月夜の帝都・大狐の思惑
●エリート大學生・行方不明続出
帝都桜學府の優秀な大學生たちがある日忽然と消えてしまい帰ってこなくなる噂が立った。その噂は広まり、行方不明になった大學生たちも増えてしまい噂が事件へと発展した。
この奇妙な事件はサクラミラージュの探偵や帝都桜學府の學生達が調査しても行方不明になった大學生たちは見つからなかった。
ただ、気になる点を1人の探偵が気付き始めた。
「ここ最近…「狐」が増えていないか?」
それに続いてひとりの學生も続いて疑問に思っていることを言葉にした。
「そういえば…僕の家にこの「狐の面」が置いてあったんだ…なにか意味があるのかな?」
それを眺めていた學生は次第に「この狐の面を被らねば」という欲求が湧いてくる。
●またひとり忽然と
翌日に探偵と學生は集まった…一人を除いて。
そう、あの「狐の面」を持っていた學生が行方不明になったのだ。ある確信が着いた探偵は次のように述べる。
「あの「狐の面」が届けられた學生は行方不明になる…恐らくだが影朧が関係してそうだ。」
すると探偵の足元に1匹の狐が近寄ってきて探偵の足の裾を噛みつき引っ張る。
「なんだ?この狐は…。」
狐は何かを訴えているようだった。酷く脅えていて匿ってほしそうに探偵の目を見つめていた。まるでなにかに狙われているような怯えた目だ。その狐の前足を見ると怪我をしていた。探偵は狐を抱き上げて前足の傷を調べる。
「これは何かの大きな獣に噛まれたような跡だ…詳しく調べる必要があるな。」
●探偵の目にうつったもの
月が登った夜、探偵は自宅で保護した狐の前足を手当したあと眠りにつこうとした。
だが狐は玄関の前から動かずに開けて欲しいと目で探偵に訴えた。
探偵は疑問に思い玄関の戸を開けると狐は外に飛び出した。
「あ!おい!」
狐は着いてきて欲しいと1度立ちどまり探偵に振り向いた。
「着いてこいと言っているのか?」
探偵は狐について行き帝都より少し離れた幻朧桜が多く咲いているところに着くと探偵の目にとんでもないものが写った。
「そういうことか……!じゃあ、君は…!」
探偵の目にうつったのは「大狐が狐を喰らうところ」だった。そしてその傍には「行方不明の學生の物品」が落ちていた。
全て探偵の頭の中で結びついた瞬間だった。探偵は案内した狐を抱き上げて1度引き返すことにした。
●グリモアベース
サクラミラージュの喫茶店…だがこれはグリモアベースが「変えた」にすぎない風景だった。そこにフレデリック・ハーディン(麗姫に従順する闇の執事(プリンセス)・f32986)が椅子に座って窓の外を眺めていた。
「以上が私が予知した事件です。既に多くの優秀な大學生たちが行方不明となっています。」
このグリモアベースが創った喫茶店に集められた猟兵たちにフレデリックは「狐の面」を差し出した。
「どうやら行方不明者たちは例の「狐の面」を被り、その大狐の元へ自ら赴くようです。まるで誘惑されるようにね……貴方がたにはその大狐の討伐を願いたい。なにやらその大狐はただ喰い散らかしてるだけとは思えませんので…。」
そういうとフレデリックは一礼したあと猟兵たちをサクラミラージュの現場に転送させる。
バロ
第一章〜第三章に断章を入れます。
オープニング承認されたあと断章を書き終えた時点でプレイング受付します。
プレイング受付期間は設けていないのでいつでも参加してもらっても構いません。
狐って可愛いですよね。
第1章 日常
『狐面の祭り』
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POW : 数ある狐面からランダムに選ぶ
SPD : 好きなデザインの狐面を選ぶ
WIZ : 着け心地の良い狐面を選ぶ
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猟兵たちが転送されたサクラミラージュの昼の帝都。だがどうすれば例の大狐に近づくことが出来るのか。探偵と學生が件の事件に着いて話し合っていた。學生の手には「狐の面」があった。
猟兵たちがいる街は妙に賑やかだった。どうやら商人があるものを売って大繁盛だったからだ。その商人は「お面屋」だった。その商人が売っているのは「普通の狐の面」。
どうやらその商人は最近狐が頻繁に出没してることからヒントを得て勝手に「狐の面」を売り出したのだ。偽物とわかっていてもこの事件で騒動が起きている中不謹慎だ、と猟兵たちは思うだろう。
だがまだ大學生が行方不明になった証拠がわかっていない段階だった住人たちは狐の面を買っていて、周りを見ると狐の面を被ってる住人が多い。
狐の面を被って偽装に使えばっと思った猟兵たち。今はこの非公式に始まっている狐の面の祭りに参加して夜を待つしかなかった。
木常野・都月
さてと、ここで夜になるのを待つのかな。
とりあえず、周辺の様子を調べておこうか。
風の精霊様、周辺の情報収集をお願いする。
怪しい影朧の臭いや、血の臭いがあれば、教えてくれ。
手がかりがあれば嬉しいし、無ければ無いで、平和で良い事だ。
お面…か。
確か人の祭りの時に見かける顔の形した飾りだよな。
浴衣の祭りの時に見たことがある。
あれって、何で人は身に付けるんだろうな?
付けて楽しそうにしているし、きっと良いものかも。
俺も1つ買おうかな。
……なぁチィ、狐が狐のお面をかけたらおかしいかな?
でもほら、俺、黒毛だろ?
たまには違う色もいいかなって。
ほら、お面、つけてみた!
チィどうだ?違う色の俺、似合うか?
空は晴れ渡り、幻朧桜の花弁が舞うこのサクラミラージュの帝都に例の事件の話題で住人たちが会話しているのが聞こえてくる。
猟兵たちがその現地に転送されその会話をしている住人達の頭や顔には狐の面が付けられていた。どうやらここのところ狐が増えたことにより非公式に「狐の面祭り」が行われていた。
木常野・都月(
妖狐の精霊術士・f21384)は帝都の街を歩いていた、月の精霊の子「チィ」を右肩に乗せて木常野はその精霊の子と話をした。
「……なぁチィ、狐が狐のお面をかけたらおかしいかな?」
チィは小さく鳴いた「そんなことないよ」っと言っている風に、木常野は人間がなぜ祭りなどで面を付けているのかわらなかった。きっとなにか意味があるのだろうと面屋の前で立ち止まった。
「ひとつ買っていこうかな…チィ、どれが似合うかな?」
「チィ!」
木常野とチィは目をキラキラさせて並べられた狐の面を選んでいた。普通の狐、天狐、そして妖狐を模したものまで色とりどりだ。黒毛の木常野はあえて違う色を選びたかったので手にしたのは白い狐の面だった。
早速購入し面屋から少し離れたところで白い狐の面を被ってみた。
「ほら、お面、つけてみた!チィどうだ?違う色の俺、似合うか?」
「チィ!…チィ?」
チィは元気よく鳴いたあとに首を傾げて疑問混じりの鳴き声を発した。その意味を木常野は理解した。
「白い狐の面にしたのは、ほら俺黒毛だろ?だから違う色もいいかなって!」
「チィ〜!」
そのあとも街を歩いた木常野。頭の右あたりに白い狐の面を付けて風の精霊を呼び出した。風の精霊に周囲の状況、または影朧の気配や血の匂いを感じたら教えるようにと。
「さてと、夜まで何しようか…チィ、幻朧桜がいっぱい咲いてるところいこうか。」
「チィー!」
妖狐と精霊の子の二匹は幻朧桜に癒されようとより多く咲いている場所へと足を運んだ。夜になるまでまだ時間はある…討伐の前にサクラミラージュの街を楽しむことにした。
成功
🔵🔵🔴
ラップトップ・アイヴァー
ねえ、知っている?
《なあに?》
この狐のお面は、仮面なのですわ!
《…だから?》
つまり!
狐になれば、ヒーローですわよ!
《……言わんとしてることは分かった。
それ以上変なこと口走ったらおやすみしようか》
ええ!?
だって!
お祭りですもの!
《バトロワが関わらない瞬間はしゃぎすぎなんだよ。
まったく…
でも、白い狐のお面。
紅いお化粧の載ったこれを被るのは、
実際に可愛い動物になれた気がして、なんか嬉しいな。
…普段お姉ちゃんのスポーツで頭使ってる分、こういう時くらい。
Revolution》
…あら。
右手を上げて指を鳴らして、黒い髪紫の瞳のお姫様になるなんて…美希の方がよっぽどはしゃいでいるのではない?
《だって生まれた時から美希はこうだよ。
猟兵の真の姿、ってやつ。
お姉ちゃん、美希がこうやって楽しんでるの、好きでしょ?》
それは勿論!
《ならいいの。
…時間結構あるし、人々をいい感じに楽しませながらお祭り楽しんで歩くか。
頭を使うのは、後で幾らでも出来る。
…にしても、お面屋さん。
よくもまあこんなご時世で、挑戦的な商売なの》
ラップトップ・アイヴァー(動く姫君・f37972)はルンルンとうきうきしながらサクラミラージュの帝都の街を歩いていた。サクラミラージュはとある事件で騒ぎが起きていた。エリート大學生たちの行方不明事件。
だが街は不安掻き消すかのように賑わっていた。それは非公式で行われていた「狐の面祭り」が原因だ。最近、狐の出没がよく見かけるということで開かれたらしい。
ラップトップは2つの人格を持っていた。もっと言えばひとつの体で2人の姉妹。
赤い髪にオレンジの瞳。姉のシエル・ラヴァロの体に心は妹の三上・美希。この2人が帝都を歩きながら会話をしていた。
「ねぇ、知ってる?」
姉のシエル・ラヴァロの問いに「なぁに?」っと返す三上・美希。
「この狐のお面は、仮面なのですわ!つまり、狐になればヒーローですわよ!」
三上・美希は呆れたような感情になり、姉にツッコミを入れる。
『……言わんとしてることは分かった。それ以上変なこと口走ったらおやすみしようか』
姉のシエル・ラヴァロは「ひどい!」っと思わずショックを受けてしまう。
「だって!お祭りですもの!」
『バトロワが関わらない瞬間はしゃぎすぎなんだよ。まったく…でも…』
紅いお化粧の載った白い狐の面手に取ったラップトップ。
『実際に可愛い動物になれた気がして、なんか嬉しいな。…普段お姉ちゃんのスポーツで頭使ってる分、こういう時くらい。』
右手を上げて指を鳴らし、「Revolution」と声が心の中で響くと髪は赤から黒、瞳はオレンジから紫へと変わり三上・美希の体になる。
『…美希の方がよっぽどはしゃいでいるのではない?』
シエルは思ったことを美希に言った。美希は当然っといった凛とした様子で応えた。
「だって生まれた時から美希はこうだよ。猟兵の真の姿ってやつ。お姉ちゃん、美希がこうやって楽しんでるの、好きでしょ?」
『もちろん!』
「ならいいの。」
ラップトップは辺りを見渡した。まだ時刻は昼頃。とくに影朧の気配や事件が起きた騒ぎなどは今のところ無い様子。
「…時間結構あるし、人々をいい感じに楽しませながらお祭り楽しんで歩くか。頭を使うのは、後で幾らでも出来る。」
ラップトップはふと面屋を見る。
「…にしても、お面屋さん。よくもまあこんなご時世で、挑戦的な商売なの。」
予知された事件が起きるのは夜頃、姉妹は今開かれている「狐の面祭り」を楽しみながら夜が来るのを待つことにした。
成功
🔵🔵🔴
ジゼル・サンドル
大學生連続失踪事件か、歌姫探偵の出番のようだな!
…まあ歌姫探偵、一度やっただけなのだが。
そのサクラミラージュでの依頼で着た矢絣の着物に赤い袴姿。
その依頼でも着けた桜の意匠が入った顔半分を覆う白狐のお面を再び着けて。
あの時は仮面がドレスコードだったから着けたが、まさかまたこのお面が役に立つ日が来るとは…
さて、ひとまずはここで夜を待たなければいけないのだな…
せっかくのお祭りだ、歌で盛り上げてみせようか。私は歌姫探偵だからな。
『♪あっちでコンコン、こっちもコンコン 赤い
狐青い
狐白い
狐も サァサァおいで 今日はきつねのお祭りだ!』
幻朧桜の下ステップを踏み【歌唱】で楽しく歌う。
予知された「エリート大學生・行方不明事件」について帝都の街はザワついていた。道行くところにその話題が聞こえてきているが、不安は非公式によって行われている「狐の面祭り」によってかき消されていた。
ジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)も予知を聞いてやってきた猟兵のひとり。以前サクラミラージュで着用していた矢絣の着物に赤い袴姿、そして桜の意匠が入った顔半分を覆う白狐のお面を再び着け街を歩いていた。
「大學生連続失踪事件か、歌姫探偵の出番のようだな!…まあ歌姫探偵、一度やっただけなのだが。」
ジゼルは張り切っていた。せっかくの祭りということもあって心躍る気持ちを胸に街ゆく人に声をかけて事件の手がかりを探ってたいた。これも探偵としての生業のひとつ。
そしてもうひとつの歌姫探偵の称号である「歌姫」の顔もだす。幻朧桜の下ステップを踏み楽しそうに歌を歌いだす。
『♪あっちでコンコン、こっちもコンコン 赤い
狐青い
狐白い
狐も サァサァおいで 今日はきつねのお祭りだ!』
その歌を聴いて街の住人はジゼルに視線を向けていた。なんて楽しそうな歌だろうか。子供のひとりは同じ歌詞を可愛らしげに歌い始めそれを合図に祭りはより盛り上がった。
夜までまだ長い。討伐の前にこの祭りを楽しむことにしようか。
大成功
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第2章 ボス戦
『『幻朧怪狐録』狐喰王』
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POW : より高位の狐へと
【喰べた『狐属性』の質と量に応じた高位の狐】に変身する。変身の度に自身の【尻尾】の数と身長が2倍になり、負傷が回復する。
SPD : 従狐召喚
自身の【尻尾】を代償に、1〜12体の【妖術・物理攻撃どちらかを得意とする狐】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
WIZ : 幻惑狐炎
【狐火】を放ち、命中した敵を【炎と幻覚】に包み継続ダメージを与える。自身が【事前に『狐属性』を含んだものを捕食】していると威力アップ。
👑11
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狐の面祭りが盛り上がりを見せやがて日が落ち夜を迎える。
予知されていた通りに狐の面を被った大學生が例の幻桜朧が多く咲き誇る場所へ赴く。そして大學生の体が徐々に変化していった。その姿は小さな獣…狐となり大學生は気づけば狐喰王の前に立たされていた。
「あっ……。」
「……帝都桜學府の學徒兵を喰い殺せば大正の世も落ちたも同然…それに餌にも困らぬ。一石二鳥とやらだ。」
狐の面は狐喰王が仕掛けた催眠の一種の呪物。それに魅了されて被ったものは狐喰王の餌食になったのだ。
身の危険を感じた大學生は慣れない四足で逃げようにも前足を噛まれてしまう。
痛みによる甲高い鳴き声が響き渡るもなんとか逃げ出せた大學生。
「逃がしたか…まぁいい。放っておいてもそれほど問題は無い。」
その逃げる大學生は猟兵というもの達によって保護された。本来の予知通りなら探偵だったがその予知が崩される。
大學生を逃した時にできた血痕を頼りに狐喰王の元に向かう狐の面を被った
猟兵。
木常野・都月
人を食うのは猟兵として許せない。
でも…呪いで化けた姿なのに、狐が食われたと思うと、何故か嫌…だな。
…仕事だけど、仕事以上に。こいつは倒さないと。
風の精霊様にお願いして、敵の動きや周囲の状況の情報収集を頼もう。
あとは野生の勘、第六感も働かせて立ち回っていこう。
外さない距離、可能なら急所に、UCを撃ち込みたい。
風の精霊様に空気抵抗を減らして貰えば、近づきやすくなるはず。
近付けたら属性魔法、UC【精霊の矢】を撃とう。氷の精霊様、お願いします!
敵の攻撃は、高速詠唱、カウンターで対処しよう。
無理なら、心や月の幻を司る月の精霊様のチィに、可能な範囲で幻覚を相殺して貰おう。熱いのは激痛体制で我慢するか。
逃げてきた小さな狐を抱き抱えながら、その血の跡を追っていくと木常野・都月(
妖狐の精霊術士・f21384)の目が鋭くなった。
エリート大學生だったであろう狐を喰らう狐喰王。それを見た木常野の顔は冷静さを保っているが心の中では怒りで満ち溢れていた。
「人を食うのは猟兵として許せない。でも…呪いで化けた姿なのに、狐が食われたと思うと、何故か嫌…だな。…仕事だけど、仕事以上に。こいつは倒さないと。」
「……猟兵か。くっ、予知を受けてここに来たわけか…だが貴様は運が悪い…なぜならお前も我の大好物の狐だからなぁ…。」
狐喰王は不敵な笑みを見せる。木常野は風の精霊を呼び出して敵の動きや情報を探りつつ自身の感覚を研ぎ澄ませた。
「さぁ!我に喰われるがいい!」
咥えていた狐を放り投げて木常野に狐火を放つ狐喰王。風の精霊の加護で空気抵抗を減らした木常野は素早い身のこなしで狐喰王に近づこうとするが狐火が左腕に掠めてしまう。
「くっ!」
予め狐喰王は狐を喰らっていたため威力が強くなっていた。さらに木常野は炎と幻覚によって体力が削れていく。だが木常野は足をとめなかった。
「チィ!お願い!」
心や月の幻を司る月の精霊様のチィに木常野が受けてる幻覚を相殺してもらい。狐喰王の懐に潜り込んだ木常野。
だが狐喰王は木常野の胸を前足で地面に叩きつけて押さえつける。木常野は小さく呻き声を上げた。
「ふふっ…遊戯は終わりだ小僧。」
狐喰王が大きく口を開けて木常野を喰らおうとしたその時だった。氷の精霊の矢が数え切れないほど狐喰王の胸から腹にかけて超近距離から直撃。
「ぐぉぉぉ!!」
「終わるのはお前の方だ!」
これには一溜りもない狐喰王。2、3m吹き飛んだところで狐喰王は動かなくなる。どうやら急所に当たった様子だ。
チィが心配そうに駆け寄ってくる。木常野は「大丈夫」っと笑顔を見せてチィの頭を撫でる。
大成功
🔵🔵🔵
ラップトップ・アイヴァー
狐ですわね。
《うん、狐だね
》
つまりは、ここからが!
《…うん、また変なこと言いそうだこのバカ姉。
ちょっとおやすみしてる?
した方がいいよね?
おやすみ》
それじゃ私に選択権がn……zzz
《はい。
オーバーロードを継続したまま、優しさで以て狐さんに立ち向かうよ。
やばい時は瞬間思考力を駆使してそのままくるりと回避に繋げるよ。
…狐属性がお姉ちゃんの並べる持論並みに意味分かんないけど。
要は狐を食べて、傷を癒やして、もーっと大きくなりたいってことでしょ?
でも、それじゃ駄目。
おまけに人を食べてる。
正義のお姫様がそれ許すと思う?
…口答え、意味無いよ。
でも討伐はもっと意味無い。
優しく浄化するのがスマートなやり方。
このUCはその為のもの。
勇気と覚悟の、優しいパンチ。
埒外が狐さんの悪い想いを全部洗い流す。
それがリズマ・フラッシュ。
…どうか、届いてくれるよね。
襲われてた人も、祈っててくれるよね。
お姉ちゃんもきっと、そこで見てろなの》
……私だけ命令形は、理不尽ですわぁ……zzz
《Illumination!》
『狐ですわね。』
「うん、狐だね。」
ラップトップ・アイヴァー(動く姫君・f37972)の三上・美希が被っていた狐の面を外して木陰から狐喰王の様子を伺っていた。おびき寄せられた元・エリート大學生が一部囚われていて他は既に犠牲になっている模様だった。
『つまりは、ここからだ!』
ラップトップの中にいるシエル・ラヴァロが半ばウキウキ気味でそう言うと美希はため息をついた。
「…うん、また変なこと言いそうだこのバカ姉。ちょっとおやすみしてる?した方がいいよね?おやすみ。」
『それじゃ私に選択権がn……zzz』
中にいるシエルを眠らせたあと美希は「ふぅ」っと息を漏らして「はい」っと狐喰王の前に躍り出る。その顔は優しさも含まれていた。
「……新たな贄と思いきや違ったか…まぁいい。猟兵は減らした方が大正の世を終わらせる時が早くなることには違いない。」
狐喰王は口元の血を舌なめずりで舐め取ったあと今まで食べた狐の力を使って体が大きくなりしっぽの数も増えた。
「要は狐を食べて、傷を癒やして、もーっと大きくなりたいってことでしょ?でも、それじゃ駄目。おまけに人を食べてる。正義のお姫様がそれ許すと思う?」
「ハハッ!それが貴様の偽善か……人と言うのは最も愚かで最も身勝手な生き物だ。正義を口にするのは相当な責務を負うぞ?」
「…口答え、意味無いよ。でも討伐はもっと意味無い。優しく浄化するのがスマートなやり方。」
美希は優しい心から生まれる埒外の魔力を拳に乗せて優しさに満ちた正義の拳へと変える。
「この我を活かして倒すというのか!愚か、最も愚かだ!」
「勇気と覚悟の、優しいパンチ。埒外が狐さんの悪い想いを全部洗い流す。それがリズマ・フラッシュ。」
(……なんだ?この溢れ出る謎のオーラは…やはり埒外。ほっておく訳には行かんな。)
狐喰王は前足の爪で美希に攻撃を仕掛けようとするが、美希は瞬間的な思考力でかわしてリズマ・フラッシュを叩き込む。
「ぐっ!」
「…どうか、届いてくれるよね。襲われてた人も、祈っててくれるよね。お姉ちゃんもきっと、そこで見てろなの」
『……私だけ命令形は、理不尽ですわぁ……zzz』
「馬鹿な、我の力が抜けていく!」
「もう悪いことはしないでほしいの。これからは普通の狐さんでいてね…。Illumination!」
その場は眩い光に包まれていき、舞い散っていた幻桜朧の花びらが輝いていた。
大成功
🔵🔵🔵
ジゼル・サンドル
ひどいな、自分の欲望のために未来ある大學生を食い殺すだなんて…
わたしは聖者じゃないが、君の罪を正そう。わたしの歌で。
指定UC発動、帰らぬ大學生達を待っているであろう人々の心境を想い歌い上げる。
『♪あの人はどこに行ったの?きつねに化かされたか 姿くらませ未だ帰らぬ 帰っておいで 帰り道を忘れぬうちに…』
嗚呼、まだ命があるならば!
シンフォニックデバイスの拡声機能を通した【大声】で【範囲攻撃】、従狐を何体召喚されても歌の対象を増やして対抗、必要なら歌声を【音響弾】に変え追撃。
攻撃は【盾受け】【ジャストガード】で受けとめ耐える。
…やりきれないな、大狐を倒しても犠牲になった大學生はもう帰れないのだから…
逃れた狐となった大學生を保護したジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)はその狐の血を辿ると数々の大學生だったであろう狐の死骸が転がっていてそれを貪り食う一際大きく、そして数多のしっぽを持つ狐喰王が存在していた。
「ひどいな、自分の欲望のために未来ある大學生を食い殺すだなんて…」
静かに呟くその声を聞き取ったのか狐喰王はジゼルの方を向いて悪意のある笑みを浮かべて新たなる獲物が来たと心躍らせていた。
「わたしは聖者じゃないが、君の罪を正そう。わたしの歌で。」
静かに息を吸って、ジゼルの口からは帰らぬ大學生達を待っているであろう人々の心境を想いを乗せてユーベルコードの歌を披露した。
『♪あの人はどこに行ったの?きつねに化かされたか 姿くらませ未だ帰らぬ 帰っておいで 帰り道を忘れぬうちに…』
その歌は狐喰王の邪なる心に傷をつけ、それに怒りを顕にしたそれは自らのしっぽを食いちぎり、代わりに従狐を召喚してみせた。
だがこれもジゼルの歌の前だと力が半減されたも同然。ジゼルのその歌には力が籠っており従狐はせいぜい爪で引っ掻くくらいしかなかった。だがジゼルはそれを受け止めて押しのけてしまう。
やがて歌は狐喰王を動かぬものにした。ジゼルの目は悲しさが宿っていた。
「…やりきれないな、大狐を倒しても犠牲になった大學生はもう帰れないのだから…」
大成功
🔵🔵🔵
シン・クレスケンス(サポート)
◆人物像
落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。窮地でも動じず冷静な状況判断で切り抜ける
◆スタンス
エージェントとして、猟兵として、人々の平穏を護る為戦うのが使命
悪しき相手→容赦無し
善良だが、戦いが避けられない相手→心を痛めるが、非情に徹する
回避可能→回避に注力
◆戦闘
詠唱銃での銃撃(【破魔】の魔力を込めた銀の銃弾)や魔術による攻撃を得意としている
◆UDC『ツキ』
シンに取り憑いているUDC。闇色の狼の姿をしている
追跡が得意(魔力を嗅ぎ分けている)で、戦闘は鋭い牙や爪を用いて行う
◆口調
・シン→使役の名は呼び捨て。丁寧で穏やかな話し方
・ツキ
俺/お前、呼び捨て。
~だぜ、~だろ、~じゃないか?等男性的な話し方
クヤク・サンガ(サポート)
外見年齢20代半ば程度
何も考えていないときは無表情で不機嫌そうな印象を与えがちだが
喋るとそれなりに表情豊か
実年齢相応の落ち着きと分別はある
エンドブレイカー以外の世界に興味津々
歴史や文化、相違点共通点を知ろうとする等分析癖あり
他者には敬語混じり、敵には言い捨てるような口調で接する
戦い方は、戦場や相手の出方を分析し
その場その場の最優先事項を決め
最終的に力任せ
無茶も通せば何とやら思考
メインウェポンは金属製のアックスソード、近接用に陸王牙
使える技能やユーベルコードは積極的に使う
他の猟兵に迷惑をかける行為はしないけれど自分は死ななきゃOK
そんな感じで仔細お任せ
他者との絡みも歓迎
どうぞよろしくお願いします
猟兵たちの活躍によって狐喰王の力は弱まっていった。狐喰王はいよいよ追い込まれるとそばに居た狐と化した大學生を喰らって力をつけようと手にかける。
だが、それは詠唱銃の銃弾によって阻まれてしまい狐喰王はその放たれた銃弾の方を向いた。そこには2人の猟兵が臨戦態勢に入っていた。
「まったく、これ以上は犠牲を出させませんよ。さぁ、骸の海に帰る時間です。」
シン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)は眼鏡をクイッと上げたまま銃を狐喰王に向けていた。
一方でアックスソードを構えてシンより前衛に立ちどっしりと構えるトライブのクヤク・サンガ(徒人・f38921)。
「しかし、やつの体はどんどん大きくなっていく……しかもしっぽも増えた。どう対処しますか?」
「然程もないですね……。」
シンは研究室に所蔵していた材料使い、回復や状態異常解除の効果を持つ魔法薬を狐喰王に軽くなげつけた。それが狐喰王の頭に当たって割れてしまい液体を被ってしまう。狐喰王の体はみるみる元に戻る。
狐喰王は何が起きたのかわからないまま困惑していた。そこへすかさずクヤクが距離を詰めて覚悟をまとったアックスソードを振りかぶる。
「よそ見はいけませんな!」
そのアックスソードは見事に狐喰王の眉間を捉えた。トドメとばかりにシンはさらに狐喰王の体に詠唱銃の弾を叩き込む。
その場で倒れた狐喰王の体は徐々に消え去っていき骸の海に帰っていく。
「終わりましたね……さて、この大學生さんたちを元に戻す方法は……。」
クヤクは怪我をおった狐を保護、そして囚われていた狐の前足の枷をアックスソードで器用に切った。
「UDCの薬剤で元に戻せるかどうかも怪しいですが……なにかしらの方法はあるはず……その前に若い命を奪われたこのキツネたちの供養をしましょう…。」
生き残ったのは半数、しかし狐喰王の手によって犠牲になったエリート大學生もいた。若い命を落としたのも少なくはなかった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 日常
『モフモフおすすめ、シャンプー&マッサージ』
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POW : え、此処ホントに入って良いの?モフモフじゃないけど場違いだったりしない?
SPD : 尻尾のブラッシングとお手入れを・・・
WIZ : 頭皮マッサージをお願いします
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犠牲になった大學生たちの供養するために墓を作った猟兵たち。幻桜朧の花びらは舞い続けそれを見上げていた彼ら。
1匹の狐がある温泉を見つける。その狐が温泉に入るとなんと元の姿に戻ったのだ。
「狐喰王はどうしてもこの先に行かせてくれなかったんです。何かあるだろうと思っていましたが…こういうことだったんですね。」
元に戻ったエリート大學生は猟兵たちに頭を下げて礼を言ったあと墓に向かって手を合わせた…。
この不思議な温泉さへあればキツネたちは元に戻るだろう。
木常野・都月
温泉だー!!チィ、みろ、温泉だぞ!!
あはははは!いい湯加減だなぁ!!(じゃぶじゃぶ)
っと。すっかり仕事を忘れて……ないぞ?
……本当だぞ?
狐たちをこの温泉に入れるんだ。
大丈夫、狐かきも、犬かきも、大差ない。
狐の体に慣れていなくても、泳げるものさ。多分。
大体、人間と違って、狐の体は大抵モフモフしてる。
水やお湯に入っても簡単に沈まないはずだ。
野生の狐時代は、俺もよく川魚を狩って食べたりしてたし。
多分何となく簡単に沈まないはず。はずだぞ。
怖かったら俺に捕まればいい。
人に戻ってもいいように、タオルここに置いておくからな。
温泉は本当、気持ちいよなぁ。
人の文化は本当にいいものだ。
幸せがお湯に溶けてるよなぁ。
「温泉だー!!チィ、みろ、温泉だぞ!!
あはははは!いい湯加減だなぁ!!」
木常野・都月(
妖狐の精霊術士・f21384)は狐喰王を退けて1匹の狐が温泉に入り人間に戻ったところを見た。だがそれよりも新鮮な温泉を目の当たりにして真っ先に飛び込みはしゃぎ始める木常野。
チィはそんな狐常野を見て小さく鳴いた。それを聞いた木常野は我に返り小さく咳払いをした。
「すっかり仕事を忘れて……ないぞ?……本当だぞ?」
チィはまた小さく鳴いた。しっかりしろと言っているようだった。木常野は1匹の狐を抱いて温泉に浸からせてあげようとした。
「狐たちをこの温泉に入れるんだ。大丈夫、狐かきも、犬かきも、大差ない。狐の体に慣れていなくても、泳げるものさ。多分。」
木常野自身も経験がある。木常野が野生の狐時代だったとき、川魚を狩って食べたりしていた。なので狐の毛皮はもふもふなため簡単に沈まないことも知っている。
「怖かったら俺に捕まればいいよ。」
温泉の傍にタオルを置いていつでも人間に戻ってもいいようにしておく。そして木常野はまた湯に肩まで浸かり疲れが溜まったため息を貰いして癒されていた。
「温泉は本当、気持ちいよなぁ。人の文化は本当にいいものだ。幸せがお湯に溶けてるよなぁ。」
大成功
🔵🔵🔵
ジゼル・サンドル
【POW】
まずは墓前でそっと
鎮魂歌を捧げる。
助けられなくてすまない、どうか安らかに…
温泉には色々な効能があると聞くが、こんな温泉があったとは。元に戻れる手段があってよかった…
もしまだ狐になったまま戻れていない大學生がいたら抱えて一緒に入ってみようかな。
(はた、と気付き)…この温泉って男女別になってるのだろうか、それとも混浴…?
元に戻った大學生とうっかり裸で混浴することになったらさすがにまずいな、念のため水着に着替えて入浴しよう。
今年の夏に着た控えめなレースのついた黒のワンピース水着に着替えて入浴。
…まさか逆に人間が入ったら狐になるとかないよな?
しかし温泉とは気持ち良いものだな…
今回起きたサクラミラージュのエリート大學生失踪事件は多くの犠牲を伴った。助かった狐…もといエリート大學生は狐喰王によって命を奪われた仲間の墓石の前で集まり小さな鳴き声を発した。
ジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)墓前でそっと
鎮魂歌を捧げる。命を奪われたエリート大學生の弔いをし終わりジゼルは悲しい顔で無念の言葉を掛ける。
「助けられなくてすまない、どうか安らかに…」
そしてジゼルは温泉に向かい湯に手を入れてみる。源泉にしては熱すぎず程よい水温を保たれていた。
「温泉には色々な効能があると聞くが、こんな温泉があったとは。元に戻れる手段があってよかった…まだ狐になったまま戻れていない大學生がいたら抱えて一緒に入ってみようかな。」
そこでジゼルははたっとあることに気づいた。それは狐の中にも「男性も女性が混じっている」のではないかと。
「元に戻った大學生とうっかり裸で混浴することになったらさすがにまずいな、念のため水着に着替えて入浴しよう。」
ジゼルは木陰に行き、夏に着るえめなレースのついた黒のワンピース水着に着替えた。そして狐の一匹を抱えて温泉に浸かってみる。その温泉は神聖なもので出来ているため心身ともに癒されるだろう。だがジゼルはあることを気にする。
「…まさか逆に人間が入ったら狐になるとかないよな?」
狐の頭を撫でながら気にするも温泉の気持ちよさの方が勝った。はぁっと息を漏らし先程の戦いと暗い気持ちを吹き飛ばして、そっと目を閉じるジゼル。
「しかし温泉とは気持ち良いものだな…」
ジゼルは狐たちに囲まれながら温泉を楽しみ元に戻ったエリート大學生と共に街に戻ることにした。
大成功
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ラップトップ・アイヴァー
《……》
美希。
《分かってる。
壊れた時計の針は進まない、でしょ?
それでもお姉ちゃんも祈ってくれてるじゃん》
……ええ。
《…暫くしたら、温泉ね。
美希の姿を維持したまま、狐さんたちを元に戻してあげるの。
ほら、みんな仲良く元通り。
これで事件は解決ってわけ》
そうですわね。
せめて今ここにいる人たちが元に戻って、その日常に戻ることが出来たなら…それこそが幸せというものですわね。
《…みきたちにしてあげられるのは、多分それくらいで、元に戻った人たちが何か楽しいことをしようってなったら、みきもそうしようっては思うけれど。
あの人たちが何を言うか、だからね。そこはお任せになっちゃうかな》
みんなの望みに応えてあげてこその、私たちですものね?
《…みきが暗いこと考えるの好きじゃないとも言う。
想像と思考の2つって、似てるけど全然違うの》
なら、
やはり美希は楽しいことだけ考えるようにしませんとね?
《……うん》
エリート大學生失踪事件。狐喰王によって多くの狐……エリート大學生の犠牲は避けられなかった。少なくとも助かったエリート大學生たちがいただけでもよかった。だがラップトップ・アイヴァー(動く姫君・f37972)のふたつの人格の姉妹、シエル・ラヴァロと三上・美希は暗い顔をしていた。もう犠牲になったエリート大學生は戻ってこないのだから。
『……』
「美希…。」
『分かってる。壊れた時計の針は進まない、でしょ?それでもお姉ちゃんも祈ってくれてるじゃん』
「……ええ。」
ラップトップの2人の姉妹はエリート大學生の墓石の前で手を合わせた。狐化しているエリート大學生たちも目を閉じて頭を下げて仲間の犠牲を弔った。
『…暫くしたら、温泉ね。美希の姿を維持したまま、狐さんたちを元に戻してあげるの。ほら、みんな仲良く元通り。これで事件は解決ってわけ』
「そうですわね。せめて今ここにいる人たちが元に戻って、その日常に戻ることが出来たなら…それこそが幸せというものですわね。」
『…みきたちにしてあげられるのは、多分それくらいで、元に戻った人たちが何か楽しいことをしようってなったら、みきもそうしようっては思うけれど。あの人たちが何を言うか、だからね。そこはお任せになっちゃうかな』
そこに一匹の狐がラップトップの足元へやってきた。ラップトップはその狐を抱えて温泉に浸からせてあげた。それに続くように他の狐たちも元に戻るために温泉に飛び込んだ。
「みんなの望みに応えてあげてこその、私たちですものね?」
『…みきが暗いこと考えるの好きじゃないとも言う。想像と思考の2つって、似てるけど全然違うの』
「なら、やはり美希は楽しいことだけ考えるようにしませんとね?」
『……うん』
少なくとも今回の事件でエリート大學生の全滅と大正の世は守られた。だが、尊い犠牲があったことも忘れてはいけない。この姉妹はまた一歩を踏み出し後ろを振り返らぬように強くなることだろう。
大成功
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鍋方・稚微
狐が大學生に成る温泉。秘湯。成長の湯ですかね?気になる物は試す物です。私も入りましょう。
街を彷徨う、人間の匂いがする狐を後ろからガシッっと捕縛して連行。
両腕で抱きかかえても、狐さんの尻尾が地面を擦れますね。
悪いようにはしないので、しっぽ持ち上げといた方が良いですよ?
そして温泉に、せーのっポイッ。
続いて私もジャンプで、ドボーン。(護符装束は一瞬で散らすようにして脱ぐ事が出来ます)
私と狐さん、どっちが先に大きくなれますかね?
…狐さんのほうが先ですか?
って、男の子は近づかないでください!
パタパタ
UCで作った水中の気泡(粉塵入り密閉空間)が、小さな水柱を上げます。
ずっと、抱き上げてたから性別未確認です
サクラミラージュの悲惨な事件。それはエリート大學生が失踪する事件だった。彼らは狐喰王の誘いによって狐化され、そして多くの犠牲者が続出した。
此度の事件は猟兵たちの手によって狐喰王は骸の海に還すことができたが、多くの尊い命が失われた。狐化されたエリート大學生、そして猟兵たちは彼らの墓石を立てて弔っていた。
そこへ一人の「狐」が現れた。彼女もまた猟兵だルンルン気分で途中から合流した鍋方・稚微(幼い妖狐(もふ子狐)・f36338)はその暗い空気をハテナを浮かべた
表情で首を傾げた。
鍋方は狐が温泉に入り、人間に戻る様子を伺った。
「狐が大學生に成る温泉。秘湯。成長の湯ですかね?気になる物は試す物です。私も入りましょう。」
幻朧桜が咲き乱れるこの街の離れの場に匂いを嗅ぎわけて元人間の女性だったであろう狐を後ろからガシッっと捕まえる。狐は小さな鳴き声を発すと同時に温泉に放りこまれ、鍋方も一緒に温泉に飛びこむ。彼女の幼さがまだ残っている証拠だろう。
「ふふ、私と狐さん、どっちが先に大きくなれますかね?」
鍋方はこの悲惨で暗い場を明るくするのにはちょうど良かったのかもしれない…。
大成功
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