5
ワルいね!

#デビルキングワールド

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#デビルキングワールド


0




●リデビート不可避
「やべえ通知止まらねぇ!」
「ちょ、お前有名人じゃん!?」
 携帯端末を持って騒ぐ悪魔たち。画面に映る文字は『〇〇があなたのデビートをワルいねしました』という一文。それがどんどん更新されている。その通知音が連続で鳴り響く。
「お、おい教えろよ! どんなワルいことデビートしたんだよ?」
「へへ、んなもん決まってるだろ」
 デビートされたものを覗き見る。画像が添付されているデビートには。

 きのこ型のチョコレート菓子の袋の中に、ぽつんと投下されたたけのこ型のチョコレート菓子の姿。(※世界戦争は起きません)

「わ、ワルーッ!! こいつ世界一のワルだ!間違いねぇ!」

 とりあえずたけのこ派のみんなに謝って。

●ワルワルなつぶやきは世界を救う
「この悪魔の国の法律なのだけど、つぶやき型SNS『デビッター』に一番ワルいことを投稿した悪魔が全ての法を作る、という法律らしいの」
 集った猟兵たちが遠い目をしている。無表情ながらおろおろと視線を動かすのは、白鴉のグリモア猟兵、万象・穹(境界の白鴉・f23857)である。
「その……それで、その法律を作ってる議会を乗っ取った『オブリビオン議員』がいてね。 そのせいでこんな法律ができてしまってるから、みんなにはそのSNSでとてもワルいつぶやきを投稿して、この国の魔界議会に招致されて欲しいのよ」
 もう何を言っているか分からない。猟兵たちがへー、と気の抜けた声を出す。
 今現在、議会を乗っ取っているオブリビオンは不在とのこと。今ここで猟兵たちが議会に乗り込み、議員の悪魔たちを説き伏せれば、このSNS第一な国の法律を変えることができるだろう。
 目標はただ一つ。猟兵たちがSNSでワルワルな投稿をして、悪魔側から議会に招致してもらうこと。
 未だに反応の薄い猟兵たちに、穹は気まずそうな視線を送っている。
「みんなにはその国の携帯端末を渡しておくわ。 悪魔たちを喜ばせるぐらい……アカウント凍結ギリギリのワルワルツイートをして、議員に推薦されるように頑張ってね」
 とりあえず転移開始。場所はSNSワルワルデビート第一な国の一区域。望む場所であれば、どうやらそこに転移してもらえるようだ。

「……私、2ワルいねしかもらえなかったのよね……」

 転移の最中、なんかちょっと可哀想な内容が聞こえた。


夕陽
 あなたのデビートがワルいねされました。
 お久しぶりです。初めましての方は初めまして、すでにお会いしている方はこんにちはこんばんは、夕陽です。
 世界はデビルキングワールド。このシナリオは、悪魔の魔界議会へと乗り込み、ワルワルSNS第一な国の法律を変えるとてもシリアス(?)なシナリオです。

 ※このシナリオはギャグシナリオです。

 第1章では、悪魔たちが恐れ慄き喜びまくる、アカウント凍結ギリギリのワルワルデビートを『デビッター』に投稿してもらいます。プレイングにデビートする内容をご記入ください。
 グリモア猟兵による転移先の場所は指定できます。国の街道、店の中等。(議会内は不可能です)
 猟兵の皆さんは悪魔たちが唸るほどのワルワル(?)なので、100ワルいねなんて余裕です。ですよね。ね?
 プレイングの判定のダイスの他に100面ダイスをこちらで振らせて頂き、ダイス数×100ワルいねがつきます。(01=1、00=100)
 お遊び程度のワルいねダイスですので、実際の判定には影響しません。
 ちなみに、どんなにワルワルじゃなさそうなデビートを投稿しても悪魔たちは深読みしてめちゃくちゃ恐れ慄きますのであしからず。

 第2章ではワルワルなデビートをした猟兵たちが議会に招かれます。議会にいる悪魔たちを論破、もしくは撃破して法律を変えていただきます。
 悪魔たちは頑丈なのでそのままブチのめしてもOKですが、『映え』な写メや画像を撮ることで悪魔たちは降参します。
 法律内容は、プレイングに記載があればそれを優先致します。

 第3章はオブリビオン議員が帰ってくるので戦闘になります。全力で戦いましょう。

 プレイングはOP承認後、すぐに募集致します。
 以上、皆様のプレイングお待ちしております。
117




第1章 冒険 『デビッターでワルをつぶやけ!』

POW   :    自分の悪事の数々をつぶやく

SPD   :    ワルワルな画像付きでつぶやく

WIZ   :    他の悪魔のアカウントへワルな内容をつぶやく

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラファエラ・エヴァンジェリスタ
ワル…いね?
悪いことをすれば良いのだね

悪魔が喜びそうな悪いこと…子どもの頃に御父様と御母様に怒られそうなこととか…?
…そうだ
深夜にこっそりたくさんお菓子を食べるとか?
流行りのマリトッツォでも持って自撮りしておくか
苺が入ったものが良い

ただ載せてもつまらないから
ダイエット界隈にテロでもしよう

「午前2時。パンがないからお菓子を食べるわ。
#飯テロ #ダイエット」

うん、我ながらワルいと思う
いや、少しワルすぎたかも…
言い訳しておくか…

「太ってしまうかも🥺」

違う、煽っていない、これはワルくない
私のスタイルは確かに完璧ではあるが…!

しかし面白いな、デビッター
皆ワルいな…これとか…あ、これも…(ワルいね連打)


オネスト・ファッション
連携アドリブ◎

バズらせようと思ったデビートほどバズらない、あるよな。(2ワルいねの話を聞いてしんみりしながら)

さて、ワルも大事だがSNSはなんて言ったって映えも大事!(デビスタ派)
現地に着いたらこの国の有名デビルスイーツ店に向かおう
やっべ…この映え重視で食べる人のこと考慮してない形と色合い!ワルすぎるぜ!
いい感じの写真が撮れたら直ぐにアップはしない
深夜の小腹が空いてくる時間帯を狙ってデビート投下だ!
店の人に感想が届くように飯系タグを付けるのも忘れずに

そう言えばデビッターの文化だとバズったら何か宣伝しないといけないんだっけ
ご飯繋がりでこの前行った焼肉の写真でも貼っておくか(悪気のない追い討ち)



「ワル…いね?」
「ああ、僕の学園でも流行ってるな。 けどバズらせようと思ったデビートほどバズらない、あるよな」
「そういうものなのか」
 黒のドレスから覗く白磁のごとき肌。優雅に顎に手を置いて、ラファエラ・エヴァンジェリスタ(貴腐の薔薇・f32871)は小さく呟く。
 その隣に立つこの世界に住まう猟兵、オネスト・ファッション(見せ掛け以上・f31551)は、“見せ掛け”の悪魔故のスタイリッシュな服装に身を包んでいる。彼にとってのワルの在り方、というべきだろう。
 黒のヴェールに隠れた瞳のせいで、ラファエラの表情は読み取りにくいが、デビルキングワールドの常識に関してはすでに分かっていた。
「悪いことをすれば良いのだね」
「ま、そういうことなんだけどな…ワルも大事だがSNSはなんて言ったって映えも大事!」
 てーれってれーとばかりに取り出したスマートフォンを取り出して、ぱしゃり。デビッターよりもデビスタ派だったようだ。どうやら、学園の悪魔たちにめちゃくちゃフォローされている模様。
「映え…なるほど。 映えを大切に、かつ悪魔が喜びそうな悪いこと…子供の頃に御父様御母様に怒られそうなこととか…?」
「おっ、もしかして僕と同じ考えか?」
 こくり、とラファエラが頷く。
「深夜にこっそりたくさんお菓子を食べるとか?」
「いいね! それじゃあ早速この国の有名デビルスイーツ店に行こうぜ!」
 二人の猟兵が、国一番と噂されるデビルスイーツ店に転移したのはそれから数秒後。
 なぜ深夜にデビルスイーツ店がやっているのか。決まっている、悪魔たちはワルワルなことが大好きなのだ!つまり、深夜に店を開き続けてサービス残業をするというワルワルさえ常識なのである!
 店員の悪魔が、えっ、という顔をする。え、この時間に来るの?しかも一番高いやつ?みたいな表情。察する。
 あまりのワルワル行動に歓喜に打ち震える悪魔が、席についたラファエラとオネストにデビルスイーツを提供。
 ラファエラが注文したのは、虹色のホイップクリームと紫色の苺が挟まれたデビルマリトッツォだ。しかもこれでもかというぐらいの粉砂糖が振りかけられている。カロリー爆弾。
 そして、オネストの前に置かれたのは巨大デビルパフェだ。蝶を象った飴細工、同じく虹色に輝く謎のホイップクリーム、激烈に色味が明らかにおかしい果物の数々。映えを極限に追求したとんでもない一品であった。
「やっべ…この映え重視で食べる人のこと考慮してない形と色合い! ワルすぎるぜ!」
 ぱしゃり、とオネストが写真を撮影。
同じく、ラファエラもグリモア猟兵から配布されたスマートフォンを持って自分を横に入れてぱしゃり。ぽちぽちとデビート文を作成、そしてオネストと同時に投稿。

 『午前2時。パンがないからお菓子を食べるわ。 #飯テロ #ダイエット』

 『やっぱりこの時間はデビルスイーツに限るな。 #飯テロ #デビルスイーツ』

 その刹那、デビートの反応が加速。

 ――この時間にデビルスイーツとか舐めてんだろ。後で握手して。
 ――ありえねぇ…恐ろしすぎる…。
 ――ひと口っていうか全部下さい。
 ――あー!!ちょっとやめて!!ダイエット中!!

「反応が来ているな。うん、我ながらワルいと思う。…いや、少しワルすぎるかも…言い訳しておくか…」

 『太ってしまうかも🥺』

 ――は??????
 ――ワルすぎるだろ。
 ――ちょっとそこで待ってて、今行くから。あ、色紙にサインお願いしても?

「さ、流石だな…僕もそこまで考えてなかったぜ…」
「違う、煽っていない、これはワルくない。 私のスタイルは確かに完璧ではあるが…!」
 後ろに立っていた店員がワルワルすぎるラファエラの発言とデビートに失神寸前である。
「そう言えばデビッターの文化だとバズったら何か宣伝しないといけないんだっけ。 ご飯繋がりでこの前行った焼肉の写真でも貼っておくか」
「…そういうものなのか」
 追加で投稿されたオネストのデビートは網の上で肉汁迸る焼き肉の画像である。ありない追撃にリデビートと返信が怒涛の如く襲いかかってくる。
 そんなバズっている状況で、ラファエラがデビッターの悪魔たちの投稿をぽちぽち。
「しかし面白いな、デビッター。 皆ワルいな…これとか…あ、これも…」
 言わずもがなであるが、バズった側が逆にワルいね連打するのも色々な意味で煽っている。
 というわけで、店員の悪魔が猟兵のワルワル行動のあまり無事に失神しました。恍惚の表情。生きろ悪魔。死なないけど。

 【ラファエラ・エヴァンジェリスタ】8600ワルいね
 【オネスト・ファッション】6900ワルいね

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御形・菘
はーっはっはっは! 何故だか故郷のよーな安心感! 妾、推参!
とゆーことで妾が、真にアウトな邪悪を見せつけてやろう!

アカウントを取得して…妾の投稿はこれだ!
『線路に置き石』!
コメントはあえて不要、淡々と、様々な路線への置き石写真をアップしていく!

引き気味の撮影で、場所の特定は容易にしよう
それとちゃんと時刻表も確認して、万が一は起こしたくないからな

いや、こんなのを自前のアカウントでやったら一発アウトだし絶対にやらんよ? 単なる迷惑行動だからな!
キマフュ配信動画の方では注意文とかちゃんと付けるし
妾は誇り高き邪神ゆえ、悪い意味での悪名を轟かせる気はない!
…いや、デジタルタトゥーって本当に怖いからね?



 延々と続く線路、その脇に転移の光が舞い降りる。
 蛇のキマイラたる御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)のその容貌は、デビルキングワールドにおいては凄まじいワルさが際立っていることだろう。
「はーっはっはっは! 何故だか故郷のよーな安心感! 妾、推参!」
 妾がデビルキングワールドでワルワルなことをやってみた……はちょっと今回は色々とヤバいので配信中止。
 国の郊外、悪魔通りの少ない道、その脇には線路が。
 ふふん、と腕組みをして、悪魔はいないが声高に宣言する。
「とゆーことで妾が、真にアウトな邪悪を見せつけてやろう!」
 道に備え付けられている格子状の金網を越えて、線路脇に着地。そして地面に落ちている石を掴む。
「前もって言っておくが良い子は真似しないように!キマフュ配信動画の方では注意文とかちゃんと付けるし、妾は誇り高き邪神ゆえ、悪い意味での悪名を轟かせる気はない!」
 という言葉を誰に言うわけもなく。とりあえずしっかりと弁明しておいて損はないだろう、という菘の判断である。
 アカウント取得はすでに済んでいる。石を、ことん、とon the 線路。いや、マジでヤバイやつ。そして写真をぱしゃりして即デビート。
「これでよし!ワルの前に余計なコメントは不要!」
 石をるんるん気分で置いていく。いやマジでやべーやつ。やべー。

 ――やべぇよ…やべぇよ…。
 ――わ、ワルワルじゃねーか!おいちょっと見に行こーぜ!
 ――特定しました。よっしゃーみんないくぞー!

 流石に自前のアカウントでやったら一発アウトの即BANである。間違いない。絶対にやらんよ?と弁明する菘。
 キマイラフューチャーはしっかりとRINRIを守っています。迷惑行為ダメゼッタイ。
「…ん、いやちょっと待つのだ。 来なくていいぞ? 来なくていいからな?」
 そこで目に入った返信におや、とちょっと嫌な予感がし始める。悪魔たちのフッ軽メンタルを舐めてはいけない。なにせ、銀行強盗の現場で盛り上がる者たちである。
 遠くから悪魔たちの足音。空を見れば、翼を持った悪魔たちがこちらへ近づいてきている!
「そろそろ退散だな! うむ、妾は石を片付け――」

 ようとした菘の眼前から眩いライト。汽笛を鳴らす電車。あれ?
 まあ何が起こったの?だとか、怪我人は?だとか具体的説明はマスターなリングになりそうなので割愛する。
 ちなみに、事後列車の中から大歓声が聞こえてきたそうな。悪魔たちはこんなことでは死なない。QED。
 デジタルタトゥー、本当に怖いからね、気をつけて。

【御形・菘】5500ワルいね

大成功 🔵​🔵​🔵​

茜崎・トヲル
【モノクロフレンズ】
(あーさん、スーさんで交互呼び!)

あーさん!住民が頑丈な方のキマイラフューチャーだよ!(デビルキングワールドのこと!)
えーっとお……ワルいことをして、このケータイ?でデビート?すればいーんだって。

ふふふー……おれはちょーワルいことを考えてきたぜ!スーさん!
通りすがりのひとに、そーっと近づいて……(スッ)
ふふは!ズボンのポケットにコインをスリ入れたぜ!
これであの悪魔のひとは、うちに帰って、ちょーびっくりするはず!ね!

あーさんはなにするー?(わくわく)
おおーすげー!悪魔のひと、間違いなくナンデ?!ってなるね!これはワル!
(カシャー)(写真撮ってデビート!)
ヨシ!勝ったな!


スキアファール・イリャルギ
【モノクロフレンズ】
うむ、住民がワルワルなキマイラフューチャーですね……(宇宙怪奇の顔)
トーさんケータイの操作方法分かります? 後でお教えしましょうか

なんと、とんでもないワルを考えてきたのですか、トーさん……!?
Oh……こっそり仕込んで後にビックリさせるとは、なんてワル……!
添付用の写真を撮っておきましょう(パシャリ)

では私はスプーキーシャドウを通りすがりの人に近づかせて……(ササッ)
悪魔さんの身だしなみをこっそり整えました
これであの人は知らず知らずの内に運気アップ
仕事も勉強もどういうわけか上手くいき、ちょービックリされることでしょう

では画像を添付してデビートです
ヨシ、勝ちましたね……!



 猟兵たちがデビートを投稿する中、ここでもデビートを投稿するべく悪魔の国に降り立った猟兵が二人。
「あーさん! 住民が頑丈な方のキマイラフューチャーだよ!」
「うむ、住民がワルワルなキマイラフューチャーですね……」
 住民がもっと頑丈な方のカオス空間。ぱぁっと表情を綻ばせる茜崎・トヲル(白雉・f18631)に対して、影人間の猟兵であるスキアファール・イリャルギ(抹月批風・f23882)の背後には無限のコスモが湧いている。スペース影人間顔。スペースシップワールドまで介在してくるとなると流石に収拾つかなくなるので割愛である。
 手に持ったスマートフォンを、トヲルがくるくると指先で回転させている。
「えーっとお……ワルいことをして、このケータイ?でデビート?すればいーんだって」
「ワルワルなことで悪魔たちを驚かせるわけですね。……トーさんケータイの操作方法分かります? 後でお教えしましょうか」
 ふむ、と手に持ったスマートフォンを操作するスキアファール。どうやらUDCアース等で出回っているスマートフォンとほぼ同一の操作のようだ。
「スーさんありがとー!ふふふー……おれはちょーワルいことを考えてきたぜ!スーさん!」
「なんと、とんでもないワルを考えてきたのですか、トーさん……!?」
 まさか、転移されてすぐにワルワルなことを思いつくとは。目を見開くスキアファールに、ふふん、とばかりにトヲルが通りがかった悪魔の男に気付かれないように近づいていく。

 さっ、と悪魔のズボンのポケットの中にD(デビル)を投下。

「ふふは!見た見た、スーさん!これであの悪魔のひとは、うちに帰って、ちょーびっくりするはず!ね!」
「Oh……こっそり仕込んで後にビックリさせるとは、なんてワル……!添付用の写真を撮っておきましょう」
 パシャリ、とズボンに入れようとした瞬間の写真を撮影。先進的ワル。
「あーさんはなにするー?」
 目を輝かせて、スキアファールがどんなワルをするのかをわくわくしながら待っている。それでは、とスキアファールも行動に移す。
「私はスプーキーシャドウを通りすがりの人に近づかせて……」
 ぶわ、とスキアファールの足元から湧いたスプーキーシャドウが、近くにいたサラリーマン風の男性に近づく。
 その速さ、一秒もなく。
 なんと、スプーキーシャドウが男のネクタイを整えて戻ってくる。技能点の暴力。(闇に紛れる、目立たない、救助活動、不意打ち)
「悪魔さんの身だしなみをこっそり整えました。これであの人は知らず知らずの内に運気アップ、仕事も勉強もどういうわけか上手くいき、ちょービックリされることでしょう」
「おおーすげー!悪魔のひと、間違いなくナンデ?!ってなるね!これはワル!」
 瞬発力。トヲルもすかさず画像をぱしゃり。写真を撮って、スキアファールと同じタイミングでデビート。

 『Dはたくさんあるのがいいですよね。 #お金 #ワル』
 『いつのまにか正しいことをされてる、ってきついよなー!ふはは! #運気アップ #ワル』

「ヨシ! 勝ったな!」
「ヨシ、勝ちましたね……!」

 投稿と同時に、凄まじいワルいねとリデビート。悪魔たちがその所業に恐れ慄いている。

 ――ありえねーよ……Dを人様のポケットに無断で突っ込むとかありえねーよ……!!
 ――服洗う時に出てきて「あれ……?俺D財布に入れ忘れたっけ……?」ってなるやつじゃん!?そのまま気付かずに洗っちゃうやつじゃん!?
 ――やめろよ!? おれたちの無意識のワルを奪うなよ!?
 ――上司に「綺麗すぎてお前は悪魔の風上にもおけない」って言われます。言われました。(本人降臨)

 悪魔たちの阿鼻叫喚もとい大歓喜の返信がデビートにつきまくる。悪魔たちのワルの本能は、こいつらやべーの言葉に蹂躙された。間違いないワルである。
 ちなみに、ポケットに入れられたDはその後必死に捜しまくったであろう息を切らせた悪魔がトヲルに返却したらしい。律儀。

【茜崎・トヲル】4800ワルいね
【スキアファール・イリャルギ】9000ワルいね

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

祓月・清十郎
何を隠そう拙者、ジョブ的にお料理やお菓子作りには一家言あるタイプ
けれど世界の危機を救うためならば、そんな矜持は全力でその辺に放り投げ、UCを駆使しア〇フォートを作成!
そして出来上がるバッタもん感全開のアル〇ォート
こんな冒涜的な見た目のバッタもんをオリジナルと強弁するだけで大概邪悪でござるけど、ワルいね! を獲得するために手間暇は惜しまないでござる
具体的に言うとキノコ・タケノコ戦争に第三勢力として突如黒船アルフ〇ートが介入!
激化する戦争、主義と主張の衝突は焦土を呼び――闘争の果て、最後に残ったのは樵が切った切り株だった…
という全方位に喧嘩を売る動画をUPするでござる
これは世界戦争確実でござるね…



 転移されてきた猟兵、すちゃっ、とスマートフォンを掲げてモノローグ気味に語り始める!
「何を隠そう拙者、ジョブ的にお料理やお菓子作りには一家言あるタイプ」
 祓月・清十郎(異邦ねこ・f16538)はケットシーである。ケットシーはチョコレート大丈夫なのかって?猟兵だから問題なしです。
 超級料理人たる清十郎は、肉球をぐっと握り込む。
「けれど世界の危機を救うためならば、そんな矜持は全力でその辺に放り投げるでござるよ!」
 模倣。他社イメージのパク……オマージュ、とでもいうべきだろうか。超級料理人にオリジナリティは必須であるが、今回ばかりはそうはいかない。世界の危機に対して私情は挟んでいられないのだ。
 ユーベルコード【レプリカクラフト】!できたのは四角くてチョコレートに船が描かれている例のアレである。ただし仕掛け罠じゃなかったので船じゃなくて猫でした。猫です。バッタもんアルなんとか生成完了。
「こんな冒涜的な見た目のバッタもんをオリジナルと強弁するだけで大概邪悪でござるけど、ワルいね! を獲得するために手間暇は惜しまないのでござる……すまぬ、アル(自主規制)」
 というわけで、清十郎がバッタもんチョコレートと声明を動画撮影。早速デビッターへ投稿。

『拙者、きのことかたけのことかよりも四角いチョコレートの方が好ましいでござるよ #大戦争 #第三勢力』

 燃料投下。黒船来航。

 激化する。悪魔たちの論争は激化する――!

 ――ブル○ン朝かよ。
 ――第三勢力か……っておい確実に偽モンじゃねーか!?
 ――きのこは偉大。異論は許さない。
 ――きのこ食べにくくて困るわ。たけのこは下の部分も美味しい。よってたけのこ。慈悲はない。
 ――やっぱトッパだよな。最後までホワイトチョコたっぷりだもん。

『激化する戦争、主義と主張の衝突は焦土を呼び――闘争の果て、最後に残ったのは樵が切った切り株だった…』

 挟まれる次回予告。
その後第四、第五勢力までも登場していく始末。ワルいねが増加していく中、清十郎はカウボーイハットでくい、と目を隠す。
「これは世界戦争確実でござるね…」
 ひゅおっ、と風が吹く。ポンチョが風で煽られながら、清十郎は国の街道の先へ消えていくのだった。
 世界を救うために世界戦争を起こす猟兵とは一体。

【祓月・清十郎】7600ワルいね

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『デビルギャルズ』

POW   :    見て見て! アタシのミミたん、ちょ~カワイクね?
【武器や防具を溶かす唾液】を籠めた【カバンミミックの舌】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【武器や防具】のみを攻撃する。
SPD   :    アハハ! アナタも悪い子にしてあげるね♪
対象の【手足】に【催眠攻撃が可能な多数の触手】を生やし、戦闘能力を増加する。また、効果発動中は対象の[手足]を自在に操作できる。
WIZ   :    ねぇ、アタシと悪いコトしない?
【制服】を脱ぎ、【あらゆる精神攻撃を無効化する悪い子モード】に変身する。武器「【快楽光線を放つスマートフォン】」と戦闘力増加を得るが、解除するまで毎秒理性を喪失する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●映えが世界を救う
「うっそマジー?ワルいね1000超えとかマジヤバじゃん?やっば、あげぽよ。写メ撮ろうよ写メ。友達に自慢自慢ー」
「っていうかーこんなところにわざわざごそくろーありがとー的な?とりまゆっくりしなよー」
 in 悪魔議会。猟兵たちが招かれたのは良いことだが、なぜかギャルギャルな皆さんが議員をやっている。なぜ。
 と言いたいところだが、この国の法律はSNS第一!デビスタグラムやデビッターでバズった人間が議員になるのは至極当然なことなのである!
 議会の机でめちゃくちゃぽちぽちスマホ弄ってたり、きゃっはーまじうけるーな会話を繰り広げてたりするデビルギャルズ達を説得し、この国の法律を変えなければいけない!
 自分の信じる映えな写真を見せつけるもよし、デビルギャルズの心を掴むようなことをしてもよし。もちろんすぱこーんとぶっ飛ばしちゃっても問題なし。
 猟兵たちはスマートフォンを固く握りしめる。

 新しい法律を作るために。

 映え写真の貯蔵は十分でしょうか、猟兵の皆さん。
茜崎・トヲル
【モノクロフレンズ】
(あーさん、スーさんで交互呼び!)

勝ったのでフロ入ってきました!四天王のひとが経営するバスサロンはさいこーだな!
人間も入れてよかったねえ、あーさん!

てかやっぱりキマryじゃんかー!
映えな写真……うーん、うーん……スーさんどーする?
えっラーさんを?!わー、かわいい!神モフだ!肉球でお手してる!これは映えるしバズる!
おれどーしよお……前にあーさんたちと作ったおしゃれデコりチョコケーキくらいしか……

あ、これでおっけい?よかったー!
だめだったらおれが肉体改造と化術でビカビカー光って、ゲーミングキマイラしないといけないとこだっ……え、やる?
(エレク○リカルでパレードなBGMを流す)


スキアファール・イリャルギ
【モノクロフレンズ】

いやぁ勝った後の風呂は格別でしたねぇトーさん
宣伝文句通り、堕落する程サイコーな風呂でした

なんかついこの間もこんな感じの人が……(※新し親分)
うーむ、映え……はっ、そうだ
ラトナに協力してもらいましょう
この子は普通の猫とは格が違うモフモフ、神モフの持ち主です
そしてとてもお利巧でして……ラトナ、お手(ぽふっ)
肉球の柔らかさも神、まさに神肉球ですよ……!(力説)

おぉ、あの時の写真ですね
とても楽しく作れたし、すごく美味しかったですよねぇ
(ひかりが現れ、「わたしがデザインしました!」と言うようにぴかぴか!)

ふぅ、よかった
ダメだったら私もゲーミング怪奇(※目が光る)を……え、やる?



 議会に招致された猟兵たちだったのだが、遅れて議会内に到着した猟兵が二人。
「勝ったのでフロ入ってきました!四天王のひとが経営するバスサロンはさいこーだな!人間も入れてよかったねえ、あーさん!」
「いやぁ勝った後の風呂は格別でしたねぇトーさん。宣伝文句通り、堕落する程サイコーな風呂でした」
 体からほっかほかな煙が上がっている茜崎・トヲル(白雉・f18631)とスキアファール・イリャルギ(抹月批風・f23882)である。この二人、デビルキングワールド満喫しすぎであった。
「ちょ、マ? あの有名なサロン行った感じ?はーうらやまなんだけどー」
 デビルギャルズたちがぱしゃぱしゃ二人を撮りまくる。肖像権。
「てかやっぱりキマフュじゃんかー! ノリがあぶない方のキマフュじゃんかー!」
「なんかついこの間もこんな感じの人が……」
 キマフュだったりカクリヨだったり忙しい世界である!
 うっちゃんでなんちゃんなことをしてる新しい妖怪を思い出して微かに渋面を浮かべるスキアファール。
 とにかく、二人の様子を撮影してきゃぴきゃぴしているデビルギャルズたちに映えなものを見せつけなければならない。
「映えな写真……うーん、うーん……スーさんどーする?」
「うーむ、映え……はっ、そうだ。ラトナに協力してもらいましょう」
「えっラーさんを?!」
 な、なんだってー!?とばかりに驚くトヲル。そ、そんなまさか……あのラーさんを使うというのか!
 ユーベルコードの煌きが立ち昇ると、現れたのは“色”を操る光『コローロ』と悪夢を喰らう猫妖精『ラトナ・ラトリ』だ。
 にゃん、と鳴いた猫妖精を、スキアファールがもふっと掴んでトヲルに見せる。
「この子は普通の猫とは格が違うモフモフ、神モフの持ち主です。そしてとてもお利巧でして……」
「わー、かわいい!神モフだ!」
 よし、とばかりにスキアファールが床にラトナを置く。そして片手を差し出して。
「ラトナ、お手」
 にゃ、と神肉球をスキアファールの手にぽん。周りにいたデビルギャルズたちが騒ぎ始める。
「肉球でお手してる!これは映えるしバズる!」
「肉球の柔らかさも神、まさに神肉球ですよ……!」
 ちょ、めちゃかわなんですけどー!とぱしゃぱしゃし始めるデビルギャルズ。だから肖像権。
「おれどーしよお……前にあーさんたちと作ったおしゃれデコりチョコケーキくらいしか……」
 あ、それわたしがデザインしました!とばかりにピカピカ光りまくるコローロ。主張が激しい。
「おぉ、あの時の写真ですね。とても楽しく作れたし、すごく美味しかったですよねぇ」
 スマートフォンにある写真は、それはもう映えが凝縮した感じのデコりチョコケーキであった。専門店顔負けの可愛いチョコケーキに、悪魔たちは騒がざるを得ない。
「ちょーマジでヤバなんですけどー!」
「あ、これでおっけい? よかったー!」
「ふぅ、よかった」
 デビルギャルズが、猟兵たちの法律を優先的に採用するよう決心したようだ。よかったーとニコニコ笑うトヲルと小さく息を吐いたスキアファールだったが、口は災いの元である。デビルキングワールドであるが故に文字通りで。
「だめだったらおれが肉体改造と化術でビカビカー光って、ゲーミングキマイラしないといけないとこだっ……」
「ダメだったら私もゲーミング怪奇を……」
 え!?とデビルギャルズたちがトヲルとスキアファールへ凄まじい視線。
 え、とトヲルとスキアファールが首を傾げて。
「「……え、やる?」」

 どこの経済成長期だとか、どこのネズミのいるテーマパークだ、とかちょっと色々言いたいことはあるが、軽快なBGMと共にトヲルの体が七色に光り出す。それに並んで目から直線上の七色光線を発射し始めるスキアファール。それに合わせてめちゃくちゃ踊りまくるデビルギャルズたちという凄まじくカオスな状況発生。

 ……コローロもミラーボールばりにピカピカ光りまくる。キマフュよりも凄まじい光景が繰り広げられた。

 ここ議会。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御形・菘
昔から「いいね!」をたくさん獲得するにはどうすれば良いかを考えておった
よって新たな法律を作る! 妾のアップした写真への投票の義務化だ!
世界のルールを妾に合わせる、ベストアンサー!

とゆーことで、妾が持ってる星の数ほどの手持ちの数々で魅せるのもよいが…
お主らを(手加減しながら)ボコって、バエる写真たちの仲間に入れてやろう!
そして、右手で眼前の空間をコンコンコンっと
はーっはっはっは! ようこそ妾の統べるエモい世界へ!

しかし、あまりまとめてかかってきてはいかんぞ!
集団戦はごちゃついて撮影が難しい!
カメラの位置は忘れてもダメだが、意識しすぎるのも不自然だからな?
それと装備を溶かす程度と場所は考えること!



 デビルギャルズたちがざわつき始める。現れた猟兵が、これでもかというぐらいのワルワルな出で立ちでこの場に登場したからだ。
 爬虫類系が入り混じるキマイラ、御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)の姿は、悪魔たちからすればワルの極みであった。映え画像前にすでに悪魔たちを虜にする菘であるが、ここで終わりではない。
「昔から「いいね!」をたくさん獲得するにはどうすれば良いかを考えておった」
 演説。議会の中心に立ち、こちらを凝視するギャルたちを見渡しながら。
「よって新たな法律を作る! 妾のアップした写真への投票の義務化だ! 世界のルールを妾に合わせる、ベストアンサー!」
「ちょ、マジ? マジでー? ちょっとヤバヤバなワルなんですけどー」
 ギャルたちの目がキラキラ光り輝いている。菘はスマートフォンを手に取り、自慢の画像を確認していくが、あまりにも多すぎる。キマフュで培った撮影技術やらなんやらは、悪魔たちを十分に驚かせることができるだろう。
 しかし、今回は。
「妾が持ってる星の数ほどの手持ちの数々で魅せるのもよいが…お主らを(手加減しながら)ボコって、バエる写真たちの仲間に入れてやろう!」
 菘が右手で眼前の空間をコンコンコンとノック。刹那、議会内全体を覆い尽くす花弁の嵐。
 キマイラフューチャーに存在する未知数のシステム、『システム・フラワーズ』の力を借りたエモエモ空間の出来上がりである。
 ふぁさっ、と舞い散る花弁と花畑に、ギャルたちのテンションが最高潮!
「はーっはっはっは! ようこそ妾の統べるエモい世界へ! しかし、あまりまとめてかかってきてはいかんぞ! 集団戦はごちゃついて撮影が難しい!」
 ギャルたちに手取り足取り、撮影の鉄則を教え込む猟兵の姿である。
 しゃーいくぞー的なノリで襲いかかってくるのはいいが、悪魔たちのユーベルコードがヤバい。襲いかかってくるカバンミミックの舌を回避するが、とにかく菘の服が色々とギリギリすぎるので、悪魔たちが恐れ慄いて(喜んで)いる。
 ギャルたちが息を呑む。このワルワルキマイラ、本物だと。

 というわけで、なんかはへーとばかりにひれ伏したギャルたちを見下ろして……ものすごくギリギリでギリギリな感じの服装になっている菘が仁王立ちしていた。
「……溶かす程度と場所は考えろと言ったんだが?」
 後で編集。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オネスト・ファッション
ここが魔界議会か!思ってたより親近感がわく場所だな!
議員がみんな学生っぽいギャルだからかな?

お気に入りの映え写真はいっぱいあるけど、折角だし新作映えでいきたいよな
それじゃ、訪問記念に一枚撮影。みんなも一緒に撮ろうぜ!
自分と議員のみんなに【指定UC】を使用、
インスタ映えするパステルな装飾を服に施して、議事堂バックに記念撮影だ!

[アート]で写真にフィルターをかけて、お洒落フォントで文字を入れてデビスタに投稿
皆のおかげで最高にイケてる1枚になったぜ、サンキューな!

あ、法律?
今日来たばっかの僕が提案してもいいもんなの?(申し訳程度の善良性)
じゃあ国の予算で新しい映えスポット作ろうぜ!
[ブームの仕掛人]



「ここが魔界議会か! 思ってたより親近感がわく場所だな!」
 きらきらと目を輝かせて魔界議会の扉をくぐったのは、オネスト・ファッション(見せ掛け以上・f31551)だ。
 悪魔たちが椅子に浅く腰掛けてスマホをいじっていたり、ギャル同士で話をしていたり、議会内がフリーダムな空気に包まれていた。
(議員がみんな学生っぽいギャルだからかな?)
 どことなく魔武断学園の休み時間の空気に似ている気がする。この空気、実家のような安心感である。
「あ、次のワルワルなのきたっぽ?」
 こちらもわくわくとした表情でオネストを見つめる。オネストはスマートフォンの画像を確認するが、うーん、と悩んで画像フォルダを閉じる。
「お気に入りの映え写真はいっぱいあるけど、折角だし新作映えでいきたいよな」
 おや、とギャルたちが首を傾げる。
「それじゃ、訪問記念に一枚撮影。みんなも一緒に撮ろうぜ!」

 議事堂前に収集されたデビルギャルズたちが何が始まるのかとそわそわしている。その中心に立ったオネストが指を鳴らす。その刹那。

 ぱっ、とオネストとデビルギャルズたちの服が切り替わった。

 これこそオネストの悪魔の力、その真骨頂!ビジュアルの悪魔は伊達ではない!
 【スタイリング・ゴージャス!】によってたちまち映えな服装に変化したギャルたちが、甲高い声をあげる。嬉死と尊死。
「着る物が良けりゃ気分もアガるだろ?似合ってるぜ!」
 ぱしゃり、と一枚。パステルな装飾を施された服に写真にお洒落フォントで更に映えを追究。即デビスタに投稿!!いいね数が跳ね上がる!!
「皆のおかげで最高にイケてる1枚になったぜ、サンキューな!」
 やだ、かっこいい……的な空気になる悪魔たち。流石の悪魔ぢからにギャルたちがはわわ、って感じになっている。
「んでんで、法律どうするー?」
「あ、法律? 今日来たばっかの僕が提案してもいいもんなの?」
 他者の服を無断で変えたワルと、その善性は並び立てるのかどうかというのは差し置いて。
「じゃあ国の予算で新しい映えスポット作ろうぜ!」
 オネストの一言で、議事堂入り口前がコンサート会場並の大歓声に包まれたそうな。

大成功 🔵​🔵​🔵​

祓月・清十郎
SNSの申し子たるギャルが議員とは
くっ…! これでは最初から勝負がついているも同然、映えやエモさ比べで彼女達を凌駕するなど至難の業
万一彼女達に対抗できる存在が居るとするならそれはそう

忍者でござるね
そんな訳でギャル達よ。
傑戸衆が登場した今この瞬間より、貴殿らが撮る写真なり動画なりには絶対忍者が紛れ込むでござる
映えな写真の端っこに漏れなく忍者! エモい動画のサブリミナルに忍者! 必然トレンドは忍者が独占!
どんな画像を上げようと、永遠に忍者がバズり続ける末法時代の到来でござる
クククそれが嫌ならこちらの要求を呑んでもらうでござるよ…?

そう、就寝一時間前にはネット断ちするんでござる
目に悪いでござるからね



「SNSの申し子たるギャルが議員とは」
 議会に招かれたケットシー猟兵、祓月・清十郎(異邦ねこ・f16538)がぐっ、と手のひらを握り込む。
 ガールズトークに花を咲かせるデビルギャルズたちの姿は、明らかに議会の雰囲気にマッチしていない。
 しかし、この国ではSNSが一番大事。ギャルたちが議員をやることは至極当然なのである!
「くっ…! これでは最初から勝負がついているも同然、映えやエモさ比べで彼女達を凌駕するなど至難の業」
 まるで自分よりも格上のオブリビオンと対峙しているかのよう。ギャルたちから凄まじいオーラが発せられている……気がする。
 カウボーイハットに手を置いて、清十郎は思案する。ここでは彼女たちが法。下手をすれば命を(?)狩り取られかねない。
「万一彼女達に対抗できる存在が居るとするならそれはそう」
 そう、ここで清十郎が勝てる要素といえば一つしかない。
「忍者でござるね」
 そう、忍者で……え、忍者?
「そんな訳でギャル達よ。聞くが良いでござるよ」
 なんなんーとばかりにギャルズたちが清十郎の元に集まってくる。そして通告される死刑のような宣告。
 ユーベルコードの奇蹟が発現し、椅子の下の影やら柱の影からあの子のスカートの中からやらから忍ケットシー達が姿を現す!
「傑戸衆が登場した今この瞬間より、貴殿らが撮る写真なり動画なりには絶対忍者が紛れ込むでござる」
 エグい。
「映えな写真の端っこに漏れなく忍者! エモい動画のサブリミナルに忍者! 必然トレンドは忍者が独占!」
 そう!どんな写真を撮ったとしても、忍ケットシーたちはその隙間に入り込む!!修学旅行の写真みたいに、欠席者よろしく絶対に映り込むのだ!
 マジで?え、うっそ、マ?とどよめくギャルズたち。そりゃそうである。なにせ忍である。
 ニンジャはデビルキングワールドにおいては超大人気のキャラクター(かもしれない)。だが、あからさまに自分の完璧映え写真に邪魔者が映り込むのは勘弁して欲しい。
 清十郎が不敵に微笑んだ。
「どんな画像を上げようと、永遠に忍者がバズり続ける末法時代の到来でござる。クククそれが嫌ならこちらの要求を呑んでもらうでござるよ…?」
 ゴクリ、とギャルズたちが唾を呑んだ。一体、どんな仕打ちが待っているのだろうか。しかし、ギャルズたちは屈しない。悪魔はワルいことに関しては一番の種族だ。ここでケットシーに屈するわけには行かない。絶対に。屈するわけには行かない!
「そう、就寝一時間前にはネット断ちするんでござる。目に悪いでござるからね」
「りょ」
 即落ち。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『漆黒の昏き堕天使』シュヴァルツ』

POW   :    黒き稲妻の落ちる地に生誕せし『漆黒の昏き堕天使』
【「赦されぬ罪」で染め上げられた堕天使の姿】に変身し、武器「【魂の罪科を刈り取る死神の大鎌】」の威力増強と、【黒き稲妻を放つ力場で構成された光翼と光輪】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
SPD   :    貴様は我が魂を震わせる言霊を放つことが出来るか!
対象への質問と共に、【封印されし邪眼】から【黒き稲妻で構成された邪龍】を召喚する。満足な答えを得るまで、黒き稲妻で構成された邪龍は対象を【魂を焼き尽くす黒き炎雷】で攻撃する。
WIZ   :    汝らの罪を数えよ、我が魂の慟哭を聞くがいい!
自身の【魂の罪科を刈り取る死神の大鎌】から、戦場の仲間が受けた【屈辱】に比例した威力と攻撃範囲の【罪深きものの魂を焼き尽くす黒き稲妻の嵐】を放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はレギオ・ギャングースです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 というわけで、猟兵たちの法律によって新たな映えスポット(ゲーミング並に七色に光り輝く噴水、爬虫類系キマイラの巨大な石像)が誕生した。
 さらに就寝1時間前にはネット禁止という極悪非道な法律によって悪魔たちの歓声が響き渡っている。
 そんな状況の中、納得のいかないオブリビオンが1人。

「なぜだ……なぜ我がデビートがワルいねされないのだ……!」

 目元を押さえて大げさに狼狽える少年、もとい『漆黒の昏き堕天使』シュヴァルツは、猟兵たちによって引き起こされた状況に奥歯を噛みしめる。
「本来ならば我が闇の力に満ちたデビートが10000ワルいねを超えるはずだった……それなのになぜ……!」
 ちらり、とデビート内容を覗いてみると、まあ、その、見るに堪えないカッコイイデビートが投稿されている。悪魔たちも目頭を押さえるやつ。
「許さん……許さんぞ猟兵!我が黒き稲妻と黒き炎雷、そしてこの邪眼で貴様たちを蹂躙してくれる!」
 ゴゴゴゴ、というSEの似合いそうなポーズを取りながら、新たな映えスポットで元凶のオブリビオンがそう呟いていた。

【MSより】
 戦場は新たな映えスポット『虹色噴水公園』内です。周囲のイルミネーションが七色に燦々と光ります。平地ですので、戦場における障害はありません。
 周囲に悪魔たちがガヤガヤしてますが、巻き込まれても死なないので安心して下さい。
ラファエラ・エヴァンジェリスタ
…服を溶かす敵はもう居ない?
宜しい
衆目に我が珠の肌を晒すこと等罷り成らぬゆえ
…あ、水着コンテストは別枠で

そこの良い感じに厨二っぽい御仁を倒せば良いのだろう
私も同じノリで行く

愛馬Tenebrarumに騎乗しつつ、敵と距離をおいてUC使用
「我が騎士よ、蹂躙せよ」
「…ふん、私が自ら戦う筈がなかろう?」
ワルワルっぽく悪のカリスマとか発揮しちゃうので観客の悪魔どもは歓喜すると良い
許す

敵の攻撃に対してはオーラ防御か、我が騎士がこの身をかばう
表情ひとつ変えず「黒薔薇忌」を振り鳴らし、怨霊どもを嗾け
それに乗じて接敵し、愛馬に踏み付け蹂躙させる
「…貴公。所詮は闇の深さが違うのだよ」
ワルワルっぽい?よな?よな!



 そんなレインボーな公園の一角、スイーツのキッチンカーの前に置かれた机の上で優雅にティータイムを楽しんでいた猟兵が一人。
 虹色に輝く紅茶を一口飲んで立ち上がる。
「…服を溶かす敵はもう居ない?宜しい」
 流石にデビルギャルズのアレはラファエラ・エヴァンジェリスタ(貴腐の薔薇・f32871)には受け付けなかったようだ。なにしろラファエラは高貴な血筋の末裔でもある。
「衆目に我が珠の肌を晒すこと等罷り成らぬゆえ。…あ、水着コンテストは別枠で」
 前半めちゃくちゃ様になってたが後半は本音。
 とりあえず、なんか公園噴水前で高らかに笑っているオブリビオンを倒せば良いんだろうな、ということだけは理解できた。
「貴様か……貴様がこの我の計画を邪魔したのだな……!その罪、万死に値する!汝の罪を数えよ、我が魂の慟哭を聞くがいい!」
「……」
 顎に手を置いて考え始める。万死に値する罪は唯一つ、デビッターのワルいねをかっさらってしまったことである。数えるも何も、それ一つだけだったりするのだが。
「そこの良い感じに中二っぽい御仁を倒せば良いのだろう。私も同じノリで行く」
「中二でもないしノリでもない……!我は罪を裁く者だ!」
 痛い所を突かれてちょっと動揺したっぽい。とにかく、今は目の前のオブリビオンを撃退である。
 暗黒の煌めきと同時に、ラファエラの背後から天鵞絨の様な青鹿毛の名牝『Tenebrarum』が現れる。その気性故にラファエラにしか扱えない名牝だ。
 その背に乗ったラファエラが、片腕をかざして忠義の騎士を喚び寄せる。

「我が騎士よ、蹂躙せよ」

 白銀の瞬きが目の前に収束し、召喚された騎士がラファエラに忠義を捧げるように剣を掲げた。
 【昏き淵への嘆息(サスピリオルム)】によって現れた騎士は白馬に乗ると、目の前のシュヴァルツを睨みつけている。
「卑怯な……!他人任せなど!」
「…ふん、私が自ら戦う筈がなかろう?」
 中二vs中二である。さらり、と長い髪を手でなびかせる。周りの悪魔があまりのワルワルな姿に恐れ慄いている。ところがどっこい、声援。
「良い、許す」
 悪魔たちの歓喜の声を。
「ふん、そのような……か、かっこいい騎士、我が大鎌で切り裂いてくれるっ!」
 こっちも本音が出ている。ちょっと頬を赤らめながら特攻してきた。中二的にめちゃくちゃアリらしい。
 鎌から稲妻の束が放射されるが、騎士団長パーシヴァルがそれを許さない。ラファエラをかばうように、騎士団長の光魔法が防護の陣を形成する。
「愚かな……死者の嘆きを知るといい」
 動揺もしていない、澄んだ声。『黒薔薇忌』が鳴らされると、周囲から湧き立つように、怨霊の束が立ち昇る。
「ゆけ、怨霊ども」
 襲いかかってきた怨霊の束に、シュヴァルツが顔を覆う。呪詛の奔流に苛まれ、黒色に覆われた視界の先、ラファエラの愛馬が霞を振り払うようにその足を振り下ろした。
 あばっ、というちょっとだらしのない悲鳴が聞こえた。
「…貴公。所詮は闇の深さが違うのだよ」
 決まった。これは決まった。周囲から悪魔たちの大歓声が聞こえる。

 くるりと振り返って、誰も見ていないところで拳をぐっ、と握る。
「ワルワルっぽい?よな?よな!」
 ええそうですね、とばかりに騎士団長の甲冑が縦に動いた。ぎこちなく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

茜崎・トヲル
【モノクロフレンズ】
(あーさん、スーさんで交互呼び!)

(こっそりファンティでイリュージョンなBGMを噴水にしかける)
さああーさん!わるいやつは助けられないから倒そう!(サングラスを渡す)
えっBGM?とくに意味はないよ!!

いなずま……雷だよね?えーーっと……高いところと金属に落ちるんだっけ?
よし!おれが体を強化して、ハンマー(柄まで金属!)を高ーくかかげるぜ!そーすると電気があつまるでしょう。
そーして雷をおれがひきつけて(かばう)、スーさん!まかせた!

あーさんで終わりと思った?ダメ押しだぜ!行くぜ、サンダーハンマー!!
いえーい!スーさんはいたーっち!(ぱちーん!)


スキアファール・イリャルギ
【モノクロフレンズ】

(トーさんから渡されたサングラスを装着)
Oh……すごいスポットができてしまっ――ん?
トーさんこのBGMは……あ、そうですか……

ふむ、基本的に高い物に落ちやすいとか
えっトーさんが避雷針に?
分かりました、すぐ終わらせます!
念を入れて私は屈んで背を低くし、
UCで変化させた腕に雷(属性攻撃)を纏わせ敵を捕らえる!(射程↑攻撃回数↓)
纏った雷と呪詛で絶え間なく攻撃
光翼と光輪を封じてやります

あと特に意味はありませんが怪奇の目は七色光線発射です
ファンティでイリュージョンなBGMにピッタリですね
――さて、私に気をとられている場合ですか?
トーさん、追撃を!
ふふ、ハイタッチ!(ぱちーん!)



 噴水がぶわっ、と一気に水を吐き出す。どうやら、時刻に応じてその水量を増す特別な噴水のようだ。
 その噴水から、凄まじくファンティでイリュージョンなBGMが。七色の発光と共に、噴水を背に二人の猟兵が歩み出す。
「さああーさん! わるいやつは助けられないから倒そう!」
「Oh……すごいスポットができてしまっ――」
 渡されたサングラスをすちゃっ、と装着。おや、とスキアファール・イリャルギ(抹月批風・f23882)が首を傾げる。このBGMは一体。
「トーさんこのBGMは……」
「えっBGM? とくに意味はないよ!!」
「あ、そうですか……」
 茜崎・トヲル(白雉・f18631)がどやどやと瞳を輝かせている。
 今から超凄い大魔術を見せるわけではない。Dを使った儀式魔術も言語道断。もしかしたらハンドでパワーな大魔術の方かもしれないが、某ネズミの国にも喧嘩を売ると後が怖いのでここまで。
「次は貴様らか! 我がロードを妨げる愚かな猟兵共よ!」
「えーっと……相手はいなずまを出すって言ってたっけ。いなずま……雷だよね?」
 シュヴァルツを華麗にスルー。鎌を突きつけてかっこいいポーズをしている最中である。気付いてあげて。
「えーーっと……高いところと金属に落ちるんだっけ?」
「ふむ、基本的に高い物に落ちやすいとか」
「無視をするな貴様らっ! 我が黒き稲妻に焼かれるがいい!」
 光翼と光輪を具現化させて、シュヴァルツが飛翔する。鎌を向けると、光翼と光輪から黒い稲妻が迸る。
 ぴこーん!と頭の上に電球を光らせて、トヲルが自らのハンマーを天高くかざす。
「よし! おれが体を強化して、ハンマーを高ーくかかげるぜ!」
「えっトーさんが避雷針に?」
ぴしゃーん!とばかりに降り注いだ黒い稲妻がトヲルのハンマーに収束、【肉体強化】によって稲妻のダメージを受けることもなく、にっ、とスキアファールに微笑む。
「スーさん! まかせた!」
「分かりました、すぐ終わらせます!」
「!? わ、我が稲妻が効かぬだとっ!? 馬鹿なっ!」
 スキアファールの両腕が変質する。どろり、と溶け落ちるように変貌した腕は黒色の無数の腕と化して、飛翔するシュヴァルツを抑え込もうと空間を駆け抜けた。
 【Overgrown(ヘカトンケイル)】の力によってシュヴァルツの光翼と光輪が拘束される。刹那迸ったのは黒い稲妻と同等の漆黒の稲妻だ。
 なんかこう、オシャレ度的に負けてしまったシュヴァルツが唇を噛みしめる。ダメージは通っているらしい。飛翔できなくなったシュヴァルツが、公園の噴水前に落ちてきた。
 そんな中、怪奇の目から七色光線発射中の怪奇人間の姿。周囲の観客の悪魔たちが大盛りあがりである。
「ファンティでイリュージョンなBGMにピッタリですね」
「ぐ、ぬ……! わ、我の黒い稲妻の方がカッコイイ! 絶対にカッコイイ!」
 そこは重要ではない。
「――さて、私に気をとられている場合ですか? トーさん、追撃を!」
 スキアファールの後ろから飛び出してきたトヲルが、その巨大なハンマーを振りかぶる。
 あんぐりと口を開ける堕天使に、トヲルはにっこりと微笑んだ。
「あーさんで終わりと思った? ダメ押しだぜ! 行くぜ、サンダーハンマー!!」
 へぶし、というちょっと可哀想な悲鳴。地面に打ち付けられたハンマーから、強烈な雷が迸る。稲妻のカッコよさも奪われたオブリビオンがぴくぴくと痙攣している。
「いえーい! スーさんはいたーっち!」
「ふふ、ハイタッチ!」
 ぱちーんと見事な阿吽の呼吸であった。ところで、BGMいつまで続きます?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

オネスト・ファッション
アドリブ・連携歓迎

へぇ、あいつもデビッターやってるのか。どれどれ……

……ウグーッ!!(数年前の過ちを思い出して胸を抑える)
これがオブリビオンの攻撃か、すげぇ精神負荷だ!
負けてらんねーな、気合い入れていくぜ!
「ヴィジュアル・スタイル」に[早着替え]

強敵と戦う為には、自ら封じ込めし扉《ゲート》を開くことも時には必要…
罪深き潰えし時空の使者《オブリビオン》よ、我が相手しよう!

黒き稲妻を[呪詛耐性]で耐え、
【指定UC】を発動し、デコ盛り属性で[重量攻撃]を与えながら
煌めきフィルターで映えスポットに真紅と漆黒の空間を生み出して
自分向きの環境《ワールド》に変化させて戦う

今宵この場は真紅の闇が支配する!



 よろよろしているシュヴァルツを興味深そうに見つめていたオネスト・ファッション(見せ掛け以上・f31551)であったが、ちょっと気になってスマートフォンを起動。
「へぇ、あいつもデビッターやってるのか。どれどれ……」
 聞けばワルいねを稼ごうと必死だったという話。それらしきアカウントを見つめて、デビート内容を確認。

『我が右目が疼く……今宵、漆黒の月から永遠の終焉《ダークネス》が舞い降りよう……』

「ウグーッ!!」
 ダメージ。敵がユーベルコードを使っていないのにもかかわらずオネストへダメージ。胸を抑えて蹲る。超ダメージ。
「こ、これがオブリビオンの攻撃か、すげぇ精神負荷だ!」
 シュヴァルツは特に何もしていない。繰り返すが、シュヴァルツは特に何もしていないッ!
 主に数年前の過ち故であるが、シュヴァルツはそういうお年頃である。オネストの過去って何があったんですか?とか聞いちゃいけない。ダークヒストリーである。
「負けてらんねーな、気合い入れていくぜ!」
 オネストの服装がたちまちに変化、闇や死をモチーフにした装飾、これこそ最高にワルい漆黒の装束『ヴィジュアル・スタイル』だ。
 目の前に颯爽と現れた猟兵に、シュヴァルツが同じく胸を抑える。これは本当に他の猟兵からの攻撃によるものである。決して精神負荷を受けているわけではない。
「貴様……なんだその格好は……! か、カッコイイだろうがッ!」
 本音が後ろについてる。
「強敵と戦う為には、自ら封じ込めし扉《ゲート》を開くことも時には必要…罪深き潰えし時空の使者《オブリビオン》よ、我が相手しよう!」
「貴様ッ! まさか、深き深淵《アビス》から現れし者《イエーガー》か……! 相手にとって不足はない!」
 どうしてくれよう。色々な意味で。
 シュヴァルツから黒き稲妻が迸る。飛翔とともに瞬いた稲妻を、オネストは悪魔の持つ呪詛への耐性で緩和する。
「ここからは、僕の環境《ワールド》で戦わせてもらうぜ!」
デビルズスマホのアプリアイコンが瞬いた。刹那、空間に閃いた電子光によって、周囲の環境がたちまちに変化する。
 空間改変型ユーベルコード【シャッター・チャンス!】によって、煌めくフィルター空間に姿を変えた戦場、その力にシュヴァルツが目を見開いた。
「我が力を圧倒する力《ユーベルコード》だと……ッ!」
「今宵この場は真紅の闇が支配する!」
 オネストが指を鳴らすと、周囲の空間が真紅と暗黒の空間に切り替わる。映えスポットの変化により、シュヴァルツがダメージを受けている!!
「チョーカッコイイ……」
 (主に中二病的な方向に)ダメージを受けている!!!
 空間を切り裂いて、オネストがシュヴァルツへと襲いかかった。闇と死の具現たる暗黒の軌跡を伴って、シュヴァルツへ圧倒的な致命撃《クリティカル》を与えたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

祓月・清十郎
むむむ自分の不甲斐なさを棚に上げて八つ当たりしようなどとは何とねじくれた堕天使
成程貴殿のような奴が居るから拙者のデビート一万ワルいね行かないんでござるな?(棚上げ)
ならば貴殿を格好良くぶっ飛ばしてワルいねを荒稼ぎしてやるでござる!
そんな訳でドラマティックな感じでよろしくでござる全一の人!

…え? 拙者のスペック低すぎて相手の攻撃避けたり防御するので精一杯? えぇ? 
兎に角好きなものとか何かその辺の、猫と堕天使の小洒落たQ&Aを合間合間に挟みつつ
炎雷を食らいながらも肉薄し、意地で一発入れようとしたその瞬間

知らない亀が背後から堕天使に襲い掛かって全てを持って行ったでござる
マジで何なんでござるこの亀…



「むむむ自分の不甲斐なさを棚に上げて八つ当たりしようなどとは何とねじくれた堕天使」
 他の猟兵がデビート内容を確認したが、実際猟兵たちが来なかったとしてもワルいねを稼げたかどうかは不明である。
 やれやれ、と肩をすくめて、シュヴァルツへと言葉を投げかける祓月・清十郎(異邦ねこ・f16538)。
「成程貴殿のような奴が居るから拙者のデビート一万ワルいね行かないんでござるな?」
 投げたブーメランがきりもみ回転で戻ってきてる。見えざるユーベルコードである。
「ならば貴殿を格好良くぶっ飛ばしてワルいねを荒稼ぎしてやるでござる!」
 ビシィ!と指先を突きつける。シュヴァルツがわなわなと震えだした。
「これは、我に与えられた試練《オーディナル》……ならば、我が邪眼を受けるが良い!」
「そんな訳でドラマティックな感じでよろしくでござる全一の人!」
 全スルー。清十郎のユーベルコードが具現化、現れたのは【理論上最強】、清十郎よりめちゃくちゃ強い全一格ゲーマーである!
「台パンは罪ですわよ」
 すごくお嬢様言葉な全一格ゲーマーキマイラが来た。目の所に黒いテープ。顔を映しちゃいけない。
 そして、ありえませんわ。とめちゃくちゃブルーになってる。
「…え? 拙者のスペック低すぎて相手の攻撃避けたり防御するので精一杯?」
 シュヴァルツの邪眼から邪龍が召喚される。黒き炎雷が迸ると、清十郎へと解き放たれた。
「起き攻めはしてはいけない、そうは思わないか猟兵!」
「テクニックに良し悪しもないでござるよ!」
 満足な答えではない感じ。魂震わされず。
 全一格ゲーマーテクは素晴らしいものである。敵の攻撃を見事に回避、ガードはしっかりと見極めて。こんなに素晴らしいテクニック、他では見ることができないだろう。
「意地でも一発入れるでござるよ!」
「ふはははは! 捨て身か猟兵ッ! 我が炎雷、受けるが良いッ!」
 邪龍がそのあぎとを開き、清十郎を飲み込もうと迫りくる。万事休すか。

 スッコーン、とシュヴァルツの後頭部に超ダメージ。

はて、と清十郎が目をぱちくり。なんか知らない亀が背後から堕天使に襲いかかった。どなたですか。
ヒレをサムズアップさせて、そのまま戦場から撤退。すごい残念な感じで横に転がる堕天使を見ながら、えぇ……とドン引き顔の清十郎。
「マジで何なんでござるあの亀…」
 悪魔の眷属か何かだと思いたい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御形・菘
己の力が及ばぬことを嘆いても仕方あるまい!
同じ業を背負う者として、お主をディスるような真似はせんよ
しかーし! 迷惑行為というルール違反を犯す輩は、妾が一度きっちりシメておかんとな?

お主もお主なりの浪漫を魅せるなら、妾も相応の奥義を繰り出すとしよう
右手を上げ、指を鳴らし、さあ降り注げ花々よ!
はーっはっはっは! 大鎌に黒き稲妻、定番かつ鉄板ネタは確かに強いが…
お主には「その先」! 妾の到達したエモさの極みを見せてやろう!

嵐を避ける気などない! 耐えて凌ぐ!
何故なら、その方がカッコ良いから!!
はっはっは、まあお主はこういうハイレベルな戦法は止めておくのが良かろう
妾とは、年季と覚悟が違うからのう!



「ふーはっはっはっは!己の力が及ばぬことを嘆いても仕方あるまい!」
「な、何者だッ!?」
 自分に似た巨大な石像の上に乗った猟兵、御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)がシュヴァルツを腕を組んで見下ろしている。
「貴様、この我を侮辱するか!」
「何を言う、同じ業を背負う者として、お主をディスるような真似はせんよ」
 長い髪をさっと払う。
「しかーし! 迷惑行為というルール違反を犯す輩は、妾が一度きっちりシメておかんとな?」
 迷惑行為、ダメゼッタイ。キマイラフューチャーではそこら辺しっかりと自重していかなくてはいけないのだ。いや、悪魔たちの世界でもそこはしっかりと考えていくべき。
「お主もお主なりの浪漫を魅せるなら、妾も相応の奥義を繰り出すとしよう」
 にやり、と笑った菘が、右手を上げて指を鳴らした。

「さあ降り注げ花々よ!」

 天に形成された魔法陣から、はらりと無数の花弁が落ちてくる。真紅の花弁が周囲を覆い尽くし映え重視の戦場に変わっていく。
 その光景に、シュヴァルツが一瞬ぽかんとした表情を浮かべた。「やっば、カッコ良い」とか思ってるに違いないが、自分よりカッコ良い存在を認められないシュヴァルツ、いざ臨戦態勢。
「我が黒き稲妻の嵐、受けるが良い!」
「はーっはっはっは! 大鎌に黒き稲妻、定番かつ鉄板ネタは確かに強いが…お主には「その先」! 妾の到達したエモさの極みを見せてやろう!」
 シュヴァルツの大鎌から黒き稲妻が迸る。それは暴風と共に駆け巡り、周囲の花弁を巻き込んで菘へと襲いかかる。
 しかし、菘は避けない。不敵な表情を崩さず、微動だにしない。効いていない!黒い稲妻の嵐が効いていない!
「な、なに……ッ!」
「避ける気などない! 耐えて凌ぐ! 何故なら、その方がカッコ良いから!!」
 ガーン!と凄まじい衝撃。シュヴァルツの表情が驚愕と悔しさに満ち溢れた。
 そう、これは、シュヴァルツを凌ぐやべーカッコ良いやつ。自分の黒き稲妻さえもダシにされて、ワルいねを掻っ攫われるよりも凄い悔しいことになってしまった。
「はっはっは、まあお主はこういうハイレベルな戦法は止めておくのが良かろう。妾とは、年季と覚悟が違うからのう!」
「ば、バカな……ッ!この我がッ!」
「さて、エモさの極みは見せたしな。これで終わりだ、同じ業を背負う者よ!」
 【花驟雨(ヘリオガバルス)】の力が拡散する。舞い落ちていた花弁は指向性を持って、稲妻の嵐を超えてシュヴァルツへと殺到する。
 赤い薔薇と、彼岸花の花弁の雨。花弁の中心にいたシュヴァルツは、その圧倒的エモさとワルさに塵となって消えていく。
「……我を凌ぐ……業持つ者《マイフレンド》……」
 なんかこうどうでもいいオブリビオンの遺言で幕を閉じた。
 ちなみに裏では一万ワルいね余裕で突破だったらしい。悪魔たちの娯楽が動画鑑賞に変わる未来があったりなかったり。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年06月29日


挿絵イラスト