パリピ猟兵VSサイバー・クソダサ水着軍!
●夏休みのお誘い
「皆様、クラブに興味はありますか?」
グリモアベースに集まった猟兵の前で。
エルディー・ポラリスは開口一番に問いかける。
彼女が話題に上げたのは、サイバーザナドゥのとある街にあるナイトプールを併設したクラブの話だ。
ネオンが照らし、光るビーチボールで遊ぶパリピたち。
映える貝殻型フロートでくつろぎながら、バブルマシンから出る軽やかな泡に包まれる……。
サイバーザナドゥにおける流行の発信地であり、一般庶民〜やや上流の女子がこぞって訪れる人気スポットだ。
そこに遊びに行こうぜ! というのがこの黒ビキニのお誘いである。
ちなみに水着がドレスコードなので、水着でないと入れない。
彼女のようにグリモアベースから水着を着ている必要はない。
「ええ、ええ。仰りたいことは分かりますとも。メガコーポの支配が続くあの世界でそんな遊び惚けて良いものかと、私もチラとは考えましたとも」
でも夏なのだ。水着なのだ。ナイトプールなのだ。
猟兵だってずっとは戦えない。時には息抜きも必要だと、エルディーは力説する。
「後はまあ、私たちがサイバーザナドゥを見つけて、まだ半年も経たないでしょう? 純粋にあの世界の文化に触れるというのも、悪い話ではないと思うのですが……」
おずおずと問いかけるような視線を向けるグリモア猟兵へ、猟兵たちも苦笑で答える。
世界の為に戦う彼らも、時には羽を伸ばしていいはずだ。
そう、彼らは提案に乗り、サイバーザナドゥへと転移していくのであった。
●ようこそパリピ地獄
「ヒャッハー! パリピはお着替えだァ~~~!!!」
「ええ……?」
降り立った先は地獄であった。
スキンヘッドだのモヒカンだの、コテコテのチンピラ共がパリピな客を追い回し、捕獲していく。
皆が困惑している間にまた一人、華やかな水着を着こなす女性が捕まり、哀れその衣服をはぎ取られ……。
数世紀ほど時代を遡った、クソダサ水着を着させられていた!!!
「えー、今しがた聞き取りをしたところ、このナイトプールは『クソダサ水着愛好軍』に支配されているとのことです」
とりあえず状況を把握しに行ったエルディーが、ものすごく困惑した様子で報告に戻ってくる。
その彼女の口から語られるのは、この水辺を支配する恐るべき軍団の名。
『クソダサ水着愛好軍』はサイバーザナドゥに星の数ほどいるサイバー・ヤクザの一派である。
ナイトプールは彼らが無辜のパリピを釣るための撒き餌。そう、この地は最初から罠が仕掛けられていたのだ。
だが、誘拐・人身売買・義体剥ぎ・薬漬けetc、他のヤクザがするような悪事と彼らの所業は一線を画す。
「――彼らの目的は! 来た客に強制的にクソダサ水着を着せて、非合法写真集を作る事なのです!」
叫ぶエルディーの後ろで、ざっぱーんと水柱が立ち上がる。
サイバー・ナイトプールは派手なプール設備も売りである。
「ある者には前時代的な全身タイツのような水着を着せ、ある者には女児が着るようなアニメキャラの水着を着せ、ある者にはパツパツのスクール水着を着せ……その尊厳を陵辱する事が彼らの恐るべき野望です!」
クソダサが一周回ってフェティッシュなチョイスも混ざるが、ナイトプールを愛するパリピにとっては屈辱の極みというほかないだろう。
これは許されざる悪だ。悪ではあるが……。
「……予知が無かったからお察しかもしれませんが。連中はオブリビオンではない、野生の変態なんですよね」
ぶっちゃけ猟兵が対処する仕事ではない。
強制的にひん剥かれるパリピは哀れではあるが、他所で義体だの人権だの命だの奪われる事件に比べると、のどかですらある。
「という訳で、対処するかは皆様にお任せします。無視して遊んでても良いと思います、運が良ければ警察が来るでしょうし」
最後にぶん投げるように告げ、貝殻フロートに乗って水上へと去っていくエルディー。
それを見送った猟兵たちは顔を見合わせ、思い思いの夏を過ごし始めるのであった。
北辰
夏だよ! 北辰です。
今回お送りするのはサイバーザナドゥでの夏休み。
近未来の人気ナイトプール、クソダサ水着とチンピラ添えでございます。
タイトルではVSしておりますが、チンピラ共は無視しても問題ありません。
舞台はとあるナイトプール。
拙作のシナリオ群で登場する『ラーフィド・シティ』とは別の街です。
皆様のできる行動は大きく分けて二つ。
一つはクソダサ水着チンピラを成敗する事。
連中はオブリビオンではありませんが、一般人を強制的に脱がして着替えさせてる時点で犯罪者です。遠慮なくぶっ飛ばしてあげましょう。
猟兵が負ける相手ではない……筈ですが、何かの間違いで負けた場合、貴方の素敵水着はクソダサ水着に取り換えられます。
もう一つは、普通にナイトプールを楽しむルート。
チンピラ共も、猟兵がひと睨みすれば委縮して襲い掛かってくることはありません。
OP通り、本来このチンピラは現地警察の仕事なので、気兼ねなくバブルを浴び、光るボールで遊び、ドリンクを嗜みましょう。
ナイトプールですが、噴水や流れるプール、ウォータースライダーなどもご用意しております。
また、日常フラグメントなのでグリモア猟兵のエルディー・ポラリス(f11010)がその辺をうろついております。
お誘いがあれば大抵の遊びには付き合ってくれます。
チンピラに挑むときは大した役には立ちませんが、負けた時、貴方一人でクソダサ水着になる事は避けられるでしょう。
此処まで明言を避けておりましたが、実はギャグシナリオでございます。
シリアスなサイバーザナドゥにおいても、偶には頭空っぽでもいいじゃない。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 日常
『いけないナイトプール』
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POW : 絡んできたチンピラを返り討ちにする
SPD : 悪事の気配を嗅ぎ付け、さりげなくその出端を挫く
WIZ : パリピらしく夏を楽しむ
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鳶沢・成美
もともとダサい水着履いてたらどうなるんでしょうね?
少なくとも僕は、陽キャのパリピではない事は、確定的に明らかですが……どうでもいいか
しかし、絡まれるのもめんどうですね
【欺ク光ノ術】で姿を消して近づいて、チンピラ共にガツンと一撃くれてやりましょうか
ハン〇ーヌンチャクに憧れて功夫を重ねた三角定規二刀流をくらえっ! なんてね
こんな場所に血なまぐさい事は似合わない、武器落としや気絶攻撃で無力化していきましょう
水着コン2022の水着を着用
●コーデ1:磯のスポーティスタイル
華やかなネオン、美しく照らされ揺れる水面。
それに相応しく、華やかな水着で着飾った入場客を
恐怖の軍勢が追う奇怪な場所で、青年は頭をひねる。
「……もともとダサい水着履いてたらどうなるんでしょうね?」
そう呟く鳶沢・成美(三角定規の除霊建築士・f03142)の脚を包むのは、ダイバースーツのような水着であった。
着用する飾り気のないTシャツと共に実用性を重視したその装いは、パリピの集うナイトプールにおいては些か目立つものである。
成美自身にとっても、この水着は磯などで小魚を取り夏を楽しむ事を想定して調達したもの。
当然、チンピラが追い回している陽キャのパリピが自分には当てはまらないという認識であった。
が。
「おおっと、またパリピ発見! 野郎共、クソダサ水着を着せてやろうぜ~~!」
「あれー?」
そんな思惑とは無関係にチンピラは突っ込んでくる。
確かに成美の恰好は磯遊びにでも行くようなスタイルではあるのだが、タイツのような水着によってスラリとしたシルエットになった彼は中々様になっていた。
もとより柔和で、女性ウケがいい品の良い顔立ちであることも手伝い、チンピラたちのクソダサチェックには不合格であったのだ。
「しかし、絡まれるのもめんどうですね……」
「えっ、消えた
……!?」
と言っても、別にファッションチェックを受けに来たわけでもない成美にとっては唯の面倒ごと。
欺ク光ノ術。姿を隠すユーベルコードを使用した彼は、一瞬でチンピラの視界から逃れて見せる。
オブリビオンならぬただのサイバー・ヤクザであるチンピラたちには、姿を消した成美を見つける方法などありはしない。
この時点で成美が絡まれることは無くなったのだが、この華やかなナイトプールにこのような変態を放置しても目覚めが悪いというもの。
静かにチンピラに近づく猟兵は、自身が信頼する二振りの武器を取り出し……。
「グエッ!」
「
変態B!? ぐわぁ!!」
鮮やかな功夫による打撃で、チンピラの意識を刈り取るのだ。
「こんな場所に血なまぐさい事は似合わない……峰打ちです」
誰にも見えぬ透明な顔に笑みを浮かべ、成美がその武装……二つの巨大三角定規を仕舞う。
……果たして、透明化する前にこの奇天烈な武器を取り出したのなら、彼のクソダサチェックの結果はどうなったのか。
姿を隠したゆえにチンピラの目に映らなかったその姿の評価は、サイバーザナドゥの夜に消えるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
式之・神子
おっ、変態という名の紳士はっけーン
人工式神装束をゲーミング水着テクスチャーに挿げ替えていた私に隙は無かったンよ
『ダサイクルゾーン』で連中のセンスをもっと壊滅的にするっていうか、お互い謎の品評会し合ってどんどんトンチキ度が増す様にするンよ。
流行も行き過ぎると、末期になるとワケ分からないものになるじゃン?あれなンよ、アレ
ついでに【ハッキング】でポポスレ民の安価を紛れ込ませてやるンよ
安価は絶対なンよ、拒否権はないンよ
パリピどころか変態共にも意味不明な水着来ている羽目になるけど誰もおかしいって気付かないンよ
いいね互助会しろよおらぁン!
私は浮き輪の上でふんぞり返って、スレ民と共にウキウキウォッチするンよ
●コーデ2:輝くゲーミングテクスチャー
ライティングが仕込まれたビーチボールに、バブルを彩るネオンライト。
様々な光によって彩られるナイトプールの中でも、ひときわ目立つ輝きの中心に彼女はいた。
煌びやかな存在感を放つ女は、彼女を見つめるよからぬ視線に気づき、青い瞳を持ってそれを受け止める。
「おっ、変態という名の紳士はっけーン」
「おお、野郎共! ギラギラに輝いてるパリピがいるぞぉ!!」
クソダサチンピラに囲まれても、式之・神子(人工無能・f36534)の人形じみた美しい顔に驚きの色はない。
その真っ白な身体を包む水着は
鮮やかな虹色に輝き、チンピラたちを惹きつける……のだが。
「ひっひっひ、それじゃあ早速そのピカピカ水着とはお別れ……あれっ?」
「おいどうした! さっさとその女をひん剥いて、この頭まで覆う全身タイツ水着を……って、触れねぇ!?」
「触れてはいるンよ。見た目通りじゃないだけで」
他の犠牲者たちと神子の間にある大きな差。
それは、彼女の着る水着はテクスチャーにより投影された作り物であるという点である。
水着を着ているように見える神子だが、実際に着用しているのは水着のテクスチャを張った人工式神装束。
それを知らないチンピラはどうにも彼女の水着を奪う事ができず、そうやってまごついている間に、神子も行動を起こす。
「ん、今義体がピリって……」
「故障か? お前ケチって闇医者に施術させるから……」
ユーベルコードという超常の力、それも猟兵が振るうほどのものであればその影響力は奇跡に等しい。
神子が引き起こすネットワークの乱れに気づける者は此処にはおらず……
ソシテダレモイナクナルがこのナイトプールを包み込む。
「ていうか……全身タイツはねーだろ。それより見ろよ、俺のこのボトムス!」
「ヤ、ヤシの実を貼りつけただけ!? そんなのお前……――すげぇいいじゃん!!」
神子が発する毒電波が、ただでさえ危険域にあるチンピラたちのセンスを破壊し始める。
このユーベルコードの恐ろしい点は範囲攻撃である事……センスを破壊された者は周りの賛同を得て、更にどうしようもない奈落へと突き進んでいく!
「お、俺にも
安価が来たぜ! 敢えて女物のスク水を俺らが着るとか、どうよ?」
「最高じゃん……」
「近づいちまってるな……
洒落神の
舞台に……!」
「とんでもないいいね互助会が始まってるンよ。視覚的にキツいからスレ民にも画像送るンよ、お前らの安価の子なンよ」
チンピラ同士が奇妙な
品評会を始めた頃には、神子は優雅に浮き輪の上。
彼女が接続するとあるスレッドにはチンピラたちによる恐るべきファッションショーの様子がアップされ、悲鳴と笑いが巻き起こるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
新田・にこたま
他のナイトプールで起きている悪事とは、かなり毛色の違う事件ですね。
しかし、馬鹿らしかろうが悪は悪。水着を無理矢理脱がしている時点でそれなりに洒落にならない悪事ではあります。潰しましょう。
UCを発動してチンピラたちの下に向かい、強化されたジェノサイド能力で誰か1人をプールサイドに叩きつけます。
「警察です。しかし、このレベルの犯罪で即、死刑執行はしたくありません。クラブで私とダンス勝負(ダンス技能120)をするか、プールでビーチジェノサイドボール対決をするか選びなさい。私に勝てたなら量刑を軽減してあげます。負けたら死刑に極めて近い刑を執行します。」
…私もちょっとはナイトプールで遊びたかったんです。
●コーデ3:ナイトポリスのデンジャーワンピ
「他のナイトプールで起きている悪事とは、かなり毛色の違う事件ですね」
他所で起きている人命がかかった事件と比べれは、このナイトプールで暴れるチンピラは小物と言っていいだろう。
それでも、それを呟く新田・にこたま(普通の武装警官・f36679)の眼差しは鋭い。
馬鹿らしかろうと悪は悪。無理やり水着を脱がして犯行に及んでいるというのなら、被害者にも大きな心の傷が残りかねない。
故に、にこたまに連中を見逃す選択肢などあるはずもなく。
「――潰しましょう」
金の瞳を細める女警官は、ゆらりとナイトプールを進んでいった。
「おおっとお嬢ちゃん、その水着は何だい~?」
「若い娘さんがそんな胸元開けちゃあいけねえよぉ~? さあこの最古の潜水服を忠実に再現した我が傑作を……ブベラッ!?」
「きょ、
メカ娘フェチチンピラ!?」
胸元と側面を大胆に露出したワンピース型の水着。
武装警官としてしなやかに鍛えられたにこたまの肢体を彩るそれに当然クソダサチンピラたちは目を付けるが……相手が悪かった。
にこたまの手がメカメカしたスーツを持ったチンピラを掴んだかと思うと、次の瞬間男の身体はプールサイドに叩きつけられる!
突然の出来事にチンピラたちがざわめきだすその前に、にこたまが突きつけるものが彼らの口を閉ざす。
「警察です」
――
警察手帳である。
警察、それも明らかに優秀な女警官の襲撃にチンピラは浮足立つ。
このままでは一網打尽、しかし逃げ切れる自信もないチンピラへ救いの手を差し伸べるのは、なんと他でもないにこたまだ。
「……しかし、このレベルの犯罪で即、死刑執行はしたくありません。クラブで私とダンス勝負をするか、プールでビーチジェノサイドボール対決をするか選びなさい。私に勝てたなら量刑を軽減してあげます……負けたら死刑に極めて近い刑を執行します」
その宣告に、チンピラたちの表情が凍り付く。
にこたまの言葉を単なる脅し文句と捉えるものは居ないだろう。此処はサイバーザナドゥなのだから。
「ダ、ダンスでお願いします……!」
とはいえ、ジェノサイドボールとは死人上等の超残虐スポーツ。奇跡の
領域により明らかな超一流のアスリートオーラを纏うにこたま相手にやるソレは、既に死刑のようなものだ。
ならば、どれほど勝ち目が薄くともダンス勝負を選ぶしかない。
その選択を了承し、クラブに流れるBGMに合わせ軽やかなステップを踏み始めるにこたま。
公務中であるのだからその表情は真剣そのものだが、よく見ればその口元は僅かに緩み。
「(……私もちょっとはナイトプールで遊びたかったですし)」
その僅かなほほ笑みと共に、流れるような四肢の動きが華麗な舞を作る。
この世の終わりかと言うほどに表情を強張らせたチンピラたちにも容赦のないダンスバトルは、少女の楽し気な鼻歌と共に幕を開けるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
デブラ・ヘックシュバイン
なるほど良い趣味をしておる……
なんならギチギチのスクール水着とか、自分が着てもいいんすけど。
しかし、無理やりと言うのは頂けないっすね!!
まずはしばき倒して無力化、然るのちにクソダサ水着パーリィ、そして警察に突き出すっす!!
さて、せっかくのパーリィっすからね。
自分もおニューの水着でキメつつ、
食い物を頂きつつ……ついでにパワーアップ!
まあ、普通に殴り倒しておくっす。
どりゃあー! このイカした水着を見ろー!
あえての露出を控えたデザイン、そしてこのダイナマイト過ぎるボディラインにふるえろー!
●コーデ4:迷彩ワンピース~子豚ちゃんを添えて
「なるほど良い趣味をしておる……なんならギチギチのスクール水着とか、自分が着てもいいんすけど」
「いやぁーハハハ……その、サイズがあるか……」
女の友好的な笑みに、正座したチンピラは震えながら目を逸らす。
役者が違う、格が違う、なによりも
質量が違う。
自分たちはしょせん井の中の蛙、プールの中のクソダサ。
世界を超えて現れるその女の風格には、立ち向かおうという意思すら持てなかった。
「しかし、無理やりと言うのは頂けないっすね!! まずはしばき倒して無力化、然るのちにクソダサ水着パーリィ、そして警察に突き出すっす!!」
女の名は、
Debra・
Heckschwein。
年を経るごとに成長を重ねるその身体、結果へのコミットはケチャップかけて食ってしまうような威容を持つ彼女は、その重量を持って目の前のチンピラを制圧するのであった。
「さて、せっかくのパーリィっすからね。自分も色々頂くっす! あれ? 体が……勝手に……うわあああ
!!!!」
「ウワアアアァァァ!!?」
ダイエットとかは明日で良いよね!
そう言わんばかりのデブラはプールで売られるチープな焼きそばやフランクフルト、バーガーにコーラなどを容赦なく貪り食らう。すると起きます、
激太り。
デブラからすればいつも通りの事であるが、ただでさえ
ふくよかな彼女が更に質量を増加させドスンドスンと走り回るものだから、チンピラたちは恐慌状態。
殆どの男はクソダサ水着を放り出して逃げたり、意外と早いデブラに追いつかれプチっと潰されたりしていた。
だが、中にはそうではない
人材も勿論いる。
「あの女、水着自体はミリタリー感とスポーティを融合させた中々の趣味! 俺らはこのレディに、クソダサ水着を着せねばなるまい!」
「お、分かるっすか? おニューなんすよこの水着!」
一人のチンピラが、雄々しくデブラに立ちふさがる。
その手に握られるのは、デブラと同じワンピースの水着。
違いは、可愛らしいフリルがこれでもかと付けられた、
少女御用達な逸品であるところ。
なんという非道か、この男は三十路を過ぎたデブラにこれを着せようというのである!
「まあ、普通に殴り倒しておくっす」
「グワーー!!!」
「で、
クソダサチンピラCーーッ!!」
しかし、猟兵たるデブラの前に立ちはだかった彼が野望を成就する事は無かった。
唯一デブラに立ち向かえる気概を持った
武士を失い、チンピラはもはや総崩れ。
ダイナマイトすぎるデブラに戦々恐々なチンピラたちは、哀れ涙を流しながら逃げ惑うしかなかったのであった。
大成功
🔵🔵🔵
祓崎・千早
『クソダサ水着愛好軍』、聞くからに頭の悪そうな連中なんだけど。
でも他のお客さんは迷惑を被ってるし、私が成敗してやるわっ!
あんた達っ!これ以上の迷惑な事はやめなさいっ!
(『クソダサ水着愛好軍』の前に現れたら千早。
その姿は…パツパツのスクール水着だった)
し、仕方ないでしょ、昔の水着しか持ってなかったんだから。
こ、こらっ!?写真撮るなっ!?
こうなったらさっさとぶっ飛ばしてやるわっ!
【秘技・分身影】っ!複数の分身を出現させて『クソダサ水着愛好軍』をぶん殴ったり、間接技極めたり、首に手刀当てたりして倒していく。
って激しく動いたら水着がはち切れてっ!?み、見るなああああ!!?
【アドリブ歓迎】
オリヴィア・ローゼンタール
えっ……クソ、ダサ……? クソダサ……?
スクール水着、とても、良いと思うのです、が……?
身に纏うのは去年作った濃紺のスクール水着
自分の水着がクソダサにカテゴリーされている事実に困惑
こうなればサイバーヤクザの前に立ちはだかり、その反応を以って証明せねば(おびき寄せ)
水着を剥ぎ取ろうとしてくるのに【カウンター】で……
何故! 剥ぎ取ろうともせずに! そのまま写真を撮るのです!
風の魔力(属性攻撃・全力魔法)を乗せた【風迅拳】でまとめて【吹き飛ばす】!
まったく、失礼な方たちです
ぷんすこしながらも平和になったプールで遊ぶ
●コーデ5&6:ピチピチスクール水着ーズ
「『クソダサ水着愛好軍』、聞くからに頭の悪そうな連中なんだけど……」
聞くだけで頭痛がしそうな名前だと、祓崎・千早(魔を断ち闇を砕く少女・f38100)は頭を押さえる。
とはいえ、バカバカしくとも無辜のパリピたちを襲い、恐怖を与えているのは事実。
「あんた達っ! これ以上の迷惑な事はやめなさいっ!」
相手がオブリビオンでないとしても、自分がその恐怖を打ち払うのだと、千早は使命感と共にこのナイトプールに降り立ったのだ!
パツパツの!! スクール水着で!!!!
「ヒュー!! ナイスクソダサ!!!」
「でもあの子
適正年齢じゃね? スク水着てもクソダサとは言えないんじゃあ……」
「え、スクール水着がクソダサ……?」
「バッカおめぇ、あのスタイルと水着のアンバランスさを見るんだ! この犯罪的なサイズミスこそエロティックなクソダサよお!!」
「し、仕方ないでしょ、昔の水着しか持ってなかったんだから! 盛り上がるな! 解説するなぁ!!」
非常に深く食い込んだハイレグ、中身が溢れる寸前といった様子の胸元。
パツパツスクール水着の登場で、チンピラたちは大盛り上がりだ。
猟兵の襲撃は彼らにとって大ピンチのはずなのだが、そんなことは関係ないと言わんばかりに場のテンションは上がっていく。
「えっ……クソ、ダサ……? クソダサ……? スクール水着、とても、良いと思うのです、が……?」
そして、ある意味で千早以上の
流れ弾を受けている猟兵がもう一人。
オリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)の豊満な身体を包み込む紺の水着もまたスクール水着。
女性的な魅力に溢れたオリヴィアが着用する水着も千早と同じでこう……魅力が一周してちょっとコスプレチックなクソダサオーラを発していた!
悲劇を加速させるのは、オリヴィアは千早と違い、自分の選択によってパツパツスク水を着用していた点である。
学生用の水着である、というスクール水着の予備知識がない彼女にとってはスクール水着もただのワンピース水着。
その前提でスクール水着を着た彼女にとって周囲のこの反応は、自らのセンスそのものがクソダサであると言われたに等しい口撃であった。
「だ、大丈夫よ! ちゃんと似合ってる、可愛いわ!! ダサいかどうかなんて、その人が着て初めて分かるものだもの!」
これには千早も大慌て。
一瞬チンピラの相手も忘れ、急いでオリヴィアのフォローへと向かう。
千早の暖かい言葉をかけられ、ショックを受けていたオリヴィアも本来の落ち着きを取り戻していく。
そう、彼女だって人々を脅かす犯罪者を誅すべく現れた猟兵なのだ。
「ありがとうございます……! 共に水着を狙うサイバーヤクザを返り討ちにしましょう!」
――しかし、現実は時に残酷である。
彼女たちが心を強く持って世界に立ち向かおうとも、相手はただただ無情な仕打ちをするばかり。
「何故! 剥ぎ取ろうともせずに! そのまま写真を撮るのです!」
「こ、こらっ!? 写真撮るなっ!?」
サイバーヤクザたちが無言で構えるカメラ。
特にクソダサ水着を着せようともせず、ただ切られるシャッター。
それこそが、彼らが二人にくだした
無慈悲な審判の結果を如実に語るのである。
「こうなったらさっさとぶっ飛ばしてやるわっ!」
「ええ、まとめて吹き飛ばします!」
脱がされはしないが、心が痛い。
若干涙目な二人はもはや我慢の限界であり、チンピラたちへと容赦なくユーベルコードを振るう。
幾人にも増えた千早がチンピラたちをなぎ払い、風を纏ったオリヴィアの拳は相手を一気に吹き飛ばす。
元々オブリビオンではないヤクザたちだ、猟兵たちがその気になれば殲滅など容易い事。
折角だから、この後はプールを楽しんで気分をリフレッシュしようか……オリヴィアがそんな事を考えだした、その時であった。
ミチミチ……ビリッ……。
「? なんです、今の音?」
「あ、ああ……!」
何やら布が切れるような音がして、オリヴィアがその方向を振り返る。
そこに居たのは、顔面蒼白の千早たちだ。
千早が使ったユーベルコード、秘技・分身影には一つの弱点がある。
実体を持った分身を作るその力は強力だが、分身を増やせば増やすほど、彼女が受けるダメージも倍加していくのだ。
……昔の、
限界寸前のスクール水着を着てそんなユーベルコードを使ったのが拙かった。
――ビリィッ!
「ひっ、み、見るなああああ!!?」
「うわぁ!? み、皆さんあっち向いてくださいぃ!!?」
チンピラも一般パリピもいる中、限界を超えはち切れるスク水。
一人はオリヴィアが身を挺して隠すものの、分身してしまっていた千早たち全てを隠す手立てはなく……。
敵を殲滅したオリヴィアがゆっくりプールを楽しめるのは、ぐすぐすと泣きじゃくる千早を宥められた後の事になるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵