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甘い香りは百合の香り

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●花畑の迷宮
 アルダワ魔法学園に一つの迷宮には大きな花畑があった。
 迷宮や蒸気機関だらけのこの学園において、この迷宮の花は錬金術の素材にもなり良い金稼ぎの場所でもあり、戦いに荒んだ学生たちにとって憩いの場だった。
 最近、この花畑の迷宮に新しい区域が見つかった。
 花好きな女学生達は新しい花を見つける為に警戒しながらも迷宮を探索していく。
 新しい区域は今まで見つかっていた花よりも彩が綺麗で、それでいて甘い香りが漂っていた。

「綺麗ね。これならいい売り物になりそうだわ」
「ねぇねぇ。これでドライフラワー作らない?私も手伝うわよ」
「手伝うなら……うん。良いわね……それにしてもいい香り……」

 甘い香りは心身ともに、女学生達を虜にし、その匂いを辿るように奥へ奥へと進んでいく。その姿はまるで蜜の香りに誘われる蝶のように。
 奥に進むにつれ甘い香りの所為で警戒心も緩んでいたのだろう、いつもなら部屋に入る前に罠の確認をして進むところを警戒せずに入ってしまい、全員が入ると扉が勢いよく閉じてしまった。

「あっ……しまった……罠っ」
「ちょっと待って……何か……変……」

 扉を開けようと各々が武器で扉を叩く女学生たちに異変が起きた。
 身体が火照る。頭がぼぅっとする。暑い、今すぐにでも脱いでしまいたい程に暑いのだ。

「暑い……こんなに暑かったっけ……」
「脱ぎましょ……ここなら、男子もいないし……」

 熱い体を覚ますべく、女学生たちは装備を外し、上着を肌蹴る。
 隣にいる友達が、友達に見えなくなって、とても魅力的な子に、とても美味しそうな子に見える。それは他の子も同じで、二人の視線が重なった。
 こんなことしてる場合じゃない。速く脱出しないと、でも頭ではわかっていても心が言う事を効かない。目が離せない。
 友達―――の筈だった。この気持ちは何なのだろう。判らない、わからないけど、身体が勝手にうごいて……そして二人の影が重なり――。
 彼女たちは気づかない。自分たちに向けて蔓が伸びていることを。

●この迷宮はけんぜんです。
「男の子は男の子同士で。女の子は女の子同士で恋愛すべき」

 このウサ、唐突に変な事言いだしたぞ!と猟兵達一同は一斉にウサ、もとい月原・月華に視線が集まる。どうやら漫画の台詞の一つらしい。何処か顔が赤くなっている。どのシーンか気になるがそこは気にしない方が身のためだろう。

 コホンと雪花は咳払いして、人の注目が集まった事を確認すると要件を話す。どうやらみんなの注目を集めるための台詞らしいが、普通に声を掛けるなり、もっといい台詞があったのではないかと猟兵達は思うが一先ず話を聞くことにした。

「迷宮に女の子達が引き寄せられる予知が見えた。皆、助けてあげてほしい」

 無表情なのに頬を赤くしている雪花はウサ耳をぴこぴこ動かしながら自分が見てしまった予知を猟兵達に語る。

 アルダワ魔法学園には幾重もの迷宮があり、その中で花畑の呼称を持つ迷宮があった。
 その迷宮は広いフロアに一面花畑が特徴な迷宮で、近ごろその花畑の迷宮に新しい区域が発見された。
 その区域には彩り豊かな珍しく綺麗な花が咲いており、甘い香りが漂っている。
 しかし、綺麗なバラには刺があるというように、花畑があるとはいえ災魔が潜む迷宮。
 新しい区域に女学生達がその区域へと進んでしまったらしい。

 見える範囲で罠らしい罠も無かったが……見えない所で危機があった。それは迷宮の奥から発せられる甘い香りだ。
 その香りは特定の人を引き寄せる効果を持っており、奥へと導く性質ととある効果を持っていた。蜜に引き寄せられる蝶のように。
 その効果について猟兵が雪花に問いただすと雪花は無表情だが、ほんのり赤くなった頬でぼそぼそとその性質を口にする。

「………発情する」

 時が止まった。発情、動物があれになるあれで、人もなるアレだ。
 ウサ耳がせわしなくぴこぴこと動く。これだけじゃ言葉が足りないと思った雪花はぼそぼそとだが、続きを離す。

「同性の、女の子に、発情する香り。とても、危険な香り。どうも、フロアボスが居る所の花の香りみたい」

 確かに危険だと猟兵達は一斉にうなずく。罠ではないが色々な意味で危険だ。怪我はなくても、別の所がけがしてしまうかもしれない。男性には効果がないというのが幸いな所だろう。
 発情し思考が鈍った所に罠に引っかかり、閉じ込められてしまったそうだ。

「学生達は四人。全員、同じ部屋に閉じ込められてる。部屋の中には弱いけど災魔もいる。弱った彼女たちにとっては危険。蔓型の触手で、そこまで強くはなく叩けば倒せる程度の強さ。罠を解除して逃がすなりすればいい」

 でも捕まると危険、色々な意味でと言うとほんのりは雪花は顔を赤くしつつ、ウサ耳がぴこーんとなった。ぴこーんと。

●メイドも百合色に
「そこから先には、災魔が潜んでおり注意が必要。メイドが、危険……百合色だよ」

 今までの話で猟兵達は「あぁ……」と何処か納得いったような頷きをする。
 百合色となったメイド人形は女性には発情を、男性には殺意を持って襲い掛かってくるので薙ぎ払ってほしいとの事。
 メイド人形はスタイルはぺたーんとなっている。説明でこれくらいと自らのスタイルを示すと、一部の人達から視線が雪花に刺さる。

「……健全に倒して」

 冷たい声で淡々と告げると、あ、はいと一部の猟兵達は必死に頷く。

「手持ちの刀やスカートの中の暗器、後はユーベルコードの発動を阻害する声を出すから、気を付けて。見た目に寄らず、強いよ」

●ボスもまた百合色
「迷宮の奥にも花畑、そこにフロアボス。レアモンスターな災魔がいる。とても強い。……媚薬の材料になる。蔓とか蟲とか、捕縛液とか浸かってくるから気を付けないと……ただじゃすまないよ」

 何がどうタダじゃすまなくなるのかと気になるが、危険な相手という事には変わりはないだろう。
 前述の通り、このフロアの花畑には女性を引き付ける香りのする花が咲いている。戦闘には影響はないが、このまま放置しておくと次々と女生徒たちが迷宮の餌食になるだろう。

「花の処置、媚薬は……お任せする。……ボスも自分の香りで発情してるから気を付けて。皆、頑張って」

 最後にそう告げると雪花は再度本を読み始める。


暁月
 はい。暁月です。今回はダンジョンに潜って罠にかかった女生徒たちを助けてもらいます。なおこの迷宮もけんぜんです。

 第一の罠に関しては、解除するなり忍び寄ってる蔓を倒すなり、罠の仕組みを調べるなりしてください。蔓を全滅させても空くような仕組みです。

 第二は通常の戦闘です。これに関しては特にツルペタすとーんということ以外はあまり言うことありません。遠慮なく倒してしまいましょう。ただし油断は禁物です。

 第三の戦闘。ボス戦ですね。蔓による攻撃や刺激臭のある液体、更には昆虫を呼びだして襲い掛かります。色々な意味で強敵になると思いますので頑張ってください。
 花の方は何らかの処置をしなければ、勝手に枯れると思います。持ち帰りたい方は自己責任で。悪用されても責任を持ちません。
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第1章 冒険 『閉じ込められた生徒』

POW   :    出てきた敵をぶっ飛ばしつくしてから脱出は任せる

SPD   :    罠を解除して脱出を試みる

WIZ   :    罠の本質を見破り謎を解いて脱出を試みる

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

久遠・翔
だからなんでこの学園にはこういった迷宮があるんっすかね…?なんで封鎖しないの?(汗)

隠れつつ罠を解除しながら慎重に進むっす…とりあえずマスク代わりにハンカチを口に巻いて香り予防するっすけど…これは、つらい(何がとは言わない)
閉じ込められた部屋についたらまずは女生徒たちの安否確認をして、安全地帯にまで連れて行きます
そして4人によく頑張ったっすね?後は任せてくださいと微笑みます(勝手に無自覚の魅了発動)

…って、あ、あの…?なんで俺の腕掴むんっすむぐぅ!?(4人に茂みの中に押し倒され、茂みががさがさと…ここからぼいすおんりー)

やぁ!?そ、んな事…ら、らめぇ!?
ぬ、脱がさないで…!見ちゃだめぇ!?


神元・眞白
【WIZ/アドリブOK/絡みOK】
グリモア猟兵はどこか変。そっとしておこう。でも気になる事は言ってる。
罠を解除すればいいみたいだけど、わざわざおびき寄せて閉じ込める意味……?
ボスも奥までくる獲物が欲しい、とか。分からないけど1つずつこなそう。
罠の閉まるところを見極めて完全に閉まらない様にしておけば後からの人も安心。

発情……人形の私にはあんまり効果がない、かも。飛威も、かな。
周りの人が危ない様なら飛威に処置してもらっておこう。
こういう時専用の人形が必要そう。……準備しないと。


ソフィーヤ・ユリエヴァ
●百合色聖女とその信徒
百合の香りに引き寄せられてしまいましたの……

【聖女の信奉者】と共に参りますの
私に熱狂的に仕えてくれる娘達。誘惑などに負けるはずがありませんわ
……あら?では私が誘惑したらどうなるのでしょう。えい☆(胸元アピール

知的好奇心に敵いませんでしたわ。てへぺろ
でもきっと、蔦の魔物に私とのにゃんにゃん☆を邪魔されるのは好みませんわ
からくり少女人形を手繰り、ぎゅぅ~っとし合いながらも蔦の魔物は容赦なく刈り取りますの
魔物さえ排除すれば、ゆっくり鎮められますものね
女学生達もより親密に絆が深まる事でしょう
どうやってなど……言わせないでくださいまし(ぽっ

絡み&アドリブ歓迎(信徒の性格口調お任せ



●花開く百合の園

「だからなんでこの学園にはこういった迷宮があるんっすかね…?なんで封鎖しないの?」

 そう愚痴を漏らしながら罠を解除しているのは久遠・翔(性別迷子・f00042)だ。彼女は元々男だった(らしい)のだが罠にかかり女性になる呪いを受けている。こういったトラウマがある故、マスクを付けて人一倍罠に慎重になり順調に解除していく。
 そんな彼女の傍では神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)も巧みに罠を解除していく。久遠と神元は時には意見を交換しながら、罠を発動させることなく発情することなく――。

「はぁ……はあ……これはちょっと……つらいっすね」

 久遠に思いっきり効果があった。布で口を覆った程度ではこの香りを防げなかったようだ。神元は久遠の手元が狂わないか心配で気づけばサポートに専念していたが、この香りは人形にも効果があるようで少々身体が熱くなるのを感じていた。

(発情……人形の私にはあんまり効果がない、かも。飛威も、かな。でも長い時間嗅いでいると危ない)

 口に出さず冷静に罠を解除し、再度閉じない様に細工して部屋の中に入りこめば部屋の中では顔を赤くした女生徒たちが肌蹴つつ互いに顔を近づけあっていた。

 そこに率先して駆け寄ったのはソフィーヤ・ユリエヴァ(黒百合の聖女・f10512)だ。それはもう楽しみにしていましたと言わんばかりの速度で駆け寄る。それに続くのはソフィーヤの【聖女の信奉者】だ。
 その後に続く形で久遠が駆けよれば、四人の視線が久遠に集まる。

「よく頑張ったっすね?後は任せてください」
「ええ、後はわたくし達にお任せください」
「は……はい………」

 女生徒はうるんだ目で久遠の腕を掴み――押し倒した。ソフィーヤも混ざるように引き倒した。五人から押し倒された久遠はあっけなく花畑の中に倒れ込む。

「お姉様……体の熱が収まらないんです……お任せしますからこの熱を……」
「…って、あ、あの…?なんで俺の腕掴むんっすむぐぅ!?」
「あらあら、それならば私もお手伝い致しますわ」
「お嬢様、お手伝いいたしますぅ♪」

 飢えた女生徒たちに押し倒され、ソフィーヤも楽し気に混ざり、ソフィーヤに従う【聖女の信奉者】も嬉々として混ざった。
 もう百合色いっぱいな様子に呆れながら神元もそれ用の人形を用意すべきか考えていると、百合なけんぜんじゃない状態の彼女らに忍び寄る蔓の影が。

 神元はそれに気づき、飛威に処置を頼もうとすると既に別の人形が蔓へと攻撃を仕掛けていた。その人形の糸の先はソフィーヤの指先。
 ソフィーヤは女の子達とのにゃんにゃんを邪魔させないとこの部屋に入り込んだ時から常に警戒していたのだ。その手が久遠の胸を鷲掴みにしていても!
 ソフィーヤの操るからくり少女人形が蔓を切り裂き、神元の飛威がそれに続く。久遠は襲われてて動けない。【聖女の信奉者】も少女達を鎮めていたが、ソフィーヤがついうっかり胸元をアピールして誘惑してしまったので「お嬢様ぁ❤」とソフィーヤに襲い掛かってる。

 もう収拾がつかないような気がするが、一応は女生徒達の安否を確保できたことに神元はほっと安堵し、この部屋にある罠の解除にかかるのだった。

「やぁ!?そ、んな事…ら、らめぇ!?ぬ、脱がさないで…!見ちゃだめぇ!?」

 艶声で大変なことになっている久遠の声を聴かなかったことにして。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「蔓型の災魔ごとき、この正義の騎士アルテミスの敵ではありません!
すぐに生徒の皆さんを助けますからね!」(フラグ)

生徒たちが閉じ込められているという部屋に飛び込み、
大剣で斬って扉を強引にこじ開けて脱出させます。

「みなさん、気を付けて学園まで戻ってくださいね」

さて、あとは蔓型の災魔を退治です!
大剣を向けますが……

触手状の敵は騎士の天敵。
抵抗むなしく捕らえられてしまうのでした。(お約束)

「くっ、か、身体が動かせません……」

さらに急に身体の芯が火照ってきて
頭がぼうっとしてきます。
周囲の女性が可愛く見えてきて……

身動きがとれないところを
女性に何をされても受け入れてしまうのでした。

アドリブ、絡み大歓迎


月宮・ユイ
WIZ行動

折角の花畑がこれでは勿体無いですね
安心して来られるようにしっかりと解決いたしましょう
ちょっぴり薬の材料にも興味が湧きますし…

事前に香りが原因と分かっているので
”医術”技能を基に防毒マスク等対策を用意
女生徒用と影響が大きかった時用に猟兵用の数を準備。
敵から”かばう”ように保護と”救助活動”技能も合わせ
女生徒達の診断や可能なら【癒し手】による治療を。
ただ、治療時など女生徒達の反応には注意が必要かも
手荒にするわけにもいきませんし…

罠に関しては他の方とも協力して
”罠使い、拠点防御、メカニック、戦闘知識”等の知識を基に
罠の構造調査で協力、解除の手助けとなれるようにする

アドリブ・絡み歓迎


稲宮・桐葉
面妖な花もあったものじゃな
要は花の香りを嗅がなければ良いのじゃろう?
さっさと救出してやるのじゃ
とは言え、わらわはこの世界に疎い

何故か博識な《ムラサマブレード》の【世界知識】を当てにするかの
この世界の迷宮の構造、罠の種類等ををわらわに教えるがよい

得た情報を元に罠の解除を試みるのじゃ

無理ならば《ムラサマブレード》で扉を居合い斬りじゃ!
【鎧無視攻撃】的なもので何とかならんかの

手拭いで鼻と口を覆い空気を直接吸わないようにするのじゃ
【毒耐性】も有効じゃろうか

《機巧大狐ちゃん》の【救助活動】機能も使い部屋から救助するのじゃ

女子達の安全確保が出来たらUCで蔓を焼き払ってやるぞ!

協力、絡み、アドリブ歓迎じゃ♪



●香りに負けずとも女騎士は負ける。

 稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)はするりと腰に差したムラマサブレードを抜き、真面目な表情で問いかける。

「この世界の迷宮の構造、罠の種類等ををわらわに教えるがよい」

 ムラマサブレードは意志のある武器だ。その知識は時には稲宮を上回る。この世界について疎い稲宮はムラマサブレードの知識を当てにすることにしたのだ。
 ムラマサブレードは「うーん」「あー」「あれだっけ」と深く考えるような声を漏らす。こう記憶の奥底に合って出そうで出ない、もどかしい感じだ。余りにも長く考え込むムラマサブレードにいらっとした稲宮はがつんっと壁に叩きつける。

「おうふっ!?何をするんだご主人!」
「思いだすならさっさと思い出さんか」
「そんな事言われても……あ、これあれだ。思い出した」

 思い出したんかいと稲宮含め他の猟兵達からツッコミが飛んできた。罠の仕組みというのは世界を超えてもある程度は共通な部分がある。それこそスペースワールドシップ世界などのプログラム的なものでなければ似通う物だ。
 ムラマサブレードの知識にあった罠とこのダンジョンの罠は殆ど一致しており、違うとしてもそれは致命的な部分ではなかった。指示通り指先を動かして、月宮・ユイ(終焉に抗いしモノ・f02933)もまた罠使いの技能を活かして構造を読み取る。二人ともこの香りが危険と聞き及んでいたので布で頑丈にカバーしたり防毒マスクで対処しているお蔭で発情せずに済んでいる。二人で協力して針金を固定し、歯車に石を噛ませれば見事罠の機能が停止した。だが、罠は扉とも連動しており扉が開かなくなってしまった。

「あとは力技で扉を破ればおっけーだよ」
「結局最後は力技か」
「この正義の騎士アルテミスの敵ではありません!すぐに生徒の皆さんを助けますからね!」

 稲宮が刀を居合の構えを取り、アルテミス・カリスト(正義の騎士・f02293)が大剣を上段に構え――一閃。
 轟音と共に扉は砕け散り、あっという間に瓦礫の山になる。

 室内では女生徒がもうぎりぎりけんぜんな状態でやや肌蹴た状態で固まっていた。もうキスしてる子らもいるが一応はまだ取り返しがつくだろう。多分。

 他の猟兵達が駆け寄る中、アルテミスは蔓の災魔を探す。騎士として倒さなければならないからだ。そうして見つけた。女生徒に忍び寄る蔓型の災魔を。

「覚悟!たああぁぁぁひゃあああん!?」

 勢いのある掛け声から一気に艶やかな声に変わった。大きく大剣を振り上げたアルテミスに蔓が絡み付いたのだ。しかもアルテミスは「騎士だから大丈夫」といってマスクも付けてない。つまり誰よりも発情しやすい状況だった。
 蔓に絡み付かれ、更には香りで体中が火照ったアルテミス。

「くっ、か、身体が動かせません……」

 次第に女の子が可愛く見えてきた。倒れた拍子に女生徒の近くに倒れこめば、女性とはアルテミスに覆いかぶさる。女生徒の細い指がアルテミスの身体に伸び、顔が重なった――気がした。草むらで茂っているので見えない。見えないったら見えないのだ。
 アルテミスが丁度囮になっているので月宮が女生徒を庇いながら【癒し手】で治療を試み、稲宮の機巧大狐ちゃんが蔓の災魔から女生徒たちを守る。アルテミスとか久遠とか守れてないがそこは管轄外なようだ。
 蔓をアルテミスから服ごと引きはがし、女生徒達との距離を放すと稲宮の周りに青白い狐火が浮かび上がる。
 稲宮の【天狐秘伝 ~狐火の術~】だ。20個の青白い狐火は稲宮の意志のままに動き、蔓に纏わせて燃やし尽くしていく。炎は蔓だけを燃やし尽くし花畑には一切の被害が無かった。この巧みな妙技こそ、秘伝と言われる所以なのだ。
 蔓の災魔を倒し、安全を確保すれば後は女生徒達を何とかするだけだ。
 そこはソフィーヤの聖女的な献身的な治療?とアルテミスと久遠の被害、月宮の【癒し手】によってやや無事とは言い難いが女生徒達は正気に戻った。
 中にはファーストキスをもう済ませてしまった子も多く、ちらちらと久遠の方を見ているが久遠はぐったりしてる。アルテミスもぐったりだ。何があったか聞かない方がいいだろう。
 一つだけ言えるのが一部の女生徒達は新たな扉を開いてしまったという事だ。
 
 月宮は女生徒達用に用意してきたマスクを手渡して、気を付けて帰るようにと背中を見送る。この先には罠よりも、蔓の災魔よりも強力な相手がいる。 
 猟兵達は火照る身体を落ちつけて、気合を入れ直して次の階層へと降りるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『メイド人形』

POW   :    居合い抜き
【仕込み箒から抜き放った刃】が命中した対象を切断する。
SPD   :    暗殺
レベル分の1秒で【衣装内に仕込まれた暗器】を発射できる。
WIZ   :    人形の囁き
対象のユーベルコードに対し【対象の精神に直接響く囁き声】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●百合色な人形達

「あら、こんな所までお客様?」

 猟兵達の前に現れたのはメイド姿をした小柄な人形だ。手には箒を持っており、花畑にはいささか不釣り合いだが、ダンジョンなので今更だろう。

「お客様なら、私たち全員でお持て成し致しますわ。それはもう全身余すことなく帰りたくない程、いや、帰しません!うふふふうふふ」

 メイドらしい言動から一転、目が舐めるように女性猟兵達の身体を見やると息を荒くして手をわきわきさせながら猟兵達に滲みよる。メイド人形に続くように後ろの通路からわらわらとメイド人形達が湧いて出た。そのすべてが目が怪しく光り、涎を流しながら手をわきわきしてる。
 もしかしても、もしかしなくても―――メイド人形は発情してる。人形が発情するのかとかツッコミを入れたいが現に発情しているのだから仕方ない。

「ではまずはその服を頂かせてもらいますわ!痛くしませんカラぁ!」

 猟兵達にメイド人形達が手をわきわきさせながら襲い掛かる!猟兵達は貞操と命を守るべく武器を構えるのだった。
ソフィーヤ・ユリエヴァ
それでは皆さん、私はここで暮らしますので……あっはいダメですわね
愛らしいお人形さんがご奉仕してくれるとか、人形遣いとして楽園なのですけど……どうしてもだめ?(粘る

仕方ありませんの
【黒百合の祝福】で発情少女を更に魅了致しますわ
侵し難い聖者として存在感をアピールしますの
行動不能にした隙にむしろ私がお人形さんのお洋服を頂きます!
ふふふ、メイド人形とて、メイド服を脱がせばただの可愛いお人形ですわ
暗器対策ですから不健全な行為ではありませんのよ?

人形は愛でる物。存分に愛でて差し上げますの
小さく冷たい身体、硬い肌と胸、堪りませんわ♪(人形愛で頬ずり
私の身体に興味があるなら、ふふふ……♪(誘惑

アドリブ絡み歓迎


リルラ・メローメイ
不思議なお花があるのねぇ~
ちょっとダンジョンに入るのが遅くなちゃったけど、これから活躍しちゃうよぉ
でもお花の前にヤバイ人形退治だね♪

大量の人形相手にしても余裕の態度で挑むよぉ

言葉と動きで【フェイント】を織り交ぜながら1対ずつ確実に《咎力封じ》で人形達を拘束して無力化していくよぉ

でもでもぉ、やっぱり数の暴力には負けちゃって【衣装内に仕込まれた暗器】でどんどんと拘束されちゃって、きっついオシオキされた後にたっぷりとお持て成しされちゃうよぉ

「ちょ、ちょっとちょっとぉ、こんな数は酷すぎるよぉ」

アドリブ・絡み歓迎、でもお洋服を切ったり脱がすのは駄目だよぉ



●百合の楽園?
「それでは皆さん、私はここで暮らしますので」
「いやいや、だめだよぉ!?」

 人形メイドたちが現れて開幕でとんでもないことを言い出したのはソフィーヤ・ユリエヴァ(黒百合の聖女・f10512)だ。女性をこよなく愛し、人形を愛でる彼女にとってここは桃源郷のようなものなのだ。
 一斉にリルラ・メローメイ(マジカルメロウ・f06017)含む猟兵達がダメと言うがソフィーヤは諦めない。

「愛らしいお人形さんがご奉仕してくれるとか、人形遣いとして楽園なのですけど……どうしてもだめ?」
「お花もまだあるんだし、この人形さん達もヤバそうだからダメ!」

 流石に二度も言われてしまってはソフィーヤも諦めざる得ない。物凄く渋々に諦めて――いや、ソフィーヤの目つきが怪しい。これ諦めてない。
 既に怪しいソフィーヤの瞳が更に怪しく輝くと視線状に居たメイド人形達の動きがびくりと震えたかと思えば硬直した。

「私の眼を見てくださいまし」

 メイド人形達はその一言で動けなくなり、顔を赤くして恍惚の表情を浮かべている。香りにより発情したメイド人形はそれに重ねるように魅了と恍惚を畳み掛けられ動くことすらできなくなった。もし動けば――人形といえど大変なことになる。更にソフィーヤが侵し難い存在に見えてきた。まるでお姉様のような。
 しかし、ソフィーヤはその人形に容赦はしない。だって大好きだから。

 瞳を怪しく光らせながら嬉々とメイド人形達に寄れば、しなりと身体を作ってそのメイド服を脱がし始める。メイド人形はそのたびに「いや……」「あっ……」「そんなっ……」だの艶のある声を漏らしている。ソフィーヤはただ欲を満たす為にメイド服を脱がしているのではない。暗器を取り上げる為だ。決して欲を満たすためではない。大事な事なので二回。

「何かとんでもないことになってるんだよぉ!」

 リルラはそういいながら一体一体に咎力封じをしかけていく。手枷や拘束ロープによりメイド人形は縛り上げられていく。余裕のありそうなリルラ。それもそうだろう。ソフィーヤが誘ってるように、否、メイド人形達を誘ってるので余裕が出来てるのだ。しかし、その余裕が油断を作ってしまった。

「あわっわわ!?」

 メイド人形達が前のメイド人形を踏み台にしてリルラに襲い掛かったのだ。まさかの踏み台にリルラは対処できずに暗器により身体を縛られ、押し倒される。

「ちょ、ちょっとちょっとぉ、こんな数は酷すぎるよぉ」
「なら、こっちで貰いますね」

 ソフィーヤがうっとりとした表情でリルラに襲い掛かってたメイド人形を色気のある表情を浮かべて自らの方に引き寄せる。まさかのお誘いにメイド人形は嬉々としてその懐に飛び込んだ。
 人形を愛するソフィーヤの手は止まらない。硬質感のある人形の肌を楽しむかのように、更に魅了してその動きを封じていくのだった。

「助かったのか助かってないのか……こ、これでいいのかなぁ」

 ソフィーヤに助けられ、多くのメイド人形を受け持っているので、駄目ともいえないリルラだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

月宮・ユイ
SPD行動

あら、本当に人形が発情するなんて興味深いわね

武装:’星剣’と’秘匿兵装’の投げナイフ
少しメイド人形と戦い方が近いかも。
打ち消されないよう効果が”目立たない”【根源識】を使用
敵の動きを”見切り、カウンター”をいれるように立ち回る<”視力、戦闘知識”
そこにはついでに人形たちを侵す毒の分析もしたい下心も…

ただでさえ情報が多いところに毒の分析に気をとられ
相手に捕まってしまうことも…
その場合用意した耐毒マスクも勿論はぎ取られ、
各種”耐性”で耐えるも逆に意識がある分刺激により敏感に
「ひゃん、ちょっ、やめて、やぁ…」

アドリブ・絡み・協力歓迎
心の芯が折れない限りご自由に(PLより


神元・眞白
【WIZ/アドリブOK/絡みOK】
匂い。マスクしてもダメみたいなら早めに終わらせないと(艶声は聞き流し)
目に見える数ならいいけど、追加が来て時間かかるなら同じことになりそうだし怖い。
……掃除するのにあの箒は無駄。使うならモップ。関係ないけど。

戦いは数だから、こっちも数。近づかれる前に攻撃。
ある程度まで後退しながら、後は流れで乱戦に?
見た目が大分似てるから混ざると指示出しにくい、かも。不安。
符雨は近くに置くからいいけど……、…飛威?



●人形を犯す毒

 発情し、涎を流しながら迫るメイド人形達を見やるのは月宮・ユイ(終焉に抗いしモノ・f02933)だ。人形が発情するという珍しい状態に好奇心が疼いている。

「あら、本当に人形が発情するなんて興味深いわね」
「そうですね。匂い。マスクしてもダメみたいなら早めに終わらせないと」

 香りに危険を感じているのは神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)。ミレナリィドールな彼女はまさか自身にも効果を及ばす可能性に危機を感じている。現に人形であるメイド人形達が発情してるのだ。更にまだ敵は増える可能性がある。時間を掛けてしまい、自分も発情してしまうのではないかと思ってしまうのは仕方ない事だろう。

 神元はメイド人形から距離を置き、リザレクト・オブリビオンにて騎士と蛇竜を呼び出してメイド人形にけし掛ける。月宮は速度を活かし、投げナイフと暴食星剣でメイド人形達を打ち倒していく。
 メイド人形は幾ら倒しても起き上がり、息を荒くして月宮に襲い掛かる。手はわきわきとしながら胸をガン見して迫る姿は貞操の危機を感じる。その手の動きにぞっとするが、人形でさえも犯す毒というのは一体どういうものなのかと気になった月宮はそちらに意識を回し過ぎてしまい、メイド服の裾を握られて転倒してしまう。
 その絶好の機会を逃すメイド人形達ではない。もう獲物に飛びかかるように伸し掛かり、邪魔な防毒マスクを剥ぎ取り、いやらしい手つきで服を剥き始める。必死に抵抗するも、毒は月宮の身体をむしばみ身体が火照り始める。

「ひゃん、ちょっ、やめて、やぁ…」

 服を脱がしながらメイド人形達は嬉々として月宮の身体を色々と触ったり舐めたりしていく。服が宙を舞いブラも取られメイド人形の魔の手にかかる月宮。このままでは大変けんぜんではない事になってしまう!
 艶のある声に神元は聴かないふりをしつつも、月宮に襲い掛かってる最中で最後の砦を剥こうとしてるメイド人形を騎士と蛇竜で吹き飛ばしていく。

「あと少しだったのに!何故邪魔をするのですか!」
「するわよ。あれ以上はダメ。いや、今でもダメだけど」

 距離を置いていたのが幸いしたのだろう。神元は頬を赤らめながら支持を出してメイド人形達を蹴散らしていく。その隙に、月宮はいそいそと乱れた服を整えて、神元の元へと一旦引く。

「ごめんなさい。助かったわ」
「いいわよ。それよりも……これ」

 とんだブラはどうやら神元の方へ飛んでいたようだ。顔を赤らめながらいそいそと付け直す。その際、じっと神元を見て、可愛いと思ってしまった月宮は香りに染まりつつあるのかもしれない。
 二人は先ほどの二の舞を踏まない様に距離を置きつつ、メイド人形達を次々とナイフで居ぬき、騎士と蛇竜で倒していく。
 ――月宮のハートマークになり視線が熱くなってる事に神元は気づかないふりをしながら――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルナ・ステラ
女生徒達が助かったなら帰ってもいいですか?
いやいや、だめです!
まだ戦っている猟兵さんたちがいるなら、わたしも微力ながら協力させていただきます。

香りは〔世界知識〕で得た知識をもとに作ったマスクをつけて、対策します。


メイドさんたち、すごい数...
それになんか怖いです...

箒で手が届かないところに逃げて魔法で攻撃しようと思います。

何か取り出して投げてきました―!?
鎖みたいなのが絡み付いてうまく箒で飛べません...

きゃあ!!抱きついてこないでください!
手をわきわきと動かさないで...

このままじゃ...
ライオンさんを召喚して、危機を脱しようと思います。
抜け出せたら反撃に転じます!


アドリブ・絡み等歓迎です


ダーシャ・アヴェンダ
人形が発情…これは人形遣いとして是非とも調べてみたいわね。
一体ぐらい持ち帰ってもいいかしら…?
いえ、やっぱりやめておきましょう
オブリビオンだし…(すごく残念そう)

『死操演舞』でサイファーを増やして絡繰人形合戦ね
激しく踊りましょう?
【毒使い】としての私の絡繰人形サイファーには仕込み武器に全て毒が塗ってあるからかすり傷一つが【マヒ攻撃】よ
そちらの仕込みと私のサイファーの仕込み、どちらが【早業】で攻撃出来るか勝負よ

【第六感】と【見切り】【戦闘知識】で相手の攻撃を捌いてみせるわ。
でも人形遣い的には敵メイド人形に興味津々だから油断して服を剥ぎ取られちゃうかも

「しまった!きゃんっ!」

アドリブ歓迎・絡みOK


稲宮・桐葉
ほう…これが人形とな?
精巧な作りじゃな
まるで生きているようじゃ
…いや…生きているどころか…生々しいというか…怖い、怖いぞ!

《機巧大狐ちゃん》に皆を【かばう】よう指示するぞ
特に背後を取られぬようにの

あの手つき、捕らえられたら何をされるか分からぬ
敵との距離を保ち《雷上動》にて矢を射かけるぞ
【スナイパー】【早業】で的確に素早くの
仲間が危機的状況に陥っておれば【援護射撃】で支援じゃ

もし包囲されたらば懐から《九十九檜扇》を取り出し【なぎ払い】、再度距離を取るぞ
最悪の状況下でも【恥ずかしさ耐性】で踏ん張り、UCを発動、高速移動と妖刀の【戦闘知識】で翻弄し敵の殲滅を図るのじゃ

協力、絡み、アドリブ歓迎じゃ♪



●可愛い物でも大量に迫ってくると怖く感じる。

「ほう…これが人形とな?精巧な作りじゃな。まるで生きているようじゃ」

 メイド人形達が一斉に動き出すと、稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)は感心したように声をあげる。それほどまでにメイド人形達の出来は良く、オブリビオンなのが勿体ないほどだ。

「メイドさんたち、すごい数……。それになんか怖いです」

 ルナ・ステラ(星と月の魔女っ子・f05304)がメイド人形達の目付に危機感を感じていた。
 それもそうだろう。このメイド人形は発情している。目が胸に、足に、臀部に向いてる。じゅるりと啜る音まで聞こえた。

「…いや…生きているどころか…生々しいというか…怖い、怖いぞ!」

 箒ではなく、手を物凄くわきわきしてるその動きは正直怖い。命ではなく色々な意味で身の危険を感じる。こんな状況にもかかわらず、メイド人形に興味を記しているのはダーシャ・アヴェンダ(人形造形師・f01750)だ。人形遣いとして発情する人形、もしくは人形を発情させる香りが非常に気になった。

「人形が発情…これは人形遣いとして是非とも調べてみたいわね。一体ぐらい持ち帰ってもいいかしら…?いえ、やっぱりやめておきましょう。オブリビオンだし」

 物凄く残念そうに諦めたダーシャ。オブリビオンじゃなかったら持ち返るつもりなのかと猟兵達の頭によぎるが、そんな事を考えている余裕は無くなった。メイド人形達が一斉に飛びかかってきたのだ。狙いはその服、胸、臀部!
 百合色に染まったメイド人形部隊が手をわきわきさせて飛んでくる。箒はどうした。
 先手を取ったのは稲宮だ。距離のあるうちに飛びかかってくるメイド人形を撃ち落とすように雷上動にて矢を射る。射る。射る!打たないと襲われると言わんばかりに必死に射る。
 それでも撃ち落とせなかったメイド人形が稲宮達に襲い掛かってくるが、それを迎撃するのはダーシャが操るサイファーだ。人形には人形をぶつける。流石のメイド人形も生身ではない人形には発情しないようだ。ミレナリティドールには発情してるがそれはそれ。
 ダーシャはサイファーを【死操演舞】によって20体に増やし、メイド人形達を押しとどめ、稲宮の《機巧大狐ちゃん》がそれに混ざり、いざという時に庇えるようにする。
 ルナもまた、箒によって空を飛んで魔力弾を撃ち放つ。上まで警戒してなかったメイド人形達は幾人か直撃し、吹き飛ぶも何か幸せそうだ。それもそうだろう。箒に跨って空を飛んでいるルナは――スカートの中が良く見えるのだ。
 メイド人形は一同頷き、引きずり落とすべく暗器を放つ。
 あまりにも大量の暗器によってがんじがらめになったルナは、あっさりと落とされメイド人形達の中に消える。そして聞こえる悲鳴っぽい声。

「きゃあ!!抱きついてこないでください!手をわきわきと動かさないで……!」

 メイド人形達に抱き付かれ色々と大変なようだ。まだ服が飛び交ってないだけ脱がされていないが、それも時間の問題だろう。
 そしてこっちも時間の問題だった。ダーシャによって増えたサイファーによって喰い留められていたメイド人形達に後続が加わり、処理しきれなくなったのだ。稲宮も矢を射るがそれでも追い付かない。
 ダーシャは人形を操るのに必死になり、忍び寄る影に気づかなかった。

「しまった!きゃんっ!」」

 忍び寄るというか地面を這い寄りながらメイド人形はダーシャを捕えたのだ。這い寄る人形とか恐怖そのものだ。《機巧大狐ちゃん》が庇う暇もなく、襲われたダーシャはメイド人形に汲み付かれ、ぽいぽーいっと手際よく脱がしていく。

「そ、それは脱がしたらダメっ……ダメったら!」

 最後の攻防をしてるダーシャ。メイド人形は「いいではないかいいではないか」とだらしない表情で脱がしていく。もうメイドの欠片すらない。
 稲宮の服にもメイド人形達の魔の手が伸び、脱がしていくが羞恥を堪えて【妖刀哭尸 ~刀舞・怨反し~】を放つ。ぽろりもするがユーベルコードの光で遮られ見えない!

「さあ、ムラサマブレードよ、お仕置き時間の開幕じゃ! わらわの命を削った分、キリキリ働くがよいわっ! 金剛石でも切って見せよ!」
「え~俺さっき働いたばかりじゃん。休ませてよー働きたくないでござる」
「お主という奴は……!!」

 ムラマサブレードの声に頭が痛くなった稲宮は、紫と明るい赤が掛かったグラデーションのオーラを纏い、高速移動で刀を振るう。ポロリもするが移動が速すぎて見えない!お仕置きと言わんばかりにムラサメブレードにも酷使を強いると絶叫の声が響き渡り、それは破壊の音となってメイド人形達を吹き飛ばしていく。
 その声は周囲に居たメイド人形達の動きを止め、何事かと視線を向かわせる。その隙にルナはライオンを呼び出してメイド人形達から逃れ、ダーシャはサイファーを操って自分にのしかかっていたメイド人形を押しのける。

 色々と危うい状況だったが、危機を脱した三人はその勢いに乗ってメイド人形達を一掃していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

久遠・翔
アルテミスさんと同行

く、ぅぅ…せ、生徒の人助けたっすけど…か、体が重いっす…
ってぇ、メイドさんまで来た!?しかも発情している!?や、やばい立たないと…(ごろんとうつぶせになり立ち上がろうとするが、発情の煙吸っている為うまく動けず、服のはだけも相まって誘惑21がメイドや他の猟兵にもかかり襲われます)

は、離してっす!?お、俺は男なんっすよ!?(晒を剥かれ豊満な乳が現れ)
くっ…で、でも俺は男…ひゃぁーん!?(あちこちの肌と言う肌を舐められ吸われ、乳は揉み解されていき勝手に『無自覚の使役術』が発動)

行為終了後、メイド達が目にハート浮かべて付いていきますご主人様とか言ってチビキャラに

どうしてこうなった?


アルテミス・カリスト
【久遠さんと絡み】

「うう、いろいろあって、ぐったりです……
けど、メイド人形たちは、この正義の騎士アルテミスが退治します!」

メイド人形たちにむかって大剣を構え、薙ぎ払おうとしますが……
さっきの蔓や女生徒たちからのダメージ(意味深)のため、
身体が火照り戦闘どころではない状態に。

「って、ちょっとーっ、なんで服を脱がせようとしてくるんですかー!?」

抵抗できないところを、発情した人形たちに群がられてしまいます。

ですが、ここで【不幸な事故】により、久遠さんのUCに巻き込まれ、チビキャラに。

メイド人形(チビキャラ)に群がられ、あんなことやこんなことをされる全裸の女騎士(チビキャラ)。
これなら、けんぜんです!



●不幸×不幸=大変なことになる

「く、ぅぅ…せ、生徒の人助けたっすけど…か、体が重いっす…。ってぇ、メイドさんまで来た!?しかも発情している!?や、やばい立たないと…」

 久遠・翔(性別迷子・f00042)は既に満身創痍だった。それなら女生徒達と一緒に返せば良かったのかもしれないが、その場合は女生徒達にお持ち帰りされて帰ってこなくなる可能性もあり、身の危険も感じた久遠は進むことにした。メイド人形達の目の前でうつ伏せに倒れ、胸も肌蹴て太ももも丸見えで魅了ましましな久遠はメイド人形の格好の的というか餌だった。ワーイと言わんばかりに群がるメイド人形達。
 結局こうなったので帰っても帰らなくても一緒だったのかもしれない。
それに巻き込まれたのは我らが正義の騎士、アルテミス・カリスト(正義の騎士・f02293)だ。久遠に肩を貸してた所為もあり、大剣を構えようとしても身体の火照りと女生徒達の猛攻撃?により攻撃できない。ダメな二人が組んだら余計駄目になった。

「って、ちょっとーっ、なんで服を脱がせようとしてくるんですかー!?」

 そこに餌があるからだろう。メイド人形は嬉々として脱がしていく。もう上着なんてあっさり脱がされて下着も取られていく。実にけんぜんな状態に見えないが、メイド人形達の波にのまれた二人は見えないのでけんぜんである。

「は、離してっす!?お、俺は男なんっすよ!?くっ…で、でも俺は男…ひゃぁーん!?」
「ダメですっ……!騎士として、あっ……ひゃーー!」

 二人の声が響く。メイド人形更に興奮する。一部は鼻血が出てるが、これはこっそり混ざったソフィーヤだ。
 次々とメイド人形達が二人に集まり、もう見えないが声は聞こえるだけだ。何を言ってるか判らないが実に大変なことになっているのは見なくても分かる。
 足先がビクビクンとなってるのが見える。どうやら靴まで剥かれたらしい。何が残ってるのか怪しいが、それを知るのは中にいる二人とメイド人形達だけ。ソフィーヤも分かるかもしれないがそれは教えることはないだろう。

 部屋の半分以上のメイド人形達が集まったその時、久遠の無自覚の使役術が突如発動した。ソフィーヤは事前に察して逃げた。しかも一人メイド人形を確保してるのは見事だ。無自覚の使役術の光がメイド人形とアルテミスを包み込み、光が収まるとそこには……ちんまりとマスコットのように小さくなった目がハートマークになったメイド人形――とアルテミス。どうやら巻き込まれたらしい。服がないが小さいぬいぐるみのようなので実に健全だ。それに埋もれる久遠。

「た、倒してきてほしいっすよー……」
「はいっ❤お嬢様っ❤」
「俺は男っすよー………」

 使役したメイド人形に服を回収してもらい、更には他のメイド人形を蹴散らすように命令する久遠。哀愁漂う久遠をよそに、彼女の下僕となったメイド人形とアルテミスは【不幸な事故】により動きが鈍くなった他のメイド人形達を殲滅していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
何だか甘い香りにつられて来てみれば
可愛いメイドさん達が持て成してくれるの?
って、メイド達のあの表情は……

下心に満ちていて、ゾクゾクしちゃう……❤

ええ、たくさん ご奉仕して頂戴?
尽くしてくれる子には、私からも ご褒美アゲル♪
こちらからも【誘惑】しつつ、いろんな所を撫でてあげるわ❤

ああ、興奮して 吸血衝動が……♪
貴女達の事、食べちゃいたいくらい愛してるわ❤
首筋にキスをして【吸血】

……あら、血の味がしない?
しまった、この子たち人形だったわ!!

くっ……こうなったら、他の猟兵達が先に進めるよう
一人でも多くのメイドを【誘惑】して足止めよ!
私に構わず先に行って!!

あぁんっ、好きっ❤
貴女たち全員、大好きぃっ❤



●食べたいちゃいくらい大好き❤
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の姫君・f10671)は実に興奮していた。人間は嫌いな彼女だが、女の子は大好きだ。それもメイドで発情しているのならばなおさら大好物だ。
 手をわきわきさせているメイド人形達に歓喜のあまり顔を赤くして震えている。

「下心に満ちていて、ゾクゾクしちゃう……❤」

 発情して迫るメイド人形達に、ドゥルールは自らを差し出すように歩み寄る。まるで女王様のように寄ってくるドゥルールに、メイド人形は目をハートマークにさせながら今にも飛び掛からんばかりに構える。

「ええ、たくさん ご奉仕して頂戴?尽くしてくれる子には、私からも ご褒美アゲル♪」
「女王様っ……❤」

 メイド人形達は嬉々としてドゥルールに抱き付く、もう服を脱がしながら色々と触り揉んでる。ドゥルールも愛おしそうに抱き返して息を荒くし幸せそうだ。メイド人形達は【魅了】され、次々と彼女に抱きこまれる。
 興奮の絶頂に入ったドゥルールは吸血衝動までもが発現してしまう。

「貴女達の事、食べちゃいたいくらい愛してるわ❤」
「ぁっ……!❤」

 メイド人形の首筋にキスをして、そのまま吸血衝動のままに食らいつく。そしてそこで気づいた。彼女らは人形であり、血は無いのだ。流石に血が無いと吸えない。渋々と吸血を諦めた彼女は、目を怪しく光らせて蠱惑的な笑みと自慢の身体を使ってメイド人形達を誘惑しつつ、他の猟兵達に声をかける。

「ここは私に任せなさい。私に構わず先に行って!!」
「女王様、いっちゃやですぅ……」

 がっちりとメイド人形に抱き付かれた彼女はとお返しにと両手でメイド人形を拘束する。これは残る方が野暮というか怒られるなと察した猟兵達は他のメイド人形達を蹴散らしつつ、先へと進むのだった。

「あぁんっ、好きっ❤貴女たち全員、大好きぃっ❤」

 一人残るドゥルールを置いて。

 因みに、久遠によって使役されていたメイド人形は階層を超えると自然消滅し、ミニ化していたアルテミスは元通りに――服の一つも見に付けてない状態に戻ったので彼女の羞恥に満ちた声が聞こえたのだが、それは些細な事だろう。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『迷宮温室の女王』

POW   :    百裂蔓撃
【髪のように見える無数の蔓】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    捕縛液噴射
【腹部の食人植物】から【刺激臭のする液体】を放ち、【空気に触れると凝固する性質】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    女王の花蜜
レベル×5体の、小型の戦闘用【昆虫型モンスター】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠神楽火・夢瑪です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●百合の迷宮温室の女王

「あらあらまぁまぁまぁ!こんなにかわいい子たちが一杯。うっふふっはあんっ❤大量で嬉しいわぁ」

 興奮極まっているのはこの迷宮のフロアボス、迷宮温室の女王だ。彼女を中心にピンク色の花畑が広がっており、香りはそこから溢れ出ている。どうやら彼女の根を介し、周囲の花畑が変質して百合色な香りを出すようになったようだ。しかし、それは迷宮温室の女王にもおよび、頬を赤らめながらメイド人形達よりも興奮して猟兵達を見やる。

「誰一人として返さない。すべては私の物よ。一生愛でてあげるわ❤」

 蔓の触手をいやらしく動かし、戦意を高らかに迷宮温室の女王は猟兵達を捕えるべく襲い掛かってくる!これを撃退しなければ百合色は止まることなく学園は滅亡の危機となるだろう!それ以前に猟兵達も危うい。色々と!

 学園と己が身を守る為に、猟兵達は決死の覚悟で武器を構えるのだった。
神元・眞白
【WIZ/アドリブOK/絡みOK】
……なんだか視線感じる。気のせい。きっとキノセイ。
自分もそうだし、周りにも注意。…注意。

相手の数は少ないけど、さっきより匂いが辛そう。大元だから、だけど。
少ない。訂正。ツタが動いてるからさっきより厄介。捕まらない様にしないと。

あんまり近づきたくないし、飛威を守りに据えて間合いを取りながら符雨と遠距離攻撃…かな。
周りの状況次第で援護にも回る様にして、危ないなら当人を気絶させよう(決意)
打ちどころは悪くない様にしないと(45度、45度)


リルラ・メローメイ
見るからに超やばい花だよねぇ~
これ以上の被害を出さないためにも頑張らないとねぇ

若干余裕を持ちながらも真剣に挑むよぉ

まずは戦場を駆けながら【フェイント】を使って足とか蔓を《咎力封じ》で拘束していくよぉ

でもぉ、花畑に隠れた蔓にお尻を叩かれて弄られて止まっちゃうかも、そしたら長い手で捕まれて引き寄せられて捕縛液を至近距離で直接噴射されて体中塗られちゃうかもぉ……そうなったらもう、どうしようもないよねぇ

「ひゃん……ぁん、やぁ、ちょっとぉ、マジやめてってぇ、ひぅん」

アドリブ・絡み歓迎、でもお洋服を切ったり脱がすのは駄目だよぉ


月宮・ユイ
WIZ行動

高い”学習力”で香りとメイド人形達への”情報収集”から”耐性”を最適化
多少対応できるようになり気分もそれなりに落ち着く

あそこまで影響力があるなんて、不覚をとりました
あぁ、でも皆さん可愛くて綺麗で…
いやいや、ダメですね。まだちょっと思考にもやが…戦闘に集中しましょ

女王本体の前に召喚された昆虫型モンスターを処理する
動きを”見切り”つつ【破壊の理】を用いて炎で薙ぐように”範囲攻撃”。破壊、焼き尽くす
ただ、数が多いので取り逃がしも…
あれ?でもこの虫達攻撃するよりも服の隙間からどころか服を破って中に!?
「またこんな…入ら、ないで、ぁん、そんな所噛んじゃ…」
必死に対応

アドリブ・絡み・協力歓迎



●妖しき女王

「……なんだか視線感じる。気のせい。きっとキノセイ。自分もそうだし、周りにも注意。…注意」
「見るからに超やばい花だよねぇ~これ以上の被害を出さないためにも頑張らないとねぇ」

 神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)、リルラ・メローメイ(マジカルメロウ・f06017)、月宮・ユイ(終焉に抗いしモノ・f02933)の三人の目の前には色欲に染まった迷宮温室の女王がいる。
 周りにも気を配りたいが、集中するのはこっちが最優先だ。決して油断できる相手じゃない。油断すると命もだが貞操も危ない。特に月宮は濃く影響を受けたせいで香りに耐性を付けて最適化してもまだ残滓が残ってる。周りの女の子達が可愛く綺麗に見え、思考にもやがかかっている。このままではいけないと意識を集中させる。

 迷宮温室の女王は既に蔓をウネウネと触手のように動かしており、今にも襲い掛からんばかりに目をキラキラとさせてる。

「ふふふ❤綺麗な子たち……捕まえ甲斐があるわぁ!」

 迷宮温室の女王の髪が怪しく動き、一斉に髪の毛――蔓を伸ばす。その数は百を超えており猟兵達を捕まえるには十分な数だ。
 しかし、それで簡単に掴まるほど猟兵達も甘くはない。
 神元の【ミレナリオ・リフレクション】が同数の蔓を背後の空間から生み出して相殺し、リルラの【咎人封じ】が迷宮温室の女王に絡み付く。
 
「あら、あららあらあら」

 【手枷】【猿轡】【拘束ロープ】が迷宮温室の女王を縛り上げ、その動きを封じる。拘束ロープは髪をがんじがらめに絡め取り、厄介な髪を封じた。
 それでも一部の蔓を封じたわけではない。未だに数本の蔓が動いている。ヘタに近づけば身の危険性を感じるので、距離を置いたまま神元は飛威を守りに回しつつ、符雨で遠距離を、リルラは飛ぶように立ち回りながらからくり人形を仕掛けていく。
 二人の人形を蔓で往なし、時には吹き飛ばしながら迷宮温室の女王はぺろりと舌なめずりをする。

「人形は趣味じゃないのよねぇ。だ・か・ら、消えて」

 迷宮温室の女王が指を鳴らせば、無数の蟲が現れる。それを見た瞬間、生理的に悪寒が走ったがそれも仕方ないだろう。蟲を好む探索者が居たとしてもこの数には嫌悪感を抱かずにはいられない。
 髪を封じたとはいえ、この虫の数は流石に人形達でもすべて処理するのは不可能。そこで虫を一番警戒していた月宮が一歩先に出て手を突き出す。

「破壊の火……」

 誰に聴かせるでもない声、だがその声は確かに世界に届き炎を発現させる。それは【破壊の理】。破壊の概念を具現化した理は蟲の群れを呑みこみ、燃やし破壊しつくしていく。
 炎は薙ぎ払う様に多くの蟲を焼き尽くしていくが、それでも数が多い。すべての蟲を焼き尽くすことは出来ず、数体の蟲が月宮の身体に張り付き――服の中に入った。絶対、迷宮温室の女王の仕業である。隙間が無ければ服を破って中に入り込む蟲。
 当然、月宮は蟲が中に入りこめば冷静ではいられなくなる。

「またこんな……入ら、ないで、ぁん、そんな所噛んじゃ……!」

 月宮は艶のある声を出しつつ、必死に蟲を追い出そうと抵抗を試みるが大変な所を噛まれてる様だ。何処を噛まれているのかは服の中なので解らない。

「うふふ、いいわいいわぁ。そこの子も、えいっ」

 月宮の様子に気を良くした迷宮温室の女王は蟲の大軍と花畑に紛れさせて忍ばせていた蔓で勢いよくリルラの尻を叩いた。ペシーンッと高らかな音がいい感じになった。そのまま迷宮温室の女王はリルラを引き寄せて自らの元に。

「たっぷりと召し上がれ❤」

 至近距離から捕縛液をまともに受けたリルラは濃厚な香りも直に吸ってしまい、身動きが取れなくなる。そのまま舐めるように身体に蔓を這わせる迷宮温室の女王。

「ひゃん……ぁん、やぁ、ちょっとぉ、マジやめてってぇ、ひぅん」

 蔓に色々と弄られて艶のある声を出してしまうリルラ。

「これはまずいですね。このままでは私も……その前に何とかしましょう。符雨、行って。飛威は私の援護に」

 流石にこれは色々と危ういと感じた神元は符雨で蔓を引き裂き、リルラを回収する。神元自身も月宮の服から蟲を追い出して体勢を整える。蔓は神元も捕えようと忍び寄っていたがそれは飛威によって防がれる。

「はぁ、はぁ、助かりました……」
「……大丈夫なようね。それにしても厄介な相手……」

 色々と、と口に出さず神元は内心思う。月宮が発情して大変なことになっていたら気絶させることも考えていた。打ち所を悪くしない様に45度で。幸いなことに月宮はまだ大丈夫で、リルラは捕縛液は一時的なものなので、時間が立てば戦線に復帰できるだろう。それまでは他の猟兵達と連携し戦えば守ることも可能なはずだ。

 ヘタな殺意を抱く相手よりも、色々な意味で厄介な迷宮温室の女王相手に精神的な疲れを感じつつ、再度追い詰めるべく攻撃を仕掛けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ルナ・ステラ
うぅ...酷い目に合いました...

さっきのメイドさん達より、もっと危なさそうな気がしますね...なんか不穏なことも言ってますし...

いろいろと気をつけないといけない攻撃が多いですね...
何か噴射してきましたー!!

危なかったです...ひゃあ!?
いつの間に、蔦の触手が!?

あぅ...捕まっちゃいました...
マスク取らないでください...
きゃん!!体を撫で回さないでください...!!
(体が火照ってきて...変な感じがします...)

(他の猟兵に気を取られたりして隙ができれば)
【高速詠唱】+UCの星の魔法で一矢報います!


稲宮・桐葉
ちょっまっ!?
着崩れを直す時間くらい欲しいのじゃ!

《機巧大狐ちゃん》の陰に隠れて先ずはメイド達から受けた着衣の乱れを直すのじゃ
ぬぅ…近づきたくない…
そうじゃ、UC:天狐秘伝~狐火の術~を使おう
これならば離れて攻撃できるのじゃ
ついでに真の姿を解放し、威力の底上げをするぞ
普段より数倍大きい青い狐火を一つに纏め、巨大な火の玉にしてぶつけてやるのじゃ!
植物っぽいし、火に弱かろう…と思うのじゃが…
上手く燃えたら延焼せぬよう維持するのじゃ
失敗したら《機巧大狐ちゃん》に乗って逃げ…(げふん)走り回って敵をかく乱するのじゃ
皆の被害を抑えるよう頑張って(大狐ちゃんが)【かばう】ぞ!

協力、絡み、アドリブ歓迎じゃ♪



●マトモな敵よりも厄介な女王

 稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)とルナ・ステラ(星と月の魔女っ子・f05304)の二人はメイド人形の魔の手から逃れるようにこの階層にたどり着いた。そして迷宮温室の女王は事前情報通り、発情していた。知っていたとはいえ、実際目にすると背筋がぞっとする。
 戦いともなればまだ二人は気を入れ直し、的確に対処出来ただろう。だが相手の目的は戦いというよりも、捕えて愛でて欲望を満たす方に向いている。下手なオブリビオンよりも厄介だった。

「ちょっまっ!?着崩れを直す時間くらい欲しいのじゃ!」

 着替える暇もなく戦闘になだれ込んでしまった二人は流石に肌蹴たまま戦闘するわけにはいかず、稲宮の《機巧大狐ちゃん》の後ろに隠れて着くずれを直す事に。そうしないとさっきから執拗に迷宮温室の女王が攻撃を仕掛けてくるからだ。

「ぬぅ…近づきたくない……」
「さっきのメイドさん達より、もっと危なさそうな気がしますね……なんか不穏なことも言ってますし……」

 実際危ないだろう。現に数人の猟兵が囚われてる。ヘタにつっこめば二の舞だろう。ならばと、稲宮は《機巧大狐ちゃん》の後ろに隠れながら天狐秘伝~狐火の術~にて攻撃を仕掛けることにした。これならば近づく必要がない。
 更に、真の姿を現した稲宮は普段より数倍大きい青い狐火を凝縮、圧縮して轟々と燃え盛る大火球を作り出す。ルナもまた、【高速詠唱】からの【シューティングスター】を《機巧大狐ちゃん》の後ろから放った。

 猟兵達が、たまに自分から飛び込んでいる猟兵達の隙間をかいくぐり、青い大火球と100を超える流れ星、時々タライが蔓を突き破り、迷宮温室の女王の身体を穿つ。このまま押し切るべく次々と大火球を流れ星+タライを放ち続ければ流石に迷宮温室の女王も女の子に構っていられなくなった。

「よくもやったわねぇ!この痛みは貴方たちの身体で返してもらうわよぉ!!」

 迷宮温室の女王は密かに花畑に忍ばせていた蔓で稲宮とルナを捕えるべく、背後から強襲をしかける。

「いつの間に、蔦の触手が!?」

 捕まったのはルナだ。稲宮はいつでも逃げれるように《機巧大狐ちゃん》に乗っていたので捕まらずに済んだが、ルナは足を引っ張られてそのまま迷宮温室の女王の元に引きこまれる。

「マスク取らないでください……!きゃん!!体を撫で回さないでください……!!」
「うふふ、痛かった分、あなたで癒させてもらうわよぉ」

 撫でるようにルナの身体を蔓で撫でまわす迷宮温室の女王。香りも嗅いでしまいルナは身体が火照ってしまうが、稲宮は火球に紛れさせて《機巧大狐ちゃん》でルナを救い出す。
 色々と猟兵達やルナに被害は出ているが、確実に迷宮温室の女王にダメージは蓄積している。それでも迷宮温室の女王は怯えも怯みも見せず、戦意と色欲を高らかに猟兵達を捕えるべく攻撃を激化させていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ソフィーヤ・ユリエヴァ
私、触手的なのはちょっと……あ、でも髪でしたら(観察

虫達はからくり人形で排除しつつ、女王を【黒百合の祝福】で魅了して近づきますの
後ろからぎゅぅっと抱きしめて、女王自身の花びら(お腹の口)を花弁から牙まで愛情込めて撫でてさしあげますの
上の擬態?の女の子の頬を撫で、お口にも指を入れて愛でますわ
ふふふ、とろとろした甘い蜜がこんなにも……悪い虫を誘う、いけない女王様ですわね?(指についた蜜を舐めてみせて
本当は自分もされたいのでしょう?(発情に敢えて抗わず誘惑

押し付けた身体に触手で反撃されようと、構わず攻めつづけますわ
聖者的なパワーでダメージを与えてるのでただイチャついてるのではありませんの

絡みなど歓迎



●人の欲は留まることを知らず、時には化生をも超える。

 ソフィーヤ・ユリエヴァ(黒百合の聖女・f10512)はじっくりと舐めるように迷宮温室の女王を観察していた。下半身が植物の根を持ち、腹に化物の口、そして上半身に色欲に染まった女体。触手は趣味ではないソフィーヤだが、あれが蔓の形をした髪というのならば許容できた。
 ならば、後はこの花畑が引き起こす発情に逆らわず女王を楽しもう。

 ソフィーヤは猟兵達を捕えるべく差し向けた蟲の大軍という先兵をからくり人形で排除していく。彼女が求めているのはこれではない。彼女が求めているのは――女王だ。

「私の眼を見てくださいまし」

 女王は魅了することはあっても、されることは初めてだった。【黒百合の祝福】によって魅了された女王は次第に攻撃の手を緩め、後ろからソフィーヤに抱きしめられる。

「あ、ああ……」

 人を抱きしめることはあっても抱きしめられるのも初めてだ。それもか細い白磁のような指で花弁や牙を撫でられている。人間はこれに恐怖を持つというのにソフィーヤは全く臆することはない。そしてその手は擬態でもあり本体ともいえる身体まで伸びて口元に指を入れられ愛でられる。魅了されているのもあるだろうが、ここまでやってくる人間がいることに、女王はある意味の感動を感じていた。

「ふふふ、とろとろした甘い蜜がこんなにも……悪い虫を誘う、いけない女王様ですわね?」

 口元の蜜をぺろりと舐めるソフィーヤ。その姿は気品さと妖艶さ、そして清らかさを内包した矛盾を混ぜ込んだ笑み。

「本当は自分もされたいのでしょう?するのではなく、されたかったのでしょう」
「そ、それは……」

 否定できない。否定できるわけがない。だってソフィーヤが強く、抱き包むのだから。
 迷宮温室の女王はこのままだと不味い。落ちてしまうと察し、ソフィーヤを剥がそうとするも、離れない。相手はソフィーヤだけではない。数多くの猟兵達が女王を倒すべく、責め立ている。
 ソフィーヤの発情に逆らわない捨て身ともいえる誘惑と魅了により、迷宮温室の女王は猟兵達の攻撃を防げず次々と深手を負い、蔓を減らしていく。
 これもまた聖女の御業という事であれば――それは化生でさえ取り込む欲なのかも知れない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

久遠・翔
アルテミスさんと同行

…最後までこんな流れなんっすね(汗)


とりあえず戦闘準備…って(何故かいるメイド人形を見て)
た、確か消えたっすよね?
えっ?お嬢様についていく?なんで?

この人の傍にいればエロい姿録画し放題(メイドとして当然の事です)
はい、建前と本音逆っす…もう勝手にしてくださ…い?(なんか巻き付いて)

あっ…(女王がにんまりしながら蔓で絡みとり)
むぐぅ!?(蔓を口に突っ込まれ濃厚媚薬蜜を大量に注がれ、もがきつつビクンビクンとしてフェロモン巻き散らす)

結果、俺自身は濃厚な色香を発しながら蜜まみれになり女王はメロメロ&チビ化弱体化
メイドは録画しながら蜜を回収し、アルテミスさんや他の猟兵に襲われます


アルテミス・カリスト
【久遠さんと同行】

「あなたがこの迷宮のボスですね!
この正義の騎士アルテミスがやっつけてあげます!」

大剣を構えて女王への向き直ります。
植物ごときには負けませんっ!(フラグ)

【聖なる大剣】で大剣に聖なる力を宿し、斬りかかります。

ですが、騎士のお約束として、周囲の花の香りにやられ、身体が火照ってきたところを蔦に絡みとられてしまいます。

「あっ、やっ」

蔦が服の中を這いずる感覚に甘い吐息を我慢できず……
むしろ積極的に蔦を求めてしまいます。

さらに久遠さんの魅了にやられて……

「身体が……熱いです……」

朦朧とする意識の中、久遠さんの身体に手が伸びていき……

その先は覚えてないのでした。

アドリブ大歓迎


月宮・ユイ
アドリブ・絡み・協力歓迎
心の芯が折れない限り好きにどうぞ>PLより

ん、ここまで翻弄されるなんて…普通の戦闘とは違って、やっぱり苦手ね、こういうのは
でも、相手も攻められるのは苦手みたい
蟲達の刺激で、体の火照りがまた…ちょっと無理してでも攻め込みましょ

動揺して攻め手が鈍っている隙に”耐性”頼みに”早業”のよう突撃
障害は”見切り”’星剣’で斬り薙ぐ。”衝撃波込め範囲攻撃”も
捕食液の拘束も【捕食形態】の狼に似た捕食者の頭部で本体含め全て食い尽くす<”2回攻撃”
「今度は私が食べてあげる…」<”誘惑”
刺激も昂りも今は後。”覚悟”を決めて行くわよ
でも、倒せば影響消えるかしら…残るなら私、酷い状態になってそう



●終わりも花開く百合の花

「あなたがこの迷宮のボスですね!この正義の騎士アルテミスがやっつけてあげます!」

 アルテミス・カリスト(正義の騎士・f02293)は大剣を迷宮温室の女王に突きつける。久遠・翔(性別迷子・f00042)もまた、並んでククリを向けるが久遠はそれよりも非常に気になることがあった。

「た、確か消えたっすよね?」
「お嬢様について行きますぅ❤」
「えっ?お嬢様についていく?なんで?」
「この人の傍にいればエロい姿録画し放題!」
「はい、建前と本音逆っす…もう勝手にしてくださ…い?」

 敵を前に気を抜けるような事をやっていた久遠はあっさりと女王の蔓に掴まった。アルテミスは蟲の攻撃から引いた月宮・ユイと共に駆けていく。久遠が囮になってる隙に肉薄することにしたようだ。
 アルテミスは【聖なる大剣】で女王を袈裟切りに、月宮も蔓を星剣で薙ぎ払い、衝撃波で更に吹き飛ばしていく。

「今こそ、聖騎士としての力を解放する時!」
「……因子覚醒!!」

 光り輝く大剣が蔓ごと切り飛ばし、月宮の腕が【内蔵因子励起により、全てを喰らう捕喰者】と化して、蔓も、虫も、女王の身体も喰らっていく。猟兵達との激戦により消耗していた女王は徐々に押され、再生も間に合わなくなっていく。
 一方、久遠は女王の蔓に色々と大変な目にあわされていた。本体が傷を負っても、女王は何かに取りつかれたかのように久遠に集中している。

「むぐぅ!?」

 久遠は口の中に蔓を入れられ、喋る事も出来ずにさらに縛られ、服の中にも蔓を入れられてもう見せられない様な事になっている。蔓で隠れているので見えず、口も防がれているが、イロイロされた所為で久遠からオブリビオンも猟兵をも魅了するフェロモン――無自覚の使役術が発動する。
 女王に深手を負わせていたアルテミスと月宮は久遠のフェロモンに影響を受け、花畑の影響もあって次第に動きが鈍くなる。
 その隙を女王は逃さず、アルテミスを捕えて久遠同様に口を封じ、久遠と一緒に固めて蔓を這いまわらせていく。アルテミスはびくんびくんとなり、次第に抵抗する気力が失せていく。

「今度は私が食べてあげる……!」

 月宮は必死に抵抗を試み、捕縛液も本体も【捕喰形態】で食い散らかし続け、女王の右肩を喰いちぎる。媚薬の材料ともなる女王を取り込んで無事でいられるか判らないが、それも覚悟して喰らいついた。発情も、誘惑も覚悟して。

「くふぅ……はぁ…ぁ……」

 覚悟を決めた一撃は確かに女王に大きなダメージを与えた。致命傷ともいえる一撃を。その代償は月宮を深く蝕んだ――発情という形で。
 月宮は久遠のフェロモンに導かれるように、蔓に巻きつかれていろいろ大変な事になってる二人に抱き付き、自ら蔓の中に飲み込まれた。

「~~~!~~!っ!~~~!❤」

 声にならない声が蔓の中から響く。久遠、アルテミス、月宮の三人の声。
 因みに出てきた三人はぐったりとしており、月宮だけは立ち上がろうとするが足腰が立たずに崩れ落ちた。
 何があったのか、中で何が起きているか知るのは女王と三人だけ……。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
や、やっと追いついた!
メイドの次は女王様だなんて❤
彼女もお持ち帰りする為に
連携も視野に入れるわ

真の姿。赤黒い気を纏う。
【呪詛】を唱え、苦しみで動きを鈍らせ【ダッシュ】で接近
捕縛液は【見切り】や【衝撃波】で防ぐ

メイド達に愛されて今の私は服を着てない。
加速した『シーブズ・ギャンビット』の【2回攻撃】で触手を切断し
女体部分を正面から抱きしめ、胸を重ね合い、口付け

なんて甘美な蜜……
私のモノになって、女王様❤

拒むなら首筋に噛み付き【吸血】で吸い殺し
亡骸(み)も 魂(こころ)も、私のモノに。
死霊術士の私にとって、死は別れではなく、永遠の始まり

下のお口でキス(噛みつき)されても
気持ちイイだけよ❤【激痛耐性】



●死してなお愛する気持ち

「や、やっと追いついた!メイドの次は女王様だなんて❤」

 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の姫君・f10671)は息を荒げながら転がり込むように戦場に現れた。既に服がない事からメイド人形達とお楽しみしてきてここにきたらしい。――つまりあのメイド人形は全て彼女の愛の手によって壊滅したという事だ。
 そしてその愛の手は迷宮温室の女王に向かう。
 ドゥルールは真の姿を現し、紅い気を纏わせて蔓が久遠や月宮に向かっている隙を狙ってダッシュで駆ける。その動きに迷いはなく、蟲が迫ってくるが【呪詛】で蹴散らし、捕縛液も衝撃波と見切りを駆使して避けていく。
 そしてやっとたどり着いた。ドゥルールは全く躊躇することなく女性の身体をした部分に抱き付き、その唇を奪う。

「ん~~~~❤!」
「!?!??!?」

 流石の迷宮温室の女王も唇を奪われるとは思わなかっただろう。なんか口の中で音が聞こえるが、それどころじゃない。

「なんて甘美な蜜……私のモノになって、女王様❤」

 まさかの告白。迷宮温室の女王も猟兵達もちょっと固まる。

「ダメ……私の物になるのはあなた達よ……!」
「そう……なら……無理やりにでも私の物にするわ❤」

 がっちりとつかんだまま。首筋に食らいつき、その体液を【吸血】していく。女王は今までのダメージに加え、体液を飲まれる危機的な状況に蔓でドゥルールを攻撃していくが【激痛耐性】によってそれも快楽とかし、興奮を促すだけだった。
 次第に女王の動きが鈍くなり、そしてついにはドゥルールの胸の中でその命を散らした。
 猟兵達が発情した身体をイロイロして収める中、ドゥルールはうっとりとした表情で腕の中の迷宮温室の女王を撫でる。

「亡骸(み)も 魂(こころ)も、私のモノに。死霊術士の私にとって、死は別れではなく、永遠の始まり」

 興奮作用を引き起こすこの花畑も女王が居なくなれば自然と元の花畑に戻るだろう。
 女王は甘美な声を出す死霊術士の手によって身も心も囚われた。
 ―――囚われの女王を助ける騎士は訪れることはない――永遠に――。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月01日


挿絵イラスト