平和の鐘は爆撃に消えゆ
●終戦
「号外! 号外! とうとう聖国アルスと終戦し軍備縮小条約を交わすことになったぞ!」
「おお! 両国のキャバリアを大量に破棄するのか」
「休戦協定から2年。ようやく終戦になるな!」
長い戦争がようやく終わるのだと王国ガルヴァの人々が沸き立った。
「うちの国で平和祈念式典をするのか」
「アルスの人間が大勢やってくるな。うちの美味いピッツァでもてなしてやろうぜ!」
「ああ、アルスは飯が不味いからな。美味いもんをたくさん用意してやろう!」
「さあ、両国の人間が手を取り合う平和な式典にしよう!」
これで戦争が再開される心配もなくなると、人々は笑顔で式典の準備に取り掛かった。
「……平和だと? 平和になったらなにがあるというのだ? 全てを失った兵士に、平和など訪れない
…………」
目を虚ろにした立派な軍服を着た軍人は、胸にぶら下げた幾つもの勲章を引き千切り、式典の準備に沸く賑やかな街の陰に消えていった――。
●グリモアベース
「クロムキャバリアで長らく戦っていた小国同士が休戦に入っていたが、諸君の活躍によりオブリビオンマシンの魔の手を阻止したことで、信頼関係を築き終戦を迎えようとしている。だがそこにオブリビオンマシンが妨害に入り、終戦を阻止し戦争を再開させようと企んでいる」
バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が予知した事件を説明する。
「オブリビオンマシンは終戦に不満を持つ軍人であるオルコット中佐を操って自分のパイロットにし、式典で廃棄予定の両国のキャバリアを全てオブリビオン化して襲撃するつもりだ。このままでは両国の首脳と参列する穏健派が皆殺しにされ、残った武闘派が戦争を再開してしまう」
この状況で戦争が再開されれば、どちらかが全滅するまで続くような泥沼の戦いとなるだろう。
「何としてもそんな悪夢の未来は回避せねばならん。諸君にはこの式典で動き出すオブリビオン化したキャバリア部隊と、オルコット中佐の乗るオブリビオンマシンを撃破してもらう」
動き出すことがわかっていれば、出鼻を挫くように動くことができるだろう。
「まずは平和祈念式典の会場で、街外れにある廃棄されるキャバリアの位置を確認し、祭りのようになっている街を見て回り、両国の国民と交流を盛り上げてもいいだろう」
式典を成功させる為には両国の関係が大事となる。そこに水を差さないように楽しむのも仕事の内だ。
「両首脳の調印式は大きな鐘のある聖堂で行われる。その鐘が鳴らされると共にオブリビオン化した両国のキャバリア『IZM-28S『ゲラボゴ』』の部隊が動き出すようだ。これには誰も乗っておらず全て無人機となっている。両国民に被害を出す前に殲滅せよ」
オブリビオン化した機体は無人機となって動き出す。決められた連携は取れるが、不測の事態には弱いようだ。
「これを撃破すれば、首謀者であるオルコット中佐の乗るオブリビオンマシン『エヴォルグ捌號機『Explode』』が現れる。これは爆撃に特化した機体のようで、被害を街に広げようと攻撃してくる。それを阻止しながら倒さねばならん」
敵は優先して被害を広げようとする。それを阻止しなくては式典が中止になる可能性が高まる。
「それと、オブリビオンマシンを破壊すればオルコット中佐は正気に戻るが、もし捕まれば処刑され、王国ガルヴァの立場が悪くなり両国の関係も微妙なものとなるだろう。逃がしても元々武闘派であるオルコット中佐はオブリビオンマシンからすればカモのようなものだ。今後の憂いを断つにはパイロットごと消し飛ばし、このオブリビオンマシンも無人機だったとするのが最も両国の関係が上手くいく方法だろう」
キャバリアの暴走で首謀者などいなかった。そういう筋書きが終戦には必要になる。
「戦争が再開されるようなことになれば、どれだけの被害が出るかわからん。操られるのは不幸ではあるが、平和を求めぬ軍人など居ても不幸になる者が増えるだけだ。戦争を呼び込む爆撃を止めて平和の鐘を鳴らせ!」
戦争を求める軍人に厳しい姿勢で、バルモアは戦いを終わらせる為に向かう猟兵を見送った。
天木一
こんにちは天木一です。
クロムキャバリアで争っていた小国同士の平和祈念式典を妨害しようとするオブリビオンマシンとその軍勢を撃退することになります!
第1章はオブリビオンマシンが動き出すまで、戦闘となる場所を確認しながら平和祈念式典を楽しむことになります。
会場となる王国ガルヴァは、多様なチーズが有名でチーズ料理が美味しい国です。
第2章は調印式が始まり聖堂の鐘が鳴ると共に、街外れの廃棄予定だったキャバリア部隊『IZM-28S『ゲラボゴ』』が動き出します。無人機でオブリビオンマシンに操られて動いています。
第3章ではオルコット中佐の乗るオブリビオンマシン『エヴォルグ捌號機『Explode』』との戦闘になります。式典の妨害を優先するので、それを阻止しなくては被害が出てしまいます。
パイロットが捕まると両国の関係にひびが入ることになります。
オルコット中佐は40代の叩き上げの兵士で、戦争で家族を失い、多くの戦いに参加し勲章を幾つも得て出世しています。休戦になってからは徹底抗戦を唱え居場所をどんどん失っていました。
複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
それでは、平和祈念式典を成功させて終戦に導きましょう!
第1章 日常
『クロムキャバリア小国家の首都観光』
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POW : 食事! 首都ならではのグルメを楽しむ。
SPD : 名所! 首都の観光名所やスポットを巡る。
WIZ : 名産! おみやげや掘り出し物を探すショッピングに回る。
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●平和祈念式典
「すごい、お父さん、いっぱいお店がならんでるよ!」
「ああ、今日は平和のお祭りだからな。みんなで楽しめるように多くの店を出してるんだ」
王国ガルヴァの首都に初めてやって来た聖国アルスの家族連れがきょろきょろと物珍しそうに賑やかな街を見ていた。
「おいしそうな匂い!」
「あそこの窯で焼いてるのはピッツァかな。食べてみようか」
「うん!」
冬の寒さを吹き飛ばすように窯の前では薄着の職人がピッツァを焼き上げていた。
「さあさあ、名物ガルヴァピッツァはチーズたっぷりで美味いよ!」
焼き上がった熱々のピザが皿に乗ってテーブルに置かれる。
「お父さん! このチーズすっごい伸びる!!」
「はは、ほんとうだ。うん、味もアルスの物とは違って濃厚だな」
「うん、僕こっちの方が好き!」
ピッツァを無邪気に楽しむ子供を見て、父親も笑顔になる。
「本当に平和になってよかった。子供には平和な時代を過ごしてもらいたいものだ……お前もそう思うだろう?」
アルスの軍服を纏う父親は、ロケットペンダントを開けて戦争で亡くなった妻の写真に語りかけ、子供が戦争に駆り出されない時代を望んだ……。
ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
オルコット中佐は今まで多くを失い犠牲にしてきただろう
彼の戦いは自国の人々を守ることもできていたはずだけど……せめて自らの手で殺めてしまう前に終わらせよう
その前に式典を楽しむ人達に水を差さないようにしないとね
鈴蘭の嵐で加減して花弁を舞わせれば喜んでもらえるかな?
織久もはいカメラ。キャバリアや街の配置だけでなく式典の人達も撮ってくれたら嬉しいな。こんな光景はダークセイヴァーではまだ見られないから
インスタントカメラだからすぐ写真ができるし、撮って欲しい人がいたら撮ってあげよう
君が写真を撮っている間にチーズをもらってきてあげるから。ね?
西院鬼・織久
【白と黒】
戦に生きた者が終戦後に生きていけるとは限りません
俺とて命がある内に戦いが終わればどうなるやら。我等の怨念は平和な世では災いにしかなりません。諸共終わらせるしかないでしょう
件の人物もここで終わらせる事が最善のはず
【行動】
式典の間に式典の流れと人の流れ、街の配置図や死角などを備忘録に記録して行き拠点防衛の観点からオルコット中佐がどこを攻めてきたら危険か考察しておく
自分には式典をどう盛り上げればいいのか分からないため、ベリザリオのすすめには基本従う
特にチーズはダークセイヴァーでは貴重なため密かに気になっていたので持ってこられたら遠慮なく食べる
●平和な情景
「戦に生きた者が終戦後に生きていけるとは限りません。俺とて命がある内に戦いが終わればどうなるやら」
西院鬼・織久(西院鬼一門・f10350)もまた戦に生きる者として、目標を失った兵士に己を当て嵌めて共感するものがあった。
「我等の怨念は平和な世では災いにしかなりません。諸共終わらせるしかないでしょう
件の人物もここで終わらせる事が最善のはず」
戦いにどっぷりと魂まで浸かり、戻る方法を失った者は戦の中で終わるしかないと、怨念と成り果てる前に仕留めようと決めた。
そして鋭い目で周囲を見渡し、式典の流れと人の流れ、街の配置図や死角などを備忘録に記録して行く。
「攻めるとするならばこちらからですね」
廃棄されるキャバリアの位置と調印式のある聖堂の場所から、街の西側から攻め込むだろうと予想を立てる。
「オルコット中佐は今まで多くを失い犠牲にしてきただろう」
ベリザリオ・ルナセルウス(この行いは贖罪のために・f11970)は長く戦争に身を置いていた兵士を想う。
「彼の戦いは自国の人々を守ることもできていたはずだけど……せめて自らの手で殺めてしまう前に終わらせよう」
国を守る為に戦っていたのに、オブリビオンマシンによってその銃口は自国へと向けられてしまう。守るべき者の血で手を汚す前に終わらせようと決意する。
「その前に式典を楽しむ人達に水を差さないようにしないとね」
賑やかな街並みに目を向ければ、そこには平和を喜ぶ人々の笑顔がある。その邪魔にならないようにと自らも笑みを浮かべ、ユーベルコード『鈴蘭の嵐』を使い鈴蘭の花びらを空に任せる。
「わぁっ! 綺麗……」
「ほんと、花が待ってるわ、素敵ね」
それを見上げた人々が、今日という日に相応しい光景だと喜んだ。
「織久もはいカメラ。キャバリアや街の配置だけでなく式典の人達も撮ってくれたら嬉しいな。こんな光景はダークセイヴァーではまだ見られないから」
難しい顔で下調べをしていた織久にベリザリオがカメラを渡す。
「俺が撮るのですか?」
「インスタントカメラだからすぐ写真ができるし、撮って欲しい人がいたら撮ってあげよう」
少し首を傾げながらも織久はカメラを受け取った。
「君が写真を撮っている間にチーズをもらってきてあげるから。ね?」
「……わかりました。これで式典が盛り上がるというのならやりましょう」
ベリザリオのチーズという言葉に内心引かれ、織久は頷いて写真を取りに空に舞う花びらの下に集まった人々の場所に向かう。
「あ、カメラ! あの、一枚撮ってもらえませんか?」
「構いません。記念写真を撮りましょう」
「お願いします!」
織久がカメラで撮り始めると、そういった催しかと人々が集まり、家族や恋人といった記念写真を手にした人々は笑顔でありがとうと感謝を伝えた。
「喜んでいるようなら、これで正解のようです」
笑顔の人々と別れた織久は、ベリザリオの言う通り上手くいったようだと花びらの舞う空を見上げた。
「織久、待たせたね。チーズをもらってきたよ」
「ありがとうございます」
ベリザリオは織久にチーズの盛り合わせが乗った皿を差し出す。ダークセイヴァーでは貴重なチーズを密かに気にしていた織久が遠慮なく口にすると、いつもよりも緊張感のない雰囲気を感じベリザリオは頬を緩めてその平和な様子を眺めていた。
大成功
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鳴上・冬季
「ふむ、この世界で屋台が出るほど物資があるとは。この地のプラントはなかなか良好そうですね」
嗤う
黄巾力士引き連れ屋台巡り
甘味や酒があれば購入してその場で食べ、気に入れば更に追加で10人前ずつ購入し壺中天の時のない部屋へしまいこむ
「そろそろ宴の季節です。師にお慶びいただけるよう、好みの物を集めなければなりませんからね」
嗤う
一通り購入して会場を巡りながらゆっくり町外れに向かって移動
開戦前に町外れに到着するよう調節する
「式典参加者を逃がす避難経路を模索するより、敵が街に入り込まない方法を探す方が建設的です。それに、今回は操縦者ごと消し飛ばさなければならないのでしょう?人目は少ない方が良いでしょう」
嗤う
霧島・絶奈
◆心情
私は闘争を好んでこそいますが…
其れは無辜の民を犠牲として迄為すべきものではないとも考えています
…望まぬ闘争は存外愉しめないものです
故に、オブリビオンの企みは破綻させるとしましょう
◆行動
【目立たない】様に人込みに紛れ街を見て回ります
基本的には都市構造把握に努めますが、人の動線も見ておきましょう
何方も避難誘導に役立ちます
さて…
折角の祭典です
戦闘準備だけでなく、私も少しこの空気を楽しみましょう
この国はチーズが名産なのだとか
お薦めは何か、この国の方に料理を自慢して貰いましょう
ある意味では、これも「平和の味」と言えるのかもしれませんね
…日持ちしそうな物があれば、お土産として幾つか買って帰りましょう
●屋台巡り
「私は闘争を好んでこそいますが……其れは無辜の民を犠牲として迄為すべきものではないとも考えています」
霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は闘争とはそれを望む者同士で行うから愉しめるのだと考える。
「……望まぬ闘争は存外愉しめないものです。故に、オブリビオンの企みは破綻させるとしましょう」
闘争を望まぬ人々を巻き込む訳にはいかないと、平和を享受する街を見渡した。
「基本的には都市構造把握に努めますが、人の動線も見ておきましょう。何方も避難誘導に役立ちます」
目立たぬよう人込みに紛れた絶奈はいざという時、人々を逃がしやすくしようと街の構造や人の流れといったものも調べていった……。
「ふむ、この世界で屋台が出るほど物資があるとは。この地のプラントはなかなか良好そうですね」
鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)はプラントからの物資の提供が豊富な様子を見て甘味に期待できそうだと嗤い、賑やかな屋台の並ぶ場所を宝貝の黄巾力士を引き連れ巡る。
「寄って来な! ガルヴァ名物チーズピッツァがあるよ」
「さあさあ、ワインはどうかね! ガルヴァに来たならこれを飲まなきゃ損だ!」
「デザートにチーズケーキはどうかね? ほら、そこのお子さんに、甘くて美味しいよ!」
屋台の店主が客引きをして、地元の者もアルスからやって来た者も美味そうに食べて、国に関係なく笑顔になっていた。
「ワインをもらおうか、そっちのチーズケーキも」
「はいよ!」
冬季は色の濃い赤ワインで喉を潤し、熟成した深い味わいを楽しむ。そしてチーズケーキに手を伸ばし、濃厚なベイクドチーズケーキの味に満足して大きく頷いた。
「どちらもなかなかの美味ですね。気に入りました。追加で10人前ずつお願いします」
「そりゃよかった!」
店主は嬉しそうに10人分ずつ用意して、それを冬季は壺中天の時のない部屋へ仕舞い込んだ。
「そろそろ宴の季節です。師にお慶びいただけるよう、好みの物を集めなければなりませんからね」
これなら気に入ってもらえそうだと嗤い、他にも何かお土産にできるものはないかと屋台を巡って美味いものを求めていく。
「さて……折角の祭典です。戦闘準備だけでなく、私も少しこの空気を楽しみましょう」
絶奈も屋台の方に顔を出し、賑わう人々に交じって見物する。
「この国はチーズが名産なのだとか。お薦めは何か、この国の方に料理を自慢して貰いましょう」
近くの店に近付くとこの国のお薦めを尋ねる。
「そりゃもうこの国の国民食であるピッツァさ! シンプルにチーズとトマトを乗っけたのが一番さ! 騙されたと思って食ってみな!」
店主が石窯で焼き上がったピッツァを皿に乗せた。
「では頂きましょう……」
絶奈がとろけるような濃厚なチーズとそれを中和するようなトマトの酸味を味わい、そしてそれを支えるふんわりと柔らかな生地が食感を与えてくれる。
「成程、お薦めされる理由がわかります。美味しい物ですね」
「そうだろ!」
絶奈が美味しいと口にすると、店主が満面の笑みを浮かべた。
「ある意味では、これも「平和の味」と言えるのかもしれませんね」
思ったよりも軽くぺろりと食べてしまうと、絶奈は他の店も見て回る。
「……日持ちしそうな物があれば、お土産として幾つか買って帰りましょう」
チーズ作りに力を入れているだけあって、いろいろな種類のチーズが売っていて、それを絶奈はお土産に購入した。
「土産も十分に買えましたし、仕事の方に精を出しましょうか」
「そうしましょう」
買い物を終えた冬季と絶奈は合流し、西の街外れにある廃棄予定キャバリアが並ぶ場所へと近づく。
「式典参加者を逃がす避難経路を模索するより、敵が街に入り込まない方法を探す方が建設的です」
冬季は廃棄キャバリアを街に入れないようにする方が被害を出さない簡単な方法だろうと、押し留めるように戦う方法を考える。
「そうですね、其れが出来れば一番被害が減るでしょう」
絶奈も同意し、廃棄キャバリアの様子を観察した。
「それに、今回は操縦者ごと消し飛ばさなければならないのでしょう? 人目は少ない方が良いでしょう」
誰にも知られることなく、ひっそりと葬り去ろうと冬季は嗤ってその時を待った……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『IZM-28S『ゲラボゴ』』
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POW : 対キャバリア近接格闘
【RX-Aヒートダガーと対キャバリア格闘術】による素早い一撃を放つ。また、【重装甲をパージして機体を軽量化する】等で身軽になれば、更に加速する。
SPD : 試作型バリアフィールド発生装置
見えない【バリアを発生させ指向性を付与した物理障壁】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
WIZ : 次元転送リロードシステム
【RSグレネード砲付きメガパルスライフル 】で攻撃する。[RSグレネード砲付きメガパルスライフル ]に施された【弾数無限増加】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
👑11
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●鐘の音は銃声に消える
「それでは、これより両国首脳による調印式を行います!」
聖堂前で宣言が行われ、人々の歓声が上がる。両国の重要人物達が一堂に会し、聖堂の中で終戦とキャバリアの大量廃棄を決める調印式が始まろうとしていた。
平和を祝福するように聖堂の鐘がガランガランと鳴り響く。
「始めよう……いや、再開しよう、戦争を――」
オルコット中佐がオブリビオンマシン『エヴォルグ捌號機『Explode』』に搭乗し、鐘の音を合図に起動すると、それに合わせて街の西側の外れに置かれていた廃棄予定だったキャバリア『IZM-28S『ゲラボゴ』』が無人のまま一斉に動き出す。廃棄の為武装も解除されていたはずなのに、全てが完全武装になっていた。
それらが空にグレネードを撃ち上げて爆発を起こし、派手な宣戦布告と共にゲラボゴ部隊がガルヴァ首都に向かって進撃を開始した――。
平和から一転、人々の悲鳴が上がり混乱が起きる。だがそれを阻止するべく、猟兵達もまた動き出していた。
鳴上・冬季
「到達前の部隊は私が一網打尽にしておきましょう」
嗤う
「比和せよ比和せよ比和せよ比和せよ…万象流転し虚無に至れ!」
自分は風火輪
黄巾力士は飛来椅で飛行
都市到達前の部隊対象都市境から発生源まで含む広い範囲を連続した八卦陣で囲み敵ごとその範囲を更地にする
敵の攻撃は仙術+功夫で縮地し回避するか黄巾力士にオーラ防御で庇わせる
術後は自分は上空から雷公鞭振るい雷撃
黄巾力士には砲頭や金磚で銃撃させ残敵掃討
「この規模の術を使うと、都市が更地になりますからねえ。最近使う機会が少なくて。久しぶりに満足できました」
嗤う
「さて、そろそろ本命も来るでしょう。楽しみです」
戦場俯瞰し嗤う
霧島・絶奈
◆心情
最後の花道を飾って差し上げましょう
不要なものとして処分されるのではなく、平和への象徴として…
其れに、戦場で果てるは兵器の本望でしょう?
◆行動
不測の事態への対処能力に欠ける様ですので…
其れを利用しましょう
【1/0】を使用
【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】で敵を殲滅
存在すらしていなかった兵団による奇襲攻撃です
不意打ちとして不足は無いでしょう
更に【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を複数設置
此方も相手方にとっての「不測の事態」となってくれるでしょう
設置を進めつつ【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
●先制攻撃
「到達前の部隊は私が一網打尽にしておきましょう」
宝貝【風火輪】で飛翔する冬季が敵部隊を見下ろして嗤い、街に接近する前にこちらから仕掛ける。
「比和せよ比和せよ比和せよ比和せよ……万象流転し虚無に至れ!」
ユーベルコード『八卦天雷陣・万象落魂』を発動し、都市の外に敵部隊を囲む広範囲の連続した八卦天雷陣で囲み、冬季が放つ雷撃を合図に、颶風が巻き起こりゲラボゴは凄まじい風圧に押し潰され粉砕されていく。それはキャバリアだけでなく、草木も大地も抉り何もかもを吹き飛ばし更地に変えてしまう。
機体をぼろぼろにされても無人のキャバリア『ゲラボゴ』に恐怖はなく、ただ機械的に反撃を行う。メガパルスライフルから弾丸を空にバラ撒いた。
「これだけ派手にやれば生物なら恐慌状態になるのですがねえ。心持たぬ人形の相手は面倒ですね」
冬季は仙術と功夫を組み合わせて縮地で回避するが、ゲラボゴは続けてグレネードをぶっ放す。それに対して宝貝【飛来椅】で飛ぶ【黄巾力士】が割り込んでオーラを纏い爆発を受け止めた。ゲラボゴ部隊は攻撃を継続しながら街に前進を開始する。
「最後の花道を飾って差し上げましょう。不要なものとして処分されるのではなく、平和への象徴として……」
絶奈は街に向かって動き出した廃棄予定の無人のキャバリア部隊を見渡す。
「其れに、戦場で果てるは兵器の本望でしょう?」
ただ捨てられるよりも、戦いの果てに終わらせようと迎え撃つ。それに対して歩兵など敵ではないと無視してゲラボゴは街を目指そうとする。
「不測の事態への対処能力に欠ける様ですので……其れを利用しましょう」
その無警戒さを突き絶奈はユーベルコード『
【1/0】を』発動し、量産型キャバリア【Evolution】を増殖させて部隊を作り出し、それが一斉に銃撃を始めた。
「存在すらしていなかった兵団による奇襲攻撃です。不意打ちとして不足は無いでしょう」
ゲラボゴが無防備に被弾して次々と爆発を起こしていく。そして突然現れたEvolutionの部隊に向けて反撃を始めた。
「人間の大きさは脅威と見做していないようですね。其れが仇となります」
キャバリア部隊同時が撃ち合いをしている間に、絶奈は周辺に罠を仕掛けていった。
「徹底的に叩き潰すとしましょう」
冬季が上空から多節鞭【雷公鞭】を振るい雷撃を放ち、感電して動きを鈍らせたゲラボゴに黄巾力士が銃器型宝貝【金磚】を使いレーザーを撃ち込み、さらには砲頭をぶっ放して爆発させる。
上からの攻撃に警戒したゲラボゴが回避行動を取ると、足元が爆発を起こして脚が吹き飛ぶ。
「既に其処は死地となっています。もう街には進めません」
絶奈が仕掛けておいたサーメートを起爆して次々とゲラボゴの機動力を奪っていく。ゲラボゴは反撃に銃弾を放つが、Evolution部隊が壁となって防ぐ。
「兵器として最後まで本分を果たして平和の礎となりなさい」
絶奈は白槍と黒剣を手に衝撃波を浴びせてゲラボゴを粉砕し、合わせてEvolution部隊も銃弾を撃ち放って破壊していった。
「此れで敵の出端は完全に挫きました。此のまま街が攻撃を受ける前に殲滅しましょう」
絶対に街には近づかせないと、絶奈は防衛線を築いて弾幕を張った。
「この規模の術を使うと、都市が更地になりますからねえ。最近使う機会が少なくて。久しぶりに満足できました」
空を舞う冬季は思う存分に力を振るえて満足そうに嗤う。
「さて、そろそろ本命も来るでしょう。楽しみです」
そして戦場を俯瞰し、他の仲間達も動き出しているのを確認して、本命が現れるのも時間の問題だと戦い振りを見物した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
デュオゼルガ・フェンリル
ルクくん(f14346)と一緒だぜ!
やっと平和になったのに…それを台無しにしようだなんて許せないんだぜ!
ルクくん、俺達で一緒に暴れてる奴らを止めてやろうぜ!
キャバリア…父さんなら上手く使えるだろうけど、俺にはそんな知識ないからなぁ…
なら俺は大爺様を指定UCで召喚して、ルクくんと一緒に騎乗するんだぜ!
ビーストマスターの力を見せてやるんだぜ!ルクくん、振り落とされるなよー!
大爺様と一緒なら、ある程度の攻撃もカバー出来ると思うんだぜ
氷属性のオーラ防御、自分の野生の勘や武器受けとか活用したり、ルクくんと動きを合わせて状態異常狙いだ!俺の氷属性攻撃で戦力を奪うぜ!
崩月流の力、その身に刻めッ!!
ルク・フッシー
ゼルさん(f00372)と
そんな…戦争の中でしか生きられないからって、戦争を起こしてしまうなんて…
被害を出さない為にも、戦わないと!
キャバリアはうまく使えないけど、やりようはあるはず
ゼルさん、確か大きな狼を召喚できますよね
二人で騎乗して戦いましょう
うっ、凄いスピードですけど…左手でしがみつけば、右手で筆を扱えます
バリアは指向性を持つ…なら、違う方向から攻撃すれば!
回り込むのはゼルさんとフェンリルさんに任せて、ボクは【連射塗装】!魔法の塗料弾での射撃に集中します
熱と炎の赤い塗料弾で、オーバーヒートを狙っていきます!
ゼルさん、動けない相手を急速冷却です!
●戦場を駆ける狼
「そんな……戦争の中でしか生きられないからって、戦争を起こしてしまうなんて……被害を出さない為にも、戦わないと!」
ルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)が戦争に縋るような敵を憐れに思いながらも、被害を出す訳にはいかないと戦う決意をする。
「やっと平和になったのに……それを台無しにしようだなんて許せないんだぜ!」
その隣に立つデュオゼルガ・フェンリル(父の背を追う蒼拳狼・f00372)は戦争を再開させようとする敵に怒りを覚える。
「ルクくん、俺達で一緒に暴れてる奴らを止めてやろうぜ!」
「はい、必ず止めてみせましょう!」
デュオゼルガが呼びかけてルクと共に敵キャバリア部隊の前に立つ。
「キャバリア……父さんなら上手く使えるだろうけど、俺にはそんな知識ないからなぁ……」
キャバリアにはキャバリアをぶつけるのが常道だが、デュオゼルガはキャバリアの使い方がわからないので借りても上手く使えないだろうなと諦める。
「キャバリアはうまく使えないけど、やりようはあるはず……」
ルクはどうすれば敵を止められるだろうかと思案してデュオゼルガを見た。
「ゼルさん、確か大きな狼を召喚できますよね。二人で騎乗して戦いましょう」
「なるほど! 俺が大爺様を召喚して、ルクくんと一緒に乗ればキャバリアにだって負けないぜ!」
デュオゼルガはユーベルコード『召喚・氷狼フェンリル』を発動して大きな氷狼フェンリルを召喚しその背に乗り、ルクを引っ張り上げて後ろに乗せた。
「ビーストマスターの力を見せてやるんだぜ! ルクくん、振り落とされるなよー!」
デュオゼルガが勢いよくフェンリルを駆けさせる。すると敵がバリアフィールドを展開するが、それを右に左にと素早くステップして躱してしまう。
「うっ、凄いスピードですけど……左手でしがみつけば、右手で筆を扱えます」
ルクは揺れ動くフェンリルの上から落とされないようにぎゅっと掴まり、愛用の特大絵筆を取り出す。
ゲラボゴは動き回るフェンリルに銃を向けてグレネードを発射した。素早い相手に直撃せずとも爆風は届く。
「大爺様と一緒なら、このくらいはカバーできるんだぜ!」
デュオゼルガは氷属性のオーラで全体を纏って、爆風を凌ぎながら道を塞ぐバリアを回避していく。
「バリアは指向性を持つ……なら、違う方向から攻撃すれば!」
駆け抜けるフェンリルがバリアの範囲を抜けたところで、ルクが絵筆を振るってユーベルコード『
連射塗装』を発動し、赤い魔法の塗料弾を放ってゲラボゴに当てる。びちゃりと装甲が赤く塗り潰されると、その色と同じく赤熱して煙を上げていった。
「熱と炎の赤い塗料弾で、オーバーヒートを狙っていきます!」
ルクは塗料弾を連射して次々とゲラボゴを赤く染めて、内部の精密機器がショートして動きを鈍らせていく。
「ゼルさん、動けない相手を急速冷却です!」
「任せとけ!」
連携してデュオゼルガが【ルプスガントレット】に冷気を纏わせる。
「崩月流の力、その身に刻めッ!!」
拳を打ち出して纏った冷気を飛ばして浴びせると、急激な温度差にゲラボゴが破壊されて完全停止した。
「上手くいきました!」
ルクがそれを見て喜ぶが、他のゲラボゴから狙いを付けられてグレネードが飛んで来る。
「振り落とされないように気をつけろ!」
それをフェンリルが跳躍して躱し、慌ててルクはしがみついた。
「この調子で敵の戦力を奪うぜ!」
「はい!」
デュオゼルガが敵の頭上から冷気を浴びせ、ルクもタイミングを合わせて塗料弾を撃ち込んで寒さと熱さでゲラボゴを戦闘不能にしていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
始まってしまったか……織久は早速飛び出していってしまったけど、もちろん分かっているよ。一般人の護衛と避難の呼びかけは任された
Gratia、織久があまり無茶をしすぎない内にを逃がします。誰一人として犠牲にしません
オーラ防御の結界を張って飛び道具や飛び散る破片から一般人を守りながらUCの一斉掃射を全力で放って襲撃してくる敵を押し戻し一般人から距離を取らせましょう
直接攻撃してくるならシールドバッシュで跳ね飛ばして私達が襲撃から守るので落ち着いて避難をするよう呼びかけます
織久が事前に襲撃されやすそうな箇所を写真に残してくれていたので助かりました。そちらにはいかないように誘導しましょう。
西院鬼・織久
【白と黒】
確認した時は確かに武装も解除されていましたが、これもオブリビオンの力による物でしょうか
避難はベリザリオに任せました。俺は全て斬り刻みます
血肉も流れる鉄塊とて、数が揃えば我等が刃の砥石程度にはなろう
【行動】
五感と第六感+野生の勘で周囲を把握し戦闘知識+瞬間思考力を基に一般人に対し攻撃をしている敵や危険な位置にいる敵を発見し優先的に狙う
先制攻撃+UCで接近、すれ違い様に切断+怨念の炎で装甲に継続ダメージを与えて蝕みながら敵を引きつける
一般人に被害が行かない所に行くまで弾丸を切断し、接近してきた敵を怪力+受け流しで無理やり別方向になぎ払う
装甲が十分損耗したらUCの速度を乗せてなぎ払い+切断
●防衛
「廃棄予定だったキャバリアが勝手に動いてるぞ!」
「武装解除していたのに何故武器を持っている!!」
備えていた猟兵に遅れ、ガルヴァの軍人たちがその異常事態に慌てて都市防衛に動き出していた。
「確認した時は確かに武装も解除されていましたが、これもオブリビオンの力による物でしょうか」
織久は先ほどとは違う様子のゲラボゴを見て、オブリビオン化した影響かと考えた。
「避難はベリザリオに任せました。俺は全て斬り刻みます」
何であれ倒すことに変わりはないと、迷いなく敵キャバリア部隊に向かって駆け出した。
「始まってしまったか……織久は早速飛び出していってしまったけど、もちろん分かっているよ。一般人の護衛と避難の呼びかけは任された」
ベリザリオはさっさと前線に駆け出してしまった織久を見送り、敵は任せてこちらは人を護る為の行動に移る。
「Gratia、織久があまり無茶をしすぎない内に逃がします。誰一人として犠牲にしません」
白きキャバリア【Gratia】に搭乗すると、まずはオーラによる結界を張って街を守る。
猟兵の攻撃を運良く免れたゲラボゴが集まり街に接近して銃を構える。放たれれば銃弾が街に飛び込むだろう。
「我等が血に潜む竜よ、天地を遍く狩る竜翼と化せ」
そうはさせぬと織久はユーベルコード『怨竜顕現』を発動し、西院鬼の吸血鬼が血に宿していた竜の力を覚醒させ、竜翼を広げると飛翔して一気に接近する。
「血肉も流れる鉄塊とて、数が揃えば我等が刃の砥石程度にはなろう」
敵陣に飛び込みすれ違いながら黒い大鎌【闇焔】を振るい、ゲラボゴを切断していく。
それを脅威と見てゲラボゴがRX-Aヒートダガーを構えて迎撃した。
「刃も炎も我等が怨念の方が上回っている」
織久はその赤熱する刃を大鎌で断ち、さらに胴を斬り裂くと傷口から怨念の炎が入り込み、内部から機体の精密機器を焼き切って機能を停止させた。留まることなく荒ぶる竜の如く織久は次々と敵に襲い掛かる。
そんな織久に向けてゲラボゴは銃弾を乱れ撃つが、織久はその銃弾を切り裂いて出来るだけ街への流れ弾を避けるように防いだ。
「織久が押し留めてくれてるようだね。こっちも手伝おう」
ベリザリオがユーベルコード『鈴蘭の嵐』を発動し、鈴蘭の花びらを舞わせて接近するゲラボゴを切り刻む。するりと傷口から内部に入った花びらは、ズダズダに回路を断って機能不全に陥らせた。
ベリザリオの乗るGratiaを見たゲラボゴは、キャバリア破壊を優先するように突撃してくる。
「キャバリアを狙っているようだね。キャバリア同士の戦争をしていたのだから当然なのかもしれない」
放たれる銃弾をベリザリオは盾で受け止め、流れ弾も結界で防ぎながら、突っ込んで来る敵にカウンターでシールドバッシュを叩き込んで跳ね返す。
「おお! あのキャバリアが守ってくれてるぞ!」
「どこの所属だ? アルスか?」
その様子を見た兵士達は見た事のないGratiaの姿に何者だろうかと首を傾げた。
「皆さん、我々がここを守ります。その間に避難をお願いします!」
ベリザリオが兵士達に避難を呼びかけ、Gratiaを前に出して敵の注意を引きつける。
「そうだ! 避難誘導を優先するぞ!」
「ああ、終戦という日に死者を出してたまるか!」
兵士達はすぐさま避難誘導を開始し、西側から離れて街の奥へと人々を移動させていった。
「織久が事前に襲撃されやすそうな箇所を写真に残してくれていたので助かりました。そちらにはいかないように誘導しましょう」
ベリザリオは盾を叩きつけて敵を薙ぎ倒し、ゲラボゴからの銃弾を防ぎながら誘い込む。
「動くだけの鉄塊に用はない。ここで朽ち果てるがいい」
そこへ織久が最大加速で突っ込み、大鎌を一閃すると纏めてゲラボゴを胴体を上下に切断した。
「これで廃棄予定だったキャバリアは終わりかな?」
ベリザリオが辺りを見回すと、そこには倒れて動かぬ鉄塊とかしたキャバリアしか見えない――否、その奥から一機のキャバリアが姿を現した。
大成功
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第3章 ボス戦
『エヴォルグ捌號機『Explode』』
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POW : 灰燼爆焔『Explode』
【両腕】から【戦場の全対象に大規模な爆発を起こす榴弾】を放ち、【戦場を破壊する。外れても地形を変えた被害】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : 焔焔焼燬『Ignition』
【可燃性の粘着質な液体と爆発する榴弾】を降らせる事で、戦場全体が【大規模な爆発を起こす危険地帯】と同じ環境に変化する。[大規模な爆発を起こす危険地帯]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ : 爆手爆砕『Combustion』
【爆発を利用し高速移動。伸縮する腕の連打】が命中した対象に対し、高威力高命中の【爆発する重い腕で殴り飛ばし、止めの榴弾】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
👑11
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●帰る場所を失った兵士
「……部隊が全滅したか。こちらの動きを読んだような迎撃、これは失敗だな」
『エヴォルグ捌號機『Explode』』に乗ったオルコット中佐は戦況を冷静に観察して、作戦は失敗だとすぐに認めた。
「しかし、式典で死者が出れば和平に楔を打ち込める。そうすればいずれは戦争になるだろう」
アルスに恨みを抱くのは自分だけではない。兵士達の中にはまだ怒りが冷めていないものも多くいると、オルコット中佐は暗い復讐の炎を燃やす。その感情はオブリビオンマシンによって増幅されマグマのように滾る。
「平和などいらん。欲しいのは奴らの命だけだ……」
オルコット中佐が胸元からロケットペンダントを取り出す。その中にある写真には妻と幼い子供の笑顔があった。
「そうだ。この笑顔を奪った奴らに復讐せずに、どうして生きていられる?」
もう失うものは何もない。殺し殺される戦争を求めてオルコット中佐は機体を街に向かって前進させた――。
デュオゼルガ・フェンリル
引き続きルクくん(f14346)と一緒だ!
倒したくないけど…やるしかないか
覚悟は決めたぜ!
戦闘
さっきの戦闘通り、大爺様にルクくんと一緒に乗っかるぜ
ルクくんのサポートを前提に動きながら、こちらからも攻撃を加えてみるぜ
各種技能を駆使しながらダメージを与えていくぜ!
こういうロボットってコクピットがあったよな?
なら、キャバリアからパイロットさんを引き摺り下ろしてやるぜ!
コクピットごと消しとばすなんて器用なことは出来ないけど…あんたの憂いは祓えるぜ!
指定UCで、中佐さんの戦意と悪心の排除を試みるんだぜ
あんたの戦争はとっくに終わってるんだ!
だから…安心して眠って欲しいんだぜ
※SPD行動あり、POW判定希望
ルク・フッシー
ゼルさん(f00372)と
…こんな人だからって、死なせたい訳じゃないけど。
でも。
やらなきゃ…!
榴弾を何とかしないと、人や街に被害が広がる、それでは敵を倒しても意味がありません
【花宴描画】絵筆を純白の花びらに変えます。氷属性の塗料で榴弾や粘着する液体を包み凍らせて、爆発を抑え込みます
弾や液体、伸縮する関節部…全てに的確に当てるには、操作に集中しないと!でもフェンリルさんの上でバランスを取りながらでは難しい…
ゼルさん、フェンリルさん。ボクの腰から下を氷漬けにして、固定してもらう事はできますか?
大丈夫です、これくらい平気です!
頑丈な氷…ゼルさんの意志を感じます
ボクも全力で応えないと…!
●燃え上がる憎悪
「倒したくないけど……やるしかないか」
デュオゼルガは戦争で人生を狂わされた兵士を止めるには倒すしかないと迷いを振り切る。
「覚悟は決めたぜ!」
フェンリルにルクと共に乗ったまま駆け出した。
「さあ、鐘を鳴らそう。戦争の再開を祝って派手に歓声を上げろ」
オルコット中佐がExplodeの両腕を上げ、街に向かって榴弾を発射した。
「……こんな人だからって、死なせたい訳じゃないけど」
ルクは戦争を再開しようとする兵士に怒りや同情といったさまざまな感情を抱く。
「でも。やらなきゃ……!」
放っておけば戦争が起きて大勢の人が死んでしまう。それだけはさせられないと敵の放った榴弾を視認する。
「榴弾を何とかしないと、人や街に被害が広がる、それでは敵を倒しても意味がありません」
対抗してユーベルコード『
花宴描画』を発動し、絵筆を塗料製の純白の花びらに変えて宙に舞わせ、氷属性の塗料が榴弾に粘着して包み込み凍らせると不発弾に変えて落下させた。
「爆発しないだと? 部隊を全滅させた奴らの仕業か」
オルコット中佐が戦場を駆けるフェンリルとその上に乗ったデュオゼルガとルクの姿をメインカメラに捉えた。
「こっちに気付いたみたいだな。回避するぜ!」
爆発を利用し高速移動を開始したExplodeに対し、フェンリルが地を蹴って横に駆け正面を避けるように動く。
「逃がすものか」
オルコット中佐が榴弾をばら撒きながら猟犬のように執拗に追いかけ、伸縮する腕を叩き込もうと射程内に入ろうとする。
「弾や液体、伸縮する関節部……全てに的確に当てるには、操作に集中しないと! でもフェンリルさんの上でバランスを取りながらでは難しい……」
ルクは花びらで榴弾を防ぎさらには腕も封じようとして操作に悪戦苦闘して、このままでは長く防げないと前に座るデュオゼルガとフェンリルに声をかけた。
「ゼルさん、フェンリルさん。ボクの腰から下を氷漬けにして、固定してもらう事はできますか?」
「わかった。やってみるぜ!」
デュオゼルガとフェンリルが協力して、フェンリルの背中にピタリと張り付くようにルクの下半身を氷漬けにした。
「大丈夫か?」
「大丈夫です、これくらい平気です!」
ルクは心配するデュオゼルガを安心させるように大きく頷き、意識を敵に集中する。
「射程に入った。粉砕してやろう」
「頑丈な氷……ゼルさんの意志を感じます。ボクも全力で応えないと……!」
オルコット中佐がExplodeの拳を叩き込もうとすると、ルクは伸縮する腕に花びらを当てて凍りつかせた。
「なんだ? エラーが出ている……腕が伸びないだと!」
突然の事態に驚きながらもオルコット中佐はすぐに機体を後退させて仕切り直そうとする。
「こういうロボットってコクピットがあったよな? なら、キャバリアからパイロットさんを引き摺り下ろしてやるぜ!」
デュオゼルガはユーベルコード『崩月・狼牙破心撃』を発動して蒼氷狼の波導を拳に集めた。
「コクピットごと消しとばすなんて器用なことは出来ないけど……あんたの憂いは祓えるぜ!」
相手が回復する時間は与えないとデュオゼルガがフェンリルを走らせて拳を叩き込み、Explodeに傷一つ付けないが、波導が浸透し悪心のみを叩き潰す。
「ぐ、ぐああああああっ!! なんだこれはっ!?」
「あんたの戦争はとっくに終わってるんだ! だから……安心して眠って欲しいんだぜ」
胸を押さえ苦しみ出したオルコット中佐にデュオゼルガがもう楽になっていいんだと声をかける。
「クレア……ルーク………」
戦意が蝋燭の火のように消えかかったオルコット中佐は亡き妻と子供の名前を呟く。
「…………終われるものかよ……あの笑顔を奪った国の奴らがのうのうと生きるなど、許せるものかぁ!!!」
憎悪という燃料を爆発的に燃え上がらせ、絶叫したオルコット中佐が弱った精神を元に戻す為に命を削りながらExplodeを操り、街に向けて前進する。
大成功
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ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
復讐を止めろとは言いません。復讐のために全てを擲ち戦う存在を私はよく知っています
私は守るべきものを守る私の誓いのためにあなたを倒します
復讐に生きる…いや、復讐のために命を捨てる織久達のような存在を、そして彼のような人を増やさないためにも、守り通して見せる
織久がまた突撃してるからオーラ防御の結界を張った上でいつでもかばえるようにしないと
私の機動力は高くないから私の方に来る攻撃まで斬ってくれるのは助かるけど、自分の事も気遣ってほしいな
UCの効果はなるべく切らさないようにこまめにかけよう
そしてタイミングを合わせてシールドバッシュ、織久がやりやすいように盾と機体の重量で押さえこもう
西院鬼・織久
【白と黒】
オブリビオンマシンの影響があるとは言え、その復讐は怨念の域に達しています
この鉄塊の世界で斯様な獲物がいるとは重畳
欠片も残さず喰らってくれよう
【行動】POW
五感と第六感+野生の勘を働かせ、敵攻撃の前兆を見切る
先制攻撃+UCに怨念の炎を宿し爆破、焼却+呪詛の継続ダメージを敵機に付与し蝕む
影の腕が繋がったら影面を伸縮させて同時にダッシュ+ジャンプで敵機に乗り上げると同時に早業で夜砥を巻き付け振り落とせないようにする
榴弾の発射や高速移動の前兆を察知して敵機に夜砥で繋り怪力+なぎ払い+切断で機関を損傷
怨念の炎による損耗を加え装甲が弱くなったら串刺しにUCを流し込み内部を跡形もなく爆破する
●戦争の亡霊
「復讐を止めろとは言いません。復讐のために全てを擲ち戦う存在を私はよく知っています」
ちらりとベリザリオは織久に視線を送り敵の復讐を否定しない。
「私は守るべきものを守る私の誓いのためにあなたを倒します」
だがこちらにも譲れぬものがあると、互いの意思をぶつけ合うように敵の前にキャバリア【Gratia】で立ち塞がる。
「どこの国のキャバリアかは知らないが、邪魔をするなら殺す!」
自国でもアルスでもないベリザリオのGratiaを見たオルコット中佐は、邪魔する者は全て滅ぼすと鬼気迫る顔で間合いを詰める。
「オブリビオンマシンの影響があるとは言え、その復讐は怨念の域に達しています」
織久は命を削ってまで復讐を全うしようとする敵に、己の怨念の炎を重ね合わせた。
「この鉄塊の世界で斯様な獲物がいるとは重畳。欠片も残さず喰らってくれよう」
その怨念を喰らい自らの炎をさらに猛らせようと駆け出した。
「歩兵? いや、速過ぎる!」
織久の動きを捉えたオルコット中佐は脅威として両腕から榴弾をばら撒いて迎撃する。
「復讐に生きる……いや、復讐のために命を捨てる織久達のような存在を、そして彼のような人を増やさないためにも、守り通してみせる」
ベリザリオはオーラの結界を張って榴弾を空中で爆発させ、さらには盾を構えて結界を抜けた榴弾に耐える。そうして街にまで被害が及ばないように防ぐ。だが榴弾は雨のように放たれその爆風はGratiaにまで届く。
「復讐に燃える炎は心滾るもの。我等が炎もより燃え上がろう」
織久が超極細の糸【夜砥】を振るい榴弾を薙ぎ払ってGratiaに直撃する前に切断し爆散させた。その衝撃を受けながらも構わず織久は駆け抜ける。
「私の機動力は高くないから私の方に来る攻撃まで斬ってくれるのは助かるけど、自分の事も気遣ってほしいな」
ベリザリオは己が傷つくことなど気にも留めない織久を心配し、ユーベルコード『
Non essere triste』を発動して霊符を飛ばし織久の戦闘力を強化する。
「まずは邪魔なキャバリアから仕留める!」
オルコット中佐が爆発の煙に紛れて後方で爆発を起こし、衝撃を背に受けてExplodeを加速させ一気にベリザリオとの間合いに入った。
「貰った――」
そしてコックピット目掛けて拳を打ち出す。
「貰うは我等が方よ、その復讐の炎を喰らい尽くす」
織久がユーベルコード『
影面』を発動して、黒い影を放ちExplodeの拳を捉えると爆発を起こして軌道を逸らし空振りさせた。
「外しただと!?」
すぐさまオルコット中佐は機体を後退させて反撃を避けようとする。
「逃さぬ」
織久は爆破と共に繋げた影面を収縮させて引き寄せられるように接近し、糸を機体に巻き付けて振り落とされないように張り付いた。
「本当に人間か!」
驚愕しながらもオルコット中佐はExplodeの手で織久を叩き潰そうとする。しかし織久は背面に回ったりとするりと躱した。
「我等は怨念なり。全ての敵を喰らうまで止まることなし」
織久が糸から黒い炎を伝わせて機体を燃え上がらせる。
「機体の温度が上昇? 燃やされているのか! ならば諸共だ!」
機体の損傷を報せるアラートが鳴り響き、オルコット中佐はこうなればと自傷覚悟で足元に榴弾をぶち込んで爆発を起こし、織久を強引に引き剥がそうとする。しかし織久は炎によって損傷した背部装甲に赤黒い槍【百貌】を突き立てて耐えきった。
「また無茶をして」
ベリザリオがGratiaを正面から突っ込ませてシールドバッシュを叩き込み敵の動きを止めた。
「我等にはこの程度ぬるま湯に過ぎぬ。長き時を経た怨念を知れ」
織久が突き刺した穂先から黒い影を流し込み、Explodeの内部から爆破する。すると電気系統が落ちて機能を停止した。
「操作を受け付けない?! このままでは――おい! 命でもなんでもくれてやる! だから俺に力を寄越せ!!」
最低限の電源以外が死んだコックピットでオルコット中佐が絶叫すると、それに応えるようにオブリビオンマシンがエンジンを唸らせて咆哮の如く響かせる。
「織久!」
危険を察したベリザリオが叫ぶと同時に、織久は機体を蹴って離れていた。遅れてExplodeが再起動して榴弾を周囲にばら撒き大爆発を起こして周囲を薙ぎ払うと、爆煙が晴れた後には大きなクレーターが出来上がっていた。その中央に目に見えて大きく損傷したExplodeが佇み、ゆらゆらと亡霊のように街に向けて歩き出した……。
大成功
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霧島・絶奈
◆心情
復讐を否定するつもりはありません
ですが、平和を願わない兵士など兵士ではありません
復讐者となった貴方が失うのは、写真の二人が向けた貴方への想いです
二人の笑顔を嘘にしない為にも、貴方自身を復讐を向けられる対象にはしません
せめて兵士として、戦場で果てると良いでしょう
◆行動
【空中浮遊】を活用し戦闘
【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別する対戦車地雷」を複数設置
爆風を推進力に変えるなら、其れを別の爆発で邪魔するまでです
<真の姿を開放>
『涅槃寂静』にて「死」属性の「濃霧」を行使し【範囲攻撃】
更に【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】し追撃
負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
貴方を弱いとは言いませんが…
貴方と同じ境遇となって尚、折れずに道を歩み続けた強い人を私は知っています
立場や環境が違うと言えばそれまでかもしれません
ですが、少なくとも己を慰撫するだけの復讐を大義名分に掲げ、無関係な者を撃つのは強さではありません
そんな行為は「戦い続ける」とは言いませんよ
●鐘の音
「復讐を否定するつもりはありません。ですが、平和を願わない兵士など兵士ではありません」
キャバリアを降りた絶奈は兵士とは国を守り国民を守る存在だと説く。
「復讐者となった貴方が失うのは、写真の二人が向けた貴方への想いです。二人の笑顔を嘘にしない為にも、貴方自身を復讐を向けられる対象にはしません。せめて兵士として、戦場で果てると良いでしょう」
誰にも知られぬ事無くここで復讐の連鎖を終わらせようと、絶奈は進攻上に対戦車地雷を設置していく。
「ハァ……ハァ…………あと、少しだ……」
息も絶え絶えにオルコット中佐は機体を動かし、背後で爆発を起こし街に向かって加速して突っ込もうとする。だが足元が突然爆発を起こした。
「な、地雷か!!」
「爆風を推進力に変えるなら、其れを別の爆発で邪魔するまでです」
絶奈の仕掛けておいた地雷が爆発して突撃が止まる。そして真の姿を開放して異端の神の姿となると、ふわりを空に飛び上がってユーベルコード『
涅槃寂静』を発動し、森羅万象を支配して黒き死の濃霧を生み出した。
「なんだ? 霧だと……」
オルコット中佐がモニターを覆う黒い霧に視界を失う。
「視認できなくともレーダーがある」
すぐにレーダーによって絶奈の位置を確認する。だが死の霧の浸食によってレーダーにもエラーが出る。
「どうなっている? この霧がジャミングしているのか!」
オルコット中佐は周囲に榴弾を撃ち込み、爆風で霧を払おうとする。だがそこへ絶奈が腕を振るい、衝撃波を叩き込んでExplodeの左腕を肩から吹き飛ばした。
「なにぃ! 左腕消失だと?」
機体の損傷に驚きながらもオルコット中佐は残った右腕から榴弾をばら撒き霧を払う。
「貴方を弱いとは言いませんが……貴方と同じ境遇となって尚、折れずに道を歩み続けた強い人を私は知っています」
霧の払われたところに姿を現した絶奈は、同じような境遇でも人々を守る為に戦う人物を脳裏に浮かべた。
「立場や環境が違うと言えばそれまでかもしれません。ですが、少なくとも己を慰撫するだけの復讐を大義名分に掲げ、無関係な者を撃つのは強さではありません」
それはただの八つ当たりに過ぎない。どれだけ戦闘が強くなろうとも心までは強くなれなかった兵士の成れの果て――。
「そんな行為は「戦い続ける」とは言いませんよ」
「黙れ……! 黙れ黙れ黙れ!!」
頭では己の行為が間違っていると理解できている。だが湧き起こる衝動が納得できないと身体を復讐に突き動かし、ぼろぼろのExplodeが突撃を開始した。
「貴方も理解しているのでしょう。自らの強さが間違っていると」
絶奈はその正面から衝撃波を叩き込み、死の霧で脆くなった脚を吹き飛ばした。
「ごほっ……殺すのだ、アルスの奴らを一人でも多く! 妻と子の苦しみを思い知らせるのだ! 俺の復讐の炎で国ごと燃やし尽くしてやる!」
オルコット中佐はコックピットで血を吐きながらも、己の命を吸わせてオブリビオンマシンを動かす。呪詛を撒き散らすように榴弾が放たれた。だがそれは死の霧に包み込まれて街に届く前に爆発していく。
「此処で全ての復讐を終わりにしましょう」
絶奈がコックピットを指さし空気を震わせ衝撃波を叩き込む。既に限界だった装甲はぐちゃりと潰れて機体の隙間から血が流れ出した。
「うぁ、あぁ……クレア……ルーク……迎えにきてくれたのか……ああ、一緒に――」
押し潰されて動けぬオルコット中佐は血塗れの手を虚空に伸ばし息絶えた……。
その何もかもを死の霧が包み込み、遺体も機体も消滅させて何もなかったように覆い隠す――。
事件はキャバリアの謎の暴走と処理され、被害もないことから調印式は滞りなく続けられ、戦争の終わりを報せる聖堂の鐘が鳴り響き人々の歓声が上がった。
「戦争は終わりました。多くの兵士達は其の任を全うしたのです」
一人の兵士の復讐心など知らぬまま、平和に向かって動き出した街を絶奈は見下ろす。
鳴り響く鐘の音は平和を祝福する為のもの、だが猟兵にはどこか物悲しく鎮魂歌のように聴こえた……。
大成功
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