羅針盤戦争~牛蒡海戦終結
蒼海羅針域の導に従い、グリードオーシャンの支配者『七大海嘯』を目指す猟兵達。
しかしその動きを察知した七大海嘯も、本格的な大攻勢を開始した。
猟兵が、七大海嘯の居場所たる島を突き止め、倒すのが先か。
多世界侵略船団『コンキスタドール』が、猟兵達がこの世界へ来るための要、蒼海羅針域の中心である『渦潮』を破壊するのが先か。
貪欲なる海と海賊の世界で『羅針盤戦争』が始まった。
「もう出ないだろうと思っていたんだよ。ヤマゴボー星人の艦隊は」
それしか言うことはないというように、項垂れた九瀬・夏梅(白鷺は塵土の穢れを禁ぜず・f06453)は、静かに広げた海図の一点を指し示した。
今度の戦いの舞台は、インクベリー島の近海、だそうです。
大型戦艦がやっぱり5隻。ゴボウだから5って安直に編成されました。
墜ちてきた宇宙船を元に造られてるので継ぎ接ぎだけど、強度は充分。
船足というか逃げ足は速く。小型ビーム砲装備は忘れられている気がする。
猟兵達の転送先である鉄甲船『彩雲丸』が近づくと、戦艦は逃げる。
渦潮を目標にしていたはずなのにあっさり、逃げる。
本音を言うとほっときたいけど、建前上は逃がすわけにもいかないので、倒す。
めっちゃ弱いので倒すまでもなく倒せるけど、すっごく逃げる。
……情報は以上です。
ちなみに、海上での飛行や転移といった、自分の能力で海を渡る行為が制限されてしまっているのでちょっと面倒ですが、海上戦もあります。
まあ、彩雲丸が1隻には接舷できるよう動いてくれるので、制約のある海上戦が苦手だった場合は、直接船上戦に行ってもらって全然大丈夫です。
きっと残りは誰かが足止めなり撃沈なりしてくれるから。
「……しばらくゴボウは見たくないねぇ……」
遠い目をして心の底からしみじみと呟く夏梅を見ながら。
猟兵達は、かける言葉もなく、無言のまま彩雲丸へと転送されて行くのでした。
「ゴボー! 進行方向に敵と思しき鉄甲船を発見ゴボー!」
「直ちに全艦に通達ゴボー!」
「ゴボウの旨味は皮にあるゴボー!」
「だから皮は剥かないゴボー!」
宇宙船を思わせる、というか元は宇宙船だった艦船の中で、慌ただしく走り回る何本ものゴボウ……じゃなかったコンキスタドール『ヤマゴボー星人』。
鉄甲船『彩雲丸』の艦影を見た彼らは、大急ぎで準備を整えて。
「取舵いっぱいゴボー!」
「ごぼう抜きするゴボー?」
「逆ゴボー! 逃げるゴボー!」
一気に抜き去れる勢いで逃げ始めた。
佐和
こんにちは。サワです。
もう今回の戦争名は「ゴボウ戦争」でいいんじゃないかと。
スタート地点となる『彩雲丸』は、特に変わった装備のない普通の鉄甲船です。
まずは先頭の1隻へ接舷しようと動いていますが、何か指示があればどうぞ。
一応、集団戦で、相手は『ヤマゴボー星人』です。
身長2m程。細長い植物系人種です。頭の飾りは果実なのか否か。
まず逃げます。弱いので攻撃が当たれば一発です。だから逃げます。
穏やかで陽気な性格らしいです。戦闘力も低いです。それで逃げます。
操縦する船も、基本逃げます。
尚、当シナリオには特別なプレイングボーナスが設定されています。
それに基づく行動をすると判定が有利になります。
【プレイングボーナス】海上戦、船上戦を工夫する。
それでは、もう本当に最後のゴボウを、どうぞ。
第1章 集団戦
『ヤマゴボー星人』
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POW : 大地の加護(ゴボー・ホリ)
非戦闘行為に没頭している間、自身の【周囲の時間の流れ】が【緩やかになり】、外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。
SPD : 大地の民の祭(ゴンボ・ヌキ)
技能名「【ダッシュ】【逃げ足】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : 大いなる大地の恵み(ヤマゴボー・ヨーシュ)
【紫色の果実】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を紫色に染め】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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朱鷺透・小枝子
何故逃げる?
まさか陽動か…?分からない………
回点号に搭乗、操縦。
『3番目の加速機』で機動力を増強し、
海上歩行、スラスターで海面を推力移動し、逃げる先頭の敵艦へ接近、パルスマシンガンで貫通攻撃、まずはビーム砲を破壊……。
せめて、迎撃くらいはしろ!何故戦場に出てきたんだ!?!
艦上のゴボー星人へマシンガンの弾幕を放つ。
……もういい。逃げるなら逃げろ。まず逃がさない。
一体敵艦から離れて、敵艦隊を見渡す。
『三番目の加速機』を、敵艦隊全てに発動、敵艦にスラスターを大量に増設、吹き飛ばし、機動を変化させ戦場から逃げられない様にする。
戦場に出てきたんだ、覚悟をきめろぉッ!!
再度、突撃。
渦潮を目指して進んできた5隻の大型艦隊。
大きさの割に速い船足で、待ち構える鉄甲船『彩雲丸』へと近づいてくる。
と思いきや、艦船はあっさりとその船首を反らした。
バラバラなその動きは、海上戦のための隊列変更ではない。
どう見ても、彩雲丸を見て慌てて逃げ出そうとしているようだったから。
「何故逃げる?」
クロムキャバリア『回点号』に搭乗し、操縦席からその様子を見た朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)は心底不思議そうに眉を潜めた。
「まさか陽動か……?」
こちらに優位と思わせて、無防備に追い来たところを狙うとか。
別動隊が待ち伏せているところへ誘導するとか。
幾つかの作戦行動が小枝子の脳裏に浮かぶけれども。
それにしても5隻の動きに統率といったものの欠片も感じられなさすぎて。
「分からない……」
小枝子はふるりと首を小さく横に振る。
さらりと流れた黒髪の下で、灰色の瞳に改めて逃げ行く船影を映し。
ふう、と小さく息を吐いてから、小枝子は回点号で海へと飛び出した。
機動力を向上させ、機体負荷を極端に低減した陸海空全適応型キャバリアは、さらに小枝子のユーベルコードでスラスターを増設。
「速く」
操作の能力も用い、スラスターの推力で海面を駆け抜けた。
目指すのは、5隻の中でも最も彩雲丸から遠い敵艦。
一番上手く転進でき、一番速い逃げ足を見せていた、先頭をきって逃げる艦船に小枝子は一気に接近し。回点号の標準兵装であるパルスマシンガンを撃ち放った。
船の足を止めることもだけれども、まず狙ったのはビーム砲。
小型とはいえそれなりの数があるのを見て取って、侮ってはならないと、敵の攻撃力を削ぐように砲台を潰していくけれども。
ビーム砲は、ビームを放つことはおろか、回点号に照準を合わせることすらなく、次々と破壊されていく。
「撃たれてるゴボー!」
「迎撃するゴボー?」
「迎撃してたら逃げられないゴボー!」
「それもそうゴボー!」
「とにもかくにも逃げるゴボー!」
見えるのは、艦上で右往左往するだけのヤマゴボー星人で。
「せめて、迎撃くらいはしろ! 何故戦場に出てきたんだ!?」
小枝子は思わず叫びながら、マシンガンの弾幕を放っていた。
「ゴボー!?」
撃ち抜かれ、消えゆくその叫び声すらどこかゆるゆるで。
やっぱりこちらへと向かってくるヤマゴボー星人は皆無だったから。
「……もういい」
小枝子は深い深いため息をついてから、マシンガンを止めた。
そのまま、狙っていた艦船から離れるように、その場を少し離脱して。
「逃げるなら逃げろ。まず逃がさない」
小枝子はぐるりと、5隻の艦船全てを見回した。
再び発動させたユーベルコードで、スラスターを生やしたのは回点号ではなく敵艦隊。
突如増設されたメガスラスターに、艦船は適応しきれず舵を取られ、逃げようとしていた動きに乱れが生じる。
艦船を止められ。止められずとも船足を鈍らされ。
「どうしたゴボー!?」
「早く逃げるゴボー!」
「どうして進まないゴボー!」
さらに右往左往するヤマゴボー星人の、やっぱり迎撃すらする気のない様子が見える。
小枝子は、再び回点号で海面を駆けて。
パルスマシンガンを構えて。
「戦場に出てきたんだ、覚悟をきめろぉッ!」
先ほどの艦船へと再度突撃した。
大成功
🔵🔵🔵
御桜・八重
「わは、かーわいー♪」
トントンと、出来立てのぽっくり下駄の履き心地を確かめる。
よーし、これで水上戦もバッチリだ!
とう!と海面に降り立ち、牛蒡艦隊に向かって滑るように走り出す。
「…あれ? なんか逃げ足速い?」
みるみる遠ざかる艦隊。
しかしわたしは慌てない。中空に手を掲げて声高らかに、
「かしこみかしこみ。招来、ホウキーング!」
魔法の空飛ぶ箒を召喚。
飛行は出来ないけど、小脇に抱えて推進力に使うよ!
水上スキー状態で追撃!
ついでに、柄の先からオーラ弾を発射して攻撃!
牽制しつつ先頭に回り込んだら、
「いざ、突貫!」
桜色の彗星と化して、船を貫通する!
そう言えば、最近ゴボウを武器に使ってた人がいたような…?
会敵で慌ただしい鉄甲船『彩雲丸』の甲板で、御桜・八重(桜巫女・f23090)は出来立てのぽっくり下駄をそっと出していた。
トレードマークである桜の花弁の髪飾りを思わせるように、桜色をしたそれは、幻朧桜で作られた、言わば『桜ぽっくり』。
「わは、かーわいー♪」
わくわくしながら足を通し、トントン、と履き心地を確かめて。
その場で両手を広げてくるんと回り、ぴたっと止まれば安定する足元。
「よーし、これで水上戦もバッチリだ!」
出来上がりに満足した八重は、そのまま船縁に手をかけると。
「とう!」
気合いの一声と共にひらりと身体を躍らせて、海面に降り立った。
桜ぽっくりはその底面からオーラが噴出している。
その力で、海に沈むことなく八重は立ち、そして滑るように走り出した。
目指すはもちろん、牛蒡艦隊。
だけれども。
「……あれ? なんか逃げ足速い?」
大型で鈍重そうな艦船だけれども、その船足は速く。
八重が頑張って走っても、艦船に追いつくどころか、下手すると追う彩雲丸にすら置いて行かれてしまいそう。
みるみる遠ざかる艦影に、しかし八重は慌てない。
「かしこみかしこみ。招来、ホウキーング!」
声高らかに呼びかければ、空へ向けて掲げた八重の繊手に、バスターブルーム・ホウキングが現れる。
オーラの力で高速飛行する魔法の竹箒は、この海域に満ちた不思議な力で飛ぶことは抑えられてしまっていたけれども。飛行できなくともそのオーラは健在だったから。
「さあ、水上スキーよ!」
八重はホウキングを小脇に抱え、推進力代わりに利用する。
途端、海面を滑る八重のスビードは格段に上がって。
あっという間に、逃げる艦隊の先頭を行く艦船に追いついた。
マシンガンの連撃に襲われるその艦船に、八重もホウキングの柄の先から、オーラを今度はエネルギー弾として発射。
ぐるっと回り込みながら、1発、また1発と撃ち込んでいく。
「攻撃が増えたゴボー!」
「早く逃げるゴボー!」
「でも船が進まなくなったゴボー!」
艦上でわちゃわちゃするヤマゴボー星人。
その騒ぎに、艦船の動きが止まったかも、と八重も気付いて。
それならばと一気に船の先頭へと回り込む。
そこでくるりと艦船へと向き直り、桜色のオーラを纏うと。
「桜彗星、いざ突貫!」
桜色が尾を引くように見えるほど猛烈な突進で、八重は艦船を貫通した。
「何か綺麗なのが当たったゴボー!」
「船に穴が開いてるゴボー!」
「沈むゴボー!」
沈没する大型艦船と、慌てたり海に投げ出されたりマシンガンに撃ち抜かれたりするヤマゴボー星人に、八重はくるりと振り向いて。
「そう言えば、最近ゴボウを武器に使ってた人がいたような……?」
ふと、そんなことを思って小首を傾げた。
大成功
🔵🔵🔵
野良・わんこ
アドリブ・連携可
わんこはどのようなめにあってもよい
「はっ、ごぼうもどきが偉そうになにを。真のごぼうはわんこの手に!」
ごぼうをすらりと抜く。
「そして、今日のために買い込んだ牛肉と卵!」
戦闘の被害のないところにそっと置く。
「――全員柳川鍋にしてくれますよ
!!!!」
インターセプターを使用する。跳ぶのは任意の味方。わんこはごぼうを持っている。相手はごぼう。これから食べて栄養となる。つまり味方!
猟兵の攻撃を防ぐ形でテレポート。
「さぁ一斉に捕獲ですよ!」
マグナムストリーマーでとりもち弾を乱射して全員捕縛する。
殴られて死ぬならとりもち弾の衝撃でも死ぬでしょう。
城田・紗希
ゴボウはいいよね、美味しいし…あと美味しいし。(オブリビオンが可食かどうか、という問題は見えていない)
とりあえず今回もウィザードミサイルの範囲攻撃、全力魔法乗せ?
乗り移ってから攻撃してもいいし、追いかけつつ掃射してもいいよね。
どうせ誘導弾で揺れてないかのように撃ち込まれるし。
乗ってからなら、相対的な距離は固定されるから魔力温存に…なるかなぁ?
(まぁ細かいことはいいや、って顔で焼きゴボウの収穫モード)
「はっ、ごぼうもどきが偉そうになにを。真のごぼうはわんこの手に!」
というわけで、ゴボウをすらりと抜き掲げたのは野良・わんこ(灼滅者・f01856)。
「そして、今日のために買い込んだ牛肉と卵!」
甲板の隅の方、戦闘の被害が及ばなそうなところに、続いて取り出したそれらをそっと置いて。
「……全員柳川鍋にしてくれますよ!」
「ドジョウじゃないから柳川風鍋ゴボー!」
「どっちにしろゴボウが入るゴボー!」
「卵にとじられるゴボー!」
宣言したわんこの前で、ヤマゴボー星人が慌てだした。
ここは鉄甲船『彩雲丸』が接舷した1隻の敵艦の船上。
ゴボウをぶんぶん振り回しているわんこの後ろで、よいしょ、と続くように城田・紗希(人間の探索者・f01927)も乗り込んで来る。
「ゴボウはいいよね、美味しいし……」
右へ左へ走り回るヤマゴボー星人をきょろきょろ見回しながら、んー、と考えて。
手足の生えたゴボウにしか見えないその細長い身体に、ごくんと唾を飲み込んで。
「あと、美味しいし」
それしか評価が出てきませんでした。
というか、そもそもコンキスタドールであるヤマゴボー星人が食べられるのかどうか、というところからなのだけれども。
「細かい事はともかく、まずはささがきにしてくれますよ!」
「それに、美味しいし」
わんこも紗希もその問題が見えていないようです。
「食べられるゴボー!」
「逃げるゴボー!」
それでも、向けられた食欲を脅威と感じてか、そもそも敵が来たというだけでもう反射的になのか、逃げ出し始めるヤマゴボー星人。
「とりあえずまたウィザード・ミサイル、行っとこう」
その背中に、紗希は気軽に、炎属性の魔法の矢を撃ち放った。
数百もの矢はかなりの範囲を狙えるから、あっちへこっちへと散らばってバラバラに逃げるヤマゴボー星人を広く捉えて。
「同じ船上だから、誘導弾じゃなくても大丈夫だよね。
魔力温存になる……気がするし?」
その言葉通り、かなりの密度となった矢は、1つを避けてもまた別の1つが、と互いにカバーするような動きにもなって。細長くて当たりにくそうなヤマゴボー星人を次々と撃ち抜いて、焼き上げていく。
それでも、戦場は大型戦艦の艦上。全力魔法乗せでかなり広範囲をカバーできている魔法の矢でも届かない位置にまで逃げているヤマゴボー星人もいたから。
紗希は、さてそちらはどうしようか、と考えて。
対応策を思いつくより前に。
「それ以上はさせませんっ!」
と、わんこが1体のヤマゴボー星人を庇うように立ちはだかり、その手のゴボウを振り回すと、迫る魔法の矢を叩き落とした。
「な、何故庇うゴボー!?」
思わぬ行動に驚いたのは、紗希だけでなくヤマゴボー星人当人もで。
咄嗟の問いかけに、わんこは肩越しに振り向いて笑った。
「ふっ……わんこはごぼうを持っています」
今、焼きごぼうになりましたけどね。
「そしてヤマゴボー星人もごぼう。これから食べて栄養となる。つまり味方!」
解説と共にキランと瞳を輝かせたわんこの姿がかき消えて。
攻撃を阻止すると共に任意の『味方』の元にテレポートするユーベルコードで。
魔法の矢の範囲外まで逃げていたヤマゴボー星人のすぐ傍に現れた。
「さぁ、一斉に捕獲ですよ!」
そして、多機能銃マグナムストリーマーを連射する。
放たれたのは、とりもち弾。
そのねばねばで敵を捕獲するためのものだけれども。
撃ち出されたその勢いは、それなりの衝撃となっていたから。
めっちゃ弱いと明言されていたヤマゴボー星人には充分すぎる攻撃で。
わんこの周囲のヤマゴボー星人は、次々と撃ち倒されていく。
まさかの味方認定によるテレポートからの、まさかの激弱とりもち無双に、紗希は思わずぽかんとしてしまったけれども。
(「……まぁ、細かいことはいいや」)
どこか悟ったような顔でまた魔法の矢を生み出し放つと、わんこと挟み撃ちにするかのように、ヤキゴボー星人を量産していった。
大成功
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備傘・剱
逃げるゴボウは敵だ、逃げないゴボウはよく訓練されたゴボウだって誰かが言ってたな
って事で、さて、どう戦うかな…
逃げるし、動くし、移動が難しいときたら、やるべきことは一つ、敵の索敵範囲外からの、遠距離狙撃が有効そうだ
猟犬狩、発動!
スコープの望遠機能を使って、一体づつ、確実に仕留めていけば、いずれは尽きるだろ
非戦闘時には無敵みたいだが、こっちからの攻撃が始まれば、そんな悠長な事を言ってられる場合でもないし、船の上だ、逃げ回るにしても限度がある
正面切って戦いを挑むなんざ、少年漫画の中だけで十分だぜ
所で、こいつらって、食べられるんだろうか…
いや、人型だから食べないが
アドリブ、絡み、好きにしてくれ
「逃げるゴボウは敵だ、逃げないゴボウはよく訓練されたゴボウだ、って……
誰かが言ってたな。誰だったか」
ひょいと肩を竦めた備傘・剱(絶路・f01759)は、その理論で言うならば敵となる艦船をじっと見つめていた。
考え込むのは、ゴボウ論を言ったのが誰だったか、ではなく。
「さて、どう戦うかな……」
逃げ行く艦船への対処方法でした。
しかし、それも束の間。
「逃げるし、動くし、移動が難しい……ときたら、やるべきことは一つ」
すぐに結論を導き出した剱は、1つ頷くと前へと手を伸ばして。
不思議な光を湛えた短刀『Orthrus』の切っ先を、離れた1隻の敵船へと向ける。
「追いて、仕留めよ、異界の猟犬!
この常世次元に、汝を縛る鎖、一切、有らざり!
我が括れぬ、汝が野生、その身に満たせ!」
生み出されるのは爪も牙も鋭い猟犬。
剱の視線に応じて襲い掛かるそれのために、剱はスコープの望遠機能を使い、狙った敵船の艦上を見やる。
「怖い犬ゴボー!」
「追いかけてくるゴボー!」
「犬もゴボウ食べるゴボー?」
「きっと食物繊維がお腹によくないゴボー!」
「だから食べない方がいいゴボー!」
わちゃわちゃと逃げ回るヤマゴボー星人を、追いかける猟犬。
剱が見つめる先で、追いかけっこは延々続くかに思えたけれども。
船上という限られた場所ゆえに、逃げ回るにも限度があり。追い詰めた猟犬はその爪を煌めかせて襲い掛かると、押さえつけたそこに牙をむく。
1体、また1体と、猟犬はヤマゴボー星人を着実に狩り倒していき。
「所で、こいつらって、食べられるんだろうか……」
その様子にふと、剱は首を傾げた。
猟犬の攻撃の様子は、まるで片っ端からゴボウを食べているように見えて。
次から次へと噛みついていくのが、美味しそう、と思えなくも、ない。
「齧らないで欲しいゴボー!」
「食べないで欲しいゴボー!」
「助けてゴボー!」
それでも、やっぱり人型ではあるし。
懇願するような悲鳴は、食べにくいものがあるから。
食べれても食べたくないかも、とも思ってしまったり。
そんなちょっと反れた思考を戻しつつ。
剱はしっかりと、敵艦を見つめ続けて、猟犬をけしかけ続ける。
雷を伴う旋風が艦船を取り囲むように吹き荒れて。唐突にスラスターが増設されて。
艦船の逃げ足は次第に鈍るけれども。
まだまだ、彩雲丸との距離は遠いから。
「正面切って戦いを挑むなんざ、少年漫画の中だけで十分だぜ」
遠隔での攻撃を続けながら、剱は小さく口の端で笑った。
大成功
🔵🔵🔵
黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流
なるほど、ごぼう抜きだから逃げ足早いのか。
サバでなくてよかったな。きっとそっちの方がもっと足ははやい。
伽羅につかまり移動。頭には陸奥。
なるべく船影物陰を利用し存在感を消し目立たない様に動いて貰い、船一隻取り囲むように伽羅の雷撃、陸奥の旋風、俺のUC五月雨と飛刀の投擲で船ごと沈ませる勢いで攻撃をする。
完全に取り囲んでしまえば逃走の可能性も潰せるだろうし。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らうものは激痛耐性で耐える。
……ふむ、今晩のおかずはきんぴらにするか。
「海なら伽羅に頼むのがいいかな」
そっと鉄甲船『彩雲丸』から海へと身を躍らせた黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)は、その手を水神たる竜へと伸ばした。
黒いうろこに覆われた伽羅は、嬉しそうに長い身を少しくねらせると、額の青い宝石を煌めかせて、瑞樹を引っ張るように海上を進んでいく。
もう1体の精霊、風を纏った白虎の陸奥が、瑞樹の頭上で落ちないようにしがみついているのを感じながら。なるべく船の影を選んで、目立たないようにこっそりと、泳ぐように敵艦へと近づいた。
とはいえ、相手は船足の速い大型船。
その鈍重さに比べれば、瑞樹達の方が身軽ではあるけれども。
簡単に追いつける程ではないから。
「伽羅。陸奥」
短い呼びかけに伽羅は首を上げ、艦船へと雷撃を向けた。
陸奥も吠え掛かるように口を開けると、その身の風を操り、旋風を巻き起こす。
雷を巻き込んだ風は、そのまま共に艦船の周囲を吹き荒れて。さらに、急に船体に現れたスラスターが、艦船の動きを抑制して。その足を止められていく。
「急に嵐ゴボー!」
「船が進まなくなったゴボー!」
「怖い犬どころじゃないゴボー!」
「泣きっ面に蜂ゴボー!」
騒がしくなっていく艦上を見ながら、瑞樹はユーベルコードを紡ぎ。
自身の本体である器物を、同じ名を冠する『黒鵺』を大量に複製し。
百本もの黒光りする大振りなナイフを、艦上にばらまくように放った。
刃はヤマゴボー星人に襲い掛かり、小気味よく乱切りにしていくけれど。
避けられ、空を切るものも少なくなかったから。
「なるほど、ごぼう抜きだから逃げ足早いのか」
その素早さを、瑞樹はそんな風に納得していた。
「サバでなくてよかったな。きっとそっちの方がもっと足ははやい」
ふむ、と頷けば、頭上の陸奥が、そうなの? と首を傾げる気配がした。
その様子に小さく微笑みながら、瑞樹は尚も黒鵺を操る。
そろそろ反撃があるかと警戒し、そちらも身構える瑞樹だけれども。
ヤマゴボー星人は逃げることだけに必死のようで、攻撃という選択肢がない様子。
それを見切った瑞樹は、飛刀も投擲し、合わせて千切りにもしてみれば。
次々とヤマゴボー星人は切り刻まれ、消えていく。
猟犬にも襲われ、噛み食われていく様も見た瑞樹は、少し考え込んで。
「……ふむ、今晩のおかずはきんぴらにするか」
零れた言葉に、陸奥が白い尾を揺らし、伽羅も長い身体をゆるりとくねらせた。
大成功
🔵🔵🔵
エィミー・ロストリンク
【POW】
海にごぼう! 何だか洗ったら新鮮味が増しそう!
逃がさないよー! 今日はごぼうパーティだー!
スペースシップ「ブラックゴースト」に搭乗して参戦
砲撃で敵を狙いつつ、UC「CN:23の雷雲の無限竜を制し者の権能」を発動してクローンドラゴンを召喚
多数のクローンドラゴンが生み出す、質量のある雷雲の海によって逃げ道を塞いでいき、雷のブレスで撃破を狙いつつ一か所に誘導するように仕向ける
そこはちょうどブラックゴーストの真正面になるように雷雲の海を作っていき、袋小路になったところで一斉砲撃
これが本当の袋のごぼうだー! 一網打尽だーー!
撃破した後はしっかり確保して、料理として使ってあげる
「海にごぼう! 何だか洗ったら新鮮味が増しそう!」
赤い瞳を輝かせ、わくわく期待に弾む顔で敵艦隊を見つめるのはエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)。
こちらに向かって来る食材に、大歓迎と言わんばかりに両手を広げていたけれども。
その艦船は全て転進して、逃走の動きを見せていたから。
「逃がさないよー! 今日はごぼうパーティだー!」
エィミーは、黒い船の模型が入ったボトルシップを掲げた。
少し不気味な雰囲気の、でも海の青が美しく煌めくそれは、もちろんただの装飾品ではなくメガリス。エィミーの意思に応じるように、ボトルから出でたスペースシップ『ブラックゴースト』は巨大化し、鉄甲船『彩雲丸』の隣に浮遊する。
幽霊船を思わせるその船に、エィミーは飛び乗るようにして搭乗して。
「さあ、行くよー!」
ブラックゴーストが走り出した。
さらに、ブラックゴーストに並走させるように、エィミーはドラゴンを召喚する。
それは、群竜大陸にいた帝竜ワームの因子を持たせたクローンドラゴン。
その大きさは、帝竜ワームに比べれば全然小さいものだったけれども。分裂させ、数を増やしていけば、その合計サイズは本物に匹敵する程となり。
ドラゴンが生み出す雷雲の海も、劣らぬ質量を見せて、艦船を取り囲んでいった。
さらにクローンドラゴン達は、ブラックゴーストの傍から離れると、艦船の周囲に展開し、雷のブレスで撃破を狙い始める。
「嵐ゴボー!」
「雷ゴボー!」
「竜の群れゴボー!」
慌てふためくヤマゴボー星人は、何とか逃れようとわたわたするけれども。
雷雲の海が行く手を塞ぎ、急に増設されたスラスターに足を取られ、雷のブレスが何度か直撃し。どんどん追い詰められていく。
そして、雷雲の海が唯一開けた方向から、艦船へと向かい来るブラックゴースト。
「これが本当の袋のごぼうだー!」
退路を断たれた艦船に、一斉砲撃が降り注いだ。
「機関大破ゴボー!」
「船底も破れたゴボー!」
「浸水してるゴボー!」
「沈むゴボー!」
甲板を走り回って逃げるけれども、もはやそれで逃れられる状況ではなく。
海に投げ出され、艦船と共に沈みゆくヤマゴボー星人。
ブラックゴーストの船上からその様子を眺めたエィミーは。
「ちゃんと後でゴボウ料理に使ってあげる」
にっこりと微笑んで、料理本を抱きかかえていた。
大成功
🔵🔵🔵
灰神楽・綾
【不死蝶】
逃げる相手を追いかけ回すのは
あんまり好きじゃないんだけどねぇ
仕方ない、今日の夕食の材料を集めると思って頑張ろうか
…えー、そんなぁ
露骨にしょんぼり
梓のおかげで船に乗り込めたはいいものの…
うーん、なんというすばしっこさ
普通の武器では一撃当てるのすら大変
一匹一匹追いかけて倒すのはちょっと効率悪いよねぇ
UC発動し、船内のあらゆる場所へ紅い蝶を放つ
何もしなければ一見ただの無害な蝶
普通に敵を追いかけるフリをして
蝶が飛んでいる方向へと誘導
逃げ込んだ先で、敵の身体が蝶に触れれば
痛みを与えない攻撃によって
何が起きたかも分からないうちに倒れていくだろう
来世はちゃんと美味しいゴボウに生まれ変わるんだよ?
乱獅子・梓
【不死蝶】
綾、残念なお知らせだが
あいつらは多分食えない方のゴボウだ
ヤマゴボウは毒があるとかなんとか
…なんか可哀想だから今夜はきんぴらごぼうを作ってやるか
敵船に近づいたらUC発動
頭部に角の生えた水属性のドラゴンたちを海へと召喚
素早く泳いで敵船の進行方向に回り込み
押し戻すように頭突きで船をガンガン攻撃しろと指示
破壊は出来なくても逃亡の妨害にはなるだろう
その隙に乗り込む
さぁ、焔!零!好きに料理してやりな!
焔と零を成竜に変身させ
炎属性と氷属性のブレス攻撃でまとめてなぎ払っていく
焼きゴボウや冷凍ゴボウの完成だ
別に海の中に逃げても構わないぞ
そうすれば海の中で待ち構えている
ドラゴンたちの餌食になるだろうがな
迫り来る5隻の大型戦艦。と思いきや、鉄甲船『彩雲丸』を見るなり転進し、こちらに向かってきていた以上の速さで遠ざっていく。
それを、どこか慣れた様子で追いかける彩雲丸の甲板で、灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)は漆黒の髪を海風になびかせながら、赤いサングラスの下の糸目を向けた。
「逃げる相手を追いかけ回すのは、あんまり好きじゃないんだけどねぇ」
好戦的で戦闘狂な綾だが、一方的な殺人はあまり好まず。望むのは敵意を持って向かってくる相手との殺し合いだから。
即座に逃げるヤマゴボー星人など、望まない相手の最筆頭。
とはいえ、コンキスタドールを放置しておくわけにはいかないし。万が一にも渦潮を破壊されてしまえば、この世界の強者と殺し合うこともできなくなるわけだから。
「仕方ない。今日の夕食の材料を集めると思って頑張ろうか」
なけなしのやる気を何とか絞り出して、綾は後ろ頭で両手を組んだ。
「綾、残念なお知らせだが」
だがそこに乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)が言い難そうに声をかける。
銀色の髪と、右耳にだけつけた黒い羽根のイヤリングを海風に揺らし、どこか綾から目を反らすように、黒いサングラスを艦船に向けながら。
「あいつらは多分食えない方のゴボウだ。
ヤマゴボウは毒があるとかなんとか」
ヤマゴボー星人の頭についている、紫色の果実を見て告げた。
まだ遠くてよくは見えないけれども、葡萄を思わせるその形状は、ゴボウの実とはまるで違うもので。名前は似ているが種の違うヤマゴボウ……ヨウシュヤマゴボウの特徴だったから。
根も葉も実も全てに毒を持つというヨウシュヤマゴボウだったなら、食べちゃマズいだろうと先に止めておく。
「……えー、そんなぁ」
途端、組んでいた手を崩し、露骨にしょんぼりする綾。
ぺたんと垂れた犬耳を幻視しそうなほどのがっかり具合に、ちらりと横目で見た梓も、さすがに可哀想になってきて。
(「……今夜はきんぴらごぼうを作ってやるか」)
そっと胸中で決めながら、改めて敵艦隊を見た。
5隻の艦船は、どれも大型ながら素早い逃げ足を見せているけれども。
1隻にはクロムキャバリアが、もう1隻には幽霊船が追い縋り。別の1隻には雷を巻き込んだ風が、嵐のように纏わりついていた。
彩雲丸も負けまいと1隻を追いかけ、接舷はもう間もなくといったところか。
ならば残る1隻はこちらで相手をしようと。
「集え、そして思うが侭に舞え!」
さほど遠くない位置にいる艦船を見据えて、梓は水属性のドラゴン達を召喚した。
海を割って現れた、頭部に角の生えたドラゴンは、そのまま泳いで艦船の進行方向へと回り込む。
そしてそのまま、頭突きをするようにガンガンと体当たり。
「何かぶつかって来てるゴボー!」
「岩、じゃないドラゴンゴボー!」
「押されてるゴボー!」
船体を凹ませながら、その進行を押し止める。
さらに、急に船体にスラスターが生え、その推力も重なって船足が完全に止まれば。
勢いに乗ったドラゴンは、艦船をどんどん彩雲丸に近づけてくれたから。
梓は残りの短い距離を跳び、艦船へと乗り込んだ。
「さぁ、焔! 零! 好きに料理してやりな!」
そしていつも連れている炎属性と氷属性の仔ドラゴンを解き放つと。
一時的に成竜に変身した2匹は、炎と氷、それぞれの属性のブレスを放つ。
「焼きごぼうゴボー!」
「冷凍ごぼうゴボー!」
逃げ惑うヤマゴボー星人を、焔と零は追いかけまわし。
勢いあまって海に落ちたヤマゴボー星人には、艦船を押す仕事を終えてこちらを見ている水属性のドラゴン達が、待ち構えている。
そんな大騒ぎな艦上に、綾もとりあえず乗り込んできて。
気乗りのしない表情のまま、わちゃわちゃした状況をぐるりと眺める。
「うーん、なんというすばしっこさ」
積極的に相手をする気はないけれども。その素早さは、一撃を当てるのすら大変そうだと見て取れば。焔や零のように追いかけまわす気にはなれない。
さてどうしようかと考えた先に、思い至ったのはバタフライ・ブロッサム。
ユーベルコードで呼び出した紅い蝶の群れを、艦内のあらゆる場所へと放っていく。
それは、一見、ただの綺麗で無害な紅い蝶。
「こんなところに蝶ゴボー?」
「珍しい色で綺麗ゴボー」
見かけたヤマゴボー星人も、警戒することなく接近を赦し。
その蝶が細長い身体に触れた瞬間。痛みのない攻撃で、何が起きたか分からないままぱたぱたと倒れ、消えていく。
触れるだけで相手を攻撃できる、美しくも恐ろしい紅い蝶の群れ。
綾はどんどんとその蝶を生み出し、船を紅く紅く染め上げ。
それが分かったかのように、焔と零も、蝶の元へヤマゴボー星人を追いやるように追いかけていって。
次々と、紅い羽ばたきにヤマゴボー星人が消えていく。
その様子を、綾はじっと見つめると。
「来世はちゃんと美味しいゴボウに生まれ変わるんだよ?」
戦いも料理もできない相手に、心底残念そうにそう告げた。
大成功
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