●テレビウムの逃走
「はぁ…はぁ…」
息を切らしながら、キマイラフューチャーの大通りを駆け抜けていくのは、顔面のテレビに鍵の映像が映し出されたテレビウム。それを空中から追うのは、手に槍を持ち、黄色と黒の警戒色が良く目立つ、蜂がモチーフであろう戦闘員達。
(……誰か、誰か助けて!)
そんなことを願いながら必死に逃げるテレビウム。だが、その願いは叶うことはなかった。
ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!
テレビウムが裏路地に逃げ込んだ瞬間、地響きを響かせ、サンドバッグを模した戦闘員・ナグルドが、テレビウムの前後を塞ぐように次々と降ってくる。逃げ場を失ったテレビウムに蜂の戦闘員達が追いつくと、手にした槍をグサリと突き刺す。瞬く間に、意識を失うテレビウム。
蜂の戦闘員達は、狩蜂が青虫を麻痺させて運び去るかのように、テレビウムを掴み上げると何処かへと飛び去っていった。
●グリモアベース
「皆さん、お集まり頂き有難うございます。早速ですが、急ぎますので本題に入ります」
集まった猟兵達に対し、軽く一礼をしてから緑の板金鎧とマントに身を包んだクリスタリアン、ウィルヘルム・スマラクトヴァルト(緑の騎士・f15865)が急いた様子で話し始める。
彼が言うには、キマイラフューチャーの大通りで顔、つまりテレビ画面に鍵の映像が移ったテレビウムを、蜂のような戦闘員が追っているという。そして、最後には裏路地でサンドバッグのような戦闘員に囲まれて逃げ場を失い、蜂のような戦闘員に追いつかれて麻痺させられ、何処かへ連れて行かれるというのだ。
「これから、皆さんをそのテレビウムが裏路地に逃げ込んだ所へ転送します。その前後を塞ごうとするサンドバッグのような戦闘員を倒して、テレビウムの逃げ道を確保して下さい。ただしそれだけでは蜂の戦闘員は振り切れませんから、テレビウムの向かう先に同行しつつ、蜂の戦闘員も撃退して下さい。ちなみに、どうやら彼のテレビ画面に映っている鍵が、彼が向かうべき先を示しているようです」
そこまで告げると、ウィルヘルムは自身の掌の上に巨大なエメラルド――グリモア――を浮かべ、念を込める。緑色の輝きが、周囲を照らし出す。
「……今回は、何故だかわかりませんが転送を急がねば手遅れになるという胸騒ぎがしています。準備が出来た方から転送しますので、どうか速やかにテレビウムを救援し、事態の解決に当たって下さい」
そこまで告げると、ウィルヘルムは次々と準備の出来た猟兵達をキマイラフューチャーの現場へと次々と転送しつつ、頭を深々と下げた。
緑城雄山
皆さん、こんにちは。緑城雄山(みどりのじょう・ゆうざん)と申します。
さて、4本目のシナリオをお送りします。今回は期間限定シナリオで、画面に鍵の映ったテレビウムを救出するというものになっています。どうやら、4月30日までに完成したシナリオによって何かの分岐が起こるようです。
今回のシナリオの構成は、以下のようになっています。
第1章 集団戦 戦闘員・ナグルド。
第2章 集団戦 働き蜂戦闘員。
第3章 ボス戦 ???
また、今回のシナリオに関しましては、シナリオ完成に期限がある関係上、集まったプレイングのうちクリア条件を満たす分だけ執筆し、残った分はプレイングに何の問題が無くても却下する可能性が大変高くなります。予めご了承下さい。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『戦闘員・ナグルド』
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POW : 強靭で無敵だド!
全身を【頑丈なサンドバッグ 】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : バチバチするド!
【触れると爆発する砂 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ : 飛び道具卑怯だド!
【ボクシンググローブ 】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
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数宮・多喜
【アドリブ改変大歓迎】
なんだよこの妙な緊迫感はさ!?
ええい、四の五の迷ってる暇はないか!
一気に大技ぶち込んでやるよ!
相手の進路をふさぐようにサイキックの電撃を放つ。
ちょうど『オーラ防御』みたいな感じで障壁を展開したら、
即座に【黄泉送る檻】を発動させるよ!
『属性攻撃』『援護射撃』『範囲攻撃』まで
乗っけてるんだ、そうそうやられる事は……ない、はず!
テレビウムの避難誘導は他の猟兵に任せたっ!
●黄泉送る檻
路地裏に逃げ込んだテレビウムの逃げ場を塞ぐように、ナグルドの群れが降ってくる。ちょうどそこに現れたのは、茶色のウェーブがかかったロングヘアにワイルドな顔立ちの数宮・多喜(激走サイキックライダー・f03004)。
(なんだよこの妙な緊迫感はさ!? ええい、四の五の迷ってる暇はないか!)
予め説明を受けていたとは言え、いきなり緊迫した場面に出てきたことにやや困惑するも、そこは歴戦の猟兵。すぐさま判断を下し、行動する。
「一気に大技ぶち込んでやるよ! ashes to ashes,dust to dust,past to past…収束せよ、サイキネティック・プリズン!」
ユーベルコード、黄泉送る檻(サイキネティック・プリズン)。視界内の視認している対象に対し、その周囲に電撃を巡らせてサイキックブラストの檻と化して攻撃する。その威力は、何と通常のサイキックブラストのおよそ四十倍!
そんなものを浴びせられては戦闘員程度が耐えられるはずもなく、次々と黒焦げになってナグルド達は倒れていく。これによってテレビウムの逃げ道は出来たのであるが――。
「チッ、まだ残ってたのかい!」
他のナグルドに隠れて視認できなかった、つまり、まだ生き残っているナグルドが、ズシン!ズシン!と地響きを立てて追ってくる。しかし、その数は最早少数でしかない。誰かが足止めするなり倒すなりしている間に適切な避難誘導を行えば、この場は問題なく切り抜けられそうであった。
そして、行く手を塞ぐナグルド達を倒したのが多喜だと察したテレビウムは、開かれた逃げ道を必死に走り抜けながら、多喜に向かって感謝を伝える。
「ありがとう、お姉さん!」
大成功
🔵🔵🔵
レイン・ブランディ
「大丈夫?怪我はないかしら」
まずはテレビウムの無事を確認し、自分の後ろへと避難させる。
できればこれ以上逃げずに留めておきたいわ。1人になるのは危険だもの。
周囲にある無機物を利用し、クライシスゾーンで攻撃をするわ。
敵が宣言してくるルールは何かしら。殴るの禁止とか、動いちゃだめとか?そのどれもクライシスゾーンでの攻撃なら破らずにすむわね。
一応ボクシンググローブを受けないよう注意はしたいわ。
「そこのずんぐりむっくりな、あなた。その身に詰まるものをすべて掻き出してあげる」
[アドリブ歓迎]
●神の竜巻
「大丈夫? 怪我はないかしら? わらわの後ろにいて頂戴ね」
テレビウムの無事を確認し、自らの後ろへと庇うのは、水を思わせる青い長髪の女神、レイン・ブランディ(雨を司る女神・f16511)。
「……うん、わかった」
その言葉にこくこくと頷き、ぎゅっとレインの服の裾をすがるように掴むテレビウム。それを背中で感じると、レインは飛び跳ねながら追ってくるナグルド達をきっと見据える。
(もう少しね……出来る限り、引きつけてから……)
より多くのナグルドをユーベルコードの範囲内におびき寄せようとするレイン。そうして、先頭のナグルドがまさにレインにボクシンググローブで殴りかからんとした瞬間、レインはユーベルコードを発動する。
「そこのずんぐりむっくりな、あなた達。その身に詰まるものをすべて掻き出してあげる」
半径二十m以内の無機物を竜巻に変える、レインのユーベルコード、クライシスゾーン。瞬く間に左右の建物が竜巻となり、ナグルド達を上空へと吹き飛ばしていく。次々と、レインの言葉どおりに中身の砂を掻き出されていくナグルド達。
ユーベルコードが解除され建物が元に戻ると、空からひらひらと皮だけになったナグルド達が次々と降ってくる。クライシスゾーンに巻き込めなかったナグルドがあと僅かに残っていたが、仲間達の無惨な姿を見せつけられてしまっては、距離を詰めるのを躊躇しているようだった。
成功
🔵🔵🔴
レパル・リオン
イェーガー・レパル見参!相手はあいつらね!よし、突っ込むわ!
飛び散る砂なんて、風の属性を身にまとって、衝撃波で怪人ごと吹き飛ばすわ!
まとめて弾け飛びなさい!くらえ、【虎狼竜・神風脚】!
●スリー・ユーベルコード・コンボ!
「イェーガー・レパル見参! 相手はあいつらね! よし、突っ込むわ!」
名乗りと共に颯爽と現れ、残るナグルド達を確認するやいなや突撃していったのは、桃色の髪に桃色の肌のキマイラの少女、レパル・リオン(イェーガー・レパル参上!・f15574)。
ナグルド達が浴びせかけてくる触れると爆発する砂を、自身に風の属性を纏わせることで防ぎつつ、レパルは超強化した身体能力による連続ジャンプでナグルド達に急接近していく。
「まとめて弾け飛びなさい! くらえ、究極! レパル・カミカゼキィィーーック!」
レパルの脚が、炎を鬣とした獅子に変わる。その獅子は咆哮しながらナグルド達の中心に着弾すると、爆風を巻き起こしてナグルド達の外皮を灼き、中の砂を吹き飛ばす。
レパルが放ったのはユーベルコード、虎狼竜・神風脚(レパル・カミカゼキック)。トリニティ・エンハンス、スカイステッパー、ガチキマイラの三つのユーベルコードのコンボからなる超必殺技。
それを食らってナグルド達が耐えられる道理はなく、爆風が収まった時には、レパルの周囲に立っているナグルドは存在しなかった。テレビウムを追うナグルド達は、ここに全滅したのである。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『働き蜂戦闘員』
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POW : 御槍奉公
【槍】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 飛行モード
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ : 数で圧す
自身が戦闘で瀕死になると【さらなる増援】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
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テレビウムを追うナグルド達を全滅させた猟兵達ではあったが、追手はナグルド達だけではなかった。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ……。
羽音を空に響かせ、飛行モードによって空中から追ってくる無数の働き蜂戦闘員。空から追ってくる彼らから逃れるのは容易ではなく、その第一波はすぐそこに迫ってきている。
どうやら、テレビウムが鍵の示す場所に辿り着くまで、何度か働き蜂戦闘員を足止めして時間を稼ぐ必要がありそうだった。
レイン・ブランディ
しつこいわね……。
仕方ない、あまり使いたくないけれど。水を含んだ自分の髪をバッサリ切り落として、いくつか水玉のようなものを作るわ。
ゴッド・クリエイションによって付与するのは繁殖力。これによって本体となるこの水玉からシャボン玉のようにいくつも細かい水玉を作り出し、敵の視界を遮りましょう。
あとはそこらへんにあるパイプとかで瀕死にならない程度にダメージあたえて足止めね。
何か他の人に協力できそうなことがあれば協力は惜しまないわ。
[アドリブ・連携歓迎]
レパル・リオン
蜂は熱に弱いってどこかで聞いたわ!だったら、【トリニティ・エンハンス】っ!熱風を身に纏うわ!
爆炎の衝撃波をくらえー!間髪入れずに燃える拳で【瞬打】を頭に抉り込むっ!
アンタ達なんかにコメントなんかないっての!早くボスを出しなさい!
●女神の覚悟
(しつこいわね……仕方ない、あまり使いたくないけれど)
迫り来る蜂の戦闘員達に向き直る、レイン・ブランディ。わずかに躊躇いはあったが、水を含む自身の青い長髪をバッサリと首の後ろで切り落として、雨の女神の力でそれをいくつかの水の玉に変える。
「お、お姉さん!?」
「な、何をやってるのよ!?」
突然のレインの行動に困惑する、テレビウムとレパル・リオン。レインはその困惑に構わずユーベルコード、ゴッドクリエイションで水の玉に生命を与え、繁殖力を強化する。
生命を与えられた水の玉達は、その身体を次々に分裂させて無数の小さな水の玉を生み出していく。蜂の戦闘員達の視界を遮られればと生み出された水の玉達は、レインの想定以上に蜂の戦闘員達の足を止めた。
昆虫は雨の下では活動しない。水滴がデッドウェイトになる上に羽根が湿って思うように飛べなくなるし、体温も奪われてしまう。もちろん戦闘員達ぐらいのサイズになればお構いなしに突破するのは余裕であろうが、彼らが持つ蜂の要素、その本能が水の玉達への突入を躊躇させた。
結果、足を止められた戦闘員達と後から追いついた戦闘員達とで、水の玉の前は大混雑となる。
「お、お姉さん……」
自分を逃がすために女性の長髪を切らせてしまった。そのことに申し訳なさそうな声を出すテレビウムを、レインは制する。
「気にしないで頂戴。わらわの髪は時が経てば元に戻るわ。でもね、あなたに何かあったら取り返しがつかないし、そんなことをさせるわけにはいかないの」
「そうね! レインちゃん、ここまでやってくれて有難う! 後は私に任せて!」
同じ女として、レインの覚悟が如何程だったかはレパルにもよくわかる。それ故に、レパルは奮起して蜂の戦闘員達の方へ駆け出していく。
(蜂は熱に弱いってどこかで聞いたわ……!)
熱殺蜂球。ニホンミツバチは、巣を襲うため偵察に来たスズメバチを取り囲み、その内部を高熱にすることで蒸し殺して巣を守る。
その記憶を頼りにレパルは、ユーベルコード、トリニティエンハンスによって熱風を身に纏う。そして、水の玉の前に密集している蜂の戦闘員達に爆炎と爆風を浴びせて、大部分を殲滅する。それでも立っている者にはユーベルコード、瞬打(チーターヒット)による神速の打撃を頭部に叩き込んで、次々と戦闘不能に追い込んでいく。
「アンタ達なんかにコメントなんかないっての! 早くボスを出しなさい!」
水の玉の前にいる蜂の戦闘員達を全滅させた、レパルが吼えた。
まだ蜂の戦闘員達の後続は続いているが、距離はある程度開いている。さらに、ここに生み出された水の玉達がどんどん増えて足止めになる。故に、ある程度の時間は十分に稼げるだろう。
そう判断した猟兵達は、テレビウムを守りつつ、その画面に映された鍵の示す場所へと駆けていくのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
数宮・多喜
【アドリブ改変大歓迎】
すまないね、相棒を連れてくるのに遅れちまった!
……ああ、相棒ってのはこのカブさ!
ゴールまでの残り距離、かっ飛ばそうじゃないの!
『騎乗』『操縦』『ダッシュ』までフルに使って、
最高速の【ゴッドスピードライド】!
さあさテレビウム君よ、後ろに乗りな!
奴らから一気に突き放すぜ!
……うーん。頑張れば4人乗り、やってやれるもんなのかね?
●キマイラフューチャーの空、爆走!
「すまないね、相棒を連れてくるのに遅れちまった!」
走り続けるテレビウムと猟兵達の横に、原付を思わせる小型バイクに乗った数宮・多喜が現れる。相棒?と尋ねる猟兵の声に、多喜は胸を張って答える。
「ああ、相棒ってのはこのカブさ! ゴールまでの残り距離、かっ飛ばそうじゃないの!」
ユーベルコード、ゴッドスピードライトによって、小型バイクが未来的な空中バイクに変わる。前輪と後輪がそれぞれ左右に分かれてバーニアに変形し、シートの左右にはサイドカーのような搭乗スペースが現れる。
「うまく変わってくれたもんだね。テレビウム君とキマイラ君は右、アンタは左に乗りな。さぁ、奴らから一気に突き放すぜ!」
指示に従ってテレビウムと猟兵達が空中バイクに乗り込むと、多喜は急加速で空中バイクを発進させ、あっという間に最高速に到達させる。いくら蜂の戦闘員達が空中を飛んでくるとは言え、所詮は連続ジャンプの繰り返し。移動速度が強化された宇宙バイクに速度で太刀打ち出来るはずがなかった。
多喜の言葉どおり、すぐさま蜂の戦闘員達を突き放す空中バイク。テレビウムの鍵が示す場所に、瞬く間に到達する。
「ここみたい、だね……」
森の近くの、開けた公園。その真ん中に、多喜はバイクを着地させる。果たしてここに一体何があるのか。猟兵達は固唾を飲んだ。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『森主』
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POW : 自然の猛威
単純で重い【雷槌】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 獣返り
【野生を促す香り】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【凶暴にして同士討ちを誘う事】で攻撃する。
WIZ : 楽園への帰還
小さな【実から食べたくなる誘惑の香りを放ち、実】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【忘却の香りの満ちた森。故郷を思い出す事】で、いつでも外に出られる。
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ズシン、ズシン、ズシン。
テレビウムと猟兵達を乗せた空中バイクが開けた公園に着地すると、その側の森から地響きを響かせながら四足歩行の樹のようなオブリビオン、森主が現れる。その幹や枝には、森主に取り込まれてしまった人々の姿が見える。
森主は顔面を向けるかのように、光を放つ空洞をテレビウムに向ける。すると、空洞からの光が眩いばかりに強くなる。
それを見て、猟兵達は本能的に察した。こいつは、テレビウムを中に取り込む気だ、と。森主の意図はともかく、その行動は絶対に阻止しなければならない。
レイン・ブランディ
宇宙バイクというのもわるくないわね。空中散歩はなかなか楽しかったわ。
さて、ここが目的地なのかしら。
このテレビウムの子を引き渡すわけにはいかないわね。
神の命を受けおいでなさい風の力を司る使徒よ。
風の力によってこちらに向けられるすべての香りをすべて押し返すのよ。
敵への攻撃はかまいたちを発生させて戦ってもらうわ。
それにしてもずいぶんひどい…侮辱的な形容をしているのね。とても許しがたい姿だわ。かならずここで倒したいところね。
[アドリブ・連携歓迎]
レパル・リオン
大丈夫よ、テレビウムちゃん!あたし達イェーガーがついてるわ!
…さてと!あとはコイツをやっつけるだけね!
アンタ達怪人が容赦なく人を傷つけようっていうなら、あたしだって手加減しないわ!いくわよ…【変身】!
炎と毒の属性を纏って格闘戦を挑むわ!その頑丈そうな足を1本ずつ焼いて腐らせてへし折ってやるっ!
雷槌の一撃は、…パッと見どこから放つかわからないけど、とにかくぶん殴って怪人をテレビウムちゃん以外の方向に向ければ、テレビウムちゃんが巻き込まれるのは防げる…と思う!
それが無理そうなら、あたしが自分で庇うしかない…まともに食らったら死んじゃうかもだけど、ちゃんと防御すれば…いいえ、絶対に防いでみせる!
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
このデカブツは……!?
なんかこの世界っぽくないヤバさを感じるね。
それこそ世界の成り立ちに近い存在なのか?
きな臭いにおいは感じるが……まずはこいつを倒すしかないんだよな!
そのままカブで逃げ回り、攻撃のタイミングを窺う。
巨体の攻撃で地形が変わっても、
『騎乗』『操縦』『ダッシュ』で高速機動し、
とにかく逃げ回る。
森主の注意を『おびき寄せ』るよ。
その間に他の連中に攻撃してもらって、
バランスが崩れ始めたら好機!
足元を目がけて、
【サイキック・ブレイカー】で突っ込むよ!
しかしなんでこいつはテレビウムを取り込もうとしたんだ……?
●テレビウム・ロック
(何だい、このデカブツは……!? 何かこの世界っぽくないヤバさを感じるね。それこそ世界の成り立ちに近い存在なのか? きな臭いにおいは感じるが……まずはこいつを倒すしかないんだよな!)
(あとは、コイツをやっつけるだけね! アンタ達怪人が容赦なく人を傷つけようっていうなら、あたしだって手加減しないわ!)
(ずいぶんひどい…侮辱的な形容をしているのね。とても許しがたい姿だわ。かならずここで倒したいところね)
公園に現れた森主の姿に、数宮・多喜は直感的に危険を感じ、レパル・リオンは純粋に闘志を燃やし、レイン・ブランディは冒涜的な姿に看過しえぬものを胸の内に抱く。いずれにせよ、森主を倒すという点は一致していた。
そして、それと同時にテレビウムの身体が突然光り出して、動かなくなる。
「おい、大丈夫かい!? ……こうなったら、この子を乗せたままアタシが逃げ回るしかないね! レインさん達はその間に攻撃を!」
「任せてちょうだい。……神の命を受け、おいでなさい。風の力を司る使徒よ」
「わかったわ! いくわよ……変・身!」
空中バイクを再び浮上させる多喜の声に、レインとレパルはそれぞれのユーベルコードを発動する。
レインが発動したのは、自然の力を司る神の使徒を召喚するユーベルコード、使徒召喚。その中でも、今回は風の力を司る使徒を召喚している。
レパルは空中バイクから飛び降りながら、森主の方へと駆けていく。その途上に現れた炎の輪を潜り、ライオンをモチーフにした魔法少女に変身する。ユーベルコード、変身(レパル・トランスフォーム)である。
「――――――――!」
声にならない雄叫びで空気を震わせ、森主は空中バイクに向けて、顔を思わせる光を放つ空洞を向ける。その光が目が眩むほどに強くなると、放たれた光の奔流が空中バイクごと多喜達を飲み込もうとする。
だが、多対一の状況で、かつ機動性に勝る相手に大技は悪手でしかなかった。空洞を顔のように向けられた以上、攻撃が放たれる方向を読むのは容易い。光の奔流が当たった地面に大きなクレーターが出来、その周囲の地面は大きく隆起するが、そこに多喜達を乗せた空中バイクの姿はあるはずもなかった。
そして、大技の隙を衝いて、レパルが炎と毒の属性を纏い森主との格闘戦の間合いに入る。巨体を支える脚に炎と毒を浴びせ、焼きながら腐敗させる。さらに追撃とばかりに、風の使徒達によるかまいたちが次々と浴びせられていく。
森主は、接近してきたレパルを多喜達と同士討ちさせようと、茂った葉をざわめかせて凶暴化を促す香りを放ちにかかる。
「させないわよ」
だが、その香りは風の使徒達が発生させる強風によって、跡形もなく消し飛ばされた。仕方なしに前脚でレパルを叩きのめそうとするが、ユーベルコードで戦闘能力が強化されているレパルを捉えることが出来ないまま、ついには片方の前脚を根元から失ってしまう。
「チャンスだ! 食らいなっ、サイキック・ブレイカー!」
残る前脚を狙って、多喜がユーベルコード、サイキック・ブレイカーを発動する。放出したサイキックエナジーを残る前脚に命中させると、それに誘導されるように、空中バイクで突撃する。突撃を受けた森主の残る前脚は叩き折られ、身体を支えられなくなった森主は地面突っ伏すようにどう、と倒れる。
こうなると、森主にはどうしようもない。残された戦闘手段である香りもレインが喚んだ風の使徒達の前には無力であり、あとは絶命するまで猟兵達の攻撃を受け続けるしかなかった。さほどの時間を要することもなく、空洞の光が消える。
「……しかし、何でこいつはテレビウムを取り込もうとしたんだ……?」
訝しむ多喜。だが、レインにもレパルにもその理由がわかるはずもない。
そうしているうちに、テレビウムの光が収まり、画面に映っていた鍵の映像も消失する。テレビウムが光り出してから、ちょうど十五分。
「システム・フラワーズより緊急救援要請」
テレビウムの光が消えると同時に、公園の周囲の建造物が喋り出したかのように、辺りに声が響く。
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり。テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う」
一体この声は何なのか。これから何が起こるのか。声が止み、静かになった公園で、三人の猟兵は戸惑いを覚えるしかなかった。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年04月29日
宿敵
『森主』
を撃破!
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