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甘味が無いッ!

#サムライエンパイア


●消えた甘味
 賑わう下町の茶屋で悲鳴が上がった。
 なんでぇい! なんでぇい! と、声を上げながら住人達が茶屋の前に集まる。
「た、大変! か、甘味が、団子や餡子が盗まれたの!」
 看板娘の千代が血相を変えながら声を上げると、ふら~と力無く店内で倒れた。
「おい、旦那! こりゃ、どういうこった?」
 倒れた千代に父親が駆け付けると、肩に担ぎ上げた。
「……店、閉めぇだ……出す、モンがねぇ」
 低く呟くと、親父は千代と2階にある住居へと消えていった。
「てえへんだぁ! てえへんだぁ! 何か、この下町に軍が進んで来てんでい!」
 情報屋の男が大声で言いながら、下町に住む者達に知らせる。
「何てこったい! 店、閉めるぞ!」
 住人達はそそくさと、家に戻ると雨戸を閉めて何も起きない事を祈りながら、静かに息を殺した。

●甘味を探せ
「皆さん、集まっていただきありがとうございます。サムライエンパイアの世界で『骸の海から蘇ったオブリビオンに、甘味を奪われる事件』を予知しました」
 神山・琥珀(白銀の妖狐・f01499)が優しい笑みを向けると、事件の内容の説明を始めた。
「下町の甘味、つまりお菓子を奪うためにオブリビオンが本格的に侵攻を始めました。最初は『ちょっと足りない』程度に、下町の皆さんは気にしてなかったようです。ですが、最近では全てのお茶屋どころか、市場のお菓子の材料までが全て無くなるという事態まで発展しました」
 少し不安そうな表情になると琥珀は、紅玉の様な赤い瞳を伏せる。
「次は下町に住む菓子職人達を狙って、お菓子を作らせる為に下町を襲います。皆さんが現地に着く頃には、先攻している軍勢も下町に着いているでしょう。その軍勢を退けたら、一気に今回の主謀であるオブリビオンを倒して下さい。それと、下町を守ったらお茶を振る舞ってくれるので、頑張りましょう! いってらっしゃーい」
 アナタに向かって手を振りながら、琥珀は見送った。


龍真 神
 和菓子大好き! こんにちは、龍真 神です。
 遂に4本目のシナリオとなりますが、ごめんなさい『また』ネタ系となっております。
 甘味の為に戦うのも良し、兎に角悪は許せないので戦うのも良いです。
 皆さんのプレイングを楽しみに待ってます。

 日常パートについて、うちの琥珀ちゃんと楽しみたい方は遠慮なくお誘い下さい。
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第1章 集団戦 『黄泉の本坪鈴』

POW   :    黄泉の門
【黄泉の門が開き飛び出してくる炎 】が命中した対象を燃やす。放たれた【地獄の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    人魂の炎
レベル×1個の【人魂 】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    後悔の念
【本坪鈴本体 】から【後悔の念を強制的に呼び起こす念】を放ち、【自身が一番後悔している過去の幻を見せる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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亞東・霧亥
何!甘味が?!
そんな事、させてたまるか。
【SPD】
ワイヤー付きフックを駆使して、立体的な素早い動きで敵を翻弄し、的を絞らせない。
人魂は、クイックドロウで排除。
隙在らば、死角からの攻撃で一匹ずつ確実に仕留めていく。


千代月・陽華
琥珀、お姉さま~え? お姉さまとお呼びしてもよろしいでしょう? よろしゅうございましょう?(半強制)
甘党のわたくし、妙案が浮かびましてございます
オブリビオンに奪われたのは和の菓子。ならば洋の菓子を用立てればよいのです!
一度、別世界にわたってコンビニのスイーツコーナー巡りをいたしましょう。一緒に腕を組みながら!
なんなら、コンビニによくある和菓子と洋菓子を合体させたような菓子も持っていきましょう
どら焼きの中にプリンが詰まっているようなやつとか
代金は……天下自在符を使って適当に菓子屋さんから小判でも徴収して、換金いたしましょう
どうせ、お店に異国のお菓子という形で戻ってくるのでWinWinでございます



「何! 甘味が?! そんな事、させてたまるか」
 亞東・霧亥(時縛霊・f05789)が琥珀の説明を聞いて、世界的な危機を聞かされた様に焦りを含んだ声で叫んだ。
「琥珀、お姉さま~え? お姉さまとお呼びしてもよろしいでしょう? よろしゅうございましょう?」
 半ば強制的に決めた千代月・陽華(那由多の数打物・f05936)は、サムライエンパイアに飛ばされた。
「甘党のわたくし、妙案が浮かびましてございます。オブリビオンに奪われたのは和の菓子。ならば洋の菓子を用立てればよいのです!」
 そう言って陽華は一旦グモリアベースに戻ると、別世界にあるコンビニでスィーツを買って再び戻ってきた。
「美味しそうだな……」
 霧亥は陽華が持っているスィーツを見る。
「ほーら、珍しい和菓子風の洋菓子でございます~」
 見た目はどら焼なのに中身にプリンが挟まれていたり、生クリームであったり、クリームチーズだとかが挟まれたどら焼をばら蒔く。
「……!」
 『黄泉の本坪鈴』達はそれを見るや否や、フリスビーを取る犬の様に口でキャッチした。
「あっさりと引っ掛かったな!」
 ワイヤー付きフックを木から木へと引っ掻けながら、霧亥は素早く移動しながら後方の黄泉の本坪鈴に向かって、いわゆる和風スィーツをばら蒔いた。
 スィーツを拾おうとしている瞬間に、手早くワイヤー付きフックで確実に1体ずつ仕留めていく。
「天下自在符を使って、小判を換金してまで買った甲斐がございます」
 陽華は隙だらけの黄泉の本坪鈴を見て、声高らかに言うもののお姉さまと買い物に行けなかった事が心残りだ。
「どうせ、お店に異国のお菓子という形で戻ってくるのでWinWinでございます」
 陽華がそこら辺の茶屋から徴収した小判、戦いが終われば余ったお菓子を渡して、珍しさで売ればきっと繁盛する事は間違いないだろう。
「終わったら、俺は甘味をたらふく食べる一択だな!」
 黄泉の本坪鈴を仕留めながら霧亥は、じゅらりと涎を啜りながら言った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月影・左京
甘味は日常を彩るもの、体力仕事や頭脳労働の後にも欠かせないものですよね。
それをことごとく奪いつくす敵なんて、許せません!
まだ初めての戦いだけど、下町の平穏な日常を取り戻して、のんびりお茶を飲むために頑張るわ。

「下町の皆さん、猟兵がお助けに来たわ。もう大丈夫ですよ。」
怯える人たちにはにっこりと微笑んで、まずは私たち猟兵への警戒は解いておきましょう。

ジャッジメント・クルセイドでまずは一撃、狙い定めて攻撃よ!
「黄泉の鈴は黄泉へお帰り!」

戦いつつ、他の猟兵さんと敵の動きを観察するわね。
本坪鈴の弱点は何かしら?
わかったら、猟兵の皆さんに大きな声で伝えるわ。

(台詞などのアドリブ、大歓迎です。)


稲宮・桐葉
甘味を独占しようという腹積もりかえ?
ふん、そうはさせぬのじゃ!
甘味は癒し、疲れた脳に体に染みわたり、ストレスをも解消してくれる、まさに人類にもたらされた神の恩寵じゃ!
職人達を守る為、いざ参らん!

敵が密集しておるならば【なぎなた】で【なぎ払い】じゃ
離れた場所からの攻撃には【フォックスファイア】で仕返しじゃ

敵に囲まれるような状況になったら、甘味を独り占めしようとする敵に対する怒りに【殺気】をのせて威嚇するのじゃ



「甘味は日常を彩るもの、体力仕事や頭脳労働の後にも欠かせないものですよね。それをことごとく奪いつくす敵なんて、許せません! まだ初めての戦いだけど、下町の平穏な日常を取り戻して、のんびりお茶を飲むために頑張るわ」
 下町に吹く風で金の髪を靡かせながら月影・左京(夫婦ゲーマーのはわっ担当・f06388)が、胸元でぎゅっと手を握りしめると隙だらけの黄泉の本坪鈴達を見据えた。
「同感じゃ! 甘味を独占しようという腹積もりかえ? ふん、そうはさせぬのじゃ! 甘味は癒し、疲れた脳に体に染みわたり、ストレスをも解消してくれる、まさに人類にもたらされた神の恩寵じゃ! 職人達を守る為、いざ参らん!」
 ふかふかの尻尾をひと振りし、稲宮・桐葉(妖刀に魅入られた戦狐巫女・f02156)が左京の言葉に頷きながら言った。
 素早く『なぎなた』を手にすると、姿勢を低くして大地を蹴り上げると、黄泉の本坪鈴達が塊になっているところを、扇を開く様に髪を靡かせながらなぎ払う。
「黄泉の鈴は黄泉へお帰り!」
 修道服の裾をふわっと閃かせると左京は、黄泉の本坪鈴達に向かって指先を向け、天から光が降り注ぐ『ジャッジメント・クルセイド』で消滅させた。
「下町の外、これならば遠慮なく使えるのじゃ」
 桐葉は『フォックスファイヤ』を発動させ、10個の狐火を黄泉の本坪鈴が回避出来ぬように囲むように配置して、燃え上がらせると外側から次々と延焼していった。
 しかし、やられてばかりではなくーー最後の力をふりしぼって黄泉の本坪鈴達は『後悔の念』を発動させた。
 【本坪鈴本体 】から【後悔の念を強制的に呼び起こす念】を放ち、自身が一番後悔している過去の幻を左京と桐葉に見せる。
「……っ!」
 目を見開き、攻撃する手が止まる。
 ばら蒔かれてるお菓子に見向きもしない黄泉の本坪鈴達が、ゆらゆらと揺れながら動けない左京と桐葉に向かう。
「甘味は後で奪え! 今は目の前で俺らを攻撃するヤツらを倒せ!」
 後方で指揮を取る男は、お菓子に夢中の黄泉の本坪鈴達に怒声で指示を出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

玉兎・巴
着いた下町の甘味処がどこも店を開けていないのを確認する。
「……なんと、本当にどこも閉まっているで御座る」
旅先で、酒と甘味を味わうのが秘かな楽しみであった巴は落胆する。
しかし、このままで放置する訳にはいかないと、愛刀の鯉口を切る。

POWで攻撃。
食べ物の恨み的な感情から、羅刹文を浮かべつつ戦闘開始。
残像が見える程の剣裁きや、回避行動をとる。

さっさと倒して美味い甘味を楽しむで御座るよ!
とはいえ、『おぶりびおん』相手なら、そんなの関係なく斬り捨て御免、なので御座るが。


クルル・ハンドゥーレ
甘味を独り占めしよなんて、なんたる邪悪!
悪は滅すべし、甘味泥棒に与える慈悲は持ち合わせてへん!
(薙刀突き付け

数多いし、囲まれたら厄介やねえ
囲まれぬよう戦闘場所は広場等は避ける

他の猟兵と積極的に協力
遠距離からは幻月夜行で複数の炎で敵の死角をつくように攻撃
炎は最初は最大数で翻弄
威力を見つつとどめには複数合体
また、敵の目前に炎を飛ばす等、他の仲間が攻撃しやすい隙や反撃しやすくなる状況を作る


接敵すればなぎ払いも使用
敵の攻撃には見切りで対応



「……なんと、本当にどこも閉まっているで御座る」
 玉兎・巴(羅刹の剣豪・f06307)が下町に着いたら、直ぐに近場のお茶屋に視線を向けた。
 旅先で酒と甘味を味わうのが楽しみだったのに、落胆しつつもそれを奪ったオブリビオンに対してふつふつと沸き上がる怒り、愛刀の『鯉口』をスラリと鞘から刀身を引き抜いた。
「甘味を独り占めしよなんて、なんたる邪悪! 悪は滅すべし、甘味泥棒に与える慈悲は持ち合わせてへん!」
 勇ましくなぎなたの切っ先を黄泉の本坪鈴達に向け、クルル・ハンドゥーレ(逆しまノスタルジア・f04053)が怒りを露にした表情で声を上げた。
「詠え、惑え、舞い踊れ――虚ろ月炎に呑まれかし」
 クルルは静かに唱えると、『幻月夜行』が発動すると10個の【歪なぎんいろ】の炎を操り、遠くにいる黄泉の本坪鈴達に向けて放った。
「さっさと倒して美味い甘味を楽しむで御座るよ!」
 巴の恨みは体に刻まれた羅刹文を浮かび上がらせた。
 食べ物の恨みは恐ろしい、とはよく言われる言葉だが、それを体現したかの様にサムライブレイドで切り捨てた。
「お山の大将まで、このまま近付く行くだけやろ!」
 クルルはなぎなたを片手に駆け抜け、数が減った黄泉の本坪鈴達に向かって横一閃ーーなぎ払った。
 黄泉の本坪鈴は『黄泉の門』を発動させると、黄泉の門が開き地獄の炎が飛び出すとクルルや巴に向かって放たれた。
「クルル、回避するでござる!」
 巴は残像を出すと、地獄の炎はどれを狙えば良いのか分からずに、目の前で右往左往する。
「そんなひょろっひょろっな動き、簡単に見切れるんや!」
 『見切り』で飛んでくる地獄の炎をクルルは、乳白色の髪がマントの様にヒラつかせながら避ける。
 くるり、と横に回転し、その遠心力でなぎなたで攻撃してきた黄泉の本坪鈴をなぎ払う。
「起きるんや! お山の大将は目の前や!」
 『後悔の念』によって、動けない桐葉達の肩に手を置いて揺さぶった。
「先攻の軍は倒しので、大将の元に向かって押し上げるでござるよ!」
 巴が言うと、猟兵達は黄泉の本坪鈴達に指示を出しているオブリビオンの元へ駆け出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『美形な山賊頭領』

POW   :    行けっ!
【従わせた部下の山賊達】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    死ねっ!
【両手の鉄爪】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    皆殺しだっ!
【我を忘れる程の怒りに満ちた状態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
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「何故だ……何故に邪魔をする!」
 『美形な山賊頭領』は立ち上がると、猟兵達に向かって問う。
「こんな下町1個を潰そうとした位では、世の中の甘味は消えんだろう? 職人も減らぬだろう?」
 金平糖を口に放り込むと、ガリッとひと噛みで砕き呑み込んだ。
「欲しいモノは奪う、金品でも、女でも、そして甘味でもな……」
 瞳を細めると美形な山賊頭領は、拳を握り締めた。
 周囲に浮かぶ黄泉の本坪鈴達も、猟兵をじっと睨んだまま動かない。
「そうか、退かぬのなら……倒すまでだ!」
 美形な山賊頭領が、両腕に装着している爪を猟兵達に向かって振り上げた。
亞東・霧亥
これが終われば甘味三昧!
でも、男一人で甘味処に入るのはハードル高いな。
・・・琥珀くんを誘ってみようかな。

【WIZ】
理性を失い、速く動く物だけを無差別に攻撃するなら、極めて精巧な和菓子を10立方メートル分製作し、和菓子の雪崩を引き起こす!
10mの高さから崩れ落ちる大量のレプリカの速度は、かなり速いはず。
俺はその中で、命中精度を上げるために片膝を付き、熱線銃を構え、微動だにしない。
そして、ただ黙々と相手を屠るまで撃ち続ける。


クルル・ハンドゥーレ
他の猟兵と協力

……あんたそれ、代えはなんぼでもあるやろ、ってこと?
ふーん、しけた山賊にしかなれへんかった、代えがなんぼでもあるようなアレな輩の言いそうな台詞やねえ


WIZ攻撃誘うべく挑発

幻月夜行の炎の半分ほどを囮とし
頭領の目のまえや周囲で素早く動かし注意を引き
他の猟兵が攻撃されにくくするよう立ち回る
炎に気ぃ取られてるこの隙に、や!
不意をつく為囮の炎とは別方向から
残りの炎を合体させた強化したもので攻撃すると同時になぎなたでなぎ払い、吹っ飛ばす
近接では分が悪そうなので一撃離脱戦法を

敵攻撃には見切りで対応
距離をとる際にはなぎ払い、寄せ付けぬ為には幻月夜行
大人数に囲まれぬよう皆と連携

アドリブ歓迎



「これが終われば甘味三昧! でも、男一人で甘味処に入るのはハードル高いな……琥珀くんを誘ってみようかな」
 お茶会の事を考えながら亞東・霧亥は、美形な山賊頭領を見据えた。
「……あんたそれ、代えはなんぼでもあるやろ、ってこと? ふーん、しけた山賊にしかなれへんかった、代えがなんぼでもあるようなアレな輩の言いそうな台詞やねえ」
 クルル・ハンドゥーレは冷たい視線を向け、美形な山賊頭領の言葉に対して辛辣な言葉で返した。
「詠え、惑え、舞い踊れ――虚ろ月炎に呑まれかし」
 クルルが凛とした声で言葉を紡ぎ、ユーベルコード『幻月夜行』を発動させた。
「食べられません!」
 霧亥もユーベルコード『和菓子の極み』を発動させ、精巧な和菓子を10立方メートル分製作し、和菓子の雪崩を引き起こした。
 黄泉の本坪鈴達は、和菓子の雪崩にキラキラと瞳を輝かせながら埋もれていく。
「よっしゃ、いけすかんヤツの道がちょっと開いたんやねえ!」
 クルルが6個の歪なぎんいろの炎を放ち、美形な山賊頭領の元に素早く駆け出した。
「これなば、攻撃し放題だな」
 作戦通りに事が進んでいるのを見て、霧亥は熱線銃(ブラスター)の銃口を美形な山賊頭領に向けると片膝を着き、撃つときの反動を軽減させ、命中しやすくする為に腰撃ちの姿勢で彼はただ黙々と標的に向かって熱線のビームを放つ。
「炎に気ぃ取られてるこの隙に、や!」
 攻撃をする前に歪なぎんいろの炎を囮にし、クルルがなぎなたでなぎ払うと美形な山賊頭領を後ろに吹き飛ばしたら、6個の歪なぎんいろの炎が合体して強化したのを撃ち込んだ。
「う、うぁぁぁぁぁぁ!」
 歪なぎんいろの炎に包まれ、美形な山賊頭領が燃やされている間にクルルは後ろに跳躍して、前線から距離を取る。
 四肢を使い、着地すると直ぐに敵に視線を向けると、再び『幻月夜行』を発動させて歪なぎんいろの炎を放った。
「ちくしょう……アイツら……」
 ふらつきながら、美形な山賊頭領は立ち上がると猟兵を睨むと、埋もれた黄泉の本坪鈴達に自分を守るように指示を出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月影・左京
真の姿になって、今度は回復役にまわるわ。
真の姿は、故郷サムライエンパイアに住んでいた、まだ猟兵の活動をする前の私の姿。
艶やかな着物を着た、黒髪のお姫様。


まず、気づかせてくれた猟兵さんには、お礼を。
「あらいけない!ありがとうね。」
先の集団戦で負傷した猟兵さんたちを、生まれながらの光で癒し、勇気づけるわ。
「癒しが必要なら言ってね!皆さんを支えるわ。」
疲れるけれど、下町を守って美味しいお茶をいただくために、踏ん張らなきゃ!



「あらいけない! ありがとうね」
 幻から目覚めさせてくれた事を月影・左京は、クルルに礼を言うと周囲を見渡すと先ほどの戦闘で怪我をした仲間を見付けた。
 左京は、真の姿に変わる。
 その姿は、猟兵になる前の姫だった時の艶やかな着物を身に纏い、金色の髪は濡れ鴉の様な黒の髪へと変わった。
「先ずは、先の戦闘で負った怪我を癒しておきますね」
 左京がユーベルコード『生まれながらの光』を発動させ、猟兵達の傷を癒した。
「癒しが必要なら言ってね! 皆さんを支えるわ」
 疲労で少しふらつきながらも、左京は明るく笑顔で言った。
 しかし、その瞬間を狙っていたかの様にーー美形な山賊頭領は『皆殺しだっ!』を発動させた。
「……えっ! くっ!」
 左京が気が付いた時には遅かった。
 我を忘れる程の怒りに満ちた状態で理性を失った美形な山賊頭領は咆哮を上げ、鋭い爪を振り上げ無差別に攻撃し出した。
「うぉぉぉぉーー!」
 人を襲うヒグマの如く、ただ目の前にいる左京は爪で切り刻まれた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

玉兎・巴
ほうほう、これは分かりやすく独りよがりな理由で御座るな。
そういう輩には痛い目に合ってもらうで御座るよ。

腹に響くような声で恫喝し、相手を怯ませて動きを鈍くしたり、隙を作ったりする。
「喧しい! 図に乗るなで御座る!」
「破!」
など、話の流れに合っていれば台詞は自由で。
変わらずPOW主体で攻撃。敵の攻撃には残像で対応。
ユーベルコードは剣刃一閃を使用。これで相手の武器破壊とかできない?
なおトドメは、いる場合は宿敵主に譲る感じで。お膳立てには心置きなく協力する。



「ほうほう、これは分かりやすく独りよがりな理由で御座るな。そういう輩には痛い目に合ってもらうで御座るよ」
 美形な山賊頭領を見据え、玉兎・巴は深呼吸をした。
「喧しい! 図に乗るなで御座る!」
 巴が腹の底から声を出して『恫喝』するが、美形な山賊頭領は攻撃する手を緩めない。
「破!」
 サムライブレイドを抜刀して、巴は美形な山賊頭領に素早く接近して『剣刃一閃』を発動した。
 攻撃は当たりはしたが、本来の目的であった両腕の爪を破壊は出来なかった。
 だが、美形な山賊頭領は攻撃と『恫喝』により、やっと攻撃をする手を止めて一歩だけ後ろに下がった。
「うぅ……ヤツを、ヤツを、倒せ!」
 美形な山賊頭領は『行けっ!』を発動し、従わせた部下の山賊達が何処からか現れると、巴の元へ真っ直ぐと向かって各々が手にしている武器を振り下ろした。
「お主達を相手にしている時ではないで御座る!」
 部下の山賊達の間をどうにかすり抜け、巴はサムライブレイドで山賊頭領の爪を片方だけ破壊した。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

稲宮・桐葉
あぁぁ…珍しい甘味だからと食べるのが惜しくて、とっておいたのが間違いじゃったのじゃぁ!
よもやカビてしまうとは…!!

…ハッ!? すまぬ、妾としたことが敵の術に惑わされようとは…
助けに感謝するのじゃ!

倍返し…と行きたいところじゃが危機にさらされた者の助けが先じゃの

真の姿を解放し1本だった尻尾が9本に増え大妖狐の風格。
危機の猟兵を抱き上げ後方へ退く。
周囲の安全を確保した後、ユーベルコード:巫女神楽~萌春の舞~を使用し負傷者の治癒を行う。

逸ってはならぬのじゃ
無防備になる行動の前は周囲の状況をよく確認せねばならぬぞ

さて癒しは我に任せよ

立ち位置を見極めながら全力で舞を舞い猟兵たちを支援する



「あぁぁ……珍しい甘味だからと食べるのが惜しくて、とっておいたのが間違いじゃったのじゃぁ! よもやカビてしまうとは……!!」
 稲宮・桐葉が一番後悔している過去の幻を見て、悲痛な叫び声を上げながらがっくりと地面に膝と手を着いていると、クルルが揺さぶるとハッとした表情になるとわれに返った。
「……ハッ!? すまぬ、妾としたことが敵の術に惑わされようとは……助けに感謝するのじゃ!」
 桐葉がしてしまった失態を悔しそうに拳を握り締めるが、今回の事件の元凶である美形の山賊頭領が視界に入ると、彼女がやるべき事を思い出し、クルルに礼を言うと駆け出した。
「倍返し……と行きたいところじゃが危機にさらされた者の助けが先じゃの」
 左京の元へ行き担ぐと、桐葉は山賊頭領から視線を反らさずに後退する。
「これより舞いしは生命の息吹を言祝ぐ舞い。八百万の神たちよ我が舞い奉納たてまつる。なにとぞ我らに幸をもたらし賜え」
 桐葉が凛とした声で言葉を紡ぎながら舞い『巫女神楽 ~萌春の舞~(ミコカグラ・ホウシュンノマイ)』を発動させ、舞いにより呼び起こした神気に満ちた桜吹雪が仲間を包み込むと、高速治療され傷は直ぐに癒えた。
「さて癒しは我に任せよ。だから、皆様は倒すことに集中するんじゃ」
 桜吹雪が役目を果たし、風に吹かれながも雪の様に消えていく中で桐葉が、仲間に向かって力強く、そして優しい声色で言った。

成功 🔵​🔵​🔴​

月影・左京
「はわっ!?」
痛くて倒れかかったのを助けてもらって、感謝やら申し訳ないやら。
「ありがとうございます、ドジ踏んじゃったわ……」

それからひとつ深呼吸して、【祈り】を捧げるわ。
「神様、天命ならば私たちに彼を倒す力を……!」

それから指先を構える。
「やられっぱなしですっこんでるのは、性にあわないのよ!」

再び狙いを定めてジャッジメント・クルセイド!
残った爪の破壊を狙うわ。



「はわっ!?」
 傷が癒え、意識が戻った左京が顔を上げると、そこには優しい笑みを自分に向ける桐葉の姿。
「ありがとうございます、ドジ踏んじゃったわ……」
 左京は少しふらつきながらも立ち上がり、お礼を言うと小さく息を吐いた。
「大丈夫じゃ、同じ猟兵で……仲間じゃろ?」
 桐葉はウィンクしながら答えると、左京は笑みを向けると胸元で手を組んだ。
「神様、天命ならば私たちに彼を倒す力を……!」
 『祈り』を口にすると、左京はゆっくりと瞳を開いた。
 彼女の祈りが、神様へ届いた気がするとユーベルコードを発動させる行動が、軽いーーと感じた。
「やられっぱなしですっこんでるのは、性にあわないのよ!」
 美形の山賊頭領に指先を向け、『ジャッジメント・クルセイド』が発動して『10からの光』が降り注いだ。
「ったく……まだ、まだだ! 俺は戦える!」
 再び『皆殺しだっ!』を発動させ、我を忘れる程の怒りに満ちた状態に変化した山賊頭領は、少し開いた口の隙間から煙の様に息が吐かれた。

成功 🔵​🔵​🔴​

伝農・エルナちゃん
「甘味を独り占めとは、なんともシェアの心の無い奴じゃのうぅ。まぁ、山賊らしいと言えばそうじゃが」
 と、いつもの男声での挑発を行い、見た目だけは美少女のエルナちゃんは前かがみになって、大きな胸の胸元を見せて誘惑。
「ふふん、鼻の下が伸びとるかえ? どれ、あちきとやり合って勝ったら、好きにしてもええんじゃぞ? あ、声がちと不満かもしれんがな」
 一言多いが、そんな風に挑発する。相手が怒り、もしくは欲望にまかせてかかってきたところを、電光心剣・刃返しの効果で部下ごと纏めて返り討ちにする。
 行うのは、名刀・伝鉄による一閃と、電光苦無・百八による暗器投擲。遠距離には苦無で、近距離には名刀で、攻撃前に攻撃。
 


千代月・陽華
可愛いお嬢様と、甘味が食べられると聞いていたのに、いつの間にやら山賊退治に駆り出されるとは……

わたくし、美形でも男の方にはビビット参りません
甘味のために斃れてくださいませ

でもそのまえに、さっき買ってきた甘味を食べて気力を回復させなければ
え? 山賊さんも食べたい? 1個くらいなら差し上げてもよろしいですわよ
まあ、そのあとで斃しますが
山賊さんが甘味を食べ終わった瞬間をねらって、【荒魂・天叢雲】を撃ち込んでおきましょう

まだ、山賊さんが生きていたら、いいことを教えて差し上げましょう
もし、猟兵になれば、将軍から天下自在符というものが下賜され、一般人から甘味をもらい放題になります
山賊業なんてやめましょう



「甘味を独り占めとは、なんともシェアの心の無い奴じゃのうぅ。まぁ、山賊らしいと言えばそうじゃが」
 幼い容姿なのに声はおじさんな伝農・エルナちゃん(のじゃロリおじさん剣士・f00886)は、ぼいんと体格に不釣り合いな豊満な胸を惜しげもなく見せつける。
「可愛いお嬢様と、甘味が食べられると聞いていたのに、いつの間にやら山賊退治に駆り出されるとは……」
 もう、うっきうきで来てさぁ! 可愛いお嬢さん方と甘い、甘い、一時をーーと思っていた千代月・陽華は、美形でも性別が男には興味なんてない!
「ふふん、鼻の下が伸びとるかえ? どれ、あちきとやり合って勝ったら、好きにしてもええんじゃぞ? あ、声がちと不満かもしれんがな」
 『誘惑』でエルナちゃんは大胆に開かれた胸元をたゆん、と揺らしながら前屈みになる。
「はっ、み、見えっ!」
 部下の山賊達は、鼻の下を伸ばしたり、前屈みになる者も視線は、エルナちゃんの大きなおっぱいに注がれていた。
「でもそのまえに、さっき買ってきた甘味を食べて気力を回復させなければ」
 和風スイーツを頬張りると、陽華もエルナちゃんの愛らしい姿を見てお茶会にお誘いする人物リストに入れられた。
 おじいさんみたいな声? そんなの、性別が男ではなければ許容範囲内だ!
「はぁ……甘味……の、匂い」
 野生の獣の様に、山賊頭領は陽華が手にしているお菓子に視線を向けた。
「え? 山賊さんも食べたい? 1個くらいなら差し上げてもよろしいですわよ」
 女神の様に寛大な心でお菓子を与えると、陽華の瞳は怪しく光らせるとその様子をただ眺めていた。
 そして、山賊頭領が珍しい和風スイーツを食べ終わった瞬間ーー。
「甦れ、嵐の大蛇龍!! 全て吞み喰らい、荒魂の神威を示せ!! 顕現せよ、嵐の禍!!」
 『荒魂・天叢雲(アラミタマ・アマノムラクモ)』を発動させ、【武器からの魔力の解放】により【嵐の顕現たる水と風と雷の三重属性の魔力】で山賊頭領を斬り捨てた。
「"現得-みえ-ておる"。電子の頭脳を舐めるなよ」
 『電光心剣・刃返し(デンコウシンケン・ヤイバカエシ)』を発動させ、全身を【超反応で必殺技を放つ反撃待機状態】に変え、あらゆる攻撃に対してほぼ無敵状態になった。
 ただし、攻撃されるまでは全く動けないという、デメリットがある。
「小癪な!」
 山賊頭領が『行けっ!』を発動すると、従わせた部下の山賊達が現れるとエルナちゃんに向かって駆け出した。
 勿論、その幼い容姿に不釣り合いなぼいんを目指してーー。
 近付いて来る山賊達に、エルナちゃんは指の間に挟んでいる電光苦無・百八を『暗殺』で投げると、山賊達が気付いた時には視界は暗転し地面に倒れた。
 そして、美形の山賊頭領が倒された事により、『黄泉の本坪鈴』達や部下の山賊はそそくさと山の方へと尻尾を巻いて逃げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『茶の湯を楽しむ』

POW   :    お茶より和菓子! 甘味は正義!!

SPD   :    正座? 問題ないです。作法もしっかり学びます。

WIZ   :    百聞は一見に如かず。知識を生かして体験しましょう。

👑11
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戦いは終わり、猟兵達が下町の方へ振り向くと住人達が集まっていた。
「この下町を守っていただき、ありがとうございます。お礼として下町の腕利きが作った甘味で、お茶会でもしますので是非とも楽しんで下せぇ!」
 茶室に案内された猟兵達、小さな出入り口から中へ入り畳の上に座る。
「甘味が出来るまでは先ずは、抹茶をたてますので戦いで疲れた体をゆっくりと休めて下さい」
 鮮やかな着物を着た美女は、猟兵に笑みを向けると優しい声色で言った。
 兎に角出来立ての甘味! いや、甘味位は作ってやる! 等と思って行動するか?
 茶道の作法を学び、お茶の奥深さを体験してから、職人が作った美しい和菓子を頂くか?
 本や知識としてはあったが、実践は初めてだけどもお茶をたててみるか?
 何をしたいかは自由だ。
キリス・バルドス
事件には何一つ関わっていないけれど、猟兵の一人二人増えた程度で咎められる事は無かろうさ。
異世界の文化を知るというのは本当に愉しいのでね。

私は単にワガシなる細工菓子を頂きに来ただけのこと。異界の甘味はどのようなものだろうか?焼き菓子では無さそうだけれど。
供されるマッチャというのは聞いた事がないけれど、"茶"というからには紅茶や珈琲のような飲料なのだろう。
目立ちたくは無いし大人しく礼儀作法を教わろうかね。セイザ。床に直接座るとは不思議な文化だねえ。
ああでもワガシを作るところを見てみたい……いや、茶を"立てる"?どういう事なのだろう?

……申し訳ない、落ち着いて待つのが肝要なのだったか。深呼吸深呼吸。



(事件には何一つ関わっていないけれど、猟兵の一人二人増えた程度で咎められる事は無かろうさ)
 そっと輪の中に混ざるキリス・バルドス(自律人形遣い・f06985)は、正座して『抹茶』という飲み物やそれを『たてる』という事が気になるようだ。
 下町は脅威から守られ、甘味の材料も戻ってきた事の嬉しさで、下町にくる人々に対して歓迎ムードだったのでとても賑やかだ。
「マッチャとはどいうモノなのかい?」
 キリスの問いに、美しい茶道の先生は湯が沸く合間に答える。
「緑茶を粉にしたのを抹茶と言います。たてる、というのはこの大きな入れ物に粉と湯を入れ、茶筅(ちゃせん)とうので泡立てる、そういう意味ですよ」
 茶道の先生は、抹茶の茶椀をキリスの前に置いた。
「二度回し、茶碗の柄が自分の方に来ないように……そう」
「作法とは、難しい事をするんだね」
 指示に従いやっと抹茶を飲めたキリスは、率直な感想を口にした。
「そういう、ものなんですよ。甘味を食べるのにも作法があるのですが、大丈夫ですか?」
 先生はキリスの足に視線を向けた。
「だ、大丈夫だよ」
 感覚がなくなりつつある事を我慢しつつ、本来の目的であった和菓子も作法を習いながらやっと口に出来た。

成功 🔵​🔵​🔴​

亞東・霧亥
あれ?気付いたら戦いが終わっていた。
意外とあっけなかったなあ。
それは兎も角、甘味三昧を敢行もとい堪能せねば。

琥珀くんに声を掛けて、一緒に甘味処に行く。
何処の甘味処に行くかは、お任せする。
エスコートされる側になるが、勿論、勘定は全部俺が持つ。

でも、よく考えたら女性に声を掛けるのは初めてだ。
「(手を差し出して)琥珀さん、つき合って下さい。」
うん、ストレートに頼んでみるのが良いな。



「あれ?気付いたら戦いが終わっていた。
意外とあっけなかったなあ。それは兎も角、甘味三昧を敢行もとい堪能せねば」
 戦いが終わった後の下町の人々は逞しい、と思いながら亞東・霧亥はいざ、甘味処へ! と言いたい所なのだがーーやはり、男一人では恥ずかしい。
「琥珀さん、つき合って下さい」
 霧亥は手を差し出すと、とりあえず勢いでストレートに言った。
「あ、あの……私達、ほぼ初対面ですし……こういうのは順序が必要だと思います」
 神山・琥珀は困惑した様子で、言葉を選びながら答える。
 どうやら、霧亥の言葉を告白と受け取ってしまった様だ。
「え? 順序? 確かに、そこまでの順序は大切だな」
 うんうん、と頷きながら霧亥は言うが、彼もまた勘違いをしていた。
「私、告白とか……慣れてましたが、お仕事で……しかも、同じ猟兵にされるのは初めてです」
「え、告白? いや、俺は一緒に甘味処へ行くのに付き合って欲しくて言っただけだが」
 琥珀が困りつつも言うと、霧亥はぽかんとした表情のまま答える。
「も~、びっくりしたじゃないですか~。それならそうと、ちゃんと言わないと勘違いされますよ?」
 ふふ、と笑いながら琥珀は霧亥を見上げた。
「……その、女性に声を掛けるのは初めて、でな」
 視線を反らし、少し恥ずかしそうに言いながらも霧亥は理由を話す。
「それでは、美味しいお店をリストアップしていますので、行きましょう」
 琥珀は手書きのメモを見せ、近場の店を指すと笑顔で言った。
「ああ、付き合わせて悪いから……甘味代は俺が全て持つ」
「無茶、しないで下さいね」
 霧亥の言葉に、琥珀は笑顔で答えながら甘味処巡りへと向かった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

伝農・エルナちゃん
「と言う訳で、本日はサムライエンパイアは、甘味の有名な下町からお送りしておるのじゃよー」
 と、甘味巡りの様子を実況動画として配信するエルナちゃん。
「さあ、甘味が運ばれてくるのじゃよ。これは……団子に、水饅頭、じゃな!」
 彼女が店の頼んだのは「三色団子」と「水饅頭」、そして「抹茶」。
 お菓子を一口。そして、抹茶を慣れた手付きで持ち、啜って、ほぅ、と満足そうな溜息。
「うむ♪ 甘き和菓子と、抹茶。最高の組み合わせじゃあ♪」
 団子を食べるエルナちゃん。胸元に落とした水饅頭のかけらを、拾って食べる(狙ってやった)。
 再生数は伸びるだろう。あざとい。
「それじゃ、次回の配信をお楽しみにしてるのじゃよー♪」



「と言う訳で、本日はサムライエンパイアは、甘味の有名な下町からお送りしておるのじゃよー」
 カメラで動画撮影をしている伝農・エルナちゃんが、ぐるりと景色を写し終えるとカメラを自分の方に向けた。
「さあ、甘味が運ばれてくるのじゃよ。これは……団子に、水饅頭、じゃな!」
 お茶屋で甘味を頼み、エルナちゃんは出てきた和菓子を見て楽しそうに実況をする。
 確認をするために、カメラのメモリーに残された動画を見返すがーーどうやら、メモリー不足の様で動画は途中でプッツンと切れていた。
「アクシデントはつきもの……じゃな」
 予備のメモリースティックを取り出そうと、鞄の中を手の感触だけで探すが見つからない。
 小さく息を吐くと、エルナちゃんは鞄を覗き込むと、1度鞄の中身を取り出してやっと見付けた。
「うむ♪ 甘き和菓子と、抹茶。最高の組み合わせじゃあ♪」
 再び、撮影を開始させるとエルナちゃんは、切れていたシーンから撮り初めてやっと甘味を口にするシーンへ。
 ぽとり、と開いた胸元に水饅頭を落として、それを指で掬って口に運ぶ。
 ファンへのサービスシーンまでも入れる、バーチャルキャラクターの鏡である。
「それじゃ、次回の配信をお楽しみにしてるのじゃよー♪」
 〆の言葉を笑顔で言うと、エルナちゃんはカメラの電源を切った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

玉兎・巴
最後、良いとこなかった気がするで御座るがそれはそれ。お楽しみの甘味の時間で御座る。

【POW】一応、茶の作法は知っているのでは御座るが、ここはのんびりと甘味と酒を楽しむで御座る。
あ、酒はある程度抑えるで御座るが、和菓子はどんどん持ってきてほしいで御座るよ?

縁台(茶屋でよくある長椅子)か、皆がお茶をたててる部屋の傍の縁側で風景を眺めつつ食事。
日本酒や吟醸酒などは案外和菓子と合うのでそれらを飲み食いする。
最後には一本開けた酒瓶と積み重なった和菓子の皿が残る。

(案内してくれた美人さんに)いやはや、どれも美味しく頂けたで御座るよ。店主、で良かったで御座るかな?職人達に礼を言っておいて欲しいで御座るよ。



「一応、茶の作法は知っているのでは御座るが、ここはのんびりと甘味と酒を楽しむで御座る」
 そそくさと茶道室から出ていき玉兎・巴は、近場にあった縁台に腰を下ろすとお店に注文をすると、色とりどりで様々な和菓子が運ばれてきた。
「和菓子はどんどん持ってきてほしいで御座るよ?」
 お酒を片手に、縁台の空いたスペースに置かれた和菓子を手にし、口元に運ぶと美味しそうに頬張った。
「おっと、お酒は控えなければならないで御座るな」
 湯飲みに酒を注ぎながら、上機嫌に巴はくいっと飲み干した。
 やや辛口の日本酒や吟醸酒はやっぱり、和菓子には合う事を再認識した巴は次々と消費していった。
「はー、とても満足したで御座るな~」
 少し膨らんだ胃を擦りながら巴は空を見上げるが、彼女の隣に山積みにされた皿と複数の酒瓶が転がっていた。
 お酒を抑えるとは、どういう事なのだろうか? と疑問を持つほどの量を。
 先程まで、和菓子を巡った争いが有ったとは思えない程に、紺碧の空が遠くまで広がっていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

月影・左京
【SPD】
サムライエンパイアの茶道、懐かしいわ。作法、抹茶の風味、和菓子の食感……どれも素敵なものよね。
茶室に通されたら、静かに作法どおりに振舞って、正座をして待つわ。
「初陣でどうなることかと思ったけれど、何とかこの町を守れて良かったわ……。」
と言っても、私ひとりの功績じゃなくて、他の猟兵さんたちのお力添えがあってこそ。
本当はお礼を言いたいけれど……皆さん、思い思いに過ごされているから、声をかけたら悪いかしら……?

(台詞等アドリブ歓迎です。)



(サムライエンパイアの茶道、懐かしいわ。作法、抹茶の風味、和菓子の食感……どれも素敵なものよね)
 月影・左京は慣れた動作で、お茶会を懐かしく思いながら完璧にこなした後に、外に出ると辺りを見回した。
「初陣でどうなることかと思ったけれど、何とかこの町を守れて良かったわ……」
 ゆっくりと、故郷があるサムライエンパイアの空気を懐かしく感じ、巴は風で髪を靡かせながらふと、下町に視線を向けた。
「私ひとりの功績じゃなくて、他の猟兵さんたちのお力添えがあってこそ。本当はお礼を言いたいけれど……皆さん、思い思いに過ごされているから、声をかけたら悪いかしら……?」
 和菓子を頬張ってたり、誰かと甘味巡りをしていたりと、それぞれが平和になった下町を楽しんでいた。
(今、言うのは野暮ったいかもね。クモリアベースに帰ったら必ず、言おう)
 今回の事件でお世話になった仲間に、何かの縁だから何を言おうか考えながら、紺碧の空に浮かぶ雲が流れて行くのを見つめた。

成功 🔵​🔵​🔴​

クルル・ハンドゥーレ
アドリブ等歓迎
ん、うちらの勝利や!大団円!
猟兵仲間にも町の皆にも笑顔で手を振るで

WIZ
えー、知識らしきモノはなきにしもあらずやねんけど
上っ面やからね
まるきり初心者扱いで先生に教えを乞う
なんでお茶室の入口こんなに狭いんかとか
このお作法の意味はなんやろか、とか
ひとしきり聞いた後は抹茶点てさせてもらお!
色々教えてもろた後なら、ちょっとはお茶の味に深みが…出てるん…?

そしてお菓子!
え、これもあれもええん?
ほんまありがとう、いただきまーす!

ああ美味とうっとりしつつ
皆と食べ染み渡る美味しさをついに理解できへんかった首領にちょっと憐れみ
手にした和菓子をふいと捧げ持ったり
ま、次の瞬間、すぐに食べてまうけどね!



「ん、うちらの勝利や! 大団円!」
 と、歓喜の声を上げながらクルル・ハンドゥーレは、一緒に戦ってくれた仲間や下町の人々に手を振った。
 そして、お茶会に呼ばれたクルルは、興味津々に作法を教えて欲しい、と茶道の先生に頼んだ。
「それでは、お茶に関して説明をさせていただきます。先ずはーー」
 先生の隣に正座してるクルルは、手取り足取りと道具の説明から、淹れてたてかたに出来たのを人へ渡すまでの一通りを教えて貰った。
「色々教えてもろた後なら、ちょっとはお茶の味に深みが……出てるん……?」
 兎に角、クルルは自分で淹れた抹茶を啜るが、さっぱり良さが分からない。
「ふふ、お菓子を食べてから飲むのが一番美味しいく感じる。お茶会の楽しみでもあります」
 茶道の先生がそう言うと、下町の職人が繊細な手付きで作った練り菓子、独創的な発想で思わず目を奪われて食べるのが勿体無く感じる物もある。
「え、これもあれもええん? ほんまありがとう、いただきまーす!」
 クルルはそんな事よりもーー食べ放題な事に歓声を上げながらぱくりと口に放り込んだ。
「……んっはぁ~美味やわぁ~」
 優しい甘味、そして丁寧に作られたのが分かる位の練り菓子のきめ細やかさ、クルルのお口の中でふわーと広がる。
 皆と食べる楽しみ、それを知らずに倒されたオブリビオンであった山賊頭領に対し、憐れだと感じつつも手にした団子を掲げていた。
 あぁ、美味しそうーーと思うより早く美味しそうに頬張った。

成功 🔵​🔵​🔴​

稲宮・桐葉
茶の湯も良いが、気ままに甘味を食べるのもよいものよ
戦いの後ともなれば、わらわの場合、まずは腹を満たすのが先じゃ♪
しかし甘味が出来るまでは暇じゃの
抹茶を飲んでばかりも退屈じゃし…戦いで消耗した精を補充しようかの?

抹茶の礼じゃ、わらわの尻尾をモフモフさせてやろう♪
(礼と言いながら、ちょいとお主の精をいただくのじゃよ。まぁ五分と五分という事で…すまんのぅ)

甘味が出来上がったら、美味しくいただくとするかの♪
精を頂けたら元気回復じゃ!
ふむ…気が変わったのじゃ。真面目に作法をこなしてやろうかのぅ
これでも良いところの出なのでの、一通りできるのじゃよ♪



「茶の湯も良いが、気ままに甘味を食べるのもよいものよ。戦いの後ともなれば、わらわの場合、まずは腹を満たすのが先じゃ♪」
 店先で甘味を注文した稲宮・桐葉は、出された抹茶を啜りながらお祭り気分の下町を見回した。
「しかし甘味が出来るまでは暇じゃの。抹茶を飲んでばかりも退屈じゃし……戦いで消耗した精を補充しようかの?」
 そう思っていると桐葉の横に、看板娘の千代がお代わりを持ってきた。
「抹茶の礼じゃ、わらわの尻尾をモフモフさせてやろう♪」
 桐葉がそう言うと、ゆらりとお尻から伸びているふかふかな毛並みの尻尾を揺らした。
「よろしい、のですか?」
「うむ、礼じゃ、礼。気にせずに堪能しておけ」
 千代はおずおずと桐葉の尻尾に手を伸ばす、指が埋もれる位にふかふかであり、手入れもちゃんとされているのだろう絹に劣らぬ滑らかな毛並みであった。
(礼と言いながら、ちょいとお主の精をいただくのじゃよ。まぁ五分と五分という事で……すまんのぅ)
 戦いにより疲弊していたので、桐葉はそっと千代からちょいっと精を頂いた。
 美味しい甘味を頂き、茶道にも慣れた様子で参加した。
「ん~……たまには、こういうのも良いのじゃ」
 賑やかだった下町は、夕日でオレンジ色に染まり、徐々に静かになり何時もの下町に戻っていった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2018年12月27日


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🔒
#サムライエンパイア


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠犬憑・転助です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト