アレがそーしてこう!!!
「皆さん集まりましたね。それでは今回のアジェンダについてオリエンしますね。」
グリモア猟兵である零落・一六八(水槽の中の夢・f00429)の集合直後の突然の横文字乱舞に猟兵は首をかしげる。
このグリモア猟兵がこういう口調かは知らないが、横文字ばかり並べられても何を言っているのか意味が分からない。
「皆さんにはキマイラフューチャーで起きてるイシューをソリューションしてほしいんですよ」
要するにキマイラフューチャーで起きてる問題を解決してほしいという意味だろう。翻訳が必要な説明が説明になっているかは置いておくとして、一六八は続ける。
「皆さんに行ってもらうのは、世紀末リゾートって所なんですが。」
面倒くさくなってきたのかいきなり横文字多用をやめたようだが、世紀末リゾートという圧の強い存在が急に飛び出てくる。
「汚物は消毒だー!とかやりながら遊べるらしいですよ。
モヒカンのカツラとか、ごつい肩パッドとか、バイクとかバギーとかも貸し出してるみたいです。
鉄パイプとか火炎放射器っぽい玩具も借りれるらしいですよ。やべーっすよね。
あ、でも、あくまで娯楽施設なので暴力沙汰は禁止です。バイクもバギーも走っていい場所とか決まってますので」
なんとも平和的な世紀末である。さすがキマイラフューチャー。
「で、その世紀末リゾートを作った怪人を倒してきてほしいんです」
怪人は世紀末リゾートの中心にある本部にいるらしいが、関係者入り口を探さなければならない。
しかし、残念なことに景観を損なわないために地図や案内板などはないのだ。スタッフに聞くにしても客では怪しまれるだろう。
なのでその辺にいるスタッフにスタッフのフリをして聞くなり、バギーアトラクションで勝って常連客に聞くなり、頭の良さを見せ付けて本部の人間面なりしなければならないらしい。
「スタッフのフリをするならモヒカン肩パッドスタイルにならないといけませんし、もはやバギーレースとかただ遊んでるだけみたいになりますけど、せっかくのリゾートなんで楽しんでもいいと思いますよ!」
もちろん、他に方法があるのであればそれもいいだろう。
「で、さっきボクが横文字話してた理由なんですが、ここのボスの怪人が意識の高い系といいますか、めちゃくちゃ横文字使ってくるんですね。
なので本部に着いたとき、配下の怪人に横文字多用で話すと、こいつもしかしてボスの知り合いかもって勝手に勘違いしてくれます」
ボスのところまで案内してもらってもいいし、適当に場所を聞き出してボコってもいい。ちなみに横文字を多用すると圧倒されて倒しやすくなるらしい。
「それで、そのボスなんですけど、ハッキングで認知変えてくる恐ろしい敵です。
ボスの部屋に近づけば近づくほど、もの忘れが激しくなり、技名を忘れ、固有名詞を忘れ、あれとかそれとかボケ老人のような会話しかできなくなるんですよ……。
例えばブレイズフレイムとかも『なんかめっちゃすごい炎でるやつー!』とかになっちゃうんですよ!ダサい!
しかも、ボスは意識の高い単語を使ってマウントとってくるんですよ!」
もうぼこぼこにして黙らすしかないですよ!とシャドウボクシングをしてみせる。
「さぁ!皆さん!ASAPでイシューをソリューションして結果にコミットしてください!
多分本人もあんまり意味はあわかっていないのであろう横文字を並べ立て猟兵を送り出すのであった。
山野芋子
こんにちは山野芋子です。
イェーガーピーポーにはASAPでミッションをコンプリートしてください。
見ての通り馬鹿依頼なので遊んでても勝てます。ボス戦だけちょっと戦えばなんとかなります。
1章は世紀末リゾートで遊……情報収集し、2章は横文字乱舞して、3章はボケ老人の如く戦ってください。
3章は強制的に技名忘れたりするので、台詞もちょいちょい頭悪くなると思いますのでよろしくおねがいします。
IQ2ぐらいでやってください。
それでは皆さんのプレイングお待ちしております。
第1章 冒険
『世紀末リゾートの冒険!』
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POW : ヒャッハーしてくるキマイラ達にヒャッハーし返して配下にする
SPD : バギーで競走を申し込んでくるキマイラ達に勝利して配下にする
WIZ : 算数テストとかでキマイラ達に頭の良さを見せつけて配下にする
👑11
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ビートルジュース・スーパーノヴァ
オッケー、オレの出番だな!!
ビートルジュースならどうする? って挑むだろ!!
バイクがあるなら乗っちゃうだろ、このビッグウェーブによ!!(てきとう)
いや、モヒカンは別にいらねーわ。趣味じゃねーし。
ヘイヘイ、キマイラピーポー!! ゴッドズピードイェーガーとリアルガチプライドショウダウンしよーぜゲッダン!! イェア!!
キマイラフューチャーじゃ猟兵はヤバモテだかんな、勝っても負けてもコイツらは協力的なはずだぜ! ダメ押しで誘惑しとくわ。なあ、協力してくれよ(*ゝωδ)⌒☆
目的はえーっとなんだっけ、そうそう、関係者入り口が見つかんねーんだよな! スタッフが出入りしてるとこ知らねー?
アイ・リスパー
「せ、世紀末リゾートの情報収集ですか!?」
あー、私のクールで知的なイメージが崩れますから、そういう世界観の依頼はちょっと……
バイクは運動神経……じゃなかった、免許の問題で乗れないですし、
バギーは、このミニスカートだと見えちゃいますし。
あ、算数を教えるとかでもいいんですね。じゃあそれで。
(伊達メガネをかけて)
「はい、皆さん。それではこれから算数の授業をしますね」
ホロディスプレイを展開して黒板代わりにしつつ、まずは練習問題から始めましょう。
「こちらが一般相対性理論のアインシュタイン方程式です。
これが解ける人はいますか?」
教科書にも載っているレベルですから簡単ですよね?
アドリブ、絡み大歓迎
ミラー・エイト
アタシがなんと呼ばれているかお教え致しましょう。
そう!ヒャッハー界のヒャッハーキングデース!!(※呼ばれていません)
まずはバギーを選びます、
見栄えの良いやつ選びましょうなるべく動画映えしそうなやつ。
そしてこのヒャッハーな世紀末リゾートを【グッドナイス・ブレイヴァー】で紹介します!
「みなさん右に見えますのがヒャッハー!左に見えますのもヒャッハー!そしてアタシも今日はヒャッハーですイェーイヒャッハー!!」
これでバギーを強化するって魂胆ですアタシ冴えてるー!ウィ!(Yesの意)高性能ですから!!
まぁユベコがバギーに効かない可能性はなきにしもアラズー。
そしたらもう普通に生放送しながらレースします!!!
高柳・零
POW
ほう、暴力沙汰なら得意ですよ。
釘バ片手に暴れればいいんですね?
鋲付き革ジャンにトゲトゲ肩パット、フリル付きスカートを履いて、釘バアイドル「いなづまちゃん」になります。
何を言ってるか分からないと思いますが、自分でも分かりません。
「ヒャッハー!いなづまちゃんのお通りだ!道を開けな!」
スタッフが襲って(?)来たら、攻撃はオーラ防御で弾き返し、釘バの気絶攻撃を寸止めします。
「わたしに逆らおうなんざ3ヶ月早いよ!本部はどっちだ?」
「うるせえ!わたしはボケが始まってんだよ!(12歳です)」
去り際にスタッフに忠告しておきます。
「再就職先探しておきな!」
アドリブ、絡み大歓迎です。
多々羅・赤銅
【POW】
(カラフルバリバリモヒカンに肩パッドゴツゴツ最強バイクマンが現れた)
(免許は無いのでバイクは転がすだけである)
ヒャッァァァァァァ皆〜〜〜!!!!世紀末、楽しんでるゥゥ〜〜〜!?!?
(ドゥルルンドゥルルンバウウンバオオオン)
(煽り立てまくって注目を集めて場を沸かす)
(めちゃ仲良くなる)
YOYOYO兄ちゃんイカしたモヒカンじゃん?ああ?私もイカす?照れる〜〜世紀末デビュー戦なの〜〜〜優しくして💕💕💕
デビュー戦だから詳しい事わかんねえの〜〜ねえねえ体調とか悪くなったらどこに駈け込めばいい?スタッフさんとかさあ
やっべ楽勝だったわ。世紀末いいな、天職かもしんない。
(改編、アドリブお任せ)
六六六・たかし
【SPD】
使用UC『悪魔の案山子』
(サングラスたかしが案山子バギーに乗り込み世紀末リゾートにイン!)
(華麗な騎乗スキルで砂浜にいるキマイラたちに挑発的パフォーマンスを仕掛ける)
俺に勝負を挑むとはいい度胸だ!覚悟しろ!!
(スタートと同時に止まり、キマイラたちの背後に付くたかし)
見せてやる、これが俺の悪魔的轢逃(デビルズドライブアタック)だ!
(威勢のいい技名と共に案山子バギーで次々とキマイラたちに追突しては爆走していく)
ふん、世紀末だか十四松だか知らんが所詮はお粗末なもんだな…
(たかしがゴールしたとき動いているバギーは彼のものだけだった)
(情報は何故か手に入った、なぜなら彼はたかしだったからだ)
●それでは選手入場DEATHヒャッハー!
入場用のでかいゲートを抜けるとそこは世紀末であった。
廃墟に囲まれた道、割れた壁、一部の建物から炎が吹き上がっているようにも見えるが、よく見るとそれはライトやらなんやらでそれっぽく見せているだけである。とても安全性は考慮されている。
バイクは規定の場所を走り、速度を正しく守っていて、リゾートにいるキマイラ達は清く正しくヒャッハーしていた。清く正しいヒャッハーがなんなのかはよくわからないけれど。
そしてそんな中、自称ヒャッハー界のヒャッハーキングと呼ばれし電子の妖精(本人談)ことミラー・エイト(鏡陣八芒・f06769)がヒャッハーしながら、右も棘、左も棘、どこに出しても刺さりそうなバギーに乗って現れる。
「みなさん右に見えますのがヒャッハー!左に見えますのもヒャッハー!そしてアタシも今日はヒャッハーですイェーイヒャッハー!!」
撮影ドローンに向かって語りかけている。バギーをレンタルしたところからすでに生放送は始まっているのだった。
コメントでは『ヒャッハー!』『1ヒャッハー』『2ヒャッハー』など流れ、始まりから盛り上がりを見せていた。
ちなみにバギーもバイクもゲートを潜ってすぐのところでレンタルできるのだ。なんといってもリゾートだから。みんな楽しくヒャッハーできるのである。
ちょうど生放送を開始した直後だった。背景に何かが写りこむ。
『おい、後ろなんかいる。』
『うしろ!うしろ!』
そんなコメントがちらほら見受けられるようになった。
それは鋲付き革ジャンにトゲトゲ肩パット、フリル付きスカートを履いたテレビウム(♂)がそこにいた。
釘バアイドル「いなづまちゃん」こと高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)であった。
もはや我々が何を見せられているのか、そして釘バアイドルいなずまちゃんとか何を言っているかわからないが多分本人もよくわかっていない。
その釘バアイドルが背景で釘バッドを振り回しながらヒャッハーしていた。
「ヒャッハー!いなづまちゃんのお通りだ!道を開けな!」
とか遠くで聞こえた気がする。そうして釘バアイドルはブンブンと釘バッドを振り回しどこかへヒャッハーしにいった。
「ウィ!後ろですか?」
コメントに気づき、ミラーが後ろを振り返ったころにはすっかり釘バアイドルはどこかへ消えていた。
その行方については後でじっくりと語ることとしよう。
「あー、私のクールで知的なイメージが……」
それと入れ替わるように入場してきたアイ・リスパー(電脳の妖精・f07909)がゲートを潜って早々うなだれていた。
世紀末リゾートの情報収集という時点ですでに、そういう世界観の依頼はちょっと……などと言っていたのだが、有無を言わさず転移させられてしまった。
もうここまで来たらやるしかないのだが、さすがにモヒカンも肩パットも遠慮したい。
背景からすでにアイのイメージに合わないのだが残念なことにミラーのカメラにばっちり写ってしまっている。
生放送内には『バイク乗ってー』『ヒャッハーしよう』と好き勝手なコメントが流れていた。
「ヒャッハーしないんですか?あちらで借りられますよ」
「バイクは運動神経……じゃなかった、免許の問題で乗れないですし……」
と、アイが呟いた矢先であった。
またしても背景に紛れているが思わず二度見したくなる姿が映っていた。
頭にはカラフルなモヒカン、肩パッドゴツゴツ最強バイクマン
――多々羅・赤銅(ヒヒイロカネ・f01007)の姿だった。
「テーマパークにきたみたいだ。テンションあがるな~」
実際にテーマパークみたいなものだが、そんなことを言いながら走らせているバイクは先端に羅刹のごとく角の生えた髑髏をあしらっていて、なんというか、とても強そうである。
ドゥルルンドゥルルンとエンジン音が鳴っているがよく見てみるとエンジンではなくて、ボタンを押すとそれっぽい音がでるという代物らしい。
よく見てみると高速で足を動かしている。実はこれバイクと見せかけた自転車なのである。しかも電動自転車である。坂道でもすいすい行ける。
そう!赤銅はバイクの免許を持っていないのである!
最初はバイクを転がすだけのつもりだったが、レンタル屋で免許がないことを伝えるとバイク風自転車を勧められたのであった。
実際は私有地なので実は運転しようと思えば無免許でもできるが、レンタル屋も安全性を考えてのことだろう。
ともかくそんな感じのあまりに存在感が強すぎる姿が背景を横切った。
ドゥルルンドゥルルンバウウンバオオオン
ボタンを押せばそれっぽいバイクのエンジン音(録音)が鳴り響く。
「ヒャッッッッハァァァァア
!!!!!」
遠目でみても楽しそうなことだけは伝わってくる。
『自転車あるってよー』『猟兵やべーwww』『逆にかっこいい』などとコメントが流れていたのは別のお話。
「自転車もあるみたいですよ」
「どっちみちミニスカートですからっ!」
さて、アイとミラーがそんなやり取りをしている一方で、続々とレンタルを終えた猟兵達が集まってきていた。
「バイクがあるなら乗っちゃうだろ、このビッグウェーブによ!!」
世はまさに大世紀末時代!ヒャッハー王にオレはなる。とは言っていないがそれぐらいの勢いで現れたのはビートルジュース・スーパーノヴァ(Hyper×Super×Shooting Star・f10965)だった。
乗るしかないこのビッグウェーブ。しかしモヒカンはノーサンキュー。だって趣味じゃないから。
そういえばさっきヒャッハーキングも居ましたよね。
「アタシも負けていられませんね」
ヒャッハーキングとして負けられない戦いがここにある。
他の猟兵達も依頼を共にした仲間である以前にこれからレースをするライバルなのだ。
「ヘイヘイ、キマイラピーポー!! ゴッドズピードイェーガーとリアルガチプライドショウダウンしよーぜゲッダン!! イェア!!」
「す、すごい、すごい横文字だ!頭よさそう!」
おそらくキマイラ達もわかっていないのだろうが、よくわからないけどなんだか横文字とか頭よさそうでかっこいいように見えていた。
傍から聞いているとかなり意味のわからないことを言っていたが、少なくてもキマイラ達にとっては頭がいい台詞に聞こえたのだ。
かっこいい!かっこいい!とビートルジュースの周りにキマイラ達が集まってくる。
「くっ……知的キャラは私の管轄なのに、あ!そうです。いいことを思いつきました。」
その様子をみてアイは何かを思いついたのかいそいそと準備を始める。
「何?レースだって?ヒャッハー!」
「レースすんのか?ヒャッハー!」
レースと聞いて続々と集まってくるバギーとバイクに乗ったモヒカンとモヒカンとモヒカン。
圧倒的モヒカン密度を誇るこのスタート地点にミラーも集合する。
そして、その一方でゲートにて自前のバギーというか案山子というか案山子バギーに乗りながら入場してきたグラサン男が一人。
六六六・たかし(悪魔の数字・f04492)である。バギーに乗り登場するたかし、同乗する案山子、動揺する周り。近寄りがたし。
デビルズナンバーの圧倒的たかし力を見せつけながら、華麗に案山子バギーを乗りまわす。なぜなら彼はたかしだから。
「す、すげぇ。」
「あいつもレースの参加者ってわけか……。」
少年漫画で大会とかで強キャラが出てきたときにモブが言いそうなことを言いながら、ざわめくモヒカン達。中には怖気づくものも居た。
しかしそれでもこのレースに参加しようという兵達がスタートラインへと並び始める。
というか猟兵達とレースしたとか自慢できるじゃんとかそういう甘い考えのものも混ざっているが、ともかく戦う意思のあるものだけがここに並んでいく。
「では、準備はいいですか?位置についてー」
レースに参加する予定のないキマイラがスタートの掛け声を叫ぶ。
「よーい」
レースに参加するすべてのキマイラが、猟兵が、息を止め、前を見据える。
「ヒャッハー!!」
世紀末らしい掛け声と共に、戦いの火蓋が切って落とされた!
第1回世紀末カップ、栄光を手にするのは果たして誰なのか!
●世紀末杯ヒャッハー!
再び世紀末杯ヒャッハーグランプリのほうを見ていこう。
スタートと共に前へと躍り出たのはミラーとビートルジュースだった。
不思議とたかしはスタート地点から動く様子はない。
ビートルジュースの走りはさすがはスターライダーといったところだ。
初めて乗るはずの、しかもゴテゴテの装飾で空気抵抗受けまくりのデザインのバイクでも、自分の手足のように器用なハンドル捌きで走っていく。
正統派に技術でトップに飛び出したビートルジュースのすぐ後ろを走るのはミラーだ。
「ヒャッハー!オレのスピードが有頂天だぜイェア!」
「やりますね、でも本番はここからです!みなさん!アタシにイイネを分けてくださいイェーイヒャッハー!」
ミラーの声と共にイイネがどんどん集まっていくと同時に、両サイドのトゲが半分に割れ、中からスラスターが出現する。
炎を吹き出すと共に一気に加速する。そう、ユーベルコードのグッドナイス・ブレイヴァーによってバギーが強化されたのだ。
「やはり強化できましたか!アタシ冴えてるー!」
「げー!そんなのありかよ!」
「ウィ!高性能ですから!!」
進化は後3回残してます!といいながらぐんぐんとスピードを上げていった。
ゴッドスピードライドのビートルジュース、グッドナイス・ブレイヴァーのミラー。
この二人に追いつけるはずもなくキマイラ達はどんどん距離を離されていった。
レースは二人の独断場、そう思ったときだった。
―――その時たかしが動いた。
歴史も動いたかもしれない。
「見せてやる、これが俺の悪魔的轢逃(デビルズドライブアタック)だ!」
ブォオンブォオンとエンジン音を鳴らし案山子バギーがとんでもない勢いで走り出した。
一方、別の場所にて。
アイは電脳世界から呼び寄せたホロディスプレイで算数の授業を開始していた。
アトラクションの一種と勘違いしてぞろぞろとキマイラ達が集まってくる。
先生っぽく伊達メガネを装備し、くいっと上げて、ディスプレイを指す。
「はい、皆さん。それではこれから算数の授業をしますね」
最初は一般相対性理論のアインシュタイン方程式ですが解ける人なんて言っていたが、当然、そんな難しい問題解ける生徒は居なかった。
響きだけはなんだか強そうでかっこいいと好評ではあった。
そもそもの話、それは算数というよりは数学だろうという突っ込みをできるものも特にいなかった。
アイにとっては簡単で教科書にも載っているレベルなのに何がわからないのかわからない。
キマイラにとっては難しすぎて何を言っているのかわからないし、何がわからないのかわからない。
何がわからないかわからないにしても、両者意味は違うようで、首を傾げていた。
アイは少しずつ、ではこれならどうですか?これは?まさか、これは?とどんどんレベルを下げていった結果、どのラインか見極められたらしく、気を取り直して授業を再開する。
「えー、トップ集団は時速100キロで前方を走っています。3分遅れてたかしくんが時速200キロで走り始めました。たかしくんがトップ集団に追いつくのは何分後でしょうか。なお小数点第一までで四捨五入するとする。」
算数の問題でなぜか遅れて出発するたかしくんを疑問に思っていたが、まさかここでリアルに実現されるとは思っても居なかった。
というかたかしくん速すぎである。これには高速で移動する点Pもびっくりである。
リアル算数問題にキマイラ達がはい!はい!と手を上げる。レースを見ながら受ける授業とはなんとも贅沢だ。
おそらく満足したキマイラがアイをリゾートの本部まで案内してくれることだろう。
そして当のたかしくんは後続で固まっているモヒカン集団に容赦なく突っ込んでいった。
「振り落とされるんでねぇぞたかし!」
その案山子喋るんだ。と思った人は沢山居たけれど口に出して突っ込むものは居ない。
なぜなら誰も彼らに追いつくことができないから。
後ろから無敵状態みたいに突っ込んでくるたかしを、とっさに避けたものがほとんどだが、避け切れなかったものが派手に吹っ飛ばされる。
スタッフが居たら笛をピーピーならしてとめていたところだ。
たかしの進撃は止まらない。トップ集団に追いつくまであと3分。
●親方空からモヒカンがヒャッハー!
そしてこちらは丁度その頃の別の場所での出来事だった。
バイク風自転車を乗り回し、ドゥルルンドゥルルンと音を鳴らしながらヒャッハーしている人物がいた。
―――多々羅・赤銅その人である。
赤銅はカラフルなモヒカン(カツラ)を風に靡かせ、たむろしているモヒカン集団の中へと近づいていく。
「ヒャッァァァァァァ皆~~~!!!!世紀末、楽しんでるゥゥ~~~
!?!?」
「ヒャッハーーー!楽しんでるぜヒャッハー!」
パフパフ、パラリラパラリラと返事のように鳴らしてキマイラ達は応える。
「ひゅぅー!いいねえ!そのバイクいかしてるじゃーん!ヒャッハー!」
「ぉお!ねえちゃん見る目あるなぁ。こいつは人気スタイルで予約しないと借りられないんだぜー。ヒャッハー!」
ヒャッハーは語尾か何かなのだろうか。
「YOYOYOそっちの兄ちゃんもイカしたモヒカンじゃん?」
「アンタのモヒカンもカラフルでレインボーでサイコーにヒャッハーしてんな!」
「私もイカす?照れる~~世紀末デビュー戦なの~~~」
「マジ?とても初心者とは思えねぇ貫禄だな!やるなぁ!!」
「だから優しくして~~」
語尾にハートを付けながらカラフルなモヒカンをゆっさゆっさ揺らす。
いきなりやってきた割には他のモヒカン集団と初対面とは思えないほど打ち解けているのだった。これが圧倒的コミュ力。強い。
「デビュー戦だから詳しい事わかんねえの~~」
体調悪くなったらどこに駆け込めばいい?と尋ねようとしたその時だった。
「リーダー!空からモヒカンが!」
集団の下っ端らしきキマイラが慌てて声を上げる。
リーダーもいきなり言われても反応できない。ましてどっかで聞き覚えのあるその台詞の状況と違って、ゆっくりではなく普通に吹っ飛んできたのだ。
おそらく先ほどたかしに吹っ飛ばされたかわいそうなキマイラである。
おろおろと動揺するリーダーが動くよりも先に赤銅が動いた。
バイク(自転車)から跳び下り、落ちていくキマイラをお姫様抱っこでナイスキャッチしたのだ。
「大丈夫か?」
そう、その姿はあまりにも格好良すぎたのだ。カラフルモヒカン肩パッドだけど。
思わずキャッチされたキマイラもトゥンクと胸をときめかせ完全に女の顔をしていた。モヒカンだけど。
周りのキマイラ達から思わずワアアアアアアっと歓声が沸く。どいつもこいつもモヒカンだけど。
「かっけえええええ!」
「男の中の男だよアンタ!」
赤銅は女性だがおそらく褒め言葉のつもりなのだろう。
誰もが賞賛する中、赤銅は周りのキマイラに再び尋ねる。
「ねえねえこういう時、どこに連れて行けばいい?」
「医務室まで案内しますね!どうぞついてきてください!!行くぞ!お前等!!」
「「「おおおおおおおお
!!」」」
尊敬の眼差しと共に、急に敬語になったモヒカン集団はぞろぞろとリゾート本部へ赤銅を引いていくのだった。
その姿はもはや、完全にモヒカン集団のヘッドであった。
●レース決着、そして世紀末へヒャッハー!
「気づいたんですよ。」
「油断させようったってそうはいかねえぜー!」
「そうじゃなくて、よく考えてみたらゴール決めてないですよね?」
バギーとバイクが減速する。
気づいてしまった致命的なミス。どうしてこんなに走るまで気づかなかったのか。
生放送のコメントにも『どうして誰も気づかなかった』『いつからゴールがあると錯覚していた?』『気づくの遅いwww』だのなんだの言われたい放題言われていた。
「……勝負はお預けだな!」
「ウィ!ソウデスネー!次回決着つけましょう!」
圧倒的致命的ミスに思わず停車する両者。
そしてその間を高速で走りぬける案山子バギー。
「って、おい!」
「おーい!待ちなさーい!……行っちゃいましたね。」
弾丸のように走り去っていくたかしと案山子は二人が声を掛ける間もなく走り去ってしまった。
「そういやなんでレースしてたんだっけ?目的はえーっとなんだっけ」
レースに夢中になり当初の目的を忘れ始めたビートルジュースが首を傾げる。
「関係者入り口を探すことでは?」
「そうそう、関係者入り口が見つかんねーんだよな!」
あれ?レースでなくてもどうにかできたのでは?と少し浮かばなかったわけではないがそっと封印した。
「へーきっしょ。キマイラフューチャーじゃ猟兵はヤバモテだかんな、勝っても負けてもコイツらは協力的なはずだぜ!」
ビートルジュースが楽観的オブ楽観的な持論を繰り広げているところに、どこからともなくドゥルルンドゥルルンという音が聞こえてくる。
「おーい!にいちゃん達どうしたー?」
後続集団の中でも前を走っていたであろうキマイラが異変に気づいてバイクを止め、降りてこちらに近づいてくる。
近くまで来たキマイラにかくかくしかじかと事情を説明すると、ビートルジュースは両手を合わせてあざとくウィンクしながらお願いをした。
「なあ、協力してくれよ」
キマイラは、なるほど、と納得したあとひとつ提案をする。
「俺達がにいちゃん達送っていこうか?」
一緒に走ってくれた礼だとキマイラはバイクに跨る。
「マジで!じゃ頼んだわ!」
「それならお言葉に甘えてお願いします!」
親切なモヒカンキマイラに連れられて、ビートルジュースとミラーは本部へと走り出すのであった。
●世紀末覇者系アイドル
忘れてはならない、釘バを振り回し突き進んでいた釘バアイドルいなずまちゃんこと零だ。
見つけ出したモヒカン肩バッドスタッフを炙り出し大暴れしていた。
「お客様おやめくださいアッーーー!」
ブンブンと釘バットを振り回し、明らかに当たったらやばい攻撃を思いっきり放ち寸止めする。
これにはモヒカンスタッフも思わず腰を抜かすというもの。
平和ボケした世紀末に現れた真の世紀末の覇者、恐怖のアイドルいなずまちゃんであった。
この地に不似合いなスカートのフリルが風に揺れている。
腰を抜かした状態では小さなテレビウムであっても見下ろすことができる。
その威圧感と釘バッドの恐怖にスタッフは、ひぃっ!と悲鳴を上げた。
「わたしに逆らおうなんざ3ヶ月早いよ!本部はどっちだ?」
「さ、3ヶ月って意外と短いですね。」
思わず突っ込んでしまったスタッフ。
「うるせえ!わたしはボケが始まってんだよ!」
とても12歳とは思えない発言である。若年性もいいところだ。
あと、ボケが始まっていることを自信満々にいうことなのかという疑問はさておき、ビビッたスタッフは悲鳴を上げて、ごめんなさい!と謝罪する。
「いいからわたしを本部まで連れてってってんだよ!」
甲子園へ連れてってはぁと風に言われても威圧感がありすぎて全然かわいくないのである。
アイドルとはなんだったのか。
しかし、釘バアイドルは、他の誰よりも世紀末をしていた。
そのやり方はある意味正しく世紀末であった。
さりげなくルールを守って直接暴力はしてないし、セーフかアウトかでいったらどちらかといえばセーフなのである。
「リゾートの本部は、現在地がここなので……」
スタッフ用の地図を開いて、モヒカンが本部の位置を説明する。
説明に使った地図をひったくるように持ち去り、スタッフに背を向けながら零は言う。
「再就職先探しておきな!」
怪人を倒したら職場を失ってしまう可能性が高いので、忠告してあげるあたり優しい釘バアイドルなのであった。
そして場所は変わる。
爆走を続ける案山子バギー。
気づけば動いているバギーは彼のものだけだった。
「ふん、世紀末だか十姉妹だか知らんが所詮はお粗末なもんだな……」
果ての大地で振り返ることなくたかしは呟く。
そのたかしが行く先に、一人のテレビウムが待ち構えていた。
「本部の場所、知りたいんだろ?」
崩れかけの壁に寄りかかり、なにやら情報通のキャラのように待ち構えていた零。
フリルのスカートがひらりひらりと揺れて色々と雰囲気は台無しである。
数秒、零を見た後、たかしはバギーを止め顎で後部座席を示す。
「乗っていけ」
こうして二人は誰もいなくなった大地の果てを走っていくのだった。
大成功
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第2章 集団戦
『量産怪人アルパカマッスルブラザーズ』
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POW : ポージング
自身の【逞しい肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : ポージング
自身の【躍動する肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ : ポージング
自身の【洗練された肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
👑11
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●ヒャッハーだよ全員集合だヒャッハー!
各々が情報を集め。猟兵達はリゾート本部の関係者入り口へと集結していた。
もはやモヒカン集団のヘッドのようになっているもの。
モヒカンと走ったことで友情(?)が芽生えたもの。
孤高に走り抜けたもの。平和的に普通に案内してもらった者。
それぞれの方法で何とか本部へとたどり着くことができた。
さて、関係者入り口の前には門番のように、ポージングして待ち構えているアルパカマッスルブラザーズ。
「兄貴!ボスはなんて?」
「引き続きここの警備がぷらいおりてぃ?高い業務だそうだ!」
「ぷらいおりてぃ?」
「ともかくここの警備をすればいいのだろう!」
「さすが兄貴!」
躍動する筋肉、一言喋るたびに無意味にポージングするアルパカマッスル達。
さて、猟兵達はこのアルパカ達に怪しまれぬよう横文字を多用して、ボスの居場所を聞き出さねばならないのだ!
別にビジネス用語じゃなくてもいい。ともかく難しい言葉を使って威圧すればいいのだ。
そうすれば勝手にボスの仲間と勘違いして案内してくれることだろう。
案内させるだけでもいいし、場所を聞くだけ聞いてぼこぼこにしてもいいだろう。
ちなみに倒すとしても横文字を多用すると相手は威圧されて弱体化するぞ。
ともかくプライオリティ高めなのが横文字で居場所を掴むということだ。
諸君なら必ず結果にコミットしてくれると信じている。
ミラー・エイト
あーハイハイ意識高い系ですかー慣れてますよなんたってアタシ高性能ですし?
というわけでまずは話しかけましょうビシィッ!(指差し)
「ヘイ!リッスン!
ちょっと君ポージング取ってみてくれます?アーアー気にしないでリラックスして筋肉にコミットして!」
とみんな大好き筋肉体操をお茶の間に届けましょうね!!
(グッドナイス・ブレイヴァーで配信します)
「アタシこういうものですFYI?」【ハッキング】して【早業】で偽装した雑誌記者っぽい名刺を渡します
「それはそれとしてアウトソーシングされた件で社長にアポイントメントのアジェンダはイシュー無いですかねー?ノンノ?(No?)ウィ?(Yes?)」
【言いくるめ】ましょう?
アイ・リスパー
ガードマンさん、私はこちらのCEOと業務上のアライアンスに関するキックオフのためにやってまいりましたデータサイエンスのコンサルタントです。
アポイントのエビデンスはありますので、CEOの元までアテンドよろしいでしょうか?
あ、もしセキュリティリスクをオミットしたいということでしたら上にエスカレーションしていただいても結構ですが
その場合は御社のコーポレートガバナンスが低いということでコンプライアンス上のリスクマネジメント要因に入れさせていただきます。
私としてはWin-Winのコントラクトを締結するために、お互い信用ベースでディスカッションさせていただきたいところなのですが。
なお、今日のイシューは……
多々羅・赤銅
よお臥薪嘗胆働きづくめの精励恪勤、毛並みは天衣無縫にして筋肉は英姿颯爽!縁の上の力持ちのアルパカ達ぃよく働いてるう!?うんうん、犬も歩けば棒に当たるしアルパカも働けば筋肉が盛り上がる!脳も鍛えられてぷらいおりてぃの判断もばっちりだな……
は?横文字限定?
我らがラブアンドピースのボスに合ってプレゼントオブソデノシタしねえといけねえんだけど、あいにく仕事の疲れで私のメモリアルがブレイキングドーナツホール!ワオ!インテリマッスルなお前達に案内をミッションしてえな〜〜逢たくて逢いたくてマジバイヴ〜〜ヤサイマシマシチョモランマ〜〜〜
ダメなら斬るし行けたらハグ。アルパカマイフレンズ。おし、行くぞ。
●そういう感じのサムシング
ザッザッと効果音を鳴らしながら漫画なら見開き2ページぐらい使ってミラー、アイの2人が堂々と現れる。
ちなみに同じタイミングで赤銅も合流していたのだが、律儀にバイク(自転車)を止める場所を探していた。
バイク(自転車)の放置は確かに迷惑なのでとても偉いと思う。路上の無断駐輪とか多分条例で禁止されてるからきちんとルールを守る世紀末エンジョイ勢の鏡である。
モヒカン軍団の一人があっちに駐輪場があるということでしかるべき場所へ止めに行っていた。
そんなわけで残念ながら見開き2ページの登場シーンには参加しそびれてしまったのだ。
周囲を警備しながらポージングを取るアルパカマッスルブラザーズは、突然現れた猟兵達に警戒のマッスルポーズをとる。
「なんだお前達は」
腕を大きく上げフロントダブルバイセップスのポーズを取り上腕二頭筋をアピールしながらアルパカマッスルが問う。
「ガードマンさん、私はこちらのCEOと業務上のアライアンスに関するキックオフのためにやってまいりましたデータサイエンスのコンサルタントです。」
「し、しーいーおー?ボスのことか?」
「なんだかボスみたいな言葉を使っているぞ」
サデンリーなカタカナワードにアルパカピーポーのビットウィーンにアプセットがランする。
(訳:突然のカタカナにアルパカ達の間に動揺が走っている)
「アポイントのエビデンスはありますので、CEOの元までアテンドよろしいでしょうか?」
「え、海老?」
「あ、もしセキュリティリスクをオミットしたいということでしたら上にエスカレーションしていただいても結構ですが」
「兄貴、これはつまり……?」
ざわざわと困惑するアルパカ達。
POWガン振りでWIZにあんまり振っていないアルパカ達はあまりの情報量に混乱する。
「ヘイ!リッスン!」
そこに突如ミラーの声が鳴り響いた。
なんだか周りにドローン飛んでたり生放送が配信中になっているあたり抜け目がない。さすが高性能である。
「ちょっと君ポージング取ってみてくれます?アーアー気にしないでリラックスして筋肉にコミットして!」
「な、何をいっているんだこいつらは!」
「筋肉は確かに裏切らないが。」
サイドチェストで大胸筋をアピールしながらアルパカはアンサーした。
『ウホッ!いい筋肉!』『\や ら な い か/』など相変わらずコメントは好き勝手だ。
指示通り動くとそれは自然と背筋を鍛える、マニュアルレジスタンス・ローイング。
「しっかり強く、マニュアルレジスタンス・ローイング!」
アルパカ達もなんだかよく分からないが言われるがままにしてしまう。横文字が多いから。
その横文字の中で自分達となじみのあるわずかな横文字の指示についつい従ってしまう。マッスルブラザーズだから。
動画の再生数がぐんぐん上がっていき、やたらと武器が強化されたりもしていたが振るう予定は今のところはない。
そんな中、まだ外していなかったカラフルモヒカンを靡かせバイク(自転車)を駐輪し終えたモヒカン軍団のヘッドこと赤銅が現れる。
「よお臥薪嘗胆働きづくめの精励恪勤、毛並みは天衣無縫にして筋肉は英姿颯爽!縁の上の力持ちのアルパカ達ぃよく働いてるう!?」
まるで古くからの友人のような気安さで彼女はアルパカに近づいていく。
「うんうん、犬も歩けば棒に当たるしアルパカも働けば筋肉が盛り上がる!脳も鍛えられてぷらいおりてぃの判断もばっちりだな……」
バシバシとマッスルの背筋を叩く赤銅に、ミラーが小さく、横文字、横文字!と耳打ちをする。
は?横文字?と言った後、軽く思案し再び気を取り直して横文字マシマシで話を再開した。
「我らがラブアンドピースのボスに合ってプレゼントオブソデノシタしねえといけねえんだけど、あいにく仕事の疲れで私のメモリアルがブレイキングドーナツホール!」
「分かる!分かるぞ!不思議と横文字だというのに意味が分かる!!」
ここキマイラ通信学習でやったところだ!というわけではなく、なんとなくニュアンスで分かったのだろう。そもそも一部は完全にノリで意味が通っているかといわれると謎である。頭じゃなくて心で理解するには相性がよかったのだろうか。
「それはそれとしてアウトソーシングされた件で社長にアポイントメントのアジェンダはイシュー無いですかねー?ノンノ?ウィ?」
「もしセキュリティリスクをオミットしたいということでしたら上にエスカレーションしていただいても結構ですが
その場合は御社のコーポレートガバナンスが低いということでコンプライアンス上のリスクマネジメント要因に入れさせていただきます。」
「インテリマッスルなお前達に案内をミッションしてえな~~」
ズイズイとダメ押しとばかりに捲くし立ててくる猟兵達にマッスル達はおろおろと慌て始める。
多分今の混乱に乗じて殴れば簡単に倒せるのだろうが、まだボスの居場所を聞いていなかったため命拾いしたマッスル達であった。
「まて、まてまて!いきなりあれこれ言われても!」
「あ、兄貴!どうします?」
「タイム!相談タイム!」
迫りくる猟兵達に戸惑いながら、兄貴と呼ばれる一回り大きなマッスルにどうするべきか判断を仰ぐ。
「こんなに沢山来客があるとは聞いていないが、ボスみたいな言葉を使っているしな」
集まってきた弟分達とヒソヒソと作戦会議をするアルパカマッスル。
「それに聞いたことがある。我々の仕事ぶりを確認するために派遣されてくる覆面調査員というのを」
「覆面……!」
「調査員
……!!」
ちらり、猟兵達を見るアルパカ達。
「ASAPで案内するかどうかフィックスしてほしいんですが」
伊達メガネをくいくいさせるアイ。
「もしかして身元を疑っています?アタシこういうものですFYI?」
唐突に偽造名刺を差し出すミラー。
「逢たくて逢いたくてマジバイヴ~~ヤサイマシマシチョモランマ~~~」
横文字だからセーフなすれすれのラインを狙ったり、探したらどこかのラーメン屋とかの野菜盛りの名称にありそうなことを呟いている赤銅。
こんな覆面調査員がいてたまるかと思うが、それでもアルパカマッスル達は横文字に威圧され判断力が鈍っていた。元々そんなに鋭いわけでもないけれど。
だからアルパカ達の間では、そうかも、どちらかといえばそうかも、どちらでもない、どちらかといえばそうでもない、そうでもない、の中からどちらかといえばそうかもで意見が纏まったのだ。アンケートかな?
「覆面調査員だとすると、我々がこうしてもたもたしているのも評価を下げるかもしれない」
「今後を考えるとなんとしても世紀末リゾートに星5をつけて貰わねば」
「少なくてもボスみたいな言葉を使っているし、きっとボスのお客さんだろう」
多分、警備員だとしたらマイナス評価になりそうな結論を叩き出し、突然手をすりすりとさせながら唐突に愛想よく猟兵達に向き直る。
「すみませんねぇ~、お待たせして」
「今案内しますんでぇー」
「どうか評価は星5でお願いしますねぇ~」
評価?星5?と疑問に思いながらもなんだか案内してくれそうな雰囲気に、話を合わせておくことにする猟兵達。
関係者入り口からエレベーターまで案内され、ここの最上階の三番目の扉が社長室だという説明を受ける。
「さすが世紀末リゾートのガードマンです」
「ウィ!これはスター5も間違いなしですね!」
星5がなんなのかよく分からないがとりあえずアイとミラーが調子のいいことを言う。
「オー!サンキューサンキュー!アルパカマイフレンズ!」
チンッ!とエレベーターが到着した音がする。赤銅はお礼と同時にアルパカ兄貴にハグをすると、そのままエレベーターに乗り込んだ。
「なにとぞ!なにとぞ評価を5に!」
閉まるドアの向こう、そんな言葉が聞こえた。
そもそも調査員でもなければ、これからそのボスを倒しにいくなんてとても言えない。
切り替わっていくエレベーターの数字を眺める。
第一陣の猟兵達はボスの部屋へと迫るのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
六六六・たかし
(ブロロロロロロロ)
(1章に引き続き案山子バギーで爆走するたかし)
(爆走案山子バギーを乗り捨てアルパカに向かうたかし)
WHO ARE YOU!?
I AM TAKASHI!!
OK
!!!!!
(OK!の発声と共に力強くパンチ!英語の力によって強化されたたかしのパンチがアルパカを倒す)
I AM TAKASHI!!
YOU ARE TAKASHI!!
WE ARE TAKASHI!!!
YEAH
!!!!!!!!!
(たかしが倒したアルパカはたかしのUC『悪魔の軍勢』によって、なんとたかしになった)
(世紀末たかし伝説の始まりであった)
フロッシュ・フェローチェス
さて、そろそろ叩きのめす為に参戦するよ。
(陰から色々と情報聞いてた人)
で。
何がプライオリティだ。こんな馬鹿げた行いに優先順位もあるか。
あるとするなら、纏めてデストロイされる事以外無いと思うけどね。
――な風に、作戦だからとカタカナ多様するよ。
表情筋が微動だにしない?だって、こいつらさ……うん。
大体アンタ等はインセンシティブだよ。
その暑苦しいポージングが与える影響をもう少し考えろ。
本当に……グーミー(鬱陶しい)な奴等だ。
――案内して貰えるなら追従、カスタマイズとか適当に口にしつつ武器の整備。
戦うなら……早業で銃弾をばら撒いて行こう。いつも通りダッシュしつつ、敵の間をすり抜けながらにね。
※アドリブ可
高柳・零
WIZ
ああ?ボスにカモンされてビジネスしにゴーして来たのに、フットストップとはどういうシンキングだ?
「ミーはヒアでパフォーマンスする為にカモンされたんだ。ハリーアップでスルーさせな!」
オーラディフェンスとシールドパリーでアタックをストップ!
エネミーのエンチャントはセリフでインターフェアします。
「トットト、ボスのルームにゴーしたいんだ!ナウ、whereに居る?」
オフェンスはアーマーブレイク付きオールレンジアタックでシャーベして、フィニッシングブロウはジャッジメントクルセイドだ!
釘バアイドル舐めんな!
アドリブウエルカム!
万年イングリッシュ「2」だったプレイヤーにこんなプレイング書かせんな!
●こんなインターネッツに成績を晒しちゃっていいんですか?
途中で合流し、陰から情報を集めていたフロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)が戻ってきたアルパカ達の前に現れる。
「また来客か?」
「また覆面調査員か?」
とざわざわしているアルパカ達にフロッシュは舌打ちをする。
「何がプライオリティだ。こんな馬鹿げた行いに優先順位もあるか。あるとするなら、纏めてデストロイされる事以外無いと思うけどね」
ムキムキと筋肉を主張するアルパカに無表情で言い放つフロッシュ。
アルパカ達も横文字とはいえなんとなく物騒な響きのワードにおろおろと困惑をする。
「客ではないのか?」
横文字は分からないがとりあえずディスられてるということだけは感じ取るアルパカ達にフロッシュはうざったさを感じる。
「大体アンタ等はインセンシティブだよ。その暑苦しいポージングが与える影響をもう少し考えろ。」
やはり客ではないのだろうか?そう結論を出しかけた時に、突如小さな影が飛び出してくる。
「ああ?ボスにカモンされてビジネスしにゴーして来たのに、フットストップとはどういうシンキングだ?」
いつの間にか案山子バギーを降りて関係者入り口に合流してきたフリフリスカートの零が、その小さな体に似合わぬ威圧感でアルパカの前に立ちふさがる。
釘バアイドルいなずまちゃん、釘バッドを突きつけ、ヤクザよろしくの柄の悪さでアルパカ達にネゴシエーションをスタートする。
「ミーはヒアでパフォーマンスする為にカモンされたんだ。ハリーアップでスルーさせな!」
ダン!ダン!と釘バを地面に叩きつける。
ナビゲーションしなければユー達がこうなるターンだという無言のメッセージであった。
「ええい、怪しいやつらめ!」
「でも兄貴、こいつ今ボスにカモンされたって」
「一日にこんなに来客があるはずが」
ずいっと迫ってきた釘バアイドルが、アルパカ達に釘バを突きつける。
「トットト、ボスのルームにゴーしたいんだ!ナウ、whereに居る?」
ミーもヒマじゃナッシングとペチペチと釘バを筋肉を突く。
「ええい!作戦会議だ!」
円陣を組みヒソヒソと相談を始めるアルパカ達。
「客じゃなさそうだ」
「ああ、絶対に最上階の三番目の扉がボスの部屋だとは言うなよ」
しかしマッスル達の声はでかい。
うっかり聞こえてしまったフロッシュと零は思った。場所は分かった。なら別に倒してしまっても構わんのだろうと。
まぁいくら怪人が緩かろうとオブリビオンである。片付けておいたほうが世界のためだろう。
フロッシュは武器の整備をし、零は釘バッドを構えた。
●BECAUSE HE IS TAKASHI!!
すばやい動きでばら撒かれる弾丸、アルパカ達は一瞬何が起きたのか理解できなかっただろう。
仲間が倒れて初めて攻撃されたと状況を飲み込む。
「やはり敵だったか!許さん!許さんぞ!」
ムキムキとポージングをしながら怒り狂うアルパカをフロッシュは冷たく見据える。
「その暑苦しいポージングが与える影響をもう少し考えろ」
本当にグーミーな奴等だ。風のように敵の隙間を縫い急接近すると、アルパカ達の顎や頭、鍛えることのできない場所へと的確に弾丸を撃ち込む。
鍛え抜かれたアルパカがフロッシュの背後に迫りその腕を振り下ろした。
ゴォオオオオオン
すさまじい音が鳴り響く。
砂煙の中から現れたのはすさまじいオーラを纏いアタックをストップした零だった。
「ユーがそういうつもりならこちらもシンキングがあるからな!釘バアイドル舐めんな!」
横文字乱舞でアルパカマッスルのエンチャントが解除されたその隙に、アーマーブレイク付きオールレンジアタックでシャーベする。
「ぐおおおお!」
マッスルという名のアーマーをブレイクされたアルパカはその痛烈なアタックを受けグラウンドにターンサムオーバーする。
次々と倒れ行くマッスル達。その刹那、エンジン音が鳴り響く。
ブロロロロロ
「何だあれは!?」
「案山子か!?」
「アヤカシか!?」
「いいや、あれは―――たかしだ!!!」
怪人がなぜ名前を知っているかって、なぜならそれは彼がたかしだからだ。
爆走する案山子バギーを乗り捨て突如現れるTAKASHI。
「WHO ARE YOU!?I AM TAKASHI!!OK
!!!!!」
あなたは誰ですか!?私はたかしです!!OK
!!!!!
力強い言葉と共に問答無用でアルパカを殴りつける。
三人によって倒されたアルパカの屍の山が築かれていく。
オブリビオン相手だから一切の容赦がない。
「くそおおお!!!弟分達をよくも
!!!!!」
兄貴と呼ばれていたひときわ大きなアルパカが弟分達が倒されたことに激怒し襲いかかろうとする。
「I AM TAKASHI!!YOU ARE TAKASHI!!」
しかし、たかしのその掛け声と共に、倒されたアルパカ達がたかしと化しひとりふたりと立ち上がる。
「WE ARE TAKASHI!!!YEAH
!!!!!!!!!」
「「「「WE ARE TAKASHI!!!YEAH
!!!!!!!!!」」」」
フロッシュが顎を蹴り上げ、アルパカマッスル兄貴一瞬動きを止める。
立ち上がったすべてのたかしがアルパカ兄貴へと群がり押さえ込んだ。
その隙に、釘バアイドルが釘バをアルパカ兄貴へと向ける。
天から光が降り注ぐ。
フィニッシングブロウのジャッジメントクルセイドを叩き込んだのだった。
光によってこんがりと筋肉が焼けたアルパカマッスル兄貴は地面へと倒れこむ。
そしてすぐにたかしとなって甦るのだった。なにそれ怖い。
「I AM TAKASHI!!YOU ARE TAKASHI!!」
「「「「WE ARE TAKASHI
!!!」」」」
一人ずつたかしになっていく、考えてみるとかなりホラーな光景であった。
お前もたかしにしてやろうかという勢いは感じる。
世紀末たかし伝説の始まりであった。
どっかで聞いたことあるなこれ。ギリギリセーフだと信じよう。
先ほど聞いた情報を頼りに二人とたかし達はエレベーターへと乗り込もうとした。
残念ながらエレベーターの定員の都合でここでオリジナルオンリーワンたかし以外のたかし達とはお別れである。
短い伝説だった。
エレベーターは最上階へと上っていく。
とうとうこのリゾートを作ったボスの元へと猟兵達は向かっていくのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第3章 ボス戦
『敏腕ハッカー・都南・佳』
|
POW : セクシー格闘家系トナカイ娘召喚
【ハッキングで認知を変えたバーチャル女子】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD : となのーずビーム
【赤い鼻から発射されるビーム】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : 超絶ウルトラ必殺ハッキングッ!!
【愛用ハッキングマシン】から【認知を書き換えるプログラム】を放ち、【認知障害】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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●あのサンタが乗ってる鹿みたいな生き物
猟兵達が最上階で合流し、三番目の扉を目指して歩き始める。
異変はすぐに起こった。
ちゃんと聞いたはずなのにボスの部屋が何番目の扉だったか分からなくなっている。
仕方がないので最初の扉からひとつずつ開けて確認してようやくボスの部屋へとたどり着く。
ボスはなんだかあのサンタが乗っている赤い鼻の鹿みたいな生き物だった。
あれだよ。あの、なんか角がすごいやつ。名前が喉まで出掛かっているのに出てこない。
そう、名前がでてこないのだ。どうしても名前がでてこないのだ。
「猟兵か。アポも取らずに礼儀のなっていない。アルパカをアサインしたのは私のミスだな。早急にフィードバックしないと」
だがその前に目の前のやつ等にお帰りいただかないと。ニコニコとかわいらしい見た目とは裏腹にボスの風格を見せつけながら猟兵達に近づいていく。
さっきまで横文字使いまくっていたのに今は何一つ理解できない。
なんだかよくわからない難しい言葉つかいやがってって気持ちしか沸いてこない。
先ほどのアルパカに対しての自分達の台詞なんかはそっと棚に上げておこう。
目の前の動物がなんて名前だったかもなんだかよく思い出せない。
なんかこう、あの、角がすごい生き物。
赤い鼻がくらい夜道でぴかぴかするサンタが乗ってるやつ。
「私のハーレムプロジェクトは誰にも邪魔をさせない!」
なんか今、しょうもないことが聞こえた気がする。
しかしオブリビオンである以上その計画は阻止しなければならないのだ!
※この章のみ猟兵達はハッキングにより物忘れが激しくなります。技名とかも出てこなくなります。
プレイングを通常で書いても勝手にあれとかそれとかボケ老人みたいな会話に改変されますのでご了承ください。
【ごめんなさい。発熱してしまったため今いただいているプレを一度お返しする事になってしまいました。
熱が下がり次第、マスターページにて告知します。
お気持ちかわりなければその時に再送していただけると嬉しいです。
この度はお客様に多大なご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。】
【お知らせ】
落ち着いてまいりましたので3/30の8:30よりプレイング受け付けたいと思います。
まだ失効していないものも一度お返ししてしまうことになりますので、お手数お掛けしますが再送していただけるとありがたいです。
この度はご迷惑おかけしてすみませんでした。
高柳・零
POW
※他は忘れても、何故かいなづまちゃん設定だけは忘れません。
ああ、あれだあれ!何だトナ…トナーボックス…違う!思い出せねえからぶっ飛ばす!
「おい、鹿って10回言ってみろ!…サン…サンダース主任が乗ってるのは?」
総受けとオレ様系防御でネコになるぜ!(盾受けとオーラ防御で盾役になります)
「あー、あれあれ、トナ、トナ…隣の家に塀が出来たんだって?」
呼ばれた隣の塀の息子は、ハグしてトナーボックスと一緒にハリケーンラブだ!(トナカイ娘は、範囲攻撃でボスと一緒に張り倒します)
「もういいや!あたいのあま…甘納豆を食らいやがれ!」
止めは甘納豆で満腹にしてやるぜ!(天斬りで真っ二つにします)
アドリブ大歓迎!
六六六・たかし
【アドリブ歓迎】
お前が…アレか…アレなんだな。なんかこう…悪いやつなんだな…。
お前がアレするというのなら俺もコレをしてお前のソレをアレしてこうしてやる。
つまりお前のソレは俺がアレしてやる!!!!
俺は手に持ってたコレ(たかしブレード)でアイツをアレ(攻撃)する!!
アイツが何か(ビーム)を出してきたらコイツ(かかし)にアレ(かばう)してもらう!
コレ(たかしの攻撃)が当たる所まで来たら
俺がアレ(敵)をコレ(たかしブレード)でこうしてこう!!
これ(たかしの繰り出す必殺技)こそが俺のアレ(デビルたかしスタイリッシュ)だ。
他の何を忘れたとしても俺は俺の名前は忘れない。
なぜなら俺はたかしだから。
鳥越・九郎
なんかこうすごいシュババ!ってするやつ(※ユーベルコード)、アタシのやつ自分の名前連呼してるだけだから大丈夫よ!
流石に自分の名前忘れるほど耄碌してないでしょ~?
え~とホラ、アレよアレ、なんかこう黒い、バサバサしてて、……えっと……黒ウーロン茶みたいな漢字の……ンン~~!
自 分 の 名 前 忘 れ た わ !
なんだっけアタシの名前!?おしぼりうどんみたいな語感してるのだけは覚えているけどさっぱりぽんと忘れたわ!
ええいとにかくボスをぼっこぼこにすれば治るさね!
いくわよ!「なんか黒い鳥がワーっと出てきて邪魔するカッコイイやつ」!!
(カラスが現れてボスの行動を邪魔している隙に攻撃します。アドリブ歓迎)
フロッシュ・フェローチェス
……?(横文字理解不能)(だから先制攻撃で銃乱射)つまり潰せば良いと。
――けど何でかな。難しい言葉使ってるのに当人が頭良さそうに見えないのは。
まあ良っか乱射しよう……まだ他にやる事あった様な?
あぁ走って後ろ蹴って、跳んで顔を蹴らないと。(フェイント+だまし討ち・ジャンプ+早業)
奴の言葉と態度がムカつく。
でも何か圧倒されて、賢そうにも見えて――うぅ混乱で頭痛が……。
(そして何やら言われ)
蹴り潰す……木っ端に、粉微塵になれ……!(怒りで一瞬だけ戻る)
超強化でいっぱい殴り蹴り!※【碧血暴速】
更にビリビリを集めて重く殴る、もっと速く蹴る!(吹き飛ばし)
超スピードで蹴って斬るっ!※【断砲】
〇アドリブ歓迎
アイ・リスパー
●プレイングはイメージ映像です
(ボケへの改変丸投げ)
「あなたが、このリゾートを牛耳る黒幕ですね!
これ以上の悪事を行う前に電脳魔術士の私が天誅を下してあげます!」
ホロディスプレイとキーボードを展開し【チューリングの神託機械】を発動。
電脳空間にある万能コンピュータにログインし、あらゆる問題を多項式時間で解く演算能力を得ます。
万能機械の演算能力を用いて電脳魔術を行使しマイクロブラックホールを生成。
重力場を歪めて重力レンズ――【アインシュタイン・レンズ】で光線を収束させトナカイの怪人に向かって全力で撃ち出します。
敵の攻撃は【ラプラスの悪魔】でニュートン力学に基づいたシミュレーションで回避です。
ミラー・エイト
とりあえずなんか可愛いモフモフしたやつが居るからギュッてしときましょ。
おめめになんか板付けちゃって可愛いでちゅねーはーもっふもっふ。
なんかとりあえず女が欲しいみたいな感覚は読み取ったのでなんかあの、あっはーんみたいななんていうのあのアレします(誘惑)
それで魔法を使うんですけどなんかアレですよ、あのほら、想いを力にしてーみたいな
持ってる剣をめちゃくちゃ速く(早業)いい感じにして(武器改造)このモフモフしたのを…チェキ?なんかホラ盗み見るみたいな(ハッキング)やつして魔法に利用しましょう
もちろん魔法ですよ?(想念術α)
後はほら、このヒャッハーの街は壊すの勿体無いですし運営続けたらどうですかねウン。
多々羅・赤銅
お前が何か凄い強い枠だな!
あ?なんか世紀末と懸け離れた言葉が聞こえたような……ハーレム?どうゆうのだっけ?
(バーチャル女子を見る)それそれそうゆうやつだわ!!!!
んもーー私というものがありながら!!!(悪ノリ)
いや〜難しい話されてもわっかんねえのよ、いや今格段にアホなのもあっけど、私マジでこれ(刀)振るしか能無えし?なんか寧ろみんなが難しい言葉使わないお陰で頭がどんどんスッとするまであるわ、いや〜〜気楽気楽(剣刃一閃)
結局頭なんてこう、あれだよ。邪魔っつーかぐちゃぐちゃっつーか、なんかあれよあれ。邪悪?(※雑念と言いたい)
雑なくらいがカッケーのよ!!
(一際鋭い刀筋がなんかそこのトナカイをあれ)
●お前さてはアレだな?あれだよあれ……
「お前が…アレか…アレなんだな。なんかこう…悪いやつなんだな…。」
駆けつけたたかしがボスを前にしてお前がボスか的なことを言おうとするが、ボスという単語が出てこないおかげでなんとも決まらない台詞になってしまっている。
「お前が何か凄い強い枠だな!」
ボスという単語はもはや忘却の彼方へと行ってしまっているのだろうが躊躇いなく赤銅が続ける。
どちらとも間違っていないけれど、大体合っているけれど、なんだか締まらない。
「あなたが、このアレをこうしてる……なんですっけ。もう!何なのかわかりませんがこれ以上悪いことをするなら、あれである私がめってしますよ!」
かっこよく台詞を吐こうとしたアイだったが知性も語彙力も失い、なんとも頭の悪い台詞になってしまう。
本人も自分の口から飛び出した残念な台詞に頭を抱えているようだった。
数時間前に一般相対性理論のアインシュタイン方程式とか言っていた人物の台詞とは思えない。
今そんなこと言おうものなら、あいーんしたインドなんたらかんたらとかになってしまうのだろう。なんて恐ろしい攻撃なのだろうか。
「ああ、あれだあれ!何だトナ…トナーボックス……」
零こといなづまちゃんは、自分が高柳・零であることは忘れたが、自分がいなづまちゃんであり何故かその設定だけは覚えている惨状だった。
そして二文字合っていたがそこからどうしてそこに飛んだのかは誰にもわからない。
「たしかあれだろう?えっと、真っ赤なおっはーなーの~♪ふふふふふんふんふん♪」
赤銅がUDCアースでお馴染みのクリスマスソングを口ずさむが肝心なところだけが出てこなくて鼻歌になってしまう。
歌ってみると案外出てくるものだが、ハッキングによるものだから仕方ない。ボスの動物の名前は誰にもわからない。
「あー、あれあれ、トナ、トナ…隣の家に塀が出来たんだって?」
もうそこまで言ったら出てきそうなものだが出てこないものは出てこないのだ!
「なんだったかねえ。あれ、あの、法螺貝みたいな響きのやつさね」
いつの間にかこの猟兵ご長寿早押しクイズにエントリーしていた鳥越・九郎(大爪黒烏・f02943)が言う。
韻は踏めているのに一文字も掠ってもいない単語を出しながら首を傾げる。
「どうした?私の言っていることがわからないか、一度エレメンタリースクールからアンラーニングしてきたほうがいいんじゃないか?」
どちらかといえば小学校というよりはボケ老人の集いである。
しかしこの赤い鼻の生き物煽ってくる煽ってくる。でも多分こいつもかっこいいから横文字使ってるだけで多分あんまり意味わかってないぞ。
自分の妄想で作り上げた立派な角のトナなんとか娘を侍らせながらどや顔しているが、恐らくこのトナなんとかもあまり頭がよろしくないのだろう。少なくてもこの個体は。
その瞬間だった。突如飛び出してきたミラーが真っ赤なお鼻のそれに抱きついてきたのである。
「なっ!?」
「おめめになんか板付けちゃって可愛いでちゅねーはーもっふもっふ。」
離せと叫びかけた眼鏡をかけたそれはあることに気がつきぴたっと動きを止めた。
「お前、バーチャルキャラクターだな」
「ウィ!いかにもそうですが」
ミラーが答えるとニヤリと笑う。普通にニコニコしていれば可愛い見た目をしているのに、所作がいちいち可愛くない馬みたいな鹿みたいな生き物であった。
「そうかそうか。ならば我がハーレムにアサインしてやろう」
トナなんとかを撫で回しているミラーになんか言っているが、IQが2ぐらいになっている猟兵達にはハーレムという言葉の意味がなんかよくわからなかった。
「あ?なんか世紀末と懸け離れた言葉が聞こえたような……ハーレム?」
どうゆうのだっけ?と赤銅が近くにいた九郎に尋ねる。
「えーっと、アレよアレ、なんかこう高い時は飛ぶよりも潜ったほうがいい……」
それはハードル。あと潜らないで下さい。
「ち、違いますよ~!たしか神話に出てくる死者を司どる神様ですよ!」
それはハーデス。ぱっとそれが出てくるあたりは元の知識量は流石なのだろう。
しかしインテリ担当だった(過去形)アイもこのザマである。
「ノンノ!睡眠の種類にそういうのがあったはずです!」
それはノンレム。前に出たのと足して二で割ったら正解になりますね単語だったら。
「あたいはいなづまちゃんだ」
間違ってはいないけれど、多分今そういう会話ではなかった。
もはや話の流れとか気にせずに全力で投げられた言葉のデッドボール。釘バアイドルだけに場外ホームランだ。流石ボケの始まっている12歳は言うことが違う。
「俺の名はたかしだ」
なぜなら俺はたかしだから。
そうだね大正解。もうそれが正解でいいです。My name is TAKASHI.Because I'm TAKASHI.
算数の教科書も英語の教科書も抱いた男がここにいる。大体の例題にたかしくん出てくるし。
先人達の唐突な自己紹介により、九郎はふと気づく。
自 分 の 名 前 忘 れ た わ !
「なんだっけアタシの名前!?おしぼりうどんみたいな語感してるのだけは覚えているけどさっぱりぽんと忘れたわ!」
また掠ってもいない、韻しか合ってない謎の単語を発しながら頭を捻らせる。
直前まで流石にそこまで耄碌してないと思っていたようだが、そこまで耄碌していたという衝撃の事実に気づいてしまった。
「ええい!私の耳元でIQの低い会話をするな!この低脳共!」
トナなんとかがあまりにも知性の欠片もない会話に耳が腐ると頭を振りかぶった。
その刹那———パァンと銃声が響き渡る。弾丸はトナなんとかの頬を掠り、赤い血液がツーっと滲んだ。
音の元を辿ると、フロッシュが手に持っている銃の銃口から煙が流れていた。
わけのわからない会話がさらにわけのわからない方向へと加速し始め、よくわからないから銃を発砲してトナなんとかを黙らせればいいという結論に至ったようだ。
そしてその銃声こそ、戦闘開始を告げる合図となったのだ。
●アレがそーしてこう!!
その銃声が鳴り響くと、フロッシュは地面を蹴り、高く跳び、トナなんとかの頭上を飛び越える。
頭を軸に半回転すると、そのまま地面に着地するよりも先に敵の頭部を蹴り飛ばす。まさに一瞬の出来事であった。
会話に気を取られていたトナなんとかは咄嗟の反応が遅れてしまい対応することができない。
もっとも、そうでなくてもフロッシュの素早い動きについていくことはできなかっただろうが。
「まあ良っか乱射しよう……」
戦いで語彙力など必要はない。ただひとつわかることは目の前のトナなんとかがムカつくということだけ。
蹴りから流れるように着地をすると、銃を構え、素早くリロード、発砲。
「お前のソレは俺がアレしてやる
!!!!」
銃弾から身を守ろうとするトナなんとかに、たかしは剣モードのたかしブレードをお見舞いする。
何とか避けるが掛けていた眼鏡が地面に転がり無残な姿と化していた。
「ひ、ひぃ、なんてドラスティックなんだ。君達がその気ならこの子をアサインしよう」
トナなんとかは割れた眼鏡をそのままに、よろよろと上体を低く保ったまま近くのキーボードへと手を走らせる。
すると侍らされていたセクシーな格闘家系トナなんとか娘が、盾になるように猟兵達の前へと立ちふさがる。
「浮き輪はノンノ!アタシというものがありながら!それじゃ見せてあげませんよ!」
恐らく浮気のことだろう。ハーレム大好きトナなんとかには有効だろうと、スカートの裾を見えそうで見えない程度にちらっと捲る。ちなみにトナなんとかはがん見していた。隙だらけである。
それを見た赤銅が腑に落ちたようにポンっと手を合わせた。
「それそれそうゆうやつだわ!!!!ハーレム
!!!!」
ピンポンピンポーン!長きに渡って繰り返されていたハーレム論争が今この答えをもって終結したのだ!
「んもーー私というものがありながら!!!」
悪ふざけ交じりの軽口を言いながら、振るう刀はどこまでもまっすぐな軌道を描き敵を守るそれを両断した。
トナなんとか娘が徐々に実体が薄くなり0と1へと還元されていく。
難しいことを考える必要はない。余計なことを考えない頭で目の前の敵を倒すというシンプルな結論を出した。
何も考えなくても体は戦い方を覚えている。
そしてボスがトナなんとか娘が瞬殺されたことに気を取られているとミラーによるジャミングが入る。
だがジャミングをされているとハッカーであるトナなんとかすらも気づく事ができない。
キラキラとした光と作り変えられる武器はまさに魔法だった。
少なくても敵にはそう見えた。そうとしか思えなかった。それがミラーのジャミングによるものだったとしても。
それがジャミングだと気づけないのであれば―――もはや魔法と何が違うというのか。
「な、なんだそれは!?」
「魔法ですよ?」
そうして出来上がった魔法の剣に見えるもの。
不思議な力を纏っているかのように見えるそれを敵へと振りかざした。
刻まれたルーンが光輝くと突風が吹き、トナ何とかは勢いよく壁へと吹き飛ばされる。
「ぐ、ぐう……こちらも本気のディシジョンメイキングしなければ」
その呟きとともに、鼻がピカピカと光始める。暗い夜道じゃないけれど。
エネルギーを徐々にためていくような、そんな様子だった。
少なくても何かやばいものがきそうな雰囲気に、慌てて回避行動を取ろうとする。しかしそれよりも前にそれは放たれた。
煙が立ち上る。だがミラーは無事だった。ミラーの前には盾を構えた僕等のアイドルいなづまちゃんがその攻撃を防いでいたのだ。
「おい、鹿って10回言ってみろ!」
言動が胡乱だがやるべきことはきっちりこなす僕等のアイドルいなづまちゃん。
このテレビウムの発言が明後日なのはハッキングとか以前に、多分このリゾートに来てからずっとこんな感じだった。
誰も言ってくれなかったのでこの問題はお流れになってしまった。そもそも10回言ってみろと言った事すらも忘れてしまうのだ。
その後も総受けとオレ様系防御でネコになるぜ!とかよくわからないことを言っていたがそっとしておこう。
そして高威力で放たれた攻撃の後には必ず隙というのは生じるもので。
フロッシュが地面を蹴ると同時に姿が消える、再び認知した頃には瞬間移動の如く敵の眼前へと迫っていた。
その瞳に纏う電光は閃光の如く軌道を描き、そして繰り出される蹴りはその寝ぼけた顔面に容赦なく叩き込まれる。
「蹴り潰す……木っ端に、粉微塵になれ……!」
怒りにより一瞬だけ語彙力を取り戻たフロッシュから休むことのない連続攻撃が繰り出される。
ほんの刹那の間に何発も何発も蹴りを叩き込まれ、自慢の鼻も角も折れボロボロになりトナなんとかは倒れる。
「く……ぐぅ……、おのれ、イエーガー……私のハーレムプロジェクト、が……」
やったか?誰かが呟いたその直後だった。
「えーっと、これがこうで、こうだから……よくわかりませんけど、まだです!それまだ倒せてません!」
使い慣れているはずの万能コンピューターの見方すらもボケ始めておろおろしていたが、厳密な計算がよくわからなくても多分これがまだ倒せていないということだけはわかる。どこがどうとかは言えなくてもそうなのだとは言える。感覚に染み付いたものはそう簡単には忘れることはないのだ。
そもそも語彙力や認知がこの通りなので倒せてないことは確かだろう。
よく見てみるとトナなんとかが最後の力を振り絞り、何らかのプログラムを発動させる。
「アルティメットトナカイ娘、お前に、託す……」
今までの猟兵達の攻撃もすべてデータとしてインプットされている、なんかすごいトナなんとか娘が今度こそ主を守るべく猟兵達の前へと立ちふさがるのだった。
●
「アレが完了しました!それ強いです、なんかすごくそれ強いです!」
アイは恐らく解析が完了したと言いたいのだろう。とりあえず強いことだけは伝わる。
めちゃくちゃ強いやつだ。すごく強いやつだと気を引き締めるが、字面だけだと気が抜けそうである。
「アルパカメットだかヘルメットだかわっかんねえけど、どっちにしてもアレぶった斬っときゃいいんだろ?」
なら話は簡単だと赤銅が雑炊だかおじやだかそういう名前の刀を構える。元より名前は適当なので細かいことは気にしない。
「お前がアレするというのなら俺もコレをしてお前のソレをアレしてこうしてやる。」
たかしも手に持っているそれ(たかしブレード)を構える。
「つまりお前のソレは俺がアレしてやる
!!!!」
つまり……どういうことだろう?そして二人は同時に地面を蹴った。
その背後からなんかこう黒いのがすごいシュババ!ってするやつを九郎が放つ。
「いくわよ!なんか黒い鳥がワーっと出てきて邪魔するカッコイイやつ!!」
自分の名前連呼してるだけだけの技名だったはずだが自分の名前がわからないので、なんかこんな名前になってしまった。
なんという名前だったか、黒ウーロン茶みたいな感じだったのは覚えている。これも全て目の前のアレを倒せば治るだろうと戦いに専念することにしたのだ。
幸い技の出し方までは忘れていなかった様だ。ボケたかと思ったがまだまだ捨てたもんじゃない。
それ(敵)は黒い鳥の群れをひとつひとつ的確に仕留め、視界の黒を取り除いていく。
もうすぐ視界が開ける、その最後の一羽を破壊したその瞬間、視界に迫るたかしと赤銅。
動きは予測していた、そういわんばかりにバックステップで距離をとろうとしたそれの足をフロッシュの弾丸が貫く。
よろめいたその瞬間、両サイドから放たれる斬撃。両腕が地面に落ち、生き物であればほぼ致命傷である傷口から0と1が流れ出す。
しかしそれの鼻ではなく目が赤く光、頭を軸に激しい回転蹴りを両者へと放つ。たかしも赤銅も即座に後退し距離を取った。
「あたいのあま…甘納豆を食らいやがれ!」
「アタシの魔法も食らってください!」
魔法のような光がそれへと放たれる。腕の失った状態で器用に飛び跳ね魔法を回避すると、そのタイミングにあわせて入れ替わるようにいなづまちゃんが剣を振るう。
甘納豆で満腹にしてやるぜ!と相変わらずわけのわからないことを言っていたがこの際置いておこう。
「皆さん!なんかすごいビーム放ちます!避けてください!」
いつの間にかそこ(空間)は揺らぎ、あれ(重力)が歪んでいる。
そしてそれ(重力レンズ)はそれ(光)を束ね、それ(敵)に放たれた。
眩い光に包まれる。サラサラと0と1に戻ったそれが空虚へと消えていった。
しかし、まだ終わらない、その背後で、最後の足掻きかアレ(ボス)がそれ(鼻)をピカピカさせていた。
たかしがまっすぐに飛び出す。確実にそれ(ビーム)のあれ(軌道上)であったがあれ(回避)しようとはしない。
そして放たれるそれ(ビーム)のこれ(光)が収まっていくその中でそれ(ボス)にせまりゆくあれ(影)があった。
確実に直撃した。しかしたかしは無事だった。アレ(かかし)によってそれ(ビーム)をあれ(防いだ)したのだ。
たかしは、あれ(ドライバー)にそれ(メダル)をこう(装填)してアレ(デビルたかしスタイリッシュ)を放つ。
「これこそが俺のアレだ」
休むことなく繰り出される連続攻撃に、それは無残にも切り刻まれ、そしてあれと同じように0と1へと消えていくのであった。
戦いは終わった。記憶が戻っていく。忘れていたはずの全てが。
全てを忘れても自分の感情は忘れなかった者。
全てを忘れても自分の戦い方は忘れなかった者。
全てを忘れても自分の設定だけは忘れなかった者。
全てを忘れても自分の名前だけは忘れなかった者。
何もかもを忘れた中で忘れない何かがあったからこそ手にした勝利なのだろう。
そして戦いが終わり全ての者が忘れていて思い出せなかったことを思い出す。
―――そうだあいつトナカイだ。
ちなみに世紀末リゾートは「このヒャッハーの街は壊すの勿体無いですし運営続けたらどうですかねウン。」という一言により、キマイラ達によって今後も存続が決定したのはまた別のお話。
大成功
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