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メダルと猟兵と必殺?コンボ ~ エンドバンク襲撃作戦!

#キマイラフューチャー #猟書家の侵攻 #猟書家 #集円竜エンドラゴン #バトルゲーマー #6月25日8:30に完結予定(猟書家の侵攻対策です)

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#バトルゲーマー
#6月25日8:30に完結予定(猟書家の侵攻対策です)


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 キマフュー某所に新しく出来たゲーセン。メダルゲームに特化したそこはいつの間にやらバトルゲーマーたちの間で噂になっていた。
 一度行ったら戻ってこれない、と。

 それは攻略などのやりがいや楽しさによるものだろう。そう考えたひとりのバトルゲーマーは、しかし今、地面に跪いている。
「そんな……そんな……!」
 相手の紫のメダル3枚コンボに対して、唯一対抗できる赤のメダル3枚コンボ。それを揃えたはずなのに……コンボが決まらなかった。
「なんで、なんでコンボが揃わないんだ?」
 あまりにもメダルゲームに没入していたためか、彼は気付いていない。このコンボが絶対に成立しないように仕込まれていることに。
「どれだけ嘆いてもキミの負けだ」
「諦めるんだ、高虎・抜太」
「連行するぞ」
「やめろ! 俺はまだ、戦える! 戦えるんだ!」
 そういう高虎・抜太を強制連行するマニーギャザラーズ。
 彼はこの後、悪の組織『エンドバンク』の兵士に改造されてしまうのである。


「皆さん、お集まりいただき、感謝ですわ」
 グリモアベースにて、深護・刹那(花誘う蝶・f03199)は集まってくれた猟兵たちに一礼する。
「今回、予知に引っかかったのはキマイラフューチャーの悪の組織『エンドバンク』の暗躍ですわ」
 『エンドバンク』とは悪の組織連合のひとつ。これがキマイラフューチャーの某所にメダルゲームのみを集めたゲームセンターを設立したのだ。
「狙いはバトルゲーマー。このゲームセンターにバトルゲーマーの皆さんを誘い込み、その上で借メダル地獄に陥れようとしているのです」

 具体的に申しますと。
 このゲームセンターにあるメダルゲームは、バトルゲーマーの欲望――すなわちゲームをしたい欲を刺激しまくる仕組みになっている。その結果、バトルゲーマーたちはメダルゲームに没頭してしまい、このゲーセンから抜けられなくなる。
「メダルゲームですので、メダルがないとゲームできないのですが……」
 なんと、その内、メダルを前借りしてまでゲームに挑むようになってしまう。
「そこで悪辣なのが、一発逆転を狙ったメダルゲームの紹介……」
 その名も『運命のメダルゲーム』。
 スロットの感覚でボタンをポチ、3枚のメダルでコンボを揃えていくメダルゲームだ。メダルの色が七色あって、その色や3枚のメダルの組み合わせによって点数が異なる。
「コンボを揃えてその点数の合計で、NPCに勝つ対戦型メダルゲームなのです……が」
 ここにトラップ……というのも悪質なインチキが隠されている。
 何故か。
「NPC側は、最後に必ず『紫のメダル3枚』コンボを繰り出してきます」
 紫のメダル3枚コンボはNPC側で最強と謳われるコンボ。その点数が高すぎて、出た時点で勝利が決まると言われるほどだ。これに勝つにはこちら側の最強コンボ『赤のメダル3枚』コンボを出して、相殺するしかない。
「ところが、こちらのコンボは絶対に成立しないのですわ」
 なんと、メダルをよく見ると赤のメダルの1枚が割れているのだ。そのため、赤のメダルが3枚揃ってもコンボとして認識されない。こちらの勝ち目は最初から潰されている。
 そして負けてしまったバトルゲーマーたちはそのまま連行されて、怪人に改造され、エンドバンクの戦力となる。
「つまり、エンドバンクは貸しメダルで住民たちをがんじがらめにし、世界を征服しようと企んでいるのです!」
 これを阻止するのが、今回の作戦である。

「今からキマフューに行けば、高虎さんが連行されるそのタイミングで突入できますわ」
 そしてそのまま介入すれば、猟兵に気付いたメダルゲーム怪人が勝負を仕掛けてる。
「その勝負には、地面から迫り上がってくる特別製の運命のメダルゲームが使われますわ」
 この特別製の運命のメダルゲームでは、コンボが揃えば敵にダイレクトアタックが出来る。これによってメダルゲーム怪人を倒すのだ。
 だが、油断してはいけない。相手は追い込まれれば、インチキによって紫のメダル3枚コンボを仕掛けてくる。
「ですが、仕掛けてくるのは分かっているのです。手の打ちようはありますわ」
 例えば、相殺する。どうにか赤のメダルを修復して赤のメダル3枚コンボを成立させる、もしくは筐体に改装を施して、こちら側では本来あり得ない紫のメダル3枚コンボを繰り出すのだ。
「あるいは。そのコンボに到達する前に倒すとか」
 本質はバトル。つまり、最強のコンボが出る前に、ありとあらゆる手段(インチキ含む)でコンボを成立させ、叩きのめせばいい。
「怪人たちを掃討すれば、幹部の『集円竜エンドラゴン』が出てくるはずですわ」
 エンドラゴンを倒せば、エンドバンクは崩壊する。ここまでが今回の任務である。

「ちょっと変わった依頼ですが、皆さんなら大丈夫。よろしくお願いしますわね」
 そう言って刹那は猟兵たちをキマイラフューチャーに送り出すのであった。


るちる
 まいどお世話になってます、るちるです。
 キマフューに迫るメダルゲームの脅威! えっ、メダルが違う? ハハハまさかそんな。
 的なノリでお届けします。ネタがわかる人もわからない人もお気軽にどうぞー。

●全体
 2章構成の猟書家シナリオです。
 リプレイについては基本的にはコミカル、ネタ寄りギャグ寄りかなと。勢いと雰囲気に乗ることが大事です。明日のパンツはとりあえず置いておけ。
 禁止行為は施設および筐体の破壊。改造や仕込みのために一度バラすのは含まれません。

 以下のプレイングボーナスがあります。活用してください。
『プレイングボーナス』(全章共通)
 (1)バトルゲーマーに応援される(そこそこ戦えます)
 (2)敵のインチキを破り、メダルを奪う。
 (3)メダルのコンボで戦う(組み合わせと効果は自由に設定してください)

●1章
 集団戦『マニーギャザラーズ』運命のメダルゲームで戦います。
 マニーギャザラーズはメダルゲーム怪人化しており、大量のメダルを貼り付け強化されたような外見となっています。攻撃するとメダルがジャラジャラこぼれます。このメダルも戦闘での強化に使えるので拾っちゃいましょう。

●2章
 ボス戦『集円竜エンドラゴン』との戦いです。
 ゲーセンの地下、『大量のメダルが溢れる異空間』まで乗り込んで、バトルです。ここでも運命のメダルゲームが使えますので、1章で拾ったメダルで仕掛けましょう。

●運命のメダルゲーム
 スロットタイプの筐体。3つのリールに七色のメダルと3枚の色なしメダルが設置されており、3枚でコンボを決めます。色なしが入ってくるとコンボ不成立。赤と紫のどっちが最強か論争は戦争が起きるのでやめてください。
 本来は運だけで勝負するゲームですが、猟書家に魔改造されているせいか、気合いとか威圧とか念力とかで干渉可能。斜め45度から叩くと良いコンボが出やすいとのことです。


 プレの受付開始はシナリオ公開されたら。1章については改めて状況の説明を行う文章は追加ありません。
 2章は開始時に状況説明を行います。

 それでは皆さんの参加をお待ちしておりまーす。
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第1章 集団戦 『マニーギャザラーズ』

POW   :    金庫怪人・ウェポン
【金庫兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    おサイフ怪人・ジェノサイド
【おサイフ攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    ジュエリー怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【ジュエリー】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エルヴィン・シュミット
ふむ…賭け事は好きだがこういうスロットマシンは好きではないんだがな。
…イカサマがやりにくいからな。

まあ、こういう時は…力づくで頂いていくに限る!
UCを発動し、幻影に好き勝手やらせて気をそらしている内に【目立たない】と【迷彩】で敵の注意を引かないように注意しながら【DIRTY ARMS】で機械からメダルを【略奪】でバリバリ奪ってしまおう。
ついでに【鍵開け】でマシンをこじ開けられないかも試してやる。
…大丈夫、【破壊工作】で中身のリールやら配線やらを適当に弄ったらちゃんと元通りにしておくから。マジでさ。

『…で、コレってメダルが揃ったら歌ったりとかしねえの?しない?』




「やめろ! 俺はまだ、戦える! 戦えるんだ!」
 叫ぶ高虎・抜太を両脇から抱える金庫怪人とジュエリー怪人。
「種がなくなったら、ゲーセンでは終わりなんだ」
 そして事実を突きつけるおサイフ怪人。3人そろって『マニーギャザラーズ』である。彼らはメダル強化(全身にメダルが貼り付いてパワーアップ!)されているため、一般人では手も足も出ない。
 そんな絶望の前にエルヴィン・シュミット(竜の聖騎士・f25530)が立ち塞がる。
「面倒だが……見過ごすわけにもいかなそうだ」
 エルヴィンがそう告げれば。
「猟兵」
「猟兵だな」
「猟兵ですな」
 そう言って指をパチンと鳴らすマニーギャザラーズ。すると、両者の間に『運命のメダルゲーム』の筐体がせり上がってくる!
「ふむ……賭け事は好きだがこういうスロットマシンは好きではないんだがな」
 目の前の筐体を触りつつ、面倒くさがりのドラゴニアンの聖騎士は嘆息ひとつ。じーっと見つめて、ぽそっと呟く。
「……イカサマがやりにくいからな」
「なんて?」
 おサイフ怪人がツッコんだが、素知らぬ顔をするエルヴィンでした。


 そんなわけで、ゲームスタート!
「揃った!」
 これもインチキゆえか。速攻でコンボするマニーギャザラーズ。
 3枚色違いの基本コンボだ。そんなに威力が高いヤツではない。しかし技を繰り出すことは出来る。
 おサイフ怪人が頭のおサイフのがま口を開いて、大量のメダル(ゲームには使えない)を降らせながら突撃してくる。
「おっと」
 単調なので、回避は簡単だ。ひょいっと攻撃を回避しながらゲームを続けるエルヴィン。
 しかし、である。
「コンボを! コンボを続けてくれ! その間、私は狂戦士の魂のごとく、暴れ続けることができる!」
「「サー!」」
 叫ぶおサイフ怪人に、了解を返す残り二人。そう、攻撃とゲーム担当が分かれていた。ずるくない、それ?
 そんな感じで、超高速連続のジェノサイド攻撃を繰り出してくるおサイフ怪人。
 だが、エルヴィンは慌てない。ギャンブルに焦りは禁物、落ち着きこそが正義。勝機は……ここ!
「まあ、こういう時は……力づくで頂いていくに限る!」
 いや、待って。ただの豪快だった。
「さあ、ゲームの始まりだ!」
 と【PARTY TIME】を発動すれば、97人のエルヴィンの幻影が現れて、マニーギャザラーズとの間に立つ。
「的が増えただけよ!」
 しかし、おサイフ怪人はコンボを続けて、相も変わらず突撃してくる。いかに人数がいようとも、その攻撃の激しさに少しずつ幻影がやられていくのだが、幻影たちはおサイフ怪人の注意を引くべく、広範囲に広がって好き勝手しはじめる。
「逃がさぬ!」
 それを追いかけるおサイフ怪人。
(頼むぜ)
 その間に、エルヴィンは素早く早着替えで迷彩を施し、目立たない状態になったエルヴィンはマニーギャザラーズの死角、筐体の影に身を潜める。
 そして取り出したのは『DIRTY ARMS』。何かで赤黒く汚れたバールはこういう時に最適だぜ! とバリバリっと筐体を解体しかかる。いや、聖騎士がそんなの持ってていいのか? ま、いっか。
 狙いはメダル(投入する方ね)の略奪。そのついでにマシンの中心、すなわち基盤部分のロックも鍵開けでこじ開ける。
 ばきっ、とか、べきっ、とかいってるのは秘密である。
(……大丈夫、適当に弄ったらちゃんと元通りにしておくから。マジでさ)
 中身が破壊工作されていても、見た目直っていたらたぶん大丈夫、めいびー。
 そんなわけで、おサイフ怪人のターン(幻影に攻撃を仕掛けたので倒し終わるまでは向こうのターン)の間に、中身のリールやら配線やらを弄り倒すエルヴィン。

 そして、全ての幻影が倒された。
「ふっ、次は貴様だ……ナンデ?」
 コンボが途切れたので攻撃中断したおサイフ怪人がエルヴィンをびしっと指さして、エルヴィンの側にあった大量のメダルを見て固まった。たぶんマニーギャザラーズの全身からメダル引っぺがして積み重ねた量の3倍くらいある。
 メダルの量は攻撃力には関係ない。しかし、数は暴力である。種銭はあればあるほどいいのだ!
「悪いな。ここからは怒涛のコンボだぜ」
 そういってメダルを投入していくエルヴィン。マニーギャザラーズの数倍の勢いでゲーム進行しつつ。
「コンボだ!」
 すっごい勢いでコンボを重ねていく。さっき弄っていたのはここの配線だったかー。
「ま、まて。まだメダル投入している途中……」
「待てって言われて待つギャンブルがあるわけないだろ!」
 そんなわけでメダルの暴力炸裂。エルヴィンに薙ぎ倒されていくマニーギャザラーズでした。

「……で、コレってメダルが揃ったら歌ったりとかしねえの? しない?」
「別料金というか色々申請が発生するかもだが、欲しいのか? いる?」
「やっぱり?」
 意味深(?)な会話はやめようね?

大成功 🔵​🔵​🔵​

シン・クレスケンス(サポート)
「大抵のことはこなせますので、何でもお申し付けください」
◆人物像
・落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。
・窮地でも動じず冷静に戦況を判断し切り抜ける。
◆猟兵になる以前の経歴から調査、情報操作、諜報が得意。
◆戦闘
【破魔】の魔力を込めた銀の銃弾等の詠唱銃による攻撃や、魔術による攻撃を得意としている。
◆UDC『ツキ』
シンに取り憑いているUDC。闇色の狼の姿をしている。
こちらも追跡が得意(魔力を嗅ぎ分けている)で、戦闘は牙や爪で攻撃。
◆口調
・シン
僕/相手はさん付け(使役は呼び捨て)
~です、~ます、~ですか?等丁寧で穏やかな話し方。
・ツキ
俺/お前、呼び捨て。
~だぜ、~だろ、~じゃないか?等男性的な話し方。




 猟兵が突入したことで、悪の組織『エンドバンク』の徴兵(?)施設であるメダルゲームセンターは騒然となっていた。奥から湧くだけ湧いてくる『マニーギャザラーズ』。それに応じて地面からタケノコかっていうくらいせり上がってくる『運命のメダルゲーム』の筐体。
「…………」
 そんな中でシン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)は黙したまま思考を巡らせていた。脳裏をよぎるのはこのゲーセンに転送される前のグリモア猟兵とのやりとりだ。

「大抵のことはこなせますので、何でもお申し付けください」

 確かにそう言った。事実、大抵のことはこなせる実力もあると自負している。
 だが待ってほしい。かといってだ。
「じゃ、ゲーセンでインチキして勝ってきてくださいー」
 と、ゲーセンに放り込むグリモア猟兵がどこにいるというのか。『大抵のこと』に犯罪とかルール違反とかを入れるな、という話である。
 だが、予知に関係したグリモアで転送された以上、帰還もまた同じグリモアでなければ成されない。シンとしては不本意であろうともこの場をしのぐしかないのである。
「仕方ない。状況は把握した」
 と独り言を呟きながら、しかし視線は周囲をしっかり見据えている。窮地でも動じず冷静に状況を判断して切り抜けるのが彼の持ち味だ。
「黙っていても、敵には変わりないのだ」
「メダルの重さに潰えよ」
「猟兵よ」
 そしてマニーギャザラーズもまたシンを戦う相手として認めたようだ。
「ツキ、いけますか?」
「当たり前だ」
 美しい白銀の銃身を持つ自動詠唱銃『judicium』を構えるシンが問いかけるのは、いつの間にか傍らに在る闇色の狼『ツキ』。シンに取り憑いているUDCである。
 戦闘態勢を整えた両陣営は、運命のメダルゲームにメダルを投入していくのであった!

 最初数回は両者とも外れが続く。そう簡単にコンボしないということだろうか。
 だが相手はインチキしている。
「コンボだ!」
 3枚色違いの基本コンボ。言うほど高い攻撃力があるわけではないが、コンボはコンボ。その力を受けたおサイフ怪人ががま口を開いてメダル放出&投擲による攻撃を仕掛けてくる。
「ツキ……!」
「この程度なら当たりもせん」
 シンの前に立つツキに対してメダルが大量に振ってくるが、軌道が単純なのでツキは素早く移動してそれらを回避していく。
 だが相手側にコンボが続く。徐々に放出されるメダルの量が増えて。
「ちっ……」
 ツキが舌打ち。少しずつ回避できる隙間が少なくなっているのだ。
 しかし、シンもこの状況に指をかんで、コンボを待っていたわけではない。
(……よし)
 筐体に触れる手から密かに走らせていたのはハッキング。
 この手の操作はシンにとってお手の物。ましてやセキュリティなど無いに等しいゲーセンの筐体に直接触れてハッキングを仕掛けているのだ。その精度たるや。
 そしてシンが筐体の制御を完全に把握する。
「はっはっは! はーっはっは! 猟兵よこのまま潰れて……」
「いえ、こちらからも。ツキ、仕掛けますよ」
 おサイフ怪人のセリフを遮って、シンがコンボを決める。いきなり青のメダル3枚の強烈なコンボ。その力を受けてツキがユーベルコードを解放する!
「さぁ、狩りを始めようか……」
「狙いは……そこです!」
 合図とともにシンの詠唱銃がおサイフ怪人を撃ち抜く。そこへ間髪を入れずにツキが【猟犬の嗅覚】を全開にして、その牙で怪人の身を食いちぎる!
「ぐわっ……!」
「お前の匂いや音は記憶したぜ」
 その言葉通り、ツキはおサイフ怪人を記憶した。これによって次の攻撃はその命中力と威力が大幅に上がる。それに周りのマニーギャザラーズも巻き込んでいけば。
「これもついでです……!」
 そこにシンが追加の緑のメダル3枚コンボ。そのコンボの支援を受けたツキがマニーギャザラーズ陣営に突撃! 縦横無尽に駆け巡り、その牙と爪でことごとくを屠っていく。
「おのれ、猟兵。ならばこちらも……!」
「そうはさせるか!」
 紫のメダル3枚コンボをインチキで決めようとしたマニーギャザラーズを制するように、ツキが飛び掛かり。
「状況の把握とコンビネーションが甘いですね」
 戦況を冷静に見極めていたシンの銃撃によって、マニーギャザラーズはトドメをさされていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

菫宮・奏莉
なんでわたし来ちゃったんでしょう?

基本運のメダルゲームでわたしとか、
いろいろ間違えましたですね(汗)

でもこういう窮地を乗り越えるのも勇者の試練です!
がんばれるだけ、がんばりますですよ!

それでは……。
「『マニーギャザラーズ』さん、よろしくなのです!」
がっちり握手して、対戦なのですよ。
そのときこっそり【Devil's luck Sharing】使っちゃいます。

ふっふっふ、どうですか!
わたしはもちろん揃いませんですが、むこうも揃わないのですよ!

って、あ、あれ!?
紫3枚は揃っちゃうのです!?

わたしの悪運もここまで……とショックによろけたら、
すべって筐体に頭をごん!

あ、赤のメダルが2枚、割れたのです!




 周囲がメダルゲームの、ちゃりんちゃりんとメダル投入する音で狂喜乱舞している。そんな中、メダル怪人化した『マニーギャザラーズ』たちが猟兵たちと激突すべく、乱舞している。
「ん、むぅ~……」
 そんな中、菫宮・奏莉(血まみれもふりすと ときどき勇者・f32133)は眉間にしわを寄せて、頭に両手を添えてぐりぐりしていた。こう、猫が不機嫌な時の表情によく似ている。
(なんでわたし来ちゃったんでしょう?)
 なんででしょうね?
 奏莉さん、天性の不幸呼び寄せ体質のドジッ子なのである。つまり、だ。
(基本運のメダルゲームでわたしとか、いろいろ間違えましたですね)
 これは困った。思わず汗をかいてしまうほどに困ってしまった。
「でもこういう窮地を乗り越えるのも勇者の試練です!」
 気を取り直して、ぐっと拳を握る勇者奏莉ちゃん。
「がんばれるだけ、がんばりますですよ!」
 そんな奏莉の前に、マニーギャザラーズがずらーっと並ぶ。
「猟兵よ」
「我らの敵よ」
「ちまいな」
「ちまいのは気にしているので、言わないで欲しいのです!?」
 まさかの精神攻撃に、奏莉さんツッコむ。
 それではもう一度、気を取り直して。
「『マニーギャザラーズ』さん、よろしくなのです!」
 がっちり握手して、対戦スタートなのです。

 ゲームスタート、との合図が入って、奏莉とマニーギャザラーズが同時にメダルを投入。運命のメダルゲームを回転させていく!
 しかし、全然揃わない。まったく揃わない。おかしなくらい揃わない。
「あっるぇぇぇ?」
 マニーギャザラーズ、必殺の斜め45度からの殴打連打。これでコンボが出ないわけがない。
「出ない……だと……」
「バカな……200回連続コンボ無しとかゲーセン新記録だぞ……」
 顔を見合わせるマニーギャザラーズたち。
 しかし。
「ふっふっふ、どうですか!」
 ここでドヤ顔の奏莉さんである。
 実はさっき握手した時に、こっそり【Devil's luck Sharing】を使っていたのです。極まった悪運というか不運というか、そういう感じのものをお裾分けしているのでマニーギャザラーズに不幸の連鎖が発生しているのだ! 具体的にはコンボ不成立。
「バカな……」
 そろそろ自信が無くなってきて精神的なダメージを受けているマニーギャザラーズ。不幸の連鎖から発生した災禍と言えなくはない。
 ただこの作戦には弱点がある。
「わたしはもちろん揃いませんですが!」
 奏莉も揃わないのだね、コンボ。
 つまり、千日手っていうやつで、全然勝負がつかない。もうこうなってくると飽きてくる。
「仕方あるまい」
「ここは必殺」
「とう」
 マニーギャザラーズがお互い頷きあって、筐体をポチっ。
「って、あ、あれ!? 紫3枚は揃っちゃうのです!?」
「フハハハハハ!」
 マニーギャザラーズのインチキによって紫のメダル3枚コンボが炸裂。ジュエリー怪人が奏莉の不幸のお裾分けを数百倍にして弾き返してくる! まさかの悪運返しである!
 その悪運アタックの壮絶さと言ったら。周辺のあらゆる筐体が全て奏莉に向かって転がってきたのだ!
「わたしの悪運もここまで……」
 あまりのショックに奏莉がよろける……。天性の不幸呼び寄せ体質のドジッ子勇者、ここに倒れる……って。
「あっ」
 つるっ、ごん!
 本当に滑って倒れるところが奏莉クオリティ。その先にあったのは運命のメダルゲームの筐体だ! しかも赤のメダル3枚コンボ……がインチキによって不成立(1枚割れているから)しているそのタイミングだ!
「あ、赤のメダルが2枚、割れたのです!」
 災い転じて福となす。強すぎる悪運は強烈な幸運を導くのである。
 そんなわけで、紫のメダル3枚コンボを赤のメダル3枚コンボで相殺する奏莉! 具体的には筐体が目の前で止まりました。
「えいっ」
 すかさず、怪力で筐体をマニーギャザラーズ向けて全力投擲する奏莉ちゃん。
 どすんっ、ごろごろごろごろー。
「「「ぎゃー!!!!」」」
 転がる筐体から逃げようとすると【Devil's luck Sharing】が発動するらしい。すっ転んで下敷きになって潰されていくマニーギャザラーズたちでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
きらきらっと羽から鱗粉を筐体にまき散らしながらゲームを進めていくよ♪
バトルゲーマーさん達に手を振って応援してもらいながらメダルゲームを進めていくぞ☆
順調にコンボを決めてマニーギャザラーズのメダルを削っていって、ようし、あと少し!

最後は赤・黄・緑と揃えて信号機コンボだ♪タイミングよく斜め45度からチョップを加えて狙ったコンボを出すよ!
信号機が揃ったらもう1回転!揃った信号機の色を相手に押し付けれるよ♪
赤が揃えばトマレで相手のターンはなくなって、しかも赤3つコンボも直撃してKOだ☆

割れてた赤メダルは【小さな妖精の輪舞】でこっそり治しておいたからコンボ成立だよ♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎




 猟兵がいい感じに乱入したおかげで、悪の組織『エンドバンク』の前線基地たるメダルゲームセンターは大混乱である。その大混乱の中にあって、勝利を収めるべく、メダル怪人化した『マニーギャザラーズ』は『運命のメダルゲーム』の筐体を床から生やしている。
 というか、筐体多すぎない? 雨後のタケノコかっていうくらい出てない?

 そんな中をティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)はその小さな体躯を利用して、ぱたぱたと飛び回っていた。偵察である。
「うん、これなら大丈夫そうかな!」
 敵の様子を探るという意味の偵察でもあるけれども、妖精のティエルでも楽しめるかどうかというのもすっごく大事なので、それを探るための偵察でもあったのだ。
 そんなわけでマニーギャザラーズの前に、ぱたぱたと舞い降りるティエル。
「猟兵か」
「猟兵だな」
「今日の猟兵、小さいの多くない?」
「えっ」
 まったく関係ない感想を聞かされて思わず声をあげるティエル。
 まぁでも全然関係ない感想なので。
 とりあえずスルーして、ゲームスタートである。

「いっくよー♪」
 ティエルが掛け声とともに、ゲーム用メダルを抱える。ティエルの大きさからすると顔くらいの大きさがあるんですねこれが。そんなメダルをちゃりんと投入する勢いで空に舞い上がって、きらきらっと羽から鱗粉を筐体にまき散らすティエル。
「みんなー、応援してねー☆」
 周囲から猟兵vsマニーギャザラーズの対戦を観戦していたバトルゲーマーたちに手を振れば、ティエルの見た目と元気にバトルゲーマーから声援があがる。
「よーし、いくぞー♪」
 まずは、ぽちぽちぽちっと普通に仕掛ければ、基本コンボが炸裂。
「いっけー!」
「「「うわーっ?!」」」
 とマニーギャザラーズにダメージを与えれば、再びバトルゲーマーたちから歓声があがる。
 こういう時に大事なのはリズムというか雰囲気というか。イイ感じの流れがティエルに流れ込む。その流れに乗って順調にコンボを重ねていくティエルに、マニーギャザラーズが圧倒的劣勢。
「ようし、あと少し!」
 マニーギャザラーズの手元にあるメダル数を見て、ティエルが決めにかかる!
 タイミングよく斜め45度からチョップを加えて、狙うコンボはただひとつ!
「最後は赤・黄・緑の信号機コンボだ♪」
 通称、スーパー3色コンボである。とっても強い。
「「「ぐわーっ!?」」」
 その勢いに吹っ飛ばされるマニーギャザラーズ。だがここで終わらないのが信号機コンボ。
「信号機が揃ったらもう1回転!」
 ティエルの言う通り、もう一回信号機が揃う。すると、その信号機の色に応じた色がでっかくなって顕現。
「えーい♪」
 揃った信号機の色を敵に押し付けるティエル。

 ここまでくればもはやティエルの勝利は確実……ではない。
「おのれ」
「ならば」
「ゆくぞ」
 マニーギャザラーズ必殺のインチキ紫のメダル3枚コンボである。
「「「ふははは、死ね猟兵!」」」
 これで一発逆転……と思いきや。
「やだよー☆」
「「「あっるぇぇぇぇ?!」」」
 ティエルの手元、というか筐体で赤のメダル3枚コンボが揃っていた。
(割れてた赤メダルは【小さな妖精の輪舞】でこっそり治しておいたからコンボ成立だよ♪)
 最初に振りまいたティエルの鱗粉は妖精の粉。あらゆるものを癒す力を持つ。それによって赤メダルは復活したのだ!
「赤3つは、ト・マ・レ♪」
 とティエルが告げれば追加効果発動! マニーギャザラーズのターンが消滅して、紫のメダル3枚コンボがかき消される。
「しかも直撃だぞ☆」
 そのまま赤メダル3枚コンボもマニーギャザラーズに直撃して。
 バトルゲーマーたちの大歓声が響く中、ティエルが圧勝したのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

中村・裕美
「……メダルゲームは……ジャックポットとかが好きなんだけど……まあいいわ」
怪人に話しかけられても、コミュ障なので「……始めましょ」と、さっさとゲーム開始

基本はスロットの動きを【見切り】、【早業】でタイミングよく押してゆくが、それで無理そうなら電脳魔術で筐体を【ハッキング】してコンボを引き寄せる

紫のコンボ対策には、赤のメダルをUCで修復することを試みる
ジュエリーに相殺されないよう、敵の攻撃にランスで武器受けしたりメダル拾ったりの立ち回りの間にこっそりと
「……他に直せそうなデータは……と」
可能なら怪人達の肉体もハッキングしてデータを読み、改造されたバトルゲーマーがいた場合、改造前に修復する




 ここが地獄絵図かっていうくらい、『エンドバンク』の基地(?)であるメダルゲームセンターは混乱に陥っていた。猟兵が突入してきたこともあるが、メダル怪人化した『マニーギャザラーズ』がハリネズミかっていうくらい、『運命のメダルゲーム』の筐体を生やしているからである。

 そんなカオスの中、ゲーセンの中をさまよい(?)歩いているのは中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)であった。
「……メダルゲームは……ジャックポットとかが好きなんだけど……まあいいわ」
 そこはこだわりじゃないのか。まあいいらしいので、マニーギャザラーズたちも裕美の前にずらーっと並ぶ。
「猟兵よ」
「覚悟せよ」
「我らメダ」
「……始めましょ」
「「「あっるぇぇぇ?!」」」
 生粋のコミュ障(裕美)に前口上を待つというスキルは無かった!!
 そんなわけで、さっさとゲームスタートである。

 裕美の前で運命のメダルゲーム、そのリールが回転していく。
「……」
 その動きを見切る裕美。そして無造作に、さっきまでの裕美からは想像もつかないほどの早業で、びしびしびしっとボタンを押していく。
「「「なんと!?」」」
 相手がびっくりするほどの、まさかの目押しである。さらにコンボ成立。
「「「ぐわーっ?!」」」
 裕美の攻撃に吹っ飛ぶマニーギャザラーズ。だがマニーギャザラーズたちもやられっぱなしではない。
「反撃だ!」
 向こうもコンボ成立。ジュエリー怪人が裕美の攻撃をリフレクションしてくる。
「……」
 ひと息つきつつ、その攻撃をランスで受けとめて回避する裕美。
(……目押しだけじゃ……限界のようね)
 ならば、と裕美が筐体に直接手を触れる。そこから仕掛けるのはハッキング。筐体程度のセキュリティとロジックなら裕美にとっては障害にすらならない。
(書き換え、完了)
 筐体を思うがままに操作できる環境を整えてからの、強烈連続コンボ!
「「「のわーっ!?」」」
 押し流されるように吹っ飛ぶマニーギャザラーズたち。裕美のコンボは止められそうにない!
「ならば!」
「これしかない!」
「くらえ必殺!」
 そこで炸裂するマニーギャザラーズの、必殺インチキ紫のメダル3枚コンボ!
 だがそれも裕美の想定内。先ほど通常のハッキングを仕掛けた時に、こっそり【リアリティハッキング】を仕掛けている!
(赤のメダルを……修復する)
 その意図通りにバッチリ直っている赤メダル。3枚コンボが決まって紫のメダル3枚コンボを相殺する!
 そして裕美の攻撃に押し流されてノックアウトされるメダル怪人たち。
 勝敗は決まった。
「……他に直せそうなデータは……と」
 そう呟いて裕美が怪人たちの体にプログラムを投げつける。【リアリティハッキング】の健康な状態へ上書きするプログラムが、メダル改造を外から強制的に排除する。
 そんな感じで裕美の周辺から円が広がるように、メダル怪人たちが倒されていくのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

和田町・いずみ
私はバトルゲーマーですが、電脳魔術士でもあります。

なので、メダルゲームは久しぶりですが、落ち着いてコンボ3つ揃えるつもりです!
私のUC【さんすくみ】で、分身を出して、一人がコイン稼ぎや反撃のために敵を電脳魔術で攻撃します!、一人が筐体をハッキングして味方のを揃えやすく敵を揃えにくくする!、私は筐体操作してコンボを3つ揃えます!




 悪の組織『エンドバンク』のゲーセン内は、猟兵の乱入によって大混乱。そして戦況は猟兵に優勢だ。このまま押し切れば、組織の幹部であるエンドラゴンの元に辿り着くのも時間の問題。
 そのダメ押しと言わんばかりに、和田町・いずみ(人間の電脳魔術士・f07456)はゲーセンの中を突き進む。
(私はバトルゲーマーですが、電脳魔術士でもあります)
 なので臆することもなく。
 眼前に並ぶメダル怪人化した『マニーギャザラーズ』と『運命のメダルゲーム』の筐体に対して、まっすぐ立ち向かう。
「なので、メダルゲームは久しぶりですが、落ち着いてコンボ3つ揃えるつもりです!」
「ほう」
「潔いな猟兵」
「だが我らを突破できるかな」
 いずみの宣言に、マニーギャザラーズたちもゲームの構えを取る。
 そんな感じで、ゲームスタートしたのである。

 いずみが速攻で仕掛ける!
「私が~、3人いればいいのにー!」
「「ですよねー!」」
 と【さんすくみ】で3人に分身するいずみ。やることは役割分担。
 まずはひとりが筐体をハッキング! その確率を思うようにコントロールできる環境を整える。
 その間に別のひとりがコインを稼ぐ! 具体的にはメダル怪人にダイレクトアタックしてみたり拾ってみたり!
 そして最後のひとりがそのコインでコンボだ!
「「「まさかの3対3!!!」」」
 マニーギャザラーズもびっくりである。しかし、マニーギャザラーズは協力体制とはいっても別人である。いずみの、同じ人間の分身3体にコンビネーションでは勝てない。
 そんなわけでコンボ成立の数が段違いに多いいずみ。その分、攻撃も攻撃力もこちらの方が上だ! がんがん炸裂していくコンボに、マニーギャザラーズが追い込まれる。
「むぅ!」
「いかんこのままでは!」
「やるぞ!」
 とマニーギャザラーズ必殺の、紫のメダル3枚コンボが成立!
「させませーん!!」
 の前に、いずみがコンボアタックを完成させる!!
「「「ぐわーっ!?」」」
 紫のメダル3枚コンボが威力を発揮する前にオーバーキルするいずみ。
「ばかな」
「そんなのって」
「がくっ」
「やりました!」
 そんな感じで、ゲームを制するいずみでした。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『集円竜エンドラゴン』

POW   :    ゼニャハハ!これが喰らって来た《人の業》だガネ!
戦闘中に食べた【貨幣】の量と質に応じて【体内で燃えているエンシェントブレスを放ち】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    どうしたどうした諦めたらここでジ・エンドだガネ!
あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【体内に蓄えた貨幣】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。
WIZ   :    いずれ怨嗟が世界を包むガネ!
戦闘力のない、レベル×1体の【メダルに心を奪われた一般住民達】を召喚する。応援や助言、技能「【略奪】」を使った支援をしてくれる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠勝堀・円稼です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 悪の組織『エンドバンク』の最前線基地たる、メダルゲームセンターは猟兵たちの突入で大混乱。その最中にその場を守っていた『マニーギャザラーズ』も猟兵たちに倒された。
 そして大量のメダルコンボによる攻撃を叩き込まれ、奥に進む扉が開かれたのである。

 突き進んだ先にあったのは、ゲーセンの地下。大量のコインメダル(ゲームに投入する方)が溢れる異空間である。
「ゼニャハハ!」
 高笑いしながら空から降ってくるコインメダルを食らっていく1匹の竜。あれこそがエンドバンクの幹部『集円竜エンドラゴン』である!
「人の欲望は最高だガネ!」
 コインメダルはゲーマーたちが筐体に突っ込んだ欲望の数だけ降ってくる。つまり、ここは人の欲望が集う場所。ここがエンドラゴンのアジトなのだ。
「……あれ?」
 その時エンドラゴンが首を傾げる。コインメダルの数が目に見えて減ったからだ。それはすなわち、猟兵たちが上のゲーセンを潰した証左にして、エンドラゴンに対するダメージの象徴。
「猟兵! 邪魔をするなだガネ!」
 猟兵を視認したエンドラゴンが戦闘態勢に入る。
 敵は強大だ。しかし打つ手はある。
 ほら、そこに『運命のメダルゲーム』の筐体(完全版)がある。メダルコンボを引き寄せればその分だけ攻撃力が上がるし、その様子を異空間の入り口からこっそり見ているバトルゲーマーたちに見せてあげれば声援が力になるだろう。
 コインメダルは足元にたくさん落ちている。遠慮はいらない。
 そんなわけで、猟兵vsエンドラゴンの戦いの火蓋が切って落とされたのである!

※シナリオ補足※
 自分で書いてて分かりづらかったので(←)
 この章から筐体に投入するメダルの方を、コインもしくはコインメダル。筐体のスロット(リール)で揃う方をメダルとします。
 完全版の運営のメダルゲームはメダルの欠損無し。コンボを揃えると色や組み合わせによって、皆さんの攻撃に追加効果(自由に決めてください)が発生します。
 ハッキングやインチキ、全然オッケーです。うまく利用してください。
ティエル・ティエリエル
ようし、この調子でエンドラゴンもやっつけちゃうぞ☆

まずは足元に転がっているコインメダルを集めてスロットに挑戦だ♪
いいコンボが揃うまで敵の攻撃を「見切り」で避けつつコインメダルを集めて何回も挑戦するぞ!
攻撃を避けながらムーンサルトでスロットのボタンを押すことでキマイラ達の声援を集めちゃうよ♪

やったー!緑が3つ揃ったぞー☆
緑が三つで風属性の攻撃力がアップだよ♪
それじゃあ、反撃だ!レイピアに風を纏わせた「属性攻撃」に【妖精の一刺し】を加えた一撃必殺アタックだ!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です




 悪の組織『エンドバンク』の幹部、『集円竜エンドラゴン』。
 簡単に言うと、金の亡者っていうかメダルの亡者である。というかコインメダルを纏っている竜と言えばいいか。
「ゼニャハハハ! 猟兵と言えどもこのメダルの数に勝てると思っているガネ!?」
 そんな高笑いするエンドラゴンの前に。颯爽と現れたのは、ゲーセンでめっちゃ調子よくマニーギャザラーズを倒してきたティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)であった。
「ようし、この調子でエンドラゴンもやっつけちゃうぞ☆」
 そう言うティエルの傍らにはもちろん『運命のメダルゲーム』の筐体。
 そして再び、メダルゲームというバトルが開始されたのである!

「いくよ♪ まずはスロットに挑戦だ♪」
 とティエルが空へ舞い上がる。先ほどまでティエルがいた位置へエンドラゴンの爪が繰り出されるが、それは空を切って。
 空中でくるりと宙返りをしたティエルはそのまま床近くを低空飛行。流れるように飛びながら床に転がっているコインメダルを拾い上げれば、ちゃりんと筐体にコインメダルを投入。
「……っと☆」
 エンドラゴンの尻尾の攻撃をひらりふわりと飛んで回避。そしてまたコインメダルを拾い上げてはちゃりん。
 体躯の差は大きい。ティエルの小攻撃ではしのがれてしまう。狙うはとっても良いコンボ。
 コインメダルを投入すれば、後はメダルを揃えるだけ。
 襲い掛かってくるエンドラゴンの攻撃を見切って回避しながら、ティエルはリールの動きをじーっと見る。
 たんたんたん、とリールを止めれば、惜しくもコンボ不成立。
「いいコンボが揃うまで何回も挑戦するぞ!」
 と宣言して、今度はエンドラゴンの爪の攻撃を回避。コインメダルは十分。
 回避のために飛び上がった宙からのムーンサルトでスロットのボタンをたんたんたん、とタイミングよく押していけば、こっそり見ていた観客からの大歓声。
 それに手を振って応えるティエルの前に、コンボが揃った音がする。先ほども決まったスーパー3色コンボだ。
「いっくよー☆」
「ぐわーっ?! だガネ!」
 揃った信号機の色がエンドラゴンの体を押さえつける。そこへティエルノ【妖精の一刺し】、レイピアを構えた全速力での体当たりがエンドラゴンに直撃する!
「ぐぅぅ、オオオオ!? 諦めたらここでジ・エンドだガネ!?」
 しかし、エンドラゴンもそのままやられるわけにはいかない、と体内に蓄えたコインメダルを代償にしながら耐えていく。体を押し戻されながらも、コインメダルによって強化された表皮がティエルの攻撃をしのぐ。
「ゼェ、ゼェ! しのいだガネ!」
 息を荒げながら、ドヤ顔するエンドラゴン。だがその実、ティエルの強烈な攻撃に体内のコインメダルの1/5くらいを吹っ飛ばされていたりする。

 と、その間も。ティエルの筐体のリールはくるくると回り続けている。スーパー3色コンボは『もう一回』の効果があるからだ。
「やったー! 緑が3つ揃ったぞー☆」
 再度ティエルのコンボ。今度は緑のメダル3枚コンボが完成だ。
「緑が三つで風属性の攻撃力がアップだよ♪」
 筐体から巻き起こる碧の風を、体の前で構えた『風鳴りのレイピア』に纏わせれば、レイピアの風属性攻撃力が超アップ。佇むだけでそよ風を生むレイピアの切っ先がエンドラゴンに向けられる。

「……」
 ティエルの超攻撃力アップに、冷や汗をかくエンドラゴン。ティエルから放たれるであろう攻撃を耐えしのぐために、必要なメダルの数を必死に勘定する。『さっきの攻撃をしのぐのに体内のメダルをアレだけ消費したから目の前の攻撃をしのぐにはー』みたいな計算をしているわけだが、その間を待つほどティエルはお淑やかではない(訳:お転婆かわいい)

「一撃必殺アタックだ!」
 そこへ再び突撃妖精。疾風の弾丸と化したティエルの【妖精の一刺し】がエンドラゴンの体に突き刺さる!
「ギャァァァァ?! だガネ!?」
 左足を吹っ飛ばされたエンドラゴンが悲鳴をあげながら床に倒れ伏す。
「やった☆」
 ガッツポーズをするティエルの姿に、再びバトルゲーマーたちから声援が上がったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

和田町・いずみ
【電脳精霊】
稼いだ大量のメダルコインを活用して、、落ち着いて、スロットを揃えつつ、電脳魔術でハッキングして、メダルを揃える確率を大幅にあげます!
なので、こっからは途中参加する都月さんのサポート徹します。


木常野・都月
【電脳精霊】
途中から飛び込んでみたんだけど…最強の紫を揃えて、あのドラゴンにダメージを与えればいいんだよな?

とはいえ、俺はあんまりゲームは詳しくない。
元々野生の狐だったからな。
ここは…雷や電子の精霊様にお願いしようかな。
精霊様には[情報収集]でゲームの仕様を調べて貰おう。

ゲーム機って金属だろうし。
金属なら電気で操作できるはず。
きっと何とかなるはずだ。

UC【妖狐の通し道】も使って、コンボを俺達に有利に出していきたい。
妖気は9割のせ。途中参加の分、しっかり働こう。
精霊様達、お願いします!

それに、和田町さんが頑張ってくれたメダルもある。
和田町さんのサポートがあれば、きっと上手くいくんじゃないかなぁ。




 悪の組織『エンドバンク』の幹部、『集円竜エンドラゴン』。コインメダルを食らい、コインメダルを纏っているような竜は、しかし猟兵の攻撃でその表皮を穿たれていた。
「ウォォォォォ!? だガネ!」
 妖精の一撃に左足が持っていかれたエンドラゴンの動きが格段に鈍る。
 だが猟兵たちの攻撃は終わったわけではない。

 エンドラゴンを撃破すべく、木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)と和田町・いずみ(人間の電脳魔術士・f07456)が地下空間に雪崩れ込んできたからだ。
「途中から飛び込んでみたんだけど……」
 そう呟くのは都月。
「あのドラゴンにダメージを与えればいいんだよな?」
 都月の視線の先にいるのはもちろんエンドラゴン。その彼の合流を待って、一緒に突入してきたいずみはこくりと頷きを返す。
 その頷きを受けて、都月は傍らにある『運命のメダルゲーム』の筐体を見る。
(とはいえ、俺はあんまりゲームは詳しくない)
 うーむ、と悩む都月。今でこそ妖狐の姿を取っているが、元々は野生の狐といっていい生活をしていた、というか狐だった。そんな彼が自身の力だけでメダルゲームを制覇できるかと言えば、否である。
 しかし、だからこそ打つ手もある。
「ここは……雷や電子の精霊様にお願いしようかな」
 襲い掛かってきたエンドラゴンの尻尾をバックステップでかわしながら、『精霊の石』を握りしめる都月。精霊様が宿る石が都月の意志に応えてその姿を現わす。
「この筐体とゲームの仕様を……!」
 都月の言葉に、電子の精霊が筐体の中に潜り込む。
「準備は任せてください!」
 そんな都月たちの様子を見て、いずみもまたエンドラゴンの尻尾をかわしながら低頭態勢。足元にあるコインメダルを拾い集めていく。これがこの後の攻撃力に繋がるのだから、軽んじることは出来ない。
 いずみに頷きを返しつつ、都月は次に雷の精霊様にお願いする。
(ゲーム機って金属だろうし。金属なら電気で操作できるはず)
 きっと何とかなるはずだ、と。

 そして二人の準備が整う。
「最強の紫を揃えて、ぶっ飛ばせばいいってことだね」
 雷と電子の精霊様が調べてきてくれた事項をいずみに告げれば。
「それではいきましょう!」
 といずみが大量のコインメダルを筐体に注ぎ込んでいく。スロットを揃えるべく、ボタンを叩いてくいずみ。最初は小手調べ。スロットの感覚を肌で感じてから、電脳魔術でハッキングを仕掛ける。
 狙いはメダルが揃う確率の大幅上昇!
「こっからは途中参加する都月さんのサポート徹します」
「わかったよ」
 いずみからバトンタッチされた都月がその身に代償を纏う。次いで使うのは【妖狐の通し道】。
(妖気は9割のせ。途中参加の分、しっかり働こう)
 と纏った妖気を代償にして。
「精霊様達、お願いします!」
 次の行動――つまりコンボ成立を成功に導く都月。精霊様の導きの上にいずみのハッキングサポートも乗っかって、いとも簡単にそろう紫のメダル3枚コンボ。
 直後、紫のメダル3枚コンボの力を上乗せした都月といずみの強烈なコンビネーションアタックが炸裂する。
「オオオオ!? ここで諦めるわけにはいかないガネ!」
 二人の攻撃を体内に蓄えたコインメダルを消費しつつ耐えるエンドラゴン。しかし、それは『二人の攻撃』に合わせた行動だ。
 不意に。エンドラゴンの頭上から雷が落ちる。それは都月の雷の精霊様による攻撃。それはエンドラゴンの計算には入っていない。
「ギャァァァァァ!? だガネ?!」
 あっさりとエンドラゴンのユーベルコードを突破する雷の一撃。
「いまだ!」
「はい!」
 その隙を縫って、都月といずみがさらに追撃を叩き込んでいくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

中村・裕美
「……全てを裁く時が来た……ってところかしらね?」
そしておもむろにドラゴンエナジーを飲んで毒、呪詛、激痛の【耐性】を上げてから、【邪竜降臨】で自身を強化
「……いっちょ稼がせてもらおうかしら」
敵の攻撃はドンゴンランスの【武器受け】やタフネスで耐えつつ、メダルゲームで【ハッキング】を行いコンボを狙う。コンボとして
緑のコンボで分身して、分身が攻撃を引きつけつつドラゴンランスで【串刺し】

白のコンボで超重力を発生させて相手を縫い付ける

赤のコンボで火力を上げ、炎を纏ってトドメのキックでも
「……集円竜……貴方の終焉は……私が決めるわ」




 悪の組織『エンドバンク』の幹部『集円竜エンドラゴン』。コインメダルでその身を強化したような姿のドラゴンは、しかしそのコインメダルの輝きを失いつつあった。それは猟兵の攻撃によるものである。
「ガネー、ガネー……」
 しかしさすが幹部と言うべきか。荒い息を繰り返しながら、まだその身は健在。すなわちエンドバンクもまだ崩壊していない、ということだ。

「……全てを裁く時が来た……ってところかしらね?」

 その声は風(?)とともに、現れた。中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)が『ドラゴンランス「覇空竜スカイフォール」』を携えて立つ。
 ……と思ったらいつの間にか手にある『ドラゴンエナジー』(商品説明:8717万2485秒不眠不休で働けるという触れ込みのヤバイ飲料水)をおもむろに飲み干す裕美。そして流れるように【邪竜降臨】発動!
 裕美の身に空をも駆る翼と機動力・相手を焼き尽くす黒炎・竜の如き破壊力・不眠不休の耐久力をもたらす邪竜が宿り、その力で以て超強化。ちなみに代償はさっきのドラゴンエナジーで無理矢理抑え込んでいる……ちょっとだけ吐血しているのは秘密だ!
「……いっちょ稼がせてもらおうかしら」
 表情がマジなので真剣にお仕事モードらしい。裕美はぐるぐる眼鏡の奥からエンドラゴンを見据えて、ドラゴンランスを構えるのであった。

「やかましいガネ!」
 変身バンクは攻撃しない。これは鉄則である。一応それを守っていたエンドラゴンは突然思い出したようにその爪と尻尾で連続攻撃を仕掛ける! これまでに受けたダメージで少し切れが悪いが、それでも当たれば大ダメージ。
「……っ!」
 迫りくる尻尾をかいくぐってかわし、爪をドラゴンランスで受け止めながら、もう片方の手がコインメダルを『運命のメダルゲーム』の筐体へセットしていく。触れた手からついでにハッキングを仕掛ければ、手元に揃うのは裕美が思い描く未来。

 まず揃ったコンボは緑のメダル3枚。
 直後、裕美の体がその場で大量に複製されて、まるで分身したのかのように並び立つ。
「……いくわよ」
 小さく一言告げて。次の瞬間、大量の裕美が四方八方からドラゴンランスでエンドラゴンを串刺ししていく。
「ぐおっ……」
 『だガネ』と、悲鳴の後に口癖が続くその前に。
 裕美の分身のひとりが揃えた次のコンボは白メダル3枚コンボ。すると、ドラゴンランスをそのままエンドラゴンの体に残しつつ、再び一人となった裕美が白いオーラを纏って、何か咆哮しているかのように両手を開く。その動作に応じるかのように、エンドラゴンの頭上に顕れる超重力。
「ギ……ャ……」
 今度は声すらも出せないような圧力。落下するように叩きつけられた超重力がエンドラゴンを地面に縫い付けて。
「……フィナーレ……よ」
 たんたんたん、と裕美の手が動き、最後に揃うコンボは赤メダル3枚。最強と謳われる(ちなみに裕美の中では紫より赤の方が上だ!)コンボを決めた裕美が跳び上がる。空中で取るのはキックの態勢。その爪先が何者よりも鮮やかな炎に包まれる!
「……集円竜……貴方の終焉は……私が決めるわ」
 そのセリフとともに、放たれる終焉を告げる必殺技。必ず殺す技と書いて必殺技である!
「グ、オォォ!!」
 体内に溜め込んだコインメダルを代償にしながら、攻撃の相殺を試みるエンドラゴン。だが、その勘定が合わない。裕美の想いの分だけ、赤メダルコンボの火力が上がっているのだ!
「ダガネーーーーっ!!!!」
 そして裕美の炎のキックが絶叫するエンドラゴンの体を突き破るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

菫宮・奏莉
えーっと……。
普通に押してリールが揃うなんてことは、絶対あり得ませんですので、
ここは捨て身の頭突きでいくのですよ。
……泣いてませんよ?

筐体への頭突きで流血して【禁足結界】を発動。
リールを無理やり止めて、高得点コンボを成立させてメダルを獲得するのです!

どうですか、この身を削った戦い。これぞ勇者の戦い方なのです!
……可哀想な目で見ないでください。泣きますよ?

と、とりあえず!
ドラゴンさんのブレスを【メディカルトレー】で流しつつ、
獲得したメダルを使って、松葉杖の攻撃力をあげたフルスイングをさせていただきますのです。
「円支援なんてさせないのです!」

ブレスってまさか、メダルを吐き出すとかじゃないですよね?




 悪の組織『エンドバンク』の幹部『集円竜エンドラゴン』の目論見はもはや風前の灯火であった。そして今や自身の体も満身創痍であった。
「ゼニィィ……これはマズいガネ」
 猟兵たちの一瞬の隙を突いて撤退、その巨体に似合わず目にも止まらぬ動き(実は体内のコインメダルを全開で使っている)で地下のメダル空間、エンドラゴン以外誰も知らない隠し通路から脱出を試みる!
「あぅっ!?」
「だガネ?!」
 だがその出口から部屋に入ろうとしていた小さな猟兵とぶつかった。
「ごめんなさいなのです! 転んだら床が抜けて穴に落ちてこの通路に出たのです」
 菫宮・奏莉(血まみれもふりすと ときどき勇者・f32133)であった。ちょっと申し訳なさそうである。
 不思議な沈黙が流れたが、今は戦闘中だった。
「邪魔するなら踏みつぶすだガネ!」
「逃がすわけにはいかないのです!」
 唐突にバトルの雰囲気を醸し出して、両者は構えるのであった。

 奏莉の傍らには『運命のメダルゲーム』の筐体。
「えーっと……」
 拾ったコインメダルを投入してぽちぽちぽち。うん、揃いそうな気配がない。
「普通に押してリールが揃うなんてことは、絶対あり得ませんですので」
 爽やかにそう告げる奏莉。
「……泣いてませんよ?」
 大丈夫皆そんなこと思ってないよ!(ほろり)

 気を取り直して。
 ブレスの態勢に入っているエンドラゴン。
「ここは捨て身の頭突きでいくのですよ」
 と奏莉が筐体に捨て身の頭突き! その衝撃に奏莉の額から血が流れ出る。
「あなたを足止めです」
 その血を指先で拭って、そのまま筐体に指を突きつける奏莉。【禁足結界】発動!
 奏莉の血が媒介となって強烈な超重力の呪いが筐体に放たれる。その超重力でリールを無理やり止めて、高得点コンボを成立させてメダルを獲得! というのが奏莉の作戦だ!
「どうですか、この身を削った戦い。これぞ勇者の戦い方なのです!」
「……」
「……可哀想な目で見ないでください。泣きますよ?」
「アッハイ」
 奏莉の言葉に思わずブレスを中断してしまったエンドラゴンは申し訳なさそうに頭を下げた。

「と、とりあえず!」
「ゼニャハハ! これが喰らって来た《人の業》だガネ!」
 気を取り直してtake2。奏莉に向けて、エンドラゴンがエンシェントブレスを放つ。燃え盛る炎のブレスを!
「よかったのです! メダルのブレスじゃなかったのです」
「ワシを何だと思っているガネ!?」
「え、お金の塊じゃないのですか?」
「違うガネ!?」
 とか緊張感のない感じだが、現場は炎で燃え盛っているし、奏莉も『メディカルトレー』(医療用トレーの形をした勇者の盾)でブレスを防いでいる。
 その間にも【禁足結界】に足止め(リールが動かない)されている筐体は、奏莉がちゃりんちゃりん投入しているコインメダルに反応してコンボを積み重ねていく。というかそろそろ筐体が壊れそうだ!
「今なのです!」
 溜まりに溜まったコンボパワーを全て『松葉杖』(リグナムバイダの木で作られた勇者の剣。鈍器系)の攻撃力アップに注ぎ込んだ奏莉がジャンプ! アンド、松葉杖をフルスイング!
「円支援なんてさせないのです!」
「ゼニィィィィィーーーーッ?!」
 ぶんっ、と振り抜かれた松葉杖の一撃に顔を殴られてぶっ飛ぶエンドラゴン。満身創痍の体に殴打はよく効く、っていうか響く。
「くっ……ワシの野望もここまで、だガネ」
 ばたっ、とメダル空間に倒れ伏すエンドラゴン。その身が崩れていくように、メダルへと変化していく。
「やっぱり、お金の塊だったのです?」
 その様子に首を傾げながら奏莉が呟く。

 とにかく、悪の組織『エンドバンク』の幹部『集円竜エンドラゴン』は猟兵たちの活躍によって、見事倒されたのであった!

大成功 🔵​🔵​🔵​



 こうして猟兵たちの活躍により、悪の組織『エンドバンク』の前線基地であるメダルゲームセンターは崩壊した。エンドバンクの野望を阻止したのである。
 しかし、いまだキマフューに漂う猟書家たちの活動の雰囲気は消えていない。

 まだまだ続きそうな戦いの気配……の前に。

 インチキが無くなったメダルゲームセンターを堪能して、猟兵たちはひと時の休息を取るのであった。

最終結果:成功

完成日:2021年06月25日


挿絵イラスト