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アルダワ魔法学園の一角にて。
甘い香りに誘われ、多数の生徒がある場所へと詰めかけていた。
その場所は『アルダワ・キャンディファクトリー』。様々なキャンディを取り揃えた人気店だ。
キャンディの種類は多種多様、更にリクエストに応じて好きな色・味・形のキャンディを作ってくれるサービスもあるそのお店。
その評判は、学園内部だけでなく迷宮にまで広がっていた。
そしてここに、その評判が気にくわない者がいる。
「キャンディが人気ですって……許せないわ! チョコレートの方が素晴らしいもの!」
「ひよひよー」
「ひよよー」
怒れる少女は愛らしい配下を連れて、一心不乱に学園を目指している。
今ここに、お菓子を巡る学園大侵攻が始まった……かもしれない。
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グリモアベースにて。
ユェン・ウェイ(M.Y.W・f00349)は、集まった猟兵達にカラフルなチラシを配っていた。
「集合お疲れ様……皆、お菓子は好きかな?」
配布されたチラシは『アルダワ・キャンディファクトリー』という学園内のキャンディショップの広告だ。ここは色とりどり、味も選りどりみどりなキャンディを揃えた人気店のようだが……。
「迷宮の中からここを目指すオブリビオンの出現が予知されたんだよ。皆にはそのオブリビオンの討伐をお願いしたいんだ」
続けてユェンは別の資料を配り出す。そこには今回の討伐対象であるオブリビオンの情報が載せられていた。
「ボス格のオブリビオンは『迷宮ショコラティエール』って言うんだ。名前の通りチョコ職人のオブリビオンで……キャンディファクトリーの評判を聞いて襲撃することにしたみたい。キャンディよりチョコの方が素晴らしい! ってね」
学園の人気店ならば迷宮内部でも話題にあがるのだろう。
そしてそれがオブリビオンの耳に入り、紆余曲折あって今回の襲撃のきっかけとなったようだ。
「彼女は『ひよこーん』って配下を引き連れて学園を目指しているよ。こっちはポップコーンみたいなオブリビオンだね」
ひよこーんの方はフライパンに乗ったひよこのようなポップコーンのようなオブリビオンだ。彼らもお菓子のオブリビオンとして襲撃に加わっているのだろう。
「幸いなことにひよこーんもショコラティエールも大して強くはないよ。むしろひよこーんは倒せば食べれるし、ショコラティエールの作るチョコレートは美味しいから……討伐ついでにつまみ食いしちゃってもいいんじゃないかな」
そう言いつついたずらっぽく笑うユェン。
学園の平和を守りつつ、美味しいポップコーンとチョコレートが食べ放題。今回の依頼はそんな一石二鳥が出来るのだ。
「ああ、でもひよこーんもチョコレートも熱々みたい。火傷にだけは注意してね」
美味しいものを食べるのに口の中を火傷していては大変だ。何かしらの一工夫があるといいかもしれない。
「それから、無事に依頼を達成できたらキャンディファクトリーがお礼をしてくれるんだ。猟兵の貸しきりでお店を利用していいんだってさ」
キャンディファクトリーには様々なキャンディが置かれている。
一般的なドロップやバタースコッチ、キャラメルにヌガーにロリポップ。冷たいアイスキャンディやマシュマロなど『キャンディ』として定義されているものなら何でも置かれている。
味もフルーツやお菓子をベースにしたもの、魔法で作られた不思議なものなど多種多様。
形も様々で、丸やハートといった普通の形のものから宝石のように形を整えてあるものまである。
そしてこの店の目玉として『客のリクエストに合わせてオリジナルのキャンディを作るサービス』もあるようだ。
自分の好きな味を作ったり、誰かに贈るものを作ったり……様々なものが作れるだろう。
「学園の平和を守るためにも皆の力が必要だよ。美味しいお菓子を食べるチャンスもあるし……そのためにも頑張ってきてね!」
そう言いつつユェンは一礼し、迷宮へのゲートを開いた。
ささかまかまだ
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こんにちは、ささかまかまだです。
今回はアルダワ魔法学園を舞台にした依頼です。
雰囲気はゆるめ・コミカル・ほのぼの。
ポップコーンとチョコレートとキャンディがついてきます。
一章は「『ひよこーん』との集団戦」です。
討伐したひよこーんは食べられます。ポップコーンのような感じでふわふわ美味しいです。
戦力としては大したことがないのでサクッと倒して美味しく頂きましょう。
ただし熱々なので火傷には気をつけて。
二章は「『迷宮ショコラティエール』とのボス戦」です。
彼女はチョコレートを使って攻撃してきますが、そのチョコレートは食べても害はありません。
むしろ美味しいので、戦いつつ食べてしまっても大丈夫です。ですがこちらも熱々なので火傷に注意しましょう。
三章は「『キャンディファクトリーで過ごす』日常パート」です。
こちらはフラグメントの能力値は気にせず好きなこと・やりたい事を提案して下さい。
店内には多種多様なキャンディが揃っております。
また、「こんな味・色・形のキャンディが欲しい!」というのがあればお気軽にリクエストして下さい。
「PCをイメージしたものを」等のリクエストも大丈夫です。こちらがステータスシート等を参考に考えさせて頂きます。その場合も色や味のリクエストや好みがあれば書いて頂けると嬉しいです。
(参加者以外の名前は直接出しません。その点はご了承下さい)
どの章からでも参加していただいて大丈夫ですし、特定の章だけ参加していただくのも歓迎です。
進行状況や募集状況はマスターページに適宜記載していく予定です。
一章のプレイングは状況説明の断章追加後から受付致します。
それでは今回もよろしくお願いします。
第1章 集団戦
『ひよこーん』
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POW : ひよひよあたっく
【弾けたひよこーん】が命中した対象を燃やす。放たれた【不可視】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : ひよー、ひよひよー!
【鳴き声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
WIZ : ぱちぱちぽんぽん
【体内の熱】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
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転移された先は迷宮の大部屋だった。
戦闘の支障になるものは何もないが……部屋には香ばしい香りが充満している。
「ひよっ」
「ひよよー」
香りの主は尖兵として送り出された『ひよこーん』達だ。
フライパンの熱によってぱちぱち弾けるひよこーん達は、猟兵の存在に気がつくと更にぽんぽんと弾けだす。
これが彼らの威嚇行動なのだろう。戦闘への突入は避けられない。
まずはひよこーん達を倒し、ボスであるオブリビオンを引きずり出さなければ。
フィオリナ・ソルレスティア
●プレイング
【ペア/f05803】【WIZ】(アドリブ/連携可)
「まあ、見るからにポップコーンね」
美味しそうだけどキッチリと倒さないと
■作戦
フォルセティと氷属性の連携攻撃でひよこーん達を冷やして討伐する
■行動
銀翼杖セラファイトを構えて戦闘モード突入
「それじゃあ、一気に凍らせるわよ」、
[高速詠唱×範囲攻撃]で【フィンブルの冬】を発動させ
ひよこーん達を氷雪の竜巻で氷点下の世界へ誘う
『ぱちぱちぽんぽん』は【アイギスの盾】できっちガード
[火炎体制]もあるので多少の熱は気にしない
弟に釣られて討伐したひよこーんを味見してみるも…
「冷やすとサクサク感が失われるわね」
炎の矢で倒した方がよかったかもと少し後悔
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【POW】(アドリブ・共闘可)
「わー、なんだか香ばしいよー」
どうみてもポップコーンだけど、フィオ姉ちゃんとひよこーん退治だ
【行動】()内は技能
「んーと、やっぱり冷やした方がいいのかな?」
それならばと、フィオ姉ちゃんの攻撃に続いて(高速詠唱)でイスベル・ウラーノだよ。
(ダッシュ)で間合いを詰めてからの攻撃でひよこーん達をひんやり潰しちゃうんだ
『ひよひよあたっく』はグアルディアン・サトゥルノを展開して相殺するよ
討伐出来たら試食たーいむ! もぐもぐもぐ…
「やっぱり冷めちゃうと、イマイチだねー」
レンジがあれば温めなおせるのにー。
フレーバーもキャラメルやメープル味があるといいよね
●
ぱちぱちと威嚇し続けるひよこーん達を前に、猟兵達はそれぞれ戦闘の準備を始める。
「わー、なんだか香ばしいよー……どう見てもポップコーンだね」
「まあ、見るからにポップコーンね。いい香りだけれども」
ひよこーんの姿と香りを確認し、素直な感想を述べるのはフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)とフィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)。
ポップコーン独特の香ばしい香りは食欲をそそるが、目の前のひよこーん達はオブリビオン。
まずはきっちり退治してそれから美味しく頂こう。
ソルレスティア姉弟は武器を取り出し、ひよこーん達の方へと前進していく。
「ひよっひよっ」
集う魔力の気配を感じてか、ひよこーん達もフライパンごと跳ねながら発熱しだした。
身体をぱちぱち弾けさせるひよこーん達からは更に美味しそうな香りが漂うが……このまま接近されては弾けたひよこーんの熱で火傷をしてしまう。
だがウィザードであるソルレスティア姉弟からすれば、この程度の攻撃は簡単に防御可能だ。
「フォルセティ、防御魔法の準備よ!」
「任せてフィオ姉ちゃん!」
姉弟は背中合わせに立ち、素早く魔法を詠唱していく。
フィオリナが銀翼杖、フォルセティが聖箒を構えれば、互いを守るように光輝く盾が作り出された!
「防げ、アイギスの盾よ!」
「グアルディアン・サトゥルノ!」
二つの盾は迫りくるひよこーん達を弾き飛ばし、高熱からも身を守ってくれる。
慌てるひよこーんからは相変わらず良い香り漂っていた。このまま香りを嗅ぎたくなるが……ここは攻撃のチャンスだ。
「それじゃあ、一気に凍らせるわよ。氷結へ導け、黄昏の吹雪よ!」
フィオリナは再び銀翼杖を掲げ、同時に彼女の衣服は輝くドレスへと変貌する。
そしてフィオリナを中心に集った魔力は渦巻く吹雪へと姿を変えて……放たれるは氷雪の竜巻!
「インビエルノ・デ・フィンベル!」
凄まじい竜巻は次々にひよこーんを巻き上げて、彼らから次々に熱を奪っていく。
竜巻が止む頃にはひよこーん達は氷漬けになっていた。氷が溶ければ彼らを食べる事も可能だろう。
その様子を見ていたフォルセティも同じように聖箒を掲げ魔法の準備だ。
「んーと、やっぱり冷やした方がいいのかな?」
ならばここは天王星の魔法を使う時。聖箒に魔力を集め、召喚するのは巨大な氷塊。
「星霜纏いし冷厳の天王。黄天より招くは無窮の霊氷……イスベル・ウラーノ!」
フォルセティが聖箒を下ろすと同時に、氷塊も地上へと降り注ぐ!
氷を浴びたひよこーん達も力と熱を失って、フライパンごと床へと落下し始めた。
迫りくるひよこーんを退治出来た事を確認し、姉弟は互いの無事も確認し合う。
ならば次は……試食タイムだ!
まずはフォルセティが自分で倒したひよこーんを口へと運ぶ。
それを見ていたフィオリナも、つられてひよこーんを実食し始めた。
二人でもぐもぐと食べてみるも……このひよこーん、なんだか物足りない味がする。
「やっぱり冷めちゃうと、イマイチだねー。レンジがあれば温めなおせるのにー」
「冷やすとサクサク感が失われるわね……炎の矢で倒した方がよかったかも」
姉弟の予想通り、物足りなさの原因は『氷の魔法で倒したから』だろう。
冷やしひよこーん達は噛みしめればしっかりと香ばしいのだが、魔法の影響で少々しんなり気味だ。
「フレーバーもキャラメルやメープル味があるといいよね」
「次の機会があれば、調味料も持ち込もうかしら?」
このように素直に反省点を出し合えるのも仲の良い姉弟だからだろうか。
それに美味しいものを食べるチャンスはまだある。
その事を改めて確認し、二人はひよこーんを食べ終えたのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
レイナ・オトゥール
【POW】
キャンディよりチョコの方が素晴らしい、ですか
栄養取るだけならご飯でいいですし
美味しいお菓子は、みんなを幸せにするためにあるのです!
お菓子には貴賤も上下もないのです!
みんな美味しくてみんな良い!!です!
(力説)
まずはひよこーんさんですね!
【精霊竜召喚】で風の竜を召喚し力を借ります!
軽そうですし、水竜「ウィル」の斧槍に風の力を纏わせて
ぶぉん!ぶぉん!!って感じで斧部の刃を立てた状態で「怪力」で強引に横に往復するように「なぎ払い」をして
熱々を冷ますように仰ぐ……じゃなくてまとめて吹き飛ばすのを狙ってみますよー!
倒したら、しっかりと命に感謝をしていただきます!
農家出身のプライドなのですよ!
ヴィリヤ・カヤラ
キャンディもチョコも美味しいから襲撃しなくても良いのにね。
むしろ一緒に食べられたら喜ぶ人の方が多そうだけど。
可愛いくて更に食べられるって、幸せ満載すぎるよ。
凍らせて冷たくしたポップコーンがあるって聞いたから
出来るか試してみようかな。
口の中を火傷するのは嫌だから、
『高速詠唱』の【四精儀】で
氷の竜巻を起こして冷ましてみるよ。
敵の攻撃の炎も消せたら良いな。
軽そうだから吹っ飛ばしちゃうかな?
ま、少しでも残ったらラッキーって事で!
敵の攻撃は『見切り』で避けて、
黒剣の宵闇も使っていくね。
近ければ剣のままで、遠かったら蛇腹剣にするね。
鳴き声も可愛いね、もう少し鳴いてみる?
鳴いても倒すけどね
アドリブ・連携歓迎
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「キャンディよりチョコの方が素晴らしい、ですか。栄養取るだけならご飯でいいですし、美味しいお菓子はみんなを幸せにするためにあるのです!」
「そうそう、キャンディもチョコも美味しいから襲撃しなくても良いのにね」
オブリビオンの主張に反対意見を示していたのはレイナ・オトゥール(竜と共に・f11986)とヴィリヤ・カヤラ(甘味日和・f02681)だ。
お菓子はどれも素晴らしいもので、競い合う必要なんてないのに。二人の気持ちは同じだ。
「お菓子には貴賤も上下もないのです! みんな美味しくてみんな良い!! です!」
そう力強く力説するレオナを見て、ヴィリヤも頷く。
「むしろ一緒に食べられたら喜ぶ人の方が多そうだけど」
ヴィリヤの意見にレオナも同じようにうんうん頷いて。
ならばオブリビオンの襲撃を止め、皆が幸せにお菓子を食べられるように頑張ろう。
そのために、まずはひよこーん退治だ!
ひよこーん達も二人の存在に気がついて、ひよひよと鳴きながら身体を弾けさせていた。
香ばしい香りに愛らしい仕草。
何だか相手をするだけで幸せ満載だが……二人はしっかりと武器を構え、戦闘の準備を取っていた。
「凍らせて冷たくしたポップコーンがあるって聞いたから、出来るか試してみようかな」
まずはヴィリヤが一歩前進。アルダワの空間ならば魔力は十分だ。
ひよこーん達を冷やすために、まずは氷の力を手元へと集めていく。
「この地を構成するモノよ、その力の一端を示せ」
『四精儀』の詠唱に合わせ、ヴィリヤを中心に氷の竜巻が形成され始めた。
吹き荒ぶ風はひよこーん達を次々に浮かび上がらせ、弾ける熱を奪っていく。
彼らは軽いから、風で飛ばせば砕けてしまうかと思ったが……フライパンの存在もあってか、かなりの数が原型を留めたまま吹き飛ばされているようだ。
「私も風の力を借りましょうか……ウィル、行こう!」
レイナも水竜『ウィル』を斧槍へと変身させると、静かに精霊竜の王へと祈りを捧げる。
「自然を司りし偉大なる竜の王に願い乞う。我が魔力と想いを糧に御身の力の欠片を貸し与え賜え――現出せよ精霊竜」
祈りに応じた風の精霊竜がウィルへと力を与えると、斧槍は暴風を纏っていく。
そのまま斧部の刃を立てた状態で構え……レイナは全力で斧を薙ぎ払った!
これは切り裂くための攻撃ではない。斧槍はまるで巨大な団扇のように風を起こし、更にひよこーん達は巻き上げられていく。
「それって、ひよこーんを冷ますための攻撃かな?」
「そう、熱々を冷ますように……じゃなくてまとめて吹き飛ばすのを狙ってるんです!」
少し恥ずかしそうに言葉を訂正するレイナに、ヴィリヤは思わず微笑んで。
二人は風を起こす手を緩めない。巻き上げられるひよこーん達は慌てたようにひよひよ鳴き続けている。
「鳴き声も可愛いね、もう少し鳴いてみる? それとも、もう倒してしまってもいいかな?」
「そうですね……そろそろ倒してしまいましょう!」
意見が一致したのなら、二人は最後の一撃へ向けて更に風を強めていく。
氷の竜巻と暴風は一気に強まって……二つの力が弾けて混ざれば、ひよこーん達はふわふわとフライパンごと落下していった。
戦闘が一段落したならば、レオナはフライパンの前に座って手を合わせる。
「それでは……命に感謝して、いただきます!」
倒した命、そして食べられる命はしっかり頂く。
レオナの農家出身としてのプライドが自然とそうさせていた。
「……美味しいです!」
ひよこーんはさくさくふわふわ、噛みしめれば香ばしい味がして幸せだ。
「それなら私も……いただきます」
ヴィオラも真似をして手を合わせてから、ひよこーんをぱくり。
同じように咀嚼して、ひよこーんの味を楽しんで。
「……うん、美味しい。また食べに来たいかも」
思わず顔を見合わせて笑顔になるレオナとヴィリヤ
だが階下にはまだボスがいる。
その事もしっかり意識しながら、二人はしばしの休憩を楽しむのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ミューリー・リーゼン
【WIZ】
敵もお菓子でご褒美もお菓子!ミューリーお菓子大好き!
これはテンションマックスで挑めちゃうね!
「うわぁ、すごい!このオブリビオンおいしそーっ!倒したら食べちゃっていいんだよね?」
うふふ、楽しみでくるくる飛んで回っちゃう!
【グラフィティスプラッシュ】で攻撃。
抱えたコピックから明るい色の光線を出してひよこーんに
向けて放つね。
色塗っちゃってもそのまま食べれるかな?
おっと、ひよこーんから放たれる熱には要注意だね。
羽が燃えちゃわないようにしないと!
倒せなかったら他の戦ってるみんなを元気に応援!
倒せたら満面の笑みでひよこーん食べちゃうよ!いただきまーす!
仇死原・アンナ
アドリブ絡み共闘OK
敵なのに美味そうな匂いがする…
敵なのに…
さっさと倒して食べようか…
敵の攻撃を[火炎耐性]と妖刀の[なぎ払い]で蹴散らしつつ防御
「来い!私が一網打尽にして食ってやる!」
敵群を[挑発、おびき寄せ]して妖刀による[串刺し、傷口をえぐる]攻撃で文字通り串刺しにする
そしてそのまま食す
「熱ッ…いけど美味し…熱ッ…!!」
ふーふーと冷ましながらボリボリと食べてゆこう
食べ飽きたら【ブレイズフレイム】でさっさと焼却してしまおう
美味しかったなぁ…
けど…塩っぱいのはもう飽きたから甘いモノが食べたいな…
クーデリア・カトラリエ
アドリブ/複数歓迎/pow使用
ひゃっはーポップコーンの大群だぁ!一番奥にはチョコもいるのね!?クーちゃんポップコーンは塩派だけどチョコみたいな変わり種も嫌いじゃないわ。
防御はウサギ時計の【盾受け】任せで【ランスチャージ】でひたすら突撃して貪り食う!
あちちち。美味しいのはいいけどヤケドしちゃいそうね。《ちぎっては食べ、食べてはちぎり》で体表温度をひよこーんと同じにしてヤケド防止。身体能力増強と【大食い】で更にガンガン食べていくわ!ここ一帯のポップコーンは全部クーちゃんのものだぁ!
…むむ。ヤケドしなくなったのは良いけど、熱々感まで消えちゃったわ。人生…時計うさぎ生はチョコみたいに甘くないって事ね!
●
「うわぁ、すごい! このオブリビオンおいしそーっ! 倒したら食べちゃっていいんだよね?」
「ひゃっはーポップコーンの大群だぁ!」
迷宮内に楽しそうな声が響く。
それはひよこーんを前にしたミューリー・リーゼン(スウィートアーティスト・f21643)とクーデリア・カトラリエ(三度の飯より飯が好き・f20874)の声だ。
くるくる飛び回るミューリーのテンションは既にマックス。クーデリアも耳をぱたぱたさせながらフォークを振り回していた。
その後ろに立っている仇死原・アンナ(炎獄の執行人・f09978)も、表情は普段と変わらずともどこか嬉しそうな雰囲気だ。
「敵なのに美味そうな匂いがする……敵なのに……」
ぽんぽん跳ねるひよこーんからはとても美味しそうな香りがする。
敵だけど美味しそう。きっと矛盾はしていないが、なんだか変な感覚だ。
「さっさと倒して食べようか……」
「さんせーい!」
「一番奥にはチョコもいるのね!? クーちゃんポップコーンは塩派だけどチョコみたいな変わり種も嫌いじゃないわ」
ひよこーん達は勿論ボスの事も気になる三人。ならばひよこーんの事は早速頂いてしまおう。
「それじゃあ……いっくよー!」
まずはペイントブキを抱えたミューリーが先陣を切った。
テンションは未だに最高潮、その勢いで迷宮中を飛び回りまずはカラフルな塗料を撒き散らしていく!
「ひよよっ!」
ひよこーんはぱちぱちと身体を弾かせ、飛び散る塗料から身を守ろうとしてきた。
しかしミューリーのペイントブキはマーカー型。インクは油によく反応するアルコール性だ。
熱に反応したインクはどんどん弾け、ひよこーん達を塗りつぶしていく。
塗りつぶされたひよこーん達はフライパンと共に落下して、ちょっとしんなりしている様子。
熱によってアルコールは飛んでいき、残ったのはカラフルになったひよこーん。
このような事態も想定して赤や黄色といった食欲を唆る色のインクを選んでいたが、やっぱり目にするとインパクトがある。
「色塗っちゃってもそのまま食べれるかな? えっと……いただきまーす!」
一つ手にとって、恐る恐る口へと入れれば……さくっとふんわり。香ばしい味が口いっぱいに広がっていく。
その味にミューリーの顔は満面の笑みへと変わっていた。
一方、飛び散った塗料は他の猟兵を助ける道となっていた。
クーデリアとアンナはその道を駆け、ひよこーんの方へと突き進む!
「来い! 私が一網打尽にして食ってやる!」
アンナは妖刀を構え、大声でひよこーんへと呼びかけた。
ここまではっきりと『食ってやる』と言われてはひよこーん達も腹が立ったのだろう。
更に身体を弾かせて、ひよひよとアンナの身体を燃やすべく接近してきた。
だがそれこそが彼女の狙い。呪いの鎧で身を守る彼女からすれば、ひよこーんの熱など大したものではないのだ。
アンナはそのままひよこーん達に接近し、妖刀によって次々に串刺しにしていく。
そして……アンナはなんと熱々のひよこーんをそのまま口へと放り込んだのだ。
「ッ
……!!」
やはり熱々は苦しいか。思わず涙目になるが……熱さに耐えて咀嚼すれば、次第に独特の風味が広がりだした。
「熱ッ……いけど美味し……熱ッ
……!!」
余裕ができれば少しずつ冷ましていき、ゆっくりとひよこーんの美味しさを感じていくアンナ。
その表情は満足げなものであった。
「クーちゃんも熱々のを食べちゃうよ!」
クーデリアも同じようにインクの道を走り、フォークで次々にひよこーんを突き刺していく。
そして一口食べてみれば……やっぱり熱い。
「あちちち。美味しいのはいいけどヤケドしちゃいそうね……だったら!」
こういう時はユーベルコードだ。
クーデリアは『ちぎっては食べ、食べてはちぎり』の力で体表温度を食べたひよこーんへと近づけていく。
これなら熱々のひよこーんでも美味しく食べられるし、パワーアップも出来て一石二鳥である。
「ここ一帯のポップコーンは全部クーちゃんのものだぁ!」
ひたすらにひよこーんを刺しては食べ、刺しては食べ……ここでクーデリアはある事に気が付いた。
ひよこーん達は美味しいし、どれだけでも食べられるが……何故か次第に物足りなさを感じ始めたのだ。
理由は体表温度の影響で熱々感が消えてしまったから。それに気づいたクーデリアはちょっとしょんぼり。
「人生……時計うさぎ生はチョコみたいに甘くないって事ね!」
そう言いつつも残ったひよこーんはしっかり頂く。ここで挫けていられないのだ。
三人共ひよこーんには満足したが、やはりしょっぱいものばかりではどこか寂しい。
「美味しかったなぁ……けど……塩っぱいのはもう飽きたから甘いモノが食べたいな……」
残ったひよこーん達は地獄の炎で燃やしつつ、アンナがぽつりと呟く。
「でもボスもお菓子でご褒美もお菓子! だから次は甘いのだよっ」
ミューリーはまだまだハイテンション。彼女の思考は既にチョコへとシフトしている。
「チョコひよこーんにしても良かったかも……後でまた探してみるわ!」
クーデリアの思考もチョコ色に染まりつつある。更にはキャンディも待っているから楽しみは尽きない。
こうして三人はそれぞれひよこーんを楽しんで、ボス戦へ向けて気合を入れるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
君影・菫
アンテロ(f03396)と。
お礼が美味しいものなんて粋やねぇ。
なぁなぁ、アンテロ。
かわええ子たちがたっくさんおるよ。
(瞳きらきら、幼女の眼差し)
……あ、でも倒さなあかんのよね?
イロドリでうちを増やしてさくさくいこか。
食べられるんやろ?ってアンテロの言葉にこてり首傾げ。
ふふ、どんな味やろ。
火傷しないようにふーふーせんとあかんね。
ひよこーんをひとつ壁の近くにいるアンテロのトコに持っていこか。
アンテロ、一緒に食べへん?って楽しげに。
一緒だとおいしいは二倍やもの。
色んな所に色んなお菓子があるんやねぇ。
甘いんも至福やけどこのしょっぱいも癖になりそうやわぁ。
思考は全部顔に、隠しもせずに。
――ん、おいしい。
アンテロ・ヴィルスカ
菫君(f14101)と
いつかのお茶の礼に飴を…と思っていたんだが、まさかそれも食べるつもりかい?
はしゃぐ彼女にくすりと、増えていく簪を眺めながらお手並みを拝見。
近場の壁に背を預ければ、腕を組んでのんびり
簪から運良く逃れたひよこは、複製された十字の刃で射止めていこう。
食べられるなら地面には落としたくないね?と、同じ方向へ頭をこてり
食事は必要としなくとも、ダークセイヴァーでは見かけない菓子は珍しく
差し出されたひよこを摘んで眺め、満足すれば口へと運んで。
しょっぱいね、これは“美味しい”でいいのかな…
君の舌には合ったかい?
……思いのまま動く顔、聞くまでもなさそうだ。
●
いつかの巡り合い、そしてお茶のお礼を兼ねて今日は一緒に依頼へ行こう。
そう約束して迷宮へとやって来たのは君影・菫(マリオネテス・f14101)とアンテロ・ヴィルスカ(白に鎮める・f03396)だ。
「お礼が美味しいものなんて粋やねぇ」
「ああ、いつかのお茶の礼に飴を……と思っていたんだが」
いざ迷宮へと突入した二人を迎え入れたのは、沢山のひよこーん達。
その愛らしい様子を見て、菫は童女のように目をきらきらと輝かせる。
「なぁなぁ、アンテロ。かわええ子たちがたっくさんおるよ……あ、でも倒さなあかんのよね?」
「そうだね。飴のためにも、まずはひよこを倒さないと」
そう言いつつどんどん前へと進んでいく菫。
一方アンテロは、楽しげな彼女の様子を見守りながら迷宮の壁に背を預けている。
「それならさくさくいこか。さ、紫で彩ろうなぁ」
後ろに立つ友人をちらりと見てから、菫は手元で菫色の簪を増やし始めた。
簪は一本一本が意思を持つように動き、菫の手の動きに合わせて一斉に飛び上がっていく。
菫色の雨は次々にひよこーん達を射抜いていき、その度に香ばしい香りが鼻孔をくすぐって。
菫は落下するひよこーん達を受け止めてまじまじと観察している。
「まさかそれも食べるつもりかい?」
「食べられるんやろ?」
アンテロからの疑問を受けて、菫は首をこてんと傾げる。
だってこんなに美味しそうなのだから。せっかくだから一口くらい。
「食べられるなら地面には落としたくないね?」
その様子を見てアンテロも同じ方向へ首をこてり。それなら手助けが必要だろうか。
ひよこーんの数は多く、簪だけで全てを撃ち落とすのは難しそうだ。
簪から逃れたひよこーんは鳴き声を上げ、菫へと迫ろうともしている様子。
「全て落とせたならば、拍手でもして差し上げようか」
すかさず八端十字のロザリオがそれを穿った。後ろで見ていたアンテロが、菫を助けるように射止めたのだ。
彼の手元にもロザリオは輝いて、迷宮を駆ける菫色を助けるように白銀が飛び交っていく。
「ありがとうなぁ、助かったわ」
「こちらこそ。これでもう大丈夫だね」
二人の複製された本体はあっという間に残りのひよこーん達を撃ち落としていたようだ。
安全になったのなら、あとは楽しく試食の時。
「ふふ、どんな味やろ」
ふーふー、とひよこーんを冷ましながら菫はにこにこ。
だがすぐに口には入れない。菫はもう一つひよこーんを手に取ると、壁際にいるアンテロの元へと駆けていく。
「アンテロ、一緒に食べへん? 一緒だとおいしいは二倍やもの」
菫は更に顔をにこにこさせて、ひよこーんをアンテロへと差し出した。
「俺もかい? そうだね……せっかくだから」
アンテロもひよこーんを受け取ると、まずはじっくり観察していく。
このような菓子はダークセイヴァーには存在していない。
愛らしく、それでいて良い香りのするひよこーんは見ているだけでも何だか幸せ。
本来なら食事も必要ないのだが、普段は食べないものを食べてみるのは悪くない。
「色んな所に色んなお菓子があるんやねぇ」
そう言いつつ菫は早速ひよこーんを食べ始めている。
アンテロも同じように口へと運び、初めて食べる味をじっくり味わって。
「甘いんも至福やけどこのしょっぱいも癖になりそうやわぁ」
「しょっぱいね、これは“美味しい”でいいのかな……」
菓子といえば甘いイメージがあるが、ひよこーん達はほんのり塩味。
だがこれはこれでとても美味しい。アンテロは表情を和らげて菫へと問う。
「君の舌には合ったかい?」
だが答えは聞かずとも分かっている。
だってひよこーんを食べる菫の顔には、満開の笑みが浮かんでいるのだから。
「――ん、おいしい」
思いのまま動く友の顔に、アンテロの表情も更に和らぐのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 ボス戦
『迷宮ショコラティエール』
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POW : チョコレート・ソルジャーズ
レベル×1体の、【頬】に1と刻印された戦闘用【チョコレートで出来た兵隊】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
SPD : チョコレート・コーティング
【溶かしたチョコレート】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : チョコレート・グラフティ
【溶かしたチョコレート】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を自分だけが立てるチョコの沼にし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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●
全てのひよこーんを退治した猟兵達は、更に迷宮を進んでいく。
しばらくすれば甘い香りが漂いだして……辿り着いたフロアには、一人の少女が待ち受けていた。
「ひよこーんの様子が変だと思ったら……あなた達が邪魔をしていたのね!」
その少女――『迷宮ショコラティエール』はご立腹の様子。
ショコラティエールはチョコレートを展開させて、猟兵達へと宣戦布告。
「邪魔をするなら容赦しないわ! チョコレートが至高のお菓子だって、分からせてあげるんだから!」
彼女を討伐すれば学園の、そしてキャンディファクトリーの平穏は守られる。
そのためにもこの甘い魔術師をどうにかしなければ。
レイナ・オトゥール
ヴィリヤ(f02681)お姉さんとご一緒します!
チョコレートは、確かに、とっても美味しいお菓子ですけれど!
でも、それ以外のお菓子を落としてしまうのはよくありません!!
ちょこっとだけ反省してもらいます!チョコだけに!
(ずびしっとウィルの斧槍で指し示し)
【精霊竜召喚】で今度は氷の竜さんに来ていただきます!
さっきと同じくウィルに氷の力をまとわせて
コーティングやグラフティなどの溶かしたチョコレートが来た場合は
冷やして固めてしまいましょう!チョコを固めるにはやはり氷水です!(だいぶ違う)
ソルジャーズさん達も、うぉーーーりゃああー!とウィルで横になぎ払います!
冷やして固めて砕けやすくなるかもしれませんし!
ヴィリヤ・カヤラ
レイナちゃん(f11986)と一緒するね。
チョコ美味しいよね。
でも、至高って言われると悩むけどね。
あ、ひよこーんも美味しかったよ。
敵の攻撃は『見切り』で避けて、
レイナちゃんやドラゴンが攻撃を受けそうになっていて、
間に合うならフォローに入るね。
ソルジャーズとグラフティは【氷晶】を着弾点で爆発させて
攻撃とチョコを固めるのに使うね。
敵に接近できるチャンスがあれば黒剣の宵闇で攻撃かな、
少し遠かったり近付けない場合は蛇腹剣にして攻撃していくね。
ユーベルコードが使えなくても
遠くを攻撃するのは出来たりするんだよね。
チョコも少し味見したいし
食べられそうなのがあれば食べてみるね。
●
ショコラティエールの主張を受けて、レイナ・オトゥール(竜と共に・f11986)は一歩前に出た。
「チョコレートは、確かに、とっても美味しいお菓子ですけれど! でも、それ以外のお菓子を落としてしまうのはよくありません!!」
横に立つヴィリヤ・カヤラ(甘味日和・f02681)も頷いて意見を示す。
「チョコ美味しいよね。でも、至高って言われると悩むけどね。あ、ひよこーんも美味しかったよ」
「他のお菓子も美味しいって思ってるじゃない! チョコこそ至高なのに!」
二人の言葉を聞いてショコラティエールは怒り心頭。既に魔法の準備を始めているようだ。
レイナも負けじと斧槍状態のウィルを振りかざし、ショコラティエールをびしっと指して大声で宣言。
「ちょこっとだけ反省してもらいます! チョコだけに!」
その言葉を聞いたヴィリヤはちょっと困ったように笑っているが、彼女も黒剣を取り出し戦闘の準備はばっちりだ。
いよいよ猟兵達とショコラティエールとの戦いの幕が上がる。
「自然を司りし偉大なる竜の王に願い乞う。我が魔力と想いを糧に御身の力の欠片を貸し与え賜え――現出せよ精霊竜」
まずはレイナが精霊竜の王へと祈りを捧げた。それに応じた精霊竜がウィルへと力を与え、氷の力が集まりだすが……。
「隙だらけで甘いのよ! チョコみたいに!」
そこにすかさずショコラティエールが突っ込んできた。
彼女の周囲に展開されていたチョコレートが波のように押し寄せて、レイナを熱々のチョコで溶かそうとしてきたのだ。
だがその波がレイナを飲み込む事はない。
鋭い氷の刃がチョコレートを切り裂き、いい感じに食べやすい形へと凍らせたからだ。
「氷よ射抜け」
刃の正体はヴィリヤの『氷晶』だ。彼女の指示に合わせて刃は爆ぜて、チョコの波を次々に凍らせていく。
その間にレイナの準備も整った様子。ウィルには氷の力が宿っており、真冬のような冷気を放っている。
「ありがとうございます、ヴィリヤお姉さん。今度は私が!」
「こちらこそ。お願いするね、レイナちゃん」
ヴィリヤが一歩下がると同時にレイナは思い切りウィルを振るった。
ウィルから放たれる冷気は、更にチョコの波を凍らせて次々に砕いていく。
「チョコを固めるにはやはり氷水です!」
「ちょっと違う気がするけれど……」
砕け散ったチョコをこっそり食べつつ、二人はショコラティエールの様子を窺う。
ちなみにチョコはとても美味しい。戦闘中でなければいつまでも食べられそうだ。
「何よ、今度はこうよ!」
ショコラティエールは再び魔法を発動している。
今度は大量のチョコ兵士を生み出して二人を攻撃させる作戦のようだ。
「うぉーーーりゃああー!」
それに合わせてレイナは再びウィルを振るった!
今度は横薙ぎに振るう事で吹雪のような衝撃を生み出せば、チョコの兵士も次々に凍りつく。
その隙にヴィリヤは黒剣『宵闇』を蛇腹剣へと変形させ、ショコラティエールへと一気に接近。
「チョコレート美味しかったよ、ありがとう。でも、一番を決めちゃうのは良くないかな」
笑顔と共に容赦のない蛇腹剣の一撃が振るわれ、ショコラティエールは大きく吹き飛ぶ。
剣撃は凍ったチョコ兵士達も砕いていき、レイナとヴィリヤの周囲に甘い香りを漂わせていた。
せっかくなので砕けるチョコもキャッチして食べてみれば、戦闘の疲れも癒えるくらいに甘くて美味しくてとろけそうだ。
「こんなに美味しいのなら、他のお菓子と喧嘩せずに、一緒に食べたほうがいいと思います!」
「次があればそれも検討してみたらいいんじゃないかな?」
二人の賛美と提案は心からのものだ。
だって彼女の作るチョコレートは美味しいし、他のお菓子とコラボすれば絶対にもっと美味しいのだから。
それがちょっともったいないな、と思うレイナとヴィリヤであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ミューリー・リーゼン
【WIZ】【アドリブ・連携可能】
すぅーっ、「わかるっ!」
うんうん、この子の言うことわかるよ!おいしいよねチョコレート!
でも、チョコレートだけじゃない。お菓子全部が至高なんだ!
…それにしてもいい匂いだなぁ♪
よぅし、もう一度【グラフィティスプラッシュ】!
マーカーからの綺麗なミューリーの色でここを染めちゃうよ!
チョコレートと勝負だ!
この子のチョコも食べたいなぁ。そんで一緒にキャンディも食べたい!
…でも切り替えないとね!この子を倒して、キャンディにありついちゃう!
仇死原・アンナ
アドリブ絡み共闘OK
敵なのに甘い匂いがする…
敵だけど…
啄みながら倒そうか…
チョコの兵隊達は鉄塊剣による[怪力、鎧砕き、範囲攻撃]で次々と打ち砕いてゆこう
攻撃は鉄塊剣での[武器受け]と[火炎耐性]で防御する
兵隊を倒しつつ砕かれたチョコの破片を食す
「熱ッ…けど凄く甘い…熱!」
冷ましながら飽きるまでチョコを啄みながら戦おう
「もう飽きたから…炭になるまで燃し刻んでやる!」
[力溜め、属性攻撃、衝撃波]による【火車八つ裂きの刑】を放ち、兵隊も敵もまとめて地獄の炎で焼き割いてやろう
美味しかったな…
けど…甘いのばかりだったから今度は塩っぱいモノが食べたいな…
ひよこーんは…もういないのか…そうか…
ルベル・ノウフィル
僕はキャンディもチョコも愛しておりますよ
浮気ではございません、博愛でございます
チョコを美味しく頂き
アッチッチ、はふはふ
僕はオーラ防御で身を守ります
そして反撃
キャンディをチョコレートでコーティングしたキャンチョコをプレゼントしましょう
チョコレートをキャンディの中に閉じ込めればチョコキャンも共に
でもね、一番おすすめは…ひんやり冷やした金平糖ですよ
UC写夭
【ひんやり金平糖】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に金平糖好きな死霊の群れを召喚して和気藹々とし】その上に立つ自身の戦闘力を高める。
今日は金平糖パーリィでございます
キャンディファクトリーにも金平糖あるかな
楽しみですね
●
「何よぉ……チョコはチョコだから至高なのよ!」
猟兵達からの攻撃を受けてのっそりと立ち上がるショコラティエール。
彼女の様子を見ていたミューリー・リーゼン(スウィートアーティスト・f21643)は大きく息を吸い込み……。
「わかるっ!」
朗らかな声を迷宮内に轟かせた。
「うんうん、この子の言うことわかるよ! おいしいよねチョコレート! でも、チョコレートだけじゃない。お菓子全部が至高なんだ!」
「そんなの浮気みたいじゃない!」
ミューリーの真っ直ぐな意見を受けてもショコラティエールは怒ったままだ。
そこでルベル・ノウフィル(星守の杖・f05873)が自らの素直な気持ちを述べる。
「僕はキャンディもチョコも愛しておりますよ。浮気ではございません、博愛でございます」
お菓子はみんな素晴らしい。
世の真理であるが、ショコラティエールはどうしても受け入れられない様子だ。
一方少し後ろに立って戦いの準備をしていた仇死原・アンナ(炎獄の執行人・f09978)は迷宮に漂うチョコの香りが気になっていた。
「敵なのに甘い匂いがする……敵だけど……」
敵だけど美味しそう。やっぱり矛盾はしていないが、やっぱり変な感覚だ。
「啄みながら倒そうか……」
そう言いつつしっかりと鉄塊剣を構えるアンナ。その様子を見てミューリーとルベルもそれぞれ戦闘の準備を整える。
「いいわ、そっちがその気ならこっちだって!」
ショコラティエールも魔法を使い、早速熱々チョコの波で三人を飲み込もうとしてきた!
「ここはワタシが」
「僕も出ます」
まずはアンナとルベルが前へ飛び出し、それぞれしっかり甘い波を受け止めていく。
アンナの鉄塊剣は熱さに強い。熱々のチョコの波だろうとしっかり跳ね除けてくれるのだ。
そしてルベルの自らの身をオーラで守る事で熱々の波に対応出来ている。
その隙にミューリーは高く高く飛び上がり、手にしたペイントブキを全力で振るった!
「よぅし、もう一度『グラフィティスプラッシュ』! ミューリーの色でここを染めちゃうよ!」
ブキから放たれる鮮やかな色彩はチョコの波をマーブル色に染め上げて、ポップなお菓子のように彩っていく。
迸る色はショコラティエールにまで到達し、彼女のチョコミントなドレスもカラフルになり始めた。
「ちょっと!? これじゃあチョコらしくないじゃない!」
「可愛いと思うよ? いい匂いの可愛いお菓子、素敵だよっ」
そんなやり取りの裏で、アンナとルベルはチョコの波に別方向から挑んでいた。
それは熱々のチョコをそのまま食べるチャレンジだ!
「アッチッチ……はふはふ」
チョコは熱々だが、喉元過ぎればなんとやら。飲み込んでしまえばとても美味しい。
ルベルはひたすらチョコを食べ、更にこっそり持ち込んでいた道具にチョコを絡めていく。
「熱ッ……けど凄く甘い……」
アンナも一心不乱にチョコを啄む。
再びじわりと涙が浮かぶが、それでもやっぱり熱々チョコは美味しかった。
「もう……今度はこう!」
チョコの波は無力化されて、ショコラティエールは怒りのままに新たな魔法を発動しだした。
今度はチョコ兵士による物量作戦だ。
「ここは任せろ」
それに合わせてアンナは再び鉄塊剣を掲げ……迫りくる兵士達を一気に薙ぎ払う!
チョコの兵士は次々に砕け散り、熱々チョコの破片が空中を舞った。
アンナは剣を振るいつつそれらもしっかりと食べていく。
「……熱!」
砕け散る勢いで食べられる温度までは下がっているが、やっぱりチョコは熱い。でもやっぱり美味しかった。
そしてアンナはチョコを啄みつつ、ミューリーとルベルへ目配せする。
それに合わせて二人はチョコの破片の中を突き進み始めた。
「この子のチョコも食べたいなぁ。そんで一緒にキャンディも食べたい!」
「それなら良い案がございます」
未だにチョコを食べられていないミューリーに、ルベルが何かを差し出した。
それはキャンディをチョコレートでコーティングしたキャンチョコだ。
「わぁ! 美味しそう!」
「ええ、オススメでございます。ショコラティエール殿もどうぞ」
気がつけば二人はショコラティエールの側まで辿り着いていた。
そしてルベルがそっとキャンチョコを差し出すも……ショコラティエールはご立腹の様子。
「そんなのチョコとして認めないわよ!」
「ではこちらはどうでしょう?」
今度はチョコレートをキャンディの中に閉じ込めたチョコキャンをずずいと差し出す。
「こっちも美味しそう!」
「確かに美味しそうだけど……チョコじゃないわよ!」
きらきら笑顔のミューリーとは対照的にショコラティエールは怒ったままだ。
ならば仕方ない。とっておきを出す時だ。
「でもね、一番おすすめは……ひんやり冷やした金平糖ですよ」
そういいつつルベルは冷たくて美味しい金平糖を差し出した。ちなみにこれはユーベルコードで作った特別製だ。
「チョコですらないじゃない!」
「美味しいのに……」
気がつけばルベルの周りに金平糖好きな死霊の群れもやって来て、和気藹々としだしていた。
ミューリーの方は貰ったお菓子を美味しく食べている。
だがショコラティエールが応じない以上和気藹々タイムは終わりだ。三人の後方で地獄の炎が燃えたけている。
「もう飽きたから……炭になるまで燃し刻んでやる!」
ひたすらチョコ兵士を啄み続けていたアンナが、トドメのユーベルコードを発動しているのだ。
「地獄の炎は焼くだけでなく、お前の身体を切り刻む……!」
アンナの詠唱に合わせ、ルベルとミューリーは一気に後退。
そして入れ替わるようにアンナは前へと突き進み……凄まじい勢いの炎がショコラティエールを燃やし尽くす!
その炎に巻かれ、ショコラティエールの身体は後方へと大きく吹き飛んでいた。
「アンナ殿、ありがとうございます」
地獄の炎が落ち着く頃に、ルベルはアンナへとキャンチョコ、チョコキャン、金平糖を渡していた。
それらのお菓子はとっても美味しいが……ずっと甘いものを食べている気がする。
「キャンディは美味しい……チョコも美味しかったな……今度は塩っぱいモノが食べたいな……」
「確かに……ひよこーんは残ってないね……」
アンナの意見にミューリーもちょっと同意を示している。誰しも甘いとしょっぱいを交互に食べたくなる時があるのだ。
だが、ひよこーんは猟兵によって討伐されつくしている。
「ひよこーんは……もういないのか……そうか……」
ちょっと遠い目をするアンナ。そこでルベルが励ますように声をかける。
「キャンディファクトリーならしょっぱい飴もあるかもしれません。金平糖もあるかな……楽しみですね」
三人は改めてキャンディファクトリーへ思いを馳せる。
そしてやっぱり色んなお菓子を食べられるのが一番だな、と思うのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アオイ・フジミヤ
〇親友のすーちゃん(f02317)と
Wiz
チョコレートは至高のお菓子、貴女は正しいと思う!
けど実力行使でその他の意見を排除するのは嫌いなんだ、ごめんね
すーちゃん、あなたの足場のハートを借りるね?
全部流すよ、あなたには触れさせない
UCで具現化した波でチョコレートを押し流す
もったいないなと思いつつ
流せなかった分はNaluを振るって発生させた衝撃波で砕く
そうね、甘いだけのチョコレートでは物足りないかもね?
ほろ苦くて甘いからこそ記憶に残るの
好きな人との夜みたいに(ふふ、と笑って)
甘いもの同士戦争じゃなくて対話で平和的共存を図ればいいのにね?
チョコレートが入った甘いミルク飴とか最高なのに
〇アレンジ歓迎
コイスル・スズリズム
WIZ
アドリブ歓迎
久しぶりの戦闘は
久しぶりじゃないおいちゃん(f04633)と
袖口から取り出す魔導書『甘く薫る仮定法』と共に
残像を範囲攻撃でまいて敵SPDの囮に用いる
防御は「見切り」か「魔導書で武器受け」
チョコレートは可憐で甘い
だけど甘いものはそれだけじゃ物足りなくない?
おいちゃんはどう?軽口を叩きながら力溜め
高速詠唱
【リーディング・ブックス】
あなたがチョコの沼なら
私の地形はハートでコーデ
ハートのチョコなんて悪くないね
いいつつ二回攻撃をのせる
おいちゃんの波が私を守り敵の攻撃を洗い流すと
入り混じった甘い煙りは飴よりもちっと甘く感じた
昔のリズムを取り戻せたよなきがするよ
ありがとう、甘い魔術師さん。
●
「本当に何なの! 好き勝手してくれて!」
再びのっそり起き上がるショコラティエール。そんな彼女に新たな猟兵達が対峙した。
「チョコレートは至高のお菓子、貴女は正しいと思う!」
「うん、すずもチョコレートはとっても素敵だと思う!」
明るい声と共に現れたのはアオイ・フジミヤ(青碧海の欠片・f04633)とコイスル・スズリズム(人間のシンフォニア・f02317)だ。
久々の戦闘へと赴いたコイスルを守るようにアオイが立ち、二人でショコラティエールへと笑顔を向ける。
「そうよ、チョコこそ至高なのよ! 分かってるじゃない!」
二人の意見を受けてショコラティエールもにこにこしだす。
だが、アオイは険しい顔をして続く言葉を紡いだ。
「けど実力行使でその他の意見を排除するのは嫌いなんだ、ごめんね」
その言葉が戦いの始まりの合図だ。
アオイとコイスルはそれぞれ武器を構えてショコラティエールが動くのを待つ。
「何よ……結局はあなた達もそう言うのね! 分かったわ、チョコの素晴らしさを教えてあげる!」
アオイの言葉を受けて怒ったショコラティエールは、早速チョコの波を生み出して二人を押し流そうとしてきた。
「チョコレートは可憐で甘い。だけど甘いものはそれだけじゃ物足りなくない? おいちゃんはどう?」
「そうね、甘いだけのチョコレートでは物足りないかもね? ほろ苦くて甘いからこそ記憶に残るの。好きな人との夜みたいに」
久々の戦いの場であろうと、親友同士の気楽な談笑はいつも通りに。
でも軽口を叩きあいつつも攻撃に備えるのも忘れない。
熱々の波が到達するより早く、コイスルも自身の魔法を発動しだす。
「誰かに恋する時のよに誰かを待つよに深く甘く続いてく」
『恋する空ある街の灯』の詠唱と共に、コイスルの袖口から真っ赤なハートが舞った。
魔導書『甘く薫る仮定法』は愛らしい紙片へと姿を変えて、二人をチョコの波から守っていく。
「あなたがチョコの沼なら私の地形はハートでコーデ。ハートのチョコなんて悪くないね」
ハートの紙片はチョコの波に次々と貼り付いて、型取りのような足場を生み出した。
その上を、七節棍『Nalu』を構えたアオイが走る。
「すーちゃん、あなたの足場のハートを借りるね?」
「うん、おいちゃんお願い! 頑張って!」
親友からの声援を受ければ力も湧いてくる。
アオイは翡翠色の指輪をそっと顔に近づけて、そこに宿る存在へと囁きかけた。
「私の”海”、全部流そう」
次の瞬間、アオイを中心に翡翠色の波が溢れた。鮮やかな碧色がチョコレートの波を押し流し、甘い香りを漂わせている。
波が予想外の方向へ動き、コイスルを害してしまいそうならばその部分はNaluで叩き壊すのも忘れない。
「全部流すよ、あなたには触れさせない」
「ありがとう、おいちゃん」
コイスルも後ろで波が流れる様をまじまじと見つめていた。
立ち上がる煙りは潮の香りとチョコの香りが入り混じって、なんだか不思議な感じがする。
けれど飴よりもちっと甘く感じて、コイスルはこの香りが好きだと感じた。
碧い波はショコラティエールも押し流し、彼女を思い切り後方の壁へと叩きつける。
コイスルにとっては久しぶりの戦闘であったが、彼女もすっかり調子を取り戻せたようだ。
「昔のリズムを取り戻せたよなきがするよ。ありがとう、甘い魔術師さん」
一方でショコラティエールは悔しそうな表情を見せていた。そんな彼女へアオイがぽつり。
「甘いもの同士戦争じゃなくて対話で平和的共存を図ればいいのにね? チョコレートが入った甘いミルク飴とか最高なのに」
どんなに素敵なものでも、競い合っては勿体ない。
親友同士のハーモニーのように素敵なものを生み出せればいいのに。
そんな風に呟かれたアオイの言葉に、コイスルもそっと頷くのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
君影・菫
アンテロ(f03396)の言葉に首傾げ
はら、うちら何かしてしもうた?
あっついのは危ないけど
でもチョコの香りには惹かれてまうよね
チョコおいしいよねぇってチョコの子にも聞こえるよぉに
目配せには楽しげに応えて
イロドリで相手のチョコを誘発してアンテロに冷やしてもらおな
アンテロの指鳴らしが聞こえたら景色は雪
わ、綺麗やわぁってはしゃぎながら
アンテロにも一緒になってチョコを差し出して
冷やされた甘さをもぐもぐしてまうね
イロドリが解除されたら再対応は忘れずに
フェイントは遊び心
うちに飛んできたのも食べてえぇんね
甘くておいしいチョコありがとなぁってチョコの子へのお礼ひとつ
トドメを任されるなら、アインで抱き締めるよに
アンテロ・ヴィルスカ
何やら邪魔をしてしまったそうだよ、菫君(f14101)
菓子を摘んだだけなのにねぇ?
チョコレートくらいなら俺も知っている、が…
グリモア猟兵の言う通り溶けたチョコは熱々、危険だな
目配せで隣の彼女に合図
俺は飛び退って【念動力】を伝せた銀鎖で後方から援護を…
なんてね?
菫君のUCにチョコが食いつけば、指を鳴らして不香の花を展開
周囲の建物や地面など、無機物を片っ端から雪に変え
チョコを冷やし固めるボウルに変えてしまおう
未だ彼女に迫るチョコレートがあるならば雪を盾に…お味は如何かな?
小さなお裾分けを味わって、腕のいいショコラティエールにご馳走様と拍手をひとつ
背後からは銀鎖のひと突き、とどめは彼女にお任せを…
●
「もー! 何なの! 邪魔しないでよ!」
ショコラティエールはいよいよボロボロだが、まだ立ち上がる気力はある様子。
その様子を見てアンテロ・ヴィルスカ(白に鎮める・f03396)は困ったように笑っていた。
「何やら邪魔をしてしまったそうだよ、菫君。菓子を摘んだだけなのにねぇ?」
その言葉を受けて君影・菫(マリオネテス・f14101)はきょとんと首を傾げる。
「はら、うちら何かしてしもうた?」
「私の邪魔をしているじゃない! 本当に、もう許さないわ!」
ショコラティエールの怒りを現すように、彼女の周囲のチョコが畝る。
その甘い香りに菫の方はなんだか嬉しそうな表情を見せるが、アンテロの表情は険しいものへと変わっていた。
「チョコレートくらいなら俺も知っている、が……溶けたチョコは熱々、危険だな」
「あっついのは危ないけど、でもチョコの香りには惹かれてまうよね……チョコおいしいよねぇ」
菫の言葉を受けて、ショコラティエールは一瞬揺らいだが……発動した魔法は止まらない。
「そうよ、チョコが至高なの! あなた達にも好きなだけ味あわせてあげるわ!」
次の瞬間、チョコレートの波が二人へと迫り始めた!
アンテロは隣の菫へとそっと目配せし、菫もそれに楽しげな笑顔で応える。
まずはアンテロが後ろへと飛び退いて、手にした銀鎖を構えた。
鎖で何かをしてくるつもりだ。
そう判断したショコラティエールは慌てて波をアンテロへと放とうとしたが、波は何故か別の方向へと向かっていく。
「さ、紫で彩ろうなぁ」
チョコの波が向かう先には何本もの菫色の簪が浮かんでいた。
あの波はユーベルコードに反応する仕組みのようだ。
菫が『スミレ咲き』で沢山の簪を作り出したのならば、そちらに向かって動いていく。
呆気にとられるショコラティエールの耳に、ぱちんと弾けるような音が響いた。
「雪景色、静かでいいと思わないかい?」
音の主はアンテロだ。彼が指を鳴らすと同時に、突如迷宮の中に雪の花が舞い始める。
どんどん降り積もる雪はチョコレートの波を堰き止めている。
そして雪はボウルのようにチョコを固めて、二人の事も守ってくれるのだ。
雪はアンテロの『不香の花』によって変換された床や壁だが……静かに降り積もるその光景は、本当に雪景色の中にいるようである。
「わ、綺麗やわぁ」
その光景に菫は思わず大はしゃぎ。そして雪の中で固まったチョコも手にとって……一口食べれば更に幸せ。
「お味は如何かな?」
「すっごく美味しい。アンテロも一緒に食べよ」
菫は更にチョコを一欠片手に取ると、アンテロの方へと駆けていく。
アンテロもチョコを受け取って食べてみれば、同じように美味しさを分け合って。
「確かにこれはとても美味しい。ありがとう、腕のいいショコラティエール」
「甘くておいしいチョコありがとなぁ」
二人はしっかりと称賛を述べ、ショコラティエールへ感謝を伝える。
その言葉にショコラティエールは困惑気味だ。
「美味しいのは当たり前だし、その言葉は嬉しいけど……まだ戦いは終わってないわよ!」
彼女の言葉通り、ここで勝負を終わらせなければいけないだろう。
甘いチョコレートはもっと食べていたいが……まだお茶のお礼は終わっていないのだから。
「ああ、それでは……」
「行こか、アンテロ」
言葉少なく意思疎通を完了すれば、再び菫が前へと駆け出す。
ショコラティエールは急いで菫を目で追うも、背中に走る痛みに気を取られてしまう。
彼女の背中にはアンテロの銀鎖が深々と突き刺さっていた。
「とどめは菫君に任せるよ」
「ありがと。それじゃあ……さよなら、やね」
ショコラティエールの正面からも影が迫る。
菫が手繰るマリオネット『アイン』が、ショコラティエールを抱きしめるように爪を立てたのだ。
二つの刺突はショコラティエールの急所を貫き、彼女を静かに骸の海へと還していく。
迷宮に残るは雪とチョコと猟兵達だけ。
こうして猟兵達は、無事に依頼されていた仕事を終える事が出来たのだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『キャンディファクトリー』
|
POW : 好きな味のキャンディを見たり選んだりする
SPD : 好きな形のキャンディを見たり選んだりする
WIZ : 好きな色のキャンディを見たら選んだりする
|
●
迷宮での冒険を終えた猟兵達は、早速キャンディファクトリーへと案内されていた。
シックな内装の店内には色とりどりのキャンディがずらり。
カラフルなドロップやロリポップ、とろりと美味しいキャラメルに、冷たいアイスキャンディーも置かれている。
他にもマシュマロや金平糖など『キャンディ』として扱われている商品がしっかり用意されているようだ。
更に店の奥ではキャンディ職人がリクエストを受付中。希望の味や色があればお願いしてみるのもいいだろう。
キャンディファクトリーは猟兵達の貸し切りだ。
戦いの疲れを癒やしたり、誰かへのプレゼントを用意してみたり。
思い思いの時間を過ごそう。
ルベル・ノウフィル
商品にうっかりぶつけてしまわぬよう尻尾を控えめにふりながら、店内を見て回ります
お菓子って見た目も愛らしくて見ているだけで心が弾みます
不思議ですね
金平糖もあるのですか?
僕は金平糖に目がないのでございます
このキラキラしたお菓子は、僕が初めてダークセイヴァー以外の世界を訪れた時に偶然見つけて、それ以来気に入っているのでございます
星みたいでとても可愛らしいですし
本物の星ではない、というのがよいですね
だって、僕の世界では星があまり見えないのです
本物の星は綺麗ですが、自分の故郷の空を思い出して比べてしまって切なくなるのですよ
ユェン殿はどんなキャンディがお好みですか?(とお誘いして話をふってもいいのかな?)
●
キャンディ達が輝く店内を、ルベル・ノウフィル(星守の杖・f05873)は楽しげに歩き回っていた。
表情は普段とあまり変わりがないように見えるが、控えめに動く尻尾ときらきらと煌めく瞳からは溢れ出る感情が伝わってくる。
お菓子というのは見た目も愛らしくて見ているだけで心が弾む。なんとも不思議なものだ。
「ユェン殿はどんなキャンディがお好みですか?」
「ボクはマシュマロが好きだなぁ。ふかふかで」
たまたま店内をウロウロしていたユェンに声をかけ、一緒に様々なキャンディを見て回るルベル。
どのキャンディも気になるが、一番気になるのはやっぱり……。
「金平糖もあるのですか?」
棚に書かれた大好物の名前を見て、ルベルの瞳は更にきらきら。
「僕は金平糖に目がないのでございます」
「そうなんだ。理由とかあるのかな?」
棚の中には色とりどりの金平糖が星のように並べられていた。
ピンク、水色、白、紫……色や形は様々で、包装も工夫がいっぱいだ。
ルベルはそのうちの一つ、包装に星空が描かれているものを手に取った。
「このキラキラしたお菓子は、僕が初めてダークセイヴァー以外の世界を訪れた時に偶然見つけて、それ以来気に入っているのでございます」
思い出すのは故郷から旅立った頃の事。
良い思い出もあるけれど、思い出すと悲しくもなる訳で。
でも、このキラキラしたものを見つけた時はとても嬉しかった。
「星みたいでとても可愛らしいですし。本物の星ではない、というのがよいですね」
「本物じゃないのがいいんだ?」
大切そうに金平糖を掲げるルベルに、ユェンが一つ質問を投げかけた。
ルベルは大きく頷いて、袋の中の小さな星空を見つめる。
「だって、僕の世界では星があまり見えないのです」
ダークセイヴァーの空はいつも暗い。
主と過ごしていた時も旅立ったあの時も、見えていたのは暗い空。
「本物の星は綺麗ですが、自分の故郷の空を思い出して比べてしまって切なくなるのですよ」
もちろんルベルは星が煌めく本物の星空だって大好きだ。でもついつい胸が苦しくなる時だってある。
そういう時は金平糖が作る小さな夜空の方がなんだか安心出来るのだ。
「今日はこれを買っていこうと思います」
「良いのが見つかってよかったね」
ルベルは改めて金平糖を抱え、会計へと向かっていく。
帰ってからこの甘い星々を楽しむ事を考えて、彼の瞳は更に輝きを増していた。
大成功
🔵🔵🔵
ミューリー・リーゼン
【WIZ】【アドリブ/連携歓迎】
やったぁー!戦いの後のご褒美タイムだね!
うわぁ、おいしそうなキャンディがたっくさん!どれから食べるか決められないよー!キャンディの周りをくるくるっと飛び回るよ!
どれかおすすめある?
(キャンディを頬張り)おぉーぅ、めっちゃおいしい!
いくらでも食べれちゃうよー♪
がんばって戦ったかいがあったなぁ、これからもがんばらなくちゃ!
仇死原・アンナ
アドリブ絡みOK
キャンディだらけだ…
見てるだけでも楽しいね…
店中のキャンディを見回ったりキャンディ職人の仕事をまじまじと見たりしよう
「甘いのはもうたくさん食べたから…甘くないキャンディはあるかな…?」
(アンナをイメージした甘くないキャンディをリクエスト)
見ても食べても楽しめるキャンディは凄いな…
ショコラティエールとやらも食わず嫌いせずに食べればよかったのに…
キャンディも美味しかったけど…最後に熱いお茶が飲みたいなぁ…
●
「やったぁー! 戦いの後のご褒美タイムだね!」
そんな風に明るい声をあげながら、ミューリー・リーゼン(スウィートアーティスト・f21643)はキャンディファクトリーの中を見て回っていた。
甘いキャンディの香りを嗅げば戦いの疲れもなんのその。色鮮やかなキャンディを見て、ミューリーの赤い瞳もきらきら輝く。
「キャンディだらけだ……見てるだけでも楽しいね……」
同じく店内を進む仇死原・アンナ(炎獄の執行人・f09978)も、柔らかな雰囲気を纏いつつキャンディを見て回っている。
キャンディと一口に言っても種類や形は様々だ。宝石箱の中を進むようで、なんだか心がウキウキしだす。
「おいしそうなキャンディがたっくさん! どれから食べるか決められないよー!」
くるくると飛び回りつつキャンディを選んでいたミューリーだが、あまりの選択肢の多さに嬉しさ半分困惑半分だ。
「それなら、職人さんにオススメを聞いてみる……?」
そこでアンナが一つ提案。彼女が店の奥を指差せば、そこには熱心にキャンディを作る職人の姿が見える。
そういえばリクエストも受け付けているんだっけ。その事も思い出した二人は、早速奥のカウンターへと進む。
「いらっしゃい! リクエストはあるかな?」
カウンターでは初老の職人さんが笑顔で二人を迎えてくれたが、その手元は忙しなく動いたままだ。
どろっとした飴の塊を広げて伸ばしたり、うまく型取りすれば素早く切っていったり。
その度に広がる甘い香りが鼻をくすぐる。
「どれかおすすめある?」
「やっぱりリクエストキャンディかな。お嬢さん達のような子達を見てればどんどんイメージも湧いてくるよ」
「あっ、ミューリーも分かるよ! インスピレーションが湧いてくるんだよね!」
絵とお菓子作り。分野は違えど二人はアーティスト。
その繋がりを感じてミューリーは思わずニコニコ笑顔を浮かべている。
「リクエスト……甘いのはもうたくさん食べたから……甘くないキャンディはあるかな……?」
アンナの方は早速リクエストを注文してみた。
せっかくなので自分をイメージしてもらったもので、と付け加えれば職人さんは笑顔で答える。
彼は次々に材料を用意して、手際よくキャンディを作り始めた。
彼の動きが魔法のようで、アンナもミューリーも食い入るように見つめてしまう。
その様子を眺めていれば、あっという間にキャンディの完成だ。
「はい、どうぞ!」
渡されたキャンディはアンナの瞳のような黒く丸いものだった。だが、よく見ると中に炎の揺らめきのような赤色も見える。
一つ口に含んでみれば、爽やかなミントの風味が広がった。チョコレートをたくさん食べてきた後の気分転換には最適だろう。
「美味しい……ありがとう」
「ミューリーもリクエストしよっと! ミューリーのは甘いのが良いなっ!」
嬉しそうなアンナの反応を見て、ミューリーも職人さんへリクエストを投げかけた。
職人さんはそれにも答え、再びキャンディを作り出していく。
次に作ってくれたのはピンクと赤のポップなキャンディだった。きちんとフェアリー用のサイズながらも、その作りは精巧だ。
早速ミューリーもキャンディを一口。イチゴや桃の風味を感じるフルーツキャンディのようだ。
「おぉーぅ、めっちゃおいしい! いくらでも食べれちゃうよー♪」
「二人共喜んでくれて嬉しいよ」
笑顔を浮かべるアンナとミューリーに職人さんも嬉しそうだ。
これだけ幸せな気分になれば戦いの疲れも癒えるが……同時にショコラティエールを思い出したりもしてしまう。
「見ても食べても楽しめるキャンディは凄いな……ショコラティエールとやらも食わず嫌いせずに食べればよかったのに……」
「そうだよね……すっごくもったいないと思う……」
次の機会があればチョコとキャンディのコラボレーションも楽しめればいいのに。
敵はオブリビオンではあったが、そこは少し残念だったと思う二人である。
こうして雑談しながらキャンディを食べていけば時間もゆっくり過ぎていく。
作ってもらった飴も少しずつ減ってきている。そろそろ帰る時間だろうか。
「がんばって戦ったかいがあったなぁ、これからもがんばらなくちゃ!」
今日の戦いと美味しい報酬を踏まえ、ミューリーはえいえいおー! と気合を入れて。
世界中の人がこんな風に自分のように幸せになって欲しい。その願いを叶えるために、ミューリーの戦いは続く。
「今日は楽しかった……私もまた頑張ろう……」
アンナも同じように次の戦いへと意識を向ける。
処刑執行人として、一人の猟兵としてこれからも戦い続けなければならない。そのために、今のようにゆっくり休む日も大切だ。
「ところで……キャンディも美味しかったけど……最後に熱いお茶が飲みたいなぁ……」
「お茶も用意出来るよ。飲んでいくかい?」
「ミューリーもお茶飲みたいな!」
最後に熱いお茶を頂いて、二人は自分達の場所へと帰っていく。
甘く楽しかった思い出が、それぞれの胸に刻まれていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
コイスル・スズリズム
おいちゃんと(f04633)
アドリブ歓迎
すずはコンビニで買ってたから
お菓子屋さんが遠い国の物語だったんだぁ
これこそキャンディハウス!とはしゃぎすぎる
見てみておいちゃん!
棒つきの飴がこんなに!コスト大丈夫なのかな?
カラフルポップなサイダー味の棒つきキャンディをほうばれば
こういうのずっと食べてるキャラになろうかな?すず
と笑う
金平糖は、小さい頃にちょっと食べたくらい
さくっとしてて……食べるが早いね!
あー、久しぶりだけど自然な甘さがいいな!
記憶の中のよりずっと綺麗に見える
それからお待ちかねのキャンディ作りへ
テレビウムの形のグミをくれた人に
その形の飴をお礼に作るよ
色はカラフルで、でも味はコーヒー味のを!
アオイ・フジミヤ
すーちゃん(f02317)と
レッドブル―グリーンイエローカラフルなキャンディワールド
子供の夢みたいなお店だぁ
ソーダ味のキャンディポップを食べながら店内散策
コストとか難しいことは置いとこう
すーちゃん棒付きキャンディ似合いすぎ
すーちゃん、「金平糖」っておいしい?食べたことある?
きらきらひかる星の様な飴に興味を惹かれて
小さなブルーの缶にカラフルな色を選んでお土産に詰めてもらう
琥珀糖ってきれい!
海の欠片みたいな青と、雪の中の新芽の様な緑をお持ち帰り
すーちゃんと姉の様な友達に
切っても切ってもこの子が出てくる…キンタロー飴?っていうの?
ソーダ味の飴が欲しいな
(肩のマリモを指さして作ってもらうようにお願い)
●
虹色に輝くキャンディを前にして、コイスル・スズリズム(人間のシンフォニア・f02317)とアオイ・フジミヤ(青碧海の欠片・f04633)の表情もきらきらと輝いていた。
「子供の夢みたいなお店だぁ」
「これこそキャンディハウス! コンビニとは全然違うね」
色々な飴がいっぱいでついつい目移りしてしまうけれど、コイスルとアオイは気になるものを順番に見ていく事にした。
まず二人が立ち止まったのは、棒付きキャンディのコーナーだ。
「見てみておいちゃん! 棒つきの飴がこんなに! コスト大丈夫なのかな?」
「コストとか難しいことは置いとこう」
素直な意見にくすりと笑みを零しつつ、二人で選んだのはカラフルポップなサイダー味のキャンディだ。
口に含めば爽やかだけど甘い味が広がって、楽しい気分は更に高まる。
「すーちゃん、棒付きキャンディ似合いすぎ」
「すず、こういうのずっと食べてるキャラになろうかな?」
キャンディを頬張るコイスルの姿が微笑ましくて、アオイも思わずにこにこ笑う。
他にも気になる飴はたくさんある。次に二人が向かったのは金平糖の棚だ。
アオイにとっては初めて見る存在である金平糖。
淡い色合いところころとした星型が印象的だ。
「すーちゃん、『金平糖』っておいしい? 食べたことある?」
「金平糖は、小さい頃にちょっと食べたくらい。さくっとしてて……食べるが早いね!」
気になったのなら早速試食だ。白とピンクの金平糖を手に取れば、まずはじっと観察してみる。
きらきらひかる星の様な形は見ているだけでも楽しい。
コイスルは幼少期に見た金平糖を思い出していたが、今手の中にあるものはそれよりもずっと綺麗に見える。
大好きな親友と一緒だからだろうか。
二人で一緒に口へと運べば、口の中に優しい甘さが広がっていく。
「あー、久しぶりだけど自然な甘さがいいな!」
「こんな味なんだ、美味しいなぁ」
アオイはどうやら金平糖がお気に入りの様子。
近くにいた店員へと声をかけて、お土産用の金平糖を用意してもらった。
入れ物として選んだのは小さなブルーの缶。中にカラフルな金平糖を詰めてもらえば、小さな星空のようでとても綺麗だ。
「こうやって見てるだけでも楽しいね」
「うん! 次は……あ、あれが気になる!」
次の目的地には琥珀糖が置かれていた。
店内の照明を受けて煌めく琥珀糖達は本物の宝石のようで、思わずずっと眺めていたくなってしまう。
アオイはその中から海の欠片のような青色と、雪の中の新芽の様な緑色のものを袋に詰めてもらう事にした。
「これもおみやげ?」
「そうだよ。こっちはすーちゃんに!」
コイスルの質問を受けて、アオイは片方の袋をぐっと差し出す。
「ありがとう! 大事に食べるね!」
思いがけない贈り物にコイスルは満面の笑みを浮かべている。その様子を見てアオイも嬉しそうに笑った。
もう片方の袋は大切にしまっておいた。帰ってから大切な人に渡すのだ。
最後に二人が立ち寄ったのは、店の奥の職人さんコーナーだ。
「いらっしゃい! 何かリクエストはあるかい?」
初老の職人さんは二人の姿を見ると大きな声で歓迎してくれた。
二人共頼むものは決めてある。
まずはコイスルが鞄から何かを取り出して、職人さんへと手渡した。
「この形の飴をお願いしたくて……色はカラフルがいいな! でも味はコーヒー味のを!」
彼女が手渡したのはテレビウムの形をしたグミだ。
こちらも色はカラフルだがコーヒー味という変わった商品で、妙な中毒性がある不思議なグミである。
ちょっと難しそうな注文だったが、職人さんは快く承諾してくれた。
職人さんがてきぱきと手を動かせば……あっという間にテレビウムキャンディは完成した。
「一つ食べてみてくれるかい?」
「ありがとう……おいしい!」
勧めを受けて試食してみれば、コーヒーの深みのある味がとても美味しい。
イメージ通りのものが出来てコイスルは満足げだ。
「すーちゃんもおみやげ?」
「うん! グミをくれた人にあげるんだよ」
アオイも同じグミを貰った事がある。その人の顔を浮かべて、アオイも何だか嬉しくなった。
「そっちのお姉ちゃんは何にするかい?」
「あ、えーっと……」
職人さんから声をかけられてはっとするアオイ。
彼女は肩にいるUDC……小さなマリモのような姿の鬼を指さして、職人さんの方を向く。
「切っても切ってもこの子が出てくる……キンタロー飴? っていうの? それのソーダ味をお願いしたいな」
指されたマリモはぴょんと跳ねて自己アピール。職人さんも笑顔で頷き、再び飴を作ってくれた。
出来上がったのは細長い飴だった。断面を覗き込めば、つぶらな瞳もばっちり再現されている。
一口分を切ってもらって食べてみると、こちらもまたイメージ通りの味が美味しい。
「おみやげ、たくさん貰えたね」
「いっぱい選んじゃった……でも楽しかったね」
いくつもの袋を抱えて二人は笑う。
今日のこの瞬間は楽しくて、帰ってから大切な人にお土産を渡す瞬間も楽しみで。
そしてこんな風に幸せを分かりあえる親友と一緒なのが、何よりも嬉しかった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヴィリヤ・カヤラ
レイナちゃん(f11986)と一緒に行くね。
色々あるから目移りしちゃうね、
マシュマロとかキャラメルもあるんだね。
本当に色々あるね。
折角だから職人さんに私のイメージで
選んでもらってみようかな。
ざっくり自分でイメージを選ぶなら……
氷とか、色だと白、青かな。
あ、完全にお任せでも大丈夫ならそれでも。
出来たらドロップで選んで貰えると嬉しいかな、
ドロップなら後からレイナちゃんと分けたり出来るしね。
アドリブ歓迎
レイナ・オトゥール
ヴィリヤ(f02681)お姉さんと、戦うのを手伝ってくれたウィルと一緒に全力で楽しみます!
それにしても、ここすごいですね!
ヴィリヤお姉さん!ウィル!
一口にキャンディーって言ってもこんなに賑やかになるんですね!
どれも美味しそうで目移りしちゃいますね!
んとんと、まずは、残暑厳しいなか戦い頑張ってくれたウィルにつめたーいアイスキャンディを、んーと、ウィルの水色に合わせた味付けのありますかね?ソーダとか!
あったら一口もらいつつ、ウィルにアーン!て食べさせます!
そして私は楽しみにしていたオリジナルキャンディーを作ってもらえたらなと!
私!って感じのキャンディーをなんかお任せしてみたいのですよ!
アドリブ歓迎
●
キャンディファクトリーに一歩足を踏み入れたのならば、そこに待つのはキャンディだらけの夢の国。
その光景を目にしたレイナ・オトゥール(竜と共に・f11986)は大はしゃぎだ。
「ここすごいですね! ヴィリヤお姉さん! ウィル!」
「色々あるから目移りしちゃうね」
連れ立ったヴィリヤ・カヤラ(甘味日和・f02681)も楽し気に周囲をきょろきょろと観察中。
レイナの相棒である水竜ウィルも楽しそうに飛び回っている。
「一口にキャンディーって言ってもこんなに賑やかになるんですね! どれも美味しそうで目移りしちゃいますね!」
「マシュマロとかキャラメルもあるんだね。本当に色々あるね」
店内には思っていたよりも様々なキャンディが用意されていた。
予想以上の規模に二人と一匹の目もきらきら。
どのキャンディも気になるが、特に目についたのは……。
「あ、アイスキャンディーがありますよ!」
氷の魔法とガジェットによって冷やされたコーナーにある、カラフルなアイスキャンディー達だ。
「こんな風に置かれているのはアルダワならではかな?」
「すごいですね、びっくりです! えーっと……そうだ、せっかくだからウィルに買ってあげてもいいですか?」
レイナにとってウィルは今日の戦いだけでなく、この前の戦争でも、それよりも前からずっと一緒に戦ってくれた大切な相棒だ。
残暑厳しいなか戦い頑張ってくれたウィルにご褒美をあげたい。
そんなレイナの気持ちを汲んで、ヴィリヤも優しい笑みを浮かべる。
「いいよ、どれがいいかな?」
「んーと、ウィルの水色に合わせた味付けのありますかね? ソーダとか!」
目的が決まったのなら早速二人で捜索タイムだ。
色とりどりのアイスキャンディーを見て回り、一つひとつ味を確認していけば、ばっちりソーダ味のアイスキャンディーを発見!
「レイナちゃん、あったよ」
「あ、ありがとうございます! では早速……」
レイナはアイスキャンディーを一つ手に取り、丁寧に封を剥がし始めた。
包装の中からはひんやりとした冷気と爽やかな香りが広がって、なんだか気分も上がってくる。
「ウィル、いつもありがとう」
封を開け切ったのなら、アイスキャンディーをウィルへと差し出して。
レイナとウィルがあーんと食べさせ合う様を、ヴィリヤも微笑ましげに見守っていた。
「ヴィリヤお姉さんもどうですか?」
「ありがとう。それじゃあ一つ頂こうかな」
ヴィリヤも一つアイスキャンディーを摘まみつつ、気になっているのは店の奥。
職人さんがリクエストを受け付けているカウンターだ。
「折角だから職人さんに私のイメージで選んでもらってみようかな」
「あ、私もオリジナルキャンディーを作ってもらえたらなと!」
アイスキャンディーを食べ終わる頃にヴィリヤが提案してみれば、レイナもそれに乗り気の様子。
二人と一匹は店の奥へと進んでいく。
「いらっしゃい! 注文はあるかい?」
カウンターで働く初老の職人さんは、テキパキと手を動かしながらも笑顔で出迎えてくれた。
「私達をそれぞれイメージしたキャンディをお願いしたいです!」
「出来たらドロップで選んで貰えると嬉しいかな」
二人のリクエストを受けて、職人さんは早速キャンディを作り始めてくれた。
手際よく熱い飴が延ばされ、捏ねられ……。
その様子をレイナとウィルがじーっと観察し、ヴィリヤも興味深そうに見つめている。
そうしていると、あっという間にドロップの完成だ。
「はい、どうぞ!」
「わぁ、ありがとうございます!」
レイナのドロップは深い青色が印象的なものだ。
内部には敢えて気泡を大きく残し、水中を覗き込んでいるような不思議な感覚が楽しめる。
一つ口に含んでみたのなら、広がるのはふわっと優しい青りんごの味だ。
「それから、こっちのお嬢さんも」
「ありがとう。なるほど、これが私のイメージ……」
ヴィリヤのドロップも青色がベースだが、こちらは中に白や水色のラインが入っていた。
光に透かして見てみると、なんだか小さな氷のようで。
こちらも口に含んだのならば、鋭いミントの風味が広がり、けれど最後には優しい甘さも感じられる。
「せっかくだから分け合わない? レイナちゃんのドロップも気になるし」
「いいですね! 私もヴィリヤお姉さんのドロップ、食べてみたいです!」
改めて職人に礼を告げてから、今度は二人でドロップを分け合い始めた。
一緒に冒険に行けたことも、一緒においしいものを分け合うことも、とてもとても楽しくて。
「ヴィリヤお姉さんのおかげでオブリビオンも討伐できたし、おいしいものも食べられました! ありがとうございます!」
「こちらこそ。レイナちゃんのおかげで楽しかったよ。また一緒に出掛けよう」
こうして二人と一匹は楽しい時間を過ごしてく。
そしてそれは、これからも続くのだろう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
君影・菫
はら、おいしいものおいしく食べてたら終わってもうたね
ふふ、アンテロ(f03396)もお疲れさまなんよ
他力本願?
そないな事あらへんよ
アンテロも綺麗なもんいっぱい見せてくれたし
うちめっちゃ楽しかったもん
きらきらな瞳はそのまま
並ぶ彩りにたっくさん目移りして
飴だけじゃないお菓子もいっぱいあるんやね
きらきらした金平糖は自分用に♪
なぁ、この冷たいのは半分こしよ?
持ち帰る前に溶けてしまいそうやしなぁ
お互いのイメージ面白ろそやね!
アンテロはなぁ白と黒が交差する感じ
形はどうしたら十字架みたいになる?って職人さんに相談
はら、アンテロの飴うちの簪みたいやね
食べるのが勿体ないわぁなんて大喜び
味に思い馳せ
翳して、眺めて
アンテロ・ヴィルスカ
キャンディショップを襲う脅威は片付け…いや平らげられたな
お疲れ様、菫君(f14101)
他力本願な礼になってしまったが、やっと飴にありつけるね?
言ってぐるりと店内を見回せば、成る程
たかが菓子とは言い切れない、繊細な造形の菓子が並ぶ
布団のようにフカフカした、マシュマロとやらはこっそり自分用
受け取ったアイスの片割れを齧りつつ、
お互いのイメージで作る飴とやらに興味を示す
なかなか面白そうだね?やってみよう。
彼女には勿論スミレ色
職人の助言に頷いて、花を模した小さな飴を幾つか中に封じ込める
食べ易いロリポップ型に整えれば…どう?食べられる簪。
職人の手の中で出来上がるモノクロの飴にも微笑んで
確かに俺だ、お見事。
●
迷宮の入り口から続く通路を、君影・菫(マリオネテス・f14101)とアンテロ・ヴィルスカ(白に鎮める・f03396)は二人並んで進んでいた。
「キャンディショップを襲う脅威は片付け……いや平らげられたな。お疲れ様、菫君」
「はら、おいしいものおいしく食べてたら終わってもうたね。ふふ、アンテロもお疲れさまなんよ」
冒険が終わったのだから互いを労い、次に待つのはお楽しみ。
「他力本願な礼になってしまったが、やっと飴にありつけるね?」
冒険の目的は、勿論学園の平和を守る事だ。
けれど『先日のお茶のお礼をしたい』という提案が、二人のきっかけで一番の目的なのだ。
「他力本願? そないな事あらへんよ。アンテロも綺麗なもんいっぱい見せてくれたし、うちめっちゃ楽しかったもん」
彼の発言を受けて菫は本当に楽しげに笑う。つられてアンテロも表情を少し緩めて、二人の間には和やかな空気が流れている。
のんびりと話しながら歩を進めれば、キャンディファクトリーの入り口が見えてきた。
外装も内装もシックだが、中には色とりどりのキャンディが所狭しと置かれている。
「わぁ……」
輝くキャンディ達を前にして、菫の瞳もキラキラと輝き出す。
子供のようなその様子を微笑ましげに見ながらも、アンテロも店内を見て回る。
「飴だけじゃないお菓子もいっぱいあるんやね」
「成る程。たかが菓子とは言い切れないね。繊細な造形のものも多くて」
まずはそれぞれが気になるものを選んでみる事にした。
菫が選んだのはきらきらころころの金平糖だ。
小さな星を摘むように手にとって、光に透かせば優しい色がなんだか嬉しい。
一方でアンテロが気になったのはふかふかのマシュマロだった。
なんだか布団を思い出させる感触だが、それがむしろ安心感を与えてくれた。
「菫君は金平糖がお気に入りのようだね」
「うん、きらきらで可愛いし……あ、あっちも気になるんよ」
菫が次に興味を持ったのは魔法と機械で冷やされたアイスキャンディーだ。
どのアイスも目移りするが、菫が気になったのは二つのアイスキャンディーが双子のようにくっついているものだった。
どうやら真ん中で割る事ができるらしく、力を籠めれば双子アイスはパキッと分かれた。
「なぁ、この冷たいのは半分こしよ?」
「ありがとう、それならお言葉に甘えて」
持ち帰る前に溶けてしまいそうやしなぁ、という菫の言葉を受けアンテロも差し出されたアイスを手にとった。
二人で一緒に食べ始めたなら、ひんやりとした感触が熱いチョコを食べてきた口を癒やしてくれる。
小休憩を取りつつ店内を見渡せば、店の奥で職人が働いている様子が見えた。
「そういえば、お互いのイメージで作る飴とやらがあるそうだ。なかなか面白そうだね?」
「お互いのイメージ面白ろそやね! 行ってみよ!」
楽しそうな事があるなら行ってみなければ勿体ない。
二人はアイスキャンディーを食べ終えて、早速職人の元へと向かっていく。
「いらっしゃい! 話は聞こえていたよ。お互いのイメージで作ればいいのかな?」
初老の職人さんは手際よく飴を作る準備を進めてくれていた。
菫はその様子を楽しげに見つつも、頭の中ではアンテロのイメージを一生懸命に膨らましている。
「アンテロはなぁ、白と黒が交差する感じ。形はね……」
ちょっと難しそうだったのと、友人に驚いて欲しい気持ちが相まって、菫はこっそりと職人さんへ耳打ちしてみた。
一方でアンテロも職人の手際に感心しつつ、菫をイメージした飴の内容を考え中だ。
「彼女には勿論スミレ色で……何か一工夫出来たら良いんだけれども」
「それならこういうのはどうかい?」
職人さんから助言を受けて、イメージは更に膨らんでいく。
二人のリクエストが纏まったのなら、職人さんはてきぱきと作業を進めてキャンディを作ってくれた。
「はい、それじゃあお互いに渡してあげてね」
それぞれ小さな袋を渡され、中を確認してみれば思い通りのものが出来上がっている様子。
職人さんに礼を告げ、いよいよキャンディを開封する時だ。
「それじゃあ、俺からはこれを」
菫が袋を開ければ、そこには小さなロリポップが入っていた。
「はら、アンテロの飴、うちの簪みたいやね」
透き通るスミレ色の飴の中には花を模した小さな飴が封じ込められている。
そのキラキラした形と色は、まさに彼女の本体のようで。
「……どう? 食べられる簪」
「食べるのが勿体ないわぁ。ふふ、本当にありがと」
飴の部分を光に透かせばそれは更にきらきら瞬く。
その様子をじーっと見つめて、菫は更に嬉しそうな笑みを浮かべた。
「今度はうちからやね。はい、どうぞ」
一通り飴を眺めたならば、菫も小さな袋をアンテロへと手渡した。
早速中を開けてみると、そこには十字架を模した飴が入っている。
装飾はシンプルだが、モノクロの色合いがとても綺麗で。
彼の本体であるロザリオを模したそれを、アンテロも楽しげに眺めている。
「確かに俺だ、お見事」
職人の腕前と友の気遣いに感謝を一言。
こうして二人は無事にあの日の礼を終える事が出来た。
しかしこれで友人関係が終わる訳ではない。
今日という日は、これからへのまた一歩になるのだから。
●
こうして猟兵達は学園の平和を守り、甘く楽しい一時を過ごす事が出来た。
それぞれの思い出と続く日々に思いを馳せて、優しい時間は穏やかに過ぎていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵