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紫の雫滴る村を護れ

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●迫る炎
「ふふふふ……よく燃えるわぁ……!」
 真紅のドレスの女性が、笑みを浮かべながら、炎を放ち、そして村を焼いてゆく。真っ赤な炎に、黒煙に視界は不確かだ。予知の視界も最早、黒と赤に染まり、そうして、やがて何も見えなくなった――。

●ブリーフィング
「さて、キマイラフューチャーでの戦争も終わったところでありますが、いつもの予知でありますよ」
 いつものように背後にホワイトボードを用意しつつ、紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)は集まった猟兵達にそう告げた。
「場所はアックス&ウィザーズ、そのとある村。ここではUDCアースでいうところの葡萄に相当するものがよく採れるようで、当然ワインだとか葡萄ジュースにあたるものが名産なのでありますが――そこを、オブリビオンが襲撃してきたようでありますよ」
 ホワイトボードの片隅に収穫されている紫色の果実や、紫色の液体が入った容器を映しながら、中央には村の簡単な地図を表示し、その外側から敵を示す点と矢印を表示させた。
「残念ながら、予知として見えたものは本当に極僅かであります。黒煙と炎で村が焼かれる様子しかまともに見れなかったでありますよ。細かい情報を共有する事ができず、本当に申し訳ないであります」
 ですが、と言ってホワイトボードに予知で見えた情報を映像化し、投影させた。
「黒煙と炎の間から見えたものは僅かでしたが――微かに甲冑姿の兵士が見えています。また、複数の武器が見えていた事から、兵団と呼称しても間違いないかと。また、真紅のドレスを来た女性が微かに見えたであります」
 投影した映像から微かに見える女性をマーキング。映像は鮮明で無い為、正確な情報とは言い難いものの、なんとか、この女性が炎を放つ事、村を焼く張本人である事はなんとか猟兵達に伝えるだけの効果はあったようである。
「――とにかく、村を焼く、なんていう行為は認められないであります。どうか、この敵戦力を撃滅し、村を護り切って欲しいであります」
 そう言いながら、グリモアによる転移の術式を展開し、ぺこりと頭を下げた。

●余談
「――ああ、それと」
 その後、付け加えるように智華は口を開く。
「先ほども言ったように、所謂ワインやら葡萄ジュースに相当するものが名産でありますから、村を守り切った後、その飲み比べとかしてみるのもアリかもしれないでありますね」


暁文空
 どうも、15作目のシナリオとなります。初めましての方は初めまして。そうでない方は今度も宜しくお願い致します。暁 文空(アカツキ フミアキ)です。11作目との同時進行ですが、きっとどうにかなると信じたい(定期)。12,13,14作目(戦争シナリオ)は完結済です。

 さて。第1章:集団戦 , 第2章:ボス戦 , 第3章:日常 という構成となっております。
 第1,2章は純戦闘となるため、戦闘だけ参加したい場合は第1,2章のみの参加もアリかもです。
 また、逆に第3章の飲み比べのみの参加も歓迎致します。グリモア猟兵の紅葉智華は基本的に後処理に奔走する為出番はありませんが、一緒に行動するプレイングを希望した場合のみ、少しだけ登場させる事も可能です。

 一応、プレイングについてですが、特定の他者との連携の場合は、その方のキャラ名とID、旅団単位であれば旅団名を最初に明記して頂きますようお願い致します。逆に連携NGの場合も冒頭に記載して頂けますよう、お願い致します。
 また、明確に技能を使用する場合は、本文中に【】等で囲って明記して頂けると、助かります。
 それでは、今回もどうか、お付き合いの程、宜しくお願い致します。
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第1章 集団戦 『兵士』

POW   :    ハードスラッシュ
【剣による攻撃】が命中した対象を切断する。
SPD   :    ペネトレイト
【槍】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    無慈悲の乱雨
【10秒間の集中】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【雨の如く降り注ぐ矢】で攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●迫る軍勢
 アックス&ウィザーズのとある村。陽が落ちた頃合に、ガシャリと音がする。鎧を身に着けた軍勢、そしてその奥に控える真紅のドレスの女性。「あは、よく燃えそうねぇ」と笑いながら、掌に炎を出しつつ、ゆっくりと歩いている。
 そこに猟兵達が姿を現わせば、その歩みを邪魔する者として、村を焼くよりも上の目標に定め、村を護る事ができるだろう……。
ユリウス・リウィウス
ワインサロン《Bunin》

ワインの村の危機とは聞き捨てならんな。こんな飲んだくれでよければ、救いの手を差し伸べよう。

ほう、この軍勢はただの野盗のような烏合の衆とは違うらしい。
だが俺も、数を相手にするのは得意な方だ。
「恐怖を与える」「生命力吸収」の死霊の霧で敵を包んで、呼び起こした亡霊騎士団を突入させ、混乱と同士討ちを誘発させる。

霧が薄れてきたな。そろそろいいか。切り込むぞ。
「見切り」「盾受け」「武器受け」「カウンター」で防御しながら黒剣を振るい、「鎧無視攻撃」「鎧砕き」「2回攻撃」「生命力吸収」で確実に屠っていく。
あと何人残っている?

さあ、お前達の親玉がどこにいるか、さっさと教えてもらおうか?


大崎・玉恵
ワインサロン《Bunin》
酒は良い文化じゃ 、保護せねばならぬ。一応、今は見目が童女である故、おおっぴらに飲んだりはせぬが。
しかし、現代の法に照らしても飲むことができる年齢なのじゃぞ?

酒蔵に引火せぬようできるだけ早めに迎撃じゃ。
ゆりうすが霧を撃つようじゃ、燃えるよう霧が晴れてからタイミングを計って動く。
【式陣・朱天照】で鎧ごと蒸し焼きにしてやろう。 堅そうな甲冑じゃが、熱を持つじゃろう?
問題は矢じゃな。自ら被弾も避けねばならぬが、わしの炎に引火して後逸しては大惨事じゃ。燃やすなら跡形もなく灰にするか、引火する前に消さねばならぬ。
言うまでもないが、炎は仲間を巻き込まぬよう調節するのじゃ。


イグナーツ・シュテークマン
ワインサロン《Bunin》

ワインが特産の村のブドウを害そうとは、酒を嗜む者としては捨て置けん状況だ。
村の産業の存続のためにも、ここは一肌脱ぐとしようか。

同じ旅団の味方を後方から援護する形で立ち回る
「多人数を相手にする際には、前衛を張るよりこちらの方が都合がいいのでね」
フィンガースナップを連発して魔闘技の一・牙獣の劫火を連続発動
兵士の集団を囲うように魔法陣を複数展開し、炎の弾丸を浴びせかける
「炎を操るのが、お前達の親玉の専売特許だと思うなよ?」
逃げる隙など一切与えん、確実に倒していくとしよう

アドリブ歓迎



●酒を嗜む者として
 ドレス姿の女性に先行して村へと侵入してきたのは甲冑姿の兵士達。それを迎え撃つべく敵の群れと村までの直線上に立ちふさがったのは、猟兵達だ。そして、その中でもいの一番に交戦状態へと入ろうとしていたのは、酒を嗜む者達――ワインサロン《Bunin》からやってきた三人だった――。
「ワインの村の危機とは聞き捨てならんな」
 ユリウス・リウィウス(剣の墓標・f00045)はそう言って、剣を構える。普段から酒を嗜み、飲んだくれている者としてはワインの村がなくなる、というのは立ち上がる理由には十分すぎるのだ。
「ゆりうすの言う通り、酒は良い文化じゃ 、保護せねばならぬ」
 同意したのは大崎・玉恵(白面金毛・艶美空狐・f18343)。外見年齢で判断すれば、酒を嗜むような容姿ではないのだが、実の年齢で言えば――まあ、それ以上は野暮というもの。とにかく、この玉恵もまた、酒の為に立ち上がったのだ。
「ああ、酒を嗜む者としては捨て置けん状況だ。村の産業の存続のためにも、ここは一肌脱ぐとしようか」
 そして、イグナーツ・シュテークマン(炸裂する指弾・f00843)もまた、二人と共に立ち上がったのだ。三人とも思いは一つ。酒の村を護る。それ以外に理由は必要なかった。
「さて、どうやら烏合の衆とは違うらしい――だが俺も、数を相手にするのは得意な方だ」
 敵の軍勢を見て取ったユリウスは自身のユーベルコード『死霊の霧』を放つ。死者の怨念をはらんだ冷たい霧に兵士たちは巻き込まれる。兵士たちは既に現出した時点で通常の思考回路を持ち合わせていないが、それでも状況判断はできた筈だった。しかし、想定外の存在により、その判断能力は大きく鈍る。
 そうなれば、この状況の難易度は大きく下がる。そして霧であるが故に、そもそも視界が奪われているのだ。安易に動けば同士討ち。それを避けようとすればその動きはより鈍る。
 そして、そうなれば討つ難易度は大きく下がるというもの。
「炎を操るのが、お前達の親玉の専売特許だと思うなよ? 逃げる隙など一切与えん、確実に倒していくとしよう」
 イグナーツが行ったのは、フィンガースナップ――動作は僅かにこれだけ。だというのに、彼から放たれたのは炎の弾丸。それも幾つもの弾丸が同時に放たれる。そして、その簡単な動作から何発も連続して放たれるのだ。これこそが、イグナーツのユーベルコード『魔闘技の一・牙獣の劫火』。決められた動作こそあれど、僅かな動作からの一撃とは思えぬ攻撃力が、そこにはある。
 視界を奪われた兵士からすれば、唐突な炎。気が付いたころには既に被弾、となるだけの代物である。そうして、幾人もの兵士達が炎に巻き込まれて倒れると、霧が少しずつ晴れてゆく。
 そうなると、残った兵士達は冷静さを取り戻したのか、あるいは元々動じない個体だったのか――矢を構えて、イグナーツや玉恵に向けて矢の雨を放つ。
「跡形もなく灰にする――夜とて、昼と染めようぞ」
 玉恵のユーベルコード『式陣・朱天照』――彼女が御する狐火が矢の雨を包み込み、そして燃やし尽くして灰と化す。ここで村に引火、味方に誤射するような玉恵ではない。仮にそうなっても、すぐに消化、鎮火させられるだけの技量が、玉恵にはある。
「そろそろいいか。切り込むぞ」
 矢の雨、それに対するカウンターである狐火。その隙をついて、ユリウスは敵の群れへと一気に迫る事に成功した。そして、狐火で矢の雨が燃やし尽くされ、一部に関しては甲冑ごと蒸し焼かれて混乱している。そんな混乱を利用したユリウスは、そのまま斬りかかる。
 混乱せずに剣を構えていた兵士たちもいたが、それに対して彼はしっかりと防御からの反撃、カウンターで確りと敵の数を減らしてゆく。
「あと何人残っている?」
 まだまだ敵の数は削り切ったとは言い難い。だが、交戦開始から此処までの戦況で言えば、十分猟兵達は優位に立ったと言っても良かった――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ガルムゼノン・フェンリル
【ワインサロン《Bunin》で参加する】
……出遅れてしまったか
酒を嗜む者として、こんな愚行は見逃せないな?
さて、私も微力ながらみんなと協力するとしようか!

戦闘
まずは拳による先制攻撃+2回攻撃、氷の属性攻撃
距離をとったらアサルトライフルやハンドガンによる援護射撃や各種射撃技能で攻撃(武器落とし狙い)

相手の攻撃に対してはガントレットで武器受け→衝撃波で。すかさず拳のカウンターをお見舞いしてやろう!

トドメに【崩月・蒼牙凍爆拳】だ!!

【団員さんとの共闘希望】


スパイニア・ソーン
ワインサロン《Bunin》団員との連携を希望

ブドウ産地の村の防衛、ですか。
ワイン好きとしては襲撃するオブリビオンを放っておけませんね。

……さて、仕事の時間だ。首魁を倒した暁には特産の葡萄酒を堪能させてもらおう。

相手はユリウスの霧に加え、イグナーツと玉恵の炎でだいぶ劣勢だな。
後は確実に止めを刺して親玉のところに行かせてもらうか。

クロスボウに装填した貫通矢を【スナイパー】【援護射撃】で射撃。
鎧の薄くなった部分や隙間を狙って攻撃する。

着くのが少々遅くなったが、これで挽回させてくれ。
射手としての私は、サロンに居るときとは一味違うぞ?



●酒を嗜む者として・其の弐
 続いて甲冑姿の兵士の群れへと向かっていったのも、先ほどと同じく酒を嗜む者達――ワインサロン《Bunin》の者達だった。
「……出遅れてしまったか。酒を嗜む者として、こんな愚行は見逃せないな?」
 ガルムゼノン・フェンリル(砕月の咆哮・f01970)はそう言うと、拳をぐっと握り力を入れる。格闘術の流派″崩月流″の6代目師範としての力を今ここで発揮しようとしている。
「ええ、ワイン好きとしては襲撃するオブリビオンを放っておけませんね」
 同意するようにクロスボウを構えたのはスパイニア・ソーン(致命の一矢・f03958)。プライベートでは享楽的な彼女だが、今この場は猟兵として来ているのだ。
「……さて、仕事の時間だ。首魁を倒した暁には特産の葡萄酒を堪能させてもらおう」
 オフモードは封印。此処にいるのは『蠱毒の射手』である。流れるような動作でクロスボウから矢を放つと、それは寸分の狂いもなく兵士の甲冑の隙間を通す。幾ら鎧が強固堅牢であろうと、その隙間を通せばなんて事もない。
「さて、私も微力ながらみんなと協力するとしようか!」
 そして、ガルムゼノンもまた格闘術の師範代ではあるが、猟兵として銃の扱いも当然慣れている。まだ拳の射程にはいない敵に対してはアサルトライフルを撃ち込んでゆく。ガルムゼノンの一射で体勢を崩し、その隙をスパイニアの甲冑の隙間を通す矢で仕留める。そのような形で確りとトドメをさしてゆく。
「着くのが少々遅くなったが、これで挽回させてくれ。射手としての私は、サロンに居るときとは一味違うぞ?」
 スパイニアのクロスボウからは止めどなく、だが正確に矢が放たれ続けている。そうして、兵士達もこの狙撃から逃れるには射手を仕留めるしかない、と判断したのかは不明だが、距離を詰めるべく敢えて打たれる兵士を作り、その隙に他の兵士達が距離を詰めるという肉壁作戦をとり始める。
 本来ならば自主的に行う筈のない作戦であるが、既にこの兵士達もオブリビオン。兵士達という単位である以上、個の生存は彼らには意味がなく、兵士達全体の勝利の為に動く、という事なのだろう。
 だが、そうやって距離を詰めるという事は――。
「コレが″崩月流格闘術″の神髄だッ!」
 氷狼の力を込めた一撃――ガルムゼノンの『崩月・蒼牙凍爆拳』が、先頭にいた兵士に炸裂する。足元から凍らせてゆき、兵士の氷像が作られたと同時に、拳の一撃によってそれが粉砕される。遠くてもダメ、近づこうとしてもダメ、そうなれば兵士達の判断基準も定まらないというもの。そのような状態では、近づくにせよ遠ざかるにせよ、矢や拳の餌食になるだけである。
 二人の動きは、出遅れた分を取り返してあまりある程。兵士達の数は間違いなく底が見えてきたのだった――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

霞・静香
あらあら、そんな暑苦しい鎧に身を包んでまでやることが村の付け火? いくら私でも突飛過ぎて理解が追い付かないわ。

敵は完全武装、正面切って戦えば面倒極まりない……だったら、最初からまともに相手をしなければいい。
【ダッシュ】で助走を付けてからの【スライディング】【グラウンドテイスター】で敵群の足元――それもあえてそのど真ん中目掛けて滑り込む。そしてすかさずブレイクダンスの要領で四方八方に足払いを掛け、転ばしていく作戦よ。
ただの足払い、ただの転倒かも知れない。でも重武装を着込んだ上で将棋倒しになれば、果たしてそれは「ただ」で済むかしらね?



●一筋の大地を駆ける蒼い流星
「敵は完全武装、正面切って戦えば面倒極まりない……だったら、最初からまともに相手をしなければいいわよね?」
 霞・静香(すばやいおばさん・f18699)は村に到着し、敵の姿を視認すると即座に判断した。速さを追い求める求道者は、判断の早さも光の速さに至る――のかもしれないし、そうでないかもしれないが、とにかく静香は絡め手を以って兵士達を屠る事に決めたのだった。
 まだ兵士達との距離はある。そして、兵士の群れに向かって一直線に駆ける。その様は、蒼い光を放つ一筋の流星。あまりの速度に兵士達の判断も遅い。途中で矢を構える兵士もいたが、もう遅い。懐まで潜り込む、兵士たちの群れの中央にいる兵士にめがけて静香はスライディング。静香の脚が足元にクリーンヒットし、まず一人の兵士を転倒させると同時に、ブレイクダンスの要領で周囲の兵士に足払いを仕掛け、多くの兵士を転倒させる。
 本来であれば、単なる足払い。それは間違いない。しかしながら、重量のある甲冑姿での転倒となれば、復帰するには時間がかかる。少なくとも、これによって兵士達の攻撃は封じられたも同然。こうなれば、他の場所で戦っている猟兵達の矢や銃弾やら炎やらがこの倒れた兵士達に降り注げば十分なトドメとなり得よう。
 無事な兵士達はもう存在しない。つまり、残るは本命であるドレス姿の女性ただ一人――。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『紅炎の姫』

POW   :    降り注げ神罰の火矢(サモン・ザ・パニシュメント)
【天から降り注ぐ炎の雨】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    往け紅炎の下僕たち(プロミネンス・サーヴァンツ)
【竜蛇の姿をした紅炎】が命中した対象を燃やす。放たれた【「炎冠石を含む装備アイテム」×3本の紅】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ   :    来たれ地獄を走る赤(コール・ザ・インフェルノ)
【地の底】から【噴き上がる巨大な火柱】を放ち、【粘性の強い溶岩】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠田抜・ユウナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●紅炎の姫はただ燃やすのみ
「――あら、あの鎧の方々はもういないのね」
 兵士達がやられた事に関して、このドレスの女性はそう漏らすのみ。別に、協力関係にあったわけでもない。ただ、オブリビオンとして、この世界に現出し、人々を襲う。その向かう先が偶々同じだった、たったそれだけの事。
「まだ、燃やし足りない。ああ、もっと燃やしたい――ああ、そこにはよく燃えるものがあるに違いない――」
 そこに正常な感情はない。きっと、本来はそのような存在ではなかったのかもしれない。何らかの理由で捻じ曲げられたものなのかもしれない。だが、それでも、今この戦場にいるのは、ただ眼前にあるものを燃やし尽くすというオブリビオンなのだ。
 そして、それを討伐するのは、猟兵達なのだ――。
霞・静香
アドリブ・絡み歓迎

アレが煙喜ぶ何とやら、ね。でも一番燃えるもの、燃えて見栄えがいいもの、忘れてない? そう、あなたよ。

足で地面をカツンと叩き、【シュリンクエア】を発動して敵の懐に縮地、同時に寸勁を叩き込んで攻撃。
至近距離を維持して敵の有効打を封じると共に、額への頭突き、顎へとショートアッパー、【レガリアスシューズ】による足払いなどの小技で徐々にダメージを蓄積させていく。
敵がこちら諸共焼き尽くそうとしたり、味方の攻撃が来たら、当たる直前に再び【シュリンクエア】を発動して離脱。生憎だけど、私諸共だとかそういう感傷的なのは好みじゃないの。



●紅炎と蒼星
 周囲に炎を浮かべ、口元を歪ませているドレスの女性を見た霞・静香(すばやいおばさん・f18699)は、「アレが煙喜ぶ何とやら、ね」とただ、感想をポツリと漏らす。まだ距離はある、女性にその言葉は届かない。だが、そんなことを気にする素振りもなく、静香はただ口にする。
「でも一番燃えるもの、燃えて見栄えがいいもの、忘れてない? ――そう、あなたよ!」
 そして、静香は地面を力強く踏み込む。その大きな予備動作に女性は気づき、炎をぶつけようとするが、その動きは静香からすればあまりにも緩慢。その次の瞬間には、静香の姿はドレスの女性の懐に一気に迫る。
 速さの前に距離など何の障壁にもならない――静香の速さを追求した結果が、そこにある。女性の表情は驚きに染まる。そいて、静香はそのまま頭突きをくらわせる。
 頭突きは本来、同じだけのダメージを自身に与える為、効率はよくないのだが――だがしかし、覚悟してやっている方と、一方的にくらう方とでは、気持ちの持ちようが違う。故に、総ダメージ量としてはやはり、一応は仕掛ける側が有利になっている。そして、そのままの勢いで次は顎にショートアッパー、最後に足払いを決めて、女性を一先ずダウンさせる。
「こん、のぉおおおお!!!!」
 何に対する怒りなのか。女性の表情は憤怒に染まり、自身諸共静香を燃やし尽くさんと特大な炎を自身の足元へと叩きつける。炎や煙が晴れ、女性のドレスは煤で黒く染まったりし、静香の姿はない。
「ふん、攻めてきておきながらあっさりと燃えるなんてね」
「――生憎だけど、私諸共だとかそういう感傷的なのは好みじゃないの」
「な、に……?!」
 そう、再び静香は攻撃した時と同じユーベルコード『シェリングエア』で今度は距離をとったのだった。「生意気ィイッ!」と叫びながら炎を叩きつけようとするが、より大きく距離をとる。一応は不意打ちだからこそ成功した戦術だ。静香は距離をとりつつ、次に女性と交戦状態に入るだろう猟兵達が女性に向かっていくのを見て、勝利を確信するのだった――。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユリウス・リウィウス
ワインサロン《Bunin》

血統覚醒をした上で真の姿(※)を解放し、黒風鎧装展開。

放火魔か。そんなに燃やしたいなら、てめえを燃やせ。
ここから先へは行かせん。この場で燃え尽きろ。

黒剣の二刀流で「2回攻撃」。「生命力吸収」で受けた傷を回復し、「見切り」「盾受け」で炎を防御。もっとも、直撃されたら一発で消し炭にされそうだが。
さて反撃だ。「カウンター」から「傷口をえぐる」。引き続き「生命力吸収」を乗せて。

敵が術者タイプなのは間違いない。そういう手合いは、物理で殴るのが手っ取り早いのさ。
旅団の仲間にも術者タイプが多いからな。そちらが攻撃されないよう奮戦する。

※全身を装甲板が覆い兜の眉庇から赤い眼光が漏れる


ガルムゼノン・フェンリル
【ワインサロン《Bunin》】
みんな、遅れてすまない!
私も真の姿で『氷狼の力』を解放し蒼い波導を全身に纏う。
私の波導は護る為の凍てつく力。
炎属性には耐性があるから前衛は任せてくれ。

……悪いが、君みたいな不埒者に村を焼かせる訳には行かんのでね!!

戦闘
先制攻撃→氷の属性攻撃+2回攻撃の拳撃を
ハンドガンで相手の武器落としを狙うよ

防御は基本見切り中心で、ワンパターンにならないようにフェイントを混ぜて
難しいようなら武器受け→衝撃波orカウンター

……受けてみろ、怒れる氷狼の拳ッ!!【崩月・蒼牙爆迅衝】ッ!!!

【団員と共闘希望・アドリブ歓迎】


スパイニア・ソーン
ワインサロン《Bunin》より出撃

放火魔の姫サマっていうのはお前で間違いのないようだな。
綺麗なドレスを見る限り、それなりに良いところのお嬢さんだった様に見えるけど、オブリビオンに
なって甦った以上、情けは無用だ。ここで骸の海に還れ。

毒を塗ったダガーで接近戦を挑む。
【見切り】で炎を掻い潜りながら接敵し、紅炎の姫の急所を狙う。
場合によっては着ている迷彩マントを脱ぎ捨てて加速する。
致命傷に至らなかった場合、【2回攻撃】で追撃を試みる。

鮫がベースに組み込まれているせいで、高温には強くないのだが、そこは仲間との連携で上手くやろう。


イグナーツ・シュテークマン
ワインサロン《Bunin》

貴様が首魁というわけか。なるほど存外に麗しき姿だが、生憎だがそれによって俺の剣筋が鈍ることはない。
その蛮行、全力を以て止めさせてもらおおう。

前衛が多い様子なので後衛を担当
味方との連携を意識して立ち回る
ユリウス殿、スパイニア殿、ガルムゼノン殿を後方から援護するように、魔闘技の一・牙獣の劫火を発動
味方の隙間を縫って魔法陣を展開
必要に応じて味方と敵の間に魔法陣を展開して、炎の魔法弾を防御にも用いる
「我がドゥロック式魔闘術の神髄は魔法の連射にあり!炎の雨霰、受けてみろ!」

アドリブ歓迎


大崎・玉恵
【ワインサロン《Bunin》】
自信に満ちた女は嫌いではないが、そんな女が堕した姿は憐れと言う他ないのう。仲間と共に引導を渡してくれよう。
間合いの長い薙刀の【2回攻撃】を軸に中距離戦を展開しつつ、奴の隙を探る。
仲間の攻撃の間隙を縫って【式陣・封月読】で奴の能力を下げ、あわよくばユーベルコードを封じる。
炎が出なければ村を焼くこともできまいて。
止められればもちろん、止められなくとも多少なり弱体化すれば……その隙を逃す仲間達ではない。屈強な男共に蹂躙されるもよし、紳士の情熱に燃え尽きるもよし、女王蜂の毒牙にかかるもよしじゃ。



●酒を嗜む者として・其の参
「みんな、遅れてすまない!」
 それぞれが甲冑姿の兵士との交戦を終え、その軍勢の後ろの方にいたドレス姿の女性の姿を見て取り、女性の下へと向かう最中にガルムゼノン・フェンリル(砕月の咆哮・f01970)は自身の仲間達――ワインサロン《Bunin》に集う他の猟兵達にそう声をかけた。とはいえ、致命的に遅れたわけでもなく、何ら問題なく互いに声を掛け合ってから、敵の姿を視認する。
 先ほどまでの他の猟兵との戦闘でドレスに煤や土がついてはいるものの、未だ健在。
「貴様が首魁というわけか。なるほど存外に麗しき姿だが――」
 イグナーツ・シュテークマン(炸裂する指弾・f00843)はその容姿を少しだけ評価するものの、それだけだ。
「――その蛮行、全力を以て止めさせてもらおう」
 彼の眼光は鋭い。フィンガースナップで先制攻撃となる炎を放つと、それを見た仲間達がその進行方向を塞がないように、散開しつつ接敵してゆく。
「私に炎で勝とうというの?」
 呆れたように、炎を炎で迎撃する女性。だが、その動作、その行動を起こすという事は、他の対処に割ける労力がその分減るという事。炎と炎とが相殺しあっている間に、ガルムゼノンはハンドガンで牽制となる射撃を一発、二発、三発と放ってゆく。別方向からの攻撃に、舌打ちをしながら女性は此方も炎で銃弾を焼き尽くす事でガードする。そうして、注意が逸れた瞬間を、大崎・玉恵(白面金毛・艶美空狐・f18343)が逃さない。
「自信に満ちた女は嫌いではないが、そんな女が堕した姿は憐れと言う他ないのう。仲間と共に引導を渡してくれよう――!」
 懐に入り、薙刀を振るう。女性も近接武器になり得るナイフを持ってこそいるが、リーチを考えれば、薙刀に利があるのは明らか。にも関わらず、イグナーツの炎とガルムゼノンの銃弾を炎を制御しつつガードし続けているのは、堕ちる前の彼女が如何に優秀な述士であったあが伺い知れるというもの。――だが、それはつまり炎が彼女の生命線である事も示している。
「封月読を使う、時間を稼いでほしいのじゃ!」
 薙刀を大きく振りかぶり、力強く振り払う事で女性を弾き飛ばすと、そのまま一旦玉恵は距離をとる。そこに滑り込むように、ユリウス・リウィウス(剣の墓標・f00045)が敵に迫る。その姿は先ほどまでとは変わり、全身を装甲板が覆い兜の眉庇から赤い眼光が漏れている。正しく戦闘の為の姿。
 距離をとった玉恵に嫌な予感がしたのか、「そうは――」させるか、と口にしようとして、舌を噛む。慌ててユリウスの刀を避ける。その際に、舌を噛んだのだ。寧ろ、本来ならそれで済んだ事そのものが凄い訳なのだが――。
「放火魔か。そんなに燃やしたいなら、てめえを燃やせ。ここから先へは行かせん。この場で燃え尽きろ」
 黒剣を振るい、女性を追い詰めてゆく。先ほどの薙刀程のリーチでないにせよ、ナイフと剣とではやはり剣が有利というもの。
「――くそ、そこを、どきなさい……!」
 吐き捨てるように女性はそう口にすると、一旦ガードに使っていた炎をも攻勢に移し、イグナーツ、ガルムゼノンに叩きつける。その間に幾つかの炎が女性に向かう。炎は彼女のドレスに煤を、銃弾は頬に傷跡を残すが、それだけ。そして同様にユリウスにも炎が叩きつけられる。
「直撃されたら一発で消し炭にされそうだが――」
 しかし、それをユリウスは回避。いや、完全に避けた訳ではない。だが手に持っている二刀一対の黒剣が多少の炎は吸収し、自身の糧に変えていた。ユリウスの通り、直撃であればそんな余裕もない筈だが、それはユリウスが最低限の回避運動さえしていればクリアなのだ。そうして、五体無事な状態で再びユリウスは斬りかかる――。
「――さて反撃だ」
 その言葉に呼応するように、ユリウスの脇を護符が通り過ぎてゆく。意識がユリウスに向いていた女性はその護符を避けるだけの余裕はない。まともに直撃すると、今まで常に女性の周りにはあった筈の炎が急にピタリと止まり、霧散してゆく。
「――式陣・封月読。炎が出なければ村を焼くこともできまいて」
 息を乱しながら、玉恵がそう言う。強力な技だが、その代価は自身の生命力。長期戦には向かない。――しかし、此処には仲間がいる。
「綺麗なドレスを見る限り、それなりに良いところのお嬢さんだった様に見えるけど、オブリビオンになって甦った以上、情けは無用だ」
 スパイニア・ソーン(致命の一矢・f03958)は彼女の姿をそう評し、また覚悟を示してダガーを構える。敵である以上は倒すのみ。ダガーには毒を塗り、準備は万端。熱さは得意ではないにせよ、玉恵の技により今この瞬間だけは完全に封じられている。あらゆる意味で、今が最大の好機。それを逃す理由は、どこにもない。マントも脱ぎ捨て、更に加速。敵はまだ、スパイニアが迫っている事に、気づいてはいない。
「――ここで骸の海に還れ」
 ダガーを突き立て、そう口にする。毒塗のダガー。故にこの一撃で本来なら致死の筈なのだが、敵はまだ倒れない。
「ふ、ふふ、そうやってみんな、みぃんな、邪魔をする……」
 ゆらり、ゆらりとダガーが突き刺さているまま、動き始める。スパイニアはそのダガーをグリ、と傷口を抉るように動かすが、その動きは止まらない。警戒するように、ダガーを引き抜いて、距離をとる。傷口からは血が噴き出て、地面には紅の染みができる。
「そうよ、全て、全て、全て、皆、皆、皆、皆、何もかも――!!」
 ぷす、ぷす、という音がしたかと思うと、今まで張り付いていた護符が燃え始める。それを見て取った玉恵は「しまった――!」と声を出す。「いかん、また炎が来るぞ!」
「――いいや、終わらせる!」
 だが、そうはさせぬと迫る影。氷狼の力を解放し蒼い波導を全身に纏ったガルムゼノンが、駆け抜けて一気に敵との距離を至近とした。このままなら敵が一気に炎を出し、あるいは一気に彼女ごと爆発するのでは、という状況。そこに踏み込むという行為はあまりにも危険過ぎる。――だが、彼には打開する道が見えていた。
「……悪いが、君みたいな不埒者に村を焼かせる訳には行かんのでね!!」
 更に言えば、彼には炎への耐性もある。ある意味で、この敵に対する一番の適任者でもある。そして、格闘術『崩月流』の師範が敵を至近に捉えたとなれば、やる事は一つ。
「蒼牙……爆迅衝ッ!!!」
 強烈な拳が敵の腹部に叩きつけられる。あまりに強烈、あまりに高速なそれは村の遠くへと敵を吹き飛ばす。更に、彼の纏っている波導は護る為の凍てつく力。今に炎をまき散らし、爆散しようとしていた敵にそれが叩きつけられたとすれば、それはその敵を凍てつかせるのが適当というもの。

●狂気の果てに
 氷に包まれた女性はそのまま村からは離れた所に叩きつけられ、ここで氷は砕け散る。彼女は健在ではあるが、その表情は先ほどのような狂気の笑みは存在しない。
「……ああ、そっか……」
 先ほどまでの行為を、彼女は思い返す。何をしようとしていたのかも、理解する。
「ほんと、バカだなあ、私は……」
 その身体は霧散しようとしている。看取るものはそこにはいない。かつての仲間も、かつての敵もそこにはいない。敵がいたら燃やし尽くす。そのたびにもっとうまくやれただろ、と言われた事は数知れず。だが、それでも、脅威から味方を守る、露払いをする事こそが彼女の生きがいだった、だというのに――。
「でも、よかった……」
 先ほどまでの愚行の中で、微かに見えた樽。そこに見えていた文字は間違いなく――
「――飲めたら、いい最期なんだろうけどなぁ……」
 そんな言葉だけを残して、人知れず炎をまき散らした姫はその身体を霧散させて消えていった。手に持っていた、ナイフだけを遺して。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『利き酒選手権~ジュースもあるよ~』

POW   :    味なんて知ったこっちゃねぇ!と豪快に飲む

SPD   :    研ぎ澄まされた感覚でテイスティング

WIZ   :    酒、ジュースの出し方から出題者側の心理を推察

👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●戦いの後には
「よぉ、助けてくれて、ありがとよ!」
 そう言ったのは、この村で影響力を持つ一際大きな酒造を担う、年齢の割には整った容姿が特徴的な男性だった。身に着けた紅の服はどうやら「ああ、こいつか? どうも一族代々『紅』に縁があってねぇ。まあ、俺は好きなだけなんだが」と言っている様子。
 今回の戦いは、予知で放火を未然に防ぐものであったが、転移術を展開し、猟兵を送り込む際に智華が予めこの村の上位層には、依頼としての体を通していたのだった。故に、戦闘に参加していた猟兵達には相応の報酬が支払われているし、村の人々も被害はないが、外で戦いがあった事を理解している。
「報酬は払っちゃいるが、来客用のこのバーを解放してパーっとやるか! なぁに、コイツはチップって事にしといてくれや! お祝いって事でドンチャン騒ごうじゃねえの!」
 彼はそう言って、酒を用意し始める。いや、飲めないものがいれば酒以外も出すが。そして、村の人々も混じって大宴会がバーで始まろうとしていた。
 雰囲気とか一体どこにいったのやら。戦いの後とは、このような感じで、良いのかもしれない……。
黒鵺・瑞樹
【SPD】

酒が飲めると聞いて。まぁ、テイスティングとやらは全くできないが。
たまに酒場でお断りされる事あるけど大丈夫だよな?呑んでもOKだよな?
普段は行きつけの店しか行かないからちょっとそこは不安かな。

少なくとも酒の飲み方はそこそこ知ってる、と思う。
日本酒と同じでいいと思ってるんだがどうだろう?
品種はもちろん水とか管理とかでもだいぶ変わると聞いてる。
程々に味わってお気に入りの一本でもとは思うんだが、購入は可能か?
可能だったらもちろん買ってくぞ。



●猟兵酒場にぶらり
 黒鵺・瑞樹(辰星写し・f17491)は酒が飲める、という話を聞いて今回のグリモア猟兵による転移術式で戦いは終了しているが、宴会の場には合流したのだった。見た目は若く、普段は行きつけの店にしか行かず、偶に違う酒場に行くと御断りされる事もある瑞樹だったが、「なぁに、おめえ、大人なんだよな? だろ? じゃあ問題ねぇべ!」というとある人物の一言で有耶無耶になった。それでいいのか、とも思えるが、まあ、実際未成年ではないのだから、大丈夫なのかもしれない。
「お、こいつはいいな……」
 そして、瑞樹は幾つかのワインに手を出す。利き酒は最初からせず、普通に飲み比べるだけ。日本酒についてはそこそこ飲んでいる瑞樹は、同じ要領で味わっていく。違う所は多々あるが、酒である以上大きく外れる事もない。そして、幾つか飲むうちにお気に入りの一本というのものに瑞樹は出会う。
「なあ、購入は可能か?」
「お? いいゼ! 断る理由なんてねえさ! 気に入ったのなら、もう一回買いに来てくれるとありがてえナ!」
 瑞樹の一言に宴会を取り仕切る、酒樽を管理する男性はそう言って、瑞樹がたった今飲んでいた酒について、運べる状態のものを仲間に用意させるのだった――。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユリウス・リウィウス
ワインサロン《Bunin》

やっとこの村の特産品を味わえるんだな。待ち焦がれた。

さすがにここでグラスは難しいか。ジョッキでいただく。
つまみはチーズで。

注がれる水色は赤紫。そこに黒胡椒の香りが漂って。これは期待出来そうだ。
では、乾杯。

想像通りに酸味のある、力強い味わい。こういうフルボディの赤が、俺の好みだ。
強く照りつける太陽の下で農家の人が野良仕事をしている、そんな情景が浮かんでくる。
別品種のものは作っているかな? あるならもらおう。

さあ皆、大いに飲もう。玉恵は葡萄果汁とチーズで我慢してもらうしかないが。
手土産に何本か持って帰るか。

皆はどうだ? しっかり飲んでるか?
野趣溢れるワインもなかなかだな。


大崎・玉恵
【ワインサロン《Bunin》】
頑張った者には褒美があってしかるべきじゃな!
…むぅ、この見目では酒は振る舞われぬかの?…駄目かのう?(酒蔵の主人を誘惑する)
無理強いはせぬよ。折角の席を台無しにしたくはないからのう。

わしも葡萄に関するものにはありつけよう?飲料用の葡萄では生食には向かぬか?利き酒どもの種明かしで実物の果実を持ってきてはどうじゃ。可能なら食してみようかのう。
赤い飲み物には肉とちーずが定番だそうじゃな?わしもそのように頂こう。

のう主人、この村に炎の得意な術者はおったか?どちらでもよいが、酒を一杯そこな空席に置いてはくれぬか。…わしは飲まぬ、ただ飲みたがっている者がいる気がしてのう。


ガルムゼノン・フェンリル
ワインサロン《Bunin》
【SPD行動】
ふふ、仕事を頑張った甲斐が有るというものだ。
私も皆と同じようにお酒を戴くとしようかな?
こうしたワインは最近になって嗜むようになったが、やはり場所によって全く異なる味になるのが面白いな。
葡萄の風味がよく、美しい色の赤ワイン……白ワインも良いが、赤ワインも美味しいね。飲み過ぎには気をつけて程々に……っと

そういえば、赤ワインと言えば肉が美味いと聞くね?
ふふふ、おつまみとしてどんなお肉が出てくるのか楽しみだな♪

【アドリブ歓迎、団員達との交流希望】


イグナーツ・シュテークマン
ワインサロン《Bunin》

【SPD】
いよいよ村の恵みを味わう時だな。待ちわびた。
これだけ数多くのワインが並ぶと、なかなかに心が躍るな。
ジョッキを手にしてワインを味わう
「繊細なワイングラスで味わうのも格別だが、こうしてジョッキで豪快にいくのもまた良さがあるな」
口の広いジョッキだと、口当たりや香り立ちがワイングラスと違って大きく感じられるな。タンブラーで飲むような感覚に近いか?
そんなことを思いつつ乾杯

ジョッキに種々のワインを注いでは飲み、味や香りの違いを感じ取りながら楽しむ
「先程に飲んだものよりも酸味がシャープだな、加えて果実味も強い……まだ若い酒かな?」

アドリブ歓迎


スパイニア・ソーン
ワインサロン《Bunin》アドリブ歓迎
はわー、たくさんのワインが並んで壮観ですー。いろいろ試してみたいですねー。
並んでいるワインをジョッキで1杯ずつ味見させてもらいましょう。
ワタシ達の知らない葡萄や製法で作られたワインかもしれないと思うとわくわくしちゃいますー。合わせるおつまみも何がいいか目移りしちゃうのですー。チーズですかねー、それともお肉ですかねー(目をキラキラさせながら)

可能なら職人さんに葡萄のことやワインづくりについてお聞きしたいですねー。飲む側が知らない裏話など聞いてみたいのですー。



●紫の雫滴る村にて酒を嗜む
「やっとこの村の特産品を味わえるんだな。待ち焦がれた」
 ユリウス・リウィウス(剣の墓標・f00045)はそう言って、紫の雫で満たされたジョッキを手にする。同じワインサロンに集う者も皆、まずは同じ物を持っている。
「頑張った者には褒美があってしかるべきじゃな!」
 大崎・玉恵(白面金毛・艶美空狐・f18343)も同じ物――かと思われたが、流石に「んー、多分大人だと思うんだが、周りに示しがつかねぇから、とりあえず酒以外で頼みます……」と場を仕切る男性が急に真顔になって言うものなので、玉恵は断られたら誘惑してみるつもりだったが、場の空気を優先させる事にした。――酒ではないにせよ、美味しい飲み物であるのは間違いなさそうだった、というのもあるが。
「ふふ、仕事を頑張った甲斐が有るというものだ」
 ガルムゼノン・フェンリル(砕月の咆哮・f01970)も笑みを浮かべながらジョッキを持ち、ジョッキの中の紫を見やる。彼がワインを嗜むようになったのは最近だが、それでもワインが場所やら何やらで味が変わる事を面白く感じていた。
「これだけ数多くのワインが並ぶと、なかなかに心が躍るな」
 ジョッキを手にしたイグナーツ・シュテークマン(炸裂する指弾・f00843)は、部屋の中に多く並べられたワインボトルに酒樽を見やる。これを飲んだら次は、あれ……と頭の中ではそのような事が巡り巡っている。
「はわー、たくさんのワインが並んで壮観ですー。いろいろ試してみたいですねー」
 そして、スパイニア・ソーン(致命の一矢・f03958)は戦闘中の様子からは一変、まだ口にしていないというのに、飲んだくれモードにスイッチが切り替わりつつあった。場酔い、というものなのかもしれない。
 それぞれジョッキがいきわたったところで、互いに乾杯する。各々酒(あるいはジュース)を口にし、その香りと味を堪能する。ワイングラスでじっくりと味わうのとは違い、ジョッキで豪快にがつんと飲む、というあまり例としては多くない体験だろうが――この村のワインがそれだけ豪快に香りを楽しんで欲しい、というものなのかもしれない。
 そして、その力強い味はユリウスにある想像を促す。――それは、強く照りつける太陽の下で農家の人が野良仕事をしている――という情景だ。酸味のある、力強い味わい。ユリウスはそんな味に満足しつつ、他の品種も飲み始める。
「そういえば、赤ワインと言えば肉が美味いと聞くね?」
 ガルムゼノンがそう言うと、「おっと、そうだったそうだった」と男性がごそっと大きな皿に大きな塊肉をどんと載せたものを持ってくる。切り分けは一応されていて、火も軽く通っている。他にも、チーズやら、何やら……酒だけでもあれこれあるというのに、おつまみだけでも目移りしてしまう状況になる。
「合わせるおつまみも何がいいか目移りしちゃうのですー。チーズですかねー、それともお肉ですかねー」
 実際、スパイニアがそうなっていた。こうなれば、取り敢えず全部試す、というよくあるパターンになる訳だが、それでもどれから食べようという議題がまだ残ったままだった。
「先程に飲んだものよりも酸味がシャープだな、加えて果実味も強い……まだ若い酒かな?」
 そんな中でもマイペースに最初からあれこれ考えていたイグナーツは適度につまみつつも、別の種類の酒に手を出していた。そして、そんな彼に言葉に男性が答える。
「お、よくわかったなあ、猟兵とやらの旦那。普段からそうやって嗜んでると見た」
「まあ、私含めこの集まりは普段から嗜んでいるからな」
「そいつぁいいや。そうやって一緒に楽しむやつがいるってのはいい。ここの皆も、そうやって酒を造ってる。果実から、水から――。とにかく、俺達はここの酒に自身があるンだ。――だから、ここを守ってくれて、本当にありがとう」
 ほろ酔いなのか、顔を赤らめながら場を仕切る男性がそう言って、頭を下げる。
「いやいい。此方も酒好きが酒を守っただけだ。なあ?」
 イグナーツが仲間にそう問えば、各々頷く。「はは、まあ、だからこそ守られたって事なんだろうなあ」と男性も笑う。

●紅炎の遺り
「のう主人、この村に炎の得意な術者はおったか?」
 話題の切れ目に、玉恵が男性にそう問いかける。その問いに面食らったのか、首を傾げる男性だったが、それも一瞬。場の様子を見て、酒を出しにくいと言って酒を出さなかった相手だ。それ位は答えようと男性は答える。
「あぁ、ウチの祖先がそうだったらしいて聞いてるぜ。その時から一族の色として、赤だったとも聞くがな」
「ふむ……」
 オブリビオンとは、骸の海から現出した一時の悪夢のようなもの。かつて存在した人物を形どり、世界を滅ぼそうとする。その性質から考えれば、先ほど戦った真紅のドレスの女性はもしかすれば、男性の祖先そのものである可能性は十分にある。
 まあ、その事を伝える必要もなし。また、伝えた所で何になるわけでもない。
「なるほど、ありがとう。それはそれとして、じゃが、酒を一杯そこな空席に置いてはくれぬか」
「別にいいが……何でだ? これからもう一人合流するのか?」
「ああいや、ただ飲みたがっている者がいる気がしてのう……」
 玉恵がそう言うと、「わかった。置かせてもらうぜ」と言って男性はジョッキに並々と紫の雫を満たして、空席へと置く。
 飲みの場はまだまだ続く。誰もがこの空気に酔いながら、朝日を迎える。
 気づけば、誰も手をつけていない筈の、空席のジョッキも空になっている。
 誰かが飲んだのか。いや、それはきっと、些細な事だろう。
 なくなったのなら、また注げば良い。ここは、紫の雫が滴る村なのだから――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年06月07日


挿絵イラスト