。裏門とか別の侵入経路は使ってないみたいだよ」
「強くないアモルフェスと言っても五十体の中に突っ込むのは無謀なのだ。そこで麗ちゃんがわざと負けたフリをして校庭の奥にアモルフェスを引き込むから、二人には左右から包み込んで欲しいのだ」
「実に良い考えね、麗刃様。早速実行に移しましょう」
 パルピは驚いた。これが先ほどあの激ウマギャグを言った男の姿なのだろうか、と。余りにも理に適った戦略に頷くと、端にある植込みの中に姿を隠した。校庭に残された麗刃は右手にサムライブレイド、左手に日本刀を携えると静かに佇んでいる。
「……来たわね」
 アモルフェスの集団が大通りを凄い速さで突き進み、ついには校門から躍り出るように飛び込んできた。予定では麗刃がこのまま逃げ出して二人の元へ誘導する――はずだった。
「うおおおおおおおお! 今! ここに! 校庭の皇帝が降臨!!」
 麗刃の服装がみるみる煌びやかな衣装に替わっていく。その姿は正に校庭に君臨する皇帝と言っても良い。マントを翻すと麗刃はそのまま敵中に突っ込んでいった。
「えぇっ!? 予定と違っ――」
「そして! 今! ここに! ラスボスの私が降臨よ!!」
 続けざまに燐が黒揚羽と蛾と共に飛び出した。黒揚羽は炎を纏うとアモルフェスの群れに飛び込み、次々と炎上させていく。
「さあ! パルピちゃんも続くのだ!」
「パルピ様も出ていらして!」
 もはや伏せていた意味など無いほど名前を連呼されるパルピ。彼女は観念したかのように飛び出すと、糸を手に高らかに叫んだ。
「い、今! ここに! 下町のパルピが降臨よー!!」
 細く強靭な糸を手にパルピはアモルフェスの間を飛び回る。アモルフェスは真っ向から現れた麗刃と、突如現れた燐に意識を持っていかれ、小さく飛び回る彼女には気づいていなかった。
「これで終わりよ!」
「視聴者の皆様、このユーベルコードは私が燃やすと定義したものは何でも燃やせるのよ。そう、物でも心でも……」
「コウテイペンギン斬りなのだ!」
 三人の心が一つ(?)になり、アモルフェスは無事駆逐された。

 後日、燐の配信アーカイブ『悪女NPC(ラスボス)だったけど、校庭で皇帝と下町のお嬢さんと一緒に五十体のアモルフェスと戦ってみた(タイトル修正済み)』は大ヒットした。特に皇帝とラスボスという大仰な役とのギャップが凄まじい下町のお嬢さんは、パルピのあずかり知らないところで大人気となったのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

春霞・遙(サポート)
UDC組織に所属して、UDC関連の一般病院に勤務している小児科医です。
行動の基本方針は困っている人が居るなら助けたい、人に害をなす存在があるなら退けたい。
戦う力はあまりないですけど、自分が傷を負うとしてもみなさんのお手伝いができれば嬉しいです。

基本的に補助に徹します。
「医術」「援護射撃」「情報収集」から、【仕掛け折り紙】【葬送花】での目くらましや演出、【生まれながらの光】【悪霊祓いのまじない】で照明や目印を付けるなども行えるかと思います。
攻撃は拳銃による射撃か杖術が基本で、その他はUCを使用します。
【悔恨の射手】【未来へ捧ぐ無償の愛】は基本的に使用しません。

シリアス以外ならいたずら好きの面も。


ミリィ・ライジング(サポート)
『白銀は孤高に煌めく、でも私は孤独じゃない!』

心情:
いつもはお兄ちゃんと一緒だけど、一人でできる事も頑張らないとね。

性格:
家事が得意なしっかり者で、一癖も二癖もある化身達のまとめ役。

戦闘スタイル:
主にユーベルコードで化身を召喚して、召喚した化身で攻撃する。
攻撃だけでなく、仲間の回復や自身の行動成功率を上昇させる等。

本人の攻撃は五行の属性攻撃を付与した手裏剣や護符の投擲。
五行の相生や相剋に関して知識が深く、それを活かした応用も。

連携・アドリブなどは大歓迎。



「アモルフェスはスライム状のUDCだと聞いています。そうなると恐らく私の拳銃では用を為さないでしょう。補助に回ります」
 春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)がそう言ったのを聞くと、ミリィ・ライジング(煌めく白銀・f05963)はしばらく考え込んだ。
「ミリィさん、どうしましたか?」
「拳銃……いつでも使える状態にしておいてもらえるかな?」
 遙は戸惑いながらも頷くと、拳銃を握った。

 アモルフェス達がやってきたのはそれから間もなくであった。校門から、裏門から次々と現れて二人はあっと言う間に囲まれた。鋭く尖った触手が遙目掛けて飛び出す。反射的に拳銃を撃つが、銃弾はスライム状の身体を虚しく通り抜けてしまう。こうなることは容易に想像がついたが、遙はミリィの言葉を信じ拳銃を手放さなかった。
 続けざまにミリィ目掛けて触手が鞭のようにしなって襲い掛かる。ミリィはベージュの肩掛けを翻しながらひらりひらりと躱すと、霊符を取り出し何やら呟き始めた。
「天地万物生滅盛衰、陰陽五行相生相剋……」
 その時、彼女の背後から触手が伸び、撃ち据えようと飛び掛かった。思わず遙が声をあげる。
「ミリィさん! 後ろに!」
「……混沌の太極に飲まれて、破滅せよ!」
 ミリィは身体を翻すと、自身に向かっている触手目掛けて霊符を投げつけた。途端に霊符が土砂となり液状のアモルフェスを吸収する。
「遙さん、土砂目掛けて銃弾を!」
 その声に呼応するように遙が引き金を引いた。銃弾は空気を切り裂きながら土砂に突き刺さると巨大な鉄塊となり、吸収したアモルフェスごと打ち砕いた。
「これは……」
「ふふ、土は水を弱め、土は金属を強くするんだよ。さあ、一気に行くよ!」
 ミリィが霊符を周囲にばら撒く。アモルフェス達は触手でそれを穿とうとするが、降り注ぐ土砂に為す術もなく吸われていく。間髪入れず遙が拳銃のトリガーを続けざまに引いた。
「死者を穿つ礫は天地に広く降り注げ!」
 雨あられと注がれた銃弾は的確に土砂を捉えると、その全てを打ち砕いたのだ。

「あっさり終わりましたね。それじゃ早速帰……痛ッ」
 帰路につこうとしたミリィがうずくまった。どうやら触手の一本が彼女の脚を掠っていたようだ。遙は彼女に歩み寄ると手早く傷口を確認する。
「擦過傷のようですが、もしアモルフェスの一部が傷口に残っていると良くない影響があるかもしれません。ちょうどここは学校ですし、保健室で私が処置をしましょう」
「わ、お医者さんみたい」
「あら、言ってなかった? 私は紛れもなくお医者さんだよ」
 目を丸くしたミリィの顔を見た遙は思わず笑ったのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

厳・範(サポート)
長年の修行で誘惑に強いお爺です。
食べ物に制限はありません。
話し方は古風です。

亡き親友との約束(世界を守る)で、封神武侠界のみで活動していましたが、『仁獣』性質と親友の幻影の後押しで決意し、他世界でも活動し始めました。
「放っておけぬのよ」

動きとしては、主にサポートに回ります。
【使令法:~】では、麻雀牌を利用して、対象生物を呼び出します。
【豹貓】は睡魔を呼ぶ、【胡蜂】は恨みの毒(理由は秘密の設定にて)という感じです。

また、半人半獣もしくは本性の麒麟形態だと、背に人を乗せることがあります。

なお、武侠の血が騒ぐと足技が出ます。

依頼達成のためとはいえ公序良俗に反する行為はしません。
あとはお任せします。


スフィア・レディアード(サポート)
『皆さん、頑張りましょう!』
 ミレナリィドールの妖剣士×鎧装騎兵、21歳の女です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、機嫌が悪いと「無口(私、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は元気で、楽しい祭りとかが好きな少女。
武器は剣と銃をメインに使う。
霊感が強く、霊を操って戦う事も出来る(ユーベルコード)
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 猟兵の手により屠られたアモルフェス達が校庭を海のように満たしていく。足場が無く、動きにくい状況の中、黒い麒麟が佇んでいた。
「ふむ、これは思っていたより動きにくいな。スフィア殿、くれぐれも落ちぬように」
 声の主は瑞獣の仙人、厳・範(老當益壮・f32809)だ。彼の背中には鎧装騎兵のスフィア・レディアード(魔封騎士・f15947)が乗っている。
「はい! 気を付けます!」
 スフィアが元気よく返事をしたその時であった。周囲の電燈がフッと消え、辺りが暗闇に覆われる。
「わわ、急にどうしたんだろ?」
「恐らくアモルフェスに続く強力なUDCの影響だろうが……こうも暗いと、な……」
 ただでさえ校庭はアモルフェスの屍骸で埋まっている上にこの暗さだ。視覚で彼らの攻撃を捉えるのは非常に困難だと言わざるを得ないだろう。厳範の首筋に一筋の汗が流れた。

 アモルフェスによる襲撃は突如として起こった。太くしなる触手が唸るように屍骸の中から飛び出したのだ。厳範は寸でのところでそれを躱したが、本体のアモルフェスがどこにいるか察知することはできない。
「厳範さん! 私に任せてください!」
 スフィアは目を閉じると精神を集中させた。アモルフェスの屍骸の中を蠢く邪悪な魂の姿がまざまざと彼女の脳裏に浮かび上がる。
「左に跳んでください!」
「心得た!」
 厳範が飛び退くと同時に、鋭い触手がアモルフェスの屍骸から飛び出す。それはさっきまで二人がいた虚空を強く切り裂いた。
「えいっ!」
 すかさずスフィアが深紅の刀で触手を切り落とす。触手は力無く落ちると、アモルフェスの屍骸に沈んでいった。
「あれ……?」
「スフィア殿、いかがなされた」
「手応えを感じないんです。確かに斬ったのに……」
 実に不気味であった。スフィアは再び魂を探ろうと目を閉じる。

「か、駆けてください!」
 鬼気迫った言葉に、厳範は返事をする間もなく駆けだした。続けざまにアモルフェスの触手が屍骸を突き破って現れる。
「ふむ。アモルフェスは何体おるのか。スフィア殿わからぬか」
「そ、それが……魂の数は一つだけなんです」
 校庭を埋め尽くすアモルフェスの屍骸から数百本に及ぶ触手が飛び出した。あらゆる方角から現れたそれが二人に狙いを定める。
「なるほど。一は全であり、全は一。今やここにあるアモルフェス全てが一つの意思を持つということか」
 鋭い槍のようになった触手が勢いよく迫る。二人を穿つまでわずか二十センチというところで、厳範が力強く目を見開いた。
「ならばその全てを焼き払わん!」
 鋭い嘶きが響き渡ると同時に触手が一気に燃え上がる。悶え苦しむ触手の中の一本に、一際濃い魂があることをスフィアは察知した。
「厳範さん、あそこへ向かってください!」
「承知した!」
 駆ける。厳範がアモルフェスの海を駆ける。触手は最後の力をふり絞って二人へと襲い掛かった。触手と二人が交錯するその瞬間、厳範が嘶き、スフィアの深紅の魔剣が燃え上がる。
「あなたの動きなど、見抜いているよ!」
 スフィアが魔剣を振り抜くと触手は真っ二つとなり、宙を舞った。確かな手応え。屍骸から立ち昇っていた全ての触手が力無く倒れ、辺りは再び静寂に包まれた。

 余りにも不気味な静寂。
 あるいは、それは次に襲い来る災厄の前兆なのであろうか。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『サメ』

POW   :    サメは潜航する
【地形に姿を隠した状態からの不意打ち】が命中した対象に対し、高威力高命中の【噛み付き】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    サメは飛行する
全身を【任意の属性】で覆い、自身の【サメ力(ちから)】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
WIZ   :    サメは仲間を呼ぶ
レベル×5体の、小型の戦闘用【の任意の属性のサメ】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

 ――サメだ。

 何故小学校の校庭にサメがいるのか、って?
 それは彼がサメだからだ。

 何故校庭がスライムの屍骸で溢れ海のように満たされているのか、って?
 それは彼がサメだからだ。

 何故ご丁寧にも猟兵が戦いやすいように筏があるのか、って?
 それは彼がサメだからだ。

 何故サメは飛べるのか、って?
 それは彼がサメだからだ。

 それ以上の理由がサメにいるかい?
ミスティ・ストレルカ(サポート)
基本方針は専守防衛・他者フォローです
サポート故、連携重視のお任せ

知らない人にはどうにも気後れしてしまうけど
それでも他の人が怪我するのも嫌なので押すところは押すのですよ
主にサモン・シープ等攻撃系のUCで他者行動の隙を消す様に立ち回るのです
中遠距離をとり全体を掴む感じですね

防御系の技能で時間稼ぎも行けますので
生まれながらの光での前線維持、魔力性防御障壁の囮役も…ちょっと怖いけど
でもでも、みんなの居場所を守るのですよー

そうそう、えっちなのはいけないと思います。
興味がない…訳ではないですがひつじさんが怖い雰囲気纏って凄い勢いで止めにツッコんでくるのです
年齢制限がどうとか、らしいです


ソフィア・エーデルシュタイン(サポート)
わたくしは愛され望まれたからこそ生まれてきましたのよ
だからこそ、わたくしはこの世の全てが愛しいのですわ

狂気的な博愛精神の持ち主
命あるものは救われるべき
蘇った過去はあるべき場所に還るべき
果たすためならば手を下すことに躊躇う必要などないと胸を張る

主に【煌矢】を使用し、牽制や攻撃を行います
勿論、他のユーベルコードも必要があれば使いますわ
わたくしの愛するきょうだいである水晶髑髏は、盾にも刃にもなってくれますのよ

怪我など恐れる必要はありませんわ
わたくしが役に立てるのであればこの身が砕かれようとも構いませぬ
他の方の迷惑や公序良俗に反する事は致しません
それは、わたくしを愛してくれる人達への裏切りですもの


サイモン・マーチバンク(サポート)
「あ、どうも。兎の悪魔です」

デビキン出身アポヘル育ちの兎の悪魔
悪魔ですが倫理基準はアポヘル寄り
ワルにはそんなに憧れないけど必要なら悪どいこともやります

「ゾンビハンターとして過去を殺す」
「魔界盗賊として必要なものを取り返す」
この二つをモットーに依頼に挑みます
同情すべき相手でもしっかり向き合った上で戦うことを選択します

サバイバル生活の影響で使えるものは何でも使う感じに
ハンマーでどかどか殴ったり銃火器でばんばん暴れるのも得意です

賑やかな場所はちょっと苦手
引っ込み思案でコミュニケーションも苦手なので、情報収集はひっそり行うタイプ

多少の怪我は厭いませんが公序良俗に反することはしません
よろしくお願いします



「ええーっ! どうしてサメさんが飛んでいるんですっ?」
 至極最も発言をしたのは可愛らしいツーサイドアップが印象的な、オラトリオの聖者ミスティ・ストレルカ(白羽に願う・f10486)だった。そして彼女の視線の先には空中を漂う謎のサメがいる。
「デビキンやアポヘルもおかしなオブリビオンが多いですが、何か方向性が違う意味でおかしな相手ですね……」
 少しおどおどしながら話すのはデビキン出身、育ちはアポヘル、しかしてその正体は兎の悪魔のサイモン・マーチバンク(三月ウサギは月を打つ・f36286)だ。デビキンの悪魔の割にはあまりワルに憧れていないが、やる時はやる男である。
「あぁ、空を飛ぶ過去とはなんと愛おしいのでしょう。すぐさまあるべき場所に還さなくてはなりませんわ」
 うっとりとしながら言ったのは美しきクリスタリアンの人形遣い、ソフィア・エーデルシュタイン(煌珠・f14358)である。命あるものは救われるべきである、故にオブリビオンはあるべき場所に還すべき。それが彼女の行動原理だ。

「くっくっく、鯖の邪神さまをお迎えにあがったのに既に倒されてしまわれたとは……何と嘆かわしい。なればこの私が貴様ら猟兵を贄にして新たなる邪神さまを降臨させてくれん!」
「ええーっ! サメさんがしゃべりましたよっ!」
「喋るだなんて本当に愛おしい……わたくしの愛、あなたに届けてさしあげますわ」
 ソフィアがしなやかに指を動かすと虚空に円錐状の青玉髄の楔が現れた。彼女が腕を振り抜くと、それは空気を切り裂きながらサメに向かっていく。
 しかし、サメは動じない。彼の周囲の空間が歪むと同時に、無数のコバンザメが出現した。それは口を大きく開きながら青玉髄の楔を迎え撃つ。このままでは本体のサメに届く前に青玉髄の楔は消えてしまうだろう。
「そうはさせませんよ。丁度お誂え向きの物もありますので……」
 素早くダッシュしたのはサイモンだ。彼は海の上に置かれた筏をすごい跳躍で飛び移りながら、次々とリボルバーのトリガーを引く。飛び出した銃弾は的確にコバンザメの頭を捉え、その全てを撃ち落としてみせた。
 落下していくコバンザメとすれ違うように青玉髄の楔が伸びあがるが、サメは嘲笑うようにそれを躱すと海中へと飛び込んでいった。

「どうしましょう、見えないのです」
 ミスティが不安そうに海中を覗きながら呟いた。夜の帳が落ちてもう大分経つ。加えてこの海は元々スライム状のアモルフェスだった物だ。海面は淀み、サメの姿を視覚で捉えることは困難である。
「このままサメが死角から不意打ちでもしてきたら危険ですね」
 サイモンはリボルバーから薬莢を排出すると、新たに装填しながら辺りの様子を窺う。海面は不気味なほど静かであった。ふと長いその耳に、何かが筏の上を軽やかに飛び交う音が聞こえてくる。音のする方を見ると、そこには水晶で出来た骨格標本と踊るソフィアの姿があった。
「どうしてあんな目立つことを……まさか」
 ある考えに思い至ったその瞬間、海中から天まで届かんばかりの水柱をあげてサメが飛びあがった。サメはそのまま口を大きく開くと、ソフィア目掛けて急降下する。
 しかし、ソフィアは全くそれを気にせずに踊り続ける。
「ふははははは! 死んで邪神さまの贄となれぃ!」
「そうはさせませんーっ!」
 声の主はミスティだ。彼女はソフィアの陰から飛び出すとしゃがみこみ、頭をしっかりと両手で守るように押さえた。ほとばしる彼女のカリスマが障壁となり、サメは顔面を強かに打ち付けると、あまりの衝撃に思わず目を閉じた。
「ぐぬっ!」
「お待ちしておりましたわ。わたくしと一緒に踊ってくださるわよね?」
 サメは恐怖した。目を開くと、そこには水晶骸骨の顔と、その周囲に浮かぶ無数の青玉髄の楔があったからだ。今すぐここから逃げなければならない、脱出するのだ。サメはヒレを動かしてすぐさま飛び立とうとした。しかし、動かない。どういう訳かヒレが動かないのだ。
「おっと、あまり動かないでくださいね。揺れるんで……」
 サイモンだ。サイモンはサメが水晶髑髏に気を取られている内にあっと言う間にサメの背中に飛び乗っていたのだ。それはさながら因幡の伝承が如くの軽やかさであった。

 身動きの取れないサメの目に、自身へと迫りくる青玉髄の楔の鋭利な先端が映った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

中村・裕美(サポート)
副人格のシルヴァーナで行動します
『すぐに終わってしまってはもったいないですわね』
多重人格者の殺人鬼× 竜騎士
外見 赤の瞳 白の髪
口調 (わたくし、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)

裕美のもう一つの人格で近接戦闘特化。性格は享楽的な戦闘狂
戦闘では【残像】が残るような優雅ステップで敵に近づき、惨殺ナイフによる【切断】を【早業】で繰り出す
ドラゴンランスを使うことがあれば、相手を【串刺し】にするか、竜に変えて【ブレス攻撃】
【瞬きの殺人鬼】使用後の昏睡状態はもう一つの人格に切り替えカバー
電脳魔術が使えないので裕美の能力が必要な場合は【オルタナティブ・ダブル】で呼び出します

あと、虫が苦手


春霞・遙(サポート)
UDC組織に所属して、UDC関連の一般病院に勤務している小児科医です。
行動の基本方針は困っている人が居るなら助けたい、人に害をなす存在があるなら退けたい。
戦う力はあまりないですけど、自分が傷を負うとしてもみなさんのお手伝いができれば嬉しいです。

基本的に補助に徹します。
「医術」「援護射撃」「情報収集」から、【仕掛け折り紙】【葬送花】での目くらましや演出、【生まれながらの光】【悪霊祓いのまじない】で照明や目印を付けるなども行えるかと思います。
攻撃は拳銃による射撃か杖術が基本で、その他はUCを使用します。
【悔恨の射手】【未来へ捧ぐ無償の愛】は基本的に使用しません。

シリアス以外ならいたずら好きの面も。



「ふふふ……サメを切り裂けるなんて実に素晴らしいですわね」
 暗闇の中、弄ぶように惨殺ナイフを手の中で回しているのは中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)の中に存在するお嬢様風猟奇的少女人格のシルヴァーナだ。シルヴァーナは裕美がネガティブ思考をこじらせた結果、自分の敵になりそうなものを排斥しようとするべく生まれた別人格である。
「問題はそのサメがどこにいるかわからないことです。まさか校庭が海のようになっているとは思いませんでした」
 拳銃を海面に向けながらじりじりと筏の上を移動している白衣の女性は医師の春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)だ。風が海面を波立たせ、遙の頬と白衣を撫でていく。本当にサメがいるのか疑いたくなるほど、静かであった。

 刹那。

 サメは水柱を立てながら二人の背後から現れた。弾け飛ぶ水飛沫が二人に襲い掛かる。
「お待ちなさい!」
 咄嗟に惨殺ナイフで水平に切り裂いたシルヴァーナであったが、それは虚しく空を薙いた。飛んだ、サメが飛んだ。奴はシルヴァーナを嘲笑うかのように空高く飛んで舞い続けている。
「ここは私に任せてください」
 遙が引き金を引く度に拳銃から銃弾が飛び出していく。それは一瞬でサメの間近まで迫り、分厚い身体を貫こうとした。
「ぐひゃひゃひゃ、甘い甘い甘すぎる!」
 サメが下品に笑ったかと思うと、虚空から無数のコバンザメが現れた。それは自ら銃弾に食らいつくと、そのまま事切れて海中へと没していった。
「くっ、ならば全て撃ち落とします」
 銃身が脈打つように何度も跳ね上がる。その度にコバンザメが海中へと落ちていく。圧倒的に不利に思える状況でありながら、サメはなぜか余裕の表情を見せていた。
「これでっ!」
 最後の一匹が落ちた。遙はゆっくりとサメの頭に照準を合わせる。今まさに引き金に力を込めようとしたその瞬間、空を覆い尽くさんばかりのコバンザメが出現した。
「……そんなっ……」
「ひゃーっはっは! お前ら、やっちまえ!」
 コバンザメたちはまるで海中を泳ぐかのように空を突き進む。彼らが目指すのは遙の心臓だ。先頭のコバンザメが今まさに喰い破らんと口を大きく開けた。
「この時を待っていましたわ……。あなた、焦らし上手ですわね?」
 凄まじい金属音が鳴り響き、コバンザメの歯とシルヴァーナのナイフが噛み合う。シルヴァーナが薄ら笑みを浮かべて素早く刃を引抜くと、瞬時にコバンザメの身体は真っ二つになった。同時に惨殺ナイフの刃も根元から折れて海中に落ちていく。
「折れちまったら、もう使えないなぁ? 俺のコバンザメはまだまだいるんだぜ!」
 勝ちを確信したサメの声が天から降り注ぐ。波のようにうねるコバンザメが次々とシルヴァーナへと襲い掛かる。

 跳んだ。

 シルヴァーナは跳びあがるとコバンザメの背中を飛び石のように渡りナイフを振るう。その手の中にあるナイフの刃はいつしか生え揃っていた。
 そう、このナイフの名は「Zanne di squalo」、意味は鮫の牙だ。間髪入れず襲い来るコバンバメの刃をへし折りながら、自身も何度も何度も再生する。
 しかし、それはナイフの話だ。シルヴァーナの身体はコバンザメにより徐々に皮膚を切り裂かれていく。サメとシルヴァーナ、どちらが先に倒れるのか。もう間もなくサメにまで届かんというその時、ついにシルヴァーナの身体がぐらついた。あと少し、あと少しなのに届かない。
「くっ……」
 まだだ。まだ切り裂き足りない。目の前の身体を引き裂いてやらねば気が済まない。しかし、身体が動かない。サメの笑い声が鳴り響き、周囲のコバンザメが自身へと飛び込むのが見えた。
「ぬおっ!」
 その瞬間、シルヴァーナの身体から閃光が放たれた。サメとコバンザメは突然の光に目を一瞬逸らすが、再び視線を戻した時にはもうシルヴァーナの姿はそこに無かった。
「ふふ……助かったわ。ありがとう、遙さん」
「私に任せてください、って言ったでしょう?」
 遙が放った光はシルヴァーナの傷を瞬く間に癒やし、同時に絶好の目くらましとなったわけだ。
「ど、どこだっ!?」
「どこかなんて気にしなくてよろしくってよ。あなたは切り刻まれるのだから」

 ――ナイフが身体にめり込んでいく感触。
 サメはこれから「鮫の牙」に自身の身体を引き裂かれる恐怖を、初めて味わうのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

七星・天華(サポート)
 羅刹のガンナーで元気娘。
 基本的にフレンドリーに接する。

『一般人に過度な期待はしないでよね。』

自分は才能など無い平凡な存在だと思っているが実は天才。

二丁拳銃「白雷」と「黒雷」を用いた近距離戦闘も可能で
ナイフや体術も扱える。
装備や戦場の地形を利用した遠近両方の戦闘も可能。
生まれつきの体質と装備の影響で常時帯電している。

世界を放浪して手に入れたアイテムで出来る事の幅が広い。

少々過酷程度の環境は即座に対応適応するサバイバル能力。
美人な元気娘だが暗殺もするデンジャラスな一面も。

家族のみんなが好きだが特に姉が大好きで昔から姉の一番のファン。
出身の隠れ里に自分にもファンが居るとは微塵にも思っていない。


ジン・マキハラ(サポート)
サイボーグのゴッドハンド×ブレイズキャリバー

胸に永久機関を持つ

口調は「俺、呼び捨て、だ、だな」

標的に事情があるなら同情する事もあるが手加減はしない(できる限り殺さない様にする)ただの悪人とオブリビオンには一切容赦しない

戦闘スタイルは前衛型
一撃重視か広範囲の殲滅に長けている
武器は両手剣クロックヘイズとアサルトライフルのレイジングストームと蒼炎覇気を纏った格闘術

探索時には自身の視覚同調型演算機器による解析やハッキングツールによる情報収集を行う他使える物は全て使う

ユーベルコードは指定した物を使用する

公序良俗に反する行動はせず猟兵達との連携を重視する

アドリブOK
複数リプレイOK


天日・叶恵(サポート)
私なりの、お狐さまの矜持としてささやかなお願いがあればついでで積極的に叶えたいです
例えば、探しものを見つけたり、忘れ物をこっそり届けたり、道をこっそり綺麗にしたり、といったものです
それ以外では、オブリビオン退治に必要であればできるだけ違法ではない範囲でお手伝いしたいと思いまーす

戦闘については、昔は銀誓館学園で能力者として戦っていたので心得はありますー
補助や妨害といった動きが得意ですねぇ
あとは、白燐蟲へ力を与えて体当たりしてもらったり…術扇で妖力を込めたマヒ効果の衝撃波を出したり、でしょうか?

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行為はしません。



「うわっ! 校庭がもう完全に水没しちゃってるね」
 筏の上から身を乗り出して海中を覗いているのは猟兵一家の次女、七星・天華(自覚無き天才・f36513)だ。その燃えるように赤く澄んだ瞳に、海深く沈んだジャングルジムやサッカーゴールが映っている。
「ふん、わざわざ俺たちの足場を用意するとはどういうつもりなんだ。UDCの考えることは良くわからんな」
 ジン・マキハラ(煌炎式戦闘駆体ブレイズオブマキナ・f36251)は足元の筏を踏み締めながら呟いた。始めは罠ではないかと疑ったのだが、入念な調査の結果、何の変哲も無い筏だということは明らかになっている。それが余計に不気味であった。
「学び舎がこのような姿になってしまうのは心苦しいです……。何か私に出来ることがあれば良いのですが……」
 神秘的な白い髪をなびかせながら天日・叶恵(小さな神社のお狐様・f35376)は白燐蟲の群れを解き放った。白燐蟲は暗闇を照らし、破損した校庭の備品や学校の一階部分を浮かび上がらせる。
「叶恵、明かりなんか出したら奴に気づかれるぞ」
 ジンが最後まで言い終わるや否や、背後の海面から凄まじい水柱が立ち昇った。サメだ、サメが現れたのだ。サメはそのまま口を大きく開けると、ジン目掛けて飛び掛かかる。
「ま、お陰で潜って探さずに済んだな」
 ジンの胸の永久機関から青い焔が燃え盛り、その手に握られた蒼黒い両手剣へと流れ込んだ。ジンはそのまま両手剣を構えると、振り向きざまにサメの鼻っ面へと叩き込んだ。しかし、サメは寸でのところでそれを躱し、そのまま海中へと姿を消す。再び、静けさが辺りを支配した。

「そこだっ! いけっ!」
 静寂を破ったのは天華であった。海中のサメの姿を捉えた彼女は二丁銃を手に次々弾丸を撃ち込む。その様子を見たジンが口を開いた。
「実弾は海面に直撃すると崩壊する。恐らくサメには届かんだろう」
 しかし、天華は撃ち込むことをやめない。次第に高まる海中の電圧をジンのサイバーアイが捉えた。
「なるほど、そういうことか」
 天華が握っている銃は強力な雷を帯びている。それを間断なく撃ち続けることでサメの身体にショックを与えようというのだ。
 その思惑は的中した。身体に流れる電流に耐えきれず、ついにサメが海中から飛び出したのだ。
「白燐蟲のみなさん、いまですよー!」
 叶恵の号令を聞いた白燐蟲がサメ目掛けて飛び出す。サメはその衝撃から逃れようともがき、気づけば天高く舞い上がっていた。
「と、飛んだよっ!?」
「サメって飛ぶんですねー」
「……ふつうは飛ばんだろうな」
 ジンはスラスターを起動させると一気に飛びあがり、サメへと迫った。そのまま一気に両手剣を振りかぶってサメの頭上へと振り下ろす。
「残念だったな、猟兵」
 地獄の底から聞こえてくるような声と共に、サメの周囲に無数のコバンザメが現れる。それはジンの両手剣に群がると自身を盾にしてサメを守った。
「ちっ!」
 一度距離を取るジンに対し、次々とコバンザメの群れが襲い掛かる。一匹一匹はさほど強くないが多い、多すぎる。次第にジンは押され始め、ついにコバンザメの一匹がジンの左腕目掛けて牙を突き立てようとした。
「ここは私に任せて!」
 すぐ背後から聞こえてきたのは天華の声だ。同時にコバンザメが頭部を撃ち抜かれ、海中へと落下していく。続けざまに後方から凄まじい斉射が行われ、迫りくるコバンザメが四散していった。
 振り向くと、そこには飛空艇に乗った天華と叶恵、そして大勢の武装した傭兵の霊がいた。霊が持っている銃火器から煙が噴き出している。
「ふっ、助かった」
 ジンはそのまま転進すると再びサメ目掛けて突き進む。サメもジン目掛けて突進する。ジンの両手剣が、サメの刃が、空中で凄まじい衝撃と共に噛み合った。
「くっくっく、猟兵よ……なかなかの腕のようだが、俺の力に勝てるかな?」
 サメがより一層力を込めると、ジンの両手剣が少し押し戻された。その目にはまだ余裕がある。
「くっ、こいつ遊んでやがるのか……!」
「ジン! 大丈夫なの!?」
 駆けつけたいが、天華はコバンザメの相手で手一杯だ。その時、ふと叶恵が飛空艇の船首へと歩み出した。彼女はそのまま目を閉じると、胸の前で手を合わせ大きく息を吐く。
「こういう時のために白燐蟲の群れを解き放っておいたのです。さあ、みなさん、今ですよ」
 叶恵の優しい声に呼応し、白燐蟲が一斉に光を放った。それはまるで満天の星空のように辺りを照らし、サメの目を焼いた。
「ぐわっ! 目がっ! くそっ!!」
 その瞬間、ジンの両手剣と噛み合っていたサメの刃が緩んだ。その隙を歴戦の勇士であるジンが逃すはずも無い。
「蒼刃抜刀、我が刃は万物万象をも断ち斬る。ここまでだ」

 力強く振り切った両手剣がサメの刃ごと口を切り裂いた。
 その軌跡を蒼白い焔で彩ながら。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

バルタン・ノーヴェ(サポート)
「ご安心くだサーイ! ワタシが来マシタ!」
ご用命あらば即参上! アドリブ連携歓迎デース!

普段の口調:片言口調(ワタシor我輩、アナタ&~殿、デス、マス、デショーカ? デース!)
得意な技能:【一斉発射・焼却・武器受け・残像・カウンター・受け流し】

各種武装の中から敵に有効なものを選択して用いてくだサーイ!
刀も銃器も、内蔵兵器や換装式ウェポンも、何でもOKデス!

アタック重視でもディフェンス重視でも対応可能デース!
斬り込み、爆撃、弾幕を張ったり、パリィ盾したり、臨機応変に立ち回りマース!

どのユーベルコードを使用しても問題はありマセーン!
オブリビオンを倒して、ミッションクリアのために力をお貸ししマース!


高階・茉莉(サポート)
『貴方も読書、いかがですか?』
 スペースノイドのウィザード×フォースナイトの女性です。
 普段の口調は「司書さん(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、時々「眠い(私、キミ、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

読書と掃除が趣味で、おっとりとした性格の女性です。
戦闘では主に魔導書やロッドなど、魔法を使って戦う事が多いです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


ハイパー・マン(サポート)
『来たぞ、私が、ハイパーマンだ!』
 神のスーパーヒーロー×ミュータントヒーロー、39歳の男です。
 普段の口調は「男性的(私、~くん、だ、だな、だろう、なのか?)」、敵には「高圧的(俺、貴様、言い捨て)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
スーパーヒーローとしてふさわしい振る舞いを意識し、依頼の成功に全力を注ぎますが、何より周りの誰かを助けることを優先します
パンチはニュートラルパンチ、キックはブリッツキックと叫びながら攻撃します



「はーっはっはっは! 来たぞ、私が、ハイパーマンだ!」
 鍛え上げられた美しい筋肉がくっきりと見えるVアーマーに身を包み、青いマントを翻した金髪オールバックのダンディな彼の名はハイパー・マン(神のスーパーヒーロー・f16472)、そう、神のスーパーヒーローだ。勿論腰に手を当ててスーパーヒーローポーズをとっている。
「ハロー! そしてワタシはバルタンデース!」
 彼の横で全く同じポーズを取っているのは家事代行サービスを趣味とするサイボーグメイドのバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)だ。そのハイテンションで不可思議な言動からは想像も出来ないが、依頼を完遂するためには全力を尽くすと言われている。
「あの、私は司書ですけど、頑張ります」
 二人の後ろからそっと顔を出して決意を語ったのは世界の何処かに存在する「秘密図書館」の司書さん、高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)である。その手に携えられている本は、遥か昔に何処かの星で栄えたロストテクノロジーの魔術が記されていると噂されている。
「茉莉くんは司書なのか! 何を隠そう、私は図書館が大好きなのだよ!」
「ええっ、それは意外です。何の本が好きなのですか? 私はSFやミステリーが好きなのですが……」
「オー! 図書館はオソージし甲斐がありそうデース!」
 三人が和気藹々と話している中、海面から不気味なヒレが顔を出していた。それは徐々に筏へと近づき、いまかいまかとその隙を伺っている。

「そこにいるのはお見通しデース! グレネードランチャー、ゴー!」
 そう言うや否や、バルタンは内蔵式グレネードランチャーを続けざまにぶっ放した。放たれた擲弾はヒレに直撃すると炸裂し、凄まじい噴煙をあげる。サメはそのまま物を言わず海中へと消えていった。
「もしかしてもう倒せたのですか……?」
 おずおずと海面に近づき様子を見る茉莉。途端に海面が泡立ち、サメが大口を開けて彼女に飛び掛かった。
「茉莉くん! 危ない! ニュートラルパーンチ!!」
 すかさずハイパーマンが飛び出し、サメの顔面に拳を叩き込んだ。サメはそのまま吹き飛ぶと天高く舞い上がり――なんと、そのまま空中に制止する。
「愚かな猟兵たちよ、そのまま筏の上で何も出来ずに朽ちるが良い!」
 鋭く咆哮すると共にサメの周囲を埋め尽くさんばかりのコバンザメが現れる。それらは同時に牙を剥き、三人の乗る筏目掛けて急降下を始めた。
「そうはさせません! 無限に連なる太古の呪文よ、その力で邪悪なるものを退けなさい!」
 茉莉が手にしていた魔導書を宙にむけて広げる。本に記されていた文字は浮き上がると、白く輝く流星のようになってコバンザメへと向かっていく。
「私も援護しよう! くらえ! ラジカルザッパー!!」
 ハイパーマンの両腕に装着されたクリスタル状のガントレットから凄まじい高密度のビームが射出される。それは魔導書から放たれた流星と合流すると、螺旋状に伸びあがり次々とコバンザメを巻き込んで撃ち落としていった。
「くそっ! 猟兵風情が! こうなったら一人だけでも……!」
 サメは召喚したコバンザメに見切りをつけると、海中深く飛び込んだ。ただでさえ濁った海中であるのに加え、深夜であるという状況がサメの気配を完全に隠してしまう。

(くっくっく、俺の居場所がわかるまい。しかし、こちらからは貴様らの場所が手に取るようにわかる)
 サメは海中から筏の上を見ていた。そこには緑色の髪にメイド服を着た一人の猟兵の姿がある。
(さっきは良くもやってくれたな……貴様だけは食い千切ってやらねば気が済まぬ!)
 彼女がふと背を向けたその瞬間、サメは獲物に襲い掛かるように海面から飛び出した。
「俺の勝ちだ! 猟兵!」
 勝ちを確信したサメの牙が彼女を完全に捕捉する。しかし、それはバルタンにしては余りにも小さかった。
「引っかかりマシタネー! ワタシはコッチデース!」
 サメは気づいていなかった。囮のミニ・バルタンの横に霧で姿を隠した本当のバルタンがいたことに。彼女はニッと笑うと、その腕に取り付けられたパイルバンカーの先端をサメの頭部に押し付ける。
「サメの串刺しデース!」

 本来キャバリア用に作られたパイルバンカーから射出された杭がサメを穿った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

水心子・真峰(サポート)
水心子真峰、推参
さて、真剣勝負といこうか

太刀のヤドリガミだ
本体は佩いているが抜刀することはない
戦うときは錬成カミヤドリの一振りか
脇差静柄(抜かない/鞘が超硬質)や茶室刀を使うぞ

正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな
乱舞させた複製刀で撹乱、目や足を斬り付け隙ができたところを死角から貫く、束にしたものを周囲で高速回転させ近付いてきた者から殴りつける
相手の頭上や後ろに密かに回り込ませた複製刀で奇襲、残像やフェイントで目眩まし背後から斬る、なんて手を使う
まあ最後は大体直接斬るがな

それと外来語が苦手だ
氏名や猟兵用語以外は大体平仮名表記になってしまうらしい
なうでやんぐな最近の文化も勉強中だ


禍沼・黒絵(サポート)
『クロエと遊んでくれる?』
 人間の人形遣い×ビーストマスター、13歳の女の子です。
 普段の口調は「無感情(自分の愛称、アナタ、ね、よ、なの、かしら?)」、独り言は「ちょっと病んでる(自分の愛称、アナタ、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

一人称はクロエ、人からクロエと呼ばれると喜ぶ。
ちょっと暗い感じの無表情なキャラ
武器は装備している物を自由に使って構いません。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


アウル・トールフォレスト(サポート)
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

楽観的で感情豊か、夢見る乙女な性格の少女
年相応に無邪気であり、根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
猟兵の役割は理解し依頼も一応遵守しようとするが、それはそれとして楽しそう、面白そうで物事を判断し、それを優先して行動する

バイオモンスターの特徴として、肉体は植物の性質を持つ

戦闘では怪力の発揮や身体の巨大化、鋭い爪での引き裂き、捕食等の野性味溢れる攻撃スタイル
理力の扱いも得意で、体表で自生する蔓や苔植物を操り、防御や隠密に罠等サポートも行わせる



「先発隊の話ではこの鮫なるものは不意打ちを好むらしいな。正面から戦えぬのは残念だが、この水心子真峰が全力でお相手仕ろう」
 飾り玉のように透き通った青い瞳をした水心子・真峰(ヤドリガミの剣豪・f05970)が静かに語った。彼女はとある刀匠が打った太刀のヤドリガミだ。本来は正面きっての勝負が好みだが、今回のような卑怯な相手にまでそれを望んだりはしない。
「サメは鯖の邪神と遊びたかったの? でも邪神がいなくなっちゃったから怒ってるのかな。クロエもこの子がいなくなったら悲しい……」
 筏の上で座りながら黒いクマのぬいぐるみを抱きしめているのは人形遣いの禍沼・黒絵(災禍の輩・f19241)だ。今でこそ大富豪の家庭で養子として大切に育てられているが、過去にあった悲しい出来事が、今の物憂げな印象を作り出している。
「なんかね、サメなのに飛ぶんだって! すごいねー!」
 無邪気に身体を揺らして喋っているのはバイオモンスターのアウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)であった。彼女は巨躯であるが故、どうしても身体が揺れるとみんなが乗っている筏が連動して揺れる。しかし、アウルはそれすらも楽しんでいるように見えた。

「おや、ようやく来たようだ。待ちくたびれてしまうところであったな」
 真峰は目を開くと、海面のある一点をじっと見つめた。わずかに揺れる海面、そこから立ち昇る極小の泡の存在に気づいたのだ。次第に泡は大きくなっていき、サメが顔を出した。
「俺の存在に気がつくとはなかなかやるな。その力に敬意を表して正々堂々戦ってやろうじゃないか」
「おや、本当か? それは大変ありがたい申し出だ」
 真峰が右腕を伸ばすと同時に、その手に錬成された本来の彼女の姿が握られた。正眼に構えた彼女目掛けてサメが海を割りながら迫りくる。五十メートル、三十メートル、十メートル、そして一メートル。刀が先か牙が先か、その間際まで来た時、突如サメが飛んだ。
「ふははは! 引っかかったな!」
「すごい! 本当に飛んでるよ! サメが!」
「ふぅ、どうせそんなことだろうと思った」
 はしゃぐアウルに対して真峰は慌てず騒がず、刀で弧を描く。その軌跡に沿って自身を模した複製が次々と出現した。それは彼女の意思に従って切っ先をサメに向けると、宙を舞った。想像もしていなかった攻撃にサメは慌てふためき、さながら七輪で焼かれているサンマの如くのた打ち回る。
「ひぃっ! なんてやつだ! お前ら早く俺を守れ!」
 サメが一鳴きすると、虚空が捻じ曲がり無数のコバンザメが現れた。それを見た黒絵は提げていたライフルを手に取ると宙に向けて照準を合わせる。月光が彼女のライフルの意匠を明るく照らすと同時に、銃弾が飛び出し、刀から逃げ回っていたサメのヒレを穿った。
「くっ! しかしこの程度で俺を倒せると思うなよ!」
「……血だよ」
 その意味がわからず首を傾げたサメに対して、黒絵は静かに続けた。
「今の弾にはクロエの血が付いてたの、アナタはもう逃れられない」
 指先から流れる血を舐めると、黒絵はその手をサメに向けて開いた。黒くゴシックな意匠が施されたナイフが次々とサメとコバンザメを目掛けて乱舞する。
「へぇ、君も似たようなユーベルコード遣いなんだ。それじゃ……この動きについてこれるかな?」
 真峰の刀は空中で一旦制止すると、サメの尻尾目掛けて急降下を始めた。当然サメはそうはさせじと空を泳ぐように逃げ回る。しかし、その進路にナイフが現れたのを見ると、サメは海中へと飛び込んだ。

「……これで良いのかしら?」
「うん、お見事」
「ねえねえ、見て見て。わたしもクロエちゃんみたいにしてみたよ!」
「クロエみたいに……?」
 ふとアウルの左腕を見ると血が滴り落ちていた。それは彼女の左手にまで垂れていき、そして指の先端から海面へと零れ落ちた。
「血の匂いだ!!」
 サメは海中に漂う血の匂いに引き付けられる習性がある、そしてそれはUDCであっても同様だ。思わず飛び出したサメの眼前に広がったのはアウルの巨躯と、その左腕から伸びる殺戮捕食態と化した手であった。
「ふふふ、もしかしてわたしを食べに来たのかな? ざーんねん! わたしがあなたを食べちゃうんだよ!」

 その手が頭を掴んだ時、サメは初めて捕食される側の気持ちを理解した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

シフィル・エルドラド(サポート)
『皆に元気を分け与えにやって来たよ!』 

ハイカラさんの勇者×国民的スタアの女の子。
 普段の口調:明るい(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)
 嬉しい時の口調:ハイテンション(あたし、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

元気一杯で天真爛漫な性格をしていて、ポジティブな思考の持ち主。
困っている人や危機に陥っている人は放ってはおけず
積極的に助ける主義です。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。


虹川・朝霞(サポート)
二つの故郷(UDCアースとカクリヨファンタズム)をふらふらしていた竜神。救援要請あるところに行くように。
自分が電脳魔術士であることをよく忘れます。

基本は慈悲を持って接するため、口調は丁寧です。
怒りを持ったときのみ、『阿賢賀水神』に戻ります(口調『遥かなる水神』)
なお、装備品の鉄下駄はUDC圧縮体のため、超絶重いです。鉄って言い張ってるだけです。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はいたしません。
あとはおまかせします。よろしくおねがいします!



「そう簡単に俺が倒れると思うなよ……。必ず貴様らを贄として、邪神さまを再び降ろしてみせる!」
 これまでの猟兵の攻勢により全身に傷を負いながらも、サメの心は全く折れる気配を見せていなかった。それほどまでにUDCにとっての邪神は大きな存在なのだ。
「皆が元気に明日を迎えられるためにも、そんなことは絶対にさせないよ!」
 そのサメに対して、眩しく輝く刀身の切っ先を向けているのはハイカラさんの勇者にして国民的スタアのシフィル・エルドラド(ハイカラさんの勇者・f32945)である。その背後にキラキラした明るい光が見えるのは気のせいなのであろうか。
「このUDCからは邪神に勝るとも劣らぬ気配を感じる……俺が力を貸そう」
 シフィルを守るように前に立ち、二丁の銃を構えたのはサイボーグのフォースナイトであるアス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)だ。彼女を守るように動いたのは、もしかしたら生き別れになった姉と妹のことも関係しているのかもしれない。
「俺たちを邪神に捧げる贄にする、ですか? その昔、この世界で水神をしていた身としては聞き捨てならないですね」
 昔、UDCアースで水神をしていた竜神がいた。彼は生贄として捧げられた物の命を奪うことはせず、それどころか知識を与えて帰していたという。その竜神の名は虹川・朝霞(梅のくゆり・f30992)、彼にとって此度のサメの所業は看過し難いものであろう。

「今までは遊びだ。俺の本気を見せてやろう」
 そう言い残すとサメは海中に静かに沈んでいった。不気味なほどの静寂が辺りを包み込む。
「暗いだけならどうとでもなるが、海中に沈まれるとな」
 アスは銃を海面に向けながら筏の上を移動した。鋭い眼光が波紋一つをも見逃すまいとの決意を現している。彼と背中合わせになる形でシフィルはセイクリッドシールドを構えていた。いつ如何なるタイミングでサメが現れようと迎え撃って見せる、彼女の目はそう語っている。
 しかし、現れない。サメは一向にその姿を現さない。時間だけが虚しく過ぎ去っていき、次第にシフィルは焦りを感じ始めていた。
「ねえ、アスさん。サメは本当に出てくるのかな――」
 一瞬気が逸れたそのタイミングをサメは待っていた。海中から突如飛び出したサメは大口を開きシフィルへと襲い掛かる。咄嗟に盾を差し出したが、サメはそれに喰らい付くと身体をねじって彼女を海中に引きずり降ろそうとした。
「きゃあっ!」
「シフィル! 盾を離すんだ!」
 銃撃をサメに浴びせながらアスが叫ぶ。盾はシフィルの手を離れると、サメごと海中へと没していった。もし手を離していなかったら大惨事になっていただろう。
「……なるほど。本気を出すというのは嘘ではなかったようです。確かに飛び出すときに一切の気配を感じさせませんね」
 水神であった朝霞が感じ取れないサメの気配。このままでは猟兵はジワジワと体力を削り取られ、いずれやられてしまうだろう。だが、朝霞は余裕の表情で続けた。
「ならばここは俺に任せてください。とっておきの夢をアイツに見せてやりますよ」

 サメは静かに海中に潜んでいた。完全に沈んでしまったジャングルジムの中で、ひたすらに息を潜めている。筏の上で生じたわずかな隙をついて不意打ちをひたすら繰り返すという実に厄介な戦法だ。
「くくく……やはりこの戦い方なら確実に仕留められるぞ」
 そう呟いていると、筏の上で何やら影が動いている様子が見えた。時機到来、サメは徐々に、そして確実に速度をあげながら海面へと向かい、ついには飛び出した。
「死ねぃ、猟兵!」
 しかし、サメは口を開くことが出来なかった。目の前にいたのは大口を開いたサメの天敵、シャチであったのだ。
「なっ……!?」
「ふっ、今度は逃がさんぞ!」
 シャチの口からミサイルと弾丸が飛び出し、サメの鼻っ面に次々と叩き込まれる。その威力もさることながら、シャチから射出されたという事実がサメの心をへし折った。
「なぜっ、なぜシャチがこんなところに……!」
「アスさん、どうやら私たちがシャチに見えているようですよ!」
「そのようだ。朝霞は実に面白い術を使うな」
 サメの目の前にいたのは脚部を展開してミサイルを発射したアスと、聖剣エデンを構えたシフィルであった。シフィルはさきほどのお返しとばかりに聖剣を振りかざすと、轟く光と共に振り降ろした。
「勇者シフィルの一撃、受けてみなさい!」
 剣先がサメの鼻先を捉え、切り裂いた。あまりの威力と痛みにサメはもんどりうつと、海中に飛び込み沈んでいった。
「やりました……かね?」
「どうかな、後続の者に確認してもらおう。俺たちはここで引き上げだ」
「そうですね……でも……」
 シフィルは一度海面を見ると、悲し気な表情をして踵を返そうとした。その時、海中から薄紅梅色をした霞が現れると、朝霞を象り実体化した。
「おっと、シフィルさん。落とし物ですよ」

 朝霞の手に握られていたセイクリッドシールドを見て、シフィルは実に明るい笑顔を見せた。その笑顔を見たアスもまた、口の端に笑みを浮かべたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

厳・範(サポート)
長年の修行で誘惑に強いお爺です。
食べ物に制限はありません。
話し方は古風です。

亡き親友との約束(世界を守る)で、封神武侠界のみで活動していましたが、『仁獣』性質と親友の幻影の後押しで決意し、他世界でも活動し始めました。
「放っておけぬのよ」

動きとしては、主にサポートに回ります。
【使令法:~】では、麻雀牌を利用して、対象生物を呼び出します。
【豹貓】は睡魔を呼ぶ、【胡蜂】は恨みの毒(理由は秘密の設定にて)という感じです。

また、半人半獣もしくは本性の麒麟形態だと、背に人を乗せることがあります。

なお、武侠の血が騒ぐと足技が出ます。

依頼達成のためとはいえ公序良俗に反する行為はしません。
あとはお任せします。


土御門・泰花(サポート)
※アドリブ・連携・苦戦描写・UC詠唱変更・その他歓迎

「あらあら……。大変な事態です。微力ながらお手伝い致します」

一人称:私
口調:基本的に敬語。柔和な印象を与える口ぶり。
表情:基本的に柔和な笑みを湛え、義憤もその下に隠す。
性格:普段はおっとりだが「陰陽師の家系の当主」という自覚があり、凛々しくみせる時も。

先ずは私や仲間へ【オーラ防御/結界術】展開、守りを。

【早業/軽業/地形の利用】で移動。

敵の攻撃は防御結界で弾き、物理攻撃は薙刀で【武器受け】し薙刀or式神の黒揚羽で【咄嗟の一撃/カウンター/2回攻撃】。

UCは戦況と効果次第で適切なものを使用。
可能な限り【早業】で敵のUC発動前に発動。

後はお任せ。


数宮・多喜(サポート)
『アタシの力が入用かい?』
一人称:アタシ
三人称:通常は「○○さん」、素が出ると「○○(呼び捨て)」

基本は宇宙カブによる機動力を生かして行動します。
誰を同乗させても構いません。
なお、屋内などのカブが同行できない場所では機動力が落ちます。

探索ではテレパスを活用して周囲を探ります。

情報収集および戦闘ではたとえ敵が相手だとしても、
『コミュ力』を活用してコンタクトを取ろうとします。
そうして相手の行動原理を理解してから、
はじめて次の行動に入ります。
行動指針は、「事件を解決する」です。

戦闘では『グラップル』による接近戦も行いますが、
基本的には電撃の『マヒ攻撃』や『衝撃波』による
『援護射撃』を行います。



「はてさて、サメとやらの生死を確認して欲しいと聞いたが……」
 厳・範(老當益壮・f32809)は筏の上から辺りを見回した。漆黒の夜空にサメの気配は無く、校庭を満たした海の中は暗くて判別不能だ。どうしたものかと顎に生えた髭を右手で撫でる。
「なぁ、もうこの学校から離れちまった可能性は無いのかい?」
 左手にしっかりとサイキックナックルを装着し直しながら数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)が疑問を口にした。ウェーブのかかった焦茶色の髪が風で静かに揺れている。
「サメは猟兵を贄にして邪神復活を遂げることに執着しているご様子……ここを離れる可能性は低いでしょう」
 笑みを湛えながら答えたのはサムライエンパイアの駿府藩にある土御門家の当主、土御門・泰花(風待月に芽吹いた菫は夜長月に咲く・f10833)だ。万が一の襲撃に備え、彼女は筏の上に結界術を施す。
「ふむ。なれば、わしの蝴蝶に探させよう」
 厳範が麻雀牌を取り出し、その手に握る。再び手を開くと、そこから無数の蝴蝶が飛び立ち散開していった。

 数分後、厳範の元に蝴蝶が舞い戻ってきた。厳範は索敵の結果を聞くと、頷きながら海面の片隅を指差す。
「あの一角の海中に遊具が沈んでおる。どうやらその中で傷が癒えるのを待っているようだな」
「よし! それならアタシに任せな、そこまで漕いでやるよ!」
 多喜はオールを手にすると筏を全力で漕いだ。厳範の指定したエリアまであと少しというところまで迫ったその時、突如海中の中から無数のコバンザメが浮かび上がる。しかし、泰花は笑みを崩さずに霊符をひらひらと揺らした。
「ふふふ、必ずやそう来ると思いましたよ。故に……あらかじめ黒揚羽たちを放っておいたのです」
 コバンザメたちの身体の自由はあっと言う間に束縛された。黒揚羽の呪縛によって全身が麻痺してしまったのだ。それでも何とか力を振り絞って突撃を敢行するものがいるが、厳範の焦熱鎗に全て焼かれ海中へ没していく。
「着いたぜ! でも……これ、どうやってサメのところへ行けば良いんだ?」
「多喜さん、そこに立ってくださいますか?」
「こ、こうか?」
 泰花は多喜の目の前に立つと霊符を取り出し印を結ぶ。たちどころに多喜に二重三重の結界が貼られた。
「これなら海中でも戦えるはずです。その替わり私と厳範さんの結界は無くなりますが……」
「なあに、わしらのことは気にするな。これしきのコバンザメ、結界など無くても持ちこたえてみせよう」
 背後から迫ったコバンザメを回し蹴りで叩き落すと、厳範はニヤリと笑った。多喜は力強く頷くと思い切って海中に飛び込む。次々とコバンザメが現れては多喜に向かってくるが、結界がその全てを弾いていった。
「すごい結界だ、これなら……!」
 視界にジャングルジムが見えてきた。その中には猟兵たちが追い求めてきたサメの姿がある。ついに多喜は瀕死のサメを見つけたのだ。
「くそっ、猟兵風情が……!」
 サメは全身の力を振り絞るとジャングルジムから飛び出し、獰猛な牙が生え揃った口を大きく開けた。多喜がそれを迎え撃つように左手を後方に構えると、みるみるサイキックエナジーが集束していく。
「その鼻にぶち込んでやるよっ!」
 その掌とサメの鼻が交錯した瞬間、凄まじいエネルギーがぶつかり合い、せめぎ合った。サメの意地、多喜の意志、厳範と泰花の想い、全てが一つになり、ついには大爆発を起こした。

「いやはや、すごい爆発であったが多喜殿はご無事であろうか」
「結界が機能していれば大丈夫なはず……です」
 厳範と泰花は海が干上がった校庭を歩いていた。校門や遊具は泰花が咄嗟に貼った結界によってさほど被害を受けていないようだが、多喜の姿だけが見えないのだ。
「おっと、まだおったのか」
 ジャングルジムのところまで来た時、厳範の足元にサメが転がっていた。それは骸の海に還ろうと、徐々に光の粒子になりつつある。
「お前……いや、貴殿、多喜殿がどうなったか知らぬか」
「……多喜……俺の……鼻っ面を叩いた猟兵のことか……」
「そうです、その多喜さんです。まさか、あなたが……?」
 サメは頭を振ると、ヒレで上の方を指し示した。
「あいつならあっちへ飛んでいったぜ……」
「飛んでいった……?」
 困惑する二人の前でサメはその大半が粒子になっていった。そして最後のひとかけらになった時、囁くように言ったのだ。
「実に……気持ちのこもった……良い一撃だったと……伝え……」
「うむ、しかと伝えよう」
 全てが消え去ったサメにお辞儀をすると、二人はサメが指し示した方へ向かう。しかし、校舎の目の前まで来たが彼女の姿は見つからなかった。
「上の方を指していたが、はて……」
「多喜さーん! 返事をしてくださーい!」
「おう! ここだ!」
 思いがけず返ってきた返事に二人は驚いた。声は遥か上、学校の屋上から聞こえてきたではないか。そちらを見ると多喜が顔を出しているのが見えた。
「ご無事だったのですね……!」
「へへ、泰花の結界のお陰だぜ。それよりも、なあ、見てみろよ!」
 多喜が指差した方を見ると、そこには地平線から顔を出す太陽の姿があった。
「気持ちの良い朝がまた始まる。小学生がまたここに登校する。アタシたちはその日常の平穏を守り切ったんだ」

 三人はしばらくの間、昇る朝日を見続けたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年09月05日


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#UDCアース


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠蓮賀・蓮也です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


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 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
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 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠アルミィ・キングフィッシャーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト