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村から人のいなくなった日

#ダークセイヴァー #マイ宿敵


 いつの間にか、人のいなくなってしまった村があった。
 新しい領主が来た……ただそれだけの理由で。
 だが、全員が殺されたというわけではない。
 村人たちは、自ら村を離れたのだった。
 彼らは、領主のいる館に集まっている。
 彼らは寝食も忘れ、領主の役に立ちたいという。
 ……領主は、そんな彼らをうっとうしくも思っているような顔で見ながら、いつものように暮らしていた。

「あの、集まってもらって……その、ありがとう、ございます。」
 影山・弘美は、少し緊張した様子で猟兵達を見渡しながら話し始めた。
「えっと、とあるヴァンパイアが見つかったんです。
 それがいるせいで、村が一つ、滅びそうになってるんです。
 なので、その……領主を、倒してほしいんです。」
 概要を伝え、猟兵達に今の状況を話す。
「今、村人たちは全員、領主の館にいるんです。
 これなんですけど……無理に連れてこられたんじゃなくて、自分たちから、なんです。
 正確に言えば、領主が魅了して自分の世話を焼かせてるんです。
 でも、みんな何も食べたりしてないから、放っておくと……みんな死んじゃうんです。
 領主を倒せば、村人の意識は戻るので、討伐をお願いします。」
 そこで影山は、古い地図のようなものを見せ、
「正面から入り込もうとすると、さっき言った村人たちが死ぬ気で抵抗してきちゃいます。
 だから、館に昔からある地下水道を通って、領主を直接倒しに行ってほしいんです。
 入口は村の外れの古井戸で、中はかなり昔から使われていないから、少し地図通りとはいかないかもしれないですけども……領主のいる部屋に繋がってるはず、です。
 落盤してたり、扉が開きにくかったり、悪霊が居たり……するかもしれないけど、頑張ってください。」
 そして影山は、どことなく自身に似た顔立ちの男の子の写真を取り出して見せ、
「今回倒す領主は、この子……です。
 あの……さっきも言ったように、元凶はこの子です。
 間違っても、倒すなんて可哀想、なんて思わないでください。
 ……それが、この子の魅了の術です。」
 それではよろしくお願いします、と頭を下げた影山。
 そして影山が覚悟を決めた様子でゲートを開くと、人気のない古井戸が見えた。


ヨグ
 ヨグです、今回もよろしくお願いします。
 グリモア猟兵、影山弘美のお父さんの討伐です。
 ……どう見ても弟にしか見えませんが、お父さんです。
101




第1章 冒険 『地下水路』

POW   :    濡れるのも構わずとにかく走る

SPD   :    隠し通路や扉を探してみる

WIZ   :    水の流れや光を頼りに出口を探す

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芦屋・晴久
【WIZ】アドリブ連携歓迎

さて、行くとしますか。
魅了化とはまた面倒な、対策はしておいた方が良さそうですねぇ。

ここ一帯の井戸や水源と地下で繋がっているのですね、地図はありますが内容を見ると迷路の様になっております。
なれば私は捜索の手数と出てくるらしい悪霊の対処を受け持ちましょう。
カクレガミに戦闘能力はありませんが五感は共有できます、地図との差異をマッピングしながら落盤している所や塞がっている道を避けて行きますか
悪霊に関しては出現次第封滅させましょう、専門分野なので。

・プレイング
UCによる手分け探索で効率化
探索の障害である悪霊の対処


ルーカス・ノッカー
WIZで行動致しまショウ。
装備の地縛鎖を水中に這わせて【その地にまつわる情報を吸い上げる】を利用し、水流の勢いや方向を確認しマス。地図と相違が無いか確認しながら進んで行きたいデスネ。
同行される方がいらっしゃれば情報共有は惜しみなくしていきたいデス。

ニンゲンと仲良くしたい気持ちはそれはもうよぉーく分かりますガ、意思を奪い傀儡とするなど無粋の極みデスネ。果ては満足な食事スラ与えず死なせてしまうナド言語道断!アァ嘆かわシイ!
死した人々の中にハまだ見ぬ未来の友が居たかもしれないノニ!これは捨て置けマセン。ヒトには友情と救済を、ヒトの敵には罰を、デス。

(アドリブ絡み等歓迎)


フラウロス・ハウレス
……フム。
力ではなく魅了で領民を制する、か。
フン、下らんな。
どちらが良いなどと言うつもりも無いが。

とにかく最短ルートと思われる道を進もう。
壁を壊すのは振動がある故避けるが、人工物の柵などであれば遠慮なく『怪力』でこじ開けていく。
崩れた土砂などであれば、それを崩していけるのであれば力ずくで退かしていこう。
「ふん……っ!この程度、障害にもならぬ!」

害為す存在がいるようであれば、黒爪を伸ばし引き裂いてゆくぞ。
数が多いなら【ブラッディストーム】で纏めて切り裂く!
「ええい、この狭いところで邪魔をするな!」

一刻を争うような状況ではないにしろ、足止めを食らうのは好きではないのでな。
極力ノンストップで行こう。



「さて、と。」
 古井戸に罠梯子を降ろして降りると、人が通れる程度に広い横道が広がっていた。
 明かりを持ち、地図を見ながら式神『カクレガミ』を呼びだした芦屋・晴久(謎に包まれた怪しき医師・f00321)。
「行くとしますか。」
「ええ、そうデスネ。」
 地下に降り立ち、次に降りてくる人を見ていたルーカス・ノッカー(シャーマンズゴーストのグールドライバー・f16817)も、縄梯子が動かない様子に一緒に歩きだす。
「よ、っと!……フム。」
 と、すぐ後ろから軽い物が落ちる音に振り向くと、1人の少女が立っていた。
「ヒョ!?飛び降りたのデスカ?」
「ん?この程度、問題ない。」
 当たり前のことだと言いたげな顔で答えるのは、フラウロス・ハウレス(リベリオンブラッド・f08151)。
 特に気にすることもなく、前を歩きだしていた。
「さぁ行くぞ。」

「んー、地図だとここが通れるはずなんだが……。」
「水は流れていマスし、崩れて埋まっタ感じデスかネ?」
 ルーカスは地縛鎖を足元の水流に入れ、その流れを読むことで道を確認していた。
「……ふん。」
「うお!」
 フラウロスが土砂に手をつっこみ、腕を一振りすると土砂が一度に動いていた。
「この程度、障害にもならぬ!」
「オーケー、助かります。」
 開いた空間に芦屋はカクレガミを飛ばし、さらに崩れる心配がないことを確認しながら進んでいく。

「ニンゲンと仲良くしたい気持ちはそれはもうよぉーく分かりますガ、意思を奪い傀儡とするなど無粋の極みデスネ。」
 途中、特に問題のない通路を通っている最中。
 領主について思うところのあったルーカスの呟きが響く。
「果ては満足な食事スラ与えず死なせてしまうナド言語道断!」
「……ふん、仲良くしたいと思っているとは思えんがな。」
 フラウロスは少し考えが違うらしい。
「仲良くする気なら、魅了にかけようと休ませるとかするだろう。」
「そういえば、そうデスネ。」
「つまり、だ。」
 ぎりり、と今まで見てきた吸血鬼たちを思い出しながら奥歯をかみしめ、吐き捨てるように言う。
「人など、蟲程度にしか考えてないってことだ。力ではなく魅了で制するという差はあれど、な。」
「アァ嘆かわシイ!死した人々の中にハ、まだ見ぬ未来の友が居たかもしれないノニ!」
 人に強い興味を持ち、人との友情を育みたいと願うルーカスには、フラウロスの話す吸血鬼の考えは理解の外のようだった。
「ふむふむ、なるほどね……。」
 後ろで話される内容を興味深く聞いていた芦屋。
「やり方が違うだけ、か。」
「そうだな。まぁ、力で制するのとどちらが良い、などと言うつもりも無いが。」
「となれば、よほど魅了の力に自信があると見える。」
「そうなりますネ!」
 魅了に抵抗するいい方法は浮かんでこないが、送り出された時の言葉を思い出して呟く。
「……まぁ、可哀想などと思うなってことだし、気を強く持てば大丈夫か。」

 しばらく進み、道の半分程度進んだ頃。
「……なんだカ、臭いませんカ?」
「ですね……これは、あまりよろしくない。」
 ルーカスの言葉に、医者でもある芦屋は臭いの原因を察した。
 いわゆる死臭である。
「ふん、領主が死体をそのまま捨ててるのかもしれんな。」
「でしょうね。っと!」
 カクレガミに襲い掛かる悪霊を見た芦屋は、即座に符を用意し張り付けて封じる。
「ふむ……力は弱いですが、数が出ると困りそうですね。」
「だろうな。その時は吹き飛ばしてくれるわ。」
 フラウロスは黒い爪を見せ、先を進む。
 道はまだ続く……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

アウル・トールフォレスト
困っている人がいるなら、わたしが助けてあげるよ!
けど…
…せまい
真っ暗でジメジメしてるし…わたしここきらい
早く通り抜けたいよう…

【戴冠・百獣支配】で、ここに住んでいる子たちを呼び集めて、ここがどんな所でどこに出口があるのかを聞いてみるよ(誘惑、動物使い、動物と話す)
よくわからなかったら…自分の勘を信じる!多分あっち!(野生の勘)

とにかくズンズン進んでいくよ。暗くてもわたしには見えるから問題ない…と思う(暗視)

それにしても、アチコチに石とか転がってて危ないなぁ…ただでさえせまいのに…
いいや。壊しながら進んじゃえ(怪力)


塩谷・明貴
村人全員を魅了できるなんて、ヴァンパイアってのは凄いんだねぇ。それとも件のヴァンパイアが特別に凄いのかな?
まぁ、とにかく井戸を降りていくよ。

この地下道、領主の部屋に繋がってるってことは、脱出用だったってことはないかねぇ。
追手が来た場合、そいつらを足止めする為に地図が必要なくらい複雑にしてるとか?
その間に自分達は、実は地図にも描いてない抜け道を使って外に出る計画とか?

で、その抜け道がここら辺の壁にあったりとか……ないかねぇ。あったら凄く楽なんだけども。
怪しいところがないか、周りを注意しながら進んでいくとしますか。



「村人全員を魅了できるなんて、ヴァンパイアってのは凄いんだねぇ。」
 暗い水路を歩きつつ、軽い調子で話すのは塩谷・明貴(ワン オブ ザ イェーガーズ・f13840)。
「それとも件のヴァンパイアが特別に凄いのかな?」
「大丈夫!困っている人がいるなら、わたしが助けてあげるよ!」
 それに元気よく返したアウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)。
 だが、いつもの調子で腕を振り上げると、天井にぶつけてしまった。
「痛い……。」
「あっはっは、嬢ちゃんにはそうかもな。」
 アウルを見上げる塩谷もそれなりの身長があるが、それでもアウルの大きな胸のあたりまでしかないのだ。
「……せまいし、真っ暗でジメジメしてるし……わたしここ、きらい。」
「だな、とっとと領主とやらを倒して終わりにすっか。」

「この地下道、領主の部屋に繋がってるってことは、脱出用だったってことはないかねぇ。」
 曲がりくねる道が書かれた地図を見つつ、道を進む塩谷が呟く。
「追手が来た場合、そいつらを足止めする為に、地図が必要なくらい複雑にしてるとか?」
「うん、そんな感じだよね。」
「その間に自分達は、実は地図にも描いてない抜け道を使って外に出る計画とか?」
 ふと横の壁を見る塩谷とアウル。
「で、その抜け道がここら辺の壁にあったりとか……ないかねぇ。」
「わかった、聞いてみるよ!」
「え?」
 言うが早いか、アウルが目を閉じて「みんな、来て!」と言うと、周囲からネズミたちが顔を出した。
「……わーお、ここの住人ってことか。」
「そういうこと!初めまして!」
 アウルが笑顔でネズミたちに挨拶すると、彼らも手を振って返した。
「ねえみんな、ここってどんなところ?」
『暗い道さ!』『僕たちにはちょうどいいよ!』『お姉ちゃんには狭いかもね!』
「じゃあさ、出口はどこにある?」
『この先!』『真っ直ぐ!』『一つかな?』『空が見えるところもあるね!』
 空が見えるのは、古井戸のことだろう。
「わかった、ありがとう!」
『お安い御用さ!』『最近、人間の死体が入ってくるんだ!』『おねえちゃんたちも気を付けてね!』
 ネズミたちが口々に鳴きながら手を振って帰っていくのを見送り、アウルは塩谷に彼らの話を伝えた。
「うへ、ってことは道なりに進むしかないのかぁ。」
「そうだね。あと……人がもう死んでるって。」
 冗談っぽく話していた塩谷だったが、アウルの言葉に真面目な顔で道の奥を見る。
「急いだほうがよさそうだな。」
「うん!」

「よいしょ、っと!」
 途中、崩れた扉をはずして道を広げたアウル。
「もうだいぶ進んできたが……この辺は、明らかに人の手が入ってるなぁ。」
「うん、もう近いのかな?」
 扉のあったところをくぐった塩谷は、鼻をつく異臭に顔をしかめる。
「……ああ、そのようだ。」
 片側の壁がレンガになっている。
 道の先を見ると、人の死体がレンガの反対側の壁にもたれかかるように、並んでいるようだった。
「なに……これ。」
「死ぬ間際まで、自分の意思で歩かせた……ってことかよ。」
 ろくなことしねえな……と塩谷が呟いた時、周囲に気配が生まれる。
「……おいでなすったぜ。」
「うん、そうだね。」
 周囲の壁から霊たちが湧き出してきた。
 明らかに、猟兵達に悪意を向けているようだった。
 武器を取り出しつつ、塩谷は呟く。
「死んでも、魅了は解けてなさそうだ。」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『その地に縛り付けられた亡霊』

POW   :    頭に鳴り響く止まない悲鳴
対象の攻撃を軽減する【霞のような身体が、呪いそのもの】に変身しつつ、【壁や床から突如現れ、取り憑くこと】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    呪われた言葉と過去
【呪詛のような呟き声を聞き入ってしまった】【対象に、亡霊自らが体験した凄惨な過去を】【幻覚にて体験させる精神攻撃】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    繰り返される怨嗟
自身が戦闘で瀕死になると【姿が消え、再び同じ亡霊】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
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「おおおぉぉぉ……。」
 地鳴りのように響く、霊たちの声。
「領主さまあぁぁ……。」
「我らがあぁぁ、お守りしますぞおぉぉ……。」
 霊たちは壁をすり抜け、次々と猟兵達へ襲い掛かってきた。
フラウロス・ハウレス
……フン、これが領民どもの成れの果てか。嘆かわしい。
魅了に抗う術を持たねば仕方あるまいが、死してなお領主のために我ら猟兵の前に立ちはだかるというのはあまりにも哀れすぎる。
一思いに殺してくれよう。骸の海で静かに眠るが良い。

黒爪を鋭く伸ばし、刃状に変え亡霊どもを薙ぎ払う。
防御など省みぬ。全ての攻撃が『捨て身の一撃』だ。
攻撃は最大の防御と言うだろう?
「ふん……目障りだ。我が眼前から消えるが良い」

数が多い故避けきれぬ攻撃もあろう。
が、身を蝕む呪いなど我が動きを阻害するものではない。
【ブラッド・ガイスト】で殺戮捕食態に黒爪を変化させ、まとめて薙ぎ払い、喰らい尽くす。
「邪魔だ……全て喰らい尽くせ、黒爪!」


芦屋・晴久
アドリブ連携歓迎

さて、お次は幽霊ですか。
この地は地脈の力が弱いのがいけません、こちらで流れを作らねばなりませんからねぇ。
さておき除霊ならばお任せを、六つの天道柱を支点とし六芒星の結界陣を張らせて頂きます。
本人の遺志というより増幅された怨念と付け加えられた思考……ここまで成ってしまえば最早消滅させる以外の処置は難しいでしょう。

浄化の陣による全体除霊、撃ち漏らしは皆様方御願い致しますね。



「さて、お次は幽霊ですか。」
「……フン、これが領民どもの成れの果てか。嘆かわしい。」
 懐から多くの符を取り出す芦屋と、亡霊の前へ歩き出すフラウロス。
「おおおおぉぉ……。」
 その様子を見ているのだろうが、亡霊たちはその場を動く気はないようだ。
「魅了に抗う術を持たねば仕方あるまいが、死してなお領主のために我ら猟兵の前に立ちはだかるというのは、あまりにも哀れすぎる。」
 自身の黒爪を伸ばしながら、フラウロスは言い捨てる。
「一思いに殺してくれよう。骸の海で静かに眠るが良い。」

「フン!」
「ああああぁぁぁ……。」
 フラウロスの黒爪に切り裂かれた亡霊は、そのまま霞となって散っていった。
「この地は地脈の力が弱いのがいけませんな、しかも数が多いときた。」
 攻撃は最大の防御と捨て身の攻撃を繰り返し、黒い風となって亡霊を切り裂くフラウロスの後ろで、符を六方へ放つ芦屋。
「さておき除霊ならばお任せを、六つの天道柱を支点とし六芒星の結界陣を張らせて頂きます。」
「り、領主さまあぁぁ!」
「く!?」
 切り裂いたはずの亡霊が壁から浮き上がり、フラウロスを掴もうと手を伸ばす。
 防御を捨てたフラウロスの腕を掴まえた時、足元から光が上がる。
「あああぁぁぁ……。」
「こちらに有利な流れを作らねばなりませんねぇ。」
 亡霊は芦屋の張った結界に弾かれ、改めて霞と化していった。

「と、大丈夫ですか?」
「……あぁ、身を蝕む呪いなど、我が動きを阻害するものではない。」
 亡霊に掴まれた腕からは、少量ながら瘴気と血がにじんでいた。
 それを黒爪で拭うと、爪が赤黒く鞭のように伸びしなる。
「貴様も油断するな。」
「ええ、肝に銘じます。」
 フラウロスはそのまま亡霊たちの群れに突っ込み、亡霊たちを黒爪でまとめて絡めとる。
「邪魔だ……全て喰らい尽くせ、黒爪!」
 まとめて絞め上げ、すりつぶすように黒爪で引き割く。
「本人の遺志というより、増幅された怨念と付け加えられた思考……ここまで成ってしまえば、最早消滅させる以外の処置は難しいでしょう。」
 芦屋の六方に立つ結界柱、そこから放たれる浄化の光。
 亡霊たちは成す術もなく浄化されていく。
「ぁぁあああ!」
 ……と思われた。
「なかなか、彼らの怨念は強いですねぇ。」
「除霊ならお任せだったのではないのか、貴様。」
 最初から比べれば数を減らしたが、まだ亡霊たちの数は多い。
「はっはっは、彼らの数がそれを上回っているだけの話ですよ。撃ち漏らしは皆様方御願い致しますね。」
 飄々と言いつつ、芦屋は陣を維持し続けていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アウル・トールフォレスト
魂だけになっても、まだ魅了されてる。
かわいそう…
…じゃあ、綺麗にしてあげなきゃね…?

【ブラッド・ガイスト】を発動
両手を殺戮捕食態に変化させて、鋭くなった爪で攻撃する
聖痕も活性化させて、攻撃が霊に効きやすくもするよ
(怪力、範囲攻撃、衝撃波、破魔)

取り憑いてきてもいいけど…気をつけてね?(オーラ防御、呪詛耐性、破魔)

綺麗に、綺麗に。
丁寧に、念入りに。
影響が残らないように、しっかりと潰さなきゃね…
大丈夫、きっと天国に行けるよ。多分。


…それにしても、やっぱりあんまりおいしくないなぁ…

(※好きにお任せします)


塩谷・明貴
死んでも成仏できずに、こき使われるなんてなぁ。
墓も建ててもらえず、こんな薄暗いところにほったらかしにされて可哀想に……。

聖職者とかだったら亡霊も安らかに眠らせられるのかもしれないが、生憎、俺にはそういう力は無いからなぁ。
申し訳ないが力尽くで対処させてもらうよ。
【破魔】効果のある銀の弾丸での銃撃と、ユーベルコード【シャドウボルト】で亡霊達を狙っていく。
亡霊達が攻撃してくる前に、【先制攻撃】【クイックドロウ】を駆使して無力化したいねぇ。



「魂だけになっても、まだ魅了されてる……。」
「死んでも成仏できずに、こき使われるなんてなぁ。」
 アウルと塩谷、二人が亡霊へ向ける視線は共通していた。
「墓も建ててもらえず、こんな薄暗いところにほったらかしにされて、可哀想に……。」
「うん……だから、綺麗にしてあげなきゃね?」
 哀れな亡霊たちへの憐憫。
 その気持ちを胸に、二人は武器を構えて亡霊たちへ挑む。

「ああぁぁぁ……。」
 領主のいる部屋への通路の前に漂う亡霊たち。
 そこへ駆け寄るアウルの手の聖痕から、血が滲み出していた。
「いま、浄化してあげるから!」
 聖痕は光を帯び、その血は爪を戦いに適した形へ変える。
 アウルを敵とみなした亡霊たちが漂い始めた時、銀の弾丸が貫く。
「ぐううぅぅぅ……。」
「俺は聖職者じゃないんでね。申し訳ないが、力尽くで対処させてもらうよ。」
 塩谷の手に握られたリボルバーの弾丸は、正確に亡霊たちを貫いていく。
「綺麗に、綺麗に。丁寧に、念入りに……。」
 動きの止まった亡霊たちの中で、アウルは両手の爪を薙ぎ払う。
「ひあああぁぁぁ……。」
「影響が残らないように、しっかりと潰さなきゃね……。」
 爪からは衝撃が走り、それは聖なる光を持ち、亡霊たちを霞へと変えていく。
「いいねぇ、やっぱり本職だ。」
「え、えへへ。」
 綺麗に浄化したのを見て、塩谷が軽い調子ながら称賛の声を上げると、アウルは照れたように笑顔を向けた。
 が、そこへ壁から突然亡霊が抜けて現れ、アウルへ手を伸ばしていた。
「領主さまあぁぁ……。」
「ちぃっ!」
 塩谷は即座に反応し、魔力の影でできた矢を放ち、亡霊を壁へ打ち付けた。
「……すまねぇ、油断させちまったな。」
「大丈夫だよ。こっちこそ、ごめんね?」
 そして、影の矢に張り付けられた亡霊へ手を伸ばすアウル。
「おおぉぉぉ……。」
「……大丈夫、きっと天国に行けるよ。多分。」
 まるで怯える小動物へ声をかけるように語り掛けるアウルの、その手の聖痕が触れた時、亡霊は光に包まれて消えていった。

「これで見える範囲は片付けたかねぇ?」
「そうだね、後はそこの扉だけ。」
 二人の視線の先、おそらく本棚かクローゼットの裏と思われる、木の壁に見える扉。
 そこには数体の亡霊が残っていた。
「……それにしても、やっぱりあんまりおいしくないなぁ……。」
「ん?」
「あ……ううん、何でもない、よ?」
 アウルの呟きに塩谷が振り返るが、笑顔で誤魔化していた。
「罪人の魂じゃないから、かな?」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

化野・那由他
地縛霊ね。せめて安らかに眠らせてあげましょう。

ヤドリガミの本体である奇書の頁を開き、付喪神奇譚と叢原火を使用します。

叢原火の鬼火を周囲に浮遊させ、付喪神奇譚で『経凛々』を召喚(鳥頭で体が経文の付喪神です)

経凛々は体から護符のように経文を飛ばして攻撃。仏具の鈴も持っているので、その音を共鳴させて亡霊の声を封じましょう。

私自身は叢原火の鬼火を飛ばして攻撃。
炎の属性攻撃を全力魔法で操って敵を燃やし、経凛々の経文と鈴の音は安息への誘惑をも齎します。
「貴方達はもう自由になるべきよ」
余裕があれば周囲の情報収集を。

「亡霊の調伏譚——これにて読み終わりでございます」
(ぱたりと本を閉じて)

※アドリブ大歓迎です!


葛乃葉・やすな
亡霊退治とくれば陰陽師にして巫女のわしの出番じゃな!
残さず成仏させてやろうではないか。
相手は数がいるようじゃかこちらも手数で勝負というこう。

UC【奥義・傾国美女】で妖狐2人を召喚じゃ。
この二人にはそれぞれ【破魔】の力を込めた【衝撃波】で【範囲攻撃】をしてもらおう。もちろん【2回攻撃】で念入りの処理じゃ。

攻撃を受けそうになれば【第六感】【見切り】【呪詛耐性】で回避じゃな。

おぬしらはよう頑張った。
そろそろゆっくり休んでもよかろうて。

※アドリブ・絡み歓迎じゃ


セリエルフィナ・メルフォワーゼ
『ブットバース』で連携。

死人まで魅了出来るなんて、ダンサーのボクとしてはちょ~っとだけ羨ましいかな。
全く尊敬は出来ないし真似したくもないけどさ。
どんなおぞましい術を使ったか知らないけど、ボクは正統派なやり方で観客を魅了してみせるよ!

さあ、【シンフォニック・キュア】を発動させ、スカイライブスタートだ!
ボクの<歌唱>と<ダンスパフォーマンス>で亡霊達を魅了し、領主からの魅了を<吹き飛ばし>て成仏させてみるよ。
【鈴蘭の嵐】による花吹雪に、【オーラナイトダンサー】によるバックダンサーも加えて、ド派手にいこう!
ついでに戦闘で傷付いた猟兵も回復させちゃうね。

さあ皆!
ボクと一緒に思いっ切り楽しんでってね!



「地縛霊ね。せめて安らかに眠らせてあげましょう。」
「亡霊退治とくれば、陰陽師にして巫女のわしの出番じゃな! 残さず成仏させてやろうではないか!」
 扉の前の亡霊たちを見ながら、ぺらりと自身でもある奇書を開く化野・那由他(書物のヤドリガミ・f01201)と、巫女服の袖から式神を呼び出す符を取り出す葛乃葉・やすな(子供好きの妖狐・f14023)。
「それにしても……死人まで魅了出来るなんて、ダンサーのボクとしてはちょ~っとだけ羨ましいかな。」
 今もこちらへ襲い来る様子の亡霊に、セリエルフィナ・メルフォワーゼ(天翔ける一輪の君影草・f0858)は敵の持つ能力に思いを馳せる。
「全く尊敬は出来ないし、真似したくもないけどさ。」
「同感ね。彼らの意思を曲げて、力ずくで従わせるのは、違う。」
「なんにせよ……。」
 準備を整えた猟兵達を、亡霊たちはふわふわと浮かびながらうつろな視線を向けている。
「こやつらを開放してやらねばのう!」

「さて、まずはわしからじゃ! よろしく頼むぞ、理想のわし達!」
 葛乃葉は、手にした符を亡霊の足元へ投げる。
 そこから現れるのは、スレンダーな白狐とグラマラスな黒狐。
 どこか葛乃葉に似た彼女らが手を振ると、亡霊たちの間を光が走る。
「お、おおぉぉ……。」
 放たれる浄化の光に、亡霊たちは成す術もなく霧散する。
「油断せず、彼らを解き放つまでやりましょう。」
 化野は開いたページから、経凛々を呼び出す。
 経文の付喪神である彼は、自身に描かれた経文を唱えつつ、壁や床から顔を出そうとした亡霊たちを縛り付ける。
「ボクのスカイライブ、皆聞いていってね!」
 そこへ響く、セリエルフィナの清浄な歌声。
 経凛々の放つ鈴の音をバックに、白い翼を広げて踊るその姿に亡霊たちは釘付けになっていた。

「ぉぉおおお!」
「あぁぁ……もっとおぉぉ!」
「ふふん、やっぱり魅了はこういうものだよね!」
 歌が一段落し、さらに歌をせがむ様をみて、セリエルフィナは次の歌へ移る。
 歌に合わせ、バックダンサーとなる人型の炎も呼び出し、花吹雪が舞う。
「ほう、なかなか派手じゃのう!」
「ええ、今が仕掛け時ですか。」
「おう! 白狐、黒狐よ! 仕掛けるのじゃ!」
 葛乃葉は式神の白狐と黒狐に命じ、亡霊たちを壁などから引きずり出すように衝撃を放たせる。
 亡霊たちはすでに歌に呑まれ、こちらを攻撃する意思はほとんどないようだった。
「……昔々の話でございます。京の都に仏道に反する悪僧がおりました。」
 化野の昔語りに浮き上がる、鬼火の群れ。
 亡霊たちの周囲を回り、後は仕掛けるだけ……。

 セリエルフィナの歌がサビに入った瞬間、周囲を舞う花びらを一斉に燃やす化野の鬼火の群れ。
「貴方達はもう自由になるべきよ。」
 燃え上がる亡霊たちだったが、セリエルフィナの歌に聞き入る彼らの表情は、一様に穏やかだった。
 そこで歌に合わせて舞う、葛乃葉の白狐と黒狐。
「おぬしらはよう頑張った。そろそろゆっくり休んでもよかろうて。」
 彼女らの手から放たれる、浄化の波動。
 亡霊たちの体は引きちぎられるように崩れていく。
「さて、楽しんでくれたかな?」
 最期にセリエルフィナが言葉をかけると、
「おぉぉ……。」
「ぁ……りぃがぁ……とぅ……。」
 彼らは満足そうな声とともに、姿を消していった。

「さて! 後は領主とやらじゃな!」
「ええ、そうね。」
 周囲にもう亡霊たちは残っていない。
「ふふーん。領主がどんなおぞましい術を使ったか知らないけど、ボクの歌で魅了しちゃうよ!」
「その意気じゃな!」
 そして、扉を開ける。
「さて……どんな相手が出てくるやら。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『永遠の少年『ヨナス』』

POW   :    死を恐れぬ手下たち
対象の攻撃を軽減する【肉壁となった手下から流れ出る血を纏った姿】に変身しつつ、【纏った血と自身の血を混ぜた鞭】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    死してなお忠実な手下たち
【彼のために死んだ亡霊達の掴み掛かり】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    彼の手下はまだ増える
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【忠実な手下】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
👑11
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 地下道からの扉を開くと、領主の少年と村人たちが部屋にいた。
「……おや、君たち。」
 猟兵達を目に留め、領主は意外そうに声をかける。
「ふーん……僕を倒しに来た、そういう顔をしてるね。」
 気だるげに放つその言葉に、周囲の村人が色めき立つ。
「領主さまをお守りせねば!」
「さぁ領主さま、我らが盾になりましょうぞ!」
 そんな彼らの姿をため息混じりに見つつ、猟兵達と対峙する領主。
「……ちょっとうるさいけれど、気にしないでね。さぁ、やろうか。」
フラウロス・ハウレス
……ふん。やはり、貴様も他の吸血鬼どもと変わらぬな。
むしろ、領民を障害に使う辺り、よほど性質が悪いというべきだな。
良いだろう、その障害を乗り越えて貴様のその甘えた面をぶん殴ってやる。
言っておくが、妾は民草など意に介さぬ。
領民を殺されたくなければ自ら避けさせるがよい!

宣言通り正面から飛び掛り、肉壁として立ちはだかる領民たちを勢いで跳ね除け、顔面目掛けて【ブラッディ・インパクト】を叩き込む。
「言って聞かぬなら実力行使あるのみよ!邪魔だ、退け!!」

か弱き少年の姿故の魅了か、術として行使しての魅了かは知らぬ。
だが、妾にそのような魅了など通じぬと知れ!
相手が吸血鬼である以上、加減する道理など無いのだ!!


エコリアチ・ヤエ
ガキのなりをしたオブリビオンか。別にどうということはねぇ。敵は敵だ。迷わず叩き潰すのみ。
俺自身はできれば物陰か、あるいは敵の攻撃範囲外からリザレクト・オブリビオンを発動。周りの村人?まぁ一応避けられそうなら避けるが、難しいなら死霊に軽くタックルでもさせてどかすが、怪我や死亡なんてのはある程度しょうがねぇだろ。このオブリビオンを倒さないかぎり、どのみち死ぬんだろうしな。
万が一敵に接近されたら死霊のどちらかで応戦する。俺は操るのに手一杯だからな、だったらそれを使って防ぐまでだ。
[アドリブ・連携歓迎]



「ガキのなりをしたオブリビオンか。」
 褐色の肌に魔法陣を思わせる入れ墨が目立つ大男、エコリアチ・ヤエ(悪魔の呼び声・f00287)は正直なところを口にしていた。
 心が揺れるということもなく、静かに見据えて、
「……別にどうということはねぇ。敵は敵だ。」
 迷わず叩き潰すのみ……そう心に決めて構える。
「……ふん。やはり、貴様も他の吸血鬼どもと変わらぬな。むしろ、領民を障害に使う辺り、よほど性質が悪いというべきだな。」
 そして、見た目の年齢では少年とあまり変わらないフラウロス。
 少年に対する不愉快という感情を、隠すことなく吐き捨てていた。
「ふぅん? どの辺が。」
 周りの村人に目もくれず聞き返す少年に、
「弄ぶため、生き血を啜るため……そんな理由で民を殺す吸血鬼なら盾にはしない。ただの足手まといだからな。」
 ぎりり……と奥歯をかみしめ、瞳が真紅に輝くフラウロス。
「だが貴様は、それすらも盾に使う。……人に手を上げることを躊躇う者は多かろうよ、それが貴様のやり方か。」
「ふふ、ご明察。……と言いたかったんだけどね。」
「ぐぅ!」
 少年が手を横に振ると、村人の一人に指を突き刺し、傷口から血の鞭を引き出す。
 見る間に村人は干からび、安らかな顔で倒れた。
「おいてめぇ! 何をしやがる!」
「……ただの血袋、肉の塊から武器を取った。君たちと戦うために、ね。」
 目の前で一人が死ぬ様を見せられ、声を荒げるエコリアチにも、少年は事も無げに答える。
「訂正しよう。……本当に、何とも思っていないのだな。」
 静かに、呟くフラウロス。
 少年は、二人を見返し、
「いつでもあるモノに、君は何か思うことはあるのかい?」
 行為に不釣り合いな、無垢な笑みを浮かべていた。

「……貴様のその甘えた面をぶん殴ってやる。」
「領主様!」
「お守りいたします!」
 少年に飛び掛かるフラウロスに、村人たちが動く。
「おっと、そうはいかせねぇよ!」
 と、エコリアチの声とともに村人たちの足元から浮かび上がる死霊蛇竜。
 そのまま村人たちの足を絡め、彼らの動きを止めさせていた。
「消えろ!」
「く、ああ!」
 フラウロスの血風を纏った真紅の拳が少年の顔を捉え、振りぬく。
 見た目相応な軽さで吹き飛ぶ少年を、後ろにいた村人が受け止めていた。
「領主様! 大丈夫で……う、あぁ……。」
「……今のは、効いたよ。」
 その村人から血を抜き取り、その血を纏って鞭を構える少年。
「さぁ、続きを始めようか。」
「ちっ……ありがとうの一言どころか、目も向けねえのか。」
 エコリアチの眼に映るのは、殴られて鼻血を垂らしながらも健気に向かってくる少年だ。
 だが、その本質は人ならざるモノ……人とは相容れぬモノ。
 そう心に念じつつ、さらに死霊騎士を呼び出して村人を押しのけさせるエコリアチ。
「頭がおかしくなりそうだぜ。」
「か弱き少年の姿故の魅了か、術として行使しての魅了かは知らぬ。だが……!」
 少年の鞭を躱し、血風を纏う右ストレートを叩きこむフラウロス。
「くあ!」
「妾にそのような魅了など通じぬと知れ! 相手が吸血鬼である以上、加減する道理など無いのだ!!」
 2度目の打撃に、また吹き飛ぶ少年へ吐き捨てた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

メグレス・ラットマリッジ
【ブットバース】から参加
相容れぬ若人同士が口先だけ戦わせるのもアレですね!
私は人間の味方、彼は人間の敵!理由としてはこれだけで十分!

ただ……人は恐ろしい、その手にあるのがただの赤い水だと思っているのなら、貴方は自身の驕りに殺されることになる。

なるべく不殺を心がけ、村民の無力化に終始します
犠牲が多いと余計な恨みを買うかもしれませんし、死者は少ないに限る

拷問具による【マヒ攻撃】や【目潰し】で行動不能にするのはもちろん
ヨナスが再び血液を奪う兆しを見せれば投斧、UCを使い阻止します

彼のSPDUCである亡霊の掴みかかりが呪いの類なら
【呪詛耐性】で弾きたいですね

アドリブ・連携歓迎
人は名前で呼びます


桐生・明澄
相手はわたしと同じくらいの年齢の子供?
いや、相手はオブリビオン見た目で判断しちゃいけないか。

「わたしは桐生明澄。さぁ、死合ましょう」

少年と村人達に向けて〈礼儀作法〉で丁寧にお辞儀をする。

うーん。まずは村人を無力化するか。
ゆっくりと敵に近づき村人の攻撃を〈武器受け〉で防御、それから〈早業〉〈カウンター〉〈気絶攻撃〉で倒していく。
ある程度片付いたらUC〈剣技之一・稲妻〉でオブリビオンの少年を攻撃するよ。

いくら村人でもわたしと死合をする以上は容赦しないから。
覚悟して来ることね。

※アドリブ・連携歓迎


遊馬・美湖
【ブットバース】で参加だよ。
シーブズ・ギャンビットであのムカつくガキンチョの姿したオブリビオンをぶっ飛ばす!
スピードが足りなきゃスカジャンを脱ぎ捨てるよ。
亡霊達の掴み掛かかられたら全力で逃れようとは思うけど、敵の寿命がもってけるならそれはそれで長く捕まってるのもありかも?
とにかく人の命をなんとも思わないようなクズはぶっ飛ばすしかないっしょ!!
戦闘はダガーと格闘!パンチもキックも使うよ。
ミコのダガー&鉄拳をくらえー!
[アドリブ歓迎]


アレクシア・アークライト
「貴方にとって、領民なんて畑に実った作物と同じなんでしょうね」
「だから私も、猟兵としてただ貴方を狩ることにするわ」

あれは人にとって災害と同じ、悪意も何もないただの暴力。
ならば、こっちもそれを上回る暴力として対峙するだけよ。

・魅了に掛からないように、力場を展開して敵と手下の動きを把握。
・念動力で浮遊、加速し、手下の隙間を縫って、又は飛び越えて接近。
・鞭などは念動力で弾き飛ばし、力場を収束して叩きつける。

・領主を倒せたならば、館を破壊して帰還する。人助けは行わない。

いずれまた、新しい領主が来るわよね。
そのとき、猟兵が領主を倒したという話はあってもいいけど、村民を助けたという事実は必要ないわ。


フラウロス・ハウレス
【ブットバース】

遅いぞ、貴様ら。
すでに一発入れてしまったではないか。
喜べ、ブッ飛ばし甲斐のある敵だ、存分に力を振るうが良い。

まずは邪魔な領民どもを体当たりや腕の一振りで弾き飛ばす。
近くにいると色んな意味で邪魔なのでな!
「死にはすまいよ。邪魔だ、吹っ飛べ!」

「先のやりとりで確信したぞ、吸血鬼。
貴様は領民が居らぬと頗る弱い。
だが、貴様は領民どもを道具のように使い捨てる。
そうして駒が無くなった貴様はまるで裸の王様よな!
笑ってやろう!滑稽だぞ、吸血鬼!!」
守りを全て剥がした後に真の姿を解放し、再度【ブラッディ・インパクト】でブン殴る!
「裸の王となる前に殺してやると言っているのだ、感謝するが良い!」


セリエルフィナ・メルフォワーゼ
【ブットバース】で連携。

自分のファンを道具みたいに扱うのは、ダンサーとして捨て置けないね。
そんなことしてると、折角のファンが離れて行っちゃうかもよ。

とりあえずボクは後衛に回って、<歌唱>と<ダンスパフォーマンス>を使った【シンフォニック・キュア】で、仲間の治療と村人の洗脳解除を試みるよ。
さっき(第二章)同様【オーラナイトダンサー】と【鈴蘭の嵐】も使って、更にド派手にしてやろう!
ボクの<存在感>で、村の人達も、領主さえも釘付けにしてやるんだから!
洗脳も絶望も全部<吹き飛ばし>て、<勇気>に変えてやるよ!



「……ん?」
 対峙していた少年が怪訝な表情を浮かべたのを見たフラウロスは、不敵な笑みを浮かべながら振り返りもせずに言葉を放つ。
「遅いぞ、貴様ら。すでに一発入れてしまったではないか。」
「いやーメンゴメンゴ! ちょっと遅くなったけど手助けに来たよー!」
 軽い調子の返事を返した遊馬・美湖(パワフルギャル・f12819)とともに、傭兵チーム『ブットバース』の仲間たちが入ってくる。
「ふむ、仲間ね。」
「その通り。私は人間の味方、彼は人間の敵! 戦う理由としてはこれだけで十分!」
 ふわふわとした印象のメグレス・ラットマリッジ(襤褸帽子・f07070)の宣言により、ブットバースのメンバーは散開する。
 一人の少年オブリビオン、ヨナスを倒すために。

 そんな中正面から礼をし、名乗りを上げる羅刹の少女が一人。
「わたしは桐生明澄(駆け出しの剣豪・f17012)。さぁ、死合ましょう。」
 いついかなる時も礼を忘れぬその言葉とともに、肩から吊った鞘から妖刀に手をかける桐生。
 そして、すぐ後ろで純白の翼を広げ、衣装をひらめかせながら踊るオラトリオのセリエルフィナ。
「自分のファンを道具みたいに扱うのは、ダンサーとして捨て置けないね!」
「ええその通り。まずは、村民の無力化といきましょう。」
 メグレスは手始めに、手近な村人を拘束具で縛り上げる。
 その様子に村人たちは動き出す。
「我らはどうなろうと構わない!」
「領主様を守るのだ!」
 猟兵たちの元へ襲い来る。
「行きますよ。」
 ゆっくりとすり足で近づいて迎え撃つ桐生。
「はぁ!」
「ぐ、ぬぅう……。」
 そこから一瞬で距離を縮め、峰打ちで気絶させる。
 倒れた彼らの上から、はらはらと花びらが舞い落ちる。
「ボクの歌で、村の人達も領主さえも釘付けにしてやるんだから!」
 暗い部屋にパッと光があふれる。
 セリエルフィナの歌が響き、霞のかかった村人の眼を、耳を惹いていく。
 彼らはそのまま、糸が切れたように倒れていく。
 ……生きている村人たちは片付いた、そう思えた。

 その時、壁から白い腕が伸びる。
「く!」
「ちょっと、ミコを掴まないでよ!」
 桐生、遊馬に亡霊たちが掴みかかってきていた。
「おおぉぉぉ……。」
「我らもぉぉ……。」
 その白い手を飛びのき、距離を取るが、地下にいた者と比べても動きが早い。
 その手が触れる……、
「……捕まえたわ。」
 言葉とともにブンと空気が揺らぎ、テレポートで瞬時に姿を現したアレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)。
 自身の中で練り上げた念動力で、猟兵達を掴もうとした亡霊たちの手をはじき、逆に掴み上げる。
「ありがとう、助かった。」
「気にしないで、私の得意分野なだけよ。」
 アレクシアが広げた手を握りつぶすように動かすと、捕らえた亡霊たちも同じように消えていった。
「おー! すごいすごい!」
「誉めても何も出ないわよ? ……まぁでも、ありがとう。」
 さぁ、後は彼だけよ。
 その言葉の通り、部屋に残るのは花びらにまみれて倒れた村人たちと、白い肌をした少年だけだった。

「なかなかやるね、君たち。」
 その状況にも動じず、猟兵達を見据える少年、ヨナス。
「当然だ、私の仲間だからな。」
 血を吸った風を纏いつつ、フラウロスは変わらず不敵に答える。
「貴様を殴る、今日はそのために集まったのだからな。」
「へぇ……人間の考えることは解らないな。」
 少年が手を上げると、倒れたはずの村人の一人が立ちあがる。
「まぁでも、火の粉は払わせてもらおう。」
 起き上がった村人が自身の首を掻き毟り、吹き出した血が少年へ飛ぶ。
 そこへ飛ぶ、一振りの手斧。
「ふふ、ヨナスさんにできますかね?」
 それを投げたのはメグレスだった。
 間を香草の香りが立ち込め、その血はただの液体のように床に広がる。
「これで、あなたの力は使えないでしょう。」
「……本当に、よくやるよ。」
 やれやれ、と頭を振る少年へ走り寄る、二つの風。
「そのガキンチョの姿、ムカつくからぶっ飛ばす!」
「……いかせてもらう!」
 ダガーを構えた遊馬と妖刀を掴んだ桐生が駆ける。
 それを見て少年は血の鞭を構え、
「さぁ、これで」
「させると思った?」
「あ……。」
 アレクシアの生み出す念動力の力場により、少年の血の鞭もただの液体として床に落ちる。
 さらに少年の体を締め上げ、身動きを取らせない。
「貴方にとって、領民なんて畑に実った作物と同じなんでしょうね。だから私も、猟兵としてただ貴方を狩ることにするわ。」
「同感!」
「く、ああ!」
 そんな少年の体を左右から駆け抜けて斬りつける、遊馬と桐生。
「とにかく、人の命をなんとも思わないようなクズはぶっ飛ばすしかないっしょ!!」
「わたしと同じくらいの年齢だろうと、容赦はしないわ。」
「ぐ、うう……。」
 脇腹を深く斬り込まれ、利き腕を深く斬り割かれた痛みに耐える少年の姿。
「滑稽だな、吸血鬼よ。」
 フラウロスの言葉に顔をあげる少年。
「貴様は領民が居らぬと、頗る弱い。だが、貴様は領民どもを道具のように使い捨てる。」
「く……。」
 少年は周りを見渡すが、彼のために動くものは何もいない。
「そうして駒が無くなった貴様は、まるで裸の王様よな! 改めて笑ってやろう! 滑稽だぞ、吸血鬼!!」
 高笑いとともに巻き起こる、血の嵐。
 それがはれた時、現れたのは真紅の瞳をした吸血鬼の少女、フラウロス。
「裸の王となる前に殺してやると言っているのだ、感謝するが良い!」
「や、やだ……!」
 身動きの取れない少年の腹を、赤黒い血を纏った少女の抜き手が貫く。
 その手を振り払うと、少年の体はあっさりと二つに別れ、黒い塵となって消えていった。

「みんな、お疲れ様!」
「ふふ、おつかれさまでした。」
 セリエルフィナとメグレスの労いの言葉に、改めて終わったのだと感じた猟兵達。
「これで、村人さんたちは大丈夫なんだよね?」
「そう、そのはずだよ!」
「……まって。」
 倒れて動かない村人を揺り起こそうとしたセリエルフィナと遊馬を止める、アレクシア。
「いずれまた、新しい領主が来るわよね。そのとき、猟兵が領主を倒したという話はあってもいいけど、村民を助けたという事実は必要ないわ。」
「そっか。じゃあこのままにしよう。」
「ああ。後は地下水路だけ埋めておくとしよう。わざわざ、彼らに死体を見せる必要はないからな。」
 では行くとするか。
 その声を最期に、領主の部屋から地下水道へ向かう猟兵達。
 そして、何かの崩れる音に気が付いた洗脳の解けた村人によって、部屋で倒れた村人は救い出された。

 こうして、村の危機は過ぎ去った。
 村人たちは何が起きたのかわからぬまま、だいぶ人数を減らしてしまった。
 だが、村はかつての営みを取り戻す。
 今はただ、彼らを救えたことを誇りに思おう。
 そう考えながら、猟兵達はグリモアベースへ帰るのだった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年04月30日
宿敵 『永遠の少年『ヨナス』』 を撃破!


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🔒
#ダークセイヴァー
#マイ宿敵


30




種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠影山・弘美です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト