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帝都櫻大戰㉓～零號

作者：ゆうきつかさ

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●サクラミラージュ
　【第三戦線】幻朧帝イティハーサは、エンシェント・レヰス『護国鉄神零號』と融合することで『意志』を獲得し、侵略新世界『殲機鋼鉄共栄圏（せんきこうてつきょうえいけん）』を創造した。
　そこは全国民が肉体を失い鉄人形（ロボット）と化した、太平洋戦争期にも似た戦乱の世界。
　その世界が、幻朧帝イティハーサ号令により、他世界の侵略に乗り出そうとしているようだ。
　この新世界の国民には、零號に搭載された8億の魂が使用されているものの、死後も尚尊厳を傷つけられ、憎き仇敵の尖兵として駆り出されているため、放っておく事など出来ないだろう。
　今回戦う相手である幻朧帝イティハーサは『骸の海そのもの』とも言える凄まじい強敵だが、かつて幻朧帝イティハーサと戦った8億の魂と心を同じくする事が出来れば、勝機はあるはずである。
　ただし、終戦時点でこの戦場が未制圧だった場合、侵略新世界『殲機鋼鉄共栄圏』が他世界の侵略に乗り出すため、注意が必要だろう。
　幻朧帝イティハーサと融合した護国鉄神零號の力によるものか、戦場には絶えず『ユーベルコードを帯びた銃弾と砲弾の嵐』が吹き荒れており、前進するどころか立っているだけでも瞬く間にダメージが蓄積する危険な環境のため、これを乗り越えていく方法を考えなければならない。
　そうしなれけば、銃弾と砲弾の雨を喰らって命を落としてしまうため、対処法を考えた上で幻朧帝イティハーサを攻略してほしい。

第1章 ボス戦 『イティハーサ・零號』

POW   :    天矢『殲機鋼鉄共栄圏』 【命令と共に飛来する殲滅機械矢（ミサイル）】に乗り、レベル×5km/hで飛翔する。飛翔突撃も可能。 SPD   :    神鷹『殲機鋼鉄共栄圏』 【飛翔する神鷹の真下の大地】から【無数の生命殲滅鉄人形】を召喚する。［無数の生命殲滅鉄人形］はレベル×5km/hで飛翔し敵を攻撃する。使用者はこれに騎乗可能。 WIZ   :    骸眼『殲機鋼鉄共栄圏』 【骸眼の蠢き】を合図に、予め仕掛けておいた複数の【足止め用の対猟兵鉄人形軍団】で囲まれた内部に【『殲機鋼鉄共栄圏』の爆弾の雨】を落とし、極大ダメージを与える。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●イティハーサ・零號
　侵略新世界『殲機鋼鉄共栄圏（せんきこうてつきょうえいけん）』は、絶えずユーベルコードを帯びた銃弾と砲弾の嵐が吹き荒れ、鉄人形だけが存在する不気味な世界と化していた。
「これは、また随分と悪趣味な世界ね。こんな世界を作って、いったい何がしたいの……？」
　そんな中、火土金水・明（夜闇のウィザード・f01561）がオーラ防御を展開し、イティハーサ・零號に対して問いかけた。
「それを知ったところで、何になる。その答えが何であれ、儂を殺すつもりなのだろう？　ならば、すべて無意味な事。それでも、知りたいのであれば、ここまで来るがいい。……来れるものなら、な」
　イティハーサ・零號が猟兵達を挑発するようにして、不気味な笑い声を響かせた。
　そうしている間も、銃弾と砲弾の嵐によって、大地がえぐれて、酷い有様になっていた。
「そんな事を言っていられるのも、いまだけだぜ！　イティハーサ、テメェも年貢の納め時だ！　……覚悟しろ！」
　陽環・柳火（突撃爆砕火の玉キャット・f28629）が、イティハーサ・零號に啖呵を切った後、紅蓮獅子大火輪を装着した後、躊躇う事なく突っ込んでいった。
「……愚かな。立場をわきまえろ！」
　イティハーサ・零號がイラついた様子で、命令と共に飛来する殲滅機械矢（ミサイル）】に乗って、柳火を迎え撃った。
「背後がガラ空きだ。まさか、みんな正面から襲ってくると思っていたのか？」
　その間に、仇死原・アンナ（処刑人、獄炎の花嫁、焔の魔女、恐怖の騎士・f09978）が地形を利用して、目立たないように移動しつつ、力任せに錆色の乙女（鉄塊剣）を振り下ろし、イティハーサ・零號を斬りつけて、傷口をえぐって、恐怖を与えた。
「ぐぬぬ、卑怯な真似を……」
　イティハーサ・零號はバランスを崩して、殲滅機械矢（ミサイル）から飛び降りた。
　だが、受け身を取る事が出来なかったため、ドスンと音を立てて血反吐を吐いた。
「よし……、このまま一気に、ぶっ飛ばす……って、ヤバイな、これ！」
　そんな中、フォス・アークライト（チーム『オーガペルソナ』の副リーダー・f44468）が銃弾と砲弾の嵐を目の当たりにして、ドン引きした様子で仰け反った。
「……とは言え、このまま帰る訳にもいかないし……やるしかないか！」
　フォスがブンブンと首を横に振って、気持ちを切り替えた後、心眼で銃弾と砲弾の嵐を見ながら、推進委道で回避しつつ、結界術を展開した。
「……」
　それに合わせて、鉄人形達がレーザーを放ってきたため、【磁界壁『バーストバリア』（ジカイヘキ・バーストバリア）】で磁界壁（ダメージ無効）を展開しつつ、衝撃波を放って蹴散らした。
「あのクソジジイをぶん殴りに行く。……力を貸せ！」
一方、柳火は近くの鉄人形達と紅蓮獅子大火輪を【火車合体（カシャガッタイ）】で合体し、自身の身長の2倍のロボに変形した後、その装甲で銃弾の嵐を弾きながら突き進んでいった。
「それなら、私も……」
　その流れに乗るようにして、アンナが【ゲヘナ・フレイム】で全身を自身の体を切り裂き、噴出する地獄の炎で覆い、イティハーサ・零號を絶対に仕留めるという覚悟と殺意で戦闘力を増強させ、飛翔しながら距離を縮め、柳火と連携を取りながら、錆色の乙女で斬りつけた。
「8億の魂の怒り、その身に受けてみやがれ！」
　次の瞬間、柳火がロボになったまま、拳をギュッと握り締め、イティハーサ・零號をブン殴った。
「そんな攻撃……、儂には効か……ぐおおおおおおおおおおおおお！」
　その一撃を食らったイティハーサ・零號が飛翔する神鷹の真下の大地から、無数の生命殲滅鉄人形を召喚し、自分の事を守らせながら、地面をゴロゴロと転がった。
「いまさら、そんな攻撃、効くと思ったか？　……イティハーサ！　レントが前にお前の紛い物の世界を消し飛ばしたように僕も消し飛ばしてやる！」
　即座に、フォスが心眼で神鷹を見ながら、高速詠唱でエネルギー弾を素早く放ち、【次元鬼龍ヴァニティ・フォース・ディザスター（ヴァニティ・フォース・ディザスター）】で次元鬼龍（超越次元能力、超越神速）に変身し、イティハーサ・零號に光線を放って、無数の生命殲滅鉄人形ごと弾き飛ばした。
「どうやら、思い通りにはならなかったようね」
　それと同時に、明がオーラで身を守りながら、空からイティハーサ・零號を見下ろした。
　その間も、銃弾と砲弾の嵐が吹き荒れているものの、明達の行動を阻害するほどの脅威ではなくなっていた。
「ええい、小賢しい！　何故、お前達は死を受け入れようとしない。そうすれば、楽になる事が出来ると言うのに、なぜ足掻く……！」
　その事に苛立ちを覚えたイティハーサ・零號が骸眼の蠢きを蠢かせ、予め仕掛けておいた複数の足止め用の対猟兵鉄人形軍団で明を囲み、爆弾の雨を落とした。
「そんな事……、答える間でもないと思うけど……。あなただって、何の抵抗もせず、倒されるつもりはないでしょ……？」
　明が残像を身代わりにして、イティハーサ・零號に空中戦を仕掛け、【それはまるでチートのような、とんでもない才能】を発動させた。
　次の瞬間、足止め用の対猟兵鉄人形軍団が次々とイティハーサ・零號に狙いを定め、躊躇う事無く爆弾の雨を降らせた。
「ぐぬぬ、まさか、こんな事になるとは……。だが、儂はここで倒れる訳にはいかない。例え、どんな犠牲を払ったとしても……！」
　イティハーサ・零號が禍々しいオーラを展開し、リミッターを解除して、限界突破をする事で、肉体改造を施した後、覚悟を決めて足止め用の対猟兵鉄人形軍団に突っ込んでいった。
　そして、イティハーサ・零號はズタボロになりながら、逃げるようにして明から離れていくのであった。

●ラスカルと仲間たち
「……何というか、厄介な世界じゃな。鋼の嵐が吹き荒れる世界か。……そういや、銀河鉄道のエピソードに出てきても、おかしくない惑星の状況じゃな……」
　そんな中、ワオワオ・マダガスカル（電脳オヤジモンキー・f39568）が、侵略新世界『殲機鋼鉄共栄圏』に降り立った。
　イティハーサ・零號が瀕死の重傷を負っているためか、銃弾と砲弾の嵐が今まで以上に荒れ狂っており、その場から移動するどころか、留まる事すら難しい状況であった。
　幸い、ワオワオがいる場所は、嵐の被害がないものの、このままでは何もできないと言うのが現実だった。
「まったく、幻朧帝とやらも滅茶苦茶な理論ぬかしやがって。オレっち達動物だって、生きとし生けるものなのによぉ！」
　ラスカル・ノース（アライグマの機械技師・f37198）がブツブツと愚痴をこぼしながら、イティハーサ・零號をジロリと睨みつけた。
「ならば、ハッキリと断言しよう。お前達は儂にとって、必要のないモノだ。それでも、文句があるなら、掛かってくるがいい」
　イティハーサ・零號が邪悪な笑みを浮かべ、銃弾と砲弾の嵐で自分の身を守った。
「確かに、これはキツイわね。でも、おっさんが何かしてくれるし、するよね？」
　ミリア・ケイト（賢い動物のサイキッカー・f41641）が含みのある笑みを浮かべ、ワオワオに期待の眼差しを送った。
「……ああ、もちろん。なに、鋼弾の嵐は物理攻撃じゃ。……ならば、無効化すればいい」
　ワオワオが落ち着いた様子で、【電脳領域展開（サイバーエリア・オープン）】を発動させ、戦場内を緑色の０と1に覆われた電脳領域の世界と交換し、物理攻撃禁止の法則で、違反者達の行動成功率を低下させた。
「な、なんだと！？」
　それはイティハーサ・零號を守っていた鉄人形達にとって、脅威でしかなかった。
「……なるほど、物理攻撃無効化か。だったら、空中戦艦で一気に進んで、オレの一撃必殺の波動砲で一気に大ダメージを与えて、あとはミリアとラスカル……まぁ、何とかなるじゃん」
　ハリー・オッター（カワウソ・f39388）が途中で考える事を止め、空中戦艦Ｖストームに乗り込んだ。
　それに合わせて、鉄人形達が空中戦艦Ｖストームに狙いを定め、次々とレーザーを放ってきた。
「させるかよっ！」
　すぐさま、ラスカルがカラメルマシーン５号に搭乗し、無頼銃を構えて、エネルギー光弾を放ち、鉄人形達を蹴散らしていった。
「あんた、いや、幻朧帝！！　生命を全否定しやがって！　……なら、こっちは、あんたを全否定させてもらうわよ！！」
　ミリアがグランドクロス（サイキックキャバリア）に搭乗し、一気に距離を縮めていった。
「……愚か者めっ！　いくら弱っているからと言って、真正面から攻めてきた敵に気を抜く儂ではないぞ！」
　幻朧帝イティハーサが骸眼の蠢きを合図に、足止め用の対猟兵鉄人形軍団を出現させ、爆弾の雨を落としてミリアを消し飛ばそうとした。
「……でしょうね。でも、無駄よ。いくら隠れていても、殺気を消していないのなら……」
　即座に、ミリアがオーラ防御を展開し、ダメージを最小限に抑えつつ、【サイキックブラスト】で両掌から高圧電流を放ち、感電により幻朧帝イティハーサの動きを一時的に封じ込めた。
「うぐ……ぐぐぐ……」
　幻朧帝イティハーサが声を震わせ、荒々しく息を吐き捨てた。
「それじゃ、覚悟はいいか？　手加減なしで、ぶっ放すから、後で文句を言うなよ。エネルギー注入……１２０％完了！！　波動砲はっしゃああぁっ！！」
　ハリーが【波動砲（ブレイザーキャノン）】を発動させ、空中戦艦Ｖストームから極大威力の波動砲を放って、鉄人形達もろともイティハーサ・零號を吹き飛ばした。
「な、なんのこれしき……！」
　それでも、イティハーサ・零號が唇をグッと噛み締め、禍々しいオーラを展開して、ダメージを軽減しようとした。
　しかし、身体が痺れているせいで、受け身を取る事さえ出来ず、背中から地面に落下した。
「まぁ、鋼弾の雨なんて、ワオワオがいなければ、こっちが何とかするつもりだったしよぉ。どっちにしても、こうなる事が運命だったという訳さ」
　そこに追い打ちを掛けるようにして、ラスカルが【ガジェットショータイム】で音響兵器を搭載し、幻朧帝イティハーサに破壊音波を放出した。
「ぐ、ぐぐ、まさか……。儂が……滅びると言うのか。こんな奴等の……攻撃を……喰ら……うぐ……がはっ！」
　幻朧帝イティハーサが激しく身体を震わせ、全身から大量の血を吹き出しながら、地面に突っ伏して息絶えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2024年09月30日