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廃液槽からこんにちは

#アルダワ魔法学園 #【Q】 #戦後 #グリモアエフェクト #ネタ歓迎 #アホギャグ #ノリと勢いだけでOKです


●それはフラグか、様式美か?
 グリモアエフェクト。本来であれば予知不可能だった大いなる危機を、前段階で予知できるようになったのは極めて大きい。そんなわけで、今回も大いなる危機の前兆を察知し、グリモア猟兵から依頼が告げられたのだが……。
「えっと……今回、皆に向かってもらいたいのは、アルダワ世界にある廃液槽なんだ……」
 なんとも微妙な顔をしながら、日紫樹・蒼(呪われた受難体質・f22709)は猟兵達に告げた。
 まあ、そりゃそうであろう。廃液槽なんて汚い場所、普通なら好んで近づきたくない場所である。だが、そこからオブリビオンが発生するとなれば話は別。嫌でもなんでも退治しに行かなければ、いずれは周辺地域の村や街が襲われる。
「アルダワ世界の蒸気機関は、稼働中に有害物質を出しちゃうからね。その処理に使われているのが廃液槽なんだけど……そこから出て来るオブリビオンだから、全身が有害物質で汚染されているんだ」
 その有害物質は猟兵でさえ蝕むため、迂闊に近づけば痛い目を見る。しかも、廃液槽から現れるのは、ネバメーバという不定形生物だというのだから、やってられない。
 どれだけ強固な鎧で身を固めようとも、やつらは鎧の隙間から内部に侵入し、猛毒に汚染された身体そのもので猟兵達を蝕むだろう。また、全身からも猛毒の蒸気を放っているため、迂闊に近づくだけでも危険だ。ネバメーバ達の持っている毒は、無機物を腐食させ、有機生命体の身体を麻痺させる効果を持っているため、サイボーグやロボットの種族であっても油断は禁物である。
「このネバメーバなんだけど……どうも、親玉みたいなのがいるらしいんだよね。あ、でも、別に大きなアメーバとかそういうのじゃなくて、怪しい科学者のオブリビオンなんだ」
 いや、それはそれで危険だろう。なんでも、蒼の話では、このオブリビオンは自らの好奇心を満たすためなら何でもするようなマッドサイエンティストとのことだ。腐食アメーバにイカれた博士の組み合わせとか、もう絶対に嫌な予感しかしない!
「うん……僕もすっごく嫌な予感しかしないけど……でも、やっぱり予知した以上は、皆を送り届けるしかないよね……」
 できることなら、自分だってこんな場所に行きたくはない! でも、予知をしてしまった以上、見て見ぬふりはできないのも猟兵の定め。
 なんとも因果な運命に頭を抱えながらも、蒼は猟兵達を、アルダワ世界にある蒸気機関の廃液槽へと転送した。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 アルダワ世界の廃液槽から、なんだか危険なやつらが大量発生しました。
 オブリビオン達は全身を猛毒によって汚染されているため、猛毒に対してしっかりと対策をしておくと、始終有利に戦えるかもしれません。

●第一章(集団戦)
 廃液槽から大量に湧いて出た『ネバメーバ』との戦いになります。
 触れるだけで無機物を侵食し、有機生命体の身体を麻痺させる猛毒を持っているので、気をつけて戦いましょう。

●第二章(ボス戦)
 『アストネージュ・トーマスライト・ヒラーガ』との戦いになります。
 やはり、猛毒の蒸気を全身から放っているので、迂闊に近づかないように気をつけてください。
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第1章 集団戦 『ネバメーバ』

POW   :    はじける
【攻撃された際、飛散した肉体の一部 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    からみつく
【ネバネバ 】【ドロドロ】【ベチャベチャ】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    ふきつける
レベル×5本の【酸 】属性の【自身の肉体の一部】を放つ。
👑11
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クロエ・アスティン
えぇ、戦槌で殴ると酷い目にあるのは目に見えてるでありますからね。
ここは神聖魔法で倒していくであります!
念のため、替えの服も持ち込んでおきましょう。

【破魔の聖光】で目につくネバメーバを次々に葬り去っていくであります。
こういうところは頭上から降ってくるでありますからね。天井に張り付いていないかよく確認であります。

そんな風に頭上ばかり気にしていたせいで、足元がもろくなっている箇所を踏み抜いてしまい、
そのまま下の階の廃液槽の中にドボンとダイブ。
なんとか廃液槽を破壊して出てきたころには金属できた胸当てや楯以外はボロボロになっていて……
ひぃ、ま、またでありますか!!

※アドリブ・連携も歓迎



●踏み抜いたのは、床かフラグか?
 廃液槽から湧いて出た、大量の不定形生命体。全身から猛毒の蒸気を放ち、その肉体もまた毒の塊となれば、迂闊に近づくことは死を意味する。
「えぇ、戦槌で殴ると酷い目にあるのは目に見えてるでありますからね。ここは神聖魔法で倒していくであります!」
 お気に入りの武器や防具を腐食させられては堪らないと、クロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)は距離を取って、ネバメーバ達を迎え撃つ。敵は危険な魔法生物だが、しかし知能は低く動きも鈍いので、距離さえ取れば怖くない……と、思ったのだが。
「ひゃぁっ! な、なにか飛ばして来たであります!?」
 なんと、ネバメーバ達は自分の身体の一部を切り離し、それをクロエに向かって飛ばして来たのだ。
 あれに絡みつかれては、今に身動きが取れなくなってしまう。それでなくとも、あの塊もまた猛毒の粘液だ。絶対に触れてはいけないし、触れたが最後、碌な目に遭わないのは誰でも予想できるわけで。
「悪しき者を払う光あれ! ――ホーリーライト!」
 時間をかけず、一気に殲滅してしまおうと、クロエは破魔の聖光で周囲のネバメーバ達を一気に消滅させた。
「こういうところは頭上から降ってくるでありますからね。天井に張り付いていないかよく確認であります」
 倒した後も油断せず、死角を気にしながらクロエは進む。しかし、あまりに天井ばかり気にしていたせいで、今度は足元が疎かになっていた。
「……へ? ひゃぁっ! ゆ、床が……!」
 なんと、ネバメーバ達の身体によって脆くさせられていた部分を盛大に踏み抜いてしまったのだ。
 敵の毒は無機物を腐食させ、有機生命体の身体を麻痺させる。当然、床も無機物である以上、ネバメーバ達が動くだけで脆くなっているに決まっていた。
 踏み抜いた床が崩壊し、下の階へと落下して行くクロエ。運悪く、そこは廃液槽のド真ん中で、彼女は凄まじい臭気と色の液体の中に、頭から落下してしまった。
「……あぅぅ……ひ、酷い匂いであります……」
 粘性の高い廃液の中を、なんとか泳いで岸に辿り着くも、眩暈と吐き気はどうにもならない。おまけに、廃液の成分で衣服を完全に溶かされてしまい、鎧や盾以外はボロボロになっていた。
「ひぃ! ま、またでありますか!!」
 結局、何をどう頑張っても、このオチからは逃げられないということか。着替えを持って来ていて本当に良かったと思いつつ、クロエは目に涙を浮かべながら溜息を吐いたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大豪傑・麗刃(サポート)
一人称は『わたし』『麗ちゃん』

どんなシリアスでも一度はネタをやりたい。一応敵を倒す意思はあるので状況が悪化する行為はさすがにやらない。一見悪化するけどネタとして許されるならむしろやりたい。
超どシリアスのためギャグ絶対不可ならシリアスオンリーも一応できなくはないがその時は頭痛が痛くなるのだ(強調表現としての二重表現肯定派)

大軍に無策で挑むのは無謀といろいろ策を考えるが結論は「正面から突っ込んで全員やっつければ(斬れば)いいのだ!」

ユーベルコードが
近接系:何も考えずに突っ込んでって無双狙い
集団系:なるべく多数引き付けて一網打尽狙い
ギャグ系:お手数かけますがなんとかお願いします!
それ以外:まー適当に



●笑いは世界を救う?
 全身から猛烈な臭気と毒を放ち、触れた無機物を問答無用で腐食させ、おまけに生命体を痺れさせるという性質を持ったネバメーバ。
 はっきり言って、これに近づくことは死を意味する。どれほど屈強な戦士であろうとも、武器や鎧を解かされて、身体の動きを封じられては勝負にならない。
 こういう相手は、遠距離から性格な狙撃などで、確実に始末して行くに限る。だが、そんな状況であるにも関わらず、大豪傑・麗刃(24歳児・f01156)は単身ネバメーバの群れに突撃しようとしているではないか!
「どんな敵でも、とりあえず正面から突っ込んで全員やっつければいいのだ! それに、分かりやすいフラグが立っている時こそ、ネタに走るチャンスなのだ!」
 この状況で、敢えてネタに生きることを選択するとは、なんという猛者だろうか。下手をすれば、何もできないまま速攻で敗北し兼ねない状況だが、それでも麗刃は気にしない。
「ふむ……アメーバだけに、刀で斬ってもダメそうだな。ならば……」
 ここは、のっけから必殺技をブッ放すしかない。何も躊躇うことなく、麗刃はネバメーバ達の群れのド真ん中で、盛大な変顔を炸裂させた。
「鬼面フラーッシュ!!」
 単なる変顔と侮るなかれ。この顔を見た者は、どんな相手であれ爆笑し理不尽な衝撃によって吹っ飛ばされてしまうのだ。
 どれだけ緊迫した状況でも一瞬で崩壊させ、どんなイケメンでもキャラ崩壊させ、尊厳をブチ壊しにしてしまう技。それは、紛うことなきシリアスブレイカー。Seriousに極まった状況を、尻とAssに変えて台無しにするほどの、意味不明な理不尽さを誇る破壊力!
「……あ、あれ? なんで、何も起きないのだ?」
 しかし、変顔を決めた麗刃は、ネバメーバ達に何の変化もないことで、思わず首を傾げてしまった。
 まあ、そりゃそうである。少しでも知性のある存在ならまだしも、相手は知能があるんだかないんだか不明な不定形生物。およそ、食欲本能だけで生きているような連中に、変顔攻撃など通用するはずが……いや、そんなことはないみたいだぞ!
「#&$%▼☆!?」
「***#%$&wwww!!」
 人間の耳では理解することのできない奇妙な音を発しながら、ネバメーバ達は全身を震わせていた。どうやら、やつらは笑っているようだ。もっとも、そのせいで連中の強酸性の肉体がそこら中に飛散し始め、当然のことながら麗刃も被害を受けることに。
「……っ! 熱っ! こ、これはたまらんのだ! 笑わせ過ぎて、モザイクをリバースさせてしまったのだ!」
 うん……まあ、ネバメーバ達を擬人化すれば、たぶんそんな光景になるんでしょうね。全身の一部を放出しているだけに、これは内臓をゲロっているのにも等しく、モザイクどころかグロ画像待ったなしなので、絶対に脳内変換してはいけないが。
「はぁ……はぁ……。あ、危なく、全身を溶かされるところだったのだ……」
 辛うじて物陰に隠れ難を逃れた麗刃だったが、周囲はネバメーバの残骸でいっぱいになってしまっていた。それでも、全身を飛散させたことで再生力を失ったネバメーバ達は、もはやどれが自分の本体なのかも分からなくなり、勝手に自滅してくれたのは幸いだった。
 ほら、やっぱり笑いは世界を救うというのは間違いではなかった!
 ありがとう、麗刃! 君の勇士は、これからもアルダワ世界にて、人知れず語り継がれて行くことになるだろう……たぶん。

成功 🔵​🔵​🔴​

富良裳・アール(サポート)
「えっと、ぁぅぁぅ…こ、こんにちは…」

赤くなったり青くなったりよく顔色が変わり、基本もじもじしています。
かわいいものが好きで、甘いお菓子も好き。
お化けは怖いし、大きな声にもびっくりする。
一般的な感覚を持った、人見知り気味の、普通の女の子です(本人談)。

普通の女の子なので、戦闘になると
「きゃー!」「うわー!」「こないでくださいっ」
等、よく涙目で叫んでいます。
そして叫んでいる限りは的確に、それはもう的確に
武器、ユーベルコードを使用します。
戦える、普通の女の子だからです。

なので依頼は頑張ってこなそうとしますし、
非戦闘員は守ります。
でもやっぱり、平和な依頼がいちばん好き。


クリスティナ・バイエンス(サポート)
火の神の名を持つキャバリアに選ばれたサイキックキャバリア乗り
水着みたいな格好なのは、コックピットが蒸し風呂みたいに熱いから仕方なくだからね

正直キャバリアを降りての戦闘はあまり得意じゃないのよ
でもキャバリアを使っての戦いは任せてね、みんな炎で薙ぎ払ってやるわ
とはいえ、必要ないところで炎を使うつもりはないの危ないもんね
使わなくても私の〔炎神機カグツチ〕は十分強いもの

よろしくね!



●焼けばよろしい、解決ですな♪
 触るどころか、近づくだけでも猛毒の蒸気で酷い目に遭うというネバメーバ。
 はっきり言って、絶対に関わりたくない敵である。しかし、猟兵である以上、相手が世界に害を成す存在であるならば、時に勇気を振るって退治しなければならない……のだが。
「きゃー! うわー! こないでくださいっ!!」
 迫りくるネバメーバの群れに、富良裳・アール(普通の女の子・f36268)は泣き叫びながら逃げ惑っていた。
 見た目がキモいだけでなく、猛毒の蒸気を全身から放っていることで、近づくだけても臭くて仕方がないのだ。そんな連中に襲われるなど絶対に嫌だし、ましてや服を溶かされるなんて洒落にならない。
 なに? 服が溶ければ肌が露出して、その分だけユーベルコードの威力が上がる? いやいや、それでもダメでしょう。少なくともメンタル的には普通の女の子でしかないアールに脱衣攻撃食らわせるなんて、普通にセクハラですから!!
「なんだか、凄いことになってるわね。でも……正直、わたしもキャバリア降りてまで、あれに近づきたくはないし……」
 そんな中、クリスティナ・バイエンス(炎のキャバリア乗り・f30044)もまた、愛機のカグツチの中からネバメーバ達の動向を窺っていた。
 敵は無機物を腐食させる猛毒を放つ存在。故に、キャバリアであっても下手に近づけば無事では済まない。廃液槽周辺の迷宮のような地形では、キャバリアでは小回りが利かずに不利なのだが……もう、四の五の言っている場合ではなさそうだ。
 とりあえず、あのゲテモノは残らず炎で焼いてしまおう。カグツチの放つ火炎を浴びせれば、身体を構成する成分の大半が水分でもあるネバメーバ達は、瞬く間に蒸発し、消えて行く。
「ひぃぃぃぃ! 来るなぁぁぁぁ……って、あれ?」
 進退極まったアールが顔を上げれば、そこに広がっていたのは炎で焼きつくされた敵の姿。それを見たアールもまた、敵の弱点を看破したのか、全身から不死鳥のオーラを放ってネバメーバ達を追い払う。
「こないでください! 近寄らないでください! 触っても触らなくても、焼きますよ!!」
 消えない魔炎に包まれて、ネバメーバ達は次々に消滅して行く。しかし、それでも新しい個体が続々と奥から現れるので、これではいつまで経っても終わりが見えない。
「はぁ……仕方ないわね。こうなったら、全部まとめて強制送還してあげるわ」
 もはや、まともに相手をするのも馬鹿らしくなったのか、クリスティナはサイキックの竜巻を発生させて、ネバメーバ達を強制的に彼らの住処……廃液槽へと追い払った。追い払うだけでは根本的な解決になっていない気もするが、それはそれ。中には転移を拒否して必死に床や壁に付着しようとする個体もあったが、そういうものは全て代償のダメージを受け、バラバラになって消滅していった。
「はぁ……はぁ……。も、もう、こんな敵と戦うのは絶対に嫌です!」
 当面の危機が過ぎ去り、アールは力なくその場に座り込んで溜息を吐いた。
 仕事ととはいえ、やっぱり自分の性格は戦いに向いていないと思う。次こそは平和で安全な仕事がもらえることを祈りつつ、猛毒の臭気が充満している廃液槽の近くを後にしたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルナ・ステラ
廃液槽…嫌な予感がしますが、お世話になったアルダワのために頑張りましょう!

臭いも蒸気も吹き飛ばしつつ守りを固めるために【属性攻撃】風+【オーラ防御】で風のバリアを展開しつつ、【多重詠唱】で氷魔法も使って敵を凍らせます!
それにしても親玉さんは何を考えて廃液槽で迷惑なことを?
―あぅ…臭いが急に!?
(バリアに穴!?もしかして溶かされました!?)

ひゃあっ!?ネバネバがふきつけられ…離れてください!
(うぅ…気持ち悪いし臭いです…それに服が!早く何とかしないと!)
完全に麻痺させられる前に【高速詠唱】でUCを発動してピンチを脱出です!

風のバリアを再展開しつつ、流星で攻撃していきます!
今度こそ油断しませんよ!



●お約束の衣服が危ない!?
 廃液槽から現れる、猛毒を含んだ不定形生物。そんな存在を相手にすることに、もはや嫌な予感しかしないルナ・ステラ(星と月の魔女っ子・f05304)ではあったが、それでも見過ごすわけにはいかなかった。
「嫌な予感がしますが、お世話になったアルダワのために頑張りましょう!」
 風とオーラの二重防壁で身を守りつつ、ルナは氷結魔術でネバメーバ達を凍らせてゆく。身体を構成する成分の大半が水分なので、冷凍攻撃はネバメーバ達に有効な攻撃手段の一つだ。
「それにしても……親玉さんは何を考えて廃液槽で迷惑なことを?」
 こんな臭い場所、できれば長くは留まりたくないのが普通のはず。ふと、ルナがそんなことを考えたところで、何故か急に悪臭が鼻を突き始めた。
 いったい、これはどうしたことか。慌てて状況を確認すれば、なんと近くにネバメーバの身体が落ちているではないか! 
 風の防壁では、悪臭は防げても物理的に飛ばして来る本体までは防げなかった。そして、悪臭で怯んだ隙を突き、ネバメーバが一斉にルナへと襲い掛かって来たから堪らない!
「ひゃあっ!? ネバネバがふきつけられ…離れてください!」
 強酸を含んだ破片を浴びて、あっという間にルナは全身を覆われてしまった。途端に、あらゆる防壁を貫通し、彼女の鼻を刺激する凄まじい悪臭! このままでは猛毒の蒸気で意識をやられ、その間に全身を溶かされてしまう。
(「うぅ……気持ち悪いし臭いです……それに服が! 早く何とかしないと!」)
 だんだんと身体が痺れてきたことで、ルナは慌ててユーベルコードを発動させた。服が溶けるのも恥ずかしいが、それ以前に強酸で全身を溶かされてしまえば、あっという間に骸骨だ。
「ティンクルティンクル☆ お星様お月様わたしに力を! マジカルドレスアップ☆」
 叫んでいる本人からしても凄まじく恥ずかしい呪文を唱え、ルナはドレス姿に変身した。こんな呪文を毎回唱えるのは赤面物だが、それでも裸にされるよりはマシである。溶かされた服も、これで着替えたから、もう大丈夫だ。そのまま、変身の勢いでネバメーバの破片を吹き飛ばすと、光り輝く星の呪文で反撃開始!
「今度こそ油断しませんよ! 全て浄化してあげます!」
 具現化された星屑が流星の如くネバメーバ達へ降り注ぐ。それらを食らったネバメーバ達は、全身に含んだ猛毒の蒸気を浄化され、やがては本体さえも霧となって消えて行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『アストネージュ・トーマスライト・ヒラーガ』

POW   :    にっしっし、俺様こそ一番の技術の変態じゃよw
いま戦っている対象に有効な【妖しい発明品】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
SPD   :    いっしっし、ようこそ俺様のラボへ。歓迎しようw
戦闘用の、自身と同じ強さの【自立行動型実験器具】と【敵と同数の防衛ゴーレム】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
WIZ   :    爆発☆オチ
【暴走した発明品の自身も巻き込む自爆】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
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●我こそは技術の変態なり
 廃液槽から発生したネバメーバ達は、なんとか周囲に被害を出させる前に全滅させた。
 だが、それで戦いが終わったわけではなく、むしろこれからが本番だ。猛毒の蒸気を含んだネバメーバ達。それを指揮する者がいるはずなのだから。
「にっしっし……俺様の放ったネバメーバ達は、仕事をしてくれたか……って、なんじゃこりゃぁぁぁぁっ!?」
 静寂を打ち破るようにして現れたのは、謎の実験器具を携えた少女だった。彼女は周囲の状況を見るなり絶叫し、猟兵達へと敵意を向けて来る。
「お前達か、俺様の可愛いネバメーバ達をやってくれたのは! 折角、俺様が最高の実験をしてやろうと思っていたのに、なんてことをしてくれたのじゃぁぁぁっ!!」
 どうやら、彼女はマッドサイエンティストのオブリビオンのようだった。恐らくは、常人には理解できない謎理論を証明するため自ら廃液槽へとダイブし、その力を吸収。更にはネバメーバ達を手懐けて、周辺施設や住民をモルモットにしようと企んでいたようで。
「ふん、まあ良いわ。実験に失敗はつきものじゃからな。それに……」
 少女の顔がいびつな笑みの形に歪む。絶対に良くないことを考えている時、頭のネジが吹っ飛んだ人間が見せる時のそれだ。
「お前達のような頑丈な連中なら、丈夫なモルモットとして、さぞ俺様を楽しませてくれるはずじゃからな♪」
 狂った知的好奇心に満ち溢れた瞳で、彼女は猟兵達を見ると舌なめずりをしながら迫って来た。
 アストネージュ・トーマスライト・ヒラーガ。己の知識欲を満たすためなら、いかなる犠牲も厭わない危険なマッドサイエンティスト。
 こんなやつ、野に放ったが最後、碌でもないことになるに決まっている。被害を未然に防ぐためにも、彼女にはここで退場してもらった方が良さそうだ。
クロエ・アスティン
ひぃ、や、やめるであります。
これ以上は替えの服がないでありますよ!!

こちらに有効な怪しい発明品……服だけでなく貴金属である武器防具すら一瞬で溶かしつくす毒ガスであっという間にすっぽんぽんに。
なんとか両手を使って大事部部分を隠しているけれど……
こうなっては、相手の着ている白衣を奪い取って着替えねば、生まれたままの姿でグリモアベースに戻ることになってしまうであります!?

覚悟を決めてアストネージュに向かって突撃!
【戦乙女の聖なる右手】できつい一撃をお見舞いしてやりましたが、
突撃の拍子に服を溶かす毒ガスもアストネージュの方に流れてきて……奪おうとした白衣ごとボロボロな状態に!?

※アドリブ・連携も歓迎



●つけてないし、はいてない!?
 自分の知的好奇心を満たすためであれば、他人どころか自分の身体さえも実験材料にし兼ねない変態博士。アストネージュ・トーマスライト・ヒラーガの次なる標的は、既に廃液で衣服を溶かされ、鎧だけの姿となったクロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)であった。
「にっしっし……お主、随分と良い格好をしているではないか。いっそのこと、そんな重苦しい鎧も捨てて、産まれたままの姿にしてやろう」
「ひぃ! や、やめるであります! これ以上は替えの服がないでありますよ!!」
 持ちこんだスペアの服に慌てて着替えるクロエだったが、そんなことをしている場合ではない。アストネージュは手にしたフラスコの中身を混ぜ合わせ、なにやら怪しげな液体を作り出すと、それを盛大に降り始め。
「にっしっし、俺様こそ一番の技術の変態じゃよw」
 軽い爆発と共に、フラスコから溢れだしたのは特殊なガス。それは、服だけでなく貴金属である武器防具すら一瞬で溶かしつくす、とんでもない毒ガスだった。
「ひゃぁっ! ふ、服が……それに、なんで鎧まで溶けているでありますか!?」
 瞬く間に衣服と鎧が溶けて行き、クロエは慌てて両手で身体を隠した。
 もしや、これは金をも溶かす超強力な強酸なのでは……と、思ったが、そんな危険な薬品なら、とっくにクロエの身体まで溶かされている。
 だが、毒ガスはなぜか、クロエの纏っている衣服や防具だけを溶かしていた。猛毒のガスではあるが、生き物には効かないのだろうか。もしかすると、あの毒ガスは魔術的な何かが込められていて、装備品だけを対象として分解する、一種の呪いなのかもしれない。
「にっしっし……これでもう、お主は後がないぞ? 大人しく、俺様のモルモットになるが良いw」
 全裸のクロエに迫るアストネージュ。このまま彼女のラボにでも攫われたら、実験と称してあんなことやこんなこと……他にも身体をあちこち弄られ、二度と再びまともな肉体には戻れない姿にされてしまうかもしれない。
(「うぅ……。こ、こうなったら、奥の手であります! あの変態博士の着ている、白衣を奪うでありますよ!」)
 さすがに全裸を晒し続けるのは恥ずかしすぎたのか、クロエは意を決してアストネージュへ突撃した。右手で胸を、左手で股間を隠しているため、こんな状態では体当たりくらいしかできそうにないが、それはそれ。
「戦女神様に代わってお仕置きであります!」
「ふん、そのような平手打ちで、俺様に勝てると……って、ひゅでぶぅぅぅっ!!」
 胸がポロリすることを犠牲に、クロエは聖なる力を纏った右手でアストネージュを張り倒す。周囲に乾いた音が響き渡り、変顔をしたアストネージュの身体が凄まじいスピードで吹っ飛んで行く。
「はぁ……はぁ…。や、やったでありますか?」
 ドサクサに紛れて白衣を奪い取ったクロエが、慌ててそれで身を隠した。
 え? 胸が盛大にポロリしたのに、今更だって? いやいや、攻撃する際、アストネージュ以外には背中を向けられる位置から突っ込んだので、見られて困る人には見られていないから問題ない。
 もっとも、その代わりに尻を丸出しにすることになってしまったが、細かいことは気にしたらまけだ。とにかく、今は早く白衣を纏わねばと袖に腕を延ばすクロエだったが……ここに来て、重大なミスに気が付いた。
「はぅっ!? な、なんで、白衣まで溶けているでありますか……」
 なんと、アストネージュの放った毒ガスの余波を浴びたことで、奪った白衣もまた穴が開いていた。しかも、背中に穴が開いているならまだしも、肝心の前に開いているので、やってられない。
「うぅぅ……な、なんだか、むしろ裸の時よりも恥ずかしい気が……」
 服を着ているはずなのに、なんで胸元と股間を隠し続けねばならないのか。あまりに酷過ぎる展開に涙を浮かべつつ、クロエは新たな衣服を求めて去って行く。
 なお、クロエの渾身の一撃を食らったアストネージュは盛大に顔面から壁に突っ込み、しばらくは突き刺さったまま抜けない状態になっていたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

バジル・サラザール(サポート)
『毒を盛って毒で制す、なんてね』
『大丈夫!?』
『あまり無理はしないでね』

年齢 32歳 女 7月25日生まれ
外見 167.6cm 青い瞳 緑髪 普通の肌
特徴 手足が長い 長髪 面倒見がいい 爬虫類が好き 胸が小さい
口調 女性的 私、相手の名前+ちゃん、ね、よ、なの、かしら?

下半身が蛇とのキマイラな闇医者×UDCエージェント
いわゆるラミア
バジリスク型UDCを宿しているらしい
表の顔は薬剤師、本人曰く薬剤師が本業
その割には大抵変な薬を作っている
毒の扱いに長け、毒を扱う戦闘を得意とする
医術の心得で簡単な治療も可能
マッドサイエンティストだが、怪我した人をほおっておけない一面も

アドリブ、連携歓迎



●毒には毒を
 自らの知的好奇心を満たすため、その身を顧みることなく、廃液槽へとダイブしたアストネージュ。結果として猛毒の蒸気を纏う能力を身に付けたが、それはあまりに無謀な行い。
「研究のためには、自分の身体さえ実験材料にするってことかしら? 確かに科学者として、その姿勢はある意味尊敬できるけど……」
 それでも、嫌がる誰かを無理やりにモルモットへ変えることは悪であると、バジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)はアストネージュを糾弾する。バジルもマッドサイエンティストの毛はあるが、いくらなんでもこれはやり過ぎだ。
「ふん、お前は同業者のようじゃな。科学者なら、技術の発展のためには犠牲も付きものだということぐらい、分かっているじゃろうが!」
 もっとも、自分の技術を向上させることしか興味のないアストネージュにとっては、バジルの苦言も余計なお世話。それどころか、彼女を次なる実験材料にしてやらんとばかりに、巨大なゴーレムと謎の実験器具を呼びだした。
「いっしっし、ようこそ俺様のラボへ。歓迎しようw」
 巨大なゴーレムに自らを守らせ、多数のアームが付いた手術台を操り、アストネージュは簡単にバジルを捕らえてしまう。そのまま彼女を台に固定して手を翳せば、直に触れてもいないのに、バジルの白衣が徐々に崩壊し始めた。
 アストネージュの全身から放たれる蒸気は、触れるだけで有機生命体の身体を麻痺させ、衣服や鎧を溶かす危険な代物。猛毒の蒸気で白衣を溶かしながら、メスを片手にアストネージュが迫る。
「お主のような蛇人間、解剖すると中身はどうなっているんじゃろうな?」
 冗談じゃない。こんなところで全裸にさせられた挙句、腹を割かれてなるものか。だが、強固なアームとベルトで拘束されている以上、バジルに逃げる術はないわけで。
「くっくっく……さあ、大人しく、俺様のモルモットになるがよ……い?」
 もう我慢の限界だと、衣服が残っているにも関わらず、アストネージュがバジルにメスを突き立てようとした解きだった。
 突然、彼女の身体が痙攣を始め、手からメスが離れて床に落ちた。それだけでなく、なんとアストネージュの操っていたゴーレムや、果てはバジルを拘束していた手術台まで消えているではないか!
「毒を盛って毒で制す、たっぷり味わいなさい」
 意匠返しとばかりに全身から猛毒を放ちながら、バジルが不敵な笑みを浮かべる。毒を操る専門家である以上、彼女はフラスコや試験管を用いずとも、その身体から猛毒を発することができるのだ。
 それはまさしく、全身から猛毒の蒸気を放てるアストネージュと同じ力。しかし、アストネージュの蒸気が防具の溶解や対象の麻痺に限られるのに対し、バジルのそれは、時に対象の命を奪う程に強烈な猛毒である。
「あ……ががが……あばばばば……」
 いかに猛毒の蒸気を纏うオブリビオンであっても、他人の繰り出した毒にまで耐性があるわけではない。悶絶しながら転げ回るアストネージュへ、バジルは溜息交じりに言い放つ。
「単に毒を撒き散らすだけなんて、センスないわね、あなた。毒使いを目指すなら、解毒の方法も用意しておくのが当然じゃないかしら?」
 毒とは使い方によって、人を生かすこともあれば殺すこともあるものだ。興味本位から廃液槽にダイブしただけのアストネージュとは異なり、薬のプロでもあるバジルの方が、毒の扱いには何倍も長けていたようだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ミルディア・ディスティン(サポート)
「サポート?請われれば頑張るのにゃ!」
 UDCでメカニックして生計を立ててるのにゃ。
 『俺が傭兵で出撃して少し足しにしてるがな?』
 ※自己催眠でお人好しで好戦的な男性人格に切り替わりますがデータは変わりません。

 ユーベルコードはシナリオで必要としたものをどれでも使用します。
 痛いことに対する忌避感はかなり低く、また痛みに性的興奮を覚えるタイプなので、命に関わらなければ積極的に行動します。
 公序良俗は理解しており、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。むしろ積極的に助ける方です。
 記載の無い箇所はお任せします。よろしくおねがいします。



●それは御褒美です?
 廃液槽へダイブしたことで、全身から猛毒の蒸気を発するようになってしまったアストネージュ・トーマスライト・ヒラーガ。その姿勢は色々な意味で称賛に値する部分もあるが、それでも誰かを犠牲にするやり方はいただけない。
「自分の目的のために、誰かを犠牲にするのは悪いことにゃ! 悪のマッドサイエンティストの世界征服は、ここで阻止するにゃ!」
 何故か、いつの間にかアストネージュの目的が世界征服ということにされていたが、それはそれ。古今東西、悪のマッドサイエンティストが思い付きそうなことといったら、まず真っ先に挙げられるのが世界征服なのはお約束。
「……というか、あなた臭すぎるにゃ。いくら悪の科学者でも、お風呂くらいは入った方がいいと思うにゃ」
 だが、いざ戦おうと身構えた瞬間、ミルディアはアストネージュの全身から放たれている蒸気を嗅いで、思わず顔を顰めながら鼻をつまんだ。
 猛毒ということは知っていたが、それにしてもこいつは臭い! 臭すぎる! 廃液槽ということは即ちドブ川と似たようなものだが、アストネージュの身体からは、ドブネズミ以下の匂いがプンプンする!
「えぇい、さっきから好き放題に言いおって! モルモットの分際で生意気じゃ!」
 怒りと共に全身から激しく蒸気を発し、アストネージュがゴーレムと実験器具を呼びだして来た。拡散された蒸気は更に周囲へ広がって行き、それに触れた無機物が汚染され、徐々に分解されて行く。
「し、しまったのにゃ! 捕まったのにゃ!!」
 あまりの臭さに思わず距離を取ろうとした隙を突かれ、ミルディアは謎の拘束台に捕縛されてしまった。そんな彼女の眼前に迫るのは、ドリルやらペンチやらのついた、見るもおぞましいマシンアーム。
「ふっふっふ……もう逃げられんぞ。今からお前を、このドリルとカッターで解剖してくれる!」
「みゃぎゃぁぁぁぁぁっ!!」
 アストネージュの操る謎の機械が動き出し、ミルディアの身体を容赦なく痛めつけ始めた。ドリルやカッター、ペンチといった物理的な攻めだけではなく、時に高圧電流100万ボルトなど、常人では絶対に耐えられない、拷問にも等しい実験が次々に彼女へ襲い掛かる。 
「ぁぁぁ……みゃん❤」
 だが、痛めつければ痛めつけるほど、なぜかミルディアの表情が恍惚としてくるのは気のせいか。
 いや、これは気のせいなどではない。よりにもよって、彼女は痛みに対して性的興奮を覚える性格だったのだ。所謂、極上のドMというやつである。そんなミルディアだからして、アストネージュの拷問実験も、彼女にとっては御褒美でしかない。
「な、なんという変態じゃ……。ここまでズタズタにされて、喜んでおるとは……」
「……うるせーぞ。さっきから、好き放題しやがって……変態に変態と言われる筋合いはないぜ」
 ドン引きするアストネージュを余所に、ミルディアの表情が一瞬にして変わった。自己催眠をかけることで、彼女は好戦的な男性人格を作り出し、そちらに主導権を渡したのだ。
 多重人格者ではない以上、人格を切り替えたところで本質的に意味はない。だが、攻められるだけのドMから一転し、戦闘に適した人格となれば、じっとしているはずもなく。
「……ふんっ!」
 拘束を引きちぎり、ミルディアは一気にアストネージュへと距離を詰める。慌ててゴーレムに身を守らせるアストネージュだったが、巨腕の攻撃を軽々と避け、ミルディアはアストネージュへと一気に肉薄し。
「プログラム・ジェノサイド……起動」
「なっ! し、しまっ……あばばばばっ!!」
 目にも止まらぬ連続攻撃で、アストネージュを殴る、殴る、また殴る! 攻撃を食らったことでゴーレムも実験器具も失ってしまった今のアストネージュは、文字通り何の武器も持たない丸腰だ。
「うぐぐ……な、なぜじゃ! こいつはドMではなかったのか!?」
 ミルディアの豹変に頭の理解が追い付かず、ボコボコにされたアストネージュが力なく立ち上がる。いかに変態的な技術を持つオブリビオンでも、性格を大きく反転させて戦うミルディアの戦法までは、想像することができないようだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルナ・ステラ
実験なら人の迷惑にならないようにしてほしいです…

うぅ…危険な感じがする相手です…

発明品!?(象のような機械?それなら雷の魔法で!)
風!?あぅ…酷い臭い…
臭くて詠唱に集中できないです…
(像の鼻の所のプロペラで風を!?それなら!)

ブースターで送られてきた風を【吹き飛ばし】ます!
今度こそ…きゃあっ!?
今度は鼻のプロペラで吸い寄せられました!?

ひゃん!そんな所吸っちゃやだよぅ…
だめ!やめてください!
(このままじゃ…!)
リボンの【オーラ防御】で吸い上げる効果を少しでも弱めます!弱まった隙に【高速詠唱】でUC発動です!
これだけ近距離だと威力凄いですよ!

絶対にこれ以上危ない実験なんてさせません!



●イケない実験タイム!?
 自分の知的好奇心を満たすためであれば、他人は全てモルモット。あまりに酷過ぎるアストネージュの暴論に、ルナ・ステラ(星と月の魔女っ子・f05304)は完全にドン引きしていた。
「実験なら、人の迷惑にならないようにしてほしいです……」
 そこはかとなく漂う凄まじい悪臭。それは履き古した靴下を吐瀉物で煮詰め、そこに便所の隅に付着しているであろう謎の液体をブチ込んだかのような壮絶なもの!
「うぅ……危険な感じがする相手です……」
「ふっふっふ……危険、じゃと? 実験に危険はつきもの。それを俺様が教えてやろう」
 ルナの不安を悟ったのか、アストネージュがドヤ顔で何かを呼び出した。それは、一見して像を思わせる謎の発明品。金属質のパイプで構築された鼻は、さながらプロペラを持った巨大掃除機といったところだが。
「発明品!? それなら、雷の魔法で……」
「させぬわ! ほ~れ、この香しい匂いを堪能するがよい♪」
 ルナが呪文を唱えようとした瞬間、発明品の鼻についているプロペラが回転し、アストネージュの全身から放たれる猛毒蒸気を送り込んで来た。
「風!? あぅ……酷い臭い……。臭くて詠唱に集中できないです……」
 途端に涙目になり、咳込むルナ。当たり前だ。この猛毒蒸気、下手すると世界一臭い缶詰よりも強烈で、それこそスカンクガスに匹敵するほどの悪臭なのだから。おまけに、蒸気の毒素は容赦なくルナの全身を蝕み、衣服がボロボロにされた挙句、身体が痺れて力も出ない。
 このままでは、遠からず全裸にされてしまう。それだけは避けようとブースターで風を吹き飛ばそうとするも、それに感づいたアストネージュが、機械のモーターを逆回転させ始めたから堪らない。
「今度こそ……きゃあっ!?」
 放出から一転して吸引となり、ルナは機械の方へと引き寄せられてしまった。哀れ、ボロボロにされた衣服もまた更に破れ、剥き出しとなったイケない場所に、像の鼻のような機械が吸い付いてくる。
「ひゃん! そんな所吸っちゃやだよぅ……。だめ! やめてください!」
 吸引によって先端を刺激され、だんだんと変な気分になってきた。このままでは、本当に何もできないまま玩具にされてしまう。力任せに引き剥がそうにも、蒸気の毒でやられて腕にも足にも力が入らない。
(「そ、そうです! リボンの力を使えば、ちょっとだけなら……」)
 最後の手段とばかりに、ルナはリボンのオーラで自分の敏感な部分を覆い、敵の吸引による攻めを少しでも弱めた。まだ、身体の奥がジンジンするが、そんなことを気にしている場合ではない。
「月の女神さんによる裁きを! 敵を貫いて!」
 吸引が弱まった一瞬の隙を突いて、ルナは月の女神による高威力の光線を発射する。対象は、自分の周囲にいる全ての敵だ。像型の機械だけでなく、アストネージュさえも貫いて、最後は盛大な爆発と共に吹っ飛ばす。
「絶対に、これ以上危ない実験なんてさせません!」
「ぬわぁぁぁぁっ! おのれぇぇぇぇっ!!」
 辛くも機械を大破させ、アストネージュにも一矢報いた。安堵の溜息を吐くルナだったが、それも束の間のこと。自分の胸元が妙に涼しいことから全てを察し、悲鳴を上げながら、慌てて両手で胸元を隠したのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・セカンドカラー(サポート)
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい♥

ヴィジランテの説明と初期UCを根拠に技能値100以上の技能はUC並に鍛え上げたと主張。
狂言回しサポート。あると便利な舞台装置デウス・エクス・マーキナー

先制攻撃時間質量操作に、己の裡の世界観を瞬間的に切り替える瞬間思考力魔術的パラダイムシフトをコンセプトとする多重詠唱結界術化術混沌魔術の使い手。既存の技術を実在フィクション問わず借用Sampling混合MIX自作DIYすることで戦闘、諜報、輜重とマルチに動けます。

依頼の成功を大前提に、あわよくば己の欲望を満たそうとするかも?
えっちなのうみそおいしいです♥



●オチはやっぱり……
 猟兵達との戦いで、気が付けばズタボロにされてしまったアストネージュ・トーマスライト・ヒラーガ。
 こんなはずじゃなかったのに……そう、彼女は心の中で今の状況を呪っていた。
 こうなったら、再び廃液槽へダイブして、新たなる力を得てやろう。それこそ、今度は存在するだけで全てを悪臭で包み込むほどの……。そんなことを考えながら歩いていると、ふと目の前に一人の少女が立っているのに気が付いた。
「あら、ごきげんよう♪ あなた、随分と酷い格好ね」
「う、うるさい! そういうお前こそ、何者じゃ! さては……俺様の実験の邪魔をしに現れた猟兵じゃな!」
 今までのこともあり、アストネージュは強がりつつも距離を取る。しかし、今回に限って、それは意味のないことだ。なぜなら……彼女の前に立っているのは、猟兵の中でも色々な意味で最も危険な存在。歪んだ性癖さえ己の糧とする混沌魔術の体現者、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の混沌魔術師ケイオト艶魔王少女・f05202)に他ならなかったのだから。
「私達の知覚を離れた客観的真理などない、故に、あらゆることは真実であり可能である☆ 私の“理”が支配する領域にようこそ♡」
 相手の出方を探ることさえせずに、アリスは混沌の力を解放した。こうなってしまっては、もはや止める術はない。アストネージュの発明品がいかに強力なものであっても、この空間の中では全ての存在と現実が歪められ、アリスの思うがままに再構築されてしまうのだから。
「さあ、それじゃ、あなたのエナジーをいただくわね。実験、好きなんでしょう? 思う存分に、色々なことを試しましょうか💕」
 そう言うが早いか、アリスはアストネージュへ容赦なく襲い掛かって行く。気が付けば、互いに服が消滅して何もない。わけも分からぬまま組み伏せられ、そこから先はアリスの独壇場。
「こ、こら! 何をする! 俺様にそんな趣味はな……ひゃん💕」
 現実改変に伴い、あらゆる技量が超人の域に達したアリスの前では抵抗など無意味だ。今までの意匠返しとばかりに、アストネージュは好き放題に悪戯をされてしまい。
「ほらほら、ここはどうなっているのかしらね? あなたも興味、あるんじゃない?」
「や、やめんか! そんなとこ……あっ💕 あぁ……💕」
 もはや、完全にR指定な世界に入っていたが、それはそれ。ちなみに、二人が何をやっているのかは、謎の白い霧と『見せられないよ!』と書かれた看板が四方を覆っていたので、外からは全く見えなかった。
「だいたい、俺様の蒸気を浴びて平気とか、どれだけ変態なんじゃ、お前は!」
「あら? そんなもの、いくらでも改変できるから意味ないわよ。それに、たまにはこういう、刺激的な匂いも美味しいしね♪」
 アストネージュが何をしようと、何を叫ぼうと、アリスは全く動じない。このままでは、自分の方が一方的にモルモットにされてしまうと悟ったのか、アストネージュはついに最後の切り札を切る。
「くっ……! こうなったら、最後の手段じゃ!」
 それは、アストネージュにとっても諸刃の剣。発明品を敢えて暴走させて自爆を誘い、敵も味方も関係なく吹っ飛ばすという最終兵器。
「……え? それは……」
 さすがに急なこと過ぎて、あるいは自分の欲望を満たすことに頭が回り過ぎていてか、アリスの反応が一瞬だけ遅れた。
 瞬間、周囲を巻き込む形で発生する大爆発! それはアリスもアストネージュも、そして廃液槽そのものも巻き込んで、あらゆるものを吹っ飛ばす!
「……ふぅ。最後の最後で、ちょっと激しくし過ぎちゃったわね。まあ、それでもいいか♪ えっちなのうみそおいしいです♥」
 立ち込める煙。全てが吹き飛んだ中から現れたのは、全身を黒焦げにされたアリスである。
 もっとも、全身黒焦げになりながらも、アリスはどこか満足そうだった。だが、そんな彼女とは反対に、アストネージュは骸の海へと強制送還されていた。
 初手で自爆していたならまだしも、今までの連戦が祟った肉体では、自爆技に耐えられるはずもなかったのである。かくして、アルダワを襲った悪臭アメーバとマッドサイエンティストの脅威は消え去ったが……問題なのは、最後の爆発で周囲に飛散した廃液槽の液体だ。
 その後、廃液槽の修復と共に飛散した液体も除去されたが、しかし付着した悪臭はなかなか取れず、数カ月に渡って廃液槽を巡回する職員達を苦しめたという。
 ……というか、そもそも最初から廃液槽に蓋をしていれば、こんなことにはならなかったのでは? 何故、ドブ川のような構造にしてしまったのか……えぇ、それは言わないお約束です。アルダワ世界で廃液管理をする方々も、色々と事情があるのでしょう……たぶん。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年11月08日


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠蒼汁之人・ごにゃーぽさんです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト