急襲! 辺境領地バシータ
●圧倒される騎士達
ギィン! ガァン!
鋼と鋼がぶつかり合う音が、戦場となった平原一帯の至る所で響き渡る。
辺境領地バシータの防衛に当たる騎士達の人造竜騎と、百獣族の獣騎が交戦しているのだ。
戦況は、数で劣る人造竜騎が劣勢に追い込まれていた。装甲の厚い人造竜騎で円陣を組み、傷ついた仲間をその中に庇っているため、今はまだ死者は出ていない。だが。
「くそっ、このままでは……!」
人造竜騎の操縦席で、隊長らしき壮年の男が焦りを滲ませながら呟いた。男の言うようにこのまま戦闘が推移すれば、何れ獣騎に押し切られて蹂躙され、全滅の憂き目に遭うだろう。
だが、騎士達の隊に事態を打開する余力は無い。絶望が、騎士達の心を蝕み始めていた――。
●グリモアベースにて
「皆さん、この度はお集まり頂きありがとうございます!」
緑の板金鎧とマントに身を包んだエメラルドのクリスタリアン、ウィルヘルム・スマラクトヴァルト(緑の騎士・f15865)が、ガシャガシャと金属音を響かせながらグリモアベースの一室に駆け込んでくる。そして、既に眼前に集まっている猟兵達の姿を認めると、息を整える間を取ることもなくすかさず頭を下げた。
「皆さんには、今回、急ぎ、バハムートキャバリアの辺境、バシータに向かって頂きます」
息も絶え絶えになりながら、ウィルヘルムは依頼について告げる。
現在、バシータは百獣族の獣騎による急襲を受けており、防衛に当たる騎士達の人造竜騎が推されつつも如何にか持ち堪えている。
「ですが、それも時間の問題です。このままでは騎士達は全滅し、バシータは獣騎に蹂躙されるでしょう」
そうなる前に、急ぎバシータに駆けつけて騎士達を救援して欲しいと、ウィルヘルムは続けた。
「それでは――」
一分一秒が惜しいのだろう、ウィルヘルムは掌に浮かべている巨大なエメラルド――グリモアを眩く輝かせた。緑色の光が、猟兵達の姿を包み込んでいく。
「如何か、よろしくお願いします」
その言葉と同時に、ウィルヘルムは深々と頭を下げながら、猟兵達をバシータへと転移させていった。
緑城雄山
こんにちは、緑城雄山です。今回は、新世界「バハムートキャバリア」のシナリオをお送りします。
百獣族に急襲された辺境の領地バシータを、救援して下さい。
●このシナリオについて
このシナリオは、3章構成です。
・第1章
集団戦です。数に優る敵を押し返し、指揮官への道を拓いて下さい。
・第2章
指揮官とのボス戦です。指揮官を撃破し、この襲撃を終わらせて下さい。
・第3章
猟兵達への歓待を兼ねた、戦勝の宴が開かれます。
思い思いの手段で、騎士達と交流して下さい。
●【重要】無差別攻撃系ユーベルコードの使用について
戦場は、猟兵以外に騎士達もいます。
そのため、敵味方を問わず無差別に攻撃するユーベルコードが使用されている場合、成功度が低く判定されたり不採用となったりする可能性が高くなります。
ご注意下さい。
●プレイングの採用について
基本的に、「執筆しやすいもの」を優先して採用していく予定です。。
また、極力採用したいとは考えておりますが、当方のキャパシティを越えたプレイングが集まった場合、やむなく流してしまう可能性があります。予めご了承下さい。
●断章、プレイング受付期間
断章はありません。
第1章、第2章はシステム的に受付が可能である限りは、プレイングを受け付けます。
第3章は、プレイング受付期間を設けさせて頂く予定です。
それでは、皆様からのプレイングを楽しみにお待ちしております。
第1章 集団戦
『獣騎スライム』
|
POW : メルティングジャンプ
【飛びつき体当たり】を放ち、命中した敵を【自身の体】に包み継続ダメージを与える。自身が【敵に密着】していると威力アップ。
SPD : 液体獣騎
肉体の一部もしくは全部を【スライム】に変異させ、スライムの持つ特性と、狭い隙間に入り込む能力を得る。
WIZ : スライム魔法陣
空中に描いた【魔法陣】から【大量の溶解液】を出現させ、命中した対象の【耐久力と機動性】を奪う。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
リチャード・ライナス
騎士道に理解が及ばない神だが、騎士達支援のため参戦
交友のローズ(f04715)と同行
「いつも同行ありがとう。俺だけじゃボコられ確定だけど、君の加勢があれば押し返せそうだ(笑
支援行動主体で、仲間と協力・連携し、勝利目指す
【結界術】【オーラ防御】【受け流し】も使い、敵の攻撃を避けつつ仲間の攻撃を支援
【先制攻撃】でUC発動「ちょっと待っててもらえるかな(呪われし者の笑み
敵が動けない所をローズや騎士達と協力し攻撃
【空中浮遊】で攻撃可能角度を増やし敵に近接
仲間の攻撃命中上昇を狙い、敵の【態勢を崩す】
念の為【逃亡阻止】も使い、現場の敵を極力多数打倒する
戦闘後は負傷者の治療も可能な範囲で手伝う

ローズ・ベルシュタイン
リチャード(f29694)と同行
アドリブ歓迎
■心情
バシータの人々の命が脅かされているとは、
その様な事態を手をこまねいて見ている訳には行きませんわ。
幸い、リチャードが支援して下さるそうですし、とても心強いですわ。
■行動
私は、【夕暮れ時に薔薇は踊り咲く】(UC)を使用しますわ。
UCでの【範囲攻撃】で広範囲の敵を纏めて攻撃しますわね。
リチャードが支援して下さっている隙にUCで敵を攻撃し、リチャードに近づいた敵は
優先的に『プリンセス・ローズ』の【スナイパー】による狙い撃ちを放つ。
敵のスライム魔法陣には、溶解液を受けないよう避ける様心がけ、
溶解液を受けても、落ち着いてUCで近付く敵を倒しますわ。
●覆りし戦況
人造竜騎と獣騎が激突する平原の、両軍から然程離れていない場所。そこに突如、エメラルドの輝きの如き緑色に輝く光の塊が出現した。
その中には、二人の人影が見える。グリモア猟兵によってこのバハムートキャバリアに転移してきた、リチャード・ライナス(merchant・f29694)とローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)だ。
(俺だけじゃ、ボコられ確定だな。だけど、君の加勢があれば押し返せそうだ)
まず獣騎スライムの群れが人造竜騎に対し優勢に戦闘を進める様を目の当たりにしたリチャードは、続けて視線を傍らのローズに移す。その瞳には、ローズへの信頼の色があった。
「……? どうしましたの、リチャード?」
「いつも、同行ありがとう」
視線に気付いたローズが問えば、リチャードは柔らかい笑みと共に感謝を述べて返す。
「! 私の方こそ、リチャードが支援して下さるのは大変心強いですわ」
突然の感謝にローズは驚きつつも、一呼吸置いてから、微笑みを返す。
「……さて」
続けてローズが呟き、空気を変える。実際、二人には急ぎやらねばならないことがある。人造竜騎は獣騎スライムの群れに圧されつつあり、このままでは敢えなく敗北するだろう。そうなれば――。
(バシータの人々の命が、脅かされてしまいますわね)
人造竜騎が護る辺境領地は蹂躙され、ローズが考えるようにその過程で多くの人命が喪われることだろう。もちろん、その様な事態を手をこまねいて見ているつもりは、ローズにはない。それを阻止するために、二人は此処に転移してきたのだから。
「行きますわよ、リチャード!」
「了解だ、ローズ」
人造竜騎の隊に加勢するべく、二人は駆け出した。
タン、タンと銃声が響く。紅い銃身の銃「プリンセス・ローズ」による、ローズからの援護射撃だ。その弾丸自体は獣騎スライム達に大きなダメージを与えることはないが、その注意を引くことには成功した。
ローズの援護射撃に獣騎スライム達の注意が向いている間に、リチャードがその只中に飛び込んでいく。それに気付いた獣騎スライム達が、慌ててリチャードを攻撃しようとするが、時は既に遅し。
「ちょっと、待っててもらえるかな?」
一見、先程ローズに見せたような笑みを、リチャードは獣騎スライム達に向ける。だが、その笑みには先程のものにはなかった、何処か見る者にゾッとするような得も言われぬ怖気を感じさせるものがあった。
そして、この笑みを向けられた周囲の獣騎スライム達は、リチャードの存在を見失う。いや、ただ見失っただけではない。聴覚や嗅覚によっても、その存在を察知出来なくなっていたのだ。
これは、リチャードが発動したユーベルコード『さざなみ』によって断続的に放たれた、微妙な圧力波によるものだ。さらにその圧力波は、獣騎スライム達を動く事さえままならなくさせていた。
当然、この機をローズが逃すはずがない。
「さぁ、数多に咲き誇りなさい!」
リチャードを追うように獣騎スライム達の中へと突入しながら、ローズはユーベルコード『
夕暮れ時に薔薇は踊り咲く』を発動する。
プリンセス・ローズをはじめとするローズの装備している武器が、無数の薔薇の花弁に変わった。
夕焼けのようなオレンジ色の花弁は、あたかも吹雪の如く動けなくなった獣騎スライム達の周囲で吹き荒れながら、その機体を斬り刻み、あるいは貫いて傷を負わせ、撃破していく。残された機体は、サラサラと崩れゆく灰へとなって消滅した。
「な、何だ!?」
「……援軍、なのか?」
「助かった! これでバシータは、救われる!」
人造竜騎に搭乗しているバシータの騎士達は、突然眼前で起こった出来事に理解が及ばないかのように困惑していたが、さらに戦闘を続ける二人がどうやら援軍らしいと判断すると、歓喜の快哉を叫んだ。
「貴公等は援軍と見た! 助勢、感謝する!」
「どういたしまして、ですわ。このまま、押し返しますわよ!」
「了解した! ――続け!」
ローズとの会話を終えた隊長の指揮の下、人造竜騎の隊は劣勢から立ち直り、戦況を覆しにかかる。
獣騎スライム達は、人造竜騎相手ならばまだしも、猟兵二人が相手となってはその数を以てしてもまともには相手にならず、次々と撃破されて消滅していった。
――結果、獣騎スライム達は先程までの優勢が嘘であったかのように、あと一押しで完全に殲滅されるところまで追い込まれてしまった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
バルタン・ノーヴェ(サポート)
「バトルの時間デース!」
雇われメイド、バルタン! 参上デース!
アドリブ連携歓迎デース!
普段の口調:片言口調(ワタシor我輩、アナタ&~殿、デス、マス、デショーカ? デース!)
戦闘スタイルは物理系!
遠距離ならば、銃火器類の一斉発射が有効デース!
近距離ならば、武器を展開して白兵戦を挑みマース!
敵の数が多いor護衛対象がいるならば、バルタンズの使用もお勧めしマース!
状況に応じて行動して、他の猟兵のサポートに回っても大丈夫デス!
迎撃、防衛、襲撃、撤退戦。どのような戦場でも参戦OKデース!
指定ユーベルコードが使いづらいなら、公開している他のものを使用しても問題はありマセーン!
勝利のために頑張りマース!
●オーバーキルもいいところ
残る獣騎スライムもあとわずかとなったところで、戦場には似つかわしくないメイドが転移してきた。
だが、グリモアベースから転移してきた以上、このメイドもれっきとした猟兵である。その名を、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)と言った。
「バトルの時間デース! ……とは言え、残りの敵はあと少しのようデスネ。では、一気に片付けてしまいマショーカ!」
如何にもバトルジャンキーと言った台詞で転移してきたバルタンは、残りの獣騎スライムを目にすると数瞬の間だけ、微かに残念そうな色を表情に滲ませた。が、あっさりと思考を切り替えて、それならばとすぐに殲滅を完了させてしまうことにした。
「六式武装展開、鉛の番!」
バルタンがそう叫ぶと同時に、百六十丁ものガトリングガンが出現すると、そのそれぞれが自分の意志を持っているかのように浮遊し、バラバラに動き始めた。バルタンのユーベルコード『
無限の弾幕』によるものだ。
一機の獣騎スライムを、何丁ものガトリングガンが取り囲む。そして。
ダララララララララ……。
永遠に続くかと思われた銃声が止んだ時には、獣騎スライムは残らずサラサラと崩れ去る灰へと変じて、消滅していた。
成功
🔵🔵🔴
※【MSより補足】
TW7の感覚で章クリアまでの残り🔵を勘違いしていたため、先程のリプレイで獣騎スライムが全滅したような描写をしてしまいました。大変申し訳ございません。
「無限の弾幕」による攻撃は行われたものの、未だ獣騎スライムは全滅していないと言う状況とさせて頂きます。どうか、ご了承下さいませ。
バルタン・ノーヴェ
アドリブ歓迎
HAHAHA! まだ残っている獣騎を発見!
安心してくだサーイ、後顧の憂いはしっかりデストロイ!
指揮官への道を拓きマース!
ガトリングガンに加えてグレネードランチャーやチェインハンマーなどの内蔵式武器・換装式武器を一斉発射!
目標、エネミー・スライム! フルバースト・マキシマム!
範囲攻撃でありますが、しっかり攻撃対象を指定できるのでフレンドリーファイアは避けられマース、安心してヒャッハー!
という訳で!
全滅完了したならば、バシータの人造竜騎部隊と協調して進軍しマショー!
安心してくだサーイ、エブリワン! ワタシたちが加勢しマスゆえ!
隊長殿、号令とか鬨の声とかどうぞデース!
●獣騎スライム、全滅
全滅したかに見えた獣騎スライムだったが、まだ僅かに生き残りが存在していた。
しかし、それをバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が見逃すはずがない。
「HAHAHA! まだ残っている獣騎を発見!
安心してくだサーイ、後顧の憂いはしっかりデストロイ!
指揮官への道を拓きマース!」
高らかな笑い声、そして宣言と共に、バルタンは先程まで使用していたガトリングガンに加えて、内蔵式グレネードランチャー、換装式チェインハンマー、内蔵式火炎放射器と、発射出来る限りの武装を展開。
「目標、エネミー・スライム! フルバースト・マキシマム!」
装備している全武装を一斉に発射する『フルバースト・マキシマム』のユーベルコードによって、無数の銃弾と六つの擲弾が残る獣騎スライムに叩き付けられ、さらには追撃と言わんばかりに巨大鉄球と炎が獣騎スライムを襲う。
それだけの攻撃を一息に受けては耐えようがあるはずもなく、獣騎スライムは次々と崩れゆく灰となって消滅していった。
「す、すげえ……! アイツらだけを、狙い撃ったってのか……?」
バルタンの攻撃は一見、人造竜騎達も巻き込んで面制圧するかのようでありながら、その実フレンドリーファイアを一切起こすことなく獣騎スライムだけを攻撃し、消滅させた。そのことに、人造竜騎の騎士達は驚愕した。
「安心してくだサーイ、エブリワン! ワタシたちが加勢しマスゆえ!」
その声に、驚愕に囚われ呆然としていた騎士達はすぐには反応することは出来なかったが、冷静さを取り戻すに連れてざわめきが生まれ、それはやがて興奮を伴った一つの大きな鯨波に変わる。
「隊長殿、号令とか鬨の声とかどうぞデース!」
「あ、ああ……。
いいか、お前達! 敵は、指揮官を残すだけだ!
手強いとは予想されるが、頼れる援軍も来てくれた!
勝って、我々のバシータを護りきるぞ! 続け!」
バルタンに促された人造竜騎の隊長は、隊員を激励し、獣騎スライムの後方に控えていた指揮官に向かって進み始める。
「おおーっ!」と先程よりも一際大きな鯨波が上がると共に、隊員達も隊長に続いて進撃を始めた。
人造竜騎部隊の指揮は、今や最高潮に至っていた。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『獣騎バジリスク』
|
POW : 死の視線
【視線】が命中した対象を切断する。攻撃前に「【お前の死が見えるぞ】」と宣告すれば命中率上昇、しなければ低下。
SPD : バジリスクブラスター
【口から発生させた魔力】を構えて回転し、射撃を防ぐ【防御魔法円】を発生させる。レベル秒経過すると超威力の【魔法光線】を繰り出せる。
WIZ : バジリスクアイ
視界内の任意の対象全てに【視線】を放ち、物質組成を改竄して【石化】状態にする。対象が多いと時間がかかる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
ベルト・ラムバルド(サポート)
キャバリアを使用できる環境なら愛用のキャバリアを操縦します
そのとき装備してるキャバリア用の剣と槍を振るい騎士道の名のもとにボスと戦います
キャバリアの操縦技術は優れています
キャバリア使用不可なら生身とその時の装備してる物で戦いますが残念ながら生身だとそんなに強くありません
それを補助するのが己のハイカラなオーラとセンスと瞬間思考力とUCによる謎の召喚術で頑張ります
●騎士道に輝く黄金の盾《ブレイブ・オーラ・シールド》
辺境領地バシータに迫り来る獣騎スライムを全滅させた猟兵達は、その指揮官たる獣騎ワイバーンへと挑む。
「私は暗黒騎士ベルト・ラムバルドだ! 獣騎ワイバーンよ! 騎士道に則り、尋常に勝負!」
最初に名乗りを上げ、獣騎ワイバーンに挑んだのは、クロムキャバリア「パロメデス」を駆るベルト・ラムバルド(自称、光明の暗黒騎士・f36452)。
「いいだろう……では、我から行くぞ。――貴様の死が、見える」
獣騎ワイバーンは鷹揚に応じつつ、ユーベルコードを発動した。全てを切断する視線が、ベルトを襲う!
「フッ……私の光り輝くカリスマと騎士道がな! 弱き者達を護れと告げるのよ!」
だが、ベルトがユーベルコード『
騎士道に輝く黄金の盾』を発動すると、パロメデスの機体が光り輝く黄金のオーラに包まれる。そのオーラは、パロメデスの前面で凝縮して、盾を形作った。その盾は、あたかもベルトのカリスマと騎士道を体現しているかの如くであった。
結果、獣騎ワイバーンの視線は、この盾に受け止められて無効化される。
「何だと!?」
「では、私の番だな。食らえ!」
攻撃を無効化されたことに驚愕する獣騎ワイバーンに対し、ベルトは反撃に出た。巨大槍「RBXSサークランサー」の穂先を獣騎ワイバーンに向けると、そこから極太のビームを放つ。
「……くっ!」
獣騎ワイバーンは回避を試みたものの、完全には回避しきれず、胴体の一部を損傷させられることになった。
成功
🔵🔵🔴
ヘルゲ・ルンドグレン
義によって助太刀に来たわ!
我が名はヘルゲ・ルンドグレン!
そして、愛騎たるウロボロス!
アタシたちの魔法の力を見せてあげる!
視線が敵を斬るなら、斬りきれないくらいの物量を用意するまでよ!
【竜騎用魔法障壁】を展開しながら【高速詠唱】!
来れ、土塊の人形たち!
一気に展開したゴーレムの物量で敵の攻撃を防ぎつつ、突撃!
斬られたゴーレムは盾として使うことで消耗を抑えるわ。
魔法使いだからって侮ることなかれ!
アタシも立派な騎士の一角……正々堂々、正面から貴方を退けてみせる!
●数多の
土像兵を盾と為して
「義によって助太刀に来たわ! 我が名はヘルゲ・ルンドグレン! そして、愛騎たるウロボロス!
アタシたちの魔法の力を見せてあげる!」
人造竜騎ウロボロスのコクピットで、ヘルゲ・ルンドグレン(魔導騎士・f44787)は高らかに名乗りをあげる。
「獣騎バジリスク、だ。行くぞ、貴様の死が――」
「地の奥深くに眠る秘めたる力を呼び覚まし、無垢なる土を塑造し、生命の息吹を吹き込む。
土塊の人形よ、今こそ目覚め、我が意の侭に動かん!」
ヘルゲに名乗りを返しながら、獣騎バジリスクはユーベルコードを発動せんとする。だが、ヘルゲがそれに先んじて詠唱を完成させ、ユーベルコード『
土像兵』を発動した。
百五十体ものゴーレムが、ウロボロスと獣騎バジリスクとの間に出現する。
「く、小癪な――!」
獣騎バジリスクのユーベルコード『死の視線』は、その視線を向けた相手を切断して死に至らしめるものだ。だが、突如出現したゴーレム達によって、その視線は遮られてしまった。
苦々しげに吐き捨てながらも、獣騎バジリスクは視線によってゴーレム達のうち数体を真っ二つに切断して破壊する。それでも、ゴーレム達の数からすればごく一部にしか過ぎない。
視線でさえ切断しきれないほどの、圧倒的な物量を用意する。獣騎バジリスクと対峙するにあたってヘルゲが採ったこの戦術は、見事に功を奏していた。
「魔法使いだからって、侮ることなかれ!
アタシも立派な騎士の一角……正々堂々、正面から貴方を退けてみせる!」
ゴーレムの遮蔽から姿を見せたウロボロスが、すかさず口から魔力のブレスを吐く。
「ぐおおおおっ1?」
圧倒的な熱量に転換された魔力の奔流が、獣騎バジリスクに直撃! その装甲を融解させて貫き、機体を深く穿っていった。
その後も、ヘルゼはゴーレム達を獣騎バジリスクからの視線を防ぐ遮蔽として活用しつつ、魔力砲による攻撃を仕掛け続ける。結果、獣騎バジリスクの損傷はますます深まっていき、機体の耐久力の半ばまでを喪失した。
大成功
🔵🔵🔵
政木・朱鞠(サポート)
ふーん、やっと、ボスのお出ましか…。
もし、貴方が恨みを晴らすためでなく悦に入るために人達を手にかけているのなら、不安撒き散らした貴方の咎はキッチリと清算してから骸の海に帰って貰うよ。
SPDで戦闘
代償のリスクは有るけど『降魔化身法』を使用してちょっと強化状態で攻撃を受けて、自分の一手の足掛かりにしようかな。
ボス側の弐の太刀までの隙が生まれればラッキーだけど…それに頼らずにこちらも全力で削り切るつもりで相対する覚悟で行かないとね。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使いつつ【傷口をえぐる】【生命力吸収】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。
アドリブ連帯歓迎
●抉られ、深まっていく傷
「ふーん、貴方がボスね?」
獣騎バジリスクに対し、政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)は問うた。もっとも、この問いはイエスかノーかの回答を期待してのものではなく、単なる確認に過ぎない。
「如何にも、そのとおり」
「貴方がバシータに攻め込もうとしているのは、悦に入るためではなく恨みを晴らすためなのはわかっているよ。
でもね、その貴方の咎をキッチリと清算してから、骸の海に帰って貰うよ」
「抜かせ! 出来ると思うならやってみよ!」
「そうするよ。――この世に在らざる鬼よ、我が身に降り給え!」
朱鞠はユーベルコード『降魔化身法』によって、幽鬼を降臨させて自身を著しく強化した。だが、その負荷によって毒に蝕まれてもいる。
「何をするつもりかは知らぬが、この防御を破れるものか」
一方、獣騎バジリスクは口から魔力を吐いて、防御魔法円を自身の前に展開する。だが、この防御魔法円が朱鞠に通じることはなかった。
「懐に入り込んでしまえば、それは無力だよね」
朱鞠が指摘したとおり、獣騎バジリスクの防御魔法円は射撃攻撃のみを防ぐものでしかなく、接近しての白兵戦闘には無力であった。だが、時間を置けば凄まじい威力の魔法光線を撃ってくる。
(その前に、全力で削る!)
ランダムにスパイクの付いた拷問用の鎖「荊野鎖」を、朱鞠は猛烈な勢いで振るっていく。狙いは、先に戦闘した猟兵が刻んだ傷だ。
「ぐおおおおおおっ!」
装甲など存在しないかのように、鎖が獣騎バジリスクの機体に刻まれた傷をより深く抉っていき、スパイクがその両側に新しい傷を刻む。そのあまりの苦痛に耐えきれず、獣騎バジリスクは悲鳴をあげた。
そうして朱鞠は限られた時間の中で獣騎バジリスクの傷をさらに深めていくと、魔法光線を発射される前に戦場から離脱していった。
成功
🔵🔵🔴
クリスティナ・バイエンス(サポート)
火の神の名を持つキャバリアに選ばれたサイキックキャバリア乗り
水着みたいな格好なのは、コックピットが蒸し風呂みたいに熱いから仕方なくだからね
正直キャバリアを降りての戦闘はあまり得意じゃないのよ
でもキャバリアを使っての戦いは任せてね、みんな炎で薙ぎ払ってやるわ
とはいえ、必要ないところで炎を使うつもりはないの危ないもんね
使わなくても私の〔炎神機カグツチ〕は十分強いもの
よろしくね!
バルタン・ノーヴェ(サポート)
「ご安心くだサーイ! ワタシが来マシタ!」
ご用命あらば即参上! アドリブ連携歓迎デース!
普段の口調:片言口調(ワタシor我輩、アナタ&~殿、デス、マス、デショーカ? デース!)
戦闘スタイル:白兵射撃の物理系
各種武装の中から敵に有効なものを選択して用いてくだサーイ!
刀も銃器も、内蔵兵器や換装式ウェポンも、何でもOKデス!
アタック重視でもディフェンス重視でも対応可能デース!
斬り込み、爆撃、弾幕を張ったり、パリィ盾したり、臨機応変に立ち回りマース!
指定ユーベルコードが使いづらいなら、公開している他のものを使用しても問題はありマセーン!
オブリビオンを倒して、ミッションクリアのために力をお貸ししマース!
●切断の視線を防ぎしは無敵の盾
度重なる猟兵との交戦によって著しく機体を損傷させられた獣騎バジリスクを、二人の女性が遠くから見遣っていた。メイド服姿のバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)と、外套で身を包んだクリスティナ・バイエンス(炎のキャバリア乗り・f30044)だ。
「あれが指揮官デスネ! もう、かなり手負いのようデスし、此処で決めてしまいまショー!」
「そうしたいところね。でも、あの視線は厄介よ」
「大丈夫デース。ワタシに考えがありマース! クリスティナ殿は、キャバリアを喚んでクダサーイ!」
「わかったわ。来て! 炎神機カグツチ!」
獣騎バジリスクのユーベルコードによる視線は、捉えた対象を切断する。だがバルタンにはその対策があるようで、ならばとクリスティナはバルタンの求めに応じて自身のキャバリアを虚空から召喚した。
バサリ、と外套を脱ぎ捨てて、ビキニ水着の如きボディスーツを纏った姿になると、クリスティナはカグツチのコクピットに乗り込んでいく。むわっとした熱気が、クリスティナを襲った。
クリスティナが露出の高い姿になったのは、カグツチのコクピットがサウナの如く蒸し暑いが故だ。
「乗ったわ。それで、如何するの?」
「了解デース。では、ワタシを拾ってクダサーイ!」
「……拾う? どう言う事?」
「六式武装展開、金の番!」
クリスティナが首を傾げる間に、バルタンはユーベルコード『
金城鉄壁』を発動して、自身の髪の色と同じ緑色の、キャバリアサイズのタワーシールドへと姿を変えた。
「今のワタシで獣騎バジリスクの視線を受けレバ、切断されることはありマセーン!」
金城鉄壁によって、バルタンはあらゆる攻撃に対してほぼ無敵を誇るようになっている。それは、獣騎バジリスクの視線も例外ではなかった。
「なるほど、そう言うことね」
バルタンの意図を理解したクリスティナは、バルタンが変じたタワーシールドをカグツチで拾い上げて、機体前面を覆い隠すように構えた。そして、カグツチを獣騎バジリスクへと進ませる。
「おのれ、次から次へと……だが! ――貴様の死が、見える!」
獣騎バジリスクは、自身へと迫ってくるカグツチの姿を認めるとすぐにユーベルコードを発動し、視線でカグツチの――正確に言えば、カグツチの構えたタワーシールドの――姿を捉えた。故に、タワーシールドと化したバルタンに護られたカグツチの機体は両断されることなく、獣騎バジリスクへと突き進み続けていく。
「馬鹿な! 何故だ!?」
想定外の結果に、獣騎バジリスクは驚愕し狼狽する。再度ユーベルコードを発動してカグツチを両断せんとするが、それよりも間合いを十分に詰めたクリスティナがユーベルコード『秘剣炎熱夢幻斬り』を発動する方が早かった。
「今度はわたしの番だよ! これで、終わらせる! いっけぇぇぇぇ!」
クリスティナの放つ裂帛の気合いと共に、大上段に振り上げたRX焔ノ剣をカグツチが一息に振り下ろす。その太刀筋を追うかのように、やや遅れて獣騎バジリスクの機体は左右に真っ二つとなり、爆発四散した。
「お疲れ様デース!」
「お疲れ様!」
ユーベルコードを解除して元の姿に戻ったバルタンと、カグツチから降りたクリスティナは、勝利を喜び合うハイタッチを交わした。
辺境領地バシータは、猟兵達の活躍によって護られたのだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 日常
『騎士達の宴』
|
POW : 豪快な食べっぷりで尊敬される
SPD : 騎士達と武勇伝を語り合い、意気投合する
WIZ : 宴席に酒や料理を差し入れる
|
ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。
口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。
食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆
※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。
バルタン・ノーヴェ(サポート)
「オー! ワタシはバルタン・ノーヴェ、デース!」
日常を満喫しマショー! アドリブ連携歓迎デース!
普段の口調:片言口調(ワタシor我輩、アナタ&~殿、デス、マス、デショーカ? デース!)
得意な技能:【奉仕・料理・掃除・裁縫・救助活動】デスネ!
たぶん戦闘はないと思いマスガ、バトルの時は元気に暴れマスネー!
料理が得意ですが、奉仕や救助活動(介護や子守り含む)といったメイド・アクションも可能デース!
にぎやかしとしてワイワイはしゃいでもOK!
こっそり裏方で労働に勤しんでもOKデース!
他の猟兵の方々と楽しめるように努めてマース!
公開UCやバルタンズ、アイテムの使用も問題なくOKデスヨ!
よろしくデース!
リカルド・マスケラス(サポート)
『炊き出し系ヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
割と【料理】技能が必要なイベントなど得意。ジャンル的には大衆料理をとにかく量作る感じの得意。宇宙バイクで簡易キッチンセットなども引っ張っているので、そういうのを使って料理することもある。素材を余すことなく毒抜きなど行ったりすのも得意。
その世界での料理や行事などについても【世界知識】でカバーしたりできます。
また、食料に困窮した世界では【森羅穣霊陣】で作物を急成長させて食料を生産することも可能
自分の学んだ技術を現地民に伝えられる機会があればやりたい
●猟兵達が料理の腕を振るいし、戦勝の宴
百獣族の襲撃を退けたバシータでは、戦勝を祝い、救援に駆けつけて活躍した猟兵達の戦働きを労う宴が開かれることになった。
とは言え、辺境領地であるバシータは食糧にあまり余裕もなく、領主としてはささやかな規模の宴を居館の広間で開く程度にするつもりであった……のだが。
(まさかこうなるとは、思わなかったなぁ……)
会場となった広場にいる領主の目の前には、様々な料理が数多のテーブルの上に所狭しと並べられていた。そして騎士達だけではなく、周囲の住民達もこの場に集まり宴に参加している。
これは、宴を開くのならば、自分が料理の腕を振るうから盛大にやろうと、リカルド・マスケラス(希望の
仮面・f12160)が提案した故であった。あわせて、リカルドは食材も自分達で用意する旨も申し出ている。
「うむぅ……それで、よろしいのですか?」
「自分達を労ってくれると言うなら、存分に料理の腕を振るわせて欲しいっすよ。それが、自分にとっての労いっす」
「それはいいデスネ! ワタシも是非、お手伝い致しマショー!」
リカルドの案に、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)も乗った。メイドであるバルタンとしては、歓待されるよりは歓待する方が性に合うと言うのもある。
百獣族との戦闘で活躍し、勝利の立役者となった猟兵達自身がそれを望むと言うのならば、領主としても拒む理由はない。かくして、今回の宴は猟兵が準備を整えて料理を振る舞うと言うものとなった。
リカルドは、
森羅穣霊陣のユーベルコードによって様々な作物を超高速で栽培し、収穫していく。収穫された作物は、リカルドとバルタンの手によって次々と加工・調理されていった。
(なかなか、出来るっすね)
(けっこう、やるでありマスネ)
リカルドもバルタンも、料理に関しては卓越した技量を有する。それだけに、技量の高さは見れば互いに理解出来るものであり、それがお互いにいい刺激となった。溌剌とした様子で、二人は調理を勧めていく。
かくして、リカルドがこの世界のものに近い洋風のメニューを、そしてバルタンがこの世界にはない和風と中華風のメニューを次々と作りあげていった。なお、肉は大豆によって代用されている。
「うわぁ~、すっごいにゃ!」
バイキング風に並べられた料理を見て、ミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)は感嘆の声を上げた。食べることが大好きなミーヤは、野生の勘によってこの宴のことを嗅ぎつけて、参加したのだ。
綺羅星の如く輝いて見える美味しそうな料理の数々に、じゅるりとよだれが垂れそうになるのを、ミーヤは辛うじて堪えた。もっとも、垂涎と言った眼差しを料理に向けているのは、ミーヤだけではない。騎士も、住民達も、同様だった。
「飲み物は、行き渡ったでありマスカ? では、領主様、お願いするでありマス」
「あー、おほん。此度は、百獣族の襲撃を見事退ける事が出来た。その中でも、世界を渡って救援に赴いてきた猟兵なる方々の武勲は著しく大きい! さらには、今回の宴をかくも豪華にしてくれたのも猟兵の方々だ。
此度の戦勝に、そして猟兵の皆様の活躍に、乾杯!」
「乾杯!」「かんぱーいっ!」「乾杯にゃっ!」
領主の音頭に応じて、騎士達が、住民達が、ミーヤが、一斉に杯を掲げて乾杯した。そして、リカルドとバルタンの作った料理を次々に皿に取っては、舌鼓を打っていく。特に、この世界で見慣れない和風、中華風のメニューは、人々の目を引いた。
(はぁ~、ほっぺが落ちそうだにゃ。口福とは、このことだにゃ~♪)
コンソメ仕立てのスープを口にしたミーヤの表情が、その美味さに蕩けていく。香ばしく焼かれて赤ワインのソースで味付けされた代用肉のステーキは、その歯応えも味わいも代用肉とは思えない程に真に迫っていた。
もちろん、大食いのミーヤがそれだけで満足するはずもなく、洋風のものに限らず、和風の、そして中華風のメニューも存分に堪能した。それは、騎士達や住民達も同様であった。
――こうして、バシータの地には百獣族を退けた猟兵達の活躍と、その戦勝の宴で猟兵によりもたらされた美味なる数多の料理の記憶と、リカルドやバルタンの薫陶を受けた料理人達が残された。そして、その事跡は末永くこの地で語り継がれることになるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴