バトルオブフラワーズ⑤〜打ち返せアニマルズ〜
「えー……皆さん訳が分からないとは思いますが……キマイラフューチャーが真っ二つに割れました」
そう言うルウ・アイゼルネ(飄々とした仲介役・f11945)は奇想天外な状況に思わず頭を抱えている。
「この空いたスペースから『システム・フラワーズ』と呼ばれるコンコンシステムの中枢部に行けるそうになったらしいのですが……肝心のシステム・フラワーズはオブリビオン・フォーミュラの『ドン・フリーラム』に支配され、突入するための通路である『ザ・ステージ』も配下のオブリビオンに乗っ取られている状況です。今回はその中の『ザ・ゲームステージ』の攻略をお願いいたします」
ザ・ゲームステージには特殊な結界が張られており、『ゲームキャラクター』という特殊戦闘ルールが適用される。
ゲーム機を操作するのではなく、ゲームの世界の中に入り込み、ゲームをクリアすることが第一の目的となる。オブリビオンを倒してもゲームをクリアしなければ元の木阿弥になってしまうらしい。
「今回皆さんを送り込むのはエアホッケーゲームのステージです。動物のキャラクターとエアホッケーをしてもらい、先に11ポイントを取って3連勝することでゲームクリアとなります。……ただし残り数ポイントで勝利する所でプレイヤーがコンピュータからオブリビオンに変わります」
普通のコンピュータ相手なら常人でも勝てるだろうが、ユーベルコードを放ってくるオブリビオン相手では話は別。おそらくやり慣れている現地の人々では大逆転負けを食らってしまうだろう。
そこを猟兵の力ではね返し、残りのポイントを叩き込むことでクリアを目指そう……ということだ。
なおパックを無視してオブリビオンを殴っていると勝手にパックが自分陣地に吸い込まれてオブリビオン側に得点が入りまくって負けてしまうらしいので注意……だそうだ。
「それでは皆さんを電脳世界へ送らせていただきます。皆さんの健闘お祈りしております!」
ルウは頭を上げると期待をこめた眼差しを猟兵達に向けた。
平岡祐樹
第2の戦争が始まりましたよ、平岡です。
今回の案件は昔懐かしい、動物とのエアホッケーをモチーフとしたステージでのバトルです。
最近のパソコンでは入っていないらしいですが、皆さんはやられたことはありますでしょうか?
猟兵の力を借りて久々に打ち合いましょう!
第1章 集団戦
『つよくてクールなアニマルズ』
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POW : モグラさんドリル怪人・ウェポン
【モグラさんドリル兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : カエルさん殺法怪人・ジェノサイド
【カエルさん殺法攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ネコちゃん拳法怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【ネコちゃん拳法】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
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ショコ・ライラ
エアホッケー…やったことないけど
少なくともコンピュータ相手のときに点を取られないようにしないとね
【見切り】技能をフル活用して、着実に防御しながら点を稼いでいこう
…っていうかこれさー、腕で自分のゴール防いでたら無敵じゃない?ダメ?コンピュータ相手のときだけでもダメ?
基本的にはオブリビオン相手でも同じだけれど
ええと、パックを無視してオブリビオンを殴っていると点を取られちゃうって?
つまり、オブリビオンを殴ること自体は禁止されてないんだ
なら
相手ゴールにパックが吸い込ま行く瞬間に
《Jazzy Draw》
神速の【クイックドロウ】で敵の防御を弾く
ネコ拳法、見ていれば相殺できるコード?…ふふふ、“見える”の?
「エアホッケー…やったことないけど少なくともコンピュータ相手のときに点を取られないようにしないとね」
ショコ・ライラ(そこにちょこんとショコライラ・f17060)はそう意気込んでストライカーに手を伸ばす。
「……っていうかこれさー、腕で自分のゴール防いでたら無敵じゃない? ダメ?コンピュータ相手のときだけでもダメ?」
そんなことを周りに聞きながら手を掴んだ瞬間、ショコの体がホッケー台の周りから消えた。
すると一人でにストライカーが動き出す。そしてストライカーが動きを止めるとショコの体が虚空から再び現れた。
「なるほど、持っている間はストライカーしか動かせないのか。了解了解」
ショコは合点がいったように頷きながらストライカーを持ち、再び姿を消す。
すると向かいに象のバーチャルキャラクターが現れ、鼻でストライカーを握りしめた。
象は鼻を器用に扱い、強烈なショットを放ってくるが見切り技能をフルに活用したショコの前にことごとくはね返され、止めきれずに失点していく。
そうこうしている間に得点は「0-8」になった。
すると象のバーチャルキャラクターの肩を叩き、猫のバーチャルキャラクターが代わりにストライカーを握った。
「なるほど、あれがオブリビオンね?」
ショコが見つめる中、オブリビオンは排出口から自分に向かって放たれたパックを勢いよく打つ。
飛んできたパックを打ち返すとショコは素早くストライカーを離し、鼻唄混じりに「Jazzy Draw」を放った。
素早く放たれたビームに猫は吹っ飛ばされ、無人になったゴールにパックが音をたてて入る。
「パックを無視してオブリビオンを殴っていると点を取られちゃう。つまり、オブリビオンを殴ること自体は禁止されてないんだよね?」
「0-9」となったスコアの前で首を傾げるショコに対し、猫は何事もなかったかのようにワープしてホッケー台の前に戻る。
パックが排出される前にショコもストライカーを握り直し、ゲームに戻る。
10個目のパックが放たれ、猫が打ち返し、ショコがそれを弾く。
そしてパックが猫の元へ飛んでいくのに合わせてショコは再び「Jazzy Draw」を放った。
しかし猫は素早くストライカーから手を放すと、構えを見せて衝撃弾を放つ。
ビームと衝撃弾が台の上でぶつかり合い、爆散する中猫が打ち返したパックがショコのゴールにカラン、と音を立てて入った。
こちらを見るショコに向かって猫はストライカーを持っていない方の自分の手の甲を見せ二回振って見せた。……挑発のサインだ。
「……ふふふ、“見える”の?」
ショコはニコリと笑い返すと再びストライカーを握りしめた。
どうやら「小細工」は一回限りのようだ。
苦戦
🔵🔴🔴
春霞・遙
ゲームに勝利しつつオブリビオンも倒す、が勝利条件か。
エアーホッケーはテレビで見たことしかないけど常々面白そうだと思ってました。でも、今回はユーベルコード込みですもんね。
コンピュータ相手の間は楽しくウォーミングアップしたいです。
敵がオブリビオンに変わる前に触手を召喚しておいてホッケー台の陰に潜ませておきます。
それで敵の足を掬ったり、敵の攻撃を防がせたり、完全に台の上だけでやり取りするのならゴール塞がせたりしましょうか。
「ゲームに勝利しつつオブリビオンも倒す、が勝利条件か」
エアホッケーはテレビで見たことしかない春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)ではあるが常々面白そうだと思っており、興味はあった。
しかし今回はユーベルコード込み。着ぐるみを着た人間相手ではない。
「せめてコンピュータ相手の間は楽しくウォーミングアップしたいです」
ストライカーをぐるぐる回しながら遥が待っていると台の上にネズミが現れた。
ネズミはストライカーにしがみつくと体全体を使って台の上をちょこまかと動き、遥が放ったパックを受け止め、思いっきり打ち返してきた。
「うわっ、これ、地味に強くないですか!?」
遥は目を回しながらも敵がオブリビオンに変わる前に触手を召喚しておいてホッケー台の陰に潜ませていく。
対するネズミは台の上しか見えてないため遥の細工に一切気づかず、必死に向かい来るパックと戦っていた。
ホッケー初心者と小柄な物の打ち合いは白熱し、スコアは「7-8」とギリギリ遥が優勢となる。
するとネズミに代わってモグラがホッケー台に上がった。モグラは自分の持つドリルを威嚇するように思いっきり回す。
その動きは自分に対するパフォーマンスだと思い、遥は気持ちを入れ直してモグラの一撃に備える。
排出口からパックが放たれる。するとモグラはストライカーを使わずにドリルでパックを打ち返してきた。
「うわっ、そんなのありですか!?」
ドリルの回転により変な軌道を見せるパックに遥が動かすストライカーは空振ってしまう。
しかしその背後でゴールを塞ぐように触手が現れた。
柔らかい触手に弾かれて勢いを失うパックを見て目を開くモグラの手が別のところから生えた触手に掴まれる。
そんなモグラをよそに遥が打ったパックは対処することが出来ずにパックはオブリビオンのゴールに落ちた。
「これで7-9ですね」
相手が武器を使うならこっちだって使わせてもらう。
そういう決意を表すかのようにホッケー台の周りに触手が次々と生えてモグラを持ち上げて拘束する。
何も出来なくなったモグラの恨めしそうな視線を完全に無視して遥は流れ出るパックをのんびりとオブリビオンのゴールに向かって打った。
大成功
🔵🔵🔵
弥久・銀花
えっと、エアホッケーをコンピューター相手に勝利してクリアしたらオブリビオンが出てきて反則を行いつつエアホッケーで対決、と。
では、先ずは猟兵として順当にコンピューター相手には肉体的性能で勝つとして、オブリビオンの相手がメインですね。
では先ず、【怪力52】のスキルで全力ショットを撃ち込んでみましょう。
接近戦でこっちに襲い掛かってくるのなら【衝撃波5】のスキルで迎撃しつつ愛刀で迎え撃ちます。
むむ、1点取られてしまいましたか、3対1とはちょっと卑怯な。
そっちがその気ならばこちらもその気。
貴方達の陣地をエレメンタル・ファンタジアで火の海にしてあげましょう。
「えっと、エアホッケーをコンピューター相手に勝利してクリアしたらオブリビオンが出てきて反則を行いつつエアホッケーで対決、と」
このステージでのルールを確認した弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)は目の前で繰り広げられているショコと猫の壮絶な打ち合いに視線を移した。
最初はコンピューターの前に圧倒的な優勢を納めていたショコであったが、凄まじい反射速度を有する猫との打ち合いの中で体力と集中力が切れ始め、最大「0-9」だったスコアが「5-9」まで押し込まれていた。
「2対1とはちょっと卑怯な。ここはこちらも同じ条件でやらせていただきましょう」
猫の一撃がまた決まり、スコアが「6-9」となったところで銀花はショコと選手交代をした。
「では先ず、全力ショットを撃ち込んでみましょう」
女性猟兵の中でも上位に当たるであろう怪力で放った威力あるショットを辛うじて受け止めた猫のストライカーが反動で宙に飛ぶ。
その一方で反射して帰ってきたルーズパックを回り込んで確保し、銀花は同じように打つ。
しかし猫は持ち前の跳躍力を生かしてストライカーを素早くキャッチし、襲いくるパックを丸見えになったゴールへキレイに打ち返した。
「むむ、1点取られてしまいましたか」
2点差まで詰め寄られた所で銀花は口を尖らせて唸る。
どうやらこの猫は正攻法の攻撃ではなかなか突破しにくいらしい。
「ならばこちらは搦め手でいかせてもらいます」
再び自陣に送り込まれるパックを打つ前に銀花は猫の足元を火の海にした。
あまりの熱さに飛び上がる猫をよそに、銀花はあっさりとシュートを決めてマッチポイントを握る。
後が無くなった猫は火傷した足に息を吹きかけて復帰しようとするが、火は全く消えていない。
猫は仕方なくネズミと同じように台上に飛び乗った。
しかしネズミが台上で戦えたのは小柄で機動性があるからこそ。
大柄で足を怪我している猫に同じ芸当がずっと出来るわけがなく、銀花の全力ショットの前に猫は敗れ去った。
成功
🔵🔵🔴
ミスツ・シューパリツェ
【POW】
お、あっちにも触手を使う奴がいるじゃねえか
別のエリアでもそんな奴がいたし、猟兵には結構多いのか?
だが俺はあそこまで扱えるほど慣れちゃいねえし、同じ芸当ってのも気にいらねえ話だ
ここは俺らしくやらせて貰うぜ
オブリビオンが出るまでは普通に勝負だ
要は卓球みてえなもんだろ?
オブリビオンが出てから本領発揮だ
相手のショットに手が届かないってぇところで、下半身から伸ばした触手を腕に絡みつけ、パックを持たせて更に伸ばして撃ち返す!
おう、どうした? これは俺の腕みたいなもんだ、文句ねえだろ?
トドメは更に複数の触手を腕に絡ませてパワーを集中、【怪力】込みでストライカーを武器としてのUCショットで決めるぜ
「お、あっちにも触手を使う奴がいるじゃねえか。別のエリアでもそんな奴がいたし、猟兵には結構多いのか?」
モグラのオブリビオンを撃退し、勝ち鬨をあげる遥の姿をミスツ・シューパリツェ(バイオモンスターのバーバリアン・f17654)は興味津々に見ていた。
彼は……げふんごふん、彼女はまだ自分の触手状な体をあそこまで自在に扱えるほど慣れていない。
しかし全く同じ芸当で勝ち進むのは彼女の流儀に反していた。
「オブリビオンが出るまでは普通に勝負だ。要は卓球みてえなもんだろ?」
相手と玉を打ち合い、相手の守備をすりぬけるという点では似ているが、微妙にというか結構違う。
しかしそれを指摘してくれる人は周りにいなかった。
ミスツがストライカーを構えると、反対の面にウサギのバーチャルキャラクターがつき、試合が始まった。
試合が進むにつれ、オウンゴールしたり取り損ねたりと卓球とエアホッケーの違いを思い知ることになったミスツはウサギにリードを許してしまっていた。
そんな中、絶好調なウサギの後ろにカエルのバーチャルキャラクターが現れた。
「……もう2体やられてるから向こうさんもなりふり構わなくなったか」
ウサギを押し退け、ストライカーを奪ったカエルの姿を見てミスツは内心笑う。しかしうまく動かせない表情筋は真顔のままだった。
「でもありがてぇ。これで全力が出せるってもんよ!」
排出口から放たれたパックをミスツが打ち返すとカエルは水かきのついた手を高速で動かし、細かく色んな方向へパックを跳ね返す。
肉眼では追えないその動きは、まるでパックが生き物のように意思を持って動いているかのようにも見えた。
「うおっ、まじか!?」
目を見張るミスツのストライカーをすり抜け、カエルの放ったパックがゴールに襲いかかる。
ミスツは無理矢理ダメ元で止めようとしたのか、ゴールに向かって思いっきりストライカーを投じた。
カン、っと軽い音がフィールドに響く。
「おう、どうした?」
カエルは無言でミスツを睨みつける。
「これは俺の腕みたいなもんだ、文句ねえだろ?」
対してミスツの頭の突起に付いている赤い点が嬉しそうに歪む。
ゴールの前にはミスツの体から伸び、台の下を通っていた白い触手によってキャッチされたストライカーによって押しつけられたパックがあった。
「こっからは俺も本気でいくぜ!」
ミスツが選んだのは触手を壁や鎖といった「防御」のために使うのではなく、補助として「攻撃」のために使う手だった。
触手を何本も纏わせ、巨大化させた腕を用いて、ミスツは一気に攻勢をかける。
どれだけカエルが変化をつけても、伸縮自在な触手に掴まれたストライカーは元の腕よりも小刻みに動き、パックが動く度にその進路を塞ぐように反応する。
「そろそろトドメ、いかせてもらう!」
そう告げるとミスツはさらに触手を腕に纏わせパワーを集中、ストライカーを武器としてのショットを叩き込んだ。
台を破壊しながら放たれたパックは宙を飛び、カエルの顔面に直撃してその体をひっくり返した。
するとスコアボードから機械音声が流れた。
『パックが盤面から消失。ただ今のプレイはノーカウントとなります』
「ちぇーっ……やっぱりまだコントロールしきれねぇか……」
まるで巻き戻される映像のごとく、元通りに修復されていく台の前でミスツは口惜しそうに舌打ちをした。
成功
🔵🔵🔴
リグレース・ロディット
僕の寝ている間にいったい何が?……で、久しぶりのキマイラフューチャー……変な動物いっぱい可愛いなぁ。あれが敵?……相も変わらず変な世界だなぁ。
【POW】えあほっけーっていう遊び?ふーん。『束縛する黒』と『解放する白』で強化した『サイコキネシス』でゴール直前に壁を作るね。ほら、これで壁を壊さない限りはいらないでしょ?見えないから気づかれにくいだろし。大丈夫だいじょーぶ。あとは武器の『黒剣影』で名前の通り影から邪魔してやろっと。
あ、これ結構楽しいかも。ユーベルコードなしの普通のえあほっけーでも遊ぼうよ!!
アドリブ大歓迎
「……僕の寝ている間にいったい何が?」
目覚めたリグレース・ロディット(夢みる虚・f03337)の視界には手を入れる何かで白いお皿を打ち合う、真っ白な見た目の猟兵と動物の姿が映っていた。
先ほどまでフードステージにいたはずなのに……久しぶりのキマイラフューチャー、相も変わらずおかしな世界である。
「変な動物いっぱい可愛いなぁ。あれが敵?」
その猟兵が真剣に打ち合ってる所を見ると、おそらくあのウサギが相手なのだろう。
「えあほっけーっていう遊び? ふーん。」
近くにいた猟兵に話を聞き、大体のルールを把握したリグレースは、強烈なショットをウサギに弾かれ失点した所で白い猟兵ことミスツと選手交代をする。
すると奥からカエルが現れて、ウサギからストライカーをまた奪った。
「あ、ひどいなぁ……」
乱暴なカエルの様子に気分を害したリグレースは『束縛する黒』と『解放する白』で強化した『サイコキネシス』でゴール直前に壁を作った。
触手と違い、見えないから気づかれにくいだろうし、壊れるまでは攻撃に専念できる。
そうして始まった打ち合い。
サイコキネシスの壁はゴールに真っ直ぐ飛んでいったパックが跳ね返されたことによって即座にバレ、カエルは手数を見えない壁を破壊する方向へシフトし始めた。
あまりの猛攻に防御をあっさり抜かれつつも、リグレースは跳ね返るパックを目で追いつつ、笑顔でストライカーを扱っていた。
「あ、これ結構楽しいかも。ユーベルコードなしの普通のえあほっけーでも遊ぼうよ!!」
そんなことを言いつつ、リグレースはカエルの足元を剣でチクチク突いていたが、カエルは気にせずに容赦なくストライカーを振るっていた。
相次ぐパックの突撃にヒビが入っていたサイコキネシスの壁が割れ、パックがゴールに突き刺さる。
突然現れたように見える透明な壁を破壊したことに、カエルは両手を上げてガッツポーズを見せた。
苦戦
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リグレース・ロディット
(真の姿で)リ ベ ン ジ マ ッ チ !
前回の僕はすぐばれるようなポンコツでしたが今回の自分は違います。なんてね!
【POW】そう!さっきは寝起きで調子悪かっただけ!やあ、モグラ。自分と遊んでくださいな。
『血統覚醒』で力業。威力重視。寿命?ゲームは命をかけてこそさ。で、さっきは『黒剣影』で無意味に遊んでしまったけど今回は違う。なんせ新しいリグレースですから!『マヒ攻撃・傷口をえぐる』すまないね。その影は自分なので。攻撃が飛んで来たら『オーラ防御』で防いで『殺気』を放ちながら『カウンター』するね。楽しい?楽しいよね
(真の姿だが中身は変わらない。基本敬語だがすぐボロがでる)
(絡み・アドリブ大歓迎)
「前回の僕はすぐばれるようなポンコツでしたが今回の自分は違います。なんてね!」
まるでパラノイアめいたセリフを言いながらやって来た青年。『血統覚醒』を使って一時的な急成長を遂げて戻ってきたリグレースである。
寿命など知らぬ、ゲームは命をかけてやるからこそ面白いのである。
「そう! さっきは寝起きで調子悪かっただけ! さっきは『黒剣影』で無意味に遊んでしまったけど今回は違う。なんせ新しいリグレースですから!」
自分に言い聞かせるように台の前に立つリグレースに対し、カエルは傷つけられた足を時折気にしながらストライカーを握り直した。
「すまないね」
影から再び剣が飛び出し、カエルの足を切りつける。するとリグレースが打ったパックを跳ね返そうとしたカエルの手が止まり、カランとゴールの中に吸い込まれた。
「同じ妨害ばかりだと味気ないからね」
パック顔面直撃から執拗な斬撃、さらには麻痺毒まで食らい、とうとう満身創痍になったカエルと変わってモグラが対面につこうとしていた。
「やあ、モグラ。今度は自分と遊んでくださいな!」
先程は何も出来ないまま触手に絡め取られてストレート負けしたモグラはやる気満々でストライカー代わりに使っていたドリルを回している。
モグラに向けてパックが投じられる。
モグラは大人しくパックを打つと、台の上に飛び乗って猛ダッシュでリグレースの宿るストライカーに向かって突っ込んでいく。
どうやら仲間が猟兵にやられまくった小細工をここでやり返そうという腹積もりらしい。
しかしその程度のことはリグレースにだって想像はつく。むしろここまでやってこなかったことが意外だったほどだ。
リグレースはストライカー越しにオーラを放ってモグラの攻撃が当たる前に受け流す。
「楽しい?楽しいよね!」
そして殺気を放ちながら姿を現し、丸見えになった頭部にどこからか取り出した金色に輝く刃を入れた。
『パックが盤面から消失。ただ今のプレイはノーカウントとなります』
手から離れたドリルがパックを粉々に壊す横で、脳天を貫かれたモグラは痙攣しながらその姿を消していった。
カエルは言わずもがな、猫も強烈なショットを全身に受けており戦闘不能。
相手側で動けるのはエアホッケーゲームに最初からいるゾウ・ネズミ・ウサギの、オブリビオンでも何でもないバーチャルキャラクターのみ。
その中でも一番動きの良かったウサギがホッケー台の前に上がる。
「今度こそ、本当のえあほっけーが楽しめそうですね!」
リグレースはストライカーを握り直し、エアホッケーゲーム最強のウサギに挑み、点を取られつつも必死に食らいつき……逆転勝利を決めた。
「GAME SET! CHALLENGER'S WIN!」
ホッケー台から猟兵達の勝利を伝える音声が流れ、バーチャルキャラクター達が拍手で健闘を讃える。
その姿が少しずつ歪んでいき……気づいた時には参加した猟兵達はグリモアベースに戻っていた。
成功
🔵🔵🔴