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【RP】知っていて欲しいこと

神狩・カフカ 2021年6月8日


蛍舞う幻想的な川辺にて。
過去を顧みて、感情を知った、その後をもういちど。



👻🍁
はふりとカフカ
https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=33426





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神狩・カフカ 2021年6月8日
(振り解かれて逃げられた。ひどく動揺した様子だったし、これも混乱から来るものなのだろうか)
(――なんて冷静に考えながらも、その背を追って辿り着いたのは川辺で。蛍が飛び交う中、ゆっくりとその背に近づいていく)

…………なんで逃げンだよ。
(小さく蹲る妖に放る言葉は、非難の意図はなく、ただ宥めるような柔らかなもので) (無効票)
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葬・祝 2021年6月8日
(“ほら、これで何時も通り”)(芽生えたばかりで何も分からず、ただ幼子のように震えていやだこわいこわいと喧しく思考を掻き乱すそれを箱に詰めて、蓋をして、深くに沈めて無かったことにしてしまった悪霊は、その声の直前、顔を上げた所だった)
……あら、わざわざ追い掛けて来たんです?先に帰っていても良かったのに。
(ことんと小首を傾げるに合わせて、ちりぃん、と微かな鈴の音。仕草も、表情も、至って何時も通りに違いない)(けれど)(悪霊は、追い掛けて来た子供の名前を呼ばなかった。呼ぼうとして、また、その名前が分からなくなったら?呼んで良いかすらも、分からなくなったら?)(閉じ込めても、恐怖はそう簡単に消えるものではない) (無効票)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
(はぁ……)(これ見よがしに大きな大きな溜息。想定内というべきだろうか。予想通りとというべきだろうか。そんな反応を返されたから)
……お前さァ……無理してるだろ?

(歩み寄り、隣へ腰を下ろす。鏡面の瞳をじっと見つめて)
おれの名前、呼んでみ? (無効票)
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葬・祝 2021年6月8日
(隣に腰を下ろされると、ほんの微かに肩が強張る。けれど、本人にその自覚はないのだろう。ただ、溜息を吐かれたこと、無理をしていると言われたことに、不思議そうにゆるりと瞳を瞬くだけだ。恐らく、相手でなければ気付かない程度に、反応が鈍い。そして、同じく相手でなければ気付かない程度に、鏡面の眼に曇りが生じていた。まるで、紗幕を一枚掛けて隔てたように)
急に何を、……なまえ、…………っ、
(無理とか、名前とか、急に何を。それが急ではない言葉だと、普段なら分かるだろうに。なまえ、と呟く声が、迷子の幼子にも似た不安定さをほんの微かに孕む。名を呼ぼうと開いた唇が、微かに震える。怯えたように。ひゅ、と喉が小さく鳴った)
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葬・祝 2021年6月8日
(片手で喉を押さえるように、小さな頭が俯いて視線を逸らす。なまえ。名前。名前を、この子の名前を、呼ばないと。呼べと、言われている。呼んでも良い、はずだ。呼んで良いもの、のはずだ。ちゃんと、ちゃんと分かっている。この子の名前は、分かっている。忘れてない。分かっている。呼べる、のに)(声が、出ないのは、どうして) (無効票)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
(いつもはこちらが筒抜けだというのに。今は彼の心中が手に取るようにわかってしまう。こんな場面でなければ、笑ってやるというのに)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
(仕方ねェな、とばかりに小さく息を吐く。今日ばかりは立場が逆転したようだ。ならば、いつも自分がされてるように、甘やかしてやればいい)
やっぱり、無理してンじゃねェか。
(隣へ距離を詰めて、その背をまた擦って、優しく撫でてやる)
ほれ。ゆっくりでいいから。忘れてないだろ? 忘れられてたら、おれも泣いちまうからサ。

――呼んでくれよ。はふり。 (無効票)
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葬・祝 2021年6月8日
(生まれながらに、涙も、弱音も、頼り方も、何もかもを知らない妖は。身の内で溢れ返って暴れる「いやだ」と「こわい」の吐き出し方を知らない。「たすけて」も知らない。だから、逃げた。だから、ひとり、閉じ込めた。妖だって見えなくなればないのと同じ。なら、これだってきっと、見えなくなってしまえば、ないのと同じだから)(それで、“何時も通り”だと思ったのに。すっかり大人になった子供の大きな手が、優しい手付きなのに有無を言わさず箱を深みから取り上げて、開けてしまおうとするから)(“知らなくて良いことだ”と“気付かなくて良いものだ”と、折角閉じ込めたのに)
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葬・祝 2021年6月8日
(背を擦る慣れた熱。そうだ、慣れている。慣れているんだ。この熱と、ずっと居た。ずっと。ひとりだった時間より、ずっと、ずっと長く。忘れてない。忘れていない。覚えている。忘れたりなんか、忘れて、なんか)(それは、多分。安堵だった。嵐のような恐慌状態の中に与えられた、絶対に忘れてないと分かるぬくもり。なまえ。そう、そうだ。“はふり”と。そう、この子が呼ぶ、から。私は、)
──……カフカ。
(やっと、掠れた弱い声が、呟くようにたったひとつの名前を零した。俯いたまま、顔は上がらない。けれど、自分の着物を皺になるくらい強く握り締めた子供の小さな手が、微かに震えていた)(……嗚呼、呼んで、良いんだ。呼べる、のか) (無効票)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
(抱き寄せるように力を籠めて、そのまま自分の方へ凭れさせるようにして)
(それからもう片方の手を、震えるその手へ重ねてやる。己の熱を移すように)
ふふ。やっと呼んでくれたな。おれはお前さんに名前を呼んでもらうのが好きなんだ。だから、好きなだけ呼んでおくれよ。そうして、おれのことを頼っておくれ。
(溜め込んで、なかったことにしようとするあれやこれやを、吐き出せるようにと、優しく優しく促してやる) (無効票)
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葬・祝 2021年6月8日
(ぽす、と無抵抗に相手に凭れた小さな身体は、重みも、熱もない。重ねられた手だけが、相手の熱が移って、少しずつ、ほんの少しだけ、ぬくもりを持つ。相手を慰める時は幾らでも背に回して撫でたその手は、相手の背に回って縋ることもない。ただ、何かを堪えるように強く強く自分の服を掴むだけ)(けれど)(あの時、なんて、言われたっけ。“怖かったな……もう大丈夫だ”と。そう、言ったのではなかったか。なら、“これ”は、)
……呼び、た、くて、……呼べなかったんで、す。な、まえ、分からなくて、……呼んで良かったの、かも、……分からなくて、…………こわかった、って、これですか。
(いやで。いやで。いやで。これだけは忘れたくないと悲鳴を上げて、なりふり構わず記憶の欠片を掻き集めた。それでも、呼べなくて)(これは、きっと。この妖の生まれて初めての、弱音だ) (無効票)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
……そうか。思い出してくれてありがとな。ははっ、なに言ってンだ。この名前はお前のものだろう?
(いつも自分のもの扱いしてくるくせに、何を言ってるんだか。なんて敢えて冗談めかして笑ってやる)
(そして頑なに耐えて忍ぶように握るその手を、少しずつ解いて。解けたらならば、その手を包み込んでやろう)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
そうサ。それが怖いって感情サ。怖いって感情は、恐ろしいもンだろう? 独りじゃ耐えられねェくらいに……だから、
……頼ってくれていいンだ。おれなら、いくらでもお前の力になってやるからサ。おれじゃなくても、社の連中なら力を貸してくれるだろうよ。 (無効票)
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葬・祝 2021年6月8日
(“お前のもの”)(そうだ。何時も、私の、と。そう言って来た。何時か、そうではなくなると知っていながら。一瞬、ちくりと何かが刺さったような痛みを感じた気がした。けれど、初めて芽生えたばかりの感情に振り回された頭では、深く考えるには至らない。それが、何時か全身に回る毒になるかもしれずとも)(強く握っていた小さな手は、相手の熱がゆるゆると溶かして行く。着物からやっと手が離れた頃には、大きな手に包まれていた。きゅ、と微かに、縋り方を知らないように遠慮がちにその手が握り返される)
…………頼るって、なんですか。どう、やって。
(人の心で分からないことは、何時も相手が教えてくれた。今は、こわいなんて、分かりたくもないけれど。掘り出されて、しまったから。分かれと、多分言われている。こわくて、……いや、だった。それを、知れと言われている)
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葬・祝 2021年6月8日
(なら、知らなきゃいけない。覚えなきゃいけない。だって、ずっとそうして来た。この子がそう言うのなら、覚えなきゃ)(……でも。嵐のような恐慌状態を齎したあれを、知りたくないと、覚えていたくないと思う己も居る。それこそが、“こわかった”から怯えていることの証明だが、それに気付くこともなく) (無効票)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
ふふ。聴くまでもなく、頼ってくれてるじゃねェか。そうやってわからねェことを聴くのだって、頼るってことサ。
(握り返された手を壊れ物でも扱うかのように、大切に大切に包んでやる。このまま熱を分け与えて、境目もすべて融かしてしまえたらいい)

あとは、そうだな……心の裡に秘めている本音や弱音を、相手に吐き出すことも頼るってことサ。ずっと抱え続けるのは疲れるだろ? 口にしちまうと案外楽になれるもンだぜ。 (無効票)
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葬・祝 2021年6月8日
そう、なんですか……?
(なら、ずっと。私は、この子に頼って来たのだろうか。……何だ。それで、それだけで、良いのか)(身体から、力が抜ける。ほぼ完全に相手に身体を預けるように、安心し切ったように。だって、手が、あたたかいから。この子が、相変わらず変な子で、厄災なんかをぬくもりで包むから)
…………、……本当、は。何だか、知りたくないし、覚えていたくないんです、けど。君が、……カフカが言うから、聞いてます。今。
(恨み言と言うには、拙く弱い。けれど、言われた通りに素直に、妖はぎこちなく言葉を紡ぐ) (無効票)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
(身を預けてくれる様子に、自分の言ったことを受け入れて、わかってくれたのだろうと察した)
(安堵と微笑ましさで、ふっと頬が緩む。自分がこの厄災に心を砕くことを、毛ほどもおかしなことだとは思っていない。そういう顔だ)

ははっ! そういうことかい。おれのためにありがとな。
(思わず空いている手で隣の妖の頭を撫でてやった。まるで幼子にするような仕草だ)
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神狩・カフカ 2021年6月8日
…………けれど、きっと知らないでいたら後悔すると思ったからサ。お前さんも……、…………おれも、な。 (無効票)
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葬・祝 2021年6月8日
(厄災。そう、災禍だ。禍津だ。誰もに忌避されることも、追い回されることも、殺されそうになることも、生まれながらの当たり前だとしか思って来なかった。そういうもの、でしかなかった灰色の世界が変わったのは、変わってしまったのは、この可笑しな子供が現れてからで。この子が、私のものになってから、だ)(そうしている内に、最近になって可笑しな人が増えて、知らない所で護られていて)(分からないのに)(増えて行く。変わって行く。それを拒否しない自分も、良く分からない)
……君じゃないなら、聞きたくないです。聞きません。君が勝手に人の記憶から消えるから悪いんです。
(身体を預けて、大人しく撫でられたまま。相手に責任は皆無なことは知りつつも、吐き出し方を知らない分、無茶苦茶を相手に向けて投げ付ける。まるで子供の八つ当たりだ)
…………何で、君まで後悔するんですか。私のことなのに。 (無効票)
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神狩・カフカ 2021年6月9日
ふふ。そうだな、おれが悪かった。これからは意地でもお前の記憶に居座ってやるよ。
(理不尽な要求なのだろう。けれども否定はしない。戯れみたいなものだ。先程まで隠していた気持ちをこうして曝け出してくれているのが嬉しくもあったから)

――――言ったろ。お前さんのことが大切だからサ。
(気恥ずかしい台詞。いつもだったら言い淀んでいただろうに。今はこうして真正面からぶつけてやる。本当は気恥ずかしさは抱えたままだけれども、この感情を知らない妖に感情を教えるには、包み隠さないことが一番だと学んだから) (無効票)
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葬・祝 2021年6月9日
(もそ、と身を動かして、相手と向き合うように抱き着き直した。肩口に顔を伏せて、子供がするように小さく擦り寄る。何だか無性に疲れた。動くことすら億劫に感じる。覚えている。忘れたりしていない。あったかくて、とくとくと心音がして、そう、これを優しいというのだ)
…………そうして、ください。大切だと、……言うなら。私を忘れないで。私に君を忘れさせないで。カフカを、忘れたく、ない。私は、はふりで居たい。……分からなくなるのは、“いや”です。
(ありとあらゆる、興味をなくしたことを平気で忘れて来た癖をして。育てた子供のことも、殺した誰かのことも、己を殺した者のことも、忘れた癖に。空っぽの分際で、忘れたくない、忘れられたくない、とたったひとりを望んだ) (。)
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神狩・カフカ 2021年6月9日
(されるがまま抱きつかれて、そのまま相手の背に手を回してやる)
わかった。お前の嫌なことはしないサ。もうこんな気持ちを二度と味合わなくていいように――約束な、はふり。
(この妖が何をしでかしてきたか、実際のは知らないことが多い。だから彼が己だけを望んだという心中を知ることもない。けれども、)
(この妖が望むことならば、きっと二つ返事で叶えてしまうのだろう。きっと、これからも――) (。)
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葬・祝 2021年6月9日
(こくりと、小さく頷く。約束だと、そう告げてくれる聞きなれた声に酷く安心したのが分かった。この子との約束は、守り、守られるものだから。だから、もう、大丈夫。もう、平気。良いんだ、これで。いやでも、こわくても、良いんだ)(芽生えたばかりのまっさらな感情は、まぁるく、柔らかく、身を丸めるように胸の中に落ち着いた)
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葬・祝 2021年6月9日
(細くても子供姿の自分よりはずっと大きな背中に手を回して、ぎゅっと抱き着いた。此処暫く、安穏と過ごして来た。この手があったから。穏やかに暮らすことを許されて来た。護り続けて来たつもりで何時の間にか護られているようなそれは、決して嫌な感覚ではなかった)(……ねむいです)(とろりとした声が言う。初めての感情の乱高下に酷く疲れ、頭を使い、あったかくて、心音が心地好くて、もう動きたくなかった)(はふり?と名前を呼ばれた気はしたけれど、目蓋が重くて、どんどん頭が回らなくなって行く。ふ、と吐息のように笑う声が聞こえた気がして、ふわりと身体が浮いた)
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葬・祝 2021年6月9日
(安心し切ったように眠る厄災と、厄災を腕に抱いた山神は、共にお社に帰って行く。着物を掴んだ妖の手を離せないのなら、恐らくはこのまま)(目が覚めるまで、ふたりきりで)
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葬・祝 2021年6月9日
【〆】
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