闇の救済者戦争⑥〜其は美しき夜の象徴
「大変だよ」
「見つからないよ」
「怒られちゃうよ」
「どこかなどこかな」
闇の中でも眩く輝く黄金造りの城塞の中。飛び交うのは奇怪な姿のオブリビオン達。其々が口々に雑多な事を呟きながら、何かを探し続けている。何を探しているのかは分からないが、先に進むためには此処に踏み込まねばならない。
「お疲れさん。一寸面倒かもしれないんだけど頼みがあるんだわ」
樹・怜惺(Guardiano della Dea Verde・f31737)が軽い調子で話し始める。
「めっちゃピッカピカの金の城塞があるんだけど、そこに向かって欲しい。んで、そン中には大量のオブリビオンが居てな……っても数が多いだけでめっちゃ弱いんだわ。でも、弱点を見つけない限りは無限湧きするからどうにか弱点を叩いてほしかったりー」
簡単に言ってはいるが、無数にいる中でどうやって探せと言うのだろうか。そんな当然の疑問に怜惺は肩を竦めて。
「何かー、ヒントを勝手に喋ってくれるらしいから聞いてりゃ分かんじゃね?」
無限に溢れ続ける敵をあしらいつつ弱点を探し、そこを叩く。面倒かもしれないが、猟兵達にとっては難しくは無いだろう。
「怒られるかな」
「見られてるよね」
「お空にいるのだものね」
「こわいよう」
こそこそと話しながら飛ぶタロット達。どこか遠くから彼らを見つめるぎろりとした視線を感じながら、ずっとずっと何かを探し続けている。彼らが目的のものを見つける前に、一掃してしまおう。
真空。
見て頂き有難う御座います、真空。(まそら)です。
プレイングボーナスは【ヒントを頼りに、タロットの弱点を推理する】です。
1章完結戦争シナリオのため、公開後即受付し、少数採用となるかと思われます。
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称も)とID】のご記入お願い致します。
今回のシナリオの構成上、大人数は厳しいかと思います。
皆様の参加、心よりお待ちしております。
第1章 冒険
『インフィニット・タロット』
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POW : 片っ端からタロットを倒し、仲間の進路を作る
SPD : なるべく多くのタロットと交戦し、ヒントを集める
WIZ : 集めたヒントを総合し、答えを導く
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チェリカ・ロンド
なるほど、オブリビオンが話してる内容から、弱点の場所を推理するのね!
……わかんない!
ってことで、私はオブリビオンを片っ端から潰して進路を切り拓こうかしら。
まとめて吹っ飛ばすなら【超チェリカ砲】!これよね!
ちょっと疲れるけど、今日は大盤振る舞いよ!何発だってお見舞いしてやるわ!
でりゃー!でりゃー!でりゃああああ!!……ん?なんかあいつら、お空がどうとかこうとか言ってるわね。
お空、お空……?上かしら?んー、あいつらアホっぽいしたぶん合ってるわ!(安直)
っつーわけで!天井に向かって【全力魔法】の【超チェリカ砲】をくらええええ!
……推理が外れてもまぁ、敵を吹っ飛ばすことはできるでしょ!
「なるほど、オブリビオンが話してる内容から、弱点の場所を推理するのね!」
神剣な表情でタロット達を見つめること数秒。チェリカ・ロンド(聖なる光のバーゲンセール・f05395)は満面の笑みを浮かべて。
「……わかんない!」
分からなかったけれど、分からないなりに対処は考えているわけで。
「ってことで、私はオブリビオンを片っ端から潰して進路を切り拓こうかしら」
弱点ごと全て吹っ飛ばしてしまえばいいじゃない。というわけで。
「まとめて吹っ飛ばすなら【超チェリカ砲】! これよね!」
すちゃっと取り出したのは大きなハートの宝石が付いた魔法のワンド。
「これが私の全力全開! ハァァァァァァァッ!!」
極大級の聖なる光がタロット達を一気に破壊していく。そのまま破壊の奔流と化した光によって城塞の壁が壊れるがチェリカは気にしない。
「ちょっと疲れるけど、今日は大盤振る舞いよ! 何発だってお見舞いしてやるわ! でりゃー! でりゃー! でりゃああああ!!」
あちこちに向けて光線を発射。しかし、壊しても壊してもタロット達はまたどこからか湧いてきてしまう。そして、一旦手を休めたチェリカの耳に小さな声が届く。
「お空から見られてる」
「上見ないようにしよう」
「見ちゃだめ」
「……ん? なんかあいつら、お空がどうとかこうとか言ってるわね。お空、お空……? 上かしら? んー、あいつらアホっぽいし、たぶん合ってるわ!」
多分弱点の位置が分かったところで、天井へとプリムラ・ワンドを構えるチェリカ。
「っつーわけで! くらええええ! ……推理が外れてもまぁ、敵を吹っ飛ばすことはできるでしょ!」
頭上へ向けて、全力の超チェリカ砲が叩き込まれる。大きく広がった光が天井付近を破壊し尽くした途端、今までどれだけ倒しても湧いてきていたタロット達が止まった。
「よっしゃー!」
チェリカ全力のガッツポーズ。この場所のタロット達は殲滅されたようだ。
大成功
🔵🔵🔵
虹目・カイ
【アカシア】
お空ですかぁ
しかし確かに、頭上なんて気にかける余裕ないくらいみっちりしておりますねぇ
ええ、あの大群も無視は出来ません
まぁ、
偽物を監視する『視線』があるなら問題はないのですよ
UC『
月光虹』にて殲滅させていただきます
召喚位置は大群の、特に多い箇所の真上です
監視しているのなら、嫌でも視界に入るでしょう?
仕組みに気づけば敵は目を逸らすかも知れませんが
一本、一瞬でも光線が上空に伸びればよいのです
そこに敵がいることは確定なのでね
決定打は明様にお任せいたしますよ
口調は可愛らしいですが見た目が嫌ですね
しっかりお掃除して帰りましょう
……それは言わないお約束ですよ(ジト目)
明・金時
【アカシア】
(一応天を仰ぎ)
見える位置にいるかこれ?
ま、露払い兼索敵は虹目に任せるぜ
相変わらず派手にやるなァ、お前さん
と、ちゃんと光線の軌道は見とくぜ
特に上に向かって伸びてく奴
念の為、途切れてもいいように軌道を記憶して位置を割り出し
後光とラケット用意して、一球入魂!
(※光球に込めるのはUC『其ハ神ノ威也』
【声量を増幅し破魔の力を乗せた自らの口】から大音量を放ち、聞こえる範囲の敵全員を【内部破壊ダメージと共に聴覚破壊】状態にする。敵や反響物が多い程、威力が上昇する。)
虹目がどれだけヤっても敵さん無限湧きするってェし、丁度いいだろ
ンー?
お前さん、料理以外の家事苦手ッて言ってなかったか?
「お空ですかぁ」
城塞へと踏み込んだ虹目・カイ(虹に歪む自己・f36455)が見上げる先は、口々に何かを呟くタロット達がよくぶつかって落ちてこないな、と思うほどにみっちりと群れを成し、現れた二人を警戒するようにぐるぐると回っていた。
「見える位置にいるかこれ?」
「確かに、頭上なんて気にかける余裕ないくらいみっちりしておりますねぇ」
一応並んで天井を仰ぎ見た明・金時(アカシヤ・f36638)が肩を竦めるのに合わせ、カイも視線を一度戻して。
「しかしあの大群も無視は出来ません」
「ま、露払い兼索敵は虹目に任せるぜ」
お任せあれ、とカイが一歩前に出た。
「まぁ、偽物を監視する『視線』があるなら問題はないのですよ」
「敵?」
「敵だね」
「危ないかな危ないかな」
頭上を飛ぶタロット達が二人の方へと攻撃の姿勢を取り始める、動く前にカイが天井へと手を伸ばす。
「月光虹――本来の現象とは相違がありますが。そんなこともありますよね?」
襲い来るタロット達の上、群れを見渡せる位置にカイの髪色にも似た金色の光が集まっていく。瞬く間に満月の形を為した其れから虹色の光が溢れ出し、細い光線となった光が思わず見上げてしまったタロット達を撃ち落としていった。しかし、まだ弱点を突けていないのかタロット達が何処からか再度湧き出してくる。
「相変わらず派手にやるなァ、お前さん」
軽口を叩きながらも、金時の視線が鋭く群れの向こうを見通す……光線の行方を追っているのだ。群れを監視しているのなら、嫌でも視界に入る筈。弱点と思われる個体が隠れている場所を突き止めるのがこの攻撃の狙い。
「――見えた」
金時の紫水晶の目は捉えていた。天井の隙間に入る一筋を。場所が分かったなら。
「決定打は明様にお任せいたしますよ」
「任せとけ。粋でハイカラ、おまけにユーベルコヲドにもなる。テニスってのは全くよく出来たスポーツだぜ」
ぽん、と光を固めたボールが床で跳ねる。きらりと青藍色に輝くラケットを構え、金時は天井へと向けて自らの後光を固めた球を打ち上げた。
「一球入魂!」
光球に宿したユーベルコードに込めた金時の声が、びりびりと空気を震わせた。タロット達が音に身体の内を破壊され、ばらばらと落下してくるのを二人は柱の陰に隠れてやり過ごす。群れのが大半が落下し、最後に今までには見かけなかった一際大きな個体がガシャンと大きな音をたて落下した。
「あれが弱点個体、という事でしょうか」
「それっぽいな」
暫く待って、タロット達が増えない事を確認すると柱の影から離れ。
「口調は可愛らしいですが見た目が嫌ですね、他の場所もしっかりお掃除して帰りましょう」
「ンー? お前さん、料理以外の家事苦手ッて言ってなかったか?」
にやりと笑い、見下ろしてくる金時をジト目で睨み上げるカイ。
「……それは言わないお約束ですよ」
一瞬の間をおいて視線を外すと、二人は走り出す。更なる戦いに向かう為に。
大成功
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館野・敬輔
【一応SPD】
アドリブ連携大歓迎
僕は脳筋だから謎解き苦手なんだよ!!
仕方ないから道を切り開いてヒントを集めます
というわけで指定UCで分身10体生成し
僕含めた11人全員で片っ端からタロットに「衝撃波」ぶちかまして「なぎ払い」ます
ついでにそれぞれの黒剣に「属性攻撃(炎)」宿しておけば
炎の衝撃波で延焼しそうだけど…ダメ?
ところでさ、お空にいる、ってのがヒントだよね
お空にいる、というかある絵が描かれているタロットか?
そうなると「星」「月」「太陽」「吊るされた男」のどれかだと思うけど
見つからないかなと言っているってことは…「星」か「月」?
うーん、どうにも絞り込めない
後は謎解き得意な人に任せた!
城塞の中を、黒い鎧を纏った青年が駆ける。
「僕は脳筋だから謎解き苦手なんだよ!!」
館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は追って来るタロット達を剣で叩き落しながら、弱点個体を探していた。
「一人じゃ無理な気がする……彼の道人の力よ、今ここに! 強大なる敵全てを蹂躙し尽くす力を!!」
彼が呼び出したのは、10体ほどの自らの分身。渾沌闇技・分身乱舞で呼び出された身体の一部を白く染めた分身達はざっと広がると、タロット達を囲むように陣取り衝撃波を放ってなぎ払っていく。敬輔の指示で炎の魔力を乗せた攻撃はなぎ払うついでに炎に巻き込んだり、目を眩ませたりと更なる効果を発揮しているようだ。
「ところでさ、お空にいる、ってのがヒントだよね。お空にいる、というかある絵が描かれているタロットか?」
タロットの絵柄を思い浮かべ、空に関係しそうなものを一つずつ指を折って確認する。
「そうなると「星」「月」「太陽」「吊るされた男」のどれかだと思うけど、見つからないかなと言っているってことは……「星」か「月」?」
しかしここは建物の中、空が見えるわけでは無い。という事は。
「よし、天井狙おう。後は謎解き得意な人に任せた! って言いたい所だけど試すのは良いよね」
分身達の中に自らも加わり、天井付近へと炎を纏った攻撃が集中し始める。やがて、他のものに比べて大きな個体が炎に弱ったのかふらりと姿を見せ。
「あれだ!」
敬輔が黒剣を構え、全力で放った衝撃波が弱点個体を破壊する。その途端タロット達は統制が取れなくなったかのように攻撃を止め分身達のなぎ払いで破壊されていった。
「よし、ここは大丈夫かな」
剣を納めた敬輔は次の戦いへと向かい進んで行った。
大成功
🔵🔵🔵
日輪・黒玉
ふむ、どうやら力はそれほどでもないようですが
無限に湧く敵を永遠に倒し続けるのは無理がありますか
弱点の個体が居るとなると……
ヒントは素直に捉えれば空に居るということでしょう
タロットの中で空に、となれば星、月、太陽のどれかとなるでしょうね。ゲームのキャラのモチーフになっていたので間違いありません
そして、いつも他のタロットを見ている……つまり、常に見えている
太陽と月は隠れますが、この二つより括れる範囲が広い星は常に隠れることがない
弱点のタロットは上に居る星で間違いありません(すごく自信満々)
【スカイステッパー】を発動し、蹴りでタロットを撃破しながら上へ
星のタロットを探し、見つけ次第一気に蹴り砕きます
「ふむ、どうやら力はそれほどでもないようですが……無限に湧く敵を永遠に倒し続けるのは無理がありますか」
向かってきたタロットの一体を蹴り飛ばし、日輪・黒玉(日輪の子・f03556)は飛び交う群れを見遣った。
(弱点の個体が居るとなると……)
黒玉はずっと何か呟いているタロット達の言葉を聞き取ろうと、攻撃を続けつつも耳に意識を向ける。
「大変大変」
「お空から見てるよ」
「きらきらで怖いよ」
呟きを聞き取った黒玉は一旦牛を経下がり、攻撃の手を休めて。
「ヒントは素直に捉えれば空に居るということでしょう。タロットの中で空に、となれば星、月、太陽のどれかとなるでしょうね。ゲームのキャラのモチーフになっていたので間違いありません」
よく遊んでいるゲームにそのようなモチーフがあったので黒玉は覚えていた。ゲームの画面を思い浮かべ、うん、と頷く。
「そして、いつも他のタロットを見ている……つまり、常に見えている。太陽と月は隠れますが、この二つより括れる範囲が広い星は常に隠れることがない――弱点のタロットは上に居る星で間違いありません」
凄く自信満々に黒玉は頭上に視線を向ける。おそらくは天井付近に隠れているのだろうそのタロットを撃破するためには。
「私が向かえば良いと」
とん、と藍色の装甲を纏うレガリアスシューズが地面を蹴る。何も無い空中を蹴って上へ、向かって来るタロットを蹴り壊して更に上へ。ピンク色の髪を靡かせくるりと宙返りをしてはタロットを撃破。踊るように空を駆ける黒玉はあっという間に天井付近へ。
どこに隠れているのだろうかと影になっている場所を覗いて回る黒玉を避ける様に、一体のタロットが飛び出す。その身体には星の紋様が刻まれていて。
「見つけた」
大きく宙を蹴って伸ばされた黒玉の足が、星のタロットを破壊する。その途端他のタロット達は統制を失い右往左往するだけとなった。
「終わり」
藍晶疾走が藍き狼となって城塞を走る。タロット達が全滅するまでには大した時間はかからなかった。
大成功
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