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【旅団】秋の野山でガーデンパーティー!

#キマイラフューチャー #【Q】 #旅団


●【重要】本シナリオは【旅団シナリオ】です
 本シナリオは、旅団「喫茶【スノウホワイト】」の団員だけが採用される、EXPとWPが貰えない超ショートシナリオです。

●秋の野山でガーデンパーティー!! inキマイラフューチャー
 秋と言えば、運動の秋。
 秋と言えば、芸術の秋。
 そして……秋と言えば、食欲の秋。

「常連たちを呼び集めて、ガーデンパーティーやりたいね」
「それいいな、ちょっと考えてみる」

 常連客からの提案に、喫茶【スノウホワイト】のオーナーこと、グリモア猟兵藤崎・美雪が乗っかってから2か月半。少しずつ準備はしていたが、何分常連客は皆猟兵。何かと多忙な日々が続いていた。
 10月に入って常連客らもようやく一息つき、ようやく秋めいた空の下でのガーデンパーティーを開けることになった。。

「さて、これがこうで、これも用意して……っと」

 パーティー当日。
 キマイラフューチャーの秋色に染まりつつある山中に、バーベキューの準備をする美雪の姿があった。

 現地に用意されているのは、アウトドア用のテーブルが複数、それに日傘。
 紙コップや紙皿、フォークや箸も机に整然と並べられ、用意されている。
 テーブルの傍らに置かれているクーラーボックスには、店特製のアイスコーヒーやアイスティーなど、あらかじめ美雪が用意した飲み物が入っていた。

 そして、中央に据え付けられているのは、すでに炭で火を熾して温めてある、金網を敷いたバーベキュー用のグリルと、鉄板を敷いた鉄板焼き用グリル。
 バーベキュー用のグリルは、炭の置き方と量を調節することで火力を3段階に分け、焼きも保温もばっちり。

「……よし、これで準備は整ったな」

 山火事の心配があるため、UDCアースの喫茶【スノウホワイト】周辺では基本的にできない「屋外でのバーベキュー」。
 しかし、ここなら屋外でも遠慮なくバーベキューを行うことができる。この地をコンコンコンすれば、炭も消火器具も無限に補充し放題なのは偶然だろうか。

 食材は常連客の皆に持ち寄ってもらえるよう、お願いした。
 あらかじめ相談の上で持ち寄るか、それともあえて被り上等で銘々に持ち込むかは美雪の与り知らぬことだが、それはそれでちょっと楽しみ。
 ――念のため、危ない食材が持ち込まれた時の対策はしてあるが。

 一息つくと、すぐ近くに迫っている常連客の話し声。
 どうやら、食材の調達を終え、こちらに向かっているようだ。

「皆、お待ちしていた。今日は心行くまで楽しんでいってくれ」

 準備を終え常連客を出迎えた美雪も、やって来た常連客も。
 これから始まるパーティーが皆楽しみで仕方のないという、晴れやかな笑み。

 というわけで。
 ――喫茶【スノウホワイト】ガーデンパーティー、開幕です!!


北瀬沙希
 北瀬沙希(きたせ・さき)と申します。
 よろしくお願い致します。

 旅団「喫茶【スノウホワイト】」の皆様、大変長らくお待たせいたしました。
 ご要望のありました「ガーデンパーティー」旅団シナリオとなります。

 特殊なシナリオのため、まずは注意事項から。

●【重要】本シナリオ限定の注意事項
 旅団シナリオのため、EXP/WPは一切獲得できません。
 また、本シナリオは旅団「喫茶【スノウホワイト】」団員のプレイングのみ採用致しますが、当該旅団では本シナリオ参加目的の一時入団は受け付けておりません。

●本シナリオの構成
「日常」フラグメント1章のみ。
 皆さんで材料を持ち寄り、秋の野山を眺めながらバーベキューパーティーを楽しむ、というシナリオになります。フラグメントの内容は無視してください。
 なお、旅団シナリオの舞台がキマイラフューチャー固定となっている都合、旅団本拠地周辺とよく似た場所を団長が探し出した、という形になるのはお許しを。

 オープニングに記した通り、食材は各自で持ち寄りです。
 食材をあらかじめ分担して持ち寄るか、あえて相談なしで被り上等で各自が持ち寄るか、どちらにするかは団員の皆様の任意で。
 ただし食べたら即死、ないしはそれに準ずるヤバい状態になる食材を持ち込まれた場合、美雪がグリモアをちょいちょいと操作して次元の狭間に放り込みます(何をヤバいとみなすかは北瀬判断)。節度を持った食材選択をお願いします。
 飲み物は美雪が用意しますが、特に用意してほしい飲み物があればプレイングに記載お願いします。なければ適当に見繕います。

 グリモア猟兵かつ団長藤崎・美雪は、シナリオの性質上お誘いがなくても勝手に登場致します。

 なお、旅団シナリオであっても、商標等の各種権利に触れるもの、飲酒喫煙行為、問題行動、公序良俗に反する内容のプレイングは絶対に採用できません。ご注意を。

●本シナリオ運営スケジュール
 旅団内相談期間:OP公開後~10月13日(日)
 プレイング受付:10月11日(金)8:31~10月13日(日)いっぱい
 リプレイ執筆 :10月14日(月・祝)の予定
 ※変更ある場合はMSページ及び旅団シナリオスレッドで告知します

 その他の諸注意は、旅団内の旅団シナリオスレッド(団員限定)を参照いただけると幸いです。
 それでは、皆でガーデンパーティーを楽しみましょう!!
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第1章 冒険 『ライブ!ライブ!ライブ!』

POW   :    肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!

SPD   :    器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!

WIZ   :    知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!

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真宮・響
戦争とか新世界発見やらで忙しくしてたからね。ここらで一息、皆でゆっくりするのもいいだろう。

ちなみにガーデンパーティ提案したのはアタシだったり。実現させた美雪はご苦労様だ。会場設営もさせて申し訳ないね。

アタシが持って来たのは魚介類だ。秋刀魚、鮭、帆立、烏賊、海老、蛸。年上としては若者達に沢山食べて貰えるようにどんどん食材を焼こうかね。食器の配膳なども細々と世話する。つい面倒見てしまうのは母親の性ってことで。さあ、どんどん食べて力を付けるんだ。皆が元気で笑顔でいる事が、アタシにとって何よりの宝物だ。


真宮・奏
ここ2か月、忙しかったですからね・・・戦いに駆けずり回っていたような。ガーデンパーティ、いいですね。馴染みの皆さんでパーティ、凄く嬉しいです!!

私は野菜類を持ってきました。なす、玉ねぎ、ピーマン、とうもろこし、人参、アスパラガス。結構重かったですよ~。

私はもっぱら食べる専門で。いつも腹ペコかつ胃袋ブラックホールなので幾らでも食べれますよ~。皆さんと食べれば、味は何倍も美味しくなります!!最高の味ですね。体重は気にしない事にして満足するまで食べますね!!皆さん、これからもこうして仲良くしましょうね!!


神城・瞬
本当に忙しい夏でしたからね・・少々疲れているかも。皆でゆっくり、空気で綺麗な所でガーデンパーティ、いい休息になると思います。

僕は肉類を持ってきました。もちろん、バーベキュー用の肉、焼き鳥、スペアリブ、ステーキ用の肉。結構重かったです・・・

自分で持ち込んだ肉なんで、肉を焼くのは積極的にしますね。味付けもしましょう。焼きながら自分でも食べますね。おまけでマシュマロも焼きますか。馴染みの皆さんと楽しく食事は楽しいものです。この素敵な時間を存分に満喫しますね。


天星・暁音
ガーデンパーティーのお誘い?
んむ、あんまり常連って気はしないけどいいのかな?
まあ折角誘われたわけだし色々と用意して行こうかな。
バーベキューだしお肉とお野菜一式(一般的なBBQ用)は用意して…念のために虫よけスプレーや虫よけの薬、お腹の薬に虫刺され用のお薬も持っていこうか…
まあ…流石にこれだけ用意すれば足りる…足りるよね?

ああ、そういえば、ケミカル風味のどどめ色な錬金術ドラゴン(ワイバーン)肉もまだあったはず(味は美味しいらしい。前に入ったシナリオネタなのでダメならドラゴン肉はカットで)

後は念のためお水とかも用意して準備完了だね。
お料理作るのは勿論お手伝いするよ。


アンヘル・フュネライユ
最初から錯乱
ザ・カオスゥ~♪
サボテン、ナマコ、豆板醤、パブリカ、キャビアーーーーー!!!!
あ、豆腐もいいよにゃ~ 
全てを焼き尽くして大根おろしとすりおろした山芋でうまうまうまうまうまうまうまうまumaumaum^&@#!(%)$_)#@
ふう・・・・・あちきはアイスでも食べているとするにゃあ~
そういえば、焼いたシュークリームの皮でアイス挟んで食べるとうまいらしいにゃ~。
カオスとはケイオスであり、ハオスであり、ファウダーであり、フントゥンであり・・・・要するにそういう枠だにゃあ~


ルーファ・カタラ
※アドリブ、他者との絡み等OK
※カオス上等なので好きに動かしてください

バーベキューといえば肉!
肉が食べられると聞いて飛んできましたイタダキマス!!

あ、これ手土産の肉なんで皆で食べようね
足りないならそこら辺の山で獲ってきてもいいし…え、野菜?
ああ、うん…肉以外もちゃんと食べるよ(目をそらしつつ)

肉を食べながら皆との会話を楽しんだり
これは…私への挑戦だな!?
ならば逃げるわけにはいかない…!
などと言いながらカオスなことにも積極的に挑むけど迷惑行為はしないよ

カオスに挑んだ結果はおまかせで


今日はお誘いありがとう
とても楽しい1日だったよ
肉もたくさん食べられてお腹も満足でっす!

また次もあったらよろしくね



●ガーデンパーティー会場にたどり着く者たち
 徐々に秋の色が深まりつつある、キマイラフューチャーのとある山の中腹。
 半ば人工的に切り開かれた、UDCアースにある喫茶【スノウホワイト】の周辺によく似ている広場に、招待された猟兵たちが次々とたどり着いていた。

「やあ、美雪」
「響さんに奏さん、瞬さんか。お待ちしていた」
 一足先に会場入りして準備していた、喫茶【スノウホワイト】のオーナー兼グリモア猟兵の藤崎・美雪(癒しの歌を奏でる歌姫・f06504)が、一番に会場入りした真宮・響(赫灼の炎・f00434)と真宮・奏(絢爛の星・f03210)、神城・瞬(清光の月・f06558)の一家3人に一礼。
「ここ2か月、忙しかったですからね……戦いに駆けずり回っていたような」
「本当に忙しい夏でしたからね……少々疲れているかも」
 奏がこの2か月を振り返ってそっと遠い目をし、瞬は少々疲れ気味の声。真宮家の3人は寛永三方ヶ原の戦いに始まり、エンパイアウォーで各地を転戦していたのだ。そして戦争が終結したかと思えば、休む間もなく各世界で次々と新たな事件が発覚し、一息ついたらサクラミラージュが発見されたのである。
 ……確かに、一家にとっては忙しい夏だっただろう。
「戦争とか新世界発見やらで忙しくしていたからね。ここらで一息、皆でゆっくりするのもいいだろう」
「皆でゆっくり、空気で綺麗な所でガーデンパーティー。いい休息になると思います」
「馴染みの皆さんでパーティー、凄く嬉しいです!!」
 美味しい山の空気を吸いつつ、響も瞬も、そして奏も羽を伸ばす気満々。
「ああそうだ。このパーティーを実現させた美雪はご苦労様だ。会場設営もさせて申し訳ないね」
 申し訳なさそうに頭を下げる響。実はこのガーデンパーティーの提案者は彼女でした。
「何、響さんにはいい案をいただいたからな」
 私が予知した依頼でも手伝ってもらっている分、こういう時に働かないとな、と美雪は笑顔で返した。

「美雪ち、招待ありがとにゃ~」
「アンヘルさんか。よく来てくれ……た?」
 続いてやって来たピンクのツインテールの少女、アンヘル・フュネライユ(嗤う虐殺人形・f14841)は、大きめのクーラーボックス片手にくるくる回りながら美雪に一礼。
 ……あれ? 最初から錯乱しているような、そうでないような?
「今日はたくさん食べるにゃ~。にゃはは☆」
「まあ、ゆっくり楽しんでいってくれ」
 無邪気なアンヘルの笑顔を見つつ、一体そのクーラーボックスの中には何が……と一抹の不安を感じる美雪であった。

 続いてやって来たのは、天星・暁音(貫く想い・f02508)。
「暁音さん、よく来てくれた。感謝する。」
「招待ありがとう……あんまり常連って気はしないけどいいのかな?」
 普段あまり顔を出さないのに……と首を傾げる暁音だが、美雪は気にも留めない。
「構わないさ。時折顔を出してくれるだけでも、十分常連だ」
「ありがとう。お料理も手伝うからね」
「暁音さんが手伝ってくれるなら心強いな」
 暁音という強力な戦力(?)が来てくれたことに、内心安堵の息をつく美雪。

「藤崎、招待ありがとー!!」
 右手を大きく振りながらやって来た茶髪青瞳の少女は、ルーファ・カタラ(神のフォースナイト・f18662)。
「バーベキューといえば肉! 肉が食べられると聞いて飛んできましたイタダキマス!!」
「ホントに飛んできたな!」
 もちろん「飛んできた」は比喩表現だが。
「まあ、来ていただけて感謝する。存分に楽しんでいってくれ」
「ちゃんと手土産持ってきたからね!」
 食材が入っていると思しき手提げ袋を片手に、ルーファは満面の笑みを浮かべていた。

「さて、これで全員だな。皆、本当にありがとう。始めるか」
 ――と、その前に。
「まずは皆が持ってきた食材を見せてくれないか?」
 美雪の呼びかけに、皆が銘々に頷いて食材を取り出し始めた。

 今回は持ち寄りだからね!
 事前チェックは欠かせないよね!!

●まずは食材チェックから
「アタシは魚介類中心で持ってきたよ」
 響が机上に広げたのは、秋刀魚、鮭、帆立、烏賊、海老、蛸。バーベキューの定番と季節の食材を双方取り入れたラインナップ。
 ……響が持ち込んだ秋刀魚を見て、美雪がいそいそともうひとつバーベキューグリルを用意し始めているのだが、それは置いといて。
「私は野菜類を持って来ました」
 結構重かったんですよ~と笑いながら奏が取り出したのは、なす、玉ねぎ、ピーマン、とうもろこし、人参、アスパラガス。こちらもバーベキューの定番野菜。
「僕は肉類を持って来ました」
 やはり重かったとぼやきつつ、瞬が並べたのはバーベキュー用の肉や焼き鳥、スペアリブ、ステーキ用の肉……結構食べ応えのあるラインナップですね。

「俺も一般的なバーベキュー用の野菜と肉は用意してきたよ」
 被ったなと苦笑いしながら暁音が取り出したのは、キャベツや椎茸、マッシュルーム等のキノコ類中心の野菜、そして焼き肉用の肉。意外と被ってないですよ?
「ああ、そういえば……」
 暁音は何か思い出したかのように、真空パックされた妙な色の塊を取り出し、封を切って皿の上に並べる。
「……ナニコレ」
 皿の上の食材を見たルーファが盛大に首を傾げる。
「色合いは何というか……食べたくないかも」
 そりゃ、どどめ色の肉塊としか表現しようのない物体ですし。
「暁音、何だいこれは?」
 響が微妙な表情をしつつ肉塊を指差し質問するが……。
「ケミカル風味の錬金術ドラゴン(ワイバーン)肉」
『なんぢゃそりゃ!?』
 暁音の回答に全員一斉にツッコミ。野生のワイバーンの肉を天然ドラゴン肉とすると、錬金術で人工的に造られたワイバーンの肉は養殖ドラゴン肉、という呼び方になる、らしい。
「でも味は美味しいらしい」
 持ってきた張本人が食べたことないのか……って養殖ドラゴンを狩りにアルダワに出向いた時、全く食べてないじゃん!!
「まあ、これは俺が調理するね」
 持ち込んだ暁音が調理をするということでひとまず決着。

 さて、先ほどから錯乱しかしていない気がするアンヘルは?
「ザ・カオスゥ~♪」
 無邪気な笑顔を崩さぬまま、クーラーボックスから次々と食材を取り出す。
「サボテン、ナマコ、豆板醤、パブリカ、キャビアーーーーー!!!!」
 おまけのように豆腐もあるが……。
「サボテン……?」
「ナマコ……?」
「キャビア……って」
 こめかみを押さえて気難しい表情をする団員一同。どう料理するんだコレ。
 皆でじー、と料理しろよとの圧力を込めてアンヘルを見つめるが。
「にゃはは~。あちきは食べるだけにゃ~」
『あんたも料理しろよ(してくださいよ)!!』
 料理のできる団員が一斉にアンヘルにツッコむも、アンヘルは無邪気な笑顔のまま誤魔化しきりましたとさ。

 最後にルーファが持ってきた食材は?
「手土産の肉を持ってきたので、みんなで食べようね!」
 ルーファが取り出したのは、鴨や鹿、猪などのいわゆるジビエ肉。
「お、これはこれで旨そうだ」
「ちょっと下ごしらえしたほうがよさそうだな」
 呟く美雪。鹿肉や猪肉は少しクセがありますからね。
「足りないならそこら辺の山で獲ってきてもいいけど……」
 しれっととんでもないことを口にするルーファさん。いや、ここはキマイラフューチャーなので、野生の猪や鹿はいない気がします……。
「まあ、これで十分足りるだろう。ルーファさんも皆もありがとう」
 結果的に豊富な種類の肉が並んだテーブルを見て、美雪がにこやかな顔で礼を述べる。
「皆が食材を持ち寄ってくれたので、調味料とたれ、飲み物はこちらで用意した。これから存分に楽しもうな」
 美雪が調味料と焼き肉のたれ、アイスコーヒーやアイスティー、さらに麦茶や烏龍茶を机上に並べ、開会の合図を述べた。

 ところで、妙に食材整理だけで字数を取った気がしますが。
 ……バーベキューはこれからが本番ですよ?

●ようやくバーベキュー本番だ
 肉を焼く前に、野菜を響と美雪、暁音の3人が切りそろえ、瞬がジビエ肉に下味をつけて下準備。
 準備が整ったところで、片っ端から網や鉄板の上で焼き始め!

「年上としては、若者達に沢山食べて貰えるようにどんどん食材を焼こうかね」
 今回の参加メンバーの中で最年長の響、若者達に優先的に食べてもらえるように、持ち込んだ魚介類や野菜をどんどん焼いていく。ちなみに持ち込んだ秋刀魚は別の網で焼いています。
「自分で持ち込んだ肉なんで、肉を焼くのは積極的にしますね」
 ステーキ肉を持ち込んだ張本人の瞬は、網で焼き鳥や焼き肉用のカルビやロースを焼きながら、鉄板でステーキ肉をじっくりと焼いていく。
「ジビエは野菜と併せて炒めると美味しくいただけるらしいぞ」
 美雪は鹿肉と猪肉をキャベツのざく切りとキノコ類、そして玉ねぎと一緒に鉄板で炒め、皿に盛り付け。最後に振ったのはなんと、七味唐辛子!
「何、ちょっとしたアクセントだな」
 実際これが美味しかったりします。
「美雪さん、この鴨肉、燻製にしない?」
「おおぅ、暁音さん任せていいか?」
「いいよ」
 フライパンを即席の燻製器に仕立て上げ、じっくりと鴨肉を燻し始める暁音、6歳。

 一方、ひたすら食べているのが、アンヘルとルーファ、そして奏。
「うまうまうまうまうまうまうまうまumaumaum^&@#!(%)$_)#@」
 焼いた肉や野菜を片っ端から口に入れ、すっかり満足げのアンヘル……って途中から言語になってねぇ!? あとひとりだけこっそり大根おろしとすりおろした山芋を持ち込んでやがる!?
「アンヘル、ひとりだけずるい!!」
 物欲しそうな眼差しでアンヘルの薬味を眺めるルーファ。何ひとりだけさっぱりと食べようとしているのやら。
 しかし口の中を肉でいっぱいに満たしたアンヘルの返事はそっけない。
「ん? 大根おろしと山芋は一人分しかないにゃ~」
 がっくりと肩を落とすルーファ。どう考えても余分を持ってきているとは思えません……。
「まあまあルーファ、ここにレモン汁やポン酢もあるさ」
 さりげなく代わりの食器を配膳しに来た響が、苦笑いを浮かべながらレモン汁とポン酢の瓶を机上に置いていく。
「けど野菜もきちんと食べるんだよ?」
「ああ、うん……肉以外もちゃんと食べるよ」
 肉しか食べていないのがバレたか、とばかりにそっと響から目を逸らすルーファであった。
「奏、アンタもだよ!」
「ちゃんと食べています~。皆さんと食べれば、味は何倍も美味しくなります!!」
 実際奏は片っ端から食べているのだが、いつも腹ペコかつ胃袋がブラックホール故、食べても食べても食べ足りない! 皆で食べることが最高の味付けになっているからなおさら!!
「奏、体重は……?」
 その体形のどこにそれだけの量が……? と奏を凝視しつつ首を傾げるルーファ。
 それに対する奏の返答は。
「体重は気にしない事にして、満足するまで食べますね!!」
 ――ドキッパリ。
「ああ、うん、そうだね……」
 奏の潔さに目を点にするしかできないルーファであった。

 もちろん、調理部隊も焼きながら食べることは忘れない。
「さあ、どんどん食べて力を付けるんだ。皆が元気で笑顔でいる事が、アタシにとって何よりの宝物だ」
 年齢的にもあまり多くは食べられない響は、むしろ周囲の若者に積極的に肉や魚介を勧めていくが、時折赤身の肉やキノコ類に箸を伸ばしていた。
「虫刺されの薬やお腹の薬も持ってきたけど……いらなさそうだね」
 山中ということで虫刺され対策を万全にしていた暁音だが、ほとんど虫がいないことに心中安堵しつつ、ステーキ肉に箸を伸ばしておいしそうに頬張る。
「うん、美味しいね」
「だな」
 肉汁滴る焼き鳥に手を伸ばし、少しずつ口にする美雪。
「馴染みの皆さんと楽しく食事をするのは楽しいものです」
 瞬も帆立や海老などの魚介に箸を伸ばしつつ、笑顔溢れる空間に自ずと笑みを浮かべていた。

 ところでこの養殖ドラゴン肉、誰が挑みます?
「これは……私への挑戦だな!?」
 ならば逃げるわけにはいかない……! と目をキラキラさせつつ受けて立ったのはルーファ。
「はい、焼けたよ」
 暁音が養殖ドラゴン肉を一口大に切り分けて鉄板で焼いたドラゴンサイコロステーキを皿に盛り付け、ルーファの前へ。
 生肉の時はどどめ色だったが、焼くと……いい焼き色はついているがやはりどどめ色のまま?
「い、いただき……マース……」
 どどめ色のサイコロステーキをひとかけら、恐る恐る口に入れたルーファの表情が、最初は微妙なそれだったのが、肉を咀嚼するにつれ明るくなる。
「これめちゃくちゃ美味しい!」
「マジか!?」
 色合いとは裏腹に、噛むとふわっと繊維がほどけ、口の中で蕩けるような旨味を醸し出す逸品。これは依頼で狩りに行こうと言われるのも納得の旨さ……なのか?
 ちなみに残りの肉は全員が恐る恐る口に運びつつ、ルーファと同じような感想を漏らした直後から争奪戦になったことを付け加えておこう。

 その頃美雪は、アンヘルが持ち込んだ豆腐をスライスして軽く水切りしてから焼きつつ、別の食材の使い道に頭を悩ませていた。
「美雪さん、何悩んでいるの」
「いや暁音さん、コレ……どうする?」
 美雪が指をさしたのは、やはりアンヘルが持ちこんだナマコとサボテン。
 さすがの暁音も少し考えるが、アイデアが浮かんだらしくぽんと手を打ち。
「生ナマコなら、まだどうにかなるかも」
「任せていいか? 私はサボテンの使い道を考えてみる」
「うん、任されたよ」
 結局ナマコは暁音が酢の物に仕立て、サボテンは美雪があれこれ調べた末、下処理後繊維に沿って細長く切ったのちに暁音が持ち込んだ肉で巻いて焼きましたとさ。

 こうして焼いた肉や野菜を皆で分け、時には争奪戦を繰り広げ。
 いつしか持ち込んだ食材は、全て皆の胃袋に納まりました。

●楽しい時間はあっという間に過ぎ去って
「あー美味しかった!!」
 お腹いっぱいとその場で満足そうに椅子に座ってくつろぎ始めるルーファ。
「ふう……あちきはアイスでも食べているとするにゃあ~」
 アンヘルはクーラーボックスの中からアイスを取り出して一口……あれ、皆の分は?
「そういえば、焼いたシュークリームの皮でアイス挟んで食べるとうまいらしいにゃ~」
 聞いちゃいねぇ。
「美雪ち、シュークリームの皮はないかにゃ?」
「ないわ! というか自分の分のアイスしかないのか!?」
 さすがに美雪のツッコミが飛ぶが、アンヘルは意にも介さず。
「ウゴゴゴゴ……カオスとはケイオスであり、ハオスであり、ファウダーであり、フントゥンであり……要するにそういう枠だにゃあ~」
 もう何言ってるかわかりません……まあ今回のアンヘルさんはカオス枠ということで。

「まあまあ美雪さん、おまけでこれも焼きましょう」
 美雪をなだめるように瞬が取り出したのは、串に刺したマシュマロ。
「こうして火で軽くあぶって……」
 表面が軽く溶けたあたりで火から外し、美雪に渡す瞬。
 串を受け取った美雪はマシュマロを口の中へ。
「……こうするのも美味しいものだな」
「そうですね。さ、皆さんも」
 次々とマシュマロを火であぶり、皆に渡す瞬の顔は、この空間を満喫するかのように綻んでいた。
 ――もちろん、マシュマロを渡され頬張る皆の顔も。

 やがて楽しい時間も終わりを告げるように、日差しが山に遮られ始める。
「そろそろお開きだな。皆、本当に今日はありがとう」
 常連客を前に美雪が一礼し。
「皆さん、これからもこうして仲良くしましょうね!!」
「そうですね。これからも皆さん、よろしくお願いします」
 笑顔の奏が約束ですよ? と片目を閉じウインクし、瞬は優雅に一礼。
「今日はお誘いありがとう。とても楽しい1日だったよ」
 肉もたくさん食べられてお腹も満足でっす! とガッツポーズのルーファ。
「面白かったにゃ~」
 またカオスに巻き込んでやるにゃ……と内心ほくそ笑むのはアンヘル。
「そうだね、また時間ができたらやりたいかも」
「ああ、また息抜きがてら皆で集まりたいな」
 暁音も響も、次の機会への期待に胸が高鳴る。

 そして。
「また次もあったらよろしくね!」
 ルーファの期待を込めた声に皆が頷きあったところで、パーティーはお開きになった。

 ――喫茶【スノウホワイト】ガーデンパーティー、大成功!!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年10月15日


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト