これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
●
「集合お疲れ様よ。今日はデビルキングワールドでオブリビオン退治をお願いしたいわ」
そういって猟兵を出迎えるのはチェルシー・キャタモール(うつつ夢・f36420)だ。チェルシーは資料を捲りつつ、依頼の説明を始めだす。
「デビルキングワールドには『やりこみ大迷宮』なるダンジョンがあって、そこを攻略していけばどんどん力がつけられるとの評判なの。そんな大迷宮の一つにオブリビオンが乗り込み、攻略を開始してしまったの。このままオブリビオンを放っておけば、パワーアップして手がつけられないことになるでしょうね」
大迷宮は悪魔だろうとオブリビオンだろうと猟兵だろうと、攻略した者に平等に力を与える。オブリビオンを放置しておくのは危険だ。
「だから皆にも大迷宮に乗り込んでもらいたいのよ。皆も大迷宮を攻略すればパワーアップ出来るし、オブリビオンにも追いつけるわ。ばばーっと乗り込んで攻略して、敵の討伐までをお願いしたいわ」
チェルシーの言うようにやるべきことはシンプルだ。
しかしその道筋は、きっと一筋縄ではいかないだろう。
「オブリビオンに追いつくまではひたすら迷宮を進んでもらうわよ。内部には悪魔に似たモンスターがうじゃうじゃいるわ、これは倒しても大丈夫な相手だから遠慮なく倒してね」
この世界の悪魔は一般市民だが、迷宮に出てくるのは悪魔を模した存在だ。倒しても誰かに迷惑をかけることはない。
「敵を討伐しつつトラップにも対応してもらわないといけないかも。こう、落とし穴とか吊り天井とか……そういうのが多いんじゃないかしら?」
どんなトラップが出てくるかは運次第。
くぐり抜け方はそれぞれに委ねられているだろう。
「順調に迷宮を進んでいけば、オブリビオンにも遭遇出来るわ。相手もこちらもパワーアップしてる状態になるから、戦力は互角になるでしょうね。気をつけて戦ってね」
オブリビオンさえ倒せば依頼は完了だ。
迷宮を出ればパワーアップ効果は薄れるが、それでも経験を積めた事実は消えない。
鍛錬にも向いた依頼となるだろう。
「説明はこのくらいね。それじゃあ転移の準備をするわ」
チェルシーはグリモアを起動し、猟兵達へと笑顔を向ける。
「オブリビオンは退治しないといけないけれど、迷宮攻略は楽しんでもらえると嬉しいわ。それじゃあ、気をつけて行ってらっしゃい」
ささかまかまだ
こんにちは、ささかまかまだです。
サポート優先シナリオとなります。
通常プレイングを頂いた際は、通常通りに執筆させていただく予定です。
●シナリオ概要
やりこみ大迷宮を進み、奥に向かうオブリビオンと戦いましょう。
オブリビオンに遭遇するまでにモンスターやトラップに対処すれば、やりこみパワーを得られます。
そうしてパワーアップした状態でオブリビオンをやっつけましょう!
●
どの章からでも参加していただいて大丈夫ですし、特定の章だけ参加していただくのも歓迎です。
進められる時に進めていく感じになるかと思われます。
それでは今回もよろしくお願いします。
第1章 集団戦
『ブラックローブ』
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POW : ダブルブラックローブ
自身の身長の2倍の【巨大ブラックローブ】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD : コールドハンド
【冷たい手による引っ掻き】が命中した物品ひとつを、自身の装備する【知恵の布】の中に転移させる(入らないものは転移できない)。
WIZ : ブラックアウト
【冷たい手で触れることで驚き】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【黒い知恵の布】から、高命中力の【意識を奪うような冷気】を飛ばす。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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大豪傑・麗刃(サポート)
一人称は『わたし』『麗ちゃん』
どんなシリアスでも一度はネタをやりたい。一応敵を倒す意思はあるので状況が悪化する行為はさすがにやらない。一見悪化するけどネタとして許されるならむしろやりたい。
超どシリアスのためギャグ絶対不可ならシリアスオンリーも一応できなくはないがその時は頭痛が痛くなるのだ(強調表現としての二重表現肯定派)
大軍に無策で挑むのは無謀といろいろ策を考えるが結論は「正面から突っ込んで全員やっつければ(斬れば)いいのだ!」
ユーベルコードが
近接系:何も考えずに突っ込んでって無双狙い
集団系:なるべく多数引き付けて一網打尽狙い
ギャグ系:お手数かけますがなんとかお願いします!
それ以外:まー適当に
●
「ほほう、ここがやりこみ大迷宮。デビル達は面白いことを考えるのだ!」
目的の迷宮に足を踏み入れ、キョロキョロ周囲を見回すのは大豪傑・麗刃(25歳児・f01156)だ。
ここは苦難を乗り越えれば、つまりやり込みプレイをすれば強くなれる大迷宮。
オブリビオンにも適用されるのは厄介だが、挑戦しがいはあるだろう。
「それじゃあ早速進むのだ!」
麗刃は元気いっぱい足を踏み出し、迷宮の中をずんずん進む。
そんな彼の足を止めるよう、正面に現れたのは――ブラックローブと呼ばれる悪魔を模したモンスターだ。
『ウォォォォ……!』
「む、モンスター。倒せば倒すほどやりこみプレイになるはずだし、ここは一つ……」
麗刃は愛刀サムライブレイドを構え、力強く地面を蹴る。そのまま目指すは敵の元だ。
先に進むため、パワーアップのため。ここはびしーっと敵を倒しておきたいところだが――。
勢いよく進む麗刃の足が、一枚のパネルを踏みつける。同時にガコン、と大きな音が鳴り響いて。
「ん? ぎゃあああああ!?」
次の瞬間、落ちてきた天井が麗刃をぺしゃんこに押し潰した。
どうやらこの道にはトラップが仕掛けられていたらしい。なんということだ、麗刃の冒険はここで終わってしまうのか――。
「……って、死んだらどーする!」
ふいに、土煙の中から立ち上がる者がいる。
その正体は頭にでっかいたんこぶを作った麗刃であった。
ギャグ世界の住人である彼にとって、このくらいのアクシデントは日常茶飯事。この程度で死んではギャグ世界では生きていけないのである。
しかしこの出来事には良い面もあった。どうやらトラップを攻略したと見なしてもらえたのか、迷宮が麗刃をパワーアップさせてくれたのだ。
「おお、力が漲ってきた! このまま突っ切るのだー!」
『ウォォォォ……!』
元気いっぱいな麗刃に負けじと、モンスターも巨大ブラックローブを召喚し立ち塞がる。
しかしパワーアップした麗刃からすれば、こんな相手は最早敵ではない。
「ふっふっふ、巨大化は負けフラグなのだよ!」
卓越した剣技で斬撃を放ち、二体のブラックローブを一気に斬り捨てて。
そのままの勢いで、麗刃は更に迷宮を駆け抜けていくのであった。
成功
🔵🔵🔴
向・存(サポート)
もし手助けが必要でしたらお手伝いするのですよぉ~。
得意なのは近接戦闘とか、【情報収集】も兼ねた見回りとかお話を伺うのも好きですよぉ~。
非道なことをなされる方には手加減無用、全力で参らせていただきますねぇ~。
大丈夫ですよぉ~。手足の二・三本くらいもげてもなんとかなりますのでぇ~。
ユーベルコードの出し惜しみをするつもりはありませんよぉ~。
使いどころに迷ったときはぁ、ご同輩に相談するのも良いですねぇ~。
あとは最後まで油断大敵、【咄嗟の一撃】も放てるように【逃亡阻止】は意識しておきましょう~。
堅実にきちんと片づけたら、皆で美味しいものでも食べて帰りましょう~。
※アドリブ・連携歓迎
●
やりこみ大迷宮を訪れた向・存(葭萌の幽鬼・f34837)が感じたのは、迷宮内部に広がる不思議な魔力だ。
どうやらこの魔力により迷宮は挑戦者のやりこみ具合を感じ取る模様。大掛かりな仕掛けには驚きばかりだ。
「悪魔達は凝ったことをするんですねぇ~。私もそれに応えませんとぉ~」
おっとりとした口調で語りつつも、存の気合は十分だ。
存は仕掛けられた罠に注意しつつ、慎重に迷宮内部を進んでいく。
分かりやすいトラップは、しっかり確認して。
時には敢えて起動させて回避してみたり。
一つひとつの罠は大したものではなかったが、きちんと攻略する度に少しずつ存の力は蓄えられていく。
「本当にやりこめるんですねぇ~。ですが、罠だけではないのでしょ~?」
軽やかに進みつつも、存が警戒するのはより露骨な妨害だ。
例えば不意打ちを仕掛けてくるモンスターのような。
ふいに、後方に鋭い殺気を感じる。同時に感じたのは冷気だ。
それを理解していても、存は振り返ったりしない。むしろ背後の存在に、無防備な背中を晒し続ける。
ひたり、ひたりと迫る気配がして――冷たい手が、存の首筋に触れる。
その正体はモンスターの放ったユーベルコードだ。存が冷たさを感じれば、このまま重い一撃を放つことが出来るのだが――。
「……捕まえましたよぉ~」
存はゆっくりと、後方へと振り返る。彼女の表情は冷静そのもの。冷たさは微塵も感じてない。
歴戦の将である彼女にとって、ここまで分かりやすく接近してきた敵の攻撃に驚く要素はどこにもないのだ。
おまけにやりこみのおかげで身体は強化されている。実際モンスターの手に、冷たさは感じていなかった。
危険を察したモンスターは後ずさろうとするが、それは出来なかった。存の足がモンスターの足元を踏みつけ、決して逃しはしなかったからだ。
「今度はこちらの番ですねぇ~」
存は刻銘剣を振るい、モンスターを斬りつける。その一撃は致命傷にはならなかったが、仕込みとしては十分であった。
モンスターは身体の一部を無理やり引き千切り、どうにか存の拘束から逃れる。
そのままどうにか逃走しようとするが――先程存が回避していたトラップを踏んでしまい、吊り天井に押し潰されることとなったのだ。
敵を倒したことで、更に存の身体はパワーアップしていく。この感触はなかなか心地の良いものだ。
「良い調子ですねぇ~。まだ進んでいきましょ~」
再び足取りは軽やかに、存の迷宮攻略は続いていく。
成功
🔵🔵🔴
木元・祭莉(サポート)
「おおー、いっぱいいるねー♪」
グラップラー×サウンドソルジャー、15歳の人狼少年です。
前衛肉弾派で、積極的に行動します。
まだまだ未熟なアホの子です。
いつも深く考えず、楽しそうにテンション高く対応します。
どどーん、ばばーん、ひゅいーんなど、擬態語を多用します。
ユーベルコードは、補助的に使うことが多いです。
状況に応じて、グラップルでの接近戦、衝撃波でのなぎ払い、浮遊とジャンプ・ダッシュを組み合わせた空中戦のどれかで戦います。
多少の怪我は耐性で耐え、肉を切らせて骨を断つ、がモットー。
いつも笑顔で、後先考えず。でもちょっとビビリ。
あとはおまかせで。よろしくおねがいします!
●
「っと、入っても大丈夫かな?」
迷宮の入口からひょこっと顔を覗かせて、木元・祭莉(これはきっとぷち反抗期・f16554)はほっと一息。
敵の気配も罠の痕跡も見当たらない。迷宮を見るまではちょっと怖かったけれど、いざ進路を前にすれば好奇心が勝っていく。
祭莉は元気いっぱい手足を振って、迷宮の中を進むことにした。
しかし油断は禁物だ。ここはやりこみ迷宮、いつ何が起きるか分からない――!
「……あ! ここ、床の色が変だ!」
進む最中、目に留まったのは違和感のある床。そこをぴょーんと飛び越えて、ついでに適当な小石を拾い上げて。
「確認は大事だよね……!」
祭莉は意を決し、小石を先程の床のほうへと投げる。次の瞬間、響いたのは轟音だ。
先程の床は一瞬で抜け落ち、生き物の口のようにぽっかりと穴を開ける。
出来上がった落とし穴を恐る恐る覗いて見れば、穴の底では何かトゲトゲしたものが輝いていた。
「わ、わぁ……気付いてよかったぁ……」
悪魔用の迷宮、殺意が高すぎる。
冷や汗をかきつつ、祭莉は落とし穴から距離を取る。その最中に感じたのは、なんだか不思議なパワーだ。
「なんかあったかいような……あ!」
不思議なパワーは祭莉を強化してくれる。どうやらこれが迷宮のやりこみパワーらしい。
こんな風に罠に対処していけば、きっとどんどんパワーが貰えるはず。そうなれば、俄然やる気も出てくるというもの。
祭莉はぐっと気合を入れ直し、迷宮の中を突き進んでいく。
「……?」
後方から聞こえてきた物音に、迷宮用のモンスターは振り返る。彼が見たのは――。
「いけー! メカたまこー! ばばーんといっちゃえー!」
やりこみパワーで超強化された祭莉と、彼に呼び出された雌鶏型ロボットの群れであった。
メカたまこと呼ばれたロボット達は、モンスターが腕を振るおうと捕まえられない。だってモンスターより速いし力強いんだから。
メカたまこの群れは道を塞ぐモンスターをなぎ倒しつつ、次々道を切り開く。
「このまま一番奥を目指していこー!」
並走する祭莉は元気いっぱいでとっても楽しそうだ。彼はここまでの道のりで多くの罠に対処し、やりこみパワーもたっぷり集めている。
そんな状態の祭莉とメカたまこの快進撃は、迷宮の一番奥まで続くのであった。
成功
🔵🔵🔴
日下・彼方(サポート)
人間のUDCエージェント × 月のエアライダーの女です
戦闘での役割はレガリアスシューズを使っての空中戦、
影の狼を使役して斥候・偵察ができます
武器は通常大型ナイフを使用しますが
強敵には太刀・槍を持ち出す事もあります
普段は(私、君、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)
機嫌が悪いと (私、~様、です、ます、でしょう、ですか?)
性格は受けた仕事はキッチリこなす仕事人のような感じです
仕事から抜けると一転惚けた風になります
ユーベルコードは必要に応じて、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●
「さて、今日の仕事はこれか……」
影狼を呼び寄せつつ、日下・彼方(舞う灰の追跡者・f14654)も迷宮の中へと足を踏み入れる。
不思議な迷宮を攻略し、奥へと進んだ敵を退治する。やるべき仕事自体はシンプルだ。
一つ注意すべきなのは、この迷宮の性質だ。危険な罠が配置され、モンスターまでも待ち構えているのだとか。
鍛錬用の場所だとしても危険すぎる。しかしそのような場所でも、彼方は何度も攻略してきた。
「それでは気を付けていこうか」
彼方は影狼の頭を軽く撫で、共に迷宮を進んでいく。
偵察が得意な影狼にとって、迷宮の罠というのはそれほど危険なものではなかった。
どの罠も比較的分かりやすく設置されており、あまり理不尽なものはない。
時に罠同士が連鎖し合うように設置されている箇所もあるが、それも早めに気付けば問題ない。
「ここは……少し跳んだ方がいいか」
彼方自身もレガリアスシューズを駆使し、器用に罠を避けていく。
落とし穴なら飛び越えればいい。吊り天井なら落下するより早く駆け抜けていけばいい。
二人でしっかり周囲を観察し、適切に対処する。命の危険がある場所でも、平常心を保てるならば大丈夫。
「ここまで罠ばかりだな。そろそろモンスターも出てくるだろうか……」
いくつかの罠を攻略し、彼方の身体にはやりこみパワーが蓄積されてきている。
ならばそれを試す相手が出てくることも自然だろう。そんな彼方の予想通り――前方には幽霊のようなモンスターが出現していた。
モンスターは巨大な分身を呼び出し、その巨躯で彼方を押し潰そうとしてきたようだ。
普段なら最初の攻撃は回避し、しっかり体勢を整えてから対処する。けれどやりこみパワーの溜まった今なら、それよりもシンプルな解決が出来そうだ。
彼方は試製封刃『Tyr』を1枚取り出し、その刃を敵へと向ける。
「――この一撃を以て冬の始まりを告げる」
詠唱と共に凄まじい力が帯びて、高校と迷宮内を照らし出す。
そのまま刃は流星のように飛び出し、一直線に敵を貫いた。モンスターの分身は胴体に巨大な風穴を開けられ、その際の衝撃は本体も飲み込む。
一撃で戦いを終わらせた彼方は、小さく安堵の息を吐く。
「なるほど、これがこの迷宮の力か」
確かにこれはオブリビオンに渡す訳にはいかない。先を急がねば、と彼方は決意するのだった。
成功
🔵🔵🔴
徳川・家光(サポート)
『将軍なんだから、戦わなきゃね』
『この家光、悪は決して許せぬ!』
『一か八か……嫌いな言葉じゃありません!』
サムライエンパイアの将軍ですが、普通の猟兵として描写戴けると嬉しいです。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、全般的に「悪事を許せない」直情的な傾向と、「負傷を厭わない」捨て身の戦法を得意とします。
嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。
よく使う武器は「大天狗正宗・千子村正権現・鎚曇斬剣」です。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせです!
●
やりこみ大迷宮は敵を倒したり罠を攻略するほどパワーアップ出来る不思議な迷宮らしい。
その攻略方法は猟兵次第。慎重に罠を対処する者もいれば、正面突破で突き進む者もいるだろう。
その二つなら――徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)は思い切り後者であった。
「行きましょう、火産霊丸!」
家光は愛馬『火産霊丸』に騎乗し、勇ましく迷宮を突き進む。
落とし穴が開いたのなら火産霊丸に飛び越えさせ、吊り天井が落ちてくれば家光の振るう大天狗正宗が打ち砕く。
正面突破の戦い方はシンプルな分、進む速度は素晴らしい。しかし全ての罠を簡単に突破出来る訳でもなかった。
時に砕いた天井の破片が家光を叩き、時に無理な着地が火産霊丸の足を痛める。
それでも二人は迷うことなく突き進み、少しずつ迷宮を攻略していった。
そうすればやりこみパワーもどんどん高まって、罠の攻略も楽になる。
先ほどまでは砕くのが大変だった吊り天井も、パワーが溜まった今なら豆腐のように砕くことが出来た。
「これがやりこみ大迷宮の力……! 悪魔の皆さんの発想は面白いですね!」
異世界の不思議な文化にも触れつつ、家光はどこか楽しそうに迷宮を攻略していく。
しかし、ここに待ち受けるのは罠ばかりではない。危険なモンスターだって行く手を防ぐのだ。
ふいにヒンヤリとした気配を感じ、家光は周囲に視線を向ける。
今は何も見えないが、きっと近くに何かがいる。
そう感じ取った家光は、嫁鏡を取り出し声をかけた。
「どうやら戦いが待ち受けていそうです。僕を応援してもらってもいいですか?」
鏡に映し出されたのは家光の妻達だ。彼女らは家光の声に応え、次々に応援の言葉を紡ぐ。
そんな声を阻むよう――家光の首に何か冷たいものが触れた。しかし迷宮のパワーと妻達からの応援、それらをしっかり受け取った家光はその程度で驚いたりしない。
「何奴!」
咄嗟に後方へ向けて刃を振るえば、一体のモンスターが一刀両断されていた。これで一安心だが、油断は出来ない。
家光が改めて前方へ視線を向ければ、何体ものモンスターが待ち受けているのだから。
「負けていられませんね。いきましょう!」
家光は高らかに声を発し、火産霊丸と共に進路を駆け抜ける。邪魔する敵は片っ端から斬り伏せて、ただただひたすら真っすぐに。
その進撃は、家光の性質を現したかのようなものだった。
成功
🔵🔵🔴
杉崎・まなみ(サポート)
まなみは正当派後衛職のヒロインタイプです
聖職者教育を受講中の学生ですが、特に依頼に縛りは無く、どのような依頼も受けられます
但し人並みに気持ち悪いモノ、怖いもの等は苦手で遭遇した際は多少なりとも嫌がる仕草が欲しいです
甘いモノ、可愛いモノが好きで少し天然な所があります
初対面の人でもあまり物怖じせず、状況を理解して連携を取る動きが出来ます
シリアス2~3:ギャグ7~8割くらいのノリが好みです
ただシリアスもやれますよー
UCは状況に応じて、MS様が好きなのを使ってください
その他、細かい部分はMS様にお任せします
●
迷宮攻略はアルダワ魔法学園の生徒にとって馴染のあるものだ。杉崎・まなみ(村娘・f00136)にとってもそれは同じである。
しかし今回立ち向かうのは、悪魔達が作り上げたやりこみ大迷宮。命懸けのトラップや戦いが待ち受けているのだという。
「ですが、これもきっと勉強になりますよね……!」
まなみは意を決し、迷宮の中を進んでいく。
迷宮の中はほんのりと薄暗く、時折不気味な呻き声も聞こえてくる。
想像以上に不気味な状況を前にして、まなみはメイスをぐっと握りしめていた。
(今までは何もなかったですが、そろそろ罠も出てきそうです……!)
注意深く周囲を観察し、慎重に歩を進めて。そうしていれば、道の先になんだか違和感のある床が見えてきた。
このまま直進するのは危険だ。まなみは手近な小石を拾い上げ、そこに祈りを捧げた。
「地の神よ……かの物を慈愛で導いてください……」
まなみの祈りを通じて、神の悪戯が小石へと降りかかる。小石はキラキラと光り輝くと――なんとピコピコハンマーに変形したのだ。
ピコピコハンマーが床をピコっと叩けば、そこに開かれるのは巨大な落とし穴。
「きゃっ! い、今のはハンマーが開けた穴じゃないですよね……?」
念のために落とし穴を確認すれば、断面はとても綺麗だった。ちゃんと人為的に作られた落とし穴だったようだ。
しかし、このような罠は他の箇所にも設置されているだろう。ここから先は気を引き締めて進まなければ。
まなみは落とし穴の脇を慎重に通り抜け、更に先へと進んでいく。
そこから先はピコピコハンマーが大活躍だった。
怪しい床を叩いてもらったり、危険な場所に先に入ってもらったり。浮遊するピコピコハンマーのおかげでどんどん罠に気付くことが出来、対処も出来た。
おかげでまなみの身体にはやりこみパワーが宿っていき、どんどん力が増していく。
そうすれば――通路の先で待ち構えているモンスターだって怖くないはずだ。
「地の神よ、再びかの物を導いてください……!」
まなみは周囲の小石をどんどんピコピコハンマーへと変え、通路の先へと飛ばしていく。
ハンマー達は鳥の群れのようにモンスターを取り囲み、あっという間に退治してくれた。まなみのパワーと信仰心、その二つのおかげで為せた技だ。
「……きっとこの奥ですね」
先に漂う不気味な気配にも負けず、まなみは進む。もうすぐ迷宮の最奥だ。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『セラフィムブラスター』
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POW : 銃撃の使徒
自身の【翼】を代償に、【空飛ぶデビルガトリング】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【魔力弾の銃撃】で戦う。
SPD : セラフィムブースト
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【デビルガトリング】から【銃弾の雨】を放つ。
WIZ : スマイルガトリング
自身が【微笑んでいる】いる間、レベルm半径内の対象全てに【デビルガトリングの掃射】によるダメージか【セラフィムの加護】による治癒を与え続ける。
👑11
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バジル・サラザール(サポート)
『毒を盛って毒で制す、なんてね』
『大丈夫!?』
『あまり無理はしないでね』
年齢 32歳 女 7月25日生まれ
外見 167.6cm 青い瞳 緑髪 普通の肌
特徴 手足が長い 長髪 面倒見がいい 爬虫類が好き 胸が小さい
口調 女性的 私、相手の名前+ちゃん、ね、よ、なの、かしら?
下半身が蛇とのキマイラな闇医者×UDCエージェント
いわゆるラミア
バジリスク型UDCを宿しているらしい
表の顔は薬剤師、本人曰く薬剤師が本業
その割には大抵変な薬を作っている
毒の扱いに長け、毒を扱う戦闘を得意とする
医術の心得で簡単な治療も可能
マッドサイエンティストだが、怪我した人をほおっておけない一面も
アドリブ、連携歓迎
●
迷宮の最奥には天使の姿をした存在が佇んでいた。
しかし彼女からは邪悪な気配が漂っている。彼女こそが迷宮を制圧しようとしたオブリビオン、セラフィムブラスターだろう。
「ここまで追いかけてくる相手がいるのは想定外でした。ならば試し撃ちの的にしましょう……!」
天使は言葉とは裏腹に、優雅な微笑みを浮かべる。しかし彼女の周囲には無数のデビルガトリングが展開され、その銃口はすべて猟兵達へと向けられた。
天使は凄まじいパワーも纏っている。ここまで迷宮をやり込んできたのだろう。
しかしやりこみ具合なら猟兵達も負けていない。迷宮からの力を受け取り、バジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)は堂々と敵の前に立つ。
「あなたもここまで頑張ってきたようね。その努力は認めるけれど、力の悪用はさせないわ」
どんなものだって過ぎれば毒になる。それはバジル自身がよく知っていることだ。
身の程を超えた力を得た敵なら、同じく力を得た自分達が倒さなければならない。そのことだって、よく分かっている。
「さあ、いきます!」
天使は容赦なくガトリングを発射し、弾丸の雨を戦場に降らす。
その合間を駆け抜けつつ、バジルが取り出したのは特製のポーションだ。
「この迷宮の力は、あなたにとって過剰摂取した薬のようなものよ。薬も過ぎれば毒となる。元々毒だけど、たっぷりと味わいなさい」
バジルがポーションに魔力を流せば、薬液は頼もしい武器へと変化していく。
薬瓶から飛び出した薬液は次々に槍の姿に変わると、迫る弾丸の雨へと迫りだした。
両者が接触すれば、薬液の槍は砕ける。しかし飛び散った水滴は次々に弾丸を腐らせ、地面へと叩き落としていく。
「なっ……!」
「これで終わりじゃないのよ」
バジルは更に瓶を取り出し、そのすべてに魔力を流し込む。
次の瞬間――戦場に降り注ぐのは薬液の槍の嵐。槍は次々に天使へ迫り、彼女を追い込んでいく。
天使も負けじと弾丸を放つが、それらは先程のように腐って無駄になるだけだ。
そうして弾丸の雨を潜り抜けた槍は、一気に天使を刺し貫いていく!
傷口からは更に毒が染み込み、天使の力を奪っていくだろう。その光景を前に、バジルは小さく微笑んで。
「過ぎた力の危険性、分かったかしら?」
大きな力を得たとしても、どう使うかは自分次第。バジルは的確に力を扱い、勝利を得たのだった。
成功
🔵🔵🔴
アトシュ・スカーレット(サポート)
性格
悪ガキから少し成長したが、やっぱり戦うのは好き
大人に見られるように見た目的にも精神的にも背伸びしている
目の前で助けられる人がいるなら積極的に救おうとする
口調は「〜だな。」など男性的
戦闘
【呪詛(腐敗)】と「棘」を組み合わせ、万物を強引に腐敗させる方法をついに編み出した
前衛も後衛もやれる万能型だが、前衛の方が好き
複数の武器を同時に操ることも可能
高速戦闘も力任せの戦闘も状況に応じて使い分ける
(装備していれば)キャバリアにも対応可
光や聖属性は使えません
非戦闘
聞き耳などを駆使した情報収集を中心とする
化術で動物に化けて偵察することも
●
ダンジョン最奥で待ち構えていたオブリビオン。その姿を目にし、アトシュ・スカーレット(神擬の人擬・f00811)は険しい表情を浮かべる。
立っていたのは天使に似た姿の存在だ。オブリビオンの中にもその手の聖なる存在がいるのは知っているが、厄介なものは厄介だ。
(もし相手が見た目のまんま、聖属性持ちだったらまずいな)
自分はその手の存在と相性が悪い。果たしてあのオブリビオン、どう出るか。
アトシュは魔剣に棘を纏わせつつ、じりじりと相手との距離を詰める。
そんな彼の姿を見遣り、オブリビオンは微笑んで――。
「いいでしょう、蜂の巣にしてあげます」
天使の羽根を引っ込めると同時に、同じ箇所にガトリングを構える。その姿を見た瞬間、アトシュは確信する。良かった、こいつは聖属性持ちじゃない!
しかし安心だけしていられる状況もない。相手は既にガトリングの銃口を向けてきている、もうすぐ攻撃が開始されるはずだ。
ざっと周囲を見回しても、壁になるようなものはない。
避けるか、受けるか。アトシュが選んだのは後者だった。
「我が身に宿れ、灼熱の業火、全てを凍てつかせる氷雪、天駆ける雷! 天災の力、ここにあり!」
瞬時に呪文を唱え、展開するのは風の鎧。そのまま剣を構え、できるだけ身を低くして。
直後、鳴り響いたのは轟音だ。オブリビオンは凄まじい勢いで銃弾を撃ち込み、一気にアトシュを攻める。
しかし彼が蜂の巣になることはなかった。魔剣に触れた弾丸は一瞬で腐り落ちていくし、鎧に触れた弾丸も氷となって砕けたからだ。
自身の扱えるものを利用し、攻撃を凌ぎ切るアトシュ。そんな彼の姿に、オブリビオンも目を丸くしていた。
「な、なんという
……!?」
思いがけない出来事と、ガトリング召喚の為に翼を消費したこと。この二つにより、オブリビオンは咄嗟に動くこともできないだろう。
今こそ反撃の時だと、アトシュは勢いよく地面を蹴る。
「ぼんやりしてる場合じゃないぞ!」
そのまま一気に相手の懐に踏み込むと同時に、魔剣に業火を纏わせて。
全力で剣を振り上げれば、その一撃は見事に敵を吹き飛ばす!
どんな相手や状況でも恐れず突き進むアトシュだからこそ、この成果を生み出せたのだ。
成功
🔵🔵🔴
納花・ピンチン(サポート)
ブギーモンスターの勇者×殺人鬼
布を被ってから10年が経ちましたわ
普段はお嬢様口調で、時々関西弁がちょこっと
……って、勉強中なんですわ!
あくまでお仕置きをしに来ているから
あまり殺伐とした戦い方はしませんわ
武器も直前で刃を返して叩いたり
その光景はギャグになることが多いですわ
商人街出身、お話しや交渉なんかも好きです
小さなスイーツや飴ちゃんを渡して一緒に食べると
色々話してくれるんですわ
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功の為でも
公序良俗に反する行動はしません
あとはおまかせ
ほないっちょ、よろしくおねがいします
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故郷に悪いオブリビオンが出たとなれば、納花・ピンチン(ブギーモンスターの勇者・f31878)も黙ってはいられない。
「これ以上好きにはさせませんわー!」
やりこみダンジョンを思いっきりやりこみながら突き進み、辿り着くのは最奥の広間。
そこでは既に猟兵との交戦を開始したオブリビオンが立っていた。
彼女は自身の翼をガトリングへと変化させ、大暴れしているようだ。
「新手の猟兵ですか? 邪魔はさせません!」
「そんな危ないものを振り回して! 困ったちゃんにはおしおきですわ!」
オブリビオンがガトリングを向けてきても、ピンチンは臆することなく勇者の剣を構える。
どうにか相手に接近し、攻撃を仕掛けたいところだが――そのためにも、まずはあのガトリングの対処をせねばならないだろう。
ピンチンは意を決し、ぐっと足に力を籠める。
(こういう時の解決方法はシンプルですわ。つまり……)
気合で乗り切る。そう決心したピンチンは、全力で戦場を駆け回り始めた。
「さあ、当てられるもんなら当ててみて下さいませー!」
「こ、この! 逃がしません!」
オブリビオン、必死で銃を構え、必死で撃ち込む。
ピンチン、必死で逃げ回り、必死で避け続ける。
――二人共、お嬢様っぽいキャラでありながら、割とゴリ押しするタイプであった。
それから暫く時間は経って。
全弾撃ち尽くしたオブリビオンは、肩で息をしていた。
「ま、まさか本当に逃げ切るとは……」
彼女のいうように、逃げ続けていたピンチンは怪我を負っているものの、まだ十分戦えるくらいの元気は残している。
それにピンチンにとって、多少の怪我というのはむしろ好機でもあった。
「今度はこっちの番ですわ!」
ピンチンは勇者の剣を堂々と掲げると、そこに眩い光を纏わせていく。
「あなたはここで散々暴れたようですわね……それを感じ取って、アタシの剣も輝いてますわ」
放つは必殺のユーベルコード、ブレイブソード。自分と味方の負傷の分だけ強化される一撃だ。
その眩い光は、ガトリングを振り回していたオブリビオンには効果覿面だろう。実際剣の輝きも、とてつもないことになっている。
「さあ、お仕置きですわー!!!」
そうして剣は、渾身の力で振るわれて。まともに斬撃を受けたオブリビオンは、べちーん! と吹き飛ばされていくのであった。
成功
🔵🔵🔴
紫洲川・珠璃(サポート)
キャラの雰囲気は落ち着いたお姉さんの感じです
口数はどちらかというと少なく物静か
戦闘は果敢に攻め入り、
足は止めず常に動き回り、奇策より正攻法を好みます
武器は主に一振りの刀(虚鐵)を両手持ちで使い、たまに脇差として所持している二本目を抜きます
ボスのような大物相手ではまず相手の機動力を削いでから有効打を狙いにかかるので特に序盤は機動部位(主に足)を手数を多くして攻撃し、
中~終盤は基幹部位(頭や胴体など)を高威力の一撃で狙います
ユーベルコードは以下の順で制御しやすい(と彼女が思っている)ので利用しますが、
状況に応じて適切なものを利用します
【使いやすい】⇔【使いづらい】
炎狐=妖剣解放<黒狐召喚<神狐召喚
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猟兵達が蓄積したやりこみパワーを受け取りつつ、紫洲川・珠璃(夜を追う者・f00262)もまたオブリビオンと対峙する。
「あなたが悪事を企むオブリビオンね。ここで倒させてもらうわ」
「出来るものならどうぞ?」
オブリビオンは緩く微笑みを浮かべつつ、ガトリングの銃口を珠璃へと向ける。
直後放たれるのは、凄まじい弾丸の雨。珠璃は戦闘で発生した瓦礫の後ろに身を隠し、相手の様子を観察していく。
(すごい勢いでガトリングを放っているけど、弾切れする様子はなさそうね。魔力で撃っているの……?)
どうやら現在敵が撃っているのは実弾ではなく、何かしらのエネルギーで作られた弾丸のようだ。
相手が撃ち尽くすのを待つのは良い策とは思えない。それより先に身を守るものが無くなりそうだ。
エネルギーのトリガーは相手が浮かべる微笑み。あの天使もどきの余裕を崩さなければ、反撃のチャンスはやってこない。
しかし、遠距離から攻撃するというのも難しいだろう。生半可な攻撃では、敵に届く前に撃ち落とされてしまう。
珠璃はゆっくりと深呼吸をして、冷静に考えを巡らせ――だからこそ、大きく覚悟する。
きっと、正面突破こそが最良の作戦だ。
珠璃は白の護りを握りしめ、破魔の守りを自身へ施す。
そうして準備が出来たなら、体勢を整え地面を蹴って。ただ真っ直ぐに此方へ駆ける珠璃の姿に、オブリビオンは首を傾げた。
「正気ですか? あなたの足では、私に辿り着く前に蜂の巣ですよ?」
敵の言う通り、弾丸に雨は決して止まない。今は白の護りによる加護が弾丸を弾いてくれているが、それもいつまで保つかは分からない。
けれど珠璃の表情に迷いの色はなかった。彼女はただ真っ直ぐに敵の姿を見据え、走り続けている。
走って、走って。護りが崩れる瞬間に、珠璃は叫ぶ。
「我、此処に喚び現したるは、神威の一片! 今一時なれど、其の力、我が身に宿さん!!」
次の瞬間、珠璃の姿は白銀に輝く狐に変じる。神狐の力を宿した状態なら、弾丸も防げる!
同時に獣の瞬発力を使い、一気に相手との距離を詰めて。そうして相手の懐に飛び込んだ瞬間、珠璃は変身を解除する。
「――はぁッ!」
一気に虚鐵を引き抜き、一閃。迷うことなく突き進んだ珠璃の覚悟は、オブリビオンを切り裂く一手となったのだ。
成功
🔵🔵🔴
音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。
自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
プロデューサーより
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「……あとはクライマックスだけね」
プロデューサーから渡された資料を確認しつつ、音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)はダンジョン最奥を目指して進む。
今日の撮影は『やりこみ大迷宮でオブリビオン退治』とのことだ。ちなみにやりこみパートは既に撮影を終えている。
残すはクライマックス、オブリビオンとの決戦のみ。やりこみパワーでパワーアップはしているが、鬱詐偽の表情は不安げだ。
「相手もパワーアップしてるんでしょう? 勝てるか不安よ……」
ネガティブオーラを隠さない鬱詐偽。彼女を応援するように、周囲に動画撮影ドローンが飛び交う。
流れてくるメッセージをちらりと確認すれば――『相変わらずネガティブだ』『そこが鬱詐偽さんの良さ』『がんばれー』等のお気楽なコメントが見える。
でも、画面の向こうで見てくれてる人がいる、というのはありがたい話だ。番組を続けるためにも、頑張らなくては。
「……ということで、世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん、ただいま参上」
「……アイドルさんですか」
ダンジョン最奥に辿り着き、オブリビオンと対峙したらまずは名乗り口上。ノルマをこなす鬱詐偽に対し、オブリビオンは不思議そうな表情を浮かべていた。
しかしふわふわした空気は、オブリビオンが銃口を構えた音で掻き消される。
「何者だろうと猟兵ならば倒します!」
「きゃっ……!」
容赦のない銃弾の雨に見舞われ、鬱詐偽は思わず逃げ惑う。
近くにあった瓦礫を弾除けには出来たが、この瓦礫もいつまで保つかは分からない。敵はすごい勢いで攻撃を続けてるし、大ピンチだ。
「やっぱり無理よ……あんな相手に勝てないわ……」
そう言いつつ頭を抱える鬱詐偽の傍に、ひらりとやって来るのは先程のドローン。そこには変わらず、応援のコメントが流れていた。
「うう、すごく応援されてる……期待に応えられるか分からないわ……!」
でも、やるしかない。怖い気持ちも、応援に応えられるか分からない不安も、今は全部力に変えてしまおう。
そう――渾身のネガティブオーラとして!
「喰らいなさい……!」
「なんですって!?」
鬱詐偽から放たれた強いオーラに、敵は思わず体勢を崩す。その瞬間、鬱詐偽はウサギマイクを構え立ち上がった。
「これで終わりよ――!」
放つはさらなる呪詛を乗せた闇のオーラだ。それに飲み込まれたオブリビオンは、大きく力を削いでいくのだった。
成功
🔵🔵🔴
印旛院・ラビニア(サポート)
・境遇的なものもあり、思考や嗜好は成人男性のものです(恥ずかしい境遇なので自分からは喋らない)
・基本的にはヘタレで気弱、強者にビビるし弱者に慎重な面もありますが、物事がうまくいったり周りに煽てられるとイキり散らかして墓穴を掘ることもあります
・なんだかんだで人がいいので困っている人につい手を差し伸べたりしちゃいます
・やり込みゲーマーで現状を学ぶ【学習力】と自分のプレイに【チューニング】できる応用力が武器
UCは指定した物をどれでも使用し、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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遡る事数刻前。
依頼の説明を聞いた印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)は楽しげに兎耳を揺らしていた。
「やりこみダンジョン!? すっごく面白そう! やるやる!」
やりこみゲーマーであるラビニアにとって、リアルに体験出来るやりこみダンジョンなんてものは最高のエンターテイメントだろう。
ダンジョン内で受け取ったパワーはクリア後には消えてしまうそうだが、戦いの経験自体は身に付けられる。
おまけにオブリビオン退治も兼ねているから、人助けにもなるだろう。これは見逃せない依頼だ。
「それにしてもやりこみダンジョンか~。僕なら余裕かもしれないよ。なんたってそういうゲームもたくさんプレイしてきたからね!」
ゲーマーの血が騒ぎ、調子を上げていくラビニア。
では実際のダンジョン攻略がどうだったかというと――大変であった。
なにせここはデビルキングワールド。頑丈な悪魔を基準に作られた罠の数々は突破するのも命懸けであった。
という訳で、ボスの所に辿り着く頃には、ラビニアも肩で息をしていた。
しっかり攻略してきたから、パワーアップは出来ている。それでもやっぱり命懸けのダンジョンは大変だったのだ。
「あとはラスボス……って」
「よくもここまで私を追い詰めましたね……容赦はしません!」
絶体絶命のオブリビオンは最後の力を振り絞り、全力でガトリングをぶっぱしていた。幸いこのダンジョンは頑丈なので、崩落の危険はないだろう。
けれどガトリングがすごい勢いで放たれているなんて、とんでもない光景だ。
「うわーっ! こんなの無理だよー! ……あれ?」
思わず逃げ出そうとしたラビニアだが、敵の様子を観察し異変に気付く。なんかガトリングの弾が遅い――いいや、自分の視力が弾丸の雨を見切れているのだ。
「これがやりこみパワー!? でも、これなら……!」
ダンジョンの恩恵を確信し、意を決して敵の元へと飛び込むラビニア。
激しい攻撃だって見切ることが出来るなら大丈夫。培ってきたカウンターの技術を活かし、素早く相手に近付いて。
攻撃のチャンスはそう多くないだろう。けれど叩き込むのは一回で十分!
「喰らえ、マキシマムカウンター!」
「ぐっ……!」
捨て身覚悟で放った一撃はオブリビオンに深々と叩き込まれ、彼女を骸の海へと送り込むのだった。
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こうしてオブリビオンは倒され、やりこみダンジョンの力が悪用されることもなくなった。
ダンジョン内で得られたパワーは消えてしまうが、それでも結果は消えない。
猟兵達は、一つの危機を救ったのだ。
成功
🔵🔵🔴