愛しい君と秘密のお茶会
●チクタク時計は動き出す
ねぇ、アリス。僕の話を聞いてくれないか?
終わらないお茶会の為に、僕は少しだけ出掛けようと思うんだ。
大丈夫だよ、ちょっとあの迷宮に向かうだけさ。
風の噂で聞いたんだ。あの迷宮の奥には、素敵なものがあるって。
僕が思うに、それはきっと茶葉さ。
それがあれば、たくさんの人達をお茶会へ呼べる。
大人の居ないネバーランド。僕達だけの素敵なお茶会。
それを実現する為にも、アリス、僕に少しだけ時間をおくれ。
●怜の情報
「子供は大人に隠し事をしたがる。そういうお年頃なのである」
うんうん、と大きな耳を動かしながら頷くのは柳屋・怜(千年狐・f05785)。
「お主らにもそういう頃があっただろう? ……何、そんな事ないと?」
そうか、と耳を垂れ下げる。が、そんな世間話をする為に集めた訳では当然ない。
「おっと、メインの話をしなければな。今回お主らに行って貰うのは、アルダワ魔法学園である」
そこの学園迷宮へ、一人の男子学生が向かったまま帰って来ないとの情報が舞い込んできたのだ。
「その学園迷宮、学生達の噂によると、『何故か宝箱がたくさん発見される』と聞いている」
逆に物騒だろう? と怜は同意を求める。
「宝箱の中身は、宝石だったり、はたまた黄金の塊だとも聞く。それでな、行方不明になった学生が目的とした物は、茶葉らしい」
猟兵達が一斉に首を傾げる。
「というのもな、その学生は『学生達だけが知る場所』でお茶会を開くのが趣味だそうだ。その為の美味い紅茶を求めて、向かってしまったそうな」
少々夢を見すぎではないだろうか、と怜は自身の発した発言内容に不安を感じる。
「……そんな感じでな、お主らには学生を助けに行って欲しいのだ」
但しそれは普通の救助活動ではない。活発となり始めている学園迷宮のフロアボス――オブリビオンが配下を率いて上へと向かって来ているというのだ。
「オブリビオンとその配下共を片付けなければならない。したがって、地上への道を防衛しながら学生を探して欲しい」
学園迷宮へ潜り奥へ進むと、まずは配下の群れが襲ってくるだろう、と怜は伝える。
「配下は魔物と化した書物である。群れで襲ってくる故、慎重に対処すると良いだろうな」
書物は自身に描かれた物語を魔力としながら、出会った者をインク色に塗り替えたり、頁で引き裂いたりするという。
「書物の群れの奥に、フロアボスであるオブリビオンがいるだろう。正体は我にも認知出来なかったが、配下の近くに居るのは間違いないだろうな」
正体が分からない分、気を付けて進むべきだろう。
「我が知り得る情報はここまでである。後は送り込む事しか出来ぬ。我の分も頑張って欲しいのだ」
そう言い終えると、自身の所有するグリモアを手のひらに召喚する。
テレポートの準備をし始める怜。すると、あぁ、と思い出したかの様な顔を見せた。
「そうだ。学生を無事救えたのなら、お茶会とやらに呼んで貰うのはどうかな?」
秘密のお茶会、気になるだろう?
そう怜は微笑んで見せる。
「本当に迷宮に茶葉があるのかどうかは知らぬが……それは置いておいて。迷惑を掛けたのだからな、礼を貰うのは当然であろう。きっと美味いものが出てくるに違いない」
勿論、お茶会に参加するのは自由である。救出した学生からもてなしを受けるもの良いが、こちら側から何か振る舞うのも有りだろう。
「褒美があれば、俄然やる気も出て来るであろう? その意気であるぞ」
狐の面の様ににっこり笑う怜。大きな尻尾も大きく揺れる。
「さて、話はここまでにしておこうか。皆の者、しっかり頑張って来るのだぞ。こんこん」
白い狐に見送られ、猟兵達は学園へと向かって行く。
迷宮の入り口に辿り着き、その奥へと進む猟兵達は、まるで穴に吸い込まれていくアリスの様でもあった。
ののん
お世話になります、ののんです。
●状況
アルダワ魔法学園が舞台となります。
地下迷宮が戦場となります。
大きな戦闘が無事終えられた場合、秘密のお茶会に参加して頂きます。
この時のみ、ご要望があれば柳屋・怜(千年狐・f05785)と過ごす事も出来ます。
●プレイングについて
お気軽に、ご自由にお書き下さい。
キャラ口調ですとリプレイに反映しやすいです。
また、お友達とご一緒する方はIDを含めて名前の記載をお願い致します。
※今回に限りましては全体的に雰囲気重視です。勿論作戦も重要ですが。
●リプレイについて
アドリブ等を入れる事が多いので、苦手な方はその旨をお伝え下さい。
以上、皆様のご参加お待ちしております。
第1章 集団戦
『書物の魔物』
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POW : 魔書の記述
予め【状況に適したページを開き魔力を蓄える】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : ページカッター
レベル分の1秒で【刃に変えた自分のページ】を発射できる。
WIZ : ビブリオマジック
レベル×5本の【毒】属性の【インク魔法弾】を放つ。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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貴方の物語は一体何色?どんな香り?何処から来たの?
それは書き手にしか分からないの。
ねぇ、どうかどうか、教えて頂戴?
教えてくれないのなら、貴方は物語なんかじゃない。
私の物語色に染めてあげる。そうじゃなければビリビリに破いてあげる。
だから、ねぇ、ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ――。
「む、有害図書を発見です?」
迷宮へ潜り込んだ猟兵達。宙を羽ばたく書物の群れを発見したのは花宵・稀星(置き去り人形・f07013)。
鳥の様に飛ぶそれが確認出来る場所まで辿り着くと、書物達は猟兵達に向かって、一斉に襲い掛かって来た。
攻防戦の始まりである。
書物の頁が開かれる。その中身は『絵本』であった。
頁から飛び出して来たのは物語を語る文字達。
文字達は真黒な塊と化すると、雨の様に降り注ぐ。
「なるほど、この書物は全て絵本なのですね。とはいえ魔物、不健全な書物は焚書してしまうです」
稀星は黒い雨に気を付けながら後衛へ下がると、腕を広げ詠唱を始める。
「そちらが雨ならば、こちらも対抗するのみです」
絵本達の頭上へ暗雲を生み出すと、暗雲は赤い雷を纏い始める。
「沸騰する狂乱の血液よ、炎の豪雨となりて降り注げ!」
腕を振り下ろすと同時に放たれる赤い豪雨。火球の嵐は絵本達を襲い、実体化した文字ごと燃やし尽くす。
燃える頁に描かれた城は、王を称える住民達と共に焼き消えていく。
花宵・稀星
「む、有害図書を発見です?」(語弊)
魔物とはいえ、所詮は紙です。炎属性の攻撃で燃やしてしまえばよいです?
青少年の健全な育成のためにも(だから語弊)、不健全な書物は焚書してしまうです。
<エレメンタル・ファンタジア>で炎の豪雨を降り注がせ、書物の魔物を燃やしてしまいましょう。
多少コントロールは難しいですが、当然、仲間に危害が及ばないようにコントロールに集中はさせてもらうです。
「沸騰する狂乱の血液よ、炎の豪雨となりて降り注げ!」
※アドリブ台詞歓迎。
※語尾は「ます」も使いますが「です」が心持ち多めです。
「む、有害図書を発見です?」
迷宮へ潜り込んだ猟兵達。宙を羽ばたく書物の群れを発見したのは花宵・稀星(置き去り人形・f07013)。
鳥の様に飛ぶそれが確認出来る場所まで辿り着くと、書物達は猟兵達に向かって、一斉に襲い掛かって来た。
攻防戦の始まりである。
書物の頁が開かれる。その中身は『絵本』であった。
頁から飛び出して来たのは物語を語る文字達。
文字達は真黒な塊と化すると、雨の様に降り注ぐ。
「なるほど、この書物は全て絵本なのですね。とはいえ魔物、不健全な書物は焚書してしまうです」
稀星は黒い雨に気を付けながら後衛へ下がると、腕を広げ詠唱を始める。
「そちらが雨ならば、こちらも対抗するのみです」
絵本達の頭上へ暗雲を生み出すと、暗雲は赤い雷を纏い始める。
「沸騰する狂乱の血液よ、炎の豪雨となりて降り注げ!」
腕を振り下ろすと同時に放たれる赤い豪雨。火球の嵐は絵本達を襲い、実体化した文字ごと燃やし尽くす。
燃える頁に描かれた城は、王を称える住民達と共に焼き消えていく。
成功
🔵🔵🔴
サラヴェス・ゴッディーヴァ
あらあら、秘密のお茶会だなんて…とても素敵な響きですわね。
学生さんをお助けして、素敵なお茶会にお呼ばれさせていただきましょう(微笑み)
学園迷宮、初めてですわ。
ふふ、とても新鮮ですわね(瞳をキラキラ輝かせ)
■行動
他の仲間がいらしたら、共に進ませていただきましょう。
共にお茶会が出来ますのが楽しみですわ、ふふ。
■戦闘
敵の群れが現れたらバスタードソードを手に、向かってくる本を一刀両断させていただきますわ。
戦闘しながらも本達の攻撃を観察し【見切り】を狙い。
なるだけ相手の攻撃は交わしたいですわね。
取りこぼした敵には【ジャッジメント・クルセイド】で遠距離攻撃を。
「逃しませんのよ」
※アドリブ&絡み大歓迎です!
「学園迷宮、初めてですわ」
サラヴェス・ゴッディーヴァ(エルフのクレリック・f05987)は不思議な世界に目を輝かせていた。
「それに秘密のお茶会だなんて……とても素敵な響きですわね」
早く学生さんをお助けして、お呼ばれされなければ。
そんな気持ちにうずうずとするものの、今は目の前の絵本達を片付けなければ。
彼女はバスタードソードを握り、ふわり戦場を駆ける。
絵本から飛び出たお姫様。それはサラヴェスへ向かって手を突き出すと、自らの色を飛ばして攻撃してくる。
「まぁ、折角鮮やかなのに勿体無いですわ」
消えていく体の色に悲しさを感じながらも、インクの攻撃を確実に避けていく。
「貴方の色に染まるには、少し強引すぎると思うのです」
インクの落ちた床を見ると、じわりと毒が滲んでいるのが分かる。
サラヴェスは宙浮かぶ絵本の下へ潜り込み、巨大な剣を大きく一振り。絵本が一刀両断される。
二つに分かれた絵本は悲鳴の代わりに頁をばら撒き、元居る世界を失ったお姫様は醜く溶けていく。
「逃しませんのよ」
その魔法ごと、消し去ってあげますわ。彼女はにっこりとしながら剣舞を舞う。
成功
🔵🔵🔴
リュヌ・ミミティック
ん、おー、お茶会!
ん。僕も、好き、だ、よ。甘いもの、ある?おわった、ら、皆でたの、しく、お茶会、しよ!
猫憑き季月にも頑張って貰って、敵の前に出たり味方を攻撃しようとするのを邪魔してもらおう
僕も、槍で攻撃するね!
そうだ、猟兵がいれば何か不自然な場所がないか(敵が何かを守ろうとしてるとか逃げそうだとか)そういうのの状況共有したいなぁそうすれば、討ちもらしもできるだけ早くボス?も見つけられるよね!
そうそう、本、なんだよ、ね?
「ん、いっぱい、燃え、ちゃえー!」
フォックスコンファイアでもやしちゃうよ!
お茶会の為に、行方不明の学生の為に。リュヌ・ミミティック(妖狐の竜騎士・f02038)も戦いの後を楽しみにしている一人だった。
「おわった、ら、皆でたの、しく、お茶会、しよ!」
幼い表情でにこりと周りに微笑みかけると、抱き締める猫の縫いぐるみにも話し掛ける。
「ん、行って、おいで!」
猫憑き季月と呼ばれる縫いぐるみを手放すと、独りでに動き出し絵本へ向かっていく。
絵本から飛び出したのは兵隊さん。自分の世界を守る為、槍の先から青いインクを飛ばす。
「槍! 僕と、同じ! 負け、ない!」
同じ武器を持った人物が出て来た事に喜びを感じつつも、相手は敵。リュヌも愛用の槍を握って飛び掛かる。
「あ、そうそう。本、なんだよ、ね?」
僕も兵隊さんの真似をしてみよう。リュヌも槍の先を兵隊さんへ向ければ、
「ん、いっぱい、燃え、ちゃえー!」
狐火の玉を発射し、兵隊さんと、その世界を燃やす。
更に少年は縫いぐるみを操り空飛ぶ絵本を捕まえると、ビリビリと引き裂いた。
引き裂かれた絵本は力を失いぱたりと床に落ちる。
「絵本、そのもの、には、力が、ないみたい。力が、あるのは、頁だけ!」
それを仲間達に知らせつつ、リュヌは槍で次々と絵本を貫いていった。
大成功
🔵🔵🔵
白那・真瑚
不思議な、お茶会(ごくり)
すごく、惹かれる話ではあるけど...まずはこいつを、なんとかしないとね
わわ。本が、襲ってくる
襲ってくるページやインクを獣の直感で避けつつ、隙を縫ってオカリナ(獣奏器)を吹く
吹くイメージは、自分より身の丈の大きな、大きなライオン
「さ、行くよ」
黄金のライオンを喚び出し、その背に飛び乗る
「しかし、本当に広い迷宮」
ライオンを操り、迷宮の中を縦横無尽に駆ける
オカリナを奏でながら魔物を誘導しつつ、壁際へ
「本棚…じゃあ、こんな戦い方も、できない…かな」
魔物が書物棚の近くまで来たら、本棚に向かって思い切り体当たり
本棚を倒し、流れてくる本で魔物を生き埋めにする寸法だ
不思議なお茶会にはとても惹かれるけれど、今は防衛線に努めなければ。
白那・真瑚(ティルナノーグ・f01712)がオカリナを吹くと、そこへ輝きと共に現れたのは大きなライオン。
黄金のライオンが真瑚に頭を擦り付けると、彼女も優しくライオンを撫でる。
その様子を見た絵本達。ぱらりと頁を捲ったかと思えば、次々に飛び出してきたのはインクではなく、頁そのもの。
頁の一枚一枚が刃物へと変化すると、軍勢を作り真瑚達に向かって降り掛かって来る。
「さ、行くよ」
ライオンの背へ飛び乗り、早急に刃物の雨を回避する。
地を蹴り、壁を蹴り、縦横無尽に迷宮を駆け巡る。彼女の駆けた後には、地に刺さる頁が道を作っていた。
「……しかし、本当に広い迷宮」
ぐるりと一回転し着地をする。空飛ぶ絵本達が塞ぐ道の奥をよく見詰めてみる。
すると真瑚の目に入ったものは。
「……本棚」
石のようなもので囲まれていた壁だったが、一部分の壁が本棚である事が確認出来た。
「きっと、あそこから絵本達が……。じゃあ、こんな戦い方も、できない……かな」
咄嗟にオカリナを吹く真瑚。ライオンは頁の刃物から逃げながら絵本へ近付き、体当たりする。
絵本を踏み付ける事に成功した彼女達はそのまま本棚へ向かうと、本棚へ向かってもう一度体当たり。
がらりと巨大な音を立てて倒れる本棚。それと共に発生したのは書物の雪崩。
魔物と化した絵本の大勢は、本棚と書物の下敷きとなり動かなくなる。
彼女の判断は正しかったようだ。見事絵本達の動きを封じる事に成功した。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フェアリィハート
ここが
アルダワ魔法学園の地下迷宮…
何だか、不思議な所です…
ともあれ
学生さんを助けなきゃです…
『迷いこんだ学生さんは、
どこにいらっしゃるんでしょうか…?』
自分も迷ってしまわない様に
壁等に印などを付けて進みます
敵さん達に遭遇したら
仲間の猟兵さん達と協力
連携して
包囲されない様に布陣して
戦闘に突入
手にした剣
『ヴォーパルソード』を
使って剣技等で戦います
各個撃破で
確実に数を減らしていく事を
心がけます
『本の魔物さんが…あんなに沢山…!囲まれてしまわない様に、気をつけなきゃ…!』
可能なら
戦いつつ状況を観察
群れの奥にいる
ボスの正体を探ります
インク魔法弾で
毒を受けた味方がいれば
シンフォニック・キュアで
治療します
アリス・フェアリィハート(猟兵の国のアリス・f01939)は迷宮で迷ってしまわないよう、印を付けながら歩いていた。
白兎のマークを一つ、また一つと付けながら進む最中で、絵本達と遭遇した。
「絵本の魔物さんが……あんなに沢山……! 囲まれてしまわない様に、気をつけなきゃ……!」
ぐ、とヴォーパルソードを握り締めれば、空飛ぶ絵本を一冊ずつ、そして仲間の呼び掛けた通り頁ごと斬り裂く。
これが色とりどりの蝶々を捕まえる様な、楽しい行いだったら良かったのに。
「いえ、夢を見るのは後の事……!」
ここは不思議な世界ではなく、魔物の巣窟なのだから。
絵本から飛び出したのはハートの女王。ハートの杖を振り回し、赤色のインクを飛ばす。
「私はアリス、赤色には染まってはいけないのです」
剣でインクを防ぐと、赤色に染められた場所からしゅうしゅうと音がする。
「女王様、女王様。あなたに声など届かないでしょう……でもいいのです、猟兵さんの皆さんに声が届けば……!」
少女は主張するように両手を広げると、静かに旋律を作り出す。
歌声が迷宮に響くと、自分と仲間達の体を染めていたインクが消えていく。
彼女の歌声が癒しを与え、猟兵達を鼓舞していく。
成功
🔵🔵🔴
レイ・レン
地上の道を守りながら戦うか。
ならば書物と距離を保ちつつ、地上の道を背に遠距離からの攻撃が良さそうか。
群れで襲ってくる書物にUCの《灰被りの魔法解く時計の秒針》を一斉投影。
【フェイント】を混ぜつつ【二回攻撃】が可能なものには追撃しようか。
逃げる書物は【追跡】させよう。
掻い潜って来た書物には秒針を刀に見立てての【武器受け】で対応が出来るならそうしよう。
「騙らずに語って魅せよう、小生の物語を。」
出来る限り撃ち漏らしの無いようにしたい物だが、他の猟兵とも協力せねばな。
レイ・レン(ヒトリ《物語》・f02110)は地上への道を守るように立ち塞がる。
そこへ現れた絵本達。飛び出してきたのはお姫様。
お姫様が手を振り落とすと、ガラスの靴を模したインクの弾丸を一斉射撃した。
「12時の鐘が鳴る時に、彼女にかけられた魔法が解ける。止まらぬ秒針。逃げろ、逃げろ灰被り」
レイが静かにそう呟くと、背後に現れたのは巨大な時計の文字盤。
針が指し示す時刻は11時59分。秒針は止まらない。
すると秒針が残像を作り出し、数字ではなくガラスの靴を指し示め出す。
「騙らずに語って魅せよう、小生の物語を」
彼が目を閉じると同時に放たれる秒針の残像達。それは次々にガラスの靴を破壊すると、そのまま絵本を串刺しにした。
串刺しにされた絵本達は壁に張り付けられ、晒し物にされると共に魔力を失っていく。
レイの時計は既に12時を指していた。魔法の解けたお姫様が醜く散っていく。
悲しきかな、決して無限でない夢を見た女の最後よ。
彼の放つ秒針は仲間達の間を掻い潜って、物語の魔法を解いていく。
成功
🔵🔵🔴
ライラック・エアルオウルズ
御茶会と聞いてみたけれど、……うん。
敵が本の形状だと、困ってしまうね。
どうしたって、内容に好奇心が向いてしまうから。
【POW】(技能:投擲・見切り)
「それが貴方が御勧めの頁かい?
それなら、折角だから栞を挟ませて頂こうかな」
敵の頁が開けば金の栞を投擲して、
ユーベルコードの詠唱を始めようか。
宣告するルールは、
『攻撃を外してはならない』。
宣告した後にぴたりと止まって、
まるで隙だらけな状態でその場に立とう。
出来る限り、簡単に守れるルール、になる様にね。
そして敵の攻撃が放たれたなら、
見切りを使って思い切り避ける。
「……危ない危ない、
僕の首が飛ぶ所だったよ」
敵が本の形状だと知って、困ってしまったのはライラック・エアルオウルズ(机上の友人・f01246)。
そう、彼は作家であり、読者でもある。
例えそれが魔物と化した絵本であっても、その内容に好奇心が向いてしまうのだ。
ライラックの前に現れた絵本が頁を捲る。ぴたりと止まったその頁には、王子様とお姫様の悲運を描いたものが描かれていた。
おや、とライラックは小さく笑みを浮かべる。
「それが貴方が御勧めの頁かい? それなら、折角だから栞を挟ませて頂こうかな」
彼はトランプを模した金色の栞を人差し指と中指で挟むと、頁の境目に向かって栞を投げ付けた。
「Guilty, Guilty, Guilty, ――評決は下され、さて罪状は?」
パチンと指を鳴らす。
「貴方は『攻撃を外してはならない』」
そう絵本に告げると、彼は一歩、二歩と後ろへ下がる。
「簡単なルールだろう? さぁ、おいで」
種も仕掛けもない事を見せ付けるライラック。
栞を挟まれた絵本は、王子様の描かれた一枚の頁を千切り離すと、刃へと変化させる。
頁はライラックへ目掛けて空を斬る。
「……危ない危ない、僕の首が飛ぶ所だったよ」
頁は首を傾けたライラックによって外れた。
お姫様を残した絵本は、栞と共に燃え上がり、消し炭すら残さず消えた。
成功
🔵🔵🔴
アイン・ローレンス
こんなに危険な場所に入ってまでも求める茶葉…相当に美味しいのでしょうね。
学生くんも茶葉もしっかりとお守りしましょう。
お茶会の為にも無事に救出を!!
あまり派手な攻撃だと地上への道も崩しかねませんね…。
ではここは「ライオンライド」を発動、おいでレオ。
同士討ちを狙ってみましょうか。
敵からの攻撃の方向は私が指示します、
あなたは攻撃を避けつつ全速力で敵と敵の間をすり抜けて撹乱させて下さい。
どこを狙ってるんです?そんなんではお仲間に当たってしまいますよ?
必ず隙が生まれるはずです、そこを逃さず一体ずつ確実に仕留めていきましょう。
頼みますよ、レオ!
「おいで、レオ」
アイン・ローレンス(気の向くままに・f01107)が黄金のライオン、レオを召喚すると、敵を引き付けるよう頼み走らせる。
空飛ぶ絵本と絵本の間を駆け巡るレオ。他の猟兵達と共に、止まない攻撃から避けていく。
「大丈夫、レオ。必ず隙が生まれるはずです。頼みますよ!」
背に乗るアインはレオを励ましながら、右へ、左へと指示を出す。
勿論、絵本から飛び出したトランプ兵のインク攻撃からただただ逃げ回っている訳ではない。
アインの的確な指示により、進む方向を急に変える事で、インク攻撃の相殺を狙っているのだ。
「何処を狙っているのです? そんなのではお仲間に当たってしまいますよ?」
飛んでくるインクはレオの後を追う。そして正面には空飛ぶ絵本が待っている。
「レオ、上へ!」
絵本の真正面で高く飛び上がるレオ。びしゃりと黒く塗り潰される絵本。
「今です!」
主の命令と共に絵本の上へのしかかる。鋭利な爪で本の頁を次々に引き裂くと、ぐしゃぐしゃになった絵本はそのまま動かなくなった。
「こんなに危険な場所に入ってまでも求める茶葉……相当に美味しいのでしょうね」
この群れを退けて奥へ行ってしまったのだろうか、と学生を心配しつつも心の中で称賛する。
「さぞかし決意がお強いと見ました……お茶会の為にも無事に救出を!!」
成功
🔵🔵🔴
アリア・アクア
おいしい茶葉を求める気持ち、私にもわかります
紅茶は茶葉によって味もそれぞれで、奥が深いものですから……
ぜひその学生さんとお話ししてみたいですし、絶対に助けましょう!
迷宮へ入り、襲ってくる本達にツバメの追跡
相手が本ならば、つついて破ってしまいましょう!
敵の魔法弾は極力軌道を読み、回避できるよう動きます
戦闘しながらも、周囲の確認は怠らず
何か気付いたことがあれば、皆様に声かけ周知します
足跡など、学生さんの痕跡が見つかればいいのですが……
闇雲に進むと迷いそうですね。なるべく他の方が視認できる距離で進みましょう
「おいしい茶葉を求める気持ち、私にもわかります」
そう頷きながらアリア・アクア(ミレナリィドールのビーストマスター・f05129)は学生の事を想った。
「紅茶は茶葉によって味もそれぞれで、奥が深いものですから……ぜひその学生さんとお話ししてみたいです!」
絶対に助けましょう! と気合いを入れる。
絵本から飛び出してきたのは大量のツバメ。口元に咥えた色とりどりの宝石を輝かせると、宝石の色をインクに変えて飛ばして来る。
「まぁ、まぁ。いけないツバメさん」
その宝石は人を傷付けるものではないのですよ? と口を膨らませると、彼女は両手のひらに意識を集中させる。
「ツバメさん、お願いね?」
その両手にきらりと召喚されたのは小さなツバメ。
アリアのツバメは薄暗いこの迷宮に溶け込むように姿を消し、インクの雨をひらりひらりと避け潜っていく。
アリア本人はインクの攻撃の標的となり、囮として動く事にした。鬼さんこちらよ、と手を振りながら走る。
それと同時に、仲間達へ注意を呼び掛け情報の共有を行った。
アリアのツバメが発見したのは、ツバメを召喚した絵本。開かれたその頁には王子様の絵が描かれている。
ツバメは王子様の顔をつつく。腕をつつく。足をつつく。
頁はビリビリと破かれ地面へ落ちていく。宝石を咥えたツバメ達が一羽、また一羽と焼け落ちていく。
最後の一羽が消え去った時、絵本の頁は穴だらけとなり、二度と動く事はなかった。
成功
🔵🔵🔴
歩・備忘録
書物の魔物ね。生い立ちは他人とは思えないけれど、趣味は相容れないね。出会った者は塗り潰すより記録した方が楽しいだろうに。
戦闘は難しく考えずとにかく焼こう。集団の中に炎の魔術を放り込めば延焼を狙えるだろう(属性攻撃)。僕が本を焼くのもなかなか背徳的だけどね。
難しく考えるのは少年の説得かな?大人に隠し事をしたい年頃なのだろう?大人が帰ろうと説得してしたがってくれるものかどうか・・・。道すがら考えるか、仲間に話してみても良いかな?
歩・備忘録(歩く備忘録・f02523)は本のヤドリガミである。
故に、彼の中には膨大な知識が詰め込まれている。
「生い立ちは他人とは思えないけれど、趣味は相容れないね」
出会った者は塗り潰すより記録した方が楽しいだろうに。と、彼は悲しく思っていた。
「僕が焼くなんて、なかなか背徳的だけどね」
そう呟き、手をゆっくり横へ動かすと、そこへ現れたのは炎の弓矢。
横一線に並んだそれは一斉に射撃されると、絵本達に向かって突き刺さり、炎で燃やしていく。
お姫様の眠る物語が、王子様が戦う物語が、動物の出る物語が、次々と世界を燃やされる。
後衛から炎の弓矢を飛ばし続ける間、備忘録は行方不明の学生の事を考えていた。
「この戦闘よりも難しく考える事は少年の説得だろう。何せ大人に隠し事をしたい年頃と聞いたからね」
ふむ、と口元に手を当てる。
「果たして大人の話を聞いて貰えるのか……。いや、既に我々は知っているじゃないか、彼の秘密を」
秘密を利用するのはどうかと思うが、話を聞いて貰うには重要なキーワードとなるだろう。
「彼は茶葉を探しに行った。茶葉についても話せば、こちらに興味を引いてくれるだろうな」
人の心に歩み寄るには、まず相手の興味を持っている事について、優しく話せばいいのかもしれない。
戦闘が終わったら、皆と話し合ってみよう。
成功
🔵🔵🔴
玉城・火憐
うむうむ、うちにもあんな時期があったわぁ……学生?ちゃうよ白狐の方やわぁ、可愛らしいし微笑ましいやないの
さて、本題やなぁ
学生一人で頑張ってはるなぁ、うちらに少し手伝わせて欲しいわぁ、宝もんは正味うちはええねんあんさんが頑張ってる姿が一番うちには宝もんやさかい
本燃やしてしまうんわ抵抗あるやんなぁ、相手がオブリビオン?なんや、燃やしてしまはったらよろし解決やなぁ
フォクスファイア使うなぁ
レベル分なら10やけど念の為3・3・4に分けて撃ち込みわぁ
バラけ過ぎも時間かかるだけやしなぁ
「学生一人で頑張ってはるなぁ、うちらに少し手伝わせて欲しいわぁ」
玉城・火憐(落ち着きなき火狐・f08144)は学生の事を思いながら、かつりかつりと靴の音を立てて歩く。
「宝もんは正味うちはええねん。あんさんが頑張ってる姿が一番うちには宝もんやさかい」
とんとんとん、と指を立てて動かすと、そこに現れたのは狐火の玉。
「さぁさ、オブリビオンなら燃やして解決やなぁ」
行ってらっしゃい、と柔らかな口調で狐火達を送り出すと、三つの班に分かれてゆらり飛んで行く。
絵本から飛び出したのは狐達の行列。白無垢を着た狐が息を吹きかけると、並ぶ狐達の色がインクとなり、雨を降らす。
「嫁入りとは、なんとまぁ美しゅう。センスがええわぁ」
敵ながらあっぱれ。しかし手を抜く事は出来ない。祝う事も出来ない。
狐火は雨にも負けず掻い潜り、色の消えた狐の行列を燃やしていく。
最も数の多かった狐火の群れは白無垢の狐が召喚されている絵本を見付けると、一直線に絵本へ接近し、共に燃えていった。
白無垢の狐は悲し気に鳴きながら姿を消していく。
「次はもっと、静かな場所で行う事やなぁ」
狐が式を挙げるには、ここは賑やか過ぎた。
成功
🔵🔵🔴
神埜・常盤
甘い話には毒が有る物だが
秘密って響きはやっぱり子供心を擽るよねェ
お茶会の為にもひとつ頑張ろうか
魔物とはいえ本を傷付けるのは
少しばかり抵抗があるが、まァ仕方ない
数が多いらしいゆえ後方から
七星七縛符で地道に魔物の動きを封じて行こう
インクの魔法弾なんてまた
洒落た物を飛ばしてくるが
はてさて、どれだけ避けれるかな
体力が危うければ吸血での回復を試みたく
さァて、通っているならば血か
君に記された知識を「いただきます」
狙いは撃破出来そうな敵を最優先に
あとは仲間が攻撃した敵から各個撃破
近くの仲間との連携や声掛けも忘れずに
魔物が相手という事だ
攻撃には破魔の効果も乗せていきたく
いやァ、式神に頼らない闘争は骨が折れる
いくらオブリビオンとはいえ、書物を傷付ける事に多少の抵抗を感じる猟兵は幾人もいた。
神埜・常盤(宵の帳・f04783)もそう思う一人である。
しかしこの群れを突破しないと、学生を救う事は出来ないのだ。
「まァ仕方ない」
常盤は首を横に振り、絵本を相手にする事を決意する。
絵本から飛び出したのは、三匹の子豚と狼。四匹で一緒に息を思い切り吸い上げると、口からインクを吹き飛ばす。
「はてさて、どれだけ避けられるかな」
常盤は護符を手に、絵本の元まで駆け抜けていく。
右へ、左へ。転がりながら絵本の近くへ向かうと、護符を投げ当てる。
「それは栞代わりだよ」
護符の挟まった絵本がぶるぶると震え出すと、三匹の子豚と狼はインクを吹き飛ばすのをやめ、自らの世界へ帰っていった。
「さァて、君に記された知識を『いただきます』」
その言葉と共に、護符は絵本から魔力を吸い取り始める。
魔法を封じられて暴れる絵本。噴き出す頁はただの紙と化している。
次第に破魔の力で魔力を失った絵本は、物語を実体化する力を失い、ぱたりと動かなくなった。
「いやァ、式神に頼らない闘争は骨が折れるね」
成功
🔵🔵🔴
パーム・アンテルシオ
人探しと敵の討伐、かぁ。どっちも得意分野ではないんだけど…
お茶会っていうのには、少し興味あり、かな。
お茶会のためにがんばろう…なんて言うと、現金に聞こえるかもだけど。動機付けや目標設定、っていうのかな。
やる気の元になるもの、自分へのご褒美って、やっぱり必要だと思わない?
わたしが単独行動なんてしてたら、逆にいいカモになっちゃうし。誰かと一緒に行動できると嬉しいな。
例の生徒さんを探すのをメインに動きたいところなんだけど…
そうそう、ケガしてるかもしれないし、シンフォニック・キュアを使う用意はしておくね。
足手まといにならない程度に自衛はするし、援護も回復もするから。敵を倒すの、任せちゃってもいいかな?
ファレリア・リトヴァール
……紅茶は美味しいですけれど、
茶葉って宝箱に入っているものですの?(首傾げ)
ともあれ学生が一人で行方不明だなんて心配ですわね。
早く見つけて保護しませんと。
お茶会も楽しみですし。
魔物とはいえ書物を傷つけるのは不本意ですけれど。
私の頼もしい『お友達』を召喚。(サモニング・ガイスト)
さあ行きますわよ、お友達!
書物という事は炎に弱いかも知れませんわね。
お友達の炎で燃やしてみてもらいましょう。
私自身も衝撃波で援護いたしますわね。
気を惹いて隙を作るくらいは出来ると思いますの。
インク魔法弾……お友達に毒は効きますかしら。
効かないなら私や仲間を庇ってもらえると嬉しいですけれど、無理はさせませんわ。
「……紅茶は美味しいですけれど、茶葉って宝箱に入っているものですの?」
「分からないけれど、本当にあったとするなら、よっぽど美味しいんじゃないかな」
ファレリア・リトヴァール(クリスタリアンのシャーマン・f05766)が首を傾げる隣で、パーム・アンテルシオ(桃色無双・f06758)が話し掛ける。
「それなら余計にお茶会が楽しみになってくるというもの。行方不明の学生も心配ですし、早く見つけて保護いたしましょう」
「うん、お茶会の為に頑張ろう」
とは言ったものの、あまりお茶会の事を言うと現金に聞こえてしまうだろうか。そうパームは考え込んでしまう。
「……でも、やる気の元になるもの、自分へのご褒美って、やっぱり必要だと思うからね」
自分で自分をそう説得し、絵本の群れに顔を向ける。
人探しと敵の討伐は得意分野ではないけれど、仲間と一緒なら大丈夫だろう。
「さあ行きますわよ、お友達!」
ファレリアが『お友達』と呼んだそれは、古代の騎士の霊であった。
彼女の前に召喚されたお友達は、槍を構えて彼女の盾となるよう立ち塞がった。
「炎に弱いという事は知っていますわ。お友達も、炎で燃やしてあげて下さいな」
お友達は絵本に向かって突撃していった。槍に炎を纏わせると、インクの雨を振り払いながら絵本に向かって突き刺す。
貫かれた絵本が一冊、炎に燃えていくと共に、インクの雨の量も減っていく。
「その調子です! 私も援護いたしますわ」
ファレリアは後方でお友達を応援しながら、腕を振るって衝撃波を撃っていく。
仲間を治癒する為に声を響かせていたパーム。
彼女は戦う事が苦手な故、その代わりに学生を探す事を試みようとしていた。
「……今ね」
敵の攻撃が弱まっていった事を確認すると、たくさんの尻尾を揺らしながら走り出す。
インクの雨を避け、頁の刃を避け、空飛ぶ絵本の下を潜る。
「生徒さん、生徒さん、いたら返事して?」
迷宮に木霊する彼女の声。しかし返事は来ない。
その代わり、彼女に返って来たのはインクの弾丸。
「っ!」
彼女は自らの尻尾で防御を図ろうとする。
彼女の目の前が真暗になった。しかし彼女自身に怪我はなかった。
「安心なさい、お友達が貴方を庇いますわ」
パームの前に立つのは、燃える槍を持つお友達。
「……ありがとう!」
ファレリアの力によって、パームは学生を探す事に専念する事が出来たのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『ミミックロボット』
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POW : トレジャーロボット
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【貨幣もしくは宝石】と合体した時に最大の効果を発揮する。
SPD : ゴーレムフォース
レベル×1体の、【額】に1と刻印された戦闘用【小型ゴーレム】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : フルスチームグラップル
【フルパワーでの掴みかかり】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑17
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絵本はお好きじゃなかったかしら? それとも卒業しちゃったの?
それじゃあ、貴方の探しているものは一体何?
何?何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何何?
――不思議の世界に行けば、何でもあると思ったの?
絵本の群れを退けた猟兵達。
その更に奥へ進んでいくと、そこに現れたのは『宝の間』。
黄金の宝箱が部屋中に置いてあったのだ。
慎重に進んでいく猟兵達。すると、一人の猟兵が指をさす。
倒れている人影。あれが行方不明だった男子学生だろう。
安否を確認しようと猟兵達が近寄ろうとした瞬間。ガタン、と何処からか音がした。
音のした方向へ振り向く一行。やはりあったのは黄金の宝箱。
再び音を鳴らす宝箱。そして次の瞬間、宝箱は『ぼよよーん』とコミカルな音を立てながら蓋を開く。
中から現れたのは腕、足、光る目。がしゃりがしゃりとその姿を人型の巨人へと変形させていく。
巨大な爪で床を抉ると、びっくり箱――ミミックロボットは猟兵達に向かって咆哮をあげた。
花宵・稀星
ふむ、宝物に偽装するロボットですか。
宝に釣られた魚は、まな板の上に乗せられて調理を待つことになる、といったところです?
しかし、残念ながら私たちは、みすみす釣られたりする側ではないです。
釣ろうとするものを、逆に引きずり込むくらいの気概を見せるです。
さて、少々手ごわそうな相手ですし、ここは私の真の姿を少しだけ、お見せするです。人間の少女のような姿の思念体が、私の人形の姿に覆いかぶさるです。
ロボットが腕で掴みかかってくるのを警戒し、距離をとるです。
そして<雷鳥>の群れを魔法でけしかけるです。
ロボットと言うからには、金属でできていそうですし、雷属性は応えようものです。
「ふむ、宝物に偽装するロボットですか」
花宵・稀星(置き去り人形・f07013)は巨大なミミックロボットを見上げた。
「残念ながら私たちは、みすみす釣られたりする側ではないです。釣ろうとするものを、逆に引きずり込むくらいの気概を見せるです」
そう言うと、彼女は目を閉じる。
ふわりと浮かび上がると、人間の少女のような姿の思念体が現れ、彼女に覆い被さる。
同時に体から関節の繋ぎ目が消え去り、彼女は本当の人間となった。
真の姿となった稀星にミミックロボットが襲い掛かる。その巨大な手で掴み掛かろうと両手を振り回すが、ひらりと避けられてしまう。
飛び回る稀星。腕を広げ詠唱すると、ぱちぱちと彼女の周囲に雷電が走る。
「天駆けるいかづちの精よ、我が意に従い敵を討て!」
雷電は次第に鳥の姿と化す。雷鳥と呼ばれるそれは群れを作り、巨大な相手へと向かっていった。
瞬間移動を繰り返しながら移動する雷鳥の群れは、黄金色に染まっていないミミックロボットの関節部分を狙って特攻する。
バチン、と大きな音を立ててミミックロボットの動きは鈍っていく。
大成功
🔵🔵🔵
アイン・ローレンス
大変!早く安全な所へ避難させてあげなくては!
…邪魔!
「友の証」でぽんず(たぬき)とみりん(きつね)を呼び出す。
学生くんを避難させるまで時間稼ぎをお願いします。
学生くんとは逆の方向に、攻撃を当てるより回避に専念してください!
私も直ぐに合流するので、頼みましたよ。
こちらから攻撃しなくても勝手に寿命を削ってくれるなんてありがとうございます。
その間に私は学生くんを、
外傷がないか確認し攻撃の届かない安全な所へ連れていき安心させてあげましょう。
意識はありますか?大丈夫ですか?とりあえず応急処置だけはしますので、もう大丈夫ですよ!
…ところでここの茶葉はそんなに美味しいのでしょうか?
サラヴェス・ゴッディーヴァ
あらあら、豪勢なお部屋ですのね。キラキラですわ。
そして…それに相応しくない、野暮な機械ですこと。
これ以上犠牲者は増やさせませんわよ。
さぁ、勝負ですわ。
(バスタードソードを構え)
まずは行方不明者の確保を。
ジャッジメント・クルセイドで牽制しつつ男子学生の傍へ。
彼を護るため立ちはだかる。
小型ゴーレムが現れた際は其方にジャッジメント・クルセイドを。
男子学生の傍は離れず、
「貴方を助けに参りましたわ。命あってのお茶会ですわよ」
と意識なくとも声がけを。
敵が近寄った際には
【武器受け】、そして【気絶攻撃】を狙う。
「彼には指一本触れさせませんわ、覚悟なさって?」
笑みと共に斬撃を
※アドリブ、他者との絡み大歓迎です!
ファレリア・リトヴァール
宝箱には罠があるのがお約束ですものね。
美味しい茶葉が入っていれば嬉しかったのですけれど。
今一度、私の頼もしい『お友達』を召喚。(サモニング・ガイスト)
お友達、あのミミックロボットを抑えていて下さいませ!
お友達が抑えていれば仲間が攻撃しやすくなる筈ですわ。
(お友達は自身がユーベルコードを使う訳ではありませんから、
ユーベルコードを封じられても意味は無いのではと。
私自身のユーベルコードが封じられるかも知れませんけれど)
私も邪魔にならないよう注意しつつ衝撃波で援護をいたします。
可能ならば倒れている男子学生を保護したいですけれど、
ロボットが見逃してくれますかしら。
「あらあら、豪勢なお部屋ですのね。キラキラですわ」
部屋の周囲を見渡すサラヴェス・ゴッディーヴァ(エルフのクレリック・f05987)。様々な宝箱へ視線を向け、その流れで最後に辿り着くのは、巨大なミミックロボット。
「そして……それに相応しくない、野暮な機械ですこと」
「まぁ、宝箱には罠があるのがお約束ですものね」
ファレリア・リトヴァール(クリスタリアンのシャーマン・f05766)がくすりと微笑むと、古代の騎士の霊を召喚させる。
「私のお友達がミミックロボットを抑えますわ。学生さんの事、お願い致します」
「私もお友達、呼びますね!」
ファレリアのお友達を見たアイン・ローレンス(気の向くままに・f01107)もくるくると指を回せば、きらきら光る動物達が姿を現した。
「紹介しましょう、ぽんずとみりんです」
ぽっちゃりとした狸と、すらっとした狐。二匹がアインの元へ駆け寄ると、アインはミミックロボットに指をさす。
「さぁ、お友達くんと一緒に、時間稼ぎをお願いしますね」
ぽんずは転がるように、みりんは素早く動きお友達の隣へ向かっていった。
「その間に私は学生くんを救出しましょう」
「では、貴方の護衛はわたくしが引き受けますわ」
アインの前に立ち、バスタードソードを構えるサラヴェス。
「……はい、共に参りましょう!」
二人は顔を見合わせると、同時に地面を蹴り上げ、倒れる学生の元へ駆ける。
ミミックロボットは動いた対象を狙おうと、その二人へ腕を伸ばすが、
「勿論させませんわ」
ファレリアのお友達がそれを阻止する。ミミックロボットの腕に槍を突き出し、標的を自身へと向けさせる。
ミミックロボットはお友達を掴もうと、爪の鋭い両手を広げて襲い掛かる。
がっしりと捕まえられ握り潰されようとしていたその時。二つの光るものがミミックロボットの周囲を回る。
足を登り、腕を登り、頂上である顔面まで辿り着くと、二つの光るものは一斉に火を吹いた。
狸火と狐火を顔面に当てられたミミックロボットは振り払おうと片手を伸ばす。片手が離れた事でお友達は脱出に成功する事が出来た。
「まぁ、感謝しますわ、ぽんずさんとみりんさん」
ファレリアが礼を言うと、それが聞こえたのだろうか。二匹はお友達の両肩に乗り、尻尾を振った。
「学生くん!」
ファレリア達のお陰で倒れる学生の元へ辿り着けたアインとサラヴェス。
アインが学生に声を掛けると、学生の体がぴくりと動く。
「ううん……?」
「意識はあるようですね。大丈夫ですか? 怪我はありませんか?」
「は、はい……。キミ達は……?」
ぼんやりとする意識の中、学生はゆっくりと答える。
大きな怪我がない事が分かると、サラヴェスは学生に背を向け、立ち塞がる。
「貴方を助けに参りましたわ。命あってのお茶会ですわよ」
ぶん、と振り回る巨大な腕。それをバスタードソードで受け止めると、彼女は爪の付け根部分を狙って斬撃を繰り出す。
「彼には指一本触れさせませんわ。アイン様、どうか安全な場所へ」
「分かりました、ありがとうございます!」
アインは学生の体を起こし、戦場から離れた場所まで誘導させる事に成功する。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
レイ・レン
エルム(f09989)と同行
「着くのが遅かったなエルム、あの生徒の保護は任せたぞ」
「言葉が通じるかは知らんが、こんなデカブツに小生が捕まる訳がないだろう」
ロボットの意識がエルムに向かない様に挑発しながら、生徒から距離をとろう。
小生自身もロボットの爪が届かないだけの距離をとって、UCで足のタイヤや爪を地面に縫い付ける様にUCの秒針を【投擲】して動けなくさせたい所だが。
動けなくさせたら剣(アルム・クレイス)とUCで畳み掛ける。
回避はロボットの動きを見続ければある程度【第六感】で動き安く、【身切り】安くなるといいんだが。
*アドリブOK・他猟兵との絡み歓迎
エルム・ウィーダ
レイ(f02110)と同行
「彼等の話し合いがなかなか終わらず、遅れただけの仕事は勿論させて頂きますよ。」
【逃げ足】を使って素早く生徒の元に向かって、UCを使用して生徒を被害の及ばない人目に付かない物陰に隠れましょう。
その時に怪我や状態を確認して命に別状が無ければレイさんの手伝いに行きます。
レイさんが敵の攻撃を受けそうな時にはフック付きのワイヤーを飛ばして回避させなければ。
レイさんのUCで身動きがとれなければ、損傷のある部分を【傷口を抉る】様に銃火器をぶっパしましょう。
自由に動いている時にはUCを使用しながら【だまし討ち】でカードを【投擲】する。
アドリブ可・他猟兵との絡み歓迎
「着くのが遅かったなエルム」
レイ・レン(ヒトリ《物語》・f02110)からそう声を掛けられれば、エルム・ウィーダ(1人と三体・f09989)は武器を背負い隣へ歩み寄る。
「すみません、彼等の話し合いがなかなか終わらず」
「あの生徒の保護は任せたぞ」
「遅れただけの仕事は勿論させて頂きますよ」
その会話を最後に、二人は別々の方向へ駆け出す。
ミミックロボットが先に狙ったのはレイ。
「こんなデカブツに小生が捕まる訳がないだろう」
学生の元へ向かったエルムから離す為、レイはミミックロボットに向かって挑発を行う。
時計の文字盤を自分の背に召喚させると、ミミックロボットの足元に向かって鋭い秒針を飛ばす。
ミミックロボットは巨大な爪で地面を抉りながらレイの元へ振り回す。
「――っ」
爪に当たる擦れ擦れで避け切るレイ。爪の下へ潜り込み、足元を狙って秒針を突き刺し続ける。
片足が地面に縫い付けられ、バランスを崩すミミックロボット。そのチャンスを逃さずレイはアルム・クレイスを握り締め一気に畳み掛ける。
封じた足に向かって、使い慣れた剣で斬り付ける。黄金の部品が砕け散った。
一方、エルムは無事学生の元へ辿り着く。
幸い軽い擦り傷だけで済んでいる事を確認すれば、エルムは学生の手を取り目を閉じる。
「これはストゥレさんの十八番の物を教えて頂いたんです」
そう呟くと同時に、すぅ、と消えていく二人の身体。学生が思わず驚くのも無理はない。自分達が透明と化したのだから。
「このまま物陰に隠れましょう」
手を繋いだままエルムは学生を導く。黄金の宝箱が積み重なる場所の裏へ潜り込むと、宝箱がミミックでない事を確認し、透明化を解除した。
「ここに隠れていて下さい。大丈夫です、私達が守ります」
『私達』と言うのは猟兵達の事でもあり、彼の『別人格』の事でもある。
エルムは宝箱の裏から飛び出すと、そこから距離を取った場所で、銃火器をがちゃりと構える。
「お待たせしました、援護します」
「あぁ、頼んだ」
レイが封じた足に向けて、エルムの銃火器は乱射を始めた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
神埜・常盤
あァ、成る程
宝箱がよく見つかるのは此奴の所為か
然し黄金色ばかりで聊か目が痛いな
学生の事も気になるが
其方は人命救助が得意な者に任せて
僕は彼を敵から遠ざける時間を稼ぐ為
ミミックを近距離で相手取ろう
フルパワーで掴まれる危険性踏まえた上で
天鼠の輪舞曲を使用し捨て身の一撃を
業を封じられるのは正直痛いが
その分敵の寿命を削れるなら御の字だ
皆の役にも立てるし、ねェ?
体力危うくなれば吸血を試みよう
なァ、君の命を僕にも分けてくれ給え
充分に時間を稼いだ後は
足手纏いに成らぬよう後ろへ下がろう
闘争の華は仲間の猟兵達に託すよ
そもそも時間稼ぎ不要な際も
仲間が戦い易いよう寿命削りに尽力
勿論、足手纏いにならぬよう注意しつつね
――あァ、成る程。宝箱がよく見つかるのは此奴の所為か。
神埜・常盤(宵の帳・f04783)は部屋の眩しさに思わず目を細める。
だがそれも長くは続けられない。ミミックロボットは常盤の目の前にいるのだから。
「いいだろう、おいで?」
観客に一礼をするように、一歩前に進み出る。
ミミックロボットの巨大な手は彼の頭上へ移動し、そして、力強く握り締めた。
しかしミミックロボットに『何かを握った』感覚は感じられなかった。
指を広げたその時、ぶわりと黒い点が溢れ出し、天井を黒く染めた。
「種も仕掛けも有るまいさ。何せ僕は怪人だからねェ」
黒い点の正体は吸血蝙蝠の群れ。ミミックロボットの巨大な手で握るにはあまりにも小さすぎるものであった。
吸血蝙蝠の群れは一本の槍のように形作ると、ミミックロボットの光る目に向かって襲い掛かる。
がぶり、がぶり、鋭い刃で喰らい付く。
ミミックロボットの光る目はもはや見えない。吸血蝙蝠の群れは両目を破壊し尽くすと、ミミックロボットから離れていき、次第に人の形を作り出した。
「良い目潰しにはなったようだねェ」
ミミックロボットの寿命も削ったが、自らの寿命も削ってしまった。
だがしかし、少なくとも目の前の敵より長生きは出来るだろう。そう思えば彼にとって大した事ではないのであった。
大成功
🔵🔵🔵
リュヌ・ミミティック
ん、おー……皆、凄い、凄い!
ん。やっぱり、皆が居れば心強い、ね!
……だから。
君を、たお、す、よ。
ん、皆で、お茶、会、するん、だ、から!
ん、おー…ゴーレムが、いっぱいでた、ら、フォックスファイア、つか、よ
「ん、どっちが、勝つ、か勝負、だ!」
合体される前に、倒しちゃいたいね。
猫憑き季月で味方を攻撃しようとするのを邪魔しつつ、的確に槍で本体を叩きたい、とこ、ろ!
学生に被害がいきそうなら、攻撃をやめて、庇いたい、な
ただ、基本的には敵を倒す方に集中するよ
学生は、他の猟兵が、きっと護ってくれる
だから、僕は早めに撃破を狙っちゃうね!
「ん、おー……皆、凄い、凄い!」
リュヌ・ミミティック(妖狐の竜騎士・f02038)は猟兵達の活躍に喜んでいた。
皆と居れば心強い。だからこそ少年は決意する。
「君を、たお、す、よ。皆で、お茶、会、するん、だ、から!」
ミミックロボットから見れば、リュヌは指で摘まむだけで潰れてしまいそうな存在だ。
その為大きな手のひらを広げると、少年の姿など視界から消えてしまう。
「ん、こっち!」
リュヌは指と指の間を通り抜けると、猫憑き季月と共に戦場をぱたぱたと駆け抜ける。
「ん、どっちが、勝つ、か勝負、だ!」
手に抱えていた猫憑き季月をミミックロボットの手の甲へ向けて投げる。
着地した猫憑き季月は独りでに動き始めると、ミミックロボットの腕の関節に向けて攻撃し始めた。
腕に止まる虫を叩き潰すかのように、もう片方の手で猫憑き季月を狙うが、これもひらりと避けられてしまう。
「ん、次は、僕!」
気を取られている間にリュヌがミミックロボットを登っていく。
身軽に登っていった先は猫憑き季月の居る場所。縫いぐるみと合流を果たした少年は、細かな部品が露わになったミミックロボットの関節に向かって槍を突き刺した。
迸る電流。ミミックロボットの片腕は使い物にならなくなっていく。
成功
🔵🔵🔴
白那・真瑚
自身の身の丈より大分大きなロボットを仰ぎ見て、でも怯みはしない
…ふん、たかがガラクタだ
山椒は小粒でもぴりりと辛い、小粒の底意地見せてやる
「…捕まえてみなよ」
巨人の視界に入って大振りな攻撃を誘い、瞬時に巨人の足元へ
足の間をくぐり、攻撃をかわしながら、相手の死角まで回り込む
巨人が虚を突いたら、チャンスとばかりに息をオカリナに込める
奏でるのは、轟くような音と疾(はし)る稲妻のアルペジオ
イメージするのは、轟く雷鳴
喚び出すのは、雷の精霊
「ガラクタには、こいつが、おあつらえだろう」
巨人の脚をさらうように、雷の竜巻を巻き起こす
金貨や宝を蹴散らして巨大化も防げたら儲けもの
「轟け、エレメンタル・ファンタジア」
「……ふん、たかがガラクタだ」
巨大なミミックロボットを前にしても、白那・真瑚(ティルナノーグ・f01712)は一向に怯む様子を見せなかった。
「……捕まえてみなよ。山椒は小粒でもぴりりと辛い、小粒の底意地見せてやる」
暴れる巨人を見上げると、真瑚は力強く地面を蹴った。
ミミックロボットが片腕を振り回す。その大振りな動きを見ながら真瑚は華麗に避けていく。
ごろりと一回転し足元を潜り抜けると、ミミックロボットが向きを変えようとしたその隙に、息を大きく吸い込みオカリナを奏で始める。
奏でるのは、轟くような音と疾る稲妻のアルペジオ。
響く高い音は轟く雷鳴の如く。そして旋律は雷の精霊が暗雲を駆け巡るかの如く。
「ガラクタには、こいつが、おあつらえだろう」
オカリナの音に呼び出された雷の精霊達が踊る、踊る。
手と手を繋ぎ合わせ、呼び起こすは雷の竜巻。
ミミックロボットは踊る事が出来ず、竜巻に飲み込まれ、文字通り足を奪われていった。
まだまだ踊り足りないよ、と雷の精霊達は円を作って踊り続ける。精霊達は最後までオカリナの音色を止める事を許さなかった。
成功
🔵🔵🔴
アリス・フェアリィハート
宝箱が変形して…
びっくり箱みたいなロボットさんに…!?
何だか楽しそうな敵さんですけど…
危険なオブリビオンさん…
力を合わせて倒して
みなさん方とで
秘密のお茶会を
楽しみたいです…☆
『それにしても…おっきなロボットさんです…鋭い爪に気をつけなきゃ…』
仲間の方々と協力して
ヴォーパルソードを手に攻撃等
戦闘を行います
敵さんが
消耗してきたら
ユーベルコード発動
『もし…倒す事ができましたら…ひょっとして、中から
すてきな宝物が出てきたりして…?――って、いけないいけない…でも、ちょっとたのしみかもでしょうか…☆』
倒した時にすてきな宝物が出ないかなと
思わず空想をしつつも
攻撃や防御はしっかりと
行います
※アドリブ歓迎です
アリス・フェアリィハート(猟兵の国のアリス・f01939)は変形したびっくり箱に驚いた。
驚いたのも最初のうち、今では猟兵達によって満身創痍となっている。
「何だか楽しそうな敵さんでしたけれど……もうお別れの時間ですね」
私、これから皆さんとお茶会に行かねばならないの。
アリスがそう伝えると、ミミックロボットは静かに動かなくなった。
決してそれは戦意を喪失した訳ではない。ミミックロボットの周囲がカタカタと動き始めたのだ。
周囲にあった金貨と宝石がミミックロボットに吸い付き、欠けていた部分を修復し始める。いや、それだけではない。どうやら巨大化を始めたらしい。
「……巨大化したら、ここから出られなくなってしまいますよ……?」
そう心配の声を掛けつつ、アリスはヴォーパルソードを構える。
「巨大化した後は……小さくならないと」
私をお食べ、なんて流石に言えないけれど。その代わり細かく斬ってあげましょう。
アリスがヴォーパルソードを掲げると、それは閃光を放ち巨大な刃となる。
――是は……不思議の国の不思議な戦い――。
「受けて下さい、ヴォーパルの剣閃
……!!」
巨大な刃から放たれた輝く焔。巨大化を試みようとしていたミミックロボットよりも大きなそれは、金貨と宝石を散らし、相手を両断した。
真っ二つに割れたミミックロボットが、電流を放出しながら崩れていく。黄金の宝箱と呼ぶには醜い姿だった。
「……終わった、のでしょうか?」
無音が生まれ、アリスを始めとする猟兵達は肩の力を落とす。
猟兵達はミミックロボットを倒す事に成功したのだ。
しかし、まだ気掛かりな事が一つ。
「……ひょっとして、中からすてきな宝物が出てきたりして……?」
動かない事を確認し、アリスはミミックロボットの残骸へ駆け寄る。
……しかしそこには、壊れたからくりしか残されていなかった。
残念な表情を見せるアリス。しかし、上を向いて視界に入ったのは行方不明だった学生の姿。
「……すてきなものは見付からなかった。けれど……『あなた』というすてきな人は、守る事が出来たようですね」
アリスは優しく微笑んだ。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『秘密のお茶会』
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POW : クッキーを貪る眠りネズミを演じる
SPD : お茶を振る舞う三月兎を演じる
WIZ : たおやかな振る舞いでアリスを演じる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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「今回は大変ご迷惑をお掛け致しました」
学園へ戻った一同。男子学生は帽子を脱ぎ、猟兵達に頭を下げた。
「全てはお茶会の為だったのです。良い紅茶を用意したくて、一人迷宮へと足を運んでしまいました」
もう謝らなくていい、と猟兵達が手を振れば、心配していた他の学生達も、次々に彼に声を掛ける。
「お前いつも言ってたじゃないか、『何でもない日、万歳!』って」
「そうよ、特別な茶葉なんていいのよ。貴方が淹れてくれた一杯の紅茶が、私達にとっての宝物なのだから」
励まされる男子学生。涙を浮かべると、その表情を帽子で隠す。
「……申し訳なかった、皆。永遠に来ないお茶会なんて、楽しくないものな」
「あぁそうだよ。だから始めよう。帽子屋が泣いていたらクッキーが湿気ってしまう」
「そうそう、それに、素敵なお客様もたくさん居るのよ。早くおもてなししなきゃ」
肩や背中を叩かれる男子学生。
自分にもこんなに仲間がいた。変わらない日常、それが何よりも素敵なものだった。
そんな宝物に気付けなかっただなんて。
彼は涙を拭い、しっかりと帽子を被り直し、こほんと息を整える。
帽子に手を添え、にっこりと笑うと。
「――貴方達を誘いましょう。ようこそ、終わらないお茶会へ」
パーティ! パーティ! 不思議な世界へようこそ!
神埜・常盤
大団円と成って何より!
僕も有り難く帽子屋君の
ご招待を受けようかなァ
絡みなどもお気に召す儘
折角だし僕からも何か振る舞おうか
心配無用、パンケェキなら焼けるとも
レシピに忠実な手順で作る事
卵の白身はメレンゲにして混ぜる事がポイントさ
ふわふわに焼けた物を重ね
バターを乗せてメイプルシロップを
たっぷりかけたら出来上がり
お気に召した子はどうぞ召し上がれ
迷宮まで案内してくれた怜君も
良ければおひとつ如何かな?
自分も振舞われた物に舌鼓打ちつつお誘いを
君のお陰で楽しい茶会に同席できたよ
お礼に紅茶も注いで差し上げよう
まァ、僕は兎でも鼠でもなく、天鼠だからねェ
帽子屋君ほどお茶を上手に淹れられ無いが
其処はご愛嬌という事で!
リュヌ・ミミティック
ん、おー、お招き、ありが、と!あり、が、と!
嬉し、いね、美味し、そう、だね、しあわ、せ、だね!
まずは、学生さんに
「ん、無事、で、よか、った!
ん、おー、それに、凄く、素敵、な、おともだち、いっぱい、よかっ、た! お茶会、ありがと、ありがと!」
お礼を言おう。
そうしたら、あとは、お茶と、お菓子を、もらう、ね!
「ん、おー…ふしぎ、お茶会、ふしぎ……、猫憑き季月も、ダフィットも、一緒、?」
頑張ってくれた2人も、お茶会の椅子、ある?
大丈夫なら、一緒に、お茶を貰って、お菓子を食べよう…猫憑き季月の分は僕が食べちゃうけどね!
「ん、怜(f05785)さん、怜さん、素敵な、依頼、おしえて、くれ、て、ありがと!」
リュヌ・ミミティック(妖狐の竜騎士・f02038)が帽子屋へ駆け寄り、にっこりと笑顔を見せる。
「ん、無事、で、よか、った! ん、おー、それに、凄く、素敵、な、おともだち、いっぱい、よかっ、た! お茶会、ありがと、ありがと!」
「こちらこそ助けてくれてありがとう。さぁ、思う存分楽しんで欲しい」
帽子屋の案内により、リュヌは席に着く。目の前に広がるものは、見た事もないお茶やお菓子。少年は目を輝かせ、手を叩く。
「ん、おー……ふしぎ、お茶会、ふしぎ……、猫憑き季月も、ダフィットも、一緒?」
勿論、と帽子屋は両隣の椅子二つを後ろへ引く。少年の相棒達もお客である事に変わりはない。
「これはこれは、確かに不思議なお茶会だ。折角だし僕からも何か振る舞おうか」
一通りテーブルの上を眺めた神埜・常盤(宵の帳・f04783)は調理場へ向かおうと立ち上がる。
「少し借りるよ。心配無用、パンケェキなら焼けるとも」
期待してておくれ、と人差し指を立てて微笑む。
「おぉ、これは賑やかな茶会であるな」
「ん、怜さん!」
ひょこりと現れた柳屋・怜(千年狐・f05785)にリュヌは手を振る。
「ん、怜さん、怜さん、素敵な、依頼、おしえて、くれ、て、ありがと!」
「何、これはお主達が頑張った結果である。故に礼などいらぬ」
と、二人の妖狐が話に花を咲かせていると、そこへふわりと甘い匂いが漂ってきた。
「お待たせしたよ」
常盤が持ってきた皿の上には、ふわふわとした巨大な山。頂上から溢れるのは溶けたバターとメイプルシロップ。
妖狐達も帽子屋も、常盤の作ったパンケーキという名の不思議な山に興味津々だ。
「ポイントを守ればこんなものさ。おや、怜君。良ければお一つ如何かな?」
「勿論頂こう。しかし我はグルメであるぞ」
そう返しつつ、怜の尻尾はそわそわしていた。早く食べたくて仕方がないらしい。
「帽子屋君も、今日は振る舞われる側になるといい。招いてくれたお礼に、紅茶も注いで差し上げよう」
帽子屋君ほどお茶を上手に淹れられ無いが、其処はご愛嬌という事で!
と、常盤が帽子屋を席に座るよう勧めると、帽子屋は照れくさそうに席へ座る。
帽子屋とはお客を振る舞う者。その逆には慣れていないのだろう。
「ん、クッキーも、パンケーキ、も、お茶も、ぜんぶぜんぶ、おいしい! うれしい、楽し、い!」
リュヌの幸せそうな笑顔は、その場にいる者達全員に幸せを運んだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アリス・フェアリィハート
学生さんもご無事で
本当によかったです♪
みんなで
秘密で素敵なお茶会を
楽しみましょう…♪
私は
たおやかな仕草で
着ている
空色のエプロンドレスを翻し
『アリス』を演じます♪
『ふふっ…帽子屋さん♪このお茶会に、アリスの席はありますかしら…?』
学生さん――帽子屋さんの
淹れて下さる
おいしいお茶や
クッキーをご賞味しつつ
お茶会をみなさんと楽しみます♪
『特別な茶葉なんてなくても…
とってもすてきな「気違いのお茶会」です、帽子屋さん…♪』
私も
シンフォニック・キュアで歌い
場のみなさん方を祝福
『大丈夫です…この歌は、「きらきら光るこうもりさんの詩」ではありませんから…女王様のお怒りを買う事もありません…♪』
※アドリブ歓迎です
サラヴェス・ゴッディーヴァ
事件は終わってもティーパーティーは始まったばかり、ですわね。
(深く笑み)
有り難くお呼ばれいたしますわ、素敵なエプロンドレスに身を包んでお伺いいたしましょう。
ちゃんと招待はされてますわよね?席はありますかしら?(ご機嫌に)
紅茶もお茶会も、実のある話もとりとめのない話も、
とても大好きな時間ですの。
こうして出会えた皆さまとご一緒ならば尚更、思い出深いひとときになりますわ。
帽子屋の青年さん、素敵な紅茶をありがとうございますわ。
またこうしてパーティーする時は、ぜひお誘いいただきたいわ。
次は私も何か振る舞えるよう、沢山準備させていただきますわ(にっこり)
※好き嫌いなく楽しく過ごしたく!
アドリブ、絡み大歓迎
「ふふっ……帽子屋さん♪このお茶会に、アリス達の席はありますかしら……?」
空色のドレスと黄色のドレスに身を包んだアリス達が二人。
アリス・フェアリィハート(猟兵の国のアリス・f01939)が帽子屋に声を掛ければ、どうぞ、と帽子屋は席に案内する。
「まぁ、何て素敵。キラキラで満ち溢れてますわ」
テーブルに並んだお茶やお菓子に目を輝かせるサラヴェス・ゴッディーヴァ(エルフのクレリック・f05987)。
「それは貴方達がいらっしゃるからさ」
お客が居て初めて成り立つものなのさ、と帽子屋は説明し、一礼をした。
「さぁ、冷めないうちに淹れなければ!」
古びたレコードが回り始め、掠れたピアノの音がお茶会を鮮やかに演出させる。
帽子屋はティーポットとティーカップを持つと、手慣れた手付きで紅茶を淹れていった。
ジャムの乗ったクッキーを添えて、二人のアリスにそっと置く。
「砂糖の数はご自由に」
「ありがとうございます。さて、どんなお味でしょうか」
待ちに待った帽子屋の紅茶。
それは彼が探し求めていた茶葉ではないけれど。それはきっと、甘い味。
「――飲みやすくて、優しい味」
空色アリスが思わず口に出すと、サラヴェスも満足気に微笑んだ。
「えぇ、これが『彼の味』なのですね。やっと飲む事が出来ました」
「特別な茶葉なんてなくても……とってもすてきな『気違いのお茶会』です」
二人が顔を見合わせ笑う姿に、帽子屋も喜んだ。
「まだ満足するには早い早い。クッキーやケーキ、それに歌まで! もっと満足させて見せよう」
自信を持って高らかに宣言すると、空色アリスはそっと席から立ち上がる。
「まぁ、歌。是非私も歌いましょう……♪」
そう伝えると、空色アリスは静かに歌い出した。
お茶会に響く少女の愛らしい声は、振る舞う者、振る舞われる者、その場に居る全員の耳を支配した。
彼女の歌を聴きながら楽しむお茶会は、戦闘で疲れていた猟兵達や、帽子屋を心配していたお茶会の仲間達の心を癒していく。何より感動していたのは帽子屋であったが。
「――帽子屋の青年さん」
少女の歌が終わりを告げ、拍手が鳴り響く中、帽子屋に声を掛けるサラヴェス。
「またこうしてパーティーする時は、ぜひお誘い頂きたいわ。次は私も何か振る舞えるよう、沢山準備させて頂きますわ」
「勿論、喜んで招待状を送ろう」
帽子屋のウインクを見届けると、サラヴェスは再び微笑んだ。
嗚呼、どうやら本当に、不思議の国に来てしまったようですわ、と。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アイン・ローレンス
素敵なお友達ですね。
あなたが怪我なく無事でいてくれて、本当に安心しましたよ。
これで心置きなくお茶会が出来ますね!
遠慮なくおもてなされましょう。
私達にも宝物の紅茶を分けて頂けませんか?
まあこちらはクッキーですね。
様々な形や色がとても可愛らしいです。
そして甘い香り…
美味しいお菓子に美味しい紅茶、幸せですね。
特別な茶葉なんてなくても、
こんなに幸せに囲まれて素敵なお姿を見られて頑張った甲斐がありました。
もう無茶なんてしちゃいけませんよ?
アイン・ローレンス(気の向くままに・f01107)が紅茶を一口飲むと、口の中でふんわりと優しい味わいが広がる。
「これが、秘密のお茶会自慢の紅茶なのですね」
ようやく飲む事が出来た紅茶。どれほどこの時を待ち望んでいた事か。
静かに味わう彼女の様子を、帽子屋もまた静かに見守っていた。
「こちらのクッキー、頂いても?」
綺麗に並べられたクッキーに顔を向ければ、どうぞと帽子屋が皿を近くに寄せる。
「ココアクッキーと苺ジャムのクッキーさ。どれもお茶に合うんだ」
「まぁ、それじゃあ順番に頂きますね」
そっと手を伸ばし、まず一つ摘まんだのはココアクッキー。
さく、と良い音が聞こえれば、ココアの甘い風味が思わず笑顔を作らせる。
続いて手に取ったのは苺ジャムクッキー。トランプの様にハートの形をした赤いジャムが乗っているものだ。
口の中に入れれば、苺ジャムの甘く酸っぱい味とクッキーの優しい味が見事に合わさっている。
「どちらも凄く美味しいです。形も色も、とても可愛らしいですね」
「そう、僕達が紅茶に合わせて作ったものなんだ」
帽子屋からそれを聞くと、アインは帽子屋ににっこりと微笑んでみせた。
「なるほど。それでしたら、よっぽど茶葉を変える訳にはいきませんね」
特別な茶葉なんてなくても、十分素敵ではありませんか、と。
「美味しいお菓子に美味しい紅茶、こんな幸せは他には代えられません。もう無茶なんてしちゃいけませんよ?」
人差し指を立ててそう伝えれば、帽子屋は帽子のつばを摘まんで顔を隠した。
成功
🔵🔵🔴
ファレリア・リトヴァール
ふふ、学生さんも無事で何よりです。
お茶会のお誘い、有り難くお受け致しますわ。
紅茶とお菓子を楽しませて頂きますわ。
美味しい紅茶に美味しいお菓子も素敵ですけれど、
それらは全て一緒に楽しむ仲間がいてこそですものね。
……まあ、偶には一人で楽しむ事もありますけれど、
誰かが傷つくなどの心配事があっては
ゆっくり楽しむ事は出来ませんわ。
無理は禁物、という事ですわね。
ちょっと喋りすぎましたかしら。
紅茶のおかわりを頂けます?
ファレリア・リトヴァール(白花を纏う紫輝石・f05766)はお茶を楽しむと共に周囲を見渡しては笑顔でそれを眺めた。
歌う者、踊る者、振る舞う者、振る舞われる者、何処へ目を向けても不思議で楽しいのだ。
「美味しい紅茶に美味しいお菓子も素敵ですけれど、それらは全て一緒に楽しむ仲間がいてこそですものね」
そうでしょう? と帽子屋に声を掛ければ、帽子屋は頬を掻いた。
「確かに。改めてお茶会を見ていると、友人達に感謝をしなくてはならないと感じるよ」
「そうですね。刺激が欲しかった気持ちも分からなくはないのですが、何も変わらない事日々というのも悪くはないのですよ」
このような催し物にいつも参加出来るあなた達が羨ましいですわ、とファレリアは溜め息をつく。
「……まあ、偶には一人で楽しむ事もありますけれど。どちらにしても、誰かが傷つくなどの心配事があってはゆっくり楽しむ事は出来ませんわ」
「そうだね、自分でない誰かが何処かへ行ってしまうと分かったら、引き止めてしまうだろうな」
「そうでしょう? ですからどうか、この素敵なお茶会を無くさない為にも、あなたの友人達を心配させない為にも、無理はしない事ですわ」
「……肝に銘じておこう」
苦笑する帽子屋の隣でファレリアは微笑み、そして温かい紅茶を一口。
「……まぁ、ちょっと喋りすぎましたかしら。帽子屋さん、紅茶のおかわりを頂けます?」
「勿論、喜んで」
成功
🔵🔵🔴
白那・真瑚
わ、絵本みたいなお茶会
本当に、不思議の国に、迷い込んだ気分
いいね、雰囲気ばっちり
じゃ、ヤマネらしく、眠りネズミを演じてみようかな
絡みもアドリブも大歓迎、心行くままにお茶会を楽しむよ
まずは自慢の紅茶を頂こうかな
マコはミルクティーが好きなんだ。ミルクたっぷりで、おねがい
…ん、すっきりとした中にコクのある後味…じゅってんまんてん(親指ぐっ
これは、迷宮を巡ってお茶を取りに行きたくなるのも、わかる
クッキーも、さくさくしてて、おいしい(むしゃむしゃ
…はっ。ごめん、つい夢中になって、飲み食いしてしまった
あー、眠りネズミじゃなくて、アリスのリボンとエプロンが、欲しくなる
…何でもない日、万歳(こく
白那・真瑚(ティルナノーグ・f01712)はお茶会の様子に感動した。本当に不思議の国に迷い込んだ気分だ、と。
「ヤマネらしく、眠りネズミを演じてみようかな……。帽子屋さん、帽子屋さん。眠りネズミにも、席はある?」
そう問い掛けると、帽子屋は彼女をエスコートし、席へと案内した。
目の前に広がるお菓子のパーティ会場。静かに目を輝かせながら、まずは帽子屋に紅茶を頼む。
「マコはミルクティーが好きなんだ。ミルクたっぷりで、おねがい」
「任せておくれ」
帽子屋は手慣れた手付きで紅茶を淹れると、ミルクを注ぎ、くるりくるりとスプーンを回す。
白い渦を巻いた温かいミルクティーが置かれると、真瑚はティーカップを両手で包み、火傷をしないよう少しずつ飲む。
「……ん、すっきりとした中にコクのある後味…じゅってんまんてん」
「それは良かった」
真瑚も帽子屋も嬉しそうな笑顔を浮かべる。
「こちらもどうぞ」
そっと真瑚の傍に置かれたのは、色とりどりのクッキーとカップケーキ。
わぁ、と彼女は喜んでお菓子を手に取り、クッキーとカップケーキを交互に食べる。
「うん、クッキーも、さくさくしてて、カップケーキも、ふわふわ甘い」
その幸せそうに食べる姿を見て、帽子屋は何処かほっと安心したようだ。
「……はっ。ごめん、つい夢中になって……」
「いいや、構わない。夢中になってくれるだけで僕達は嬉しいのさ」
美味しい紅茶とお菓子に思わず時間を忘れてしまう。いや、時間など動いているのだろうか?
「あー、今回は、眠りネズミだったけど……次はアリスのリボンとエプロンが、欲しくなるね」
「アリスだろう誰だろうと歓迎しよう。それが僕達のお茶会だ」
あぁでも、と帽子屋は小さな声で付け足す。
「女王という名の先生には秘密だよ」
分かっているよ、と真瑚は頷く。
「秘密のお茶会、だものね」
「そう! ここは秘密のお茶会! 不思議の国のパーティ!」
高らかに帽子屋がそう言うと、彼の仲間達も声を揃えてこう返す。
「何でもない日、万歳!」
誰も知らないその場所で、今日も明日も明後日も、不思議なお茶会は開かれている。
愛しきその人と、愉快な仲間達と、幸せな日々を過ごす為に。
成功
🔵🔵🔴