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毒華繚乱ロリィタ・ストリィト

#サクラミラージュ #逢魔が辻


●ナ壱玖参伍號作戦の敗北
 瓦斯灯の明かりがぼんやりと橙色に照らす坂道を、五人の若者が駆けていた。
 帝都では知らぬもの無し、荒ぶる御霊たる影朧共から人々を守る帝都桜學府のユーベルコヲド使い達である。
 だが、彼らは今危機に瀕していた。
「くすくすくす」
 鉤状に折れた街路の陰から、瓦斯灯の光が届かぬ物陰から、星も見えない暗い空から、押し殺したような笑い声が聞こえてくる。
 どれだけ走っても、聞こえてくる。
「ねえ、どこにいくの? こっちにきてよ」
 淫微な響きを孕んだ影朧の誘いを振り切ろうと、男子學生の一人がユーベルコヲドを放つ。超常の火焔の矢は、しかし無害な煉瓦壁を砕くだけ。
「うふふふ、つーかまえたっ」
 無益な反抗の代償。男子學生が暗がりに引きずりこまれた。抵抗する物音はすぐに止み、代わりに粘着質な水音と、苦悶と呼ぶには高すぎる声が響く。
「ねえ、もっと。もっとほしいよ……」
 艶かしい囁きに正気を奪われた男子學生がまた一人、踵を返して闇の中へと踏みこんでいく。それを止めようと、一人の女學生が手を伸ばす。
「あんたはいらない」
 ぼとり、どさっ。左手を伸ばした体勢のまま、頭をなくした女學生が倒れ伏した。石畳に広がる鮮血が、傾斜に沿って流れていく。
 残された男子學生と女學生は、手に手を取って駆け出した。

 こうして、大量発生した影朧を殲滅すべく発動されたナ壱玖参伍號作戦は失敗した。
 投入された學徒兵十二人のうち、生還者は一人だけであった。だが、彼女が敗北から程なくして桜學府を辞したことを考えると、全滅と記録されるべきかもしれない。

●逢魔が辻のニンフェット
「こんにちはぁ。初めまして、やなぁ」
 そう言って頭を下げたグリモア猟兵は、華祭・エリナ(転生の水先案内人・f22606)と名乗った。
「うち、帝都のほうから来ましたぁ。あ、皆にはサクラミラージュって言ったほうがわかりやすいかなぁ」
 時は大正七百年代。あらゆる場所に幻朧桜が咲き乱れ、影朧と呼ばれるオブリビオンが平穏を脅かす世界である。
「今日は、超弩級ユーベルコヲド使いの皆に、ちょっとお願いをしに来たんよぉ」
 さもありなん、と頷いた猟兵達に、エリナは状況を説明し始める。
「帝都の近くに影朧がめっちゃたくさん棲みついとる所があって、難儀しとるんよぉ。それで、皆にはその掃討を頼みたいんやぁ」
 曰く、そこは『逢魔が辻・ロ拾壱番』と名付けられた地域で、帝都桜學府の手にも負えず、放棄されてしまった場所だという。
「一回、何とかしようとしたんやけどなぁ。どうにもできずに全滅してもうて。それで封鎖だけしとるんやけど、猟兵の皆やったら攻略できるん違うかなぁ、って」
 桜學府の記録によれば、ロ拾壱番は一見ごく普通の裏通りだが、影朧によって延々と続くつづら折りの坂道へと変容させられてしまっているという。加えて領域内は暗闇に覆われ遮蔽物が多く、そこかしこにガス灯が設置されているものの光量は心許ない。特に精密な狙いを必要とする射撃には不自由するだろうとのこと。
「で、そこにおる影朧なんやけど……どうも、全部が全部女の子の姿をしとるみたいでなぁ。入ってきた男を誘惑して虜にしてしまうみたいなんやぁ」
 虜になった男の末路に関しては報告にも記載がない、とエリナは言う。まぁ、だいたい想像つくかもしれへんけどぉ、とも。
「うちの予知やと、坂を上りきった所におる親玉の影朧さえやっつけてしまえば他の影朧は逃げ出して、逢魔が辻もなくなるはずなんやぁ。そういうわけで、よろしくお願いなぁ」

●影と桜の摂理
 そういえば、とグリモアベースに集まった猟兵の誰かが言った。そのロ拾壱番に棲む影朧を転生させるにはどうすればいいのか、と。
 その問いに、エリナは少し困ったように首を傾げる。
「うーんと、それがたぶん無理なんやぁ。そこの逢魔が辻におる影朧のほとんどは理性がない、欲望だけで動いとるようなやつらばっかりでなぁ。転生を受け入れさせるために説得できるかも怪しいんやぁ」
 ただ、例外があるとすれば、逢魔が辻の支配者たるオブリビオンだ。彼女が求める『無償の愛』を満足するまで与えられれば転生させられるかもしれない。
 だが、それは非常に困難な手段でもある。ロ拾壱番のボスはとても移り気かつ嫉妬深いため、他の女性との接点がない男性が、彼女を夢中にさせるような愛の言葉を口にして始めて転生へのきっかけが得られる。もちろん、その後も女性が近くにいてはならないし、説得しようとする男性はオブリビオンへの愛を示し続けなければならない。
「転生のためとは言えそこまでするんはかなり難しいと思うんやぁ。やから、さくっと倒してしまうほうが手っ取り早いよぉ」
 もっとも、転生を受け入れることが影朧にとっても最もよい結末であることには違いない。絶対に駄目とまでは言わへんよぉ、とエリナは説明を結んだ。
「でももし、そういう素敵な男の人がおるなら……ちょっと妬けちゃうかもなぁ」


中村一梟
 猟兵の皆様ごきげんよう。中村一梟でございます。
 今回はサクラミラージュ最初の一回ということで、オブリビオンとの連戦シナリオをお届けいたします。

●第1章~第2章
 どちらも「集団戦」フラグメントのシーンとなります。
 オープニングにもあるように女性型オブリビオンからの誘惑を跳ね退けつつ倒していく、という内容になります。
 男性猟兵の皆さんは誘惑にどう対抗するのかの記述がプレイングに含まれないと大きくマイナスになります。また、誘惑に乗る=戦闘不能=失敗となりますのでご注意ください。
 2章までの影朧は転生できませんので、説得や鎮魂の必要はありません。

●第3章
「ボス戦」フラグメントのシーンとなります。
 男好きで女嫌いのオブリビオンが相手です。転生させるためのハードルは非常に高いです。
 このシーンでも誘惑に乗ると即戦闘不能となりますが、説得の手段として有効であれば失敗とはなりません。

●戦場について
 今回の舞台「逢魔が辻・ロ拾壱番」は、道幅十メートル足らずの坂道が十数メートル置きに折れ曲がった上り坂が延々と続くというロケーションです。
 時間帯は夜間に固定されていますが、数メートル間隔でガス灯が設置されているので近距離の目視に不自由はありません。ただし、明るさがそれ程でもないため遠くは見えづらい状態になっています。
 また、街路脇にごちゃごちゃと雑多な物が積み上げられており、死角となっています。物の移動は可能ですので遮蔽として利用することも可能です。

 なんだか長くなりましたが、今回も皆様と良い物語を作れることを楽しみにしております。
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第1章 集団戦 『人々の心に潜む小さな影朧』

POW   :    おともだち
自身からレベルm半径内の無機物を【不安を掻き立てる異形の人形】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
SPD   :    いないいない
見えない【エクトプラズム】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
WIZ   :    こんにちは
【みなさんの傍ら】から【無限に増殖する不安】を放ち、【圧倒的な絶望】により対象の動きを一時的に封じる。
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東雲・一朗
▷アドリブ歓迎です

▷兵装
帝都軍人の軍服、少佐の階級章付き。
刀と対魔刀の二刀流、2振りとも腰に帯刀。

▷戦術行動
ナ壱玖参伍號作戦…大切な兵を十一人も失ってしまった。
もはや失敗は許されん、第十七大隊とこの東雲が必ずやナ壱玖参伍號作戦を成功させて見せる。
「前方対象を転生不可能の影朧と断定、殲滅を開始する」
軍務一筋、報国の烈士たる私は誘惑など【威厳】を以て跳ね除け、敵配置と地形から【戦闘知識】を用い最適な突撃ルートを見極めてUC【スクワットパレエド】を敢行。
【破魔】の力を宿す二刀【二回攻撃】にて影朧どもを次々に斬り捨ててゆく。
「欲望、不安、そう言った負の感情で私の刃を曇らせる事は出来ぬ…消え去れぃ!」



 逢魔が辻・ロ拾壱番の入口たる裏通りのへと続く曲がり角。地元の住民達が迂回路として使う他には往来する者も少ないそこは、普段とはかけ離れた物々しさに包まれていた。
「周辺住民の避難、及び当該街路の封鎖、完了致しました」
 報告を受けて、東雲・一朗(帝都の老兵・f22513)は一つ頷いた。革帯に吊った愛刀二振りの柄頭に左手を沿え、彼は無害な街路の皮を被ったロ拾壱番を見据える。
(ナ壱玖参伍號作戦……大切な兵を十一人も失ってしまった)
 凍結した炎の眼差しを転じ、一朗は更なる命令を下す。
「これよりロ拾壱番へ突入する。第一小隊は私を援護しろ。残りの者は街路の封鎖と警邏を続行。猫の子一匹通すな」
 敬礼した伝令が走り去るが早いか、一朗は逢魔が辻へと踏みこんだ。途端、周囲が夕刻の薄闇に沈み、それまでなかったはずの瓦斯灯が橙の明かりを燈す。
(もはや失敗は許されん。我々が必ずや彼らの志を引き継ぎ、作戦を成功させて見せる)
 油断なく周囲を巡る歴戦の兵士の目が、坂の中ほどに佇む小さな影を捉えた。予知された通りの少女の姿。一朗から見れば孫のように見えるそれが、薄紅の唇を開いて囁く。
「あたしの、おともだちに、なってくれるの?」
 その声がユーベルコヲド発動の引き金だったか、一朗と少女を隔てるように無数の影が立ち上がる。戯れに壊された人形のような、不安を掻き立てられずにはいられない歪なヒトガタを前に、一朗は躊躇なく鬨の声を上げた。
「前方対象を転生不可能の影朧と断定、殲滅を開始する」
 幾年もの軍務に磨かれたその一喝は人心を闇の中に引きこもうとする影朧の誘惑を弾き飛ばす。影朧に惑わされずに済んだ兵士達が隊伍を組み、射撃準備を整えたのを横目で確認して、一朗は二刀の鞘を払った。
「撃ち方、始め!」
 撃発音が宵闇の坂に響く。火線に晒された影人形が後退しようとした瞬間、年齢に見合わぬ脚力で石畳を蹴って一朗が飛びこんだ。
「欲望、不安、そう言った負の感情で私の刃を曇らせる事は出来ぬ……消え去れぃ!」
 剛刀が弧を描く。二つが四つ、四つが八つ。魔を破る白刃は影人形を鎧袖一触に打ち倒し、少女の形をしたオブリビオンをも瞬く間に切り伏せた。

成功 🔵​🔵​🔴​

法悦堂・慈衛
ほ~、ここがサクラミラージュかいな。
なるほど桜がよう咲いて綺麗なもんで。

女の子の扱いはちぃと一家言ある慈衛さんにお任せや。
とはいえ…女の子らを斬ったり燃やしたりってぇのは気乗りせんなぁ。
先ずはお話を聞いてあげたらんと。

やぁやぁ、かいらしいお嬢さん方。この慈衛さんと遊んでやぁ。
不安の呪いに負けんよう気ぃ張る為に卑弥呼ちゃんの予言を伺っとこか。
…なんやて?遊ばんとしっかり退治せぇって?はっは、手厳しいわぁ。

ちゅーことで、女の子らを優しく愛でながら、煩悩斬で首を落としていこうか。
数を絞るために、符の炎も添えてなぁ。
…俺が欲しいんか君ら?
ごめんなぁ、俺はなぁ…誰かと番にはなれへんねん。

アドリブ共闘歓迎



「なるほど桜がよう咲いて綺麗なもんで」
 瓦斯灯の明かりに照らされた幻朧桜を見上げ、法悦堂・慈衛(法悦の求道者・f03290)は呟いた。
 逢魔が辻へと突入し、坂を登り始めてしばらく。急な角度で湾曲した道の端に、ぽつんと幻朧桜が、ひとつ。
「こんにちは」
 満開の花を咲かせるその木の下に、佇む少女の形をした影朧。その唇が発した変哲もない挨拶は、その実ユーベルコヲドを発現させる引き金であった。
「やぁやぁ、かわいらしいお嬢さん。この慈衛さんと遊んでやぁ」
 傍らから這い上がってくる不安を感じさせぬ笑みを浮かべる慈衛。じりじりと距離を詰めていくその陰で、彼もまた自らのユーベルコヲドを発動した。
『式の参・卑弥呼(ヒミコノヨゲン)』。式神符から呼び出した霊が、予言を囁く。
「……なんやて? 遊ばんとしっかり退治せぇって? はっは、手厳しいわぁ」
 それは予言というよりも讒言であった。慈衛は肩を竦めつつも、薙刀の柄を握りこむ。
「とはいえ……女の子らを斬ったり燃やしたりってぇのは気乗りせんなぁ。先ずはお話を聞いてあげたらんと」
「? あなたも、こっちへ、くる?」
 首を傾げ、瓦斯灯の光が届かない暗闇へと影朧が手招く。そこに一歩踏み入ったが最後、圧倒的な無限絶望に押し潰されることとなるのは明白だった。
「……俺が欲しいんか君ら?」
「おともだち、ほしい。なってくれる?」
 だから、慈衛は首を振った。女性の扱いに一家言有り、と自認するが故の空虚を微笑みに滲ませて。
「ごめんなぁ、俺はなぁ……」
 一閃。闇黒の画布に描かれた鋼色の三日月が少女の首を無慈悲に斬り落とす。翻った逆の手には火炎の呪符。
「……誰かと番にはなれへんねん」
 巻き起こった火柱がオブリビオンを呑みこみ、瞬く間に灰へと化さしめた。

成功 🔵​🔵​🔴​

六条寺・瑠璃緒
若い命が、気の毒に…
でも困ったね
僕は荒事は苦手だし、スキャンダルはご法度なんだ

此れは少女の形をしているけれど、獣だね
「…遊んであげないよ?」
頬に手を当てて思案してから、自分自らへ誘惑を
悪いけど、他の子は目に入らない
じゃなきゃスタアなんてしていないし
攻撃にも備えて念の為のオーラ防御は忘れずに
【Serenade】の白い翼で身を守る

「…構って欲しいの?」
敵がUCを使う気配があれば流し目をくれて【君に拠る葬送】でカウンターを狙う
動けたら【Nocturne】で精神攻撃を重ねるよ

君のようなけだものの為に指先ひとつ動かすのさえ億劫だ
視線をあげるだけでも感謝して欲しいくらい
「生まれ直して出直して」



 逢魔が辻の頂上へと向かう道すがら、六条寺・瑠璃緒(常夜に沈む・f22979)はここで命を落とした桜學府の學生達を偲ぶ。
(若い命が、気の毒に……)
 その憐憫の情に引き寄せられたのか、道端に積まれた樽の陰から少女の姿をした影朧が顔を覗かせる。
「いっしょに、あそぼ」
 奈落への誘いを小さく囁く影朧を一瞥して、瑠璃緒は頬に手を当て、ほう、と一つ息を吐いた。
(此れは少女の形をしているけれど、獣だね)
 舞台に潜む魔性を見据え続けてきた星宿の眼は、影朧の形象を正しくそう形容した。
「……遊んであげないよ?」
 流し目ひとつで誘惑を一刀両断に切り捨てる。
「……構って欲しいの?」
 その視線は眼前のオブリビオンではなく、自らに向けられていた。
 瑠璃緒の『君に拠る葬送(トーデストリープ)』と影朧のユーベルコヲドが不可視の戦いを演じていた。互いに相手の精神に干渉する系統の技。であるならば、意思の強固さが雌雄を決する。
「生まれ直して出直して」
 指先ひとつ動かすのさえ億劫と言い捨てた言葉に、影朧は狂乱して闇の中へと消えた。
(僕は望まぬのに、何故、どうして)
 人でないものでさえもを狂わせずにはいられない自らの性を顧みて、瑠璃緒は嘆息する。
(そうしていつか、僕は孤独の内に消えるのだろう)
 瓦斯灯の光を遠くに眺めやりながら、億劫ではなく不安のために、彼はそこから一歩も動けずにいた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

露木・鬼燈
誘惑されてヒドイ目に合う。
よくあることっぽい。
この手の事件の経験は豊富。
特殊な力でも使われない限りはへーきへーき。
強い意志を持って挑めば、ね。
さぁ、お仕事に取り掛かろうか。
気負うことなくゆったりと現場に向かうですよ。
んー、少女といっても幼すぎない?
これに誘惑されるとかないよね?
まぁ、剣が鈍るとかあるかもしれないけどね。
僕?仕事であれば女子供でも始末する。
それが忍なのです。
油断なく…殺るですよ。
声自体に力がある、なんてこともあるかな?
ここは秘伝忍法<禍祓>でね。
結界で身を守りながら観察。
一撃で殺れる、その時を辛抱強く待つ。
チャンスが来たら結界を解除。
連結刃に変形させた魔剣で斬り捨てるっぽい!


マイカ・グレイソン(サポート)
「ねえ君、ちょっと訊きたいことがあるんだけど……」

・冒険/日常
自分の振る舞い(ボーイッシュ、爽やか)が有利に働くと判断した時は、潜入や囮など積極的に動きます
散策などをする時は幼馴染のことを考えて「早く再会したいなぁ」とため息をつきがち

・戦闘
【血統覚醒】で基礎戦闘力を上げた後、一気に間合いに踏み込み【此岸の楔】での一撃を得意としますが
接近戦が危なそうな相手の場合は【クイックドロウ】を使用します
傷ついた仲間がいれば【咎力封じ】で抗いながら盾になります
他の猟兵には協力的で仲間意識が強いです


依頼成功のためでも破壊行為や公序良俗に反する行為はしません
アドリブ連携歓迎です



 瓦斯灯の明かりに照らされた坂道は続く。果てしなく、果てしなく。終わりはまだ見えない。
「誘惑されてヒドイ目に合う。よくあることっぽい」
「まあ、そうだろうね。世の中は善意だけで回っているわけじゃないさ」
 露木・鬼燈(竜喰・f01316)がぽつりとこぼすのに、マイカ・グレイソン(追う者・f02994)が応じる。二人は物陰に潜む気配に注意を払いつつも、気負った様子もなくすたすたと坂を上っていく。
「僕、この手の事件の経験は豊富。特殊な力でも使われない限りはへーきへーき。強い意志を持って挑めば、ね」
「それは一理ある。けど油断は禁物だよ。――止まって」
 マイカが右手を掲げ、鬼燈も足を止めた。無言で指し示す前方、十数メートル先に、少女の姿の影朧の姿がある。無造作に積み上げられた木箱の上に腰かけ、あるいは背中を預けて、無防備な様子で佇むオブリビオン達に、鬼燈は首を傾げてひそひそと囁いた。
「んー、少女といっても幼すぎない? これに誘惑されるとかないよね? まぁ、剣が鈍るとかあるかもしれないけどね」
 マイカは照明の届かない位置を見定めつつ、こちらも声を潜めて答える。
「同情させるという誘惑なんだろうね、おそらく。……仕掛けられそうかい?」
「僕? 仕事であれば女子供でも始末する。それが忍なのです」
「それなら、先行してくれるかい? 私の得意技は接近戦じゃないと使えなくてね」
「了解なのです。油断なく……殺るですよ」
 言うが早いか、鬼燈は跳躍。街灯の支柱や左右の建物の壁を蹴り方向転換、音も立てずに影朧共がたむろする木箱の側に降り立った。
「あたらしい、おともだち、なの?」
 たどたどしく問いかけてくる声。いかにもいたいけで庇護欲をそそられそうなその様子に、鬼燈はなるほど、と心中で頷く。
(声自体に力がある、なんてこともあるかな? それに時間稼ぎも頼まれたっぽいし)
 ならば、と鬼燈は両手の指を組み合わせ、秘された特別の印を結んだ。
「この結界は禍を祓い清めるっぽい」
 ユーベルコヲド『秘伝忍法<禍祓>(ヒデンニンポウマガツハライ)』。鬼燈の全身を護る破魔の力が城塞の如き結界を形作る。影朧共もまたユーベルコヲドを発動させ、木箱を異形の人形へと変えてけしかけるが、もう遅い。
 掴みかかってくる捻れた手指は、魔を祓う力場に阻まれ鬼燈に届くことはない。二体、三体と異形は数を増して行くが、それは鬼燈の思う壷であった。
「待ってたんだ、この瞬間を」
 闇色の風が吹いた。瓦斯灯の光を受けてぎらりと輝く真紅の瞳。『此岸の楔(ウェッジ・ザ・ボクサー)』が唸る。魔力を帯びた拳が歪んだヒトガタを粉砕、怒涛の連打で瞬く間に全滅させる。
 少女型の影朧が蜘蛛の子を散らすように逃げ出す。否、恐らくはそれさえも暗闇へと獲物を誘いこむための罠にすぎないのだろう。
 罠だとわかっているなら、引っかかる間抜けはいない。結界を解除した鬼燈は愛用の魔剣を連結刃へと変形、先の宣言通りに一切の油断もなく影朧を斬り捨てていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シェーラ・ミレディ
僕は愛玩用の人形だが……生憎、褥を共にするような機能は削除されているからなぁ。
とはいえ、言葉遊び程度なら女性の相手もできよう。うん、僕より美しい自信があるならな!

【行動】
事前に催眠術で「僕が世界で一番美しい」と暗示をかけておく。
まぁ、常日頃から思っていることだが。補強しておけば誘惑への対策にもなるだろう。
僕よりみすぼらしい相手など願い下げだ。

敵と出くわしたなら、軽い挨拶でも交わしながら近付いて、腹に銃口を突きつけて接射。暗かろうが、この距離ならば外しはしまい。
傍らから放たれた不安には『相思相愛』をぶつけて散らそう。
……なんとも、皮肉な技名だ。

※アドリブ歓迎



「こんにちは」
 小さな囁きと共に、シェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)に向けてユーベルコヲドが放たれる。忍び寄る無限増殖の凶手に、彼は視線を向けることもなく言い放った。
「そんなものが、僕に通用するとでも?」
 橙の明かりの下でも鮮やかに、碧色の火花が咲いた。抜きざまに撃ち放たれた精霊宿す銃弾が、心を侵す影朧のユーベルコヲドと激突し、消滅させたのだ。
 その技の名を、『彩色銃技・相思相愛(アトラクティブガンアーツ・シュートダウン)』。なんとも皮肉な名だと胸中で呟きつつ、シェーラは少女の姿をした影朧に銃口を突きつけた。
「……やめて、おねがい、なんでも、するから……」
 がくがくと震え、上目遣いで見つめてくる影朧。なるほど、脆弱な意思ではこの誘惑には抗えまい。だが、この程度ではシェーラの人格回路にノイズの一つも混じらせることはできなかった。
「僕は愛玩用の人形だが……生憎、褥を共にするような機能は削除されているからなぁ。とはいえ、言葉遊び程度なら女性の相手もできよう」
 対策として自らに暗示を施す必要もなかったかもしれないな、と思いつつ、彼は引き金にかけた指に力をこめる。
「うん、僕より美しい自信があるならな!」
 乾いた銃声が一発。腹部に銃弾を受けた影朧が仰向けに倒れ、骸の海へと消えていく。その様を見下ろして、シェーラは銃を収め再び歩き出す。
「僕よりみすぼらしい相手など願い下げだ」
 逢魔が辻の終点は、まだ見えない。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『チェリーキラー・ラビッツ』

POW   :    『ねえ、ボクのこと、好きにしてもいいんだよ?』
【人に甘えたいという性質】から【抗いがたいほどの誘惑】を放ち、【対象が望み気に入って貰うための行動】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    『ボクは、どうすればきにいってもらえるの?』
対象への質問と共に、【求められたい一心】から【Lv×5体の自分自身の分身】を召喚する。満足な答えを得るまで、Lv×5体の自分自身の分身は対象を【求められる様に甘え、誘惑すること】で攻撃する。
WIZ   :    『ねえ、ボクのこと、欲しいよね』
【自分自身の生まれたままの姿】を披露した指定の全対象に【独占して、貪り続けたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
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●罪の花、繚乱に
 九十九折りの坂を上り始めて、どれくらい経っただろうか。影朧によって歪められた逢魔が辻に朝が来ることはなく、従って瓦斯灯の光が消えることもない。
 しばらく前から、暗がりから囁きかける少女の影朧の姿は見えなくなっていた。全てではないにしろ、猟兵達の歩みを止めさせるだけの数はもういないのだろう。
 先にここを攻略しようとした學生達は、オブリビオンと言えどもいたいけな少女を害することに抵抗を覚えていたに違いない。それが彼らの消耗を加速させ、誘惑に抗する意思を弱らせていったのだと思わしかった。
 ふいに、猟兵達の鼻先を臭気が掠めた。潮と鉄錆が混じったような、それから栗の花のような。その正体に心当たりがある者がわずかに顔をしかめる。
「ねえねえ」
 場違いに明るい声がかけられた。視線を転じた先に、影朧の姿。が、今度のそれは先のよりもより猥褻で、冒涜的だった。
 一糸まとわぬ、兎の耳と尻尾を生やした幼女。誰かが呆れたような息を吐く。一体いかなる「過去」が、この影朧を生み出したというのか。
「ボクたちとあそぼ!」
 言うや、影朧は踵を返して手近な物陰に飛びこんだ。直後、あちらこちらから笑声と誘う声がこだまする。
「おにさんこちら!」
「もういいよ!」
「つかまえられたらいいことしてあげる!」
「でも」
「つかまったら」
「ボクたちのどれいになってもらうからね!」
 猟兵達は互いの様子を確認しあった。今のところ、影朧の誘惑に中てられ理性をなくした者はいなさそうだ。
 彼らは頷いて、オブリビオン殲滅のために行動を開始した。
東雲・一朗
▷アドリブ歓迎です

▷服装と武装
帝都軍人の軍服、少佐の階級章付き。
刀と対魔刀の二刀流、2振りとも腰に帯刀。

▷戦術行動
これは…背徳の極みだな、転生など望むべくもない。
「総員、構え!
前方対象を転生不可と断定!目標を殲滅する!」
【破魔】の力を乗せた【威厳】ある声音で部下達に喝を入れ、誘惑や同情を跳ね除けて【大隊指揮戦術『壱』】を命令。
「射程内の敵は一体も逃すな!
我らは桜舞う帝都の守護者、全ては帝都の為に!」
【戦闘知識】を用いた最適な布陣と射撃指示で地形の不利を覆す、接近された場合は私が二刀で斬り捨て【武器受け】し部下を守り切ろう。
「この東雲に色など効かぬ、私の大隊は決して揺るがぬのだ!」



 暗がりの逢魔が辻に、影朧達の笑い声が響く。くすくす、くすくす。
「これは……背徳の極みだな、転生など望むべくもない」
 ぎり、と歯噛みし、一朗は大隊員の様子を窺った。さしもの精鋭達も、露骨なまでに淫らがましい影朧の姿に戸惑いを隠せない様子だ。
「総員、構え! 対象を転生不可と断定! 目標を殲滅する!」
 隊長の一喝に兵士達は隊列を整え、銃を構える。するとその途端に笑声は途切れ、辺りは沈黙に包まれた。
 撃て、と発しかけた命令を、一朗は飲みこむ。光量に乏しく遮蔽が多いこの状況では、一斉射撃は効果的ではない。だが、えり抜きとはいえ猟兵ではない兵士達を散開させて索敵するわけにもいかず、結果として彼は鎖に繋がれた番犬の如くその場から動けなくなっていた。
 息が詰まるような沈黙がどれくらい続いただろう。隊列の端にいた兵士がいきなり声を上げた。軍人として鍛えられた大の男には相応しくない、上擦った悲鳴だ。
「ふふふ。つーかまーえたっ!」
 幼い少女の外見からは想像もつかない怪力でもって、影朧が兵士を暗がりの中に引きずりこもうとする。抵抗する兵士が発砲、他の隊員達も咄嗟に銃口を向けるが――誤射を恐れて引き金を引けない。
「そうはさせん!」
 駆けつけた一朗が破邪の刃を振るい、影朧を斬り倒す。助け起こされた兵士はひどく怯えている。軽機関銃を取り落としそうになるその肩を、一朗は力強く叩いた。
「しっかりしろ! 我らは桜舞う帝都の守護者、全ては帝都の為に!」
「我らは桜舞う帝都の守護者、全ては帝都の為に!」
 叩きこまれた習慣の通りに復唱して、ようやく兵士は落ち着きを取り戻した。だが、態勢を立て直そうとした所に再び影朧の声。
「そういうふうにしたら、ボクもきにいってもらえるの?」
 ユーベルコヲドにより現れた分身と共に、影朧が隊是を唱和する。
「すべてはていとのために!」
 これは危険だ、と判断し、一朗は隊員達に指令を下した。
「総員、撃て!」
 銃弾の嵐が影朧の分身を一掃した所に一朗が二刀を振るい本体を斬り屠る。射撃中止の合図と共に、逢魔が辻はしんと静まり返った。
 どうやら、戦術を練り直す必要がありそうだ。一朗は愛刀の血汚れを拭いつつ、、そう思った。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

露木・鬼燈
これに誘惑されるとは…
精神防御弱すぎない?
それともUCがそれだけ強力なのかな?
甘く見ることはできないってことだね。
ふむ…捕まるのも捕まえるのもダメっぽい。
とゆーことは第三の選択をしないとダメかな?
つまり、骸の海に沈めろってことか。
今度はウサギ狩りね。
となると…相棒となる猟犬がほしいところ。
んー、いるかな?
<骸晶>を展開し、追い込んで撃ち抜くっぽい!
と、その前に精神防御術式を追加した結界を展開しないとね。
こーゆー準備が大事なのです。
さぁ、狩猟の時間だ。
気配を消して慎重に移動。
獲物の気配を探り、位置を特定し、行動を予測。
呪詛を籠めた棒手裏剣を魔杖に装填。
チャンスをじっと待ち、一撃で仕留めるっぽい!



「甘く見ることはできないってことだね」
 呟きつつ鬼燈はユーベルコヲド『化身鎧装<骸晶>』を発動させ、魔法戦闘形態へと変身した。
「ふむ……捕まるのも捕まえるのもダメっぽい。とゆーことは第三の選択をしないとダメかな?」
 すなわち、倒して骸の海へと沈める。そのためには視界が悪く入り組んだ逢魔が辻に潜む影朧を見つけ出すか、おびき寄せなければならないだろう。
「今度はウサギ狩りね。さぁ、狩猟の時間だ」
 鬼燈は見つけ出す方を選択した。気配を殺し、彼は静かに坂道を上っていく。
 かすかな足音。四時の方向。踵を返して、長銃型魔杖を向ける。
「ねえ、ボクのこと、欲しいよね」
 瓦斯灯に照らされた影朧の白く小さな裸身。それを目にしたことでユーベルコヲドが発動。幼さと若さの端境にあるその柔肉を独占してしまいたいという欲望が鬼燈の胸中に燃え上がる。
「……やっぱ準備が大事なのです」
 だが、超常の精神干渉は十全の効果を発揮しなかった。鬼燈が展開していた精神防御術式がその強制力を削ぎ、理性の箍が外れることを食い止めたのだ。
「一撃で仕留めるっぽい!」
 結界が持っている内に、と鬼燈は引き金を引いた。射出された棒手裏剣が影朧を貫き、呪詛を解放。
 甲高い悲鳴を上げて消失する影朧に背を向けて、鬼燈はふう、と一つ息を吐いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

エレクトゥス・レヴィン(サポート)
『そら来た、蹴散らしてやる!』
『この手に限る、吹っ飛びな!』
『全部まとめて、履行完了!』

機械化された両足と右腕を酷使して戦うサイボーグ。
大雑把な性格で口が悪いが、人並みの正義感は持ち合わせている。
生身の左腕を包む「超硬連結放熱板」は強力な武器にして防具。
主に集団戦に於ける猟兵側の増援として参戦。

戦闘でよく使う装備は、上記の「超硬連結放熱板」、脚部の内蔵火器「炸裂者」それに装填された「G型特殊弾薬」の属性弾。
加えて、集団戦では義肢から放つユーベルコードと併用した範囲攻撃などを行う。
基本的には豊富な火力での力押し一択。
絡み、アドリブ大歓迎。

24歳、男。
口調:男性的、一人称:オレ、二人称:呼び捨て。


リズ・ルシーズ(サポート)
生体ベースのサイボーグ、何らかの理由で生命維持モード(Re-A=リア)として活動中、普段の活発さはなくミステリアスな雰囲気。生命維持を最優先、リスクを避けるとともに敵対する存在に対して容赦はしない。白い外部装甲

『私はリア、この身体に敵対するものに容赦はしません』
『『解析・検証・再定義』データの取得に使わせていただきます』
『私はリズ程は甘くはありませんよ?』


21歳 女
口調:おしとやか(私、貴方(貴女)、~さん、ですね、です、ですか、でしょうか?)
武器:電磁ランスと疑似刻印による光属性攻撃のレーザー
補助装備:ナノワイヤー(トラップ・移動用)、重力制御装置
探索時:R-Seriesでの人海戦術など


ネムネ・ロムネ(サポート)
『交渉を始めるのです』
『ん。ネムに任せるのですよ』
『んん。出てくるのがはえーですよ』
『うるせーです。知らねーです』
慈悲深く、困ってる人には手を差し伸べずには居られない性格です
オブリビオンに対しては容赦なく火器を振るいます
“交渉”や“説得”と称した武力制圧で敵を圧倒する事を好み、遠距離からの狙撃や中距離からの制圧射撃を軸に戦います
事前にロケーションを入念にチェックし、地形や建物を利用した戦闘で身体能力以上のパフォーマンスを発揮する戦略を得意としています(舞い上がる花弁を隠れ蓑にした狙撃や城の柱を崩落させて死角を生み出す戦術等)
ギャグ依頼も歓迎

恋人がいる為R18な事や他者との過度なスキンシップ禁止


火土金水・明
「やれやれ、こんなオブリビオン達が出現するんですか?。」「生まれたままの姿で寒いでしょう、暖めてあげましょう。(フレイムランスを使用)」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【先制攻撃】で【高速詠唱】し【破魔】を付けて【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【フレイムランス】を【範囲攻撃】にし、『チェリーキラー・ラビッツ』達を纏めて【2回攻撃】をします。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】【狂気耐性】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「オブリビオン達は『骸の海』へ帰りなさい。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。



「やれやれ、こんなオブリビオン達が出現するんですか?」
 束ねた髪を揺らし、火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は小さく息をついた。影朧達はそんな彼女を見て、何を思うのかくすくすと笑うだけ。
「生まれたままの姿で寒いでしょう、暖めてあげましょう」
 黒手袋に覆われた指が踊り、宙にいくつもの円を描く。魔力の光が鮮やかな赤色の軌跡を輝かせ――、
「我、炎により敵を焼き尽くす」
 詠唱と共に、猛火の槍となって影朧達に襲いかかった。裸身を翻し、逃げ出すオブリビオン。その行く手を阻むように、明のユーベルコヲドの第二射が着弾。続けて、第三射が挟み撃ちの形で放たれる。
「オブリビオン達は『骸の海』へ帰りなさい」
 破魔の火炎が、逢魔が辻の宵闇を赤く染める。その爆音と熱風が、猛攻の始まりを告げる戦鐘の音となった。

「略式履行、継続終了……内部拘束、段階解除開始!」
 自らのユーベルコヲドの効力を最大限に高めるため、今まで「ロ拾壱番逢魔が辻の調査を優先する」という契約に準じて行動していたエレクトゥス・レヴィン(誓兵・f11060)。この瞬間が攻め時と、彼は鋼の両足で地を蹴って影朧の群れへと突撃していく。
 その行動が引き金となり『丙型略式履行』が発動。ユーベルコヲドの干渉によって、あらゆる事象がエレクトゥスの攻撃を「成功させるため」に綾を成す。
「この手に限る、吹っ飛びな!」
 街路の幅、石畳の凹凸、影朧達の動線――それらの「偶然」が重なり、最も戦果が大きくなる瞬間に、炸裂者と名付けられた機械義肢内蔵火器がG型特殊弾薬を発射。二輪目の炎花を咲かせた。
「蹴散らしてやる!」
 超硬連結放熱板に包まれた左手を掲げ、エレクトゥスは砲撃を免れた影朧達を相手に掃討戦を開始した。

「ボクは、どうすればきにいってもらえるの?」
 生まれたままの姿を晒した影朧が、そんな言葉を吐きながら擦り寄ってくる。
「私はリズ程は甘くはありませんよ?」
 だが、リズ・ルシーズ(Re-Z・f11009)――正確には彼女の戦闘用人格である「リア」――は、その媚態に惑わされることなく引き金を引いた。
「この身体に敵対するものに容赦はしません。一挙に殲滅します」
 言うや、リアは白色の外部装甲に包まれた体を翻し、ユーベルコヲド『Arachnophobia(アラクノフォビア)』を発動させた。
『外部兵装召喚、種別指定多脚自立砲台、神経接続開始 』
「行くよ、アラクネ!」
 超常の力によって呼び出された自立型多脚機動砲台が、逢魔が辻に降り立つ。神経接続によってリアの肉体そのものとなったそれは、粘着糸を放ち影朧達の動きを止め、レーザー砲の掃射で薙ぎ倒していく。
『解析・検証・再定義』
「データの取得に使わせていただきます」

 猟兵達の攻撃をかわし、物陰に身を隠すことに成功した影朧達がいた。それらはじっと息を潜め、猟兵が手を止めた瞬間に反撃、あるいは逃走しようと機会を伺っている。
「そこにいるのはわかってるのです」
 そんな影朧達の隠れ場所に、ネムネ・ロムネ(ホワイトワンダラー・f04456)が踏みこんだ。地形を有効活用した立ち回りを基本戦略とする彼女にとって、これくらいの追跡は造作もないことだったのだ。
「交渉を始めるのです」
 その台詞を与しやすいと取ったか、影朧がユーベルコヲドを発動させる。
「ねえ、ボクのこと、欲しいよね」
「うるせーです。知らねーです」
 だが、ネムネが返したのは鉛玉。無情なまでの暴力であった。
「交渉も説得もできない、どーしようもないってバレてるのですよ」
 今ネムネが口にしたのは一般的な意味での“交渉”と“説得”である。予知の通り、これらの影朧は転生の予知がない存在だ。だから、必要なのネムネが好むところの“交渉”と“説得”――すなわち、武力による制圧である。
 撃発音が連続して響き、救われることのない影朧を骸の海へと送り還していく。その音がしなくなると、もはや猟兵達の道行きを遮るものは何もなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『眠れぬ夜の夢魔』

POW   :    古人曰く、恋と戦は手段を選ばず
自身が【女性への嫉妬】を感じると、レベル×1体の【自身の半分の大きさの分身】が召喚される。自身の半分の大きさの分身は女性への嫉妬を与えた対象を追跡し、攻撃する。
SPD   :    あなたを想うとわたしの胸はこんなに高鳴るの
全身を【薄紅色の流体】で覆い、自身が敵から受けた【ときめき】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
WIZ   :    好きって答えてくれないなら殺してやる!
対象への質問と共に、【自身の影や足元】から【悪夢の精霊】を召喚する。満足な答えを得るまで、悪夢の精霊は対象を【拘束し、催眠効果のある毒針】で攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

●惡恋の花
 涙と嘆きから、彼女は生まれた。
 恋という宝物が無残にも砕けてしまった時の痛み。叶うはずのない恋に焦がされて、歪んで壊れてしまった心達。
 こんな想いは二度としたくない。思い出したくもない。そんな「過去」が、彼女の魂であり存在理由だった。
「だから! わたしは今度こそ、ステキな恋を叶えて幸せになるの!」
 そう言って、咲き乱れる幻朧桜の花と同じ色の髪をした影朧は赤と青の瞳を輝かせた。
「わたしは、あなたが好き。どうしようもなく。おかしくなってしまうくらいに」
 浮かされたような目で、熱っぽい吐息を吐いて、彼女は男達に囁きかける。
「あなたは、わたしだけを愛してくれるよね?」
東雲・一朗
▷アドリブ歓迎

▷兵装
帝都軍の軍服、少佐の階級章付き。
刀と対魔刀の二刀流、2振りとも腰に帯刀。

▷転生への説得
影朧救済機関「帝都桜學府」出身の軍人として、転生の可能性があるならば全霊で取り組むのが軍人、ゆえに私は隊を下がらせ腰の二刀を落とし、説得を行う。
「私を見ろ、私だけを見ろ、私が貴殿の愛する『あなた』だ」
【威厳】を伴い、影朧の狂気を晴らす【破魔】の落ち着いた声で彼女を見据え話をする。
「軍務一筋に生きた私の生は帝都の平穏と影朧達の救済の為にあった。
貴殿が望むならば、私は貴殿のみを生涯愛すると誓おう」
手を広げ、無防備を晒す、抵抗はしない。
「新たな生を受け入れるのだ…私はずっとキミを待ち続けるよ」



 逢魔が辻の終点、延々と続く坂道の頂上。円をなす数十本の瓦斯灯が、中央に立つ影朧へと橙色の光を投げかけている。
 悲喜こもごもの恋模様が演じられる劇場さながらのそこへ、進み出た男がいた。鍛え上げられた鋼の如き体躯に剛健たる軍装をまとい、旧式の退魔刀を帯びたその人は、帝都軍少佐東雲・一朗である。
 かつかつ、と軍靴の底で石畳を叩き歩み寄ってくる一朗の姿を見て、夢魔の頬に恋情の兆しが薄紅色となって現れる。だが、彼女の青い目は値踏みするような冷たい視線を彼の所持する刀に注いでいた。
 一朗が右の手を軽く掲げ、払うように動かした。余人を立ち入らせぬため、そして、革帯につながれた留め具を外し、旧式退魔刀と影切の二つを手放すためである。
 二色の瞳が、音を立てて石畳に転がる二刀を見て驚いたように見開かれた。
「私を見ろ、私だけを見ろ」
 はっとして、夢魔が視線を上げる。一朗は鋼鉄の威厳をそのままに、彼女を迎え入れようとするかの如く両手を広げていた。
「私が貴殿の愛する『あなた』だ」
 狂気に濁った心が揺れる。赤色の瞳をとろけさせ、夢魔は一朗に熱く甘い声音で問いかける。
「ほんとう? ほんとうにわたしを愛してくれるの?」
「勿論だ」
 おずおずと右手を伸ばし、夢魔は彼の顎を指先で撫でた。一朗は不動のまま、赤と青の瞳を見つめ返している。
「軍務一筋に生きた私の生は帝都の平穏と影朧達の救済の為にあった」
 一朗の声に頷いて相槌を打ちつつ、影朧は左腕を彼の右腕に絡めた。人外の膂力であればそのまま関節を極め骨を折り砕くことも可能な体勢だが、一郎は動かない。
「貴殿が望むならば、私は貴殿のみを生涯愛すると誓おう」
 たちまち、青の瞳に大粒の涙が溢れ、零れ落ちる。
「いいの? なにもできない、なにもないわたしで、いいの?」
 一郎の全霊を賭した説得に、影朧の傷ついた「過去」が明らかになった。恋が破れたのは自分に価値がないからだという自責と哀哭と、諦念。
 帝都桜學府に始まる軍歴を重ねた東雲・一朗という巌は、それら全てを受け止めて、それでもなお不動であった。
「新たな生を受け入れるのだ……私はずっとキミを待ち続けるよ」
 左手で一朗の腕にしがみつき、右手を彼の首に回して、影朧は目一杯に背伸びをして、唇が触れ合いそうな距離にまで顔を近づけ、囁いた。
「うん。わたし、あなたとまた出会いたい。――だから、今のわたしを、殺して」
 次の刹那、一郎は足元の退魔刀を拾い上げ、霊力をこめた一撃を放つ。
「ありがとう。こんなわたしに優しくしてくれて」
 ユーベルコヲド『強制改心刀』を受け、影朧の肉体と魂が斬り離された。肉体は吹き飛ばされ、残る邪心を吐き出そうと荒ぶる怪物と化す。
 そして、転生という結末を受け入れた魂は晩春の桜の花弁のように、剣風に吹かれて舞い散っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アネモス・アルビレオ(サポート)
 神のスピリットヒーロー×死霊術士、14歳の男です。
 普段の口調は「僕、~君、だね、だよ、だよね、なのかな? 」です。
人物:美少年を司る神、自分自身も性別は「美少年だよ☆」とハイテンションに宣言し思うままに行動する美少年。喜怒哀楽の喜楽特化型、他猟兵さんに迷惑をかけない様に気を付けつつ猟兵活動をエンジョイ中。

行動:探索・戦闘どちらにおいてもUCビショーネン・クリエーションを使用し怪我は厭わず人海戦術・ノリで戦う等積極的に行動します。
 実は【呪詛】の力が強く、武器から色々漏れ出していますが本人は無自覚
 
 他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
 依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません。


吾喜内・来世(サポート)
「情けは人の為ならず! 困ったときはお互い様だ!」
女性的な身体に男性的な言動、陰鬱な外見に陽気な性質を持った桜の精です。
善意と正義感に従い、世の不条理や他人の不幸を掃う為に行動します。
心根が素直な為、敵の言葉に迷ってしまうこともありますが、事件解決という目的は忘れずに遂行しようとします。

「祖なる桜が一柱。請いて願いて奉る」
ユーベルコードは状況に応じて使い分け、攻撃と防御はそれ任せです。
本人は援護や救助の役割を主に担当します。装備の薬からその場面で最適なものを選び、自分や味方、敵にすらも服用させます。

アドリブや他者との絡みは大歓迎です。
やりやすいように、自由に動かしてください。


響納・リズ(サポート)
「ごきげんよう、皆様。どうぞ、よろしくお願いいたしますわ」
おしとやかな雰囲気で、敵であろうとも相手を想い、寄り添うような考えを持っています(ただし、相手が極悪人であれば、問答無用で倒します)。
基本、判定や戦いにおいてはWIZを使用し、その時の状況によって、スキルを使用します。
戦いでは、主に白薔薇の嵐を使い、救援がメインの時は回復系のUCを使用します。
自分よりも年下の子や可愛らしい動物には、保護したい意欲が高く、綺麗なモノやぬいぐるみを見ると、ついつい、そっちに向かってしまうことも。
どちらかというと、そっと陰で皆さんを支える立場を取ろうとします。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです


露木・鬼燈
出遅れたけど、転生したっぽい?
ハードルが高いって聞いてたけど…マジかー。
あの軍人さん、やるね!
最後は出番なしで終わりっぽい?
あー、一応出番はあるんだ。
事件自体は綺麗に終わったみたいだけどね。
ここからは蛇足とゆーか、後始末みたいなものかな?
邪心の怪物、ね。
ただ斬ればいいってのは気楽なものだね。
さっさと<斬祓>ってしまおうか。
破魔の気を練り上げ、魔剣を核に収束。
長大な破魔の刃を大上段から振り下ろす。
相手が何をしようと、それごと斬り捨てる。
しっかりと見切れば強引な手段もとれるっぽい!
一太刀では足りない?
だったら骸の海に還るまで付き合ってあげるですよ。
僕には魂を救うなんてできないけど、これくらいはね。



「転生したっぽい? ハードルが高いって聞いてたけど……マジかー」
 ひらりひらり、風に乗って逢魔が辻から去っていく影朧だったものの魂を目で追いながら、鬼燈は感心したように息を吐いた。
「あの軍人さん、やるね!」
 これで「眠れぬ夜の夢魔」と呼ばれるオブリビオンの全てが転生し消え去ったわけではない。だが、こうして顕現した影朧をひとつずつ浄化していけば、いずれこの影朧を生み出す原因たる痛ましい悲恋の「過去」を全て濯げるだろう。
「最後は出番なしで終わりっぽい?」
「いいや、そうじゃないみたいだよ」
 同じように夢魔の魂を見送っていた吾喜内・来世(サクラキメラ・f22572)が、視線を転じて言った。断ち切れぬ想いが遺る影朧の肉体は、いまだ荒ぶる脅威としてこの場に存在し続けている。
「転生を受け入れられなかった邪心がまだ残っているみたいですわね」
 明敏に状況を察した響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)は、優しげだった瞳を細めて影朧に向き直った。
「僕くらいの美少年ならともかく、邪な心も全部受け入れるのは難しいだろうね」
 アネモス・アルビレオ(神は云った。「美少年あれ」・f17321)が言うように、それらは嫉妬や獣欲といった「きれいな恋愛」とは相容れない負の感情なのだろう。その証拠に、今の影朧の動作に先刻までの乙女らしい柔らかさはなく、獰猛でさえあった。
「邪心の怪物、ね。じゃあここからは蛇足とゆーか、後始末みたいなものかな?」
 ただ斬ればいいのなら気楽なものだ、と鬼燈は魔剣オルトリンデを構える。その刃金に宿る呪いがユーベルコヲドによって破魔の力へと転換され、光となる。
「癒やされない荒魂は倒すしかないな! 行くぜ!」
 言って、来世が秘薬の入った小瓶を投擲。影朧の足元の石畳に落ちて割れるや、硝子瓶に満たされていた『朱夏』がたちまち気化し、影朧の肉体に残った憤怒を増幅させる。
「祖なる桜が一柱。請いて願いて奉る。援け給へ」
「皆、美少年になーれ♪」
 続けて発動された『咲耶姫(サクヤヒメ)』のユーベルコヲドに、アネモスの『ビショーネン・クリエーション』が重なる。瓦斯灯が変容した美少年達と樹木の従者が幾重もの輪を作り、憤怒に支配され敏捷性と知性を奪われた影朧の動きを妨害した。
「邪心だけの存在なら、問答無用ですわ!」
 包囲網に紛れて、リズがユーベルコヲドを叩きつけた。白い薔薇の花弁の混じった烈風が影朧を打ち、吹き飛ばす。
「この刃を以て斬り祓えば穢れは在らじ。残らじ」
 大上段からの一閃。穢れのみを斬り祓う鬼燈の斬撃が影朧の肉体を動かす悪感情を削り取った。だが、夢魔の肉体はまだ存在を保っている。
「一太刀では足りない? だったら骸の海に還るまで付き合ってあげるですよ」
 再び『斬祓(キリハライ)』を放つ鬼燈。影朧の反撃は樹木の従者や美少年達が身代わりになってくれる。そのおかげで、猟兵達は攻撃に専念することができた。
 包囲、攻撃、反撃の三拍子が幾度となく繰り返される。
 そして、ついに決着の時が訪れた。
「僕には魂を救うなんてできないけど、これくらいはね」
 これが最後になるだろう、という予感と共に放たれた不可視の斬撃が、影朧の肉体に残された邪心を今度こそ完全に断ち斬った。原動力を失った夢魔は、糸の切れた操り人形のように頽れる。
「疲れましたか? なら、もうおやすみなさいまし」
「どんな荒ぶる魂だって、いつかは和魂になれるんだ。元々はひとつなんだから」
 骸の海へと還っていく影朧を、リズが呼んだ桜の花吹雪と来世がもたらす癒しの力が送り出す。
「生まれ変わったら僕みたいな美少年か、僕に匹敵する美少女に生まれるといいね」
「なにはともあれ、事件自体は綺麗に終わりっぽい? 後は文字通り、来世に期待ってことかな」
 アネモスと鬼燈が呟く。彼らが見守る中、主がいなくなったロ拾壱番逢魔が辻もまた、形を失い本来あるべき平凡な裏通りへとその姿を戻していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年01月27日


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🔒
#サクラミラージュ
🔒
#逢魔が辻


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠神楽火・天花です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト