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March for Match

#ヒーローズアース #お祭り2021 #クリスマス #月光乙女組


 2021年、クリスマス。
 ヒーローズアースの各地においては、ヒーロー達が集まってのクリスマスパレードが企画されていた。
 日頃応援してくれる人々への感謝、アースクライシス2019の戦勝とそれに続く文明間交流開始の記念、など理由は様々であるが、いずれにせよ多くの人々を動員する一大イベントであることは確か。
 故に、開催都市のみならず、その周辺広い範囲からも多くのヒーローに参加を依頼し、イベントを盛り上げるべく協力して貰っているのだ。

 日本の東北地方の都市・月見里(やまなし)市で活動するヒーローチーム『月光乙女組(ムーンライト・メイデン)』も、そうしてパレードに参加することになったヒーロー達。
 普段は月見里市から出ることのない彼女達だが、各地のヒーローを集めてのパレードを行うので是非参加を、との依頼に応え、開催地である東北地方最大の都市へやって来ていた。
「凄いですね……人もいっぱいですし、テレビでしか見たことのないヒーローさん達もいっぱい……」
 参加予定のヒーロー達が集まるホテルのロビーで寛ぐ、月光乙女組のメンバーたる三人の少女達。
 その一人、ブルーアルテミスこと子安・蒼(こやす・あおい)が、道中の街の様子や、ホテル内のあちこちで見かけた他のヒーロー達の姿を思い起こし、感慨深げに眼鏡の下の瞳を輝かせる。
「全くですわねえ。何でも猟兵の皆さんにも声をかけているという話ですし、尚更に盛り上がっている感じが致します」
 フルディアーナこと龍珠院・満(りゅうじゅいん・みちる)も同意を示す。豪奢な金髪縦ロールが、頷く首の動きに合わせて揺れる。
「皆期待してるってコトだね。あたし達も応えられるように頑張らないと!」
 褐色の貌に快活な笑みを浮かべ、クレセントルナこと玉枝・朔良(たまえだ・さくら)が意気込む。
 と、そこで。
「……ん? なんかスタッフさんが騒がしいね?」
 朔良が何気なく向けた視線の先、パレードの運営スタッフ達が集まって何事か話し合っているのが見える。何処か、通常の業務上の相談とは違う、只ならぬ雰囲気である。
「何かあったのかも知れませんわね。行ってみましょうか」
「はい。もしかすると、私達の力が必要かもですし……」
 満が呼びかけるのに蒼も頷き、三人はスタッフへと声をかけ──返ってきた返答は。

「「「ええっ!? ヴィラン連合がパレードを襲撃するってぇ!?」」」



 ところ変わってグリモアベース。
「猟兵諸君、メリークリスマス、である」
 訪れた猟兵達を、グリモア猟兵、ギージスレーヴ・メーベルナッハ(AlleineBataillon・f21866)が迎える。
「さて、唐突ではあるが。諸君、ヒーロー達のクリスマスパレードに参加するつもりは無いか?」
 それはヒーローズアースの各地にて催される、ヒーロー達が一堂に会してのパレード。そのうちの一つ、日本の東北地方にある大都市にて催されるパレードに参加して欲しい、とのオファーが来ている、とのことだ。
「実の処、諸君らにこれを依頼するのには理由がある。かのパレードを、オブリビオンとヴィランの連合軍が襲撃するとの予知が見えたのだ」
 それは穏やかな話ではない。猟兵達の間にも緊張が走る。
「彼奴らはヴィラン連合を名乗り、パレードに参加するヒーロー達や見物の一般人らを襲撃すると予告してきた。そして予知で見る限りそれは事実だ」
 だがパレードの中止は叶わない。ヴィランに屈するなどあってはならぬし、何より襲撃の為に集まったヴィラン達が、そのまま何もせず解散するとも考え難いからだ。
「故に、諸君らにはかのパレードへと参加。現地のヒーロー達と協力して、オブリビオンの殲滅並びにヴィランの制圧を行って貰いたい」
 頷く猟兵達。

「襲撃するオブリビオンは『オブリビオンソルジャー』。ヴィラン組織の戦闘員のオブリビオン達だ」
 猟兵達にとっては大した脅威ではなく、ヒーロー達も単独であれば遅れは取らない相手だが、兎に角数が多い。故に猟兵達の力が必要となる。
「また、ヴィラン達もそれぞれの手段で襲撃を行う。ヒーロー達だけでは手が足りぬやも知れぬ故、此方への対処も必要であろう」
 猟兵達にとっては相手にならない存在だが、彼らもそれは承知している。故に、猟兵達の目を逃れつつ、一般人を狙った襲撃や破壊活動に徹することだろう。
「とは言え、猟兵諸君ならば油断さえしなければ苦戦することの無い敵だ。故に」
 敵勢力の情報を一通り伝えたギジィ、不意に口角を上げる。何事かと言えば。
「単に敵を打倒するだけでは芸が無い。ひとつ、派手に──或いは華々しく。人々の目を惹く手段で以て、敵を倒して貰いたい」
 ヴィランを打倒する為の戦いは、ヒーローにおいて最大の華。それを間近で見られるとあらば、居合わせた人々にとって良き体験となり得ることだろう。
「敢えて彼らを危険に晒すのだ、これくらいの酬いがあっても良いと余は考える。尤も、安全確保を怠ってまで為すことでもないが」
 各々の可能な限りで行って欲しい、とギジィは語る。

「聖なる夜の盛り上がりに水を差す輩共に鉄鎚を、そして今を生きる者達に華々しき経験を。征くが良い、猟兵諸君」
 ギジィの声に見送られ、猟兵達はヒーローズアースへと転移してゆく。
 ヒーロー達のクリスマスパレードを、成功裏に終わらせる為に。


五条新一郎
 ヒーローは聖夜も戦う。
 というわけでメリークリスマス、五条でございます。

 当方よりのクリスマスシナリオは、ヒーローズアースにてのヒーローパレード。
 此処に襲撃を仕掛けてくるヴィラン軍団を制圧し、人々を守って魅せましょう。

●目的
 クリスマスパレードを襲撃するオブリビオン『オブリビオンソルジャー』の殲滅及びヴィラン連合の制圧。

●舞台
 ヒーローズアースの日本、東北地方のある大都市の中心部。
 高いビルなど多くの建物が並ぶエリア。
 パレードコースとなっている道路の周りに、多くの人々が集まってます。

●補足
「派手な、或いは華麗な戦い方で敵を倒す」ことでプレイングボーナスがつきます。
 敵は基本的に、オブリビオンソルジャーがヒーローへの攻撃、ヴィラン達が一般人への攻撃や破壊活動を行うようです。
 今回もヴィランは殺さず捕縛に留めること推奨です。

 OPに登場した月光乙女組をはじめとするヒーロー達との共闘も可能です。希望あらばプレイングにて。
 月光乙女組については拙作「Legacy of Lunacy」をご参照頂ければと。
 その他のヒーローについては、このようなヒーローと共闘したいという指定あらば、それに合わせたヒーローが登場します。

 年内完結を目標に運営して参る予定でございます。

 それでは、皆様のヒロイックなプレイングお待ちしております。
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第1章 集団戦 『オブリビオンソルジャー』

POW   :    バトル・アクション
【準備しておいた集団での連携攻撃作戦】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD   :    デンジャラス・スローイング
【仲間達に全力で投げてもらう】事で【特攻モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    サポート・リクエスト
戦闘力のない【情報伝達用撮影ドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【後方部隊から届く援助物資】によって武器や防具がパワーアップする。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
乙女組の皆さん、お久しぶりですねぇ。
今回も宜しくお願い致しますぅ。

周囲に被害の無い範囲で派手に、とのことでしたら、これで如何でしょう?
『FAS』により飛行、『FMS』のバリアを散開させパレードを守りますねぇ。
そして【秤濤】を発動、『魅力』を強化すると共に『乳白色の波動』を放射しましょう。
ヴィランの多くは、最初の『魅了』に耐えきれないでしょうから、それで動きを止めている間にヒーローの皆さんで捕縛をお願いしますぅ。
ソルジャー達は、更に『超重力波』で押え込み『集団の連携』を断った上で、周囲への影響の少ない『収束弾』に換装した『FRS』『FSS』の[砲撃]で順に仕留めますねぇ。



 ヴィラン連合による襲撃予告を受けつつも、予定通り開催されたクリスマスパレード。周辺各地から数十人というヒーロー達が集結し、列を成して練り歩くその姿は実に壮観。沿道に詰めかけた人々も、目にしたその光景にすっかり興奮しているようであった。
 人々が歓声を上げれば、ヒーロー達もまたそれぞれにリアクションを取ってみせる。シンプルに手を振ってみせる者、己の代名詞たる武器を掲げてみせる者、投げキッスをしてみせる女性ヒーローもいる。
 一部の者を除けば一様に明るい笑顔を浮かべて歓声に応えるヒーロー達、だが彼らに油断は無い。ヴィラン連合の襲撃あらば即座に対応できるよう、視線を巡らせ状況の変化に眼を光らせていた。

 ――そして、その時は訪れた。

「イヤーッハッハー! メリィィィクリスマァァァァス!!」
 響き渡るは、その意味する処には相応しからぬ、悪意に濁った聖夜の挨拶。即ち、ヴィランだ。
 其を皮切りに、次々と飛び出してくる様々なる装いのヴィラン達。因縁深きヒーロー達を叩きのめさんと、パレードの列へと飛び込もうとして――
「ぶげっ!?」
「ぐはっ!?」
 先陣のヴィラン達が、其処にある筈のない壁めいた何かに激突。無様な声を上げて道路に落下する。
「……光の、壁……?」
 ヴィランの襲撃を察知し身構えていた月光乙女組、その一員たるクレセントルナが目を瞬かせる。いつの間にか、パレードの列と沿道との間に、乳白色に煌めく光の壁が展開されていたのだ。この壁は確か――
「月光乙女組の皆さん、お久しぶりですぅ」
 そして聞き覚えのある緩やかな声。三人が見上げれば、そこにはオーラの翼で滞空する夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)の姿。以前、月光乙女組が猟書家に狙われた折、彼女達の救援に参じた猟兵の一人。展開された光の壁は、彼女の神器たる銀鏡によって展開されたものだった。
「るこるさん! 来て下さったんですね!」
 ブルーアルテミスが弾んだ声を上げる。猟兵もまたパレードに参加するかもしれない、とは聞いていたが。かつて自分達を助けてくれた猟兵の助成とあらば、尚のこと心強い。
「はいですぅ。オブリビオンの襲撃とあらば、放ってはおけませんからねぇ」
 今回もよろしくお願いしますぅ、と続けたるこるに、此方こそと月光乙女組の三人から口々に返答。と、そこに。
「ヴィーッ!」
「オブィーッ!」
 光壁を破ろうと、各々の武器で攻撃を繰り出すヴィラン達の後ろから、特徴的な掛け声が響く。統一感あるデザインの青いスーツに身を包んだ戦闘員らしき一団。あれがヴィラン達と共闘するオブリビオンか。
 戦闘員達はヴィラン達と入れ替わるように、光壁へ攻撃を繰り出し始める。ヴィラン達は反転し、集まった市民に狙いを切り替えようとしている様子。
「くっ、数が多いですわね……!」
 杖を掲げて光弾を射出、背を向けたヴィランへ攻撃を仕掛けつつもフルディアーナが呻く。他のヒーロー達も対応を始めてはいるが、とても全てに手が回りそうにはない。
「大丈夫ですぅ、私にお任せくださいませ」
 しかし、るこるの表情に焦りは無い。この場に対処する為の手段を、彼女は携えている為だ。即ち。
「大いなる豊饒の女神、その御力の欠片による裁きをお与え下さい――」
 空中に浮遊する身は、祈りを捧げるに合わせて乳白色のオーラに包まれ始める。煌めくその姿は、見上げる市民達には尚の事、神の御使いらしく見えることだろう。
 そしてその直後。一帯を吹き抜ける一陣の風。るこるの身から生じた乳白色の波動が、彼女を中心として実に1km以上の範囲を駆け抜けて――
「……あら? ヴィラン達が……」
 ブルーアルテミスが異変に気付く。市民達に襲い掛かろうと暴れ回っていたヴィラン達が、突如その場に立ち尽くしてしまったのだ。見れば、るこるの方へ向き直ってぼんやりと彼女を見上げているようにも見える。
「彼らは最早戦える状態にありません。今のうちに捕らえてしまってくださいませぇ」
 それは、受けた者の魂を魅了するユーベルコード。最早ヴィラン達にはるこるの姿しか見えておらず、るこるの存在に心を埋め尽くされた状態だ。ヒーロー達の攻撃に、抵抗らしい抵抗すら見せないままなく倒されてゆく。
「わ、分かった!」
 ならば捕らえるも容易だろう。月光乙女組と彼女達の呼びかけに応えたヒーロー達が捕縛を試みる間も、ヴィラン達はまるで無抵抗であった。
「ヴ、ヴィィィ……!?」
 一方、オブリビオンソルジャー達は変わらぬ敵意をるこるへ向けていたが。その身は固く戒められたが如く動かない。超重力を以てその場に縫い留められているのだ。
「あなた達のことは、きっちり倒させて頂きますよぉ」
 其方に向き直ったるこる、周囲に己の主武装たる浮遊砲台群を展開。市街への被害を最小限とするべく、その弾頭は収束弾へと換装済みだ。
 そして一斉に砲撃。撃ち出されたる無数の弾丸が、盛大に戦闘員達を吹き飛ばしていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

白幡・修理亮
SPD

おお、彼女らが月光乙女組でござるか!
いずれ劣らぬ美しさでござるなあ!
それがし、ディアーナ殿が特に好みでござる…
金に輝く高貴なお髪には胸が躍りますのう、デヘヘデヘヘヘ(鼻の下がマッハ)

おっと!気を引き締めねば!
遷身同化の法、疾風…
この地に蠢く悪鬼に狂気よ来たれ!

『羨ましい…』
『リア充爆ぜろ…』
『むちむち豊満長身こそ正義…』

その無念、それがしが受け止めて正義の力と成そうぞ…
なんか変なのもいたけど…

ディアーナ殿は術者の様子。
ならば敵の特攻をこの身で受けて拘束し、
彼女の攻撃の機会を作り出す!
うおー来いやあああ!

今じゃあー!必殺の何か技を!
市民にも良く見える様に!
後なるべくそれがしには当てないで!



 市民へ襲いかからんとするヴィラン達を、其々の手段で打ち倒してゆくヒーロー達。その中にあって、月光乙女組の三人はチーム故の連携で以て大立ち回りを見せていた。
「フルムーン・バースト!」
「ブルームーン・スプラッシュ!」
「「「ぐあぁぁ!?」」」
「オブィィィ!?」
 フルディアーナの掲げた杖から迸る金色の光の奔流がヴィランの目を灼き、オブリビオンの戦闘員をも怯ませる。そこへ降り注ぐのは、ブルーアルテミスが放った青い光の矢だ。
 着弾し、小爆発を引き起こす光矢が、ヴィラン達を次々に気絶へと追いやってゆく。戦闘員はオブリビオン故にか凌ぎきってみせるが、彼には更なる追撃が迫る。
「手加減無しでいくよ……! クレセントムーン・スラッシャー!」
 光矢に紛れて接近していたクレセントルナが放った、渾身の蹴り上げ。三日月が如く美しい軌跡を描いた一撃が、戦闘員を骸の海へと叩き還した。

 少女戦士達の戦いぶりは、見守る市民の視線を強く引き付ける。のみならず。
「おお、彼女らが月光乙女組でござるか! いずれ劣らぬ美しさでござるなぁ!」
 パレードの列から注がれる熱視線。白幡・修理亮(薪割り侍・f10806)のものである。躍動感溢れるクレセントルナの駆け回る様、健気さを感じるブルーアルテミスの立ち回り。どちらも大変に魅力的なものではあるが。
「金に輝く高貴なお髪……胸が躍りますのう……!」
 勇ましくも気品溢れるフルディアーナの立ち振る舞いにこそ、修理亮は強く惹かれていた。どうやら彼女が一番好みに合致したらしい。
 身を翻すたび、跳躍するたびに揺れ躍る、豪奢な縦ロールの金髪。良家のお嬢様というのも納得の華麗な姿にすっかり見入ってしまう修理亮。その鼻の下は、通常の二倍以上にまで伸びに伸びていたとか。
「ヴィーッ!」
「オブィーッ!!」
 だがそこで耳に入る、更なるオブリビオン戦闘員達の掛け声。はっと我に返る修理亮。
「おっと……!」
 気を引き締めねば、と己の頬を両手で張る。六尺三寸程もあろうかという恵まれた体躯と裏腹に小心な彼だが、猟兵として戦わんという矜持は確と持ち合わせている。故にこそ今、此処にいるのだ。
 両手を合わせ、ユーベルコードを行使するべく意識を集中する。その手が微妙に震えているようにも見えるが、師走の下旬とあらば致し方なし。
「この地に蠢く悪鬼に狂気よ、来たれ……!」
 呼びかけるは、市街の闇に蠢く悪鬼狂気天魔外道。修理亮の周囲の空気が重く濁る。集まったモノ共の怨嗟に満ちたる声が響く。
『羨ましい……』
『リア充爆ぜろ……』
『むちむち豊満長身こそ正義……』
 怨嗟の内容が妙に偏っているが気にしない。ついでに怨嗟ですらなさそうな声もあるが気にしない。
「……その無念、それがしが受け止めて正義の力と成そうぞ……!」
 両腕を広げ、集いしモノ共を己が身に取り込んでゆく修理亮。身を裂かんばかりの怨嗟の強さ、いや実際に身体の随所が裂けて血が滲む。痛みに修理亮の眼が潤みを帯びるが堪える。それどころではないからだ。
「……!!」
 視線の先で、オブリビオンソルジャーの数名が、仲間をその肩に担ぎ上げ、投げ飛ばさんとしている。その視線の先には――フルディアーナ!
「そうはいかんでござる……!」
 だが敵は遠い、今から向かっても攻撃は阻止できまい。ならば。修理亮は駆けだした。

「「オオオオブイィィィィィィ!!」」
「えっ!?」
 高らかに響き渡った戦闘員達の掛け声。はっとなって振り返ったフルディアーナが見たものは――己を目掛けて飛翔してくる、二人の戦闘員!
 その速度、その質量。最早回避も、防御も間に合わない。突然突きつけられた死の予感――だが、その時である。
「うおおおおおお!! 来いやあああああ!!」
 そんなフルディアーナの前に滑り込んだ影。雄々しく吼えながら、飛び迫る戦闘員達の前に立ちはだかったのは――無論、修理亮だ。
「ぐおおおおおおお!!」
 そして突っ込んできた戦闘員二人を、両腕で抑え込むようにして食い止める。草履を履いた足が後ろへ滑るも、フルディアーナのもとへは届かせはしない。
「ヴ、ヴィィ!?」
 投擲の勢いを完全に殺しきるや否や、修理亮はそのまま戦闘員達の身を抑え込みにかかる。予想外の状況を把握できていないのかもがく戦闘員達を、逃がさないようにがっちりと。
「今じゃあー! フルディアーナ殿、必殺の何か技を!」
「え、えぇっ!?」
 そして、フルディアーナへと攻撃を促す。市民にもよく見えるようにと。
 戸惑う様子を見せながらも、攻撃を繰り出すべく構えを取るフルディアーナ。しかし表情には僅かに躊躇も見える。このまま修理亮を巻き込んでしまって良いのか、と。
「あ、なるべくそれがしには当てないで!」
「……承知致しました! ――フルムーン・オーバードライブッ!!」
 はっきりすればフルディアーナの行動は早い。掲げた杖から光が迸り、大きく振り下ろせば。応えるかのように、上空から大瀑布じみた勢いで光の奔流が降り注ぎ始め。激しく戦闘員達を打ち据え、押し流し、骸の海へと還してゆく。
 修理亮の献身によって実現した、壮麗なる決め技であった。

 因みに、修理亮はギリギリの処で攻撃範囲から離脱したため、巻き込まれずに済んだようだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

美波・蜜香
【AS】
みんなが楽しみにしているクリスマスを台無しにするなんて許せない!
木霊ちゃん、チェルノさんと一緒に悪い奴らをやっつけちゃうよ!

まずは【ダッシュ】で一般人を【かばう】位置に立ち、アリスランスを傘状に広げて【盾受け】でソルジャーの攻撃を受け止める
攻撃が止んだらこっちのターンだよ!
ランスを閉じ、【怪力】の【なぎ払い】で周りの敵を吹き飛ばしたらチェルノさんとタイミングを合わせて【ブルーメンブリッツ】でソルジャーをまとめてやっつける!

その後で三人揃ってキメポーズ!
「悪い人たちはあたしたち『エンジェルスクワッド』がやっつけちゃうんだから!」


征刃・木霊
【AS】
あーもー、せっかくの『エンジェルスクワッド』の晴れ舞台が台無しじゃない!
何より、パレードを楽しみにしてる人達ががっかりしちゃうでしょ?
もう絶対許さないんだから!

「エンジェルスクワッド参上!これ以上の悪事は許さないんだから!」
私達の存在をアピールしつつ、敵の注意をこっちに惹きつける事で一般人へに向かう敵を減らす
私はチェルノさんと一緒に敵に突っ込み、【残像】で敵を幻惑しながら【斬撃波】で蹴散らしていく
フィニッシュは三人でタイミングを合わせてUC発動!
そしてそのまま決めポーズ!
「みんなの応援がある限り、『エンジェルスクワッド』は絶対に負けないわよ!」


在原・チェルノ
【AS】
ま、こういう状況でのテロってお約束よね
で、そういうのってヒーローやヒロインにやっつけられるのもお約束なんだけど
パレードを楽しみに来てくれた人たちに、代わりにアクションショーのサービスもしないとね!

一般人のガードは蜜香ちゃんに任せて木霊ちゃんと一緒に敵に突っ込み、【迷彩】と【残像】で敵を翻弄して手裏剣の【範囲攻撃】でまとめてダメージを与える
蜜香ちゃんと木霊ちゃんの準備が整ったところで、二人とタイミングを合わせて【雷刃無尽】を発動、まとめて敵を片付ける

終わったら、三人揃って決めポーズと共にアピール!
「強く、そして可愛く!それがあたしたち『エンジェルスクワッド』!」



 パレードに参加していた猟兵達の中には、チームとして列に加わっている者達もいる。
 その女性猟兵三人組もそんなチームの一つ。いずれ劣らぬグラマラスな肢体と愛らしい容貌で、多くの市民――とりわけ男性市民の目を惹いていた彼女達の名は。
「あーもー、せっかくの『エンジェルスクワッド』の晴れ舞台が台無しじゃない!」
 その一員たる征刃・木霊(胡蝶剣姫セイバーエコー・f34889)が、襲撃を仕掛けてきたヴィランとオブリビオンの連合軍を前に憤慨を露とする。己らの見せ場を台無しにされた事にもだが、それ以上に。
「みんなが楽しみにしているクリスマスを台無しにするなんて、許せないよね!」
 美波・蜜香(ブルーメンリッター・f20221)もまた、木霊同様の義憤を胸に燃やす。この特別な日の喜びを壊してしまおうなどと、正義のヒロインたる彼女達には許せよう筈も無い。
「ま、こういう状況でのテロってお約束よね」
 一方、在原・チェルノ(流星忍姫チェルノ・f06863)は冷静に一言。尤も、お約束というならヒーローやヒロインに制圧されるのもまたお約束。故に。
「パレードを楽しみに来てくれた人達に、代わりにアクションショーのサービスもしてあげなきゃね!」
 蜜香と木霊に呼びかければ、二人もまた頷いて。
「うんっ、三人一緒に悪い奴らをやっつけるよ!」
「もう絶対許さないんだから!」
 そして三人は走りだす。折角のパレードを台無しにした輩を成敗する為に。ヒロインチーム『エンジェルスクワッド』、出撃である。

「ヴィーッ!」
「オブィーッ!」
「きゃああああ!!」
 群れなし襲い来るオブリビオンソルジャー達。人々は為す術なく逃げ惑い、ヒーロー達も各々ヴィランへの対処に追われ此処までは手が届かない。
「うわぁっ!」
 逃げ遅れた少年が足を縺れさせ転倒。そこへ戦闘員の一人が拳を振りかぶり駆け迫る。幼い命は最早、風前の灯火――
「そんなことさせないんだからっ!」
 其を吹き消させまいと、広がる花弁が凶拳を受け止める。駆け込んだ蜜香が展開したアリスランス「シュテンペランツェ」、花咲く騎士たる彼女の守護の意志に応えて花開く蕾にして槍。
「エンジェルスクワッド参上! これ以上の悪事は許さないんだから!」
「オブィッ!?」
 更に響く声。戦闘員達が振り向けば、迫り来る金と桃の風。木霊とチェルノだ。名乗りを上げた直後に疾走を開始した彼女達、その速度は最早残像を残す程にまで至り。
「オ、オブィィ!」
 戦闘員達が繰り出す拳はまるで間に合わず、敵中を駆け抜ける二人を捉えること叶わない。
「何処見てるの? あたし達はこっちよ!」
「ヴィィィ!?」
 チェルノの声に振り向いた戦闘員達、だがその目に映ったのは桃髪靡かす忍姫の姿ではなく、光を乱反射しながら飛び来る硝子手裏剣。その煌めきに目が眩んだ一瞬の間に、戦闘員達の身へと鋭く突き刺さる。
「オブィィィ!?」
 舞飛ぶ胡蝶が如く閃く剣閃。其を戦闘員達が認識した時には、剣閃は斬撃波と成ってオブリビオン達の身を斬り刻む。
 二人のヒロインの駆ける速度、オブリビオンと言えど只の戦闘員たる者達に見極められるものではない。彼女達の華麗なる機動の前に、オブリビオン戦闘員達は只々翻弄されるばかり。
「よっし、今度はこっちの番だね!」
 攻勢が止んだのを見計らい、蜜香は展開していた槍を再び閉じる。蕾と戻った槍はその本来の機能を遺憾なく発揮。蜜香の膂力を以て振るわれれば、それまで彼女を抜かんと躍起になっていた戦闘員達が悲鳴を上げて吹き飛んでゆく。
「わぁ……すっごい……」
 蜜香に命を救われた少年も、逃げ惑っていた市民達も、ヒロイン達の華麗な戦いぶりに目を見張る。決してあの戦闘員達に遅れは取らぬだろうと確信できる、華麗にして無駄の無い動き。
「オブィィ!!」
 吹き飛ばされ地を舐める戦闘員。気付けば、彼らは一か所に集められていた。木霊やチェルノの機動に惑ううち、或いは蜜香に吹き飛ばされるうちに、ここまで追い詰められていたのだ。
「よっし、今だよ二人とも!」
「「うんっ!」」
 チェルノが呼びかければ、蜜香と木霊も頷き。戦闘員達を三方から囲む位置を取り――
「正義の花吹雪、吹き荒れるよ!」
 蜜香の掲げたアリスランスが無数の花弁へと変化する。桃色の閃光が花弁の形を取るそれらが、戦闘員達の周りへ吹きつけてゆく。
「さあ、派手に舞い踊っちゃってよね!」
 木霊が得物たる刀『霊刀・菊花』を掲げれば。その周囲に次々と刀が――菊花と全く同じ拵えの刀が形成されゆく。それら複製刀達が、戦闘員達を狙って飛翔する。
「闇を斬り裂け、雷の刃よ!」
 チェルノが虚空に手を掲げれば、その空間に雷光が迸る。繰り返し閃く雷光は、やがて無数の手裏剣の形を取って、次々と戦闘員達目掛けて撃ち出される。
 三者其々のユーベルコードによって繰り出された、三者三様の攻撃。閃光花弁と、複製刀群と、雷光手裏剣と。吹き荒れ、降り注ぐそれらの攻撃を前として――
「オ、オブィィィィィィィィ!!」
 巻き起こる爆発。戦闘員達は為す術なく吹き飛ばされ、そのまま骸の海へと還ってゆくのであった。

 爆発をバックに三人は集い、決めポーズを取ってみせる。三人揃って取ることを前提とした、統一感あるポーズである。
「強く、そして可愛く! それがあたしたち『エンジェルスクワッド』!」
「悪い人たちはあたしたち『エンジェルスクワッド』がやっつけちゃうんだから!」
「みんなの応援がある限り、『エンジェルスクワッド』は絶対に負けないわよ!」
 そして三人が口々に口上を決めれば。彼女達の戦いぶりを見守っていた人々から、一斉に喝采が巻き起こり。美しく強きヒロイン達の戦いぶりを讃えるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

カシム・ディーン
UC常時発動
クリスマスならもっとエロい事でフィーバーすればいいのに
「だよねー☆」

アドリブ絡み歓迎

「共闘は月光乙女組がいいな☆ディアーナちゃんか…☆」

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の陣形と動きを見据え攻撃の癖を把握

【属性攻撃・弾幕・念動力・スナイパー】
一つ派手にいくか
ヴァルギリオスロッドでの火炎弾の弾幕を展開して粉砕
メルシー
カドゥケゥスからの念動光弾の乱射で互いの死角をカバーしての広域殲滅
「ひゃっはー☆」

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
連続斬撃から切り刻みつつ援助物資を容赦なく強奪
こういうのは色々金になりそうですし自分で使うのも有用ですし
オブビリオンでないヴィランは取り合えず念動力で無力化



「ヴィーッ!」
「オブィーッ!」
「ファーッハッハー!」
「ヒャハー!」
 猟兵達とヒーロー達の活躍により、次々とオブリビオンが倒されヴィランが捕縛されてゆく。だが、オブリビオンもヴィランも次々現れては襲い掛かってくる。
 そんな敵の攻勢を見遣り、パレードに加わっていたカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は、うんざりとばかりに嘆息する。
「クリスマスならもっとエロい事でフィーバーすればいいのに……」
『だよねー☆』
 同意するのは、パレード中ずっとカシムの隣にいた銀髪の美少女。カシムの乗機たる機神『メルクリウス』の人間体、通称メルシーである。だがそこは同意するべき点であるだろうか。
『目立たないところでハッスルしてもらった方が迷惑かからないしねー☆』
 などと明け透けに宣うメルシーだが、その視線は戦場の状況を油断なく把握する。丁度、視線を向けた先の路地から、オブリビオン戦闘員が複数駆けてくるのが見えた。
「よし、僕らはあっちに行くぞ。彼女達だけじゃ厳しいだろ」
 同じ方向をカシムも見ていたらしい。告げるが早いか駆け出してゆく。丁度、ヒーロー三名が迎撃せんと身構えているが、彼女達だけでは荷が勝つだろう。
『はいはーい☆ って、あの娘達……☆』
 追いかけるメルシー、丁度そのヒーロー達を見て何かに思い当たった様子。小さな唇が、楽し気な弧を描いた。

「ディアーナ! アルテミス! 次が来たよ!」
 その三名のヒーロー――月光乙女組のクレセントルナが、新たに現れた敵を前として声を張る。己と仲間とを鼓舞するかのように。
「は、はい! けど、あの戦闘員……厄介な敵ですね」
 応えるブルーアルテミス、迫り来る戦闘員達を見据えつつも眉根を寄せる。ヒーローたる彼女達にとっても、オブリビオンは大きな脅威だ。
「とは言え退くワケには参りませんわ!」
 フルディアーナは頷きつつも得物たる杖を構える。ヒーローとして、この場を退くわけにはいかない。覚悟を固め、迫る敵を迎え撃たんとし――
「手助けさせて貰いますよ!」
『貰っちゃうよー!』
 直後、三人を追い抜く二つの声。少女達の前に飛び出し、戦闘員目掛けて駆けるは黒と白、二つの影。
「一つ、派手にいくぞ!」
 先行する黒の影――カシムが杖を掲げる。頂くは所有者にさえ破滅を齎しかねぬ程の魔力を秘めた宝珠。
 咆哮めいた音が響くと共に撃ち出される、無数の火炎弾の弾幕。一つ一つが砲弾じみた破壊力を秘めた炎の雨が、戦闘員を薙ぎ倒す。
『ひゃっはー☆』
「「「ヴィィィィィィ!?」」」
 続く白の影、メルシーが掲げるは蛇の意匠を象った杖。その周囲へと展開された念動力が、幾つもの光弾を形作っては周辺空間へと乱れ撃たれ。炎弾の雨を凌いだ戦闘員達を吹き飛ばしてゆく。
「ひぃぃ!? せ、戦闘員の皆さんが、ぐえぇ!?」
 破壊の嵐は、それでも今を生きる者には致命を齎さぬ。嵐に巻き込まれた戦闘員達が一人残らず消し飛んでいたことに慄くヴィラン達。
 だが命は奪わずとも自由は奪う。カシムの放った念動力が、見えない戒めとなってヴィラン達を縛る。
「そいつらはお任せしますよ、僕らはあっちを片付けてきます」
『後でイロイロお話聞かせてね☆』
 あまりの破壊力に一時呆然としてしまっていた月光乙女組の三人だったが、カシムとメルシーの声を聞けば頷くと共に、残ったヴィラン達の制圧に動く。
 オブリビオン達が呼び寄せていた輸送ドローンも残らず破壊し援助物資を奪ったカシム、更なる敵をも迎え撃たんと、メルシーを伴い路地へ駆け出していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【WIZ】
※月光乙女組と共闘希望
※アドリブ他大歓迎

メリークリスマス♪
やあ、覚えてる?『Drリリー』さ
年末年始だし、こんな事もあろうかとね
またお節介させてもらうよ♪

オペ84番【ミューゼス・エレメント】開始
【マトリクス・メモリ】を手元で起動すれば
【コード・テスタロッサ】内データが具現化

『雷精霊の華』はアタシの舞に応じて飛翔
オブリビオンを焼いてヴィランを痺れさせる
しかも電磁波で敵方支援ドローンを狂わせる他
月光乙女組の3人を雷属性精霊術で強化するのさ

筋電位を調整して蹴りのキレを高めたり
光の術と連鎖して攻撃範囲を広げたり
魔力矢に作用して稲妻の如く加速させたりね

『今日の主役』を華々しく飾るには最高でしょ♡



 パレードを襲撃したオブリビオン達は粗方殲滅され、ヴィラン達も殆どが逃亡するか捕縛された。
「ヴィ、ヴィィィィィィ!!」
「オブィィィィィィ!!」
 だが、オブリビオン戦闘員達は尚も戦意を失うことなく。雄叫びじみた掛け声を放ちながら、僅かに残ったヴィラン達を伴ってヒーロー達へ向かってゆく。せめて何等かの爪痕は残したい、という事であろうか。
 月光乙女組を中心に、ヒーロー達はこの最後の攻勢を凌がんと身構える。だが、敵は残る戦力の全てを此処へ投入しているのか、数も勢いもかなりのものだ。果たして凌ぎきれるか――
 と、そこへ轟くけたたましい噴射音。見上げれば、ブースタを吹かしながら降下してくる巨大な鋼鉄の人型――青きキャバリアの姿。
「あ、あれは……いえ、あなたは……!」
 その肩に立つ、見目は幼い女性の姿を認め、ブルーアルテミスが声を上げる。それはかつて、自分達を助けてくれた猟兵達の一人――!
「メリークリースマース♪ そうとも、『Drリリー』がまたまたお節介させてもらいに来たよ♪」
 青きキャバリア『ナインス・ライン』の上に立つリーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)が、ブルーアルテミスの声に応えて悪戯っぽく笑ってみせる。
「年末年始も平和の為に戦うヒーローの皆に、アタシからのクリスマスプレゼント、さ♪」
 そして取り出したるは発生源記録メモリ。其を己の首元へと押し当てて。
「――マトリクス!」
 起動を宣言すると同時、リーゼロッテの装いが踊り子めいた煌めく金色の衣へと変化。そして周囲に湧き出すは、紫電纏って舞い踊る無数の花弁。
 其は雷の精霊術。元来技術者であり精霊術師ではないリーゼロッテだが、事象の発生源たるメモリを介することで、己の電脳にて構築した疑似精霊を現出せしめてみせたのだ。
 そして、その力は本物の精霊にも劣らぬ代物。
「「「オブブブブブブブ!!?」」」
「「「ぐえぇぇぇぇぇぇ!!?」」」
 敵方へと散った花弁は敵陣へ電撃を撒き散らし、オブリビオンもヴィランも纏めて感電せしめる。ヴィランは最早動けず、オブリビオン達もその挙動を著しく鈍らせている。
「――これは……!」
「力が、高まっている……?」
 そして月光乙女組のもとへと舞い降りてきたそれらは、また異なる影響を――即ち恩恵を、彼女達の身へと齎す。弾ける電光の纏われる己が身に、常には無い力が宿っていることを、彼女達は知覚する。
「そうさ、『今日の主役』を華々しく飾るには最高でしょ♪」
 笑いかけるリーゼロッテは、そのまま視線をよろめく戦闘員達へと向ける。即ち『やっちゃえ』と。
「はい……! これなら、やれます……!」
 得物たる弓を構えるブルーアルテミス。以て、月光乙女組の攻勢が始まった。

「クレセントムーン・ライトニング・スラッシャー!」
 クレセントルナが放つ三日月の蹴りは電光を纏い、常以上の切れを以て戦闘員を蹴り飛ばす。
「フルムーン・ディスチャージ・ブラスター!」
 フルディアーナの掲げた杖から放たれる光は電荷を伴い、常より広範囲へ吹き荒れては戦闘員を吹き飛ばし。
「ブルームーン・サンダー・スプラッシュ!」
 ブルーアルテミスの弓から放たれる弓は稲妻を棚引かせ、常以上の速度で飛翔し戦闘員を貫いていき。

 宵闇訪れた街に弾ける光を散らし、華やかな輝きを以て、戦闘員達の全てを殲滅していったのである。

 以て、オブリビオン戦闘員達は全滅、ヴィランも逃亡した一部の者を除いて全員を捕縛。人的被害は皆無、物的被害も最小限で収まった。
 猟兵達とヒーロー達の、完全勝利である。
「私達、月光乙女組とヒーローの皆さんと!」
「猟兵の皆さんが在る限り!」
「ヴィランにもオブリビオンにも、この世界を好きにはさせないんだから!」
 月光乙女組を中心に、ヒーロー達が集合して決めポーズを取れば。
 集まった観衆達から、割れんばかりの万雷の拍手が巻き起こった。
 その光景は、来年もまたヒーロー達が平和を守るべく活躍し続けることを、予感させるかの如くであったとか。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年12月31日


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#ヒーローズアース
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#お祭り2021
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#クリスマス
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト