第二次聖杯戦争⑭~墓荒らしの少女たち
●放置された未来
深夜の墓地――の裏手にある雑木林で。少女たちが穴を掘っている……が、若干様子がおかしい。
「るー、るー?」
「るーるー、るー。」
まず、抑揚の違いこそあれ「るー」しか発しておらず。光があたっていないために判別しづらいが――彼女たちの下半身は骨がむき出しとなっており。
それを個性として無視するとしても――掘っている穴から新しいオブリビオンが、あるいはシルバーレインの世界に準拠すればゴーストと呼ぶべき存在が出現しているのは、個性と呼ぶには逸脱しすぎている。
そして、オブリビオンを掘り当てた少女は、次の場所で穴を掘り始める――。
●
「しるばーれいん、の戦争に参加してる人はお疲れさま。」
グリモア猟兵のティモシーが呼びかける。
「それで、戦争の起こっている世界……というか、天徳院の境内って言っていいのかな。ギリギリ敷地内ではあるんだけど、雑木林にるーるーってオブリビオンが出現しているんだ。」
発生している存在の正しい名前は「トゥルダク」だが……このポンコツヤドリガミにとっては、呼びやすい「ルールー」を名前と誤認していても仕方ないのかもしれない。
「るーるーってオブリビオンが大量発生……ってだけでも看過できない状況だけど、るーるーは穴を掘ることでオブリビオンを蘇らせられるんだよね……。」
そのため、放置すればるーるーことトゥルダクと、彼女たちが蘇らせたオブリビオンで溢れてしまう。
「だから、なるべく多くのるーるーを倒して欲しいんだ……。」
祈るように手を出しつつ、もう片方の手で転送ゲートを開く――。
唐傘
はじめての方ははじめまして、唐傘です。
シルバーレインの戦争シナリオとなります。
プレイングボーナスは「多くのトゥルダクを素早く倒す」事となっているため、リプレイの描写として1人あたり2体以上が出現予定です。
(単体攻撃で挑んだ場合、あるいは無茶苦茶相性の悪いユーベルコードだった場合、2体倒して成功、となる可能性もあります。……まぁレアケースと思うので、3体以上倒して大成功、となるとは思いますが)
第1章 集団戦
『トゥルダクの群れ』
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POW : るーるー
【スコップ】のスイングで近接範囲の敵全員にダメージを与え、100m吹き飛ばす。
SPD : るーるーるー
【スコップ】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を掘って死の瘴気を浴び】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ : るー、るーるー
【スコップ】を高速回転し続ける事で、威力増加・回転武器受け・レベル×5km/hでの飛翔を可能とする。
👑11
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三上・くぬぎ
アドリブ連携歓迎
勝手にあなを掘ったらだめだとおもうですよ
しかもこんなにいっぱい!
たいへんです、雑木林があなぼこだらけになっちゃうです!
はやくいっぱい倒せばいいですね
よーし、虫さんたちの出番です
どくどくパニック使用
スズメバチさんをいっぱいいっぱい呼びだして、みんなまとめて毒こうげきですー!
スズメバチさんたち、足のほうは骨だから、あたまか腕をねらうですよ!
くぬぎも注射器銃を使って毒こうげきです
るーるーのスコップこうげきが当たらないように気をつけながら、どんどんこうげきしていくですよ
もきゅー! くぬぎ、がんばるですー!
河崎・統治
【SPD】
絡み・アドリブ歓迎
やれやれ、今度はルールーの群れかい。放置してオブリビオン増やされるのも面倒だ。一気に焼き払おう。
「うん、久々に見たけど相変わらず「るーるー」としか発言しないな。そして無駄に数が多い。昔と違うのはカラバリ個体が居ない事位か」
【偵察】【索敵】で群れの位置を確認後、敵の密度の高い場所を中心にUCを発動し一気に焼き払う。
UCで倒し切れない相手は【誘導弾】の【一斉発射】による【範囲攻撃】で攻撃。
それでも残った相手は【砲撃】【レーザー射撃】の【弾幕】で掃討していく。
接近戦距離の相手は水月を【居合】で抜刀して【切り込み】【切断】する。
飛行している個体は【対空戦闘】で対応。
リュカ・アプリコットティ
アドリブ・連携歓迎
【SPD】
■心情
トゥルダク、最初は不気味だなって思ってたんだけど段々可愛く見えてきた…ううん可愛くてもダメ、早く倒さないとねっ!
■行動
あまり使いたくないんだけど、手段なんて選んでられない…!えーい!
魔石ボックスから宝石を取り出してかざし、【浄化】をのせて【全力魔法のUC】発動!ボクは走り回りながら、【魔力溜め】したライフル銃を使って【呪殺弾の範囲攻撃】で倒していくよ。敵の攻撃は【気配感知】と、守護魔法を【高速詠唱】して【カウンター】するかライフル銃で【盾受け】して何とか耐えます!
シエナ・リーレイ
●アドリブ可
おはようのハグだよ!とシエナは抱擁をします。
穴の中からオブリビオンが次々と這い出すという異常な光景もシエナにとっては素敵な光景
シエナは意気揚々と穴を掘る『お友達』候補……ではなく穴から這い出て間もない『お友達』候補達に片っ端から全力のハグを決めます
それで穴を掘れば『お友達』を得られるのね!とシエナは理解します。
暫くしてスコップで掘られた穴から『お友達』候補が這い出る事に気が付いたシエナは『お友達』に少女からスコップを譲って貰う様に
お願いをします
そして、シエナは掘れば『お友達』候補が湧き出すスコップを得るまで『お友達』と共にスコップ集めを続けます
ムゲン・ワールド
「やぁ、ルールーだ。相変わらず愛らしい。でもこうして直接相対すると、流石に下半身が少々不気味かな?」(当時を生きた能力者なので仮の呼称である「ルールー」の方が馴染み深い)
さて、多くのルールーを倒せときたか。あまり範囲攻撃はないんだが……。
仕方ない、まだ使いこなせる自信はないが、こいつのメガリスとしての機能を使ってみるか。
仕込み杖を抜刀しUC起動。仕込み杖を蛇腹剣へと変化させ、射程と威力を3倍に。
あとはこれをブンブン振るって【範囲攻撃】だ。
スコップは防御しても強化されるのか。なら、スコップは【武器落とし】で攻撃自体を阻止しよう
「下半身が骨なのも見慣れればほっそりして可愛く見えてきたな」
「うん、久々に見たけど相変わらず『るーるー』としか発言しないな。そして無駄に数が多い。昔と違うのはカラバリ個体が居ない事位か。」
オブリビオンがゴーストと呼ばれる前の世界でのるーるーを知っているらしく、懐かしむ河崎・統治(f03854)と。
「やぁ、ルールーだ。相変わらず愛らしい。でもこうして直接相対すると、流石に下半身が少々不気味かな?」
こちらも当時の――猟兵ではなく能力者として対峙した際のるーるーを知っている様子のムゲン・ワールド(f36307)。
「勝手にあなを掘ったらだめだとおもうですよ! しかもこんなにいっぱい!! 雑木林があなぼこだらけになっちゃうです!」
るーるーがオブリビオンを甦らせることよりも、自然破壊を懸念して慌てた様子の三上・くぬぎ(f35607)。
「トゥルダク、最初は不気味だなって思ってたんだけど段々可愛く見えてきた……ううん可愛くてもダメ、早く倒さないとねっ!」
幸い、小声のために独り言に言及されないリュカ・アプリコットティ(f38504)。
各々、雑木林の思い思いの場所からるーるーの駆逐をしていく。
「はやくいっぱい倒せばいいですね! よーし、虫さんたちの出番です!! むしさんいっぱいですー!!」
ユーベルコード「どくどくパニック」で、虫かごからスズメバチを大量に放つ三上。
「これはあまり使いたくないんだけど……!」
コレクションの魔石を使い、戦場にオーロラとるーるーだけ狙う稲妻を放つリュカ。
しかし、全員が範囲攻撃を使えるわけでもなく。
「さて、多くのルールーを倒せときたか。あまり範囲攻撃はないんだが……。まさか『教会』の秘宝集め趣味に助けられる時が来るとはな。」
仕込み杖を――実はメガリスだったそれを、蛇腹剣へと変化させ、鞭のように長射程の攻撃をするムゲン。
オーラで徐々に弱められていくため、スコップで反撃をしてくるるーるーに、大した威力を感じられない。
「武器落としのつもりが、武器回収になっているような……下半身が骨なのも見慣れればほっそりして可愛く見えてきたな……。」
鞭が絡みつき、るーるーの手からスコップが離れ――武器を失ったるーるーにとどめを刺す。
そして範囲攻撃を使えないもう一人――シエナ・リーレイ(f04107)。
「おはようのハグだよ! とシエナは抱擁をします。」
――いや、彼女の場合は戦闘開始前の様子見をしていたためで、実質的には数で圧倒できるのだが。
弱まりつつも穴を掘っていたるーるーが、シエナのハグでとどめを刺される直前まで掘っていた穴からオブリビオンが出るのを見て、シエナは興奮している。
「新しい『お友達』が何もないところから出るなんて!! ハグすればみんな『お友達』だよ! とシエナは満面の笑みを浮かべ抱き着きます!」
そして抱きつかれたオブリビオンは、その呪力により人形に――シエナの『お友達』となる。
「……なるほど、このスコップで穴を掘れば『お友達』候補が出るのですね。シエナは理解したのです。」
新たなお友達に、るーるーからスコップを譲り受けてもらうように
交渉を頼むシエナ。
「この辺が戦場の中心だな……焼き尽くせ! フェニックスストーム!!」
発動後の効率が最も良い場所を求めて、索敵と個別撃破をしつつも戦場全体を把握した河崎が、ユーベルコードで業火の嵐を起こし。
「スズメバチさん、あたまか腕を狙うですよー! もきゅー! くぬぎ、がんばるですー!!」
スズメバチに指示を出しつつも、自分も愛用の注射器銃で攻撃する三上。
「コレクションで弱体化はできても、トドメには時間がかかるか……」
河崎と同じように戦場全体に効力を発揮するユーベルコードを使っているが、弱体化に重きを置いたためかトドメとして自力で撃ち抜いていくリュカ。
「何か敵の手応えが弱いな……まぁ怪我せずに戦えるならそれに越したことはないが。」
アサルトウェポンでの砲撃と水月での斬撃でるーるーを減らしていく河崎。
「スコップで掘っても『お友達』候補が出ない、とシエナは悲しみます。」
旧来の『お友達』にも手伝ってもらったり、落ちていたスコップに持ち替えてみたり、あるいは自分でも掘ってみたりしても、そこには穴が増えるのみ。新しく増えた『お友達』は1人しかおらず、他はスコップを
奪うための
交渉で既に穴を掘れない。
「もしかして、スコップではなく掘る『お友達』の能力でしょうか。シエナは試してみます!」
るーるーからスコップを奪う際、勢い余って躯の海に返してしまったが、あるいは彼女たちを『お友達』にすれば良いのでは。そう閃いたシエナだが――。
河崎とリュカが弱体化させた上にトドメを刺してまわり、ムゲンが蛇腹剣で切り刻み、三上が注射器銃とスズメバチで毒を注入し。
シエナの『お友だち候補』となりうる、るーるーは残っていなかった……。
大成功
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