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堕ちた羽根は罪を咎める

#ダークセイヴァー



「集まってくれて感謝する。今日はダークセイヴァーで事件を解決して欲しい」
 グリモア猟兵のカイ・シュリック(紫苑の殺戮代行者・f02556)は猟兵達に一礼し、説明を始めた。
「ダークセイヴァーのある街に、突然教会が建てられたそうでな。それだけならいいんだが……訪れた者から行方不明者が発生している。犯人はその教会を建てたオブリビオンだ」
 街に出来た見知らぬ教会。普通に考えれば怪しいものだが、オブリビオンの圧政や暴虐に苦しむ人々からすれば信仰に縋ってしまうのも当然の事。
 その教会自体も突然出来たこと以外は不審な点は多くないそうで。
「その教会は、何人ものオラトリオが管理しているようなんだ。だがこのオラトリオは全て亡霊と化したオブリビオンだ。この教会の主もオラトリオを元にしたオブリビオンで、そちらは少し事情が異なるみたいだな。……怪物へとなってしまった者という事に変わりはないが」
 この世界においてオラトリオが生まれる事情は様々だが、天使達が働く教会ならば人々が信頼してしまうのも無理はない。
 そうして集まった人達をオブリビオンは利用しようとしているようだ。
「今回はその教会に潜入、オブリビオンの討伐、人々の救出までを行って欲しい。そのためには……まず教会に入り、囮として敵の懐へ入って欲しい」

 教会の内部はそこまで広くないが、特徴的な部分として立派な懺悔室があるそうだ。
 そして消えた人達は皆『この懺悔室で罪を悔いていた』という情報が入っている。
「……オブリビオンが集めているのは恐らく罪を抱えた人達。罪人を裁くことで天使らしく行動をしているのか、それとも単純に狂気に陥っているのかは分からない……だが、これを利用しない手はないと思われる」
 圧政に苦しむこの世界では誰しも小さな罪を抱えてしまう事があるだろう。オブリビオンはそこにつけ込んでいるようだ。
 懺悔室を利用すれば恐らくは人々が囚われている場所にそのまま連れていかれる。その時は嘘さえ吐かなければ持ち物を取られたり攻撃を加えられる事もないようだ。
 彼女達の『罪を聞き入れたい』という気持ちは本物だ。もし悔いるなら本心から悔いた方がよさそうだ。
「猟兵達が無事に潜入出来たならそこからは戦闘だ。オブリビオンを確実に討伐して帰ってきて欲しい」
 堕ちた天使達が纏うのは呪詛の力。それが猟兵に作用する事もあるだろう。注意して戦って欲しいとカイはつけ加えた。

「誰しも悔いたい事はあるだろう。だがそれをオブリビオンに利用される必要は一切ないはずだ。皆で無事に事件を解決してきてくれ」
 よろしく頼む、とカイは再び一礼すると、転移の準備を整え始めた。


ささかまかまだ
 こんにちは、ささかまかまだです。
 今回はダークセイヴァーを舞台にした事件です。

 一章は「懺悔室を利用して囮になる」冒険パートです。
 そこでの内容は二章以降にも反映されるかもしれません。
 天使達は真剣に懺悔を聞いてくれます。ただし嘘はバレますのでご注意を。

 二章と三章は戦闘パート、集団戦とボス戦です。
 共にオラトリオをベースにした呪詛を扱うオブリビオンが出てきます。
 彼女達は『罪を咎めるような言動、攻撃』を行ってきます。
 それに立ち向かって頂ければと思います。

 進行状況や募集状況はマスターページに適宜記載していく予定です。
 それでは今回もよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『異形の神』

POW   :    街の人に扮して教会に入り込む

SPD   :    教会に忍び込み、教会関係者や建物内を調べる

WIZ   :    行方不明事件を調査して次の事件を予測する

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 件の教会は街の中で静かに佇んでいた。
 ちょうど人が少ないタイミングだったのか、猟兵達が足を踏み入れたのならばすぐに修道女の格好をしたオラトリオが案内してくれる。
 彼女はどこか虚ろな瞳で猟兵達を見つめていた。
「懺悔に参られた方ですか? それではこちらに……」
 案内されたのは小さな物置のような場所。扉が2つ付いており、片側には既に誰かが入っている。それが懺悔を聞いてくれる相手なのだろう。
「この中で罪の告白を行って下さい。終われば次の場所へと案内いたしますので」
 修道女は一礼するとまた教会の入り口へと歩いていく。
 まずはここで罪の告白をする必要があるようだ。
 扉を開けて、中の椅子に座ればすぐに話を始めて構わない。
 先に進むため、あるいは心の整理のため。猟兵達はそれぞれの告白を始めていく。


 一章は基本的に「一人ずつの描写」となります。
 複数名で来られた場合は「懺悔室に入る前後で一緒に行動、懺悔室では個人行動」という風に描写させていただきます。
インディゴ・クロワッサン
罪、ねぇ…
「…思い出せない、って罪なのかな」 ポツリと。
いやまぁ…話を聞いてくれるんなら、ちょっとは、ね?
「僕、記憶喪失でね…そんな僕が持ってるたった一つの手懸かりが、血に塗れた薔薇の紋章でさ。
思い出したいとは思いつつ、思い出したくないっても思っちゃうんだよね。
僕に、何があったか知りたいのに…」
俯きながら、組んだ両手で額を押し留めて、俯いたまま相手に問うよ。
「ねぇ 思い出せないのって、罪になる?」
ま、既に骸の海に排出されてるっぽいから、罪だろうが何だろうが仕方無いよね!
…って思ってる事は微塵も表に出さずに、落ち込んでる風を装っておこうっと…

あ、案内されたら【聞き耳】使って【情報収集】しとこっと




 懺悔室へと案内されたインディゴ・クロワッサン(藍染め三日月・f07157)は早速備え付けられた椅子へと腰掛けた。
 目の前には仕切り板があり、その先には人の気配がある。
「……それでは、貴方の罪を告白して下さい」
 板の向こうから声が投げかけられた。女の声だ。それが懺悔を聞き入れる相手で、この教会に巣食うオブリビオンなのだろう。
 だが今は向こうから何かをしてくる気配もない。インディゴは金色の瞳を細めながら紡ぐべき言葉を考え始めた。
「……思い出せない、って罪なのかな」
 ポツリと溢れたのはこの言葉。相手が話を聞いてくれるのならば、ちょっとくらいは自分の事を話しても構わないだろう。
「僕、記憶喪失でね……そんな僕が持ってるたった一つの手懸かりが、血に塗れた薔薇の紋章でさ」
 懐から取り出したのは血で汚れた藍薔薇の紋章。相手からは見えないだろうが、これを握っていれば更に言葉が浮かんでくる。
「思い出したいとは思いつつ、思い出したくないっても思っちゃうんだよね。僕に、何があったか知りたいのに……」
 矛盾した思いが頭を巡る。過去に拘りこそないものの、失くした記憶はできれば取り戻したいと思っている。
 それなのに、インディゴはそれを拒む自分自身も感じていた。
 思い出した先に何があるのか。思い出さなかったならこの思いはどうなるのか。
 インディゴは組んだ両手で額を押し留め、俯きながら相手へと問うた。
「ねぇ。思い出せないのって、罪になる?」
 とは言いつつも本音は少し違う。
 だって過去は既に骸の海に沈んでいるのだ。罪でもなんでも沈んでしまったものはどうしようもない。
 とはいってもそれは表には出さないつもりだ。今はとにかく真摯に罪の告白をしている風に装わなければ。
 しばしの沈黙ののち、相手から答えが返ってくる。
「ええ。大切なものを手放したまま、忘れてしまうのは許されざる事でしょう」
 過去の存在であるオブリビオンにそう説教されるとは。どこか可笑しさすら感じられるがインディゴはそれもひた隠す。
「ですが私達が貴方の罪を許します。そのための儀式を行いますので、案内に従って下さい」
 促されるまま懺悔室から出ていくと、先程とは別の修道女が扉の側に立っていた。
「それでは、こちらに……」
「うん。ありがとう」
 修道女が案内した部屋には人々が不安そうな顔をして待期していた。彼らも罪の告白を行ってきたのだろう。
 次に取るべき行動に備え、インディゴはそっと手元の武器を確認していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルベル・ノウフィル
うむ
まず僕は、このダークセイヴァー出身でございます


それはまず間違いなく、僕がのうのうと生きている事

僕は嘗て、高貴なる主の守護を仰せつかっておりました
しかし、僕はふと友人を欲してしまい…僕には友と呼べる者がいなくて、寂しかったのです…、そして、友になれそうな存在が現れました
僕はその子に騙されていたのでございます
その子は、主に近づくために守護者たる僕を欺こうとするヴァンパイアでした
僕はまんまと騙され、主を殺害されてしまったのでございます

ゆえに、うむ
のうのうと生きている僕は、罪深き者
まさに生き恥、でございますナ
それを自覚しながら僕は生き続けているのでございます
恥知らずでございますナ




 次に案内されたのはルベル・ノウフィル(星守の杖・f05873)だった。
 彼もまた備え付けられた椅子に座って告白の時を待つ。室内が狭い訳ではないが、どこか居心地の悪さや圧迫感が感じられた。
「……それでは、貴方の罪を告白して下さい」
 仕切り板の向こう側から告白を促す女の声がする。微かに羽根の擦れる音も聞こえた。きっと堕ちた天使の羽根の音だ。
 ルベルは赤い瞳を閉じて静かに告白を始めていく。
「うむ。まず僕は、このダークセイヴァー出身でございます」
 少しずつ言葉を紡ぐ。ルベルが思う自分自身の罪、それは。
「罪。それはまず間違いなく、僕がのうのうと生きている事」
 思い出すのはかつての光景。猟兵として目覚める前後の罪の記憶。
「僕は嘗て、高貴なる主の守護を仰せつかっておりました。しかし、僕はふと友人を欲してしまい……」
 友と呼べる者がいなくて、寂しかったのです。
 幼い少年が抱く感情としては当たり前のものだ。だがそれこそが悲劇を招いてしまった。
「そして、友になれそうな存在が現れました。しかし、僕はその子に騙されていたのでございます」
 裏切りも欺瞞もこの世界にはありふれた事。だけど招いた結果は決して許される事ではないと感じている。
「その子は、主に近づくために守護者たる僕を欺こうとするヴァンパイアでした。僕はまんまと騙され、主を殺害されてしまったのでございます」
 一番重い罪は大切な人を失った事?
 騙されてしまった事?
 いいえ、一番重い罪は。
「ゆえに、うむ。のうのうと生きている僕は、罪深き者。まさに生き恥、でございますナ」
 瞳を開けて正面の仕切り板を見つめるルベル。しかし今はまだ何の言葉も返ってこない。
「それを自覚しながら僕は生き続けているのでございます。恥知らずでございますナ」
「……ええ、罪を自覚しながら生きるのは罪深き事。ですが、私達が貴方の罪を許します。貴方もまた、儀式の場へと」
 許しと共に懺悔室の戸が叩かれた。次の行程を促す合図なのだろう。
 懺悔室から出ると修道女が出迎えてくれた。案内された部屋には儀式を待つ人々が身を寄せ合っている。
 彼らはどのような罪を告白してきたのだろう。ルベルは周囲を観察しながら同じく儀式の時を待つ。
 だがここで齎されるのはきっと正しい裁きではないだろう。
 その時に備えて、ルベルは再び瞳を閉じて過去に思いを馳せていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウレリア・ウィスタリア
ボクの罪
それはこの世に生を受けたこと

ボクは……私は、悪魔と蔑まれ故郷の村で幽閉された
ただ翼が白と黒の二色に染まっていたから

でも確かに私は悪魔だったのかもしれません
だって村は滅ぼされた
私は助かった
私だけが助かった
私が幽閉された場所から出たときには
村には生きた人間は誰一人いなかった

私がいたから村が滅ぼされたのかもしれない
私が、私が悪魔だったから
だから村は滅んだのかもしれない

なぜ私が生き残ってしまったの
私さえいなければあの村はまだ貧しくも平和な日々が続いていたのかもしれない

だから私の、ボクの罪はこの世界に存在すること……
そう思うのです

仮面で顔は隠したままそう言葉を紡いでいく

アドリブ歓迎




 懺悔室に案内されたアウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)は黒猫の仮面越しに仕切り板を見つめていた。
 この向こうに座っているのは恐らくオラトリオのオブリビオン。彼女はどんな羽根を持っているのだろう。
 アウレリアは自分の背にある羽根に少しだけ目配せし、告白の時を待っていた。
「……それでは、貴方の罪を告白して下さい」
 始まりの合図と共に、静かに告白の時が始まった。
「ボクの罪、それはこの世に生を受けたこと」
 思い出されるのは故郷の記憶。生まれ育った村での始まりと終わりの時。
「ボクは……私は、悪魔と蔑まれ故郷の村で幽閉された。ただ翼が白と黒の二色に染まっていたから」
 その言葉に合わせて仕切り板の向こうで羽根が擦れる音がした。聞き手にも思う事があるのだろうか。
「でも確かに私は悪魔だったのかもしれません。だって村は滅ぼされた。私は助かった、私だけが助かった」
 幽閉された場所から出たときには、村には生きた人間は誰一人いなかった。
 思い出される遠い記憶はどこか近くて遠い。
 アウレリアの声色は大きく変わらないが、心の内では様々な感情が渦巻いている。
 捨て去ったはずの苦痛と絶望の記憶、拷問され汚され痛め付けられた絶望、そこから先の得てしまった結果。
「私がいたから村が滅ぼされたのかもしれない。私が、私が悪魔だったから。だから村は滅んだのかもしれない」
 仮面の下、琥珀色の瞳に陰が落ちる。自分が何かした訳ではないが、胸の内には懺悔の気持ちが侵食してくる。
「なぜ私が生き残ってしまったの。私さえいなければ、あの村はまだ貧しくも平和な日々が続いていたのかもしれない」
 私から色々なものを奪った村だったけれど。私がいなければあの村は何も失わずに済んだかもしれない。
「だから私の、ボクの罪はこの世界に存在すること……そう思うのです」
 結果として得たのは自由。だけどそれに伴った代償はきっととても罪深い。
「……ええ、貴方のその絶望は罪深き事。ですが、私達が貴方の罪を許します。だから儀式の場へ」
 告白の終わりと共に修道女が案内をしてくれる。彼女の羽根は曇天のような灰色だった。
 白でも黒でもない色。彼女がオブリビオンになる前はどのような扱いを受けていたのだろう。
 だがそれはもう過去に沈んだ物事で。今の修道女は再び骸の海に落ちるしかない。
 その戦いの時に備え、アウレリアは大部屋で他の者と共に儀式の時を待ち始めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

村井・樹
……私が懺悔すべき事柄、それは、きっと

他でもない『村井樹』のために、他者を利用し、踏み躙る強欲さ
『僕』より大事なものなどいないと考える傲慢さ
それが、『私達』の罪なのでしょう

……ですが、かつて『少年』だった『僕』は、親に、周囲の言葉に踊らされるがままに、禁忌へと足を踏み入れ……そこで、すべてを失った

あれから私は、騙されぬよう多くの知恵をつけ、敵を作らぬよう、かつ多くの益を得られることを期待して、他者に接するようになりました
でなければ、『村井樹』は再び、脅威に食い潰されてしまう

だから、それを目論むもの達よりも私は、聡く、狡猾に、振る舞わなければならなくなった

それが罪であると言うなら、私は……俺は。




 村井・樹(Iのために・f07125)は静かに懺悔室の椅子に腰掛けていた。
 話すべき事は決まっている。それは『村井樹』という人物の事。そして私の、俺の、僕の事。
「……それでは、貴方の罪を告白して下さい」
「……私が懺悔すべき事柄、それは、きっと」
 女の声と共に告白が促される。『紳士』は口を開いて言葉を紡いでいった。
「他でもない『村井樹』のために、他者を利用し、踏み躙る強欲さ。『僕』より大事なものなどいないと考える傲慢さ。それが、『私達』の罪なのでしょう」
 私である『紳士』と俺である『不良』は他ならぬ『村井樹』のために存在する人格。彼の心身を正常に維持するのが自分達の役目。
 しかしそのためには多くを積み重ね、捨てていき、踏みにじる必要があった。
「かつて『少年』だった『僕』は、親に、周囲の言葉に踊らされるがままに、禁忌へと足を踏み入れ……そこで、すべてを失った」
 そのせいで本来の『僕』はたくさん傷ついて、だから『私』と『俺』が生まれた。
 そして私達は『村井樹』のために多くを積み重ね手を組んできたのだ。
「あれから私は、騙されぬよう多くの知恵をつけ、敵を作らぬよう、かつ多くの益を得られることを期待して、他者に接するようになりました」
 でなければ、『村井樹』は再び、脅威に食い潰されてしまう。
 私達が生まれた意味はなくなるし、村井樹は二度と戻ってこれなくなってしまう。
 それだけは絶対に、絶対に防がなければいけないのだ。
「だから、それを目論むもの達よりも私は、聡く、狡猾に、振る舞わなければならなくなった」
 かわいい僕を守るため。そのためなら何だってするつもりだ。
 それが強欲? それが傲慢? それが狡猾?
「それが罪であると言うなら、私は……俺は」
 どれほど罪深い存在になってしまうのだろう。
「大切な存在のためにあらゆる代償を払う行為。それは罪深き事です。ですが私達が貴方達を許します」
 告白の終わりと共に修道女が樹を案内してくれた。
 案内されたのはかなりの広さの大部屋で、何人もの人が儀式を待っている。
 樹もその中に混ざり次の動きを待ち始めた。
 罪の告白は真摯なものであったが、それでも彼らは自らの行動を止める事はしない。
 誰に邪魔されようとそれを薙ぎ払っていくだけだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

未不二・蛟羽
難しいことは良く分からないっす
つみっていうのも…よく分からない
でもきっと分からないことが、そう

分からなくて、覚えていないこと
俺には知らない、分からない気持ちが多いこと

それはきっと悪いことって思うっす

だって分からないことを思うとさむくなるから
覚えていないことを思うとごめんなさいって、なるから
なのに何でさむいかも、謝っているかも分からないっす

ただ胸が苦しくなるだけで…でも、何にもわからなくて、そんな気持ちも何か分からなくて
…だからきっと悪いことっす

…つみって、何っすか
分からないことは、つみっすか
つみがあると、何をしなきゃいけないっすか

今のために、俺ができる事って…何っすか


アドリブ歓迎




 椅子に腰掛けた未不二・蛟羽(花散らで・f04322)は少し忙しなく懺悔室の中を見ている。
 別に室温が寒い訳ではない。ただ少し嫌な寒さが背中に走る。背中の翼で軽く自分の身を包んで、告白の時を待ちわびていた。
「……それでは、貴方の罪を告白して下さい」
「難しいことは良く分からないっす。つみっていうのも……よく分からない。でもきっと分からないことが、そう」
 女の声に促され、少しずつ思考を纏める蛟羽。彼にとって思い当たる罪はこれだ。
「分からなくて、覚えていないこと。俺には知らない、分からない気持ちが多いこと……それはきっと悪いことって思うっす」
 蛟羽には過去の記憶がない。そして未知の感情も多い。
 友達と遊んだり美味しいものを食べている時はさほど気にならないが、ふとした瞬間にその事実を思い出す事もある。
「だって分からないことを思うとさむくなるから。覚えていないことを思うとごめんなさいって、なるから。なのに何でさむいかも、謝っているかも分からないっす」
 感じるのは寒さと謝罪の気持ち。でもそれがどこから来るのか、どうしたらいいかも分からない。
 蛟羽はただひたすらに自分自身を苛むものを感じる事でその気持ちに向き合っている。
 でも……それで本当にいいのだろうか。
「ただ胸が苦しくなるだけで……でも、何にもわからなくて、そんな気持ちも何か分からなくて……だからきっと悪いことっす」
 分からない事はどうしようもない。でも分からない事自体が悪い事。
 泥沼のようなその『何か』を感じることが自分に出来る精一杯だ。
 ここまで気持ちを纏めた所で、蛟羽は正面にある仕切り板を見つめ始めた。
「……つみって、何っすか。分からないことは、つみっすか。つみがあると、何をしなきゃいけないっすか」
 半ば自問自答に近い問いかけを仕切り板の向こうに投げかけてみる。
 向こうにいるのはきっとオブリビオンだ。それでも、何かしらの答えを示して欲しい。
 藍色の瞳にどこか迷いの色を滲ませ、蛟羽は言葉を紡ぐ。
「今のために、俺ができる事って……何っすか」
「……貴方は自身の罪へ向き合おうとしているのですね。それなら、私達が貴方を救いましょう」
 優しく冷たい声と共に懺悔の時が終わる。あとは淡々と案内されていくだけだ。
 彼女達の救いを受けてもきっと救われはしないだろう。だが、それでも何か見つけられるのなら。
 期待と不安を胸に、蛟羽は大部屋で次の時を待った。

成功 🔵​🔵​🔴​

七篠・コガネ
ここが懺悔室?罪の告白して気持ちは楽になるのでしょうか…
でもこれも…人々を救うため

罪なら…いっぱいあります…て、帝国兵として…この手で…
い…幾万人もの命を…葬ってきました…
時には街を壊滅させて…時に宇宙船を撃墜させ……本当は、やりたくなかったけど…
ずっと銀河帝国が正義だと信じてたし…何よりそうプログラムされてた…

でも段々何が正義で悪なのか分かんなくなってきて…気が付いたら……
僕、暴走しちゃってて…
敵味方の判別が出来ない深刻なエラーだとそう告げられちゃいました

僕もう罰は受けました。制裁は受けたし…
バグを直すためのデバッグプログラムを流すためと称されて幽閉されてました
僕まだ…許されないですか…?




 大柄な七篠・コガネ(そして最期は海の底・f01385)にとって懺悔室はとても狭い。
 ただ強い閉塞感を感じているのはそれだけが原因ではないだろう。
(ここが懺悔室? 罪の告白して気持ちは楽になるのでしょうか……)
 それでもこれは、ここに連れて来られた人を救うために必要な行動。コガネは目を閉じて合図を待っていた。
「……それでは、貴方の罪を告白して下さい」
「罪なら……いっぱいあります……」
 目を閉じたまま告白を始めるコガネ。脳裏に浮かぶのは嘗ての記憶だ。
「僕、て、帝国兵として……この手で……い……幾万人もの命を……葬ってきました……」
 時には街を壊滅させて。時に宇宙船を撃墜させ。
 本当はやりたくなかった。でも自分はそのために作られて、そうするように言われてきたから。
 要人暗殺と敵地の民間人殲滅のために作られた兵器。それが元々の僕だったから。
「ずっと銀河帝国が正義だと信じてたし……何よりそうプログラムされてた……」
 正しいと思う存在からの指示。従わない訳にもいかなかった。
 でもそれがコガネを少しずつ傷つけて、それがどんどん積み重なっていったのだ。
「でも段々何が正義で悪なのか分かんなくなってきて……気が付いたら……僕、暴走しちゃってて……敵味方の判別が出来ない深刻なエラーだとそう告げられちゃいました」
 行き着いた先は暴走。結果として「お蔵入り」の立場を与えられたが、それは結局罰と同じだ。
「僕もう罰は受けました。制裁は受けたし……バグを直すためのデバッグプログラムを流すためと称されて幽閉されてました」
 そして今のコガネは解放され、猟兵として人々を救う戦いへと赴いている。
 故郷である銀河帝国との戦いにも向かったし、そこから先もコガネの歩みは確実に進んでいる。
 それでも……かつての行いは、決して消える事はない。
 金の瞳を開いて、コガネは仕切り板へと問いかける。
「僕まだ……許されないですか……?」
「ええ、過去は決して消えません。行動と結果は消えません。ですが私達が貴方の罪を許します」
 扉が開かれ、修道女がコガネを大部屋へと案内してくれた。
 不安そうに待機する人々を見てコガネの胸に後悔と決意が宿る。
 懺悔室でかけられた言葉は棘のように胸に刺さったが、それでも未来は変えられる。
 ここにいる人達を助けよう。そのために、コガネはここに来たのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『オラトリオの亡霊』

POW   :    おぞましき呪い
【凄まじき苦痛を伴う呪いを流し込まれ狂戦士】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    苦悶もたらす魔焔
【全身の傷から噴く魔焔 】が命中した対象を燃やす。放たれた【主すら焼き苦痛をもたらす、血の如く赤黒い】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ   :    汚染されし光条
【指先】を向けた対象に、【汚染され変質した邪悪なる光】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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「……儀式の時は来ました」
 猟兵と人々が待つ大部屋に、何人もの修道女が入ってきた。
 しかし先程までとは様子が違う。彼女達は禍々しいオーラを纏いつつ、強い殺気を放っているのだ。
「貴方達は罪人です。そして真摯に罪を償う心を持っている。私達はそれを尊重します」
 ふいにオーラが修道女達を包みその姿を一変させる。修道服は焼け焦げ、その下にある傷だらけの装備と体が剥き出しになったのだ。
 傷口からは血の如く赤黒い炎が溢れ、瞳には狂気的な赤い色が宿っている。
「私達が貴方達を許します。地獄への道を開き、そこで罪を許す機会を与えます」
 彼女達が宣告したのは死刑。
 その言葉に連れてこられた人々は青ざめ、叫び、恐れおののき出した。
「俺はただ、パンを盗んだだけなんだ!」
「隣人を差し出さなければ、殺されていたのはあたしなのに!」
 幸い人々は天使達に縋ろうとはしなかった。
 恐怖からパニック状態にはなっているものの、猟兵が守る仕草を見せれば大人しく従ってくれるはずだ。
「抵抗する者は罪を償う心すらないと判断します……さあ、裁きを」
 放っておけば堕ちた天使達は人々を惨殺していくだろう。
 それを阻止するため、そして自分自身を守るために戦いを挑まなければならない。

 だが気をつけて欲しい。
 彼女達を蝕む呪いは猟兵達の罪も抉り出すだろう。
 それに対してどうするかも猟兵次第だ。
ルベル・ノウフィル
オーラ防御を纏わせた夕闇で軽減しつつ故意に負傷する

甘美な誘惑でございますナ
殺してくださるとは

生きている事を恥と思いながら生きる
どうしようもない哀しみを昇華できずに抱えて苦しみ続ける
その方がさっくり死ぬより長く苦しむものだと僕なんかは思うので

さて…僕は他者に安易に許されることを自分に許しません
苦しみながら人々のために残りの人生の時間を捧げ、生命を燃やし戦い続けること、それが僕の決めた僕の生き方

ゆえに、僕は貴女の許しを拒絶する
僕は死霊と共にあり
僕は死に甘えない

写夭:
【視線】を向けた対象に、【ルベルの痛みに悦び鋭さを増した痛悼の共鳴鏡刃を念動力で背後から襲わせる事】でダメージを与える。命中率が高い。




 一方的な死の宣告を受け、ルベルは一気に敵前へと躍り出た。
「抵抗するのですか!」
 一体の天使がルベルを睨み、傷だらけの指で彼の事を指し示す。次の瞬間には邪悪な光がルベルを穿った。
 だがこの攻撃は予想済み。光を遮るマント『夕闇』で身を守っていたルベルに致命傷が与えられる事はない。
「甘美な誘惑でございますナ。殺してくださるとは」
「ええ、貴方は罪を自覚しながら生きている。ならば何故裁きを受け入れないのですか?」
 天使の顔には疑問の色が浮かんでいる。ルベルの言葉と行動が食い違っているようで、そのしっかりとした様子が気にかかっているようだ。
「生きている事を恥と思いながら生きる。どうしようもない哀しみを昇華できずに抱えて苦しみ続ける。その方がさっくり死ぬより長く苦しむものだと僕なんかは思うので」
 受けるべき裁きは、生き続ける事。
 今の自分は生き恥を晒していると思っても、歯を食いしばってでも逃げ出さない事。
 そう決心しているルベルに迷いはない。
「戯言を……それが更に罪深い行動だと言うのです!」
 再び天使の指が向けられ光が襲いかかってきた。夕闇で身を守っていても全てが軽減出来る訳ではない。
 悪しき光はルベルの体に染み入り、彼の罪を抉り出していく。
 子供らしい無邪気さが大切な人の死を招いた。
 そしてそれを自覚しながら生きている。
 例え決心があってもそれは悪い事。
 だけど……ルベルはそれでも進むと決めていた。
「僕は他者に安易に許されることを自分に許しません。苦しみながら人々のために残りの人生の時間を捧げ、生命を燃やし戦い続けること、それが僕の決めた僕の生き方」
 光に蝕まれながらも彼の瞳は強く赤く輝いている。その瞳がふいに天使と捉えたかと思うと、大きな力が彼女の背を切り裂いた。
 ルベルの心身の痛みは鋭さを増し、痛悼の共鳴鏡刃と化したその力が天使を襲ったのだ。
 『写夭』。敵の技をアレンジし1度だけ使用出来るユーベルコード。ルベルが今回それで用いたのは共振する痛みの形だった。
 しかしそれは彼女の言葉を受け入れたからではない。むしろ選んだのは決別だ。
「ゆえに、僕は貴女の許しを拒絶する。僕は死霊と共にあり、僕は死に甘えない」
 白い羽根が舞い散る中、ルベルは改めて決意を言葉として表した。
 まだこの戦いは続き、彼の生きる道も続いていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

村井・樹
ふん、本性表しやがったな
だけどまあ、こうなるのは分かってたことだ

俺の敵になるヤツは、どんなヤツだろうと張り倒してやる

敵の攻撃は空虚なる『贄』で受け止める
相手の目を贄に引きつけているうちに、俺自身も行動

俺への攻撃を『オーラ防御、カウンター』で返し、相手の予想外の位置から『騙し討ち』をしてやる

『紳士』『不良』にとっちゃあ、『樹』の生存が第一だ
俺と私が居るのは、根幹たる『僕』を守るため、他ならない


そうやって他者を利用して、踏みにじるのが俺達の罪だって?

上等だよ、そんなもん幾らでも背負って歩いてやる
それが『少年』の『僕』を支える『大人』の『俺達』の責任ってもんだ

※プレ外の言動等大歓迎




「ふん、本性表しやがったな」
 だけどまあ、こうなるのは分かってたことだ。
 悪態をつきながら目の前の天使を睨むのは樹の『不良』の人格だった。
 先程まではしっかり着ていた紳士服を着崩し、天使の前に立つ彼はまさに執行者だ。
「本性? 私達の目的は変わっていません。貴方達を救い、裁くためにここにいるのですから!」
 叫びと共に天使の指が樹を指し示し、邪悪な光が雷のように走る。
 だがその光は樹と同じシルエットの何者かにより遮られた。
 その正体は空虚なる『贄』の人格。人の姿をしたものに攻撃したと思い込んだ天使は、一瞬にして樹の姿を見失ったようだ。
「一体どこに……!?」
「ここだよ、ここ」
 樹は光に紛れて天使の後ろへと回り込んでいた。手にした鋼糸が生き物のようにうねり、天使の首を絞め上げていく。
「かっ……はっ……何故……何故こうもっ、他人を踏みにじろうとするのです!」
 必死に抵抗する天使だが、完全に不意打ちが決まった以上勝ち目はないだろう。
 だが彼女の目に宿る狂気の色は薄まらず、体から迸る呪いが樹も蝕む。
 天使の行いは猟兵からすれば見逃せないものだ。
 でもそれ以外の事だって踏みにじってきたのではないか?
 例え善行と呼ばれるものでも必要があれば踏みにじる。
 『私』も『俺』も、『僕』のために多くのものを踏みにじる。
 それをずっとずっと繰り返し、罪を重ねていくのではないか?
「……『紳士』『不良』にとっちゃあ、『樹』の生存が第一だ。俺と私が居るのは、根幹たる『僕』を守るため、他ならない」
 糸を握る力が強くなる。内に秘める感情は怒りか、それとも別の何かか。
「だからといって……それが永遠に許される訳ではない……!」
「他者を利用して、踏みにじるのが俺達の罪だって?」
 ゴキリ、と嫌な音がした。そして天使は力を無くし、人形のようにその場へと倒れ込む。
「上等だよ、そんなもん幾らでも背負って歩いてやる。それが『少年』の『僕』を支える『大人』の『俺達』の責任ってもんだ」
 地へ伏した天使が黒い炎となって消えゆく様を『不良』はどこか憐れむように見つめていた。
 だがその胸に宿るのは覚悟。
 これからも『僕』のために、全てを捧げ全てを踏みにじる覚悟だ。
「俺の敵になるヤツは、どんなヤツだろうと張り倒してやる」
 糸を回収しながら決意を言葉にする『不良』。『紳士』もきっと同じ気持ちだ。
 これからも、全ては『村井・樹』のために。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウレリア・ウィスタリア
ボクの罪はボクのものです
償いをするもしないもボクの思いです
お前たちに機会を与えられる必要なんてありません

それにボク……私は知っている
私以上に彼らが罪深かったことを
【空想音盤:絶望】
私を傷つけたのは何の力もないただの村人
お前たちを傷付けた存在とは比べ物にならないでしょう
けれど私はもっと非力だった
ただ泣き叫び、赦しを請い、助けてと訴えるだけの子どもだった
抵抗する気力も力もない存在が痛め付けられるこの仕打ち
これが罪でなければいったい何なのか

一瞬でも怯んだのならお前たちの敗けです
私はその瞬間にその頭を魔銃で撃ち抜きましょう

彼らが裁きを受けたのなら
いつか私……ボクもそうなるのでしょう
ただそれは今じゃない




 天使の言葉を受けたアウレリアは彼女達の姿を見遣り、魔銃『ヴィスカム』をしっかりと握りしめていた。
「ボクの罪はボクのものです、償いをするもしないもボクの思いです。お前たちに機会を与えられる必要なんてありません」
「いいえ、貴女は深い傷を受けそして罪も受け入れているはず。どうして私達を拒むのですか?」
 アウレリアの前に立つ天使の体はボロボロだ。彼女もオブリビオンと化す前に沢山傷ついてきただろうし、今も魂を穢されている。
 でも、それでも。彼女達の裁きを甘んじて受け入れる事は出来ない。
「ボク……私は知っている。私以上に彼らが罪深かったことを」
 真に罪深いのは、故郷の人達だ。
 ふいに音が鳴り響いた。悲しく、傷を掻き毟るような悲しい音が。
 次の瞬間には絶望の思念と呪いがアウレリアと天使を覆っていた。
「私を傷つけたのは何の力もないただの村人。お前たちを傷付けた存在とは比べ物にならないでしょう」
 だが存在の大きさは傷の大きさと比例しない。
 捨て去ったはずの苦痛と絶望の記憶の中にいるアウレリアは小さく幼い。
 ただ泣き叫び、赦しを請い、助けてと訴えるだけの子どもだったのだ。
 抵抗する気力も力もない存在が痛め付けられるこの仕打ち、これが罪でなければいったい何なのか。
 確かに彼らを滅ぼした一端としてアウレリアの存在があるのかもしれない。
 だが拷問され汚され痛め付けられた記憶は決して潰える事なく彼女を蝕む。
 その罪深さに、どうして折れる必要があるのだろうか。
「や、やめ……やめて! これ以上酷い光景を見せないで!」
 先に音をあげたのは天使の方だった。頭を抱え、懇願するようにアウレリアを見つめている。
「お前たちの敗けです。理想を抱き幻想に溺れ、現実を想起し絶望に染まる」
 その絶望の表情へ向けて魔銃の弾丸が放たれた。急所を穿たれた天使は倒れ伏し、黒い炎となって消えていく。
 『空想音盤:絶望』で扱う記憶は何度も思い出したい光景ではない。それでもアウレリアは決して目を背けはしなかった。
 仮面の下、琥珀色の瞳には力強い光が灯ったままだ。
「彼らが裁きを受けたのなら、いつか私……ボクもそうなるのでしょう」
 ただそれは今じゃない。
 だってまだボクの想いは伝えきれていない。まだ歌いたい、奏でたい。
 やっと踏み出した世界をもっと進んでいきたい。
 その時が来るまで、アウレリアの歌は止まらない。

成功 🔵​🔵​🔴​

未不二・蛟羽
【POW】
違う…だってこれじゃ、今に続かない
つぐなうって、何っすか。それで今も未来も無くなったら、そんなの過去に捕まるだけじゃないっすか!

敵の攻撃から一般人を【かばい】つつ、敵をこちらに【おびき寄せる】っす
つぐなうことを拒否したらこっちに気が向くかなって

俺はいまのために何かしたい!今は、ここの人たちを守りたい、っす!
それは、つぐなうことよりも俺にとって大事なことっす!

無知は罪…っすか。否定できないっす
でも、だからって今があっちゃいけない理由にはならないから
苦しくても俺は今がいいっす

【ブラッドガイスト】で【笹鉄】を蜘蛛の脚へと変化、【串刺し】にして動きを止め【生命力吸収】っす!


アドリブ・連携歓迎




 違う。だってこれじゃ、今に続かない。
 蛟羽は強い怒りを宿した瞳で天使を睨みつけていた。
「つぐなうって、何っすか。それで今も未来も無くなったら、そんなの過去に捕まるだけじゃないっすか!」
「確かに過去は無くなりません。だけど、償う事で罪が消えるのです!」
 彼の言葉を聞いた天使は自らの身体を呪いで覆い、全速力で突っ込んでくる。
 後ろを見れば怯える一般人。蛟羽は彼らを守るようにその前に立ち塞がり、天使の突撃を全身で受け止めた。
 衝撃と呪いが身体を蝕んで激痛が走る。それでも蛟羽は歯を食いしばりそれに耐えた。だってそれが、自分のすべき事だから。
「俺はいまのために何かしたい! 今は、ここの人たちを守りたい、っす!」
「罪を償う事から目を背けるのですか!」
 天使は少しだけ蛟羽から距離を取ると、今度は拳を振りかぶり殴りかかってきた。
 蛟羽は一般人とは逆の方向に避ける事で彼らを守ったが、拳が生み出した衝撃の余波が蛟羽の腕に傷を負わせていく。
「そうっす! それは、つぐなうことよりも俺にとって大事なことっす!」
「それでは貴方の罪は消えない! 無知は罪なのです!」
 だが呪いは容赦なく彼の身体を侵食していく。
 思い出せない事、分からない事を無視してただひたすらに今だけを見つめる。
 それはやるべき事を放棄するのと同じではないか。
 罪の意識があるのに逃げ続ける事こそ罪なのではないか。
「無知は罪……っすか。否定できないっす。でも、だからって今があっちゃいけない理由にはならないから」
 これは消極的な逃げではない。
 必要な罪に立ち向かうために今があり、今すべき事があり、自分にしか出来ない事がある。
 蛟羽は腕から滴り落ちる血を『笹鉄』に吸わせ、殺戮捕食態……蜘蛛の脚へと変化させていく。
「苦しくても、俺は今がいいっす」
 いつか過去に、分からない物事に立ち向かう時が来るかもしれない。
 そのためにも『今』と『未来』は必要だから。
 その気持ちと共に笹鉄を天使へと投げ込むと、その脚は縦横無尽に彼女の周囲を動き回っていく。
 いくら身体を強化していても不規則な生物を模した動きには対応しきれないようだ。一瞬の後に蜘蛛の脚は跳躍し、天使の胴へと突き刺さる!
「だから……先に進ませてもらうっす!」
 笹鉄を通して命を喰らう力を発動させる蛟羽。天使は苦悶の声をあげながら黒い炎へと変わっていった。
 後ろを見れば一般人は安心したように蛟羽を見て礼を告げている。蛟羽もまた彼らを守れた事に安堵するのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

七篠・コガネ
僕自身を盾にしながら、まずは人々に危害が及ばないよう壁の隅へ避難させます
過去の亡霊に裁かれる筋合いなんてないです!

▽蝕む呪い
え、なんですか…教会だったのに光景が変わってこの場所はまるで…
(見ている光景が燃え盛る街に見えてくる)
誰一人の生体反応が街から消えたのも、この星が人の住める星じゃなくなったのも…
全部僕のせい…?
や、やめて下さい!勝手に僕の過去に触れないで!!
だって…そうしろって言われたし…そういう風に造られたし…僕は悪くない!

(避難させた人々を見て)…繰り返しちゃ駄目なんだ
【ライトニングフュリオス】発動!この人達は必ず守るから。罪を重ねるのは嫌だ!
天使の亡霊達に全武器【一斉発射】です!




「こっちです、僕の後ろにいて!」
 天使達の宣告を受けたコガネは真っ先に一般人の元へ駆け寄り、自らを彼らのための盾とした。
 出来るだけ彼らを壁の方へ寄せていき、攻撃の余波に巻き込まれないように誘導していく。
「裁きの邪魔をするな!」
「過去の亡霊に裁かれる筋合いなんてないです!」
 その様子を天使が見過ごす訳もなく。自らを焦がす呪いを纏った天使がコガネに迫り、凄まじい勢いの蹴りを放ってきた。
 身体へのダメージもあるが、何よりも呪いが苦しい。コガネの視界に過去の情景が蘇りだした。
 それはどこかの街。建物は少し近代的でダークセイヴァーの光景ではない。
 しかしそこらじゅうに火の手があがり、人の気配は感じられない。
「え、なんですか……教会だったのに光景が変わってこの場所はまるで……」
 この街から、いやこの星からは生体反応が消え失せている。
 人々の暮らしていた痕跡も環境も炎と煙が飲み込み、破壊の跡だけが延々と続いていた。
 これは、全部僕のせい?
「や、やめて下さい! 勝手に僕の過去に触れないで!!」
 この光景が過去の再現なのは分かっている。でも感情までは追いつかない。
 この街も星も、人々の営みも全て燃やしたのは過去のコガネ自身だ。
「だって……そうしろって言われたし……そういう風に造られたし……僕は悪くない!」
 小さな子どものように頭を抱え、目をぎゅっと瞑りそうになるが……。
 ふと、後ろを振り返れば人の気配がある。そこにいたのはこの光景とは似つかわしくない中世風の服装をした人々だ。
 それは、今コガネが守ろうとしている人達の姿だった。
 彼らを視認しコガネは再び前を向く。その表情からは恐れも迷いも消えつつある。
「……繰り返しちゃ駄目なんだ」
 気がつけば回りの風景も先程までの大部屋に戻っている。コガネは内蔵したコアマシンへと意識を集中し、凄まじいエネルギーを生み出し始めた。
「この人達は必ず守るから。罪を重ねるのは嫌だ!」
 エネルギーの増幅を察してか、コガネを止めるべく天使も再び向かってくる。
 だけどもう、呪いが迫ってきてもコガネは恐れない。
「昔の人はこう言いました。”怒髪冠を衝く”!」
 コガネは『ライトニングフュリオス』によって生まれたエネルギーを全身の武装へと注ぎ込み、全力の一撃を放つ!
 向かってきた天使は一瞬にして光に飲み込まれ、躯の海へと還っていった。
 一般人もその光景に驚いていたものの、すぐに感謝を述べて始めた。コガネもそれに笑顔で応え、次の戦いに備えるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

インディゴ・クロワッサン
壁際で聞いてたけど笑いが堪えきれなくなって
「あっははは!やっと本性見せてくれたね!」
って笑いながら二対四翼の真の姿になって愛用の黒剣を取り出してオブリビオンと人々の間に立つよ
「思い出せないのは事実だけど、それはそれ。
死んで償う気なんて更々ないね!」
畏怖の対象である吸血鬼が、堕ちた天使を狩るとか…どんな皮肉なんだろうねぇ?
【SPD】
赤黒い魔焔は、面倒だから燃え広がる前に黒剣を振るってかき消しておこうっと
(【なぎ払い】【衝撃波】【吹き飛ばし】【見切り】)
UC:絶える事無き血の渇望 を発動して、一体の血を飲み干したら
「ん、喉が焼けちゃう様なこの熱さ たまらないね」
そう呟いて唇の血を舐めとろうっと




 壁際で天使達の言葉を聞いていたインディゴは、突如楽しそうな笑い声をあげ始めた。
「……あっははは! やっと本性見せてくれたね!」
 どこか不遜な動きで彼女達へ歩み寄り、その最中に結った髪を解いていく。
 その様子に一体の天使が忌々しげな視線と言葉を投げかけてきた。
「本性? それは貴方が罪を抱えているからそのように感じるのです」
「僕の罪? 思い出せないのは事実だけど、それはそれ。死んで償う気なんて更々ないね!」
 言葉と共にインディゴの背から二対四翼の羽が生えた。これが彼の真の姿の一端、ヴァンパイアの姿だ。
 天使はもちろん人々のその姿に恐れおののいたが、彼が自分達を守るように立ち塞がったのを見て落ち着きを取り戻していく。
「畏怖の対象である吸血鬼が、堕ちた天使を狩るとか……どんな皮肉なんだろうねぇ?」
「その姿……やはりお前は罪人だ! そんな悍ましい姿がお前の本性なのだな!」
 天使は怒り狂ったように叫ぶと自らを呪いで覆い、それを血の如き赤黒い炎へと変えてインディゴへとぶつけてきた。
 しかし炎はインディゴまで届かない。黒剣『Vergessen』で目の前を一薙ぎすれば炎は一瞬にしてかき消える。
 呪いの余波だけは届いてしまったが、それは彼の心を止めるにまでは至らない。
 思い出せない、思い出したい、思い出したくない。
 自分自身の矛盾した感情を意識するのは不愉快だが、結局出す答えは一つだから。
 血で汚れた藍薔薇の紋章を見れば、最後には思い出したいと決意出来るから。
 答えが分かっているのに裁かれる筋合いなんて、どこにもない。
 インディゴは超人的な脚力で跳び上がると、一気に炎を浴びせてきた天使の方へと接近する。
「やめろ、近付くな!」
「それで止まる筋合いもないよね」
 『絶える事無き血の渇望』で自らの吸血鬼としての力を高めればインディゴは一気に天使の喉元へと食らいついた!
 鮮血と炎が花のように舞い、二人の周囲に散っていく。
 インディゴは一瞬で天使の血を飲み干すと、天使の身体をそのまま遠くへ投げ捨てた。視界の端でそれが炎に変わっていくのも見えるがもうどうでもいい。
 今は喉元に走る甘い味の方が大切だ。
「ん、喉が焼けちゃう様なこの熱さ。たまらないね」
 名残惜しそうに唇の血を舐め取りながら、次の獲物へと狙いを定めるインディゴ。
 その姿はまさに他人を畏怖させる吸血鬼。彼の歩みは止まらない。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『呪詛天使の残滓』

POW   :    呪詛ノ紅剣ハ命ヲ喰ウ
【自身の身体の崩壊】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【呪詛を纏う紅い剣】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    我ガ
自身が装備する【剣】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    黒キ薔薇ハ世界を蝕ム
自身の装備武器を無数の【呪詛を纏った黒い薔薇】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
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 猟兵達の活躍により天使達は次々に数を減らしていた。
 連れてこられた人々が逃げ出す余裕も生まれ始め、戦いの収束も見えてきたが……。
「どうして罪を受け入れないの? どうして燃やしてしまわないの?」
 ふいに、室内に声が響き渡る。気がつくと部屋の最奥に少女の姿が現れていた。
 先程まで戦っていた天使達と同じくボロボロの身体をした少女。髪には黒い薔薇が咲き、大きな羽根を広げている。
 手にしているのも大きな黒剣。彼女もオラトリオの戦士だったのだろう。
 しかし、彼女の纏う呪いは異質だった。
 彼女が纏っているのは憎悪。この世の全てを焼き尽くすような憎悪だ。
「みんな燃やせばいい。罪深い貴方達も、貴方達に罪を負わせたものも全て」
 呪いが、憎悪が猟兵達にも伝播していく。
 それと同時に直感するだろう。彼女こそがこの教会の主なのだと。
 ここで戦わなければ猟兵だけでなくここにいる人々が皆呪いに飲まれてしまう。
 それを防ぐためにも武器を手に取らなければ。

 呪詛天使に呪いは猟兵達に憎悪の感情を想起させる。
 対象は自分自身か、自分達に辛い過去を背負わせてきた相手。
 それに飲み込まれないようにも注意して戦うべきだろう。
 ただし怒りをそのまま相手にぶつけてしまう事も時には必要かもしれない。
 どうすべきかは、それぞれの胸中に答えがあるはずだ。
村井・樹
お前個人への怨みは別にない
だけど、お前の纏うそれが、関係ないやつにまで飛び火するってなら話は別だ

目にはメメを。敵意には敵意を。殺意には殺意を。

お前の憎悪も、そうしてこっちにぶつけてくればいい
その分しっかり、綺麗に燃やしてやるよ

灰も残さず、綺麗に消えてしまえばいい


一般人に攻撃が飛ぶ前に、『存在感、誘惑、挑発』でこちらに相手の気を引きつけ、攻撃をメメと融合した状態で受け止める
その後に『カウンター』だ

あんたも、あんたなりに戦い、傷つき、一人では持ちきれないほどの何かを抱えて倒れたんだろうな
だが、かつての『僕』のような、無辜之民を巻き込むような真似は決して許さない

※アレンジ等大歓迎




「お前個人への怨みは別にない。だけど、お前の纏うそれが、関係ないやつにまで飛び火するってなら話は別だ」
 呪詛天使を睨んだまま、『不良』の人格は静かに言葉を紡いでいく。その様子が天使には不思議だった。
 彼にとって大切な『僕』は騙され、傷つけられ、食い潰されかけた。
 それならその怒りを世界にぶつけてしまえばいい。全てを踏みにじる覚悟を持つ彼らなら、怒りを共有出来るはずなのに。
「どうして憎まないの?」
「敵意には敵意を。殺意には殺意を。こっちの答えは、既に決まってる」
 気が付くと樹の側には彼の友人・メメ君が羽ばたいていた。そしてメメ君は紫色のオーラへ姿を変えると、樹の手に纏わりついて武器のような形を取る。
「……そして『目にはメメを』、だ。怒りをぶつける対象は間違えるな。お前の憎悪も、そうしてこっちにぶつけてくればいい」
 その分しっかり、綺麗に燃やしてやるよ。その言葉が示すのは呪詛天使との決別だ。
「いいでしょう。そちらがそのつもりなら、纏めて憎悪に沈め!」
 天使の叫びと共に薔薇の花が弾けた。彼女の持っていた大剣が呪詛を帯びた花弁と化し、樹に襲い掛かったのだ。
 樹はそれをメメ君と共に受け止めながら前へと走る。痛みが、憎悪が体を蝕むが、それよりも為すべき事があるのだから。
 脳裏に次々に風景が浮かぶ。
 『僕』に何かを吹き込む両親。苦しみに耐え切れず泣き出す小さな『僕』。彼を利用しようとした人達。
 『僕』を傷つけた存在を、踏みにじる存在を決して許す事はない。
 だがそこにあるのは「責任」だ。
 『俺』も『私』も自分の根幹たる『僕』を守るべく戦いに身を投じている。
 何故なら自分達は大人だから。『僕』が重ねた罪を繰り返さないために、そのために今の道を選んでいる。
 体を蝕む呪詛は天使自身の怒りも伝えてきた。彼女も踏みにじられてきた存在なのだろう。
「あんたも、あんたなりに戦い、傷つき、一人では持ちきれないほどの何かを抱えて倒れたんだろうな」
 花弁を受け止めながら、樹は天使の側まで接近することが出来た。彼のどこか優しさも含んだ言葉に、更に天使は顔に疑問の色を滲ませていく。
「貴方達は違うの?」
「俺が、俺達が許せない事はさっき告げた。かつての『僕』のような、無辜之民を巻き込むような真似は決して許さない。そのために……俺達がいる!」
 『不良』は全力で拳を振るい、勢いのまま天使を穿つ。
 メメ君が支えとなったその拳は凄まじい勢いで天使を吹き飛ばし、辺りに黒い羽根と薔薇が舞った。
 『不良』の、樹の表情は険しいままだがそこに激しい憎悪はない。あるのは執行者として前を見据えたものだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルベル・ノウフィル
UC:魂の凌駕
真の姿は白狼with死霊

僕は普段から貴女のような声を聴きながら過ごしているのです
死霊達の声を

感情を制御するのは大事な事ですな
闇の勢力はよく人の心を揺さぶるのです
そう、あの、僕を騙した吸血鬼のように…

行動には早業を活用
念動力で痛悼の共鳴鏡刃を投げましょう
僕の心身の痛みを歓ぶ刃を反撃の狼煙とし

魔導式天球儀のスイッチを入れ、周囲一面に僕の好きな星空を投影しましょう
綺麗な空、これはこの世界では見れない景色
其れを見ると僕は冷静になれるのです

美しき幻想のない此の世界のために
理不尽な世界へ反抗する死霊と共に、鎧無視攻撃と捨て身の一撃の爪と牙で敵を討つ

眠るとよいですよ、海で
そこには無があるのです




 呪詛天使を前にして、ルベルは出来るだけ冷静さを保とうとしていた。
「僕は普段から貴女のような声を聴きながら過ごしているのです、死霊達の声を」
「なら共に怒りましょう。罪を背負った貴方へ、貴方に罪を背負わせた存在へ」
 誘う天使の声。それにも静かに首を振り、否定の意思を示すルベル。
「いいえ。感情を制御する方が大事な事ですな。闇の勢力はよく人の心を揺さぶるのです。そう、あの、僕を騙した吸血鬼のように……」
 彼女の発する憎悪は、確かにあの吸血鬼を想起させる。
 だからこそ、今はそれを忘れなければ。
「理を超える情念の力を僕らが示す。僕と死霊が」
 『魂の凌駕』の言葉と共に、ルベルの全身が真っ白な狼へと変わった。その周囲には死霊が舞うが、今の彼にとっては頼もしい仲間達だ。
「それなら貴方も憎悪に飲まれなさい!」
 ルベルの変身を見て危機感を覚えたためか先に動いたのは天使だった。手にした黒剣を紅く染め、全身に呪詛を滾らせながら接近してくる。
 憎悪が二人へ伝わり、怒りと痛みが互いを焦がす。
 そこでルベルは念動力で武器を放った。先の戦闘で使った痛悼の共鳴鏡刃をより強く鋭く。
 心身の痛みを悦びに変わり、それが死霊と共に敵を切り裂く武器と化す。
 鈍く輝く刃は天使の身体を刻んでいくが、身体の崩れた部分から呪詛が更に溢れ出しているようだ。このままではきっと飲まれてしまう。
(……だったら)
 ルベルは懐から素早く魔導式天球儀を取り出すと、鼻先でスイッチを押し込んだ。すると天井や壁に美しい星空が投影されていく。
 綺麗な空、この世界では見れない景色、僕の大好きなもの。
 これを見ていれば冷静な気持ちを取り戻す事が出来た。憎しみよりも大切なものがルベルを支え、前へ踏み出す力をくれる。
 この風景はこの世界では見る事が出来ない。それでも美しき幻想のない此の世界のために。
 ルベルは周りの死霊達と歩調を合わせ、更に天使へと接近していく。
 彼らは理不尽な世界へ反抗するためにここにいる。そしてルベル自身も彼らと共にある。
 天使が刃を突き立ててきたが、今はその痛みすら糧として。むしろここまで近づけたなら好都合だ。
 白い毛並みに星空を映り込ませた狼は、その牙と爪を全力で天使の胴へと突き立てた!
 拘束しきる前に天使はそれから逃れたが、身体の崩壊が更に進んでいるのが見える。
「何故、どうして……!」
 怒りの色を示す彼女に、ルベルはそっと語りかける。
「眠るとよいですよ、海で。そこには無があるのです」
 その言葉は彼の優しさでもあった。怒りも罪も忘れて眠れるならばそれはきっと幸せだろう。
 そして自分にはまだそれを許す事が出来ないから。だから、せめて彼女は先に。そういう気持ちがその言葉には籠められていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アウレリア・ウィスタリア
憎悪、私の答えを伝えましょう
私には罪がある
私には憎しみがある
だけど正直どうでもいい

この身の内には暗く燃える感情があるけれど
私にはこれを他人に向ける気持ちはない
だから憎悪、この感情は私の身体で引き受ける

【空想音盤:苦痛】
受け取る憎悪を糧に全身にかつての傷を負いましょう
流れ出る血を破魔の力を宿した血糸に変え呪いの花弁を打ち払いましょう
そして血を捧げた拷問具たる鞭剣で
その手を、その翼を、その首を掻き斬りましょう

私は人が怖い
ただの、隣に居るだけの他人が怖い
だから関わらない
そうしていつか、私が……ボクが死ぬときが
ボクの罪が裁かれる時です
それまでの間、ボクは醜く生にしがみつくでしょう

アドリブ歓迎




「貴女には罪に塗れた世界を恨む権利がある。どうしてそれに身を委ねないの?」
 天使から投げかけられる疑問。アウレリアはそれに静かに答える。
「憎悪、私の答えを伝えましょう。私には罪がある。私には憎しみがある」
 かつて背負った傷が心身を刻み、今もそれが痛むけれど。
「だけど正直どうでもいい」
「どうでも、いい……? そんな訳がない! 今も憎悪が貴女の中に渦巻いているはずなのに!」
 その答えに天使は大きな声で憤った。天使の怒りは黒い薔薇の花弁と化して、嵐のようにアウレリアへと襲いかかる。
 それを全身で受け止めながらアウレリアは更に言葉を紡いでいく。痛みも呪詛も感じるけれど、それをどうするかは自分次第。
「確かにこの身の内には暗く燃える感情があるけれど、私にはこれを他人に向ける気持ちはないのです」
 だから憎悪、この感情は私の身体で引き受ける。
 アウレリア流れる血を魔力で編み込み糸の形へ形成していく。だがこれでは足りない。もっと傷が必要だ、
「理想を忘れ、幻想さえ掴めず、苦痛に染まり、絶望する」
 『空想音盤:苦痛』と共にアウレリアの身体に更に傷が刻まれていく。これは嘗て受けた傷。弱い人々が、罪深き人々が与えた傷。
 そこから溢れる血が血糸へと編み込まれ、呪詛を砕く破魔の力へと変わったそれがアウレリアの周囲を舞った。
 一瞬で呪詛の花弁は打ち払われ、糸も血液へと戻っていく。
 だがまだ終わりではない。
 血液が地に落ちる前に、アウレリアはそれらを『ソード・グレイプニル』へと集めて振るう。
 滴る血を糧に枷が動き、凄まじい速さで天使を捕らえていく。そして再び剣を振り上げれば天使をこちらへと引き寄せて。
「なっ……!?」
「憎悪を他人に向けるつもりはないと言いましたが……私は人が怖いんです」
 天使が側まで来た所で一気に鞭剣状の刀身で薙ぎ払うアウレリア。身体に多くの傷があるが、彼女の声は静かなままだ。
 斬撃と共に互いの羽根が舞い、白と黒が二人の周りと埋め尽くす。
「ただの、隣に居るだけの他人が怖い。だから関わらない」
 そして受け止める選択肢を選んだ。これがアウレリアの天使への返答だ。
 剣が更に振るわれ、天使の身体を大きく崩壊させていく。
「そうしていつか、私が……ボクが死ぬときが、ボクの罪が裁かれる時です」
 そしてそれは今ではない。
 全力の一太刀が更に天使へと浴びせられ、彼女の身体は大きく跳ねた。
「……それまでの間、ボクは醜く生にしがみつくでしょう」
 アウレリアも傷だらけだが、仮面越しの瞳には諦めの色はなく。そこにあるのは意志だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

七篠・コガネ
あれは…他の天使達と違う!
嫌な予感がする…人々を早く逃がさなきゃ
依然盾となる立ち位置は変えず

この久しいこの感情…あれは解放軍…?
僕が抱いたものじゃなくて、僕に抱かれていた感情だ
自我を抑制させた状態で戦場に駆り出されてたから知らなかったけど
憎しみがこんなに黒くて重たくて苦しいものだったなんて…

でも、分かるかも…その気持ち
僕も兵器として造られた僕自身が憎い。大嫌い
人々が祈り、平穏を祈るこの場所だって僕は殲滅の場にする事が出来る
【視力】で天使の間合いを認識し、その範囲に入らないよう注意します
貴方の憎悪は…僕の背負うそれの比じゃない!
【武器受け】がてら【カウンター】でホークスビークを撃ち込みます!




 呪詛天使の様子をひと目見て、コガネの背に嫌な予感が走る。
 あれは……他の天使達と違う!
 彼女の近くに一般人を置いておくのは危険だ。先の戦闘と同じく人々の盾となる位置を陣取れば、出来るだけ彼らを逃す手助けをしていこう。
「大丈夫、僕らがついてます!」
 その声と様子に安心したのか、一般人も出来るだけ安全な位置から退避する事が出来ているようだ。
 だがその間にも呪詛が容赦なくコガネを蝕み、憎悪の感情を湧き上がらせてくる。
 頭に浮かぶのはかつての、帝国にいた時の戦いだ。
(この久しいこの感情……あれは解放軍……?)
 脳裏に浮かぶのは自分と戦ってきた解放軍の姿。彼らに対して憎悪を向けひたすら戦いに明け暮れた日々が蘇ってくる。
 だがそれは、コガネの本心ではない。この感情は僕が抱いたものじゃなくて、僕に抱かれていた感情だ。
 あの時は自我を抑制させた状態で戦場に駆り出されてたから知らなかったけど、今感じるそれは違う。
 憎しみがこんなに黒くて重たくて苦しいものだったなんて……嫌な気分に頭の中まで塗り潰されていきそうだ。
 だがそこにあるのは不快感だけではない。これまでの戦いから、コガネはその先を理解する事まで出来ている。
 天使の抱く憎しみ、苦しみ。植え付けられたものではない、僕自身も感じる憎しみ。
「分かるかも……その気持ち。僕も兵器として造られた僕自身が憎い。大嫌い」
 だって僕は、人々が祈り平穏を祈るこの場所だって殲滅の場にする事が出来るから。
 彼女も同じ。憎んで憎んで、世界も自分も壊してしまいそうなそれを抱いて、この場所に立っている。
 それなら、終わらせないと。
「分かるなら……共に憎みましょう!」
 天使が黒剣を紅く染めて接近してくるのが見える。コガネは敢えてそれを引くつけるように動き、斬撃が振るわれる直前に後退していく。
「違う、貴方の憎悪は……僕の背負うそれの比じゃない!」
 紅い剣と彼女から放たれる呪詛は更にコガネの身を焦がしていくが、それに飲まれないように意識を今の戦いへと集中させて。
 再び斬撃が放たれれば、今度はそれを右腕で受け止める。かなり痛いが耐えられない程じゃない。
 彼女の身体が目の前に迫る。この距離なら、確実に攻撃を当てられる。
「昔の人はこう言いました。”天網恢恢疎にして失わず”!」
 悪事には必ず罰が下るという意味のこの言葉。コガネが背負った罪がこれからどうなるかは分からない。だが、今はせめてそれを償いたい。
 『Heartless Left』か全力で稼働し、コガネは勢いのままそれを天使へと突き刺した!
 凄まじい衝撃が生まれ、天使の身体は更に崩壊していく。
 彼女の憎しみを、いつか受ける罰を意識したとしてもやるべき事は変わらない。
 コガネは更に人々の盾となるべく武器を携えていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

インディゴ・クロワッサン
世界そのものを燃やせたら楽だよねぇ…
【POW】(憎悪利用
真の姿を継続しつつ、黒剣で攻撃を相殺。
「でもなー 世界滅ぼすの、何か違うと…ん?」
改めて敵の姿を見ると、其処には今より遥かに短い藍色の髪に光の無い金の眼をした少年が。(※呪詛の影響
少年は紅い剣を構えて迫って来て、それを【武器受け】で凌いだ直後、僕の中で何かがぷつりと切れた。(※UC:暴走覚醒・藍薔薇纏ウ吸血鬼 使用
羽を増やして三対六翼になり【捨て身の一撃】【早業】【第六感】で攻撃も厭わず懐に飛び込み【串刺し】や【怪力】でその身体を捉えたら【吸血】と【生命力吸収】。
血を飲んで落ち着いた頃【呪詛耐性】が発動して意識が戻るよ(羽も二対四翼に




「世界そのものを燃やせたら楽だよねぇ……」
 天使の言葉を受けて、インディゴはぽつりと呟く。
 その姿は二対四翼の吸血鬼のままだが、その声色は普段の彼と変わらないものだった。
「そうでしょう。それなら何故世界を壊さないの?」
 天使は構わず剣を振るい彼を攻撃してくる。少しでも力を削いで、憎しみに身を委ねるように誘ってきているのだ。
 インディゴはそれを黒剣で払いつつ、頭の中を整理していく。
「でもなー。世界滅ぼすの、何か違うと……ん?」
 冷静だったはずの頭に、ふと何かが浮かんできて。そして一瞬だけ視界が歪むと、敵の姿が変わって見えた。
 呪詛の影響だろうか。目の前にいるのは黒い翼の天使ではない。
 そこにいたのは短い藍色の髪に光の無い金の眼をした少年だった。彼は天使が手にしていた紅い剣を振るい、インディゴの命を狙ってきている。
 攻撃自体は黒剣で簡単に弾ける。だが……それが分岐点だった。
「……ああ、そうか。壊れてしまえ……何もかも!」
 体中に力が滾る。憎しみよりも大きな何かがインディゴの内を巡り、一気に理性を吹き飛ばしていく。
 力は藍色の薔薇に変わっていくとインディゴの周囲を舞った。今の彼は藍薔薇纏う、三対六翼の翼を持った吸血鬼だ。
「っ……!?」
 目の前の少年が僅かに怯えたのが見える。彼も剣を振るって抵抗し、出来るだけ確実にインディゴの急所……頸を刈ろうとしてきた。
 それを紙一重で避けつつ吸血鬼は少年へと肉薄する。斬撃と呪いが肩を抉ったが今はそんな事どうでもいい。
 出来るだけ相手に接近し、確実に終わらせる。
 肉薄した勢いのまま腕を振るえば少年はそれから逃れられない。鋭い爪が胴を抉り、眼前に甘い薫りが広がっていく。
「は、離せ……!」
 少年はインディゴの腕へと剣を突き立てたが、インディゴもその手を決して離そうとはしなかった。
 身体を捕らえたならする事は一つ。突き立てた腕を軸に少年を引き寄せれば、今度はこちらが頸を狙う番。
 インディゴは少年の首元へ食らいつき、そこから溢れる血を啜っていく。
 飛び散る赤が藍色の薔薇と混ざって、その光景はどこか美しかった。
 甘い、苦い、昂ぶる、落ち着く、この味は、なんの味だろう。
 血液と共に相手の命を奪っていけば、頭の中がクリアになっていく。
「……あれ?」
 気がつけばインディゴの姿は二対四翼のものへと戻っていた。血を吸ったことで身体が落ち着き、呪詛も抜けてきたようだ。
 目の前にいる存在も少年から天使へと戻っている。一瞬の隙を見て拘束から逃れた彼女だったが、その姿は血塗れだった。
 疑念は残るが戦いは続く。インディゴもそれを感じ、再び不敵な笑みを浮かべていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

未不二・蛟羽
知らない、感情
胸がじりじりとして
熱くて、でも奥は冷えてて
これが、憎いってことっすか?

誰を?
俺を?
どうして?

忘れたから。全部忘れて、なかっことにして
気持ちなんか知らないのに、知ってるフリをして
誰かと一緒って、同じ物になれた気でいて
俺の心の奥には獣がいるのに、きらきらで眩しいものに、俺もなれる気がして

そんな俺なんて…嫌で…

嫌い、だけど

【笹鉄】のワイヤーで剣を【武器受け】、【ロープワーク】で絡めとるっす
その隙に【No.322】を捕食状態へ。自身の手足を虎の物に変化させて【生命力吸収】で攻撃っす

やっぱり俺、今も、きらきらも好きっすから
それを守る為なら、憎くても関係ないかなって

【連携・アドリブ歓迎】




 蛟羽の胸の内、呪詛によって呼び起こされた何かが巡る。
 知らない、感情。
 胸がじりじりとして、熱くて、でも奥は冷えてて。
「……これが、憎いってことっすか?」
 天使はその様子をどこか満足そうに見ている。知らないなら覚えてもらえばいい。そうすれば、きっと彼もこの憎しみを分かってくれるはず。
 彼女の思惑通りかは分からないが、蛟羽の中には更に分からないものが渦巻いていた。
 この感情の向く先は。
 誰を?
 俺を?
 どうして?
 感じているのは恐怖や嫌悪感ではない。もっと辛くて寂しい事。
 忘れたから。全部忘れて、なかったことにして。
 気持ちなんか知らないのに、知ってるフリをして。
 誰かと一緒って、同じ物になれた気でいて。
 目を背けてきた事がいっぺんに襲いかかってきて、息を吸うのも吐くのも苦しい。
 毎日の楽しさや輝きの奥に押し込めていたもの。呪詛がそれを暴き立てるのだ。
 俺の心の奥には獣がいるのに、きらきらで眩しいものに、俺もなれる気がして。
 これは思い過ごし? それとも本当?
 ただ一つ分かる事がある。俺は、そんな俺が大嫌い。
「なら、それをぶつけましょう?」
 誘う声。乗ってしまえば嫌なことは忘れてしまえる。
 天使が剣を振るってきたのが見えた。これに刻まれれば、もう考えなくていい。
 でも、それは絶対に嫌だ。
「俺は、そんなの大嫌いで……でも……違うっす!」
 剣が振り下ろされる直前、蛟羽は『笹鉄』を手繰り全力で刀身を受け止めた。
 鉤爪が紅い刃を弾き、生じた隙で一気にワイヤーを絡めていく。
「違う……? 何が違うの?」
「やっぱり俺、今も、きらきらも好きっすから」
 忘れたくないものがある。そのためならこの感情も関係ない。
 右腕の『No.322』の刻印が血紅色に輝き、それが蛟羽の全身に滾る。気がつくと彼の手足が捕食状態――虎のものへと変化していた。
 ワイヤーで剣を拘束された天使には攻撃する術はない。彼女の身体から漏れる呪詛が蛟羽を蝕むが、今はそれすらも飲み込んでいく。
「だから、それを守る為なら……」
 虎の脚が全力で地を蹴り、まずは体当たりの要領で天使の懐へと。
 彼女の身体はボロボロだ。彼女にとっても憎むのはもうおしまい。
「憎くても、関係ないかなって」
 最後の一撃は静かだった。蛟羽の腕、虎と化したそれが天使の胴を貫き、彼女の崩壊を完全なものへとさせた。
 黒い天使は黒い塵へと変わり、呪詛ごと骸の海へと還っていく。
 罪も憎しみも消える事はない。
 でも償える今があり、それを飲み込むきらきらしたものがある。
 蛟羽は目を閉じてそれを静かに感じていた。


 こうして全ての天使が消え去り、囚われていた人達も皆助け出す事が出来た。
 天使の言葉がそれぞれにどう響いたかは分からない。
 だが、ここにいた誰もが自分の罪を思い、それと共に生きていく。
 それをどう背負うかも選ぶ権利もそれぞれにあるのだ。

 教会の外、空はダークセイヴァーらしい曇天だ。
 だがその鈍い光が今はどこか優しかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年06月12日


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#ダークセイヴァー


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアンナ・フランツウェイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト