●王国
浮遊大陸オロルを統治するカエルレウス王国。現在、アナトテ帝国という屍人帝国と交戦状態にある。
大陸南部を帝国に占領された王国は先程、奪還の為の軍を起こした。
奪還軍は王都を目指して北上して来た帝国軍と激突。猟兵達の活躍もあり帝国軍の撃退に成功するが、奪還する力なしと一時撤退する。
これと時同じくして世界の危機である「アルカディア争奪戦」が勃発。王国は苦しい状況ではあったが、戦後の国際関係も睨み、
飛空艇艦隊に戦力を送って参戦した。この決断は結果としては大成功となる。
争奪戦を勝利で終え、戦力も帰還したのだが、その際に王国の苦境を知った一部の飛空艇艦隊が義勇兵としてついてきたのだ。王国は彼等の協力を得て再度の奪還軍を編成。南部奪還を目指す行動を起こそうとしていた。
●帝国
屍人帝国アナトテ。かつては神と崇められた守護獣とそれと契約した皇帝によって支配されていた。
しかし、オブリビオンとなって復活した帝国には神も皇帝は存在せず、現在は皇帝の輔弼機関であった元老院が主導している。ただし、元老院は一枚岩ではない。
神と皇帝の復活を目指す皇帝派。元老院による統治を望む元老院派。中立派も存在するが大まかに二派による主導権争いが絶えない。
復活した当初は皇帝派が優勢であったが、復活の目途は断たず、徐々に劣勢に。現存する皇帝の末裔をオブリビオン化することに活路を見い出すも上手く行っていない。
一方、主導権を握った元老院派だが、一般民衆は皇帝統治を望んでおり、政権運営は慎重を要する。カエルレウス王国侵攻はその勝利を以て元老院への求心力を高める手段であったが、南部支配は成功したものの、その後に王都を狙った軍事行動は防がれており、次の失敗は政権を揺るがしかねない状況であった。これを好機と見る皇帝派の蠢動もあり、元老院派は次戦での圧勝を企図する。
●グリモアベース
「屍人帝国に攻められている浮遊大陸の国家がある。既に一部の南部の領土を奪われてるのだが、それを奪還すべく軍を起こした。先程の戦争で活躍した飛空艇艦隊の一部も義勇兵として参戦しており、戦力は十分と言いたいが――」
銀髪金瞳の青年、アシズが状況を説明する。王国の奪還軍の戦力は高いが屍人帝国も負けていない。如何なる手段か先のアルカディア争奪戦で見られた竜拝帝国の『ドラグナー化』と『
竜言語』の技術を己がものとしており万全の戦力を整えて迎撃しようとしている。王国軍の苦戦敗北は必至であろう。
「汝等には王国軍に協力して苦戦の末の敗北を快勝に変えて貰いたい」
帝国軍の一般兵は『ドラグナー化』により戦闘力自体は強化されているのだが、代償として理性を蝕まれている。そこを上手く突けば効果的かもしれない。
率いている将軍は『竜言語』により得た力をユーベルコードと同時に駆使する。二つに上手く対処しなければ勝利は覚束ないだろう。ただし、強力な存在であるだけに将軍を倒すことができれば帝国軍は瓦解する。
「――後、一つ」
そう言って『ドラグナー化』していない帝国軍の存在を知らせる。極少数だが、彼等は王国軍に所属するアウレリアという少女を狙って動いているという。彼女の安否は今回の戦いの勝敗には関係ないのだが、余裕があれば守ってあげるのも良いだろうとアシズは加える。
「それでは勝報を待とう」
アシズの依頼を受けた猟兵達はブルーアルカディアへと転移していく。
淵賀
初めまして。またはお久しぶりです。
今回はブルーアルカディアを舞台とした戦争です。一応、シリーズ物の4作目ですが、初見の方も気にせず参加して頂ければと思います。
勿論、以前に参加してNPCと交流のあった方はその関係性は継続しております。
基本的にアウレリア以外のパルの面々も全員、今回の戦争にも参戦しております。
全二章構成。集団戦→ボス戦となります。
それでは今回のシナリオに関して纏めます。
第一章について。
南部の要衝、大都市に籠城する帝国軍を王国軍と共に攻めます。
大都市には一般人(オブリビオンじゃないです)が占領統治を受けています。帝国軍は特に彼等を人質とする様な真似はしませんが、あまり大規模な破壊行動は彼等に犠牲者がでるかもしれません。(王国軍としては一般民衆の犠牲を可能な限り避けたいと思っていますが、あくまで可能な範囲でです。犠牲が出ても文句を言う事はありません)
帝国軍は『ドラグナー化』(竜の牙や鱗、翼が付与された状態)で戦闘力が上がっていますが、反面、理性が減退しており、策にはめやすい状態でもあります。もちろん、真っ向から叩き潰すのも良いでしょう。
第二章について。
攻城戦の中、帝国軍を率いる将軍が姿を表します。『竜言語』による攻撃とユーベルコードを同時に放ってくる強敵です。どちらにも対処しないと厳しい戦いになるでしょう。
その代わり、将軍を倒せば勝利は確定します。
アウレリアについて。
ちょっとしたシナリオギミックです。彼女を守るか放置するかで展開を変えたいと思っています。
以上です。
プレイングは受付開始のタグを入れてからとなります。
それではお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。
第1章 集団戦
『黒翼騎士』
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POW : 集団突撃戦術
【背中の翼と飛行魔術】によりレベル×100km/hで飛翔し、【一緒に突撃を仕掛ける人数】×【速度】に比例した激突ダメージを与える。
SPD : 黒翼斧槍
【敵の頭上に飛翔し、ハルバード】による素早い一撃を放つ。また、【追い風を受ける】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 黒翼防御戦術
自身の【部隊の守備担当】になり、【翼に風を受ける】事で回避率が10倍になり、レベル×5km/hの飛翔能力を得る。
👑11
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●開戦前
「帝国軍は籠城を選択か。やりにくいな」
南部の要衝である大都市に籠ったまま出てこない帝国軍の動きに、王国軍の将軍の一人、ドルススは眉を顰める。航空戦力が主戦力なブルーアルカディアにおいて、据え置きの対空兵器などがあるものの籠城と言うのはあまりアドバンテージがあるとは言えない。
しかし、今回の戦場はもともと王国の都市であり、現在も王国民が暮らしている。奪還戦の影響で彼等に被害が行くことはまず不可避であり、王国の人間としては心情的にはやりにくい。
とは言え、攻めないという選択肢もなく――
「あいつ等また来ねえかな」
「己に有利な不確定要素を計算に入れるなと言うのはドルスス様の教えのはずですよ?」
これまで数度、危難において突然現れた猟兵の存在を求めるドルススに、傍らにいたアウレリアがつっこみを入れる。彼女は成長著しく、勇士の中でも代表的な存在の一人となっており、作戦会議にも出席していた。
「ハハッ、違いねえ」
ドルススが笑って気持ちを切り替えた際に会議室の扉が叩かれる。猟兵の来訪の知らせだ。
☆★☆★☆
猟兵達は開戦前に転移してくることになります。この為、王国軍の動きに意見を言う事や何らかの要請をすることが可能です。
王国軍に猟兵の力は周知されており、あまり無茶なお願いでなければ受け入れられる可能性が高いです。
ただ、リプレイ返却が進んだ後の状況ですと対応できないこともあると思いますのでリプレイの進捗によっては反映されない意見、要請がでることを申し訳ありませんがご了承ください。
七瀬・一花
アド◎、メレディ
◆作戦
ドルススの元を訪れ、作戦案について共に協議しつつ提案を
「ねぇ、ドルスス様。お願いがありますの。敵をあの堅牢な城砦都市から引きづり出す事が出来るかもしれません。なので、ドルスス様ら王国軍の皆様は勇壮と隊列を組み、都市の前に布陣し、敵を威圧して頂けないでしょうか?」
◆戦術
ドルスス、ハルトとタイミングを合わせ、UC発動。市街の外壁前に立ち声高に宣言
提案内容は「誉れある帝国兵ならば城から出て、正々堂々と干戈を交える」こと
相手が提案に乗らない場合や理解出来ない場合はドルススの協力のもと、王国軍による敵の功名心や名誉心に訴えかけた挑発で、相手の城外出陣を促します
◆戦闘
後方から援護を
久遠寺・遥翔
【メレディ】
アドリブ連携歓迎
▼開戦前
「待たせたな、俺が来た!」
ってわけで開戦前に王国軍に合流だ
王国軍で本人含めた事情を知ってる人に事前にアウレリアが狙われる懸念を共有
しかし作戦や編成は変えずに、竜化していない敵兵を警戒をするようにだけ伝える
今からそこを変えて混乱を招き敗走する事態は避けたい
アウレリアは俺が直接護衛する
▼イグニシオン
UCによりイグニシオンを遠隔で稼働させ、一花がおびき寄せた黒翼騎士の集団と[空中戦]
街には被害が出ないように[オーラ防御]を乗せた[結界術]の防御膜でコーティングだ
「来るがいい鴉ども。我が遊んでやるのだ、せめて存分に踊って見せよ」
▼遥翔
「すっかり見違えたな、隊長殿。ま、何かあったときは任せておきな」
アウレリアの部隊に混ぜてもらい護衛
作戦通りに活動しつつも常に[第六感]を働かせて危険を感知
狙ってくる相手がいれば迎撃だ
▼戦闘共通
戦闘は俺もイグニスも変わらない
敵の攻撃の瞬間を[見切り]、[残像]を撃たせる形で避け
焔の太刀による[範囲攻撃]で蹂躙、[焼却]していくぜ
●作戦会議
王国軍と義勇兵からなる南部奪還軍。その旗艦にある会議室に二人の猟兵が入室する。
七瀬・一花(優雅なる毒・f35875)と久遠寺・遥翔(焔の機神イグニシオン/『黒鋼』の騎士・f01190)だ。二人は以前の王国軍と帝国軍との会戦、ラクリマ平原の戦いで活躍しており、王国軍の首脳部とも顔馴染みである。
「待たせたな、俺が来た!」
「丁度いい時に来る。物語の正義の味方だな」
軽妙な挨拶をする遥翔、彼に続き淑やかに入室する一花にドルススが破顔一笑して迎える。ドルススからすれば会戦以前に自身の所領する街を救われたこともある二人だ。実力はよく知っており、百万の味方を得た思いだ。
それからの会議は二人を加えて行われ、最終的には一花の作戦案が採用されることになる。
要約すれば籠城する敵を引き摺り出して決戦に及ぶというものだ。
籠城と言う有利を捨てて敵が野戦を決断するとは思えない、という意見も出たがドルススが一花を後押ししたこと、失敗しても当初の攻城戦になるだけでデメリットはないという事で纏まった。
●作戦会議後
「賛同、ありがとうございますね、ドルスス様」
「当然だぜ、一花殿。成算もあるんだろうしな」
会議後、配置につく為に移動するドルスス達と共に行動する一花と遥翔。
一花がまず会議での助力に礼を言うとドルススは当然の事だと返事をする。
周りにいるのはパルの者達だけ、その状況で今度は遥翔が口を開く。
「知らせておきたいことがある。アウレリアのことだ」
自分の名前が出て驚くアウレリアを後目に彼女が狙われる懸念があること。それを行う竜化していない敵兵であることを伝える。
「諦めたと思ってたんだがな」
顔色を変えるアウレリアを見やりつつドルススが顎を撫でる。確かに以前、アウレリアが狙われているという情報を猟兵から伝えられ、実際にそれも確認できたがここ暫くは音沙汰がなかった。それで警戒を緩めていた訳ではないが、正直、諦めたと思っていたところだ。
「さて、どうするか――」
本陣に引っ込ませるかと呟くドルススにアウレリアが不服そうな顔をする。
「いや、配置は変えなくていいぜ。俺が守る」
遥翔としてはここで下手に編成を弄って王国軍の不利になることは避けたいという考えだ。アウレリアも今では一部隊の隊長を務めるまでになっており、彼女不在となれば小なりとも影響はある。
「ありがてえが」
遥翔の戦闘能力は群を抜いており、アウレリアの護衛よりも最前線で暴れて欲しいというのが正直なところのドルスス。だが、その懸念を遥翔は一笑に付す。遥翔の
乗機はいつも通り最前線で暴れるというのだ。遥翔にはそれを可能とするユーベルコードがあり、それをドルススに説明する。
「何でもアリだな。それじゃあ、宜しく頼むぜ。アウレリア――」
「はい。遥翔さん、宜しくお願いしますね」
ドルススに促され、遥翔に挨拶をするアウレリア。自分が狙われているという状況には困惑は未だあるが、受け入れた上で最善を尽くそうという思いがあった。
●帝国軍
南部の要衝の都市を前に布陣を始める王国軍。それを都市を守る帝国軍の将軍、雷霆獣ミカヅチは不機嫌そうな表情で眺めていた。巨大な体躯を持つ鬼の様な姿、ミカヅチの正体は雷を自在に操る悪魔。かつて異世界より召喚された召喚獣であった。強大な戦闘力を誇り、豪快な戦闘好きの性格。猛将の類である彼が籠城戦を選択したのは好き好んでではない。
元老院に任された帝国軍、黒翼騎士団。練度の高い、帝国でも精鋭と言える彼等だが現在は『ドラグナー化』により、更に戦闘力を上げている。必勝を期する元老院による処置であったが。
「阿呆共め――」
ミカヅチはその選択をした元老院を罵倒する。ドラグナー化は竜の力をその身に宿す。その結果、確かに戦闘能力は上がるのだが、理性が減退するというデメリットもあった。突撃するだけなら良いが、臨機応変な対処を要する戦場ではかなりの不安を覚える。その結果が籠城戦の選択。攻めて来る者を撃退するという単純作業であれば理性少なしと言えども問題はないだろうという判断だった。
布陣を終えた王国軍が何やら口上を述べている。正々堂々と野戦を行うべし、ということらしいが――
「儂も出来ればそうしたいがな」
籠城を厳命している。いくら理性が減退しているとはいえ、元々規律高い軍団であり、挑発一つで乗る程、愚かではないはずだった。しかし、その考えはすぐに裏切られる。
「閣下、一部の部隊が打って出ました!」
「たわけが!」
●開戦
布陣を終えた王国軍から一花が少し前に進み出る。そして、声高に朗々と紡がれる言葉。それは宣戦布告であり、籠城などせずに正々堂々と野戦にて干戈を交えるべきだという挑発。
普通であればそれに応じることはありえない。それは理性が減じている現在の帝国軍も同様だ。
だが、やはり普通ではなかった。
一花の言の葉には魔力が籠っている。ユーベルコード『ゴールデン・ドリーム』。
それは要求を一つ行い、それに対して肯定しても否定しても、はたまた要求の意味が理解不能であったとしても
全て一花の有利に働く。黄金の夢という名称とは裏腹に敵からすれば悪夢の様なユーベルコードだった。
帝国軍は初め、一花の言葉を否定した。その結果、彼等が失ったのは自制心。
ただでさえ理性が減退している状態での自制心の喪失は致命的だ。
そして、再度紡がれる一花の言葉に今度は応じる帝国軍。肯定して失うのは戦闘力である。
理性を減退させてまで得た力を喪った状態で一部の帝国軍、黒翼騎士が都市から打って出て戦いが始まる。
●猛威太陽
一花のユーベルコードの力により打って出たのはあくまで一部であったが、そこは理性の減じた悲しさ。その一部に引き摺られて全面戦闘となった。
王国軍としてはこの状態を予測しての布陣である。突撃してくる帝国軍をいなし、包み込む様に削っていく。
そんな中、一際目立つ活躍をしているのは
キャバリアだ。縦横無尽に空を翔け、焔の太刀で次々と竜化した黒翼騎士達を斬り伏せていく。
「来るがいい鴉ども。我が遊んでやるのだ、せめて存分に踊って見せよ」
常の遥翔とは思えない尊大な物言い。それもそのはず、現在、イグニシオンに遥翔は搭乗していない。
彼は開戦前の宣言通りアウレリアと共にいる。では此処で暴れるイグニシオンを操る者は誰か?
それはオブリビオン・イグニスである。普段は骸魂として神剣で眠る彼は現在、遥翔のユーベルコード『
我が意思を受けて燃えよ太陽』にて覚醒。
遥翔の要請に応じて戦っているという訳だ。
●アウレリア
籠城戦を避けて野戦での決戦に持ち込むことに成功した王国軍。戦局は王国軍優勢のまま進む。
勇士達の一部隊を率いるアウレリアも個人飛空艇を巧みに操って剣を振るい、戦功を上げている。
「すっかり見違えたな、隊長殿」
「遥翔さん達のお陰です」
アウレリアの傍らで彼女の護衛をしながら戦う遥翔が褒めると、少し照れた様子を見せながら
遥翔たちのお陰であるという。実際、彼女が今こうして此処にいられるのも、実力をつけることができたのも猟兵達の尽力によるところが大きい。
とはいえ、それも彼女自身の努力があってのことだ。そう指摘しつつも手は止めず敵を屠っていく遥翔。
「――本当に私を狙って来るのでしょうか?」
「来ると思うぜ。ま、何かあったときは任せておきな」
少し不安そうな様子を見せるアウレリアに軽く答える。彼女を狙う者がいるというのは予知で知らされていることであるが、実際に遥翔の第六感は彼女のことを窺う存在の気配を捉えており、確信に変わっていた。
まだ手を出してきていない。機会を窺っているのであろうが油断はない。必ず守り抜くつもりであった。
王国軍と帝国軍の戦いは続く。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ウルリック・イーゴン
(オブリビオン化した程度で変われるなら苦労は無い)
アウレリアは渡しませんよ
彼女の治世を見たい気もしますが、無駄な政争に巻き込まれるのは目に見えています
それに、
人間の儘戴冠するとは限りませんからね
都市攻撃が憚られるなら、都市から兵を釣り出すのも手では無いでしょうか?
敗走と見せて追撃を誘う、御し易いと見せ突出させる等々
知性の乏しい相手なら通用するでしょう
【ブラッド・ガイスト】を起動し、俺自身も【リミッター解除】
【限界突破】した【第六感】で敵の動きを【見切り】攻防に活用
Deathstalkerで【騎乗突撃】を敢行しつつ敵を都市から誘導
頃合いを見てStingerの【誘導弾】で【制圧射撃】
●
籠城戦を試みるも猟兵の策によって釣り出された帝国軍。攻城戦から一転、野戦となった戦場は緒戦では王国軍が優勢であった。とは言え、個々の戦闘力は『ドラグナー化』により力を得た帝国軍が勝っている。
帝国軍の竜化黒翼騎士達の奮戦に徐々に王国軍の一部が後退を始め、そこを弱点と見た帝国軍が攻め寄せる。
後退を続ける一部の王国軍を勢いを増して追う帝国軍。
しかし、帝国軍は気付くべきであった。王国軍の後退は統率を乱さずに規則正しく行われていることに。
竜化により理性を減じていない状態であれば気付けたであろう。
しかし、帝国軍は気付けなかった。
結果として王国軍の一部を追いかけた部隊は突出。頃合いよしと後退を止めて反転した王国軍と左右から押し寄せる王国軍に磨り潰されることとなる。
「力を得られても知性を犠牲にすると碌な事がありませんね」
竜化の力を得た帝国軍は理性を減退させる。その情報を基に幾つかの手立てを考えて王国軍に策を提案していた青年が独り言つ。帝国軍の一部が消滅する現状を演出した青年はウルリック・イーゴン(Volker・f27829)だ。
勿論、ただ眺めているだけではない。
漆黒のバイクを駆り、ユーベルコード『ブラッド・ガイスト』の権能で魔性の力を得た刃を振るって帝国軍に出血を強い続けている。
身体能力の安全弁とも言えるリミッターを解除して戦う彼の動きは竜化した帝国軍の騎士達を超える。
縦横無尽に戦場を駆けている様に見えるウルリックだが、実のところ、一定の範囲から逸脱することなく戦っている。アウレリアの存在だ。彼女を狙う者がいるという予知。その理由も今回のグリモアベースでの情報で朧気ながら把握できた。何かあればすぐに駆け付けられる距離を保っている。
「彼女の治世を見たい気もしますが――」
無駄な政争に巻き込まれるのは目に見えている。何より屍人帝国、オブリビオンの帝国である。彼女が人間の儘戴冠するとはないであろう。それを認める気はウルリックにはない。
「アウレリアは渡しませんよ」
鋭い視線を帝国軍に送り、丁度、分断された黒翼騎士達に向けて
Stingerから広範囲を焼き尽くす弾頭を放つ。ウルリック達、猟兵の活躍で王国軍優位のまま戦闘は続く。
大成功
🔵🔵🔵
グラン・ボーン
アド◎
「ようアシズ
ちょっと
美人に誘われたんで遊びに来たぜ
マッハで突っ込んでくる黒翼騎士ってのがいるそうだが、一つ相手にしてやるぜ」
こおおおおおおっ
呼吸によって気を高めていく
仙道でいうところの小周天とよばれる呼吸法
全身の七つのチャクラを回し、全身に気をめぐらせていく
その気を螺旋にして体に流す
生物のDNAは螺旋状だ
それをイメージすれば自然と気が螺旋状に巡っていく
これが螺旋力だ
この螺旋力で身を固めた時、グランの体は鉄壁となりあらゆる攻撃を防ぐ
黒翼騎士が突っ込んできたなら、岩山に突っ込むジェット戦闘機のように自らのスピードで自滅するだろう
「来いよ、隕石だって受け止めて見せるぜ」
●
王国軍と帝国軍が激しく衝突する戦場。敵味方入り混じる混沌とした戦場にあって一際目立つ存在があった。
それは周囲の人間の倍以上の身長、5mを優に超える巨人だ。
ただ巨大というだけではなく鍛えられた筋肉を鎧の様に身に纏った姿は神話の存在のようにも思える。
彼の名はグラン・ボーン(巨人の巨人拳伝承者・f34134)。巨人族の戦士。巨人拳伝承者である。
ブルーアルカディアの世界とはそれ程縁のない彼が此処にいるのは、同じ戦場で戦っている
猟兵の誘いを受けてのことだ。「ちょっと美人に誘われたんで遊びに来たぜ」とのこと。
巨人族の中でも強くなり過ぎた彼は自らが存分に戦える相手を探している。そんな彼にとって戦場への誘いは魅力的なものだった。尤も、美人の誘いとあれば戦場以外でも赴いていたかもしれないが。
そんな彼の存在は帝国軍にとっては災厄に他ならない。
太い腕が唸りて振られれば、一撃を受けた黒翼騎士が鎧を砕かれ吹き飛ぶ。致命傷だ。恐ろしいのはこの威力がユーベルコードの力などではないグランの常なる力だということだ。それでいて巨体からイメージされる大雑把なところなど欠片もない戦闘技術を持つ。優れた技術と超常的な腕力が合わさって暴れる巨人を止められる者はいない。
「単独では無理だ、一斉に行くぞ」
「「おうっ」」
一対一での勝利は不可能。それを悟った黒翼騎士は周囲の仲間に声をかけて集団でグランを討つことを考える。彼等の『集団突撃術』はユーベルコードにまで昇華されており、突撃の際の速度は音速を優に超え、その激突威力は超絶。如何に巨人の身体が鍛え上げられているとしても打ち砕く自信が騎士達には合った。
「ほう」
その騎士達の動きをすぐにグランは察知する。敵が使ってくるユーベルコードは事前に知らされている。その中でも超音速で集団で突撃してくるものだろう。面白い――そんな、内心を抱きつつ深く深く呼吸をする。
呼吸によって『気』を高める。仙道でいうところの小周天とよばれる呼吸法により、気を高め、全身に巡らせる。ただ巡らせるだけではない。生物のDNA、螺旋状のイメージを持つことにより螺旋状に巡らせるのだ。『螺旋力』。そうグランが名付けた気の巡らせ方は、漫然と気を巡らせるよりも高い効果を持ち得る。その結実がユーベルコード『金剛の構え』。螺旋力で身を固めたグランの身体はまさに金剛の壁となる。
「来いよ、隕石だって受け止めて見せるぜ」
グランの用意が整うのと時同じくして黒翼騎士達の突撃が始まる。
超音速の突撃は絶大な威力を誇るが――刹那の後に砕け散ったのは黒翼騎士達。彼等は岩山に衝突した戦闘機の様にグランの身体に激突し、その速度故に自滅した。その様子に周囲の帝国軍に動揺が走る。グランを避けるように彼の周囲に空白地が出来るが、彼は岩山と違って動く。『金剛の構え』を解き、再び動き出したグランは帝国軍を蹂躙するのであった。
大成功
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第2章 ボス戦
『雷霆獣『ミカヅチ』』
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POW : 天雷招来『カミングサンダー』
【自身の放つ特定の位置への雷撃】を合図に、予め仕掛けておいた複数の【帯電させた物質】で囲まれた内部に【装備のあらゆる加護を停止させる滅びの雷】を落とし、極大ダメージを与える。
SPD : 雷霆合成『ハイ・ボルテージ』
自身と仲間達の【戦場に放った全ての雷】が合体する。[戦場に放った全ての雷]の大きさは合体数×1倍となり、全員の合計レベルに応じた強化を得る。
WIZ : 洗礼雷撃『ライトニングストーム』
【雲海および全身】から、戦場全体に「敵味方を識別する【荒ぶる雷の嵐】」を放ち、ダメージと【24時間解除されない全身麻痺】の状態異常を与える。
👑11
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●雷霆獣
王国軍による南部奪還戦。
帝国軍が占領する南部要衝の都市での戦いは攻城戦になると思われたが帝国軍の誘引に成功し、野戦での決戦となる。戦局は王国軍が緒戦の優勢を維持して、このまま勝利を手繰り寄せるかに思われた。
しかし、突如として戦場の一角に豪雨の様な雷が落ち、王国軍を粉砕する。
「帝国の騎士共が腑抜けたか、王国のもののふ共が優秀なのか――それとも噂に聞く猟兵共か。
まあ、良い。儂の雷が全てを呑み込む。それで終わりじゃあ」
雷の雨を降らせたのは帝国軍将軍『ミカヅチ』。
遥か昔にこの世界に召喚された雷の悪魔、雷霆獣。それがオブリビオンとして蘇った存在だ。
生来のユーベルコードに加え、現在は
竜言語の権能を所持する。
ミカヅチの竜言語の能力は超音速のハイジャンプ。これをユーベルコードと同時に操る。
彼をフリーにすれば戦場を超音速の跳躍で飛び回り、雷を降らせ、王国軍を壊滅させるであろう。
止める力を持つ者は猟兵達しかありえない。
南部奪還戦の勝敗を王国帝国どちらが得るのか。分水嶺を迎える。
一方、戦場の片隅ではじっとある存在を観察する集団がいた。
猟兵が妨害することは今までの経験から予測出来ていた。戦闘力で猟兵を上回る自信はない。
だから待っていた。彼等がその全力を雷霆獣に向けざる得ない瞬間を。
☆★☆★☆
戦争は最終局面となります。
雷霆獣さえ倒せば帝国軍は瓦解します。逆に彼を倒せなければ王国軍は壊滅です。
竜化黒翼騎士達はまだまだ健在ですが、王国軍に任せておいて問題はありません。
雷霆獣ですが、ユーベルコードと竜言語(超音速跳躍)を同時使用します。
両方に対処できていればプレイングボーナスとさせて頂きます。
七瀬・一花
メレディノ アド◎
遥翔とグランへ耳打ちして、雷をとどろかせるミカヅチの元に向かい一歩踏み出します。
「遥翔、グラン……少しの間、耳を塞いでいて? 私が右手を上げたら合図と思って、それから行動に移ってちょうだい?」
二人が耳を覆ったら、ミカヅチを正面に見据え、UC発動。同時に、相手に『交戦せずに開城するように』と交渉の体裁を繕います。決裂後、相手の交戦意思を確認したところで仲間へと右手で合図して、戦闘開始
◆雷対策
グランの掘る穴に隠れながら敵の攻撃をやり過ごしつつ接近。速度が落ちているとは言え、それでもかなりの速度を誇る以上は私は銃で援護射撃に徹し、相手の高速軌道を制限。二人の攻撃を補助します
久遠寺・遥翔
【メレディノ】
最終局面、俺は引き続きUCで二手に分かれて戦う
▼イグニシオン
王国軍には雷の範囲外で竜化騎士達と交戦してもらいつつ
我は一花の指揮下で動く
雷撃のタイミングを[見切り]グランが掘り出入口は[オーラ防御]で固めた穴という[地形の利用]で防ぐ
[戦闘知識]からこの戦場を囲うのに適した地点を導き出し[第六感]も駆使して帯電物質を探知
天雷発動のタイミングまでに可能な限り[ダッシュ]で[焼却]して回り範囲を狭め
天雷を範囲外で避けられるように立ち回る
そうして戦場に満ちる雷を減らすことで雷霆合成の規模を抑えそちらも穴や[残像]で回避
攻勢に転じ一花の助けを受けながらグランと連携し
跳躍に対しては飛翔しての[空中戦]を仕掛け焔の太刀を振るう
「眠るがいい雷霆の化身。貴様は目覚める時を間違えたのだ」
▼遥翔
[第六感]フル稼働
ボスの相手は皆に任せて俺はアウレリアの護衛に専念するぜ
痺れを切らして襲ってくる相手は焔剣の[範囲攻撃]で迎撃だ
「この俺がみすみす戦友がさらわれようとするのを見過ごすとでも?」
グラン・ボーン
メレディノで参加 アド◎
おう、ここにいたか
地面から現れるグラン
雷を避けるため地面を掘って進んでいたグラン
一花とイグニシオンと無事に合流できたようだ
地面の中にいると、雷は効かないぜ。と地面の中に仲間を誘う
一花が相手の動きを半減させ、イグニシオンが空中戦をするというので、バレーのレシーブのようにしてイグニシオンのジャンプを加速させる
「いけ!イグニシオン!」
落ちてくる地面を掘っておいて、相手が地面にハマるようにする
「よう、地中にようこそ、そしてさよならだ」
ハマったところをボコボコに殴る
オラオラオラと
ウルリック・イーゴン
(強敵だな、だが…)
繰り返しますが、アウレリアは渡しませんよ
【ブラッド・ガイスト】を起動し、俺自身も【リミッター解除】
【限界突破】した【第六感】で敵の動きを【見切り】攻防に活用
Deathstalkerで見切った着地点へ【騎乗突撃】し【切断】
空中で軌道を変えられないなら【追跡】は不可能ではありません
空中や遠距離に居る場合もStingerの【誘導弾】で【制圧射撃】し【対空戦闘】
可能なら帯電物質も【解体】します
…
ネズミが紛れ込んでいる様ですね
【罠使い】の技で殺戮捕食形態となったScorpioを仕掛けておきましょう
アウレリアの近くに仕込む以外に、いざとなったら彼女にも投擲して貰いましょうか
●雷獣躍動
雷霆獣参戦。帝国軍の将軍であるこの雷の大悪魔ミカヅチの襲撃は王国軍の優位を容易く打ち消した。
ミカヅチから放たれる雷の嵐が王国軍のみを吹き飛ばし、一角を壊滅させれば、帝国の騎士達はその隙に態勢を立て直し反撃を開始する。そして、ミカヅチは一所に留まらない。一撃を放ち、王国軍に打撃を与えるとすぐに超音速の跳躍で場所を移動。新たな場所で王国軍を崩すという動作を繰り返す。彼一人の存在で戦局は帝国軍優位に傾きつつあった。
●イグニシオン
竜化した帝国騎士を漆黒の太刀で薙ぎ払う
イグニシオン。
操るのは依然として久遠寺・遥翔のユーベルコード『
我が意思を受けて燃えよ太陽』で覚醒した骸魂イグニスの意志である。
遥翔の要請を受け、王国軍を勝利させる為に戦うイグニスだが帝国騎士達を圧倒しつつも焦りの色が強い。
戦場を縦横無尽に暴れ回って猛威を振るう雷霆獣。あれを早急に止めなければ王国軍は持たないと判断した為だ。
雷霆獣の雷が届く範囲で戦うな、と王国軍に指示するが雷霆獣は超音速で跳び回る。それも一跳躍で㎞単位の距離を移動するのでその徹底は難しい。張り付いて雷霆獣の足を止める必要があるが――もう一つ、早急に対処したい事があった。
戦場に点在する『帯電物質』の存在である。
雷霆獣のユーベルコードは予知したグリモア猟兵により事前に説明を受けている。その一つに帯電物質に囲まれた範囲に極大威力の滅びの雷を墜とす存在があった。開戦当初からその存在を警戒していたイグニスだが、戦場を野戦に持ち込めたことで帝国軍が当初予定していた戦場ではないこと。それでも警戒を怠らなかった自身の第六感に引っかからなかったことでやや安心していた。
だが、ここに来て発見した。どうも雷霆獣が戦場を跳び回ると同時に設置していってるらしい。
「見掛けによらず器用なことだ――」
そう思うが、感心してばかりもいられない。戦場全体を覆うように跳び回る雷霆獣。
その端から帯電物質を設置しているとすると用意が完了すれば文字通り一網打尽にされるだろう。
足止めを優先するか既に設置されたであろう帯電物質の除去を優先するか。
そう迷った時に突如、足元の地面が盛り上がる。
●グランと一花
「おう、ここにいたか」
「貴様は――」
盛り上がった地面から出てきたのはグラン・ボーン。遥翔と七瀬・一花の知り合いの巨人。
普段は遥翔の所持する黒剣の中で眠るイグニスも知ってはいる。
「やっほー、私もいるわよ」
グランに続いて一花もグランの空けた穴から出てくる。雷が飛び交う戦場で合流した一花とグランはグラン
のユーベルコード『
土竜流』の権能―移動速度と同速度に地中を掘り進める―により、雷の影響を受けない安全な地下を通ってこの場にやってきたのだ。敵は強大。力を合わせて当たるべきであろうと。
「私に試してみたいことがあるの」
そう言う一花の言葉にグランとイグニスは耳を傾け、行動を決める。
一花、グランが先行して雷霆獣を足止め。イグニスが帯電物質を可能な限り除去してから合流して決戦に及ぶと。
●決戦
雷霆獣は戦場を跳び回っており、捕捉は困難だ。それでも数度の挑戦の後、視界の範囲に近づくことに成功した一花とグラン。
「ミカヅチィィ――!!」
雷霆獣が再び跳躍する直前にグランの放った大音響が雷霆獣の耳に届く。
「誰じゃあ?」
己を呼ぶ声に雷霆獣が振り返れば、3mを優に超える己の体格をも超える巨人が目に付く。
その鍛え上げられた肉体を見てニヤリと笑う。
正直、王国軍は彼にとって脆過ぎた。歯応えのありそうな相手の出現に悦びが湧く。
ひょいと跳んでグランに近づく雷霆獣。しかし、彼が近付くと同時にグランは耳を塞いで見せる。
「ミカヅチ様、お話がありますの」
怪訝に思った雷霆獣にグランの足元にいた女性―一花―が声をかける。
誰何する雷霆獣に対して堂々と名乗りを上げる一花。そして、交戦を止め、開城する様に要求する。
「ふざけておるのかのう?」
「いいえ、私は本気ですわ」
一花の要求は帝国軍に何のメリットもない。戦況自体も他ならぬ雷霆獣の存在により帝国軍の優位になりつつあるので猶更だ。成功する見込みのない要求は実のところ要求すること自体が目的であった。
一花のユーベルコード『ブラック・ルシアン』。権能は自身の姿を見せた対象全員に『交戦するな』と命令した際に、それに従わなかった対象の速度及び技の威力を半減するというものだ。グランが耳を塞いだのはこの命令を聞かない様にする為である。
当然の様に断った雷霆獣は自身に強烈な
デバフがかけられた事に気づく。
「面白いことをするのう。じゃが――」
「オラッ!!」
雷霆獣が断ると同時に右手を上げる一花。それを合図にグランが雷霆獣相手に踏む込み拳を唸らせる。
巨獣と巨人の殴り合いが始まる。
●遥翔とウルリック
雷霆獣が戦場に出現してから暫く。
戦場に唐突に出現しては雷を撒き散らす雷霆獣に多くの王国軍が乱される中、その部隊は統率を乱さず帝国軍相手に優位を保っていた。アウレリアを隊長とする勇士の部隊だ。これはアウレリアの優秀さというよりは彼女を護衛する様に行動を共にする二人の猟兵の存在が大きい。久遠寺・遥翔とウルリック・イーゴンだ。
遥翔は焔剣を振るい容易く敵を斬り裂く。一方のウルリックはユーベルコード『ブラック・ガイスト』を緒戦から継続しており殺戮捕食形態に化した凶悪な武器を振るって竜化した帝国騎士を寄せ付けない。
そこに毛並みの違う一団、竜化していない黒翼騎士の集団が一直線にアウレリアを狙い突撃して来た。
予知されていた彼女を狙う一団。そう遥翔とウルリックは即座に判断すると彼等とアウレリアの間に立ちはだかる。
「やっとお出ましか。この俺がみすみす戦友がさらわれようとするのを見過ごすとでも?」
「アウレリアは渡しませんよ」
「――この戦況でまだ居たか猟兵!!」
猟兵の戦闘力は彼等を上回る。この為に機会を窺い、雷霆獣が王国軍を蹂躙するまで待っていた。
しかし、猟兵は雷霆獣に対処しつつもアウレリアへの警備を怠らなかったのだ。
猟兵が直接護衛していなければ成功していたであろう彼女の誘拐。その失敗を悟りつつも彼等も引けない。
不利であっても、もう機会は今しかないと覚悟を決め、死兵と化して突撃を選ぶ。
短くも激しい戦い。
意志を統一した黒翼騎士の集団は竜化したそれよりも余程手強かったが勝利したのは遥翔とウルリック、そしてアウレリア達王国軍だった。
「これで一安心かな」
「雷霆獣に苦戦しているようです。ネズミも退治したことですし、俺は援護に行きます」
「オーケー、俺は念の為に最後までアウレリアについてる」
「それでは。アウレリア、いざとなったら渡したアレを使うように」
「はい。ウルリックさんもご武運を」
アウレリアを狙う一団は殲滅したと思われるが王国軍と帝国軍の戦いはまだ続いている。
ウルリックは
黒いカスタムバイクを駆り雷霆獣の元へと。
遥翔は引き続きアウレリア達と共に竜化帝国騎士との戦いを選択して二手に分かれる。
ちなみにウルリックがアウレリアに渡したアレとは殺戮捕食形態になっている
白燐手榴弾の事でなかなか凶悪な威力を誇る。
●合流
戦場に雷が鳴り響く。何度目かの雷の直撃を受けた満身創痍の巨人だが、肌を焼かれながらも倒れない。
「タフじゃのう」
「まだまだだぜ」
グランと雷霆獣の戦いは当初は一花のユーベルコードにより雷霆獣の速度や威力を半減させられたこと。一花の後方からの援護射撃もあり、ほぼ互角であった。しかし、一花をも狙った雷霆獣の雷による範囲攻撃。半減していても人間を容易く消し飛ばす威力を持つソレを回避する為に一花がグランの掘った穴に隠れた際に潮目が変わった。一花のユーベルコードは極めて強力なデバフを半強制的に相手に与える反面、自身の姿を常に相手に見せておく必要がある。回避の為に隠れた瞬間、解除されたのだ。
力を取り戻した雷霆獣が猛攻をかける。グランは卓抜した戦闘技術により、これを凌ぎ続けるも確実に体力を削られていた。一花も再度、デバフをかけようと試みるも激しく接近戦を行うグランに最初の様に耳を塞ぐ余裕はないし、それでもなお隙をついて行った際も雷霆獣は雷による轟音を発して一花の声を掻き消した。最初のグランが耳を塞いだ動作から聞こえなければ問題ないと見切った故だ。
「良き戦士よ。だが、これで最後じゃあ――!!」
グランに足止めを強いられた雷霆獣だが、それまでに戦場を跳び回りある程度『帯電物質』を設置し終えている。帯電物質に囲まれた範囲に必滅の雷を降らせるユーベルコード『
天雷招来』。これを発動してグラン諸共王国軍を壊滅させるつもりであった。
これはグランの健闘を称えて派手に葬りさってやろうというこの大悪魔独特の感覚であったが――
「何じゃと!?」
滅びの雷が発生しない。困惑する雷霆獣に空中から声がかかる。
「帯電物質は全て始末した。貴様がグランとの戦いに興じている間にな」
「待ってたぜ。良いタイミングだ」
声の主はイグニス。グラン、一花に宣言した通り、帯電物質の粗方を始末し終えての参戦だった。
「クハハ、やりおるわい」
雷霆獣が呵々と笑う。『天雷招来』は封じられた。とは言えそれがどうした?
此処の猟兵共を倒し、再び帯電物質を戦場に撒けば良いだけのことだ。
雷を全身から放ち、それを集束。戦場に残滓する雷の力をも集め、巨大な稲妻を創り出す。
ユーベルコード『
雷霆合成』だ。
「喰らえい!!」
甚大な雷力が込められた稲妻が空中のイグニスを襲う。その稲妻を残像を以て回避するが、同時に跳躍していた雷霆獣はその動きを読んでいたかの如く渾身の蹴りを喰らわせてイグニシオンを地上に墜とす。
●決着
雷霆獣とグラン、イグニス、一花の三つ巴の戦いは雷霆獣やや優勢で進む。超音速の跳躍と雷のユーベルコードを同時に使いこなす雷霆獣は強敵だった。しかし、転機が訪れる。
天空に跳躍した雷霆獣が炎に包まれる。第四の猟兵、ウルリックの攻撃だ。
雷霆獣と猟兵達の戦いの場に先程到着した彼はそのまま合流しても、雷霆獣の優位を崩せないと判断。機会を窺っていた。
そして、今である。跳躍の動作を見切ったウルリックは
強襲兵器による一撃を見事に命中させた。
「今だ、イグニス、合わせろ!」
この好機を歴戦の猟兵達は逃さない。グランの声にイグニスは即座に合わせ、グランを踏み台―バレーのレシーブの様な感じ―にして跳躍。超加速したイグニシオンが天に舞う。
雷霆獣の頭上まで移動したイグニス。炎に覆われた雷霆獣に焔の太刀を渾身の力を籠めて斬り下ろす。
「眠るがいい雷霆の化身。貴様は目覚める時を間違えたのだ」
「グオオオ――!!」
右肩から袈裟に斬り裂かれた雷霆獣が地上に墜ちる。落下する雷霆獣の場所を見切った地上のグラン。
即座に『土竜流』により大穴を空けて待ち構える。
狙い違わず大穴にハマる雷霆獣。落下中に体勢の立て直しを図っていた彼だが、着地点が大穴なのは誤算である。
「よう、強かったな。だが、これで終わり、さよならだ」
「クハハ、その様じゃのう――!」
身動きの取れない雷霆獣。それでも動く片腕から雷を放とうとするが、それをグランの拳が叩き潰す。
それを始まりに放たれる怒涛の連撃が遂に雷霆獣の命を消し飛ばした。
「雷霆獣ミカヅチ、討ち取ったり――!!」
グランの大音響による勝利宣言はそれを聞いた王国軍から戦場全体に広がり、遂には帝国軍の士気崩壊させる。その後は王国軍の殲滅戦が行われ帝国軍は壊滅。南部奪還が成ったのであった。
かなりの被害を出しつつも帝国軍を浮遊大陸から駆逐した王国軍。
この後、帝国への逆侵攻の気運が高まることとなるがそれはまだ先の話となる。
大成功
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