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目指せSNS映え!フォトジェニックな寿司を作ろう!

#キマイラフューチャー #戦後


●SNS映え!フォトジェニック寿司コンテスト開催!
 シャレオツな寿司が食べたいかー!
 びっくりな組み合わせで激うまシースーを食べたいかー!
 とびきり可愛いお菓子なお寿司が食べたいかー!

 言葉巧みに進行していく面白系MCの語りで会場は大盛り上がり。
 今日はサムライエンパイアの食べ物を元に、魔改造された食べ物の数々が並ぶフードフェス!

 祭り屋台のほかにダンスパフォーマンスや大道芸、ヒーローショーなどが並び子供からお年寄りまで楽しめるイベントとなっており、特に今日いちばんの目玉は『フォトジェニック寿司コンテスト』ワザの腕前は勿論。見た目の豪華さや、パンチの効いた寿司、びっくりなあわせ技で抑えてくるアイデア寿司などなど。挑戦者のミラクルなアイデアで楽しませてくれるこの祭りで毎年大好評のイベントが控えていた。

●グリモアベースにて。
「っていう、とっても楽しいフードフェスが開催されるんだけど、ここにオブリビオンが現れて会場を大混乱させちゃうらしいの!」

 しゅがーの話によると、寿司コンテスト直後にオブリビオンが大量発生。その後『リア充どもは爆発しろ怪人』が現れ辺りのカップルや幸せそうな一般キマイラを次々と襲ってしまうらしい。

「そこでみんなには実際に寿司コンテストに参加してもらって、場を盛り上げた後にオブリビオンを退治して欲しいの!」

 キマイラフューチャーではここ最近大きな事件を猟兵達が収めてくれたこともあり、猟兵達の人気は急上昇。有名動画サイトでは連日猟兵たちの行動を追った動画がランクインしたりする程、彼らは猟兵達を尊敬している。

 そんな君たちがコンテストに参加してくれれば盛り上がることは間違いないだろう。話題性もバッチリ。

「特にね、このお祭りは小さな子供たちが遊びに来るファミリー向けのフェスティバルなんだよ。キマフュでヒーローな猟兵たちがイベントに参加して、その流れで現れるオブリビオン達を倒せばみんなも楽しい気持ちでや応援してくれると思うんだよね!」

 集団で現れるオブリビオンは“トラウマ”を植え付けてくるようなこわーいオブリビオンだから、なるべくヒーローショーみたいに愉快に楽しく倒してもらいたいの。

「おねがい、どうか楽しいフードフェスを守って!」


雨降杞憂
 初めまして、雨降杞憂(あめふりきゆう)と申します。初シナリオ、皆様に楽しんでいただけるよう頑張ります!

●流れ
 1章:面白おかしな寿司を創作して頂きます。キマフュの人々がSNSで話題にしちゃうようなとびきり素敵なアイデアをお待ちしております!沢山遊んでね!
 2章:ファンシーでホラーなお友達と仲良く遊ぼう!(集団戦)
 3章:SNS映えで盛り上がってる会場に『リア充どもは爆発しろ怪人』が現れ大混乱!華麗にご退場頂きましょう!

●記号
 字数が足りない場合はこちらをご利用下さい。
 ◎…アドリブOK。
 ○…絡みOK。
 ▼…ここから背後口調。
 【同行者名】…合わせプレイング用タグ。
 (同行に関しましてはID不要です。)
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第1章 日常 『びっくり!?ピザ寿司コンテスト!』

POW   :    大きな寿司を作る!

SPD   :    色んな種類を作るよ。

WIZ   :    おいしさも大事だけど見栄えもね。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●開幕
 時刻は昼過ぎ、キマイラフューチャーコンテスト会場にて。

「さぁ!お寿司コンテストの時間がやってまいりました!
 みなさま、準備はよろしいでしょうか?今回の参加者はなんと!
 最近巷で大盛り上がり、イェーガーのみなさんだー!!」

 MCの巧みな呼びかけに観客から大きな歓声が上がる。
 紙吹雪は大胆に宙を舞い、キマイラを模したバルーンが揺れた。

 ここ最近キマイラ達が扱う動画サイトやSNSでは猟兵達に関する動画や投稿がバズり、注目を浴びている。そんな猟兵達が集まったお寿司コンテストだ、面白いことに目が無いキマイラ達が集まってこないわけがない。あっという間に会場周辺はキマイラの観客達で埋まり、熱い視線がステージ上に注がれる。

「ルールは単純。これから参加者の皆様にはこちらに並べられている食材の数々を自由に使っていただき、さいきょーでサイコーな個性あふれるお寿司を創作していただきます。審査ポイントは出来栄え、美味しさ、ユニークの三点、更に会場の皆様からの評価“イイね”点で審査していきます。」

 猟兵達の目の前にはキマフュ各地から届いた新鮮な食材、更には一部猟兵の協力により各世界からの取り寄せた数々の食材が並べられている。瞳を輝かせる者、食材を目の前に唸る者。それぞれがそれぞれの趣向を凝らし、個性あふれるお寿司を創作していく。

 ――フォトジェニックなお寿司を賭けた戦いが今、幕を開けた。
リンネ・ロート
(人格・口調:アリス)
お寿司ー!
アリス、お寿司だーい好き!
大好きなものが作れるなんて夢みたい!
見た目も可愛いお寿司作りたーい!

UCでリンネちゃんも呼んじゃうよ!
レインボーなお寿司、一緒に作ろう?
でも、どうやったら作れるのかな?
いいこと思いついた!そこにある大きな入れ物に具を一杯詰め込んで、それからご飯を乗っけるの
それをひっくり返したら出来上がりー!
ケーキみたいで可愛いでしょ?
具はえーっとねー、赤は苺、オレンジはオレンジなの!黄色はレモン、緑はメロンで水色と青色はゼリー、紫は焼き芋をそのままゴロっと入れちゃうの!

(リンネ)
いいのかな、こんなの作っちゃって……
アリスの言うように具を運んだけど……


茜・皐月

フードフェスーーお祭り。
楽しいことが大好きな猟兵が1人。

「ごはん!ごは……、……!おすし、おしゅし!」
『言えてませんわ』

目をきらきらとさせる少女人格。
食べ物とあらばとハイテンションな様子に突っ込みをいれるのはもう1人の自分…娘人格。
楽しいお祭りだと意気揚々参加したのだが。

『……不器用』
「美味しければいいのね!」
『……』

不器用な少女人格、美味しいものをいろいろ!と意気込んで作っても、不格好なお寿司が出来るだけ。
それでもいいのです。お魚あれこれのせてみたり、お惣菜をのせてみたり。少女人格は楽しそうに満面の笑みで、たまに真剣な表情で、見た目はよくあるけど、よくよくみたらおかしなお寿司を作るのです。




 食材を前に、瞳を輝かせているのは茜・皐月(多重人格者のウィザード・f05517)という翡翠色の髪に紅玉のような色を宿した瞳を持つ魔法使いの少女。

「ごはん!ごは……、……!おしゅし!」
『…言えてませんわ』

 皐月の言葉に、もう一人の皐月が指摘する。その言葉に対して「むむむ…」と何度か“おすし”に挑戦したものの、途中で他のものに惹かれて諦めてしまった。

「ん〜、こんなに沢山あるとどれにしようか迷っちゃうのね〜。」

 少女は気が向くまま、美味しそうなものを手当たり次第集めていく。
 その隣で皐月と同じように心を踊らせ、楽しそうに食材選びをしている“少女”がいた。

「わ〜いっ!アリス、お寿司だーいすき!大好きなものを作れるだなんて夢みたい。
 見た目も可愛いおすしを作りたいなー♪」

 彼女の名はリンネ・ロート(RegenbogenfarbeFlügel・f00364)
 現在、表人格として話しているのは彼女の中にいる“アリス”という天真爛漫で愛くるしい少女。

「いいこと思いついた!リンネちゃん、リンネちゃん。
 レインボーなおすし、一緒に作ろうよ!でも、どうやったら作れるのかなあ…?」

 アリスの呼び声に応じ、リンネがオルタナティブ・ダブルを得て“もう一人”としてその場に姿を表す。

「そうですね……どうしましょうか……。色とりどりのお寿司、というのはすこし難しいような……。」
「わ〜!すごーい!あなた達はカラフルなおしゅしをつくるのね!?」

 アリスのアイデアに困っていたリンネの前に現れたのは、すぐ隣で食材を吟味していた少女、茜・皐月。どうやら途中から会話を聞いていたようだ。

「ねぇねぇ、もしよかったら一緒におしゅしつくろーなの!」
「えぇ……構いませんが……。」 「なにそれ楽しそう!アリスもいいよっ!一緒に作ろ作ろ!」

 幼い少女の人格である皐月と天真爛漫な少女である人格のアリスが意気投合するのはあっという間だった。リンネはそんな二人の様子を微笑ましそうに眺めながら、三人揃って食材を選びに向かうのであった。

「あ!これかわいいっ!ねぇねぇ、これ使おうよ!」
「わぁ、おいしそうなの〜!じゃあじゃあ、ボクはこれにするのね♪」
 和気あいあいと楽しそうにありとあらゆる食材を選ぶ二人。

(いいのかな、こんなの作っちゃって……。)
 二人が選んだ食材をテキパキと運ぶリンネ。
 彼女の腕の中にはイチゴやオレンジ、マグロやサーモン、レモンやメロン、さらにはサツマイモなどがたくさん抱え込まれていた。

「できたー!」 「それじゃあ、ひっくり返すのね!」
「「せーの!」」

 ドン。勢いよくお皿の上にひっくり返されたボウルから姿を現したのは、色鮮やかに彩られたちょっとおかしなお寿司。
 花弁のように並べられたサーモンやマグロ、うすーく輪切りにされたのオレンジやレモン、イチゴの断面。さらにはメロンやゴロっと角切りにされたサツマイモが顔を出している。材料は子供が好みそうな彩り豊かな果物やお寿司の定番ネタ。

 材料自体はどれも美味しそうなもので溢れているものの、なぜ酢飯と合わせてしまったのか。さらに見た目は可愛らしいボウルケーキそのものなので、頭が混乱すること間違いなしだろう。純粋な好奇心とは恐ろしいものだ。

 そう、彼女たちのテーマは“レインボーなおすし”。
 ……お寿司なのである。

(ほんとうにこれで……よかったの、かな……。)

 ――仲良く完成を喜んでいる二人の後ろで、密かに不安を抱くリンネの姿がそこにはあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

暮陽・黎明
アドリブ連携大歓迎、WIZ
面白おかしな寿司ってなー?
せっかく参加するならやっぱ頂点目指してーよなー。
世界知識と料理を駆使してあらゆる世界のメイン料理を創意工夫してみるか。
って言っても寿司だからなー、出来ることは各世界のメイン食材をネタにした寿司ってのがオーソドックスになりそうだな。まぁ下手に組み合わせて変なものを作り上げるよりはおいしさもあるだろうからそうしたほうがいいだろうな。
SNS映えを目指すのなら、彩りは大事だろう。寿司下駄に並べるのもありだろうが、普通の皿に円形に置いてみたりして見た目も楽しいものを目指すぜ。
自分で味見してみて美味しいかどうかはしっかり判断しておくぞ。




 一方その頃、同じく“彩り”を重視してお寿司作りに挑む者が一人。

「面白おかしな寿司ってなー。」
 …どうしたものか。と食材の前でしばらく悩んでいるのは暮陽・黎明(瑠璃色に染まる空の果へ・f00383)せっかく参加するのだ、どうせなら頂点を目指したい。そんな思いを胸に秘め、なにかいいアイデアはないかと思考を巡らせた。

「各世界のメイン料理を意識した寿司を作るのが鉄板だなー。」
 各世界の食材たちの組み合わせを、自分の知識を用いて頭の中に思い浮かべる。自分が提供する寿司だ、自分が納得できないものは提供できない。食材の食べ合わせと見栄えを意識して吟味する。

「よし、決めた。」
 彼女の中で何を作るか、まとまったようだ。そうと決まれば話は早い。
 ササっと目についた食材を手に取り調理エリアへ運んでいく。

「ん……。味よし、見栄えよし。これでいくかー。」
 白くて大きなまあるいお皿に沿って飾られるのは世界をテーマにしたお寿司。
 サムライエンパイアの寿司をベースに、ドラゴンのステーキ寿司やプチハンバーガーな寿司、ポテトサラダ寿司や緑鮮やかな葉のものを巻いた寿司、ケチャップやマヨネーズ、チーズ等がかかったお寿司など。それぞれ各世界から調達された食材をうまく使ってテーマに沿った個性あふれるお寿司たちを作り、円に沿って並べていく。

「これで完成だぜ。」
 大きなお皿の上には個性豊かなお寿司たちが集まり、まるでお寿司のテーマパーク。
 思惑どおり見た目的にも味的にも、キマイラ受けが良い出来栄えとなった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リア・ファル

フォトジェニックなお寿司…!
良いね、素敵なお寿司なら、ぜひボクのサイトでも取り扱ってみたい…。

とと、商売っ気はとりあえず置いておいて、
お料理しようか!

旬の食材や材料はUC【我は満たす、ダグザの大釜】でお取り寄せ!
使いたい人がいたら、言ってねー?

ボクが作るのは太巻き…の中の部分をキャラの顔にした、
「キャラデコ太巻き」。
これを更に、もう一工夫!

この巨大な太巻き寿司を何段も重ねて、
錦糸卵などで飾り付ければ…
名付けて、「キャラデコ・ウェディングケーキ風・太巻き」の完成だよ!

…え? 入刀すると、せっかくのキャラデコが崩れるって?
それは…盲点だったかな…!




「フォトジェニックなお寿司…!」
 そう言いながら、他の参加者の個性豊かなお寿司を眺めているのはリア・ファル(三界の魔術師/トライオーシャン・ナビゲーター・f04685)

「このお寿司ならボクのサイトでも取り扱ってみたいな…。」
 おっと、商売っ気は置いといてお料理しないとね。と、気を取り直して自分の食材を選びに向かうリア。食材選びですら他の参加者とは違う真剣な眼差しで、一通り吟味していく。

 なぜ、彼女はここまで他参加者の寿司や取り寄せられた食材に対して情熱的に取り組んでいるのか。それは彼女が今回、食材の取り寄せに協力してくれた一部猟兵Dag's@Cauldron(ダクザ・コルドロン)の管理人に他ならないからである。
 自分が持つ情報の限りを尽くして各世界から取り寄せた食材、そのどれもが彼女が誇る旬で美味しい一品食材ばかり。だからこそ、自分が取り寄せたものに間違いがないか、こうして実際に参加して確かめているのだ。

「ふむ、それじゃあ今日はこの食材を使おうかな。」
 食材を一通りチェックしたあとに彼女が選んだのは彩り豊かな桜でんぶやきゅうり、たまごやかまぼこ、ハムなどなど。子供が喜びそうな食材を一通り取り入れる。
 そう、彼女はSNS映えなら外せないキャラデコ太巻き寿司を作ろうとしていた。
 それもただの太巻きではない、とても巨大な極太巻き寿司を重ねた“キャラデコ・ウェディング風・太巻き”を作ろうとしていたのだ。

とんとんとん、とんとんとん。

「いやぁ、キャラデコ寿司って意外と手間がかかるんだね」
 どんなデザインにしようか、なんて試行錯誤しながらキャラデコに使用する卵を薄く細く切って錦糸卵にしたり、キャラクターの見た目をイメージしてハムを添えたり、桜でんぶで色をつけたり。それはもう楽しそうな笑顔を浮かべて、リアは太巻きを巻き巻きしていた。

「できた…!うん、いい感じなんじゃないかな。」
 米粒を頬にくっつけながら、達成感に溢れた表情を浮かべるリア。
 今ここで、巨大な太巻きを重ねた…まるでウェディングケーキのような太巻きタワーが誕生したのである。

「…あれ?これ、入刀するとせっかく作ったキャラの顔が崩れるんじゃないかって?
 あはは。それは…盲点だったかな……!」

 側面から見るとただ真っ黒なウェディングケーキ。
 切り分ければどんなデザインかわからなくなってしまうウェディングケーキ。
 それもまぁ、仕方ないか。と彼女はほんのちょっぴり苦い笑みを浮かべるのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

藤原・祐菜
【WIZ】
SUSHI食いねえってやっちゃな!江戸前SUSHIの真髄みせたるわ!!

初手、まずはサーモンを用意します。
サーモンをサムライブレイドで綺麗に三枚おろしにします。下ごしらえは終了です。

あとはシャリ握ってサーモン切って乗せるだけー!!とっても上手にできましたー!!(普通のサーモン寿司完成)
でもインスタ映えさせなあかんから炙りチーズサーモン握りとか作ってみるで。サーモンとチーズをシャリに載せて焦げ目つくまでバーナーで炙る!
へい、お待ちどう!!どや!?回るおSUSHIで見よう見まねで得たテクニックや。あとはいくら軍艦作ってサーモンセット完成!!
あと実家直伝の稲荷寿司つくっとこ。商売繁盛やな!




「寿司くいねえってやっちゃな!江戸前SUSHIの真髄みせたるわ!!」
 可愛らしいセーラー服に身を包みながらハチマキをつけて仁王立ちしている狐耳の娘は藤原・祐菜(黒狐修業中・f18628)その姿はまさにITAMAE。最高にクールだぜ!

 初手、まずは立派に肥えたサーモンを一本、用意します。
 サムライブレイドでサーモンを空中で綺麗に三枚おろしにします。

「下ごしらえはこれで完了や!!」
 ててーん!と、効果音が鳴らんばかりのドヤ顔フェイスでサムライブレイド捌きを決めた祐菜。
 キマイラの観客からは巻き起こる歓声のムーブ。そう、こういうのを待っていたのだ、こういうのを!と言わんばかりに審査員までもがその華麗な手さばきに興奮している。もしや、本場の板前の娘か…?と一部がざわついたが、彼女は神主の娘、これでも日々鍛錬を重ねる立派な巫女娘なのである。サムライエンパイア仕込みの刀捌きが魚捌きにも活かされていた。

「さぁ、あとはシャリを握ってサーモンを切って載せるだけ〜!!」
 ふっふっふ、さすが私。とっても上手にできました〜!とドヤ顔で皿の前に並べていく祐菜。SNS映えするお寿司が集まるこのイベントで、あえて王道に職人技で攻めた祐菜の狙いはキマイラ達の反応を見るに、大成功だったといえよう。彼女のお寿司は寿司だけではない、彼女の手捌きこそが最高のパフォーマンス。これもまたSNS映えする一つの要素なのである。

「…うーん。でもちょっと物足りんな。SNS映えせなあかんのやろ?」
 一通りキリがついた後で、やっぱりちょっと手を加えておこうかな。と年相応に可愛らしい反応を見せた祐菜が取り出したのはチーズとバーナー。

 こ、この娘…!さらにサーモンを美味しくこんがり炙ってチーズましましにするつもりだ!!と審査員が思わず口にしてしまうほどにこの組み合わせは魅力的でしかないのだ。うーん、想像するだけでよだれが垂れる。今、ここにいる全キマイラが彼女の手元を集中して見つめていた。

「…な、なんなん?ちょっと照れるわぁ。さすがウチやね。」
 なんてまんざらでもなさそうに照れ笑いを浮かべながら早速バーナーでサーモンを炙っていく。その次はチーズの乗せて炙ってみたり、軍艦巻きにしてサーモンセットにしてみたり。子供も大人も心くすぐられるこの既視感はそう、回転寿司。キマイラでも一時期ブームだった回転寿司で流れてくる、誰もが手に取りやすいレパートリー。

「へい、お待ちどう!!どや!?回るおSUSHIで見よう見まねで得たテクニックやで。」
 さらに商売繁盛のうちの稲荷も添えて完璧やな。と慣れた手つきでいなり寿司を作り添えればITAMAE祐菜のパフォーマンスが今ここで究極となって完成したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィオリナ・ソルレスティア
◎【渋楽器隊】【WIZ】
「そうね。なんだか楽しそうだから私達もやってみましょう」
[料理][アート]技能を駆使してSNS映えの寿司を作るわ。
■行動
「お寿司には可愛らしさが必要よね」
ネコ型で繰り抜いた鮪や鮭を酢飯にのせて
海苔で目や髭をつけて「かわいいにゃんこ」寿司にする
少し大きめの更に数貫のせて、蟹の身を添えてイクラをキャビアのようにかけ
横にわさびやガリを花に見た立てて飾りつけ。
そしてヌーベルキュイジーヌ(フレンチ)の要領でソース風にした醤油を
アートのように描いて完成
「ふふ、かわいいお寿司の完成ね」
隣のフォルセティの「軍艦巻き」に驚きつつコメントする
「フォルセティ、それどうやって食べるのよ」


フォルセティ・ソルレスティア
◎【渋楽器隊】【POW】
「わわ、色んなお寿司があるね」
なんだか楽しそうだよね。フィオ姉ちゃんと一緒にお寿司つくりに挑戦だ!
【行動】
ボクは大きな『軍艦巻き』作るよ!
やっぱり軍艦なんだから、それっぽくないとね。
酢飯を固めて猫位の大きさの軍艦の形を作ったら全形サイズの海苔を複数枚貼り付けるよ
甲板に雲丹を敷き詰め、艦橋はマグロやサーモンの握り寿司を重ねて作るんだ。
「46センチ砲発射!」
蟹の足で主砲塔作ってイクラや数の子の砲丸をつけてみたよ。
海老を艦載機に見立てて甲板に並べておくよ。はい、完成!
「ボクの軍艦巻きだよ」
フィオ姉ちゃんのは、なんだかフレンチみたいだね
「わー、フィオ姉ちゃんのにゃんこ可愛い」




「わわ、いろんなお寿司があるね。」
「そうね。なんだか楽しそうだから私たちもやってみましょう。」

 と、他参加者たちの寿司を見て話しているのはフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)とフィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)
 思わずソルレスティア姉妹と紹介してしまいたくなる面々だが、一応ソルレスティア姉弟である。外ハネのついた緑色のショートボブを元気に揺らしているのが弟のフォルセティ、美しく伸びた赤い髪を優雅になびかせているのが姉のフィオリナ。
 とても仲の良い姉弟で、今回二人揃っての参加となる。

「んー、僕はやっぱりカッコいい大きな軍艦巻きが作りたいなー。フィオ姉はどうする?」
「…そうね。やっぱりお寿司には可愛らしさが大切だと思うわ。」
「それじゃー、お互い別々のお寿司作ろうよ!」
「ええ、じゃあそうしましょう。またあとでね、フォルセティ。」

 心なしか少しだけしょんぼりとした表情を浮かべるフィオリナだが、それはそれとしてさっそく食材選びに取り組む二人。弟のフォルセティはとにかく大きくて立派な軍艦巻き、“軍艦”にふさわしいお寿司を作ろうと大きな食材を探す。フィオリナはとにかく可愛らしいお寿司を作ろうと、食材たちの前で試行錯誤していた。

「46センチ砲発射!!」
 どーーーん!!と楽しそうに蟹の脚を主砲塔に見立てて盛り付けるフォルセティ、彼が作っているのは猫一匹分くらいの大きな軍艦巻き。切っては貼ったり組み立てては飾り付け、寿司というよりも模型やおもちゃという方がしっくりくる制作過程だ。

 仕上げに軍艦の甲板に艦載機である海老を並べて配置して、完成。

「ふふん、これがボクの軍艦巻きだよ。」
 どーん!とお皿に盛り付けたのは様々な海鮮たちが軍艦に見立てられた軍艦巻き、いや軍艦そのもの巻きに飾られてとても男の子のロマンを擽られる楽しそうな仕上がりとなった。…中の酢飯はギッチギチで大変になっているだろうが。

 一方その頃。

「そうだわ、これにしましょう。 ふふ、かわいいこと間違いなしね。」
 フィオリナは食材の中に混ざっていた動物の型抜きを見つけてさっそく調理に取り掛かる。ねこの型でくり抜いたマグロやシャケを酢飯にのせて大きなお皿に並べたあと、その上からぷっくりと艶やかに育ったいくらをキャビアのように贅沢にかけ、蟹の身を添えてお皿を彩るようにガリやわさびを花のように飾り立てる。最後にフレンチ(ヌーベルキュイジーヌ)の要領でソース風に仕立てた醤油を垂らせば、可愛らしいにゃんこのSNS映えフレンチ風お寿司が完成。なんとも上品でお嬢様らしい彼女に相応しい出来栄えとなった。

「ふふ、可愛らしいお寿司の完成ね。」
「わー!フィオ姉ちゃんのにゃんこかわいい!」
 あら、フォルセティありがとう。と自慢の弟に褒められとても嬉しそうな表情を見せるフィオリナ。彼がどんなお寿司を作ったのか、気になってそちらに目をやるとそこには猫一匹分くらい大きく作られた“軍艦”巻きが目に映る。

「…フォルセティ、それどうやって食べるのよ。」
 半ば呆れたような、驚いたような声で巨大な軍艦巻きを眺めるフィオリナの姿がそこにはあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

パーム・アンテルシオ
フォトジェニック…また難しい言葉が出てきたね。
綺麗だったり、可愛かったりするお寿司を作ればいい…ってことなのかな。
お寿司なんて、作るのは初めてだけど。大丈夫かな…?

●WIZ
それじゃあ…これ。お寿司タワー、っていうのを作ってみようかな。
カップの中に…イクラ、ごはん、マグロ、ごはん、シャケ、ごはん…って交互に詰め込んで。
最後にお皿の上にひっくり返して…カップを外せば、タワーの出来上がり。
あとは、秘密兵器。旅館でもらってきた、桜の塩漬けを乗せたりして…
完成。どうかな?ふふふ。

見た目はもちろん重要だけど、食べ物なんだから。美味しく食べられる事も、大事だよね。
食べ物を粗末にしたら、怒られちゃうから、ね。




「お寿司なんて、作るの初めてだけど大丈夫かな…?」
 それに、フォトジェニックだなんてちょっと難しいね。と食材の前でうーんうーんと悩むのは、大きな尻尾を携えた桃色狐の少女パーム・アンテルシオ(写し世・f06758)

「それじゃあ、これ。お寿司タワーっていうのをつくってみようかな。」
 パームはフォトジェニックなお寿司を端末を検索して気になるお寿司を見つけたようだ。“お寿司タワー”それはコップの中に酢飯とネタを交互に重ねてひっくり返すと完成する可愛らしいお寿司。小さな子供でも気軽に作れて失敗することもなく、場所も選ばないのでファミリー向けのSNS映えお寿司といえるだろう。これは審査員からの評価も高そうだ。

 パームは早速サーモンやタマゴをちいさな四角になるよう細かく刻み、上からまぶす錦糸卵やきゅうりをトントントンとテンポよく作っていく。はじめてのお寿司にしてはなかなかに手際がよく、関心してしまうほどだ。

「よーし、これをこうして…と。」
 あらかじめ、ひっくり返した時にタワーが崩れないようぎゅっぎゅと酢飯とネタを交互に引き詰めていく。そして、ドン!とお皿の上にコップをひっくり返せば彩り華やかなお寿司タワーのできあがり。

「ん、いいかんじなんじゃないかな。」
 ふふ、と嬉しそうに上機嫌な笑みを浮かべながら仕上げにいくらや錦糸卵、千切りきゅうりを添えていく。

「最後にこれを添えれば…完成。」
 どうかな?ふふふ。と自信ありげに添えたのはパームの最終兵器、旅館でもらった桜の塩漬け。豪華に彩られたお寿司タワーのてっぺんに桜の塩漬けをちょこんと乗せればひな祭りを連想させる可愛く賑やかなお寿司タワーが完成した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナターシャ・フォーサイス
WIZ◎○
お寿司、ですか?
あまり食したことはないですが、やってみましょう。
これも皆様を導くうえで必要なこと、信仰を知って頂くのです。
生けるものに楽園への道行きを示し、祈って頂くのです。

天使たちと共に作りましょう。
…私一人の想像力は一人分でしょう。
ですが、天使達の想像力も合わせれば数多のものを生めるはず。
それを基に現出させるのです。
天使達を。楽園を。
形だけでなく、味も、栄養も、全てにおいての楽園を。
味や見栄えだけでなく、栄養も忘れてはなりません。

壮大と笑う者もあるでしょう。
しかし我々には天使たちがいます。
一人では成し得ずとも、力を束ねれば成せるのです。
ですからどうか、皆様の許へも信仰の加護を。




「お寿司、ですか?」
 あまり聞きなれない単語にふむ…。と思考する聖職者のような女性はナターシャ・フォーサイス(楽園への導き手・f03983)

「あまり食したことはないですが、やってみましょう。」
 これも皆様を導くうえで必要なこと。信仰を知っていただくのです。
 生けるものに楽園への道行きを示し、祈っていただくのです。

 彼女はお導きに感謝しないといけませんね。と己の信じる神に祈りを捧げ食材の前へ足を運ぶ。そして、思考。

「…私一人の想像力は一人分の想像力でしょう。
 ですが、御使たちの想像力も合わせれば数多のものを生み出せるはず。
 さぁ、あの者へも導きを。罪を祓い、我らが同胞に道導を与えるのです。」

 ステージの前で彼女が詠唱すると頭上の雲間から溢れんばかりに光が差し、雲の切れ間からは数多の天使たち、神の御使がナターシャの前へ舞い降りる。

「形だけではなく、味も、栄養も、全てにおいての楽園を。
 味や見栄えだけではなく栄養も考慮して、はじめてフォトジェニックな楽園(お寿司)へ召し上がることが叶うのです。」

 天使達、今この場に至高の楽園を築きあげるのですよ。と食材の前で祈りを捧げたナターシャは天使達に食材を吟味させ、この場で作れる至高の楽園を模索する。

 彼女が祈りを捧げる度に天使達は数を増し、ある者は魚を華麗に捌き、ある者は命を吹き込むように切り身を使って、色とりどりの花園を作り上げていく。そうしていくうちに彼女の前に現れたのは、威厳のある楽園へ通ずる大きな大きなヘブンスゲート。門を囲う花は誇らしげに咲き誇り、楽園を讃える天使は高らかに歌い、ゲートの誕生を祝福するように天からは光が降り注がれる。

 最後にナターシャが自身の手で作り上げたお寿司をゲートに飾り、いくらや錦糸卵を散りばめれば味よし、栄養よし、見栄えよし。の不思議なお寿司の楽園への扉がいま、開かれた。

 ゲート部分そのものは天使達が作り上げた白い彫刻の飾り皿。その周りを彩る花はマグロやサーモンの切り身で作られた造花、栄養に考慮してサラダも共に添えてある。
 大本命の部分は海鮮丼のようにありとあらゆる海鮮で豊かさを表現し、最後にいくらや錦糸卵や桜でんぶなどの彩りを散りばめて豪華にすることで数多の天使たちとナターシャの想像力が一つの形になった。

 完成した“楽園”にさらなる祈りを捧げて彼女は謳う。

「…ああ、これこそが我らの楽園、神のお導きですね。
            どうか皆様の許へも信仰の加護を。」

大成功 🔵​🔵​🔵​

モース・レフレクソン
【目的】
沢山お肉が乗ったお寿司を作る

【行動】
寿司か……いや、こういう任務は普段受けないんだが、相棒に「料理みたいな繊細なことは出来ない」と言われたから腹が立ったので参加しよう…

今回用意するのは霜降り肉の寿司だ…皆肉好きだろ?
あと普通に作るのは面白くないだろう…今回は目でも楽しんでもらう。

UC【蒼炎放射】で豪快に炎を巻き上げて肉を焼く。青い炎の演出はそれなりに盛り上がるだろう。
その後炎の中肉をスライスしていき、予め用意しておいて酢飯を握って並べて出す…!
塩でもワサビでも醤油でも好きな食べ方で食べてくれ…




「なんだあれは……。本当に寿司なのか…?」
 先ほどまではなかったはずの豪華な彫刻が隣に現れて困惑しているサイボーグの青年はモース・レフレクソン(サイボーグの戦場傭兵・f06734)

「…ふっ、だが甘いな。SNS映えするものというのは、栄養のバランスがいいものでも見た目がよければ良いというものではない。」

 彼が求めるフォトジェニックとは…そう、すなわち“肉”である!!

「肉…。肉はいいぞ…。身体の基礎を支えてくれる。燻製にすれば保存もきくし、酒のつまみにもなる。そしてすぐにまた食べたくなるんだ、無性にな。」
 ふっ、とキメ顔でそう言い捨てたモースが向かったのはA&Wでとれた食材エリア。彼は新鮮な霜降り肉や、ローストビーフにうってつけな脂身少ない赤身牛肉をチョイスした。

「まぁ、普段ならこういう任務は受けないのだがな……。」
 普段は戦闘任務ばかり受ける彼がなぜ今回この任務を受けたのか。
 それはちょうど三日前に遡る…。
「モースは雑だから…料理とか、できなさそう。」
 ふっ、と鼻で笑う相棒。そんなことはないぞ、と答えるモース。
 なら試しに料理してみて、という相棒の要望にお答えしてわざわざこのお寿司コンテストの任務を引き受けたのだ。

「さて、何から握ろうか…。」
 まずは下ごしらえが必要な肉から調理していこう。脂身が少なくさっぱりとしている牛肉を使用してローストビーフを作っていく。ローストビーフ用の肉には塩胡椒と香り付けローズマリーをよーく馴染ませた後、香ばしいバターが十分に溶けたフライパンで丁寧に火を通していく。その上からアルミホイルを被せて数分。その後、火が通った肉を取り出し熱が逃げないようアルミホイルで包んで肉を休ませる。先ほど使ったフライパンにすりおろした玉ねぎとにんにくをたっぷりと投入し、程よく色がついたら赤ワインを投入してさらに煮込む。

 肉を休ませている間に炙り用の霜降り肉をうすーく豪快に捌いていく。なかなかアグレッシブな捌き方だが、普段から戦闘でナイフには慣れ親しんでいるため想像していたよりかは手際よく肉を薄くスライスしていたように思える。傭兵らしい見た目も相まってサバイバルな男らしいクッキング番組をみているようだ…。特に先ほどのローストビーフの下ごしらえなんかは肉の上から豪快に塩胡椒を振りまいていて、なぜかサングラスをつけているような幻覚まで見えるほどのキメっぷりだった。様になっていたといえよう。

 そんなこんなで肉も一通り捌き終え、シャリも用意できた頃にはローストビーフの肉も程よい頃合いで、さっそくアルミホイルを開封すれば味がたっぷり染み込んだローストビーフの出来上がり。こちらはほどほどの肉厚が残る様にスライスして握っておく。

「普通に作るのはあまり面白くないな…。
 せっかくだ、今から観客に視覚的にも楽しんでもらおうか。」
 炙り寿司用に握った霜降り肉には彼のユーベルコード【蒼炎放射】で豪快に炙っていく。彼の腕から噴射される蒼炎の猛火は宙で大きな渦を巻いて、オーバーなパフォーマンスに観客からも歓声が聞こえてくる。その豪快な見栄えとは裏腹に、炙り寿司には程よい火加減になるよう炎の調節も行なっていた。青い炎はあまり温度が高くないのだ。

 青い炎に焦がされて、肉寿司からはじゅわっと油が溢れ出し、表面には程よく食欲のそそられる焼き目がついた。ローストビーフ寿司には先ほど作った甘辛い赤ワインのソースを上から丁寧にかけ、仕上げにそれぞれネギや生姜、ガリを乗せればワイルドな肉寿司の完成。

「…さぁ、これが俺のフォトジェニック肉寿司だ。たんと味わってくれ。」
 爽やかなすまし顔で審査員に肉寿司を差し出せば、審査員達は待ってました!!とオーバーなリアクションを見せて勢いよくかぶりついたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

モン・サンシン
SPD

うみゃー、まずは解体ショーで寿司ネタ用意するよー!
その後はヨガパワーで作った分身と協力してシャリに乗っけるよー!

いろんな種類作りつつ分身と協力プレイもアピールしちゃうもんねー


ペーナァ・キャットハウス
pow
お寿司! ってなんとなくは知ってるんやけど…
うちUDC生まれやけどチベットの大草原が出身やからあんまり詳しくないねん

とりあえずでもあれやん、お米になんか乗っけたら完成らしいし
なんか見よう見まねやけどなんとかなりそうな気がする!
なんてったって、うち“ゆうしゃ"やからね!

え?なんかおさしみ?とかいうのん全然美味しそうちゃうやんー

▼その後子どもが好きそうなクッソ甘そうなお菓子系をメインにデコレート
大好物のお煎餅は勿論外せません

手伝えそうな参加者がいれば手を貸して、お礼にお互いのお寿司を交換して食べてみます

「どうどう?うちの作った“おすし" 美味しいやろか!?」







 一方その頃、せわしなく魚を捌くサーバルキャットのキマイラが一人。

「うみゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃ〜!!」
 彼女の名はモン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)自分が大好きなお魚の魅力を観客に伝えるため、大きなマグロをその場で捌いて見せる“解体ショー”を試みていた。
 はじめのうちは会場に用意されている大きな包丁で捌いていたのだが、次第に面倒臭くなって最終的には持ち前の爪を活かしてしゅばっと豪快に、かつ高速に魚たちをばったばったと捌いていった。

「うみゃ!これで解体はしゅーりょー!」
 綺麗に捌かれ調理台に並ぶマグロ切り身。観客からはおぉ〜!という声が上がる。

「ここからは分身たちにも手伝ってもらうみゃ〜!」
 ヨガヨガヨガヨガ…と神経を集中させて、ヨガのポーズをとるとあら不思議、モンの周りに小さなサーバルキャットのキマイラたちが姿を現す。これが彼女の言う分身というものだろう。

「さ、ここからはみんなでお寿司にぎにぎタイムなのみゃ〜!」
 うみゃ〜!という声を合図に小さなサーバルキャットのキマイラたちはそれぞれ自分たちの持ち場につくとマグロの赤身をお寿司用に切り、酢飯を作ってシャリを握る。テキパキと役割分担したおかげもあり、あっという間にマグロのお寿司が完成した。

「え?これがおさしみ?お寿司っていうのん、全然美味しそうちゃうやん〜」
 ひょこっ、と物陰から顔を出した彼女はペーナァ・キャットハウス(お外でゴロゴロ・f05485)彼女の服装を見るにあまり海鮮とは関係ない地域の出身であることが伺える。だからこそ、彼女の瞳にはあまり美味しそうに映らなかったのだろう。ひょこっと顔を出した友人の登場にモンは嬉しそうに声をかける。

「うみゃっ?ペーナァ!ペーナァもここにきてたんだね!」
 モンがペーナァに声をかけると、他のちびモンちゃんたちも揃ってみゃ〜!と挨拶する。

「なぁなぁモンちゃん。せっかくだし一緒におすし作りやらへん?」
「うみゃ? 一緒に作るのー?」
「そうそう。一人で作るより二人で作った方が楽しいやん。」
「確かに!それじゃあ一緒におすし作りしよー!」

 わーい!と嬉しそうにペーナァのそばにやってくるモン。そんなモンの隣で会場の食材を一通り眺めるペーナァ。

「とりあえずあれやん?おすしってお米に好きなもの乗せれば完成なんやろ?」
 それじゃあこれにしよ!と彼女が手にしたのはチョコがかかったプリッツやマシュマロ。板チョコはもちろんクッキーや彼女の大好物であるおせんべい。ありとあらゆるお菓子を手に取り調理台に運んでいく。

「なぁなぁ、モンちゃん。これってどう握ればいいん?こう?」
 ペーナァは慣れない手つきでシャリを握ろうとわちわち奮闘中。それを隣でモンがシャリの握り方を教えてあげながら二人仲良くあまーいお寿司を作っていく。

「「でーきたー!」」
 どうどう?結構良さげに作れたんちゃう?モンちゃんが教えてくれたおかげやな〜。と初めて作ったあまーいお菓子のお寿司を並べて、嬉しそうにはにかむペーナァ。モン達も一緒に喜んでぴょんぴょん小躍りしている。

「特にこのお煎餅寿司が一番の出来なんやけど……モンちゃん、食べてくれる?」
 うみゃ、いいの?とお目ぱちくりしたサーバルキャットの少女は嬉しそうにペーナァお手製お煎餅寿司を口に運ぶ。一口食べるとサクサクと楽しい食感が口の中に広がりお煎餅に味ついた醤油の味がシャリによく合い、食感も味もなかなか良い出来な気がする。

「みゃ〜!すっごく美味しいよ、ペーナァ!」
 お煎餅寿司に感動したモンはキラキラと瞳を輝かせ大きな耳をぴこぴこと動かす。とてもわかりやすい可愛い反応を前に、ペーナァはすごく嬉しそうな顔を見せた。

「そうだ、せっかくだからモンちゃんが作ったマグロのお寿司、私にも食べさせてー!」
 最初見たときはあまり美味しそうに見えなかった魚のお寿司。でも、いまならこのマグロも美味しく食べれるような気がする。ちびモンちゃんがペーナァの前にマグロのお寿司を一貫差し出せば、ぐっと覚悟を決めて一口。

「……!結構いけるやんこれ〜!美味し〜!」
 ぱくっと口に運べば思っていたより青臭いクセも少なく、するっと食べれたマグロのお寿司。今さっき解体して捌いたばかりの刺身だからだろうか。見た目で判断してごめんね、お寿司…。と心の中でこっそり謝る。

「それはよかったー!それじゃ、これで完成ー?」
「うん、これで完成やね。さっそく審査員に見せにいこ!」
 自分たちが作った自慢のお寿司をお皿に並べて、意気揚々と審査員に差し出すふたり。
 最後の最後までとても仲の良い二人の行動にお寿司コンテストの会場全体がほんわか和んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
◎○
UC発動
【パフォーマンス】

パントマイマーのように
終始無言


はじめは小さな物から手巻き寿司
手際よく巻いて行こうか
赤身の魚を使って花に見立てる
沢山の花を作ろう

中身を変えて色を変えたものを
多数用意する
……さて、何を描こうか
夏だしね、お祭り会場にしようか

立ち並ぶ屋台から漏れる光
太鼓の音
戯れる人々
夜空に咲く大きな大きな花火

さっき作った手巻き寿司と
ちらし寿司を合わせて
思い切りスケール大きく描く
どこかの誰かの夏祭り

何も言わない語らない
ただ黙って、魅せる
何か訊かれたら
ニッコリ笑って、自分の唇に人差し指
お静かにのポーズ

今日お出での何れも様
たーんと召し上がれ




 個性豊かな参加者たちの中でも風変わりなパフォーマンスを見せる者が一人。
 深く帽子を被り、ニコリと笑みを浮かべているのは鈴木・志乃(ブラック・f12101)
 ただ一言も言葉を発することはなく、性別不詳な服装で素性が一切見えない。
 だからこそ、キマイラたちは彼女の動作に注目した。

 彼女のパフォーマンスは“パントマイム”たくさんの音で溢れかえったキマイラフューチャーだからこそ、彼女の見世物は真価を発揮する。
 まずは手始めに彼女が選んだのは真四角の海苔とマグロの赤身。
 レタスやタマゴを添えて作り上げるは手巻き寿司のブーケ。
 マグロのほかにサーモンやかんぴょう、ヒラメや金目鯛など様々な刺身を使用して色とりどりに刺身の花を生み出していく。あっという間に彼女の周りは賑やかな花畑のように彩られた。

 彼女のパフォーマンスが新鮮だったのか、小さなキマイラが、
 「おにぃちゃん、それはなーに?」と指をさして無邪気に問いかける。
 志乃はそれに対し、くすっと笑みを浮かべて口元に人差し指を添えて
 (それはこれからのお楽しみです☆)
 と言わんばかりに“お静かに”のジェスチャーをしてみせた。

 (……さて、何を描こうか。
  夏だしね、せっかくなら賑わっている場面がいい。
  そうだ、お祭り会場にでもしてみせようか。)

 彼女が思い描き造り出すのは夜空に咲く大きな大きな大輪の花、戯れる人々。立ち並ぶ屋台から溢れる光と賑やかな祭囃子、そのどれもがサムライエンパイアの夏を代表する風物詩。今、志乃の中には確かに夏の夜の祭りが在り、それを自分身体から指の先の先まで全てを使って表現しようとしていた。

 その手さばきは豪快なようで緻密な繊細さで極められた一つの動作。
 言葉で表さない代わりに視覚で全てを伝えて魅せる、なぜなら私は表現者だから。
 驚異の集中力で作り上げられたのは大きなちらし寿司。
 ちらし寿司の中には花火のように添えられた刺身や行き交う人々の群のように引き詰められた沢山の具材たち。

 それだけでも十二分に豪華で夏祭りらしいのだが、更にそこから先ほど作り上げた手巻き寿司の花々をこれでもかというほどに添えて造り上げられたのはどこか誰かの夏の思い出。

 さあ、本日おいでのいずれも様!たーんと召し上がれ!!

 最後はそう言わんばかりに観客に対して大きく腕を広げ、そして深くかぶっていた帽子を手に取り大袈裟に会釈。お客さんに見えるよう立てかけられた大きなちらし寿司がステージの上でたくさんの注目を浴びる。

 彼女のパフォーマンスが一通り終わり、そっと顔をあげると視界を埋め尽くしたのは湧き上がる歓声とたくさんの拍手をおくる笑顔な観客達の姿だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヘスティア・イクテュス

お寿司ね
そういえばサムライエンパイアでは食べたことあったけど
現代のお寿司ってあまりね

アベル、現代のお寿司ってどんな感じか情報お願いするわ



ふむ、カルフォルニア巻き、寿司ブリトー、ハンバーグ、ローストビーフ
なんていうか随分変わってるのね。
あっ、これとか面白いんじゃないかしら?

ということで作るのは寿司タコス
海苔の天ぷらにお寿司の具材を挟んだもの!
らしいわ

具材は調べたらお肉系多いしそれでいきましょう
夏にピッタリピリ辛ソースでご飯に合う感じで

ということで召し上がれ




「アベル、現代のお寿司ってどんな感じか情報お願いするわ。」
 “かしこまりました、ヘスティア様”
 時を同じくして、食材選びの前に自身のサポートAIと共に情報収集をする少女が一人。
 彼女の名はヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)アベルというのは彼女のサポートAI ティンク・アベル という端末。主に彼女の戦闘面や日常生活全般をサポートしてくれる専属執事のような相棒だ。

 “お寿司、で検索した結果 約 270,000,000 件 ヒット致しました”
「フォトジェニック お寿司 で更に絞ってちょうだい。」
 “かしこまりました”

 そんなやりとりを続けること数分。

「カルフォルニアロール、寿司ブリトー…。ハンバークやローストビーフまで?
 …なんていうか、変わってるのね。現代のお寿司って。」
 サムライエンパイアのお寿司のことは知っていたヘスティア。
 だからこそ、現代の今までのお寿司とは違う様々なアイデアに驚きを覚えながら
 なかなか面白いものね、なんて心のどこかで楽しんでいたりした。

 「あっ、これとか面白いんじゃないかしら?」
 黙々と端末を眺めていたヘスティアはとあるお寿司に興味を惹かれ、これにしましょうか。と検索していた端末を閉じると早速食材エリアへ足を運び、レシピ通りにアボカド、マグロ、サラダ菜、海苔を手に取り調理台へ向かう。

 この寿司の作り方は簡単だ。
 まずは海苔に天ぷら粉をまぶしてかるーく揚げる。
 揚げた後の海苔にサラダ菜を敷いて、シャリを乗せる。
 そこに食べやすく切ったマグロやアボカド、豆苗等をごろっと乗せれば後は挟むだけ。
 あっという間に手軽な“寿司タコス”の完成。

「マグロだけだとちょっと寂しいわね。ほかの食材でも試してみましょうか。」
 そう言って彼女は食材エリアからサーモンやいくら、タマゴ、タコなど様々な海鮮を持ち込み、先ほどと同じ要領で次々と作っていく。

「このくらいでいいかしら、完成ね。」
 大きなお皿に沿ってまあるく並べられた寿司タコスはどれも食欲をそそる彩りで。
 手に持って食べてもシャリが手につく心配もなければこぼすリスクも小さい。
 しかも結構簡単にパパっとつくれてしまうので、食べ歩きが大好きなキマイラにとって“寿司タコスの屋台”は大ウケすること間違いなしだろう。

 このコンテストではかなりの高評価を受けたであろう寿司タコス、ヘスティアも心なしかとても嬉しそうな表情をしていた。

 余談だが、後日キマイラフューチャーにはこっそりと寿司タコス屋のブームが来たとか来ていないとか……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

チェリカ・ロンド
◎〇
私の個性を活かしたお寿司……。

それならやっぱり、故郷のダークセイヴァー感溢れるお寿司よね!
ここに私の町から持ってきた食材があるわ!見なさい!

日光不足でいまいち元気のない葉野菜!
栄養価の低い土壌で取れた大きさも形も微妙なお芋!
なんかそこら辺を徘徊していた魔獣のお肉!
あ、もちろん魚もあるわよ!日持ちするように干してあるけど。

……酢飯は誰かからもらいましょ。それっぽく握って盛りつければ、味はともかく写真映えはするでしょ!
さぁ作るわよ!(料理スキル無)

完成よ!どう!?
えっ……イマイチ……?
むぅ、こうなったら、UDCアースで習った写真映えテクを使うわよ!

白飛び盛り盛りフラァーッシュ!(UC発動)


ゲンジロウ・ヨハンソン



面白寿司か、そういや寿司って握ったことあんまねーんだよな。
さてどうしたもんか…お、そういやええもんあったな。
持ち込むかのぅ。

●お寿司
持ち込んだのはお弁当用の小さなおにぎり作る、三角形の型じゃな。
それに酢飯と、寿司ネタを入れて…ほれ、『三角形の押し寿司』じゃ。
食べやすいように、周りに海苔やとろろ昆布巻いとこかね。
そいつを皿に円を描くように並べて…ほれ完成、ピザ寿司じゃぞ。

●寿司ネタ
マグロに、サーモン、サバに海老。
ホタテのスライス乗せには、チーズを乗せて炙っておるぞ。
この5品を1皿に中央にスペースができるよう円状に飾って、
中央にはガリと大根を花型に飾り切りして飾っておこうかの。




「さて、どうしたもんか…。」
 食材の前でしばらくの間立ち止まり、考え事をしているのはゲンジロウ・ヨハンソン(腕白青二才・f06844)
 わし、お寿司って握ったことあんまねーんだよな…。さて、どうしたもんか。
 うーむ……。と食材とにらめっこしていること数分、明らかにヤバイであろう食材を抱え込んでいる少女の姿がふと視界の端に映った。
 
「さて!ダークセイヴァーの食材はここかしら!」
 自信に満ち満ちた表情で食材の前に現れたツインテールの美少女はチェリカ・ロンド(聖なる光のバーゲンセール・f05395)
 お寿司で私の個性を出すなら…やっぱりこれしかないわ!!と嬉々として手にとったのはダークセイヴァー産の如何にも光合成不足で元気のない萎びた葉野菜、厳しい環境下で育ったのであろうお達も大きさもバラバラなジャガイモ。更には明らかに硬くて匂いにもクセがあるなにかの肉。(おそらくは魔獣の肉だと思われる)をごっそり抱えてその場を立ち去ろうとするチェリカ。

「おいおい、お嬢ちゃん。それを持っていったい何を作ろうってんだ……?」
 本来ならばあまり他の参加者に干渉しない予定だったゲンジロウだったが、見ればわかる、あれはヤバイ。本能があの娘を止めろ!と叫んだのだ。

 こうして審査員たちの胃は密かに守られたのであった……。

「え?なにって?これを使ってお寿司を作ろうとしていたのよ!お・す・し!」
 当たり前でしょ?と言わんばかりに首をかしげるチェリカ。

「お嬢ちゃん、悪いことは言わん。その今抱えているものを一旦元に戻し…」
「あら!おじ様、もしかしてお寿司作りを手伝ってくれるのかしら?」
 ゲンジロウの言葉を遮るようにチェリカがゲンジロウに迫る。キラキラ、と期待感が眩いばかりにオーラとして溢れ出している少女のお願いにおじさんは弱いものなのだ……。

「わかったわかった、今回は特別じゃ。一緒に寿司を握ろう。」
 あっさりと断ることを諦めて受け入れるゲンジロウの目の前でとーっても嬉しそうにしているチェリカ。そんなチェリカ自身は、お寿司っていまいちよくわかってなかったのよね…。と心の中で呟きながら、ちょうどいい助け舟を見つけられてラッキー♪なんて思っていた。

「おぉ…、そうじゃったそうじゃった。
 ちょうどいいもんを持ち込んでいたのをすっかり忘れておったわい。」
 そんなゲンジロウが早速取り出したのは、おにぎりを作るための三角の形をした容器。

「おじ様、それなーに?」
 興味津々にゲンジロウが取り出したものを覗くチェリカ。

「これはな、これをこうして使うんじゃよ。」
 先ほど確保しておいたマグロやサーモン、エビやサバなど様々な海鮮を底に敷いて、その上にシャリを詰めていく。食べやすいよう海苔やとろろ昆布を巻いておくのも忘れない。
 後はささっとひっくり返すだけ。

「ほい、これで三角形の押し寿司の完成じゃ。」
「わぁ〜!おじ様、すごいのね!こんな簡単にお寿司を作っちゃうだなんて!」
 お寿司とはがんばってうすーく捌いた刺身を、がんばっていい感じに握ったシャリと合わせてせっせと作る…ようなイメージをしていたチェリカは目の前で簡単に作られていく押し寿司に興味津々だった。

「それだけじゃ
ーないぞ。この寿司を皿に沿って並べれば……。」
 ほれ、ピザのバラエティーセットみたいじゃろ?とにっかり笑うゲンジロウ。
それをみて更にテンションがあがったチェリカは今か今かと言わんばかりに問いかけた。

「ねぇねぇ、おじ様。私にも作れるかしら?」
「おう、勿論だとも。ほれ、みてやるから試しに一つどうじゃ。」
 やったー!と嬉しそうに三角形の容器を受け取るチェリカ。
 確かにサムライエンパイアの魚は美味しそうだけど……やっぱりここは譲れない。
 密かに持ち出していたダークセイヴァー産の魚(の干物)をこれでもかと言わんばかりに敷き詰めてお皿の上にひっくり返す。

 干物なので若干匂いはきつめだし、見栄えもあまりよろしくはないが、これがダークセイヴァーの知恵なのだ。これこそがアイディンティティー。
 チェリカはドヤ顔で所々ダークセイヴァー愛を発揮しつつも、二人仲良く楽しい楽しいピザのような押し寿司を作っていく。

「おじ様!みてみて、私にもできたわ!」
「おうおう。そいつぁよかった。さて、そろそろ仕上げに入るかね。」

 ゲンジロウは最後に押し寿司を並べた大きな皿の上にいくらをどーんっと乗せたり、葉のものを添えたりしてしっかりとフォトジェニックを意識。
 見栄えも味も整えば二人で作った“バラエティーに富んだピザ風押し寿司”の完成。

「さ、審査員のみなさん。私が作った押し寿司を食らいなさい!」
 誰よりも早く、感想がほしかった。美味しいですね、と褒めてもらいたかった。
 そんな思いが彼女を動かしてしまったのだ…。その間0.5秒。
 ゲンジロウが止めるも間に合わず、チェリカお手製ダークセイヴァー押し寿司が審査員の口を直撃。思っていたよりも大きな勢いで口に突撃したので大きな一口となったのだが……果たして。

「…ゴフッ。なかなかに……匂いが……強烈…です……ね……。
 ですが……なかなか…悪くない味……です……。カハッ…。」
 早速一人KO寸前くらいのダメージを負ったが、他の審査員も続いてそれぞれ押し寿司を堪能する。どれもなかなかに美味だ。普通に美味しい。見栄えも……まあ、一部を除けば食欲をそそる良い色合いでしょう。とあちらこちらで囁かれる。

「映えない……?」
 そう感じ取ったチェリカは先日、とある友人にとびきり被写体が綺麗に写る写真テクを教わったことを思い出す。嫌な予感しかしない…!!

「ならばこれでどうかしら!?」
『フラァァァァァッシュ!!』

 ……その瞬間、会場は強烈な光に包まれて。
 審査員はもちろん、隣にいたゲンジロウや周りの観客全てを巻き込んで目の前が真っ白になっていく。

 チェリカが発光し終えて辺りを見渡した頃には、フラフラと目を回す観客や審査員の混乱した景色がそこにはあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ウィーリィ・チゥシャン
(WIZ)
そういや寿司って作った事ないんだよな。
ので、この機会に挑戦してみる。

ターゲットは子供達。
キマフュだったら多少は寿司のセオリーからはみ出してもいいかな?
酢飯代わりに甘めに味付けしたちらし寿司を使い、具材はスモークサーモンとスライスチーズ。
で、食べる時にパラパラしないように全体を薄焼き卵で包む。
最後はデコレーションペンで醤油ベースのタレで☆やハートの形を描いてやる。

さぁ、いっぱいあるからどんどん食べてくれよな!
(アドリブ・絡みどちらもOKです)




 「そういや寿司って作ったことないんだよな。」
 この食材たちをどのように調理してやろうか、とじっくり品定めしているのはウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)料理で人を笑顔にする頼もしい猟兵の料理人だ。

 ありとあらゆる世界から取り寄せられている食材に、あれもこれもと興味津々になってしまうウィーリィー。キマフュだったら多少は寿司のセオリーからはみ出してもいいかな?とああでもないこうでもない、と何通りかフォトジェニックになりそうなお寿司を考えてみる。彼が理想とするのは誰もが笑顔になれる楽しいお寿司。

「よし、これにするか。」
 小さく笑みを浮かべて彼が手にしたのはスモークサーモン、スライスチーズ、タマゴ。
 まずはちらし寿司に使うような甘い味付けのご飯を仕込み、その間に熱々に火が通った中華鍋を使用して、手際よくチャーハンのように食材を混ぜていく。食べた時にパラパラと米がこぼれないよう考慮して、調理したごはんをタマゴでふんわりと包みこむ。

 最後は醤油ベースのタレで表面にデコレーションペンを利用してハートや星を描いていけば視覚的にも賑やかで楽しいフォトジェニックなオムライス寿司の完成!

「さぁ、いっぱいあるからどんどん食べてくれよな!」
 その調子で次々と具材を変えたオムライス寿司を作っては並べて、この会場にいる全ての参加者と審査員、観客たちにお寿司が行き渡るよう用意していく。

 小さなキマイラから大きいキマイラまで、この場にいる全ての人々に美味しいお寿司を食べて幸せになってもらいたい。そんな彼が試行錯誤してみたのは醤油タレでデコレーションする工程。観客たちに差し出したオムライスはどれもまだ絵がついていないもので、それぞれの寿司に食べる人たちが好きな絵をかけるように工夫してみたのだ。

 彼の想定通り、キマイラたちは自分たちでデザインするオムライス寿司にテンションあげあげで端末で写真をあげてSNSに投稿したり、すきなだけ描いてたくさん食べて幸せそうに食事を楽しむキマイラたち。それをみてウィーリィーは誇らしげに笑むのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鏡磨・シロミ
◎○

ふふっ♪
こういう場は初めてなのだけど… めいいっぱい楽しみたいね♪
(会話能力を上げるために言語能力を励起状態にしてコンテストに臨みます)

★WIZ
腕の見せ所ね!
『アート』『コミュ力』『パフォーマンス』『料理』を発揮し、見た目よし味も良しなピザ寿司を調理段階から見せつけて、手際よくアピールして行くわ!

パリパリに揚げた米のパティをベースに、スライスしたサーモンにツナマヨネーズを乗せて炙り、アボカドの特性ドレッシングを適量、そこにサーモンの頭を添えて完成よ!
姿創り風ピザ寿司!和と洋のびっくり合体が、今ここに顕現したわ!

(小さなお子様にも楽しんで貰えるように、わさび抜きの物も用意して配慮)




「ふふっ♪こういうイベントにはあまり参加したことないから楽しみだわ!」
 目の前に広がるたくさんの観客たちや、たくさんの参加者たちに囲まれてワクワクしている白い容姿が特徴的な少女は鏡磨・シロミ(神出鬼没のガラテイア・f00224)

 彼女が作ろうとしているのはちょっと風変わりなピザ寿司。
 パリパリに揚げた米のパティをベースに、スライスサーモンやツナマヨネーズ
 更にアボカドで作った特性ドレッシングを使用する和と洋の素晴らしい合わせ技。

「よーし、腕の見せ所ね♪」
 まずは早速ベースとなるお米のパティを作る。
 パティとは、材料を細かく刻み、ペースト状あるいはムース状に練り上げたフランス料理。代表的な料理だとハンバーガーによく挟まれる円状の挽き肉が想像しやすい。
 シロミは早速、米本来の食感が残る程度に刻み形を整えたペースト状のごはんを一つ一つ丁寧に揚げていく。

 ごくり。という音が聞こえてきそうなほど、観客のキマイラたちはその調理過程に興味津々。どんなお寿司が作られるのだろうか?あちこちで会話が飛び交い、会場がざわつきはじめていた。

 会場の反応を確かに感じながら、シロミは次の工程へ取り掛かる。
 先ほど揚げたお米のパティにツナマヨネーズをたっぷりとかけてスライスしたサーモンを添えて、バーナーで炙りさらにその上からアボカドの特性ドレッシングを贅沢に使用。最後にサーモンのカブトを乗せればなかなか見た目のインパクトがすごい“姿造り風ピザ寿司”が完成した。

「さぁ、美味しい美味しい炙りチーズのピザ風パティ寿司を召し上がれ♪」
 小さなキマイラでも食べやすいようにわさびはあるものとないものとで用意し、大きな器に飾り付けられたサーモンの姿造りピザ風パティ寿司を観客や審査員たちに差し出す。

 おぉぉぉぉ!美味しそー!とあちこちで歓声があがり、さっそくいいね!と評価をするキマイラ。見た目が豪快であり、寿司は絶対に美味しいであろう黄金の組み合わせ、とにかくすごいものが好きなキマイラが反応しないわけがないのだ。
あっという間に会場はあたたかい笑顔で溢れかえり、あっという間にお寿司はなくなってしまった。なんだか嬉しいようなちょっと恥ずかしいような…と照れ笑いをするシロミ。

「今日、お寿司コンテストに参加してよかった…!」
 自分が作った料理で誰かを喜ばせられるのならそれ以上の幸福はない。
 誰よりも一番に今日のことを彼に話したい、私の料理で幸せそうに微笑む彼の顔が見たい。今日は彼に美味しいお寿司を作ってあげようかな、なんて考えが頭をよぎり小さくはにかんでしまう。

「はやく会いたいな…。」
 賑わう会場の中で、一人恋しくなってしまうシロミの姿がそこにはあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『トラウマメイカー』

POW   :    突然のマイナーチェンジ
自身が戦闘で瀕死になると【作画が違う本人】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    崩壊した作画のままでオンエア
自身の身体部位ひとつを【濁ったインクの怪物】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    脈絡のないファニーファニーフレンズ
戦闘用の、自身と同じ強さの【可愛いガールフレンド】と【オッチョコチョイな友人】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●結果発表
 時刻はおやつ時、キマイラフューチャーコンテスト会場にて。

「大変お待たせ致しました!各参加者のお寿司が出揃いました!
 いやぁ〜、それにしてもどれも個性的ですねー!
 今回のコンテストはなかなかにハイレベルな戦いになってます!!」

 MCの巧みな解説で、参加者の寿司が一つ一つ丁寧に紹介されていく。

 サムライエンパイアの海鮮の味が引き立つ王道なお寿司で真っ向勝負に出た者や、あえて洋風に仕上げて風変わりで美味しいお寿司を作る者、とにかくインパクトのある美味しいお寿司を作った者、甘いものとお寿司を掛け合わせて新しい扉を開こうとする者、洋と和のいいとこ取りをしたハイブリットなお寿司を編み出した者。

 話題性に富んだ多種多様なお寿司がコンテスト会場に並び、審査員もMCも観客も、その場にいる人々すべてが唾を飲む。この中で一番に選ばれるのは果たして。

「今回、フォトジェニックなお寿司ナンバーワンに選ばれたのは――」

 ドラムロールが鳴り響く。
 さぁ、だれの作品が一番に輝いたのか。その結果が今、決まる。
 ……はずだった。

 きゃー!
 一般キマイラの悲鳴が会場全体に響き渡り、会場が瞬く間に混乱の渦に巻き込まれていく。あらかじめ想定されていた事態に猟兵達は迅速に戦闘態勢につく。

 ――さぁ、楽しい楽しいヒーローショーの始まりだ!

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  プレイング受付開始は
 【7月30日(火)8:30~8月3日 (金)8:30】とさせて頂きます。

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 ●MSより(第2章からの参加も大歓迎です!)
 第2章では一般人に襲いかかる集団のオブリビオン
 “トラウマメイカー”を撃退してください。

 一般人の混乱を収める行動やオブリビオンを倒すのがメインとなります。
 楽しく愉快なヒーローショーのようにオブリビオンを撃退しちゃってください!
 よろしくお願いします。
リンネ・ロート
(人格・口調:アリス)
もー、せっかくレインボーで可愛いお寿司ができたのにー!
アリスたちが作ったお寿司が一番だって発表されるのが邪魔されるのは分かってたけど、やっぱり許せないよね!?
オブリビオンなんかやっつけちゃうもん!


えーっと、リンネちゃんの持ってる武器ってこれだけ?
あと、これってどうやって使うんだっけ?(シュタルカー・ヴィントを眺めつつ)
そっか、弾を込めて引き金を引けばいいんだ!

(敵に弾が命中したら)アハハッ、当たったらオブリビオンが動かなくなっちゃった!
コレ面白ーい、まるでゲームで遊んでるみたい!

こっちの本には何が書いてあるんだろう
(いい加減な呪文を読んでUC発動)花火みたいで綺麗!


茜・皐月

「あーっ!結果聞きたかったのねー!!」
『倒せばいいのですわ』

激おこ少女人格。娘人格に諭されながら【全力魔法】で一般人に向かっていくオブリビオンを妨害する。【属性攻撃】も叩きつけられれば叩きつけよう。
……ちょっとテンションがハイになる、精神年齢十歳少女人格。

「闇の魔女、茜皐月♪悪ーいトラウマはぜーんぶ!その血肉と共に、深淵へと行き着け!」
『女児向けアニメかな?』

娘人格の冷静なツッコミはさておき、オブリビオンへキッチンにあった錐(氷砕くためかな?)を突きつける。

「さぁさ、いらえ、応え、これこそが、深淵からの誘い!」

放つはユーベルコード【深淵からの誘い】
無数の影の槍でオブリビオンたちを射抜こう。



 「む、悪い子達が来たのね!」
 『タイミング図っていたみたいですわね』
 何処からともなく現れた不気味なオブリビオン達に対して激おこぷんぷん丸しているのは翡翠色の髪を可憐に揺らす魔法使い茜・皐月(多重人格者のウィザード・f05517)の中にいる少女人格。

 「もー、せっかくレインボーで可愛いお寿司が出来たところだったのにー!」
 そしてその隣で小さな子供のように拗ねて頬を膨らませているのは艶やかな黒髪を持った娘リンネ・ロート(RegenbogenfarbeFlügel・f00364)の、中にいる別人格 アリス。

 彼女達はお互いの中にいる少女人格同士が惹かれ合い、ひょんなことから一緒にお寿司作りすることになり、今まで行動を共にしていた。二人はドームケーキの要領で刺身や果物をふんだんにあしらい、レインボーでちょっとおかしなお寿司を創作していた、想像力の豊かな可愛らしい女の子たち。

 そんなお寿司にたどり着くまで、二人はああでもないこうでもないとお互いの意見を言交換し合い、アイデアを出し合い、そして混ぜ合わせて。幾度のやりとりを得てようやく完成させることができた、とても大切な…ふたりにとって特別なお寿司が、今ここで台無しにされようとしている。

 そんなの許せるわけがない、たとえ事前にこうなるとわかっていても、だ。

 「も〜〜!結果聞きたかったのねー!!」
 『倒せばいいのですわ』

 娘人格のショック!といわんばかりの反応に娘人格は冷静に諭しながら、目の前の敵に対する敵意を言葉に乗せる。お互い意見が一致したようで、確かに頷くと皐月は自身の少女人格をオルタナティブ・ダブルで具現化し、禁書の一部写された深淵の書物を構える。

 「闇の魔女、茜皐月♪
  悪ーいトラウマはぜーんぶ!その血肉と共に、深淵へと行き着け!」

 オルタナティブ・ダブルを得て、受肉した彼女はいつもより増してハイテンションで。
 くるっとまわるとフリルが愛らしい円型ワンピースがボリューミーに広がり、
 その姿はまるで魔法使いの魔法少女だ。
 きりっ、と杖を構えて決めポーズを取れば可憐にとんがり帽子のギャザーが揺れる。

 『女児向けアニメかな?』
 そんな少女人格を横目に紅玉色の毛先をいじりながらツッコミを入れる娘人格。
 ツッコミをしながらも冷静に状況を分析。氷砕きのために用意してあったであろう錐にいち早く気づき、流れるように一般人に襲い掛かろうとしているオブリビオンの眉間であろう箇所に向けて投げつけた。

 ざしゅっ、と見事に不気味な人形の眉間に錐が刺されば不気味な黒い液体がドロリと溢れ、よろよろと後ずさりながらもアハハッ☆とおかしな鳴き声がケタケタ気味悪く皐月に向けて発せられる。

 「さぁさ、いらえ、応え、これこそが、深淵からの誘い!」

 先ほどの攻撃に怯んだ敵の隙を見逃さず、
 間髪入れずにユーベルコード【深淵からの誘い】詠唱。

 『その血肉と共に、深淵へと行き着け……!』

 自身の握るウィザードロッドにありったけの魔力を込めて。
 目先のオブリビオンたちに向けて大きく杖を振りかざせば、その杖に誘われるようにして深淵からの黒い黒い歪な影が一つ一つ先の鋭い針のような槍になって、トラウマメイカー達を襲う。

 一般人を襲いかかっていたグロテスクな人形達はあっという間に黒い槍の餌食となって、積み重なった。

 「もー。悪いことはしちゃだめなのよ?」

 ぷんぷんっ、と可愛げに怒る少女人格の前は、
 たくさんのオブリビオンの亡骸が積み重なっていた。

 「私たちも負けてらんないね!リンネちゃんっ♪」
 『まぁ、すごい…。えぇ、私たちも遅れを取らないよう…頑張らないと…。』

 先ほどの大掛かりなお寿司作りを終えて、そっと一つに戻ったリンネとアリス。
 共に楽しくお寿司を作っていた仲間がこんなにもたくさん敵を倒しているのだ。
 一般人を襲うオブリビオンはまだまだ目に余るほどたくさんいる、のんびりはしていられない。

 いち早く数を減らさなければ…。と彼女達は、いや。アリスは、もう一人の人格であるリンネが普段使っているマスケット銃 シュタルカー・ヴィントを手に取って眺めていた。

 (…!そっか、弾丸を込めて引き金を引けばいいんだ!!)

 リンネが普段どのようにして戦っているかこころの奥底で、感覚を共感しながら歩んできたのだから身体が覚えている。難しいことは考えず、身体が動く通りに従って、アリスは素早く引き金を引いた。

 「アハハッ♪当たったらオブリビオンが動かなくなっちゃった!
  おもしろーいっ!まるでゲームで遊んでるみたい!!」

 きゃっきゃ、と無垢な少女のようにこのゲームを楽しむアリス。
 アリスの弾丸は荒いながらも着実にオブリビオン達にダメージを与えて、
 一匹、また一匹と動かなくさせていった。

 「もー死んじゃったの?つまんなーい!もっとアリスを愉しませて?」

 アハハッ!じゃあこれは…?と興味本位で手にとったのは“魔導理論概論”と書かれた一冊の魔道書。この本には初学者にもわかりやすいよう、ありとあらゆる性質をもった魔法の呪文が記載されている。…が、アリスにはそれが一体何を示してる言葉なのかよくわからない。

 えーっと…。とパラパラと適当にページをめくって、目についた呪文を適当に唱える。

 ――!!
 頭で考えずとも、身体が覚えている。
 自分がなんという発音で、なにを唱えているのか、アリスはわからない。
 それでもリンネが言葉を紡いで今、はっきりと呪文が唱えられた。

 無意識に手をかざした瞬間、対象が炎に包まれる。
 瞬く間にオブリビオン達は火柱と化して、ドロドロになって焼け落ちる。
 …その光景そのものがトラウマになりそうだ。

 うおぉー!! りょーへーかっけー!! がんばれー! やっちゃえー!
 二人のド派手な演出が功を成したのか、案外キマイラフューチャー受けは良かったようで避難させたキマイラたちから大きな声援があがる。

 「アハハッ、こういうのもたまには愉しいね!リンネちゃん。」
 「ふふふ、まだまだいくのねー!アリスちゃん、ついて来てね?」
 「うんっ!任せて。アリスもっともっと遊びたい!!」

 たくさんの声援に囲まれながら何処からともなく無数に現れるトラウマメーカー達と踊るように蹂躙する無邪気な少女たちの姿が、キマイラフューチャーのテレビに映し出されていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

モン・サンシン
ペーナァと同行

料理担当分身を下げる演出後に『ヨガパワー』で分身生み出して集団でライトセーバー構える。
その時にうっかりすっぽ抜けたビームの刃が全部トラウマメイカーに飛ぶように念じる。
最初は「うみゃ!?やっちゃった」と一瞬慌てるが思いついたのか途中から慌てる振りして狙いを定める。
一部の刃はペーナァの援護をするかの様に飛ばす
うまくいったら「うみゃっ、これが必殺ライトセーバースラッガーみゃ」と、最初のうろたえをごまかそうとするのであった…


ペーナァ・キャットハウス
モン・サンシン(呼び:モンちー)と参加
第一章と人格が代わっています(ペナ→クラ)
第二口調で喋ります

おいおい、あれ、食ったのかよ…
どうみてもこいつ(ペナ)が作ったの寿司じゃねえし…

って、なんでオレが出てきたかっつーと、モンちーの攻撃の雨に剣士のペナが突っ込むのは流石に危なそうだしな
仕方ねーから遠距離攻撃が得意なオレがやってやるよ

モンちーの攻撃に追撃を加える形でUC発動
破壊光線を「誘導弾」で操って攻撃
今のオレが撃てるのは145発
【可愛いガールフレンド】と【オッチョコチョイな友人】に45発程割いて牽制する様に攻撃
残りの100発はヨガライトセーバー?と一緒にトラウマメイカー本体にブチ込んでやるよ






 (おいおい、マジであれ食ったのかよ…。
 どう見ても“ペナ”が作った寿司じゃねえし…。え、マジで生の魚じゃねえかこれ。
 いや、てか今なんか目の前がものすごくグロッキーなんだけど??
 なんか黒い液体垂らしながら燃えてるし、
 こっちはオブリビオンの死骸の山だらけじゃねぇか…。)

 と、いろいろな惨状にドン引くあまり、思わず「えぇぇ…。」という声が漏れてしまった小さく可憐な可愛らしい少女の名はペーナァ・キャットハウス(お外でゴロゴロ・f05485)そんな可愛い顔も、今じゃ白く青ざめている。

 先ほどのコンテストでは、親近感を抱くほど仲良しなお友達であるモン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)と一緒に楽しくいろんなお寿司を作っていた。
 ペーナァは海に接することのない内陸部の出身。なので、まず魚を生で食べるという文化がない。さらに言えば魚自体あまり食べないのではないだろうか。だからこそ、初めてみた寿司に思わずうえぇ…。と気持ち悪がっていたのだ。
 それも大好きなモンと共に作ればなんだか食べれるような気がしてくる。

 最終的には、モンが作っていたマグロのお寿司をひとくち食べてお寿司との距離を縮めていた…のは“ペーナァ”の話。今、ここにいるのはペーナァのもう一人格“クラ”という少々生意気口調の魔導師人格。遠距離戦闘担当だ。

 今、彼女達の目の前にいるのは歪な人形の集合体“トラウマメイカー”。
 トラウマメイカーは複数の“お友達”を連れて一目散に猟兵の二人の元へにじり寄ってくる。

 「モンちー、あいつら気持ち悪りぃからさっさと片付けちまおうぜー」

 這い寄ってくる気持ち悪いオブリビオンに対して生理的な気持ち悪さを覚えながら、
 モンに対して問いかけると、ヨガヨガヨガヨガ……。と戦闘担当ちびモンちゃんを呼び出すのに集中しているモンの声が聞こえてきた。モンのユーベルコードは【ヨガパワー】小さな分身を生み出す能力。彼女はこのヨガパワーを使って戦力増強を図っているのだ。

 「モンちーは目の前にたくさん湧いてるあいつらを適当に攻撃してくれよ。
  そっちの攻撃に合わせてオレも攻撃するからさ」
 「うみゃ〜!わかったよ、クラ。目の前のアレにずかーんってやればいいんだね?」

 ちびモンちゃんを生み出し終えたモンは、それじゃあいくよ〜。とちびモンちゃん達と共にヨガライトセーバーを構えて、オブリビオンたちに向かって大きく振りかざす。

 っぽん!
 何人かのちびモンちゃんの剣の握りが弱かったのか、二、三本宙に向かって飛んで行った。そしてそのまま、シュート。なんと、紛れ当たりではあるが確かに今、トラウマメーカーの頭にヨガライトセーバーが刺さったのだ。

 「う、うみゃみゃあ〜!?」
 「ひゅ〜♪やるじゃん。」
 「みゃ、みゃあ……。これ、いけるかも…!」

 ナイスヒット!と口笛を吹きながらお見事。と拍手するクラ、そのとなりでやっちゃった!と一瞬焦ったモンだったが、その光景を見て何か閃いたようだ。
 うししし、と悪い笑みを浮かべながらクラにこしょこしょと耳打ちをする。

 「うんうん。あー、なるほど…?いいよ、面白そうじゃん。やってみよーぜ!」

 モンの予想外な提案に対しておもしそうに笑うクラ。
 そんな二人に置いていかれてちょっと寂しいような、悔しいような…。
 トラウマメーカーは怨念をメラメラと滾らせてお友達である、
 【可愛いガールフレンド】と【オッチョコチョイな友人】を召喚した。
 彼らはトラウマメーカーと同じくらい強く凶暴で、警戒は怠れない。
 強い仲間を呼び出した反動か、トラウマメーカーはその場から離れられないようだ。

 これはチャンス。と先ほどと同じ要領で剣を強く握り、
         ……オブリビオン達に向けて大きく、振りかぶるっ!!

 っぽーん!!と先ほどよりも強く大きな力がヨガライトセイバーに乗せられて。
 ちびモン達が持っていたたくさんのヨガライトセイバーもそれに合わせるようにヨガの力でヒュンッと的確な方向に飛んでいく。

 トラウマメーカーに飛んでくるヨガライトセイバーを防ごうと、“可愛いガールフレンド”が俊敏にかばう体制に入ろうとするがクラが放ったユーベルコード【オブスキュア】の破壊光線によって塞がれてしまう。

 「今、オレが打てるのは144発。
  ……さぁて、お前らは俺たちの攻撃にどこまで耐えられるかな?」

         “黒き光よ、地獄より来たれ!!" 。

 クラの背後から無数の黒い闇の光が点となって幾度と重なり、空間を侵食する。
 それは自らの力を貯めるように徐々にじわじわと大きくなって、絶対的な殺意と化す。
 ジリッ…。と布を通して感じてしまうほどの圧倒的な殺意に、オブリビオン達は思わず怯んでしまう。“オッチョコチョイな友人”なクラを襲うという勝負に出た。

 「うみゃっ!それはさせないよ!!」

 ズタタタッ、とヨガパワーを通してヨガライトセイバーが数本、クラとオブリビオンの間を通り抜ける。ヨガライトセイバーは宙を縫うようにして手元に戻っていった。

 「ありがとう、モンちー。助かった!」

 大切な友人に助けられたクラは思わず小さく口角をあげてキリッと前を向く。
 こんなにも頼りになる仲間が今、隣にいる。今、確かな勇気をもらったんだ。
 不気味なだけのオブリビオンに遅れをとってたまるか!

 「泣いても笑ってもこれが最後だ!!
  俺たちのお寿司コンテストを邪魔したこと、後悔するんだなっ!」

 モンちー!と相棒に合図を送って、その閃光を振り翳す。
 放たれたヨガライトセイバーはオブリビオン達と閃光の間をくぐり抜けて、
 トラウマメーカーの図体を貫いた。

 “ファニーファニーフレンズ”達もまた、
 無数の破壊光線に遮られ、貫かれ、瞬く間に消滅してしまった。

 「ふぅ…。これでひとまず、この周辺の一般人は襲われないだろ。」
 「んみゃあ〜。ペーナァ、クラお疲れ様ー!!」
 「ん。モンちーもお疲れ様!!頼もしかったぜ、ヨガパワー。」
 「うみゃみゃみゃ、あれも全部ペーナァのおかげだよ〜。ありがとー!」
 「どういたしまして。」

 心和むような会話を弾ませて。
 ちょっと休憩したら他の猟兵のフォローにいこうか、
 なんて話しながらその場を後にするのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フォルセティ・ソルレスティア
◎【渋楽器隊】【WIZ】(共闘可)
「うわー、なんだか妙なオブリビオンだね」
フィオ姉ちゃんと一緒にトラウマメイカーを撃退だ!
【行動】()内は技能
「まずは花火でお祭り騒ぎだね」
(先制攻撃)でウィザード・ミサイルを放って出鼻を挫くよ。
もちろん一般人を巻き込まないように気を付けるんだ(誘導弾)
ちなみにトラウマメイカーがファニーファニーフレンズを召喚しようとしたら
(高速詠唱)のグアルディアン・サトゥルノをぶつけて阻止するよ
そしてフィオ姉ちゃんの氷雪の竜巻のUCに続いて、
(全力魔法)でカラミダド・メテオーロを叩きつけるんだ
「ヴィクトリー!」
最後はヒーローみたいにポーズを決めるね。


フィオリナ・ソルレスティア
◎【渋楽器隊】【WIZ】(共闘可)
「フォトジェニックとは程遠いオブリビオンね」
■作戦
弟と連携しながら手数の多いUCでトラウマメイカーを牽制。
密集した所を一網打尽にする
■行動
「こちらも手数を増やしていくわよ」
弟のUCに続いて【エレクトロレギオン】を唱えるわ[2回攻撃]
トラウマメイカーを包囲するよう機械兵器を操作し、敵が密集した頃合いを狙って
[全力魔法×範囲攻撃]の【フィンブルの冬】で一網打尽にするわね
ちなみにトラウマメイカーとは距離を取って戦い、敵の攻撃は[見切り&ダッシュ]で躱す感じよ
「ちょっとやり過ぎたかも?」
まあ少しくらい派手な方がヒーローショーみたいということで、ね。




 「わぁ〜!!フォル姉、みてみて。あれ、かっこいいね!!ボクにもできるかな?」
 先立って戦っている猟兵達の戦い方をみて、ウキウキと無邪気に心を弾ませているのはフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)

 それに対して、「えぇ、そうね。フォルセティにならできると思うわ。」と、
 穏やかに肯定するのはフィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)だ。

 この二人はとても仲の良い姉弟で、先のお寿司コンテストではとびきり可愛い愛らしい猫のにゃんこ寿司とどどーんとインパクトが強い!かっこいい!巨大軍艦巻き(文字通り)を作ったペアである。

 「うわー、にしてもなんだか妙なオブリビオンだね。」
 「えぇ、少なくとも、フォトジェニックとは程遠いオブリビオンね。」
 キマイラフューチャーのオブリビオンがやけに妙なのは今に始まったことではないが、
 キマイラフューチャー出身でない彼らにとってはより一層それが“妙”なもの、だと感じられるだろう。ちなみに避難しおえた観客達は既に特等席で我先に!と、妙なオブリビオンとカッコイイ猟兵達の熱い戦いをいまかいまかと楽しみにしている。順応力が高いというかなんというか…。

 「それじゃあ、観客の皆様の要望にお応えして、まずは花火でお祭り騒ぎだ!」

 まずはフォルセティが先に、辺りのトラウマメイカーに対してユーベルコードの
 【ウィザード・ミサイル】を使用して、どかーん!!とド派手に火花を上げる。
 炎が飛んでやってきたことでトラウマメイカーの一部が焦げて、
 キィィ……!と甲高い声と共に、ビタンビタンと痛そうに悶えている。

 フォルセティに合わせてフィオリナも同じ魔法で追撃しようと銀翼杖をかざした瞬間、
 アハハ!アハハ!アハハハハッ!と壊れたように笑いながら、トラウマメイカーが身をよじり始める。分裂して、増幅して、体から新たな布と綿と黒い液体を撒き散らし、集まり、ひとつになって....それこそ“トラウマ”に相応しい生理的な気持ちの悪さがフォルセティ達を襲う。

 「うわぁ....。フィオ姉、ボクこういうの無理かも.......。」
 「...この場に相応しくないものにはいち早く御退場してもらいましょうか。」

 うええ、と露骨に嫌な顔をしてオブリビオン達から距離をとるフォルセティ。
 そんな彼を見て冷静に判断し、オブリビオン達に敵意を向けるフィオリナ。
 二人の視線の先には、脈絡のないファニーファニーフレンズ、【可愛いガールフレンド】と【オッチョコチョイな友人】がトラウマメイカーの周りを囲っていた。

 「フォルセティ、まずはトラウマメイカー達を1箇所に集めるわ。手伝って。」
 「任せて、フィオ姉!」 「それじゃあ行くわよ?エレクトロレギオン!」

 フィオリナはそう告げると、彼女のユーベルコード【エレクトロレギオン】の呪文を唱え、召喚する。

 300体近く召喚された小さな機械兵器、エレクトロレギオン達はカシャンカシャンと機械独特の音を奏でながら、ファニーファニーフレンズ達を誘導するように囲っていく。

 「暁闇を統べる星刻の大神。七界を照らすは虹鱗の彩光。
                  現れよ、グアルディアン・サトゥルノ!!」

 それに合わせフォルセティはユーベルコード【グアルディアン・サトゥルノ】の呪文を唱え、七色に輝く虹色の盾を召喚し、ファニーファニーフレンズを行く手を阻む。
 退路もないまま、エレクトロレギオンとグアルディアン・サトゥルノに追われ一箇所に集められていく様は限りなく猟犬に近い羊飼いの牧羊犬と家畜の羊のような様だ。

 そうこうしている間に、トラウマメイカーとファニーファニーフレンズ達は逃げ場もないまま囲われるままに一つの場所に集められていった。

 「こちらも手数を増やしていくわよ。」

 フィオリナは銀翼杖をかざして、持ちうる全ての魔力を一点に集中させる。

 『氷の檻に閉じ込めてあげる。氷結へ導け、黄昏の吹雪よ!』

 銀翼杖セラファイトを天高くかざしたフィオリナを、白く凍てつく氷雪の吹雪が優しく包み込み、彼女の身体を白銀色に覆っていく。やがて吹雪は白い渦となって青く凍てつく竜巻と成った。

 「白く凍てつく氷雪の竜巻よ、有象無象を巻き込んで銀色世界に閉じ込めなさい!」

 辺り一帯は真っ白な雪に包まれて、天高く君臨する白銀纏う彼女はまさしく王妃。
 残酷までに美しい銀の世界に囚われオブリビオン達は動きを止める。

 「これで仕舞いだよっ!」

 白銀の君の隣で星纏の魔法使いが聖箒ソル・アトゥースをくるりとかざす。

 「悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎。
                   ――カラミダド・メテオーロ!!」

 凍てつくオブリビオン達を、星屑に誘われた漆黒の紅炎が喰らうように燃やしていく…。そうして漆黒の紅炎に包まれたオブリビオン達は、姿形も残さぬまま焼けて崩れて、やがて灰になり、消えていった。

 「ちょっとやり過ぎたかも?」

 白銀の世界を解いたフィオリナが辺り一面の様子をみてぽつりとつぶやく。
 …まあ少しくらい派手な方がヒーローショーみたいということで、ね。
 と心の中でつぶやいて。……さあ、次の仕事に取り掛かろうか。

 ふたりは新たなトラウマメイカーを片付けるべく、その場を後にするのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

藤原・祐菜
アイエッ!?オブリビオン!?ナンデ!?

とまあ冗談はそこまでっちゅーことでオブリビオンを引き付けることで観客の非難を支援するで!!

「そこまでや!!ウチがいるからには手出しさせへんで!!」
と、トラウマメイカーに斬りかかるで。接敵して攻撃してる間は観客に手出しできへんやろ!?さあ、ここはウチに任せて早く逃げろ!っちゅーやっちゃな!!

撮影始めた観客には撮影はOKやけど命の保証はできへんからな!?と警告しつつカッコよく決めポーズ。インスタ映えを狙ってみる。(コラ

ともかく一体一体確実に剣刃一閃でぶったぎりゃええんやろ。スペルカードシールドやフォースカトラス、サムライブレイドで敵に挑んでいくで。


ヘスティア・イクテュス

もう少し後に現れたら良かったのに
折角のコンテスト発表直前に無粋なオブリビオンね…
さっさと倒して結果発表といきましょうか!


気味の悪いオブリビオンね…

タロスを展開、一般キマイラの人達のところへ向かわせてもしもを防ぐ盾にするわよ
危ないからバリアより内側にお下がりくださいってね?


ティターニアで空を飛んでミスティルテインから放たれるビームでダメージを!
オブリビオンの意識が空に向けばキマイラ達に流れ弾も飛んでいく可能性が減るしね

トドメはミスティルテインとマイクロミサイルによるビームとミサイルの雨を!呼び出したのもこれでまとめて一掃よ!




 「あいえっ!?オブリビオン、なんでここに…!?」
 と、オーバーに驚いた素振りを見せるのは白とセーラーが魅力的な稲荷ガール、藤原・祐菜(黒狐修業中・f18628)彼女は先ほどのお寿司コンテストで超本格的なサムライエンパイア流のSAMURAI捌きでお寿司を作り上げたなかなかの凄腕寿司職人である。

 そんな彼女は限りなく増幅し、一般人に群がり襲いかかる気味の悪いオブリビオンがうじゃうじゃと目の前を徘徊している様子を一人眺め憂いていた。

 「ま、冗談もここまでっちゅーことやな。」

 よしっ!と気合いをいれて、祐菜は刀に手をかけた。
 まずは一般人を避難させなければ…。そのためには派手に切り掛かってヘイトを集めるのがこの場では適切だろう、ならばやる事は一つ。

 「そこまでや!!ウチがいるからには手出しさせへんで!!」

 細い脚で高く飛び、セーラー服を翻して。

 辺りのオブリビオン達の注目を集めるため、高いステージの上から可憐に決めポーズ。
 その様はまさに男児向けのヒーロー番組に出てくる可愛らしいお姉さん。
 なかなかにエモい属性の組み合わせに避難を終えた一般キマイラから周辺にいた逃げ惑うキマイラまで誰もがその姿を目に焼き付けた。

 一部ではフラッシュが起こり、祐菜もノリノリでポーズをとる。
 SNS映え間違いなしな可愛らしい容姿とカッコイイポージングに観客は湧き上がり、
 あっという間にネット上でも彼女の姿が話題となった。

 (――そろそろ頃合いやな。)

 注目がたくさん集まった今、ステージの上で一般キマイラ達にこちら側へ避難するよう声をかけようとした祐菜だったが。

 「そこまでや!!ウチがいるからには手出しさせへんで!!」
 「そこの人!避けなさい!!」

 祐菜がステージの上で宣言すると同時に、蝶のようなジェットエンジンを全開にして、トラウマメイカーの攻撃から一般キマイラをかばったのはヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)

 「間に合ってよかった、怪我はない?」

 かばった一般キマイラに声をかけて、安全な場所へ避難させるヘスティア。
 助けられたキマイラはお礼を言ってヘスティアの指示通りに駆け抜けて行った。

 「…この辺りの避難はまだのようね。
  今から防衛衛星を使ってバリアを展開するから、手伝ってもらえるかしら?」
 「オブリビオン達を引き付ければええんやな?まかせとき。
                     ウチ、そういう接近戦得意やし。」

 んで、襲われてる一般人をバリアの中に誘導すればええんやな!と元気に答える祐菜。
 それに対して、ええ。と小さく笑って返すヘスティア。
 容姿端麗、実力あり、そんな女性猟兵のタッグが今ここで結成されたのである。

 「よーし、いっちょやったるでー!トラウマメイカー、覚悟しぃや!」

 まずは近くにいたトラウマメイカーを実家の神社に奉納されていた剣、飫肥守堀川国広を用いて【剣刃一閃】する。鋭く研ぎ澄まされたその一撃はオブリビオンをいともたやすく真っ二つにした。…これは彼女のユーベルコードである。

 (……この調子で一体一体確実に仕留めていけばええやろな。)

 さぁ、次やで!と祐菜はすぐ近くにいたオブリビオンへ斬りかかる。
 だがオブリビオンもただでやられるわけではない。断ち切られ再起不能と思われたトラウマメイカーは、突然のマイナーチェンジで地震の黒い体液から先ほどよりグロテスクでR15作品に出てくるような出で立ちのトラウマメイカーを召喚し、朽ちていった。

 「きっしょく悪いオブリビオンやな!?吐き気してきたわぁ…。」

 うえぇ…生理的に受け付けないわー…。という気持ちを表情に出しながらも刀をとる。
 ケケケケケケケケケケ!とケタケタからだを震わせながら迫るトラウマメイカー、
 先ほどと同じよう、真っ二つにしてしまおうと刀を振るう、その瞬間。
 トラウマメイカーは常識を逸脱する動きで祐菜の斬撃を避け、周辺で逃げ遅れていた小さなキマイラの子供に襲いかかった。

 目を当てることでさえ憚られるほどの生々しい容姿のトラウマメイカーの影が泣きじゃくる子供を覆ったその時。

 「――タロス!防衛バリアを展開。その子を守りなさい!」

 宙からミスティルテインのビームで攻撃するヘスティアの姿が、そこにはあった。

 「ナイス、ヘスティア!……これで終いや!!」
 「周りの皆さんもこのバリアの中へ入って!ここは危険です!!さぁ、はやく!!」

 戦闘の騒動に引き寄せられたのか、いつのまにか周りを囲うように集まるトラウマメイカーと愉快な仲間たち。今から安全な外へ連れ出すにはリスクが高く、現実性がない。
 熱い戦闘シーンを撮るため、ギリギリまでその場に残っていたキマイラや逃げ遅れたキマイラの親子。その場にはまだまだたくさんの一般人がいて、混乱していた。

 そんなキマイラたちにはやく!と手を差し伸べて促すヘスティア。
 それを受けてバリア内に逃げようとする一般人に襲いかかったオブリビオンを祐菜が剣刃一閃で迎撃しながら、絶体絶命なこの状況を二人で着実に打開していった。

 「……そろそろ終わらせましょうか。」

 周囲にいた一般キマイラ達が無事にバリア内に逃げ切った事を確認し、
 ヘスティアは宙高く飛ぶ。

 「――これで、トドメよ!」

 ヘスティアはミスティルテインとマイクロミサイルを展開し、地を見やる。
 そこには有象無象に集まったトラウマメイカーの集団、ヘスティアは周囲にいるオブリビオン達全てロックオンしてミサイルを放つ。

 「さぁ!素敵なパーテイーを始めましょうか!」

 会場は瞬く間に炎と爆発で燃え上がり、爆風が覆い、そして静まった。
 周囲にいたオブリビオンは大多数が焼け焦げ、塵と化す。そうで無いオブリビオンはその身を焦がす炎に悶え、黒い体液を流しながら、果てていった。

 「…おぉー、あんだけうじゃうじゃいたオブリビオン達が。」

 綺麗さっぱりやなぁ、と関心を示す祐菜。
 それに対して、すこしやりすぎたかしら……?なんて反省を表しながら、
 ふわりと地面に足をつけるヘスティア。

 先ほどまでの惨状がまるで嘘だったかのように綺麗さっぱりになった会場に、
 その場にいたキマイラ達は安堵したり、興奮したり…。
 様々な反応を見せながらヘスティア達の先導のもと、
 会場の外に避難していくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

パーム・アンテルシオ
なんていうか…さすがは、この世界のオブリビオンかな。
乱入してくるタイミングが、測ったような所っていうか。
こういうのを、お約束、っていうんだろうね。
…なんて、和んでられる話でもないんだけど。オブリビオンは、オブリビオンだし。

それじゃあ…せっかくだし。ヒーローらしく、しちゃおうかな。
ヒーローらしくするのは、私じゃないんだけどね。ふふふ。

ユーベルコード…月歌美人。
ヒーローの皆の登場に、戦いに、ぴったりな。
熱い曲、歌っちゃおうかな。
♪心焦がせ、熱き血潮で 悪を討て、正義の剣で

基本的に、歌に集中するつもりだけど…
敵が、こっちに来ちゃうなら。やるしかないよね。
私の尻尾、味わってみる?
【アドリブ・連携歓迎】


ウィーリィ・チゥシャン
キマフューのみんなの「わくわく」を守るためにこいつらはきっちり退治しないとな!

序盤は『盾受け』で攻撃を防ぎながら敵の攻撃パターンを見切る事に専念。
ある程度慣れてきたら、大包丁の『二回攻撃』で反撃すると共に敵の動きや攻撃にツッコミを入れる事で相手の「怖さ」を「ネタ」へと昇華させる。
こういうのもキマフューでは馴染み深い文化なんだろ?

で、向こうがマイナーチェンジしたところで
「いきなり路線変更か! そんなに視聴率ヤバいのかよ!?」
とネタにしつつ『飢龍炎牙』と同時に炎の『属性攻撃』を加えて一気に焼き払う!
派手な方がやっぱり見栄えするからな!


ゲンジロウ・ヨハンソン
○アドリブ歓迎
○連携ご自由に

んげぇ!?(敵の出現に突如悲鳴を挙げたゲンジロウ…説明しよう!
ゲンジロウはオバケが怖いのだ!それもちょっと可愛さと狂気が入り混じった具合の
まさにこの敵のような姿…子供の頃に見た子供向けのホラー映画のオバケのようで
それがキッカケでおばげが苦手になったゲンジロウさん、大ピンチ!)

○戦闘
オバケの恐怖、助けを呼ぶ人々の声!恐怖と己の使命に板挟みとなった彼に新たな力が目覚める!
【英雄志望】それは彼の望む無敵という姿を顕現させるUC。
名乗るは『モストマスキュラー!』彼こそ、最も逞しい筋肉の名に相応しき、新たなる英雄(ホープ・ヒーロー)なのだ!

明日はどっちだ、いざゆけイェーガー!




 「なんていうか…さすがは、この世界のオブリビオンかな。
  乱入してくるタイミングが、測ったような所っていうか…。」

 …こういうのをお約束、っていうんだろうね。と、ステージの上でのんびりと考えているのは桃色の髪と尻尾が愛らしい妖狐、パーム・アンテルシオ(写し世・f06758)

 「……なんて、和んでられる話でもないんだけど。オブリビオンはオブリビオンだし。」と自分自身にツッコミを入れて小さなからだに大きく携えられた豊かな桃色尻尾を揺らしながら、ステージの上でゆったりと天に手をかざす。

 パームが天に手をかざすと桃白い妖気を帯びた五線譜の結界から甘く柔らかで淡い泡沫のような譜面が呼び出され、彼女に纏われるようにステージの上に広がっていく。

 「――陽の下、月の下、幻想を創りだそう。」

 彼女が空に歌えば、
 蚕が作る乳白色の繭から細くしなやかな絲をひとつひとつ丁寧に取り出していくように桃白い桜の気を纏う、儚くも真のある美しい音色が五線譜と五線譜の狭間から溢れて。
 会場全体を優しく包み込むように覆っていく…。

     ♪♪心焦がせ、熱き血潮で 悪を討て、正義の剣で♪♪

 彼女が歌うはユーベルコード【月歌美人】。

 この会場で戦う全ての“ヒーロー”たちに贈る、熱い熱い戦いと応援の詩。
 桃白い五線譜の旋律に乗せた、力を増幅させる応援の詩はこの場にいる人々の心に響き渡り、その詩に共感した一般キマイラ達がまるで息を合わせたかのように“応援”の歌を口ずさむ。その応援の歌は全ての猟兵たちの心に等しく響き渡り、彼らの力を増幅させる。
 パームの詩を歌うキマイラが増えれば増えるたびに猟兵の力もまた増幅した。

 「みんな、この混乱を終わらせて、ね。」

 彼女は目の前で繰り広げられる猟兵とオブリビオンとの戦闘に祈りを重ねて手を重ねる。
 ――この詩は彼女が贈る、歌い終われば儚く消える月下に咲く花のような泡沫の唄。


 ――時は少々遡る。

 「んげぇ!?勘弁してくれよ…!!」

 と、弱音のような悲鳴をあげているのはゲンジロウ・ヨハンソン(腕白青二才・f06844)
 目の前に蔓延るちょっとの可愛さといびつな狂気が入り混じった子供向けのホラー映画に出てくるファンシーでグロテスクなオバケ…。まさにトラウマメイカーのようなオバケがゲンジロウ子供の頃のトラウマであり、いまでも心から恐ろしいと恐怖心を抱いている対象でもあった。

 「こんなオブリビオン、出るなんて聞いとらんぞ……!」

 トラウマメイカーと聞いててっきりバケモノらしいバケモノだと想定していたゲンジロウは、いつも通りやるか。とUDCを遇らうように普段通りに戦おうと思っていたのだ。

 目の前で蠢いている気味の悪いオブリビオンと助けを求める一般人達の声。
 過去の恐怖と己の使命に板挟みとの間に挟まれて、うぅんううん…。と魘されていた。

 きゃあああああああああああああああ!!

 オブリビオンに襲われて、今まさに小さな頃のゲンジロウと同じように…。
 いや、それ以上にファニーでホラーなおばけ達の洗礼を受けて、重たいトラウマを抱えたであろう小さな少女の悲鳴にいち早く気づき、重たい足をあげて咄嗟に駆けつけるゲンジロウ。

 「ふん゛っ!!……大丈夫か、お嬢ちゃん。」

 間一髪でオブリビオンの体当たりを右腕と背中で防ぎ、左腕で少女をかばう。
 助けられた少女は泣きじゃくりながらゲンジロウにしがみつき、怖いよう…!と体を震わせる。

 気味の悪いオブリビオンから体当たりを防ぐも、ゲンジロウの右手に噛み付くトラウマメイカー。その感触は生ぬるい血だまりの中に吸い込まれ、じわじわと溶かされていくようで、反射的に腕を振り上げオブリビオンを引き剥がした。

 「んあ゛ー…こいつら見てると調子が狂うな!くっそ……!」

 少女を守ったはいいが、自身もまた、このオブリビオンにトラウマを抱いている。
 正直戦いたくない、という気持ちが心の片隅にあってその恐怖がどうしても拭えない、 その感情が結果的にゲンジロウの足を引っ張っているのだ。

 そんなことはゲンジロウ自身が一番わかっているし、だからと言って簡単に心を無にすることもできない。そんなトゲトゲとした苛立ちが、普段悪態をつかない(子供がいる前でなら尚更だ。)ゲンジロウに悪態を吐かせる。

 「さぁ、嬢ちゃん。ここより安全な場所まで連れてってやるぞ。」

 重たい腰を上げて、鋼の塊を大きな板にしたような叩き斬るために作られた打撃武器を手にとって構える。

 「さぁ、かかってこい!トラウマメイカー!!」

 ゲンジロウが覚悟を決めて、声をあげたその時。

 「…よっと!じいさん、嬢ちゃん、だいじょうぶか!?」

 大きな包丁を振り上げて、加勢にやってきたのはウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)
 後ろから奇襲を仕掛けられたトラウマメイカーは大包丁の二回攻撃を真に受け、どさっという音ともにあっけなく倒れた。彼は向こうの方で既に何体かオブリビオンを仕留め終えた後のようで、戦闘中顔色が悪かったゲンジロウの様子が気になり、急いで駆けつけてくれたのだった。

 「おぉ…。すまねぇ、大丈夫。と言いたいところじゃが……ちと厳しいのう。
  敵にやられたわけじゃーないんだが、どうも調子が出なくてなぁ。」

 それにこの子もおるしな。……助かるわ。と申し訳なさそうに笑うゲンジロウ。
 そんな様子にウィーリィーは駆けつけてよかった、とにっかりと笑う。

 「キマフューのみんなの「わくわく」を守るために、
                こいつらはきっちり退治しないとな!」

 ウィーリィーの発破掛けに「おう!」と応えるゲンジロウ、
 そして、先ほど倒れたオブリビオンから新たなオブリビオンが生じる。
 オブリビオンを倒すべく、見習い料理人と居酒屋店主の二人が今、タッグを組んだ。

 「…にしても、可笑しなオブリビオンだなー。
  間抜けた動物フェイスの次は綺麗なお人形さんか?」

 面白可笑しなファニーフェイスの次は、閉館して放置された、
 不気味な遊園地に出てくるようなピエロの人形姿。

 (あー……こういうの、ホラー映画によく出てくるのよな…。)

 これもまた幼き頃のゲンジロウのトラウマを蘇らせる。
 それは確か…若い男女の二人が呪いの人形であるピエロから逃げ惑うシーンだった。
 恐ろしいアトラクションから脱出した後、出口へ向かおうと暗い夜の中、手と手を繋いではぐれないように走る走る走る。後ろから恐ろしいピエロが追いかけてきて、ようやくそいつを撒いたと安堵して後ろを確認しながら出口を駆け抜けたその時。出口には鋭く透明なワイヤーが張り巡らされていて、それを走り抜けた二人の首がすっと落ちた。

 今でも忘れられない、子供ながらに見てしまった惨たらしいワンシーン。

 (あれは今でも忘れられんのう……。)

 いかんいかん、集中せんとな…。と今いる不気味なピエロの人形に意識をシフトするも、どうも幼い頃のトラウマが脳裏を刺激して調子が出ない。

 「じいさん、危ないぜ!!」

 一瞬フラックバックした記憶に気を取られたゲンジロウは、
 ケタケタ笑いながら、おもちゃのナイフ(実物)を振り翳すトラウマメイカーの攻撃に対応するのが遅れてしまった。危うくその攻撃を真っ当に受けてしまう所だったのを、
 ウィーリィーが【盾受け】でその攻撃を受けとめ、跳ね返す。

 「……!すまん。助かった……。
  あ゛ー、本当にいかんなぁ……。どうも調子がでんわい。」

 申し訳なさそうに頭を掻くゲンジロウ。それに対しウィーリィーはその子を守るのに専念してくれればなんとかなるさ!と明るく返して攻撃を続行する。

 (トラウマメイカー……侮れないな。あのじいさんでさえ参ってると来た…。)

 ならばここはどうすればいいのか…。
 そうだ、トラウマメイカーに対する“恐怖”を“笑い”に変えてしまえばいいんじゃないか!?とアイデアが閃いた。そうと決まれば話は早い!

 「おいおい、面白可笑しなぬいぐるみちゃんの次は間抜けたピエロか?
  さっき化けてたファニーな表情が抜けてない、ぜ!!」

 ウィーリィーは不気味なピエロの人形に対して、
 内心気になっていたポイントにつっかかりながら斬りかかる。
 トラウマメイカーは若干怯みながらもなんとかその攻撃を躱した。
 ……どうやら、ちょっと傷ついたらしい。

 「おぉ、確かに言われてみればどこか胡散臭いというか…。
                  B級映画に出てきそうな感じがすごいのう。」

 それを聞いて、目を丸くするゲンジロウ。
 トラウマが先行して気づかなかったが、よくみたらちょっと目の位置が可愛らしいというか、どこか憎めない間抜けた表情をしているというか……。
 人形のピエロ=不気味だったゲンジロウに衝撃が走る。

 (これならあんま怖くねぇな。)

 そう思えるようになれば話は早い。さっきのお返しだ!!と言わんばかりに、
 大きな大きな鉄板のような剣でピエロをぶん殴ろうと力を込める。

 トラウマメイカーは大慌てで距離を取り、
 ぐじゅぐじゅぐじゅ…。と不気味に躰の形を変えながら、
 皮膚という皮膚がぶくぶくに腫れ上がったクリーチャーのような姿に成り代わった。

 「いきなり路線変更か! そんなに視聴率ヤバいのかよ!?」

 キマイラフューチャーの可笑しなオブリビオンとはいえ、
 グロテスクな姿に変貌したトラウマメイカーに一瞬怯んだウィーリィー。
 オブリビオンはその隙を逃すまいと歪で大きな剛腕を振りかざしてウィーリィーを潰しにかかる、ウィーリィーとゲンジロウは防御の構えをとってその一撃をなんとか受け止めた。

 「このままじゃあ、ちとまずいのう……。」

 ウィーリィーは先の戦闘で体力を消耗しているし、ゲンジロウは小さな子供を抱えている。この敵を相手にするには幾らか分が悪かった。

 ――その時。

      ♪♪心焦がせ、熱き血潮で 悪を討て、正義の剣で♪♪

 どこからか柔らかで優しい温かな歌声が耳に届いた。
 それは今、ここで戦うヒーローたちのための歌。
 気づけば遠くにいる一般キマイラ達の声援も乗せて、
 たくさんの“声”がゲンジロウ達を包み込んだ。会場の皆が歌う、応援の歌。

 「おうおう、なんだか力が湧いてきたのう……!!」
 「あぁ……!からだの内側から燃えてくるみたいだぜ!!」

 “応援”のパワーを確かに受け取った二人。

 目の前にいるクリーチャーは会場全体に轟くほどの雄叫びを上げて。
 今、決着をつける戦いが始まろうとしていた。

 「まずはこいつを喰らってもらおうか!
                ――喰らい尽くせ、炎の顎!」

 ユーベルコード【飢龍炎牙】発動。
 ウィーリィーが天霊大包丁に力を込めて振り放つとその刃は炎を纏い、龍を宿し、
 火龍が放つ咆哮のように、全てを燃やし尽くす紅蓮の龍の牙となって。
 ……オブリビオンを飲み込んだ。

 GAAAAAAAAAAAAAA――!!

 ぶくぶくに肥大化したその身を包んで燃やし尽くすような灼熱の火龍に纏われて、
 苦しそうな悲鳴をあげるトラウマメイカー。ばたんばたん、と暴れまわり周囲にあるものを壊しながら悶えている隙に小さな子供を安全な場所へと運ぶゲンジロウ。

 「ここらは危ないから近寄っちゃあいかんぞ……。巻き込んじまうかもだからな。」

 ぽんぽん、と小さな少女の頭を撫でてその場を離れ、オブリビオンと対峙する。

 「さっきまでは随分とお世話になったなぁ。
  ほれ、そんなに遊びたいなら遊んでやるぞ……!!」

 うぉぉ……!!と全身に力を入れて戦闘体制に入る。己の限界を越えようと、体の内側に込める力は更に大きくなって、遂にはゲンジロウを身体を“おおきく”変貌させた。

 ――ユーベルコード【英雄志望】。
 それは彼の望む無敵という姿を顕現させるユーベルコード。
 すなわち、彼の望む英雄に変化する力。
 その名は“モストマスキュラー”。
 彼こそ、最も逞しい筋肉の名に相応しき、希望を宿す正義のヒーロー。

「筋肉マッチョ、モストマスキュラー!
 ほれ、無敵のヒーローの登場じゃ。ズドンと活躍したろうかのぅ!」

 はーっはっはっは!と笑いながらモストマキュラーはそのどデカイ巨体を活かし、
 トラウマメイカーを掴んでぶんぶんと全体重をかけて振り回す。
 そのジャイアントスイングは見事に決まり、吹き飛ばされたオブリビオンは壁へと打ち付けられる。トラウマメイカーは抵抗もできぬまま、どさり、と大きな音を立ててその場に倒れた。

                              ――K.O.

 カンカンカンカン!と勝利のベルが鳴り、
 ゲンジロウは巨大な両腕を上げてうおぉぉ!!と雄叫びをあげた。

 (……いつからレスリングになったんだ?)

 戦闘がおわり、ウィーリィーはくるりと辺りを見渡すと会場はいつの間にやら後付け感が半端ないリング上に早替りしており、どこからか一般キマイラの実況している声が聞こえてくる。

 「ま、キマイラフューチャーだしそんなこともあるよな。」

 明らかにツッコミどころ満載な現状に呆れてしまったのかそれとも諦めてしまったのか、
 ウィーリィーは何事もなかったかのように現状を受け止め、その場を後にする。

 (さっさと体休めて次に備えなくちゃな…。)

 なんてことを呑気に考えながら、お疲れ様です!とキマイラ達が用意してくれた休憩スペースにいち早く足を運ぶのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リア・ファル
WIZ
アドリブ・共闘歓迎

「会場に冷水を掛けるが如きオブビリオン! だが、料理に注ぐ熱き心は溶けはしない! 逆風にも消えぬ熱い炎……人、それを『情熱』という!」

会場内だからイルダーナは使わない
キマイラさん達が残ってる間は射撃武器も控える

「行くよ、ヌァザ!」「ウミャ!」(サバトラ柄の猫キャラが、魔剣へと転ずる)
『鎧無視攻撃』で斬りつける!

ファーニーフレンズが出てきたら、
「ふふん、ボクにも素敵な仲間がたっくさんいるんだ! 紹介しよう!」
UC【召喚詠唱・楽園の守護者たち】を使用!

「さあみんな! やっちゃって!」
小型だし、会場内の机や照明などのオブジェクト、地形を利用して、
オールレンジから攻撃だ!


暮陽・黎明
アドリブ連携歓迎
せっかく誰が一番か決まるところだったのになー?
楽しみを奪う悪いやつは叩いておかねーとな……しかし、なんだー?面白おかしな姿だなー?
混乱を抑えるのは他の人に任せるとして、私はこの奇妙な連中を纏めて掃討するとしようかー。
せっかくだ、パフォーマンス交えて見てる人達を楽しませるぜー?
まずは適当に超低空飛行の空中戦、怪力、戦闘知識辺りで敵さんを翻弄して纏めようか。そこへさっきの技能に加えて範囲攻撃、2回攻撃、早業、鎧砕き辺りで指定UCで一挙に薙ぎ払うぜ。
これで外しても私を含め他の猟兵の強化にも繋がることだしなー。
敵の攻撃は第六感、見切りで回避かオーラ防御辺りで受けとくとしよう。




 「会場に冷水を掛けるが如きオブビリオン!
         だが、料理に注ぐ熱き心は溶けはしない!
   逆風にも消えぬ熱い炎……。人、それを『情熱』という!」

 どーん!とバックに爆発の炎を纏いながら、ドヤ顔で決めポーズを決めたのは、
 通販サイトを運営するバーチャルキャラクター、リア・ファル(三界の魔術師/トライオーシャン・ナビゲーター・f04685)

 「戦闘中にもパフォーマンスは大事だからなー。しっかり盛り上げていくぞー?」

 と、ゆるーくマイペースな口調でリアと共に現れたのは暮れ落ちる陽の天使、
 暮陽・黎明(瑠璃色に染まる空の果へ・f00383)

 ふたりは一般キマイラが楽しめるような戦闘をモットーに、
 映像映えするポージングで可憐に参上したのであった。

 「行くよ、ヌァザ!」 「ウミャ!」 「黎明さんも付いてきて!」
 おー。という間の抜けた返事と共にオブリビオンの元に向かうリアと黎明。
 リアの相棒多元干渉デバイス『ヌァザ』はサバトラ柄の猫としてリアの隣にいるが、
 戦闘モードに入ると魔剣型デバイス本来の姿に変形する。

 ヌァザを手にとって駆け出すリア、それに対し黎明は観客を楽しませる“パフォーマンス”も兼ねて超低空飛行でオブリビオンへ急接近。

 一気に距離を詰められたトラウマメイカーは危機感を感じたのか、慌てて脈絡のないファニーフレンズ【可愛いガールフレンド】と【オッチョコチョイな友人】を召喚。

 「五ノ刻、黎明。十七ノ刻、薄暮。
  始り、終わりの交わり、来たりて――堕ちよ、黎薄創造!」

 黎明の超低空飛行で迫り来る攻撃に備えて、愉快なファニーフレンズ達はトラウマメイカーを攻撃から守るように身を盾にし、その斬撃を受け止めた。

 「ちっ、届かないか……。」

 一旦、宙を縫うようにして来た方向へ展開する黎明。
 お目当てのトラウマメイカーには届かなかったが、愉快なファニーフレンズ達には確かなダメージを与え…そしてなにより、この後の戦いを左右すると言ってもいいほどの強化型固有結界がトラウマメイカー達がいる周辺に広げられた。

 「その結界は黎明時と薄暮時の生み出す私の世界。
               ――次は確実に仕留めるぜ。」

 ユーベルコード【黎薄流刀剣術・弐之型『黎薄創造』】。
この結界はその場に立つ自身と仲間である猟兵の戦闘力をあげる効果を持つ特殊な結界。
 トラウマメイカーにダメージを与えるのも目的の一つだったが、
 それを外して戦力強化する、というのも彼女の目的のうちの一つだったのだ。

 「おぉ、強化型のユーベルコードだね?さすが!それはとっても助かるよ!」

 ナイス!とサムズアップしながらヌァザと共に駆け抜けてトラウマメイカーの元へ接近を測るリア、彼女が行く道を愉快なファニーフレンズ達が塞いで、妨害する。

 「そっちがその気なら、いいだろう。
  ふふ、ボクにも素敵な仲間がたっくさんいるんだ! 紹介しよう!」

 リアのユーベルコード【召喚詠唱・楽園の守護者たち】発動。

 おいで、みんな! …おねがい、ボクに力を貸して!と声をかけると会場の至る所から、動物や幻獣の形をした小型の機械兵器達がぴょこぴょこと姿を表す。

 「さあみんな! やっちゃって!」

 リアの掛け声に合わせて、看板の裏や天井の鉄骨の高い所、この場にあるオブジェクト全てをうまく利用して愉快なファニーフレンズ達に標準を合わせる小さな機械兵器達。
 死角はないといっても等しいだろう。

 「黎明さん、今だよっ!!」
 「おー。とびきりの一撃喰らわせてやるぜっ!」

 リアが呼んだ小さな機械仕掛けの動物型兵器が放つ弾幕の間を、
 黎明の背中から生える、熾天使のような三対六翼で駆け抜けて一気に距離を詰める。

 「……っ!これで、トドメだ!!
                ――黎薄流刀剣術・弐之型“黎薄創造”!! 」

 サムライエンパイアの妖刀を用いて、鋭い斬撃を与える黎明。

 黎明の斬撃は黎明時と薄暮時の生み出す世界の加護を受けて、
 その刃は鮮明にトラウマメイカーのからだを引き裂いた。

 「リアさん、そっちはどー?」
 「こっちもこれで、終わりだよ!」

 えいっ!と動物型機械兵器の援護射撃を受けて最後にリアがヌァザでトドメの一撃を与える。トラウマメイカーの後を追うようにして愉快なファニーフレンズ達も倒れて消えていった。

 「ふー、一仕事したなー。」
 「そうだね。ボク達も次の戦闘に備えようか。」

 トラウマメイカーと脈絡のないファニーファニーフレンズ達を倒したリア達は、
 周辺にいた一般人の安全確認をとるためにその場を後にするのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ナターシャ・フォーサイス
WIZ◎○
コンテストを、皆様の楽しい時間を襲うとはいただけませんね。
人として怒りますが、使徒として赦しましょう。
罪を祓い、楽園への道行きへ導くのが使徒としての責ですから。
皆を導いて差し上げましょう。

使徒の真の姿、その一端たる機械仕掛けの天使となりましょう。
天使たちを率い、共に導くのです。
纏う光は救済と導きの光、共にある皆様の力となるでしょう。
その鎌は罪祓う浄化の刃、
その精は闇祓う浄化の光、
その杖は楽園へ誘う導きの灯。
皆、貴方がたを祝福するためにこそあるのです。

ガールフレンドにご友人、皆大切な存在なのでしょうね。
遺され悲しみを背負わぬよう、皆導きましょう。
我々は、貴方がたを歓迎いたします。




 「……コンテストを、皆様の楽しい時間を襲うとはいただけませんね。」
 会場内の惨状を眺め一人憂うのは神に選ばれし聖女、ナターシャ・フォーサイス(楽園への導き手・f03983)彼女は心のうちで怒りにも似た感情を密かに抱いていた。

 「……人として怒りますが、使徒として赦しましょう。
  罪を祓い、楽園への道行きへ導くのが使徒としての責ですから。」

 ステージの上で会場全ての惨状を見渡し終えれば、皆を導いて差し上げなくては。
 と虚空に呟き、聖衣をひらり翻し、そのまま壇上から跳び下りる。
              ――その手には楽園の名を冠する純白の大鎌を抱いて。

 彼女の前には複数のトラウマメイカーが群れになって蠢いていた。

 (これは少々、手こずりそうですね…。)

 冷静に状況分析を行い、ふむ…。と、口元に手を添え思考するナターシャ。
 このオブリビオンの戦闘方法はなんとなく知っている、
 瀕死の状態になると自分の仲間を呼び出して代わりに戦わせるのだ。

 ならば、使徒の真の姿。その一端たる機械仕掛けの天使に成るのがこの状況においては適切でしょうね、と簡潔に判断を下す。そして、天使たちを率い共に導くのです。

 「我らが同胞を導くために。生けるもの、死せるもの、我らと共に目指しましょう。」

 彼女は天へ祈りを捧げ、ユーベルコード【限定解放:楽園の使徒】を発動する。
 この身は使徒しての責を果たすために幾度と改造されサイボーグと化した。
 その真の姿を今、ここで解放する時が来たのだ。

 己の使命を果たすため、ナターシャは機械仕掛けの大天使となって、
 楽園の天使と救済と導きの光を率いて天高く君臨する。

 右手に握るは罪祓う浄化の刃、彼女が身に纏うその精は闇祓う浄化の光、
 左手に抱くその杖は、楽園へ誘う導きの灯。
 全ては皆、貴方がたを祝福するためにこそ在るのです。
 そう、全てはこの場にいるオブリビオン達をすべからく楽園へと誘うために。

 彼女が握る【聖祓】の名を授かる大鎌を振り翳せば、その刃の衝撃は空を切り裂き、
 彼女が抱く【聖祓】の名を授かる聖杖を天へ捧げれば周囲を浄化の光で包み込み、
 彼女が放つ【聖祓】の名を授かる聖銃は楽園へと導く光の軌道となって。

 機械仕掛けの大天使の背後からは【聖祓】の名を持つ小天使が現れて、目の前で威嚇しているトラウマメイカー達を次々と楽園へ導いていった。

 あるトラウマメイカーは身を守るため、脈絡のないファニーファニーフレンズ達を呼び出す、ファニーフレンズ達はトラウマメイカーを導きの光からかばうように一丸となって対抗しようと必死にもがいていた。

 「あぁ、ガールフレンドにご友人…。皆大切な存在なのでしょうね。
  遺され悲しみを背負わぬよう、私が皆を導きましょう。
  我々は、貴方がたを歓迎いたします。」

 ナターシャはそう告げて聖なる大鎌を彼らに向けて振り翳す。

 ――それは救いか、絶望か。

 白い光が辺りを覆い、引いて消えて無くなった頃。
 目の前に居たはずのトラウマメイカー達の姿は跡形もなく消えていた。

 彼女が振りかざした大鎌は奪うのではなく、
 罪を祓い楽園へ導くために存在する聖なる刃。

 それは誠か戯言か。
 その答えを知るものはもう、いない。

 「――現世では報われぬその願いも、楽園でどうか安らかに、お眠りなさい。」

 遠く遠く離れた場所へ召されたオブリビオンの欠片に祈りを捧げて。
 彼女はその場を後にするのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『リア充どもは爆発しろ怪人』

POW   :    リア充は爆破する!
予め【リア充への爆破予告を行う】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    リア充は爆破する!!
【リア充爆破大作戦】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    リア充は爆破する!!!
単純で重い【嫉妬の感情を込めて】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

●リア充大爆発!
 お寿司コンテスト最中に突然現れたオブリビオン達を撃退し、一般キマイラ達を無事に避難させた猟兵達。
 先程まで恐ろしいオブリビオン達に襲われて阿鼻叫喚だった一般キマイラ達も、今じゃすっかり応援気分だ。小さな子供から大人までいろんなキマイラ達の歓声が後方から聞こえてくる。

 \リア!!充!!爆!!発!!/

 そんな中、ド派手な爆発音と共に広いステージの上に現れたのは、
 喧しい程に個性的なオブリビオン“リア充どもは爆発しろ怪人”。
 今にも爆発しそうな爆弾ヘッドがやけに輝いている。
 ふざけた容姿に思わず力が抜けそうになるが、これでも立派なボス級オブリビオンだ。油断はできない。

 「リア充滅びるべし、是非はない!」

 強者なんだぞっ!と言わんばかりに仁王立ちして猟兵たちの前に太刀憚る爆弾ヘッド。
 キリッと効果音がつきそうなドヤ顔(?)がウザったらしい。
 ……リア充に一体どんな恨みがあるのだろうか。
 いや、オブリビオンなのだから特にこれといった意味は無いのかもしれない。
 それにこの爆弾ヘッドに語らせたらキリがなさそうだ。
 相手のペースに飲まれる前に対処するのがいいと思う。

 「さあ!一人残らずかかってくるがいい!!」

 グダグダになりそうな予感を抱えながらも、
 猟兵達と“リア充どもは爆発しろ怪人”の戦いの幕は切って落とされたのだった。

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 プレイング受付開始は、
 【10月17日(木)8:30~10月20日 (日)8:30】とさせて頂きます。
 人数によっては再度再送をお願いする可能性が御座います。その際は何卒宜しくお願い致します。
 また、プレイング受付前に投げてくださった方も受付可能ですのでご一考頂けますと幸いです。

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 ●MSより(第3章からの参加も大歓迎です!)
 はっちゃけていこーぜ!大変長らくお待たせいたしました。
 第3章では、猟兵達に襲いかかるボス戦のオブリビオン
 “リア充どもは爆発しろ怪人”を撃退してください。

 第2章では皆様の活躍のおかげで、
 一般キマイラ達は怪我することなく避難することができました。
 更には、観客キマイラを意識した熱いパフォーマンスが繰り広げられたこともあり、大人も子どもも熱心に猟兵達を応援してくれているようです。

 哀れなオブリビオンに同情するもよし、怒りをぶつけるもよし。
 思いっきり楽しくいきましょう!!
モン・サンシン
「うみゃ!?なんか強そうなのが出たー。法螺貝吹くしかにゃーい!」
法螺貝吹いて『ネコネコロボットインパクト召喚』を使う。「インパクト、初出陣だよー!」
『合点承知である!某は正義の絡繰猫である。いざ、尋常に勝負!』
ペーナァ(f05485)がインパクトの肩に乗るのを見て今度乗ってみようと思いつつ、ラジコンを動かす要領でインパクトに攻撃させる。
「うみゃ、お仕置きタイムだよー」
『きつーい攻撃をかますでごわす!』
百烈尻叩きや卍固めなど怪人には色々きつそうな攻撃等で最後はジャンピング頭突き。
尻叩きの場面の時だけ見て爆笑する

『ごっつぁんでぇす』
決めポーズとるインパクトを見て拍手するモンであった。

※アドリブ歓迎


ペーナァ・キャットハウス
モンちゃんと参加します

モンちゃんがUCでなんか凄い大きいロボットを呼び出すみたいなので、うちもその上に乗ってみます

オルタナティブ・ダブルを発動してクラお姉ちゃんと一緒に両肩でイキリ倒します

ペナ「モンちゃん、このロボット凄い!! 今度うちにも操縦させてーや!」

クラ「うおおおおおおおおおおおお!!! 踏みつぶせええええ!!」

ペナ「なんかすごい!すごいで!!!」

クラ「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

アドリブ歓迎です


※モンちゃんとの合わせプレなので、片方しか送信されていない場合スルーして下さい


パーム・アンテルシオ
ふふふ。登場だけを見ると、まるでヒーローみたいだね。
でも…今日の舞台は、私たちがヒーロー。
今日のあなたは、悪者役。
だから…

ユーベルコード…銀梅火。
爆発するのは、あなただよ。
それとも…ふふふ。たくさんの爆発と一緒に、踊ってみる?

世界の文化に触れる為に、観た事があるんだけど…
知ってる?UDCアースの、戦隊もの…っていうのでも。
悪役といえば、最後には爆発して消えるものなんだよね。
だから…潔く、爆発してね?

リア充…って。幸せに暮らしてる人たちの事だよね。
人を助けるのは、私の役目だけど…
そうじゃなくても。幸せに生きてるものを、脅かすのは。
幸せを奪い取るのは、許さないから。

そうだよね?それで、いい…よね?




 「うみゃ!?なんか強そうなのが出たー。法螺貝吹くしかにゃーい!」

 突如としてステージに現れたリア充どもは爆発しろ怪人。
 予定通りとはいえ、ただならぬオーラを察知して第一声をあげたのは一匹…。
 いや、一人の少女だった。彼女の名はモン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)イタズラ大好きサーバル娘である。

 モンが勢い任せに法螺貝を吹くと何やら大きな地響きと共に足元から超巨大メカメカしいネコ、ネコネコロボットインパクトが召喚された。なんとユニークなロボットであろうか。しかもでかい。此処が会場内だということをお忘れではないだろうか。

 「インパクト、初出陣だよー!」

 “合点承知である!某は正義の絡繰猫である。いざ、尋常に勝負!“。
  モンの掛け声に応えるようにネコネコロボットインパクトの目が光った。

 「おぉぉ!モンちゃん、なんかすごいこっちみてるよ!あの怪人。」

 モンの隣で興奮気味にあたりを見渡しているのは桃色の髪が愛らしい少女、
 ペーナァ・キャットハウス(お外でゴロゴロ・f05485)
 どうやら挑発はうまくいったらしく、彼は明らかにこちらを敵視していた。
 …いや、せざるを得ない状況というやつだ。

 「本来ならば貴様らに構っている暇などないのだが……その勝負、受けて立とう!!」

 勢いよく勝負に応える男、リア充どもは爆発しろ怪人。
 一度売られた喧嘩を無下にするほど野暮な男ではないのだ。

 彼はステージの上で仁王立ちしたまま、導火線をバチバチと燃え滾らせ火花を散らす。
 ターゲットはもちろんリア充ども。
 だがしかし、妙な巨大絡繰り猫がその行く手を阻む。
 ――ええい、阻むものは皆平等に吹き飛ぶべし!!

 「私はこれからリア充どもに報復する!ありったけの憎悪を込めてだ!!」

 リア充どもは爆発しろ怪人が高らかにそう宣言すると、
 ムキッムキムキムキ!と肉体が強化されどんどん強靱な肉体へと変貌していく。

 「はー…。他人が幸せに過ごしてるのを見過ごせないなんて、小せえ男だなあ?
 あんなんオレらの敵じゃねえ!やっちまえネコネコロボットインパクト!!」

 潰せ潰せー!と愉しそうな笑みで怪人を罵っているのはペーナァの別人格“クラ”。
 ペーナァにとってお姉ちゃんでもあるクラはペーナァと比べて好戦的であり、
 生意気な娘という評価を受けやすい性格をしている。
 現に今、ユーベルコード【オルタナティブ・ダブル】で顕界した直後、
 真っ先に口にした言葉がこれであった。

 「ち、小さい男とはなんだ貴様!!失礼にも程があるだろう!!
 悩み事なんてこれっぽっちもございませんって顔で罵りやがって!
 …ええい!私の力、思い知るがいい!!」

 ユーベルコード【リア充どもは爆発する!!】発動。
 沸点が低いリア充どもは爆発しろ怪人は真っ黒な爆弾ヘッドを真っ赤にしながらどこからともなく火の付いた爆弾を取り出し、目にも留まらぬ剛速球をネコネコロボットインパクトに投げつける。これは先程のリア充への爆破予告を行うという行為によって【リア充は爆破する!】の効果を上乗せした形で成されている早業だ。
 しかも戦闘力が大幅に強化されているためたちが悪い。

 目にも留まらぬ速さで投げつけられたソレは大小様々な爆弾で、ネコネコロボットインパクトの装甲をすこし傷つけるだけのものもあれば、数回あたっただけで部位破損を余儀なくされる程の威力をもった爆弾まで様々だ。小回りが利かないネコネコロボットインパクトはあっという間に窮地に追いやられてしまった。

 “ガガ、ガガガ……!我は正義の絡繰猫であ、ル……!!なンのこれシき…!”。

 守りの一点で防御の構えをとっているネコネコロボットインパクトにすら届く爆発力。なにより会場とはいえ巨大ロボにとっては手狭なこの空間の中、その大きな巨体で動き回るには明らかに狭すぎたのだ。結果、超豪速球の爆弾から満足に回避することもできず、じわじわと確実に攻め込まれていった。

 「あ、あわわわわわ!ま、まずい。不味すぎるよー!!」
 「おいおい、数が多すぎる上に爆弾が早すぎて魔法陣で捉えられねぇぞ!!」
 「ど、どどどうする!?モンちゃん!!」

 先程までネコネコロボットインパクトの上からリア充どもは爆発しろ怪人を悠々と見下ろしていた三人に余裕の色はもう見えない。しかもまともな足場がないこの状態で無闇に降りるわけにもいかない三人はどうすることもできない現状に顔色を真っ青にしていた。

 「ふふふ。登場だけならヒーローの様だったのにね。
 妙に暑苦しくてはっきりとしているところ、嫌いじゃなかったよ。」

 ――パチン。
 彼女が指を鳴らせばネコネコロボットインパクトに群がる沢山の爆弾達を桃色の炎が包み込んでいく。爆弾達はそれぞれ不完全燃焼したように小さく爆破し、火の粉となって舞い上がる。その幻想的な景色は一般キマイラからオブリビオンまですべての人々を魅了してやんわりと散っていった。

 「だいじょうぶ?なんだかお困りのようだったけれど…。」

 そう言って三人に声をかけたのは大きな桜色の尻尾が美しい妖狐の少女、パーム・アンテルシオ(写し世・f06758)。先程の景色を生み出した本人でもある。

 「う、うみゃー!キラキラ花火みたいだったー!!すごーい!」
 「ねえねえ今のなんなん!?もっかい見せてー!」

 先程の花火をネコネコロボットインパクトの上から見ていた二人(三人)はピンチなんて初めから無かったかのように興味を寄せる。パームのフォローによりネコネコロボットインパクトの被害は最小限に抑えられていた。

 「ふふふ。さっきのはね、私のユーベルコード。銀梅火って言うんだ。……なんて、話続けててもいいのかな。あちらのお客様はご立腹のようだけど?」

 くすり。不敵に笑みを浮かべて視線を移せば、カンカンに怒っているリア充どもは爆発しろ怪人の姿。それもそうだろう、優位だった戦況を一気にひっくり返され、挙句の果てには観客の視線でさえも奪ってしまったのだから。

 「どいつもこいつも俺の邪魔ばかり……!!何故だ!?
 どうして俺はいつまでたっても報われない!人を呪って何が悪い?
 自分よりも恵まれている者を妬んで何が悪いというのだ!!」

 ――妬みはやがて怒りへと変わる。
 実に一方的で理不尽で救いようのない感情。報われることのない圧倒的悪意。黒い感情は燻り募って身を焦がし、どうすることもできない感情に苛まれた男は、破壊衝動に身を委ね……すべてを投げ出した。

 「消えろ!!全部消えろ!!リア充も猟兵も、一般人も生きてるものすべて!
 爆発して跡形もなく消えていってしまえ!ぜんぶ、爆破してしまえばいい!!」

 そうだ、俺は間違ってない。これでいいんだ。自分にそう、言い聞かせて。
 男は感情任せに爆弾を周囲へ投げつける。一般キマイラ達がいる場所に、だ。

 「……っ!!なんて自己中な奴なんだ。こりゃお手上げだぜ。」

 ハッ、と鼻で笑って杖を構えるクラ。
 彼女が杖を構えると、周囲に小さな魔法陣が幾つも広がり展開されていく。
 目を閉じて全てを集中させる。全ての魔法陣を書き違う事なく展開するんだ。
 あとすこし……もうちょっと……もっと速く……よし、整った!!
  
 “くるひゞよ、くるひゞよ、幾千もの灯りを灯せ、
  くるひゞとなって全てを燃やし尽くす劫火と成れ――”。

 「見せてやるよ、オレの本気をなァ!!」
      ――ユーベルコード【狂火】発動。

 そう言って目を見開き杖を大きく掲げると、
 周囲に展開された全ての魔法陣から小さな業火が出現。
 その業火は意思を宿したように一つ一つが違う動きで飛び回って、
 一般キマイラ達の方へと飛んでいった爆弾を容易く呑み込み燃やし尽くした。

 それでもまだ爆弾の勢いは衰えず、増していくばかり。
 クラのユーベルコードを以ってしても対応しきれない爆弾がちまちま周囲を襲う。
 率先して一般キマイラ達を炎の壁で守り尽くしてはいるが、時間の問題だろう…。
 その様子を見て、すかさずパームがフォローに入る。

 「ふふっ。それじゃあご期待通り、みせてあげようか。
 爆発するのは、あなただよ。それとも……たくさんの爆発と一緒に、踊ってみる?」

  “――陽の下、火の下、佇む標を灰にしよう”。
       ユーベルコード【銀梅火】発動。

 パームは四人にウインクした後、言葉を紡いだ。
 言葉は恋の色を纏った狐火となって、爆雨の中を駆け巡る。

 「うみゃみゃー!私達もいくよー!!
 ペーナァ、ネコネコロボットインパクト、準備はいい?」

 「まかしとき、このままムカつく爆弾頭まで突っ走るでー!!」“無論であーる!!”

 ネコネコロボットインパクトとその上に居る二人は何をすべきか、再度確認した。

 クラの狂火が一般キマイラ達を守り、ネコネコロボットインパクトに投げ込まれる爆弾はパームの銀梅火によって迅速に処理される。爆雨の中に道を作り、ネコネコロボットインパクトが開かれた道を突き進む。その上には剣を構えたモンとペーナァ。
 投げ込む手が止まないのなら、突撃あるのみ。

 「モンちゃん、いくでー!」
 「うみゃー!お仕置きタイムだよー。」
 “―承知。きつーい攻撃をかますでごわす!”

 二人とネコネコロボットインパクトは協力しあい交互に攻撃を開始。
 二つの剣は交互に弧を描いてリア充どもは爆発しろ怪人を追い詰めていく。
 それを受け止めれば間髪入れずにネコネコロボットインパクトの拳が向かってくる。
 回避する余裕を与えない見事な連携に言葉も出ないが、やられるばかりというのもらしくない。

 「―ぐっ。なかなかやるじゃないか、猟兵達。
 だが俺は止めない止まらない!!そこにリア充がいる限り!そこに幸せがある限り!」

 次の瞬間、意識が飛んでしまうほどに威力のある強い拳がモンを襲った。
 リア充どもは爆発しろ怪人が第三のユーベルコード【リア充は爆破する!!!】を発動したのだ。これは単純で重い嫉妬の感情を込めた一撃。それは直撃地点の周辺地形が破壊されるほどに強力で、この一撃を食らうのは致命的。案の定、直撃を真に受けたモンは遠くの方まで大きく投げ飛ばされてしまった。

 「――モンちゃん!!」

 悲鳴のような叫び声が会場内に響く、その場の誰もが二人に注目する。
 ネコネコロボットインパクトはモンを守るように身構え、桃色狐火と大きな狂火がリア充どもは爆発しろ怪人を火柱のように取り囲んだ。二色の炎に身を灼かれながらリア充どもは爆発しろ怪人は叫ぶ。

 「人を妬んで何が悪い!人を呪って何が悪い!!
 “俺たち”は人を恨むほど、妬むほどに苦しんできた!
 望んでもなお届かぬ希望に、光に手を伸ばし続けた!
 でもこの手に残ったものはなんだ!!ぬくもりか!?優しさか!?
 …いいや、違う。最期に残ったのは虚しさだけだ、苦しさだけだ。
 俺たちは最後の最後まで選ばれなかった、報われなかったのだ!!
 それでもお前たちは俺に正義を突きつけるのか!?」

 それは、リア充どもは爆発しろ怪人として魂に深く刻まれた負の感情。
 オブリビオンとして生まれてしまうほどにもがき苦しんだ者達の悲鳴。
 あるいは無数に漂うリア充爆発しろの念が一つとなって業を重ねる姿。
 数多のSNSで囁かれ、概念として知れ渡ってしまった言葉のカタチ。
 一度口に出された言葉は二度と消えず、その言霊は行く宛もなく虚無を彷徨う。
 強い言霊は負の念を抱えて膨張し、やがてオブリビオンと成る。
 ――この男はそんな成れの果て。

 重々しい雰囲気の中、パームが口を開く。

 「リア充…って。幸せに暮らしている人達のこと、だよね。
 人々を助けるのは、私の役目だけど…。そうじゃなくとも、幸せに生きているものを、
 脅かすのは。幸せを奪い取るのは。……許さないから。」

 護るべきものは違えない。どんな理由があれ、だれかを陥れてはいけないのだ。
 ましてや幸せの中にいる人を率先して狙うなんて、私の正義が許さない。
 だって、それを許してしまえば、それを受け入れてしまえば。
 ――世界が負の輪廻にのまれてしまうから。

 そう強く決心したパームの狐火は彼女と共鳴するように熱を増し、熱烈の炎へと変わる。恋に焦がれるような熱はやがて火龍となって、想い人の元へ解き放たれる。クラの狂火もそれに呼応するように激しく燃え盛り、やがてひとつの炎となってリア充どもは爆発しろ怪人に絡みつく。

 「うお゛お゛お゛お゛お゛お゛お!!」

 リア充どもは爆発しろ怪人の断末魔は会場全体に轟いた。
 ――それでもまだ猟兵の攻撃は止まらない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

リンネ・ロート
アリスはリア充?は分かんないけど、怪人さんは一人で寂しいのかな……
アリスと一緒に遊ぼ?

アリスはねー、お人形遊びしたい!
アリスがくまちゃんを操るから怪人さんはくまちゃんの相手をしてあげてね
怪人さん、怪人さん、どうして君の頭はまあるい形をしてるの?
僕はまあるい形が好きなんだ
なぜって?だって果物はまあるい形をしてるものが多いからさ
だから怪人さん、いただきます(くまちゃんにグロテスクで大きな口を開けさせる)

アハハッ!怪人さん驚いた?騙された?
アリスはちょっとだけ楽しかったよ♪
でも、もう飽きちゃった
だからアリスはもうお家に帰るね
怪人さんもUCでおやすみなさい
また遊ぼうね、怪人さんが生きていたらだけど☆




 「ふふっ、とーっても楽しいヒーローショーだったね!」

 とびっきりの笑顔で丸焦げのオブリビオンを見下ろすのはリンネ・ロート(RegenbogenfarbeFlügel・f00364)の第六人格“アリス”。
 大きなテディベアを抱きしめながらパチパチパチと拍手をしている。

 (次はなんだ……?)

 ぷすぷすと丸焦げにされたリア充どもは爆発しろ怪人は顔をあげるのもやっとのようで、地面に突っ伏したまま聞いている。

 「ねえねえ。アリスはね、お人形遊びがしたいな!戦うだけじゃ飽きちゃった。」

 怪人さんはこの子のお話相手になってね!!と無邪気に微笑むアリス。
 手にはふわふわのテディベアが握られていて、ふりふりと可愛く手を振っている。

 「構わんが……。今じゃないとだめなのか…?」

 なんとか体勢を整えてアリスの相手をしてやるリア充どもは爆発しろ怪人。
 彼の顔(?)には困惑の色が見える。

 「もちろん!今じゃなきゃダメ。ほら、怪人さん。くまちゃんに挨拶して?」

 アリスが操るテディベアがこんにちわ!と挨拶をすると怪人もぎこちなく挨拶をした。

(……猟兵というのはよくわからんものだ。だがしかし、こいつを使って時間を稼げば幾らか身の傷も癒える。しばらくは相手してやろう。)

 「ねぇねぇ、怪人さん。怪人さん。どうして君の顔はまあるい形をしているの?」

 怪人がそんなことを考えているとも知らずに、アリスは無邪気に怪人へ質問をする。

 「俺の頭がどうして丸いのかって?そりゃ俺がリア充どもは爆発しろ怪人だからさ。」
 「…?リア充が何かはよくわからないけど、僕はまあるい形がすきなんだ♪」
 「……おう、そうか。」

 どう反応したらいいのかわからないまま受け流すリア充どもは爆発しろ怪人。
 それに対してアリスは気にも止めない様子で話を続ける。

 「なんでまあるい形が好きかって?
 だって美味しい果実はみんなまあるい形をしているからさ。
 ……だから怪人さん、いただきます♪」

 その瞬間、アリスが握っていたテディベアがグロテスクに歪んだ大きなお口をぐぱぁと開けさせる。

 「なっ!?」
 思わぬ攻撃によってリア充どもは爆発しろ怪人は体制を崩してしまう。

 「がぶり!…なーんちゃって。あははっ、驚いた?騙された?」

 くすくす、と楽しそうに微笑むアリス。
 不気味なくまちゃんを連れて無邪気に笑うその姿はまるで、
 悪夢の国から迷い込んできた恐ろしい少女のようだった。

 「アリスはね、ちょっとだけ楽しかったよ。……でも、もう飽きちゃった。」

 天真爛漫に微笑む姿から一転、冷酷な瞳で爆弾怪人を見下ろす。
 そして彼女はこう告げたのだ、だからアリスはおうちに帰るね。と…。
 その瞬間、リア充どもは爆発しろ怪人の身に強い電流が走った。
 理解が追いつかない。

 「…くっ!ユーベルコードか!!卑怯だぞ!!」

 リア充どもは爆発しろ怪人はアリスのユーベルコード【サイキックブラスト】によって
 感電してしまった体をなんとか支えながら朦朧とした意識の中でアリスに手を伸ばす。

 「また遊ぼうね、怪人さん♪…おやすみなさい。」

 不敵に笑むアリスの後ろ姿を目で追いかける前に視界が霞んで意識が淀む。
 リア充どもは爆発しろ怪人はそのまま倒れるようにして気を失ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ナターシャ・フォーサイス
WIZ
貴方は嫉妬の炎に焼かれているのですね。
そして、己にないものを羨み認めないと。
信条は否定しませんが、貴方のそれを見過ごすことは出来ません。
哀れな魂として、罪を祓い導きましょう。

真の姿を解放します。
機械仕掛けの天使となり、まだ見ぬ楽園の光をもって祓いましょう。
貴方が感情のまま暴れるなら、天使たちの加護がその力を封じるでしょう。
爆破などさせません。
仮にそうなったとして、仮初の楽園ならば皆様に危害が及ぶこともないでしょう。
ですから、どうか穏やかに。

…もしくは。
【誘惑】【催眠術】【精神攻撃】でパートナーとして幸福を与えても良いかもしれません。
今この瞬間だけは貴方のもの、そしてその続きは楽園にて。


藤原・祐菜
某ユニットは二人だから某ユニットなんだぜ!執行役員就任おめでとーう!!と、冗談はここまでにしてと。

一人が辛いんなら誰かに声かけるのが一番や!一人で暴れて周りに迷惑かけんなや!!と、向かっていくで!
あと狐の仮面を装着して我の名はナインテール!この世に蔓延るオブリビオンは許さない!と名乗りも上げよう。これで視聴率はばっちりや!
あとは風水観測で華麗に避けてフォースカトラスと飫肥守で千切っては投げを繰り返せば人気はうなぎのぼりや!!こんだけやりゃーグッズは飛ぶように売れてうちの財布もホックホク!最高のプランやろ!?

ウチもぼっちやし同情するところはあるけどオブリビオンに慈悲はない、美しく、儚く散りな。




 「目は覚めましたか?」
 ナターシャ・フォーサイス(楽園への導き手・f03983)が先程まで倒れていたリア充どもは爆発しろ怪人に声をかける。彼女は彼を咎めるでもなく目覚めるまで看病していたのだ。

 「……貴様も猟兵の一人だろう。何故、俺にとどめを刺さない。」
 「それは貴方が迷える羊だからですよ、怪人。」

 ナターシャは憐れむようにリア充どもは爆発しろ怪人を見つめる。

 「…よしてくれ。俺は同情されるのが一番キライなんだ。」

 重たい身体を起こして、ナターシャから距離を取る。
 敵に同情される?巫山戯るな。
 何かを憐れむという感情は自分より劣っている者にしか抱かない。
 つまり、コイツもまた、俺を嘲笑っているのだ。
 ……これ以上屈辱的な事は他にはないだろう。

 「…ええ、存じておりますとも。楽園へ導かれるべき者は皆、そう言うのです。」

 事実だけを述べるナターシャ。その目は冷たく、人の暖かさを感じない。
 告げる言葉、口調だけは柔らかく、優しく包み込んでくれる木漏れ日のようだった。

 「迷える子羊の貴方に、標を。これは神からのお導きです。」

 楽園へと誘う者として、彼女はリア充どもは爆発しろ怪人に夢幻を見せる。
 それは【誘惑】【催眠術】【精神攻撃】によって魅せる甘美な理想郷、楽園の一端。

 「……神とやらは酷なものを見せ付けるのだな。」

 抵抗するでもなく、彼は静かにそれを受け入れ、悲しそうに呟いた。

 「…?神はいつ何時でも我々を正しく導いて下さいますよ。」 
 「ああ、これは紛れもなく俺の理想そのものだろう。
 ……寸分の狂いもなく、俺の中にある望みを忠実に見せつけられた。」

 それは人のぬくもりに包まれた優しい夢。
 隣には自分を好いてくれるものが居て、周りの人々はそれを祝福していた。
 世界は二人を祝福し、二人はそれを受け入れ、この幸せが続く事を疑うことなく信じていける世界。

 (……ありもしない夢物語。手を伸ばせば触れる前に溶けて消えゆく淡い希望。
 今更そんなものを見せつけられたところで、ただ虚しさが残るだけだ。)

 「これがお導きです。貴方は今、正しく楽園の中で神に愛された。だからこそ、それがひどく苦しい事だと感じるのでしょう。…現実というのは残酷ですから。」

 まるで決められた文句を並べたような、上辺だけの言葉。
 ――なのに、それなのに。

 「どうして……。」

 どうして、心が揺らいでいるのだ。
 俺の執念はこんなものじゃないはず、なのに……なぜ……。

 「ひとりが辛いんなら誰かに声かけるのが一番や!」

 一部始終を見ていた謎の狐面の美少女、藤原・祐菜(黒狐修業中・f18628)はタイミングを見計らったようにポーズを決めながらリア充どもは爆発しろ怪人に声をかける。

 「一人で暴れて周りに迷惑かけるってなら、このナインテールが成敗したるで!!」
 (…よし!きまった。これで視聴率はばっちしやな!!)

 リア充どもは爆発しろ怪人が真剣に悩んでいるシリアスタイムの中、呑気にそんな事を考えるナインテール。キマイラの注目も程よく集めて幸先は良好だ。だが当の本人は上の空で、ナインテールの言葉はあまり届いていないように見える。

 「……独りが、つらい?」

 なにを、今更。そんなこと、最初っからわかりきっていることじゃないか。

 「せやで。自分の心の奥底に深く根付いた妬みの原因…。
 それを改めて再認識したからそんなに苦しんでるんちゃう?」

 「そんなこと、初めからわかって…」
 「知っているのと、改めて自覚するのじゃ訳が違う。そうやろ?」

 まるで自分の心の奥底を見透かされているような気分だった。
 
 「…っ!貴様に俺のなにがわかるというのだ!!」
 「わからない。それは痛みを抱えた当の本人にしか感じることのできない自分だけの痛みや。だからウチにはアンタが感じてるものがどんくらい辛くて、しんどいのか想像もできない。想像したところで他人の感情なんてな、理解できるはずもないんや。」

 全てを暴かれていくような感覚が恐ろしくて、怪人は爆弾を手に取る。
 だが祐菜はそれに怖気づくことなく距離を縮め、その爆弾を手ではたき落とした。

 「でもな。どんなに痛くて苦しい絶望の中に取り残されたって、人を傷つけていい理由にはならへん。自分の苦しさを人に押し付けるなんて、一番やったらアカンやろ!!」

 強く、強く放たれた言葉。けれどその言葉にはどこか優しさが入り混じっていて、どうしてもその言葉の全てを否定する気にはなれない。

 「……小娘がわかりきったような口を叩くな!!」

 リア充どもは爆発しろ怪人は己の感情が高ぶるままにユーベルコード【リア充は爆破する!!】を発動させる。それは高速に爆弾を投げつける力技。一度初めたら止まれない、超高速の爆弾投げ。付近に居たナターシャと祐菜はそれぞれ回避行動を取り、距離を取った。

 「あぁ、貴方は嫉妬の楔に囚われているのですね、可哀想に。
 己の罪を認めることができず、更なる罪を重ねて…。それでもなお目を背け続ける。
 ……信条は否定致しません。ですが、貴方のそれを見過ごすことは出来ませんね。」

 ナターシャは聖祓鎌シャングリラを構え天の御遣い達を呼び寄せる。ユーベルコード【楽園の加護】。その業は楽園の使徒にしか許されぬ、人の身には過ぎた力。彼女は聖祓鎌を振りかざして天使達に告げた。

 “御使いよ、あの者は罪深き子羊である。汝の罪を祓いその力を封じ給え”

 「己が犯した過ちを認めず懺悔することが出来ない子羊を、楽園へ導くことは出来ません。ですから、我々が直接貴方に手を下しましょう。そうすることで初めて、貴方は全てから許されるのです。」

 ナターシャの言葉に応じて楽園から舞い降りた天使たちがその爆弾達を優しく抱擁する。暖かい光に包み込まれた爆弾達は爆破することなく、勢いを失い不発のまま役目を終えた。

 「ええい、頭硬い奴やな!?ひとりが辛いなら虚勢なんて張ってないで、さっさと誰かに助けてって言えばいいだけやろ!!」

 対してこちらの狐面をかぶった謎の美少女は一旦体勢を整えた後、一気に距離を詰めて刀を抜く。爆弾が飛んでくる方向は予測して回避、回避できそうにないと判断したものはこちらに届く前に腿のベルトに装備したフォースカトラスで射抜き冷静に処理。距離を縮めて、確実にこの一太刀を浴びさせてやる―!!

 「こんの、わからず屋!!頑固なのもいい加減にしぃや!!」

 怒りを込めた一撃がリア充どもは爆発しろ怪人の身体を斬りつける。
 ぐぅ……!と腹を抱えて倒れ込むリア充どもは爆発しろ怪人。

 「ウチも色々思うとこはあるけどな、オブリビオンに慈悲はない。
 派手に爆発して、最後には美しく。……儚く散りな。」

 ―剣刃一閃。

 ナインテールから放たれた見事な斬撃は、身体から血飛沫の彼岸花を咲かせるように綺麗な孤を描いてリア充どもは爆発しろ怪人に深く傷を残させたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ヘスティア・イクテュス

とりあえずリア充じゃないのでお帰りください
まぁ帰らないんでしょうけど


ティターニア、起動
アベル、敵の攻撃の予測お願いね

怪人を中心に円を描くよう飛んで攻撃の回避&ミスティルテインで攻撃

いい笑顔でリア充爆破って言ってた赤ずきん男の娘曰く
リア充爆破には相手の幸せを祈って愛を込めるものらしいわよ1割程

つまり、貴方には愛が足りない!
愛が足りない!(セルフエコー)


ついでにリア充を爆破するなら自身も爆破される覚悟はするべきらしいわよ?
ということでリア充爆破爆破返し
マイクロミサイルの一斉発射でトドメ


暮陽・黎明
奴さんの攻撃に備えて薙刀を構えつつオーラ防御、を展開しておくぜー。

リア充爆破、楽しいかー?
まぁ、楽しいんだろうなー。知ってるかー?リア充ってのは、幸せに結ばれてる二人組だけじゃないんだぜー?
お前さんみたいに、リア充を爆破して楽しんでるやつも、リア充なんだぜー?
それをすることが生き甲斐になってんだから、当然だよなー?本当に充実してねーって思ってるやつは、お前さんみたいにアグレッシブな行動は取らねーぜー?
ちげーと思うなら、今おまえさんが何を感じてるのか、考えてみるといいさー。

そんな事言いながら薙刀を仕舞って考える時間を与える素振りを見せて、その隙を妖刀『魔魂餐』によるUC、神速抜刀で敵を討つぜー。




 「おー。これはまた、派手に暴れたなー。」

 歓声が湧き上がっている中、彼女は淡々と感想を述べた。
 先程まで繰り広げられていた激闘の跡が残る会場を空から眺め、悠々と降り立ったのは暮陽・黎明(瑠璃色に染まる空の果へ・f00383)。晴天の空のように青い髪が太陽に照らされて、キラキラと輝いて見える。

 「……リア充爆破、たのしいかー?」

 それは純粋な好奇心だった。
 彼女は当たり前に感じたことを、ゆったりとした口調で聞いてみる。

 「リア充爆破が楽しいか?あぁ、もちろんだとも!それこそが俺の生きがいだ。」

 楽しいに決まっているだろう?
 俺はそういう存在としてこの世界に生まれたのだから。

 (…そうだ、これでいい。俺はリア充どもは爆発しろ怪人。リア充を爆破する者だ。)

 ―羨望、諦観、絶望、憎悪。たくさんの感情が溢れて暴れて。
 自分とは何者で、何を望んでいるのか。もうなにもかも、わからなくなっていた。
 だが、そんな事ははじめから些細なことだったのだ。
 リア充どもを爆発することが存在理由。……それだけでいい。そのはずだ。

 「…まあ、楽しいんだろうなー。なぁ、知ってるかー?
 リア充ってのは、幸せに結ばれている二人組だけじゃないんだぜー。」

 リア充どもは爆発しろ怪人は今までの猟兵とは違うアプローチに思わず耳を傾ける。
 続けて黎明はこういった。

 「お前さんみたいに、リア充を爆破して楽しんでるやつも、リア充なんだぜー?」

 …なにを言っているのだこいつは。
 俺がリア充?リア充を爆破する存在がリア充じゃ、出来の悪い漫才よりもたちが悪い。

 「それこそが生きがいになってんだから、当然だよなー?
 本当に充実してねーなんて思ってるやつは、
 今のお前さんみたいにアグレッシブな行動は取らねーぜー?」

 そこまで聞いて、リア充どもは爆発しろ怪人が口を開いた。

 「言いたいことはよくわかったが、それは違うな。断じて違う。
 何故ならば、そこにリア充がいる限り、俺が充実することはないからだ!!」

 無条件な劣等感。
 それを抱えて私の日々は充実してます、なんて言う者はどこにも居ないだろう。
 この劣等感を解消するには?劣等感を抱かせる存在に危害を与えればいいのだ。
 そうすることで晴れて俺は、日々を謳歌していると、充実していると初めて言える。

 「…そうかー。そこまで頑なに言うなら私からはもう何も言わないぜー。」

 携帯していた薙刀を仕舞い、黎明は相手の出方を伺うような素振り見せる。
 相手の動きを見定めているように思わせて、一気に距離を詰め畳み掛ける算段だ。

 「こいつはちぃとばかり痛いぜ? こいつをよーく見とけ。
 よそ見したその瞬間が、お前さんの終わりだよ。」
 ―ユーベルコード【黎薄流刀剣欺『千変斬』】発動。

 黎明は妖刀『魔魂餐』による超速抜刀術で、リア充どもは爆発しろ怪人の首を狙う。
 その一撃は刃そのものに強い意志が宿っているように感じられる程に鋭く暴虐的な抜刀術だった。

 対してリア充どもは爆発しろ怪人がとった行動は、ユーベルコード【リア充は爆破する!!!】によって足元の地形が変わるほどに重たい一撃を放ち、その威力による地面の亀裂を利用して黎明の太刀筋を崩させるという手段。

 「ふっ、そんなハッタリには引っかかりはしないぞ!!抜かったな!!」

 あれは自身の存在に疑念一つ持たないような、飄々とした生き方をしている者の目だ。
 ……なんて憎たらしい。俺は自身の存在そのものに苦しまされているというのに。
 俺にないものを見せ付けるものは全てリア充、爆破すべき存在だ。

 超高速で一寸の狂いもなく放たれた黎明の斬撃に僅かな綻びが生じる。
 ピンと張った細い糸が緩む。それがたった一瞬だったとしても、それだけでいい。

 リア充どもは爆発しろ怪人はあえて急所を外させた一撃を受け、
 ゼロ距離の状態で爆弾を起爆。肉を切らせて骨を断つ戦法だ。

 外れると感じたはずの斬撃がリア充どもは爆発しろ怪人の腕を断つ。
 もちろんただでさえ威力の高い妖刀とそれを活かす抜刀術。
 受けた本人もただでは済まないだろう。
 だが、それすらも見越して受け止められたのだ。
 ……それは致命的な瞬間だった。

 (―まずいっ!!)
 そう感じた時にはもう遅かった。
 受け身すら取れないまま爆撃が黎明の身体に直撃する。

 「…っ、あぶねー。これがなかったらどうなってたのやら。」

 黎明の身を守ったのは事前に展開しておいたオーラ制御。
 ダイレクトに喰らったおかげで満身創痍だが、幸い動けないわけではない。
 だが満足に立ち回るには厳しいものがある。保ったとしてもあと数撃が限界だろう。

 「タロス!!シールドを展開して頂戴。」

 そんな窮地を救ったのはヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)だった。
 防御衛星ガーディアン:タロスは自動的にシールドを展開してくれる球体型のドローン。リア充どもは爆発しろ怪人と黎明の間に僅かに発生した空間にかろうじて割り込み、防御力を最大限に出力したピンポイントなシールド展開で黎明の身を守ったのだ。タロス含め無傷とは言い難い状態ではあるが、あと一歩で黎明は戦闘不能になっていたであろう致命的な一撃を防ぐことが出来た。

 「…っ!! すまん、助かった。ありがとなー。」

 黎明はそのまま、爆風の勢いに乗って後退する。
 油断しちまったなー。なんて軽口を叩きながら、彼女は頬の傷を拭った。

 「どういたしまして。…アベル、予測をお願い。」

 ヘスティアはティターニアで会場を飛び回りながら、空間を把握していく。
 それは一般キマイラ達に被害が及びにくい最善の位置取りでうまく立ち回るためだ。
 リア充どもは爆発しろ怪人を観察を空から観察、そして声をかけた。

 「…まったく、傍迷惑なオブリビオンね。とりあえず私は貴方の言うリア充には該当しないから速やかにご帰還願えないかしら?」

 はぁ……。とため息をつきながら、ヘスティアは耳に掛かる水色の髪をかきあげた。

 「リア充側につく者は皆、平等に爆発すべし!!」  

  対してリア充どもは爆発しろ怪人はまったく聞く耳を持たない。

 「あら、そう。なら仕方ないわね。潔く退場なさい。」

 (……荒事は避けたかったのだけれど、今更ね。)
 なんて心の中でつぶやきながら、ヘスティアは戦闘態勢に移った。
 彼女はティターニアによって縦横無尽に怪人の周囲を飛び回り、彼女が持つビームライフル、ミスティルテインでじわじわとリア充どもは爆発しろ怪人の体力を削る。黎明もそれに応じるように妖刀魔魂餐を用いて空から斬りつけていく。
 斬っては離れ、斬っては躱し。空を介して交わる蒼と青。次の一手で勝負が決まるわけではない。だが着実にリア充どもは爆発しろ怪人を追いやっていった。

 「くっ、ちょこまかとやたら動き回る猟兵達だな!?」
 「……貴方に足りないもの、教えてあげましょうか。」
 「何!?」

 うまく捉えることができないことに苛立ちを覚えた初めたリア充どもは爆発しろ怪人に対してヘスティアは剣を交えながら声をかける。振るう剣と対立する信念。

 「それはね……。“ラブ”よ!!」
 「ラブ!?」

 はっ、愛ならいつだって募集中だぞこんにゃろー!と思いながら、リア充どもは爆発しろ怪人は話を聞く。

 「ええ、そう。ラブ。愛。
 私の知り合いがよく言ってたわ。リア充爆破!って。
 でもね、彼女の言葉には祝福の意味も込められているの。」 

 世の中に溢れる“リア充は爆発しろ”は全てが全て悪い言葉というだけではない。
 人を祝う時に使うっていう人を他にも知っている、そんな場面を目撃したことだってある。

 「貴方はその言葉を文字通りに汲み取って視野狭窄に陥っているだけ。
 人の悪意しか汲み取れない人に人がついてくるわけないじゃない。
 自分から“非リア”というレッテルを張って苦しんでるだけなのよ。」

 「煩い!!俺はリア充がいるから幸せになれなかったのだ!!」
 「そんなわけないじゃない!いい加減他人に当たるのはやめなさい!」

 リア充どもは爆発しろ怪人の攻撃が鈍る。

 「―そこだっ!!」

 黎明の一閃がリア充どもは爆発しろ怪人を切り裂く。

 「ぐああ゛あ゛あ゛あ゛!!」

 深く切り裂かれた身体。……それでもまだ終わるわけには行かない。

 「リア充どもめ……!!猟兵共々、くたばりやがれ…!!」
 「……そこまでよ。」

 リア充どもは爆発しろ怪人はありったけの憎悪を込めて、
 第三のユーベルコードを発動しようと力を込めたところでヘスティアに阻まれた。

 「離せ…!俺はこうすることしかできんのだ!!」

 それはオブリビオンとして生まれ落ちてしまったものの性。
 たとえリア充が悪いわけでないと、本当は自分達が悪いんだと、
 心の中でわかっていたとしても湧き上がる悪意を止めることはできない。
 例え身体が動かなくなってしまったとしてもやりきらねばならないのだ。
 だって、オブリビオンというのは皆、そういう存在なのだから。

 「いいえ、離さないわ。リア充を爆破するというなら私は貴方を今ここで爆破させる」

 …その前に限界のようだけどね。
 ヘスティアはリア充どもは爆発しろ怪人をなだめるように優しく肩に手をおいた。
 立つのもやっとだった身体が膝をつく。もとより限界だったのだ。

 「……くそ。」

 やりきれない思いを口にして、リア充どもは爆発しろ怪人はその場に倒れ込んだ。 

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リア・ファル
SPD

UC【我は満たす、ダグザの大釜】を使用
今回取り出すのは、対象の自縄自縛、
つまり二律背反な状態を検知し爆発するベルト、
「二律背反(アンビバレンツ)・スーサイド」だ

使い方はカンタン(怪人に有無を言わさずセット)

問おう!キミの言うリア充とは!

そうか。リアルが充実する事か
で、キミが敢行するのがリア充が爆発する作戦、と

ところで会場のキマイラのお友達ー?
某有名なドロボー三役みたいに
ヒーローより悪役の方が好きな子はいるかな~?

怪人さんも応援してあげようね、せ~の!
(怪人に飛ぶ声援)

と言う訳で、この会場で今、一番リアルが充実してるのはキミだ!
(物陰に避難して指摘。もちろんベルトが大爆発するからだ!)




 「やぁ、怪人さん。だいじょーぶー?」

 満身創痍で倒れているリア充どもは爆発しろ怪人を前に、リア・ファル(三界の魔術師/トライオーシャン・ナビゲーター・f04685)は笑顔で声をかけてみる。

 「……お前の目にはこれが大丈夫そうに見えるのか?」

 応えるのもやっとだ、といった具合で仰向けのまま返答した。

 「あはは。それだけ言い返せるならだいじょうぶだね!」

 どこも大丈夫じゃないが?とリア充どもは爆発しろ怪人は思いつつ、新たに来た猟兵の相手をしてやる。

 「なんだ、また猟兵か。ぞろぞろと虫ように沸いてくるな。」

 さんっざん無茶な攻撃や派手な攻撃を幾度も喰らってきたのだ。
 正直もうお腹いっぱいだ…。

 「怪人さんはとっくに虫の息なようだけどね。」

 えいえい。と倒れているリア充どもは爆発しろ怪人の爆弾ヘッドをつんつん指でつついて遊ぶリア。それ手を叩く余力も残ってない。

 「…すこし話をしようか。」
 「なんだ。とどめを刺すんじゃないのか。」

 もう好きにしてくれ。そんな投げやりな気持ちでリア充どもは爆発しろ怪人はリアの話に付き合ってやることにしたのだ。

 「まぁ、それはもちろん仕事だからね。しっかりこなさせてもらうけど。
 どうして君はリア充を毛嫌うようになったんだい?」

 どうして君はオブリビオンになってしまったのか。そういう質問だ。
 リア充どもは爆発しろ怪人は今までの戦いを思い出しながら淡々と語り始めた。

 「“俺”がリア充を憎むようになったきっかけというものは何一つとしてないさ。
 あるのは沢山の人々が“リア充は爆破しろ”っていう言葉に込めた、嫉妬や憎悪。
 そういうものが集まって出来た圧倒的な嫌悪感さ。」

 なにに対して怒っているとか、誰かを恨んでいるとか、そういうものではない。
 これは魂に刻まれている感情。己が達成すべき使命なのだ。

 「…生まれた時からリア充どもに対するたくさんの感情がいっぱい溢れていた。
 もちろんその中には羨望やら、ほんのすこしの祝の気持ちやら、全てが全て真っ黒な感情だけだったわけではない。でも、俺の心を支配していたのは圧倒的悪意だったな。」

 それに知っているんだ。リア充が全て悪いわけではないと。でも、俺の中にはただの嫌悪感じゃ収まらないような憎悪、恨み。そういった感情が渦巻いている。……おれを形作る“リア充は爆発しろ”の中にはリア充対してそれほどのトラウマを抱いている人々が少なからず居るんだ。それに生前の俺もまた、その中のひとりだった。

 「リア充の中には、俺たちを非リアと称して笑いものにする奴らが居るんだ。
 人を平気で馬鹿にできるやつが、俺はそいつらが許せない。
 リア充やら非リアやら当てはめて振り分けする世間すべてが、世界が悪い。」

 これは彼の一番苦い記憶、魂に深く刻まれた怨念。
 いつしか彼を生かす“在り方”として世界に産み落とされてしまった。
 人を恨むことでしか存在を許してもらえないオブリビオン。
 しかも特定の誰かではなく、概念そのものに対してなのだ。
 それがどれだけ苦しいことか。
 この苦しみから開放される手段は……思い浮かばない。
 例え世界のリア充全てを消したとして、それでも彼は誰かを恨み爆発させるのだろう。

 「でも、それが人に危害をいい理由にはならないだろう?」
 「ああ、ならない。その通りだとも。
 でもな、そんな綺麗事で自分の感情が収まるなら人は復讐したりしないさ。」
 「ぐぅのねも出ないね。」

 ふたりは座りながら、なんでもないような話を続けていく。

 「…さて、そろそろ話はこの辺にして仕事をしないと観客たちが飽きてしまうね。」

 リアはよいしょ、と腰を上げて腿の砂を振り払うとキリッと決めポーズをした。

 「Dag's@Cauldron、今週のオススメ商品の紹介だよ!」

 ダグザ・コルドロン。それはリアが経営している大手通販サイトの名前だ。
 リアのユーベルコード【我は満たす、ダグザの大釜】は自身の通販サイトから委任のアイテムを取り出す技なのだ。

 「…それは?」

 リアが取り出したアイテムがあまりにも不思議なものだったので、リア充どもは爆発しろ怪人は思わず疑問を口にする。

 「んー?これはね、こうやって使うのさ。」

 かちゃん。なにやらよくわからない拘束具が体に取り付けられた。

 「今回取り出すのは、対象の自縄自縛。つまり二律背反な状態を検知し爆発するベルト、二律背反(アンビバレンツ)・スーサイド」

 二律背反とはある命題とその否定命題とが共に、正しい論理的推論で得られる場合の、両者の関係…つまり、口にしたことと本音が違っていると爆発する仕組みになっているということだ。

 「…もう、好きにしてくれ。」

 ぶっちゃけ、今回の戦いは猟兵達の圧勝だった。
 今更なにかできるほど力も残ってないし、する気力もさらさら失せた。
 正論をかまされ、内なる深層心理さえ暴かれ、プライドはもう十分ズタズタだ。
 猟兵ってのはどいつもこいつも偽善者ばかりだが、それを本気で押し通してくるんだからたまったもんじゃない。

 「使い方はカンタン! 問おう!! キミの言うリア充とは!!」

 リアはふんふんとやる気に満ちた表情でリア充どもは爆発しろ怪人を見つめている。

 「…あぁ?リア充ってのは愛し合える人が居て、環境に恵まれていて、
 リアルが充実していてとにかく憎たらしいようなやつらのことだ。」

 「…そうか。キミの言う“リア充とはリアルが充実している”ということなんだね?」
 「……あぁそうだ。」
 「で、キミが敢行するのがリア充が爆発する作戦。と…」
 「あぁ、そういうことになるな。」

 そーかそーか!なるほど。よくわかったよ!!と、リアは満面の笑みで語りかける。
 どうやら満足の行く答えが得られたらしい。

 「ところで会場のキマイラのお友達ー?
 某有名なドロボー三役みたいに
 ヒーローより悪役の方が好きな子はいるかな~?」

 くるり、リアはリア充どもは爆発しろ怪人に背を向けて、
 観客たちにコール・アンド・レスポンスし始めた。……いったい何が狙いなんだ?

 小さなキマイラ達が揃って「はーい!!」と大きな声をあげる。
 中には「怪人さんかっこいー!」と直接褒めてくれる子供が居たくらいだ。
 ノリがいいね。まったく。

 「うんうん、いいねいいね。とってもいいよ!
 それじゃーみんなー?怪人さんのことも一緒に応援してあげよう!せ~の!」

 \怪人さーん! がんばってー!!/

 会場にいる大人から子供まで、たくさんのキマイラ達がリア充どもは爆発しろ怪人に暖かいエールをおくる。

 「…なっ!?なにをやってるんだ!!意味がわからないぞ!!」

 ふふーん、にやり。リアは悪戯な笑みを浮かべてリア充どもは爆発しろ怪人を見る。

 「と、いうわけで!!この会場で今、一番リアルが充実してるのはキミだ☆」
 「はっ!?」

 な、なんで俺が!?といったところでリアは全力疾走でその場から離れる。
 なんでかって?それは――。

 ドカーン!!
 ステージの上でド派手に爆発するリア充どもは爆発しろ怪人。
 ああ、ご愁傷さまです……と言いたくなる具合にぷすぷすとまっ黒焦げになっていた。

 「…だから言っただろう?仕事はしっかりやるってね。」

 そんなこんなでちょーお騒がせなオブリビオンによる、
 お寿司コンテストをぶち壊そう!!計画に終止符がうたれたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月10日


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#キマイラフューチャー
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#戦後


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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト