【サポート優先】ジーク・オア・トート
これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
●
「みんな聞いて頂戴。獣人戦線で事件が発生したわ」
グリモアベースを訪れた猟兵達に声を掛けたのは、アメリア・バーナード(量産型キャバリア乗り・f14050)。
ヨーロッパのとある戦線。そこでは長期間、獣人達とゾルダートグラード軍の部隊が、睨み合いを続けているという。
膠着しているとはいえ力の差は歴然。いずれは質量共に上回るゾルダートグラード軍が、獣人軍をすり潰し、壊滅させてしまいかねない状況だ。
そこで獣人達は先程、主力を一点に集結。塹壕に潜む敵軍を引きずり出そうと試みた際に、事件は起こった。
「このままだと獣人達は、ソルダートグラード麾下の主力に、全滅させられてしまうわ」
未だ白兵戦には至っていない。敵の塹壕に潜むガスマスク兵達の化学兵器による攻撃が、獣人達の突撃意欲を削いでしまったのだ。
「そこでみんなには、獣人側に加勢して、突破を成功させて欲しいの」
真っ先に敵の塹壕に飛び込む。ガスマスク兵達を狙撃する。あるいは味方を支援する……どう動くかは各自に一任される。
「もし敵の主力であるガスマスク兵達を倒せれば、戦線も動き出すでしょうね」
攻めあぐねていた獣人達が攻勢に出ることで、ソルダートグラード側は守勢に回るだろう。
その間、猟兵達は残党を探し出すべく、敵の塹壕内を進む事になる。
とはいえ狭い壕内の事だ。いずれ鉢合わせし、危険な乱戦が展開されるに違いない。
その際、有利な形で仕掛ける為にも、索敵を成功させる事が重要だ。
説明を終え、アメリアは息を吐く。
「
勝利かさもなくば死を。獣人達が出撃前に決めた合言葉だそうよ」
勇敢な彼等を放っておくわけにはいかない。
この戦いが超大国ゾルダートグラードからの支配を僅かでも和らげるものになるか否かは、猟兵達の双肩にかかっていると言って良いのだから。
「全員無事に帰ってきて頂戴。それじゃ、よろしくね」
白妙
●サポート優先依頼
これはサポート優先依頼です。
マイペースにサポートプレイングを採用していく予定です。
なお低速につき、通常プレイングの採用はやや控えめとなります点、ご了承下さいませ。
●第1章【集団戦】
敵塹壕から主力部隊が火器攻撃を仕掛けて来ます。
まずは最前線の彼等を打倒しましょう。
●第2章【冒険】
敵塹壕内で索敵を行います。
●第3章【集団戦】
獣人達と協力し、残党となった敵の精鋭を殲滅します。
成功すれば、突破作戦は成功します。
●プレイング受付
受付開始は1章は承認直後、2章は断章投下後となります。
それでは宜しくお願い致します。
第1章 集団戦
『ガスマスク兵』
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POW : アシッドシャワー
【背中のタンクに接続されたノズル】から【強酸性液体】を放ち、レベルm半径内の敵全員を攻撃する。発動前の【薬品チャージ】時間に応じて威力アップ。
SPD : ポリューションバレット
自身の【ライフル弾】を【重汚染薬】化して攻撃し、ダメージと【肉体変異】の状態異常を与える。
WIZ : オブリビオンガス
【骸の海ガス】を噴出し、吸引した全員を【オブリビオン化】化し、レベル秒間操る。使用者が製作した【ガスマスク】を装備した者は無効。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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仲佐・衣吹(サポート)
キレイなもの、カワイイもの、ぶち壊そうなんて許さないんだから
バトルだって芸術よ。美しく戦いなさい!
お相手するはアタシことネイル
美術好きな女性人格よ
口調はいわゆる女言葉かしら
身のこなしが一番軽いみたいで
接近戦より距離をとってダガーで戦うのが好きよ
お気に入り技はシーブズ・ギャンビット
よく使う手は
外套を投げつけて囮や目暗ましからの一撃
ルーンソードで戦ってる途中で手放して虚を突き、袖口から隠し武器としてダガー
光属性を付けたルーンカルテを落としといて、タイミングを見て目潰しフラッシュ
こんなところかしらね
アイテムやユーベルコードはお好きに選んでくれていいわ
使えるものは全部使って、華麗に美しく戦いましょ!
塹壕に身を隠したオブリビオンの兵士達。その表情はガスマスクに隠れて窺えないものの、冷徹にライフル弾を送り込む彼等を前に、獣人戦士達は後退を余儀なくされていた。
銃口で閃くのは砲火。汚染された弾丸に、戦場を吹く風が、幾度と無く切り裂かれる。
だが不意に砂塵の形が小さな竜巻の形を取ったのを見て、狐のガスマスク兵達は初めて動揺を示した。
「このまま獣人達がやられるのを、放っておくわけにもいかないわよね」
仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)の女性人格、ネイル。彼女の呟きは、ユーベルコード『シルフィード・クローク』が巻き起こす風の唸りに掻き消され、ガスマスク兵達にも近くに潜んでいるであろう味方の獣人達にも届かなかった事だろう。
一方、衣吹の耳に聞こえてくるのは、自身の立つ場所とは明後日の方へと目掛けて走る、重汚染弾の風切る音。
どうやら不可視の風壁はガスマスク兵達の照準から、衣吹の身を覆い隠す事に成功したらしい。
そう確信した衣吹が指先を遠く敵陣へと向ければ。
「……行きなさい!」
風に潰えた衣吹の指示。その刹那、新たな小竜巻が生み出され、ガスマスク兵達の塹壕へと乗り込む。
『!!』
塹壕をゆっくりと移動する嵐に、逃げ遅れたオブリビオンの体が天高く巻き上げられ、悲鳴と共に地面へと叩きつけられる。
成果は上々。衣吹は頷くと、尚も風を操り続けるのだった。
成功
🔵🔵🔴
櫟・陽里(サポート)
『操縦が上手いは最高の誉め言葉!』
乗り物が活躍できる場と
レースとサーキットが得意分野
どんな乗り物も乗りこなしてみせる
走りこそが俺の武器!
乗り物と操縦者の総合力で戦う
サイバーアイで路面、相手の動きなど幅広い情報収集
集中力・傭兵の経験・判断速度で攻め所を見極める
シールド展開バイクで体当たり吹き飛ばし
走り回って撹乱・誘導
仲間を運ぶ足になるのも好き
バイクは機動力のある盾にもなる
壊れたらほら、直すついでに新パーツ試せるし!
明るく話しやすい先輩タイプ
補助仕事もドンと来い
乗り物が無い戦場では手数が少ない
普通の拳銃射撃や誘導、挑発など小技を利かせるしかなくテヘペロしてる
過去は過去に還すべき、その辺割と無慈悲
轟くのは、ライフルの銃声。
そして、それを掻き消すエンジンの爆音。
「ったく、とんだオフロードだ!」
荒野を疾走するのは一台のバイク。
乗り手の櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)が急ブレーキを踏めば、横に傾いた車体は側面のビームシールドで重汚染弾を弾きながら、戦場の真ん中で孤立した一人の獣人兵士の目の前で、土煙を上げてドリフト停車した。
「すまない、助かる」
「良いってことよ。乗りな」
同乗。陽里が『ライ』を疾駆させた先には敵塹壕。そこからはガスマスク兵達が、ひっきりなしにライフル弾を送り込んで来る。
だが陽里は直撃の寸前でそれらを予測し、回避していく。
荒れた戦場は何処にでもある。傭兵としてそうした場所を走り込んで来た陽里にとって、この程度の芸当は造作もない。
何より今は、走る事以外に気を取られなくて良いのだ。
「おらっ! やっちまえ!」
「よし!」
敵の狐耳が見える距離にまで近づいた陽里は、ぎゅん、とLターン。
同時に後部座席の狼獣人がアサルトライフルの引き金を引けば、パラパラと銃弾が撒き散らされ、『ライ』が駆け過ぎた遥か後方で、塹壕内のガスマスク兵達がバタバタと倒れていく。
「まだまだ行くぜ!」
「おう!」
追い縋る銃弾をものともせず、陽里と獣人のコンビは、敵を蹂躙し続けた。
成功
🔵🔵🔴
ティエル・ティエリエル(サポート)
◆キャラ特徴
ボクっ娘で天真爛漫、お転婆なフェアリーのお姫様です。
王家に伝わる細身のレイピアを使った空中からのヒット&アウェイで戦うのが得意な女の子です。
・冒険大好きお姫様
・珍しいものにも興味津々
・ノブレス・オブリージュの精神で弱者を放っておけないよ
・ドヤ顔がよく似合う
・困ったら動物さんに協力を!
◆戦闘方法
・背中の翅で羽ばたいて「空中戦」や「空中浮遊」で空から攻撃するよ
・レイピアに風を纏わせて「属性攻撃」でチクチクするよ
・対空攻撃が激しそうなら【ライオンライド】
・レイピアでの攻撃が効かない敵には【お姫様ビーム】でどかーんと攻撃
「このままだとダメかも知れないな……」
そこは荒涼たる戦場の真ん中。
勇敢にも突撃を敢行した獣人達であったが、今や彼等は孤立し、敵兵がひっきりなしに送り込むライフル弾を、伏せて躱すだけの危険な状況に追い込まれていた。
全滅は間近。だがまさにその時、巨大な物体が空に現れ、荒野に影を落とす。
「みんなー! 大丈夫?」
敵も味方も頭上を見上げれば、そこでは飛行パーツ『グレートパンダラー』と合体した、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)が手を振っている。
空飛ぶ大熊猫ロボ、『グレートパンダラーZ』の救援であった。
空へと撃ち込まれる無数のライフル。だがロボの装甲は重汚染弾をものともせず、カンカンと弾き返す。
「そんなの効かないよ〜だ⭐︎」
んべっ、と舌を出すティエル。グレートパンダラーは高速で幻惑するような動きで弾幕を避けると、最後にぐるりと宙返り。
そうして体勢を立て直した刹那、機体の全身から、無数のパンダミサイルが撃ち出された。
『!』
急ぎ伏せるガスマスク兵達。だがその甲斐も無く、ひゅるひゅると音を立てて迫るミサイル群は、敵の塹壕を次々直撃。
どかーんと爆音が響く度に、オプリビオンの戦列が派手に吹き飛ぶ。
航空爆撃による支援。
ティエルが敢行したそれこそは、今の獣人達が熱望するものに他ならなかった。
成功
🔵🔵🔴
百地・モユル(サポート)
熱血で好奇心旺盛
本が好きな小学生
正義感が強く困っている人は見過ごせない
UCは業火の一撃や灼熱の束縛を中心に使用
攻撃には怪力、属性攻撃、2回攻撃、グラップルなどの技能をのせる
逆に敵の攻撃をからみんなをかばう、耐えるために
武器受け、挑発、おびき寄せ、時間稼ぎ、激痛耐性なども使用
敵に一撃入れられそうなら咄嗟の一撃や捨て身の一撃、カウンター
みんな大丈夫?助けにきたよ!
そんなの許せない、ボクの炎で焼き払ってやる!
技能の勇気、覚悟、気合いは常に発動状態
アドリブ絡み歓迎
サクラミラージュの影朧などの場合は説得もしたい
猟兵の加勢を受け、いつしか形勢は逆転。獣人達の優勢となっていた。
一度傾いたそれは容易に戻せるものではない。
何故なら守備側のガスマスク兵が最も恐れる展開……猟兵の塹壕に対する肉薄突撃が、既に可能となっていたからだ。
その最先鋒。サイバーアイによる射線の先読みを駆使し、接近を果たしていた百地・モユル(ももも・f03218)が、単身、敵塹壕へと飛び込む。
『!?』
エンチャントローブに編み込まれた術式がライフル弾を退け、ぶわりと翻れば。
「……このっ!」
同時に塹壕の落差を活かして打ち下ろされたのは鉄甲の一撃。顔面を叩き割られた一人が崩れ落ちる。
モユルの勢いに恐れを為したか、悲鳴を上げて離れていく他のオブリビオン達。
「獣人達の危機は見過ごせない! ボクの炎で薙ぎ払ってやる!」
しかしモユルは見逃さなかった。逃走を図る敵兵の一人が、ノズルのトリガーを引き込もうとしたのを。
「させないっ!!」
モユルが発動したのはユーベルコード『灼熱の束縛』。構えた両掌から迸る火焔に兵士が悶える。
それでも引き金を引いた彼の腹部を、次の瞬間、モユルの炎を乗せた一撃が捉えていた。
「……っ!」
倒れ伏す獣人の顔からガスマスクを引き剥がし、急いで身につけるモユル。
同時にノズルから大量のガスが噴き出し、辺りに充満した。
吸引したものをオプリビオン化して操る、凶悪な骸の海ガスだ。
だが使用者のガスマスクを身につけたモユルにその効果は現れない。
「……みんなが心配! 助けに行かなくちゃ!」
逃げた敵を殲滅すべく、モユルは塹壕内を駆けるのだった。
成功
🔵🔵🔴
不破・静武(サポート)
年齢イコール彼女イナイ歴なので基本的な行動原理は「リア充爆発しろ」「リア充は死ね」です。オブリビオンは彼の中では全員リア充です。リア充に見えそうにないオブリビオンに対しては最初はやる気なさそうにしますが、状況を前進させる意思は一応あるので無理やり理屈をつけてリア充と決めつけます。一度敵とみなせば以降はもう容赦はしません。
オブリビオンに対しては基本的には『リア充ころし(焼却)』と『ガソリン』を併用して消毒という名の焼却を図ります。状況に応じて『リア充ころし(爆破)』や『リア充爆破スイッチ』等を併用して物理的にリア充爆発しろを実現させようとします。
見た目がやられ役なので逆襲くらう展開も可能です。
戦線が圧迫されるに従い、ゾルダートグラード擁する主力『ガスマスク兵』部隊の重汚染弾による狙撃は封じられつつある。
だが、ならばと彼等が次に取った戦術は、信じ難いものであった。
「見ろ! あいつら、何かを散布しようとしてやがる!」
「嘘だろ、味方のど真ん中だぜ!?」
サブマシンガンを手に弾雨を潜り、敵塹壕へと走る二人の獣人兵士が見たのは、数人のガスマスク兵が薬品のノズルをこちらへ向ける光景。
如何にガスマスクを身に付けた彼等とて、味方を巻き添えにするなど、正気の沙汰ではない。
それでも二人の足は止まらない。何故なら。
「リア充は死ね!」
先頭を不破・静武(人間の非モテの味方・f37639)が走っているからだ。
ぐんぐん距離を詰めながら、火炎放射器「リア充ころし(焼却)」を手に、逃げ遅れた敵兵を、片っ端から焼き払っていく。
ガスマスクすら身につけていない静武だが、だからこそ、青筋を立てて怒る彼の表情がよくわかる。
その理由はよくわからないが……兎も角、あっという間に三人は敵塹壕へと飛び込んだ。凄まじい勢いと言えよう。
「死ね〜〜〜っ!!」
戦場では勇猛さこそが功を奏す。未だに薬品チャージが終わらないガスマスク兵の一隊に、ばしゃりと静武がガソリンがぶっかければ、そこへ獣人達の放ったマシンピストルの銃弾と、リア充への怒りを込めた炎が浴びせられる。
「やったぜ!!」
「伏せろ!!」
「うは〜〜〜!!」
飛び退く三人。刹那、爆音。
土壁を抉り抜く爆発。
同時に、火達磨と化したガスマスク兵達の体が、空高く舞い上がるのだった。
成功
🔵🔵🔴
バジル・サラザール(サポート)
『毒を盛って毒で制す、なんてね』
『大丈夫!?』
『あまり無理はしないでね』
年齢 32歳 女 7月25日生まれ
外見 167.6cm 青い瞳 緑髪 普通の肌
特徴 手足が長い 長髪 面倒見がいい 爬虫類が好き 胸が小さい
口調 女性的 私、相手の名前+ちゃん、ね、よ、なの、かしら?
下半身が蛇とのキマイラな闇医者×UDCエージェント
いわゆるラミア
バジリスク型UDCを宿しているらしい
表の顔は薬剤師、本人曰く薬剤師が本業
その割には大抵変な薬を作っている
毒の扱いに長け、毒を扱う戦闘を得意とする
医術の心得で簡単な治療も可能
マッドサイエンティストだが、怪我した人をほおっておけない一面も
アドリブ、連携歓迎
「信じられない……」
獣人側の塹壕の中から戦場を眺めたバジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)は、思わずそう呟く。
遥か遠く。対峙するゾルダートグラード軍の陣地には、もうもうと煙が立ち込めていた。
それは明らかに硝煙や砂煙の類ではない。敵の精鋭化学部隊がノズルを使って撒き散らした、大量の薬品である。
「あれじゃ、身体が持たないんじゃないかしら……」
殺到する猟兵達を退けるために行われたであろう、強酸性液体の散布。いかにガスマスクを付けていようと、その中央にいる彼等自身も、無事では済むまい。
だが、敵の心配をしてもいられない。
「みんな、酸の霧よ。伏せて!」
噴霧の余波が風に乗り、ゆっくりとこちらへと迫るのを察知し、バジルが叫ぶ。
獣人達の頭上を煙が通り過ぎ、掻き消えるまで数秒。やがて顔を上げたバジルに、兵士達が口々に礼を言う。
「ありがとう、助かったよ」
「どういたしまして……さ、治療の続きをしましょう」
バジルが壕の横穴を潜れば、薄暗闇の中からは呻き声が聴こえて来る。
そこには味方の戦傷者が並べられていた。彼等の多くは、敵の散布する化学兵器を吸い込んでしまったらしい。
「……待ってて頂戴」
ユーベルコード『ハイパーデトックス』を使用し、バジルは取り出した注射器を患者に刺していく。
痛みを感じさせない極細の針から注がれるのは、体内のあらゆる毒を消滅させる薬剤だ。
「さ、これで良いわ。絶対安静よ?」
患者に血色が戻ったのを確かめたバジルは、その後も人命を救い続けた。
成功
🔵🔵🔴
諏訪野・みすず(サポート)
リーダー役が必ずいると思うので、ソイツを先に倒すようにします。「リーダーが倒れたら、あとは烏合の集だよ」アドリブ、共闘歓迎です。
「っ!!」
ざん、と荒野に踏み込みむと同時。
足元のインラインスケートにより圧縮された大気が、ぶわり、と周囲のガスを吹き散らす。
ゾルダートグラード軍の塹壕に次々と肉薄する猟兵達と獣人達。
彼等の少し後方に諏訪野・みすず(不思議系ダンサー・f00636)の姿があった。
(「骸の海ガス……厄介ね!」)
味方のサポートを得意とするみすずの居る場所にも、容赦無く『ガスマスク兵』の展開したオブリビオンガスの霧は風に乗って流れて来る。
みすずは慌てず電脳ゴーグルで戦況を俯瞰しつつ移動。煙の薄い方を見出し、そちらへと味方を誘導していく。
だがその時、ガスの霧の奥で、影が揺らめいた。
「……!」
オブリビオンガスを無効化できるのはユーベルコードの使用者のみ。
ならば敵――そう判断した瞬間、みすずの脚線美が唸りを上げていた。
『!?』
虚空に蒸気の円弧が描かれる。
スチームエンジンの勢いを乗せたみすずの回し蹴りは、人影の頭部を刈り取っていた。
地面に倒れ伏し、銃剣を取り落とす人影。
その正体は案の定、みすずに一撃を加えるべく、密かに忍び寄ろうとしていたガスマスク兵であった。
安堵の溜息を漏らすみすず。とはいえ、状況は一刻を争う。
「リーダーが倒れたら、あとは烏合の集だよ!」
「おう!」
みすずの言葉に、道を開かれた後続の獣人兵士達が、吠え声を上げて士気を取り戻す。
彼女の言う通り、敵部隊には統率者が居るに違いないのだ。
成功
🔵🔵🔴
中村・裕美(サポート)
副人格のシルヴァーナで行動します
『貴方はどんな血を流すのかしら』
多重人格者の殺人鬼× 竜騎士
外見 赤の瞳 白の髪
口調 (わたくし、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)
裕美のもう一つの人格で近接戦闘特化。お嬢様口調だけどアグレッシブで享楽的
戦闘では【残像】が残るような優雅ステップで敵に近づき、惨殺ナイフによる【切断】
槍を使うことがあれば、相手を【串刺し】にします
その他使えそうな技能があれば適宜使用する感じで
【瞬きの殺人鬼】使用後の昏睡状態はもう一つの人格に切り替えカバー
電脳魔術が使えないので裕美の能力が必要な場合は【オルタナティブ・ダブル】で呼び出します
あと、虫が苦手
駆け回るブーツの音が塹壕に響き渡る。
猟兵達を先頭とした中央突破を受け、後退を始めるゾルダートグラード側の化学兵器部隊。
追い縋ろうとする獣人兵士達に向けて、敵の殿はライフルの弾丸を重汚染薬化して撃ち込んでくる。
そこへ、ぶわり、と純白の髪を揺らして飛び込んだのは、シルヴァーナこと、中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)だ。
冷徹に銃口を向ける先頭のガスマスク兵。
だが彼の視界を、彼女が何気なくスライドさせた刃から何かが迸り、塞いだ。
『……!』
それは、鮮血だった。ペナルティを回避するための自傷行為。それが何を意味するのかは、狂気に輝くシルヴァーナの両眼が語っていた。
「さぁ、行きますわよ」
舞い踊るような動きが見えたのは一瞬の事……次瞬、急迫。
気付けば、華麗なステップを踏むシルヴァーナを中心として、その場のガスマスク兵達が血煙を上げて倒れ込んでいた。
片手で九斬。二刀合わせて十八斬。
そのような離れ業を為したのは、ユーベルコード『九死殺戮刃』に他ならない。
「ふぅ……なんとかなりましたわね」
近づいてくる味方の足音。自身が殿を排除した今、こちらの攻勢は止まらないだろう。
形勢逆転。それを確かめたシルヴァーナは、一先ず腕の傷を庇いつつも、塹壕の中を進むのだった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 冒険
『地獄の塹壕戦』
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POW : 積極的に攻撃を仕掛ける
SPD : 敵の潜んでいそうな箇所を探す
WIZ : 敵の作戦を読み、その裏をかく
👑7
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●
鉛玉の雨を掻い潜り、刀槍を振るい、壊滅した敵部隊の屍を踏み越えた先には、さらなる地獄が広がっていた。
地面深く穿たれたゾルダートグラード軍の塹壕。
土嚢と材木で構成されたその光景は、踏み込んだ猟兵達に暗澹たる印象を与えると同時に、その足取りを重くさせてもいた。
耳を澄ませば遠くでは怒号と銃声。それが砲撃音によって止んだかと思えば、少し遅れて爆音と悲鳴が響き渡った。
敵も味方も相手の隙を突くべく動き回っているに違い無い。とはいえ今は混戦の最中。すぐ先の曲がり角に何が潜んでいるかもわからない、まさに修羅場だ。
天井の無い頭上で鉛弾が音を立てて飛び交う。
もう引き返す事は出来ない。
先を目指し、敵の目論見を挫くべきだろう。
杉崎・まなみ(サポート)
まなみは正当派後衛職のヒロインタイプです
聖職者教育を受講中の学生ですが、特に依頼に縛りは無く、どのような依頼も受けられます
但し人並みに気持ち悪いモノ、怖いもの等は苦手で遭遇した際は多少なりとも嫌がる仕草が欲しいです
甘いモノ、可愛いモノが好きで少し天然な所があります
初対面の人でもあまり物怖じせず、状況を理解して連携を取る動きが出来ます
シリアス2~3:ギャグ7~8割くらいのノリが好みです
ただシリアスもやれますよー
UCは状況に応じて、MS様が好きなのを使ってください
その他、細かい部分はMS様にお任せします
「きゃっ……!」
轟音。
文字通り天地がひっくり返るような衝撃が視界を揺るがしたかと思えば、目の前で巨大な土の柱が上がる。
たまらず転倒した杉崎・まなみ(村娘・f00136)が、ゆっくりと目を開ければ、そこには悲惨な光景が広がっていた。
「っ……!」
小銃やスコップを手に、それまでまなみと共に敵塹壕の掃討を行っていた、味方の獣人兵士、十人弱。
その全員を、たった一発の砲撃が薙ぎ払ったのだ。
パラパラと遅れて降り注ぐ砂粒。もうもうと上がる土煙。その向こうから響いて来る呻き声に、まなみは、ぐ、と、歯噛みした。
(「そんな……味方はこの区域に砲撃を中止させていた筈」)
不意の直覚にまなみの双眸が見開かれる。如何にゾルダートグラード戦線苦しかれど、味方の兵士を使い捨てる獣人達では無く、そのような余裕も無い筈だ。
ならば砲撃を行ったのは敵……撤退しようとする同胞ごと撃つとは、如何にオブリビオンとはいえ、人倫に悖る行いと言えよう。
とはいえ、今は目の前の事だ。
「待っててくださいね……!」
ば、とまなみは屈み込み、倒れた味方を診察していく。
砲弾の欠片が軍服を貫いている者も居れば、爆風により火傷を負っている者も居る。
全員、重傷。息が絶えていない事が不幸中の幸い。
杖を額に当て、呟くまなみ。
「地の神よ……彼の者の痛みを和らげてください……」
杖先の宝石が蒼い光を放つや、それまで喘いでいた目の前の狼獣人が、去っていく痛みに目を見開く。
アルダワ神官系学科の学徒であるまなみの本領、高速治癒だ。
(「まだ……もう少し」)
ずしりと肩に覆い被さる疲労感。それでもまなみは尚も祈りを捧げ続ける。
それに応じて宝石が輝きを増せば、増幅された魔力が周囲を優しく照らし、他の獣人達すらも癒し始めた。
やがて、疲弊したまなみが、どさり、と倒れ込む。
だが、カランと落ちた彼女の杖を広い上げたのは、先程まで治療を受けていた狼獣人。
完治した彼等は部隊としての動きを取り戻し、味方との連絡を取る動きを始めていた。
成功
🔵🔵🔴
ミルディア・ディスティン(サポート)
「サポート?請われれば頑張るのにゃ!」
UDCでメカニックして生計を立ててるのにゃ。
『俺が傭兵で出撃して少し足しにしてるがな?』
※自己催眠でお人好しで好戦的な男性人格に切り替わりますがデータは変わりません。
ユーベルコードはシナリオで必要としたものをどれでも使用します。
痛いことに対する忌避感はかなり低く、また痛みに性的興奮を覚えるタイプなので、命に関わらなければ積極的に行動します。
公序良俗は理解しており、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。むしろ積極的に助ける方です。
記載の無い箇所はお任せします。よろしくおねがいします。
端末『グランデヴィア』を手にミルディア・ディスティン(UDCの不可思議メカニック・f04581)が歩を進めるたび、足元からは、ざり、ざり、と砂の音が返って来る。
「……嫌な予感がするにゃ」
それはシャーマンとしての勘か。はたまたメカニックである自身が、味方の獣人兵士を引き離し、先行している事に対する客観的な判断によるものか。
だがいずれにせよ塹壕戦とは猖獗を極めるものだ。
何処までも土と木材に囲まれた通路が続く光景は重苦しく、至る所から銃声や怒号が響いて来る。
いつ何処で敵と鉢合わせしてもおかしくない。そのような危険な状況の中を敵陣の深部まで潜入出来たのは、あるいは痛みに対する忌避感が低いミルディア故だったのかも知れない。それが幸か不幸かは別として――。
『!』
曲がり角をミルディアが曲がった瞬間、どん、と走ってきた何者かにぶつかった。
軍人。だが服の色は味方のそれでは無い。
出会い頭の戦闘。先に動いたのは――敵。
「にゃっ!?」
唸りと共に振り下ろされたスコップが、飛び退くミルディアの腕を強かに打ち据える。
転倒。激痛に微かな快感を覚えたミルディアに、敵兵は構わず鉄塊の乱打を降り注がせた。
そして止めとばかりに大きく振りかぶり、渾身の力で振り下ろす。
だがその一撃は、ミルディアの頭部を叩き割る代わり、激しい金属音を上げて跳ね返された。
『!?』
「にゃぁぁぁ! 助けてご主人さまー!」
ふらふらと立ち上がり、逃げ出すミルディア。
彼女と敵兵の間には、一人の騎士が、忽然と立ち塞がっていた。
――ミルディアへの加護が呼び寄せたその存在によって、一帯の敵兵が短時間の内に全滅した事を、まだ今は彼女は知らない。
成功
🔵🔵🔴
久遠寺・遥翔(サポート)
頭を使うのはちょっと苦手だ
必要なら頭も使うが基本は他人任せだ
それよりも脚を使う探索や力仕事を進んで引き受けるぜ
状況次第で自分の足を使うか相棒のバイク型AFフェンリル、或いはそれをオーバーフレームにしたキャバリアのイグニシオンに【騎乗】して探索するか選ぶ
優先度的にはフェンリル>イグニシオン>生身だな
相棒にはワイヤーアンカーも搭載しているから狭くなきゃ大抵の悪路は走破できる
【地形の利用】【空中戦】や飛行系UCなどを駆使して探索するぜ
情報が必要なら【ハッキング】【情報収集】でかき集める
機械操作が必要な状況なら【メカニック】も駆使するぜ
遠方の砲声をエンジン音が掻き消す。
「よし、行くぜ相棒!」
ゾルダートグラード軍の塹壕に、大型バイク『フェンリル』で乗り込んだ久遠寺・遥翔(焔の機神イグニシオン/『黒鋼』の騎士・f01190)。
偵察を買って出た彼の進軍速度は、鋼翼の名に恥じない凄まじいものであった。
硬質のタイヤは悪路をものともせず、直線で一気に加速。味方を追い越す。
「っと、そろそろヤベェか」
塹壕の脇に倒れた味方を仲間が解放している光景を前に、遥翔がフェンリルをドリフト停止させる。
すると途端に、撃ち合いの音が遥翔の耳に飛び込んで来た。
(「近いな」)
遥翔が目を細める。此処は最前線近く。ならば彼は敵の生き残りとの交戦で傷を負ったに違い無い。
「大丈夫か?」
「ああ、弾は抜いたが……」
肩を竦める羊獣人に代わり、遥翔が倒れている狼獣人の容態を診れば。
「突撃銃……か」
弾痕は腹に複数。密集具合から見て至近距離からだろう。
敵はおそらく白兵戦の専門部隊。狭い塹壕内でこそ彼等はその破壊力を遺憾無く発揮する。彼は運悪くその犠牲となったのだろう。
患部に固く包帯を巻いていく遥翔。だが既に大量の血を失い、危険な状態だ。
「済まない、こんなものしか」
「いや、十分だ」
先程の羊獣人が、何かを抱えて横穴から出てきた。
様々な糧食。それと僅かな野菜……食材だ。
遥翔はそれを、ユーベルコード『天然自然の三ツ星』で調理していく。
時間にして10秒。様々な料理が狼獣人の前で、湯気を上げ始めた。
「そいつを食べさせたら、横穴で休ませてやってくれ」
「済まない、助かる」
そう羊獣人と言い交わし、遥翔は再びフェンリルに跨ると、最前線へと向かうのだった。
成功
🔵🔵🔴
赤星・緋色(サポート)
なんやかんやで事件を解決に導こうとします
フリーダムかつアグレッシブなアドリブも可
合わせ等も自由にどうぞ
(「!! 来たね」)
迫る気配に、紅い人影が、ば、と身を翻す。
そのまま土の壁にぴたりと背中を貼り付けた赤星・緋色(サンプルキャラクター・f03675)。首を伸ばして曲がり角の向こうを覗き込むや、真鍮製のゴーグルの奥で紅い双眸を細めた。
(「あの軍服の色……敵だね」)
遠方。塹壕の暗がりすらも暗視機能までは阻めず、こちらに近づいて来るゾルダートグラード兵士の姿をはっきりと映し出した。
突撃銃に小型のスコップ、それに手榴弾と、近接寄りの装備。相手を出会い頭に黙らせる事に特化した、攻撃的な装備と言える。
それでもこちらの存在に気付いていないのであれば、アドバンテージは緋色の方にある。
(「あと……少し」)
ざっ、ざっ、ざっ。
変わらない歩調で近づいて来る足音に耳を傾ける緋色が、ふと足元に目を落とせば、その先では真紅のインラインスケートが土を噛み締めていた。
ブースターレッド。スカイダンサーとして扱い慣れたこの武器もまた、近接戦に対応している。
すぅ、と平静さが浮かぶ緋色の表情。そして、ざ、と兵士が最後の足音を刻んだ。
「――」
まさに空を蹴るかの如き緋色の華麗なステップ。それと同時に、圧縮された大気が、ぶわり、と、真紅の花弁を吹き飛ばす。
その中を、きら、と立て続けに三条の銀閃が燦けば。
「……これで終わりっ!」
くるり、と空中で身を返した緋色が、四条目を蹴撃に乗せて叩き込んだ。
一瞬の出来事。
避ける間も与えられず、兵士が崩れ落ちる。
緋色が放った薔薇の剣戟は、上空から見れば、暗澹たる塹壕に忽然と咲いた、真紅の大輪が如く映った事だろう。
「ふぅ、なんとかなったかな」
とん、と緋色は着地のステップを刻み終え、やれやれ、と額を拭うのだった。
成功
🔵🔵🔴
アニカ・エドフェルト(サポート)
『よろしく、おねがいします。』
オラトリオのサウンドソルジャー×聖者、6歳の女です。
普段の口調は「読点やや多め(わたし、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、あわてた時は「読点少なめ(わたし、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
降り注ぐ砂を払い除け、地面の至る所にある起伏を飛び越し、アニカ・エドフェルト(小さな小さな拳闘士見習い・f04762)が塹壕内を駆けていく。
(「はやく、みなさんと合流しませんと」)
状況は優勢とはいえ、一刻を争う事態。味方の盾となるべく最前線へと向かうアニカは、敵陣の奥深くまで足を踏み入れていた。
だが、その先のとある曲がり角を通り過ぎた時、不意にアニカの側面から、何かが飛び出した。
「!!」
流石に両眼を見開くアニカ。だが身体の方は勝手に動いていた。
頭部に向けて振り下ろされるスコップの軌道を、相手の軍服の胸元に飛び込み躱し、肩を使って体当たり。
どん、と前傾姿勢の敵兵に衝撃が走るや、体制を崩した彼の手首を、アニカは素早く掴み上げた。
『!』
「その手は……甘い、ですよっ」
ぶわ、と敵兵の体がアニカを中心として空中に弧を描く。
ユーベルコード『翻弄天使』によるカウンタースロー。
どさり、と地面に叩きつけられた敵兵。しばらく苦悶の呻きを上げて転げ回っていたが、やがて動きを止め、静かに消滅していく。
「ごめんなさい……でも、先を急がないと」
そう言い残し、尚もアニカは先を目指す。
成功
🔵🔵🔴
カグヤ・モンデンキント(サポート)
モンデンキント級植民艦3番艦カグヤに宿ったヤドリガミですわ。
女性に年齢を聞くものではなくてよ。
まずは主砲であるユーベルコード「ジャッジメント・クルセイド」を放ちますわ。
そのエネルギーは10の32乗ジュール。地球型惑星をも破壊できるレベルですわ。
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動は致しませんわ。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします。
猟兵達の攻勢により、獣人軍の砲兵部隊もまた、その活動を取り戻していた。
ずらりと一列に並べられた大砲が火を吹けば、遠くにある塹壕で土柱が上がる。
「くそ、もう少し遠くに届けば良いんだが」
これじゃ味方を撃っちまう、と零し、双眼鏡を下ろす砲兵隊長。
すると彼の元に、す、と十二単の麗人が近づいた。
「私にお任せくださいまし」
カグヤ・モンデンキント(天体娘・f31348)は、ふふりと獣人に笑いかけると、それまで口元を隠していた指先を、す、と敵の砲兵隊へと向けた。
――ジャッジメント・クルセイドの構え。
今は亜空間に隠された、直径約4000kmにも及ぶ球形の帝国要塞。それがカグヤの正体だ。
備えつけられた主砲もまたインドラの矢に譬えられる代物。そのエネルギー、実に10の32乗ジュール。地球型惑星をも破壊できるレベル……ではあるのだが。
「もっとも、今はそんな破壊力は必要ありませんわ」
そうカグヤが呟いた瞬間。音も無く、前触れも無く、雲間から差し込んだのは一条の光。
一瞬で地上に到達したそれは正確無比。オブリビオンの兵達を砲ごと飲み込み、跡形も無く消し飛ばしたのだった――。
成功
🔵🔵🔴
夜城・さくら(サポート)
キャバリアでの戦闘をメインに。
『オーバーフレーム換装』では、装甲を犠牲に攻撃力か射程を上げて仲間を援護するように攻撃します。【スナイパー】技能使用。
手数が必要な時は『無限射撃地獄』です。敵がビット攻撃してきた際には相殺するように展開することも。
キャバリア以外では、『ギタギタ血まみれの外科手術』で仲間の治癒と戦闘力増強に励みます。
「ちょっと痛いですよ? でも大丈夫。すぐに元気すぎるくらいになりますからね」
笑顔でノコギリを振るいます。大丈夫怖くない怖くない。
聴こえて来る砲声は敵か味方か。
だがそれよりも、量産型キャバリアの座席に座った夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)の耳には、機械越しに響く兵士達の口論の方が大きく聴こえていた。
至近距離から傍受したその内容は、さくらと共に攻勢を始めたばかりの獣人兵士達が言い交わすものでは無い。
何故こんな事に。押し返せ。いや陣地を捨てよう。撤退命令はまだか。味方は何処だ、上層部は何を――云々。
「……敵、だね」
間違いない。と緑色の機体を前進させるさくら。彼女の愛機『AZ』は高い汎用性を誇る量産機。塹壕内を危なげなく駆逐していき、敵分隊の本拠地すらも、こうして探し当てた。
「敵だ!」
口々に叫ぶ敵兵。だがその時既にさくらの機体は推進機構を展開し、敵の只中に飛び込んでいた。
風を纏い駆け過ぎる緑の鉄塊。上がる悲鳴を置き去りにその場に残されたのは、ビームを放ちながら飛び交う無数のダズルピットだ。
脳波コントロールによる遠隔操作を受けたそれらに撃ち抜かれ、次々と兵士達が倒れていく。
「……これで終わり」
散々に乱れた敵陣に向けて、さくらは止めとばかりに、静かにロングライフルの照準を合わせた。
成功
🔵🔵🔴
第3章 集団戦
『突撃歩兵』
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POW : グラナーテ!
【対人柄付手榴弾、対戦車集束手榴弾、火炎瓶】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : アタッケ!
【銃剣による刺突】【自身の爪や塹壕スコップによる斬撃】【取っ組み合いからの殴り合い】で攻撃し、ひとつでもダメージを与えれば再攻撃できる(何度でも可/対象変更も可)。
WIZ : アングリフ!
【着剣した騎兵銃を撃ちながら銃剣突撃による】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【砲兵隊による迎撃を阻害する突撃支援砲撃】の協力があれば威力が倍増する。
👑11
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●
泥濘を掻き分け、砂を蹴立て、土壁に身を隠し。
地獄の塹壕戦を潜り抜けた獣人達により、塹壕が掃討されていく。
その先頭を進む猟兵のうち数名が、異変に気付く。
話を総合すると、劣勢を悟り撤退を始めたゾルダートグラードの軍勢の中にあって、なお戦意盛んな一隊が存在しているらしい。
武器は着剣した騎兵銃と擲弾、それにスコップ。本来、敵の塹壕に急襲をかける為の突撃歩兵である事は明らかだ。
それらが塹壕の奥深くを駆け回っているのであれば、獣人達は方々で思わぬ痛手を被る事になる。
ならば突撃隊の駆逐こそが、この戦線における最後の一押しとなるだろう。
シホ・エーデルワイス(サポート)
助太刀します!
人柄
普段は物静かで儚げな雰囲気ですが
戦闘時は仲間が活躍しやすい様
積極的に支援します
心情
仲間と力を合わせる事で
どんな困難にも乗り越えられると信じています
基本行動
味方や救助対象が危険に晒されたら身の危険を顧みず庇い
疲労を気にせず治療します
一見自殺行為に見える事もあるかもしれませんが
誰も悲しませたくないと思っており
UCや技能を駆使して生き残ろうとします
またUC【贖罪】により楽には死ねません
ですが
心配させない様
苦しくても明るく振る舞います
戦闘
味方がいれば回復と支援に専念します
攻撃は主に聖銃二丁を使用
戦後
オブリビオンに憎悪等は感じず
悪逆非道な敵でも倒したら
命を頂いた事に弔いの祈りを捧げます
ゾルダートグラードの塹壕は駆逐されつつあるものの、仕掛けた獣人側も決して無傷では無い。
現に激戦が行われた壕内の一角では、傷付いた獣人兵士が集められ、味方の衛生兵の到着を待っている状態が現出していた。
息も絶え絶えの彼等を守るのは、たった一人の味方兵士。
そして此処は敵陣。巧みに彼の目を掠め、いくつかの影が忍び寄っていた。
「うお!?」
不意に物陰から飛び出した一人の敵が、見張りの兵士に向けて襲いかかった。
ご、とスコップに肩を殴打され、転倒する兵士の腕を、毛むくじゃらの手が地面へと押し付ける。
マウントの体勢から幾度も拳を打ち下ろされ、苦悶の表情を浮かべる獣人兵士。すると何処からともなく、さらなる突撃隊が姿を現し、野戦病院へ雪崩れ込もうとした。
まさにその時。
「させません!!」
凛とした宣言。
そして立て続けに響く銃声。
間一髪。テレポートしたシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)が、二丁聖銃の砲火を降り注がせたのだ。
背中に精霊弾と銀弾の雨を受け、まさに踏み込もうとしていた兵士達がバタバタと倒れていく。
『――』
同時に、たった一人残された突撃兵が、咆哮と共に凄まじい体のバネを、シホの方へと跳ね上げた。
その手には銃剣。迫る切先。
だが『聖瞳』の分析に加え、体勢を立て直す程度の幸運にも恵まれたシホ。あっさりと銃床で刺突を叩き落とせば。
「安らかに」
ドン! と再び銃声。
物言わぬ骸と化して消えていく突撃隊。
その様子を看取るように眺め、シホは見張りを助け起こす。
「大丈夫ですか?」
「ああ……」
淑やかな青の瞳を心配そうに眇め、それでもあくまで明るい声音で尋ねるシホに、兵士も腫れ上がった顔で笑みを返す。
「必要となるものは持ってきました。みなさんの後で治療しますね」
兵士と手分けして、自身と共に転移された救援物資を運び込むシホ。彼女の手で、多くの人命が救われる事となる。
成功
🔵🔵🔴
エジィルビーナ・ライアドノルト(サポート)
私はエジィルビーナ、エジィでもルビーでも好きに呼んでくれていいよ。
困ってる人がいるなら助けたいし、倒さなきゃいけない強い敵がいるなら全力で立ち向かわなきゃ。全力で頑張るからね!
実は近接戦闘以外はあんまり得意じゃないんだけど……あっ、畑仕事ならチェリから教えてもらったから、少しはわかるよ!
力仕事はそんなに得意じゃないけど、足りない分は気合と根性でカバーするから任せといて!
☆
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「見つけた。そこだね!」
塹壕内の残党を討伐すべく立ち働いていたエジィルビーナ・ライアドノルト(シールドスピアの天誓騎士・f39095)が、それまでの歩速を一気に早めた。
彼女の前方には曲がり角を曲がったばかりの突撃歩兵の一隊。少し離れた位置からの遭遇戦だ。
『紅玉』の盾を構えるや、襲いかかるのは機関銃の一斉射。
「ぐっ
……!!」
エジィルビーナの前方で鉛弾がカンカンと弾かれ始めた。跳弾が耳元を掠め、手元が衝撃で揺れる。
それでもエジィルビーナは歯を食い縛り、ぐんぐんと距離を詰めていく。
彼女の本領は槍の間合いだ。至近距離に飛び込みさえすれば、如何に相手が近接寄りの兵装であれ、銃火器を恃む彼等を気迫で圧倒する事は容易い。
だがその時、兵士達が懐から何かを取り出した。
(「いけない!!」)
『グラナーテ!』
エジィルビーナの方へと投擲され、ひゅんひゅんと回転しながら飛んで来るのは、対人用の柄付手榴弾。
攻防一体のシールドスピアも、爆風の威力を防ぎ切れるかは怪しい。
ならばと回避の代わりにエジィルビーナは、ユーベルコード『真器解放』を発動する。
「……解き放て!」
『!!』
兵士達の目前で、ばん、と『紅玉』盾部分が広がった刹那、ずん、と轟音を上げて土煙が巻き上がる。
だが防御力を重視したエジィルビーナの愛器は爆風を受け止め、そのまま土煙を割って敵の戦列へと肉薄。
犠牲にしたのは攻撃回数。なぜなら必要なのは、たった一撃だからだ。
「これで終わりっ!」
速力を乗せて突き出された盾槍が凄まじい衝撃を生み出し、どん、と一撃のもとに突撃歩兵達を突き飛ばす。
沈黙した敵を振り返る事も無く、エジィルビーナは尚も塹壕の中を駆けていく。
成功
🔵🔵🔴
荒谷・つかさ(サポート)
前提として、必要であれば他の猟兵やNPCとも積極的に連携します。
シナリオの失敗に繋がるような行為や、例え成功のためでも公序良俗に反する行いはしません。
基本的に極まった「怪力」を武器に、体一つで行動します。
必要であれば武器も使いますが、基本は素手(拳)です。
戦闘狂かつ脳筋で、強敵との正面からの殴り合いを好みます。
非戦闘時も力仕事や力ずくでの問題解決を得意とします。人助けには協力的です。
涼しい顔で非常識的な筋力を行使し、それを当然で驚くことは無いというように振る舞うタイプです。
ユーベルコードの指定はありません。「成功」できるようであればどれを使用しても大丈夫です。不使用でのリプレイも歓迎です。
まさに、鎧袖一触の連続だった。
荒谷・つかさ(
逸鬼闘閃・f02032)の体が動くたび、大柄な兵士達が塹壕の壁に上体を打ちつけ沈黙していく。
近接戦のプロフェッショナルである彼等が束になろうと、つかさには敵わない。
「この程度かしら。勇猛で名高い突撃歩兵。もう少し期待していたのだけど」
涼しい顔でそう呟くつかさは、なんと素手。武器すら持たず、完全武装の兵士達を次々殴り飛ばしていく。やっている事はそれだけなのだが、それだけに彼女の両腕には尋常ではないレベルの怪力が篭っている事が窺える。
だがその時、つかさに追い込まれ、後退りするばかりだった敵部隊の一人が、腰に吊っていた何かに手を伸ばす。
手榴弾。つかさは見逃さず、目前の兵士の胸ぐらを、凄まじい力で掴み上げた。
『!』
同時に、均整の整ったつかさの体躯を覆いつくさんばかりの量の血管が、一瞬だけ浮かび上がる。
「小細工如き、ぶち破るのみよ」
ぶん、と投擲。締め上げられて失神した兵士が、つかさの剛力により超速を纏い宙を疾る。
そのまま進行方向の味方を次々薙ぎ倒し、今まさに手榴弾を振りかぶっていた兵士までも直撃した。
『!!』
衝撃に耐え切れず後方に吹き飛ばされ、その手から手榴弾が転がり落ちれば。
「次ね」
そう呟き、つかさが背を向けた1秒後。
兵士達が拾い上げる間もなく、手榴弾が大爆発を起こした。
地を揺らす衝撃。上がる土煙。壊滅する敵部隊。
そんな光景を他所に、つかさは次の戦場へと歩みを進めるのだった。
成功
🔵🔵🔴
ティエン・ファン(サポート)
シルバーレイン出身の除霊建築士です。
明るく善良な性格で、できることがあるならば、できる限りを全うしようとします。
除霊建築士というジョブに拘りがあるため、その知識や技術が活かせそうな場面では、積極的にそれらを使って問題解決に取り組みます。
戦闘時は主武器のT定規と副武器の浄銭貫を用いて、近距離戦も遠距離戦も行います。
キャバリアが有効な場面では、『蚩尤』を使用します。
『蚩尤』は普段イグニッションカードに収納しています。
ユーベルコードは『蚩尤』搭乗時は”蚩尤”とついたものを、そうでないときはその他のものを状況に応じて使用します。
以上を基本として、シナリオに合わせて思うままに動かして頂ければと思います。
地下深く掘り下げられた塹壕の中では、龍脈の気配も心なしかよく伝わる。
そこに現れた微かな違和感。ティエン・ファン(除霊建築学フィールドワーカー・f36098)が歩みを止めれば。
(「見つけた」)
顔を上げれば、狭く長い通路の向こう側に一人の敵影。周囲を窺うような反応からして、まだティエンには気付いていないようだ。
――近代的な武器や科学に身を固めた彼等にとって、運気を読み、地形を活かす除霊建築士という存在は、まさに盲点と言える。
現にティエンは敵の警戒網をすり抜け、敵陣深くまで潜り込んでいたのだった。
(「浄銭よ」)
身を隠したままティエンが古銭を片手で持ち、兵士に向けて指を引き絞る。
浄銭貫。遠近に柔軟に対応可能なティエンを支える大事な副武器だ。
(「過たず我が敵を射貫け!」)
びん、と弾かれた硬貨がティエンの手元から迸ったかと思えば、遥か数十メートル先で、チャリン、と落下音。
地で踊り始めたばかりの硬貨の上に、ずしゃり、と崩れ落ちた敵兵の体が覆い被さった。
頭部を捉えた正確無比の狙撃。気付いた者は居ない。
やった! と小さくガッツポーズしたティエンは、再びその姿を消すのだった。
成功
🔵🔵🔴
網野・艶之進(サポート)
「正直、戦いたくはないでござるが……」
◆口調
・一人称は拙者、二人称はおぬし、語尾はござる
・古風なサムライ口調
◆性質・特技
・勤勉にして率直、純粋にして直情
・どこでも寝られる
◆行動傾向
・規律と道徳を重んじ、他人を思いやる行動をとります(秩序/善)
・學徒兵として帝都防衛の技術を磨くべく、異世界を渡り武芸修行をしています
・自らの生命力を刃に換えて邪心を斬りおとす
御刀魂の遣い手で、艶之進としては敵の魂が浄化されることを強く望み、ためらうことなく技を用います
・慈悲深すぎるゆえ、敵を殺めることに葛藤を抱いています……が、「すでに死んでいるもの」や「元より生きていないもの」は容赦なく斬り捨てます
四条・眠斗(サポート)
ぅゅ……くぅ……あらぁ?
いつの間にか始まってましたかぁ?
さっさと事件を解決しないとぉ、安心してもうひと眠りできませんからねぇ。
ユーベルコードは出し惜しみしても仕方ありませんからぁ、
一気に片づけるつもりでやっちゃいましょう。
こう見えてもぉ、腕には少し自信があるのですよぉ。
それにぃ、様子を見てる間にまた眠くなっちゃっても困っちゃいますしぃ。
荒事じゃなくてぇ、楽しいことならめいっぱい楽しんじゃいましょう。
のんびりできるところとかぁ、動物さんがたくさんいるところなんか素敵ですよねぇ。
でもぉ、身体を動かすのも好きですよぉ。
お互いに納得の上で全力が出せると一番良いですよねぇ。
※アドリブ・絡み歓迎
戦場は地獄と化していた。
「うむ……これで良し」
一通り包帯を巻き終え、網野・艶之進(斬心・f35120)はそう呟いた。
床に転がされた兵士達は皆、ゾルダードグラード側の塹壕に攻撃を仕掛け、途中で動けなくなった獣人側の兵士である。
問題は此処が、味方に制圧されたトーチカの内部だという事だ。
(「周りに敵も味方も居なくなったとはいえ、ここは未だ敵地という事でござるか……」)
野戦病院と言うにはあまりに危険な状況。そんな危険を承知で、自分以外にも僅かな味方の救護兵が忙しく立ち働いているのが見える。
その時、艶之進に声が掛けられた。
「応急手当、一通り終わりましたよ〜」
間延びした四条・眠斗(白雪の眠り姫・f37257)の声。
腕まくりをしている様子から、彼女もまた、救護兵の一人として働いていた事が窺える。
「こちらも終わったでござる。それと、この建物の警護を数名、本隊に申請しておいたが故」
「艶之進さんもご苦労様です〜」
今は大量の救護用品を脇に抱えている眠斗だが、疲れた様子はまるで無い。加えてつい数時間前も、一人で数人の兵士をまとめて此処に担ぎ込み続けたのも彼女である。艶之進が見る限り、彼女の活躍ぶりは、もう色々と凄かったのだ。
「様子を見てる間にまた眠くなっちゃっても困っちゃいますしぃ」
「そ、そうでござるな」
眠斗の言葉に頷く艶之進。彼が殺生を避けるのは慈悲深いが故。人を救うためならば、不思議と体が動く。
その時、無線から味方の報告が届いた。
『もうすぐそちらに着く。範囲回復だったな。俺たちまで眠らせるなよ?」
「お任せあれ!」
ブツン、と切れる無線。同時に艶之進の周囲に、ぶわりと桜吹雪が広がり出す。
網野御刀魂流活法《練夢念無》。そこへ眠斗が『安らぎのゆきだるま』を重ねれば、花吹雪に混じって雪だるまの妖精が飛び交い始める。
「みなさ〜ん。睡眠のお時間ですよ〜」
「夢を練るがごとく、念ずることは無く……zzz……」
早くも船を漕ぎ始める艶之進。そして眠斗と周りの兵士達もまた、深い眠りに落ちていく。
だが重ねられた二人のユーベルコードは深い癒しを全員に齎し、その生命を救ったのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
寺内・美月(サポート)
アドリブ・連携歓迎
※エロ・グロ・ナンセンスの依頼はご遠慮願います。
・依頼された地域に亡霊司令官(顔アイコンの人物)と隷下部隊を派遣。美月がグリモアベースから到着するまで(サポート参加では現地にいない状態)、現地での活動に必要な権限を付与
・基本は一個軍団(歩兵・戦車・砲兵・高射・航空・空挺のいずれか)に、出動しない軍団から一個師団程を増強し派遣
・戦力不足の恐れがある場合は、上記の兵科別軍団を二十~三十個軍団ほど増派し派遣軍を編成
・敵に対し砲兵・高射・航空部隊の火力、戦車・空挺部隊の機動力、歩兵部隊の柔軟性を生かした戦闘を行う
・他の猟兵の火力支援や治療等も積極的に行い、猟兵の活動を援護
ゾルダートグラード側の塹壕内では歩兵同士の削り合いが始まっていた。
スコップで。拳で。銃剣で。様々な手段で行われる凄惨な乱闘の只中を切り抜け、敵の突撃歩兵達が未だ躍動しているとの報告が、獣人側には届き続けている。
そんな彼等の継戦能力のからくりに気付いた者が、獣人軍の塹壕内に居た。
「……」
寺内・美月(霊軍統べし
黒衣の帥・f02790)。彼が派遣した漆黒の軍装に身を固めた司令官が、双眼鏡を覗き込んでいる。
その視線の遥か先には、砲火を煌めかせる、僅か数門の大砲があった。
どうやら敵の砲兵部隊の支援が突撃に合わせて行われ、生存率を上げているらしい。
「全航空部隊に発令……『叢雨』発動」
将校がそう呟くや、頭上に忽然と現れたのはエンジンの爆音。
航空戦力。整然と編隊を組んだ彼等に続くのは、これまた戦闘準備を整えた空挺部隊だ。
彼等は一直線に砲兵隊の方へと向かい、猛烈な爆撃を浴びせ始める。
――戦線単位で見れば圧倒的なまでの航空優勢。それを確かめ、将校は静かに双眼鏡を下ろしたのだった。
成功
🔵🔵🔴
チル・スケイル(サポート)
「皆さん、よろしくお願いします(お辞儀)」
「…(仕事の時間)」
「では、吉報をお待ちください」
竜派ドラゴニアンのクールな女性です。普段の口調は『私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?』誰にでも礼儀正しく接します
戦闘中は 『私、あなた、~さん、言い捨て』不要な発言はしません
戦闘スタイルは魔法による射撃が主体。氷の魔法を操ります。それ以外の属性は使いません
侮辱や暴言、報酬の踏み倒しなど、敬意に欠ける行為を嫌います
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません
スシが大好きです
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「いたぞ! 左だ!」
「避けろ!」
塹壕を掃討する獣人兵士の一人が声を上げれば、その側面から足音が近づいて来る。
ゾルダードグラード軍の突撃歩兵。3人程度の少数ではあるが、騎兵銃による銃剣突撃は脅威。この狭い塹壕の中で彼等に肉薄されれば、大損害は免れない。
「お任せ下さい」
味方の獣人達は物陰へとサイドステップ。割れた隊列の背後から、チル・スケイル(氷鱗・f27327)の姿が現れる。
漂い始める冷気の中、既にチルは狙撃杖を構え、迎撃体制を取っていた。
『!!』
チルを前に加速する敵兵達。銃剣突撃はその前段階として射撃しながらの前進を伴う。それが命中し始める中距離まで距離を詰めるつもりなのだろう。
だが『カシュパフィロ』は実物のスナイパーライフルに勝るとも劣らない長距離の射程を持つ。既に彼等はチルの圏内に入っていたのだ。
(「――凍れ」)
刹那、杖先から迸ったのは凍気の氷弾が敵兵達を直撃。同時にその絶対零度とも言うべき魔力が体を白く凍りつかせる。
凍結――そこへすかさず味方が銃弾を集中させる。
倒れる敵。その光景を前に、チルは軽く白い吐息を吐くのだった。
成功
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向・存(サポート)
もし手助けが必要でしたらお手伝いするのですよぉ~。
得意なのは近接戦闘とか、【情報収集】も兼ねた見回りとかお話を伺うのも好きですよぉ~。
非道なことをなされる方には手加減無用、全力で参らせていただきますねぇ~。
大丈夫ですよぉ~。手足の二・三本くらいもげてもなんとかなりますのでぇ~。
ユーベルコードの出し惜しみをするつもりはありませんよぉ~。
使いどころに迷ったときはぁ、ご同輩に相談するのも良いですねぇ~。
あとは最後まで油断大敵、【咄嗟の一撃】も放てるように【逃亡阻止】は意識しておきましょう~。
堅実にきちんと片づけたら、皆で美味しいものでも食べて帰りましょう~。
※アドリブ・連携歓迎
塹壕を駆け回る敵歩兵の姿が、不意に掻き消えた。
だが彼の後ろを密かに追っていた向・存(葭萌の幽鬼・f34837)は、一人静かにほくそ笑む。
(「ふふっ、見つけましたよぉ」)
――そこにあったのは横穴。
長期の塹壕戦に於いて、生活や貯蔵のために必須の施設であった。
敵は劣勢とはいえ乱戦の最中。周囲をうろつく少数の獣人兵士さえ片付けてしまえば、その場その場は切り抜けられる状況である。
(「元より突破力には自信のある兵科でしょうしぃ、撤退は諦めていないでしょうねぇ〜」)
ならばと横穴を転々としながら一人でも多くの戦力を貯めつつ、じりじりと後退しようとしていたのだろう。
堅実な撤退計画。ただ一つの不運は、そんな戦場から離脱しようとする兵士の心理を知り尽くした、存に後を付けられた事か。
(「そうはさせませんけどねぇ」)
迷わず横穴へと飛び込む存。同時に漆黒の封魂符を捨て、半オブリビオンモードへと変身する。
『!!』
光差さぬ壕内で、蹂躙が始まる。
凄まじい銃声が悲鳴へと塗り替わり――最後にそれが静寂に変わった時、中からは返り血を浴びた無傷の存が姿を現した。
(「こんなところでしょうかぁ? 流石にあの数を倒せば、戦いの潮目は変えられたと思うのですけどぉ」)
――事実これを機に、獣人軍による制圧は一気に進んだ。
長大な塹壕を奪われた事により、ゾルダートグラード戦線は大きな後退を余儀無くされたのだった――。
成功
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