迷宮災厄戦⑫〜金色の精霊
「みんな、アリスラビリンスの戦争、お疲れ様。」
グリモア猟兵の一人、ティモシーが呼びかける。
「それで、人によっては連戦で疲れてるところ……かも知れないけど、ちょっと卵を拾う戦場に行ってもらえないかな?」
卵拾いで勝敗を決するような箇所はあったっけ。と聞かれそうな雰囲気を感じたらしく、投影した世界地図にマーカーを追加する。
「言ってほしい戦場は、ガチョウが卵を生んで、持てば持つほどパワーアップする戦場なんだ。……まぁ、オブリビオンも拾って強化するみたいだから、妨害するか、より多く拾わないと勝ち目は低いかも知れないけど。」
言いつつ、投影している情報を切り替え――出現が予想されるオブリビオンを表示する。
「今回、戦場で予知されたのはランプの精……あれ、でもランプが本体で精は仮初の体かな? ……まぁ、どっちでも倒せば変わらないよね。」
ヤドリガミ的な発想としてはランプが本体なのだろうが、ランプの精に攻撃してもダメージは通るだろう。
「あと、オブリビオンは例外なく、ガチョウの黄金卵を口から丸呑みにするみたいだから、奪うのは厳しいと思うよ。」
口ってどこだ、いや顔がなくないか。そんな困惑が聞こえていないのか、聞こえないふりか。
「それと、戦闘に直接は関わらないことだけど、2つほど気をつけて欲しいんだ。
まず、黄金卵を持つなり飲み込むなりしてパワーアップすると金ピカには光るんだけど、このパワーアップ自体が他の戦場では通用しないんだ。」
つまり卵を持ち出しても、ただ荷物が増えるだけで戦いづらいだけ。
「あと、卵は殻も中身も全部黄金だから、オブリビオンのマネをして飲み込まないでね? ……ブラックタールの人は、網目にして隙間に押し込む……とかできるのかも知れないけど。」
仮にも金属、あるいは金属並みの強度を持つ何か――鶏卵より大きなそれを体内に入れれば――そこが格納庫のような出し入れ自由な場所でなければ、詰まってしまうだろう。
「ちょっと難しい条件かも知れないけど、討伐よろしくお願いするね?」
片手を拝むように出しつつ、もう片方の手で転送ゲートを開く――。
唐傘
はじめての方ははじめまして。唐傘です。
アリスラビリンスの戦争、『黄金ガチョウの卵でパワーアップする戦場』での戦闘です。
プレイングボーナスは『黄金の卵をオウガに取らせず、自分達が取る。』となっており、妨害と確保が両立できればかなりのプレイングボーナスが発生します。
(妨害のみで卵なし同士の殴り合い、確保に専念してパワーアップ同時の殴り合い、も多少はプレイングボーナスがあります)
第1章 集団戦
『魔法のランプ』
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POW : 蒼の魔法
【魔法のランプ】から、【天候】と【弓】の術を操る悪魔「【蒼穹の魔人】」を召喚する。ただし命令に従わせるには、強さに応じた交渉が必要。
SPD : 翠の魔法
【魔法のランプ】から、【自然】と【成長】の術を操る悪魔「【翠苔の精霊】」を召喚する。ただし命令に従わせるには、強さに応じた交渉が必要。
WIZ : 緋の魔法
【魔法のランプ】から、【獄炎】と【剣】の術を操る悪魔「【緋衣の騎士】」を召喚する。ただし命令に従わせるには、強さに応じた交渉が必要。
👑11
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地籠・陵也
【凌牙(f26317)と。アドリブ歓迎】
なあ凌牙、こいつらどうやって卵丸呑みしてるんだろうな……?
まあ、そうだな。さっさと確保してしまおうか。
【指定UC】でうちの猫にダチョウの位置をこの子に調べてもらって先回りして卵を確保しようか。
とりあえず一個……いや二個なら抱えられるかな。後は凌牙が持ってくれるし。
敵に先周りされていたら【高速詠唱】【破魔】【属性攻撃(氷)】で牽制している間に凌牙に卵を確保してもらう。
これでほぼほぼ相手には持たせずに済むんじゃないだろうか?
ああ、エインセル。その卵は中も黄金らしいから食べられないぞ。残念だけど諦めような。
帰ったらゆで卵作ってやるから我慢してくれ。
地籠・凌牙
【陵也(f27047)と。アドリブ歓迎】
俺にそれを聞いてわかると思うか?
とりあえずさっさと取りに行こうぜ!
陵也がエインセルと一緒にダチョウの位置を把握してくれるから、先回りして確保できるハズ。
二個ぐらいそれぞれで持って、あとは【指定UC】で鎖を繋げて引きずっていくかな。【怪力】あるから多少の重さならどうってことねえし。
もし敵に先回りされても鎖を繋げちまえば先に確保できるハズだ。
攻撃どうしような……もうこの際だ、何個か持ててるんなら一個や二個攻撃に回すのもアリか?
【鎧砕き】【重量攻撃】の要領で思い切り卵を鎖でぶん回して叩きつけてやるぜ。
いくら黄金の卵でも、中身が食えなきゃやっぱ意味ねえよな……
転送された先、説明されたランプの精を想像してしまうドラゴニアン男性。
「……なあ凌牙、こいつらどうやって卵丸呑みしてるんだろうな……?」
「俺にそれを聞いてわかると思うか? とりあえずさっさと取りに行こうぜ!」
疑問を出した地籠・陵也(f27047)、卵回収をせっつく地籠・凌牙(f26317)の兄弟だが、共通見解としては「卵を回収して、ランプの精の強化を阻止しよう」という事で落ち着いていた。
陵也がユーベルコードで子猫、エインセルを呼び出すが――黄金ガチョウの位置を検知するのみで、卵が全く存在しないと知らせてくる。
しかし、魔法のランプが現れると――オブリビオンと猟兵が揃うと、黄金ガチョウたちが一斉に卵を生み出す。
そして同時に、エインセルを通して卵の位置を把握する陵也が、凌牙に共有し、すぐにドラゴンオーラの鎖で繋いで回収していく。
回収された卵は諦めたらしく、ランプから出てきた魔神や騎士は手付かずの卵に向かい――手に持って数瞬で、消滅した。
「飲み込んだ、のか?」
一瞬で消えた卵に驚愕しつつも、陵也は2個確保しているので生半可な強化では太刀打ちできない。破魔の力を込めた氷の魔法で怯まされた隙を突いて、凌牙に卵を奪われてしまう。
ならば、と騎士が炎を纏った剣を構えるが――今度は鎖の遠心力で威力を増した黄金卵が襲い来る!
「1つぐらいなら、攻撃に使ってもいいよな?」
教えられた位置をもとに、卵を先回りして確保する凌牙だが――そろそろ10個持とうかと言う状況になっている。
そのため、1つを強化から武器扱いにしたところで勝てるはずもなく――その鈍い衝撃に、ランプの騎士は霧散する。
他のランプの精――魔神や騎士を象ったそれらは、凌牙の鎖によって卵を確保する前に――ごく一部は卵を飲み込んだ状態で潰され、その場に黄金卵を残して消滅する。
「このあたりは全部、仕留めたかな……?」
「あぁ、見える範囲には居ないな……どうしたエインセル?」
残っていないか懸念する凌牙と、共有している視覚で残っていないことを確認する陵也だが――その陵也と視覚を共有するエインセルが、物欲しそうに卵を見ている。
「その卵は中も黄金だから、食えないからな?」
「そうなんだよな……中身が食えなきゃ、やっぱ意味ねえよな……。」
「帰ったらゆで卵作ってやるから、それで我慢してくれ。」
陵也の言葉に「早く帰るぞー」と言いたげなエインセル。
凌牙も卵料理に惹かれつつある顔をしているので、きっと3つか4つは茹でる必要があるだろう。
成功
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キング・ノーライフ
魔法のランプか、
来るのが弓使いなら拾いながら戦うは無理な分やりやすいか。
まず【ヴァーハナ】に乗り、【運転】と【パフォーマンス】を組み合わせたドアを開けながら運転して卵を拾いながら戦場を駆け抜ける。
まあ天候を操っても車の中ならある程度は平気だし、車内に投げ込めば卵は我の物になるから問題あるまい。
ある程度集まったら【王への供物】の初撃を【内臓ガトリング】でバラまく、強い魔人や何でも吸い込む魔法のランプでも女子供に変えられてしまえば食うのも持つのも辛かろう。後は二撃目の誘惑と生命吸収で纏めて仕留めていくか。
数に当たりすぎると逆に一人一人供物にするのが大変かもしれんがな。そこは卵の強化で何とかするか。
「魔法のランプか……弓使いが来るなら、拾いながら戦えないだろうな。」
ヴァーハナ――神の乗り物の意味が付けられたヒーローカーに乗り込みつつ作戦を考える、キング・ノーライフ(f18503)。……いや、彼自信も神なので、神の乗り物という意味では正しいのだが。
少し運転するがガチョウは眠ったように動かず、卵はないが――ランプが現れると同時に、卵を生み出すガチョウたち。
そして、ヒーローカーの扉を開けたまま運転して、卵を拾い集めるキング。
「ふむ……直接持つ場合に比べると、若干強化が弱いのか?」
とはいえ、ヴァーハナはランプから出てきた魔神の弓矢に傷付く様子は見られないし、諦めて天候操作で攻撃しているようだがそれでも堪える様子はない。
「ふむ……そろそろ反撃させてもらおうか。――我への贄に相応しい姿になるがいい!」
ヒーローカーの内蔵ガトリングを魔神たちに撃ち込み――その姿を、美女や美少年に姿を変える!
しかし、ランプの魔人たちは動揺する暇をほとんど与えられなかった。……キングが第二撃として、生命吸収を乗せた銃弾を撃ち込んだたため、ただの飾りとかしたランプだけになったためだ。
「さすがに子供にされては、卵を飲み込めまい!」
……子供と呼ぶには大きな、青年が男女ともに多い気もするが……神から、あるいはキングから見れば全て子供になってしまうのだろう。
「ふぅむ……強化でもう少し行けるかと思ったが、一度に狙える数はこんなものか? まぁ、強化なしに比べれば十分な威力だろうな……。」
もう少し討伐するのもありだろうか。キングの運転は、もう少し続きそうだ。
大成功
🔵🔵🔵
火土金水・明
「なるほど、妨害のみに専念して、他の方の卵を拾うことのサポートをする手もありますね。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【高速詠唱】で【破魔】と【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【新・ウィザード・ミサイル】を【範囲攻撃】にして、『魔法のランプ』達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも、ダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。
「なるほど、妨害に専念して他の方をサポート……という手もありますね。」
オブリビオンとの戦闘をイメージしつつ、2人以上での戦闘も視野に入れた様子の火土金水・明(f01561)。
とはいえ、強化されたオブリビオンを更に妨害する前提で考えれば卵を1つ2つは持ったほうがいいだろう。
「……サポートできる方がいれば、そういう戦い方もありでしょうかね。」
周囲を見回す彼女の周囲に、猟兵は居ない――同時に転送されたはずの彼らは既にそれぞれ別の場所に向かったらしい。
「まぁいいでしょう。一人でも倒す方法はありますし。」
ひとまず、人気のなさそうな方向を目指して進んでいく。
そして、例に違わず、猟兵とオブリビオンが揃うことでガチョウが卵を生み――ランプから緋衣の騎士が出ると同時に、消滅する。
「なるほど、一度生まれた卵は残るのですか……いえ、『まだ周囲にランプの魔人が居る』可能性もありますね?」
卵は生み出されても消滅しないのか、しばらく放置すれば消えるのか――あるいは、猟兵とオブリビオンが揃っていれば戦場には残り続けるのか。放置して、次に通り掛かるランプに――あるいは既に近くにいるランプに奪われては目も当てられないが、回収してしまえば自身の強化とオブリビオンに渡る機会の喪失と、いい事尽くめではある。
そうして卵拾いに集中していた火土金水だが――気付けば、新たなランプが出現していた。
さらに不幸な事に、ランプから出現した騎士たちは卵を飲み込んでいた――。
「全ての属性を収束して、今、放つ!」
今度は数を相手にするために詠唱を伴ったが、その甲斐もあり――周囲に居たランプの精、あるいは緋衣の騎士が全て消滅する!
「……案外、攻撃を受けずにどうにかなるものですね。」
火土金水の魔力量も多少は要因として含まれているはずなのだが――さも、卵の強化が主な勝因かのように考える彼女は、もう少し戦うのかも知れない。
大成功
🔵🔵🔵
月夜・玲
さてと、それじゃあ玉子拾いと行こうかな
もって帰ったら高く売れないかなー?
売れないか
まあ、いいや
バッグ持ってお買い物気分でいこー
●行動
とりあえず周囲を確認、今回はどうやら敵さんも揃わないと産まないみたいだし
まあ色々試してみようかな
《RE》Incarnationと空の記憶を抜刀
【神器複製】を起動して複製剣を生成
バッグを複製剣に引っ掛けて宙に浮かせておくよ
敵が卵を取りそうな時はまず『オーラ防御』で卵にシールドを張りガード
その後複製剣で牽制して私の方にゴルフみたいに打ち飛ばすよ
狙われていない卵も同様に私の方に打ち飛ばす
飛ばした卵は『念動力』でそのままバッグに
十分溜まったらそのまま複製剣で一気に攻撃!
「拾った卵って、持って帰ったら高く売れるかなー? ……それとも売れないのかな?」
買い物バッグを持って、お買い物のような雰囲気を纏う月夜・玲(f01605)。
そして散策して、ガチョウの多いエリアは見つけたが……まだ卵を生む気配は見せない。
「まぁ敵さんも揃わないと産まないみたいだし……先に準備だけでもしとこうかな?
さあ、私の研究成果のお披露目だよ!」
《RE》Incarnation、空の記憶、の二振りを抜刀しておき、ユーベルコードで総計84振りの装備を増やしておく。
そして、どこからともなくオブリビオンが――ランプが現れると同時に、ガチョウが卵を生み出すが……ランプの精霊たちは月夜に邪魔されて卵を拾えない。
そのまま、産み落とされた卵は月夜の買い物バッグに吸い込まれるように集まり――月夜が、金色に光りだす。
「さぁ、一気に叩かせてもらうよ!」
複製された武器を操り、ランプの精霊たちを撃ち抜く――。
「んー……このあたりのランプは倒しきったのかな?」
答えてくれるガチョウや、ランプ――オブリビオンは居ない。しかし、ガチョウが新しく卵を産まない様子から察するに、オブリビオンは一通り倒したのだろう。
「さて……この卵、売れるのかなー? 売れないなら、記念品かなー? ……ちょっと多いかなぁ?」
能力アップは他の戦場では得られない――つまり金ピカになる現象も、この不思議の国に限られた現象だろう。
必然、残された関心は卵の扱いになるが……その売値、いや売れるかどうかは、まだ誰も知らない……。
大成功
🔵🔵🔵