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宴に水差す嵐を払え

#封神武侠界

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#封神武侠界


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 封神武侠界にある桃源郷。
「此度の戦こそ、我が武勇を示そう!」
 かつて武勲を得る事無く、無念のままに死した英傑。
 その英傑……オブリビオンは、何処かの里から盗み出した宝貝を掲げた。
 すると、オブリビオンの周囲に風が集まり、それはすぐに強風を越えて嵐となる。
 嵐と化したそれは、花咲く木々や野の獣達を巻き上げ、雷雨を呼び寄せた。

 壮絶な嵐を纏う様に立っていたオブリビオンが、突如真っ直ぐ駆け出す。
 その先には、生まれて初めて人界を見聞し、仙界に戻ったばかりの若者達。
 帰郷を知らせる便りは送ってある。
 きっと故郷の皆が、自分達の好きな物を用意して待っているだろう。
 そんな、数年ぶりの故郷に胸膨らませていた彼等に、嵐が襲い掛かる。


「封神武侠界の仙界にて、オブリビオンの出現予知がございます」
 メトゥ・ヴィルガ(優しい彷徨い砂・f33096)の話によると、桃源郷で宝貝を盗んだオブリビオンが大量殺人をする予知を見たとの事。
 そのオブリビオンは、人界見聞から帰る途中の若者達を殺害し、勢いそのまま近くの里を襲撃する。
 桃源郷はただ居るだけで霊力を高めるが、敵味方の区別無く強化していく。
 長居されると、オブリビオンは更なる脅威へと変貌し、手が付けられなくなる。

「まずは、盗まれた宝貝による嵐を抜ける必要がございましょう」
 嵐は小さな山を覆う程の規模があるらしく、暴風に巻き上げられた獣や樹木等が飛び交っている。
 また、暴風だけでなく雷雨も激しい。
「現在、嵐の中では若者達がオブリビオンに追われている様でございます」
 未熟な若者達は、突然の事に怯え、逃げ惑っている事だろう。
 簡易な結界くらいは張れるかもしれないが、長くは持たない。
「前途有望な若者達を、無事に里へ帰られるよう手助け致しましょう」


神森みくに
 お目通し下さり、ありがとうございます!
 MSの神森みくにと申します。
 今回は王道で、敵に襲われている人々を救いたい、そんな感じです。

 第1章:嵐の中心に向かいましょう。
 第2章:若者達を守りながら、ボスとの戦闘。
 第3章:若者達の故郷で宴に参加です。楽しんで行って下さい!

 仙界出身の子達は10代前半を想定、戦は遠目でしか見た事無いっていう、初々しい若者達です。
 1章の皆様全員のプレイング次第で、2章時この子達がどれ位の怪我を負っているか決まります。

 今回は断章を入れる予定はありません。
 アポカリプスヘルでの戦争真っ只中、片手間にでもお楽しみ頂けたら幸いです。
 皆様の熱いプレイング、お待ちしております!
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第1章 冒険 『仙境大嵐地帯』

POW   :    嵐に巻き込まれた凶暴な獣の襲撃から身を守りつつ、嵐の中心に向かいます

SPD   :    吹き荒れる暴風と雷雨をかわして、嵐の中心に向かいます

WIZ   :    嵐の風に逆らわず、強風の流れを見切って、嵐の中心に向かいます

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鳴上・冬季
「武勇など誇っても、殺される時は殺される。難を避ける知略を磨く方がましだと思いますね」
吐き捨てる

「庇え、黄巾力士」
黄巾力士をUCで100m級まで巨大化させ、その両手の指先を逆の手の手首に当てるようにして腹部前で緩く組ませ、その隙間に座り込む
黄巾力士を竜脈使い強化しながら風雨の中心部目指す

他の人員を見つけたら風火輪で飛び出し空中黄巾力士の手の上まで引っ張り上げる
助け上げる人員が増えたら黄巾力士の腕の組み方を変えさせる
直角に曲げた左腕に人を乗せ右腕全体でそれを庇わせる

怪我人がいたら薬品調合で傷薬作り仙丹と一緒に飲ませておく

「兄弟子は武張ったせいで殺されました。相手を出し抜く算段をまず磨くべきです」



 桃源郷へと辿り着く直前、洞穴の出口付近からでも凄まじい風音が聞こえている。
 警戒しながら自作の宝貝を準備し、鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)が洞穴を抜けた先に、あらゆる物を巻き込みながら緩く進む嵐が見えた。
 あの嵐の中心に、武勇を得る事に憑りつかれたオブリビオンと、それに追われる罪無き人々が居る。
「武勇など誇っても、殺される時は殺される。難を避ける知略を磨く方がましだと思いますね」
 冬季がそう吐き捨て、準備していた宝貝を展開した。
「庇え、黄巾力士」
 『宝貝・黄巾力士』を、【真・黄巾力士(シン・コウキンリキシ)】で100m級に巨大化させ、腹部前で両手を重ねる様に緩く組ませる。
 その腹部と手の隙間に冬季は座り込み、飛び交う障害物に耐えられる様に、龍脈使いで黄巾力士を強化して嵐の中心へと歩き出した。

 嵐を進む最中、ふと人影が暴風に巻き込まれたのが一瞬視界に入る。
 冬季はすぐ、両足に『宝貝・風火輪』を装備して飛び出した。
 障害物を避け、その人影目掛けて手を伸ばす。
 掴んだ腕は、やはり嵐に巻き込まれた人だ。
 冬季はその腕を引き寄せ、男性を抱え込みながら黄巾力士の手の中に避難させる。
「もう大丈夫ですよ、怪我はしていませんか?」
「ありがとうございます!ですが、私よりも子供達を……」
 一旦男性の話を制し、怪我の度合いを見る。
 冬季が見た所、軽い掠り傷を負っている男性に、薬品調合で傷薬を作り、常に持ち歩いている仙丹と一緒に飲ませた。
 薬の苦みに激甘の仙丹という、何とも言い難い味が味覚を刺激するが、男性はすぐに飲み込んで礼を述べる。

 嵐を進む黄巾力士の手の中で、冬季は外を警戒しながら、少々落ち着きを取り戻した男性の話を聴いた。
「子供達が、もうすぐ人界から帰るという手紙を受け取ったので、迎えに来たのですが、まさかこんな……」
 どうやら、オブリビオンに襲撃されている若者達の父親の1人らしい。
 彼自身、戦闘向きな仙術は護身程度にしか扱えないらしい。
 けれどこの嵐を見て、大した力が無くとも、子供達が心配になって嵐に飛び込んでしまったそうだ。
「その勇は大切なものですが、無策なのはいただけませんね」
 冬季の言葉に反省し、何度も頭を下げて礼を言う彼を宥めつつ、冬季は外の様子を窺う。
 龍脈を使って強化した黄巾力士に、何度も物がぶつかっているが、耐久に問題は無い様子。

 そうしていると、分厚い嵐の壁を越えたのか、突然風が和らぐ。
 嵐の中心で、オブリビオンが風に飛ばされなかった木や岩を殴り倒しながら、己の手柄を求めていた。
 男性に留まるよう指示し、冬季は黄巾力士の腕に乗って周囲を観察する。
「兄弟子は武張ったせいで殺されました。相手を出し抜く算段をまず磨くべきです」
 冬季の視界の先には、大岩等の地形を利用して隠れる若者達と、それを探し歩くオブリビオンの姿が見えていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四王天・焔(サポート)
『こんにちは、焔だよー。』
 妖狐の人形遣い×ガジェッティアの女の子です。
 普段の口調は「無邪気(自分の名前、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」、家族には「甘えん坊(自分の名前、相手の名前+ちゃん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

無邪気で感情の起伏が激しい性格の少女、
武器はからくり人形とドラゴンランスを主に使います。
植物、特に花が好きです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「わぁ、すごい風だね!」
 桃源郷に到着してすぐ、四王天・焔(妖の薔薇・f04438)の目の前に嵐が見える。
 その嵐は多くの花や木々、あらゆる物を巻き込みながら、徐々に里へ向かって進んでいるようだ。
「お花が……それに、このままじゃ被害が大きくなるよ」
 嵐の中心では、オブリビオンが仙境の若者達を襲い、自らの武勲にしようとしている。
 オブリビオンが若者達を追っている故に、緩やかな速度なのかもしれない。
 急げば、里へ被害が及ぶ前に事態の解決は可能だろう。
 だが、生身で嵐へ飛び込めば大怪我、もしくは死に至るかもしれない。
 少し考えた焔は、エプロンのポケットから符を1つ取り出した。
「符より出でて、妖の薔薇を咲かせろー!」
 妖符を発動させ、焔自身の周囲に【妖符"紫薔薇の庭園"(イノセントプリズン)】を張り巡らせる。
 幾何学模様を描きながら焔の周囲を飛ぶ様子は、まるで茨の籠。
 そして、青い小さなドラゴン『フローレ』を呼び、『フローレ』をドラゴンランスに変えて、勢い良く嵐へ飛び込んだ。

 嵐の中は様々な物が風の流れに乗っている。
 焔はまず、大きめの岩にドラゴンランスを突き立てて着陸し、そして次の物へ向けてジャンプし、少しづつ内側に進む。
 焔の背中を追う障害物は、茨の籠が防いでくれる。
 流れに逆らわない限り、焔が風の勢いに乗った障害物と衝突する事は無いだろう。
 しばらく風に流れていると、風の中心が見えて来た。
 そこには、地形や暴風に飛ばされなかった岩や木に身を隠しながら逃げ回る若者達。
 それらの物を破壊しながら、若者達を探すオブリビオンの姿。
「見えた!桃の木と人を襲ってる!」
 焔はオブリビオンの視界に入らない場所へ飛び降り、迷彩を使って身を隠しながら周囲の状況を確認し始めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユイン・ハルシュカ
やれ、力をやたら誇示する者をなんと揶揄するべきかな。
この世界ではまた別の言葉があるかもしれんが、
ともかく、奴は君子の類ではない。
……お前たちはどうだ? と仙界の者へ声をかけよう。
難を意地でも退けるか、それとも賢明に避けるか。

ああ。そうだ。広い世の中、自分より格上は幾らでもいる。
何せボクがそうだ。嗚呼、オブリビオンの方が強いとも!

……というわけでだ。共同戦線、いや取引といこう。
嵐を乗り切る力をボクがお前たちに授ける。
強靭なる悪魔の膂力、ついでに格好いい角も授けてやる。
だから、護れ。この騒ぎの元凶の元まで送り届けろ。

何、危険を冒したくない?
虎穴虎児の譬えもあるだろう。ボクがお前たちを、死なせない。



「やれ、力をやたら誇示する者をなんと揶揄するべきかな。ともかく、奴は君子の類ではない。……お前たちはどうだ?」
嵐が向かう先、そこには桃源郷に住む人々が築いた里がある。
里を訪れ、ユイン・ハルシュカ(山羊角の悪魔の四天王・f33153)はそう語った。
突然現れた、仰々しい態度の少年に、里の者達は呆気にとられる。
「広い世の中、自分より格上は幾らでもいる。嗚呼、オブリビオンの方が強いとも!」
小さいながらも、妙に迫力があるユインの言葉に里の者達は耳を傾ける。

ユインは嵐を指し、あの中に現在、里に帰れずオブリビオンに襲われている若者達が居る事を伝えた。
動揺し、惑う人々へとユインは1つ提案する。
「取引といこう。強靭なる悪魔の膂力、ついでに格好いい角も授けてやる。嵐を乗り切る力をボクがお前たちに授けよう」
マントを大きく払い、力強い眼差しで人々へ演説するユインの姿に、我が子を想う親達は戸惑いながらも、協力を受け入れた。

ユインが協力者達に向けて【デビルズ・ディール】を発動させ、彼らの頭部へ一時的に角を生やす。
その者達と共に嵐へと向かい、自分達の周りに幾重にも結界を張る。
「ボクが、お前達を、死なせない」
不安気な表情をしていた彼らへ、ユインは悠々と言葉をかけた。
ユインの言葉に、少し決意が固まったのか、ユインを中心に嵐へと歩を進める。
仙術とはいえ、猟兵ではない彼らの結界は、ユインのお陰で壊れる様子は無い。
障害物を防ぎながら、ユイン達は嵐の中心へと向かう。
ふっと、突然風が消える場所に出た。
そこは嵐の中心。
オブリビオンの怒号が、今は姿が見えなくとも、確かに聞こえた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『死者英傑』

POW   :    無尽槍兵団
レベル×1体の【精鋭僵尸槍兵】を召喚する。[精鋭僵尸槍兵]は【突】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD   :    戦場の覇者
戦場の地形や壁、元から置かれた物品や建造物を利用して戦うと、【方天画戟】の威力と攻撃回数が3倍になる。
WIZ   :    孤影再起
全身を【己を英傑たらしめる闘気】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鳴上・冬季
「死んだ英傑、とやらがどうにも嫌いですが、貴方を見て理由が分かりました」
嗤う

「一回り上の兄弟子が、師の命を果たさず死にまして。師の嘆きもさることながら、今の貴方のように妄執にかられて外道働きしていると想像できたからでしょう」

「善を以て善を為す、善を以て悪を為す、悪を以て善を為す、悪を以て悪を為す。普通の仙は善を以て善を為し、邪仙は悪を以て悪を為す。どちらにも真に属さぬのが私達妖仙です。それがただの悪に堕ちるなど…全く以て赦しがたい」

「貴様をただの血袋として封神台に送り返してやろう…叩き潰せ、黄巾力士!」
竜脈使い強化した黄巾力士を40m級まで巨大化させ飛来椅も使用し鎧無視・無差別攻撃で蹂躙させる



 鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)が、仙境の若者達を一瞥する。
 幸いな事に、彼等は多少の傷を負っているが、まだ敵から身を隠すだけの余力がありそうだ。
 彼等と英傑の姿をしたオブリビオンの間に冬季が降り立つ。
「死んだ英傑、とやらがどうにも嫌いですが、貴方を見て理由が分かりました」
 冬季が、英傑を見て嗤う。
 武勲を得たいと希う死した英傑は、眼前に立つ冬季を逸早く葬り去ろうと、大槍を構えた。
 その姿、貪欲に己の欲を求め足掻く様、他者の言葉を聞き入れようともしない様子に、冬季は更に嗤う。
「一回り上の兄弟子が、師の命を果たさず死にまして。師の嘆きもさることながら、今の貴方のように妄執にかられて外道働きしていると想像できたからでしょう」
 今の隙に、嵐の最中に冬季が保護した男が彼等を遠くまで誘導し、嵐から出る事は叶わないだろうが、なるべく遠くまで逃げる事は出来ただろう。
 冬季が『宝貝・黄巾力士』を巨大化させる。
 その大きさは、嵐の中よりも小さく40m級。
 これ以上大きくすれば、黄巾力士の攻撃に若者達や男性を巻き込みかねない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユイン・ハルシュカ
※大幅アドリブ・台詞の改変・カット可。どうぞ書きやすいように

やれ、身を苛む嵐が実際は視界を阻んでくれていたというわけか。
武を頼りにまっすぐ攻める者は苦手だが、そうも言ってられん。
仙界の者たちには自力で逃げ回り、身を護る事に専念してもらおう。
ボクができる援護は呪力の刻印から風の魔力弾を撃ち出すぐらいだ。
が、策がないわけでもない。

全身を覆う、練り上げた闘気。
高みを目指すその孤高さがお前を、英傑たらしめているのだろう?
ならボクは、それを奪う。

ごうん、と重い音を響かせ突き立つ髑髏柱。
ただ追うだけのお前の動きなど、手のひらの上さ。
全てはわが策略の内――さあ、はるか低地まで降りてきてもらおう!



「武を頼りにまっすぐ攻める者は苦手だが、そうも言ってられん。貴様達は疾く逃げよ」
 嵐を抜けてオブリビオンと対峙する直前、ここまで協力した仙界の者達に告げた。
 協力者達が、ユイン・ハルシュカ(山羊角の悪魔の四天王・f33153)から受けていた強化のUCは効果が切れている。
 ユインの言葉に、急いで軽傷を負っている若者達の元へ駆け出す協力者達。
 彼らの逃亡を邪魔させない様にユインは、自身が先祖代々受け継ぐ呪力の刻印である『四天王の証』から、風属性の魔力弾を死者英傑に向けて撃った。
 それを腕で受けた死者英傑は、ユインを睨みながら全身を闘気で覆って強化し、方天画戟を構えてユインに向けて駆け出す。
「高みを目指すその孤高さが、お前を英傑たらしめているのだろう?ならボクは、それを奪う」

 ユインの周囲に、ごうん、と音を響かせ突き立つ2つの髑髏柱が建造され、死者英傑に向けて呪詛を吐く。
「【全てはわが策略の内】――さあ、はるか低地まで降りてきてもらおう!」
 振り撒かれる呪詛は死者英傑の強化を消し、更には弱体化させた。
 それでも、勢いの衰えた死者英傑は、方天画戟をユインに向けて突き穿つ。
 だがそれは、方天画戟がユインへ届く前に、撃ち出された風の魔力弾ではじき返された。
 弱体化した状態では敵わないと判断したのか、死者英傑はユインから距離をとる。
 そして逃げた者達へターゲットを移そうとするのを、ユインが魔力弾で撃ち防ぐ。
「往生際の悪い奴め、引き時も分からないのか」
 次は直に当てると、ユインが死者英傑に向けて魔力弾を構える。
 その姿に、ようやく弱体化した死者英傑は後退して行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

火土金水・明
「やれやれ、英傑も死んでしまうとただのオブリビオンに成り果てますか。」「ここは再び骸の海へ戻ってもらいましょう。」
(若者達へ攻撃が向かいそうな時は、【武器受け】【受け流し】で【かばう】行動をとります。)
戦闘は【SPD】で攻撃です。
攻撃方法は、【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【銀色の旋風】で、『死者英傑』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。



 嵐の内側へ来た火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)が最初に見たのは、軽傷を負っている仙界の若者達を探し回るオブリビオンの姿。
 岩や木々を破壊するオブリビオンが若者達へ辿り着く目前、明が立ちはだかる。
「やれやれ、英傑も死んでしまうとただのオブリビオンに成り果てますか」
 標的を目前に邪魔が入り、憤る様に吼えた死者英傑が方天画戟を構え、明に突撃した。
 明は携えた『銀の剣』を素早く抜き、方天画戟を受け止める。
「今の内に、遠くまで逃げてください!」
 背後に隠れている若者達に向けて叫ぶ。
 それを聞いた若者達が、疲労した身体に鞭打って走り出した気配を感じ、明は方天画戟を受け流した。
 
 死者英傑が、正面から対峙する明を排除すべく再度、方天画戟による刺突を明に仕掛ける。
 正確に明を捕らえたかの様に思えた一撃は、明の残像を穿った
「残念、それは残像です。──銀の剣は敵を討つ剣なり」
 死者英傑の足元に滑り込み、【銀色の旋風(ギンイロノセンプウ)】を用いた『銀の剣』が鎧無視の貫通攻撃で突き抉り、継続ダメージを残す。
 すかさず明は、2回目の攻撃を構える。
 死者英傑がとった防御の構えをフェイントで難無くすり抜け、威力の増した一撃で傷口を大きく斬り裂いた。
 継続ダメージを負った上に重い連撃を受けた死者英傑は、若者達を追う事を辞め、地形に身を隠す様に後退して行く。
「少しでもダメージを与えて次の方に。あの英傑には、再び骸の海へ戻ってもらいましょう」
 剣を鞘に収め、帽子を被り直しながら明はオブリビオンが走り去った方角を見つめた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

サンディ・ノックス
お前が英傑というのなら
武勲を得たいというのなら
武勇を示そうというのなら
彼ら(若者達)を狙うべきじゃない
違う?

彼らは一般人、力無き者
力無き者を狙うのは英傑のすることじゃないし、武勲とも武勇とも程遠い
俺はお前が最初からそんな奴だったとは思ってない
オブリビオンという現象のせい
歪められたお前を哀れに思うよ
だから力ある者として相手してあげる
さあ、存分にお前の力を見せてご覧よ

指定UCを発動
彼にかけた言葉が傲慢だって自覚はある
だからって恥じる気はない
その傲慢ささえ力に変えて彼と戦う
飛び交う飛輪の中、彼がどう動くか楽しみとさえ思ってる
英傑と呼ばれるだけの技量を見せてよ
戦いにより受ける傷も知識を満たされた報酬だ



 桃源郷の一部に吹き荒れる嵐の中心。
 先人達が開いた道のお陰で、そのまま嵐の中へ転移したサンディ・ノックス(調和する白と黒・f03274)は、疲労困憊な若者達と彼等を護る様に囲む人々を発見する。
 更に、そこから遠くない場所から、方天画戟を携え、傷付いた死者英傑が彼等へ狙いを定めて駆けて来るのが見えた。
 その死者英傑の前に躍り出て、サンディは哀れみを含んだ声で語り掛ける。
「武勲を、武勇を示そうというのなら、力無き者を狙うべきじゃない。違う?」
 死者英傑、オブリビオンとなった彼は、生前からの願いや人格を歪められた過去の存在。
 この歪んだ英傑を哀れむサンディが、すっと構え、肉体を魔力に変換していく。
「俺はお前が最初からそんな奴だったと思っていない。だから、力ある者として相手してあげる」

 傲慢な態度のサンディに咆哮を上げた死者英傑が、10体程の僵尸槍兵を召喚する。
 槍を構え、サンディを囲む様に布陣を敷いた者共に、サンディは不敵に笑った。
「俺はこの傲慢ささえ力に変えてお前と戦う」
 悪意が篭った魔力による肉体変換、それは飛翔するチャクラムへ形作られる。
「身体も心も刻んであげる。さぁ、存分に力を見せてご覧よ」
 【伴星・傲慢な飛輪(バンセイ・プライドチャクラム)】が、サンディを囲む僵尸槍兵を次々と切り刻む。
 さらに、飛び交うチャクラムを、方天画戟で弾こうとする死者英傑の手首を切断した。
 だが死者英傑は、地に落ちかけた方天画戟を残った手で掴み取り、サンディへ突っ込む。
 それすら楽しむ様にサンディは、傷付き弱体化した蛮勇な英傑を骸の海へ送り返すべく、胴を断ち、首を断った。


 召喚された僵尸槍兵は全て消滅し、地に落ちた胴と首の後を追うように、膝を付いた死者英傑が灰となって消えていく。
 骸の海へ還り、いずれはもう一度姿を得るだろうが、それを倒すのが猟兵の役目。
 猟兵達に深々と礼をする人々と若者達。
 サンディは、若者達の帰還祝いと併せて、感謝の宴をしたいと述べる彼等を里まで護衛して行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『好吃!満漢全席!』

POW   :    胃袋満足!メイン料理をがっつり食べる!

SPD   :    健康快適!スープやお粥や薬膳等、体に優しいものを頂く!

WIZ   :    甘味正義!甘いデザート系を攻める!

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達がオブリビオンを撃退し、軽傷の若者達や猟兵達に救助された、あるいは協力した人々と共に里へ辿り着く。
 里で心配しながら待っていた皆は大いに喜び、猟兵達を称賛と感謝で厚く迎えてくれた。

 若者達の帰還祝いの宴を元々用意していたのだが、それに加えて猟兵達への感謝も併せてやりたいとの事。
 様々な料理が大きなテーブルに沢山並び、華やかな宴の準備が整っている。
 それと、果実水(ジュース)や酒も沢山用意してあるらしい。

 桃源郷に吹く穏やかな風と美しい桃の花々、優しく賑やかな宴の音楽。
「心ゆくまで、宴を楽しみましょう」
 メトゥが、桃の木の下に置かれた長椅子に座り、果実水を飲みながら笑った。

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 皆様、お疲れ様です!
 第3章の宴、ガッツリ料理を食べるも良し、優しい薬膳料理、甘いお菓子などなど……いっそ全部食べるも自由です。
 里の方々が奏でる笛や二胡、琴を聴いたり混ざったり……。
 (メトゥに絡んだりも自由にどうぞ)

 9月30日まで御参加受付けてます。
 思うまま楽しんで下さい!
(少しだけ補足)
 オブリビオンが盗んだ宝貝も、無事に里へ一緒に戻って来ました。
 宴の前に、再度結界を施し、場所を変えて安置してあるそうです。
 また、若者達の怪我も里に居る治癒術が得意な仙人が治してくれて、元気良く宴の席に居ます。
鳴上・冬季
ひたすら甘い物だけ食べ続け
甘い物は全制覇する
「不老不死の仙にとって、食事はただの嗜好品ですから。大体普段から丹砂を入れた金丹を食べるのに、食事で栄養を摂る意味がありません」

「私は自作の仙丹に丹砂は使いませんよ。気軽に人に分けられなくなりますから」

「ここまでもてなしていただいて、普段ならお返しに仙桃や仙丹をお渡しするのですが。ここは仙界、全くお礼になりません。いやぁ困った」

「戦闘は依頼されたものですからお気になさらず。寧ろ等価交換を考えればこちらが貰いすぎです…そうですね」

UCで宝石でできた花籠作り渡す
「数日しか保たない簡易宝貝ですが、夜の明かりにもなります。会場の飾りにどうぞ」



 無事にオブリビオンを退け、巻き込まれた人と若者達を救った鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)。
 里の人々や猟兵達が賑やかに宴を楽しむ中、冬季は甘味の置かれた机の前に居た。
「不老不死の仙にとって、食事はただの嗜好品ですから。大体普段から丹砂を入れた金丹を食べるのに、食事で栄養を摂る意味がありません」
 仙である冬季が饅頭を頬張りながら、そう語った。

 仙人達は普段、丹砂を入れて作られた金丹を食している。
 それでも、人界に居た頃が懐かしい、たまには好物をなど、人界に食材を買いに行ってまで食べたくなる者は居るそうだ。
 そういった理由でこの里では、仙界出身の人も料理を口にした事があるとの事。
「人界出身の私などは、仙に成る意志が無い者に丹砂がもてなしにはならないと知っています」
 冬季がオブリビオンの起こした嵐の中で救出した男性が、苦笑しながらそう話した。
 だから、こうして仙人以外の者が訪ねて来た時用の料理を、多くの者が作れると。
「えぇ、私は自作の仙丹に丹砂は使いませんよ。気軽に人に分けられなくなりますから」
 冬季自身、おやつ扱いしている仙丹(激甘)をよく他者に渡している。

 談話しながら切り分けた月餅を食べ、冬季は少し悩む。
「ここまでもてなしていただいて、普段ならお返しに仙桃や仙丹をお渡しするのですが。ここは仙界、全くお礼になりません。いやぁ困った」
 少し笑いながら話す冬季に、オブリビオンの襲撃から救出した若者達の1人、この男性の息子が嬉しそうに話し掛ける。
「あの恐ろしい者と戦って、父や僕達を助けてくれたんです!お礼なんて要りませんよ」
 少年が運んで来た大皿に乗っている麻花を取りながら冬季は考える。
「戦闘は依頼されたものですからお気になさらず。寧ろ等価交換を考えればこちらが貰いすぎです……そうですね」
 何か思い付いたらしい冬季が、口に入れた物を飲み込み、集中する。
 【簡易宝貝の創造(カンイパオペイノソウゾウ】を発動し、想像力と仙術のみで、宝石で出来た花籠を作り、手渡した。
「数日しか保たない簡易宝貝ですが、夜の明かりにもなります。会場の飾りにどうぞ」
 美しく淡い光を放つ花籠に見惚れながら、少年は喜んで受取り、宝石製の花籠を宴の中心にある大きな机へ飾りに行った。
 素材も無く、あっという間に物を創造した冬季に感嘆しながら、男性が感謝を述べる。
 それを笑顔で受け流し、蜜漬けの棗を口に放り込む。
 甘味を全制覇した冬季は、満足げに再度、甘味に手を伸ばした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シキア・ジェンダート(サポート)
口調 (俺、キミ、だ、だね、だろう、だよね?)
敵には(俺、お前、だね、だよ、~かい?)

踊りと歌が大好きな快楽主義者。平和がどう、とかいうよりも自分が楽しいかそうでないか。異世界交流は楽しい。そしてそんな楽しさを邪魔するオブリビオンは気に入らない。
「俺が楽しければそれでいいんだよ、だから邪魔」
「あーあー美しくないなぁ。せめてキレイに死んでくれない?」

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 賑やかな宴の席。
 シキア・ジェンダート(翠銀の魔踊・f31492)にとって異世界である、封神武侠界の桃源郷での宴はまさに異世界交流だ。
 蜜漬けの果実、温かな薬膳粥、見目も良い食事を少しずつ摘み、桃源郷の美しさを楽しむ。
 仙人達が過ごす桃源郷は穏やかで、宴の中心で奏でられている音楽も優しい。
 その音に合わせて花弁の様に舞う人々を見て、シキアは近くの者に声を掛けた。
「ねぇ、俺も混ざって良いよね?」
「勿論ですよ、みんな自由に踊っております」
 決まった振付けも無く、各々が好きに踊っているらしい。
 それを聞き、喜んでシキアが輪の中に入って行く。

 夕暮れの桃源郷は幻想的で、その中で歌い踊るのは非常に美しくて楽しい。
 ふとシキアが、一曲が終わり、次の曲を準備する間に舞台を飾りたいと思い付いた。
「こうすれば、もっとキレイだよね?」
 【スチームエンジン】を起動し、銀の靴型装備から蒸気を吹き出す。
 足元にもくもくと広がる温かい蒸気は、まるで雲の様。
 周りの人々がそれに驚きながらも、雲海に立っている様だとはしゃぎ、跳ね回った。
 音楽が始まり、シキア達が雲海の中で笑いながら踊る。
 合間にみんなで食事を挟みながら、シキアは一時の安らぎを大いに楽しんだ。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年10月01日


挿絵イラスト