●恐怖のウサノイド迷宮!?
「えぇと……うさぎさんって、可愛いですよね。実は私も幼稚園で飼っている子を、こっそりもふもふさせてもらって……って、そうじゃないです! 事件です!」
途中、私的な妄想により現実から旅立とうしていた咲村・菫(ハナの妖精さん・f43842)は、慌てて気を取り直し本題に入った。なんでも、サイキックハーツの世界にて、強力なオブリビオンが『巣』を作っていることが確認されたのだとか。
「巣になっている場所は、今では使われていない地下鉄の駅の非常口から入れます。その先は、凄い迷宮になっていて……中には『ウサノイド』にされたエスパーの人達が彷徨っています」
いや、なんだよ、そのウサノイドって? 名称的にデモノイドの亜種かと思われたが、どうもそうではないらしい。この迷宮に潜むオブリビオンの力によって、兎人間にされてしまった人々のことを指すのだとか。
「ウサノイドの人達は、兎の耳と尻尾が生えているだけで、後は殆ど人間と変わらない姿をしています。でも、うさぎさんの力を使って本能にままに襲いかかってくるので……えぇと、その……い、色々と、気を付けてくださいね!」
途中、明らかに顔を赤くしながら、なんとも話し難そうにして菫は続けた。彼女の話では、ウサノイドは単なる半人半獣の兎人間というだけでなく、何故か男も女も際どいバニー服を着ているらしい。それこそ、オッサンでも婆さんも関係なしにバニー服! おまけに兎の身体能力と本能も付与されており、凄まじい跳躍力や強靭な脚力、人間離れした聴力を誇る他、異性を見つけると本能のままに襲いかかってくるのだというのだから性質が悪い。
「ウサノイドに攻撃されて屈してしまうと、その人もウサ堕ち……新しいウサノイドになってしまいます。それに、ウサノイドになっている人達はエスパーなので、普通の攻撃ではダメージを受けません」
一応、痛みなどは感じるので、殴る蹴るといった行為で退けられるのは救いだろう。だが、調子乗って猟兵の武器や気術に魔術、あるいはユーベルコードで攻撃すれば、彼らは容易く死んでしまう。彼らを上手く無力化するにはダメージを与えないユーベルコードか、あるいは手荷物程度のサイズに収まる『殲術道具や猟兵の武器ではない何か』を使って攻撃する他にない。
「ウサノイドを上手くやり過ごして迷宮を抜ければ、その先にはうさぎさんの淫魔が待っています。寂しがりな性格ですけど、怒らせると怖いので……」
甘い言葉で懐柔されないよう注意するのは勿論、扇情的な肢体に見惚れて蹴り殺されることのないよう注意せねばならない。それらも全て撃破すれば、いよいよ素の『主』であるオブリビオンと対面することになるのだが。
「えぇと……このオブリビオンなんですけど……実は、ラビラビ・バニーホップ(歌って踊れてバトルも出来るバニーさんなのデス!・f43852)さんの姿にそっくりなんです!」
現在、サイキックハーツの世界に出現しているオブリビオンの中には、猟兵の真の姿や灼滅者の闇堕ちした姿を模している者も存在する。ラビラビは最初からダークネス種族なので、この場合は純粋に彼女の暗黒面の具現化か、あるいは悪いことをする偽物だと思ってくれて構わない。
そんな悪のラビラビ……ラビリンスラビットの目的は、全人類を兎化することである。何を言っているのか分からないと思う者が多いかもしれないが、そういう目的で配下や眷属を増やそうとしているのだから仕方がない。
「このままだと、いずれは巣からウサノイドが溢れ出して、どんどん仲間を増やしてしまいます! うさぎさんは可愛いですけど、バニー服とか恥ずかし過ぎます! 私には絶対に無理です!」
いや、突っ込むところ、そこかよ!?
まあ、それでも放置しておけば、今にバイオハザードならぬウサウサハザードが発生しかねない。全人類が兎化させられる前に巣を壊滅させて欲しいと伝え、菫は猟兵達をサイキックハーツ世界にある『オブリビオンの巣』に転送した。
雷紋寺音弥
こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。
失敗すればカタストロフ級の大災害が起きそうな依頼ですが、実際はいつものネタ依頼です。
どなたでも、お気軽にご参加ください。
●第一章(冒険)
ダークネスの巣と化した地下迷宮を探索します。
内部には多数の『ウサノイド』が徘徊しているので、上手くやり過ごしながら進みましょう。
●第二章(集団戦)
『ラビリンスバニー』との戦いになります。
寂しがりな性格ですが、その正体は重度のメンヘラ!
少しでも彼女達に不満を抱かせると、その瞬間にブチ切れて襲い掛かってきます。
●第三章(ボス戦)
『ラビリンスラビット』との戦いになります。
ラビラビ・バニーホップ(歌って踊れてバトルも出来るバニーさんなのデス!・f43852)さんの姿に似ていますが、本人とは何の関係もありません。
全人類兎化計画を画策し、ウサノイドを増殖させることで勢力の拡大を目論んでいます。
●ウサノイド
ラビリンスラビットによって眷属化されたエスパー達。
兎の身体能力を持ち、異性を見つけると本能のままに襲い掛かってイケないことをしようとします。
なお、彼らの攻撃に屈すると種族関係なしにウサノイドと化してしまいますが、親玉のラビリンスラビットが撃破されれば元に戻ります。
エスパーとしての性質も引き継いでいるので、退ける場合はその点にも注意しましょう。
第1章 冒険
『大迷宮地下通路!』
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POW : 体力の限り探索する!
SPD : 迷っている人を救出する!
WIZ : 魔術や超科学で構造を解析する!
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ミリム・ウィアテスト
ウサウサハザードが起きる未来……そんな事になってはたまりません!
私は兎よりも猫が好きですしっ
私体力には自信がありますからね!
体力の続く限り迷宮の果てを探し当てましょう!
……しまった!ウサノイドに見つかった!といってもただのバニー服?
こんなの猫好きの私の敵じゃありません!
殺すなんて事は出来ないのでユーベルコードも武器もできませんが
うおおー!ミリムパーンチ!!
そしてミリムキーック!
……しまった!こうして騒いだら更に来てしまった!
こうなったら全力疾走してありったけのウサノイドを引き付けて逃げ続けてやります!
あとの事は他の猟兵皆さんに任せましょう!うわぁぁああ!(猛ダッシュ)
【アドリブ・アレンジ歓迎】
●想像以上にキモかった!?
全人類が兎にされて、淫魔の眷属と化してしまう。そんな未来は絶対に避けなければならないと、ミリム・ウィアテスト(イノセントの魔想紋章士・f43456)は意気込みながら迷宮内の探索を進めていた。
「ウサウサハザードが起きる未来……そんな事になってはたまりません! 私は兎よりも猫が好きですしっ」
いや、それならニャンコハザードが起きたら、それは止めないのか? まあ、そうなったらそうなったで止めるのだろうから、ここは敢えてこれ以上の突っ込みは入れないでおこう。
それよりも、問題なのは迷宮内を徘徊しているウサノイドだ。体力自慢のミリムは探索の途中で倒れる心配こそなかったが、ウサノイドに遭遇しないで探索を進める方法は、あまり考えていなかった。
「ん? あそこに誰かいるウサ!」
「あいつ、俺達の仲間じゃないウサ! あいつも仲間にするでウサ!」
案の定、早々に発見されてしまい、気が付けば周りを囲まれてしまった。ただでさえ通路の幅が狭い迷宮内。間をすり抜けて逃げるのは不可能だ。
「……しまった! ウサノイドに見つかった! といってもただのバニー服?」
名称からしてデモノイドのような怪物を想像していたミリムからすれば、兎の耳と尻尾を生やした人間がバニー服を着ているだけというのは、幾分か拍子抜けだった模様。この程度の相手であれば負ける道理はないと、ミリムは襲い掛かって来るウサノイド達を、次々とパンチとキックで吹っ飛ばして行く。
「うおおー! ミリムパーンチ!! そしてミリムキーック!!」
猟兵の使用する武器やユーベルコードの類で攻撃すると死んでしまうため、ミリムはウサノイド達を何の変哲もない打撃で黙らせる他にない。確かに、洗脳されたり眷属化させられたりしたエスパー相手には正しい対処法なのだが……問題は、そうやって騒いでいることで、新たなるウサノイドが集まってしまうことである。
「……しまった! こうして騒いだら更に来てしまった!?」
ウサノイド達は、その外見的特徴に漏れず兎の能力を有している。脚力だけでなく聴力にも優れていたので、遠くからでも戦闘音を聞きつけて、あちこちから集まって来てしまった。
「ウへヘヘ……お嬢ちゃん、可愛いでウサね♪ おじさんと一緒に、イケないことしようでウサ💕」
「ヒョッヒョッヒョ……婆だからって、甘く見るんじゃないでウサよ。年寄りの円熟した技で、お主を昇天させてやるでウサ💕」
しかも、最悪なことに集まった来たウサノイドの中には、メタボなオッサンや皺くちゃ婆さんまで混じっている始末。そんな連中が軒並みバニー服姿のまま、ミリムに対してイケないことをしようと迫って来たのだから堪らない!
「うわぁぁああ! さすがにこれは無理ぃぃぃぃ!!」
デモノイドとは別の意味でのゲテモノが現れたことで、ミリムは戦いを放棄して逃げ出した。オッサンバニーやバニー婆に捕まって、あんなことやそんなこと……想像しただけで吐きそうになり、体力よりも先に精神の方が限界だ。というか、それ以前にあんな連中に触れることが無理! 殴るだけで手が汚染されそうなので、可能な限り関わり合いになりたくない!
「ウサウサ~! 犯らせろでウサ~💕」
「子作り、子作りでウサ~💕」
主に兎の性的な本能のままに、下品な言葉を叫びながら追いかけてくるウサノイド達。兎だけに走るのも速く、少しでも気を抜いたら追いつかれてしまいそうだ。
(「こ、こうなったら……全力疾走してありったけのウサノイドを引き付けてやります!」)
こんなゲテモノに貞操を奪われては堪らないと、ミリムは全力で猛ダッシュ!
もはや迷宮の探索どころではなくなっていたが、彼女が大量のウサノイドを引き付けてくれたおかげで、後続の者達が探索を進め易くなったのは事実であった。
大成功
🔵🔵🔵
バンビ・ザルテン
うさぎって、可愛くって無邪気だよね。(本人は鹿なのでウサギ=無害と考えてる)
でも、ウサノイドって、見た目人間なんだよね??
あ、あまり関わらない方がいいかも。
でも、兎の本能…うん、ぼくは雄だし、気にする必要性は…あったよ。
触られると兎人間…ぼくの場合だと兎鹿…さすがに、雌を追っかける時間ないんだし。
まだ繫殖期には遠いんだし、遠慮させてもらうよ。
さて…まだ秋(秋=角が鋭い)じゃなくてよかったよ。ユーベルコードは使わないで鹿の角で軽く吹き飛ばす感じか…あ、これって、もしかして武器扱い?!
もしもの場合はスカイステッパーで2段ジャンプ…天井低いよ!!
しょうがないから、両前足か両後足で踏みつけるぐらいかな
●異種交配でも構わない!?
兎は無邪気で可愛い存在。誰しもがそう思うところだが、実際はどうなのだろうか。
「う〜ん……でも、ウサノイドって、見た目人間なんだよね? あ、あまり関わらない方がいいかも……」
同じ草食動物であるバンビ・ザルテン(森に棲んでます・f40336)にとっても、ウサノイドは異質な存在だった。
姿は人間に近いのに、本能は兎! そして、兎といえば万年発情期で有名な動物! 生態系の中では弱者に位置するが故に、数を増やすことで生存戦略としているのだろうが……その本能を持った人間となれば、単なる色情狂に過ぎない。
まあ、それでも自分は雄なので、マッチョ兎やオッサン兎に襲われる心配はないだろうと、バンビは高をくくっていた。ちなみに、バンビは人間ではなく鹿である。ウサノイド達は、あくまで『全人類兎化計画』を推進するための存在なので、人間ではない自分には関係ないと思っていたのだが……甘かった。
「あら? あんなところに、可愛い鹿さんがいるでウサ!」
「最近、欲求不満だったし……この際、鹿さんでもいいでウサ♪」
迷宮内に人があまり訪れないことで、ウサノイド達は欲求不満になっていたのである。完全にキャパオーバーとなった性欲は留まるところを知らず、もはや彼女達は異種交配に対してさえ何ら躊躇いを持っていない!
「えぇっ!? もしかしなくても、ぼくを狙ってる!?」
女性ウサノイド達の怪しい視線を感じ、バンビは一目散に逃げ出した。
これは拙い。非情に拙い。万が一、彼女達に捕まってウサ堕ちさせられたが最後、兎人間ならぬ兎鹿になってしまう!
そうなったが最後、バンビ自身が性欲の虜になってしまうことだろう。それこそ、猟兵の使命も忘れて雌を探しに東へ西へ。欲求不満が高まれば、目の前のウサノイド達と同様、積極的に異種交配に励んでしまうかもしれないのだ!
はっきり言って、これ以上にない悪夢であった。繁殖期を無視して年がら年中発情し、おまけに異種交配を行う動物なぞ、もはや単なる変態性欲モンスターではないか!
「ま、まだ繫殖期には遠いんだし、遠慮させてもらうよ!」
そう言って逃げ回るバンビだったが、気がつけば正面からもウサノイドが迫っていた。このままでは挟み撃ちにされてしまう。突進で吹き飛ばそうと思ったが、そもそも彼は自らの角を猟兵の武器としていたので、迂闊に頭突きでも食らわせたが最後、ウサノイドが死んでしまうかもしれない。
「仕方ない、こうなったら跳んで……って、天井低いよ!!」
辛うじて二段ジャンプで包囲網を突破したものの、今度は天井に頭をぶつけてしまう始末。おまけに、ウサノイド達は強靭な脚力を持っており、全力疾走するバンビに追い縋って来るのだからやってられない。
「ねぇ〜ん、待ってよぉ〜ん💕」
「アタシ達と、イイことしましょうよぉ💕」
美人のお姉さんだけでなく、メタボのおばちゃんや婆さんのウサノイドまで加わり、逃走劇は更に混沌と化して行く。もう、これ以上は耐えられないと、ついにバンビは目の前で行く手を塞ぐウサノイドの胸元へ強烈な踏みつけを食らわせたのだが……それを食らったウサノイドは、盛大に喀血しながら倒れてしまった。
「はぐぅっ!? あ、あばらが……やられたウサ……」
全身を痙攣させながら悶絶するウサノイド。エスパーは通常攻撃ではダメージを受けないはずなのに、これはどうしたことだろう。
「えっ!? もしかして……骨が折れたの!?」
予想外の事態に困惑するバンビだったが、よくよく考えてみれば、これは必然である。バンビは角だけでなく、自身の蹄も猟兵の武器として使えるようにしていた。つまり、相手を蹴った際に蹄が当たれば、それはそのままエスパー相手でもダメージを与えてしまうのだ。
「あぁ、どうしよう! でも……死んだわけじゃないし……」
申し訳なさそうにしつつも、相手が死んでいないことを確認し、バンビはそのまま猛ダッシュ! 致命傷でなかったのは幸いだったが、この先にウサノイドが現れた場合は、払い退ける手段も吟味しないと拙そうだ。
成功
🔵🔵🔴

シャルロッテ・ヴェイロン
いや、「全人類兎化計画」って、何なんですかねその某バーチャル動画配信者の企画みたいなしょうもない事件は(【世界知識・情報収集】)。
――それはさておき、要はその計画を考えたやつをぶっ潰せばいいってわけですね。まずはあの元一般人を、「眠り」属性ので黙らせてやりますか(当然ダメージは【気絶攻撃】程度にとどめる(【属性攻撃・2回攻撃・一斉発射・乱れ撃ち・制圧射撃】))――って、なんであのおっさんは耐性持ってんですかぁ!?(さすがにまずい状況になったときは【ダッシュ】で逃走)言っておきますけど異性との前後行為はノーサンキューですよー!(ぇ)
※アドリブ・連携歓迎
●うさぎさんは眠らない!?
全人類を兎人間にすることで、ダークネスとしての勢力を拡大する。あまりに荒唐無稽で行き当たりばったりな計画に、シャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)は思わず突っ込みを隠しきれなかった。
「……いや、『全人類兎化計画』って、何なんですかね、その某バーチャル動画配信者の企画みたいなしょうもない事件は」
そうは言っても、実際に全人類が兎化させられてしまったら、その時点でこの世界は終了だ。カタストロフで焼かれるのを待つまでもなく、本能のままに性を貪るウサノイドで地球は溢れ返り、エスパーとなった人類も遠からず滅亡してしまうだろう。
正に、アポカリプスならぬウサカリプス! 恐らく、人類滅亡の理由としては最も下らない部類に入るが、だからこそ阻止しなければならない。絶対に!
そのためには、この入り組んだ兎穴……もとい、地下迷宮の奥へと進まねばならなかった。だが、ここはウサノイド達の住処でもある。故に、適当に歩いていれば遭遇するのもまた当然であり。
「おや? あんなところに美少女がいるでウサ♪」
「むほほ〜♪ 美少女とのエッチなんて最高でウサ💕」
シャルロッテの姿を見た瞬間、一斉にウサノイド達が襲い掛かってきた。しかも、連中の大半は男であり、中にはキモヲタやメタボ親父も混ざっているのでやってられない。
「あ〜、これはもしかしなくても、直視すると脳がやられるやつですね」
キモデブやオッサンも漏れなくバニー服姿になっていたことで、シャルロッテは本能的に目を反らした。とはいえ、このまま逃げようにも脚力だけなら相手の方が上だ。捕まったが最後、どんな辱めを受けるか分かったものではないので、貞操を守るためにも戦わなければ!
「攻撃プログラム展開。敵に直接コマンド入力といきますよ!」
本来ならば、敵を殲滅するためのユーベルコード。それに『睡眠』の属性を乗せて、シャルロッテはウサノイド達に発射した。プログラム自体には破壊力などなく、あくまで指定した属性での攻撃となるため、炎や電撃といった属性を指定しなければ殺傷能力をゼロにもできる。
「ん……? これは何でウサ?」
「なんだか……眠くなってきたでウサ……」
合計で700本以上もの数を誇る攻撃用プログラムを浴びて、ウサノイド達は一斉に眠りに落ちてしまった。とりあえず、これで探索の邪魔になる者はいなくなったはず。後は、迷宮の奥へと進める最短距離を見つけるだけだが……いざ、この場を離れようとした瞬間、シャルロッテは一体のウサノイドが自分のことを凝視しているのに気が付いた。
「……って、なんであのおっさんは耐性持ってんですかぁ!?」
眠らせたはずのオッサンバニーが、何故かこちらを見つめている。いや、よくよく見ると、目を開いたまま眠っているようだ。
なんというか、随分と器用なやつもいたものである。見た目のキモさに辟易しながらも、シャルロッテはオッサンを起こさないように忍び足で立ち去ろうとしたが……なんと、彼女が逃げ出すよりも先に、眠らせたはずのウサノイド達が次々と起き上がり始めたではないか!
「ふぁぁぁ……よく寝たでウサ」
「おっ! 美少女ちゃんも、まだいたでウサ♪」
いったい、これはどうしたことか。まさかオッサンだけでなく、ウサノイドは全員に睡眠耐性でもあるというのか。
実は、それは遠からずも当たっているのである。そもそも兎を始めとした草食動物は、1回の睡眠時間が極めて短い。肉食動物に寝込みを襲われないようにするため、彼らの睡眠時間は最も長い時でも数分程度。両目を開いたまま脳だけ休めるという器用なことも可能で、兎もその例に漏れないのである。
兎の特性を持つウサノイド達は、睡眠耐性こそなかったが、1回の睡眠時間が極端に短かったのだ。そのため、眠らせたところで長くても数分程度の足止めしかできず、ウサノイド達は次々に目を覚ますと、再びシャルロッテを狙って猛ダッシュ!
「ひぃぃぃぃ!! 言っておきますけど異性との前後行為はノーサンキューですよー!」
残念だが、こいつらは真正面から戦って制圧できる相手ではない。仕方なく、シャルロッテは睡眠攻撃を仕込んだプログラムを乱射しながら、一目散に逃げ出した。
仮に数分で目覚めてしまうとはいえ、その間に身を隠せるところまで逃げなければ大変だ。相手は兎の脚力を持つウサノイド。普通にダッシュした程度では、瞬く間に追いつかれてしまうであろうから。
成功
🔵🔵🔴
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【SPD判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
ウサノイド化したエスパーを傷つける訳にはいかないね♪
となると、なるべく避ける様にして移動しないと…♪
ウサノイド化に興味はあるけど今回は自重するよ♪
ウサノイドを避けつつ、迷宮を慎重に進んでいくね♪
UCは『ワタシの情報収集結界』★
広範囲の情報を集めてウサノイドのいる位置を確認し、避ける様に移動するね♪
ウサノイドの捜索と移動は【情報収集/偵察/聞き耳/視力/暗視/嗅覚/地形の利用/忍び足】で行うよ♪
万が一見つかった場合は【催眠術/認識阻害】で傷つけない様にして無力化するよ★
●ウサ耳と百合薔薇!?
単に兎の力を得ているだけでなく、淫魔の眷属としての力も持つウサノイド。それでいて、エスパー同様に通常攻撃が効かないため、追い払うだけでも一苦労。だが、勢い余って本気で攻撃したが最後、死んでしまうというのも面倒だ。
(「ウサノイド化したエスパーを傷つける訳にはいかないね♪ となると、なるべく避ける様にして移動しないと……♪」)
足音を殺しながら、クローネ・マックローネ(
闇と
神を従える者・f05148)は慎重に迷宮内を進んで行く。ユーベルコードの効果で相手の位置は把握できているものの、なにしろ相手は兎の能力を持った人外だ。
驚異的な脚力と聴力に加え、実質上の睡眠無効というチート能力。迂闊に音を立てれば、それだけでこちらの場所がバレる。そうなったが最後、あちこちからウサノイドが大挙して現れ、逃げ場を完全に失ってしまうことだろう。
自分が兎になったらどうなるか。個人的には興味のあったクローネだったが、ここは我慢だ。そっと足音を忍ばせつつ進んで行けば、大半のウサノイド達をやり過ごせたものの、中にはウサノイド達が大量に道を塞いでいる場所も存在した。
(「う~ん……さすがに、あそこを通り抜けるのは無理だよねぇ……」)
姿を消しているわけではない以上、下手に姿を見せれば襲われるのは確実。しかし、迂回するにしても果たして遠回りしたところで迷宮の奥へ行けるかどうか分からず、下手に戻れば最悪の場合は挟み撃ちである。
こうなれば、見つかることを覚悟で強行突破する他にない。最後の手段として、クローネは認識阻害の催眠術を以てウサノイド達へと特攻する!
「ん……? 誰か来たでウサ!」
「人間の女……で、ウサ? あ、あれ……?」
クローネの瞳で見つめられた瞬間、ウサノイド達は催眠術に罹ってしまった。睡眠ではなく認識の阻害を与えられているため、彼らは今や、自分の同胞が人間に見えているのだ。
もっとも、互いにエッチなことをして子どもでもできてしまえば、後で元に戻った際に面倒なことになるかもしれない。その辺も考慮して催眠術を仕掛けた結果、ウサノイド達は漏れなく同性間でいちゃこらすることになってしまったのだが。
「おぉっ! こんなところに美少女がいるでウサ!」
「いや、そっちの方こそ美少女でウサ!!」
おまけに、ウサノイドの全てがイケメンというわけではなく、中にはキモヲタとオッサンが互いに相手を美少女だと勘違いしてイケないことをし合ったり。
「はぁん、なんてイケメンでウサ💕 もう、我慢できないウサ💕」
「ヒョッヒョッヒョ……そういうお主も、なかなかの美男子でウサ💕」
メタボのオバサンと皺くちゃ婆さんのウサノイドが絡み合ったりと、別の意味でカオスな地獄絵図!
広義の意味では、これも百合薔薇に該当する展開なのかもしれない。だが、実際に現場を直視した者からすれば、そのような耽美な雰囲気はまるでなく、ラフレシアとウツボカズラが群生しているようにしか見えなかっただろう。
(「……さすがのクローネちゃんも、これはちょっとノーサンキューかな……」)
苦笑しながらも、クローネは錯乱しているウサノイド達を刺激しないよう、そっとその場を後にした。なお、元がエスパーであった彼らは微弱なサイキックにも耐性を持つが故、催眠からの立ち直りも早かったのだが……結果として自らの行いを即時理解するに至ってしまい、軒並み白目を向いて口から魂が抜けたような顔になったという。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
また大変なことになっておりますねぇ。
何とかしませんと。
ここは隠れて潜入ですかねぇ?
『FLS』で『FPS』を召喚、周囲の地形や生命反応等の情報収集を始めまして。
【幽測】を発動、全『祭器』共々『女神の波動』を纏い視聴嗅覚での感知を不可能にしますねぇ。
同時に『波動』に触れた方からは『知識』や『情報』の入手が可能ですので、『FPS』の探査結果と併せ内部の情報を得つつ進みましょう。
封じられるのは視聴嗅覚のみ、「第六感」等は防げませんし、触覚が防げないことと体型から「狭所」を抜けるのは困難ですので、怪しい気配や該当する箇所を察知したら可能な限り迂回しますぅ。
無事着けると良いですが。
●最高の潜入方法
迷宮の中に迷い込んだ者や、あるいは連れ去られた者達をベースに作り出されるウサノイド軍団。彼らをこのまま放置しておけば、いずれは迷宮から溢れ出したウサノイドによって、全人類がウサノイドにされてしまうかもしれない。
(「また大変なことになっておりますねぇ。何とかしませんと……」)
これは極めて馬鹿馬鹿しい世界の危機だと、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は息を殺しながら迷宮内を進んでいた。
今のところ、ウサノイドに発見された形跡はない。浮遊兵器により周囲の情報も常に収集しているため、相手がどこにいるのかも、なんとなくだが察知できてはいる。
だが、それだけでは足りないことも、るこるは承知していた。なにしろ、敵は兎の能力を持った怪人なのだ。愛らしい外見の草食獣だが、兎の能力は人間サイズにされるとなかなか侮れないものがある。発達した聴力で獲物の場所を察知し、強靭な脚力を以て追い詰め、無限の性欲で凌辱の限りを尽くすとなれば、迷宮内での厄介さはファンタジー世界のゴブリンを超えるものがあるだろう。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『秘匿の加護』をお与え下さいませ」
相手が人間より優れた五感を持つ以上、ここから先は視聴嗅覚での察知も妨害しなければならないと、るこるはユーベルコードを発動させた。これにより、今から彼女の存在は、視聴嗅覚による探知が不可能となる。もっとも、彼女の体形から考えた場合、狭い道を通り抜けるのはこれでも困難なことに変わりはなく。
(「この先へ進めればよかったんですけれど……やっぱり、ちょっと無理そうですねぇ……」)
目の前の通路に大量のウサノイドが徘徊していたことで、るこるは迂回を考えた。だが、迂回しようにも迂回ルートは通路の幅が軒並み狭く、るこるの体形では尻や胸が詰まってしまう可能性の方が高かった。
敵に見つからないことを考えた場合、ここは迂回する方が正解なのかもしれない。しかし、下手に迂回して万が一にでも身体が詰まったら一大事。助けを求めたところで、ここは敵地なので助けなど現れず、むしろウサノイドを呼び集めた結果、動けない状態であれこれと辱められるだけである。
最悪の場合、尻が壁と壁の間に挟まったまま、ウサ堕ちしてしまう可能性さえあった。これは、なかなかどうして情けない格好での敗北だ。さすがにそんな負け方は恥ずかし過ぎるので……るこるは、自分のユーベルコードの効果を信じて、強行突破を試みる!
(「無事着けると良いですが……一か八かですぅ!」)
ウサノイドが密集している場所へ突撃をかませば、当然のことながら彼女の身体はウサノイドに接触してしまった。普通であれば、これで発見されて一巻の終わりなのだが……今の彼女は音を遮断する性質を持った『女神の波動』に包まれている。そして、この『女神の波動』は単に音を遮断するだけでなく、触れた敵から必要な知識や記憶、情報などを全て奪ってしまうという性質を持っている。
「ん? 誰かそこにいるウサ……? ウサ??」
「どうしたでウサ……あ、あれ? 何が起きているでウサ?」
案の定、るこるに接触したウサノイド達は記憶や知識を奪われてしまい、もはや自分達が何故ここにいるのかも分からなくなっていた。
当然、るこるに触れた瞬間の記憶も吹っ飛んでいるため、彼女を追って来るような者はいない。困惑した表情で周囲の様子を伺っているウサノイド達を尻目に、るこるは早足でその場を後にしたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『ラビリンスバニー』
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POW : ラビットキック
【ジャンプキック】が近接範囲の対象に絶対命中する。元々の命中率が低いと威力減。
SPD : ヴォーパルスナッチ
【隠し持った刃物の一撃】が命中した対象を切断する。攻撃前に「【あたしを寂しくしちゃダメだよ】」と宣告すれば命中率上昇、しなければ低下。
WIZ : 寂しがり屋の紅瞳
視界内の対象1体の精神を【ラビリンスバニーの巣穴】に追放する。精神が帰還するまで、対象の肉体は動けないが無敵になる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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●寂しがり屋のメンヘラ兎
ウサノイド達が跋扈する迷宮を抜けると、その先は少しばかり開けた場所に繋がっていた。
巨大な広場と思しき場所には、要所に木々が植えられており、ちょっとした森のようになっている。見れば、周囲の壁には他にも色々な場所へ繋がっていると思しき兎穴が空いており、その中からウサギの耳を生やした淫魔達が顔を覗かせていた。
「……あ~っ! ようやく誰か来た!」
「もう、いつまで待たせるの! あたしを寂しくしちゃダメなんだよ!」
穴から出て来た兎淫魔たちは、何故か一様に怒っている。その手に刃物を持ったまま、彼女達は泣きながらこちらへと猛ダッシュ!
「バカバカァ! なんであたし達を寂しくさせたの!」
「許さないんだからぁ! そういう人には、お仕置きしちゃうんだよ!」
そう言いながら、兎淫魔達はメチャクチャに刃物を振り回し始めた。
ああ、これはヤンデレというやつだろうか。いや、違う。ヤンデレというのは、自分が恋焦がれる対象を想うが故に、恋敵を排除するような女の子だ。
目の前の兎淫魔達は、ヤンデレというよりも単なるメンヘラであった。とにかく、常に寂しくて仕方がない! 寂しさを埋めるため、安っぽい愛に身を任せ、その虚しさからますます寂しくなって行く。そして、その寂しさを紛らわせるため、誰彼構わず泣きついて行くという悪循環を繰り返すだけの女達。
巣穴の中で情欲を持て余していた兎淫魔達は、次の依存先として猟兵達に狙いを定めたようだった。メンヘラ淫魔である以上、彼女達はどれだけ相手をしてやったところで満たされることはない。多少、可哀想な気もするが……巣穴にお持ち帰りされて監禁されても困るので、早々に骸の海へとご退場願った方が良さそうだ。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
なんと申しますか、拗らせておりますねぇ。
一先ず対処しますぅ。
【キック】はあくまで『近接範囲』への効果、接近自体させなければ良いわけで。
『FAS』による飛行で「地面の下からの接近」を防ぎ『FMS』のバリアで全方位を広めに覆って接敵を遮断、【誅剪】を発動しますねぇ。
この状態で攻撃を当てるには「バリアを突破する」必要が有りますが、【誅剪】は『祭器』が命中した対象を[切断]出来ますので、突破の為【キック】を使えば[カウンター]の餌食、刃物の投射等も『攻撃切断』で迎撃可能ですぅ。
後は、余波に切断効果の付与された『FRS』『FSS』の[砲撃]による[範囲攻撃]で纏めて叩きますねぇ。
●お近づきにはなれません!?
迷宮の奥で待っていたのは、誰彼構わず甘えてくるという極めて傍迷惑な兎淫魔。しかも、彼女達の要求を拒否したが最後、逆ギレに近い理由で殺されるというのだからやってられない。
「……なんと申しますか、拗らせておりますねぇ」
自分の都合よく愛してくれないから殺すとか、もう色々な意味で間違っている。苦笑しつつ距離を取る夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)だったが、ラビリンスバニー達はお構いなしに、どんどんるこるへと近づいてくる。
「あたし達を寂しくさせたんだから、お仕置きされなきゃダメなんだよ!」
「こらぁ! 逃げるなぁ! そういう人には、百裂キックしちゃうよ!」
兎の脚力を以て接近され、そのまま勢いに任せて蹴り飛ばされたら堪ったものではない。いよいよ、壁際に追い込まれてしまうるこるだったが、しかし彼女には秘策があった。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『神剣の加護』をお与え下さいませ」
各種浮遊兵装を用いてバリアを張るが、それらはあくまで補助に過ぎない。本当の切り札は、彼女の全身を覆う神剣の加護。この状態でるこるに攻撃を当てるには、まずバリアを突破しなければならないのだが……仮に、それを可能とするだけの威力がラビリンスバニー達の蹴りにあったとしても、触れた瞬間に剣神の力の餌食になるだけだ。
「なにあれ? バリア?」
「そんなもの、あたしのキックで粉々にしちゃうんだから!」
そうとは知らないラビリンスバニー達は、一斉にるこるへ向かって蹴りを放った。だが、次の瞬間、彼女達の身体が浮遊兵装に触れた途端に、その身体が問答無用で真っ二つ!
「へ……? な、なにこれ!? なんで仲間が死んでるの!?」
状況が掴めず困惑するラビリンスバニー達だったが、それも無理のない話。バリアの発生源である発信器を攻撃したはずなのに、何故かバリアとは何の関係もない謎の力で身体が切断されてしまったのだから。
「こ、こうなったら、刃物攻撃よ! 遠くから投げれば、あの変な武器にやられないわ!」
本能的に接近は拙いと察したのか、ラビリンスバニー達は手にした刃物を投げつけ始めた。もっとも、それさえもるこるに届くことはなく、彼女の前でバラバラに粉砕されて行くだけなので、足止めにさえなっていない。
「申し訳ありませんけど……道を開けてもらいますねぇ?」
満面の笑顔を向けながら、るこるは可能な限りの兵装を展開し、それらを用いて一斉砲撃! 哀れ、遠距離への攻撃手段を碌に持たないラビリンスバニー達は、殆ど抵抗もできないまま盛大に吹っ飛ばされて行く。
「「「きゃぁぁぁぁぁ
!!」」」
いかに頑強な肉体を誇るダークネスといえど、これには耐えることができなかった。数分後、砲撃が止んだ後に残されていたのは、丸焦げになって倒れるラビリンスバニー達の姿だった。
大成功
🔵🔵🔵

シャルロッテ・ヴェイロン
あーもう、ひどい目に遭ったのですよ。ていうか、この世界の一般人を相手にするのって本当加減が難しいですねぇ…(【世界知識・戦闘知識・情報収集】)。
(で、逃げ込んだ先で敵のアンブッシュを喰らうも【野生の勘・第六感】で【見切り】どうにか回避)
ああ、そうでしたね、こいつらも片付けなきゃいけませんね。では早速FPSの兵士を召喚して【蹂躙】させちゃいましょう(【先制攻撃・2回攻撃・一斉発射・乱れ撃ち・制圧射撃・覚悟】)。あと、火炎放射器を装備したのも召喚して、巣穴ごと【焼却】とかやっちゃいましょうか。
※アドリブ・連携歓迎
●兎狩りの時間だ!
兎の能力をガチで宿していた結果、色々な意味で強敵だったウサノイド達。そんな彼らの追跡から辛うじて逃れることに成功したシャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)だったが、しかし随分と無駄に力を消耗してしまった。
「……あーもう、ひどい目に遭ったのですよ。ていうか、この世界の一般人を相手にするのって本当加減が難しいですねぇ……」
他の世界とは異なり、一般的な負傷や病気で死なないのは長所にも短所にもなるが、だからといって勢い余って猟兵の持っている武器やユーベルコードで攻撃してしまえば、彼らは他の世界の一般人と同様に死んでしまう。なんとも加減の難しい存在であり、それ故に状態異常を主としたユーベルコードが有効なのだが……今回のように、何らかの力を盛られている場合は、それさえも対して役に立たないことがあるのだから面倒だ。
そんなことを考えていると、なにやら前方から人影が。一瞬、ウサノイドの新手かと思ったが、どうやら少しばかり違うようだ。
「あれ? なんでここに人がいるの?」
「別にいいじゃん! それよりさ……あたし達、寂しかったんだよ! 寂しくさせたんだから、お仕置きだよね!」
出会い頭に意味不明なことを叫びながら、兎の耳を生やした半裸の女達がいきなり刃物を持って襲い掛かってきた。咄嗟に直感だけで動きを見切り避けたものの、そう何度もできそうな芸当ではない。刃の先はシャルロッテの額まで数ミリのところを掠めており、身体こそ斬られはしなかったものの、髪の毛の先が少しばかり落とされてしまったのだから。
「……ああ、そうでしたね、こいつらも片付けなきゃいけませんね」
連中がウサノイドではなく、兎淫魔のラビリンスバニーだと気づいたシャルロッテは、臨戦態勢を整える。ウサノイドとは異なり、こいつらは盛大にブッ飛ばしても良い相手。ならば、こちらも遠慮する必要はないので、ある意味では気が楽な相手でもあり。
「総員、出撃! 目標は、あの兎女ですよ」
大量のゲームキャラクターを召喚し、シャルロッテはラビリンスバニー達に再び距離を詰められるよりも先に、彼女達へ多数の銃弾を浴びせてやった。
今回、彼女が呼び出したのは、多数の火器を装備した兵士達。個々の戦闘力ではラビリンスバニーに劣るのだが、なにしろ数が数である。接近戦しかできないバニー達では厚い弾幕を突破することはできず、あっという間にハチの巣だ。
「みゅぅぅぅぅ!! も、もう嫌ぁぁぁぁ!!」
「痛いよぉ! なんでこんなことするのぉ!?」
中には早々に戦闘を放棄し、横穴に飛び込んで身を守ろうとする者もいたが、そんな連中にさえシャルロッテは容赦をしない。なんと、火炎放射器を装備した兵士達を向かわせると、穴の中に銃口を突っ込み、そのまま盛大に炎を噴射させたのである。
「「「んぎゃぁぁぁぁ!! 熱ぃぃぃぃっ
!!」」」
哀れ、迂闊に穴へと逃げ込んだラビリンスバニー達は。そのまま丸焼きにされて消滅した。
どれだけ面倒なメンヘラ兎であっても、所詮は兎。殺してはいけないという枷が取り払われた以上、本気の猟兵に敵うはずもなかったようだ。
大成功
🔵🔵🔵
バンビ・ザルテン
危なかったな…ん?
なんか、いきなり身に覚えのない事言うんですか?
しかも、襲ってくるって事なら、迎撃するしかないなー。
ってな訳で、カウンターでUC使用して角で蹴散らす。
後ろから来るのは後ろ蹴り、もしくは上にジャンプしてから前脚で踏み潰してからツノ突き。
「なんなんですか、キレてるから単純すぎる動きですねー」
●鹿VS兎
勢い余ってウサノイドを負傷させてしまったバンビ・ザルテン(森に棲んでます・f40336)は、ドサクサに紛れて逃げ出していた。
「危なかったな……ん?」
だが、逃げた場所にいたのは、大量のラビリンスバニーである。あろうことか、ここは彼女達の巣窟だ。逃げたつもりが却って奥に入り込んでしまい、周囲を取り囲まれて大ピンチに!
「あ、なんか鹿が来てるし! もしかしなくても、コイツがあたし達のファンになってくれる人を奪ったのかも!?」
「動物だったら、それだけ人に受けると思ってるわけ!? 許さないんだから!」
しかも、ラビリンスバニー達は勝手にバンビが自分達のファンを奪ったと決めつけ、そのまま襲い掛かって来る始末! これはいくらなんでも八つ当たりが過ぎる上に、解釈としても無茶苦茶だ。
「え? いきなり、なに身に覚えのない事言うんですか?」
できれば穏便に話し合いで済ませたいところだったが、相手が襲ってくるのでは仕方がない。前後左右、あらゆる個所から飛び掛かって来るラビリンスバニーを、主に後ろ蹴りで迎撃だ。
「なんなんですか? キレてるから単純すぎる動きですねー」
突撃しか能のないラビリンスバニー達は、次々とバンビの攻撃を食らって吹っ飛んでいった。だが、実はその度にバンビも少なからず攻撃を受けている。相手の攻撃は、威力よりも命中率を重視したもの。故に、カウンターを決めようと決めまいと、実際は相討ちになっているに等しいのだ。
このまま反撃だけを頼りに戦えば、不要な消耗をすることになるだろう。さすがに、それは望んでいなかったので、バンビは一気に敵を蹴散らしてしまうことにした。
「角ってのは、こう使うものなんだよ!!」
相手が蹴りを繰り出して来るよりも先に、角を降り立て突進する。この攻撃を食らったが最後、相手は爆破されるしかないわけで。
「きゃぁぁぁぁっ!」
「ちょっと、なにこれ!? あたしの身体が……ひゅでぶっ!?」
角から空力を流し込まれたら、それでおしまい。攻撃を避けきることのできなかったラビリンスバニー達は、まるで風船のように膨らんで、そのまま木っ端微塵に弾け飛んでしまった。
成功
🔵🔵🔴
ミリム・ウィアテスト
はぁ、はぁ、体力には自信ありますが走り回って疲れてしまいました。
で、この次に居る敵には遠慮なくユーベルコードで攻撃して良いんですよね!?
……ってなんですか?『メンヘラ』?
その言葉の意味がよくわかりませんがとりあえず寂しがり屋ならまぁ、よしよしあやしておきましょう。
そうしつつも黒鉄兵団の紋章でいでよ!黒鉄兵団!
しようと思ったらよくわかんない場所(精神世界)に来たけど構いません!
黒兵団の紋章で突撃!
そして今回も(精神的に)走り逃げなきゃいけないんですかぁ?!!
そろそろ体力的にも精神的にも疲れきってしまいそうなんですけれども!!
【アドリブ・合わせ連携OKです!】
●うさうさワールドへようこそ!?
大量のウサノイド相手に逃げ回り、なんとか彼らを巻いたミリム・ウィアテスト(イノセントの魔想紋章士・f43456)。だが、その代償として体力を大幅に消耗してしまい、もうこれ以上は走れそうにない。
「はぁ、はぁ……た、体力には自信あったのですが……」
やはり、倒してはいけない相手との戦いというのは別の意味で疲れる。この鬱憤は迷宮の奥にいるであろう敵にぶつけてやろうと思い顔を上げると……そこにいたのはウサノイドとは別の、頭から兎の耳を生やした殆ど全裸の女が立っていた。
「あ~っ! あんなところに人が!」
「あいつも、あたし達を寂しくさせたんだよね? だったら……もう、連れて帰っちゃお💕」
のっけから意味不明なことを叫び、意地の悪い笑みを浮かべる女達。彼女達こそ、この迷宮に巣食う兎の淫魔。寂しがり屋のラビリンスバニー達だ。
「……なんだか意味不明なこと言ってますが、こいつらは遠慮なくユーベルコードで攻撃して良いんですよね?」
どうにも理解に困る相手だが、邪魔をするのであれば容赦はしない。空中に紋章を描き、その力を以って吹っ飛ばしてやろうと考えるミリムだったが……しかし、彼女が攻撃を仕掛けようとした次の瞬間、気が付くと周りの景色が一変し、周囲を大量のラビリンスバニー達によって囲まれていた。
「……へ? な、なにが起きたんですか?」
自分に何が起きたのか、ミリムは理解するのにそれなりの時間を要してしまった。その間にも、周りにいるラビリンスバニー達が甘えてくるので、仕方なく頭を撫でるなどしてあやしてやろうとするが、何故か身体をすり抜けてしまって効果がない。
これは、もしかしなくとも、自分は幽霊になってしまったのではあるまいか。まさか、即死系のユーベルコードを使う強敵だったのかと冷や汗を浮かべるミリムだったが、そんな彼女の不安を他所に、ラビリンスバニー達はなにやら縛られた女の身体を運び込んで来た。
「んっふっふ~、お持ち帰り大成功💕」
「これからは、あたし達だけを可愛がってね。そうじゃないと……今、ここで身体をバラバラにしちゃうから♪」
なんと、それは魂の抜け殻となったミリムの身体であった。そう、彼女はラビリンスバニー達のユーベルコードによって精神と肉体を分離させられ、精神だけを巣穴へ放逐されてしまったのである。
こうやって、相手の精神を先に巣穴へ放逐し、その間に空っぽになった肉体を拘束してお持ち帰りするというのが、ラビリンスバニー達のやり方だった。精神が分離している間は攻撃に対して無敵であるが、なにしろ身体が動かないため、好き放題にされてしまうのだ。
今、ここで精神が肉体に戻ったら、拘束されている自分は抵抗ができなくなってしまうだろう。下手をすると、こいつらによってウサノイドに改造されてしまう可能性もある。
さすがに、それはご遠慮願いたかったので、ミリムは早々に敵を倒してしまうことにした。魂だけにされようと、空中に紋章を描くことはできる。そして、紋章を描くことに成功さえすれば、魂だけの姿になっても相手を攻撃することは十分に可能だ。
「出でよ、黒鉄兵団!」
黒鉄兵団の紋章を描き、ミリムはラビリンスバニー達を容赦なく黒鉄兵団に攻撃させた。まさか、魂の状態で攻撃してくるとは思っていなかったのか、ラビリンスバニー達は受け身も回避もできないまま、甲冑騎士の幻によって退治されて行く。
「わわ! 精神体だけで攻撃できるなんて、聞いてないよ!」
「こうなったら、早く肉体に精神を戻さなきゃ! そうすれば、あいつは動けないよ!」
状況は不利と判断し、ラビリンスバニー達はミリムを捕まえ、強引に肉体へ戻そうと襲い掛かって来た。さすがに、次の紋章を描くまでの時間はなかったので、ここは相手との距離を取るためにも逃げるしかない!
「結局、今回も走りって逃げなきゃいけないんですかぁ!? そろそろ体力的にも精神的にも疲れきってしまいそうなんですけれども!!」
まさか、精神だけの姿にされてもダッシュを要求されるとは思っていなかった。全力で逃げ出し、相手との距離を取ったところで、ミリムは改めて紋章を描き追って来たラビリンスバニー達を撃退する。幸い、数はそこまで多くなかったので、なんとか勝つことはできたのだが……問題は、巣穴に持ち込まれたミリム自身の身体だった。
「え~と……これ、どうしましょうか?」
ラビリンスバニー達が倒れた今、戻ろうと思えば肉体に戻るのは容易だろう。しかし、彼女の精神が肉体から離れている間に、ラビリンスバニー達によって肉体は荒縄でぐるぐる巻きに縛られていたため、このまま戻っても動けなくなるだけだ。
とりあえず、身体の自由を取り戻さなければならない。幸い、今の肉体は無敵状態だったので、ミリムは様々な紋章を使って自分の身体を攻撃させ、強引に縄を破壊してから戻ることを強要されてしまったのであった。
成功
🔵🔵🔴
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【SPD判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
クローネちゃんに依存されてもなぁ…♪
クローネちゃんは猟兵だからあっちこっち行かなきゃいけないんで、間違いなくアナタ達を寂しくさせちゃうよ?
アナタ達が猟兵の仲間になって一緒に戦ってくれるというのなら、お友達にも恋人にもなるけど…そんな気はないでしょ?
お友達や恋人になれない以上は、もう戦うしかないね♪
まあそんな訳で、兎淫魔たちを始末するね★
見た目は可愛いと思ってるけど、情け容赦無くヤっちゃうよ♪
流石のクローネちゃんも、クローネちゃんの
自由に過ごす時間を奪ってくる様な子はちょっとねぇ…♪
UCは『ワタシのソロモンの悪魔変身』★
ソロモンの悪魔形態に変身するよ♪
物理攻撃無効のこの姿ならとりあえず斬り殺される事は無いはず♪
防御体勢をとらず、攻撃にのみ集中するよ♪
稲妻の魔法とドスソードによる斬撃で攻めるね♪
●メンヘラさんは、ノーサンキュー!
誰彼構わず依存の対象とし、少しでも気に食わないとブチ切れて殺しにかかる兎淫魔。
さすがに、こんな野蛮で自己中な相手とは、楽しい気分でつきあえない。放っておいても害があるだけだし、そもそも懐柔したところで直ぐに掌返して他の人のところへ行ってしまいそうだし。
「クローネちゃんに依存されてもなぁ……♪ クローネちゃんは猟兵だから、あっちこっち行かなきゃいけないんで、間違いなくアナタ達を寂しくさせちゃうよ?」
さすがのクローネ・マックローネ(
闇と
神を従える者・f05148)も、こんなメンヘラ兎の相手などしたくないようだ。もっとも、ラビリンスバニー達は相手の都合など知ったことではないので、お構いなしにクローネの方へと向かってくる。
「そんなこと言って、あたし達を捨てるつもりなんでしょ!」
「絶対に許さないんだから! お持ち帰りして、あなたもウサノイドにしてあげる!」
自分の相手をしてくれるか否か。ラビリンスバニー達の頭の中にあるのは、それだけだ。もはや、どう考えても話の通じる状況ではない。だが、それでもクローネは念のため、相手に最後通告とも取れる確認を行い。
「アナタ達が猟兵の仲間になって一緒に戦ってくれるというのなら、お友達にも恋人にもなるけど……そんな気はないでしょ?
お友達や恋人になれない以上は、もう戦うしかないね♪」
オブリビオン相手に情けは無用。一見して丸腰のまま立ち向かうクローネだったが、彼女には敵を一網打尽にする秘策があった。
「クルクルクログロクローネちゃん♪ ビリビリパワーの悪魔ちゃんになぁ~れ★」
刃物を片手に突っ込んで来る兎淫魔に対し、クローネもまたソロモンの悪魔の姿となる。それでも構わず刃物を突き立ててくるラビリンスバニー達だったが……次の瞬間、彼女達の攻撃はクローネの身体に吸い込まれるようにして飲み込まれ、反対に強烈な電撃による反撃が炸裂したから堪らない。
「きゃぁぁぁぁっ!」
「ちょっと、なにこれ……あばばばばば!!」
哀れ、高圧電流で感電し、ラビリンスバニー達は全て丸焦げになってしまった。
本来が不定形生物であるクローネには、そもそも物理攻撃の効果は薄い。それでも切断などされた場合はさすがに体力を消耗するが、ユーベルコードを発動させて身を固めれば、本当に物理攻撃は何も効かなくなる。おまけに、稲妻の魔法も使えるとなれば、彼女に触れることが死を意味するに等しい。それらに何ら気づかなかった時点で、ラビリンスバニー達に最初から勝機など残されてはいなかったわけで。
「流石のクローネちゃんも、クローネちゃんの
自由に過ごす時間を奪ってくる様な子はちょっとねぇ……♪」
見た目は可愛かったが、これも仕方のないことだ。そう言って、クローネは真っ黒焦げになったラビリンスバニー達を横目に、更に迷宮の奥へと進んで行った。
大成功
🔵🔵🔵
キャスパー・クロス
メンヘラかぁ。まーね、そんくらい人寂しい気持ちってのは理解できないわけじゃないよ
あくまで行動がアレなだけで、その心まで一概に否定するつもりはないさ
(まあ行動がアレだから討伐はするんだけど……)
という訳でおいで、受け止めてやる
「鴇羽色――さあ、かかってきなよ」
《鴇羽色は匂やか》発動
掌を前に構え、【見切り】【受け流し】
刃物の一撃は風のオーラで捌く
でも大丈夫だよ、受け止めるって言ったでしょ?
そのまま身体は抱き締め、直に当たる双丘を楽しんで(←はいここ重要ですよすごく)
ついでにお尻掴んで抱き寄せ、そのまま唇を重ねてやりましょう。それはもう情熱的にねちっこく
……一応ね、個人的には、女の子との終わり無き情欲の宴に身を投じたとて勝つ自信はあるんだけど
それじゃ埒が明かないって言われてることだし
「……それじゃ、いいトコ行こっか」
【早業】の【急所突き】で幸せな気分にさせたまま意識を刈り取ってパンツ奪って(←??)そのまま討伐しちゃおう
うーん、可愛い女の子には甘い私……生まれ変わったら良いものになるんだぞ
●寂しくなんてさせません!?
一方的に愛を押し付け、受け入れなければ抹殺する。なんとも我儘なエゴの塊だが、それでも寂しいという気持ちだけならば、キャスパー・クロス(空色は雅やか・f38927)も理解はできる。
「メンヘラかぁ。まーね、そんくらい人寂しい気持ちってのは理解できないわけじゃないよ」
まあ、あくまで行動がやり過ぎなだけで、寂しいという気持ちは分からないでもない。ただ、問題なのはその行動が、時に他の人間の命を害してしまうことなのだが。
(「まあ、行動がアレだから討伐はするんだけど……」)
あくまで目的は忘れずに、しかしキャスパーは最初から攻撃を仕掛けることはしなかった。ともすれば、自分から両腕を広げてラビリンスバニー達を受け止めんとする始末。
「鴇羽色……さあ、かかってきなよ」
風のオーラを拳に纏い、キャスパーはラビリンスバニー達を待ち受ける。そんな彼女に対し、ラビリンスバニー達は刃物を懐に隠して襲い掛かって来たが、しかしキャスパーは刃物の攻撃を次々と受け流して行く。
「えぇっ!? なんか、攻撃弾かれてる!」
「ヤバい、ヤバい! このままじゃ、やられちゃうよぉ!」
攻撃が通用しないことで、ラビリンスバニー達は途端に焦り始めた。この状態では、キャスパーからも攻撃はできないのだが、それはそれ。先程、受け止めると宣言した以上、今こそ有言実行させてもらわなければ!
「でも大丈夫だよ、受け止めるって言ったでしょ?」
そう言うが早いか、キャスパーは近くにいたラビリンスバニーの身体を抱きしめると、自分の胸元に当たる相手の胸の感触を堪能しながら、躊躇うことなく唇を重ねた。
「んぅっ!? むぐぅぅぅぅ!!」
襲うつもりがいきなり襲われ、ラビリンスバニーはパニック状態。だが、逃げようにもキャスパーの両手がしっかりと尻をホールドしているため、抱きかかえられたまま足をジタバタさせるだけである。
「んっ……ぷはぁっ! ま、待って……そんな急に……んふっ!?」
情熱的に何度も攻められ、ラビリンスバニーはとうとう降参したが、それでもキャスパーは許さなかった。もっとも、このまま情欲に身を任せるだけでは解決しないのも、また事実。相手がダークネスであり、そしてオブリビオンである以上、討伐以外に彼女達を屈服させる手段はないわけで。
「……それじゃ、いいトコ行こっか」
もう、十分に寂しさは埋め合わせられただろう。これを冥途の土産とし、幸せな気分のまま昇天しろと、手早く急所を突いて意識を奪い。
「……あぅっ!?」
倒れたところで、間髪入れずに止めを刺す。ドサクサに紛れてパンツを奪っていたような気もするが、それはそれ。どうせ死んでしまうのだから、もうパンツなんて必要ないし、気にしたら負けだ。
「うーん、可愛い女の子には甘い私……生まれ変わったら良いものになるんだぞ」
果たして、これは本当に優しさと言えるものだったのだろうか。どうにもキャスパー自身の欲望を満たす目的が大半だったような気もするが……まあ、危険なダークネスは討伐できたのだから、結果オーライである。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『ラビリンスラビット』
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POW : ラビット・ホール
【着ている服】を脱ぎ、【ウサギの半獣化淫魔】に変身する。武器「【淫蕩なる闘気】」と戦闘力増加を得るが、解除するまで毎秒理性を喪失する。
SPD : これがホントの【服破り】
【ケモ足】による超音速の【連続蹴り】で攻撃し、与えたダメージに応じて対象の装甲を破壊する。
WIZ : 強制バニー化結界
指定した対象を【きわどいバニー服】にする。対象が[きわどいバニー服]でないならば、死角から【拘束して衣服だけを溶かすスライム】を召喚して対象に粘着させる。
👑11
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●邪悪なそっくりさん
ラビリンスバニーの群れは全て討伐され、ついに猟兵達は迷宮の奥へと辿り着いた。
そこに待っていたのは、半人半獣な兎の淫魔。否、彼女はただの淫魔ではない。ラビラビ・バニーホップ(歌って踊れてバトルも出来るバニーさんなのデス!・f43852)が闇堕ちした姿……ラビリンスラビットにそっくりなのだ。
「あれあれ? なんでここに灼滅者がいるんデスカ? ああ、灼滅者じゃなくて、猟兵の皆さんデシタカ!」
姿だけでなく、時に喋り方も似ているような気がするものの、彼女は立派なオブリビオン。ラビラビ本人とは全く関係なく、悪い意味でのそっくりさん。
そんな彼女は性格も悪辣であり、故に降参することなど考えられなかった。もはや計画は破綻寸前だというのに、それでも戦うことを止めないのだ。
「まあ、誰であろうと、アタシの『全人類兎化計画』は邪魔させマセン! どうしても邪魔するというなら……アナタ達から、新しいウサノイドに改造してあげマショウ!」
そのためには、まずお前達の衣服から消滅させてやる、何故なら、兎は服なんて着ないものだから。なんとも無茶苦茶な理屈を掲げ、偽物のラビラビもといラビリンスラビットは、猟兵達に襲い掛かって来た!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
退く気はないみたいですねぇ。
その状態から、更に脱ぐのです?
【淫蕩なる闘気】の用途は不明ですが、要は「【UC】で召喚&形成された武器」では有るわけで。
【斷瑗】を発動、多数の『環』を放出し周囲に纏うと共に、『FLS』の空間歪曲で隙間を埋めますねぇ。
これで、近接攻撃の為接近してくれば[カウンター]での[切断]となりますし、【闘気】を遠距離で飛ばした場合も『環』による斬捨てで防ぐことが可能ですぅ。
理性を喪失する状態で『隙間狙い』が出来るかは微妙、仮に出来ても『FLS』による備えが有りますので。
後は『FRS』『FSS』の[砲撃]に、接近した場合は『環』の切断も併せて叩きますねぇ。
●煩悩を断つ者、その名は『空』!
配下を全て失っても、己の野望を諦めようとしないラビリンスラビット。状況は多勢に無勢であったが、しかし彼女は諦めることなく、なんと着ていた僅かな水着を脱ぎ捨てて来た。
「その状態から、更に脱ぐのです!?」
もはや隠す気ゼロなラビリンスラビットに、さすがの夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)も驚いた。ただでさえ布面積の少ない水着姿だったというのに、ここで脱いだら完全に全裸だ。
もっとも、淫魔であることを抜きにしても、ラビリンスラビットが脱ぐことに問題はなかった。なぜなら、彼女は脱いだと同時に全身を毛に覆われた半人半獣の姿になるのだから。要するに、全身がもふもふとなったわけで、危険なところは全て毛に隠されているから問題ない……はずである、たぶん。
「アハハハハ! この状態では、止まりマセーン! アタシに、全てを捧げてくだサーイ!」
全身を
淫蕩なる闘気で覆ったラビリンスラビットは、本能のままにるこるへと襲い掛かって来る。理性を失った淫魔というのは、ある意味では最も危険な存在。なにしろ、性欲100%で動いている上に、相手が異性であろうと同性であろうと気にしない。ただ、己が快楽を得るためだけに、相手の身体を貪ろうとするのだから。
「退く気はないみたいですねぇ……」
いきなり、とんでもない技を使って来たラビリンスラビットに、るこるも距離を取りながら身構える。即死攻撃の類でないだけマシだが、相手は戦闘力も上がっているため、一度でも組み付かれたらそれで終わり。そのまま、強引にあんなことや、こんなことをされてしまい……淫魔の超絶テクニックで昇天させられた挙句、ウサノイドに改造されてしまうに違いない。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『天環の加護』をお与え下さいませ」
接近される前に勝負を決めるべく、るこるも切り札を発動させた。彼女が呼び出したのは、多数の『環』だ。それ自体は危険なものではないのだが、しかし纏っている『空』の力は敵対者と敵対者の使う装備やユーベルコードだけを切断する。それらを自身の周りに旋回させることで、カウンターも兼ねた防護壁にしたのである。
「アハハハハ! いただきマ~ス!」
そんなことになっているとは全く知らず、ラビリンスラビットは豪快に正面から『環』へと突っ込み、そして全身をズタズタに斬り裂かれた。理性を失っているとはいえ、少しは野生の第六感でも残しておいた方が良い気もするが、それはそれ。
「あぎゃぎゃぎゃぎゃ!! 痛い! 痛いデース!!」
哀れ、身体だけでなく淫蕩なる闘気まで切断されてしまい、ラビリンスラビットは慌ててるこるから距離を取った。淫蕩なる闘気を失ったことで、彼女は正気に戻ったのだ。無論、それはユーベルコードの解除を意味するため、このままでは半人半獣の姿を維持できないわけで。
「はわわわ……水着! 水着はどこデスカ!?」
慌てて脱ぎ捨てた水着を着用し直すも、敵の前で生着替えなんぞ晒していれば、それは良い的でしかない。
「まだまだ行きますよぉ。次はこれですぅ」
「……うぎゃぁっ!」
水着を着て振り返った瞬間、ラビリンスラビットへるこるの操る浮遊兵器の砲撃が炸裂! 盛大な爆発が起こり、ラビリンスラビットは放物線を描きながら、全身を真っ黒焦げにしつつ吹っ飛んで行った。
大成功
🔵🔵🔵

シャルロッテ・ヴェイロン
まあね、随分とふざけた計画を考えたようですが…。
要は「お仲間を増やしたい」ってことですよね?(先ほどのメンヘラ兎淫魔を思い出し(【世界知識・戦闘知識】))
まあいろいろ面倒くさいので(戦争案件もあるし)、問答無用で殲滅されてください。
てなわけでUCで光線銃をビーム砲台に変形!その勢いで戦場を【蹂躙】しちゃいましょうか!(【先制攻撃・制圧射撃・レーザー射撃・捨て身の一撃・覚悟】)
(で、片付いたところで)さてこれで一般人も元の状態に――って、バニー服のままですかい!さっさと着替えてもらいませんかねぇ!(ぇ)
※アドリブ・連携歓迎
ミリム・ウィアテスト
ええーい、全人類兎化計画なんてやめるのです!せめて猫さんにしなさい!
おっと、つい本音が漏れてしまいましたが…と、とにかく計画反対です!
ここはユーベルコードで攻撃を…
ってなんかいつの間にか肌寒い格好になっているんですが?!
しかも先程の変態共を想起する衣装で吐き気するほどゲンナリするんですけれども!?
ええい!衣装になりふり構ってなんかいられません!……最悪気になる異性とかもいませんし(ぼそっ)
黒鉄兵団の紋章で、いでよ黒鉄兵団!
私の服を返せオラー!!(黒鉄兵団突撃)
ついでにユーベルコードの攻撃だけでなくフレイムソードで焼き斬ってくれます!私に纏わりつくもんならコレでぶっ刺してやりますよ!!
バンビ・ザルテン
えっと…
最初から何も付けてないんだけど。
闇落ち…あ、もしかして、最近話題の灼滅者の別の姿??
迷宮の奥なら空間もあるし、角も蹄も全力で攻撃できるね。
…装甲は無いけどダメージは回避しておきたい(スカイステッパー)
隙あらば角を振り上げて敵を吹き飛ばす。
●兎化計画を阻止せよ!
全人類を兎人間ウサノイドへと改造し、世界をウサノイドで埋め尽くすという壮大な計画。だが、それもこれも、全て種の保存や同族の増殖という点で考えれば、別に間違ったことではない。
「まあね、随分とふざけた計画を考えたようですが……要は『お仲間を増やしたい』ってことですよね?」
大量の変質者やメンヘラ淫魔を生んだ過程はすっ飛ばし、シャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)は単刀直入に尋ねた。
オブリビオンとして顕現したダークネスの定義は、当然のことながら灼滅者と戦っていた頃のものに限られる。それは即ち、一般的な生殖行為では仲間を増やせず、闇堕ちによってしか勢力を拡大できないということだ。
だが、今となっては灼滅者を闇落ちさせて仲間を増やすこともできない。だからこそ、ラビリンスラビットはウサノイド等という眷属を作ろうとしたのかもしれないが、どちらにせよ放っておくわけにはいかない事態。
「ええーい、全人類兎化計画なんてやめるのです! せめて猫さんにしなさい!」
思わずミリム・ウィアテスト(イノセントの魔想紋章士・f43456)が本音混じりに叫んでいたが、そんなことで計画を破棄してくれるのであれば苦労はしない。
「オ~、ウサギさんの可愛さが分からないなんて、アナタは可哀想な人デスネ」
そう言うが早いか、ラビリンスラビットは一瞬で姿を消すと、次の瞬間にはミリムの背後へと回っていた。慌てて迎撃態勢を整えようとするミリムだったが、気が付くと服がズタボロに破られており、見えてはいけない部分が少し動いただけでポロリししそうな状況になっていた。
「……って、なんかいつの間にか肌寒い格好になっているんですが!?」
おまけに、なんというか先程の変態どもが喜びそうな格好なので、なんともゲンナリした気持ちにさせられる。だが、ここで怯んでいては元も子もない。最悪、ここには気になる異性などもいないので、素っ裸にされようと何だろうと戦ってやる!
「いでよ黒鉄兵団! 私の服を返せオラー!!」
衣服を使い物にされなくなった恨みを込めて、ミリムは紋章から黒鉄兵団を呼び出した。スピードこそ速いものの、実際に敵を迎撃する手段には乏しいラビリンスラビットは、瞬く間に部屋の隅へと追い詰められ。
「あぅっ! こ、こうなったら、誰も彼も服を溶かしてやるでありマ~ス!」
衣服を返すどころか、更に衣服への攻撃を強め、本当に素っ裸にしてやろうと叫ぶ始末。しかし、そう言ってラビリンスラビットが召喚した巨大なスライムは……何故か、先程から事態を静観していたバンビ・ザルテン(森に棲んでます・f40336)を直撃した。
「……えっと……最初から何も付けてないんだけど」
もっとも、バンビの姿は最初から鹿そのものなので、当然のことながら衣服を溶かすスライムなんぞ効果はない。これで、少しでもスライムが攻撃能力を持っていれば話は別だったのだが、どうやら服を溶かす以外の能力を持っていないようだ。
「悪いけど、こんなところで遊んでいるつもりはないんだよね」
今まで遠慮をしてきた分を返すべく、バンビは空中を激しく飛び回ってスライムを弾き飛ばして行く。どうやったら鹿が空を飛べるのかと思うかもしれないが、空中を自在にジャンプできるバンビにとっては、地上を駆けるのと大差はない。
「……ッ!? 鹿が喋っているのデスカ!? 闇落ちした灼滅者……いいえ、人造の灼滅者デスカ!?」
そんなバンビの姿を見たラビリンスラビッとは盛大に勘違いしていたが、もはやそれを正してやる時間さえ惜しい。そのまま、勢いに任せて突進すれば、バンビの角がラビリンスラビットの身体にクリティカルヒット!
「うぅ……こ、こうなったら、もう切り札を使うしかありマセーン!」
危機を察したラビリンスラビットは、ついに自ら着ている者を脱ぎ捨てると、半人半獣の姿となって再び猟兵達に襲い掛かる。だが、所詮は性欲本能だけで突っ込んで来る兎。真正面から向かってきてくれるのであれば、いくらでも対処法はあるわけで。
「では、決着をつけてやりますよ! あらかじめ言っときますが、手加減はありません」
光線銃を巨大なビーム砲へ変換し、シャルロッテがラビリンスラビット目掛けて極太のビームを発射した。平時ならば避けられたかもしれないが、半ば暴走に近い状態になっているラビリンスラビットには、およそ回避という概念が存在していなかった。
「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!」
光線に自ら突っ込む形で全身を焼かれ、ラビリンスラビットは大ダメージを負った。それでも、なんとか繋ぎ止めた命を使って猟兵達に懇願する彼女だったが、残念ながらこの場には彼女の言葉を聞いてくれる者は誰もいなかった。
「あぅぅ……ウサギ……全人類を……ウサギに……」
「はぁ? そんなもの、認められるわけないでしょう! 私に纏わりつくもんなら、コレでぶっ刺してやりますよ!!」
ラビリンスラビットの願いを一蹴し、ミリムが炎の剣で相手を滅多斬り! 哀れ、ラビリンスラビットは今度こそ盛大に全身を焼かれ、そして気が付けば灰となり消えてしまっていた。
「はぁ……はぁ……か、勝った!?」
肩で息をしながら、ミリムはボロボロな服のまま呟いた。色々な意味で強敵だったが、とりあえず勝利はできたのだ。
これで、洗脳されウサノイドにされた者達も、元のエスパーに戻るだろう。事件の解決を喜び、そして帰還しようとする猟兵達だったが、しかし迷宮の出口へ向かう途中で出会ったのは、バニー服姿の集団であり。
「さて、これで一般人も元の状態に……って、バニー服のままですかい! さっさと着替えてもらいませんかねぇ!」
残念なことに、衣服は元に戻らないようだった。それはミリムの服も同様で、彼女はズタボロに服を破られたまま。こんな格好で人前を歩くとか、下手すりゃこっちが変態扱いされ兼ねない。
「……ったく、こっちだって好きでこんな格好してるわけじゃないですよ!」
「まあ、気持ちは分かりますよ。けどね……せめて、オッサンとかマッチョなんかだけでも、元の服に戻して欲しかったですよ……」
周囲からの視線に対して逆ギレするミリム。おっさんバニーやバニー婆さんを再び目にすることになり、げんなりした様子で溜息を吐くシャルロッテ。
最後の最後まで、結局はこんなオチか。そんな中、元から衣服を必要としていないバンビだけは、実に堂々とした様子であり。
(「服があってもなくても不自由だなんて……人間ってやつは、どうにもままならないものだねぇ」)
今、この時ほど、鹿に生まれて良かったと思ったことはない。衣服というものに翻弄される人間や淫魔達を見たバンビは、改めてそう思うのであった。
大成功
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