ここは「魔界学校」のひとつ、その名も公立大吟醸高校。
特にお酒とは何の関係もない、ありふれた魔界学校である。
え? 魔界学校ってなんなのかって?
それは、悪魔たちがとびきりのワルになるために勉強をする場所だ。
別にこの高校だけじゃなく、あらゆる国にたくさん存在する。
この高校の最大の特徴は、留年に上限が存在しないことだろう。
つまりいくらダブってもいい。なぜなら、ダブりはワルだから。
おかげで生徒は出ずに入ってくる一方で、ものすげえ数になっていた。
そんな大吟醸高校の登校風景は、非常に異様なものだ。
「「「番長、お疲れッス
!!」」」
ずらりと並んだ悪魔生徒たちが、一糸乱れぬ動きでお辞儀をする。
すると校門にクッソ長いリムジンが停まり、ひとりの生徒が降り立った。
純白の学ランをきっちりと着こなし、背には翼、天頂には光輪。
そして左上腕部に、きりりと輝く「風紀番長」の文字!
「皆さん、朝の挨拶ご苦労さまです。規則を守っているようで素晴らしいですね」
奴の名は、『秩序の悪徳『キリツエル』』。またの名を風紀番長!
この大吟醸高校を、恐怖と暴力で支配し、校則を書き換えたオブリビオンだ。
規則を破った悪魔をひとりずつボコり散らして番長となったのである!
「おや? そこのあなた……」
「ヒッ!」
列を形成する不良悪魔のひとりが、びくりと身をすくめた。
キリツエルはカツコツと悪魔に近づき、胸ポケットに手を入れると何かを取り出す。
「ミャー」
不良悪魔の胸元に入っていたのは……猫! 子猫だ!
「おお……」
「ネコチャンだ」
「猫ちゃんかわいいねえ!」
不良悪魔たちはざわつく。キリツエルはぎろりと睨んで黙らせた。
「あなた……不良の分際で、まさかこの猫を拾って保護したとでも?」
不良悪魔は震えている。
「新校則第58条! 道端に捨ててある子猫・子犬など小動物の保護は禁止!
まさか、それを忘れていたというわけではないでしょうねぇ……あなた」
「み、見逃してください! こんなかわいいネコチャンを見捨てられるはずがねェー!」
がばり! 不良悪魔は泣きながら土下座した!
キリツエルはしばしそれを冷たく見下ろしていた……が!
「この……ド低脳がァーッ!!」
「アバーッ!?」
突然クワッと鬼の形相になり、不良悪魔の頭をサッカーボールキック!
「この私の規則を! 破るなど!! 絶対に!!! 許せない
!!!!」
「アバッ! アバババーッ!」
「この便器にこびりついたタンカスめ! ダニよりも低知能なゴミめ!
規律を破った罰だ! どうだ! 思い知ったか! どうだどうだどうだッ!!」
「ば、番長! そこまでに……」
「黙れェーッ!!」
「「「アイエエエ!」」」
コワイ! あまりの恐怖に、誰も逆らうことが出来ない!
「……ふう。みなさんも、こうなりたくなければ規則を守るように」
ボロボロになった不良悪魔を踏みにじりながら、キリツエルは言った。
「あ、あの番長……」
「何か?」
そこで、不良悪魔のひとりが震える声で言った。
「そ、そのネコチャンはどうするんで……?」
キリツエルはニヤリと笑う。レンズが邪悪に輝いた。
「決まっているでしょう……熱湯で拷問し薬物を全身に塗布するのです!」
「「「ウ、ウワーッ
!!」」」
不良悪魔たちは慄いた。あまりのキリツエルのワルさに!
きっとネコチャンは、全身をくまなく拷問されくしゃくしゃになるだろう。
そしてあんなところやこんなところまで布で拭き取られ、熱風を浴びせられ……。
栄養たっぷりの食餌を与えられ、番長の膝で撫でられるワルい猫になるのだ!!
「カ……カッコよすぎる、ぜ……」
ボコボコにされていた不良悪魔は、笑顔だった。
●グリモアベース
「ねえ、これ私たち介入する必要ある?」
グリモア猟兵が言っちゃならねえ台詞を、白鐘・耀は言ってしまった。
「……まあ、ともあれ」
トンチキ極まりないデビルキングワールドの予知を語った耀。
はぁ~、とため息をつき、頭を振り、気を取り直して猟兵たちを見る。
「このオブリビオン番長の狙いは、他校を支配してテリトリーを広げること。
で、カツアゲとかでD(デビル)を巻き上げてカタストロフを起こそうって腹ね。
それにしても学校まで狂ってるとか、いよいよ筋金入りねあの世界」
(一応)学生である耀は遠い目をした。
「……私も入りたいわー! 魔界学校!! 行きたいわー!!」
あっこいつ呆れてんじゃなくて羨んでるだけだこれ!
「だってサボったり買い食いしても問題ないどころか、むしろ尊敬されるのよ?
最高じゃないそんなの! まああんたたちにもそれやってもらうことになんだけど」
さらっと重要なことを云う。
「え? なんでって、それで悪魔を惹きつけて番長と対決するのよ、対決。
向こうはたっくさんの舎弟がいるから、あんたたちだけだとさすがに危険よ。
数には数ね! 悪魔の舎弟を仲間にして、番長軍を結成して喧嘩するのよ!」
つまり猟兵たちは、魔界学校に「転校」して番長として戦うのだ。
どちらの番長グループが勝つか、それは猟兵たちのワルさにかかっている!
「オブリビオン番長を倒すには、取り巻きを片付けないと駄目でしょうね。
取り巻きは普通の悪魔だから、喧嘩する時も殺したりしないようにしなさい」
といっても、悪魔は強いのでそう簡単には死なないのだが。
「あ、必要なら制服とかは用意するから、気兼ねなく言って頂戴。
年齢? うんまあ外見とか私たちには関係ないでしょ? 忘れたの?」
基本設定だぞ~、みてえな面で笑う耀。ムカつくニヤけ面である。
「あーあ、私も入りたかったわねえ、魔界学校……」
火打ち石を鳴らしている間も、耀は遠い目をしていた。
唐揚げ
唯一無二のシステムですよね。ドーモ、里芋です。
今回はデビルキングワールドの、相変わらずなネタシナリオです。
1章では、悪魔がアコがれるようなワルいことをしてもらいます。
サボり、買い食い、カツアゲ・ゲーム持ち込み・エロ本密輸。
だいたいのワルいことは評価されます。そして悪魔を味方につけましょう。
どれだけ味方を作れたかで、番長グループ対決の有利不利が決まります。
場所? 夕暮れの河原とかそんなとこになるんじゃないでしょうか。
とまあネタシナリオなので、気楽にご参加ください。
締切などは特にありません。気が向いたタイミングで採用していきます。
それじゃあ、みんな……魔界学校へ、行くぞ!!
第1章 日常
『今日も元気に『一日一悪』』
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POW : 今日も元気に一日一悪
SPD : 今日も速やかに一日一悪
WIZ : 今日も知的に一日一悪
イラスト:神無月みり
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徳川・家光
うう、ちょっと自信が無いですけど、やってみます。
まずは自動車のボンネットにねそべりながら釘バット持って校門にクルマごと突っ込みます。先生か生徒ぐらいはそのまま轢いちゃうとして、「運が無かったナァ(ばっどらっくとおどっちまったなあ)、オレの登校に出くわすとわよぉ!」と医療セットを渡しながら、別の悪魔(なるべく強そうなのがいいな)に「おい、やきそばパン買ってこいや!お前の奢りな!」と朝っぱらから(朝ごはんを食べてきたのに)言い放ちます。そのままクラスの一番後ろに座ってリーゼントを手入れします(あっ髪型リーゼントにしてきてます)
……こんな感じかなぁ?不良になれたかどうか、いまいち自信ないですけど……
●"待"ってたぜ! この"非行(プレイング)"をなぁ!!
キリツエル、もとい風紀番長が校舎に入ったあと。
列を形成していた不良悪魔たちは、風紀番長がいかにワルくてカッコいいかを語り合いながら、ぞろぞろと校舎に戻ろうとしていた。
……ブロロロロ……。
「やっぱすげーな風紀番長は、俺も憧れ……ん?」
なにやら聞こえてきたエンジン音に振り返る不良悪魔。
その顔が徐々に驚愕に染まり、彼は大声で叫んだ!
「な、な、なんだありゃア~~~!?」
ブロロロ! 校門めがけて走ってくるのは一台のオープンカーだ。
そしてそのボンネットには……釘バットを持った徳川・家光が寝そべっている!
「うう、ちょっと自信ないなあ……大丈夫かなあ……」
見た目にそぐわぬ気弱な発言だ。釘バットは木彫りからの手製である。
家光は不安だった。なにせ彼は民の規範となるべき、幕府将軍。
そしてどちらかというと真面目ないい子だ。ワルになるとか向いてない。
向いてないんなら、どこからこの発想が出たのか。それは永遠の謎だ。
ちなみに、その赤髪はどうやったのか立派なリーゼントになっていた。
強風に煽られて、長い長いリーゼントがびよんびよん揺れている。
そんな家光を乗せて、自動操縦の車は校門を突き破る! KRAAASH!!
「おい、待て! ここは学校アバーッ!?」
そして止めに入った悪魔教師も撥ねた!
キキー。その後、オープンカーは安全にブレーキを踏んで停車した。
「運が無かった(ルビ:ばっどらっくとおどっちまった)ナァ、オレの登校に出くわすとわよぉ!」
などと慣れない台詞を吐きつつ、家光はボンネットからいそいそ降りる。
懐を漁ると、ピクピク痙攣している教師に医療セットを差し出した。律儀!
「こ、こいつなんて野郎だ! 頭おかしいんじゃねえか!」
「あの釘バットの意味、何!?」
「リーゼント、なっげえ!!」
不良悪魔たちは、突然のアンブッシュにざわめく。すでにかなりヤバい。
「なんだァこいつは……あァん?」
そこへなにやら、めっちゃ身体のデカい悪魔がのそりと現れた。
筋肉ムキムキなので、学ランははちきれそうだ。第二ボタンまで開けておりいかにも悪い!
「あ、あいつはC組の邪忌(じゃい)・アン!」
「おいバカ、下の名前を呼んだら……」
「テメェー俺の下の名前を呼んだなァー!!」
「グワーッ!?」
SMASH!! 不注意な不良悪魔は豪腕で殴り飛ばされた!
「邪忌は下の名前が女っぽいのを気にしてるってのに……!」
モブ悪魔が丁寧に説明する。キャラ立ちは大事な要素だからだ。
「テメェ……この学校に何の用だ? ア?」
邪忌が、家光に近寄り、ものすごい顔で凄んだ。恐ろしい!
「……おい」
「あ? テメェ誰に向かって」
「やきそばパン買ってこいや! お前の奢りな!!」
家光、出来るだけワルく見えそうな顔でメンチを切って顔を上げた!
「なんだとテメグワーッ!?」
すると当然、リーゼントが顔に当たる! 邪忌ダウン!
「「「すげえ、邪忌が一撃で!」」」
「す、すいませんナマ言いやした今すぐ買ってきます! ダース単位で!!」
「いや朝食べてきたからひとつで……速っ」
邪忌、すっかり小さくなって購買へ駆け出す!
家光はお腹をさすりつつ、ずんずんとクラスへ。そして一番後ろの席に腰掛けた!
「すげえ、なんてオーラだ」
「まるで国の主のようなカリスマを感じるぜ」
「つまり……上様番長か!」
どよめく悪魔たち。家光はリーゼントを手入れしつつ思った。
(こんな感じかなあ、不良になれたかなあ……ていうかあの悪魔、なんで僕が倒したら急に小さくなったんだろう……)
不良は時としてオーラで巨大に見えることもある。魔界学校では日常茶飯事だ!
大成功
🔵🔵🔵
山梨・心志
真面目な俺にこんな依頼、こなせるはずないんですよ…無理ですよ…
無理ったら無理ですよ…
(言いながら、ド派手な柄シャツに首にはやたらギラギラしたペンダント、改造ジャケットを羽織り、度入りサングラスをかける)
はぁ…気が乗らない…
お?なんやワレェ…なにメンチ切っとんじゃワレェ?お?やるか???お??
そこのモヒカン、エエもんあるんやけどどないや?
俺の言うこと聞けへんいうんか?そーかそーか、来てくれるか
素直な子は長生きできるで、よかったなぁ
(校舎裏へ連れて行き)
それでな…エエモン言うんは…コレや!
(てってれー薄い本ー!)
まぁ、読んでみ?世界…変わるで?
…ふっ、また一人、BL沼に引きずり込んでしまいました…
●プレイングがノリノリなんですがそれは
「無理だ……俺にこんな仕事、出来るわけがない……」
無理だ無理だと言いつつ、山梨・心志は完全ワルのフル装備であった。
具体的に言うと、制服はバリバリに改造してるし、インナーもド派手な柄シャツ。
首にはやたらギラギラしたペンダント、とどめに眼鏡はえっぐいサングラスだ。
不良っていうか、もはや二昔前のヤクザみてえな感じになっていた。
「はぁ……気が乗らない……」
で、ポケットに手突っ込んで、肩で風を切りながら練り歩くのだ。
多分嘘発見器があったら、オーケストラを響かせる勢いで反応しているだろう。
「おうおうおう! てめえおうおうおう!」
「そこのてめえ、おうおうおう!」
「転校生だろおうおうおう!」
そんな心志を取り囲む、モヒカン悪魔の皆さん!
「…………」
「おうおうおう! てめえおうおうおう!」
「なんだその格好、おうおうおう!」
「いい気になってんなおうおうおう!」
「……お?」
「「「おうおうお……エッ」」」
ぎらり。心志が、グラサンを軽く下ろしてすさまじいガン付けをキメる!
「なんやワレェ……なにメンチ切っとんじゃワレェ? オ? やるか??? お???」
「「「アイエエエ
!!」」」
コワイ! ほんまもんのドスの利いた関西弁だ! マジで怖い!
モヒカン悪魔たち、腰が抜けて子鹿みたいに震えながらへたりこんだ。
「おう、なんやこら、なんか言うてみいや! コラァ!!」
「おうおうおう! てめえおうおうおう!」
「お前それしかないなマジで! 入学してからずっとそれな!!」
「すんません勘弁してください! なんでもしますから!」
モヒカン悪魔たち、一瞬でひれ伏した。
心志はしゃがみこんで目線を合わせると、ぎらりと悪魔どもをにらみつける。
「なんでも言うたな、ほなちょっとツラ貸せや」
「「「エッ」」」
「エエもんあるんやけどなあ、どないや? お? トぶで?」
「「「そ、そういうのはちょっと」」」
「……俺の言うこと聞けへんいうんか? お?」
「「「ついていかせていただきます
!!!!!!」」」
モヒカン悪魔たち、もはやチビりそうな顔である。
そして、所変わって校舎裏。
「それでな、エエモン言うんは……」
「あ、あの!」
「ちょっとそういうのは、さすがにワルすぎると思います!」
「身体に悪いっていうのはワルと違うっていうか!」
「は? ちゃうで、俺が言ってるのはこれや!!」
てってれー! 心志が取り出したのは……薄い本だ! しかもBL!
「「「は?」」」
「まあまあ、読んでみ? 世界、変わるで? トぶで?」
「「「はあ
……」」」
ぺらり、ぺらり……ぺらり! ぺらりぺらりぺらり!
「「「……ワオ
……」」」
もはや完全に見入っているモヒカンたち。心志はいい笑顔でサングラスを外した。
「また、新たに沼の住人増やしてしまいました……ふっ」
仕事人の笑みであったという。
大成功
🔵🔵🔵
●追記
心志さんのあだ名は「BL番長」になりました。
四天王寺・乙女
私は幻朧桜高校1年、四天王寺・乙女。人呼んで、乙女番長!
先程称号を変えたので自称だが。
この大吟醸高校(復刻版ではないか!)に急遽転校してきた。
皆、宜しく頼む。
さて、私がどのくらい不良であるか、だが。
見てわからないか?
(くるりと回る)
そう……服装が、校則違反だッ!!!!
乙女を名乗りながら、セーラーやブレザーではなく詰襟の学生服姿。
「名前が乙女だなんてどんな可憐なヒロインが転校してくるのか」と期待した不良悪魔どもよ絶望せよ。
残念ながら私は番長なので戦闘型だ!
貴様らに乙女とはどのようなものか、ゲシュタルトが崩壊し乙女ってなんだっけ?まあいいやって気分になるまで物理で叩き込んでくれる。
覚悟しろ。
●電子書籍版、待ってるぜ!
「総員、傾注!!!」
「「「!?」」」
スパーン! と教室の扉を開き、威風堂々と入室したひとりの少女。
針金でも入ってるのかというぐらいぴしりと伸びた背筋、凛とした顔つき。
そして、流れる黒髪は美しくも雄々しい。絵に描いたような女傑だ。
「私は幻朧桜高校1年、四天王寺・乙女。人呼んで――乙女番長ッ!!」
「お」
「乙女……」
「番長!?」
悪魔たちは騒然とする。自ら番長を名乗るなど、なんたる不敵!
それ自体が、キリツエルの規律に真っ向から逆らう挑発的行為だ!
「この大吟醸高校に急遽転校してきた。みんな、よろしく頼む」
「お、おい待て! 番長を名乗るのはいい、だがワルさが足りないぜ!」
「そうだそうだ、この学校で番長を名乗れるのは、札付きのワルだけだ!」
「校則破るとボコされちゃいますよ! きれいなお顔が台無しに!」
一部ワルになりきれない生徒もいるが、まあそこはそれ。
悪魔たちは、一応純粋に乙女のことを心配して助言しているようだ。
だが、乙女は意に介さない。
「ふん。どうやら貴様らの目は節穴のようだな」
「「「な、なにぃ
!?」」」
「見てわからないか? この私の、不良としてのワルさが」
「いや、そう言われても……」
「むしろすっげえ学級委員っぽいっていうか」
「なんか生徒会で書紀とかやってそう」
「バカ者ッ!!」
「「「ひいい
!!」」」
びりびりと空気を震わせる一喝に、悪魔たちは気圧された。
「わからぬか、ならば教えてやろう――私が不良たる所以を!!」
そう言って乙女は……その場で、くるりと! 回った!!
「どうだ」
「「「え、いやどうだって言われても」」」
「まだわからないか? ――服装が! 校則違反だろうがッ
!!!!」
「「「!!!!!!」」」
悪魔たち、愕然とした! だって乙女の着こなし超きっちりしてるから!
「乙女を名乗りながら! セーラーやブレザーではなく、見ての通りの詰め襟!
これが校則違反でなくてなんだと言う? それがわからんとは愚か者どもめ!」
「いや、うち多様性を重視してて制服の性別制限ないんですよ」
「え?」
「だってほら今はそういう社会じゃないですか」
「え??」
「いろんな形の個性が認められるべきだもんな~」
「…………」
乙女、しばし無言。
「だまらっしゃい
!!!!!」
「「「えええええ
!?」」」
乙女、勢いでゴリ押しするつもりだ!
「いいか、その……アレだ! 名前が乙女だなんてどんな可憐なヒロインが転校してくるのかとか、期待していたのだろう! そうだろう!!」
「いやあ、名前で性別を規定するとか、ねえ?」
「よくないよね、名前は親御さんからもらった大事なものだし」
「その人の在り方は生まれつきで決まるものじゃないもんね」
「…………とにかく
!!!!」
「「「えっ
!?」」」
「貴様らに乙女とはどういうものか、ゲシュタルトが崩壊し乙女ってなんだっけ? まあいいやって気分になるまで物理で叩き込んでくれる覚悟しろ!!!」
「「「あのいや僕ら別に何か変なこと」」」
「イヤーッ!!」
「「「グワーッ
!?」」」
理不尽、ここに極まれり!! だがこれは……すごく、ワルいぜ!!
大成功
🔵🔵🔵
矢来・夕立
おう(着いた)
オレの名は矢来夕立。またの名をインテリ番長。
今回の敵は詰襟眼鏡。キャラ被ってるのでブン殴りに来ました。
インテリ系美青年が為すべき(微妙な)悪事といえば。そう。
賭け大富豪の運営です。
オレに上納する学食のパンが上等であればあるほど便宜を図ってあげましょう。
この激レアSSRパンどもで昼食市場を狂わせるって寸法ですよ。
賭け事で増えるDは所詮汚れた金。
お昼ごはんの融通は“慈善事業”です。誠意を頂いてるだけなんで。
愚かにもイカサマでもって刃向かう奴があれば胴元として打って出た上で忍法イカサマ返しによりボコボコにします。
お前の昼食は今日から焼きそばパンのフィルムに残った紅しょうがだ。いいな。
●インテリは自分のことインテリって言わないと思うんですが
ここは大吟醸高校……の、地下666階。
666階と言ってはいるが、実際は地下1階。雰囲気である。
とにかくその広大な地下空間には、ざわ……ざわ……という空気が流れていた。
薄暗がりに詰めかけた不良悪魔たち、そして異様な熱気……!
「押せ……っ! 押せ……っ!」
観客たちが、テーブルを囲む悪魔たちに声援あるいは罵詈雑言を投げかける。
彼らが囲むテーブルの上に並ぶのは、トランプ。これは……!
「はい、革命ね」
「はー!? お前、おま、お前ーっ!!」
「やっぴー! 3取っといてよかった~」
……ポーカーでもブラックジャックでもねえ! 大富豪だこれ!
ただし、普通の大富豪ではない――賭け大富豪である!!
「どうやら今日も盛況のようですね」
「い、インテリ番長! ご苦労さまです!」
インテリ番長……もとい矢来・夕立は、無表情で地下空間を眺める。
わずか数日……この地下空間を(強制労働で)用意させ、(無給で)手下を働かせ、ここまでのネットワークを築き上げてきた。
げに恐ろしきはそのIQ。悪いことばっか思いつくなこいつ。
「番長! こちら本日の上納金……」
「なんですか? これは」
うやうやしく捧げられた大量のDを、夕立は躊躇なく投げ捨てた。
バラバラと飛び散る札束を、飢えた観客どもが醜く奪い合う。格差!
「ああっ!?」
「オレに上納すべきモノは、こんな汚れたカネではないと言ったはずですよ」
「し、しかし……アレはその、今日は手に入らず……!」
「……連れていけ」
夕立が顎でしゃくると、そばに控えていた屈強な悪魔たちが前に出た。
そしてオーナー代理を任せられていた悪魔は、両脇を抱えあげられる!
「お、お待ち下さい! Dなら! Dであればいくらでもーッ!!」
「それで? "アレ"を用意した物分りの良い部下はこの中にいますか?」
「へ、へへへ……番長、こいつをお納めくだせえ!」
せむしめいた醜い悪魔が、アタッシュケースを差し出す。
夕立は部下悪魔に目配せし、ケースを開けさせた。
その中には……おお! あ、あれは、間違いない……!
「1日にわずか10セット! 特上ローストンカツサンドでさあ!」
あれ?
「……なるほど。よくこれを手に入れましたね。あなたの忠誠心を感じます」
パンである。学食で売っている……パンだ!
夕立が求めるものは、Dでも献身でもない。パンなのだ!
しかも夕立は、自分でこれを食うわけではない。
部活とかで遅れちゃった食べざかりの運動部の悪魔とかに、横流しするのだ。
無論、とんでもねえ暴利で。なんたる転売屋めいた中間搾取か!
これはあまりにもワルい! ワルすぎるぜインテリ番長!!
「ですがこれは、"慈善事業"です。誠意を頂いているだけ。それは勘違いしないように」
「も、もちろんでさ! それで番長、例の話は……」
「ええ。ちょうどポストも空きましたからね。あなたを新たなオーナー代理に指名しましょう」
「へへへ……もったいねえお言葉で……!」
せむし悪魔はへこへことお辞儀する。夕立は冷たい目で一瞥した。
(インテリ系美青年たるもの、人を顎で使ってこそ、ですよ。キャラかぶり野郎)
夕立は燃えていた――ライバル意識に。キリツエルとキャラが被っていると!
まあたしかに顔はいいんだが、自分で言うあたりが色々台無しだよもう!
「イ、イカサマだーッ!」
「ほう」
騒ぎを聞きつけた夕立は、つかつかとテーブルに歩み寄った。
「なんだてめえは! イカサマがバレたからってなん」
「忍法イカサマ返しを喰らえ(SMASH!!)」
「グワーッ!?」
パンチだ! パンチである! どのへんがイカサマなのか!
もちろん普通に大富豪をやっても、イカサマをする最低の胴元がコイツだ。
「いいか、よく聞け。お前の昼食は、今日から……これだ」
「ア……アイエエエ!?」
夕立が見せつけたのは、焼きそばパン……の、フィルム!
しかも、紅生姜がちょっとだけついてるやつだ! なんたる傲慢!
「ショートケーキのフィルムを舐めるように、無様に食べるがいい。それがお前には似合いだ」
「ウ、ウウーッ! 畜生ーッ!!」
悔しさに涙を流しつつ、敗北悪魔はぺろぺろしょうがを舐めていた。お腹すいてるので。
これがインテリ番長の悪事……! 恐ろしいぜ、IQは感じないけど!!
大成功
🔵🔵🔵
ロク・ザイオン
(番長?)
("番"の…長???)
いるのか。
(己以外の"番"のツラを拝みに森番が立ち上がる──!)
(森に於いては威嚇されたらキレ返し 牙剥かれたら『わからせる』のが作法
売られた喧嘩は全部買おう
「惨喝」の【殺気】で【恐怖を与え】、それでも向かってくるなら【薙ぎ払う】
声を上げて派手に目立つのも、寄ってきた者をボコボコにするのも「ワル」なのではないだろうか…多分)
あ゙あ?(すごく耳障りな声)どこ…ちゅー?
森だが。森番だが。
…しゃてい。
キミたちも森番になるのか。
いいよ。森は、広くて寛大だ。
強く、健やかに生きるといい。
まずは……よい餌場を縄張りにするぞ(給食室を襲撃する)
●すげえ! まだまだ一般常識が足りてねえ!!
「――ここか」
公立大吟醸高校の校門前、ロク・ザイオンは佇んでいる。
聞くところによれば、ここに番長とやらが集っているのだという。
番長……聞いたことのないワードだが、番長ということは、番の長なのだ。
相棒にも綴りを聞いたから間違いない。
なんか「いや間違ってる」とか「そうじゃなくて」とか言われた気がするが、
何も間違ってないから問題ない。そんなわけでロクは勇んでやってきた。
何もかもが間違っているのだが、まあもうネタシナリオだから仕方ないね!
「いるんだな。おれ以外の、"番"が」
ほらもう間違ってるもん! 辞書の引き方とか覚えてないのこの子!!(21歳)
そんなわけで、すべてを誤解したまま学校にやってきたロク。
当然そんなロクを、札付きの悪魔どもがぞろぞろと取り囲む。
「おうおうおう! なんだ姉ちゃん、おぉん!?」
「ダッテメコラー? ソマシャッテコラー?」
「オープンキャンパスは来月だぞあぁん!? 事務室案内する!?」
コワイ! これが魔界学校の洗礼なのだ!
「……あぁん?」
「「「ヒィッ!」」」
ロク、キレた! 売られた喧嘩は買うのが野生の掟!
「おぉん?(語尾上がり)うぅん?(語尾下がり)いぃん?(語尾上がり)」
とりあえず不良悪魔の真似をして鳴き声っぽいものを出してみる!
だって、鳴き声は動物の共通言語だから。目線を合わせることが大事なんだね!
「「「アイエエエ!」」」
だがコワイ! 最近はみんな慣れてきたがロクの声はすごくコワイのだ!
「お前たちは、番か」
「え、番……?」
「学力テストはいつも下から3番だけど」
「そ、それが……なんだコラ、あぁん!?」
「えぇん!?(語尾上がり)」
「「「アイエエエ
!!」」」
もはや悪魔どもに戦意はなかった。ロクはふんすと鼻を鳴らす。
「お前たちは、その程度の番みたいだな」
むふー、と満足気に歩き出すロク。風が赤髪をなびかせた。
「おい、あそこだ! B組のチンピラ三人衆をビビらせたって女だ!」
「あいつか……おうそこの女ァ!!」
「どこ中だコラ、あぁん? 転入届はお持ちですかコラァ!!」
コワイ! 今度は上級生の襲撃だ!
ちなみにこの学校、ダブりが多すぎるので学年は666学年ある。
彼らはそのうち、665学年のベテラン不良悪魔どもだ! コワイ! 学力は低い!
「あ゛あ?」
ロクはものすごく耳障りな声で睨み返した。
「「「ヒイイ
!?」」」
悪魔どもは震え上がった。一体何がそこまでロクを怒らせたのかと。
「どこ……ちゅー?」
まあロクは別に睨んでるわけじゃなく、「どこちゅーってなんだろう、わからん」的な疑問で眉根を寄せているだけなのだが。
「森だが」
「「「エッ」」」
「森番だが」
「「「エッ
!?」」」
そしてよくわからないことを言う。だが、とにかくすごい迫力だ。
悪魔たちは、その有無を言わさぬ迫力に、自然と敬服していた。
そう、より強きけものを群れの主と認める、狼たちのように。
「な、なんだかわからねえが……あんたは番長と呼ぶべき強さを持ってるようだ」
「つまり……あんたは森番長なんだな!」
「おれが……森番の、長?」
ロク、しばし(藪睨みのまま)考え続ける。
長=すごく強くてえらい。
森番の長=すごく強い森番。
おれ=すごく強くてえらい。
「…………(むふー)」
ロク、満足げだ! けっして悪い気分はしない!
「キミたちも、なるか。森番」
「え、いや番長ってひとりがなるもんじゃ」
「俺たちは舎弟ですぜ、森番長!」
「そうだ、あんたの下につかせてくれ!」
「しゃてい……」
どういう意味かな? 帰ったら相棒に聞いてみよう。
だが、ロクはよくわからないものでも許す。森は広くて寛大だからだ。
「いいよ。キミたちも、強く、健やかに生きるといい」
「い、生きていいだってよ」
「つまり逆らったら……ヤバかったぜ」
「生殺与奪の権を握るなんて、ワルすぎるぜ
……!!」
悪魔たちは感銘を受けた。勘違いゲームが始まっていた。
「よし。キミたちに、森番がやることを教える」
「「「ハイッ
!!」」」
起立する悪魔たちに満足気にむふーと鼻息を荒くするロク。
「まずは……よい餌場を縄張りにすることだ」
「「「餌場」」」
「ごはんが出るところだ」
「それなら給食室だぜ!」
「購買は戦場だもんな」
「でもおばちゃんたちこえーから」
「よし、ついてこい(ぴゅーん)」
「「「番長ーッ
!?」」」
ロク、止まらない! なぜなら長扱いでいい気分だから!
「番長……いい響きだ、番長……!」
ウキウキ気分で給食室を襲撃し、給食のおばちゃんたちにお説教されて耳がしんなりする森番長だった。
大成功
🔵🔵🔵
チル・スケイル
ここはデビルキングワールド。ならば悪の秩序に則り、悪を行うのが敬意を払うという事と解釈しました
本当ですか?
【氷術・船】で登校し、3階の教室に直接入室します
文句を言う悪魔は撃って凍らせます
なお私が降りた船は砕けて氷塊となり落下しますが、適宜再製作するので問題ありません
文句を言う悪魔は撃って凍らせます
授業中は登校の際に破壊した窓や、氷塊の下敷きになった花壇の手入れをします。つまりサボります
文句を言う悪魔は撃って凍らせます
もちろん下校の際も【氷術・船】で。希望者は乗船してもかまいませんが、せいぜい振り落とされないようにしてくださいね
●本当なんじゃないですかね(他人事)
KRAASH!!
「「「うわああ、なんだぁあっ
!?」」」
突然の轟音と衝撃に、授業中の悪魔生徒たちはどよめいた。
原因は、教室に突然ダイレクトエントリーしてきた氷の船のせいだ!
「な、なんだこりゃあ! ていうか今日、乗り物が突っ込んでくるの多くね!?」
「さてはまた転校生だな! てめえナメてグワーッ!?」
ピキーン! 喧嘩を売ろうとした生徒は即座に凍りついた!
「ナメてなどいません。これは私なりの敬意です」
と、悪魔を凍らせた張本人……チル・スケイルが船から降りてきた。
すると維持魔力を失った氷の船はパキパキと砕け散り、そのまま落下する。
ガッシャーン!! 下階から轟音と悲鳴! だがチルは意に介さない!
「け、敬意だと!? イカれてるのかこの女グワーッ!?」
「イカれてません。悪の秩序がこの学校では尊ばれるのでしょう?」
チル、表情ひとつ変えずに悪魔を凍らせる。こいつが悪魔か。
「なので私は、この世界そしてこの学校の規律に基づいて悪を行います」
「教室に船で突っ込んできていいなんて校則なグワーッ!?」
「ちなみに、文句を言う輩は凍らせて黙らせますのでお覚悟を」
「注意が遅グワーッ!?」
「(どたどたどた、がらっ)おい急に上から落ちてきた氷グワーッ!?」
「このように」
教室には無数の氷像が並んでいた。サイコ系悪役の宮殿かなんかかな?
「じゃ、じゃあとりあえず授業を……っておい、待て!」
悪魔教師が仕方なく授業を再開しようとすると、チルは教室を出ていた。
「何か?」
「いや何かじゃなくて、授業を受けグワーッ!?」
ピキーン! 教師まで凍結! 一体何が悪かったというのか!
「破壊してしまった窓や、氷の下敷きになった花壇の手入れをしてきますので」
「さ、サボりだ!」
「まるで仕方ないからやるみたいなこと言ってるけど自業自得だこれ!」
「完全な自作自演なのにすんげえおすまし顔!!」
悪魔たちは恐れおののいた。チル、なんてワルい女なんだ!
「あの氷の美貌……名をつけるなら、ブリザード番長……だな!」
妙にキャラの立ったモブ悪魔により、チルの通り名が決まった瞬間である。
大成功
🔵🔵🔵
仇死原・アンナ
アドリブ歓迎
番長…?
…ともかく学校一のワルを目指せばいいのか…
行こうか…ワタシは処刑人で…番長だッ!
なんともちんけな悪魔共だのう…
こげな奴らばかりじゃあ…この学校もたかが知れてるなぁ…おい?
鉄塊剣を肩に担ぎながらゆっくり登校
[悪目立ちで存在感と悪のカリスマ]を見せつけながら
周囲の生徒共を[威圧]してやろう
適当な教室に入ってどさっと席に座り
足を机に乗せふんぞり返り[殺気]を放ち授業を受けよう
拷問具を取り出して黒板目掛けて投げつけて教師を威嚇
注意してきた教師を【恐怖与える殺意の瞳】で睨みつけて
[恐怖を与えて]退散させてやろう…!
先生いなくなったからよぉ…
今から自由時間だぞぉてめぇら!好きにしろッ!
●処刑人構文便利すぎないですか?
「お、おい見ろよあいつ……」
「なんだありゃあ……!」
登校中の悪魔たちは、肩で風切るひとりの女に目を奪われた。
80年代めいた長スカートもさることながら、特徴的なのは……得物だ。
肩に担いだ巨大な鉄塊剣! あまりにも威圧的、そして悪目立ちしている!
なお、スクールバッグは鉄塊剣の先っぽに引っかかっている。かわいい。
「なんともちんけな悪魔どもだのう……」
仇死原・アンナはぎろりと悪魔どもを睨み返し、不機嫌そうに呟いた。
「こげな奴らばかりじゃあ……この学校もたかが知れてるなぁ……おい?」
「ヒイィ!」
「さっきからワタシの顔じろじろ見とったが、文句あんのか? お?」
「な、何もないですぅうう~~!!」
根が善良な悪魔たちは、ピーピー泣きながら逃げ出していった。
アンナはのしのしと通学路を練り歩きながら、うーむと首を傾げる。
「番長というのは詳しくないが、ワルを目指すならこんな感じでいいんだろうか……いや、学校一のワルが、自分の在り方に疑問を持ってはいけないな」
どうやらこれ、アンナなりのワルイメージだったらしい。まあ怖いけどさ。
「ワタシは処刑人で……番長だッ!! ……うん、決め台詞はこれでいいな」
さりげなく決め台詞も練っていた。技巧派である。
そんなアンナが教室にやってくると、クラスの雰囲気もピリっと張り詰める。
中にはそれなりに気骨のあるワルもいるが、アンナの存在感には負けていた。
アンナは椅子にどかっと腰掛けると机に足を乗せ、ぎらりと殺気を放つ。
そこまでしなくていいだろ、というレベルの威圧だ。何と戦ってるの???
「おい、仇死原! お前授業を受ける態度が悪――」
ヒュカッ! 注意しようとした教師の頬をかすめる、刃物型の拷問具。
拷問具は黒板に突き刺さり、その鋭さをまざまざと知らせていた。
「なんぞ抜かしたか、あ?」
「アイエエエ!?」
教師、逃げ出した! 根が善良なのでマジのワルには形無しだ!
「お、おい先生いなくなっちゃったぞ」
「どうすんだよテスト範囲の授業中だったのに」
「ていうか黒板亀裂入ってんだけど……」
ざわつくクラスメイトたちに、アンナは言った。
「先生いなくなったからよぉ……今から自由時間だぞぉてめぇら! 好きにしろッ!」
「「「さぁっすが処刑番長! 話がわかるッ
!!」」」
いつのまにか通り名もついていた。さすがだぜ、処刑番長!
大成功
🔵🔵🔵
五百崎・零
※普段は比較的大人しい
……悪いことってなんだろう?
とりあえず形から入ったほうがいいのかな。
短ラン&ボンタンで登校する。
尊敬されるほどの悪いこと……。
何しようか考えつつ歩いていたら、生徒とぶつかる。
…あ、ごめん。……思わず謝ってしまったけど、ここは!
どこ見て歩いてんだテメーコノヤロー!
雑に喧嘩をふっかける。
※喧嘩中はハイテンション
近くにいた生徒も教師巻き込んで殴り飛ばす。
悪ぃな、近くにいるからオレと楽しく喧嘩したいのかと思ったぜ。ハハハハハ!
ほらほらどうした、もう終わりかあ!?
もっとオレを楽しませてくれよ。ひひ、ヒャハハハ!!!
喧嘩=殺す必要はない=ずっと楽しい。
はは、最ッ高じゃん!!
●……いつもとやってること変わらなくない!?
「悪いこと……って、何かなあ」
五百崎・零はうーんうーんと唸りつつ、校内の廊下を歩いていた。
「とりあえず形から入ってみたけど、これじゃ足りない気がするしなあ」
零は「普段は」比較的おとなしい青年である。
今の見た目も短ランにボンタンというこってこての不良スタイルだが、
優男なのもあってどうにも迫力に欠けるというか、服に着られていた。
これでは、悪魔たちが尊敬するようなワルとはとても言えない。
「尊敬されるほどの悪いこと……サボり? 買い食い? うーん、難しいなあ」
零は考え事をしながら歩いていた……その時、ドンッ!
「いってぇなあてめえ!!」
「あ、ごめん」
よそ見をしていたせいで、零は悪魔生徒とぶつかってしまった。
向こうは明らかに体格のいい「ワルやってます」って感じの悪魔だ。
心ここにあらずといった様子で謝る零の顔は、火に油を注いでしまう。
「てめえ……それが人に詫びる態度か、あぁん!?」
「いや、だからごめんって……あ」
そこで零、ポンと手を叩いた。
「そうか、これだ!」
「どれだよ、あぁ!? てめえ生意気こいてって身体にわからせ」
「どこ見て歩いてんだテメーコノヤロー!」
「はぁ!?」
突然棒読みで喧嘩をふっかけてきた零に、悪魔はきょとんとした。
「喧嘩だよ喧嘩! そうだそうだ、それが一番手っ取り早いや!」
「え、いや俺はただ、廊下を歩く時のマナーを一緒に覚えようって言いた」
「オラァ!!」
「グワーッ!?」
SMASH!! 零は容赦なく悪魔の顔面にグーパンを叩き込んだ!
「ハハハ! 悪魔って強いんだよな? じゃあこれが一番楽しいや!」
「おい、喧嘩だぞ!」
「マジかよワルすぎるぜ! ……ってあいつこっち近づいてきてない?」
「え?」
「お前らも混ざろうぜェ~~~!!」
「「アイエエエ!!」」
コワイ! 返り血を浴びた零は野次馬の悪魔も殴り飛ばして被害を拡大!
これは喧嘩というか一方的なリンチだ! だって彼ら根が善良だから!
「おい待てそこの転校生ー!! 廊下で何をやって」
「見てわかんねえか喧嘩だよぉ!!」
「グワーッ!?」
SMASH!! 止めに来た教師もグーパン粉砕!
「悪ぃな、近くにいるからオレと楽しく喧嘩したいのかと思ったぜ。ハハハハ!」
「こ、こいつぅ! あのそろそろ授業ですしここらでやめグワーッ!?」
「ほらほらどうした、やり返さないと終わらねえぞ!? もっとオレを楽しませてくれよ!!」
傍若無人! なんてワルさだ!
「ひひ、ヒャハハハ!! 何人でもかかってこいよ、喧嘩は最高だァ!!」
喧嘩は殺す必要はない。つまり、ずっと楽しい。
零は悪魔の皆さんをボッコボコにしながら校内を練り歩く!
「や、やべえ、やべえよ……あれはまるで……喧嘩番長だ!!」
こうして、零は立派な番長として悪魔たちに認められたのである。
大成功
🔵🔵🔵
ワルルーナ・ティアーメル
授業が良く分からんから校内を徘徊してるぞ
注意されたら返答代わりに『ワルルーナアイ』で見抜いた性癖をボソッと呟くが……もしくは今此処で大声で暴露するか?
まあどんな性癖でも我は気にしないぞ?ちょっと前に異世界でもっとすごいのを目の当たりにしたからな
……む。
この教室、実に解りやすく睡眠欲に溢れている
寧ろどうやったらここまで睡眠欲を煽れるのだ……あの教師とやらプロか?
しかしこれ程欲望(※睡眠欲)を滾らせているのだ、これに応えねば魔王の恥!そーれ【魔王軍第4冠所属:夢界からの物体X】~!(強制睡眠)
……む!どこかからまた欲望の気配が!
なんだ学校とは良い所だな!よーし我頑張っちゃうぞー!
※アドリブ歓迎
●あれ? このシナリオはエロ本シナリオじゃないですよ???
「おい、我ちょっと校内徘徊してくるのだ」
「あぁ!? 一体どうしてだ!」
「授業がよくわからん」
「えっいやこれ国語」
「じゃ、そういうことで」
……という流れを経て、ワルルーナ・ティアーメルは徘徊活動に乗り出した。
ワルルーナはラスボスだ。そして、魔王であり魔女でもある。
つまりものすごい箔のついた悪魔なのだが、いかんせんバカだった。
バカじゃないと仰々しい二つ名自称しない? うんまあそうですね。
「こらーそこのー! いまは授業中だぞー!!」
「……素人モノ(ボソリ」
「!?」
生活指導の先生、ワルルーナのつぶやきにぴしりと固まった。
それは……先生の隠された性癖だったから!
「どうした貴様。次は大声で暴露してもよいのだぞ?」
「な、な……」
「なあに、我はどんな性癖でも気にしない。だが」
「あー何も見てない! 何も見てないなー!!」
「平和的交渉は成立してなによりである」
ワルルーナは露骨に余所見をする生活指導の先生をほっといて歩き出した。
こいつ、すごく陰湿なワルなんだ! 魔王がそれでいいのか!!
……いいんでしょうね。まあワルではあるんですけどね……。
「む」
そんなワルルーナが足を止めたのは、とある教室の前だ。
中を覗き込んでみると、どうやら数学か何かの授業真っ最中のようである。
生徒たちは……難しい数式が頭に入らず、みんな船をこいでいた。
「この教室、実にわかりやすく睡眠欲に溢れている……というかすごいな?
一体どうやったらここまで睡眠欲を逢おれるのだ……あの教師とやらプロか?」
魔王としてちょっと気になる。単に話が長いだけだと思うんだけど。
「なにはともあれ、これほどの欲望に応えぬのは魔王の恥!
そーれ、来たれ我が魔王軍、第4冠! スライムメイド軍団よ~!!」
にょう~ん、と這い出してきたのは、不定形の名状しがたいメイドたちだ!
「であるからしてここの数式は……ってなんだこいつら!?」
「「「さあお昼寝の時間ですよ~」」」
「「「スヤァ
……」」」
「おい! 今授業中なんだが! 邪魔するなスヤァ……」
あまりの心地よさに、教師も寝てしまった。なんて強さだ!
「ふっふっふ、いいぞ……学校、実によい! そこら中から欲望を感じる!
よーし我頑張っちゃうぞー! 睡眠欲に食欲、なんでも満たしてやるわ~!!」
完全に間違った方向にやる気を発揮するワルルーナ!
そんな彼女の働きぶりは、やがて生徒と教師の間で話題になっていく。
かくしてワルルーナは、サボり番長の二つ名で知られるようになるのだ……!
大成功
🔵🔵🔵
桜田・鳥獣戯画
デコトラで登校(荷台から出てくる)
ふはははは!おはよう不良諸君!!
番長に継ぐ番長の饗宴、何という悪業の数々か!!
私はこの大吟醸高校(大吟醸!!)にて20年以上の長きに渡りダブり続けている古狸よ……年齢は聞くなァ!!(傍らの悪魔生徒の口に900円くらい当たってる宝くじを強引にねじ込む)
名を桜田・鳥獣戯画、人呼んでギガ番長!
通信速度の話はするなァ!!(傍らの悪魔生徒の襟元を掴みハンディアイロンを押し付けて襟の皴を伸ばす)
ダブりとは悪、即ち私は存在そのものが悪!!(ゴミを拾う)
そこの悪魔生徒、これをゴミ箱へ捨てて来るがいい!
駄賃にこれ(懐から出した飴ちゃん)をくれてやるわ!トリックオアトリート!!
●見参、ギガ番長!!
『うぅみの~男の傷ぅ~はぁ~♪ いぃろあせないぃ~勲章なのさぁ~あ~♪』
やたらコブシの効いた演歌をガンガンに流しつつ、トラックが校内にIN!
ギラギラ輝くネオン、そして荷台に描かれたマグロと格闘する海の男のアート!
「デコトラだ! すげえ!」
「オレ生のデコトラ初めて見る!」
「ほんとに演歌流すんだ!!」
ワルいものが大好きな不良悪魔たちは、男の子めいてはしゃぎまくりだ!
いやそもそも不法侵入だろこれ、とかそんなことは関係ない。
だってワルが正義、それがここデビルキングワールドなのだから!
デコトラは演歌を流しつつ停車した。悪魔たちはぞろぞろと校庭に出てくる。
一体どんな、豪傑なワルがトラックを運転しているのか気になりまくりだ!
息を呑んで見守る悪魔たち、そこで荷台がゴウンゴウンと開いた……!
「ふはははは!! おはよう不良諸君!!!」
「「「!?」」」
声は運転席……ではなく、荷台のほうから響いてきた! しかも女だ!
荷台に乗っていたのは、眼帯の女である! なんという予想外のエントリー!
「番長に次ぐ番長の饗宴……なんという悪行の数々か!!
こうなれば、この私が参戦しないわけにはいかない! なあそうだろう諸君!!」
「いやあの……ど、どなたですか?」
ご存知でしょうみたいな面で話を進めようとする謎の女に、悪魔が言った。
すると女は隻眼をくわっと見開き、めちゃテンション高く叫ぶ!
「私はこの大吟醸高校にて、20年以上の長きに渡りダブり続けている古狸……名を桜田・鳥獣戯画! 人呼んで、ギガ番長だッッッ!!」
「「「ギ、ギガ番長
!?」」」
悪魔たちは驚愕した。お互いに顔を見合わせ……そして、囁いた。
「ねえ聞いたことある?」
「いや……」
「ていうか居ないよなあんな先輩」
「俺もう100年在籍してるけど見たことねえわ」
「年齢は聞くなァ
!!!!」
「「「モガガーッ
!?」」」
だまらっしゃい! とばかりに悪魔たちの口に何かを押し込む鳥獣戯画!
それは……宝くじだ! しかも7等ぐらいのやつ! 微妙!!
「ところでギガってまさかただ単に名前をもじっただけ」
「通信速度の話はするなァ
!!!!!」
「ウワーッ!?」
鳥獣戯画、悪魔生徒の襟元を掴む! そして取り出したのは、赤熱した……ハンディアイロン!!
「はいスゥ~」
「わー襟のシワが伸びた~」
特に根性焼きとかはしなかった。悪の概念がこわれる!
「わからんか諸君! ダブリとは悪、すなわち私は存在そのものが悪
!!!!」
「いやあのだからあなた転校生」
「そこの悪魔生徒! これをゴミ箱へ捨ててくるがいい!!(拾ったゴミを渡す)」
「えっ」
「駄賃にこれをくれてやるわ!! トリックオア! トリート
!!!!!」
左手にゴミ、右手に飴ちゃん(イチゴ味)をあげる鳥獣戯画。優しいね!
「なんか、頭おかしい人来たけど……」
「飴ちゃんもらえるし、いっか!」
悪魔どもはゆるゆるだった。
「「「ギガ番長、サイコー
!!」」」
クソ邦画のCMにありがちなコールだったという。
大成功
🔵🔵🔵
花邨・八千代
俺こういうの得意~!任せろ!
あと多分学校って初めて行くし、楽しみだ
早弁とか買い食いとかしてぇなー
とりあえず煙草ふかしながらお邪魔するぜ
目が合ったヤツが居たら捨て値で喧嘩売ってくぞ
おうコラ何見てんだコラ、あ゛ぁん?
見せもんじゃねェぞコラァ!
って言いながら吸ってた煙草押し付けたり
相手のピアス引き千切ったり
制服の袖だけ毟って強制ノースリーブにさせたりするぞ!
たーのしー!
ジャンプしてみろよォ、デビルもってんだろ?
大人しくジャンプしねーなら掴んでひっくり返して貯金箱みたいに振り回す
唸れ俺の怪力!
俺が何しに来たかってェ?
そりゃ天辺獲るために決まってんだろうがよォ
むしろそれ以外のためになんで学校に来てんだ?
●教育という概念をご存知でおられない?
学校に、行ったことがない。
正確に言うと、行ったことあんのかもしんないけど覚えてない。
花邨・八千代は、多分本人もたまに忘れるかもしれないが記憶喪失ゆえ。
もう完全に現代文化に馴染みまくりだが、一応れっきとした羅刹ゆえ。
「俺こういうの得意~! 任せろ!!」
と、八千代は自信満々なのだが……。
「学校行くの楽しみだな~、早弁とか買い食いとかしてぇなー!」
もうこの時点で不安しかない。知識の偏りがひどすぎるんだよ!!
だがこの依頼、ワルであればあるほど成功率が上がる。
の、だが……タバコを吹かしながら歩くのは"ガチ"すぎないだろうか!
「やべえよあの転校生、タバコ吸ってるよ……」
「えっワル……ワルっていうか身体に悪い!」
「あ、あの、歩きタバコは危ないし喫煙は身体に害が」
「おうコラ何見てんだコラ、あ゛ぁん!? 見せもんじゃねェぞコラァ!!」
「「「アイエエエ
!!」」」
根が善良な悪魔たちは、八千代の"ガチ"っぷりに震え上がった。
一応猟兵と同じくらい強いはずだしこいつらも不良のはずなんだけどね!
「そもそもなんだテメェ、誰にナマ言ってんだ、あ? タバコがなんだってぇ!?」
ジュー! 八千代、注意しようとした悪魔にタバコを押し付けた!
「あっづ!? あっづ、あづぁ!! あのタバコ当たってます!」
「当ててんだよボケ!!」
「やめてください! 人を呼びますよ!」
「お前見た目からしてパンクロッカーみたいな面してんのにナンパされた女子大生みたいなこと言ってんじゃねェーよオラァ!!(ブチッ!)」
「グワーッ!?」
次は止めに入った悪魔のピアスを引きちぎった! いってえ!!
「誰かー! 先生呼んできてー!!」
「お前は……特に問題ねえけど制服の袖が余りすぎでムカつくんだよぉ!!」
「キャーッ!?」
最後の悪魔(※筋肉質)は袖だけむしられて強制ノースリーブに!
悪魔たちは苦しみ悶え、うずくまり、寒さに震えた……なんたる悪行……!
「あっはー(↑)たーのしー!」
八千代は上機嫌だった。よかったね! いやよくねえよ!!
当然こんな騒ぎを起こしていると、野次馬がぞろぞろと集まる。
その中にいたヒョロそうな悪魔を見つけると、八千代はニヤリと笑った。
「おいそこのお前ェー、ジャンプしてみろよォ」
「エッ!?」
「D持ってんだろ? あ? 大人しくジャンプしろやオラ!!」
「や、やめてください! 乱暴するんでしょう!? エロ同人みたいに!」
「しねーよ!! こうすんだオラァアア!!」
八千代、もやし悪魔の足を掴んで貯金箱みたいに振り回す!
「オラオラオラ! 散れ散れボケどもがァアア!!」
「「「グワーッ
!?」」」
ついでに野次馬も吹っ飛ばす! チャリンチャリン! アクションゲームで敵を倒した時に出てくるコインみたいにドロップするD!
「へっへー、儲け儲けー」
八千代はニコニコ笑顔で拾い集める。とっても楽しそうだ。
「あ、あんた、いったいなんでこの学校に……」
「あァ? そりゃテッペン獲るために決まってんだろうがよォ!
むしろそれ以外のために、学校来る理由なんてあっか?」
「いや勉強とか青春のためとかあるでしょ!?」
「え、なにそれ知らん……こわ……」
八千代の学校知識は、主に不良漫画とかしかなかった。
そんな彼女の二つ名が「乱暴番長」になったのは、納得以外の何者でもなかった。
大成功
🔵🔵🔵
リチャード・チェイス
【チームチクショッカー】
学生にとって誰しもが認める悪とは何か。
そう、学校に乗り込んでくるテロリストである。
「ヒャッホウ! 大人しく首領の要求をきくのである」
手頃な生徒に冒涜的な記憶消去銃突き付けたこいつはチクショッカーの戦闘怪人ヘラジカ男!
鹿からヘラジカに改造された恐怖の怪人である!
なお、仕様として銃口は自分に向くことになる。
既に校舎内のいたるところで戦闘員トリニティー(リクロウ)が反省を促すダンスを踊っているだろう。
「私達の同志として悪の道を究めたくば、この契約書に署名と捺印をするのである」
こうして秘密結社チクショッカーは新たな戦闘員を得るのだ。
この強大な悪に打ち勝てるのか、番長!
曾場八野・熊五郎
【チームチクショッカー】
ドガシャーンとキャバリアで教室の壁を突き破って登場
「動くなでごわす!我輩たちは秘密結社チクショッカー!この学校は我輩たちが占拠した!」
キャバリアのコクピットから南瓜を被って現れる
「チークックックック……(笑い声)生徒達の命が惜しければ我輩らの要求を呑むでごわす」
「『手及び食器等を用いる飲食の取締り』『衣服着用への厳罰化』それから『直立二足歩行の禁止』も校則に加えてもらおうでごわすか……」
「さあやってみせろでごわすトリニティー!ぬるい悪さを反省すれば、本物の縄張りの取り方を教えてやるでごわ……」
(例のBGM)(番長に反省を促すダンスを踊る)
詩蒲・リクロウ
【チームチクショッカー】
ィー!
₍₍(ง🎃)ว⁾⁾
₍₍ᕦ(🎃)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(🎃)ว⁾⁾
₍₍🙏⁾⁾
₍₍🎃⁾⁾
₍₍₍(ง🎃)ว⁾⁾⁾
₍₍ᕦ(🎃)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(🎃)ว⁾⁾
🙏
🎃
₍₍ ʅ(🎃) ʃ ⁾⁾
ʅ(🎃) ʃ
(🎃) ʃ🎃
(🎃)╮ =͟͟͞͞🎃
(🎃)卍 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃
●事実上文字が一文字も書いてねえプレイングもらった時の気持ちわかります?
ガッシャーン!!
「またなんか突っ込んできたぞ!」
「今度はなんだよもう!」
「っていうか乗り物で突っ込んでくる転校生多すぎだろ!!」
オープンカー、デコトラ、氷の船。
今日は妙に乗り物で突っ込んでくる猟兵が多い日である。
そして今回突っ込んできたのは? なんと、キャバリアだ!!
「動くなでごわす! 我輩たちは秘密結社チクショッカー!! この学校は我輩たちが占拠した!!!」
コクピットから出てきたのは、なぜか頭にかぼちゃを被った曾場八野・熊五郎。
「ヒャッホウ! おとなしく首領の要求をきくのである」
その後ろからぬるりと出てきたのは、チクショッカーの戦闘怪人ヘラジカ男!
と、プレイングにさも当然とばかりに書いてあるが、特に変装もしていないリチャード・チェイスだった。
手近な悪魔生徒に冒涜的な記憶消去銃(冒涜的な記憶消去銃って何?)を向けてテロリストっぽい動き(テロリストっぽい動きって何?)をしているが、銃口は自分に向いていた。何もかもが狂っている。
「なんだこの人たち! 頭おかしいのがまた増えた!」
「っていうか、ロボで乗り込んでくる理由ある!?」
「もはや生徒ですらねえ!」
悪魔生徒たちは恐怖した。チクショッカー、なんてワルさだ!
「チークックックック……(※笑い声)生徒たちの命が惜しければ我輩らの要求を呑むでごわす」
「あの、先生はいまのあなたがたの突撃でぶっ倒れて気絶してます」
「『手及び食器等を用いる飲食の取締り』『衣服着用への厳罰化』それから『直立二足歩行の禁止』も校則に加えてもらおうでごわすか……」
「いやだから先生倒れてます」
熊五郎は話を聞いていなかった。だって畜生だから。
「なあ、君たちはどうしてそんなロボで突っ込んでこようと思ったのかね?」
「あ、あなたは!」
「保健衛生委員!!」
「いけません保健衛生委員!(トンチキすぎて脳細胞を)殺されてしまいます!」
なぜか敬語の生徒らが止めようとするが、保健衛生委員(名前はあるがこの場では出てこない)は立ち上がり、チクショッカーと対話しようとする姿勢を止めはしない。
「喋るなでごわす! 毛並みが逆立つ
……!!」
「しかしねえ、我々としては、転校生でもないキミらをなんとかしないといかんのだから……」
「喋るなと言っているのである」
「あと普通に動物は立ち入り禁止なのだから」
「よく喋るでごわす
!!!!」
ZAAAAP!! リチャードが記憶消去銃を撃った! そして保健衛生委員とリチャードだけが吹っ飛んだ!
「「グワーッ!!」」
「保健衛生委員はこれでKOでごわすな」
「「「保健衛生委員ーッ!」」」
なんたることか。チクショッカー、恐ろしいぜ!
「くそっ、こうなったら俺たちが学校を護るんだ!」
「ああ、勝手に校則を変更したりしたら風紀番長がブチギレるぜ!」
「ワルいのはいいんだけどブチギレると怖いんだよあの人!」
保健衛生委員の勇気に感化された悪魔生徒たちは、ガタガタッと立ち上がった。
「どうやら身の程をわからせる必要があるのである。戦闘員トリニティーよ!」
「「「えっなんであんた普通に復活してるの
!?」」」
「イーッ!!」
シュババーッ! なぜかカボチャ頭になった戦闘員トリニティー……もとい、詩蒲・リクロウがバク転しながら登場! ちなみに全身タイツ!
「さあやってみせろでごわすトリニティー! ぬるい悪さを反省すれば、本物の縄張りの取り方を教えてやるでごわ……」
「(踊れば)なんとでもなるはずである!」
「「「ダンスだと
!?」」」
カチッ。持参したラジカセのスイッチを入れるリクロウ。
するとなんかとてもフラッシュって感じの曲が流れ始め、リクロウは激しく踊り始めた!
『効かない薬をもう一錠飲んで~~~♪』
₍₍(ง🎃)ว⁾⁾
₍₍ᕦ(🎃)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(🎃)ว⁾⁾
『下がらない体温測ったなら~~~♪』
₍₍🙏⁾⁾
₍₍🎃⁾⁾
『激しい痛みが腕に走って~~~♪』
₍₍₍(ง🎃)ว⁾⁾⁾
₍₍ᕦ(🎃)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(🎃)ว⁾⁾
『上がりまくった高すぎる熱~~~♪』
🙏
🎃
『寝返りが打てない~~~♪』
₍₍ ʅ(🎃) ʃ ⁾⁾
ʅ(🎃) ʃ
(🎃) ʃ🎃
「「「えっ」」」
(🎃)╮ =͟͟͞͞🎃
「「「え
!?」」」
(🎃)卍 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃 =͟͟͞͞🎃
「「「アイエエエ
!?」」」
コワイ! 突然踊りをやめたリクロウがカボチャを投げ始めた!
カボチャを被せられた悪魔たちは、次々に謎の踊りを真似し始める!
まるで、傲慢な圧政を敷いたキリツエルに反省を促すかのように……!!
「私達の同志として悪の道を究めたくば、この契約書に署名と捺印をするのである」
「「「お願いだから帰ってくださいよもう
!!」」」
結局、3人それぞれヘラジカ番長・畜生番長・踊り番長の異名を手に入れたという。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
御狐・稲見之守
お ま か せ し ま す 。
……え、あーそうか最低50文字書かないかんのじゃった。
ちん●ん。
●おまかせサポートなんてメじゃないプレイングもらった時の気持ちわかります?
「お、お、おのれ猟兵ーッ!!」
ここは生徒会長室。そして、風紀番長キリツエルのアジト!
そこでキリツエルは、自慢の長机をドターン! と腹立たしげに殴りつけていた。
「この私が敷いた校則を破るばかりか、同じ番長として生徒たちを懐柔するなど……! これでは、これでは私が計画した、「魔界学校を制圧してカツアゲとかさせてDウッハウハ大作戦」が台無しではないかァーッ!!」
ガッシャーン!! キリツエルはなんかこう高そうな調度品的なアレを床に叩きつけた。
キリツエルは風紀と規律を重んじるお固いオブリビオンなのだが、一度キレてしまうと冷静さを失い激しい怒りに突き動かされるという悪癖があるのだ。
すでに大吟醸高校は、キリツエルに従う生徒たちと、猟兵ら「転校生」の舎弟となった生徒たちとで、完全に二分されていた。
これではもはや、キリツエルの計画は破綻したも同然……!
「そう怒り狂うでないゾ、風紀番長よ」
「……! そ、その声は!!」
キリツエルは、暗闇から響いた声に振り返った。
そこには、なんかこう鷹とかそんな感じのレリーフがあり、そのレリーフが声に合わせてピカピカ光っている!
「たしかに猟兵の奴らの動きは厄介……じゃがお前には、まだ半数の生徒たちという手駒があるのじゃゾ。であれば、やることはひとつではないかナ?」
「……番長、戦争……」
キリツエルは重々しく呟いた。
番長戦争――それは、特に用語としてあるわけではない即興のワード。
ようは猟兵たち「番長グループ」と、キリツエル率いる番長軍との戦いである。
「お前の手下にも、様々な番長がいるはずじゃ。そいつらをけしかけて、奴らを倒すのじゃ」
「……校則第666条666項……「学校内の揉め事は、番長同士の喧嘩によってのみ沙汰が下される……ですか」
「そんなもん作っとったんかお前」
「ふっ、こんなこともあろうかと、ですよ」
キリツエルは冷静さを取り戻し、くいっと眼鏡の位置を直した。
「であれば、動かすしかないようですね――あの番長たちを」
「なかなか面白いことになってきたのう。くっふっふ……」
「フッフッフ……フハハハハハ」
「「ハーッハッハッハッハ!!」」
暗闇に、邪悪な2つの哄笑が響き渡る……!
「ところであなた猟兵ですよね」
「エッ」
「なんか悪の黒幕みたいなオーラ出してますけど猟兵ですよね?」
「いやワシはお前の味方」
「いいから私の部屋から出ていけダボがァーッ!!(グッシャー!!)」
「この流れ激しく既視感があるんじゃが~~~!?」
というわけで、隠し部屋(DIYした)ごと御狐・稲見之守は窓から投げ出された。何年ぶりだこのオチ。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『群れの悪魔』
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POW : 悪魔軍団(デビルズレギオン)
レベル×1体の【自身の分体】を召喚する。[自身の分体]は【軍団】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD : 下っ端根性(ソウル・オブ・シタッパーズ)
他者からの命令を承諾すると【100体の自身の分体】が出現し、命令の完遂か24時間後まで全技能が「100レベル」になる。
WIZ : 連鎖総攻撃(チェインフルボッコ)
攻撃が命中した対象に【鎖による拘束】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【相手を囲んだ総攻撃】による追加攻撃を与え続ける。
イラスト:タヌギモ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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●大吟醸高校近くの河原「デス川」にて
「「「す~っすっすっすっす
!!」」」
猟兵たち「番長グループ」にある日送りつけられた果たし状。
そこにはキリツエルの血判と、「放課後デス川にて待つ」の文字があった。
そしてやってきた猟兵たちと悪魔の皆さんを出迎えたのは、やはり悪魔!
「俺たちは群れの悪魔!」
「またの名を、風紀番長に与する番長グループっす!」
「俺たちひとりひとりが番長というわけっすよ!」
見た目的には何の違いもなさそうな『群れの悪魔』たちが口々に言う。
「転校生……いや、番長連合! お前たちに喧嘩を挑むっす!」
「キリツエル様を倒したければ、まず俺たちを倒してみせることっすよ!」
「お、おにぎりがた、食べたいんだな」
「はたしてこの数を相手に……勝てるっすかねえ!?」
「おいなんかいま変なの混じってなかった?」
敵の数は……すさまじい。だってダブりが公認されてるから。
しかも(集団戦だけど)様々な番長がいて……強いのだ!
「番長! 俺たちも手を貸すぜ!」
「ああ、あんたたちのおかげで真のワルに目覚めたんだ!」
「もうお固い校則に縛られるのは御免だぜ!」
だが、猟兵たち番長グループにも、舎弟となった悪魔たちがいる。
この喧嘩、いかにして悪魔たちと協力するかが攻略のカギとなるだろう。
具体的に言えば悪魔たちをうまく応援してその気にさせたり、
あるいは悪魔や他の番長と一緒にラブとフレンドシップの合体攻撃を繰り出したり、とにかくそういうことをすればプレイングボーナスってわけだ!
「「「うおおおお、覚悟しろっす番長ーっ
!!」」」
「「「番長! 俺たちも戦うぜーっ
!!」」」
かくして夕日が暮れつつあるデス川で、魔界学校の存亡をかけた喧嘩が……始まる!
●締め切り
特にありません。強いて言うなら最初のプレイングが届いてから3日後あたりです。
神代・凶津
こいよ雑魚共が、この番長連合の一人『鬼面番長』が相手してやるぜッ!
……『お前、第1章リプレイじゃ居なかっただろ』だと?
ハッ、俺くらいのワルになると授業バックレるくらいじゃ物足りないのさ。
だから『シナリオの第1章』をバックレてやったって訳だッ!
(そのネタをやるためだけに学校近くの喫茶店で出待ちしていた鬼面番長)
喫茶店で一緒にサボり意気投合した舎弟と共にぶっこむぜ!
「…式、召喚【捜し鼠】」
更に相棒の召喚した式神を舎弟達の肩に乗せ、応援能力でやる気倍増させるぜ。
敵の攻撃を見切って避けながら先陣きって妖刀で大暴れだ。
行くぜ、野郎共ッ!俺に続けえッ!
【技能・式神使い、集団戦術、見切り】
【アドリブ歓迎】
●途中参加ももちろん大歓迎ですよ! 番長学校だし!(意味不明)
「はっ、一山いくらの量産型悪魔が雁首揃えやがって」
びゅうう……乾いた風が、神代・凶津(を装着した桜)の髪を吹き流す。
「来いよ雑魚どもが、この番長連合のひとり、『鬼面番長』が相手してやるぜッ!」
「「「……」」」
「……おいどうした、今のめっちゃカッコよくキマってただろうが!
早くこう、雑魚っぽい台詞吐きながら襲いかかってこいよ! どうした!」
なんかじっとして黙っている群れの悪魔に、凶津は焦った。
おかしい。想定して流れと違う。何がまずかった?
「……あの、鬼面番長なんて俺ら聞いてないっすよ?」
「番長グループの中にいなかったよな」
「そもそも学校にいなかったような……」
「ハッ! なあんだ、何かと思えばそんなことかよ」
凶津は何をいまさら、とばかりに鼻で笑った。
「俺くらいのワルになるとなあ、授業バックレるくらいじゃ物足りないのさ。
だから……授業どころか、学校生活そのものをバックレてやったのよ!!」
「「「な、なんだってー
!?」」」
なんというワルさだ! あれ? それもう転校生じゃなくない?
と思いきや、凶津はきちんと転入届は出していた。律儀だ。
んでどこにいたかと言うと、学校の近くにある喫茶店でダベってたらしい。
「さあ来い、サ店で一緒にサボり意気投合した舎弟ども!」
「「「イーッ!」」」
モブ悪魔たちが戦闘員みたいな動きで参戦だ!
「そして相棒、アレを!」
「……はあ。何に付き合ってるんでしょう私」
桜はトンチキな状況に頭を抱えつつ、召喚術を発動した。
「式、召喚『捜し鼠』」
「「「チュチュー!」」」
ぴょん! と飛び出した式神鼠が、悪魔たちの肩に乗る。ちょこんと。
「わあ、かわいい!」
「ちっちゃくてかわいいねえ!」
「ひまわりの種食べる!?」
悪魔たちはやる気倍増だ。可愛い小動物はみんなだいすきだから!
「ううっ! ひ、卑怯っすよ!」
「あんな小さな生き物がいたら、攻撃出来ないっす!」
「万が一潰しちゃったら可哀想っすよ!」
そして群れの悪魔も戦意喪失していた。こいつらほんとに不良!
「よーし今だ! 野郎ども、続けーっ!!」
「「「うおおおおーっ
!!」」」
凶津は妖刀を振り上げ、怯んだ群れの悪魔どもをズバズバ斬り捨てる!
戦闘は完全な一方的蹂躙だった。恐ろしいぜ、鬼面番長! なんてワルだ!!
成功
🔵🔵🔴
チル・スケイル
アドリブ大歓迎です
他の猟兵には迷惑をかけません。猟兵には。
…驚きの軍勢ですね。ですが大吟醸高校の花(氷の下敷きになっても無傷だった)とどちらが頑丈でしょうか
それを試すにはどうすべきか?そう、実際に氷を浴びせるのが一番です
【氷術・船】で出陣。同乗した番長の皆さんが惜しげもなく魔力を貸してくれたら、こんなに凄いとは思いませんでした。これほどのパワー!ゴリ押さねば無作法というもの
最大出力で冷凍光線を発射します!各員は魔力供給および衝撃に備えてください!
目標、前方の悪魔集団!全魔力を船首に集中!充填率…100…120…1200%に到達!
冷凍光線…撃てーーッ!!!
…あっ(射程内の味方悪魔も氷漬け)(凄すぎて横や後方の悪魔も氷漬け)(船内の悪魔も氷漬け)(チルまで氷漬け)
…大丈夫です。私の真の姿は氷ですし、悪魔は頑丈です。実際、悪魔はバラバラになっても体をくっつければ生き返るじゃないですか(※別シナリオでの経験)
まあこの状態でも船の操縦はできますし。そこらに着陸すれば、なんとかなりますよ。多分。
●悪魔は頑丈なのでいくら迷惑をかけてもよい
「すっすっすー!」
「「「すっすっすー!」」」
「「「「「すっすっすー
!!」」」」」
「……驚きの軍勢ですね」
どこぞのどらやきみたいな速度で増える群れの悪魔。
それを見たチル・スケイルは、呆れ半分感心半分の感想を漏らした。
「ですが、大吟醸高校の花とどちらが頑丈でしょうか?
私の氷の船に潰されても、花壇の花々はすべて無傷でしたからね」
実は花壇の花々は「花の悪魔」から採集したものなのだが、それはおいといて。
「というわけで、実際に氷を浴びせて試してみましょう」
「「「っす
!?」」」
「今です、パワーを氷の船に!」
「「「いいですとも
!!」」」
舎弟たちのエネルギーが、超巨大なアイスシップを作り出した!
「これが皆さんの魔力……これほどのパワー! ゴリ押しせねば無作法というもの……!」
「「「ちょ、ま、これ喧嘩」」」
「舎弟の皆さん、あちらの動きを止めてください!」
「「「いいですとも
!!」」」
天丼である。大量の群れの悪魔を肉体で止める悪魔たち!
「最大出力の冷凍光線を発射します、目標、前方の悪魔軍団……!」
「「「……え?」」」
「充填率……100……120……1200%に到達!!」
「「「あ、あのブリザード番長!? 俺らが居」」」
「撃てーーーーッ!!!」
BEEEEAAAAAM!!! 超出力の冷凍光線が船首から炸裂!
「「「アババーッ
!?」」」
「「「グワーッすー
!?」」」
デス川も、群れの悪魔も、ついでに舎弟の皆さんも、
なんなら船に乗ってる悪魔もチルも、みんな氷漬けになった!
「……ふう。真の姿が氷でなければ危ないところでした」
完全な死の静寂に包まれたデス川に、平然と降り立つチル。
悪魔たちはカッチンコッチンだが、別にチルは反省するつもりはなかった。
「悪魔なんて、バラバラになってもくっつければ生き返りますしね」
別シナリオでそうだったからって悪魔生徒もそうとは限らないじゃん!?
まあ生きてるし、多分バラバラになっても復活するけど!
「さ……さすがブリザード番長……ワル、いぜ……」
カッチンコッチンになりながらも、感銘を受ける悪魔たちだった。
成功
🔵🔵🔴
仇死原・アンナ
アドリブ歓迎
なんだァ?てめェら…?
可愛い天使ちゃんと思ったらよく見りゃクソ雑魚悪魔じゃあねぇか…?
…ペッ!(地面に唾を吐き捨てる)
シャバ僧共が…どこからでもかかって来いや…
【地獄の百鬼隊】で悪魔兵士達を召喚
学校から持ってきた机等で要塞を築こう
そしてボコボコにして拉致った数多の不良生徒を逆さ吊りにして
敵群に見せつけ[おどろかし恐怖を与えて]萎縮させてやろう…
お前ら…負けたら首ぃ吊るすから…な?
舎弟達を[悪のカリスマで闘争心]を湧かせて
悪魔兵士達と共に[集団戦術]で敵群と戦わせよう
自身はのうのうと要塞内に居座りガイドブックでも読んで待とう…
…あーこのスイーツ超気になる…美味しそう…お腹減ってきた…
●ギャップで悪魔を虜にする作戦か何か?
びゅうう……と、乾いた風が吹き抜ける、ここはデス川。
割とおふざけ気分だった群れの悪魔たちは、ガタガタ震えてビビっていた。
「なんだァ? てめェら……?」
「「「ひぃいい
……!」」」
それもそのはず、奴らは仇死原・アンナの凝視を浴びているのである。
別に特別な力があるわけではない。単純に……怖いのだ!!!!
人それをガン付けという。めちゃめちゃ堂に入った睨みっぷりだ。
「可愛い天使ちゃんと思ったら、よく見りゃクソ雑魚悪魔じゃあねぇか?……ペッ!」
「「「ヒッ!」」」
地面に唾を吐き捨てるアンナ。完全に80年代の不良である。
「「「処刑番長、こえ~
……!」」」
後ろに並んでる舎弟たちもビビっていた。悪魔、割と肝っ玉弱いな。
「シャバ僧どもが……どこからでもかかってこいや……」
「「「う、うおおおーっ
!!」」」
群れの悪魔はどこぞの怪盗っぽい隙だらけのジャンプで襲いかかる!
「オラァッ!!」
「「「グワーッ
!?」」」
鉄塊剣一閃! 雑に吹き飛ぶ群れの悪魔たち!
「チッ、他愛もねェ。ワタシが手を下すのもめんどくせェな。おい」
「は、ははははいっ!」
傍に控えていた舎弟が、慌てて椅子を用意する。ふんぞり返るアンナ。
「アタシはここで見てるから、お前らで働け。負けたら首ィ吊るすぞ、あ?」
「「「ハイィイイイ
!!」」」
舎弟たち、震えながら飛び出した! そして机やら椅子やらを積み重ねる!
偉大なる処刑番長を護るための砦を構築しているのだ。
なお、その要塞には、串刺し公めいてボコボコにされた不良生徒が吊るされていた。コワイ!
「悪魔兵士ども。行け」
「「「イーッ!」」」
さらに地獄から悪魔兵士さんたちも登場! 群れの悪魔をボコボコにしていく!
恐怖こそが支配を強める。当のアンナはデビキンガイドブックを読んでいた。
「あー、このスイーツ超気になる、美味しそう……お腹減ってきた」
女子力、たけぇ!!
大成功
🔵🔵🔵
花邨・八千代
番長っていっぱい居て良いもんなんだなぁ…
あ、そういう世界?なるほど…
よくわからんけど行くぞ舎弟共!
十把一絡げのワゴンセールみてーな雑魚番長なんざ目じゃねぇぜ!
やるぞ!プランBだ!
※プランB
手近な悪魔を掴んでミサイルのごとく投げつける合体攻撃です
悪魔の数だけ弾があります
その稲みてーな頭丸刈りにすんぞオラァ!
稲刈りされたくなきゃ引っ込んでなクソ無個性どもが!
でもそのライダースかっけーな、ちょっと貸せよ
あ、そのゴーグルもな
安心しろよ、死ぬまで借りるだけだぜ
手持ちの弾(舎弟)少なくなってきたら、まぁ敵番長でも良いだろ
とりあえず捕まえてはぶん投げるぞ!
俺は乱暴番長だ!
つまりいっぱい乱暴する権利がある!!
●番長はいくらいてもよい(シナリオの幅が広がるので)
花邨・八千代の思う学校は、「とりあえずテッペン獲るトコ」だった。
だって、漫画とかドラマの不良はなんかテッペンにこだわってるし。
「番長って、いっぱい居ていいもんなんだなぁ……」
なので八千代は、どんどん出てくる番長にまず面食らった。
猟兵たちはまだいいが、なんか向こうも雑に番長を名乗ってるし。
でも多分、そういう世界なんだろう。だってデビルキングワールドだもんな!
「ま、いいか! おい舎弟ども、行くぜ!」
「「「は、はい
!!」」」
八千代はノリノリだが、後ろの舎弟たちはビビリまくりだった。
根性焼きされたし足掴んで振り回されたり、パシられたり椅子代わりにされたり……八千代のワルは"ガチ"なやつだったので、悪魔の皆さんはもうへとへとだったのだ。
ひとりだけ世界観が違う。ワルっていうか、"悪"である。
「しかし敵は多いな……よおし、こうなったらプランBだ!」
「「「え? プランB?」」」
まだプランAも試してないのに? ていうかプランってなんだよ聞いてねえ。
この時点で、舎弟の皆さんは壮絶な嫌な予感に胃を痛くした。
「プランBってのはなぁ……こうやるんだよォ!!」
「ギャーッ!?」
八千代はやおら隣りにいた舎弟の頭をつかみ、群れの悪魔に投げつけた!
「「「グエーッ
!?」」」
着弾! 吹き飛ぶ群れの悪魔! まるでミサイルだ! ていうかミサイルだ!
「「「やっぱりこうなったー
!!」」」
「うるせえ!! 逃げんなオラァ!!」
「ギャーッ!!」
「「「アバーッ
!?」」」
投げられる悪魔! 吹き飛ぶ悪魔! 楽しそうな八千代! 地獄絵図!!
「その稲みてーな頭丸刈りにすんぞオラァ!! 掴んで引っこ抜くぞ!!」
「ひどくないっすか!?」
「でもそのライダースかっけーな、ちょっと貸せよ」
「絶対返してくれないやつっすよね!?」
「そのゴーグルもよこせ! 死ぬまで借りるだけだからよォ!!」
「「「アイエエエ
!!」」」
ついに八千代は群れの悪魔から装備をかっぱぎ始めた! もはや乱神だ!
「俺は乱暴番長だ! つまりいっぱい乱暴していいってことだぁあ!!」
「「「そういうとこー
!!」」」
残念ながら、悪魔たちでは荒ぶる八千代を止めることは出来なかった。
大成功
🔵🔵🔵
ロク・ザイオン
★森番長と舎弟たち、推参――!
"番"が…集っている…
(見たことある顔もある
そうかキミも番か)
…いろいろ、あったな
(群れを率いるタイプのはしゃぎ森番、散々不良たちを振り回し
時にはともに給食のおばちゃんに叱られ
今では戦場「昼の購買」でも【野生の勘】で【地形利用】し立ち回れる
立派な森番(の舎弟)に育てました)
(悪魔、フィジカルが強くて鍛えがいがありました)
(群れvs群れ、これはもう縄張りバトルゆえ)
森なら、森番は負けない
(「響徊」で盤面を森に塗り替える
木々は森に慣れぬ攻撃の幅を狭め、迷わせ、囲む戦法を取らせない)
此処はもう、おれとキミたちの縄張りだ
せーさ…なんかのけんを握るのが誰か、教えてやろう!
●やってることが高校生どころかほぼ小学生
――ざっ!
デス川の土を踏みしめ、威風堂々と胸を張って見参した男たち。
いや、正確には女に率いられた悪魔の皆さん。つまりロク・ザイオンこと森番長。
「"番"が、集っている……」
ロクは感慨深そうに目を細めた。"番"が、こんなにも居ただなんて。
その中には、ロクが見たことある顔もおり、そしてトンチキに狂っていた。
だが、ロクはトンチキな部分は見過ごす。なぜなら彼女もいま狂ってるからだ。
「……いろいろ、あったな」
「「「はい、番長!」」」
ロクは目を閉じて、学校での日々を思い返す。
餌場を確保するとかほざいて給食室行ったら速攻でおばちゃんに見つかるわ、
じゃあ今度は購買を攻めるぜと勇んで突撃したら人混みにふっ飛ばされ、
園芸部とかいう森に足を運んだら、食虫植物ジャングルで生死を味わう羽目になり……(※生死を味わったのは、ロクではなく舎弟の皆さん)。
とても、とても楽しい日々だった。ロクはあまり大変さを感じていない。
大変だったし死にかけて悲鳴を上げたのは、舎弟の皆さんだからだ。
しかし、彼らはよくついてきてくれた。ロクはそのひたむきさに敬意を抱く。
森が、彼らを強くした――やはり森はいい。ロクはうんうんと頷いた。
(((言うこと聞かないとぶっ殺されるもんな
……!!)))
未だに権を握られてると思ってる悪魔たちは、ビビってるだけだった。
「森なら、森番は負けない。おれたちの群れが最強であることを示そう」
「「「はい、番長!」」」
「おれは、人間だ――そして、番だ!!!」
ロクは叫んだ。別に大声で言わなくともみんなわかっている。
それはそれとしてめきめきと地面に木々が生え、あたりは森と化す!
「「「な、なんすかこれはー
!?」」」
群れの悪魔はこんなユーベルコードを知らぬ。だって河原だよここ。
その環境自体塗り替えちゃうとか喧嘩のレベル越えてるもん! 殺し合いだよ!
いや実際殺し合いなんだが。でも向こうはじゃれてるつもりだからね。
「ここはもう、おれとキミたちの縄張りだ」
ロクは木々を飛び渡る。悪魔たちも器用に木々を駆け抜ける。
頭は狂っていても猟兵並に強い悪魔たち、もはや彼らも立派な森の番だ。
「「「ウホッ、ウホホホーッ!」」」
なんか勘違いしてドラミングしてるけど、まあ同じだよね。
「せーさ……なんかのけんを握るのが誰か、教えてやる!」
「「「ぐえー
!?」」」
群れの悪魔は、為すすべもなく山刀の前に倒れていく。
(((頑張らないと、ぶっ殺されちゃうもんな
!!)))
悪魔たちはまだ勘違いしていた。悲しいすれ違いである。
大成功
🔵🔵🔵
ワルルーナ・ティアーメル
くっくっく、この百胎堕天竜魔王に数で挑むとは愚かな!
と、いう訳で舎弟悪魔どもにUC【魔王軍招集:第7冠】を使う
……?いやそもそもこれ、貴様らの学校をかけた戦い、しかもその前哨戦であろう?
あとこのUCの本質は「対象の願望を反映した魔物女子/男子の相棒を与える」力で、えっちな話限定でもないぞ?
こほん。
壊滅した校則反抗組織の生き残りの美少女でも
貴様の何かにほれ込み慕ってくる舎弟でも
貴様らの望んだ要素持ちの“相棒”を付けてやろう
さあ、そのちゅうに……学生精神を発揮するチャンスである!
貴様らの(妄想)力、見せてやるがよい!
まあ戦力が足りなければ我自身もドラゴンブレスと眼力ビームするぞ
※アドリブ歓迎です
●そんなもの与えられたら……ダメになっちゃうじゃん!(元から悪魔はダメ)
「「「すっすっす! 俺たち群れの悪魔はいくらでも増えるっす!」」」
にゅにゅにゅにゅ。言葉通りすげえ勢いで増えていく群れの悪魔たち。
なにせ群れを司る悪魔なのだから、その増加速度たるや指数関数的。
どこぞのどら焼きみたいに、放っておくと宇宙を埋め尽くしそうな勢いだ。
……悪魔ならやりかねない。恐ろしいぜデビルキングワールド。
しかし!
「くっくっく、この百胎堕天竜魔王に数で挑むとは……愚かな!」
ワルルーナ・ティアーメルは腕を組んで、勝ち誇る。
彼女もまた、分裂や配下の生成を大得意とする魔王だからだ。
というか主にそれしか出来ないのだが、まあすごいのはたしかだからね!
「サボり番長! そんなこと出来たんですか!?」
「授業妨害するだけじゃないの!?」
「腹空かしたり先生寝させるだけの妖怪じゃなかったんだ!」
舎弟たちも称賛の声をあげる。……称賛だよね?
「なんかすごいひっかかるものを感じるが、まあよい。舎弟どもよ、貴様らの願望を我が叶えてやろう!」
「「「願望を
!?」」」
「くっくっく……これぞ魔王軍第7冠の権能よ。さあ、貴様らの願いを見せよ!!」
「「「ウワーッ
!?」」」
ワルルーナアイ、開眼! 舎弟たちの日頃の妄想を的確に見抜く!
「ほうほう……貴様は校則反抗組織の生き残りの美少女がいいのか」
「げえっ! 授業中と寝る前の妄想をなんで!?」
「貴様は、貴様自身を番長として慕う舎弟がいいようだな……」
「あっやべえバレた! すんません番長!」
「そちらは……え? 女装黒ギャルママって何???」
「いいですよね、あとTSした感じでお願いします」
なんかひとりやべーのいないか? ワルルーナはちょっとヒ……驚愕した。
「ま、まあよい、そのすべてを我が叶えてくれるわーッ!」
うにょにょにょにょ。ワルルーナの身体から分裂する妄想上の産物たち。
「さあ、一緒に戦いましょう悪魔くん!」
「アッ
!!!!!!(推しが現れたショックで心停止)」
「「「番長! 俺たち、アンタについてきます!」」」
「やっべ、プレッシャー半端ねえ!!」
「よしよし、ママがミルク作ってあげまちゅね~(男性なので低音)」
「番長マジで死ぬまでついていきますありがとうございます」
なんかやべーのがやはり居る気がするが、まあそこはそれ。
「さあ、そのちゅうに……ではない、学生精神を発揮し、相棒とともに駆けよ!
……相棒でないのも居る気がするが、まあ働いてくれれば我はそれでヨシ!」
「「「ウオオオオ!! サボり番長のためにぃいいい
!!」」」
舎弟たちはやる気十分だ! 群れの悪魔など鎧袖一触!
妄想を具現化する力……それはまさに、人を堕落させる魔王の業。
みんなの学生時代を救う、サボり番長はすべての学生の味方……なの、か?
大成功
🔵🔵🔵
四天王寺・乙女
(河原の高台に腕を組んで仁王立ち)
苦戦しているようだな、悪魔達よ!
私をあっさり受け入れる辺り本当に貴様らは善に……札付きのワルだな!
その根性に心動かされぬようでは乙女ではあらぬ!
この乙女番長、助太刀に推参したぞ!
決して見知らぬ土地で道に迷っていた訳ではないぞ。出るタイミングを見計らっていたのだ。本当だぞ?
(苦戦している悪魔たちの前に駆け付け)
いざ【乙女卓越之事】!
説明しよう!この技は、相手より乙女である時に3倍の回避力を発揮する!
貴様らの攻撃、当たらなければ問題ない!
そして規律番長配下にスケバンが居ようとも、私ほどの乙女はいない!
何故なら……名前が、乙女だからな!
共に行くぞ学友(ダチコー)ッ!
●なんて格好良さだ……乙女番長!
「「「すすすすすすー
!!」」」
「「「グワーッ
!!」」」
群れの悪魔の一斉攻撃を前に、番長連合の舎弟たちはゴロゴロと地面を転がる。
朝の特撮モノでありがちな、なんかダメージ入ったっぽいけど見た目にはあんまり傷とかない、子供にも優しいタイプのアレだ。わかりますよね?
「くっ、やはり俺たちだけでは……!」
「どこへ行ったんだ、番長!」
「あの人さえいてくれれば……!」
悪魔たちは己の力不足と、突然行方不明になった乙女番長のことを案じた。
「でもいくら番長だからって役割を押し付けるのはいけないもんな」
「あくまで自由意志で参加することが多様性を保護するからな」
「一人ひとりが自分の権利と義務を行使することがとても大事だぜ!」
そしてなんか意識が高かった。こいつら本当に悪魔?
「――苦戦しているようだな、悪魔たちよ!!」
「「「そ、その声は
!?」」」
ばばん! 一同の視線が、デス川の高台(?)に集まる。
暗黒太陽を背に受けて、長い黒髪をなびかせる……あの姿は!
「私をあっさり受け入れるあたり、貴様らは本当に善に……札付きのワルだな!
その根性に心動かされぬようでは、乙女ではあらぬ! ゆえに!!」
くわわっ! 謎の人影は目を見開いた!
「この乙女番長、四天王寺・乙女! 助太刀に推参したぞ!!」
「「「来てくれたのか、番長
!!」」」
舎弟たちは喜びに湧き上がった。行方不明が解除された瞬間である。
「……ところでもしかして、そこにいるってことは迷ってたんすか?」
「いや迷ってないぞ」
「そこらへん道間違えやすいっすもんね」
「だから迷ってないぞ」
「俺もたまにそっち出ちゃうことあるんすよ~」
「迷って!! ない
!!!!」
あくまで出るタイミングを見計らっていたのだと強調する乙女番長。
それはそれで問題がある気がするが、番長の前には些細なことだ!
「とにかく、とうっ!!」
乙女番長は群れの悪魔の指摘を、ノリで強引にねじ伏せる。
「「「すすすすすー
!!」」」
BANGBANG!! 銃弾が放たれるが、乙女には当たらない! なぜだ!?
「ふっ、これこそ……私が乙女であるからだ!!」
「「「ど、どういうことっすか
!?」」」
「貴様らは全員男。いや、仮にスケバンがいたとしても私こそがもっとも乙女。
なぜならば――私の名前は、乙女!! つまり私こそが一番の乙女なのだッ!!」
「「「な、なんて冷静で的確な主張なんすか
……!!」」」
群れの悪魔は強引に納得させられた。すごいぜ、勢い!
「さあ共に行くぞ、学友(ダチコー)ッ!」
「「「応
!!」」」
かくして舎弟たちは再び立ち上がり、番長連合の反撃が始まった。
これもまた、乙女の力……いや、乙女って……なんだ
!?!?(アイデンティティ崩壊)
大成功
🔵🔵🔵
矢来・夕立
ギガ番長/f09037
このオレをインテリ番長、この変な女を5G番長と知ってなお向かってくる…その度胸だけは買ってやりましょう。
おい“アレ”持って来い。
●やること
つるはしをギャリギャリ鳴らしながらデカいバイクで突っ込む
配下が恐る恐るアレ(つるはし)を差し出すわけですよ。
右下に「!?」が見える。見えない?それは心が汚い証拠だ
【紙技・炎迅】。こちらのバイクはギガ番長への“アレ”です。
ちょっと合体してもらっていいですか?はいどうも。
配下に買わせたつるはしをギャリギャリいわして加速しますがこれは使いません。もう捨てました。
オレ用に改良したピーキーすぎる番長で轢きます。〆はスライドブレーキ。
桜田・鳥獣戯画
インテリ番長(f14904)
ふはははは!!良い度胸だな悪魔番長ども!!
いいだろう、我々が敵であることを後悔させてくれるわ!!
いやお前も通信速度の話をするなだから!!
そんな気軽に「合体してもらって…」とか言うな!!(する)
【鐡頭鐡尾改・黒鐵】
インテリ番長の組み上げたバイクと合体し、サイズ2倍のバイクに変形する。
スライド距離も2倍だ!
専門用語などを発しながらでかいバイクで突っ込む
インテリ番長よ、良さげな位置に乗るがいい!!
つるはしは使わへんのかい
!!!!!!!
●ギガなのか5Gなのか光回線なのかダイヤルアップなのかはっきりしろ
「……愚かですね」
「ああ!!!! 愚かだな
!!!!」
「そしてアンタうっさいですね」
「何
!?!?!? それはごめん
!!!!!」
矢来・夕立はとっても嫌そうな顔をした。
桜田・鳥獣戯画の声量は、うるさい。それは彼女がギガ番長だからだ。
何の理由にもなってないが、鳥獣戯画はなんかまあそういう生物だった。
「オレがインテリ番長っぽくキメてるんだからもう少し合わせてもらえます?」
「なんだと!!!! 十分知的だろう
!!!!!」
「わかりました。この提案は二度としません」
「なんで
!?!?!」
夕立は諦めた。インテリ番長は引き際をわかっているのだ。
「「「番長! 覚悟っすー
!!」」」
群れの悪魔は恐れずに戦いを挑んでくる! だってアホだから!
鳥獣戯画はまあともかく、夕立に逆らうとマジで痛い目を見るのに!
「ふははははは!!! いい度胸だな悪魔番長ども
!!!!」
「ええ……このオレをインテリ番長、そしてこの変な女を5G番長と知ってなお向かってくるとは。その度胸だけは買ってやりましょう」
「通信速度の話はするな!!!」
「LTE番長でしたっけ?」
「速度下がってるだろそれ
!!!!」
だが夕立は気にしない。インテリ番長は無駄を嫌うものなのだ。
正確に言うと、鳥獣戯画のボケにはスルーが一番効くからだ。
ついでに付け加えると、夕立はツッコミさえもスルーする。恐ろしいぜ番長。
「おい、"アレ"持ってこい」
「は、はい!!」
傍に控えていた配下が差し出したのは……つるはし!?
「"待"ってましたよ……この"瞬間"を」
「「「"!?"」」」
急に顔が濃くなる群れの悪魔たち。髪型もリーゼントとかになる。
「全然インテリっぽくないなそれ!!!」
「あなたもISDN番長らしさゼロじゃないですか」
「だから通信回線の話はするな!!! しかもさらに遅くなってるぞ!!!」
「あとこのバイクとちょっと合体してもらっていいですか」
「そんな気軽に合体しろとか言うな!!! するが!!!」
ギガ番長、存外素直である。おねだりすれば食玩も買ってくれる。二個まで。
「いいか!! 何度も言っておくが、通信速度の話はするんじゃあないッ!!
回線速度が遅くなるのは自業自得だ! もっとWi-Fiとかを活用しろ!!!」
「じゃあWi-Fi番長でいいですね」
「だから通信速度の話はするな
!!!!」
脳みそという概念を置き忘れたような会話をしつつ、ギガ番長、変身!
まるで固定光回線めいた速度でモーフィングし、二倍のバイクへと変形した!
「スライドも出来るぞ!! ワンタッチでおうちに電話も可能!!!」
おじいちゃんが持つガラケーみたいな機能も付与されていた。バイクって何?
「はいどうも。では蹴散らすとしましょう」
夕立、軽やかにバイクに飛び乗る。わざわざ1カメ2カメ3カメで切り替わる。
え? カメラってなんなのかって? 配下の皆さんが撮影してるんですよ。
クールでインテリジェンスなオレの勇姿を撮影しろって脅されてるから。
「うおおおおシートベルトを着用してください!! 行くぞぉおお!!」
ウォオオオンガルガルガル!! エグゾーストノートを鳴らし桜田号発進!
夕立、意味もなく車体から身体をはみ出させ、地面ギリギリまで傾く!
「オイ!! カーブでもないのにやめろ!! 危ないぞ
!!!!」
「問題ありません。こっちのほうがカッコいいので」
「危険運転は付近の住民へのご迷惑にもなるんだぞ! やめろ!!!」
「こんなエンジン音させておいていまさらでしょう」
「うおおおアイドリングストーップ!!」
「「「グワーッ
!?」」」
「システマティック・レビューッ!!」
「「「アバーッ
!?」」」
「アンレバードβァアアアア!!」
「「「すっすっすー
!?」」」
ギガ番長、なんて強さだ! インテリ番長は特に何もしていない!
「フハハハハ、これが我らの力だ! 私の速度! インテリ番長のつるはし!」
「あれは捨てました」
「いや使わんのかい
!!!!!!!」
「轢いたほうが早いんで。というわけで全員死ね」
「「「アババババーッ
!?」」」
ボウリングのピンめいて撥ねられる群れの悪魔たち! 鎧袖一触だ!
夕立は急にハンドルを掴み、ギャギャギャギャ! とカッコよくスライドブレーキした。
「ピーキーすぎて悪魔なんかには扱えませんよ。オレのバイクは……」
「走らせてたの私じゃろがい
!!!!」
もしかしてこのふたり、会話しているようで会話してないのでは……?
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
五百崎・零
※戦闘中はハイテンション。はい、いつもどおりに!
喧嘩番長と呼ばれたからには、売られた喧嘩は買わないといけねえよなあ!
ま、売られてなくてもこっちから売ってやるけど、ヒャハハハハ!!
おら、いくぜヤロー共!
派手にやりあおうぜ!!
舎弟の悪魔たちに発破をかけて喧嘩開始!
ギャハハハハ楽しいなぁ!楽しいだろ!?
敵の悪魔も舎弟の悪魔も巻き込んでボッコボッコと殴っていく。
楽しければヨシ!
(味方まで巻き込むのはやりすぎなのでは、かわいそうなのでは…)
でも、喧嘩番長ってそういうものだし!(※偏見)
そうだ、オレ達だけで楽しんでたらコイツに悪いよな。コイツも悪魔なんだし
来いよ悪魔、もっと楽しもうぜ
ダメ押しのUC発動
●喧嘩してるから喧嘩番長になったのに喧嘩番長だから喧嘩してる……
「ヒャハハハハ!!」
「「「グワーッすーっ
!?」」」
けたたましく笑う五百崎・零……と、ぶん殴られる群れの悪魔たち。
「いくぜヤローども!!」と発破をかけられた舎弟たちは、棒立ちしていた。
「喧嘩番長やべえ……」
「むしろあれサイコ番長じゃね?」
「バカお前聞こえるだろ! あと人のことサイコとか言うのよくない!」
こんな状況でも良識ある悪魔たち。でも零がサイコなのは疑いようもない。
「喧嘩番長と呼ばれたからには、売られた喧嘩は買わないといけねえよなあ!?」
「ま、待つっす、降参……」
「おうそうか、知らねえ! ヒャハハハハ!! 喧嘩売ってやるよォ!!」
「グワーッ!?」
無慈悲! 喧嘩を売られなくても押し売りに行く、完全にヤクザだこれ!
「さっきの威勢はどうしたんだよォ、派手にやりあおうぜ? なァ!!」
「やっぱ怖いよあの番長」
「お、俺ちょっとついていけないな……」
「でもこのままだと俺らも巻き込まれない?」
「ギャハハハハ! 楽しいなあ! 楽しいだろ!? なあっ!!」
「「「ギャーッ
!!」」」
ほら案の定巻き込まれた。わかってんなら逃げろという話ではあるのだが、
あいにく舎弟なので逃げることは出来ないのだ。逃げたら追ってきそうだし。
「あー、でもさすがに味方まで巻き込むのは……いや、楽しいからいいよな!」
一瞬だけ我に返りそうになった零だが、別にこれはキレてるわけではない。
普段からローテンションなだけで、戦いが大好きなのはデフォゆえに。
「なあ、お前らも楽しいだろ!? 楽しいって言え!!」
「「「楽しいです
!!」」」
「よしその意気だ! みんなで楽しもうぜえ仲良くよォ! ヒャハハハハ!!」
「「「ウギャーッ
!!!」」」
自分が楽しいから相手も楽しいに違いないとマジで思っている零。コワイ!
「ああそうだ、悪魔相手なら他の悪魔も呼ばねえとなあ……!」
「「「えっ」」」
「来いよ悪魔、一緒に楽しもうぜ。ギャハハハハ!!」
レヴィアタン召喚! デス川が増水しブッ倒れた悪魔たちを押し流す!
「喧嘩番長なんだからもっと喧嘩喧嘩喧嘩しねえとなあああ!!」
もはや完全に目的と手段が入れ替わっていたが、零は気にしない。
だって……とってもとっても、張り切っちゃうぐらいに楽しいから!!!
大成功
🔵🔵🔵
山梨・心志
はぁ…合戦ですか…
俺に番長的な悪の求心力なんてないのにどうやって戦えば…
(ぼやきつつ、BLにハマったヤンキー達が、足を組んでふんぞり返っている心志を教祖様的な感じで人間神輿で担ぎ上げながら登場)
おう、お前ら…これ(新刊)が欲しいんか?ほなら…わかるな?
せや、ええ子や
お前らの(BLを読みふけったことによる鼻)血と(コミケの長蛇の列にも負けない)根性と、なにより(推しCPへの)愛で!相手いてこましてこいや!!
と鼓舞します
よく働いた者には褒美(新刊)を
負けた者には罰(自分がモデルのBL漫画を描かれる
※なお、母親がプロのBL漫画家である)を
もし敵にBLをけなされたり本を粗末にされたりしたら鉄拳制裁です
🔴ここまで最悪な身内の使い方ある?
「「「ワッショイ、ワッショイ、ワッショイ!」」」
なにやら、暑苦しい野郎どもの鬨の声が聞こえてきた。
神輿である。たったひとりの男……番長を、神輿で担いでいるのだ。
「はぁ……合戦とか……俺に番長的な悪の求心力なんてないのに……」
その神輿にふんぞり返った悪の番長、もといBL番長、もとい山梨・心志。
なんか筋違いすぎることをぼやいているが、誰がどう見ても悪の番長だった。
あるいは聖帝である。多分心臓の位置とか逆なんじゃねえかな。
「げえっ!! 悪の番長っす!」
「ちょっと裏切りたくなるぐらいワルいっす!」
「ていうか堂に入りすぎてて若干怖いっす!!」
群れの悪魔からも好評(?)だった。
「俺がそんな怖いわけないでしょうが……なあ? そうやろお前ら」
「「「はい!! 番長
!!!」」」
BLで懐柔された舎弟の皆さんは、訓練が行き届いていた。
「しかしなあ、俺に求心力なんてないから……これ使うしかあらへんなあ」
「「「そ、それは
!!」」」
心志が懐から取り出したのは……BLもの! BLものの新刊である!
「おう、お前ら……これがほしいんか? ほなら……わかるな?」
「「「はい! 番長
!!」」」
「せや、ええ子や。お前らの血と、根性と、何より愛で! 奴らいてこましてこいや!!!」
「「「はい!!! 番長
!!!!! うおおおおおっ
!!」」」
やる気をぶち上げた舎弟たちは、スクラムを組んで群れの悪魔に突っ込んだ!
思い起こされる日々……BLものを読みふけり噴き出した、鼻血。
わざわざ授業をサボってまで遠征した、即売会での長蛇の列……。
そして、推しCPへの、愛。舎弟たちは立派な腐れオタクになっていた。
「「「うおおおっ!! 新刊んんん
!!!」」」
「「「グワーッすーっ
!?」」」
見苦しい戦いが起きていた。心志は新刊を読みつつ、言った。
「よく働いたもんには褒美をやる……せやけど、負けた者には罰があるで!」
「「「ば、罰
!?」」」
「……敗者をモデルに、BL漫画を……描く!!」
「「「!?!?!?」」」
悪魔たちは震撼した。読むのはいいけど生物の題材はだいぶキツい!
「いやそもそもBLとか何言って」
「ザッケンナテメッコラー!!」
「グワーッすーっ!?」
コワイ! 迂闊に趣味に口を出した群れの悪魔が鉄拳制裁でぶっ飛んだ!
絶対にああはなりたくない。悪魔たちは震え上がり、奮戦したという。
大成功
🔵🔵🔵
曾場八野・熊五郎
【チームチクショッカー】
超カブの上でくねくね踊りながら構成員(舎弟)を引き連れてやって来る
「ゴワハハハハ、見るでごわすこの我輩の群れを!貴様たちもチクショッカーの力に平伏して反省するでごわす!」
「どうしたヘラジカ番長……え、ボスは我輩に決まってるでしょ?ほら、名前からして誰より畜生。草食獣は黙って従って?」
「……………………」
「このトンチキ生ものども!野郎わからせてやるでごわす!」
(全力の仲間割れ)
(鳴り響くBGM、踊りだす群衆)
「あれがトリニティー……いや踊り番長の戦いでごわすか」
「へっ、今日のところは天辺を譲ってやるでごわす」
(一緒にスリラーな夜を楽しむ)
リチャード・チェイス
【チームチクショッカー】
集いしは学校を統べる宿命を背負う総勢15名の番長集団。
我々はラブとフレンドシップによって結びつく、まさにピースメーカー!
ペドロ・ロペス君も興奮でいななきを上げているのである。
「ところで"長"と言うからには真に番長足り得るのは1人ではないかね?」
「畜生が鹿の上に立とうなど分不相応であろう。トレンドはエコであるぞ? 私のようにスマートになったらどうかね?」
「……………………」
「構成員の半分もすでに鹿になった! 私が上に立ちネオシッカーとして新生するのである!」
全力の仲間割れ
起き上がる鹿の群れがバックダンサーとしてステップを踏む。
見たまえ、群れの悪魔もノリッノリなポージング。
詩蒲・リクロウ
【チームチクショッカー】
🎩
🎃ズンダダッズンズン
(なんだかすっごいカリスマを備えている(気がする)南瓜ヘッドが南瓜で洗脳?した手下達を引き連れて、踊りながら登場する)
🎩
😎<ポーゥッ!
(パカッと南瓜ヘッドが次々割れるとそこにはサングラスを掛けたむくつけき悪魔とそれを率いるリクロウが)
🕺<ミュージックスタート
(なんだか、ネットリした声で音楽を掛け始めると乱闘をする二人の悪巧み共&悪魔の群れに突っ込み)
「Let's dancing……」(ネイティブ発音)
(リクロウの掛け声と共に畜生の群れと鹿の群れと悪魔の群れが起き上がる(ゴースト・リボーン))
(そしてスリラーな夜が始まる)
●こんだけやってジョブがスカイダンサーじゃねえのどういうこと???
ブオンブオン! ドルルルル! ヒヒーン!
意気揚々とデス川へ向かい走る二台のマシン……んっマシン?
いま馬のいななきしなかった? マシン? 本当にマシン?
「ゴワハハハハ! 見るでごわす、この我輩の群れを!」
なにやら舎弟を引き連れやってきたのは、曾場八野・熊五郎。
自慢の超カブの上で、なんか両手を上にあげてくねくね踊っている。
こう、日曜の夕方に流れそうな感じで。わかります? あのくねくねね。
「貴様たちもチクショッカーの力に平伏して、反省するでごわす!!」
くねりくねり。畜生の分際で踊っている。気味が悪い。
「学校を統べる宿命を背負い、今此処に集った我ら番長軍団……。
ラブとフレンドシップによって結びつく、いわばピースメーカーである」
その隣には、ハーレー……じゃない、トナカイを駆るリチャード・チェイス。
スロットルを開くと「ヒヒーン!」といななきが響く。ねえこれ本当にバイク?
「ペトロ・ロペス君も興奮でいななきを上げているのである。我らこそ正義!」
挙げ句完全に間違ったことを言い出した。悪以外の何者でもない。
「いやまったくでごわすな! 我輩の群れこそ学校を統べるのでごわ!」
「……ところで思ったのであるが」
「ごわ? どうしたヘラジカ番長」
いい気になってた熊五郎は首をかしげる(踊りながら)
「"長"というからには、真に番長足り得るのはひとりではないかね?」
「…………」
いや~な沈黙が訪れた。
「……え、ボスは我輩に決まってるでしょ?」
「は?」
「ほら、名前からして誰より畜生。草食獣は黙って従って?」
おめえ何いってんだみてえな面で、おめえ何いってんだってことをほざく畜生。
「畜生が鹿の上に立とうなどと分不相応であろう? トレンドはエコであるぞ?」
「は?」
「私のようにスマートになったらどうかね?」
おめえ何いってんだみてえな面で、おめえ何いってんだってことをほざく鹿。
いやだから鹿じゃねえよ種族欄見ろよ書き換えんな現実をよ!!
「「……………………」」
両者、唐突に押し黙り、マシンを止めた。
「「「すっすっすー……す?」」」
「「「あ、あの、畜生番長にへラジカ番長?」」」
迎え撃つつもり満々だった群れの悪魔たちと、後ろについてきていた舎弟たちは不安げに様子を伺う。
熊五郎は踊りをやめ、ヘラジ……じゃねえリチャードもぴくりとも動かない。
「「カーッ!!」」
と思ったら突然顔を上げ、キュピーン! と目を光らせた! コワイ!
「構成員の半分もすでに鹿になった! 私が上に立ちネオシッカーとして新生するのである!」
「このトンチキ生ものども! 野郎わからせてやるでごわす!!!」
「「「仲間割れ始めやがったっすー
!?」」」
しかも、2章に入った瞬間にだ! そういうのは1章でやれよおめーら!
これにはさすがに、群れの悪魔たちもついていけずに呆然としている。
「こんにゃろ! こんにゃろでごわす!」
「暴れるである! まんじりともせずネオシッカーを受け入れるのである……!」
「「「ウワーッ
!?」」」
熊五郎とリチャードはというと、特に乗り気でない舎弟たちを巻き込んでポコポコと昭和の漫画みたいな殴り合いをしていた。
あのほら、なんかよくわからん煙が喧嘩の当事者たちを包んで、手とか足とか頭がその煙から突き出してるやつね。わかります? わかるね。話を進めます。
と、その時――突如として、バチン! と照明が落ちた。
「ごわ!?」
「鹿!?」
喧嘩に夢中になっていた畜生二匹も、何事かと空を見上げる。
いやここ野外なのに照明落ちたってなんだ? なんかビリヤード台とかジュークボックスとかいつのまにか置いてあるんだけど。
「…………」
がちゃり、とドア
(???)が開くと、そこに立っているのはポークパイハットを被った……カボチャ頭だった。
するとなぜかギャング風の衣装になっていた群れの悪魔たちが、ざわっ、と銃を取り出そうとする。
「え、なんでごわすかこれ」
「少なくとも鹿ではないのである」
そもそもお前も鹿ではない。いやそれはさておいて、誰なんだこのカボチャ頭は!
カボチャ頭は、おもむろに……コインを取り出し、指で弾いた!
くるくる回るコインが、なぜか川に置いてあるジュークボックスに吸い込まれ……ミュージックが、始まる!
「ポーゥッ!」
帽子を上げた瞬間、奇声とともに割れるカボチャヘッド。そこには構成員トリニティー……いや、踊り番長……いや、詩蒲・リクロウの顔が!
さらにいつのまにか、背後にはカボチャ頭の舎弟たちが並んでいる!
なお舎弟達の頭も順番に割れ、サングラスをかけたむくつけき悪魔の姿になった。
「ミュージック……スタート」
妙にねっとりした声でリクロウは言い、乱闘する二匹の畜生のところにヌルヌルした動き(言わなくてもわかるだろ? あれだよあれ)で近づいてくる!
「うわっ気持ち悪いでごわ!」
「まるで月面を歩いているようである」
踊る手下たち! 足が地面から離れてないのにヌルヌル動くリクロウ!
そして乱闘の中心にやってきたリクロウは、パチンと指を鳴らし、
「Let's dancing……」
と、やけにネイティブな発音で言った。その途端、巻き込まれてブッ飛んでいた群れの悪魔たちと、舎弟たちが立ち上がった!
デッデーン(ズンチャッ)デッデーン(ズンチャッ)デッデーン(ズンチャッ)デッデーン(ズンチャッ)
「ポーウッ!」
すごい滑らかに踊るリクロウ! 後ろで両手を斜め上に掲げて横スライド移動をするゾン……いや悪魔の皆さん!
敵も味方も舎弟も番長もない、ゾン……悪魔たちは一体となっていた!
「アーォッ」
キレの良い腰! 横スライド移動! キレの良い腰! 横スライド移動!
そう……始まったのだ……スリラーな夜が……!!
「あれがトリニティー……いや、踊り番長の戦いでごわすか」
「群れの悪魔もノリッノリ。鹿たちもノリッノリであるな」
「へっ、今日のところはテッペンを譲ってやるでごわす」
「では我らも」
「スリラーな夜を楽しむでごわ!」
「アーゥッ!」
熊五郎とリチャードも加わり、踊りは加熱する!
そこに主義主張も何もない……ダンスは、世界をひとつにするのだ……!!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『秩序の悪徳『キリツエル』』
|
POW : 此処のルールに従ってもらおう
【改竄した校則が書かれた生徒手帳】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD : 校則違反で没収する
【翼から放たれる高命中の光矢】が命中した物品ひとつを、自身の装備する【没収品置き場】の中に転移させる(入らないものは転移できない)。
WIZ : この場の皆に問う、正しいのは何方だ?
【秩序を以って悪徳を為す】という願いを【学校関係者全員】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
イラスト:ち4
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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「お、お、おのれ猟兵ども!! よくもこの私の舎弟どもをーッ!!」
ボコボコにされたりダンサーにされたりで、群れの悪魔は番長連合の仲間になった。
そこへやってきたキリツエルは、冷静さをかなぐり捨てて怒り狂う!
「いいでしょう……あなたたちはもっとも重要な校則を踏みにじったのです。
第1条第1項、「私に従わない生徒はすべて叩き潰す」! つまり……喧嘩だオラァ!!!」
キリツエルが……おお、見よ!
「だ、第二ボタンまで……外した!?」
「シャツまで外に出しやがった!」
「な、なんてワル力(ちから)だーッ!!」
衝撃波を伴うほどのワル力に、番長でない悪魔たちは吹き飛ばされてしまった!
「校則を定めるのも、そして破っていいのも私だけだ! 私だけが特別なのだ!
私以外のすべての悪魔、いや、全生命は校則を遵守し、規律に従え
……!!」
キリツエル、吠える! デス川もなんかこうすごい荒波を起こしてるぜ!
海じゃねえのに波ってなんだよって話だが、とにかくこうすごいのだ!
「皆殺しにしてやるぞ、番長どもーッ!!」
「「「頑張れ番長! 負けるな
!!」」」
悪魔たちの声援が君たちの背中を押す。さあ、戦いだ!!
神代・凶津
くっ、流石のワル力だな『風紀番長』キリツエルッ!
だが俺も『鬼面番長』と呼ばれた男、ワル力なら負けねえぜッ!うおおおおおおおッ!!
「……そろそろこのノリについていけなくなってきたんだけれど。」
奴も本気を出してきたんだ。こっちも全力だぜ。『鬼面番長』の真の力を見せてやるッ!
妖刀憑依ッ!後は任せたぜ、相棒ッ!
「…鬼面の大霊剣。」
はっはあ、このでかい姿なら没収ユーベルコードをくらおうが没収品置き場とやらにも入りきるまいッ!
敵の動きを見切りながら、相棒が俺をぶんまわして攻撃だ。小細工不要ッ!真っ正面から潰してやるぜッ!
さあ、どっちが番長として上か。決着をつけようかあッ!
【技能・見切り】
【アドリブ歓迎】
●桜さんには申し訳ないがこのノリはまだ続く
規律を重んじるオブリビオンが、第二ボタンを開き、シャツを出している。
さらに奴は……な、なんと! お菓子を……食べている!!
『買い食いだと、この野郎! さすがのワル力だな……風紀番長キリツエルッ!!』
神代・凶津はあまりの風圧に、吹き飛ばされそうになった。
高まりすぎたワル力は、物理的に衝撃を起こす。これがその証左だ。
真面目なキリツエルがワルをするから、ワル力がさらに高まっているのだ!
ちなみに、別にデータ的に強くなるとかそんなことは……一切、ない!!
「クックック、お前はこの私をワルで越えられるかなァー?」
『ふっ、俺も『鬼面番長』と呼ばれた男! ワル力なら負けねえぜッ!!』
「ぬううううう!!」
『うおおおおお!!』
ぶつかりあうワル力! あまりの衝撃にデス川の地面がえぐれる!
まるでドラゴンの球を集める漫画でなんかすげー気がバチバチした時みたいに、えぐれた地面が浮かびあがっていく! スパーキンッ!
「……そろそろこのノリについていけなくなってきたんだけれど」
桜は遠い目をしていた。完全に被害者である。
『何言ってやがる、相棒! やつが本気ならこっちも全力で行くぜ!』
「どうせろくでもないことをするんでしょう?」
『どうかな……見せてやるよ、鬼面番長の真の力をなァッ!!』
凶津の面がひとりでに浮かび上がり、両目がビカァー! と輝いた!
『妖刀、憑依ッ!! あとは任せたぜ――相棒ッ!!』
「……鬼面の大霊剣(超やる気のない声)」
何もかも面倒くさそうな桜の手に、巨大霊剣モードの凶津が収まる。
「じ、銃刀法違反だとォ!?」
「銃刀法あるんですかこの世界……」
愕然とするキリツエル! 呆れる桜! この世は地獄だ!
『はっはあ、どうだッ! このデカい姿なら、たとえユーベルコードで没収されようが没収品置き場とやらには入りきるまいッ!!』
「お、おのれーッ!!」
光の矢が放たれるが、桜は雑な動作でそれを切り払った。
命中したところで無意味! 没収品置き場はこんなサイズの剣の投入を想定していないからだ!
『さあ、どっちが番長として上か。決着をつけようかあッ!!』
「ふたりでひとつ……それが貴様らの強さか、鬼面番長ォオオオオ!!」
「えっ、一緒にしないでくれます?」
桜、心の底からのマジの声である。
『いいや、これが俺たちのラブとフレンドシップの合体攻撃だぜッ!!』
「だから巻き込まないでもらえます?」
『ウオオオ行くぞ相棒ーッ!!』
「私もう帰っていいですかね……」
途方もなく虚無の顔になりながら、桜は雑にキリツエルを斬った。
「グワーッ!!」
キリツエル、落下! 風紀番長のワル力も、屁理屈には敵わない……!!
大成功
🔵🔵🔵
山梨・心志
はぁ…アレが風紀番長ですか…
(舎弟に用意させた豪華な椅子に足を組んで座り、右手にワイングラスを、左手で膝の上の猫を撫でつつ値踏み。ちなみにグラスの中身はブドウジュースであり、猫はOPで虐待されていた子である)
己の無価値を理解してへんみたいやなぁ…ええわ、俺が教えたるわ…
百合ヶ丘神拳ので間合いに踏み込み
技の応用で開けられた制服のボタンを!閉じます!
生真面目生徒会長が実は裏ボス…そこまでの設定は合格や
けどな!!
そんな中途半端に着崩したらキャラの魅力半減やろがい!
眼鏡敬語ドS風紀キャラは!最後まで着崩すな!
脱いでええんは攻めに屈服したときだけや!
総受けの自覚をもたんかい!!
と
正論で諭したいと思います
●正論の概念こわれる!
舎弟たちは神輿を片付けると、ササッと豪華な椅子を持ってきた。
人間工学(※悪魔である)に基づいて設計された、なんかこうお高いやつだ。
「はぁ……アレが風紀番長ですか……」
山梨・心志は労いの言葉ひとつなく、当然のように椅子に座る。
そして片手を差し出すと、その手にうやうやしくワイングラスが握られ、
めっちゃ高い年代物のワイン……と思わせてぶどうジュースが注がれる。
さらにOPに登場した猫(毛並みはふわふわつやつやだ)がサッと現れ、
心志の膝の上で丸まった。ぶどうジュースを飲みつつ猫を撫でる心志!
「己の無価値を理解してへんみたいやなぁ……ええわ、俺が教えたるわ……」
ギラリと眼鏡を光らせつつ、猫を撫で、ぶどうジュースを飲む。
完全に悪の総統だった。もはや番長とかそういうレベルを超えていた。
「貴様ァ……私が無価値だとッ!?」
この発言にキリツエル、キレる!
「しかも、こともあろうにこの私に上から目線で教えるだとーッ!?
いいだろう、やってみろ! 貴様ごときに何が出来るのかなァ!!」
「教えたるわ――フンッ!」
「な、何ッ!?」
ハヤイ! 心志はネコチャンを舎弟にそっと預けつつ一瞬で接近!
そして拳を……握らない! 指先は第二ボタンを……と、閉じている!!
「ふ、風紀番長が!」
「すんげえワルから!」
「きちんとした優等生に戻ったァ~!?」
悪魔たち、驚愕! どこの海賊漫画のモブだお前ら!
「こ、これは
……!?」
「生真面目生徒会長が実は裏ボス……そこまでの設定は合格や」
心志は、うろたえるキリツエルを睨んだ。
「けどな!!」
「……!?」
「そんな中途半端に着崩したら、キャラの魅力半減やろがい
!!!!」
「………………は?」
「眼鏡敬語ドS風紀キャラは! 最後まで着崩すな!!!」
「は???」
「脱いでええんは攻めに屈服したときだけや! 総受けの自覚を持たんかい
!!!!」
「おい貴様らこいつイカれているのか?」
思わず舎弟に確認するキリツエル。舎弟たちは深く頷いた。
「さすがBL番長、含蓄があるぜ」
「は?」
「やっぱ違うな、プロは――」
「は???」
「でもそんなキャラが攻めなのもいいと思う!!」
「もう嫌だァーッ!!」
キリツエル、崩れ落ちる! 精神的ダメージがものすげえぜ!!
大成功
🔵🔵🔵
ワルルーナ・ティアーメル
……え、我なんかやらかした?
ただ授業とやらを無視して片っ端から欲望を叶えてやっただけなのだが……
それはそうと貴様がやる気なら
こっちも相応しい我が魔王軍で相手をしてやろう
貴様が満足するか諦めるまでなー!
さあ来るがいい【魔王軍招集:第1冠】!!
(このアンデッド系の軍勢は全てがキリツエル自身の驕りや侮りから生みだされたモノであり、
それがある限り倒されては湧き、湧いては倒され、「俺ツエー無双ごっこ」をキリツエルに提供し続ける……永遠に)
どうした?「従わない生徒はすべて叩き潰す」のであろう?
それともまさか諦めるというのか?くくく
まあそれはそれとして我もブレス吐いて攻撃するぞ
※アドリブ他歓迎であるぞー
●教育の概念がしっかりしてないとこういう大惨事が起こる
「貴様かァ……例のサボり番長というのは……ッ!!」
きっちり整った服を再び第二ボタン開けたりして乱しつつ、
キリツエルはワルルーナ・ティアーメルをものすげえ形相で睨んだ。
「……え、我なんかやらかした?」
ワルルーナは本気で思い当たるフシがないらしく、困惑している。
「ただ授業とやらを無視して、片っ端から欲望を叶えてやっただけなのだが……」
「それが問題だっつってんだよオメー!! どこの異世界転生者だァッ!!」
「ええ……?」
ワルルーナには、自らの悪事がどんだけヤバいかがわかっていない。
つまり自分が悪だと気付いていない、もっともドス黒い邪悪……!
「まあそれはよい!」
「よくないが!?」
「そんなことよりも、貴様がやる気ならこちらも我が魔王軍で相手するまで!」
「そんなことで済ませるなァア!!!」
いちいち台詞のひとつひとつで地雷を踏んでいくワルルーナ。芸術的だ。
「ええいやかましい! 貴様が満足するか諦めるまで相手をしてやる!」
「な、なんだそれは? どういう意味だ……?」
キリツエルは、不穏な言葉の響きに困惑した。
諦めさせる、ならわかる。だが「満足するまで」というのはどういう意味だ?
そこで彼は思い至った。やつの二つ名は、サボり番長。
生徒や教師の欲望を無秩序に叶えて回り、秩序を破壊した最悪の化身!
「さあ来るがいい……魔王軍『第1冠』の軍勢よ!!」
にょにょにょにょ。ワルルーナから分裂する無数の……アンデッド!
「なっ!?」
「かかれー!!」
「「「マァアアアア~~~」」」
アンデッドの皆さんは、ゾンビっぽい動きをしながらキリツエルに襲いかかる。
だが遅い! アンデッドなので動きが鈍いのだ! 倒すのは容易!
「この程度の敵で何を満足させるつもりだ、愚か者めがーッ!!」
キリツエルの翼から光の矢が放たれ、アンデッド魔族兵を蹴散らした!
「まだまだ、こんなものではないぞ? んん?」
にょにょにょにょ。さらなるおかわりだ! そして光の矢で吹き飛ぶ!
アンデッドは、弱い。倒されることはない。だが何かがおかしい。
「こ、これはどういうことだ……この軍勢は! いつ終わるんだッ!?」
「どうした? 「従わない生徒はすべて叩き潰す」のであろう?」
ワルルーナはにやりと笑った。
魔王軍第1冠……それは、最弱だが無限の軍勢。
キリツエル自身のネガティブな感情から生まれたそれらは、永遠に消えない。
倒せる程度だからこそ、終わらない! 永遠に続く無双ごっこ!!
「黙れ! はははは……お前の軍勢などこの程度だーッ!!」
キリツエルは術中にハマっていた! だんだん楽しくなってきている!
つまり満足などしない。欲望は無限大だからだ……!
「それはそれとしてブレスドーン!!」
「ウギャーッ!?」
よそ見してたのでアンデッドもろともふっとばされるキリツエルだった。油断大敵!
大成功
🔵🔵🔵
矢来・夕立
本物の舎弟はバイクに轢かれた程度では寝返りません。
即ちお前の統率力はそこまでということ。
オレの名はカリスマインテリ美青年番長。
見せてやる。本物のカリスマってやつと、クールでインテリジェンスな戦いを。
ワルぶって開いた襟が仇になりましたね、キャラ被り番長。
胸倉を掴んで頭突きを入れます。
これが頭脳戦《インテリバトル》だ。
大体こっちはずっと詰襟眼鏡黒髪赤目で通してるんです。ポッと出がしゃしゃり出るな。先輩と呼べ。できなければ業界から干されます。アイツ番長向いてないからな(笑)って。
来年の番長選にはお母さんが入れてくれた一票しかないことでしょう。可哀想になってきたな。忘れられるようにもう一発入れとくか。
●番長はアイドルか何かだった……?
矢来・夕立、捨てたはずのつるはしを担いで堂々とエントリー!
「お前の舎弟はみんな、オレがバイクで轢いたら寝返りましたよ」
「な、何ぃ!?」
「驚くことですか? 本物の舎弟はバイクに轢かれた程度では寝返りません」
「そっちではないが!? バイクで悪魔を轢くように驚いたんだよ!!」
いくらデビルキングワールドだからって、バイクで悪魔を轢いたりしない。
デビキン基準でみても、ほとんどの猟兵の悪行は超絶ワルいのである。
「自分の統率力のなさをオレに責任転嫁するとは、ナメてますねオレを」
「えっ!?」
夕立、キレた! あまりにも理不尽な逆ギレだ!
「なら見せてやりましょう。本当の番長のワルさというものを」
「おのれインテリ番長!!」
「インテリ番長? 誰のことを言ってるんです」
夕立は平然とした顔で言い放った。
「オレの名は、カリスマインテリ美青年番長ですよ」
「!?」
か、肩書が増えている。しかも自分で名乗るようなこっちゃねえ自画自賛が!
「見せてやりますよ、本物のカリスマってやつを。そして、本当のクールでインテリジェンスな戦いってやつを……ね」
キリツエルは恐怖した。割ともうコイツの相手はやめたかった。
自分で自分のことをカリスマとか美青年とか言う、人のことを勝手にキャラ被り扱いしてくるイカれ野郎には、もう関わりたくなかった。
しかし残念! このシナリオにオブリビオンの逃走ルールなんてものはねえ!
「遅いですよ」
「うっ!?」
あまりのアレさに嫌んなってる間に、猛スピードで接近されていた!
キリツエルは防御しようとする、だが夕立の手が伸び……!
「ワルぶって開いたこの襟」
「!?」
「インテリジェンスに利用させてもらいますよ、キャラ被り番長」
掴んだ。夕立は、第二ボタンまで開かれた襟を掴んだ! そして!
「オラァ!!」
「グワーッ!?」
バ、バチキだ! バチキである! 胸ぐらを掴んでの頭突き!!
額が割れてぴゅーぴゅー血を噴き出しながらぶっ倒れるキリツエル!
「これが"頭脳戦"です」
子供かこいつ!! 本当に19!?
「ず、頭脳の意味が違」
「オラァ!!」
「アバーッ!?」
仰向けにのけぞったところを引っ張り戻してもう一発バチキ!
「大体こっちはずっと詰め襟眼鏡黒髪赤目で通してるんですよ。ぽっと出がしゃしゃり出るな。先輩と呼べ」
「べ、別に被せに行ったわけでは……」
「出来なければ業界から干されるが? アイツ番長向いてないな(笑)とか嘲笑されてもいいんですか?」
「業界ってな……」
「残念ですね。来年の番長選(?)にはお母さんが入れてくれた一票しかないことでしょう。オラァ!!」
「アバーッ!?」
なんで!? なんでいま追撃したの!?
「これで現実を忘れられるでしょうね。可哀想なので、オレからの慈悲です」
夕立の目は狂っていた。
大成功
🔵🔵🔵
チル・スケイル
暴力で全てを従わせる事を含むというなら、秩序とはずいぶん便利な言葉ですね
ですが…流石ですね、風紀番長。ならば私も全力で挑むのみ
荒れ狂うデス川の水を依代に、氷竜様を召喚します
その身に吹雪を宿し冬と共にある氷竜様は、言わば真・ブリザード番長です
風紀番長、彼女の振るう氷雪に挑み、そして調伏されるがいいでしょう
…私?私は手持ちのスシを食べます。魔力補給のためです(半分本当)
そうだ、誰か通信機器を使ってくれませんか?デビキン中のスシ屋に出前を頼み、私と皆さんで食べるためです
えー、この店とこの店とこの店と…(スシカタログを開き悪魔に注文させる)
支払い?そりゃあ…(まっすぐキリツエルを指差す)
アドリブ歓迎。
●スシ……スシを食べている……!
ざざーん、ざぶーん……荒れ狂うデス川。まさに死闘の気配だ。
「暴力ですべてを従わせることを含むというなら、秩序とはずいぶん便利な言葉ですね」
チル・スケイルは杖を掲げた。
「ならば私も全力で挑むのみ……吹雪を連れ、彼方より来たれ、偉大なる氷竜よ!」
「こ、これは
……!?」
キリツエルは驚愕した。荒れ狂うデス川の水が、バキバキと凍りついていく。
やがてそれは天を衝くほどのねじくれた塔となり、そして砕け散った!
内側から冷気が吹きすさび、強大なる氷竜が顕現する!
「私など、偉大なる氷竜様に比べればまだまだひよっこです。
そう、いわば氷竜様は真の番長……すなわち、真・ブリザード番長!」
「し、真・ブリザード番長!?」
「風紀番長。あなたのワルさで、氷竜様の氷雪に抗うことが出来ますかね?」
「面白い! ならば私の舎弟にしてくれるわーッ!!」
キリツエルが光の矢を放つ! 氷の弾丸とぶつかりあい砕け散る光と冷気!
恐るべき神話的闘争が、ここに現出した。果たしてどちらが真の番長に!?
「よいしょっと」
あれ? あの、チルさん?
今ものすごい盛り上がるところですけど、何をしておいでで……?
「スシを食べて魔力を補給しなければいけませんね……」
スシだ。スシを食べている。さては手負いか!?
「あ、すみません舎弟の皆さん。誰か通信機器をお持ちでないですか?」
「スマホありますよ番長!」
「ではちょっと、デビルキングワールド中のスシ屋に出前を頼んでください」
「エッ!?」
「私だけではありません。皆さんで食べましょう」
背景で超すごい戦闘(あまりにすごいのでリプレイとして描写することすら出来ないほどにカッコイイ)が行われてるのに、チルは何をするつもりなのか。
「本当にいいんですか番長!」
「大丈夫です。支払いはちゃんとしてくれますから」
「え? 番長が払うんじゃ」
「何を言ってるんですか。この流れで払うならそりゃあ……」
チルはキリツエルは指差した。悪魔たちはそちらを数秒見て、悟る。
「「「わ、ワルすぎるぜ~
!!」」」
その後、キリツエルのもとにわけわかんねえ額の請求書が届き、キリツエルは崩れ落ちたという。
大成功
🔵🔵🔵
仇死原・アンナ
アドリブ歓迎
いよいよ現れたか…騒動の首魁め…!
ここまで共に戦った舎弟達の為にも学園の平和の為にも…!
さぁ行くぞ…ワタシは処刑…
邪魔すんなクソがッ!(倒れてる舎弟を蹴とばす)
…処刑人だッ!!!
鉄塊剣を構え振り回し…なぁんて私がする訳ねぇだろボケ!
UCを発動し要塞を破壊しながらイシュ・タブを召喚し[不意打ち]
その[存在感と殺気で恐怖を与えおどろかして]やろう
イシュ・タブの腕力で敵を[怪力]で叩きつけたり
足で[踏みつけ重量攻撃]で踏みつぶしたり
襟首を掴んで[ぶん回し]たり…
[暴力]の限りを尽くし痛めつけよう
自身はそんな光景を見ずにガイドブックでも読んでよう…
えー…このご飯超☆気になる…お腹へったん…
●これまで築き上げたキャラ、トランプタワーみたいに崩れてません?
死屍累々である。
仇死原・アンナが敵も味方も構わずめちゃくちゃやったので。
「いよいよ現れたか……騒動の首魁め」
スイーツ専門店カタログを読んでのんびりしていたくせに、
いざボスが現れると「さあ戦いだ」みたいな顔で立ち上がるアンナ。卑劣だ。
「貴様、この状況でよくもそんな正義の味方みたいな顔ができるな」
「何を言う……ワタシはひとりではない。ここまで共に戦った舎弟たちの思いがある」
「その舎弟足元に転がってますけど」
(完全スルー)そしてこの学校の平和のためにも、お前を……倒す!」
アンナの耳は都合良く出来ていた。
「さぁ行くぞ……ワタシは処刑……」
「うう、番長……」
「邪魔すんなクソがッ!!」
「アバーッ!?」
無慈悲! すがりついてきた舎弟を蹴飛ばすアンナ! これが番長だ!
「うわあ……」
さすがのキリツエルもドン引きしていた。そりゃそうである。
「行くぞ! ワタシは処刑人だッ!!」
アンナ、いつもの決め台詞とともに鉄塊剣を構える!
「来るか猟兵!!」
キリツエルもシリアス顔に戻って身構える! さあ戦いだ!
「……なぁんて私が破壊するわけねぇだろ、ボケ!!」
「えっ!?」
「オラァ来いイシュ・タプ!!」
ゴガァン!! 要塞を破壊して出現するキャバリア!
「アイエエエ!?」
予想だにしない不意打ちにビビるキリツエル! そこへ豪腕が、KRAAAASH!!
「アバーッ!?」
「ったく、手間かけさせやがって……」
アンナはペッと唾を吐き捨てると、もはやキリツエルのことなど完全無視し、今度はオシャレなカフェなどのカタログを読み始めた。
「えー……このご飯超☆気になる……お腹へったん……」
「アババババーッ!?」
いくら女子力を醸し出しても、背景は血みどろだったので無意味である。
大成功
🔵🔵🔵
四天王寺・乙女
そろそろ戦いも終盤、今こそ私の真の姿を見せる時……はあっ!!
「何も変わってない」と思っただろう。思ったな?思え。
この乙女、猟兵としての真の姿は己そのもの。何も隠す所はない!
さっきの流れはなんだったのかだと?いや、それっぽいかと思ってな。
……隙あり!「乙女虹霓之事」!
(超高速で虹色に輝きながら突進してメガネを奪い)
(髪型をグシャグシャにし)
(上着をひん剥いて床にぺいってする)
ふん。何がキリツエルだ。その姿に規律のカケラも感じられんぞ!
寧ろ私の方がふさわしかろう。悪魔達もそうだそうだと言っている。
よって風紀番長の名と、ついでにこの眼鏡は私がもらっておく!
そう、私が新生風紀番長だ(眼鏡かけてくいっ)
●もうそしたら名前が乙女なただの眼鏡女子じゃん!
キリツエルは疲弊していた。
ダメージもまあそうなんだけど、それ以上に精神的に疲弊していた。
なんだこいつら。そこらの悪魔よりイカれてんぞ猟兵とかいう奴ら。
「猟兵怖い……」
ちょっとトラウマになっていた。オブリビオンだから是非はないね。
「ふっ、我らの恐ろしさをようやく理解したようだな、風紀番長!」
四天王寺・乙女、胸を張る。まったくカッコよくない。
「こうなれば私も、真の姿を見せる時のようだな!」
「真の姿だと
……!?」
ただならぬ気配を感じ、キリツエルはシリアス顔に戻って身構えた。
乙女は拳を握りしめ、腰だめに構えながら力を高める。
「はぁあああ……はあっ!!」
「こ、これが……貴様の真の姿!?」
キリツエルは驚愕した。そこに立つ乙女の姿は……!
「……いや別に変わってなくない?」
「そうだが?」
「真の姿云々はどうしたのだ貴様!?」
「ふっ、わかっていないようだな風紀番長!」
特に見た目も何も変わってない乙女、腕を組んで不敵に笑う。
「この乙女、猟兵としての真の姿は己そのもの。何も隠すところは……ない!!」
「じゃあさっきの流れはなんだったんだ!?」
「いや、それっぽいかと思って」
「もう嫌だこいつらあああ!!」
キリツエルは頭を抱えた。まともに相手しようと思うと気が狂う!
その時、乙女の目がギラリと輝いた!
「隙あり!!」
「!?」
乙女の身体が七色に輝き、すごいスピードでキリツエルに近づいた。
キリツエルはとっさに翼を展開する。だが、乙女のほうが圧倒的に疾い!
(トンチキなふりはこのためか、猟兵
……!!)
まんまと術中にかかってしまったキリツエルは、攻撃に備えて防御を固めた!
すると!
「眼鏡もーらい!」
「えっ」
「その整った髪もぐしゃぐしゃにしてやる!」
「えええ!?」
「そしてこの上着は……こうだ
!!!!」
「はあああ!?」
乙女はキリツエルの学ランを剥ぎ取り、ぺいっと床に叩きつけた!
頭がぐしゃぐしゃで眼鏡も奪われたキリツエル、ぽかんとしている。
「え? は? いや今のはカッコよく攻撃するところじゃ」
「ふん、何がキリツエルだ。その姿に規律のかけらも感じられないぞ」
「勝手に話を進めるな
!!!!」
「黙れ
!!!!!」
乙女は雄叫びをあげてゴリ押しする!
「そう、風紀番長などという名は、もはや貴様には相応しくない」
「な、何?」
「今日から……風紀番長は、この私だっ
!!!!」
乙女は奪った眼鏡をかけてくいっとした!
「…………………だから何
!?!?!」
キリツエルはまた頭を抱えた。もうやだこいつらの相手!
大成功
🔵🔵🔵
五百崎・零
あの風紀番長、キャラ変わってない?あれが本性?
自分とキャラ被ってない?……え、お前ほとんどヒャッハー状態だからそうでもないだろ?
そうかー。
じゃあ、今回も楽しくやろうか。
※戦闘中はハイテンション
まだへばったりしてねぇよなあ!?
喧嘩ふっかけてきといて「もうやめて」は通用しないぜぇ?
容赦なく顔面狙ってパンチ。
攻撃を当ててもかわされても、カウンターをくらったとしても終始楽しそう。
ひひ、やるじゃん眼鏡。
じゃあ大きいの派手にいこうか。
片腕犠牲にUC発動
バチバチいくぜぇ!
大丈夫。殺しはしない。死にたくないだろ?
オレだって死にたくない。
だって死んだらこんなに楽しい喧嘩、できないもんなぁ!あは、アハハハハハハ!
●キャラ変わりって意味ならご自身より激しい方はおられないような……
「もう嫌だ……誰か助けてくれ……」
最初はボスらしくやる気十分だったキリツエル、もう心が折れていた。
しかし、誰が彼を謗れよう。猟兵のイカれ度合いは悪魔と比較にならない。
いやむしろ、悪魔って言葉はこいつらに使うべきじゃねえのか?
キリツエルは、心の底からそう思った。もう帰ってお鍋とか食べたかった。
だが、五百崎・零は容赦しない。だって彼は喧嘩番長だから!
「まだへばったりしてねぇよなあ!?」
「今の私を見てなんでそう言える!?」
「喧嘩ふっかけきといて「もうやめて」は通用しないぜぇ……?」
「アイエエエアバーッ!?」
SMASH!! 容赦ない顔面パンチ! これだから怖いんだよバトルジャンキーは!
「ヒャハハハ! どうしたどうした、反撃してみろよオラァ!!」
「お、おのれーッ!!」
SMASH!! 怒りのキリツエルパンチ炸裂だ! 零は鼻血を吹き出す!
「どうだこの狂人め!」
「……ハ、ひひひ! ハハハハ!!」
「アイエエエ!?」
鼻血を垂れ流しながら笑う零! コワイ!
「やるじゃん眼鏡! そうこなくっちゃあなあ!!」
「なんでそんな楽しそうなんだ貴様!?」
「楽しいからだよぉおおお!!」
「アイエエエ!!」
顔面を(鼻血で)真っ赤に染めながら目をかっ開くジャンキー! コワイ!
「なんだよ、またオレがやっていいのか? じゃあ……大きいの派手にいこうか!!」
バチバチバチ! 零の片腕が生体電流で焦げ付く!
「な、き、貴様、まさか片腕を犠牲に……」
「大丈夫だよ、オレは喧嘩番長だぜ? 殺しはしねえよ」
死にたくないだろ? オレもだよ、と零は笑った。キリツエルは震えた。
「だって死んだらこんなに楽しい喧嘩、出来ないもんなぁ!?」
「ヤメロー! ヤメロー!!」
「あは、アハハハハ!! オラァアア!!」
「ギャアアアアア!!」
SMASH――DOOOM!! 雷炸裂! キリツエル、ぶっ飛ぶ!
零は片腕をなくしているのにゲラゲラ笑っていた。完全に悪魔だった。
大成功
🔵🔵🔵
花邨・八千代
どうでも良いけどこの制服持ち帰って良いかなぁ
これに借りたライダース合わせて旦那の前でファッションショーしたい
いや~新しい俺の魅力に益々惚れさせちゃうかもな~~~
ところでお前プレッツェルだっけ?あ、違う?まぁいいや
カレーうどんに対する防御力低そうな見た目してんなァ
ミートソースにも弱そう
やーいお前ん家漂白剤の匂いーーー!
あんまかぁいいこと言うなよォ、齧っちまいたくなる
よぉし良いこと考えた
その白ラン引っぺがしてパンツ一丁で校庭の木にブラ下げてやる!
メガネと靴下と手袋は残してやるよ、感謝しな!
一気に踏み込んで掴んで【落花】だ
怪力任せにぶん回して叩き付けて、最後に投げ飛ばす!
グッバイ!シュニッツェル!
●傍若無人が受肉して生まれた存在でいらっしゃる?
「ん~、この制服と~ライダースと~……あ、学ランも欲しいよなあ」
白熱する戦闘を完全スルーして、なにやら服を物色している花邨・八千代。
「いや~、こんな服着てファッションショーしたらアイツ喜ぶだろうな~。
新しい俺の魅力にますます惚れさせちゃうかもな~~~かーっ辛いわ~」
ノロケている! 旦那の前で色々着替えるつもり満々だ!
「あの番長めちゃくちゃだな」
「俺らの服ノロケに使わないでほしいよな」
「つーか既婚で入学してきたのマジかよ……」
さすがの悪魔たちも、ドン引きしつつ呆れていた。
「っていうか番長! 風紀番長のことはいいんです!?」
「あ、そうだそれ忘れてた」
ばたん、と服をあらかたキャリーケースに放り込み、八千代は振り返る。
「あんがとな思い出させてくれて!」
「いやあそれほどでも」
「それはそれとして俺に意見したからお前クビな」
「えっあっやアイエエエ!?」
せっかく気付かせてくれた悪魔、ぶん投げられる。理不尽!
「で、お前なんだっけ。プレッシェル?」
「キリツエルだ
!!!!!」
「あ、違った? まあいいや」
「人の名前間違えておいてまあいいやで済ますな!?」
猟兵こんなのしかいねえのか? キリツエルはもう嫌になっていた。
「つーかお前その格好さあ……」
「な、なんだ、文句あるのか」
「カレーうどんとかミートソースに対して防御力弱すぎじゃねえ?」
「ふっ、愚かな。私ほどの風紀番長になれば、そんなもの一切染み付かせずに食べることができるのだ!」
「やーいお前んち漂白剤の臭いーーー!!」
「人がボケに乗ってやったらなんだその子供みたいな煽り方はぁあああ!?」
乗ってもツッコミ入れても向こうのペース! 地獄だ!
「いやーしかし、なんかさっきかぁいいこと言ってたよなァ?」
にやり。微笑む八千代の口元でギザ歯がギラリと光った。
「齧っちまいたくなるなァ!」
「アイエッ!?」
「よぉしいいこと考えた! その白ラン引っ剥がしてパンツ一丁で校庭の木にぶら下げてやらぁ!!」
「どういう流れだその閃きは!?」
「眼鏡と靴下と手袋は残してやるよ! 感謝しな!」
「そんなので安心できるわけ」
「おらぁああああ!!」
「アバーッ!?」
八千代、キリツエルの足を掴んでぶんまわし、叩きつけ、そして!
「グッバイ! シュニッツェル!!」
「だから私はキリツエルぎゃああああああ!!」
勢いよく投げ飛ばした。八千代はとてもいい笑顔をしていた。理不尽!!
大成功
🔵🔵🔵
ロク・ザイオン
(森番は見ていた
風紀番長がボタンを外しシャツを開いたら
かわいい舎弟たちが吹き飛んだ)
……おまえ………!
(真剣な眼差し)
脱ぐと……強くなるのか?
おれもできる。
(「焚骸」で張り合っていく。だっておれは…番の長だから!
身につけたものをズンドコ焚べて熱と成す
戦場で突如始まる色気皆無のストリップ、ワルい!何せ普通に服がもったいない!)
(舎弟のみんなは既にゴリラだからきっと問題ない)
(目の前で派手に規律を破れば、少なからず頭に血がのぼるのではないか
その隙を森番は逃さない
生徒手帳も寄らば灰に還し
【ダッシュ】で風紀番長に迫り【早業】で【焼却】しよう)
●じゃあなんですか! 服を燃やしちゃいけないって、そういう法律でもあるっていうんですか!
「え、えらい目に遭った……」
ぶん投げられてパンツ一丁で木に吊るされたキリツエル、ほうぼうの体で戻ってくる。
そして投げ捨てられていた白ランとかを回収し、一度キチッと着直した。
「だが! 私はまだ諦めない!! 頑張るぞ!!!」
めげない! この世界のオブリビオンはそうでもないとやってけない!
意気揚々と第二ボタンを開く……再びワルの嵐が吹き荒れた!!
「……!」
「「「アイエエエ!」」」
このわけのわからん現象に、ロク・ザイオンはなぜかシリアス顔で驚いていた。
かわいい舎弟たちが悲鳴とともに吹っ飛んでいくのはスルーしている。
「……おまえ……!」
「ん? なんだ貴様、この私のワル力(ちから)に恐れおののいたか?」
シリアスなまでのロクの表情に、いい気になるキリツエル。
「……脱ぐと……強くなるのか?」
「は?」
でもシリアスは一瞬で壊れた。最初からなかったんだけどね。
「いや別にそういうわけでは」
「おれもできる」
「は???」
そんでなんか……えっ、自分の服を燃やし始めた!?!?
「「「ウホホホ
!?」」」
突然の肌色に、反射的にドラミングする悪魔の皆さん。
いや反射的にドラミングってなんだよ。あの島の連中だけじゃねえの?
「おれは……番の長だ」
大事なところは煙で隠れる都合のいい演出です。色気? 皆無!
「ならば……おれも! 服を脱ぐ!!!」
「何を言ってるんだ貴様ァー!?」
キリツエル、頭に血が上るというかわけがわからなくて恐怖していた。
どのみち隙は生まれた! ロク、猛スピードで駆ける! 大事なところは煙で隠れている! 悪魔の皆さんは善良なので両手で目を隠している!
「燃えて、散れ――」
「燃やして散らすなバカ野郎グワーッ
!!!!」
ロクのかっこいい一撃が決まった! 大事なところは煙で隠れている! やったぜ!!
大成功
🔵🔵🔵
曾場八野・熊五郎
【チームチクショカー】
「なるほどこやつが飼育委員長……あ、ちょっと待って早弁の時間でごわす」
「お主も食べる?我輩は寛大な番長。横たわって腹を見せれば分けてやらないでもない」
敵の目の前で犬の餌をボリボリ食べて持ち物を没収される
「あーあ、我輩知ーらない知ーらない」
「逃げないでいいでごわ?秩序の犬を攫いに来たでごわすよ?逃がさないでごわすけど」
保管庫から熊五郎の制御を外れた『鹿星よりの物体D』が不思議な力で風紀番長連れ去りに現れるので、「いぬのきもち」で妨害する
「ああ、もう遅いでごわす。いつから錯覚していた?お主の近くにいた鹿の存在に。ああ!鹿に!鹿に!」
リクロウでなくなった鹿が連れ去るのを見送る
リチャード・チェイス
【チームチクショッカー】
ダンスで世界は1つになり平和が訪れた。
しかし、それは一時であり新たなる脅威が現れるのがお約束。
鹿星よりの物体Dの中で待ち受けるのはスペースシッカー総帥の姿。
外宇宙からの侵略者に立ち向かえ、風紀番長!
「この宇宙には無数の知的生命鹿が生き、それぞれの秩序と悪徳があるのである」
「いくら吠えようとも貴様もその1粒でしかないのだ」
「善悪という些事に拘る必要はないのである。宇宙の真理を悟り、鹿に目覚めるのである」
宇宙という大スケールの話題で言いくるめ、風紀番長の主張を矮小化していく。
詩蒲・リクロウ
【チームチクショカー】
歌とダンスで学園を統べた詩蒲・リクロウa.k.aRE:CROW
しかし、事態は学園だけでは留まらなかった。
学園の危機は、いつしか全宇宙の危機へ……。出会いと別れ、協力と裏切り、幾多もの危機を乗り越え、遂に風紀番長とダンス番長は手を組み外宇宙の鹿へと挑むのであった……!!
「はっ……夢か。なんか変な夢でしたね」
リクロウは教室で眼を覚ました。実はリクロウは1章始めより少し前に鹿と畜生にボコられ、マンゴー鹿として操られており、2章の辺りでボコボコにされ気絶していた!
…………
つまりリクロウは風紀番長の隣には居ない
風紀番長の隣に居るのもまた
鹿だ
●そっちが夢オチ使ったらもうなんでもありじゃん!!!!
「……貴様ら」
これまでの猟兵の悪逆非道な諸行にいい加減ブチギレたキリツエル。
拳をわなわな震わせていたかと思うと、くわっと目を見開き、吠えた!
「貴様ら、いい加減にしろ!!! ワルっていうか滅茶苦茶してるだけだろうが!!!」
「は? 我輩たちは番長として当然のことをしてるだけでごわすが?」
「左様、この程度ではワルとはとても言えないのである」
何言ってんだろうねこの人、みたいな顔を見合わせる曾場八野・熊五郎とリチャード・チェイス。恐ろしいことにこいつらはマジでそう思っていた。
わかっていてやってるよりもタチが悪い。こいつらなんで猟兵なの???
「ええい! 私は決めた! もはやカタストロフがどうとかどうでもいい!!
この私が! この学校に!! 規律を取り戻す!!! 普通のワルを
!!!!」
「すげえ、一周回って話がもとに戻ってきた!」
「転入生みんなやべえもんな!」
「なんか俺こっちを応援したくなってきたかも」
悪魔たちも褒め称えるほどのヒーローぶりである。善悪が逆転していた。
「なるほどその物言い……お主が飼育委員長でござったか」
「風紀番長だよ
!!!!」
「あ、ちょっと待って早弁の時間でごわす」
「会話しろや
!!!!」
何もかもマイペースな熊五郎、犬の餌をポリポリ食べ始めた。
「そうかりかりするなでごわす。なんならお主も食べる? 我輩は寛大な番長なので、横たわって腹を見せれば分けてやらないでもないでごわす」
「ふざけんなこの畜生野郎!! 没収だ没収!!!」
「あ」
キリツエルの不思議な力で、熊五郎の私物が没収されてしまった!
「ふははは、どうだ! これでもうナメた真似は」
「あーあ、我輩知ーらない知ーらない」
「え?」
熊五郎、呑気に毛づくろいなどを始める。
「我輩の制御を外れた"あれ"は、お主を連れ去りに来るでごわすよ」
「え?」
ズゴゴゴゴ……! 突然あたりが暗闇に包まれる。いや違う、これは!
「な……なんだあれはーッ!?」
キリツエルは頭上を仰ぎ、驚愕した! そこには犬型の巨大U.F.O!!!
「秩序の犬よ……お前を連れ去りに来たのである」
U.F.Oから聞こえてきたのは、スペースシッカー総帥の声だ。
謎に包まれたスペースシッカー総帥の正体……それは、リチャードである!
え? さっき熊五郎と一緒にいたじゃんかって?
リチャードがワープぐらい出来ないと思いますか? こいつらは理不尽が服を着て歩いているような悪巧みですよ?
だから何も問題ないですね。はい話を続けよう。
「連れ去りに来た!? どういうことだ!?」
「逃げないでいいでごわ? まあ逃さないでごわすけど」
「何ーッ!?」
キリツエルは、身体が異常に重いことに気付いた。
しかも周りに、餌を喰った熊五郎のひりだした……アレが転がってるからうかつに歩き出せねえ!
「この宇宙には無数の知的生命鹿が生き、それぞれの秩序と悪徳があるのである」
「知的生命鹿って何!?」
「いくら吠えようとも貴様もその一部でしかないのだ」
「だから知的生命鹿って何!?」
「善悪という些事に拘る必要はないのである。宇宙の心理を悟り、鹿に目覚めるのである」
会話が、会話が通じない! 言いくるめっていうかただのゴリ押しだこれ!
「わけがわからん! だが……だが私は負けないぞーッ!!」
トラクタービームに耐えるキリツエル! 番長の根性だ!
「が、頑張れ番長! トンチキに負けるな!」
「俺達の学校をせめて俺達が通える範囲の空間に保ってくれー!」
「あんたがいなくなったら番長の概念が壊れるー!!」
悪魔たちもキリツエルを応援する! するとその時光が集まり、人の形を取った!
「Dancing……」
「「あ、あれは!!」」
そう、悪魔たちの想いが集まり、詩蒲・リクロウ a.k.a RE:CROWが再び召喚されたのである!
リクロウはポークパイハットを投げ捨て、あの特徴的な甲高いシャウトを上げた!
「アーォッ!」
「そうか、私に力を貸してくれるのだな……うおおおお!!」
風紀番長とダンス番長の力が、いま、一つになる!
宇宙の危機にすら抗うもの、それは出会いと別れ、協力と裏切り、幾多もの危機を乗り越え心の絆を手に入れた番長の力だ。
「Savior……」
リクロウとキリツエルが光を放つ! オーロラめいた光で、トラクタービームを……いや、宇宙からの物体Dを押し返していく!
「学校がダメになるかどうかの瀬戸際なんだ、やってみますぜ!」
「たかがUFO一つ、番長力(ちから)で押し返してやる!! うおおおお!!」
争いと平和というメビウスの輪めいた輪廻を越えて、悪魔・オブリビオン・猟兵の力が一つになり、鹿という理不尽を、押し返す……!!
「……はっ!」
と、ここでリクロウ目を覚ます。よだれを拭きつつ周りを見た。
「夢か……なんか変な夢でしたね」
そう、実はこれまで繰り広げられたダンス番長の奇行は、リクロウのものではなかった。
リクロウはこの学校に転入してきた直後にどこぞの鹿と畜生にボコられ、マンゴー鹿として操られていたのである。
そしてさらにボコボコにされ、気絶していた……つまりはそういうことなのだ。
書いてて何がなんだかもうわけがわからんが、これを大成功として採用してしまう以上はそういうことになってしまうのだ! 誰かこいつらどうにかしてくれ!!
リクロウは教室にいる。では、風紀番長の隣に居る者は。
「……あ」
キリツエルは隣を見た。そこにいたのは――鹿、だった。
「あ、ああああ!! アイエエエ!! アイエエエエ!? アイエエエエエエ!!」
鹿ってなんなんだ。宇宙ってなんなんだ。
キリツエルは鹿とともにトラクタービームに吸い込まれ、そして宇宙の彼方へ消えていく。
「ああ、鹿に! 鹿に!」
熊五郎は犬の餌をかじりつつ眺めていた。こうして事件は無事解決されたのである。
何がどうなったのか書いているこちらもわかりませんが、大成功で完結する以上はそういうことになる。頼むぞデビルキングワールド、どうかこいつらの暴虐に耐えてくれ!!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
最終結果:成功
完成日:2021年10月18日
宿敵
『秩序の悪徳『キリツエル』』
を撃破!
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