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セイヨウ・リバイバル3~脱獄のフランケンシュタイン

#クロムキャバリア #古代プラント #マクドナルド・クエスト


●前日譚:逃げだした(拉致された?)黒幕。
 クロムキャバリアの小国家の一つ、高い山の頂上に築かれた国家マクドナルド王国。
 たびたび猟兵たちと交流を重ね、古代魔法帝国『西妖帝国』の末裔であるセイヨウ帝国の住民たちと打ち解けつつあるこの国で、重大な事件が発生した。
 セイヨウ帝国の住民たちを騙し、マクドナルド王国を滅ぼしかけた黒幕、『ドクター・フランケンシュタイン』が脱走したのだ。

 マクドナルド王国伝統の奇祭が行われてから数週間後の深夜未明。
 軟禁していたドクター・フランケンシュタン脱走の報告を受けて飛び起きたアンジェリーナ王女は、寝巻に上着を羽織っただけの簡素な装い城内を走り、部下たちから現状を聞き集めている。

 「見張りは何をしていたんですか!」
「スタンガンのようなもので気絶させられています! 医療室へ搬送しましたが、まだ目覚めません!」
「監視カメラの映像を確認してきました! 外部から侵入者が複数人、脱走に加担した共犯者がいるようです!」
 「共犯者ですか? 詰所の警備員は!?」
「そちらもスタンガンでやられてます! 抵抗の痕跡はないため、よほど訓練された相手なのか……」
「セイヨウ帝国と連絡が取れました、所在不明の人員はいないとのこと! 西洋妖怪の方々はこの脱走には関与しておりません!」
 「それはよかった、しかしそうなるといったい誰が……きゃっ!?」

 その時、激しい轟音と振動が王城に響き渡る。
 クロムキャバリアに住む人間であれば誰でも覚えのある衝撃……キャバリアによる砲撃だ。
 近場の手すりに掴まり衝撃に耐えた直後、アンジェリーナ王女に新たな報告が入る。

「大変です! 未確認のキャバリアが複数機、王城の正門前に集結して攻撃をしてきています!」
 「そんな、どこから……!? 国境警備は、ジョニーは!?」
「ジョニー王子からは異常の連絡はありません!」
「キング・ヴァンパイア氏から通報が入りました! 所属不明のキャバリアが多数、セイヨウ帝国に通じる大穴から出現して王城に向かってきたとのことです!」

 驚愕に目を見開く一同。
 あまりに大きく開けられた穴は埋め立てる手間も予算もないため、ブルーシートで覆い周囲を立入禁止区域に指定していたのだ。
 セイヨウ帝国が自爆により崩壊した直後こそ幾度か調査隊を送り込んだものの、崩落の危険もあるので奥深くのセイヨウ帝国跡地まで踏み入ったことはなかった。
 もしやドクター・フランケンシュタインの支援者が潜んでいたのか、あるいは犯罪者が潜伏先として利用しているのか。
 そういった事情を探る時間も、今はない。

「キング・ヴァンパイア氏は霧になった状態で偵察を続行するとのことです!」
「敵性キャバリアのデータがわかりました!
 機動殲龍シリーズ、『堅牢』! 拠点防衛型キャバリアです!」
 「拠点防衛用のキャバリアが、強襲を仕掛けてきた……? 一体何が……!」
「報告! 破壊された正門からドクター・フランケンシュタインとその仲間たちが現れ、『堅牢』に乗り込みました!」
「報告! 正門前に集まっていた謎のキャバリア部隊が反転! セイヨウ帝国の開けた大穴に向かっています!」
「報告! キング・ヴァンパイア氏から入電、ドクター・フランケンシュタインは簀巻きにされているとのことです!」
 「このままでは、取り返しがつきません……! 私は大至急、猟兵の方に連絡を取ります!」

 事態を収拾するべく、アンジェリーナ王女はグリモア猟兵へと緊急通信を送った。

●招集:脱獄したドクター・フランケンシュタインを捕まえる任務。
「ハロー、エブリワン! 少々不穏な事件が発生しマシタ!」

 グリモア猟兵であるバルタン・ノーヴェが、看板を掲げて猟兵たちを招集している。
 クロムキャバリアで発生したマクドナルド王国とセイヨウ帝国の争い。
 その原因となった人間の科学者であるドクター・フランケンシュタインに関する事件を予知したという。

「アンジェリーナ王女から通報が入り、夜陰に乗じて軟禁中だったドクター・フランケンシュタインが脱走したというニュースを聞きマシタ!
 そうすると、グリモアが件のドクター・フランケンシュタインが手引きした方々に殺される情景を予知したのデース!」

 プロジェクターに投影されるのは、複数の機動殲龍『堅牢』に囲まれた老人が泣きわめきながら命乞いをしている様子だ。
 どうやら、脱走を手引きした者たちはドクター・フランケンシュタインの仲間ではなく、その命を狙う過激なテロリストであるようだ。
 ミサイル、レールガン、ガトリングガンといった重武装を向けられ、このままでは木端微塵になるだろう。

 ……ドクター・フランケンシュタインは、セイヨウ帝国の住民を騙してオブリビオンマシンや殲術再生弾キリングリヴァイヴァーといった新型兵器の実験に利用し、戦闘データを取るためにマクドナルド王国を襲撃させた利己的な悪党だ。
 隠蔽のためか、マクドナルド王国に殲禍炎剣ホーリー・グレイルを落とそうとするほどの邪悪な科学者である。
 とはいえ、結果的には死者が出ていないため、その身柄は軟禁に留まっていたのだ。
 襲撃者たちの思惑が何であれ、正式な裁判を経ているわけでもなし。
 ドクター・フランケンシュタインを私刑で殺害することは防ぐべきであろう。

 それに、猟兵たちも知らない知識を有するその頭脳は有益である。
 それ故にマクドナルド王国が時間をかけて尋問してきたのだが……捕虜の扱いに不慣れな王国では優しく接していたためか、目に見えた成果は得られていない。
 脱走したこの機会に猟兵たちの手で救い出し、命を狙われている事実を突きつければ……いろいろと質問して、情報を聞き出すことができるかもしれない。

「場所は崩落したセイヨウ帝国跡地近辺の坑道であります!
 暗闇の狭所戦になりマスガ、それは奇襲を仕掛けるチャンスにもなりマース!
 敵キャバリアの軍勢が準備を整える前に攻撃を加え、撃滅すればフランケンシュタインを奪還できるデショー!」

 坑道の通路はキング・ゴーレムをはじめとする掘削に関わった西洋妖怪たちからの情報提供により、マッピングは完了している。
 予知で配置が判明している『堅牢』の頭上や背後、好きな場所から先制攻撃を仕掛けることは可能だろう。

「注意点としマシテ、この『堅牢』のパイロットたちの会話から上役がほかにいるとのことであります!
 フランケンシュタインへの尋問だけでなく謎のテロリストたちの情報を聞き出すのもありかもしれマセン!
 しかし、油断は禁物! 帰るまでがミッションデース!」

 ドクター・フランケンシュタインをマクドナルド王国まで連行するのが今回のミッションだ。
 セイヨウ帝国跡地の近くまで向かうが、寄り道している余裕はないだろう。
 テロリストたちの素性や目的も気になるだろうが、帰路にて予知に映っていない首謀者と遭遇し、戦闘になることは十分想定できる。

「それでは皆様、ドクター・フランケンシュタインの奪還任務を尋問するチャンス、是非ともよろしくお願いしマース!」

 バルタンは副音声で本音を告げながら、グリモアを起動して転移のためのゲートを開く。
 死なれてしまえば情報は得られない。
 ドクター・フランケンシュタインが無事であるうちに向かうべく、猟兵たちはゲートに足を踏み入れていく。


リバーソン
 こんにちは。リバーソンです。
 マスターとして皆様に喜んでいただけるよう、つとめさせていただきます。

 今回の舞台はクロムキャバリア。マクドナルド王国の地下に広がる、旧セイヨウ帝国跡地への追跡戦です。
 脱獄させられたドクター・フランケンシュタイン(以下、略号D・F)を捕まえて連れ帰ることが目的です。
 死なせると情報が得られないという問題もありますが、捕虜になっているD・Fが死ぬと両国の国民感情に陰りが出るため生きた状態で連行してください。

 マクドナルド王国のシナリオでは王国が所有するスーパーロボット部隊をレンタルすることができます。
 スーパーロボットは個別に大きな卵型の格納ケースに封入されており、起動するために接触した人物に合わせて形状を変化させることができます。
 そのため、どのようなスーパーロボットを借りたのかは猟兵が決定することができます。

 第一章:地下帝国に通じる坑道内部での戦闘です。
  敵は機動殲龍『堅牢』が複数存在します。
  断章にて公開いたしますがD・Fを殺害しようとしているため、救助してください。
  敵キャバリア部隊は猟兵の襲撃を警戒していないため、奇襲や暗殺攻撃などは効果的です。
  プレイングボーナスは、『ドクター・フランケンシュタインを巻き込まないこと』です。

 第二章:戦闘終了後、坑道内部での尋問です。
  第一章にて救出したD・Fを地上に連行する前に、猟兵たちは「質問」をすることができます。
  質問する相手はD・Fだけでなく、第一章で撃破したキャバリア部隊のパイロットが相手でも構いません。
  古代魔法帝国や殲術再生弾など、マスターが説明できない質問に関しては後日トミーウォーカー様から返答をいただけます。
  リプレイ内では「答えを返した」という表記になりますので、ご了承ください。

 第三章:地上に戻る途中の坑道内部での戦闘です。
  帰路、第一章の集団を率いている上官が乗るオブリビオンマシンが立ち塞がります。
  猟兵たちとの戦力さを自覚している節があり、戦闘の合間にD・Fを殺害しようとします。
  D・Fが殺されないよう守りながら撃破してください。
  プレイングボーナスは、『ドクター・フランケンシュタインを死なせないこと』です。

 オープニング公開後、断章を公開します。
 プレイングの受付期間はタグにてお知らせいたします。
 皆様、よろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『機動殲龍『堅牢』』

POW   :    ヘビーバレットストーム
全身を【全武装から砲撃し続ける状態】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    シールドアライアンス
【機動殲龍『堅牢』】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[機動殲龍『堅牢』]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ   :    ヘビーアーマーキャバリア
全身を【重装甲モード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
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●断章:生き汚い諸悪の根源だった老人の姿。

「ふぇっふぇっふぇっ」

 ドクター・フランケンシュタインは余裕を持った笑みを浮かべていた。
 突然軟禁されていた居室に押し入られ縛り上げられた時には何事かと驚いていたが、マクドナルド王国から連れ出したところを見て自身の頭脳を求めるいずれかの勢力だと判断したようだ。
 手荒な真似だが、それほどまでに求められるのであればと老人の機嫌は向上する。
 地下坑道に入りしばらく経ったことで緊張もほぐれたのか、押し込まれた機動殲龍『堅牢』のコックピットの中で操縦しているパイロットへと声をかける。

「やれやれ、年寄りの扱いがなっておらんのぅ」
「…………」
「マクドナルド王国は不自由ではあったが、まあ衣食住だけはしっかり配慮しておったものじゃ。
 わしという存在の価値をよぉく理解しておったのじゃろう。
 あの手この手で懐柔しようとしてきおったわ」

 実際には、ただの敬老精神である。
 粗雑な扱いをしてご高齢のドクター・フランケンシュタインが健康を損なわないように規則正しい食事を提供し、掃除洗濯もしっかり行っていたのだが、この老人はそれらを懐柔策だと思い込んでいるようだ。
 妙なことをさせないよう外から施錠して閉じ込めてはいたが、運動不足にならないよう室内を動き回る自由もあったので、研究できないことを除けば悠々自適な暮らしをしていたと思われる。
 とはいえ、飴ばかり与えていては尋問も進むわけがないので、そのあたりの経験は今後の課題であろう。

「お主ら、わざわざこのわしを連れ出そうというのじゃ。よほど頼みたいことがあるんじゃろうなぁ?
 まあ、潤沢な資金に実験体、あとは専用の研究所でも用立ててもらえるのであれば、多少の望みは叶えてやっても……」
「ぐだぐだと騒々しいぞジジイ!」
「ぐえっ!? いたた……」

 パイロットが『堅牢』を急停止させ、ハッチを開く。
 そして身体をあちこちにぶつけたドクター・フランケンシュタインの縄を掴み、外へと引きずり出す。

「な、何をする!? 貴様、このわしを誰だと思っておる!」
「ただのマッドサイエンティストだろうが。
 それだけならいざ知らず、地下にいた怪物たちを目覚めさせて、挙句の果てに猟兵なんぞを招いた戦争犯罪者だ」

 状況を理解できず困惑するドクター・フランケンシュタインを地面に転がし、コックピットに戻っていくパイロット。
 誰もそれを咎めようとはせず、オープンチャンネルで会話を始める。

「おいおい。予定じゃあ『大佐カーネル』のところに連れてってから処刑するって話だろ? ここでやるのか?」
「その予定より遅れてるからな。妙な霧を振り切るために回り道しちまったから……。
 『堅牢』は機動型じゃないから、このままじゃ王国の軍に追いつかれるかもしれねぇ。
 ……『少佐メジャー』だって、こいつを逃がすくらいなら殺してもいいって言っていたしな。
 罪を自覚させる時間を与えられないのは残念だが、怪物たちを率いているこいつが一秒でも生きてる方が害悪だ」
「つ……罪……? な、何を……」

 テロリストたちはこの振舞いに賛同、ないし消極的な黙認の姿勢を見せている。
 地面に横たわるドクター・フランケンシュタインにパイロットがガトリングガンの照準を定める。
 ドクター・フランケンシュタインは、自分が殺されそうになっていると気づいて青ざめる。

「な……何を言っておる……? わしを殺すじゃと?
 このわしの頭脳に、どれだけの知識が、叡智が宿っているか知っているのじゃろう……!
 それなのに殺すというのか……!」
「まあ、研究者としては立派なんだろうさ。
 だがお前は、怪物たちを利用して俺たちの世界を汚染させようとした。
 あまつさえ、この地域に埒外の化け物共を誘致する原因を作った……。
 その罪、決して赦されることじゃあない。
 ……天に代わって、ここで誅伐を下す!」

 恐怖に歪めた顔を涙と鼻水で濡らしながら、必死に逃れようとするドクター・フランケンシュタイン。
 簀巻きにされた身体を懸命に動かして這いずるが、その程度の動きでは逃げられまい。

「ひっ、待ってくれ! 頼む、助けて! 何でもするから! だ、誰か助けてぇ!」

 かつて二つの国を滅亡の危機に陥れた科学者の悲痛な叫びを聞き届ける者は……。
 今、ここに来た。
疋田・菊月
ふーむ、ドクトル・フランケンシュタイン……なんだか他人とは思えませんねー
ヴィクター、いえ、疋田博士とはきっと無関係かとは思いますが、死なれるのは気分が良くないです
その首だけでも持ち帰らねばなりませんねー

さてさて、なにやら急がないと駄目みたいですよ
カミオさん、ちょっと行って守ってあげててくださいな
えー、今夜は味噌カツにしますからー、ねっ?
流れ弾の心配ですか?
うーん、当たらないようにはしますよ。えへへ

カミオさんを先行させて、私はシュタインバウアーで奇襲を仕掛けます
手投げ弾とマシンガンで撹乱といきたいですが、火力は全然ですからね
敵さんが驚いて足を止めている間に、お爺さんを奪還です


ニクロム・チタノ
いくら犯罪者でも勝手に命を奪うなんてしちゃいけないよ
スーパーロボットを借りて出撃するよ、後ろから不意討ちごめんね
ドクターはちゃんと王国に連行して罪を償わせなくちゃダメなんだ
さあ反抗せよ
坑道の中は変化させる無機物には困らないね、まずは蒼焔の盾を作ってドクターの周りに展開して安全を確保するよ
悪人を守るために反抗の力を使うのはイヤだけど仕方ない
む、装甲を纏って防御の構えだね、だけどムダだよ!
重力槍を展開して射出するよ、たしかに装甲は貫けない、でもそれだけじゃないんだよ
重力槍の重力を解放して周りの重力を超倍にしたのさ
破壊は出来なくても地面に埋めちゃえばもうどうしようもないよね?
罪には法を勝手はいけない


リア・アストロロジー
●物思い
スティーブンさんを唆した人たちの一派、でしょうか。
見境の無い方たちではなさそうですが……

スティーブンさんは、私から見ても理解があって柔軟な方でしたけど。
……それでも、言っていましたね。『異常』で……『怖い』んだって。

●行動
救出や火力は恐らく足りると予想、基本はバックアップに回ります。
ちゅんちゅんさんで上空に待機しつつドローンも展開して。
戦術情報の収集、処理……データ・リンク開始――
各機の連携、戦術の精度と効率が上がるように支援。

ある程度趨勢が見えたら勧告を。

「もう、勝ち目は……無いと思います。どうか、投降してください」
「化け物……そう、化け物から、世界を守るためにも。どうか、今は……」



●生み出された少女たちによる救出劇。

「ふーむ、ドクトル・フランケンシュタイン……なんだか他人とは思えませんねー」

 彼女を創り出した謎の科学者を想起させているのか。
 帝都で生まれた強化人間、疋田・菊月(人造術士九号・f22519)は目標であるドクター・フランケンシュタインの振る舞いに想うところがあるようだ。
 悪環境でも作業可能で整備性も高い量産型キャバリア『シュタインバウアーmk-2』の中であごに指を当てて多少思案している。
 そして、件の博士とその科学者につながりはないだろうと結論付けて、菊月は転移した先の状況に意識を向ける。

「ヴィクター、いえ、疋田博士とはきっと無関係かとは思いますが、死なれるのは気分が良くないです」
「うん。いくら犯罪者でも勝手に命を奪うなんてしちゃいけないよ」

 菊月の隣に控え、マクドナルド王国からスーパーロボットを借りて出撃する彼女もまた、とある研究所の実験台だった猟兵。
 反抗の竜チタノに選ばれた者、ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)。
 本名、紅・明日香もこの場に駆け付けたのだ。

 ドクター・フランケンシュタインが悪党であろうとも正当な法による裁きを執行させるべきだと、無表情だがその瞳に強い意気込みを見せている。
 愛や勇気や闘争心を動力源とするスーパーロボットに反抗の力を感じ、出力を上げて飛び込む機会をうかがっている。

「さてさて。出ませ、カミオさん! ちょっと手を貸してくださいな」

 そして奇襲の前準備として、菊月がユーベルコードを行使する。
 現れるのは、サーベルを携えたクロウタドリ。
 その正体は、菊月の『ダイモンデバイス』から召喚された疾風の術を操る悪魔『カミオ』。
 《悪魔召喚「カミオ」(サモンカミオ)》によって呼び出された、菊月の相談役である。
 弁が立つが、ただし口は悪い。

『オイ! こんな案件に首を突っ込むのか、オメーはよ!
 マッドサイエンティストなんぞ放っておいても別に……』
「なにやら急がないと駄目みたいですよ。
 カミオさん、ちょっと行って守ってあげててくださいな」

 不服を申し立てるカミオに笑顔で交渉を仕掛ける菊月。
 確かに、一同の視線の先で今まさにドクター・フランケンシュタインが殺されそうになっている。

『なんだって俺が』
「えー、今夜は味噌カツにしますからー、ねっ?」
『……ったく、おみゃあも仕方ねぇ奴だの』
「はい。せめてあの人の首だけでも持ち帰らねばなりませんからねー」

 あ。ドクター・フランケンシュタインは普通の人間なので、首だけになると死にます。

 菊月との交渉を済ませ、カミオが音もなく羽ばたいていく中。
 猟兵の頭上、薄暗い坑道の天井付近を静かにパタパタと飛行するキャバリアと、その上に乗る少女がいた。

「あの人たちは、スティーブンさんを唆した人たちの一派、でしょうか。
 見境の無い方たちではなさそうですが……」

 彼女は幾度となくマクドナルド王国の窮地を救ってきた少女。
 聖母マリアの七つの悲しみに対応したコードにて開発された、精神感応に特化したフラスコチャイルド。
 リア・アストロロジー(M2-Astrology・f35069)だ。

 彼女はマクドナルド王国製の愛用機であるスズメ型スーパーロボット『ちゅんちゅんさん』に乗り込み、菊月やニクロム、そして後続の猟兵たちのバックアップに回るために馳せ参じていた。
 周囲に精神感応テレパシーでコントロール可能なドローンたちを展開して、不測の事態に備えながら現場を見下ろしている。

「戦術情報の収集、処理……データ・リンク開始―――。
 各機の連携、戦術の精度と効率が上がるように支援」

 リアが行使するのは、《暁を残して(アカツキヲノコシテ)》。
 戦場全体に、リアを核とした精神感応によるネットワークを発生させるユーベルコードだ。
 敵にはダメージを、そして味方には余剰リソースでの代理演算と未来予測による攻撃力と防御力の強化を与えるのだ。
 これにより猟兵たちは、文字通りの以心伝心と言えるほどの連携を取ることができるだろう。

 万端の支援を施すリアの下で、菊月たちとニクロムが機動殲龍『堅牢』の集団に先手を打つべく奇襲を開始する。


●多段階的奇襲作戦。

「たすけてぇぇぇ!」
『はあ。うるせぇやつだの』

 『堅牢』のパイロットがドクター・フランケンシュタインを木端微塵にしようとガトリングガンの火を吹かせたその時。
 先行したカミオが疾風の魔術を行使して、ドクター・フランケンシュタインごと風で覆う。
 放たれた大口径の弾丸は横風により左右に散り、坑道内の壁に突き刺さるのみとなる。

「ひっ……ひぇ?」
「あ? 何だあれ」「ん? 外したのか?」「おいおい、何してんだ」

 突然現れた黒い鳥を怪訝に思ったのは、攻撃を行った一機のみ。
 他のテロリストたちは呆れた様子でドクター・フランケンシュタインを見続けており、背後から襲い掛かる『シュタインバウアー』の奇襲に気づかない。
 景気よく柄付きの手投げ爆弾『ポテトマッシャー』を投げつけ、坑道内で激しい爆発が引き起こされる。
 驚いたテロリストたちが状況を把握する前に、その機体に銃弾が撃ち込まれる。
 射手はもちろん、菊月。
 『シュタインバウアー』に装備しているキャバリア用突撃銃『モストロ・ノイン』による威嚇射撃だ。

「はいはーい、失礼しますよー」
「な!? 敵襲っ!?」「重装甲モードに切り替えろ! 追手だ!」

 テロリストたちは襲撃を感知すると、直ちにキャバリアの全身を重装甲モードに変える《ヘビーアーマーキャバリア》を使用して身構える。
 『堅牢』は全く動けなくなるが、あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になる防御の態勢。
 菊月による爆撃や弾幕を凌ぎ、収まったところで反撃に転じようと考え足を止めていると……。

「ひええええ!!」『おい! 俺ごと撃つんじゃねぇ!』
「流れ弾の心配ですか? うーん、当たらないようにはしますよ。えへへ」

 簀巻きのまま悲鳴を上げるドクター・フランケンシュタインの首根っこを掴んだカミオが疾風の魔術で老人を浮き上がらせ、奪還する。
 そのまま勢いよく乱射しながら突入してきた『シュタインバウアー』のもとへと連れて行く。
 『シュタインバウアー』の銃弾は、しっかりとカミオを捉えることなく『堅牢』たちに注がれている。大丈夫、誤射はない。

「あ! ジジイが逃げるぞ!」「逃がすな、殺せ!」
「後ろから不意討ちごめんね。さあ反抗せよ」

 菊月に合流させまいとドクター・フランケンシュタインにレールガンの照準を合わせるテロリストたちだが、その背後からスーパーロボットに乗ったニクロムがユーベルコードを仕掛ける。
 起動するのは、《反抗地帯(チタノエリア)》。
 ニクロム自身から半径132m以内の無機物を蒼焔の盾と重力槍に変換して操作するユーベルコードだ。
 地中を掘削して作られた坑道の中は、変化させる無機物には困らない。
 上下左右に大量にある土や岩を利用して、ニクロムは幾つもの蒼焔の盾を作り出す。
 それらはカミオとドクター・フランケンシュタインの周りに展開され、レールガンから放たれた弾丸は護りの蒼焔に阻まれる。

「悪人を守るために反抗の力を使うのはイヤだけど仕方ない」
「まあまあ、明日香さん。ありがとうございますー」
『そんじゃ、今のうちに下がるぞ』
「な、何なんじゃ、この炎は……!?」

 風と焔により安全を固められたドクター・フランケンシュタインを掴んだままカミオが菊月と合流を果たし、巻き添えにならないよう揃って後方へと下がっていく。

「逃がしてたまるかっ!」
「おっと、そうはさせないんだよ」

 遠ざかる『シュタインバウアー』に向けてミサイルを撃ち込もうとするテロリストたちに向けて、ニクロムは変換した重力槍を展開して『堅牢』たちに向けて射出する。
 誘爆を避けるために攻撃を中断した『堅牢』に重力槍が衝突するが、その装甲は傷つかない。

「ぐっ! サイキック系の槍か……!?
 だが、これくらいなら『堅牢』の重装甲で耐えられる……!」
「装甲を纏って防御の構えだね、だけどムダだよ!
 たしかに装甲は貫けない、でもそれだけじゃないんだよ」

 ニクロムが意思を送ると、重力槍が重力を解放する。
 重力操作能力を有するニクロムにより、槍を起点に重力を増していく。
 《ヘビーアーマーキャバリア》で身動きが取れなくなっている『堅牢』たちが、自重と超重力により地面に沈み込んでいく。

「う、うわあああ!?」「この槍、グラビティガンか!?」「いや、何か違う!」
「破壊は出来なくても地面に埋めちゃえばもうどうしようもないよね?」

 間一髪《ヘビーアーマーキャバリア》を解除して重力槍の範囲から間逃れた数機の『堅牢』が散開し、猟兵たちから遠ざかる。
 距離を取って砲撃を繰り出すつもりか、ドクター・フランケンシュタインを追いかけるのか、あるいは陣形を立て直そうとしているのだろうか。
 超重力に囚われ、身動きどころか攻撃も緊急脱出もできなくなった『堅牢』の中にいるパイロットが、ニクロムの乗るスーパーロボットに意識を向けて、拡声器にて声を上げる。

「ぐっ、お、お前、その機体は、マクドナルド王国の兵士、か……!
 なぜだ! そいつを生かしておいたところで、害悪にしかならんだろう!」
「ドクターはちゃんと王国に連行して罪を償わせなくちゃダメなんだ。
 罪には法を。勝手はいけない」

 毅然とした態度で、ニクロムは捕らえたテロリストたちが抜け出さないよう重力を強めて抑え込み続けていた。
 残敵の対処を、後詰として現れる猟兵たちに託して……。


●物思いの先に感じる想い。

 一方、リアは『ちゅんちゅんさん』に乗り、眼下の戦闘を支援し続けている。
 ニクロムと菊月の活躍もあり形勢は有利だが、まだテロリストたちも抵抗を見せている。
 直接戦闘に加わることなく戦況を見守りながら、誰かが危ない状況になれば加勢することも考慮して待機している。
 後から駆け付けてくる猟兵たちへと精神感応によるネットワークを繋げつつ、リアは動けなくなった『堅牢』のパイロットたちに視線を向ける。

「スティーブンさんは、私から見ても理解があって柔軟な方でしたけど。
 ……それでも、言っていましたね。『異常』で……『怖い』んだって。
 ……あの人たちは、……何を想っているんでしょう……」

 『ちゅんちゅんさん』の中でリアは小さく呟き、超重力で地面に埋まっているテロリストに向けて精神感応を語り掛ける。

「もう、勝ち目は……無いと思います。どうか、投降してください」
「これは、テレパシー、か……?
 ……断る! 俺たちは絶対に、例え死んでも屈しない!」

 まだ戦いを続けている仲間の『堅牢』はまだしも、無力化された彼らには逆転の手はない。
 それでも、リアの勧告を聞いてもなお、テロリストたちは心から命を惜しまず戦い続けようとしていることが感じられる。
 双方向性の情報伝達となるため、リアにも彼らの精神が影響を及ぼしている。

 彼らの意思は、オブリビオンマシンの精神汚染により増幅されているものではあるが……彼ら自身の思想が根本にある。
 すなわち……猟兵埒外の生命体に対する、敵意。
 それを感じ取り、リアは唾を飲み込んだ。

「ちくしょう! マクドナルド王国! お前たちは化け物に与するというのか!」
「化け物……そう、化け物から、世界を守るためにも。どうか、今は……」

 気炎を吐くテロリストたちも、残存する仲間たちが撃破され趨勢が決したならば……会話ができるかもしれない。
 リアは他の猟兵たちに《暁を残して》による支援を送りながら、コックピットの中にいるテロリストたちが妙なことをしないよう注意を払う。
 自爆や自決をさせないように、ダメージを与えて抵抗できないように抑えている。
 だが、死すら厭わずに何かの信念を抱く彼らの心に……果たして、リアの想いは届くのだろうか。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

久遠寺・遥翔
アドリブ連携歓迎

D・Fの爺さんかー
あいつがやらかしたことを思うと敵さんの気持ちもわからなくはないけどやっぱ法によって裁かれるべきだよな

イグニシオンに[騎乗]してUCを起動
完全に気配を遮断したまま接近し、他の味方の襲撃に合わせる形で[オーラ防御][結界術]で構成された多重防壁を爺さんの周囲に展開し巻き込まれないように守る
その際に爺さんは声だけで軽く脅しつけとこう
「よう爺さん。守りは展開してやったからそこから動くなよ? 助かりたくないってんなら話は別だけどな」

脅かしたらすぐに移動、味方が討ち漏らした敵集団の死角から[範囲攻撃]で陽炎に巻き込んで思考力を奪いつつ[2回攻撃]でしっかりと沈めていくぜ


戒道・蔵乃祐
うむ。少し、気になることがあるのでね

しかしまた、ヒトを呪わば穴二つということなのでしょうか?
どうやら、それだけというわけでも無さそうですけどね
◎1~2章までの参加予定です

◆ストライク・イェーガー
※キャバリア騎乗戦闘
全速前進。

早業+乱れ撃ちでキャバリアライフルを斉射しながら切り込み、フェイント+見切りでクイックブーストを吹かしてバレットストームを掻い潜る

直撃弾は装甲と拡散シールドで武器受けしつつ、砲塔にクイックドロウを撃ち込み武装解除狙い
懲りないようならアクチュエータの怪力に任せた組み打ちでもろともに取り押さえます

狂信者か…或いはテログループか
一先ずは生け捕りにして、情報を精査したいところですね



●男たちによる迎撃戦。

 先行した少女たちにより大半が制圧されたものの、残敵である機動殲龍『堅牢』が散開して行動を続けている。
 操縦するテロリストたちは猟兵たちの奇襲に戸惑いながらもドクター・フランケンシュタインの殺害を諦めず、ある者たちは結集して防御を固め、そしてある者たちは散発的な攻勢に打って出た。
 突進する『堅牢』の進行上に立ちふさがるのは、後詰として駆け付けた猟兵たちが駆る二機のキャバリアだ。

「ドクター・フランケンシュタインの爺さんかー」

 骸魂イグニスを内包する黒焔の神剣に選ばれた騎士。
 久遠寺・遥翔(焔の機神イグニシオン/『黒鋼』の騎士・f01190)は相棒のキャバリア『イグニシオン』に騎乗して参上した。
 仲間の猟兵が奪還して連れているセイヨウ帝国の悪い科学者を見つめ、浅からぬ縁ある遥翔はその所業を振り返っている。

「あいつがやらかしたことを思うと敵さんの気持ちもわからなくはないけど、やっぱ法によって裁かれるべきだよな」
「うむ。それに少し、気になることがあるのでね。
 狂信者か……或いはテログループか。一先ずは生け捕りにして、情報を精査したいところですね」

 遥翔の言葉に応じるのは、ワイルドな顔立ちをした悪僧の猟兵。
 中庸・寛容を是とする生臭坊主、戒道・蔵乃祐(荒法師・f09466)だ。
 蔵乃祐は以前擱坐し、遺棄されていたところを受領した『クロムキャバリア』に乗り込み、この地へと馳せ参じていた。

「しかしまた、ヒトを呪わば穴二つということなのでしょうか?
 どうやら、それだけというわけでも無さそうですけどね」
「悪事をした分、相応の報いは自分に返って来る訳だ。……さて、行こうか」

 遥翔と蔵乃祐は、フラスコチャイルドの少女から施された支援を受けて万端の準備を整えた。
 常よりも強化された二人が、武装を展開しながら駆けてくる『堅牢』たちを迎え撃つ。


●圧倒的鎮圧力。

「くっ、新手か! だが、相手がだけならば!」

 蔵乃祐と『クロムキャバリア』が、キャバリアライフルを乱れ撃ちながら正面から切り込んでいく。
 クイックドロウの素早い射撃に『堅牢』は回避できず被弾する。

 削られる前にと、『クロムキャバリア』の攻撃に対応するために『堅牢』が脚を止めて《ヘビーバレットストーム》を展開する。
 それは全身を全武装から砲撃し続ける状態に変え、機動力を代償にあらゆる攻撃に対しほぼ無敵となる攻撃形態だ。
 ガトリングガンが、レールガンが、そしてミサイルが、これでもかとばかりに『クロムキャバリア』めがけて放たれる。

「ふむ。……わかりやすいですね」

 それに対して蔵乃祐はフェイントを交えたクイックブーストで全弾回避し、回り込みながら《ストライク・イェーガー》を乱射する。
 照準が定まっているようにみえない乱れ撃ちだが、半径136m以内の対象全員を自動的に攻撃し続けるユーベルコードの狙いは『堅牢』の頑丈な装甲ではなく、装備しているその武装だ。

「なっ!?」「なにぃ!?」「馬鹿な!?」

 如何に『堅牢』の《ヘビーバレットストーム》がほぼ無敵とはいっても、完全に無敵という訳ではない。
 攻撃する瞬間の射出口……発射される直前のミサイルや、エネルギーを収束したレールガンの砲塔に素早く弾丸を撃ち込んで、武装を内側から吹き飛ばしているのだ。
 的確な蔵乃祐の射撃により、『堅牢』の戦闘能力が失われる。

「まずは武装解除です。これで懲りないようなら……」
「つ、強い……!」「ここはいったん退くしか……」
「仕方ありませんね。大人しくなってもらいましょうか」

 武装を喪失したパイロットたちが《ヘビーバレットストーム》を解除して慌てて逃げようとするが、距離を詰めてきた『クロムキャバリア』からは逃げられない。
 『堅牢』たちは反転する猶予も与えられず、次々に『クロムキャバリア』のアクチュエータに任せた怪力で組み打ちを受け、脚部を圧し折られて取り押さえられていく。

「たった一機であの数を……化け物ね!」
「あんな奴相手にしてられるか! こうなったら俺たちで……」
「陽炎鎧装、起動」

 そうして、仲間を潰していく『クロムキャバリア』を迂回して走る『堅牢』たちの前に、揺らめく陽炎があった。
 遥翔が使用していたのは、《陽炎鎧装(ミラージュ・アーマメント)》。
 自身と武装を陽炎で覆い、視聴嗅覚での感知を不可能にするユーベルコードだ。
 これにより、テロリストたちは『イグニシオン』を認識することもなく『クロムキャバリア』だげが脅威だと思い込んでいたのだ。

 また、陽炎に触れた敵からは思考力を奪う効果があり、少女たちや蔵乃祐を避けて移動するテロリストたちの死角から回り込み、完全に気配を遮断したまま陽炎に巻き込むことでテロリストたちの思考力を失わせていく。
 考えることすらできなくなったテロリストたちは、そのままコックピットでつっぶして坑道の壁に機体を擦り付けて動かなくなる。

「よし。さて、次は」

 近場の敵機体を無力化させた遥翔は、オーラ防御による結界でドクター・フランケンシュタインの守りをさらに固める。
 蒼い炎の盾に疾風の守りに加えられた多重防壁は、この博士を『堅牢』の攻撃から守ることだろう。
 そして、遥翔はそのままの状態でドクター・フランケンシュタインに声をかける。

「よう爺さん。久しぶりだな」
「おお……これは防護フィールドか……? いったい、誰が……?」
「あれ? ……あ、そっか。陽炎鎧装起動してるから聞こえないか」

 遥翔は一旦《陽炎鎧装》を解除し、『イグニシオン』を見えるようにする。
 ドクター・フランケンシュタインは突然傍に現れた白銀のキャバリアに驚き、そしてその機体に見覚えがあることに絶句する。

「ひっ! ……あ! き、貴様は、あの時の……!」
「守りは展開してやったからそこから動くなよ?
 ……助かりたくないってんなら話は別だけどな」

 そうして軽くドクターを脅かしてから、遥翔は再び《陽炎鎧装》を起動してすぐに移動する。
 討ち洩らした敵や、この場から離れようとする『堅牢』を逃さないように。
 蔵乃祐や他の猟兵たちと連携して、敵を取りこぼさないようしっかりと沈めていくために。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

魔女・ウィッチ
くくく……強大な力を持つ者が「化け物」と恐れられるのは仕方のない事かもしれぬな。そう!我の様な超究極最強天才美少女大魔女などは特に!

魔術を増強する武器燈箒に乗って飛ぶ+騎乗
燈は消す

高速詠唱、多重詠唱、無酸素詠唱、全力魔法
禁果を齧り、導書を開き、揮杖と周囲に展開した大量の武器慈剣から光線!命中精度に優れる破光を一斉発射して腕と脚を狙撃して行動不能を狙うのじゃ!


さあ、我を忘れたとは言わせぬぞ!
逃げたり妙な気を起こすでない
我が魔砲ブラスターの餌食になりたくなければ大人しくしてるがいい!(杖突きつけぐりぐり

勘違いしないでよね?別に、アンタの為に助けに来てやった訳じゃないんだからねっ!


魔法少女・マジカルガール
コンパクトを開いて『魔法変身マジカルトランス!』
早業で脱衣して防具改造!
ドレスに早着替え☆
化術で変装して正体を隠す♪

カメラで撮影開始☆
応援よろしくね♪
「魔法少女マジカルガール……行きます!」
ドクターをバリアで包んで守るね♪そのままこっちに引き寄せて確保☆
カリスマオーラを纏う程の演技力で最初は苦戦を演出♪充分強化されたら一気に逆転して活躍しよう☆

魔法の雨を降らせて敵味方全員の邪心と身体を治療して浄化するね♪
「マジカルハートシャワー☆」



●魔性の乙女たちのコラボバトル。

 猟兵たちに次々に撃破されていくテロリストたち。
 残存した機動殲龍『堅牢』たちが密集し、遠巻きにドクター・フランケンシュタインを害する機会を覗っている。
 その様子を、坑道内の上空……羽ばたくスーパーロボットの中にいる仲間の猟兵から送られる支援をもらいつつ、飛行している猟兵たちが見下ろしている。

「くくく……強大な力を持つ者が”化け物”と恐れられるのは仕方のない事かもしれぬな。
 そう! 我の様な超究極最強天才美少女大魔女などは特に!」

 深闇を灼き祓う魔法のランタンの灯を消して、テロリストたちに気づかれないよう頭上を取るのは、西洋妖怪の魔女。
 意思持つ箒『魔女燈箒ウィッチブルーム』に乗る魔女・ウィッチ(偉大なる魔女の物語グランソルシエール・サーガ・f33446)。
 偉大なる魔女となるための旅路の途中、ウィッチはマクドナルド王国の救援に現れた。

「それじゃあ私も始めるよ! 魔法マジカル変身トランス!」

 そして、ウィッチの隣で空中に浮いているのはきらめく可憐なプリンセス。
 『マジカルコンパクト』を開き、瞬間変身で『マジカルドレス』に早着替えして、メイクと化術で正体を隠す魔法少女・マジカルガール(魔法少女の王国マジカルランドのプリンセス・f38569)。
 二次元の世界から飛び出して来た、皆の夢と希望を叶える存在である。

 今、クロムキャバリアの地下坑道に魔女と魔法少女のコンビが出現した。

「さあ、あそびの始まりじゃ! 我らの恐ろしさをいっぱい知らしめてやろう!」
「うん! 魔法少女マジカルガール……行きます! みんな、応援よろしくね♪」

 元気よく魔術の詠唱を始めるウィッチの側で、マジカルガールは早速《グッドナイス・ブレイヴァー》を起動して戦闘力のない動画撮影ドローンを召喚する。
 マジカルガールの活躍や苦戦する様子を配信することで、動画を通して視聴者から応援を受けることでパワーアップできるのだ。
 二人の可愛らしい魔性の少女が凶悪なテロリストたちに果敢に挑みかかるという構図は、視聴者たちの感情をいろいろと盛り上げてくれている。
 ここにはいない者たちの声援を受け、魔女と魔法少女が連携する。


●魔法と魔術が交錯する。

「行くよー!」

 マジカルガールはまずはじめに、心のドキドキに合わせて攻撃を反射する『マジカルバリア』でドクター・フランケンシュタインとその近くにいる猟兵たちを包んで守り、万難を排した。
 そして、圧倒的なスタアの『マジカルカリスマオーラ』を纏ってテロリストたちとの白熱した戦いを演出し始める。

「い、今、魔法少女が攻撃してきたんだが!?」
「なにっ! 俺にも見えるぞ! 新手の幻惑兵器か?」
「バカ、敵だ! 猟兵だ! 迎撃するぞ!」

 急降下してきて目の前を跳び回りながらハート形の魔法攻撃『マジカルハート』を放つ魔法少女という、情報の濁流を浴びたパイロットたちが困惑しながら防御態勢に移行する。
 『堅牢』は全身を重装甲モードに変える《ヘビーアーマーキャバリア》を起動して、魔法攻撃に耐えながらガトリングガンを掃射する。
 動くことは無いが、弾幕を張り移動経路を制限することで、じわじわと追い詰めていく。
 ……ように、マジカルガールは演出する。

「むぅ、強い……! けど、私は諦めない!」

 『堅牢』の攻撃を空中機動で軽やかに躱しながら、マジカルガールは坑道の壁面に近づいていく。
 マジカルガールは肩で息をして壁際に追い詰められたように振舞い、テロリストたちの意識を一身に集めている。
 動画のコメント欄が、応援メッセージで溢れかえる。

「よくわからないが、追い込めているな……?」「よし、いける、いけるぞ!」
「はぁ、はぁ……。うん! 今だよ、マルグリッドさん!」
「ぬわあーっはっはっはーっ! 我におまかせよ!」

 そこでカメラが上に向く。そこにいるのは箒に乗ったウィッチだ。
 マジカルガールが注意を引き付けている間に、じっくりとたっぷりと詠唱を重ね、全力の魔法攻撃を放つ準備を整えていたのだ。
 ウィッチは大いなる力をもたらす『魔女禁果ウィッチフルーツ』をかじり魔力を充填。
 『魔女導書ウィッチグリモワール』を開き、『魔女揮杖ウィッチタクト』を掲げてユーベルコードを行使する。

「さあ、行くわよ! これを全部避け切れるかしら!」

 堂々たる魔女の手から生み出されるは、欲望具現術ウィッチクラフトの一つ。
 《魔女の大いなる慈悲の剣(グランミゼリコルディアスパーダ)》。
 数千数万の魔法剣『魔女慈剣ウィッチスパーダ』が幾何学模様を描き、テロリストたちを包囲するべく展開される。
 ウィッチの意のままに、すべての『魔女慈剣』から『魔女破光ウィッチブラスター』が放たれる。
 命中精度に優れる必殺の破壊光線が、防御力と引き換えに移動能力を排除した《ヘビーアーマーキャバリア》の隙間を狙い撃つ。

「な、な……!」「うわあああ!!」
「ナイス♪ ここから一気に逆転しよう☆」

 前後の脚や武装の根本といった、守り切れない関節部位を貫かれて行動不能に陥る『堅牢』。
 絶叫を上げるテロリストたちに向けて、マジカルガールがとどめの魔法を放つ。
 ただし、それは破壊のための、攻撃魔法ではない。

「マジカルハートシャワー☆」

 マジカルガールは『マジカルステッキ』を掲げ、戦場にいる敵味方全員の邪心と身体を治療して浄化する魔法の雨を降らせていく。
 疲労、心労といった心のダメージも癒され、コックピット内にいるテロリストたちも負傷が治される。
 中には自害しようとしていたパイロットもいたが、精神干渉系ユーベルコードで意欲を損なっていたところへ『マジカルハートシャワー』によってオブリビオンマシンの精神汚染を取り除かれ、死ぬ覚悟が薄れたのか躊躇しているようだ。

「なるほど、敵を倒すだけでなく救うということね。やるじゃない、まほ!」
「えへへ! マルグリッドさんのおかげだよ! みんなも応援ありがとう!」

 動画撮影ドローンの前で視聴者たちに感謝を告げ、ウィッチとマジカルガールは他の猟兵たちと共にドクター・フランケンシュタインのもとへと集まっていく。


●大団円を迎える前に。

 この場から戦闘行為を行える敵機体がいなくなり、帰り道で遭遇するというテロリストたちの上官を迎撃すればドクター・フランケンシュタインを奪還するというミッション達成だ。
 だが、その前にせっかく機会だ。
 補給がてら、この老人からいろいろと聞き出す時間はあるだろう。

「はじめまして、おじいさん!」
「お、おお……猟兵たちが、わしを助けに……?」

 マジカルガールが礼儀正しく挨拶し、ウィッチが『魔女揮杖』を突きつけて、ぐりぐりとドクター・フランケンシュタインの頬を突く。

「さあ、我を忘れたとは言わせぬぞ!」
「お、お前は、あの時突っ込んできた魔女!」

 ドクター・フランケンシュタインも、自身の逃亡を阻止した猟兵の一人であるウィッチの存在を覚えていたようだ。
 簀巻きのままで抵抗することもできないので、苦々しい表情で甘んじて受けている。

「逃げたり妙な気を起こすでない。
 我が魔砲ブラスターの餌食になりたくなければ大人しくしてるがいい!」
「ふ……ふぇっふぇっふぇ!
 どうやら、猟兵はわしの価値をよぉく理解しておるようじゃな……!」
「勘違いしないでよね? 別に、アンタの為に助けに来てやった訳じゃないんだからねっ!」

 えっ、違うの? という風に唖然とした表情を浮かべるドクター・フランケンシュタイン。
 助かることになるのか、そうでないのかは、これから始まる質疑応答によって変わるかもしれない。
 何はともあれ。
 猟兵たちはひとまず、脱獄したドクター・フランケンシュタインの奪還に、第一段階成功を果たした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 日常 『マシンも人も補給の時間』

POW   :    機体の搬入、重たい荷物を運ぶのを手伝う

SPD   :    燃料やパーツ、食料などの配給を手伝う

WIZ   :    電装、パーツの在庫などのデータ管理、ムードを盛り上げる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●断章:お楽しみの尋問タイム。

 簀巻きのまま救出された、ドクター・フランケンシュタイン。
 撃破され、制圧されたオブリビオンマシン『堅牢』のパイロットたち。
 彼らは皆、自害されないよう配慮したうえで猟兵たちの前に集められている。

「おい、はやく解かんか! わしを助けに来たんじゃろ!?」

 己の命が惜しいドクター・フランケンシュタインは、猟兵たちが問いを投げればたいていのことは白状するだろう。
 プライバシー的なことからオブリビオンマシンを含めたキャバリアに関する知見。
 そして、セイヨウ帝国や古代魔法帝国のこと。
 殲術再生弾キリングリヴァイヴァーに関する情報や、殲禍炎剣ホーリー・グレイルに関する話……。
 この老人ならば、猟兵たちが知らないクロムキャバリアの秘話を知っているかもしれない。

「くっ……おのれ……!」「猟兵に話すことなんか、無いっ!」

 一方、テロリストたちからも、何かと聴取できるだろう。
 殺人を厭わず自分たちの死も厭わない様子だったが、猟兵たちによる精神干渉のダメージや精神汚染を浄化されたことで多少なりと覚悟が揺らいでいるらしく、尋問のやり方次第で話を聞くことはできるだろう。
 ただ、彼らが猟兵に向ける視線に込められた敵意や反感……あるいは、怖気おぞけと感じる想いに変化はない。
 それらは、オブリビオンマシンの精神汚染ではない、彼らの抱く正常な思想なのだろう。
 彼らの素性、目的、規模。聞きたいことは数多くあるだろうが……時間はあっても、有限だ。

 どちらの側に話しかけるか、あるいは両方に語り掛けるか、それとも何かの手を講じるのか……。
 地上に戻る時間も考慮して、猟兵たちは検討しなければならない。
 何を問うのかを。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ※この章では「質問」をすることができます。
  古代魔法帝国や殲禍炎剣、殲術再生弾など、マスターが説明できない質問に関しては後日トミーウォーカー様から返答をいただけます。
  リプレイ内では「答えを返した」という表記になりますので、ご了承ください。
  ドクター・フランケンシュタインやテロリストたちの素性など、マスターが説明できる部分はリプレイにて描写させていただきます。
  また、第一章での活躍によりテロリストたちが情報流出を防ぐために自害を試みることもなくなったので、特別な対処の必要はありません。
  プレイングボーナスは特にありません。
  皆様、よろしくお願いいたします。
ニクロム・チタノ
ドクターもテロリストもこのまま王国に連行するけど少し聞きたいことがあるんだよね
周りはボクの姉妹達が警戒してくれているからテロリストに質問するぐらいの余裕はありそうだね
あなた達はどうしてドクターを始末しようとしたの?
あなた達がどういう組織か知らないけどドクターを利用する気がないのにわざわざ危険をおかして助けた理由がわからないんだよね
それに今回戦った中に指揮官らしき人物もいなかったし、まだ誰かいるんじゃないの?
(色々もっとらしいこと言ってはいるけどそれが法を侵す免罪符にはならないよ)
他者の価値観を認めない盲目な正義感か・・・ボクもそうならないように気をつけないとね



●テロリストのかたる正義。

「ドクターもテロリストもこのまま王国に連行するけど少し聞きたいことがあるんだよね」

 そう呟きながら、ニクロム・チタノは、ユーベルコードを起動する。
 現れるのは百人を超える、ニクロムの姉妹である《哀れな姉妹達(ニクロムナンバーズ)》だ。
 左頬に数字を刻印されたニクロムと瓜二つの少女たちが坑道内に散開して行く。
 こうして姉妹たちに周辺の警戒を任せることで、ニクロムはテロリストへの質問に集中できるのだ。

「あなた達はどうしてドクターを始末しようとしたの?」
「……。ドクター・フランケンシュタインは危険だからな。
 放置してはどんな兵器を開発するかわかったものではないだろう?
 ここは平和のためにも一刻も早く……」
「嘘だね」

 ニクロムは、目の前のテロリストから反抗する意思を感じ取った。
 その言葉、ドクター・フランケンシュタインを警戒する気持ちには嘘はないのだろう。
 だが、それならば連れ出すことなく軟禁されていた部屋でそのまま殺せば済んだことだ。
 わざわざ、拉致した理由があるはずだ。

「ボクを誤魔化せると思わないほうがいいよ」
「……」

 ニクロムは口を噤むテロリストに歩み寄り、視線を合わせて問いを重ねる。
 赤い瞳でじっと見つめ、問い詰める。

「あなた達がどういう組織か知らないけど、ドクターを利用する気がないのにわざわざ危険をおかして助けた理由がわからないんだよね。そこまでするのは何でなのかな?」
「……あいつは、この地下に眠っていた怪物共を……古代魔法帝国の残党を蘇らせた。
 挙句の果てには、お前たちのような化け物を招き寄せる事件まで引き起こしたんだ」

 怪物に、化け物。
 テロリストたちの口から簡単にこぼれるその言葉の意味にかすかに目を細めながら、ニクロムは冷静に問い続ける。

「それは、ボクたち猟兵のことだね」
「ああ、そうだ! マクドナルド王国は平和で、猟兵の来ない、理想的な国だったのに!
 おかげで何人もの同志が抜けてしまった! 猟兵に嗅ぎ付かれてしまった!
 ただ殺すだけじゃ、あいつの仕出かした罪は雪げない……!
 だから俺たちが、俺たちの手で天誅を下さなければならないんだ!」

 テロリストがニクロムを睨みつける視線には、敵愾心が宿っている。
 ドクター・フランケンシュタインを連れ出した理由は、彼らなりの正義に則った私刑を下すためなのだろう。
 ただし、計画通りに行かなかったために急遽坑道の中で殺そうとしたことから、厳格な統制は布かれていないことが推測できる。
 何らかの主義・主張はあるようだが、要は手前勝手な無法者なのだ。

「色々もっとらしいこと言ってはいるけど、それが法を侵す免罪符にはならないよ」
「法か。フン……どこからともなくやって来るお前たちが、どこまで法を知っているのやら」
「ん……」

 その言葉に、ニクロムは少し黙考する。
 今回はテロリストが悪事を働いていると断言できる。
 だが、もしかしたら。
 今後、踏み込んだ世界でニクロムの想いと背反する法が正しいとされていることがあるかもしれない。
 その時にどう判断するべきか……今のうちに心構えをしておけば、きっと狼狽することはないだろう。

「なるほど。他者の価値観を認めない盲目な正義感か……ボクもそうならないように気をつけないとね」

 そうして質問を切り上げようとした時、ニクロムはもう一つ気になっていたことを思い出し、テロリストに尋ねる。

「そういえば。今回戦った中に指揮官らしき人物はいなかったけど、まだ誰かいるんじゃないの?」
「……ハハッ! ああそうさ!
 俺たちなんかよりもよっぽど強い、歴戦の元軍人たちがいる。
 俺たちが合流しないことを懸念して、そのジジイを討つためにやってくるだろうさ。
 『少佐メジャー』なら、リーグ少佐ならば、お前たちにだって競り勝てるだろう!」
「リーグ少佐だね。覚えておくよ」

 これから立ちふさがるだろう相手の名前を覚えて、ニクロムは貸与されたスーパーロボットのところへと戻っていった。
 この後の帰路にある、避けられない戦いに備えるために。

大成功 🔵​🔵​🔵​

戒道・蔵乃祐
牙には牙を
猟犬には獲物を
暴力には応報を

やれやれですね。
※2章までの参加

◆タイマンチェイス
刻印をキャバリアに紐付けて引き回せるようにします
💪😁✨

◆情報収集
・等身大オブリビオンマシンと『鉤爪の男』についての記録
『鉤爪の男』の様な等身大サイズの同型機は、他にも存在したのか?オブリビオン・フォーミュラが原因と想起されるような、世界を滅ぼし得た過去の災禍について何か情報があれば

・ジャイアントキャバリアの素体である巨人が「ユミルの子」だとすればその「ユミル」とは一体何なのか?

・『獣人戦線』、「超大国」ゾルダートグラード、「はじまりの猟兵」、なんでも良いのでクロムキャバリア世界にもこれ等のヒントがあれば



●荒法師の問答。

「牙には牙を。猟犬には獲物を。暴力には応報を。……やれやれですね」

 戒道・蔵乃祐は対象のどこかに追跡者の刻印を貼り、剥がされるまで対象に闘気の鎖の引き寄せを行える《タイマンチェイス》を自身の『クロムキャバリア』に使い、景気よく力こぶを見せつけて引き回して見せている。
 キャバリアを引き回すというパワープレイを見せつけられたテロリストたちは委縮し、ドクター・フランケンシュタインも蔵乃祐の機嫌を損ねないようにしようと簀巻きのまま居住まいを正した。

「さて、ご老人。いくつか尋ねたいことがあります」
「な、何かね?」

 蔵乃祐がドクター・フランケンシュタインの前に立ち、じっくりと問答を開始する。

「『鉤爪の男』という存在について。
 かの者のような等身大オブリビオンマシンの同型機は、他にも存在したのか?」
「……ふむ。【返答しました】」
「……ジャイアントキャバリアの素体である巨人が「ユミルの子」だとすればその「ユミル」とは一体何なのか?」
「ユミルか……それは、【返答しました】」

 問われた事柄に素直に応答するドクター・フランケンシュタイン。
 蔵乃祐の心眼は、その言葉に嘘や偽り、誤魔化そうという意図は含まれていないと見通している。
 蔵乃祐は鷹揚に頷き、更なる問いを重ねていく。

「では、オブリビオン・フォーミュラが原因と想起されるような……世界を滅ぼし得た過去の災禍について、何か情報があればお聞かせいただきたい」
「【返答しました】」
「……ふむ」

 ドクター・フランケンシュタインの言葉にしばし瞳を閉じ、蔵乃祐はしばし黙考する。
 そして、最後の問いを投げかける。

「最後に。
 『獣人戦線』、『超大国』ゾルダートグラード、『はじまりの猟兵』。
 なんでも良いのでクロムキャバリア世界にもこれ等のヒントがあればお聞かせいただきたい」
「【返答しました】」
「ありがとうございます。それでは、僕はこれにて」
「うむ」

 蔵乃祐はドクター・フランケンシュタインの回答に礼を返して踵を返す。
 聞きたいことは聞けた、あとは他の猟兵が問う時間だと。

「さて……なるほど」

 この後、蔵乃祐は仲間たちの尋問が終わるのを見届けてから一足先にグリモアベースへと戻っていく。
 ここで得た情報をどう処理するか、静かに考えながら……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

疋田・菊月
いくつかお話を伺ってみましょうか(USPの薬室を確認しつつ)
あ、ご安心をテロリストの皆さん
9ミリのFMJなので、そうそう致命傷にはなりません
あなた方の残存戦力及び配置の詳細をどうぞ
ええとー、膝のお皿から大腿骨に向けて撃つと、薪割りのように骨が……

さて、ドクトル
生き字引のドクトルならば、色々とご存知とは思いますが、たとえば殲禍炎剣が地表に悪影響を及ぼすようになった経緯などをご存知でしょうか
その歴史の中で、古代魔法帝国なるものの盛衰が関係している、ということは?
良ければ若輩者に歴史の講義をお願い致します
え、ああ、もうこんな時間ですか
お国の方々も心配してます
牢に戻りましょう、ドクトル!



●お菊さん式質問コーナー。

「いくつかお話を伺ってみましょうか」

 『USP-SP』―――携行性に優れる改造した拳銃の薬室を確認しつつ、疋田・菊月は笑顔を浮かべてテロリストたちの前に立つ。
 目に見えて脅威とわかる物理的な恐怖を前にして、数人のテロリストが身をこわばらせる。

「あ、ご安心をテロリストの皆さん。
 9ミリのFMJフルメタルジャケット弾なので、そうそう致命傷にはなりません」
「……!」

 フルメタルジャケット弾は貫通性が高い弾丸なので、体内に残りにくく先端が変形して不必要な苦痛を与えることもない。
 とても親切な設計だ。
 適当に、近くにいるテロリストの額に銃口を合わせて、菊月は笑顔のままでお話を始める。

「あなた方の残存戦力及び配置の詳細をどうぞ」
「ま、待て、わかった、わかった話す、だから銃口を向けるのはやめてくれ」
「お前、同志を売るつもりか! この恥さらしめ!」
「ええとー、膝のお皿から大腿骨に向けて撃つと、薪割りのように骨が……」

 すすーっと、話に割り込んだテロリストの膝に照準を合わせる菊月。
 同志を詰ったテロリストは、銃口を見てスムーズに同志を売り始める。

「今の俺たちは少人数だ、ここにいるメンバーを入れても50名にも満たない。
 去年まではもっと潜伏していたが、猟兵が活動するのを確認してほとんどが脱退して国外に出た。
 率いているのはとある王国の軍人だった『大佐カーネル』だ。
 ほかに優秀な戦力になるのは、宗教国にいた『少佐メジャー』と、共和国から流れてきた『大尉キャプテン』たちがいて、今回の作戦は『少佐』が……」
「ふざけんなよ、お前が同志を売るのかよ!」「見損なったぞ! 恥を知れ!」

 ヤジを飛ばす仲間の罵声に、菊月に屈したテロリストが反論する。

「うるせぇこいつの顔を見ろ! 躊躇いなく撃つ目をしてるぞ!
 死ぬだけならまだしも、人の心があるかもわからん化け物に逆らったら何をされ」
「はいはい、お話の途中ですよー」

 菊月は威嚇的にテロリストたちの隙間の地面を撃つことで、速やかに静寂を取り戻す。
 沈黙したテロリストの膝に再び銃を向けて、菊月は続きを促す。

「えーと、『少佐』さんが今回の首謀者と。では『少佐』さんの詳細をお聞かせくださいね」
「はい。『少佐』の名前はリーグ、姓は存じておりません。
 とある宗教国の軍人だったそうで、『メカトンケイル』というキャバリアオブリビオンマシンを乗りこなす優秀なパイロットです。
 閉所や狭所での対多数戦が得意で普段はアジトの門番してるんですが、このあとアジトは引き上げるんでこっちに迎えに来る手筈です」
「ふむふむ……だいたいわかりました」

 菊月に見下ろされているテロリストは、恐怖心から態度を改めて正直に白状していく。
 気になる要点を聞き出した菊月は、『USP-SP』を手にしたまま次の質問相手であるドクター・フランケンシュタインに向き直る。
 ほっと安堵の息を吐くテロリストと対照的に、老博士は息を呑む。

「さて、ドクトル」
「はい」

 一連の流れを視ていたドクター・フランケンシュタインは、媚びへつらうように菊月に笑顔を見せている。
 保身である。

「生き字引のドクトルならば、色々とご存知とは思いますが……。
 たとえば殲禍炎剣が地表に悪影響を及ぼすようになった経緯などをご存知でしょうか」
「ああ、それは、【返答しました】」
「ほうほう」

 ドクター・フランケンシュタインの返答に頷き、菊月はさらに質問を深めていく。

「その歴史の中で、古代魔法帝国なるものの盛衰が関係している、ということは?
 良ければ若輩者に歴史の講義をお願い致します」
「もちろんじゃ。【返答しました】」

 ドクター・フランケンシュタインは歴史の話に返答する。
 相槌を打って話を聞く菊月だが、そろそろ次の猟兵が質問したいことがあるようで、交代する。

「え、ああ、もうこんな時間ですか。お国の方々も心配してます。
 他の方の質問が済みましたら速やかに牢に戻りましょう、ドクトル!」
「イエス、マム」

 命を惜しむドクター・フランケンシュタインは菊月に向けて……菊月の手に握られた拳銃に視線を向けている。
 猟兵たちからの問いに、博士は素直に応じている。
 今更逃げることもできず、逃げたとしても行く先にあてもない以上、大人しくついて来るだろう。
 菊月は『USP-SP』をしまい、次の戦いに備えるのだった。

 なお、菊月に『少佐』の情報を売ったテロリストは同志たちに足蹴にされていたが、些細なことである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

淫魔・サキュバス
愛情や恐怖を食糧とする西洋妖怪相手に恐怖心を持つなんて……ねぇ?

魔眼で相手の理想の姿を読心して、セクシーコーデを脱衣&コスチュームプレイで化術を増幅して変身♡

万が一を考えて拷問封具の呪鉄拘束具で力を封じるわ♪
UC寵姫の瞳と寵姫の美貌力と魔眼で魅了して、身体をすり寄せて誘惑しつつ読心ながら質問するわ。
テロリスト達の名前や生い立ち、好き嫌いでも聞いてみようかしら?
もし魅了に掛かっているフリして嘘吐く人がいたら読心で分かるし、その場合は拷問封具でトラウマを刻み込んだ上にナイトメアで心傷を増幅する精神攻撃で傷口を抉る♡

正直な人にはサキュバスミストで包み込んでキモチ良く癒してあげる♡
つまりは飴と鞭ね♪



●あくまでも健全な情報収集の一環です。

「愛情や恐怖を食糧とする西洋妖怪相手に恐怖心を持つなんて……ねぇ?」
「くっ……」「な、何をするつもりだ……!?」

 グリモアによる転移で駆け付けてきた新たな猟兵。
 生まれながらに絶世の美貌を誇る淫魔・サキュバス(西洋妖怪「サキュバス」の寵姫×ナイトメア適合者・f37101)は、適当なテロリストを数名連れて物陰に移動して、誘惑尋問を開始する。
 手始めに、サキュバスは淫魔の肉体の魅力を限界を超え引き出す『セクシーコーデ』を脱衣することで誘惑力を増幅させつつ、様々な道具や衣装を取り揃えた魔法の着せ替えセットである身裸万装『コスチュームプレイ』で公序良俗にも対応する。
 安心してください、全年齢向けですよ!

「お、おお……」「い、色仕掛けでもするつもりか……!?」
「きゃはっ♪ わかってる癖にぃ❤️」

 並べたテロリストたちに向けて、サキュバスは魅惑の視線を叩きつける。
 魅了や昏睡等様々な状態異常を秘めた、読心や記憶消去が可能な催眠魔眼『淫魔の瞳』はテロリストたちの年齢性別人種を問わず、その心を捕らえていく。
 幼くとも蠱惑的なサキュバスに誘惑され、さらには《寵姫の瞳》で見つめられたテロリストたち。
 オブリビオンマシンに搭乗している時ならばまだしも、怯えた心には染み入るだろう。

「(万が一を考えて、と)」

 安全のために拷問封具『トラウマメイカー』の呪鉄拘束具でテロリストたちの身動きを封じ、抵抗できないようにしてサキュバスの質問が開始される。
 身体をすり寄せて、横たわるテロリストの精神を読みながら、まずは簡単な問いから投げていく。

「ねぇ♡ あなたのお名前を……聞・か・せ・て♡」
「ああ、お、おれは、ブラック……」
「ブラック。あなた、好き嫌いはある?」
「ああ、く、靴! 靴下……!」

 ブラック氏の尊厳のためにも一部編集させていただきます。

 そうしていろいろと聞き出して行くうちに、テロリストたちの中にもサキュバスの振る舞いに毅然とした態度で抵抗する者もいる。
 殺されることはないと思ったのか、体格のいい男性が苦しそうに反抗の意志を見せる。

「化け物め……! 私はお前なんかに、洗脳されたりはしない……!」
「あら、それなら……」

 そうした者は、『トラウマメイカー』によってトラウマを刻み込まれる。
 そこからサキュバスの得意とする使役悪馬『淫馬種ナイトメア』による精神攻撃で傷口を抉っていく。
 為すすべなく、防ぐ手立てを持たない男が心に傷をつけられる。

「ああああ! やめ、やめろ! そんな目で私を見るな!
 私は、私はただ、使用済みの……!」

 彼の尊厳のためにも一部編集させていただきます。

 トラウマを刺激されて精神が襤褸雑巾になる同志を見て、欲望に正直な同志たちがサキュバスに篭絡されていく。
 サキュバスは全身を覆う快楽エネルギーを濃縮した桃色の霧『サキュバスミスト』を広げて、テロリストたちを包み込んでいく。

「つまりは飴と鞭ね♪
 イケない人には心傷を与えるわ。
 でも……正直な人にはキモチ良く癒してあげる♡」
「は、はいぃぃぃ!」「もっと踏んでくださいっ!」

 こういう事例が彼らを生んだのだろうかと疑念が過ぎりつつ。
 テロリストたちから素性を聞き出しつつ、サキュバスはたっぷりと感情を摂取していくのだった。
 ……あれ?

大成功 🔵​🔵​🔵​

魔女・ウィッチ
……こいつやっぱり撃っていいかしら?死なない程度に(杖先に魔力溜め

はぁ、仕方ないわね…… 召喚術で工房アトリエを呼び出して中に入れてやるけれど、勝手に触るんじゃないわよ。
とりあえず食事でも用意してやるわ。温かくて美味しいご飯を食べればいくらか多少は考えも変わるでしょ。必要そうならこっそり自白効果とか強制改心効果でも仕込んでおくわ。絶世の超絶美少女の手料理が食べられるんだから光栄に思いなさい!

魔女として古代魔法帝国に興味があるわ。西洋妖怪とそれらが多く住むカクリヨは西洋魔術や遺失魔術と関係深いし、欲望具現術ウィッチクラフトに使えそうならいいわね。ただし、少しでもイラッとしたら即撃つ!



●偉大なる魔女の手料理。

「はぁ、はぁ……すまん、少し休ませておくれ……わしはか弱い老人なのじゃよ」
「はぁ、仕方ないわね……。召喚術で工房アトリエを呼び出して中に入れてやるけれど、勝手に触るんじゃないわよ」

 度重なる猟兵たちからの質問を受け、ドクター・フランケンシュタインに少し疲労の色が見え始める。
 夜中に突然拉致され、あまつさえ殺されそうになったのだ。老体には酷なことだろう。
 空腹に鳴る博士の音を聞いて、魔女・ウィッチは小さくため息を吐いてから『魔女工房ウィッチアトリエ』を展開する。
 ウィッチの召喚術で現れた魔法の家を目の当たりにして、ドクター・フランケンシュタインは元気を取り戻す。

「おお! これは、何とも興味深い! 自分の部屋を持ち運べるというのかね?
 これはどれくらいの規模が可能じゃ? キャバリア、設備や機材をどれほど持ち込むことができる?」
「……こいつやっぱり撃っていいかしら? 死なない程度に」

 調子を取り戻したドクター・フランケンシュタインからじっくりと話を聞くために、ウィッチは博士を招いて簀巻きのまま席に着かせ、食事を用意する。
 展開されるユーベルコードは、《欲望具現術「魔女の秘密超理法」(ウィッチクラフト・フォーミュレーション)》。
 薬品調合や料理技能といった、医術毒物に関する技能のレベルが10倍になったウィッチの手により、大鍋をかき混ぜ大量の料理が創り出されていく。

 温かくて美味しいご飯を食べればいくらか考えも変わるだろうという狙いと、魔女らしくこっそり自白効果とか強制改心効果のある薬品を仕込んで分け与えるためだ。
 ドクター・フランケンシュタインがある程度素直とはいえ、セイヨウ帝国の住民たちを皆殺しにしようとした老人に全幅の信頼を置くのは難しいだろう。
 健康にいい成分も調合しておくことで、衰弱を防ぐ効果もある。
 拘束は解かず、火傷しないように冷ましてからドクター・フランケンシュタインに料理を食べさせるウィッチ。

「医食同源、毒が変じて薬となり、薬も過ぎれば毒となるって、おばあちゃんが言っていたわ! さあ。温かいうちにお食べなさい」
「おお、ありがとうのう。はむはむ……」

 ウィッチに感謝しつつ料理を咀嚼し、嚥下するドクター・フランケンシュタイン。
 速やかに、その老いた身体に薬効が現れる。
 呼吸が整い、焦点が定まらなくなっていく。

「ふふん! 絶世の超絶美少女の手料理が食べられるんだから光栄に思いなさい!」
「味は良いがのう。ちみっこい娘っ子にそんなことを言われてもあんまり」
「何か不満でも?」
「許してくれ、死にとうない」

 『魔女揮杖ウィッチタクト』の先端に溜められた魔力に怯え、博士は恙なく回答する。
 料理に混ぜた栄養豊富な薬が効いていることを確認して、ウィッチは満を持して自身の問いたいことを尋ねる。

「さあ、それじゃあ質問するわね。
 あたしは魔女として古代魔法帝国に興味があるわ。
 西洋妖怪とそれらが多く住むカクリヨは西洋魔術や遺失魔術と関係深いし、欲望具現術ウィッチクラフトに使えそうならいいわね」
「古代魔法帝国か。それは、【返答しました】」
「ふんふん」

 ウィッチは、ドクター・フランケンシュタインから古代魔法帝国に関する話を聞き、頷く。
 古代魔法帝国は、セイヨウ帝国の他にも世界各地に数多くその残渣が見られている。
 ドクター・フランケンシュタインのもたらした情報もそのごく一部なのだろうが……。
 それでも、知ることができたのは重畳だろう。

「わかったわ。ありがとうね」
「ふぇっふぇっふぇ。このくらいで我が身の安全を保障できるのであれば安いものじゃよ。
 やはり猟兵はちょろいのう」
「イラッっとしたわ」

 魔術攻撃の発射音とドクター・フランケンシュタインの悲鳴が『魔女工房』から洩れ聞こえ、少々ドクター・フランケンシュタインのヒットポイントが減少したようだが、命に別条はない些細なトラブルだ。

 そして、ドクター・フランケンシュタインが一人先に腹を満たしたことで、外にいるテロリストたちの比較的無事な面々も空腹を訴え始めている。これもまた、尋問の材料になるかもしれない。
 もう少し時間的猶予はある。
 残った猟兵たちの手によって、ドクター・フランケンシュタインへの尋問とテロリストたちへの聞き取り調査が続けられる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リア・アストロロジー
●冷徹な尋問官

ちゅんちゅんさんと捕虜尋問。

「ことばには、気を付けてくださいね」

本当は脅迫なんてしたくないけど仕方ないの。

「わたしを怒らせると、このちゅんちゅんさんがひどい八つ当たりを受けることになりますから!」
「……ちゅ、ちゅーん……?」

わたしは、人に存在否定されるとちょっとだけ動揺してしまう自分を客観的に見ることが出来る子つよいこだからあなたとはちがうんですのー!(もうダメ)

●二律背反

猟兵への敵意の理由、考えを尋ねます。
代わりに自身や猟兵の仕組み等で知っていることは話します。

それから、あまり化け物とか言われると

「……知ってるわ。だから離れたの。だから一緒にはいられないの。
 心を暴いて、わたしの思い通りに心を弄ってしまうかもしれない、化け物だから!」

「そばにいてお料理作ってあげることも、おうたを歌ってあげることも、あきらめたの!」

「……それでも、わたしがいなくても、大切な人が生きていける世界を……わたしは……」

ちゅんちゅんさんにしがみついて八つ当たりしながら、とぼとぼ撤退してしまいます。


魔法少女・マジカルガール
テロリストさん達に心を開いて貰えるようにがんばるね!
UCで撮影継続♪
コンパクトでドレスをアイドル衣装に『魔法変身』☆

ステッキでライブステージを作り出したら、ステッキをマイクに変化させるよ☆

カメラからマジカルガールの番組曲を再生して魔法少女アイドルライブスタート☆
UCで強化したカリスマオーラとマジカルハートの癒しの力を纏って圧倒的なスタアの美貌、歌唱力、演技力、話術、茶目っ気等の全てを併用して、ウィングで飛びながら歌って踊って盛り上げちゃえっ☆

数曲歌ってライブが終わったらみんなにマジカルガールグッズをプレゼントするよ!
よかったら私達の事、応援してね!ファンになってくれたら嬉しいなっ♪(にこっ♪)



●言の葉、届くか届かぬか。

「ことばには、気を付けてくださいね」

 リア・アストロロジーはしっかりと仁王立ちして、捕虜となったテロリストたちを見下ろしている。
 その後ろにはスズメ型スーパーロボット『ちゅんちゅんさん』が佇んでおり、リアの尋問を手助けするべく圧力を醸し出している。

「(本当は脅迫なんてしたくないけど、仕方ないの)」

 冷徹な尋問官として振舞っているが、リアは攻撃的な性格の猟兵ではない。
 その心中は察することしかできないが、きっと心を痛めていることだろう。

「わたしを怒らせると、このちゅんちゅんさんがひどい八つ当たりを受けることになりますから!」
「……ちゅ、ちゅーん……?」
「……えぇ……?」「なんで自分をキャバリアを……」
「待てあのキャバリア、今鳴かなかったか?」「自立式なんだろ、知らんけど」

 動揺するテロリストたち(と『ちゅんちゅんさん』)の反応を見て、リアは心が揺れ動かないよう強く気を強く持っている。
 リアは、人に存在否定されるとちょっとだけ動揺してしまう自分を客観的に見ることが出来る子つよいこなのだ。
 ……これはまずい展開になりそうである。

「どうして、わたしたち猟兵へ敵意を向けるのですか?
 わたしに話せることがあれば、知っていることは話します。
 だから、みなさんの考えを教えてください」

 ペチペチと『ちゅんちゅんさん』を叩くことで威圧しながら、リアはテロリストたちに尋問を開始する。
 困惑するテロリストたちが、目を合わせる。
 すでに仲間の情報を洗いざらい吐いている裏切り者がそこに転がっているが、だからといって猟兵に対する感情が改善された訳ではないのだ。
 一部、物陰でいいように飴をもらって桃色パラダイスに入っている者共もいるが、彼らはそうではないのだ。
 テロリストたちは口篭もり、リアの目の前でどうするかと相談する。

「何故、って言われてもな……」「猟兵は、化け物だからな……」

 そして何気なく呟かれたテロリストのその言葉に、リアの様子が一変させる。
 『ちゅんちゅんさん』に伸ばしていた手を握りしめ、俯いて唇をかみしめる。

「……知ってるわ。だから離れたの。だから一緒にはいられないの」
「……?」「何を言ってるんだ……?」

 リアのことを、テロリストたちは何も知らない。
 容易く口にする、化け物という言葉に籠められた想いの重みを理解していない。

「心を暴いて、わたしの思い通りに心を弄ってしまうかもしれない、化け物だから!
 そばにいてお料理作ってあげることも、おうたを歌ってあげることも、あきらめたの!」

「……」「それは……どういう……」「やっぱり、猟兵は俺たちの心を」「おい」

 狼狽え騒めくテロリストたちに背を向けて、リアは『ちゅんちゅんさん』にしがみつき、八つ当たりをするようにその身体を引っ張る。
 『ちゅんちゅんさん』は優しくリアの背に羽根を回す。

「ちゅん……」
「……それでも、わたしがいなくても、大切な人が生きていける世界を……わたしは……」

 リアは『ちゅんちゅんさん』と共に、とぼとぼとテロリストから離れていく。
 その背をテロリストたちは困惑しながら見つめることしかできなかった……。

 そして。

「諦めちゃだめだよ!」
「……あなたは……?」

 リアに手を差し伸べる魔法少女・マジカルガールが場の空気を変えに来た。


●ライブスタート☆

 坑道内に元気な少女の声が響く

「やっほー☆ テロリストさん達に心を開いて貰えるようにがんばるね!」
「ど、どういうことですか……!」
「何が始まるんだ」「あ! あいつ、さっきの魔法少女!」「マジで現実なのか」

 魔法少女の魅力と変身魔法を超強化する『マジカルコンパクト』を使ってアイドル衣装に魔法変身!
 マジカルガールは願いを叶える『マジカルステッキ』を振り、即席ライブステージを作り出して壇上に上がった。
 唖然とするテロリストたちを意に介さず、マジカルガールは『マジカルステッキ』をマイクに変化させて歌唱の準備を整える。
 その隣には、マジカルガールに手を引かれたリアがいる。
 リアは、混乱している。

「え、えっと……」
「大丈夫! 思い切り歌って、想いを伝えよう!
 皆の夢を希望を叶えるのが、魔法少女私たちなんだから!」

 マジカルガールの存在感に押され、逃げそびれたリア。
 透明な自動飛翔撮影機『マジカルカメラ』から音楽が再生され、《グッドナイス・ブレイヴァー》の動画撮影ドローンが飛び回る。
 隣にいるリアを励ますように、元気づける様に。
 マジカルガールの番組曲メインテーマが流れていく。

「~♪ ~☆ ~❤」
「…………」

 明るく元気なアップテンションの曲調に合わせ、歌って踊って盛り上げるマジカルガール。
 その美貌、歌唱力、可愛らしさはユーベルコードによるものではなく、彼女自身の技量によるものだ。
 マジカルガールの癒しの魔力、『マジカルハート』が添えられたパフォーマンスによって、テロリストたちと、そしてリアの心を優しく包み込む。
 鬱屈した感情が、締め付けられるような苦しい想いが和らいでいく。
 そうして一曲歌い終わったものの、マジカルガールは次の曲を歌うでもなく……笑ってリアにマイクを向ける。

「えっ」
「さあ! 次はあなたの番だよ! テロリストさん達にあなたの想いを伝えなきゃ!」
「……でも、わたし……わたしは……」

 リアは、躊躇する。
 その胸に去来する、脳裏によぎる、リアの心の奥にある、その気持ち。
 それを払しょくすることは、取り除くことは、今はまだ……。
 だが。

「……少し、聞いてもいい、かな」
「……え?」

 テロリストたちの中から、リアに声をかける者が現れる。
 怯えた視線は隠せないが、それでも声を振り絞るようにして、壇上にいるリアを見上げている。
 リアが投げかけた問いに、彼は答える。

「俺たちは、あんたたち猟兵を、知らないから……だから、怖くて、排斥しようとしている。
 ……どこから現れるのか、何が目的なのか、なんで特定の勢力にだけ肩入れして、戦いが終わったら消えるのか。
 わからないから、怖いんだ。
 ……話して、くれるんだろ? 猟兵のこと」

「……はい。はい……!」

 リアは込み上げるものを堪えるために、眦を決してマイクに向き直る。
 そして、心を込めて猟兵の事を伝える歌を、うたう。
 リアの静かな歌声に合わせて、マジカルガールは雰囲気に合ったバックコーラスミュージックを演奏する。
 リアの知る猟兵イェーガーという存在。
 何処の世界にもいること、オブリビオンに戦う為に選ばれた者であること、話しても大丈夫な内容を詩に載せて、テロリストたちの耳に届けていく。

 リアが歌い終わった時、何人かのテロリストは傷が癒えていた。
 《シンフォニック・キュア》。
 リアの歌声を聞いて、共感した対象を治療するユーベルコードの効果だ。
 共感することが無ければ、傷が癒えることはない……すなわち、テロリストたちの一部には、リアの言葉が入り込んだことを証左する。
 全員が納得した訳ではない。
 それでも、それが彼らの心を捻じ曲げたものではない、リアの言の葉が届いた結果であることを証左している。

「……俺は、まだ納得はしてない。活動を止めるつもりはないし、『大佐』たちを、他の同志たちを止めることも、妨げることもしない。
 けど……暴力に訴えることは、しばらく控えることにする。
 あんたたちが、問答無用で口封じしたり、洗脳みたいな真似はしない連中ってことは、……わかったからな」
「……はい。それで結構です」
「……悪かった、化け物呼ばわりして」

 誤解や認識の齟齬、わだかまりは解消された訳ではない。
 それでも、対話の可能性は垣間見えた。
 テロリストたちの活動の根幹を知ることができた。

「よーし! それじゃあもう一曲いってみよう!
 今度は一緒に歌おうね、リアさん!」
「え、ちょっと、……ちょ、ちょっとだけですよ?」

 散漫に拍手代わりの声援が飛び、リアとマジカルガールのライブステージが再開される。
 帰路に着く時間になるまでのわずかな時間だが、二人の少女のパフォーマンスでテロリストたちが少しずつ態度を軟化させていく。
 きっと、これは無駄ではない行いだ。

「ありがとうみんな~♪
 よかったら私達の事、応援してね! ファンになってくれたら嬉しいなっ♪」
「わ、わたしはその……あ! ちが、違いますからね……!」

 にこっ♪ と笑うマジカルガールと、ぎこちなく照れを魅せるリア。
 その魅力は、効果抜群だ。
 その後、マジカルガールがマジカルガールグッズの販促を行い、尋問を終えるのだった。


※ところでリアさん、業務連絡です。
 この光景は《グッドナイス・ブレイヴァー》により動画撮影されておりますが、配信されないように割り込むことは間に合いますので、その場合には該当のグリモア猟兵へ通知いただくようお願いいたします。
 続く!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


※マジカルガールさんへ、業務連絡です。
 リアさんから配信問題ないとのご報告が入りました。お気兼ねなく発信なさってもらって大丈夫です。
久遠寺・遥翔
アドリブ連携歓迎

テロリストたちは聞きたいことを聞こうにも頑なだろうから相互理解のためにまずは俺たちの事を知ってもらおう
UCで作った料理を振舞いつつ
これまでの冒険とか戦いとか
姿形は違って自分たちより強い奴もいればか弱い奴もいて手を取り合ってる話とか
闘争に明け暮れなくてもいい世界の話とか
色々知ってるからこそ目の前の不幸を減らすために俺は戦ってるってことを伝えよう
あんたらは今も生きている
生きてもらうために殺さず力を尽くした奴がこれだけいるんだ
耳を傾けるくらいのことはしても罰は当たらないんじゃないか?

爺さんに聞きたいことってなるとやっぱ殲禍炎剣かな
あれのせいで自由に飛べないし
あれは何者が用意した?
なんであれは飛翔体を撃つ?
あれが標的と認識する条件は?
あたりで知ってる事を吐いてもらおう

まぁそれはそれとして爺さん少しは懲りておきな?
人間は感情で動く生き物だ
あんたの頭脳にどれだけの価値があれど、その非道を許せない奴にとっては無意味になる
ちゃんと国の法に守ってもらいつつ罪を償った方が長生きできるぜ?



●『黒鋼』の騎士のスペシャリテ。

「さぁ、おあがりよ! 放浪生活で培った野生のスペシャリテだぜ!」

 揃えた食材を用いてわずか10秒で136品の料理を作り出した久遠寺・遥翔。
 ユーベルコード《天然自然の三ツ星(ウィルダネス・スリースターズ)》により多彩なトッピングのカレーライスを用意して、テロリストたちに振舞う。
 ビーフにポークにチキン。シーフードや、菜食好みのための野菜カレー(肉多め)と豊富な味付けを取り揃えている。
 カツの類にソーセージ、ハンバーグやエビフライ、当然福神漬けも忘れない。
 どれも大変美味で、実にワイルドな味わいになっている。
 香ばしい肉汁がテロリストたちの胃袋が激しく音を立てていく。

「うっ……」「ぐうっ……」
「変なものは入れてないぜ。ほら、ドクターの分もある。遠慮することはないさ」

 これまでの猟兵たちが散々脅しかけた分、遥翔のやさしさはテロリストたちに染み入るだろう。
 云わば、飴と鞭の役割分担だ。
 頑ななテロリストたちと相互理解をするために、まずは同じ飯を食べようという算段であろう。
 簀巻きのドクター・フランケンシュタインに食べさせる様子を見て、博士に異常がないことを確認したテロリストたちは恐る恐るスプーンを手に取っていく。

「……うまい、だと……!」「こんなに美味い料理を、あんなに素早く……!?」
「まずは俺たちの事を知ってもらおう。そうだな、まずは……」

 遥翔はカレーを皿に注ぎ、テロリストたちが食べ進める様子を眺めながら自身の冒険や戦いの思い出を語っていく。
 A&Wをはじめとする各地での冒険の記憶。不思議の国や蒼穹の世界で経験した大戦。
 そして、異世界に出現したオブリビオンマシン『哪吒』と『鉤爪の男』という存在。
 無数の出会いがあり、数えきれない敵と戦い、数多くの人々と友誼を育んだ日々。

「姿形は違っていて、俺たちより強い奴もいればか弱い奴もいた。
 過酷な世界で手を取り合ってる人たち、絶望的な未来を前に諦めずに生きる人たち。
 芸術やスポーツに熱中する世界、……闘争に明け暮れなくてもいい世界。
 色々知ってるからこそ、目の前の不幸を減らすために俺は戦ってる」
「…………」

 遥翔の言葉を、その重みをテロリストたちは受け止め切れず、沈黙している。
 だが、テロリストたちの中には、遥翔の言葉に……猟兵たちの振る舞いに揺さぶられる者たちが現れ始めている。
 猟兵の在り方を知った、猟兵たちと交流を行ったテロリストたちの価値観に変化の兆しが見えている。

「あんたらは今も生きている。
 生きてもらうために殺さず力を尽くした奴がこれだけいるんだ
 耳を傾けるくらいのことはしても罰は当たらないんじゃないか?」
「…………」「……な、なあ……もしかしたら……」「……猟兵」

 他者の価値観を認めない盲目な正義感は、異なる世界の存在に揺らいでいる。
 猟兵の躊躇いない気迫に、これまで数多の世界を戦い抜いてきたという実績を実感させる。
 常識外の桃色的快楽に更なる期待を膨らませるダメになった奴もいる。
 そして、少女たちの想いを聞き……猟兵を理解しようと考える者たちが現れている。

「……俺たちは、志士だ。
 命を懸けてこの世界、クロムキャバリアを猟兵から守ろうと立ち上がった同志たち。
 クロムキャバリアの騎士Knights From Chrome cavalierだ」
「……クロムキャバリアの騎士、か……」

「……対話をしたら、あんたたちに取り込まれるかもしれないと、『大佐カーネル』は常々言っている。
 たぶん、その通りだ。……あんたたちの言動を、見て、聞いて……話し合えるんじゃないかって、思ってしまう。
 洗脳とか、精神を侵食することはないと……信じてしまいそうになる。
 ……いったい、俺たちはどうすればいいんだ?」
「……俺達は敵じゃない。だから、あんたらが納得するまで、話し合おう」

 セイヨウ帝国の西洋妖怪たちともわかり合うことはできた。
 ならば、ここにいるテロリストたちと分かり合えない道理はない。
 彼らと語らい、そして猟兵による洗脳や精神汚染を恐れるという『大佐』や他の同志たちへの対処も考えなければならないが……今は、優先することがある。
 当初の目的、ドクター・フランケンシュタインの連行だ。

 遥翔は、他の人にポークカレーを食べさせてもらっていたドクター・フランケンシュタインに近づいていく。
 この世界で、クロムキャバリアに関することで聞きたいことがあるのだ。

「爺さん。少しいいか?」
「もぐもぐ。……ごくん。なんじゃ? わしにわかることなら教えてやってもよいぞ」

 軽い魔法攻撃による打痕に痛がりつつ、ドクター・フランケンシュタインは快く応じる。
 あまり猟兵に対して横柄にでると危なくなると学習したのだろう。

「爺さんに聞きたいことってなるとやっぱ殲禍炎剣かな。
 あれのせいで自由に飛べないし……あれは何者が用意した?」
「ああ、あれはじゃな。【返答しました】」

 回答を聞き、遥翔は問いを重ねる。

「なんであれは飛翔体を撃つ? あれが標的と認識する条件は?
 殲禍炎剣について知ってることがあるなら、吐いてもらおうか」
「うむ……【返答しました】。これで満足かの?」
「……ああ」

 ドクター・フランケンシュタインから答えを返してもらい、頷く遥翔。
 その内容を咀嚼するには、しばらく時間がかかるだろう。
 聞きたいことは聞けた、そして遥翔はドクター・フランケンシュタインに釘を刺す。

「まぁそれはそれとして、爺さん。少しは懲りておきな?」
「な、なんじゃ? もう猟兵お主らに逆らう気力はないぞ?」
「そうじゃなくってな。人間は感情で動く生き物だ。
 あんたの頭脳にどれだけの価値があれど、その非道を許せない奴にとっては無意味になる。
 ちゃんと国の法に守ってもらいつつ罪を償った方が長生きできるぜ?」

 遥翔の言葉を聞き入れて、ドクター・フランケンシュタインはしばし唸る。
 彼の頭脳の中で、利害の算出を行っているのだろう。

「ふむ……凡愚共に合わせた方が動きやすいのは確かじゃな。
 仕方ない、適当に反省しておくとするかのう。マクドナルド王国のスーパーロボットにも興味はあるのでな」
「……懲りねぇな、まったく」

 まったく反省している様子のない老博士に苦笑を溢し、遥翔は料理に使った道具や食器を素早く片付ける。
 そろそろ、一同はマクドナルド王国に帰る頃合いだ。
 遥翔はこの場に残る他の猟兵たちと情報共有を行い、帰路に現れるという首謀者が操縦するオブリビオンマシンに向けて意識を切り替えるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『『百腕の機神』メカトンケイル』

POW   :    ハンドレッドデモリッション
【様々な武器を持った無数の腕(最大百本)】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ターゲッティング オブ デス
攻撃が命中した対象に【ロックオン状態】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【様々な武器を持った無数の腕】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ   :    フローティングハンド・デストラクション
【浮遊する無数の腕による多彩な攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●断章:埒外に立ち向かう志士。

 薄暗い地下の坑道を、複数のキャバリアが進む。
 クロムキャバリアの騎士Knights From Chrome cavalierを名乗るテロリストたちに脱獄させられたドクター・フランケンシュタインを奪還した猟兵たちは、捕虜も含めて守れるように警戒しつつ、地上のマクドナルド王国への帰路に着いている。
 猟兵たちは、グリモアによる予知でこの先に遭遇する敵の存在を知っている。
 それ故か、敵は奇襲を仕掛けることなく姿を現して立ち塞がった。

 無数の腕に様々な武器を持ったキャバリア。
 その腕は自在に分離・浮遊して多彩な攻撃を放つことができるが、あまりの操縦難度に一流のキャバリア乗りであってもコンピュータによる支援がなければ半分の腕も動かせないほどの怪物。
 名を『メカトンケイル』。
 とある宗教国では、『百腕の機神』と持て囃されていた最終兵器である。

「合流時刻を過ぎても現れないことから、失敗したと思っていましたが……。
 そうですか。猟兵によって阻まれていたのですね」

 オブリビオンマシンの中から、若い女性の声が聞こえてくる。
 『メカトンケイル』に乗っているのは、テロリストたちから聞いた情報によればリーグという亡国の『少佐メジャー』だ。
 『少佐』は捕虜となった同志たちを一瞥し、そして猟兵たちに意識を向ける。

「こうなった以上、彼らは貴方たちに支配されていると考えるべきでしょう。
 こうして問答を交わす以上、私も貴方たちに服従することになるのでしょう。
 ……では、私が無力化する前に。
 『大佐カーネル』の計画のために必要な目的だけは果たさせてもらいます。
 どうか、ご容赦のほどを」

 一方的に断言した『少佐』は、百腕すべてを巧みに操り出す。
 アンサーヒューマンだという彼女は、『メカトンケイル』に適合する特殊な才能の持ち主なのだ。
 『メカトンケイル』の持つフルスペックを発揮して、『少佐』は猟兵たちによって護送されているドクター・フランケンシュタインの命に狙いを定める。
 無数の腕を操る軍人が、無力な博士を殺害しようと猟兵たちに向かってくる。
 一連の騒動の収拾をつけるために、地下道での戦いが始まる。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ※地上に戻る途中の坑道内部にて、『百腕の機神』メカトンケイルとの戦闘です。
  薄暗く狭い通路ですが、十分な広さをキング・ゴーレムが掘削したため飛翔や高速機動に支障はありません。
  相手のパイロットはメカトンケイルの機能を十全に扱える才能があり、猟兵との力量の差を自覚しているため油断なく慎重に立ち回るようです。
  また、予知で危惧されていた通りメカトンケイルの操縦者はドクター・フランケンシュタインを殺害しようとしております。
  誰も守ることが無ければ、戦闘の合間にドクター・フランケンシュタインは死にます。
  守る人が少なければ、死にはしなくとも大なり小なり負傷するかもしれません。

 捕捉:『少佐メジャー』は同志であるテロリストたちを意図して攻撃することは無いため、無差別攻撃でもない限り被害を受けることはありません。
  無理に守る必要はありませんが、ドクター・フランケンシュタインと一緒にまとめていてもきっと問題はないでしょう。

  プレイングボーナスは、『ドクター・フランケンシュタインを死なせないこと』です。
  皆様、よろしくお願いいたします。
ニクロム・チタノ
貴女がテロリスト達の言ってたリーグ少佐だね、ドクターはやらせないよ
反抗の力を
無数の武器を持った腕の飛来まともにやったら蒼焔の盾でも防げない、だけど重力操作で重力領域を形成して飛んで来る攻撃のスピードを遅くさせて攻撃力を低下させるよ
蒼焔の盾は砕けたけどドクターは守りきった、反抗開始だよ超重力槍を七本を射出するよ
流石に防ぐねだけど超重力槍を解放して貴女の機体に超重力槍七本分つまり七倍の超重力を掛けて動きを封じるよ
動けないところ悪いけど最後に残していた超重力槍を射出するよ
貴女達の凝り固まった理想は圧政と同じだよ、命を粗末にすることが正義じゃない!


デアボリカ・スナイパーライフル
(人を死なせないのは得意じゃない。殺すのなら得意……)

(可能な限り遠くに隠れる。狙撃銃の弾丸は……100m以上先から獲物を撃ち抜く。猟兵やオブリビオンでなくても一流の軍人なら1㎞程度は届き、UC等使えなくても超一流狙撃手であれば2-3㎞の長距離狙撃も可能)

(増してや、この身は百年以上で幾千もの命を奪い、何人もの狙撃手の技術を刻み込んだ埒外存在イェーガー……外す理由がない)

わたしじゅう。あとはただ……その役目を全うするだけ……)

ギリギリまで狙い続け……

「我が名はデアボリカ。デアボリカ・スナイパーライフル……器物に宿りし神……」 

引き鉄を、引く。

【属性攻撃(毒)+呪殺弾】


大魔術士・アークウィザード
この依頼、我が「真理の探求」の為に利用させてもらう
魔術UCのデータ取りたい
今回は中々の自信作……
味方の生死なんてどうでもいい
けど、囮にするには丁度いい
実験ついでに「死なせないよう守る」

ウィザードブルームに乗り空中浮遊
ウィザードロッドと魔法の箒で魔力を高め

金属製ゴーレムみたいだし、腐食強酸属性で属性攻撃魔術UC発動
魔法の巨壁に近付いたら攻撃力・命中力・行動速度を1/10にし、有効な対策を感知できる
敵の攻撃能力はガタ落ち
敵UC射程内でも届かなきゃ効果無い
後はその策を実行する
万が一壊されそうになら杖と箒から魔力を送って修復・補強

この壁、壊せる物なら是非壊して欲しい
その方が改良が捗る……



●アドバンス・リベリオンズ。

 『少佐メジャー』リーグの操る百腕の機神『メカトンケイル』。
 様々な武器を持った無数の腕が浮遊し、坑道内を縦横無尽に飛び回る。
 攻撃力、命中率、攻撃回数。戦況に合わせて重視するパラメータを自在に選べる《ハンドレッドデモリッション》。
 初撃が命中した対象をロックオン状態にし、射程圏内にいる限り無数の腕による追加攻撃を与え続ける《ターゲッティング オブ デス》。
 そして、射程圏内の指定したすべての存在を対象とする多彩な攻撃を放つ、《フローティングハンド・デストラクション》。
 変幻自在のユーベルコードによる攻撃を捌き切らなければ、ドクター・フランケンシュタインの命はない。
 そして、それを阻むために猟兵たちはここに集まったのだ。

「貴女がテロリスト達の言ってたリーグ少佐だね、ドクターはやらせないよ」
「いいえ、やらせてもらいます。歪められた同志たちの代わりに、任務を全うします」

 ニクロム・チタノが『少佐』と対峙し、毅然と反抗の意志を表す。
 一同の先頭に立ち『反抗の御旗』を高く掲げ、テロリストに反抗しようと仲間たちを先導する。
 そして、新たに転移してきた二人の猟兵がニクロムと戦列を共にする。

「(人を死なせないのは得意じゃない。殺すのなら得意……)」

 黒山羊の角と耳、蝙蝠の黒翼に黒蛇の頭尾を有する、火器完全合一型生物兵器。
 射手座の魔弾術士デアボリカスナイパー、デアボリカ・スナイパーライフル(悪魔之魔弾狙撃銃神・f40208)は坑道の中、可能な限り遠くに隠れ、『メカトンケイル』に照準を合わせている。
 狙撃手であるデアボリカはドクター・フランケンシュタインの安否は考慮することなく、ただ静かに攻撃の一瞬を待っている。

「ちょうどいい。この依頼、我が『真理の探求』の為に利用させてもらう」

 ニクロムの傍で『ウィザードブルーム』に乗り空中を漂うのは、幼くして上級職『アークウィザード』へと至った天才児。
 森に住む長命の種族であり、禁断の『遺失魔術』の使い手である大魔術士・アークウィザード(Arch Wizard・f40193)だ。
 アークウィザードは爛々と赤い瞳を輝かせ、新しいユーベルコードを行使するべく『ウィザードロッド』と『ウィザードブルーム』を併用して魔力を高めていた。

「(わたしじゅう。あとはただ……その役目を全うするだけ……)」
新魔術UCのデータ取りたい。今回は中々の自信作……。
 遺失魔術ロストマジック『ウィザード・ウォール』」

 他の猟兵やドクター・フランケンシュタインのことは気にしない、各々の目的の為に駆け付けた彼女たちだが、その目的は共有できる。
 すなわち、敵の排除と、味方の保護だ。
 仲間たちのユーベルコードを感じ取り、ニクロムもまたユーベルコードを起動する。

「行こう。反抗の力を」

 《反抗の至宝(チタノトロフィー)》。
 八つの蒼焔の盾と八つの超重力槍を出現させ、重力操作能力によりニクロム自身を強化するユーベルコードだ。
 それぞれに攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選ぶことができ、ニクロムの周囲を盾と槍が漂っている。
 ユーベルコードを展開する猟兵の動きを見据え、『メカトンケイル』がその腕を巧みに動かす。

「その程度であれば……突破できます」

 様々な武器を持った無数の腕が宙を飛び交い、ニクロムとアークウィザードに向かって……そして、二人を超えて後方にいる猟兵たちの列へ矛先を向けている。
 『少佐』の狙いは宣言通り、保護されているドクター・フランケンシュタインだ。
 だが、そうはいかない。

「無数の武器を持った腕の飛来。まともにやったら蒼焔の盾でも防げない。
 だけど重力操作で重力領域を形成して飛んで来る攻撃のスピードを遅くさせて攻撃力を低下させるよ」
「相手は金属製ゴーレムみたいだし、有効な対策は感知できる。
 試しにこの属性を付与して……これで、敵の攻撃能力はガタ落ちね」

 通過しようとする『メカトンケイル』の腕の前に、100mの城壁が敷設される。
 それは、ロストマジック《遺失魔術「ウィザード・ウォール」》。
 アークウィザードが腐食強酸属性を付与した、あらゆる攻撃を遮断する無敵の防壁だ。
 さらには、接近した対象の攻撃力や命中力、行動速度を十分の一にまで減少させる効果も付与されている。

 ニクロムの重力操作で形成された領域が壁に沿うように展開され、相乗効果を発揮して 『メカトンケイル』の腕の動きを鈍らせる
 それでも、『メカトンケイル』はその無数の手に握った数々の武器を《ウィザード・ウォール》に打ち付ける。
 刃は毀れ、鎚は腐り、銃器の実弾は触れることなく溶けていく。
 金属系の武装が崩れていく、だがビームタイプの武器が強引に城壁を超えていく。
 腕を腐食させながら城壁を突破して、そして射線に割り込んだ蒼焔の盾に阻まれ、どれ一つとしてドクターや後衛の猟兵たちには届かない。

 数十本の腕を無力化し、その様子を観察していたアークウィザードが小さく頷く。

「なるほど。攻撃手にも多種多様な属性があるから、物理とエネルギー、両方への対策がいる。
 素晴らしい、改良が捗る。……それはそれとして」

 消耗した城壁に魔力を注ぎ込み、修復と補強を行うアークウィザード。
 『メカトンケイル』からの次なる攻撃に備えてさらに防御を固めていく。
 その間に、ニクロムが超重力槍を稼働させる。

「学習はした。これ以上は通さない」
「ありがとう、防御は任せるよ。ボクは、反抗を開始する」

 八本のうち七本の超重力槍を射出して、『メカトンケイル』に放つニクロム。
 それに対して『メカトンケイル』は的確に腕を操作し、七本の槍を受け止める。
 一つの槍に二、三本の腕で掴みかかり、槍が『メカトンケイル』に触れることはない。

「これくらいの攻撃であれば、対処は難しくありませ、ん……!?」
「流石に防ぐね。だけど、貴女の守りを封じるよ」

 ニクロムの放った超重力槍には、重力操作能力が宿っている。
 七本分の超重力が『メカトンケイル』の腕にのしかかり、受け止めるために使った腕が地面に落ちて動かなくなる。
 防御のために用いた腕が開いたことで……デアボリカの射線が通った。

「(狙撃銃の弾丸は、100m以上先からでも獲物を撃ち抜く。
 超一流の狙撃手なら、1キロでも、3キロでも……敵の射程外から、距離狙撃が可能)」

 デアボリカは、『メカトンケイル』の攻撃射程圏外にいる。
 ドクター・フランケンシュタインからも遠く離れ孤立している彼女は『少佐』の認知の外にあり、ただひたすらに充填し続けてきたユーベルコードは十分に高まり、その効果を上昇させている。

「(増してや、この身は百年以上で幾千もの命を奪い、何人もの狙撃手の技術を刻み込んだ埒外存在イェーガー……外す理由がない)」

 デアボリカはひたすらに、ずっと狙い続け……その瞬間を見逃すことなく指を動かす。
 ニクロムによって守りを落とされた『メカトンケイル』。
 デアボリカが狙うのは、その頭部、そのまなこ

「我が名はデアボリカ。デアボリカ・スナイパーライフル……器物に宿りし神……」 

 《インソムニア・スナイプ》。
 敵を狙う時間に比例して、攻撃力・命中率・必殺率が上昇する毒弾丸の呪いを武器に宿すユーベルコードが放たれる。
 引き鉄が引かれ、非実体の弾道が線を引いて『メカトンケイル』に突き刺さる。

「なっ!? これは狙撃……え!? 視界が……ウィルス!? そんなまさか!」

 『少佐』がコックピットで動揺する。
 毒属性の呪殺弾が撃ち込まれたことで、『メカトンケイル』のカメラアイに不調が発生した。
 物理的な損傷ではない、呪術による侵蝕。
 オブリビオンマシンの装甲で守られていないわずかな箇所に狙いを定めて撃ち込まれた魔弾が、『メカトンケイル』の視覚情報を殺したのだ。

「(……わたしの役目は全うした……)」
「お見事だよ」

 そして、動揺から回復する前にニクロムが最後に残していた超重力槍を射出する。
 『メカトンケイル』の残る腕が防御に回る前に、その胴体に超重力の槍が突き刺さる。

「く、ああああっ!!」
「貴女達の凝り固まった理想は圧政と同じだよ、命を粗末にすることが正義じゃない!」

 浮遊する他の腕を操り、『メカトンケイル』から超重力槍を引き抜いた『少佐』は、それでもなおニクロムではなくドクター・フランケンシュタインに意識を向けていた。

「正義など、容易く塗りつぶされる……貴方たち猟兵によって……!」

 視界を喪失した今、単調な攻撃では《ウィザード・ウォール》も超重力の領域も突破できないと判断した『少佐』が、一か八かの捨て身の攻勢に打って出る。
 射程範囲にドクター・フランケンシュタインを収めるべく、胴体に穴の開いた『メカトンケイル』が無数の腕と共に突進する。

 先行したニクロム、役目を果たしたデアボリカ、魔術のデータを集積できたアークウィザードは動きを止め、ドクター・フランケンシュタインの側にいる猟兵たちに後を託す。
 彼ら彼女らが、今回のミッションを達成すると確信して。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

久遠寺・遥翔
アドリブ連携歓迎

引き続きイグニシオンに[騎乗]し、真の姿イグニシオン・ソーリスへと覚醒させる

最優先は爺さんやテロリストたちの生存だ
そして少佐もできる限り生かして捕らえる
事前に連携が取れそうな猟兵たちと認識を合わせておき、護衛に回る猟兵が2人未満だった時は護衛に徹しながら遠距離攻撃
守りについてくれる猟兵が他に2人以上いたら、[オーラ防御]を乗せた[結界術]による多重防壁だけ爺さん達の周囲に展開してから接近しての攻撃で攻めるぜ
どちらの場合でも同時起動可能なUC思念誘導焔刃兵装で牽制しつつ、UCで手加減抜きの[範囲攻撃][斬撃波]を繰り出し仲間や少佐に傷をつけずに少佐自身の武装や百腕の機神だけを[焼却]し尽す

敵の攻撃は研ぎ澄まされた[心眼]による予測と[第六感]による反応で[見切り]、[残像]で翻弄する形で回避する。最悪ソードビットを盾にして本体へのロックオンは避けるぜ

「爺さんにもあんたらにも罪は罪として償ってもらう。そのためにも生きて計画を諦めてもらうぜ!」


疋田・菊月
ほほーう、大隊指揮官どの!
お教え頂いた情報の通りですか
意外と素直な方たちでしたね
大したヒロイズムですが、そちらもそちらで支配を受けているようにもお見受けします
そんなに大佐とやらの飴がほしいのですかね。えへへ

さてさて、量産型ではあのハイパワーと手数に太刀打ち出来ないかもです
というわけで、ちょっとカミオさんにも弾幕のお手伝いをお願いしますよ
そして、その隙にモストロの弾倉を交換、特別強装弾スペシャルホットロードは一味違いますよー!
相手は近接武器が多いですが、腕は長いようですからね
手投げ弾でお茶を濁しつつ、引き撃ちです
さて、目を引いているうちは、ドクトルに気が向かないと信じたいところですが


シャルロット・ゴッドハンド
リバーソンマスターにおまかせします。ハチャメチャに大暴れする可愛いシャルロット・ゴッドハンドをお願いします!

「しゃぅ、とーじょぉ♪」

テロリストがシャルロットの戦いを見たら「猟兵は危険な存在」と認識するか「死ぬ程ビビり散らす」のどちらかだと思うので、てかげんして闘います。攻撃を掻い潜り、敵を押さえ込んで遠ざける事で護衛対象を守ります。近くにいると攻撃に巻き込みそうなので(シャルロットの)

「ぽいぽいぽいぽーい♪」
敵の腕を次々と掴んで本体にぶん投げます。
その他、お任せします。グリモア猟兵や周りの猟兵の指示に従ったりお手伝いしたりします。

「んぅー♪たのしかったぁ♪」


リア・アストロロジー
●動機?
貴重な戦力が敵の手に落ちてでも、殺害に拘るのは
例えば相手が死霊術士や、再孵化のような力を持つ可能性もあるのかな?

……あの方が、もしオブリビオンにでもなっちゃったら。
ノリノリで悪事を働く姿も想像できちゃうし、怖いです。
なので、殺させません!

●行動
相手はキャバリア操縦に卓越した軍人で、今まで以上に格上と想定。
指定UCで味方機の援護と、精々腕の一本くらいを相手に戦いながら
場合によっては、ドクターを連れて逃げに徹させてもらうつもりで。

「卑怯かもしれないけど。ちゅんちゅんさんがバリアーないから仕方ないの……!」
「ちゅーん!(やけくそ気味)」

三機のドローンを展開。
カスパールからの第三者視点、重装甲化したバルタザールを盾にして機動。
高い空間認識能力を持つ相手なら、音響兵器でその攪乱を試みます。

もし、無事に生存ENDを迎えられたら。

「良かった。あの……出来るだけ、長生きしてくださいね」

万が一でもオブリビオン化するよりは今の方がマシなことに気付いて。
ドクターの健康とか怪我の状態とかを気にしてます。



●コンビネーション・セイヴ。

 先行した猟兵たちの活躍により、無数の腕の半数を喪失し、カメラアイを侵食された『メカトンケイル』。
 普通ならば戦闘不能に陥っているだろうにもかかわらず、そのオブリビオンマシンはパイロットである『少佐メジャー』リーグの卓越した操縦技術とアンサーヒューマンの瞬間思考力によって戦闘を継続している。
 そして数が減ったとはいえ、数十の腕と武器は健在だ。

「せめて、ドクター・フランケンシュタインの命だけでも……!」

 視界不良の中、『メカトンケイル』は射程範囲内の敵に多彩な攻撃を放つ《フローティングハンド・デストラクション》から攻撃が命中した対象をロックオン状態にする《ターゲッティング オブ デス》を組み合わせて攻撃を続行している。
 周囲の地理情報、猟兵たちの配置、空気の流れを計算し、低下している命中精度は《ハンドレッドデモリッション》によって補っている。
 手負いとはいえ……手負いであるからこそ。
 『少佐』が、『メカトンケイル』が、捨て身で襲い掛かって来る。

 そして、誰も殺させないために。殺さないために。救うために。
 猟兵たちが、百腕の機神に対峙する。

「最優先は爺さんやテロリストたちの生存だ。そして少佐もできる限り生かして捕らえる」

 久遠寺・遥翔は『イグニシオン』を真の姿イグニシオン・ソーリスへと覚醒させる。
 蒼く輝く炎を纏い、オーラを展開した結界術を多重障壁にしてテロリストたちを流れ弾から護っている。
 ここにいる四人の猟兵たちは事前に連携を打ち合わせて、役割を分担している。
 遥翔は護衛に徹しつつトドメのユーベルコードを準備し、ドクターはリア・アストロロジーの『ちゅんちゅんさん』に運んでもらう。
 残る二人は『メカトンケイル』を抑えるためにオフェンスに回る段取だ。

「爺さんにもあんたらにも罪は罪として償ってもらう。そのためにも生きて計画を諦めてもらうぜ!」
「……貴重な戦力が敵の手に落ちてでも、殺害に拘るのは、例えば相手が死霊術士や、再孵化のような力を持つ可能性もあるのかな?」

 迫る『メカトンケイル』を前にして、リアが小さく呟く。
 クロムキャバリアではあまり見かけることのない、死者を操る魔術。
 そして一部の存在が行使した、倒されたオブリビオンを復活させる再孵化。
 他の世界で経験した出来事から、ドクター・フランケンシュタインの殺害を目論むテロリストたちにそういった力があるのではないかと思い至ったのだ。
 簀巻きのまま『ちゅんちゅんさん』に吊るされているドクターが、リアの呟きを聞いて青ざめる。

「わし、死後の安寧も許されないの……?」
「……もしドクターがオブリビオンにでもなっちゃったら、ノリノリで悪事を働く姿も想像できちゃうし、怖いです。
 なので、殺させません!」
「頼むからの? 本当に頼むからの? わし逃げないからの?」

 死の恐怖から従順になっているドクターはさておき。
 相手はキャバリアの操縦に卓越した軍人であり、リアにとっては今まで以上の格上となる。
 一人では太刀打ちすることはできないだろう。だが、ここには頼りになる仲間たちがいる。

「さてさて、量産型ではあのハイパワーと手数に太刀打ち出来ないかもです」

 疋田・菊月が『シュタインバウアーmk-2』の装備する突撃銃『モストロ・ノイン』の弾倉を交換している。
 こめるのは特別強装弾スペシャルホットロードだ。
 通常よりも量を増やした火薬により威力を増したとっておきの弾丸だ。

「というわけで、ちょっとカミオさんにも弾幕のお手伝いをお願いしますよ」

 疋田・菊月は『カミオさん』に声をかける。
 『メカトンケイル』と正面からぶつかれば、『シュタインバウアー』が危うくなるかもしれない。
 そのため、悪魔の手を借りようというのだ。今のカミオさんはクロウタドリの姿なので手はないが。

『カァー! まったく仕方ない奴だのー!』
「えへへ、ありがとうございます。何でもいいので足止めお願いします」

 顕現するのは、《悪魔の気まぐれ魔法(ケッソ・クルッソ・ハー)》!
 カミオさんが気まぐれに放つ魔法。それは、炎上、凍結、裂傷、たまに即死効果を伴い、それによってその成功率を高めるのだ。
 魔法と弾丸による乱れ撃ちを駆使すれば、『メカトンケイル』の接近を抑えることはできるだろう。

 ……そして、小さな翅を羽ばたかせて最後の猟兵が参上する。

「しゃぅ、とーじょぉ♪」
「シャルロットさん……!」「うわっ、彼奴はセイヨウ・ピラーを叩き折った化け物!」

 マクドナルド王国に関わった方であれば、知っている。
 20cmに満たない可憐な姿のこのフェアリーを!
 セイヨウ帝国の西洋妖怪たちに恐怖と死の実感とトラウマを刻みつけた、埒外の代名詞と言えるこの方を!
 シャルロット・ゴッドハンド(クロムキャバリアの都市伝説 妖怪「怪力全裸幼精」・f32042)!

「まあまあ、かわいい方ですね!」『何か、異質な気配を感じる娘だのー……』

 シャルロットが全力で戦う遊ぶ姿を見せれば、猟兵は危険な存在という認識を事実として周知することになるだろう。
 それほどの幼女が援軍として駆け付けたが、純真無垢なシャルロットは周りの猟兵の指示に従ってくれるとのことだ。

「頼りにしているぜ、シャルロット」
「はーい! ちゃんとてかげんするよぉ♪」

 遥翔の指示に従って、《てかげん》してくれるようだ。
 地下坑道が崩落する可能性を危惧していましたが、大丈夫なようです。

 そして、交戦が開始される。


●ラッシュラッシュラッシュ!

「ほほーう、大隊指揮官どの! お教え頂いた情報の通りですか」

 菊月は『シュタインバウアー』の手投げ弾『ポテトマッシャー』を投擲する。
 爆撃にカミオさんの《気まぐれ魔法》を混ぜ合わせて放つことで、弾幕を形成しているのだ。
 浮遊する腕が『メカトンケイル』の守りを手薄にしてでもドクター・フランケンシュタインのいる『ちゅんちゅんさん』に向けられるが、そうした腕には『特別強装弾』を仕込んだ『モストロ・ノイン』を素早く撃ち込み、攻撃を妨害する。

 そして菊月は声を張り上げ、『少佐』の目を引き付けるために軽快なトークで言いくるめる。
 炎上し、凍結し、衝撃を受ける攻撃に対して、装甲の角度を調整してダメージを最小限に抑えている『少佐』の耳に菊月の声が届く。

「リーグさんでしたっけ、見事な腕前ですねー!」
「っ……同志たちから聞き出したのですね……!」
「ええ。意外と素直な方たちでしたね。
 大したヒロイズムですが、そちらもそちらで支配を受けているようにもお見受けします」

 オブリビオンマシンに搭乗している以上、『少佐』は多少なりと精神汚染の影響にあるはずだ。
 好戦的に、暴力的に、そして破壊的に。
 彼らの集団がテロや暗殺といった過激な行動をとる原因に、オブリビオンマシンが無関係ではないはずだ。

「そんなに大佐とやらの飴がほしいのですかね。えへへ」
「『大佐カーネル』を愚弄するな! 私たちと違って、オブリビオンマシンの力が無くともお前たちに抗う真の志士だ!」
「なるほどなるほど」

 『メカトンケイル』の無数の腕に包囲されないよう、引き撃ちして戦線を維持する菊月。
 近接武器を装備した腕は防げるが、射撃武器を握った腕の攻撃は守り切れない。
 だが、『少佐』の注意を引き付けることはできている。

「さて、目を引いているうちは、ドクトルに気が向かないと信じたいところですが」
「くっ……! 当たらない……! 届かない……!」

 菊月の後方では、遥翔とリアが射撃武器による攻撃に対処している。

 遥翔は研ぎ澄まされた心眼でビームやレーザーなどのエネルギー類の射線を予測し、第六感による反応で的確に防壁を展開して防いでいる。
 リアは所有する三機のドローン、『カスパール』にて射線の察知を行い、重装甲化した『バルタザール』を盾に使い、『メルキオール』の重力操作で物理的な実弾を防いでいる。
 対処する攻撃を分担することで負荷を抑え、ドクター・フランケンシュタインを守っている。

 そしてリアはひたすら逃げに徹しつつ、味方全体の支援を行うためのユーベルコードを使用し続けている。

「夜があなたを呑み込んでしまわないように……!」

 リアは、ユーベルコード《星かげさやかに(ホシカゲサヤカニ)》。
 例え地面の下であろうとも、悠久なる星々に捧げた願いによって周囲を星降る夜に護られた空間へと変化させている。
 リアから129m半径内の味方は全員負傷が回復し、再行動することが可能になる。
 『ちゅんちゅんさん』もやけくそ気味に飛び回り、接近しようとする『メカトンケイル』のユーベルコードの射程圏外へと離れていく。

「卑怯かもしれないけど。ちゅんちゅんさんがバリアーないから仕方ないの……!」
「ちゅーん!」
「たすけてくれぇ! 死にとうない!」
「大丈夫だ、俺たちがしっかり守ってやるから。行け、セイバーッ!」

 遥翔は、防壁結界を展開するだけでなくユーベルコードも利用していた。
 《思念誘導焔刃兵装(イグナイト・セイバー)》!
 翼に搭載された多数の『ソードビット』を放ち、オールレンジ攻撃により『メカトンケイル』への牽制を行っている。
 菊月の『シュタインバウアー』に意識を取られれば、『ソードビット』が突き刺さる。
 その逆も同じで、そして両者に対処し続ければドクターの命を取ることはできない。

「こうなっては、やはり命を賭すしか……!」

 それ故に、『少佐』が捨て身の特攻を敢行するその矢先。
 『メカトンケイル』の腕が次々と『メカトンケイル』に襲い掛かる。

「なっ!? まさか、制御を乗っ取られ……ていない!?」
「ぽいぽいぽいぽーい♪」

 その理由は、何を隠そうシャルロットの攻撃だ。
 シャルロットは浮遊していた武器を持つ腕を次々に掴んでは、強引なパワーでぶん投げているのだ。
 キャバリアの装甲を粉砕し、武神をも凌駕する圧倒的なパワー。
 単純かつ純粋な『超怪力』は、『メカトンケイル』でも抗えない。

「な……なんてめちゃくちゃな……!」
「隙ありですね。特別強装弾は一味違いますよー!」

 自分の武器を叩きつけられ、足を止めてしまった『メカトンケイル』。
 その隙を見逃さず、菊月は再行動して『モストロ・ノイン』の弾倉を交換し、クイックドロウで『メカトンケイル』の膝関節に狙いを定めて制圧射撃を叩き込む。
 機動戦に必須となる脚部を、強力な弾丸に貫通させられたことで、『メカトンケイル』の本体がその場に崩れる。

「ちぃ……! まだだ、まだ足がやられただけ……!」

 それでもなお、『少佐』は『メカトンケイル』の腕を利用し、機体を持ち上げて浮遊させようとする。
 ドクターを射程距離に収め続けるために、『ちゅんちゅんさん』を追い続けるために、強行突破を試みる。
 だが、それすらも抑えられる。

「私は諦めな「えーい♪」きゃあ!?」

 瞬間移動と誤認するほどの超高速飛翔で『メカトンケイル』にとりついたシャルロットが、オブリビオンマシンを押え込んだ。
 地面に強制的に着陸させられた『メカトンケイル』が残る腕でシャルロットを取り除こうと武器を振るい、20cmに満たない小さな妖精を的確に捉えたものの……『超頑強な体』に弾かれ、武器が砕け散った。
 信じられない光景に、『少佐』が一瞬放心する。

「なに、こいつ……?」
「はるとくん! いいょ~♪」
「ありがとうよ! それではこれから……無力化する!」

 《星かげさやかに》による、再行動を行う『イグニシオン』。
 《思念誘導焔刃兵装》は例外的に他のユーベルコードと同時に使用できるユーベルコードだ。
 自分の命を捨てようとする『少佐』を生かして捕えるために、遥翔がチャージしていたユーベルコードの一撃を解き放つ。

「《我が望みのままに輝け紅焔(プロミネンス・プロテクション)》―――!」

 それは、遥翔や『イグニシオン』に望んだもののみを焼く紅焔を付与するユーベルコード!
 あらゆる物質を透過して対象の身を一切傷つけずに、纏う装備や機体にのみダメージを与える!
 遥翔が全力で繰り出した斬撃波は、シャルロットはもちろんコックピットにいる『少佐』自身にも傷一つつけることなく、自決用の拳銃や百腕の機神『メカトンケイル』を焼却し尽くして行く。

 眩い紅の焔が収まった時、そこにオブリビオンマシンの残骸すらなく消えており、シャルロットに捕まった『少佐』だけが浮かんでいた。
 こうして、一連の騒動の実行犯テロリストたちの指揮官は無力化され、事態は解決したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


●大団円の夜明け空。

 役目と目的を終えた数名の猟兵たちが先に帰り、ドクター・フランケンシュタインと捕虜として捕らえたテロリストたちを地上に連行するため残りの猟兵たちは移動を再開する。
 グリモア猟兵の予知では、この後は襲撃もトラブルもない。
 それでも念のための用心を怠ることなく、一同はゆっくりと帰路についている。

「んぅー♪ たのしかったぁ♪」
「…………」
「あはは……。あの、ドクター」

 埒外の生命体を目の当たりにして茫然自失になっている『少佐』の精神状態はさておき、簀巻きのまま生き延びたドクター・フランケンシュタインに、幼いフラスコチャイルドが声をかける。

「ご無事で良かった。あの……出来るだけ、長生きしてくださいね」
「……当然じゃ。死んでしまっては、研究も開発もできんからのぅ」
「まったく。ちゃんと反省するんだよ」
「……ほっ」「ちゅーん」

 そう答えるドクターに呆れる反抗者。
 だが、ドクターは殺されてオブリビオン化するよりはマクドナルド王国に従う方がマシだと思っていることを、小さな猟兵は感じ取っていた。
 戦闘の余波で怪我や体調不良がないか心配するが、老齢のはずだが長時間簀巻きのままでも苦しむ様子がない。
 《星かげさやかに》の効果があったのかもしれない。

「……お。そろそろ地上に出るな。もう朝になってるぜ」
『おみゃー、味噌カツのこと忘れ取らんだろうの?』
「あ。ええ、もちろんですよ。今夜ちゃんと……えへへ」
『おい』

 無事に猟兵たちは事件を解決することができた。
 だが、クロムキャバリアの騎士Knights From Chrome cavalierの『大佐カーネル』という存在は健在だ。
 マクドナルド王国とセイヨウ帝国を巻き込んだ騒動は、まだ火種が残っている。
 だが、少しずつ判明してきたことがある。
 テロリストたちの思想、ドクター・フランケンシュタインから聞き出した数多の情報。
 クロムキャバリアを巡る様々な問題は、確実に前進している。 

 地下から地上に出た猟兵たちは、白む空に輝く星々を見上げる。
 遠く遠く彼方で輝く星々もきっと、告げている。
 無事に誰の犠牲も出すことなく任務を果たせたことを誇ってよいのだと。

最終結果:成功

完成日:2023年04月25日


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#クロムキャバリア
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#古代プラント
#マクドナルド・クエスト


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠夢幻・天魔です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト