筆記音が響き続けている。
『善く書き上げたはずなのだ』
帝都に並ぶ家々の中の一軒家、誰も使っていない空き家の2階。
『テヱマからあらすじ、一つ一つの単語、表現、結末』
まるで机の上に幽霊でもいるかのよう、影が朧。
菊の花が一本添えられているのみなのに。
『人々の心を動かせるはずなのだ』
紙の束一束、ひとりでに疾る
執念を刮目せよ。
『そうならなかった』
物語と呼ぶにはあまりに現実的な情念の嵐が隅々に満ちてその余白すら圧迫せんというのだ、此度文字の主が書き上げた
原稿。何か文字の中にぎちぎちと、過去がぎゅうぎゅう詰めになっている音がして。
『何が足りない、何処で間違えた、幾つ書き損じた――』
失敗した、失敗した。嗚呼おしまいだ、何故が何故を叫ぶたび謎が謎を呼んで
原稿がはち切れそうで堪らねえ。
『何故だ――』
かくも苦しいものか、誰の心も動かす事のない――はて、 はて、その紙一束を何と呼べばいいのやら。
『――何故だ!!』
びりっ、ぐしゃり。
誰も知らぬ世の
常。
「文豪の残した作品に世界を壊させてはなりません」
開口一番、逆さまに浮いたまま
猟兵を出迎えた
學徒兵曰く。
「強い情念は文字を、原稿を『魔書』そのものへと変貌させ、影朧を呼び集める危険を生じます。幻朧桜の霊力からは独立していますから、速やかにこれを手に取らなければ無数の影朧が世界に染み出すことと思いなさい」
ではどんな情念がどんな作品を、という疑問には。
「これらは物語が記されていることが他のグリモア猟兵の報告にも挙げられていますが、物語に限りません。今回はエッセイがそれです――『名無しの権兵衛』というペンネームを持った男が、自分の小説家としての生活や考え方、そして売れない現況について書き綴ったものであります」
それは大変だ、ノンフィクションに基づいた
一人称も立派な意志。
「当該人物は既に死亡していますが、魔書という問題がある以上その奥底に留まっている可能性も考えられます」
無念のままに死んでしまったなら尚更仕方ないな。さても出番よ
猟兵共、文字をたくさん追いかける準備は出来ましたか。
「ですからもし彼がいた場合は止めるか、影朧たちをひたすらに慰め続けてくださいね」
左手くるり、掌の
小さな匣が
紫を灯して。
「――ああ、それと。あのエッセイは未完成ですが」
桜の世まで幾千里。
「完成しないこともないのかも知れません――あなたたちによる再現さえあれば、ね」
読書は道連れ。
川内主将
お世話になっております。
サクラミラージュシナリオ、気合を入れてまた追いかけていきたいところ。
今回は全3章構成でして、魔書を手に取り次第原稿の文字に基づいた物語世界に迷い込むことになります。
第1章で物語を再現しながら進み、第2章で物語を再現しながら影朧を倒し、第3章でクライマックスに辿り着き、そこでエッセイを結末づけようとしている文豪『名無しの権兵衛』を止めるか、影朧を倒し続けてエッセイの完成を助ける形になります。
今回取り扱う魔書は彼の小説家としての考え方、生活、現況を基にしたエッセイとなっていますから、小説家として働くことの厳しさなどを想像してみるのがいいかもしれません。但し話の筋から大きく逸れる再現をするないしそのような出来事が起こる場合、その分元の世界に戻れなくなる可能性がはねあがる為、ご注意を。
皆様の素敵なプレイングをお待ちしています。
第1章 冒険
『窃盗犯を探せ』
|
POW : 怪しい奴がいないか周囲を徘徊する
SPD : 窃盗の瞬間を捉える為に盗まれそうな物を監視する
WIZ : 店員の振りをして接客しながら警戒する
|
穂村・桜火
元から売れてなかったって、ノンフィクションで言ってるかなしみだよね。
遺作が、いきなり脚光浴びるわけも無い。
誰の目にも止まらない速さで消えていった文豪。それが、あたしだ!!
笑えるだろう?笑え!
笑えるはずだ!
共感がもらえ無いのは、いつもの事なんで。
いつも通りに、ネガティブ満喫しましょう。今日も最高です!
作中ではまだ生きてる設定なので、腐った足取り(ふわふわ)で、ネタ探ししましょう。
ノンフィクションを面白くするには、実体験に付きます!
愉快でデンジャラスな、ありえないほどショッキング日常に体当りして行きます!
万引き犯にだって直接取材です!
犯罪です!今の気分ぜひ聴かせて!
ネタは多くて困る事はありません!
『つくづく吾輩には持ち合わせが無かったのだ』
物を書く才能も、何かを叶える運も――転移先のお部屋内、手に取った
魔書、かなしみに満ちて居る。
「元から売れてなかったって、ノンフィクションで言ってるかなしみだよね。遺作が、いきなり脚光浴びるわけも無い」
景色までもが色褪せて行く。色彩足りぬ
視界は今亡き文豪『名無しの権兵衛』の貧しい心のせい。
『毎日を繰り返したものだ、自分が誰なのかよく自覚した上で――』
名も無く売れる事も無くただ足取り重く――
否。
「誰の目にも止まらない速さで消えていった文豪」
Is that you, the princess?
「それが、あたしだ!!」
どうせ最悪なら笑って過ごそうと――穂村・桜火、よく文豪の気持ちを読み解いていくのだよ。
笑えるだろう?笑え!
笑えるはずだ!
例え共感が道行く誰からも返って来ないとて。
「いつもの事なんで」
ふわっ。
ふわ to the ふわ、地に着かぬ脚は腐ったし。
『毎日飽きもせずネタを探したものだ、例えある日突然懐から黒い財布が無くなろうとも』
それでも何も変わりはしなかった、の
展開からはちょっと浮くし――わあ、ふわふわしてるね。
「ノンフィクションを面白くするには、実体験に付きます!」
ショッキングであればある程にちょうどいい、あり得なくったってそれが色彩、だからこそ探していくのさ――ああネタがありましたよ、ふと右を見た先の本屋から一冊何かを持ち出して逃げていくボロボロの服の男、もしや窃盗犯ではないか。
「万引きだー!! 誰か捕まえてくれー!!」
悪いことによく巻き込まれる人生だったらしいが。
「犯罪です!」
ふわぁっと――550km/hで駆けつけて。天人飛翔の為せる業。
「は」
唖然とする様すら色付きのノンフィクション、セピアを猟兵カラーで修飾してやれば善し。実際に追いついて捕まえることが叶ったなら、横道には逸れないな。
「今の気分ぜひ聴かせて!」
「き、気分だ!?」
盗まれた本が一冊の人気ミステリで――あらま、名無しの権兵衛の黒財布も落としたな。
「あ」
2つとも取り戻して、あるべき場所へ。まあその前に気分を聞かなきゃな。
「んなもん、最悪な気分だ! 折角楽しみな本が、俺の本だぞ!」
同じく金を持たぬデンジャラスな支離滅裂さ、それもまたネタの一つ。
「それにお前、名無しのっ、お前の文なんて誰も見ちゃいないんだよっ!」
――少しは俺が貰ったって、逆にお前は何をそんなに!
「ネタは多くて困る事はありません!」
書き添えてくれ簡潔に、
色彩は増やすものだと。ふわふわ。
大成功
🔵🔵🔵
鈴之音・朝露
不死身の文豪が、命を落とす程の満足の行く出来栄えですわ!
この世界には、見る目が足りないのですわ!
よく目を通すのですわ!啓蒙ですわ、啓蒙ですわ!
見えないものも、見えてくるのですわ!
日々の布教が実を結ぶのですわ!
返品されまくった、自費出版雑誌を通行人に配りながら握手。どぶ板政治の法則ですわ!
朝露の雑誌を受け取らずに素通りした方が、店内の品をお支払いせずに店外へ。
手癖悪いなら、まず朝露の雑誌を持って行けですわ!
強行啓蒙スタートですわ!
白燐奏甲で、窃盗犯に不幸な事故をプレゼントですわ!
白燐蟲まみれの窃盗犯に高次元のノンフィクション世界を隅々まで知ってもらうのですわ!
この機会に、よく知るのですわ!
『どうしても考えてしまうのだ、吾輩の原稿を見る者たちはきまって太鼓判を押すことが無い』
吾輩に足りぬ物を探すよりかは。
「不死身の文豪が、命を落とす程の満足の行く出来栄えですわ!」
この世の見落としのおおさを嘆くものだったな――ブックメイカーの声が善く響く、
『吾輩には 嗚呼そうだ、そもそもおかしな話なのだ、この世には――』
「この世界には、見る目が足りないのですわ!」
終焉の埋没者が呼びかけるようだ。
「よく目を通すのですわ!啓蒙ですわ、啓蒙ですわ!」
鈴之音・朝露が自費出版の雑誌を手に知らせようとしているぞ無知共よ、散々返品されたそれにどれ程の未知の
知識が詰まっているのか考えたことはあるか。
ならば知って欲しいぞ今ここで、ちょうど見つけてくださった名も無き男や女――有象無象たちと握手してみれば生まれるのさ、“正しく”文豪の努力を知る読者の数が。
ところでお前は
地上に舞い降りた厄災。どうしても時々生じる
すれ違いを体感するのみならばまだいいが、その内の一度、ふと目を追った先で何処ぞの骨董屋に入った女が数分後金も払わずに品だけ大事に抱える様――窓があったもんだからよく捉えることが出来たのだ、ブラインドたるものも無いわけで。
「いけませんわね――手癖悪いなら、」
いとかなし。されどその時来たりし強行啓蒙、お前には白燐奏甲と云ふ力が有る。
「まず朝露の雑誌を持って行けですわ!」
そうともお身体の中の白燐蟲の所為です、飛んで
悪事に壊《い》る夏の虫、そもそも桜が咲いているのでは春が如く万事OK。あれよあれよという間の不幸な事故、蟲に充てられて思うように歩けなかったり転んだりで道行く人々の目にもバレバレなのさ。
「ごめんなさい、お金が必要だったんです、」
今度の窃盗犯さんは素直です、品は
猟兵の手に、あるべき場所に返すように、それが世のあるべき姿。
「あなたも、朝露の雑誌に興味はお有り?」
この手に持つ雑誌にゃ詰め込まれているんです、高次元のノンフィクション世界の真髄にして文豪の努力の結晶。
「この機会に、よく知るのですわ!」
また一つ
無知を
知で塗り潰して。
『だから知ってもらえたら、それが幸いであったのだ』
大成功
🔵🔵🔵
幸徳井・保春
文豪は1作品を仕上げるまで死なぬと聞いた。つまり今回の件は「文豪に『なりたかった』小説家」の妄念が起こした案件ということだろう。
俺は報告書は書けるが物語は書けん。いつまでも「一読者」に過ぎない。だからこそ「作る側」の立場は出来ん。即売会にて作者が投影された登場人物の出す本を試し読みする。……出版社に認められて纏められた作品と比べて熱意はあるがやはり稚拙だな。
買わずに戻し、なぜ売れぬ、なぜ認められぬのだ、と嘆く名無しの権兵衛を置いて立ち去る。
それから本の代金を支払わず逃げようとする馬鹿者に突進を食らわせてそのままのしかかり確保。警官ではないが、同じ治安を守る者として見過ごすわけにはいかぬのでな。
依然色褪せた世界の中に居る かつりと程良く鳴る靴の音。
「文豪は1作品を仕上げるまで死なぬと聞いた」
幸徳井・保春が簡潔に纏めるのだよ心の中で、「文豪に『なりたかった』小説家」の妄念が起こした案件こそが今なのだと。
『即売会でさえ心の安らぎにはならなかった』
耳にしてみれば膨らむ想像性、次に
再現くべき世界の情景、ただ“読んで”みるのがこの學徒の為すこと。
「俺は報告書は書けるが物語は書けん」
生憎想像性も作る側に立てる程には完成せずに――そもそも完成の必要さえ無い
兵で。
『「一読者」の目にさえ止まらぬものだったのだ――』
「いや」
かつり、かつ 辿り着いた
即売会。
その本を手に取ってみてぱらぱらり、ページを捲る間隔、歩幅を拡げるように長く取って揺蕩うのも悪くはないか。目を通して見たならばそれは一つの何でもない物語、少年少女たちが料理を通して青春走り抜ける
夢物語……ぱらり、ぱらり、文字一つ一つが
猟兵に語り掛けるようにも思える熱量――
「止まりはするさ」
ぱたん。
「出版社に認められて纏められた作品と比べて熱意はある」
――が、
『では何故』
やはり稚拙だな、と、そう思ったんだよ――なんて、紡ぐには些か世知辛いか。物言わずかの文豪の下を去る栄光の残り香、
「そして」
置いていくよりも速く、軽やかにぎゅん、
充満して居る。
目敏く見つけることもまた残り香――嗚呼、去ろうとした先、それほど遠く無い距離で勝手に他人様の並べた
品々を取り上げて走り出したその人影の所業、
「代金を払わず去ることこそ、何よりも稚拙だ」
纏う
闘気が静かに伝えているのだ、治安を守る者としてお前を見過ごす訳が無いと。嗚呼今一度近くで踏みしめましょ大地、どんと勢いよくぶつかるをのしかかるに転じて捕まえると為せ――
「は、放しなさいよこの馬鹿、あんた警官でもなんでもな」
「警官でなくて悪かったな。自分のしたことを今一度思い返してみろ、馬鹿者が」
風が吹き抜けるように思う――帝都桜學府の制服とマントがよくお似合いで、そのまま捕縄にて逃げられぬ様に、この街の平和、守り通してみて。
「言っておくが――抵抗すればする程痛くなるぞ」
即売会歩き通すスクワッド・パレヱド。
大成功
🔵🔵🔵
ソクラテス・セレン
まあ、でも、文豪の本質は、心意気だろ。
さっぱりしねぇ日もあらぁさ。
そんな日は、古書店巡りで気分転換だ。古今東西の雑学・専門知識・アイディア。大半はオレより売れてないやつの本ばっかりだ。
決してスランプで書けないとかじゃねぇからな?ちげぇよな?
ほんのちょっと筆が乗らなかっただけさ。
まあ、一文字も書けなく成っても文豪は、やめねぇけどな。
書けるか書けねぇかじゃないし、ましてや売れるか売れねぇかは二の次だ。
過去現在未来、別の人生を選べたとしても、そんな物は原稿の上で走らせれば良い。
居合わせただけだ、オレは憲兵じゃねぇぜ?
窃盗犯はUCで捕まえてついでに心の傷も癒やしとくか?
こんな事だって、早く書きたいぜ。
嗚呼暗いな――かの文豪『名無しの権兵衛』の書き綴る
原文。
『気分がどうしても地に堕ちることを避けられなかった』
何故売れぬ、何が足りぬ――自問自答を繰り返そうと出ぬ答え、終わりはいつ見えるのやら。
だが、砂漠の海賊はかく仰せる。
「まあ、でも、文豪の本質は、心意気だろ」
さっぱりしねえ日もあらぁさ――ナノナノ様、存在そのものが癒しでいらっしゃる。名をソクラテス・セレン、
「まだ残ってるんだよ。お宝が」
海賊団に居るサルベージ上手。
『だが何処にあると? これだけの経験を重ねながら見つからぬものがこの先にあるというのか』
「応ともよ。そんな日は、古書店巡りで気分転換だ」
また移り変わるのさ色褪せた
記憶、何処ぞの古書店に在っては小説のみならず、時代の専門書、雑学の書、自己啓発の書、アイディアをたくさん記した素敵な書……
売れないを散りばめしはまるで
本の山の様。
「大半はオレより売れてないやつの本ばっかりだ」
大体がそうなのだよと、そう思わせてみて。だって、宝探しは終わらない。
「決してスランプで書けないとかじゃねぇからな? ちげぇよな?」
続けることに、意味があるのだよ――文字世界は常々文字の疾走。
「ほんのちょっと筆が乗らなかっただけさ」
『ほんの、ちょっと』
反芻が有ったならさらに紡いでみせて。
「まあ、一文字も書けなく成っても文豪は、やめねぇけどな。
書けるか書けねぇかじゃないし、ましてや売れるか売れねぇかは二の次だ」
『では、やはり吾輩は』
止まるものではない――荒波に遭っても進めるのさ海賊みたいに。
「過去現在未来、別の人生を選べたとしても、そんな物は原稿の上で走らせれば良い」
『……そうか』
ああ、何か留まるものがあったらしい。それっきり暫く、かの文豪、何かを考える様に黙るけれど――
おやまあ、それとは別の一騒動。物凄い形相で走り込んできた男が、まあ金が無いんだろう、凄い勢いにて大きめの辞典を棚から荒々しく引っ張り出そうとして。
『不運に居合わせることが多かった。事件にも』
「あぁ、居合わせただけだ、オレは憲兵じゃねぇぜ?」
だがよぉ――すいっと飛ばしてみてくれめろめろハート、あたりゃ忽ち腰砕けの窃盗犯、その心の傷さえも一瞬で見抜いて治してみせたら。
「必要だったんです、お金がなくて、勉強もできなくて、」
「おうおう、だが盗みはいけねえ。盗みなんぞしなくても、なんだかんだで生きていけるもんさ」
「はい……もう窃盗なんてしませぇん……!」
ほら、開けた未来。
(こんな事だって、早く書きたいぜ)
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『噂話桜前線・メイドガアル』
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POW : そうですね…こんな話がありますが…
自身の【話のネタや噂話や秘密事項】を代償に、【その内容に準じた又は捻じ曲げた怪異を召喚】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【その怪異に合わせた攻撃手段】で戦う。
SPD : ご注文は…はい!おすすめですね!
【カフェーで提供してるメニュー(美味しい)】を給仕している間、戦場にいるカフェーで提供してるメニュー(美味しい)を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ : えっ皆さん…来てくれたんですね!
【レベル×1のカフェーの常連客やファン】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
👑11
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『不運も才も無き吾輩であった』
しかしをようやく書き加える気になったな文豪よ、原文があんまりにもあまりな
未完であったものだが。心なしか、文豪の居る思い出とやらに、少しずつ色が戻ってきた様な感覚を覚える…それが現状の進捗と知るがいい。だがしかし。
「そう、あの文豪の方ったら、そのような……」
『……待て』
ちょっとおかしな声が増えてきたぞ――ちらほら、パーラーメイドでも現れたかと思ったがその逆らしい、噂の前線がやって参ってちらほらり。
「誰にも作品を買ってもらえず、貧しいまま?」
「ええ、ひねくれ切って悲しく死んで、」
『よせ、』
辺りに響く拒絶なんぞ黒く塗り潰すのだよ彼女ら、
噂話によって。だって生前はみんなお客様の言葉をよく聞いていたものだから、ただの帝都民から政府の要人、大富豪に至る迄のあれこれ、いっぱい拾っちゃっているのだよ。
「でも、考えてみたらそうですよね。情念に囚われて何年も書き続けたなんて」
「はい、まったくまったく、」
そうして――昏く黒く塗り潰して。
「「「悲しくて馬鹿な人ったらありゃしない」」」
『止めろ五月蝿い黙れェ!!!』
何処にも紙束なんぞないのにバラバラはらり、音がするようだ。
誰も拾ってくれない、落ちる音。
『吾輩はただ、ただ、何ぞ、アァァ!!』
慟哭なんぞ少なくともメイドガアルは気にも留めやしなくて。
はて、続きの行方は。
穂村・桜火
噂話は、真実を知らない人しか話さないって、銀龍王が、言ってた。
メイドガアルが、何しに来たのかは知らないけど。追記執筆の邪魔だから、UCの溶岩流を流して近づいてこないようにするね。本の中なら床が抜けたりはしないよね。
ついでに、溶岩のゴポゴポで、向こうの話は聞こえません!
銀龍王、執筆あたまつかうよ~甘いのほしい!溶岩の上飛んで向こうのメニュ~?(おいしい)取ってきて~。
執筆中の間食は別腹です!
文豪の基礎代謝ならへ~きへ~きだよ!
UCの回復も有るし!
いっぱい書くぞ~。
だから、いっぱい取ってきて。
メイドガアルの相手は銀龍王が、頑張ります。
けふの格言。
「噂話は、真実を知らない人しか話さないって、銀龍王が、言ってた」
全く以ってその通りだったのだよ――くすくす笑いなんぞが聞こえて来ないことだけは
及第点だったものだが、
『何ぞ書き尽くせば吾輩は!!』
苦しい声が響くことが少しどうしようもなかったというので。
「「「あの文豪のお方ったら、誠に憐れ――」
「――邪魔」
Light up this world.
せんざいしてた熱量解放、何処ぞより溢れ出した溶岩流、容赦も無しでこの世界に流れ行く。足の踏み場が無くなりそうだ、これには噂話もぱたっと止んで大騒ぎ、誰も彼もが溶けてしまわぬようにと逃れてみて――それで気付くだろう
給仕共、是は唯その
追記を邪魔させない為の処置なのだと。
さあ筆を取って羽衣の姫、いつの間にかお側に
銀龍王、百年束ねし栄光の主が執筆の邪魔を防ぐ為その
防御にてもてなそうぞ。ひそひそ話は聴こえません、飛ぶ交う
大塊がコポコポひゅうどろ、ひっきりなしに大音立てて元気なんです。ばっしゃん、近づこうなら唯じゃ済まないもんで。
文章、書き書き。
――
色彩が増えることがどれ程幸運か。
かきかき、かきかき――Aww, your brain needs something.
「銀龍王〜!」
「何だ」
「執筆あたまつかうよ~甘いのほしい!」
「そのようだな」
我が妻の生まれ変わりは次に何を仰せか、
「溶岩の上飛んで向こうのメニュ~? 取ってきて~」
「は?」
急に無茶振りされたというので聞いてみるんです。
「メイドガアルたちを受け持っているこの状況で俺に移動しろと」
「うん」
嗚呼、
力強い風が吹いている――熱伴い姫君の
御身体に
力を灯して居る、
「太るぞ」
「執筆中の間食は別腹です!」
文豪の基礎代謝ならへ~きへ~きだよ! なんて笑う相棒の笑顔、まこと愛らしい…それはそれ。
「そうか……」
急募:俺の相棒の頭の低年齢化を止める方法。
でもメイドさんからメニューを取り忘れたのでまた今度。
「いっぱい書くぞ~。だから、いっぱい取ってきて」
我儘ですかと重い腰上げし銀龍王、執筆を止めさせないのだ。
――少しだけ世界を明るくしたいの。
大成功
🔵🔵🔵
幸徳井・保春
職務中におしゃべりが出来るとは、随分と暇と見える。ならすぐに仕事をやろうじゃないか。
學徒兵の団体客がカフェーになだれ込み、大量の注文をかける。同僚には外見がいかつい故に、普段こういう場で甘味を注文できぬ者もいるが……任務ならば大手を振って注文も出来る。物語の中の贋物とはいえ、ここで欲を存分に発散してもらおう。
……さて大分時間がたったが、私の注文した紅茶が来るはいつ頃になるかね?
聞くに耐えぬ、ひそひそ刻まれし音。
「職務中におしゃべりが出来るとは、随分と暇と見える」
これはいけないことだ、それならば是正が要るな、桜載せた風が吹き抜けている、ならすぐに仕事をやろうじゃないか。
「こちら幸徳井」
Listen, the girls――いつも街の平和のお側に在ります學徒の兵。
「応答願います」
通信機なんぞ無いにも関わらず。
《了解。こちら牡丹班:現場に到着した》
同じ桜學府のマント羽織りて参上だ通りすがり――保春がメイドガアル共を指し示すのみで瞬時の理解、一気に雪崩れ込んでいくのだよ。席でも用意したまえよメイド共、
『たまに満員御礼のカフェを目にする度、羨ましいと考えることがあったのだ』
文字通りいつの間にか
景色の出来上がり。
『ご、ご注文は如何なされますか』
『では、ショートケヱキにカフェオレ、後それから…』
何が揃っていますか、コーヒーから秘密の絶品まで網羅してみて。注文で溢れかえるなんぞまさに物語じみており。
『彼らに存在する一時さえ、一人一人がアイデアたるものと、今ならばそう思えてならぬのだ』
「ああ。ここは物語の中だからな……物語の中の贋物とはいえ、ここで欲を存分に発散してもらおう――と、そういうことだ」
嗚呼、お隣に一名様、いかついイカした同志様が乗り遅れていたようだけれど。
「これは任務だ。大手を振って甘味を注文せよ」
普段が無理でも、それならばと――送り出す
猟兵と送り出される學徒兵。ええこれで全員席につきましたね、気付けば噂話一切がまたストップだ。全く騒がしいったらありゃしない、みんながみんな笑顔を浮かべて談笑でもしているもんだから1/5の減衰なんぞ同志たちの足元にも及ばねえ。給仕とご歓談をセットでどうぞ、読者の立場にしかいることが出来なくとも、目の前に広がるその様が明らかにしているように思わないか――そのまま細める目の閉じ方が1/5、おやまあこれは大変だ。何故楽しめない?
「さて」
あら、失念していた。影朧の一人に問うて曰く。
「大分時間がたったが、私の注文した紅茶が来るはいつ頃になるかね?」
そもそも楽しむべき品が届いていなかったからか。
『失礼致しました、すぐにお持ちいたします!』
対応力。
大成功
🔵🔵🔵
鈴之音・朝露
未完成のままでは終わらないのですわ!
一度は書き上げて。でもやっぱり加筆修正。完璧主義には、あるあるですわ!
末永く書き足してたら、完成が見えないのですわ。
逃れられないカルマですわ!
文豪が朝露の人生ですわ!
メイドさんの特別な話も、ちょっと気になるのですわ。執筆の傍ら聞き耳ですわ。
ひゅ~どろどろ?むねんはらさで??
この部屋は出る部屋??
かかかか、怪談だめなのですわ!??だめなのですわっ
!!!?????
UCで、撃ち続けて怪談噺の出処から落としますわ!
お覚悟!ですわ!
文豪の文字も、打って打って打ち続けて、いつか全てに納得する朝日を迎えるのですわ!
トライ
&トライ
&トライですわ!
『吾輩の筆は、何ぞを書きける――ああ、悩ましい』
未完成が故――否しかし今、そこらでアイデアが産声上げるような錯覚があるのだ。終われぬ、終われぬのだ文豪の意志。
「未完成のままでは終わらないのですわ!」
試行錯誤こそ世に生きる
芸術。
「一度は書き上げて。でもやっぱり加筆修正。完璧主義には、あるあるですわ!」
繰り返して繰り返しすぎて――嗚呼、いつまで経っても完全には晴れないな
世界色。
「末永く書き足してたら、完成が見えないのですわ。逃れられないカルマですわ!」
定義づけてみるのが宜しい――文豪が朝露の人生ですわ!
刮目せよ。終焉の埋没者の御言葉、影朧たちを震わせ給う。そして書き尽くせよ、後の
推敲主さえもあっと言わせコーナーで差を付ける程に。おやまあやはり少し足りないな、ユーベルコヲドがお代になるらしいのだ、メイドガアルってば今度は噂話にシフトして、
「そういえば、出るんですって――近くの家屋の、」
「え」
ああいけません。
「ああ、あそこ。あの部屋は確かに出る部屋です、私も見ました……」
いけませんったら。今いい所だったでしょ
猟兵さんの執筆具合、手が止まって震えて仕方無え。
「かっ――かかかか、」
先程と違い過ぎやしないか雰囲気が、人魂の一つ二つ漂いそうな、
「ひゅ〜どろどろ〜……」
「嗚呼恨めしや……」
それでとどめがこれです。
「「「この無念、はらさでおくべきかぁ〜〜〜」」」
聞き耳がいけない――白燐光輝連投撃をお代としようか、銀龍天が白燐蟲が蠢いて居る、書き尽くす文字すら込めたらば震える手でしっちゃかめっちゃか正確に、
「怪談だめなのですわ!?? だめなのですわーーーっ
!!!?????」
珠と為ったそれをばぶん投げた――悪霊退散。
「あっ」
「いたっ――おのれこの怨みは……」
すっかり悪ノリがすぎたガアルたち、噂話の出処と化していたのが敗因と知るが良い。再現していたらいつの間にやら除霊師になっていたとか、物語にしちゃぎゅんと素敵な急転直下。
さあほら投げた、打った打った。文字も御力も使い様。
「いつか全てに納得する朝日を迎えるのですわ!」
お覚悟、ですわ!――征け、完結に向かう為。
「トライ
&トライ
&トライですわ!」
大成功
🔵🔵🔵
ソクラテス・セレン
まぁ、でも、色々足りなくても書き上げなきゃって気分の時も在るよな。
自分を追い詰めちゃったりしてさ。自主館詰めとかやってみたり。
書き遂げたらきっと!オレは、目の前の壁を超えられるんだ!って。
今思うと、本当に必要なものってなんだったのかなぁ?って思うことも在るぜ?でも文豪って、みんな苦しみながら書いてるし。たぶん先の見えない苦しみは、永遠に背中合わせの表裏一体なんだよ。
にしても、来客多いな?
UCで、メイドの常連客とファン事。めろめろに成ってもらうぜ。
オレのために、静かにしていてくれないかい?
オレの自叙伝も、半分を過ぎた。
気は抜けないし先も見えない。けど。行きべき場所が、在る気がするんだ。
使命感にも似た義務。
「まぁ、でも、色々足りなくても書き上げなきゃって気分の時も在るよな」
――自分を追い詰めちゃったりしてさ。自主館詰めとかやってみたり――自分閉じ込めし
迷宮、終わりが見えないと終わりまで近くなる。にっち+さっち=八方塞がり。
頭を上げなされ挑戦者よ。
「書き遂げたらきっと!オレは、目の前の壁を超えられるんだ! って」
ナノナノパイレーツ、面舵いっぱい。悩み悩むこと者たちへの
言葉。
「今思うと、本当に必要なものってなんだったのかなぁ?って思うことも在るぜ?」
永遠にも思えるこの
苦をも乗りこなせ。
「でも文豪って、みんな苦しみながら書いてるし。たぶん先の見えない苦しみは、永遠に背中合わせの表裏一体なんだよ」
そこでぴたり止まるだけのものじゃないな。応える文豪。
『とても悩ましいものだ――地に堕ちようが苦しみ抜き、見えなくとも書き遂げたら』
――
深海にお宝が眠るのだから。文豪、筆が動いている。悩むような速度で
達成に向かう、是そのものが
困難。
「お待たせ致しました、こちら五分咲き桜カップケーキと…」
But watch out.
「本日も御来店ありがとうございます、来てくれたんですね!」
107人とメイドガアルの労働に掻き消えることが無いように。
「にしても、来客多いな?」
ちょっと数が多いぞ大丈夫か、ではありったけをかましてあげようめろめろハート。慈しむがいいさナノナノパワーを、まるで輝くアイドルが如く。
「オレのために、静かにしていてくれないかい?」
ときめき。
瞳にハートが浮かびそうな心地なのだよファンとメイド、恭しい礼だとか右手でメイドなOKのハンドサインだとか、たくさんの
承認が静かに返ってくるから穏やかです。
「あとは、オレに任せろ」
添えたげて
追記、これから迎えようじゃないか
小休憩。
「オレの自叙伝も、半分を過ぎた」
通り抜けたならば
荒波、締切にゃ完結を。
「気は抜けないし先も見えない。けど。行くべき場所が、在る気がするんだ」
大成功
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第3章 集団戦
『『大文豪』名も無き者たち』
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POW : 何故、お前たちは評価される?
対象への質問と共に、【評価されなかった自身たちの著作】から【有象無象の登場人物たち】を召喚する。満足な答えを得るまで、有象無象の登場人物たちは対象を【周囲のあらゆる武器たりえるもの】で攻撃する。
SPD : 何故、我々は評価されなかった?
対象への質問と共に、【評価されなかった自身たちの著作】から【有象無象の登場人物たち】を召喚する。満足な答えを得るまで、有象無象の登場人物たちは対象を【周囲のあらゆる武器たりえるもの】で攻撃する。
WIZ : 何故、『大文豪』は評価されなかった!?
対象への質問と共に、【評価されなかった自身たちの著作】から【有象無象の登場人物たち】を召喚する。満足な答えを得るまで、有象無象の登場人物たちは対象を【周囲のあらゆる武器たりえるもの】で攻撃する。
👑11
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在るのだ、そこに。
『何故、我々は評価されなかった』
文豪を死に紐付ける者ども。
『何故、お前たちは評価される!』
これは名を戴くことの叶わぬ者どもの怨念であった。
『何故、『大文豪』は評価されなかった!?』
魔書、後書きの果ての果てにて。机の周りの怨念、猟兵たちに諦めを強いようとするのだよ。完成こそ、世界の終わり。
はたして机に向かわんとする者、魔書の完成でなく、
「少しばかり灯りをつけねば!」
希望の完成を試みる。
「試さねばならぬのだ、幾度も!」
夢にまで見た脱稿の先、完璧主義の微睡を覚まさねばならぬのだよ。
「いつとも知れぬ完成を、行くべきところまで!」
だがしかし、随分とまあ怨みの言が邪魔だ。
『答えが出ぬ、この執筆に意味は――』
「見つけだすのだ、吾輩が、
猟兵たちが!」
決して名無しの権兵衛たる男に影朧を近づけさせるな。
「善く書き上げよ!」
Bring your pen.
レイカ・ヴァンスタイン(サポート)
フェアリーの聖者×プリンセス、11歳の女です。
戦闘は苦手で援護や救助、支援など中心です。
武器は人間大の人形(銃火器持)ですので、運搬作業も可能です。
普段は悪戯(許せる範囲)で遊ぶ※戦闘とは別です。
普段の口調は「マイペース(ウチ、相手の名前+ちゃん、なの、なの?)」
苦しい時は「愛想笑い(ウチ、相手の名前+ちゃん、なの、なの?)」です
難しい漢字は使わずに喋ってます。
・ユーベルコードは必要に応じて、多少の怪我は厭わず積極的に行動(支援中心)します。
・他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。公序良俗に反する行動はしません。悪戯も笑って許される範囲までです。
・あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
御巫・神夜(サポート)
地球人の刀剣士×ガンスリンガー、42歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、時々「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
アラタマ・ミコト(サポート)
荒魂鎮神命助太刀に馳せ参じてございます。
かの軍勢が障害なのでございますね。
では、極楽浄土で身に付けし武芸でお相手いたしましょう。
四条・眠斗(サポート)
ぅゅ……くぅ……あらぁ?
いつの間にか始まってましたかぁ?
さっさと事件を解決しないとぉ、安心してもうひと眠りできませんからねぇ。
ユーベルコードは出し惜しみしても仕方ありませんからぁ、
一気に片づけるつもりでやっちゃいましょう。
こう見えてもぉ、腕には少し自信があるのですよぉ。
それにぃ、様子を見てる間にまた眠くなっちゃっても困っちゃいますしぃ。
荒事じゃなくてぇ、楽しいことならめいっぱい楽しんじゃいましょう。
のんびりできるところとかぁ、動物さんがたくさんいるところなんか素敵ですよねぇ。
でもぉ、身体を動かすのも好きですよぉ。
お互いに納得の上で全力が出せると一番良いですよねぇ。
※アドリブ・絡み歓迎
不破・静武(サポート)
年齢イコール彼女イナイ歴なので基本的な行動原理は「リア充爆発しろ」「リア充は死ね」です。オブリビオンは彼の中では全員リア充です。リア充に見えそうにないオブリビオンに対しては最初はやる気なさそうにしますが、状況を前進させる意思は一応あるので無理やり理屈をつけてリア充と決めつけます。一度敵とみなせば以降はもう容赦はしません。
オブリビオンに対しては基本的には『リア充ころし(焼却)』と『ガソリン』を併用して消毒という名の焼却を図ります。状況に応じて『リア充ころし(爆破)』や『リア充爆破スイッチ』等を併用して物理的にリア充爆発しろを実現させようとします。
見た目がやられ役なので逆襲くらう展開も可能です。
奥底の片隅に在った机がまことに善く造られていた。
向き合わなきゃな、座らなきゃな、そうして作った面持ちにていざエッセイの終幕をば書きつくらんとする名無しの権兵衛たる男だ。
無名であった。
原稿をいくら書こうと梨の礫。誰かの目に止まる作品を善く書きたかったものだ。
“もちべいしょん”すら迷子になってぐるぐると、何処までも消えてしまいそうだったものなのにあら不思議――颯爽と現れその想いを諦めぬ
猟兵がその
未完に手を伸ばしたものだ。だいじょうぶ、魔にならず間に合わすよ――まるでそう言わんが如くの大立ち回りだ、やれ垣間見よ、文豪共を黙らせたまえ。まず
支援が必要よな、人形たちを手繰りし銀光精の
姫君、
「はろはろ、けが人居ませんか~? ちりょうしますの~」
こう言っては霧なんぞ漂わせて用意と言う名の癒しを運ぶ。サキュバスミストという
執筆にて名も無い作家の助けになるだろうか――その寂れた心を今だけ前向きにさせるんだ、他の猟兵の助けにさえなってくれる刺激的で穏やかなフェロモン、評価されなかった作品の数々より染み出した大雑踏を興奮させてくれよう。あんまりに多いな登場人物の群れ、一人一人キャラを
興奮てやらねば意味が無い。どうせなら皆主人公、書き作るものの為に
奔走ることこそ
思いやりと知るがいいさ。
『嗚呼、何故、何故!』
「行くべき場所が、あるからだ」
ちょっとやかまし過ぎますよ大雑踏、勢いが全く衰えないったらありゃしない。ずっと書き続ける名無しの男の手から筆を引き剥がさんとする勢いだ、影朧共の持ったペンまでアイスピック代わりにしようとしやがる、殺人事件でも書いて起こしたいか、これじゃ権兵衛さんがズタボロになってしまう。すかさず護る猟兵の皆様だが幾ら登場人物たちが何を突き立てようが止まらぬのだその心の数々。文豪は相変わらずその筆の早いのが止まることも無いしで――やや、まさかこれはかの
荒魂鎮神命の――
「……極楽浄土より持ち帰りし法具にて、妖を滅します」
バグ技にも似た奇跡の賜物か。神仏より妖討伐の力を賜ります即身仏、極楽らしきユーベルコヲドが
終焉を赦さぬのだよ。原稿にゃ安らかな
完成を、猟兵たちに極楽の蓮の花の充ち満ちる感覚を善く残して天上界の獣とするもまた荒ぶる業。たくさん動くものがあるのだ、名無しにピンポイントで暴走がぶち当たる心配はあるまいよ。それすら計算に入れることが如何に神業であるか。
『何故我々は評価――』
「知ってもらえること一つが、奇跡故だ」
問いにユーベルコヲドで返せ――上手に笑ってくれ刀剣士、
おもちゃの扱いさえもがお上手で、膨れ続ける
登場人物の数々を一気に捌き切らんとその勘が本能が唸るのだ。ぎゅうううと締まる瞳孔、ぐぐぐっと鈍間になってゆく世界の流れ、景色に映る要素全てが彼女の支配下だとも思えるか、そんなものだバレットタイム。言葉を選ぶように思考せよ、頭に書き出してけ解をありったけ。全て揃えてこそ剣姫、だが心は気楽にお気軽に。筆が早い時の文豪の気持ちがよく染み渡る――時間を切ったならば斬る斬る斬ってく嵐の
様に。ひとつふたつと言わず満遍なく斬り尽くして
創造性とやらを開けてみて。これもまた助けだ、繋ぐ紡ぐ物書きの夢。
或いは蓮の花の影響下にあってもなお夢に浸るのも良い。
「ぅゅ……くぅ……あらぁ? いつの間にか始まってましたかぁ?」
白雪の眠り姫も委細を分かっているものだ、こんなにごちゃごちゃで答えのばらばらな本の世界に在っても己など捻じ曲がらぬと知っているのだ。そしてかの文豪“名無しの権兵衛”にもその曲がらなさがあるものかどうか、
「……すぅ……」
自分が眠ることで証明してゆけ。めくるめく夢の世界。これなら暴走の心配も要らないな、だってそこにあるんだ雪だるま。理由が無いわけではないのだ、安眠があることで戦い繋ぐ猟兵たちの身体の傷を悉く癒し給う、暴走という形をも正しく落ち着ける風に変えていく。嗚呼繋ぎやすいな助かるな、安らぎのひと時までもが味方に男の心身を満たして止まら無え、ついでに夢でも見るか、ある文豪の決意の書が誰かの手に取られた夢を。安らぎとは灯りなのだ、見つける助けにもなる灯り。
さて、そろそろ猟兵たちの
意志にも目を向けてもらおうか。ものども刮目せよ、猟兵たちの勇姿までもがクライマックスなのだ、知るが善いこの場にて。
『何故お前たちは
!!!!』
「――探し続けるからなのだ」
ごうう――凄まじい音がその幕開けなのだ。いつの間にやら組の数々を残すのみまでに慰め奉られたようだ、登場人物の群れも文豪の群れも消えていかれるのだ、しかし枯れることが無い。燃え盛るような炎さえもが救いだっただろうか、評価されぬものへの。
「リア充は悪だーーーっ!!」
他人様に迷惑をかけるリア充が爆発すべきで無いと誰が決めたのだ、探す邪魔立てを決してさせるな、挙動不審だろうがこの男が征く瞬間全てが燃える、無限の魔なんぞ永遠に燃やしてしまえ、探求を諦めさせないことを間接的にでも無理やりこじ付けてみせて。とってつけたようなハッピーエンド、もしくは俺たちの冒険はこれからだ、人生の完結が遠のいてしまう様でやあ大変だが致し方無い。それ目いっぱい燃やしてしまえ。慰め奉られる輪廻転生にも似た味ある業火、終ぞ問答をやめてしまった
影朧たちを一人残らず――。
ああ、満たされた、満たされた。
永劫、やめられないな執筆の人生。
「……また、止まらぬなあ」
最後のページに後書きの端まで刻んだ魂の
希望。
「だが、そんな地獄でも、或いは」
誰もが知らぬnever ending――見る為に世界を戻そうか。
「少しばかり、気にいるか、吾輩も」
ぱたん――well done.
成功
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城田・紗希(サポート)
基本的には考えるより行動するタイプ。
でもウィザードミサイルや斬撃の軌跡ぐらいは考える。…脳筋じゃナイデスヨ?
暗器は隠しすぎたので、UC発動時にどこから何が出てくるか、術者も把握していない。
戦闘は確実性やオーバーキルより迎撃数を優先するので、全力魔法と範囲攻撃で少し広めに撃ってから時間差で仕留める。
もしくは単体攻撃にカウンターや鎧破壊攻撃を乗せつつ、連続して使って、一撃必殺を繰り返す。
「ここから先は行かせないよ、キリッ」
…ところで、なんでオブリビオン居るの?(前後の説明忘れた)
……防御?なんかこう、勘で!(第六感)
耐性……は、なんか色々!(覚えてない)
おっと、一節付け加えるのを忘れていたのだったか。
あいもかわらずそこに響いていたのだ、行進の足踏みの音が。
これはおもちゃの兵隊、子供の誰もを元気にさせるようなデザインだ。文豪の影朧が生み出す登場人物の群れにも負けじと、数に数をぶつける頭脳プレイ、見事に拮抗するところからおしておして、豆サイズの鉄砲をずだだだだーん。或いは体当たりにパンチやキックなんかも――積み木でも組み立てるかの様だ、素敵で愉快なこの光景。
こいつを書き上げたのは誰だ、文豪の心を少しだけくすぐって童心思い出させるような元気溢れるムーブ、どうしても前に前にって心が叫んで止まりやしないんだ。もし人が溢れてしまっても勘で腕を使ってかばって凌いでみせるもんだからこれがすごいんだ。
さあこの子は誰なんだ、誰もが羨む様な女子高生です。その名を城田・紗希、人間の身で修行を積んで積んでこれからです。
「ここから先は行かせないよ、キリッ」
全く素敵でコンパクトな名台詞なことで。
成功
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