●ソイヤッ!
サムライエンパイアの作物や食料といえば、穀物に野菜、あるいは果実が中心ではあるものの、蛋白源として重宝されたものが、魚だった。
鶏や豚などを食べる地域もあるだろうが、好んで食べる集落は少ない。
だからこそ、船を漕ぎ出しての漁は盛んに行われ、港町はよく栄えた。
「ソーラソラ!」
「ソイヤッ! ドッコイショ!!」
投網による漁業は、異物が混ざることも多いものの、魚群にさえ当たれば大漁が期待できる手法。
主にマイワシを狙う彼らヒノデマルに乗船する漁師達は、今日も元気に網を引き、魚を獲っていた。
「カモメが移動したぞー!」
「帆を張れ! 櫂を持て!! ヨーソロー!!」
水面近くにまで上がった魚を捕食するカモメ。
その存在は、漁師達に魚群の位置を教えてくれるものだ。彼らはそれを追って、船を漕ぎ出す。
ヒノデマルは個人所有の船ではなく、漁業組合預かりの大型船だ。漁師が十人乗っていてもまだまだスペースに余裕があり、積荷さえなければ四十人は乗船可能。
この船を扱うからには、当然、大漁が期待されるわけだ。
屈強な男達は大海原に帆を張った。
しかし。帆の影には……。
「待てェい! 新鮮なマイワシを獲ろうとは、ふふ、良い船ではないか。この船、某が頂戴いたァす!! 者共、かかれェい! ソイヤッソイヤッ!」
鬼の面をつけたような、火縄銃と刀を持つ侍の姿があった。
よく見れば、帆を張るための柱には、それ以外にも幾人かの侍の姿がある。
乗員にこんな侍はいなかったはずだ。となれば、答えは一つ。
●ドッコイショ!!
「オブリビオンだね」
グリモアベースでは、新納・景久が事件の概要を説明していた。
舞台はサムライエンパイアの洋上――というより、船上。十人の漁師が乗り込む漁船ヒノデマルが、オブリビオンに乗っ取られたというのだ。
船員に逃げ場なし。いずれ船が港へ帰れば、そこで新たな被害が出ることは明らかと言えるだろう。
オブリビオン討伐の任務。それ自体はありきたりなものだが、今回に関しては問題点がいくつかあった。
「気をつけてほしいのは、漁師達がまだ乗船してるってことだね。多分、船室かどこかに捕らえられてるとは思うけれど、助けたところで、逃がす場所がないんだよ」
ということは、救助は二の次。オブリビオンの排除そのものが救助活動となるわけだ。
その上で、注意点はまだある。
「船は木造で、火の取り扱いには気をつけてね。燃えるから」
質問が上がった。
戦場となる船は、沖合いにどれほど進んでいるか、というものだ。
「んー、五海里ってところかな」
単位を直すと、20km程度。
ヒノデマルは主にマイワシを対象としており、基本的には沿岸性の回遊魚だから港の近くで漁をすることが多いはず。これほど沖へ出ているのだから、恐らく群れを追う内に進みすぎてしまったのだろう。
サムライエンパイアの技術で、即座に援軍や救助の船を到達させることは至難の業だ。それどころか、港に連絡する術がない。グリモア猟兵の転移技術では、直接船へ転移させることはできても、港に転移させることは不可能なのだ。
「だから、まずはオブリビオンを倒してね。ゆっくり迎えにいくから、せっかくだから鰯料理でも食べてきなよ」
ドッコイショ、とグリモアを取り出し、景久は猟兵達全員を視界に収める。
鰯――ではなく、オブリビオン目指して、いざ、出発。
数巴トオイ
数巴トオイです。
まずは前哨戦からです。落武者狩りをしましょう。
OPにもある通り、救助活動は不要です。
第3章では、鰯祭りを開催の予定ですのでよろしければ。
さぁ、これ以上多くは語りません。
ソイヤですよソイヤ!
ハーソイヤ! ハッ! ドッ、コイ、ショッ!!
\ソイヤ/\ソイヤ/\ソイヤ/\ソイヤ/\ソイヤ/\ソイヤ/\ソイヤ/
\ハッ/ \ハッ/ \ハッ/ \ハッ/ \ハッ/ \ハッ/ \ハッ/
第1章 集団戦
『落武者』
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POW : 無情なる無念
自身に【すでに倒された他の落武者達の怨念】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : 欠落の決意
【武器や肉弾戦】による素早い一撃を放つ。また、【首や四肢が欠落する】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 妄執の猛撃
【持っている武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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ウィルマ・シャーオゥ
わーなんかたのしそー!
え、敵襲?
こういうお祭りじゃないの?
そっかぁ……。
うーん、じゃー吾輩もたまには猟兵らしく戦ってみるといたしましょう!
漁船ってことは、たぶん網とか重りとか使えそうなものがいっぱいあると思うんだよネ。
そういうのを材料に、『レプリカクラフト』でれっつ罠作成!
相手が身軽になるのなら、先に動けなくしちゃえばいいんじゃないかなー?
『逃げ足』にはちょこっとだけ自信あるし、ソイヤ侍くんを上手いこと罠の場所まで誘導できるように頑張るよー!
あ、でも罠にかかった後はノープランだなぁ……いっそそのまま海にリリースできるような仕掛け罠を考えてみる?
思いつかなければ他の人にお任せしちゃえー。ソイヤ!
四軒屋・綴
《アドリブ改変絡み歓迎》
クッ……おのれ\ソイヤッ!/罪もなき民の\ハァーッ!/命の糧を無にしようなどと\ドッコイショードッコイショッ!/
ともあれ首だけでは腰の入った舞踏もとい戦闘も出来ないのでユーベルコード発動ッ!無駄に叫びつつ防御力重視の蒸気機関車系ヒーローに変身ッ!【防具改造】が発動して長い鉢巻とかなんか\ソーランッ!/な感じになるが\ドッコイッショッ!/なので気にしないッ!
船の上……あまり派手な立ち回りは出来ないなッ!『モックズブッパ』で銃撃と剣撃を切り替えつつ戦い隙をみて【ダッシュ】ッ!フリーにした左手で【グラップリング】ッ!【生命力吸収】しつつ【怪力】で海に【吹き飛ばす】ッ!
赤星・緋色
そいやっはっそ-らん
どっこいしょぉぉぉぉぉ!
って何しに来たんだっけ。そうだ、人を助けなきゃ
おいしいイワシ達は私が守るよ!じゃなくて漁師さんたちは私が助けるよ
というわけで。
ふははははー、漁師さんたちを襲うオブリビオンたちは私が退治しちゃうよ
ガジェットショータイム!
かもーんガジェット(ぱちんっ)
今回使用しますのは、海洋防衛でお馴染み、散水ホース!
魔導蒸気で駆動するから痛いじゃすまないけどね
技能範囲攻撃と敵を盾にするも駆使してばっしばっし薙ぎ払ってどんどん落としていくよ
ちょっとくらい落とされても私はスカイステッパーで戻ってこれるし大丈夫だよね
●ハッ! ハッ! ソイヤッ!!
「クッ……おのれソイヤッ!! 罪もなき民のハァーッ! 命の糧を無にしようなどとドッコイショードッコイショッ!」
「そいやっはっそ-らんどっこいしょぉぉぉぉぉ!」
ソーラン武士達の洗礼を受けたかのように、言いたいことが上手く言えずにソイヤなヤーレンとなる四軒屋・綴(f08164)がサーノドッコイショ。
つられて赤星・緋色(f03675)もソイヤッサ!
船上はまさしく騒乱騒乱!!
「な、何者だお前達!」
「え、こういうお祭りじゃないの?」
落武者らが刀を手に問う。
するとウィルマ・シャーオゥ(f00154)はきょとんとして答えた。
何の啓示を受けたのか、彼ら猟兵達はもう漁船狭しと踊り狂うことしか頭にないようだった。
しかしそれは、ただ頭のネジが外れたというわけではない。
オブリビオン討伐の使命だけは、その胸にソイヤと刻まれていた。
「ねじり鉢巻キリリと締めて、来たれマイボディッ!」
ヒーローマスクである綴は、その身体を召喚する。
【蒸騎構築】(ジョークアップ)による変身は、僅かコンマ秒の時間しか要さない。そのプロセスを簡単に見てみよう。
蒸気機関車を思わせるボディが船上に構築され、頭部であり本体でもある綴がその身体に合着ソイヤッ!
「勇蒸連結ジョウキング、ドッコイショと参上ッ!!」
「何がジョウキングだ。やっちまえ! ソイヤァッ!!」
落武者共が刀を手に殺到する。
奴らが駆けだすと同時、彼らの身を強烈な水流が襲った。
「ふははははー、おいしいイワシを襲うオブリビオンたちは私が退治しちゃうよ」
それは、【ガジェットショータイム】で散水ホースを構築した緋色による攻撃だった。
オブリビオンは洗い流され、次々に海へと落ちてゆく。
しかし彼の攻撃は、そのたった一撃に留まるものではない。
「はぁどっこいしょー!!」
「いやぁあぁあぁあぁあぁあっ!!」
次々に水を撒き散らし、緋色がソーランソーラン。
これにはさしもの落武者共も恐れをなしたか。
「一度体勢を立て直へぶっ!?」
指示を飛ばそうとした落武者が、何かに突き飛ばされるようにして船外へと飛んでいった。
「飛んだ、飛びました! これがソーランですっ!」
きっとホームランと言いたかったのであろう、ウィルマは海の藻屑になったオブリビオンを見てガッツポーズ。
彼女は【レプリカクラフト】で巨大な錨を複製し、マストにぶら下げたのだった。丁度その下にオブリビオンが来た時に、その身をこの錨が打つ仕掛け。
逃げ場のないこの戦場に罠を張る。ウィルマの策は見事に功を奏した。
「ハァーッ!」
完全に連携が乱れたオブリビオンに、綴――ジョウキングが銃形態のモックズブッパで連続射撃を繰り出しながら突っ込んでゆく。
距離を詰め、オブリビオンの刀が抜かれる。
同時に武器をソードモードに変形させたジョウキングは、敵の手元に一閃。刀を弾き飛ばした。
「アァドッコイショーッ!」
そのまま、鳩尾に痛烈な蹴りを見舞う。
「はいぃいぃいぃいぃいぃいぃい!?」
悲鳴を上げながら、落武者が海へと落ちる。
猟兵の大立ち回りだ。この調子ならば、落武者狩りなどあっという間にソイヤッ!
アッドッコイショードッコイショー!
ソーランソーラン!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ミモザ・クルセイル
【他の猟兵さんとの連携・協力、アドリブ等歓迎です】
◆心情
鰯!煮ても焼いても卵も美味しい庶民の味方…
オブリビオンさんも食べたいのは分かりますが
独り占め?は駄目ですよ
◆行動
敵の攻撃は「見切り」と「ダッシュ」で可能な限り避けるように
(四肢や首の)ポロリもあるよ?それなら近くにいる野武士、またはポロリされた物を鋼糸で絡め取り
そのまま「敵を盾にして」
同士討ちで少しでも数を減らせるように対処します
火気厳禁、ならば氷でどうでしょうか?
敵が固まっている所を狙って
ユーベルコード「極光の氷華」を使って攻撃をします
逃げ出そうとするとか、他にも怪しげな動きをする敵がいたらメイスで殴って仲間の援護に回りましょう
キャスリーン・ジョイス
\ソイヤですわっ!/
はっ、ワタクシは一体何を……\ドッコイショーですわっ!/
と、とにかく!これ以上の狼藉は許しませ\ソイヤッソイヤッドッコイショー!ですわっ!/
火器は危ないと聞きまして
ワタクシ、新しい銃を調達してまいりましたのよ!
その名も『冷凍光線銃』ですわっ!
これで船を燃やすことなく撃ちまくれますわ!
【トリガーハッピー】で『冷凍光線銃』を錬成してフルファイア!\ソイヤッ/ですわ!
……なんか変な思念が入りましたわね?
「おーっほっほっほっ!冷凍蜂の巣にして差し上げますわっ!」
あら?なんだか銃がいっぱい落ちてますわね
暴発したら危ないですし、片付け\ドッコイショー!ですわっ!/
アドリブ大歓迎ですわ!
忠海・雷火
UDCアースの道民として、世界は違えど参加するしかない
そう思って来たのだけれど、これは一体どういう事なの……?
別人格がウズウズしている気配も感じるので交代
とはいえ本当の祭りは後だから、それまでは概ね真面目に行きたい
まあ兎に角、敵は倒そう。海に落としたのも倒した扱いで良いのか
となれば敵の胴を刺してから蹴り落としたり、ユーベルコードで動きを止めて蹴り落としたり、やりようは幾らでもある
或いはネクロオーブで死霊を呼び出し嗾けても良い。突進させるだけでも体勢は崩せる筈
死霊と踊れ、というと別な踊りが頭を過るが気にしない
ところで、見切りで踊るように躱し、反撃するくらいならバチは当たらないと思う。ソイヤソイヤ
御剣・刀也
………なんかよくわからんが、祭りの為に落ち武者どもにはさっさと退場してもらおうか、祭りはみんなで楽しむものだからな!!
無念をまとって高速移動と衝撃波を飛ばすことができるようになったら距離を開けられないよう気を付ける
欠落の決意で攻撃してきたら、元々落ちる覚悟してたんだろうなぁ。と思いつつ斬り伏せる
妄執の猛撃は刀で攻撃してくるのなら受け流して体制を崩して反撃させないようにしてから斬り伏せる
「あー、なんつうか、何て言えば良いのか分からねぇけど、とりあえず祭りの為にお前らをぶちのめす!恨むなら運のなさを恨め!」
●ハードッコイショ!
「………なんかよくわからんが、祭りの為に」
「ソイヤですわっ!」
「落武者どもにはさっさと退場して」
「ドッコイショーですわっ!」
真面目に落武者退治に取り組もうとする御剣・刀也(f00225)だが、何だか余計な掛け声がいらぬ合いの手を入れる。
ソーランなソイヤにドッコイショされたキャスリーン・ジョイス(f12803)によるものだ。海、漁船、イワシギョギョー。ソーランソーラン武士武士ソイヤソイヤの前では致し方なし。
逆に、刀也が洗脳されずに正気を保っていられる方がスゴい。並大抵の精神力ではないのだ。普通ならば、いつテンションがHigh! high!! してもおかしくないというのに。
「まぁ、いいか。祭りはみんなで楽しむものだからな!!」
何たる寛容さ! ただ冷静でいるだけでなく、この状況を楽しむ余裕すらも持ち合わせるとは!
「こっちも別人格がウズウズしているけど、祭りは後のお楽しみだからね」
多重人格者である忠海・雷火(f03441)は、まだ派手にソーランしないようにと別人格に釘を刺し、交代する。
オブリビオン討伐の暁には、鰯祭りが待っている。それまでは、一人ひとりが猟兵として、事件解決に力を尽くさなくてはならない。
その矜持があるからこそ、ミモザ・クルセイル(f00333)もまたオブリビオン討伐の使命に燃えていた。
「鰯は煮ても焼いても卵も美味しい庶民の味方……。オブリビオンさんも食べたいのは分かりますが、独り占めは駄目ですよ!」
ちょっとズレている気もするが。
しかしその感覚のズレなど関係ない。要は、目の前のオブリビオンをドッコイショすれば良いのだ。
「畜生、馬鹿にしやがって! お前ら、ソイヤッ!!」
掛け声一発、落武者達が刀を手に駆けてくる。
「そういえば、火気厳禁でしたね」
「ならば氷でドッコイショーですわっ!」
ミモザとキャスリーンは馬が合ったのか、互いに攻め手を決めた。
船は木造。つまりは燃えやすい。氷ならば、その心配はないだろう。
冷凍光線銃を【トリガーハッピー】で複製したキャスリーンは、ソイヤソイヤと乱れ撃つ。
落武者の刀は凍りつき、怯んだオブリビオンが助けを求めて互いに集う。
「ひっ、卑怯なり! 正々堂々、刀で――」
「ドッコイショーです!」
ある程度のオブリビオンが一箇所に集まったところで、ミモザが【極光の氷華】を発動。幻想的なオーロラが発生し、そこから鋭利な先端の氷柱がいくつも出現。落武者の首がポロリとソイヤッ。
「へっ、女連中もやるじゃねぇか。俺も行くぜ!」
まだまだ残っている落武者の群れへ、刀也が獅子吼を手に切り込んでゆく。
こうなれば、後は殲滅するだけだ。
同時に、雷火も駆ける。その手にあるのは銘なき刀。
「チッ、白兵戦なら負けねェ! ソーランソーラン!!」
落武者も刀を振り上げ襲ってくる。
これと切り結んだ雷火。鍔迫り合いの果て、彼は一瞬刀を握る腕から力を抜いた。
オブリビオンがつんのめる。
「ハッ、ソイヤッ!!」
この腹を蹴り飛ばすと、落武者は海へと飛んでいった。
……多分、倒した、と判断して良いだろう。
一方で刀也は、敵の斬撃をいなし、素早く反撃するといった卓越したセンスを発揮。次々にオブリビオンを撃破していった。
「どいつもこいつもソイヤソイヤと……。おい雷火、まだやれるよな?」
「当然だ。ドッコイショー!」
落武者は斬られ、あるいは落とされ、その数は着々と減っていく。
そしてついに、残る落武者はたった一人、というところまで来た。
「さぁ、観念しなさい!」
「わたくし達に勝とうなんて百年早いですわ!」
ミモザ、キャスリーンが追い詰める。
雷火は不敵に笑み、刀也は鋭い眼光を向けていた。
船縁に背を預け、怯えるようにガタガタと震える。ちょっとかわいそうだが、これも宿命か。
猟兵達は各々に武器を振り上げ、そして――
「「「「ドッコイショーーーッ
!!」」」」
一斉に振り下ろし、落武者は昼の晴天に輝く一つ星となった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『鬼銃葬者』
|
POW : 鉄刀鉄火(てっとうてつび)
【呪いの炎を纏った刀による斬撃】が命中した対象を燃やす。放たれた【呪いの】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : 銃王無刃(じゅうおうむじん)
自身が装備する【銃から放たれた呪いの銃弾を】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : 渇殺自罪(かっさつじざい)
【刀と銃】から【悪鬼羅刹の闘気】を放ち、【恐怖】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
●ハイッ! ハイッ!!
「ぐぐ、我がソーランの志士達をよくも!!」
鬼面のソーラン武士は怒りにその身を震わせ、帆を張るためのマストから降り立った。
その手には刀と馬上筒。
オブリビオンは、猟兵達に最後の戦いを挑む。
「負けてたまるか! 鰯は全て我が物とするのだ。行くぞ、猟兵共め! ソイヤァッ!!」
船上騒乱は、佳境を迎えようとしていた。
藤野・いろは
・心情
何とか首領との戦いに間に合ったようですね。
猟師さんたちに危険が及ばぬようになんとか早めに戦いを終えませんと。
・攻撃
動きをよく観察し【見切り】を狙っていきます
相手の大技に合わせてユーベルコード【先の先】、【カウンター】を叩き込みましょう
【破魔】の力を込めた刀で【なぎ払い】です
好機と見れば【2回攻撃】で攻めの手を緩めずいきましょう
・防御
相手の攻撃には【勇気】をもってギリギリまで見定め【残像】を残すような速さで最小限な回避を試みます
回避が困難な攻撃には狙いに合わせて【オーラ防御】で対応し、ダメージを可能な限り軽減
・その他
アドリブ、猟兵の絡み歓迎
御剣・刀也
てめぇがボスか。
特に恨みがあるわけじゃねぇが、祭りを楽しむため、てめぇをぶちのめす
鉄刀鉄火で攻撃してきたらサムライブレイドで受け止めるか受け流して重心を崩して反撃する
銃王無刃は銃弾を複製され、操作されるので、よけても資格から再び襲ってこないか注意しながら攻撃する
渇殺自罪で闘気をまとって恐怖させようとしたら
「俺は戦場では死人だ。死人が死を恐れるわけねぇだろ!」
と、笑いながら踏み込んでいって攻撃する
恐怖を感じるのではなく、感じた恐怖を闘志に切り替え、攻撃する
ウィルマ・シャーオゥ
あっ、ソーランって騒乱ってことだったんだネ!
わー、なんかかっこいいー! どっこいしょー!
マストから飛び降りたってことはさっきの罠はもう見破られてるだろうしなー。錬成カミヤドリも銃弾と同系統の技だし、たぶんこっちの分が悪そう。うーん、どうしよう?
あ、そうだ。『白米に最も合うイワシ料理とは何か』をソーラン大将くんにれっつクエスチョン!
上手いこと悩んでくれたら『謎を喰らう触手の群れ』で攻撃だよー! ソイヤ!
せっかくだし、ソーラン大将くんのおすすめイワシ料理はこの後の参考にさせてもらっちゃおう。
上手くいかなかったら吾輩踊ってるネ!
騒乱のソーランで恐怖なんて吹き飛ばしちゃえー! ヨーソロドッコイショー!
四軒屋・綴
《アドリブ絡み歓迎》
ふむ……なかなかソイヤッ!な奴が来たな……(多分褒め言葉)
しかしこれで多少は広くなったッ!存分にソーランッ!させてもらおうッ!(多分暴れるとかそういう意味)
まずは装備を変更ッ!両腕に蒸気機関車型装備を装備しパワーで押していくッ!具体的には【ダッシュ】で撹乱しつつ射撃ッ!味方がいれば【かばう】や【援護射撃】も絡めつつ接近ッ!【怪力】でスピードとパワーが乗った一撃を食らわせて【吹き飛ばし】て行動を阻害していくぞッ!敵の攻撃には【スライディング】での回避と【オーラ防御】での軽減で対処ッ!
隙をみてユーベルコードを発動ッ!初段で【吹き飛ばし】た所にさながら和太鼓めいた連打ッ!
キャスリーン・ジョイス
相も変わらず\ソイヤですわっ!/
暑苦しいのは変わりませんわね!!
大体何故そこまでイワシに拘るのかしら?
ところでイワシってなんですの?食べられますの?
とりあえず物は試しで【ガジェットショータイム】!
おいでませ、ガジェット!
何が出てくるかしら、いつも楽しみですわ!
……何ですの、これ?
……よくわかりませんが、とりあえずこの御仁を蜂の巣にして差し上げればよろしいですわね!
行きますわよ!【トリガーハッピー】!\ハァードッコイショッ!ですわ!/
そのまま【ラピッドファイア】で\ソイヤですわっ!/
「おーっほっほっほっ!さぁ、次はどの銃にして差し上げますかしら!覚悟あそばせ!おーっほっほっほっ!!」
忠海・雷火
その気合いは認める。というか気持ちは分かる。鰯は美味しい!
だからこそ、負けるわけにはいかない
これは鰯とソーラン魂を賭けた勝負だ……!
等と啖呵切りつつ刀を振るう
ずっと上から見ていたのだろうから、私の踊り、ではなく動きは見切られそうだ
なので、途中で人格を切り替える事で拍子をズラすだまし討ちを敢行
何度もやるのは効果がないだろう。2回まで、つまりまた私に戻ったら、以降は普通に戦おう
攻撃されても問題ない、受けた傷から流れる血で即座にブラッド・ガイストを発動
武器を無数の刃持つ異形の刀へ変え、捨て身の一撃を叩き込む
恵みは等しく分けられるべきものとはいえ、汗水流さず独り占めは良くない
骸の海に還って出直してこい
ミモザ・クルセイル
【他猟兵との連携、アドリブ等歓迎】
◆心情
やはり独占狙いじゃないですか!
魚が欲しいなら漁師達を手伝えばまだ…
まあ、正論は通じませんよね
強そうですが負けられません!
ソイヤッ!
◆行動
先と同じく敵の攻撃は
「ダッシュ」と「見切り」で可能な限り回避を狙う
所で、此処は火気厳禁なのでは?
任意で消せても
既に燃えた物自体は戻りませんよね
私の服も少し焼けてしまいました
ほら、戻りません
もし縄や網が燃えたら
鰯が獲れなくなりますよ?
と言う感じで
「屍霊の裁き」で攻撃への指摘を仕掛けてみようと思います
先生に封じて貰っている間に
皆さん、攻撃を!
呪いはオーラ防御で耐えるか
此方の呪詛で相殺できそうなら武器のオーブで反撃をします
赤星・緋色
/
や
|
れ
ん
\
ふっふー!
やっと出てきたねボスキャラ!
イワシのためにコイツも退治しちゃうよ
/
そ
|
ら
ん
\
オブリビオンはハチの巣だー!
ガトリングで打ち抜くよ
技能の属性攻撃、属性弾は氷をセット
もし弾が残っても溶けてなくなるから、漁師さんたちの掃除がやりやすいしね
相手の攻撃は見切りでそいやそいやと回避かな
念力でばらばらに操るって言ってもマルチタスクには限界があるし、使用者の癖って出るからね
/
は
い
っ
\
他に近接戦闘する人がいれば援護射撃でサポート
相手の攻撃や回避動作をつぶしていくよ
/
ど
っ
こ
い
し
ょ
っ
\
そして輝くウルトラ\そー/\らぁん/
白幡・修理亮
ぐぬぬ、新納殿に良いトコ見せようとウップ…
飛び入り転移したは良いもののオッパ!?
せ、船上がこれほどまでにドルルーキン!!
過酷な場所であったとはゲレロロロロ……
(※お見苦しい映像をお見せして申し訳ありません)
ふう…なるほどのう、まさに船上は戦場というわけじゃ!
それがし、もはや直立も困難な有様なので…むんっ。
遷身同化の法にて、この場に漂う無念や狂鬼の力を借りまいらせる!
と、とにかく敵の動きを止める事に注力するのでござる。
あとは猟兵のお仲間がやってくれるはず…う…おえ、っぷ…!?
●ハッドッコイショーッ!
「やっと出てきたねボスキャラ!」
鬼面のオブリビオン出現に身構える赤星・緋色(f03675)。
このイワシ漁船を占拠し、水揚げされる魚を独り占めしようとするソーラン武士。絶対に許してはならない。猟兵の総力を結集してソイヤッしなければ。
だが今は、猟兵達には心強い味方もいる。前哨戦となった落武者狩りより後、つまりこのタイミングで戦列に加わった猟兵の姿もあったのだ。白幡・修理亮(f10806)はその一人。
「ぐぬぬ、良いトコ見せようとウップ……っ。飛び入りしたは良いもののオッパ!?」
「だから大人しくして……って、ちょっと、大丈夫?」
今にも胃の中身を放出しそうな修理亮の背を藤野・いろは(f01372)が擦る。
首領の登場には何とか間に合ったと安堵したのも束の間。これは先が思いやられそうだ。
潮風が心地よい反面、揺れる船上は不慣れな者にとって過酷な環境。なんといっても逃げ場がない。
「何だ? そんなヘロヘロな状態で我と一戦交えようというのか? フンッ、バカにされたものだ。見よ、我がソーラン魂ィィイイイッ!!」
勝ち誇ったように笑い声を漏らしたオブリビオンが、手綱を引くような仕草を見せる。これは、イワシを獲るために仕掛けた網を全部引き上げて我が物とするぞ、という意味に違いない。
「その気合いは認める。というか気持ちは分かる。鰯は美味しい! だからこそ、負けるわけにはいかない。これは鰯とソーラン魂を賭けた勝負だ……!」
忠海・雷火(f03441)は対抗して、地面の何か大きなものを両手で抱えて背後へ放るような動作。これは、船に上がった鰯の網をまとめて生簀に放り込むことを表している。つまり、ここで獲れたイワシはこの船、ヒノデマルのものだというアピールだ。
両者のソーラン魂がぶつかり合う。
どこかからペンペンと三味の音が聞こえる気がした。
「ふんっ、我には勝てまい! ドッコイショーッ!!」
「ハァッソーラン!!」
最早何の勝負なのかも分からない。どちらがより情熱的にソーランできるかを競っているのかもしれないが、この白熱のドッコイショとソーランには誰も手だしができずにいた。
「わー、なんかかっこいいー! どっこいしょー!」
だが、参戦するのは自由だ。ウィルマ・シャーオゥ(f00154)は雷火の隣に立ち、動きを合わせて踊り始めた。
荒々しくも大胆な動きに興奮を覚えるのも必然といったところ。
「ソイヤですわっ! ソイヤですわっ!!」
ちょっと離れたところではキャスリーン・ジョイス(f12803)も踊っている。
ソーランは、人々の心を繋ぐのだ!
「ふむ……なかなかソイヤッ! な奴だな。では思う存分ソーランッ! させてもらおう」
ジョウキングこと四軒屋・綴(f08164)はその様子を見ていた。そして彼は気づいていた。
仕事の本筋を離れていることに。
「だがその野望もここまでだッ!」
「そうだ。特に恨みがあるわけじゃねぇが、祭りを楽しむため、てめぇをぶちのめす!」
御剣・刀也(f00225)も同様。武器をオブリビオンに突きつけるようにして宣戦布告する。
これまでただ無心に踊り狂っていた鬼面の武者は、ピタリと動きを止めた。
そしてゆっくりと、猟兵達を見回す。次いで、ふっと息を吐くような笑みを漏らした。
「そう簡単にはいかんぞ。このイワシは、我のものだ!」
「やはり独占狙いじゃないですか!」
ミモザ・クルセイル(f00333)はその胸に予測していたことが確信へと変わったことで武器を手に取る。
そうだ。ソイヤしている場合ではない。かといってソーランでもドッコイショでもない。
倒さねば。武力で。
「行けますか?」
「某の心配ならば無用! 遷身同化の法・疾風にて力を宿せば――」
いろはが修理亮を助け起こす。
ユーベルコードで己の能力を強化し、一瞬にして船酔いから立ち直った修理亮。だが、これは己に邪気を宿すことによる荒療治的な技。当然のように代償がある。
彼がこの度受けた代償とは、その血液が全身に毒を運ぶというものだった。
「う……っ」
結果として、修理亮は地力で立つことができなかった。
やれやれと首を振ったいろはは、ひとまず目の前の敵に集中することにした。
●セイッ! ハッ! ドッ、コイッ、ショッ!!
「オブリビオンは蜂の巣だー! どっこいしょぉっ!!」
ガトリングで狙いを付けた緋色が、氷の弾丸を間髪入れずに放ってゆく。
オブリビオンは氷の雨に晒され、面を守るかのようにしてたじろいだ。
銃撃が有利と見たか、キャスリーンもまた銃を大量に複製し、オブリビオン目がけて【トリガーハッピー】を発動させながら連射してゆく。
「お覚悟あそばせ! おーっほっほっほっ!!」
勝ち誇ったように高笑い。
一方で、ぐ、とうめき声を漏らした鬼面のオブリビオンは、反撃だとばかりに銃を持ちだした。
これに待ったをかけたのはミモザだ。
「所で、此処は火気厳禁なのでは? 見たところその銃、火薬が必須ですよね。それが引火して、もし縄や網が燃えたら鰯が獲れなくなりますよ?」
「ぐ、ぬぬ……」
この指摘は事実上手いものだった。
オブリビオンの目的は、イワシを独占すること。それに必要なものが燃えてなくなってしまえば、最早オブリビオンは存在する意味を失ってしまう。
加えて、これは図星であり、またミモザのユーベルコード【屍霊の裁き】でもあった。敵の弱点を突き、この動揺が答え。となれば、発動の条件はそろった。
まるで船から生えるようにしてスケルトンが現れたかと思えば、そのままオブリビオンの銃を奪ってしまった。
「おーっほっほっほっ! まるで形無しですわっ!」
「今だ、攻めるぞ!」
再びキャスリーンが高笑いする横から、刀也が駆けだした。
敵の攻撃が止まっている今がチャンスだ。
刀を手に振りあげる。
オブリビオンも刀を抜いた。
金属のぶつかり合う音。
するりと刀也が身を翻し、返す刀でオブリビオンの腕を斬りつける。
「チッ、おのれ……!」
「よそ見はいけませんよっ」
今度はいろはがなぎなたで薙ぎ払いにかかる。
これをオブリビオンは回避すべく、跳躍――しようとした。
「う、うぅ、苦しいでござる」
「おま、放せっ!」
しかしできなかった。
船酔いと毒をその身に受け、限界を迎えた修理亮が助けを求めてオブリビオンの足に組みついたのだ。
気勢と共になぎなたが唸りを上げる。
鬼面は身を反らせることで直撃を回避したが、肩に傷が入った。
「さて、ソーラン大将くん。イワシを手に入れて、結局どう料理するのかな?」
「知れたこと! 香草で包んで焼くのだ。米に合う!」
オブリビオンは、正直だった。
ウィルマはただ今後の参考にしようと質問したばかりではない。疑問をぶつけることで、ユーベルコード発動の条件を整えようとしたのだ。
が、発動はしなかった。彼の技【謎を喰らう触手の群れ】は、敵が疑問を抱かなくてはならず、自分の疑問をぶつけるだけでは条件がそろわない。このことにウィルマが気づくまでもう少し時間がかかるだろう。
「そんなにイワシが食べたいのね。でも残念。あなたは食べられる側よ!」
続いて雷火の【ブラッド・ガイスト】が発動。
手にした武器の形状が、無数の刃を持つ異形、殺戮捕食態へと変化した。
この刃が、先ほどいろはが傷をつけた肩に食い込む。
断末魔。
海に反響し、オブリビオンの絶叫が、鮮血が飛び散る。
「トドメだ! エクスプロージョンッ!」
ジョウキングこと綴が新幹線フォームに変形。突撃を敢行。
「ゴリライナー、ソイヤァッ!!」
「イ、ヤァァァアアアアッ!!」
一度はこの攻撃を受け止めたオブリビオン。しかし勢いを殺すには至らない。
新幹線に轢かれた鬼面は、そのまま船を投げ出され、海面へ激突すると同時に煙となって消えてしまった。
●ソーランッ! ソーランッ!!
「あ、もう終わったでござるか。これで某もようやく安堵……」
オブリビオンは完全に消滅した。
これでこの過酷な環境から解放されると修理亮は胸をなでおろす。が。
「いえ、まだですわよ。船が港へ着くまで辛抱なさいな。この船速ですと、ざっと一時間は我慢することですわね。おーっほっほっほっ!!」
そう、船酔いは、船を降りるまで続く。
キャスリーンが指摘したように、まだしばらくは波に揺られていないといけない。
「でも、お姉さんは元気だね! お船、平気なの?」
ウィルマが尋ねる。
船上での戦闘は、それなりに過酷であったはずだ。しかしキャスリーンは顔色一つ変える様子がない。
こういった環境には一番慣れてなさそうに、ウィルマには見えたのだ。
「わたくしはスペースシップワールドの出身。海と宇宙の違いはあっても、船での生活が当たりま――」
サッとキャスリーンの顔色が変わった。
顔面蒼白というのだろうか。
もしかして……。
「あの、お手洗いまでお連れしましょうか?」
ミモザが申し出る。
キャスリーンは静かに頷いた。
●ドッコイショッ!!
船酔いに負ける猟兵も出る一方で、元気な猟兵の姿もあった。
「ハァッドッコイショーッ!」
「ソイヤッハッソーランッ!!」
漁船の乗組員も解放され、港へと向かう。最早漁どころではないので、船を操る人員以外は手持無沙汰だ。
だから、退屈を紛らわせる意味も込めて。
猟師と猟兵は踊っていた!
綴が、そして雷火が、猟師と並んでソイヤッサッ!
これに緋色も加わってソーランッソーランッ!!
「あいつら元気だな」
「混ざらないんですか?」
船べりに寄りかかるようにして、刀也はその様子を眺めていた。
隣の木箱に腰かけたいろはが尋ねる。
これに、刀也は静かに笑った。
「何言ってんだ。本当の祭りは、港に着いてからだろ?
大成功
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第3章 日常
『お祭りのお手伝い!』
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POW : 全力で楽しむ!
SPD : お手伝い開始!
WIZ : 屋台を出すよ!
👑5
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●セイハッ!!
「船が戻ってきたぞーっ!」
港で声が上がる。
イワシ漁に出ていたヒノデマルの帰還だ。
オブリビオンに襲われたとはいえ、魚群を追って沖まで出たのだから、大漁には違いない。
この日はたまたま、日々の漁の安全と、大漁を祈願してのイワシ祭りが行われることになっていた。
法被を着た男達が準備にかかる。
祭りとは、獲れたて新鮮なイワシを各々で調理し、また振る舞い、そして踊り狂うというもの。
日はまだ高いが、祭りは夕刻まで。
グリモア猟兵が迎えに来るのは、日没だそうだ。それまでは、存分にイワシを食し、踊ることができる。
ベースに帰るまでが仕事。つまりまだまだ猟兵達はドッコイショすることを止めるわけにはいかない。
踊るが良い。
食べるが良い。
イワシ祭りはこれからソイヤッ!!
ウィルマ・シャーオゥ
いやぁ、ソーラン大将くんは強敵だったね……迷いなく香草焼きを選択するその一途さ潔さ。すこしは悩んでくれると思ったのに、結局吾輩はドッコイショと踊るだけになってしまったからネ! いやー楽しかったー!
ということで、その香草焼きを作ってる人を探すよー。ウィルマちゃんはお料理できないので!
普段はUDCのお部屋でジャンクフード食べてることが多いんだけど、たまにはこういう屋台もいいものだよねー。吾輩の出身地って自分でもよくわかってないんだけど、サムライエンパイアってなんとなく懐かしい感じもする。やっぱりヤドリガミだからかなー?
香草焼き以外もお腹が許すまで堪能して、迎えに来た新納ちゃんにも色々お裾分けだよ!
四軒屋・綴
《アドリブ絡み改変歓迎》
ふーむ……しかしソーランというのは一体なんなんだろうな……謎だ。
それはともあれ大漁ッ!そして一件落着ッ!『日の本に はやらせたもふ』と詠われた鰯……しかもぴっちぴちッ!是非とも賞味したいが……ッ!懐が心もとないッ!
ここは時給の鰯払いで雇ってもらうとしようッ!適当なお方に頼み込んで屋台でアルバイト開始だッ!無論商いとはすなわち戦闘なのでユーベルコードも発動するがなんかあれならやめておくッ!なんかの配慮ッ!
「さぁよってらっしゃいみてらっしゃいッ!味良し安しの鰯だよッ!雑魚の頭と蔑まれども鰯の頭もなんとやらッ!活きの良いのは鯛に劣らずッ!さぁさぁどうぞ食べてってッ!」
御剣・刀也
POW行動
新鮮な鰯ときたら天ぷらに刺身に寿司に食いでがある
これで酒もあれば言う事なしだ
さて、料理する方と食う方、飲む方で楽しませてもらうか
踊り?悪いな。俺は躍るより食い気の方が強いんだ
鰯を寿司に、散らしに、天ぷらに、刺身に調理してひと段落したら食べる
とにかく食べて飲んで仕事の疲れを取る
うわばみアンド大食らいなので並大抵の相手には飲み負けないし、並大抵の人より食う
「祭りは躍るばかりが楽しみじゃない、折角うまい素材があるんだ。料理を楽しむのも、祭りを楽しむ一つの形だ」
忠海・雷火
※人格はカイラで継続
さて、一先ず手伝い……というか屋台をやろう
何かというと、自分で作りたい料理がある
それは、鰯のなめろう。ネギと生姜があるのかは分からないし、無いなら味付けは日本酒と味噌だけで良い
刻んで叩いて、混ぜて叩いて、とにかく粘りが出るまで叩く!
オルタナティブ・ダブルで人手を増やして作れば、鮮度が落ちる前になめろうを量産出来るだろう
面倒臭がりの雷火も、漁師の皆や他の人達への労いとなれば真面目にやる筈
……ところで、私達も作りながら食べて良いか?
折角の獲れたての鰯、美味しい内に沢山食べたいから
作って食べてで大体終わりそうだが、やはり最後は踊って締めたい所
沖のカモメに潮時聞けば、私ゃ立つ鳥……
赤星・緋色
(勝手に大漁旗を振り回しながらソーランしつつ帰還)
イワシだよイワシ
イワシはイワシで特にイワシなあたりがイワシなんだって
こんなに大量のイワシがイワシなんだからきっとみんなイワシだよね
新鮮なイワシは生で行けるイワシだし、煮ても焼いてもおいしいイワシ
ガジェットショータイムでスチームオーブンする感じでもおいしいイワシ
言うの2度目な気がするけどこれはきっとイワシだからみんなきっと大好きなイワシだよね
イワシだから水にでもいいしかば焼きでもいいし新鮮なまんまイワシの缶詰にしてもいいしだよね
イワシって言ったらつみれとか好きだし梅にもいい感じだよ
そんな感じで栄養たっぶり全部イワシ
あ、イワシおいしい
どっこいしょ!
●ウォォオオオッ! 魂のソーランッ!!
「いやぁ、ソーラン大将くんは強敵だったね」
思い起こせば、ほとんどソーランしていただけな気がする。そんなことを考えながらも、圧倒的マンパワーでほぼ完封に終わったオブリビオンを思い返し、ウィルマ・シャーオゥ(f00154)は皮肉を口にした。
ヒノデマルは港に到着し、次々にイワシが降ろされてゆく。
祭りの開始は目前だ。
「ふーむ……しかしソーランというのは一体なんなんだろうな……謎だ」
四軒屋・綴(f08164)はそんな疑問を述べるが、何だかんだあなたもドッコイショしてましたね。
意味は分からないけれど何だか楽しい気持ちになれる。今はそれで良いのだ。
そう、なんといっても。
「それはともあれ大漁ッ! そして一件落着ッ!『 日の本に はやらせたもふ』と詠われた鰯……しかもぴっちぴちッ!」
今は船員の無事と大漁を喜び、祝うべき時だ。
既にあちこちに屋台が組み上げられ、鉄板の焼ける熱が伝わってくる。
そう、新鮮なイワシが今から振る舞われるのだ。
ソーランッ! ハァッドッコイショーッ!!
軽快かつ力強い響きが伝わってくる。
法被を着た猟師集団が、イワシ漁の様子を伝え、また大漁を祝い、そして次の漁の安全を祈って、踊っているのだ。
そしてその一団の中には。
「ハッ! ソイヤのどっこいしょ!」
共に踊り狂う赤星・緋色(f03675)の姿もあった。
まだソーランの呪いが解けていないのだろうか。踊るその両手には、獲れたて新鮮なイワシが一尾ずつ握られている。どうなっているんだ。
「賑やかだな。いいことだが……こういうのを肴に飲むのも乙なモンだ」
屋台を物色しながら、御剣・刀也(f00225)が猟師の踊る姿を目にする。
ふ、と笑みを浮かべる間に、早くもいくつかの屋台がその準備を済ませたようだった。
「らっしゃーい! イワシの丸焼きだよー!!」
「一尾もらおう。……あと、酒はあるか?」
すると、串に刺したイワシと、地元の焼酎が出てきた。この澄んだ香りは、米か。
こうして飲む焼酎は湯に限る。
イワシの皮からは脂が弾け、何とも言えない香り。これがまた食欲を刺激する。
「さぁよってらっしゃいみてらっしゃいッ! 味良し安しの鰯だよッ! 雑魚の頭と蔑まれども鰯の頭もなんとやらッ! 活きの良いのは鯛に劣らずッ! さぁさぁどうぞ食べてってッ!」
その内に、威勢の良い呼び込みが聞こえた。
この丸焼きも素材の味を楽しめて良いが、折角の機会だから色々と食べてみたいものだ。幸いにして、屋台によって提供する調理法が違うらしい。
刀也は串を片づけると、空になった湯飲みを持って声のする方へと誘われるように向かった。
「この香り……! 普段UDCの部屋でジャンクフードを食べているだけでは絶対に嗅ぐことのない、なんとも香ばしい……そっか、これが香草! イワシの香草焼きの屋台があるんだ!」
既に食べ放題の白米は茶碗によそった。ウィルマは、あのソーラン武士が口にした香草焼きというものを求めて屋台を覗いてゆく。
そして先ほどの威勢の良い呼び込みと同時に漂うなんとも言えない香り。
そうだ、これが香草焼きに違いない。
「すみませーん! 香草焼き一皿……あの、何してるんですか?」
「ウィルマさんではないかッ! 新鮮なイワシ、俺も是非とも賞味したいが……ッ! 懐が心もとないッ! そこでッ! アルバイトすることにしたのだッ!」
「な、なるほど……」
ひとまず香草焼きをゲットし、箸を伸ばすウィルマ。
するとその背後から。
「こっちにも、米に合うものを用意している。よかったらどうだ?」
振り向いてみれば、そこの屋台にいたのは忠海・雷火(f03441)だ。
彼女もまた、イワシ料理を提供する側に回っていた。というか、よく見れば雷火が二人いる。【オルタナティブ・ダブル】による分身だろう。
何故屋台にいるのかといえば、それは、自身で作ってみたいものがあったからだ。
「これだよ。なめろうと言うのだが」
捌いたイワシをミソやショウガ、シソ、ネギなどを乗せて粘り気が出るまで叩いたもの。少々クセは強いが、一度食べるとハマるものが続出するという、猟師が船の上で作ったとされる料理だ。
「お、いいじゃねぇか。おい綴、雷火、一皿ずつもらえないか」
ついでに酒も、と言いながら湯飲みを置いたのは、刀也だった。
匂いと呼び込みにつられてやってきたのだろう。
一方で。
「イワシだよイワシ! イワシはイワシで特にイワシなあたりがイワシなんだって! イワシだから水煮でもいいしかば焼きでもいいし! でもこの屋台が出すのは水煮!」
もうワケの分からないテンションで客を呼び込む者もあった。
先ほどまでソーランしていた緋色だ。
どうやら、イワシを手に踊り狂う姿が屋台のおばちゃんの目に留まったらしい。
「水煮か……。なめろうと合わせたら、良いかも? 緋色、ウチと合作しないか」
その声を聞いて雷火が提案した。
そうだ、イワシ料理は一つや二つではない。今目の前にあるものだけが正しい食べ方でもない。
そう、イワシの食べ方は無限大なのだ。
これだけの祭りを開催できたのも、猟兵達がオブリビオンの脅威を取り除いたおかげに相違ない。
ちなみに。ドッコイショには色々な意味がある。
元は六根清浄との説があるが、渡来人の語でドッコイショとは「神の力で押しのける」という意味があるそうだ。
そう、彼ら猟兵こそ、正しくドッコイショだったのだ。
大成功
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