対空対地下を想定した安心安全なお城
「もう我慢ならん……この国はこのままでは滅んでしまう!」
「落ち着くのだケームルン卿!貴殿の計画を進めれば、ラウンズは物理的に暗黒時代を迎える事になるぞ!?」
はーいいつもニコニコカオスな策略が交差する都市国家、ラウンズでーす。今回は新手の近衞騎士がやらかしたぞぅ。
「あいも変わらぬ防空意識の低さ、そして先日の地下からの襲撃……この体たらく、見過ごせぬ!!」
「だからといって、その城壁計画はなんなのだ!?ただの物置ではないか!?」
レイクフィールド卿の手元にもあるケームルン卿の都市計画は、地下に巨大な金属板を埋設、その四辺に天まで届く壁を築き、天板を乗せて全方位完全防御を成すモノ。どっからどう見ても物置だし、お日様の光はシャットアウトされますね、これ。
「闇市で耳にしたのだ……百万のキャバリアが乗っても大丈夫だと……!」
「落ち着けと言っているだろうケームルン卿!それ絶対誇大広告だから!キャバリア百万機などそうそう用意できるものではないから!!」
「黙れ!此度の防衛計画を成し、この私こそが次代のニューキングとなる!!」
「こんな時にニューキング病を発症するなぁあああ!?」
「というわけで、いつもの国でまたしても問題が起こりまして……」
人首・椿(傷と記憶は刻むモノ・f06124)は頭痛を覚えたのか、こめかみを押さえたまま語り始めて。
「今回は建築方面でおかしな事になったようですね……まずは対抗策として、皆様も建築に取り掛かってください」
何がどうしてそうなったって話なのだが。
「今回狂気に陥った近衞騎士が、高火力兵装による単騎殲滅に定評のある方とのことで、まずはこちらの空き地に誘導してください」
椿がコロリと電子地図を広げると、示されたのは住宅地から離れた場所。本来は民間人を巻き込まない為に確保されていた、防衛線用の土地らしい。
「敵は巨大な城壁を建てようとしています。その為、対空、対地下に対して高い防衛力が期待できる建築物があれば、参考にすべく、それを調べようとして引き寄せられるようです」
どうしてこうなった……?猟兵達は訝しんだ。
「それでは皆様、ご武運を……作業中は安全第一ですよ……?」
ニコリ微笑む椿の指先が刀の柄を撫で、猟兵達は慌てて転移していくのだった。
久澄零太
ひゃっはー!!ネタ依頼だぁ!!
今回は例の国で建築作業
偉い人達に『こんな建物作るよ!』て設計図見せながらプレゼンするのが第一章
有効だと認められれば、第二章は皆さんが設計した建物で敵の襲撃を迎撃する事になります
第三章?フリータイム⭐︎
なお、この依頼はスピード執筆の予定です
いつ書くよ、とか決めずに書けるタイミングで一気に行きます
オープニング公開からプレイング募集、執筆は27日の深夜からスタート
そこから二日間、書ける限り一気に通して翌日、もしくは翌々日に完結させる予定です(願望)
ではでは、皆様のクロキャクラフトなプレイングをお待ちしております
第1章 冒険
『上層部を説得せよ!』
|
POW : 物理的に力ずくで、解らせる
SPD : 舌戦を繰り広げ、説得する。
WIZ : データや数値を元に、理解させる
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
セレーネ・ジルコニウム
【ガルヴォルン】
「私にいい考えがあります!」
『待つのじゃ、セレーネ。
お主の策では不安しかないのじゃが!』
AIのミスランディアが綿密な作戦を提案してくれますが、ここは私の直感を信じます!
映像を投影しながら私の策を説明しましょう!
「巨大な城壁などナンセンスです。
鉄板程度でキャバリアの攻撃を防げるはずがありません」
『バカな……
セレーネがまともなことを言っておる……じゃと!?』
ふっ、私だって私設軍事組織の大佐。
戦略立案には自信があります!
「キャバリアの襲撃を防ぐには、街を防衛ミサイルで囲むのが一番です!
対空対地対地中ミサイル網による完全防御!
これならどんな敵も撃沈です!」
『予算的に暗黒時代じゃな……』
支倉・錫華
【ガルヴォルン】
防御拠点の建築ってことだけど、これプレハブっていうよね。
ケームルン卿(だっけ?)が100人乗ったら壊れそうな気がするよ。
なにより、ヒトヅマニアがまともなこと言ってる風なのが一番怖いかな。
この人、ヒトヅマルームが作れないから反対してるんじゃないよね?
要塞ってことだと一朝一夕には作れないし……。
あ、そうだ。
バカには見えない要塞っていうことにしたらどうかな?
要塞完成したことにして、お披露目の時、
見えない?おかしいなぁ?こんなに立派にできてるのに。
とか言い張ってみたらなんとかならないかな?
敵にもそういう噂を撒いておいて、
実際に攻めてきたら、地雷埋めておいて吹き飛ばすとかいいと思うんだ。
菫宮・理緒
【ガルヴォルン】
拠点は防衛には絶対必要だよね!
わたしは電脳とかの方でがんばらせてもらおう。
最近の戦闘は電子戦も大事だからね。
要塞内部のネットワークは外部連絡用とはシステムを独立。
外部に繋がるほうには、攻勢防壁も組んでおこう。
あ、あとEMP対策もしないとね。
ファラデーケージとか応用してシールドルームを作っておこう。
あ、あとひとつ、とっても大事なものがあるね。
要塞と言えば籠城戦も想定しないといけないよね。
そうなると、ほら。男性ってぇ、大変じゃない?(ぽっ
そういうのもちゃんと仕込んでおくからね。
パスはあとでこっそり聞いてね。
……貧乳ものだけだけど。
え? ヒトヅマものも入れておくの?
ま、まぁいいけど!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
色々起こる国ですし、備えておくのは賛成ですが。
対空防御でしたら、亀甲羅の様な形の『開閉式のドーム』は如何でしょう?
バリアが使えれば更に良さそうですぅ。
対地下は、相手がどこから来るか判らないのが厄介ですねぇ。
鉄板で下側を防御しつつ、亀の脚の様に巨大な柱等で支えるか、某巨大な亀の怪獣の様に浮き上がる様にして町自体を地面から離せば、不意打ちによる強襲は防げるでしょうから、後は通常の迎撃で対処出来るのではないかとぉ。
この様なお話を【遍界招】で召喚した『亀の着ぐるみ』を着用、フリップと印刷物で説明しますねぇ。
会話は全て「かめかめ」に変換されますが、或る意味では解り易いでしょうし。
セプテンバー・トリル
まぁ!まぁまぁ!建設ですの?(もう表情が蕩けてる)
防衛対策…は、門外漢ですのでよく分かりませんけど
【POW】連携・アドリブ歓迎
私のプランは対空は他の方にお任せして地下防衛に特化させますわ
複数の事務所が大工事を分業するのは、よくある手法ですしね
という訳でUC【土竜地烈陣】で地下迷宮を創造!
特に地上からの資材・キャバリアの搬入経路と、中央の施設から迷宮通路内の戦力移動は潤滑になるようにします
あと、他の方のプランとの連携は入念にしたいですわね
キャバリアサイズの大規模施設…考えただけで滾りますわねぇ、うぇへへへへ
ロマンの為ならUCにほぼ全体力を注ぎ込んでも後悔しませんわ!
藤崎・美雪
【一応WIZ?】
アドリブ連携ツッコミ全振り大歓迎
指定UCは演出(という名の大惨事防止装置)
地元で年に1度の健康診断を受けている間に
まーたラウンズ国で大惨事の種が蒔かれているんだが…
はぁやれやれ…終わったことだし行きますか
建築は完全に門外漢だが
少なくともケームルン卿の案が現実的でないことだけは理解した
そもそも百万のキャバリアが乗って耐えられる建物はないだろう!?
むしろそのフレーズは私の世界のフレーズだろうが!!
…というわけで
私はお偉方や他猟兵に珈琲(変更可)でも振る舞いつつ
砲門背負ったキャバリアの両足を壁の上に固定して
固定砲台として運用する案を提出しよう
ほら、これなら囮として完璧だろ?(違
水島・可奈
相変わらずおかしなことになってるねこのラウンズは?
作るのは弾幕のための多数の砲台を用意した塔。
タロットカードでも塔とかあるじゃん?それに防衛のための塔ってよくあると思うし。
地上や空中は砲台で対抗、地下は…バイブして地震とか?
少なくとも物置よりはマシだと思う。陽光もそんなに遮断しないだろうし…
さて、作業を…ってメルシー乱舞してるな…【Forever yours】使うか…これでどこぞのカオスなドラゴンみたいになれるでしょ…
っと…ん?なんか祠が…こんな所に?
なんだコレ…「リビティナ」…?リビティナって神話の…まさかこれ、いわゆる神機って奴?
…ちょっと会話してみるか?あとメルシー何か知ってるかな?
カシム・ディーン
「ご主人サマ!建築だよ!あれなら皆の支援もできるよ☆」
うっがーーー!!(悲痛)
取り敢えず…対地下対空の建築物か!
それなら…
16の鉄脚を持ち移動能力を持つ城塞です!
基本8本足の稼働で本体部は空中
下部は地下貫通用ドリルとドリルミサイル
地中探査レーダーでむしろ此方から粉砕してやる攻撃型
足がやられても即座に予備でフォロー
対空
上部に迎撃用切断レーザービーム搭載(ゴジ○の背中のあれ)
建築作業
UC発動!
「「ひゃっはー☆」」
よし僕のだけではなく皆の建築も手伝ってこい!
と言うわけで全体的の建築支援
「あれ…神機の気配…!まさか…!」
ん?可奈が何か見つけた…?
「まさか冥府神の中で最高クラスの…リビティナ…ちゃん?」
アストレイア・ペンタルファ
建築は専門外ですので、今回は実況解説に回りますわ!(マイク片手に)
皆様思い思いの建物を発案していますのね……発想が凄いですわ〜!
私も真面目に考えるなら、陽光を取り入れられるよう鏡を用いた二重構造の天蓋などを思いつきましたが……これは凡すぎますわね!
対空防御であれば、やはり女神像を建てましょう!
対空砲台やサーチライトを併設し、高所から見下ろし相手の動きを把握するのが戦いの鉄則ですわ!
それに高い建築物はいざとなれば龍を串刺しにしたり、万が一滅んでもここが彼の地だったのかと想起させられますわ!(○の惑星)
ポーズはやはり、天に向かって剣を掲げたものが一般的でしょうか。こんな感じで……えっ私をモデルに?
黒木・摩那
今回は建築コンテスト? ラウンズはびっくり騎士の宝庫ですね。
しかし、国がこのまま物置になってしまっては大変ですね。
なにか考えましょう。
問題なのは、日光や風は入れたいけど、侵入者は防ぎたい、ということですね。
普通にリフォーム物件でも聞くような内容ではありますね。
ここはやはり鉄板で四角に囲みましょう!
そして、窓をたくさん付けましょう。
侵入者を防止するために、高さを狭くした横長の窓にすれば、オシャレで素敵です。
さらに屋根の上に太陽光パネルを乗せれば、電源も確保できて、さらにお得ですよ。
きっと匠なお嬢様がさらに素晴らしい案をプレゼンしてくれると期待です。
「私にいい考えがあります!」
トップバッターは爆発オチフラグを設立するセレーネ・ジルコニウム(私設軍事組織ガルヴォルン大佐・f30072)。果たしてどんなオチ……もとい、考えなのだろうか。
『待つのじゃ、セレーネ。お主の策では不安しかないのじゃが!』
よく都市内部に入れてもらえたな、ミスランディア……あのAIを搭載した機動戦艦ストライダーのサイズ的に、市民区域近くのここまで通してもらえるとは思えないのだが……。
『テレポートするセレーネにくっついて飛び込んできたのじゃ。不法侵入ギリギリじゃから、偉い人にどうやって入ったかばれたら大惨事じゃの……』
AIなのに、声が震えてやがる……!
『ま、まぁ、気を取り直して……よいかセレーネ、こういう時は内部の居住性と外部の防御能力の両立を図るべく、形状、素材、加工から物理的エネルギーの分散予測と……』
「はい、そういうのは一旦置いておきまして」
がらりらー、セレーネがスクリーンを持ってくると、そこにキャバリアが持つ実弾兵器の貫通性能と光学兵器の平均的な熱量のデータが投影されて。
「巨大な城壁などナンセンスです。鉄板程度でキャバリアの攻撃を防げるはずがありません」
『バカな……セレーネがまともなことを言っておる……じゃと!?』
オイコラミスランディア、そこは驚くんじゃなくて褒めてやれよ。
『……日頃のこの娘のポンコツ具合を見て、同じセリフが言えるかの?』
ごめん、俺が間違ってた。
「ふっ、私だって私設軍事組織の大佐。戦略立案には自信があります!」
こっちの会話が全く聞こえていなかったらしいセレーネは薄い胸をドヤッと張って。
「キャバリアの襲撃を防ぐには、街を防衛ミサイルで囲むのが一番です!対空対地対地中ミサイル網による完全防御!これならどんな敵も撃沈です!」
その時ミスランディアの演算能力が動いた。具体的にはラウンズを防衛しうるだけの絨毯爆撃を行った場合、弾頭にかかる費用について。
『予算的に暗黒時代じゃな……』
でしょうねぇ!?
「でも、迎撃装置って発想そのものは悪くないんじゃないかな?」
若干セレーネのポンコツ具合に汚染されている疑惑が浮かんだ支倉・錫華(Gambenero・f29951)に、ミスランディアもこの顔である。
『わしには顔なんてないんじゃが!?』
「ネガティブな感情を抱いた事は否定してくれないんだね」
『……私は管理AIです。用意された解答以外の返答は行いません』
一人称まで変えて錫華のジト目をやり過ごそうとするミスランディアであったが、錫華はすぐに視線を外して。
「防御拠点の建築ってことだけど、これプレハブっていうよね。ケームルン卿?だっけ?例の騎士さんが百人乗ったら壊れそうな気がするよ」
などと、用意されていた資料に目を通していた錫華が、ふと視線をあげて。
「なにより、ヒトヅマニアがまともなこと言ってる風なのが一番怖いかな。この人、ヒトヅマルームが作れないから反対してるんじゃないよね?」
「失敬な!?私がそんな人間に見えるというのかね!?」
「うん」
▼レイクフィールド卿のメンタルにクリティカル!
「違う……違うんだ……私はそういう趣味じゃないんだ……」
「要塞ってことだと一朝一夕には作れないし……あ、そうだ」
膝を抱えて『の』の字を書き始めた現場管理者をほっといて、錫華は頭上に電球を浮かべる。
「バカには見えない要塞っていうことにしたらどうかな?要塞完成したことにして、お披露目の時、「見えない?おかしいなぁ?こんなに立派にできてるのに」とか言い張ってみたらなんとかならないかな?」
「なるほど、頭脳戦?心理戦?なんかそんな感じに持ち込むのですね!」
『それで騙されるような連中かのー?』
セレーネには好感触だが、唸るミスランディアに錫華がにやり。
「騙されてくれる必要はないんだよ。敵にもそういう噂を撒いておいて、実際に攻めてきたら、地雷埋めておいて吹き飛ばすとかいいと思うんだ」
『なるほど……ウソの情報として認識させ、何もないと思いこませて罠にかけるんじゃな』
「そういう事なら私の出番かな?」
菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)が挙手。彼女の専門は電子戦。情報を撒くのであれば、敵の通信網に介入できる彼女の助力は必須に等しいだろう。
「拠点は防衛には絶対必要だよね!わたしは電脳とかの方でがんばらせてもらおう」
口にしてから動き出すまでが早い理緒。端末に情報を打ち込みプログラムを組み始めれば。
「要塞内部のネットワークは外部連絡用とはシステムを独立。外部に繋がるほうには、攻勢防壁も組んでおこう。EMP対策もしないとね。ファラデーケージとか応用してシールドルームを作っておこう。あ、あとひとつ、とっても大事なものがあるね」
情報を同期しながらも各々が個別に成立するプログラムを構築しながら、同時に3Dモデルで組み上げた設計図はオウムガイのよう。無数の隔壁を持つその構造は物理的侵入を防ぐほか、電磁波を遮蔽する防護壁の役割を果たしており、建築物内部の電子機器を一定区画ごとに保護できるよう緻密に計算されて配置されていた。そんな彼女がもう一つ必要だとしたものが……。
「要塞と言えば籠城戦も想定しないといけないよね。そうなると、ほら。男性ってぇ、大変じゃない?」
何が!?
「そういうのもちゃんと仕込んでおくからね。パスはあとでこっそり聞いてね」
何を!?若干赤くなってんじゃねぇよ何を仕込んだんだよ!?
「……貧乳もの」
ぽそっと呟いて、理緒はソッポを向いてしまった。誰か助けてくださいガルヴォルンのメンツがカオスです……。
「え?カオスな人間関係が好き?ヒトヅマものも入れておくの?」
言ってねぇ!!
「ま、まぁいいけど!」
よくねぇよ!?
「地元で年に一度の健康診断を受けている間に、まーたラウンズ国で大惨事の種が蒔かれているんだが……」
藤崎・美雪(癒しの歌を奏でる歌姫・f06504)か……俺はもう疲れたよ……。
「序盤も序盤で何を言っているんだ!?」
代役を用意しておいたから後はよろしく。
「代役?」
で、美雪が振り返った先には。
「建築は専門外ですので、今回は実況解説に回りますわ!」
スーツに伊達メガネをかけて、インテリっぽいスタイルでマイクを手にしたアストレイア・ペンタルファ(機動戦艇ペンタルファ・f33903)の姿が。
「はぁやれやれ……終わったことだし行きますか」
いやスルーすんなよ!?
「素通りするよそりゃ!!自分で専門外って言っちゃってるじゃないか!どう見てもツッコミ枠ではないだろう!?私にネタ要員を押し付けるんじゃない!!」
「むむ、こう見えて私もツッコミ要員ですわよ?」
ちょっと頬を膨らませたアストレイアは己の胸に手を添えて。
「ガレオン形態なら、それこそ皆様を乗せて敵の軍勢めがけて突っ込めますわ!!」
「そっちの『突っこみ』じゃない!!」
ぜー、はー……のっけから荒い息を吐く美雪は一旦咳払いして呼吸を整えると。
「とはいえ、私も建築は完全に門外漢なんだよな。それでもケームルン卿の案が現実的でないことだけは理解した。そもそも百万のキャバリアが乗って耐えられる建物はないだろう!?むしろそのフレーズは私の世界のフレーズだろうが!!」
ツッコミ終えて、落ち着いたらまたツッコミ……やはりツッコミは摩耗するんだなぁ……。
「そう思うんなら、のど飴の差し入れくらいくれてもいいんだぞ……?」
ジト目で『こっち』を見ていた美雪は持参したポットから珈琲を注ぎ、絶賛撃沈中のレイクフィールド卿の下へ。
「とりあえず気を落とさないでほしい。貴方がそのザマでは話が進まないじゃないか」
「……すまない」
珈琲を受け取って、香りを楽しんでから一口含んだ近衛騎士は、薄く微笑み。
「久しい味だ……」
「そんなに飲んでいないのか?」
「ヴェイロン王が紅茶派でね。城内でお茶会というと、紅茶にフィナンシェが基本なんだ……」
と、一服してまとめ役も復帰したところで美雪が取り出したのがこちら。
「ほら、これなら囮として完璧だろ?」
「建築する意味は!?」
えー、はい、肩に大砲乗っけたキャバリアが防壁の上にくっついてる企画書ですね……いや本当にこれ建てる意味ある!?歩けない分むしろ邪魔だよね?普通に歩兵として運用した方がはるかに効率的だよね!?
「こんな現場に効率も何もあるかぁ!!」
「まったく、みんなしてネタに走るんですから……ここはシリアスシーフな僕の出番ですね」
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)か……お前も十分にネタ枠……。
「取り敢えず……対地下対空の建築物なら……十六の鉄脚を持ち移動能力を持つ城塞です!基本八本足の稼働で本体部は空中、下部は地下貫通用ドリルとドリルミサイル、地中探査レーダーでむしろ此方から粉砕してやる攻撃型。足がやられても即座に予備でフォロー、対空兵装として上部に迎撃用切断レーザービーム搭載……どうですか!?」
じゃない、だと?それどころか敵か味方かはさておき、どっかの映画に出てきそうなとんでも兵器を持ってきやがった!レイクフィールド卿もまた、興味深げに企画書を見ていたのだが。
「これ、どうやって建てる……というか造るんだ?」
聞かれた途端、カシムが硬直。少しずつ青ざめていく中、カウントダウンの如くメルシーが一歩ずつ忍び寄り、肩をぽむん。
「ご主人サマ!建築だよ!あれなら皆の支援もできるよ☆」
「うっがーーー!!」
突然の絶叫……何が彼をそこまで追い詰めたというのだろう……大体見当はつくけども。
\ひゃっはー☆/
わーめるしーがいっぱいだー(棒)。
「よし僕のだけではなく皆の建築も手伝ってこい!」
「相変わらずおかしなことになってるねこのラウンズは?」
小型化したキャバリア兵器の代わりに、工具を手に散らばっていくミニメルシー軍団を見届けた水島・可奈(少女自由に夢幻を掴め・f01117)は、カシムと入れ替わりに企画書を提出。
「タロットカードでも塔とかあるじゃん?それに防衛のための塔ってよくあると思うし」
描かれていたのは、多数の砲台を備えた塔。一つ一つの構造はシンプルに、縦に砲台を並べてあるだけだが、これは数を用意できる分、時間稼ぎにこれほど有用な物はない……が。
「地下への攻撃はどうするんだ?」
「地下は……バイブして地震とか?少なくとも物置よりはマシだと思う。陽光もそんなに遮断しないだろうし……」
これはアレだな、さすがに地面より下への攻撃は思いつかなかったやつだな。
「さて、作業を……ってメルシー乱舞してるな……」
誤魔化すように建築作業に入ろうとする可奈であったが、既に横で話を聞いていたメルシーが基礎を組んでいるではないか。
「【Forever yours】使うか……これでどこぞのカオスなドラゴンみたいになれるでしょ……」
というわけで、目線が入れられてどこの超混沌龍か分からない方から一言。
「ゲヒャヒャヒャ!むしろ俺様は片方が倒された時、もう片方を道連れにしちまうぜぇ!!」
増えた同一個体っていう混沌の権化だからなぁ……。
「かめ?かめかめ」
……やべぇよ、混沌そのものみたいな状態の夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)が出ちゃったよ。
「かめ!?かめかめ、かめ!」
亀グルミスタイルで何言ってるか分からないため、ここから先は翻訳機をつけてお送りいたします。
「かめかめぇ!?」【絶対何言ってるか分かってましたよねぇ!?】
だまらっしゃい!レイクフィールド卿がフリップのおかげで何が言いたいかは理解できても、なんでヒト語を使ってくれないのか理解できなくて困惑する未来が目に見えてるでしょうが!!
「かめかめぇ……」【この時の為に資料は作り込んできたのですがぁ……】
不満げながらも、るこるが持ってきた企画そのものは要点は押さえてあるもので。
「かめかめ、かめ。かめかめかめ」【対空防御でしたら、亀甲羅の様な形の『開閉式のドーム』は如何でしょう?バリアが使えれば更に良さそうですぅ】
「なるほど……非常時のみ国を覆いつくす形であれば、日常生活には支障をきたさない、と……」
そしてそれは、必ずしも国を覆う必要はない。ある程度の区画に分けて、民間人の居住区のみを覆うシェルターとして建築すれば、国土内において戦闘が発生した場合に、兵士は自国内部でありながら周囲の被害を気にせず戦うことができる。
「かめかめ、かめ。かめかめ、かめかめたーとる」【対地下は、相手がどこから来るか判らないのが厄介ですねぇ。鉄板で下側を防御しつつ、亀の脚の様に巨大な柱等で支えるか、某巨大な亀の怪獣の様に浮き上がる様にして町自体を地面から離せば、不意打ちによる強襲は防げるでしょうから、後は通常の迎撃で対処出来るのではないかとぉ】
最後ォ!?亀だけどかめじゃない発言しなかったか!?
「かめぇ?」【なんのことですかぁ?】
「まぁ!まぁまぁ!建設ですの?そういう事ならお任せですわぁあああああ!!」
本日のバーサーカー枠、セプテンバー・トリル(ゼネコンのお姫様・f16535)が割り込み……もとい、引き継いで。
「私のプランでは、対空は他の方にお任せして地下防衛に特化させますわ。複数の事務所が大工事を分業するのは、よくある手法ですしね」
で、ちょうどるこるが対空(ていうか防空)に特化したプランを持って来てたんで便乗した、と。
「キャバリアサイズの大規模施設……考えただけで滾りますわねぇ、うぇへへへへ」
既にヤベー薬物でも打ってんのかなってくらいヘヴン状態なセプテンバーが地面に剣を突き立てれば、螺旋の刃は高速回転を始めて。
「ロマンの為ならUCにほぼ全体力を注ぎ込んでも後悔しませんわ!」
あっという間に武器が地面に埋まり、回転が止まったらセプテンバーは両手で剣を柄を掴み、うんとこよいしょ、どっこいしょ……ぼごっ!地面の塊ごと引っこ抜く。
「ご案内しますわ、これこそが浪漫の結晶、地下格納庫ですわぁ!!」
地面に開いた穴の下には、キャバリアの保管庫が広がっていた……。
「これは突入するしかありませんわね!!」
アストレイアが横からにょきっ、セプテンバーに引っ張られるまま地下へと降りていく。
「まずはこの、エレベーターターミナルですわ!」
「め、目が回りますわ……」
セプテンバーが紹介したのは地上と地下を往来するエレベーターなのだが、地上から地下へ資材が搬入されてくると輸送用のトロッコに積載されて、ぐるぐる回る床によって行き先の異なるレールに分荷されていく。
「今は建造途中ですから資材しか運びませんが、ゆくゆくは人や機体も運べるように改良しますわ!最終的には、中央の格納庫からキャバリアを各出撃ハッチの真下まで高速輸送、射出する機構を組み立てて、エマージェンシーからスクランブルまでのラグを限りなくゼロにしたいですわね!」
「なるほど、大きな施設である分、移動を簡単にしたのですね!」
「大きい事はよい事ですわ!!」
などと、たわわな大きい物(意味深)を揺らすセプテンバーであったが、ちょっといいかね?
「なんですの?」
こんな大規模な地下空洞作って大丈夫か?シンクホール現象みたいなことにならない?
「問題ありませんわ。確かに現状は建築途中であちこちに脆さが目立ちますが、それでも地上に真上に向かって伸びる建物でも立てて、圧力を一点集中でもさせない限りは……」
「うわぁあああ!?」
話の途中で、『真上に向かって伸びる』塔を建ててた可奈が建築途中の塔と一緒に、天井と床をぶち抜いていきましたね?
「……まぁ、そんな日もありますわ!!」
オイコラ現場監督ゥ!?
「いってて……なんでこうなるかなぁ……」
セプテンバーが作った地下施設を貫通し、更に地下にあったらしい空洞まで落下した可奈が周囲を見回す。
「明るい……照明があるって事は、誰かいるのかな……って、ん?祠?」
地雷臭がぷんぷんする祠がありますねー。あれだよ、触ったら悪霊が飛び出したり呪われたりする類のあれだよ。
「なんだコレ……『リビティナ』……?リビティナって神話の……まさかこれ、いわゆる神機って奴?」
祠の中には、名を刻まれた石碑と、謎の起動キー。見れば、祠の後ろには更に地下まで続く階段が口を開けている……。
「……ちょっと会話してみるか?あとメルシー何か知ってるかな?」
で、地上にカメラを戻すとね?
「あれ……神機の気配……!まさか……!」
「ん?可奈が何か見つけた……?」
「まさか冥府神の中で最高クラスの……リビティナ……ちゃん?」
もうやめて!?地の文の情報キャパはもうゼロよ!?
「というわけでシンプルイズベストな私が参戦ですよ」
貴様は……黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)!?
「今回は建築コンテスト?ラウンズはびっくり騎士の宝庫ですね」
びっくり騎士っていうかね、オブリビオンマシンからの汚染され方がおかしいんだよ、きっと。
「しかし、国がこのまま物置になってしまっては大変ですね。なにか考えましょう。問題なのは、日光や風は入れたいけど、侵入者は防ぎたい、ということですね。普通にリフォーム物件でも聞くような内容ではありますね」
言葉でまとめながら、手元は図面を引いていく摩那。何気に器用な事をこなしつつ、彼女が辿り着いた答えは。
「ここはやはり鉄板で四角に囲みましょう!そして、窓をたくさん付けましょう。侵入者を防止するために、高さを狭くした横長の窓にすれば、オシャレで素敵です。さらに屋根の上に太陽光パネルを乗せれば、電源も確保できて、さらにお得ですよ」
もはやリフォームッ!!要塞を作れって言ってんだろ!?なんで普通の家みたいな発想しちゃってるのさ!?
「一般人に何を期待しているんですか!素人がそんな物騒な物の設計図かけるわけないでしょう!!」
逆ギレ!?
「ここまでやったら、匠なお嬢様がさらに素晴らしい案をプレゼンしてくれると期待です」
などと、某ツインドリルガテン系建築おぜうに期待する摩那であったが。
「私も真面目に考えるなら、陽光を取り入れられるよう鏡を用いた二重構造の天蓋などを思いつきましたが……これは平凡すぎますわね!」
そもそも天蓋に縁がある時点で凡夫な我々とは大違いな気がするが、こっちのお嬢様が来ちゃったかー。
「はい、アストレイアですわ!」
キリッと眼鏡を直すアストレイア。せっかくなので摩那の設計図にアレンジを加えてもらうと……。
「対空防御であれば、やはり女神像を建てましょう!対空砲台やサーチライトを併設し、高所から見下ろし相手の動きを把握するのが戦いの鉄則ですわ!」
なんでや!?
「それに高い建築物はいざとなれば龍を串刺しにしたり、万が一滅んでもここが彼の地だったのかと想起させられますわ!」
このお嬢様、某おさるさんプラネットの影響を受けてないか……?
「ポーズはやはり、天に向かって剣を掲げたものが一般的でしょうか。こんな感じで……」
などと、剣を掲げるようにして片手を腰に、片手を天に伸ばすアストレイアをミニメルシーが観察。
「はーい動かないでねー☆」
「えっ、もしかして私をモデルに?」
「で、まちゅことじうごひゅん」
摩那!待ち時間が暇だからっておにぎり食べてるんじゃありません!しかも何その真っ赤な色は!?
「唐辛子炊き込みご飯ですが?それよりほら、できてますよ」
何という事をしでかしたのでしょう……シンプルイズベストな住宅の天井には、アストレイアを模した女神像が建造されました。女神像の機翼部分には太陽光パネルが埋め込まれており、原作再現の色彩と電気代節約を同時に成り立たせ……いやなんで提案を混ぜたし!?
「というか、これ戦えるんですかね……?」
摩那!出来上がってから不安を煽るような事言うんじゃありません!もう敵さん来ちゃうんだから!!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
テティス・ウルカヌス
「街はずれの広場に建築ですか……
ふっふっふ、これはつまり、この国民的美少女アイドルであるテティスちゃん専用の屋外ステージを作っているのですね!」
国を挙げてテティスちゃん専用ステージを作ってくれるなんて、ありがたいですね!
よーし、まだステージ建設途中ですけど、テティスちゃんの特別野外コンサートをサプライズ開催しちゃいましょう!
「みなさーん、今日はテティスちゃんのために集まってくれて、どうもありがとうございまーす!
お礼に全身全霊で歌っちゃいますね!」
お話によれば、この国は襲ってくる敵への対処法を必要としているとのこと。
私には戦う力はないですが、せめて皆さんを歌で応援できれば嬉しいです!
祓崎・千早
建築作業って言われてもその手の知識は全然ないんだけど…。
でも大丈夫っ!その為にちゃんと情報収集して準備してきたからっ!
と言うわけで私のプレゼンっ!
(偉い人達の前に設計図を広げる千早。設計図に書かれてる建物は、
『地下に巨大な金属板を埋設、その四辺に天まで届く壁を築き、天板を乗せて全方位完全防御を成すモノ』
凄いどっかで見た事ある………ッ!)
闇市で耳にしたのよ……キャバリア百万機が乗っても大丈夫だって!(どやぁ)
でもこのままだとお日様の光がシャットアウトになっちゃうから私なりにアレンジしたんだ。
屋根をドームスタジアムみたいに開閉式にすればいいのよっ!
私って建築士の才能があるのかしら♪
【アドリブ歓迎】
涼風・穹
殲禍炎剣があるのに防空意識を持つとは大したもんだ
そんな貴方におすすめなのはずばり飛行都市だ
飛行していれば地下からは攻撃されない
有事には殲禍炎剣に攻撃されないギリギリの速度を維持していれば空から侵入される事もまずない
相手が飛行都市以上の速度を出して来れば殲禍炎剣の餌食になるだけだしな
気を付けるのは待ち伏せや飛行ルートの情報漏洩だけどランダムで飛行経路を変更するなりすれば大抵はどうにかなるだろう
飛行都市の大きさ次第ではかなりの量のエネルギーインゴットが必要になるだろうけど、その辺はお偉いさんの権力でどうにかしてくれ
……バルス、とか唱えるとどうなるかは知らん
でも浪漫は大切だしお約束も踏襲すべきだよな
槐・白羅
おお!モルスよ!建築だ!建築だぞ!(あ、プレゼン中は幻影少女使用だ!
「うぐうう…!我としては暗闇に包まれるのも特に悪いとは思わんのだがな…?冥府も暗いし…というか何で我この格好!?」(メイドさん
とは言え…あれだと問題があるな!
「聞けよ!…ってうん?」
あれでは雪が降った時大変ではないか!
「此処雪降るのか…?」
と言う訳で…全方位障壁作戦ならば!
ドーム状にすればいいのではないかな?
そうすれば敵の攻撃も大雪も受け流せるというもの
建築作業はUCでモルス軍団も頑張る
「同じ発想ならもしかするとつられやすい…か?…うぐ!?」
どうした!?
「い、いや…何だか我の上司たるリビティナの気配を感じるのだが…!」
上司!?
「建築作業って言われても、その手の知識は全然ないんだけど……でも大丈夫っ!その為にちゃんと情報収集して準備してきたからっ!」
死亡フラグにしか聞こえないセリフと共に祓崎・千早(魔を断ち闇を砕く少女・f38100)が参戦ッ!自らこの混沌に飛び込むとはいい度胸だ、トラウマを抱いてくたばれェ!!
「何故か敗北を期待されてる気がするけど……とりあえず私のプレゼンっ!」
で、千早がレイクフィールド卿に見せた企画書ってーのが。
『地下に巨大な金属板を埋設、その四辺に天まで届く壁を築き、天板を乗せて全方位完全防御を成すモノ』
「いや盛大に見覚えがあるのだが!?」
ついに近衛騎士がツッコミになっちゃったかー……。
「闇市で耳にしたのよ……キャバリア百万機が乗っても大丈夫だって!」
ドヤ顔の千早に、レイクフィールド卿は既に頭を抱えてしまっている。
「やってることがケームルン卿と同じではないか……!」
「でもこのままだとお日様の光がシャットアウトになっちゃうから私なりにアレンジしたんだ」
「……ほぅ?」
あ、とりあえず最低限の常識はあるみたいだなって、レイクフィールド卿の顔に希望の光が灯り。
「屋根をドームスタジアムみたいに開閉式にすればいいのよっ!」
「その手の企画はもう見たって!!」
速攻で消えた。いやこれは仕方ないよ、遅れて来た以上、ネタ被りくらい発生するって。
「つまり、私と同じ発想をした人がいるって事?プロと同じ考え方ができるなんて……私って建築士の才能があるのかしら♪」
「誰かこのポジティブシンキングの怪物を排除してくれぇえええ……」
「殲禍炎剣があるのに防空意識を持つとは大したもんだ」
絶望の底(?)に沈むレイクフィールド卿の前に、颯爽と現れたのは涼風・穹(人間の探索者・f02404)。エロネタの盛り込みようがない分、今回は真っ当な言動を……。
「そんな貴方におすすめなのはずばり飛行都市だ」
ぱーどぅん?
「飛行していれば地下からは攻撃されない。有事には殲禍炎剣に攻撃されないギリギリの速度を維持していれば空から侵入される事もまずない。相手が飛行都市以上の速度を出して来れば殲禍炎剣の餌食になるだけだしな」
一見するとすごく有効に見えるんだが、実は巨大な落とし穴があることに、既にレイクフィールド卿は気づいているらしく、どこか遠くを見つめている。が、手元のカンペを読み終えていない穹は続けて。
「気を付けるのは待ち伏せや飛行ルートの情報漏洩だけど、ランダムで飛行経路を変更するなりすれば大抵はどうにかなるだろう」
「で、その揚力は何処から確保するのだ?」
「飛行都市の大きさ次第ではかなりの量のエネルギーインゴットが必要になるだろうけど、その辺はお偉いさんの権力でどうにかしてくれ」
「できるかーっ!!」
おぉっとついにレイクフィールド卿が叫んだ!!
「国民の生活の為にと、我々近衛騎士は専用機を封印されているほどエネルギー問題はひっ迫しているのだ!そんなもの飛ばせるだけのエネルギーがあったら苦労などしない!!」
そうでなくても、国民を見捨てないためにこの国そのものを飛ばすことになるだろうから……小国家一つのエネルギーインゴットで足りるかどうかすら怪しい。
「……バ ス、とか唱えるとどうなるかは知らん。でも浪漫は大切だしお約束も踏襲すべきだよな」
「今、一瞬理解を拒否する言語があったぞ!?」
しれっと問題になりそうなワードぶっこむんじゃないよ本当にもー……さてはおめー、ストレスがたまっているな?
「当たり前だ!何故おっぱいダイブの依頼がない!?それでも猟兵か!?」
猟兵を何だと思ってるんだお前は!?
「おお!モルスよ!建築だ!建築だぞ!」
魂の絶叫の横で、オペラ風に叫ぶのが槐・白羅(白雷・f30750)。その傍らで半泣きでエプロンドレスの裾を握り震えてるのがモルス。
「うぐうう……!我としては暗闇に包まれるのも特に悪いとは思わんのだがな……?冥府も暗いし……というか何で我この格好!?」
「とは言え……あれだと問題があるな!」
「聞けよ!……ってうん?」
「あれでは雪が降った時大変ではないか!」
「此処雪降るのか……?」
「と言う訳で…全方位障壁作戦ならば!ドーム状にすればいいのではないかな?そうすれば敵の攻撃も大雪も受け流せるというもの」
で、半球形の要塞をペタペタ作り始めるモルス(複数)と白羅……なのだが、モルスがしれっと『冥府も暗い』発言をしているんだが……なんでキャバリアのあいつが命の行きつく果ての事を知っているんだ?神機シリーズは謎が深まるばかりである……。
「同じ発想ならもしかするとつられやすい……か?……うぐ!?」
「どうした!?」
さて、作業も七割を終えた頃合いだろうか?モルス達がカマクラ風防護シェルターを建築している最中の一時、不意にメイドが頭を押さえてうずくまる。見た目こそ少女であるが、中身は機械兵器であるモルス。もしや電子戦を仕掛けられているのかと、白羅は剣の柄に手を伸ばしつつ周囲の機影を探るが。
「い、いや……何だか我の上司たるリビティナの気配を感じるのだが……!」
「上司!?」
敵より厄介なモンが近くにいたみたいですねー。主に君達の足元に。
「え、待って、我、上司に足を向けてるの……?」
サーッと青ざめるモルスの肩を、白羅がバシバシ。
「おぉ、モルスよ!怯えることはない!もし敵として現れるのなら、縁を辿り気配を感じるというもの!だが、お前はこの場に来てから気配を感じ取った!つまり、味方だ!!」
一見、安堵の表情を見せたモルスだったが、すぐさまさっきよりも色素が薄くなってしまい。
「その場合、我は敬意を払わねばならない相手を、現在進行形で足蹴にしている可能性があるのだが……?」
モルスの明日は、どっちだ!?さーて無機物が命の危機を覚えるっていう茶番の傍らで……。
「茶番ゆーな!我は本気で気にしているのだぞ!?」
「もしもの時は、俺のUCで再起動してやるからな」
「お前のUCはスクラップに使うものだろう!?我、助かってないじゃん!?」
穹のサムズアップにモルスが叫び、事態がよくわかっていない千早がきょとり。
「えっと、とにかく謝ればいいんじゃないの?」
「そうだぞモルスよ!礼儀さえ欠かさなければ大抵の事はなんとかなる!」
高笑いする白羅に、モルスがプッチン☆
「貴様の存在が一番失礼なんだろうがぁああああ!!」
白羅は無意識に敵を煽るからなぁ……モルスには後程胃薬を……あ、意味ないか。
「街はずれの広場に建築ですか……ふっふっふ、これはつまり、この国民的美少女アイドルであるテティスちゃん専用の屋外ステージを作っているのですね!」
しまった!バカやってる間にテティス・ウルカヌス(天然系自称アイドル・聖なる歌姫・f12406)が来てしまった!?
「国を挙げてテティスちゃん専用ステージを作ってくれるなんて、ありがたいですね!よーし、まだステージ建設途中ですけど、テティスちゃんの特別野外コンサートをサプライズ開催しちゃいましょう!」
退避!退避―!!
「おい冗談だろ!?」
大体知ってる穹は速攻で逃げ出したが、よくわかってない千早と白羅はその場で首を捻り。
「なになに?何が始まるの?」
「みなさーん、今日はテティスちゃんのために集まってくれて、どうもありがとうございまーす!お礼に全身全霊で歌っちゃいますね!」
「おぉ、歌謡ショーか。踊り子を呼んでいるとは、手際のいい事だ」
イベントが始まるっぽい雰囲気に、千早と白羅は近寄っていくが、モルスは何かを察して。
「おい待て!近づくんじゃない!逃げるぞ白羅!!」
「おぉ、モルスよ!せっかくの催しものを素通りするとは、もったいないではないか」
「せっかくだから一緒に見ていこうよ!」
「ひぃ!?」
なんということだろう。危機を察知したはずのモルスは両手を白羅と千早に惹かれて、テティスという名の時限爆弾の前へずるずる……。
「お話によれば、この国は襲ってくる敵への対処法を必要としているとのこと。私には戦う力はないですが、せめて皆さんを歌で応援できれば嬉しいです!それでは聞いてください……」
「やめろー!?放せ!我はまだスクラップになんてなりたくな」
※記録はここで途切れている。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『ファイア・リグオン』
|
POW : 戦術パターンA『火力制圧』
【全武装の一斉射撃による飽和攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 戦術パターンB『可変射撃』
【RS-Sショルダーキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : 戦術パターンC『牽制射撃』
【RSハイパーガトリングガン】【RS-S高誘導ミサイル】【RS-A左腕部ロケットバズーカ】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
作ったり壊れたり逃げたり倒れたり……猟兵達は大忙しだが、敵は待ってくれない。
「目標確認……ん?」
国全体を覆いつくす壁を作ろうと、資材を抱えていたキャバリア部隊が通りかかる。彼らこそ、ケームルン卿直々の部下なのだが。
「妙だな……城内には我々の考えに反発する勢力しかいなかったはず……」
「だが、同じ匂いがする建造物が複数あるな」
「同胞にせよ、敵にせよ、調べておいて損はあるまい」
猟兵達が築き上げた要塞群へ、ケームルン卿配下のキャバリア部隊が近づいてくる……。
祓崎・千早
……?あ、あれ?私どうしちゃったっけ?確かコンサートが突然始まってそれから…それから?あれ!?何も思い出せないっ!?まさかオブリビオンからの攻撃っ!?
って敵が来てるじゃない!?ならこっちもっ!
来てっ!『機神兵』っ!(スマホで呼ぶ)
機神兵に搭乗して戦闘開始、これが別世界での初陣よ機神兵っ!
建造物の上から機神兵武装【呪雨】で攻撃、弾幕張って近付けなくしてやるわよっ!戦いは上取った方が強いんだからっ!
更に駄目押しっ!【秘技・分身影】っ!
機神兵ごと五体分身で弾幕も五倍っ!
恐れおののいて、機体の性能を発揮できないままぶっ倒されなさいっ!
【アドリブ歓迎】
藤崎・美雪
【WIZ】
アドリブ連携カオス大歓迎
…まあ、造ったり壊したり大惨事になったりで忙しなくなってしまったが
結果的にケームルン卿の部下を引き寄せたのなら良いんじゃね?
さ、あとは…(部下たちに待ち受ける運命を予想し合掌)
毎度毎度デフォルメ(アーミー)羊に盾になってもらうのも忍びないので
今回は最前線に立つ猟兵を指定UCで覆い尽くしてやろう
そらそらもふもふさんたち、猟兵たちの命を守るべく
そしてその愛くるしさで部下たちを油断させるべく
しっかりと守ってやるが良い
あ、ちなみにこれ
攻撃力も上がる盾の役割を果たすし
もふもふに気を取られた敵に不幸な事故を誘発してくれるけど
結構動きづらくなるので、よろしくね☆
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
無事に誘き出せたみたいですねぇ。
『FAS』を使用し問題無い程度の高度と速度で飛行、『FMS』のバリアを展開しましょう。
そして、味方に「後で返すから従って欲しい」と呼び掛けつつ【溯圉】を発動、戦場全体に『搭乗型機械使用禁止』のルールを形成しますぅ。
工事中を含む味方に加え、私自身も何故か『亀の着ぐるみ』が封じられる『敵味方が影響を受ける公平なルール』ですから、拘束力は十分ですし、相手が従わず『亜空獄』に捕われたならそのまま『F●S』各種で[追撃]、従って降りたら『生身の人間VS猟兵』、流石に問題になりません。
問題は、暑さ対策に『着ぐるみ』の中が水着姿ということ、ですかねぇ?
セプテンバー・トリル
あら、もう実戦運用ですの?
今の状態ですとまだ全力では施設が機能しませんけど…
まぁ、なんとかなるでしょう
【WIZ】連携・アドリブ歓迎
地下通路を使って他の方を敵部隊の背後から出現させるのがプランA
逆に敵をトラップ穴で地下へ落として待ち伏せ攻撃するのがプランB
基本的にこの二つの作戦で戦いつつ…私はちょっと仮眠室で寝てますわね
実はこの地下通路を作るのに体力のほとんどを費やしてしまいまして
直接戦いに参加する余力がありませんの、いやマジで
…それでも少しは参加しろ?
仕方ありませんわねぇ…【ナックルダンパー】、適当に敵を轢いてきてくださいな
では、おやすみなさいませ(スヤァ)
城田・紗希
出遅れた、私の建築プランはこれです!(間違えて提出期限が昨日の課題を掲げてる。なお未記入)
…ってキャバリア来てるじゃん!来い、私の(事にして事前拝借した)キャバリア!…あっ、初心者マーク付け忘れた!
初心者マーク付け忘れとか、キャバリア検診(車検的な)がどのぐらい前とか、色々気にはなるけど敵さんが居るからそれどころじゃなーい!
行けっ、抜刀からの上段!あと逆袈裟!
……なんか、生身と戦ってる感じが違う!(斬撃の手応えとか一歩の着地タイムラグとか、色々ズレてるけど感性だけで戦ってるタイプ)
「……まあ、造ったり壊したり大惨事になったりで忙しなくなってしまったが、結果的にケームルン卿の部下を引き寄せたのなら良いんじゃね?さ、あとは……」
何も知らずに近づいてくる重火器装備のキャバリアへ、美雪はそっと合掌。
「死んでくれるなよ……主に、精神的な意味で」
「……?あ、あれ?私どうしちゃったっけ?確かコンサートが突然始まってそれから……それから?あれ!?何も思い出せないっ!?まさかオブリビオンからの攻撃っ!?」
「既に猟兵の方に犠牲者が出てしまっていたか……」
某音響兵器にヤられてしまった千早の困惑姿に、美雪は光を失った瞳でどこか遠くを見つめて。
「これ、ちゃんと戦闘になるんだろうな……?」
わかんない……ただ、そこの新顔の女はネタ堕ち臭をさせつつもちゃんと戦闘プレ組んできたっぽいぞ。
「って敵が来てるじゃない!?ならこっちもっ!来てっ!『機神兵』っ!」
スマフォ操作でコール。転移門が開かれ、地面からせり上がるように転移してくるそれは、腕を組んだ怪異の巨像。名を、機神兵。機体の中心に冒涜的邪神を封じ、零れ落ちる呪詛をエネルギーに変換する超大型クランケヴァッフェである。片膝をつき、腹部のコクピットを開く機神兵に飛び乗った千早はグッと両手を握り。
「これが別世界での初陣よ機神兵っ!」
操縦桿を握れば、機神兵が吠える。大気を震わす世界の悲鳴に量産型キャバリア、ファイア・リグオンが振り向けば、その砲塔を向けられるより先に、機神兵は猟兵達が築き上げた建造物の壁を登り、乱立する建物の屋上を足場に跳び回り、頭上を取った。
「弾幕張って近付けなくしてやるわよっ!戦いは上取った方が強いんだからっ!」
両腕で構えなければならぬ大型火器の砲身が回転する。赤熱と同時に火を噴くガトリングは反動で機神兵を滞空させながら、ぞろぞろと蠢くキャバリアを舐め削ぐように鉄屑に変えた。
しかし、高度を取るということは戦場的優位を得ると同時に、的として身を晒すという事でもある。ロックオンされたアラートが機神兵のコクピットに響き、視線を滑らせれば、片膝をついて弾道制御に重きを置いたリグオンが、肩の砲塔で機神兵の予想着地地点を狙っている。
「落下直後の硬直を狙って直撃させるつもりね!でも、そう簡単には当たってやらないんだから!」
パン、柏手と共に千早が印を結べば機神兵もまた同じ印を結び。
「これで駄目押しっ!秘技・分身影っ!」
どろんっ!煙幕を張ったかと思えば機体が五体に増えて着地地点も当然ずれる。照準の誤差修正を図っている隙に、呪詛の弾幕がキャバリアをぶち抜いた。
「機神兵ごと五体分身で弾幕も五倍っ!恐れおののいて、機体の性能を発揮できないままぶっ倒されなさいっ!」
塔やら像やら、やたら高度のある建造物が多い今回の戦場。その高度に陣取り、戦場に文字通り弾幕の雨を降らせる機神兵なのだった。
「出遅れた、私の建築プランはこれです!」
城田・紗希(人間の探索者・f01927)、帰りなさい。期限切れの宿題(企画書)を白紙のまま提出するような猟兵に単位は出せません。
「なんかしれっと落第にしようとしてる気配がするんだけど!?……ってキャバリア来てるじゃん!来い、私の(って事にして事前拝借した)キャバリア!……あっ、初心者マーク付け忘れた!」
あれ、あの機体、格納庫から盗まれた疑惑のあった奴じゃ……?いややめておこう、これ以上紗希に関わると絶対に厄介事が増えるだけだ。自分のケツは自分で拭いてもらわねば。
「今、汚い女って言った!?」
うるせぇよメンタル汚物。
「私は穢れてなんかいなーい!!」
全く関係ない茶番を繰り広げている間にも、敵は紗希のキャバリアに照準を合わせている。乗りなれていない事は見抜いたのか、砲撃を小刻みに連射して追い詰めようとしてくれば、紗希は思いっきり背中を見せて逃げ出し、すぐ真後ろに着弾の衝撃と粉塵が上がる。
「初心者マーク付け忘れとか、キャバリア検診がどのぐらい前とか、色々気にはなるけど敵さんが居るからそれどころじゃなーい!」
叫びながら逃げ回ると、くるっ。突然振り返ってキャバリアめがけて突撃ィ!!
「行けっ、抜刀からの上段!あと逆袈裟!……なんか、生身と戦ってる感じが違う!」
当たり前だろう!?操縦という特性上、一瞬動きにラグが生まれるのはもちろんの事、刀で怪物を切れば肉を斬るのは容易くも骨に当たれば食い込み、得物が折れるが、キャバリアサムライソードで斬りかかった場合は斬るというより、叩き潰すという方が正確であり、相手の体に金属塊を強引にねじ込んでいるような奇妙な感触がある。
「なんか気持ち悪い!!」
紗希は乗り物酔いかな?(てきとー)
「無事に誘き出せたみたいですねぇ」
いつもの便利装備で滞空するるこるは、ほわほわ微笑みつつ……。
「便利装備ってなんですかぁ!?きちんと祭器にも名前があるんでよぅ!!」
シャーラップ!!似たような名前が多いからこういうスピード勝負の作業の時はミスりそうになるから纏めたいんじゃい!!
「……そのコメントを打ち込んでいる方が手間ではありませんかぁ?」
……はぅあ!?ハメやがったな!?
「ただの自滅なのに酷い言いがかりですぅ!?」
若干涙目になりつつ、るこるは手旗信号。連携の旨は書いてあるけど、お前ら通信機持ってない(プログラムを組んでくれてた猟兵が参戦してない)からな……内容は。
『キャバリア使用不可。強制排出に注意されたし』
「「……えっ」」
思いっきり搭乗ありきでプレ組んでる二人がいましたねぇ……。
「ルールを宣言しますぅ!一切の乗り物は禁止でーすぅ!!」
「にょわー!?」
「なんでー!?」
機体の安全装置が作動し、巻き添えで牢獄のような空間に呑み込まれる前に紗希と千早が、すぽーん!機体からほっぽり出されてしまった。で、るこるさん?
「……なんですぅ?」
なんで脱いだんです?
「脱いだわけじゃないんですぅ!!」
どういうわけか亀グルミが禁止扱いらしく、装備が強制解除されたるこる。結果、戦場の空中に水着姿で浮かぶことに……いやこれもう全裸じゃない?
「ちゃんと着てますよぅ!?」
体の体積に対して布面積が足りてないんじゃ……。
「公序良俗には反していませんから変な事言わないでくださいぃ!」
真っ赤になって叫ぶるこるだが……実は一つ、誤算があったりする。
「ほぇ?」
リグオンが止まらないんだよね……。
「なんでですかぁ!?」
見下ろせば確かにキャバリアは紗希めがけて砲撃を打ち込み、動かなくなった機体を放棄した猟兵が走って逃げる鬼ごっこの様子がうかがえる。
「豊乳女神の加護が効いていない……どうしてですぅ……?」
そっちの方が面白そ……げふんげふん、何やら理由があるみたいだね!
「邪神の悪意を垣間見た気がしますぅ!?」
「騒々しいですわね……あら、もう実戦運用ですの?今の状態ですとまだ全力では施設が機能しませんけど……まぁ、なんとかなるでしょう」
にょきっと、地下から生えて来たセプテンバーが戦場を見回すと、手元で何かをポチポチ。
「オートバトルモードにしておきましたから、後は何とかなりますわ……」
あの地下施設そんな機能あったの!?
「本来の用途とは異なりますわよ?いわゆる応用というものですわ。それでは、私はちょっと仮眠室で寝てますわね……実はこの地下通路を作るのに体力のほとんどを費やしてしまいまして、直接戦いに参加する余力がありませんの、いやマジで」
そっかー、ゆっくりお休み。
「……その手に持った油性ペンは何ですの?」
寝てる間に、おでこに『安全第一』って書いておこうかなって。
「ナックルダンパー、適当に轢いてきてくださいな」
ちょお!?
「では、おやすみなさいませ」
セプテンバーがおやすみモードに入った所で背後から巨大なトラックが迫るゥ!?いや待て落ち着けって轢くべきは絶対俺じゃなヒギィ!?
「……地下で何かありましたねぇ」
るこるがのほほん、とお茶を飲んでいると、その眼下。
「なーんでこうなるのー!?」
滂沱の涙を流しながら逃げる千早の行く先で、美雪がスタンバイ。
「毎度毎度デフォルメアーミー羊に盾になってもらうのも忍びないので、今回は最前線に立つ猟兵を指定UCで覆い尽くしてやろう。そらそらもふもふさんたち、猟兵たちの命を守るべく、そしてその愛くるしさで部下たちを油断させるべく、しっかりと守ってやるが良い」
「めー」
「メメメェ」
「MeEEEEE!!」
「もふー!?」
通常の半分くらいのサイズの『小』羊の群れにたかられた千早はあっという間にモフモフに包み込まれて、美雪がキリッ。
「あ、ちなみにこれ、攻撃力も上がる盾の役割を果たすし、もふもふに気を取られた敵に不幸な事故を誘発してくれるぞ!」
「なるほど、強化アイテムってわけね!」
と、一瞬は喜んだ様子を見せたが。
「ただし、結構動きづらくなるので、よろしくね☆」
「相性最悪じゃないのよー!?私忍者よ?サイバーニンジャよ?機動力が命の斥候よ!?なんで最大の武器を潰しちゃ……敵に追い付かれちゃったぁああああ!!」
まさしく絶体絶命。動きが鈍った千早にリグオンが砲塔を向けて……。
\ガコン/
突如開いた落とし穴に呑み込まれていった……。
「え、何今の……あれが不幸……?」
「何らかの罠みたいだったけど……結果オーライ?あ、一応開閉スイッチがあるみたいだ」
で、美雪と千早が穴を開いてみると。
「ヒャッハー次のスクラップはお前だぁ!!」
「兵器は解体処分だァ!」
「残った廃材は建材に再利用してやるから安心していいぜぇ!?」
セプテンバーの事務所のおやっさん達が工具片手に見守る中、巨大なトラックが落ちて来たキャバリアを引き潰してプレス処分してた。
「なにあの、なに、なんなの……?」
困惑しか出て来ない千早の横で、美雪は苦笑し。
「食虫植物を眺めてる気分だな……あ、珈琲飲むか?」
「……ほうじ茶がいい」
「受けたわまりました。少々お待ちください、お客様?」
ティータイムに入った猟兵達の耳に、キャバリアを解体処分する音がしばらく響いていたとか……あの建築お嬢、資材の横領とかしないだろうな……?
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カシム・ディーン
UC継続中
僕は一応城壁内で隠れ
「やっぱりリビティナちゃんだー…!ぷ、ぷっさんはいないよね!?」(がくがく
ぷっさんってプルートーつったっけか?(七転十五起MSの2020クリスマスシナリオ参照っ
「あの子はぷっさんと縁があるからね…!あ、でもいなさそう(ほっ」
モルスの奴はビビってたけどヤベー奴なのか?
「うん?ヘカテちゃんの上司でもあるんだよ☆」
あのキレたらヤバさMAXの!?
取り合えず敵が来たから早速城塞で迎撃だっ!
「「わーい☆」」(城塞から幼女達がわらわら。操作も幼女
(不殺徹底
敵のミサイルは切断ビームや幼女軍団が迎撃っ
…命以外は奪っていいぞ
キャバリア分解強奪!
「ってリビティナちゃんってば照れ屋?」
水島・可奈
メルシーがこんなに怯えるのは珍しいなぁ…そんなヤバいものなのこれ?
というかリビティナそんな凄い方なんだ…
「ふふーん、もっと崇めちゃってもいいんですよお姉ちゃんを?」
うわ喋ったこいつ!
「ぷーちゃんなら…おっと話の途中だがワ…キャバリアが来たみたいだ!早く私に入って!」
いや私に入ってってパワーワードだね?
とりあえず塔の砲撃とエレクトロレギオンを合わせて支援攻撃するよ。
ってあれ、メルシー巻き込んでない?
「えー、メルクリウス見ててムカついたし?(AIは白猫の姿)」
こいつ…いい性格してやがる…敵あっちだからね?
「…あっ」
何、今度は何があった?
「…間違えてキャノン砲発射しちゃった♪」
ちょ…おい。
槐・白羅
「うああああ!!!やはりリビティナ…様だ…!そして…くっ…メモリの一部が破損している…!」
うむ!俺も何だか記憶が飛んでいるぞ!
何!上司というからにはきっと人格者だとも!
「…実は割とすちゃらかな所もあるんだが…メルクリウスといい冥府神は碌な奴がおらんではないか!」
うむ!もう少しモルスといちゃらぶ会話をしていたかったがどうやら敵だ!
「どこが!?」
UC発動
キャバリアにはやはりキャバリアで対抗せねばなるまいて
「やはりこの姿が落ち着く(ほろり)」
はははは見るがいい!このオリジナリティあふれる対空対地要塞を!(物置が丸くなってるだけともいう
ラウンズというからには丸くなくてどうする!
だから抗議されたのだ!
「上が騒がしい……」
地上で起こった戦闘の気配を感じ取りつつ、可奈が階段を下りた先には、死装束を思わせる白い機体が眠っていた。白く、無駄を削ぎ落として洗練された機体の腰元には、魔除けとされていたイトスギで編んだような被膜型の装甲があり、首元には金貨のネックレスを模した装飾、そして背部には巨大な松明のような装備がマウントされている。
古代ローマにおける死と葬儀を体現した機体を前に、可奈の手の中で起動キーが光り、弾けてしまう。
「消えちゃった……」
「やっぱりリビティナちゃんだー…!ぷ、ぷっさんはいないよね!?」
「ぷっさんってプルートーつったっけか?」
空っぽになった手の中を見つめていると、脳に直接大音声が!メルクリウスの権能により、遠隔意思疎通が可能になっているために、向こうに叫ばれると可奈の耳にダメージが入るのである。さーらーに。
「うああああ!!!やはりリビティナ………様だ……!そして……くっ……メモリの一部が破損している……!」
「うむ!俺も何だか記憶が飛んでいるぞ!何!上司というからにはきっと人格者だとも!」
「耳が……耳が、キーンッて……!」
モルスも絶叫したもんだから、可奈は耳を押さえてうずくまり、プルプル……一方、地上でガクブルしてたメルシーは可奈の視覚情報、及び周囲の生命反応を探り。
「あの子はぷっさんと縁があるからね……!あ、でもいなさそう」
一先ず、自分の頭を握りつぶしたバケモンがいない事を察知して、胸を撫でおろすメルシーに、カシムは首を傾げて。
「モルスの奴はビビってたけどヤベー奴なのか?」
「うん?ヘカテちゃんの上司でもあるんだよ☆」
「あのキレたらヤバさMAXの!?」
カシム&メルシーが戦々恐々とする一方、モルスが、ぼそっ。
「……実は割とすちゃらかな所もあるんだが……メルクリウスといい冥府神は碌な奴がおらんではないか!」
「うむ!もう少しモルスといちゃらぶ会話をしていたかったがどうやら敵だ!」
「どこが!?唐突に何言ってんの!?」
「こっちにも敵が来たから早速城塞で迎撃だっ!」
「「わーい☆」」
ミニメルシー軍団が雪崩出したり、モルスがキャバリアに戻ったりと、地上が騒がしさを増す中で、可奈は改めて目の前のキャバリア……リビティナを見上げる。
「メルシーがあんなに怯えるのは珍しいなぁ……そんなヤバいものなのこれ?というかリビティナ、そんな凄い方なんだ……」
「ふふーん、もっと崇めちゃってもいいんですよ?お姉ちゃんを!」
ひぃいいやぁあああしゃべったぁああああ!?
「うわ喋ったこいつ!」
突然ドヤッと胸を張り、ヒト語を発声するキャバリアに可奈も軽く引いているが、リビティナは全く気にせず人差し指を立てて。
「あ、ちなみにぷーちゃんなら………おっと話の途中だがワ……キャバリアが来たみたいだ!早く私に入って!」
「いや私に入ってってパワーワードだね?」
今一瞬、翼竜って言いかけた辺り、コイツもネタ枠なのでは……?
まぁその辺は置いといて、コクピットに可奈が収まるとリビティナがほくそ笑み。
「あぁ、この子死んでるんだ……だったら都合がいいな……」
「なんか怖い呟きが聞こえるんだけど!?この機体大丈夫なんだよね!?」
可奈が叫んだ所で、コクピットは開かない。リビティナはマウントされていた松明のような杖を構えて。
「こっちの話だから気にしないで!」
「いや気にするよ!?」
「まずは地上までの道を開いちゃうよー!」
「話を聞いて!?」
マイペースに杖を振るうリビティナ。一瞬遅れて、火柱が天井を焼き、大地を貫通して地上まで一本の道を開く。音もなく飛翔したその先は、既に戦闘の真っただ中にあり。
「キャバリアにはやはりキャバリアで対抗せねばなるまいて」
「やはりこの姿が落ち着く」
最初に目についたのは、ほろり涙している(気がする)モルス。その背後にはカマクラめいた建造物があり。
「はははは見るがいい!このオリジナリティあふれる対空対地要塞を!ラウンズというからには丸くなくてどうする!だから抗議されたのだ!」
「そうか、形の問題だったのか……」
中身がほぼ同じだった為に、変に納得してしまったリグオン(の、中の人)。そしてその隙を見過ごすほど白羅は甘くない。
「遅い!」
「ぐぁー!?卑怯者ッ!?」
「戦場で思案にふけっている方が問題だと思うのだが……?」
敵機を斬り捨てて、モルスは訝しんだ。しかし、白兵戦に特化したモルスを重火器装備で固めた機体が取り囲み、一斉に砲塔を向ける。
「近づかれなければどうということはない!撃てーっ!!」
「む、これはいかんな」
ひょいっと、モルスと作ったまぁるい要塞の端っこを持ち上げて、ささっと隠れる。
「待て待て待て待て!これ本来はそういう使い方じゃなかったはずだろ!?」
「はははは!床もしっかりしているからな!キャバリアのパワーなら持ち運びくらいはできる!!」
「むしろ、できちゃったらシェルターにならないんだが!?」
とはいえ、頭の上でドンガンゴゴォンいってる辺り、防衛能力は本物らしい。
「さぁ、反撃といこう……モルスよ、ラウンズシールドの力を見せてやれ!」
「シールドって言っちゃったぁ!!これ城塞!キャッスル!OK!?」
ツッコミを入れつつも、起き上がったモルスが分身すれば掴んでいた丸い要塞……いやもう盾だよコレ。どうしてこうなった?
「遠く離れた敵にはこう使う事もできる!!」
増えたモルスは背中を合わせ、一斉に要塞をシューッ!フリスビーよろしく飛んでいく要塞が包囲網を粉砕!最前列の機体に直撃した隙に跳躍したモルスは黒剣を逆手に構えて、姿勢を崩したリグオンのコア、その上部に切先を突き立てて力づくでオーバーフレームを引き剥がし、無力化してしまいつつ。
「これ絶対に使い方間違ってるぅうううう!!」
ごもっともな叫びをあげていた……。
「こっちは大丈夫そうかな……」
と、可奈が振り返った先には八本の脚で移動しながら、降り注ぐミサイルの雨を上部に設置された溶断ビームが薙ぎ払う城塞が。
「よーし弾頭兵器は相手にならないな!徹底的に叩く!命以外は全て奪っていいぞ!」
「「ひゃっはー☆キャバリアは鹵獲だー!!」」
「ん?なんか来……ほぎゃぁあああああああ!?」
これは酷い……目の前の要塞に気を取られている隙に、ミニメルシーがリグオンに憑りついて脚部からじわじわと解体して資材に変換、そのまま持ち去ってしまう……なんだろう、餌を見つけた蟻を見ている気分……。
「えっぐいなぁ……」
その様子を眺めていた可奈だが、見ているだけというわけにもいかない。戦闘用ビットを召喚し、砲台タワーと同期。敵軍を包囲して浮遊砲台で牽制を仕掛けてから、高さの異なる砲弾による着弾タイミングがずれた一斉砲撃が敵機を襲う……のだが。
「ってあれ、メルシー巻き込んでない?」
チュドーン!
「「わきゃー!?」」
あー、爆風でミニメルシーも吹き飛んでますね……。
「えー、メルクリウス見ててムカついたし?」
「こいつ……いい性格してやがる……敵あっちだからね?」
白猫の姿に実体化したAIが頭の上に陣取った可奈は、虚ろ目でリグオンを示すのだが。
「……あっ」
「何、今度は何があった?」
「……間違えてキャノン砲発射しちゃった♪」
「ちょ……おい」
「「ほぎゃー!?」」
何という事をしでかしたのでしょう……複数の砲弾が飛んできた為に、カシム&メルシーの城塞の脚が一本粉砕されてしまいました。
「ってリビティナちゃんってば照れ屋?」
「冗談言ってる場合か!?いや、まだ予備は七本あるけども!!」
「なるほどー」
にゃまり、リビティナの口角が上がる。
「つまり後七回は誤射っても問題ないね!」
「やめろー!?意図的な誤射は誤射じゃなくて裏切り行為って言うんですよ!?」
カシムの絶叫に、リビティナはにこー。
「これもお姉ちゃんの試練だと思って、がんばってね☆」
「何ですかあのバーサーカー!?頭デストロイですか!?」
「あのヘカテちゃんを押さえられるくらいにはヤバい子だからね……機体性能もそうだけど、思考回路もイッちゃってるぞ☆」
「メルシーは解説してないで姿勢制御を手伝えー!?」
もう一本の脚と集まってきた敵キャバリアをまとめて破壊され、ふらつく城塞を持ち堪えさせるカシムを見つめて、リビティナはにこにこ。
「これも成長の為だからね、仕方ないね!」
「……私、結構ヤバい奴と関わっちゃったのかな?」
可奈は、考えることをやめた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『護城神機『ミネルヴァ』』
|
POW : EP-BS攻性障壁『アイギス』
全身を【護る光盾を構え石化光線を打ち出せる状態】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : EP-F『グラウクス』/島投げ
【梟型索敵ユニットの超広域索敵】が命中した対象に対し、高威力高命中の【敵の上空より島に匹敵する大質量の岩石】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : 戦術報復機構『輝く瞳を持ったもの』
自身の【RXキャバリアグレイヴ『エリクトニオス』】から、戦場の仲間が受けた【損害】に比例した威力と攻撃範囲の【超高速連続刺突と弾幕の如き光弾】を放つ。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
「おぉ……なんたるザマよ……」
綺麗さっぱり何も残っていない戦場に現れた機体の中、ケームルン卿は天を仰ぐ。
「先に出して建造部隊から報告が途絶えてきてみれば、あちらのわけのわからない要塞ばかりが建っている……つまり、我が軍は負けたという事か……ならば、それでいい」
機体による狂気故か、はたまた元の人格か、ケームルン卿は乗り込んだ機体……ミネルヴァに構えさせて。
「元より多対一を役割とするこのケームルン、我が道を阻む者は尽く滅ぼすのみ……そして、今こそ国を守る城壁を気づき、私こそがニューキングとなる!!」
はーい、後は雑にやっちゃいますよー。あ、チート過ぎると記録が残せない(UC!勝った!完!!になって何も書くことがなくなる)から、その辺だけ気を付けてね!
アストレイア・ペンタルファ
女神像のディティール調整の監督をしていたら出遅れてしまいましたわ。
【WIZ】
そんなに城壁に拘りたいのなら、あなた自身が城壁になればよろしいのではないでしょうか。
ガレオノイドに伝わる諺にもこうあります。人は城、人は石垣、人は堀……と。
つまり国を支えるのは人の繋がりであり、ひとりよがりな貴方は脆いってことですわ!
いざ、天騎鎧装……あっこれルビを使うチャンスですわね!頼みましたわー!
光弾はガレオンキャノンで相殺しつつ刺突は空中機動で避けながら、女神像を盾にしますわ!
ご安心くださいませ、権利は私持ちですので。
そして傷ついた女神像を根本からへし折って……そのままねじ込みますわ!質量は強さ!
アドリブも可!
城田・紗希
貴様が犯人かー!(ブチギレついでに、キャバリアのなんかのパーツを投げつけ。パーツだけ落ちてたので全容は知らない)
ニューキングだかニュー物置だか知らないけど、泥棒扱いされたりいきなりキャバリアが停止したり、全部の責任を取って自主しろー!(なすりつけ&八つ当たり)
あと私は、落第してなーい!汚れてもなーい!(杖ブンブン振り回し)
フクロウだかタカだかよくわかんないけど、鳥は飛び立つ前に撃ち落とすよ!
あとついでに、キャバリアも撃ち落とすよ!轟沈させるよ!!(時間差攻撃も併用しつつ、全力攻撃)
セプテンバー・トリル
おはようございます
全快とはいきませんけど、そこそこは回復しましたわね
戦況もどうやら元凶が現れたようですし…サクッと工事完了といきましょう
【POW】連携・アドリブ歓迎
さあ、おいでなさい【ナックルダンパー】!
UC【重機神ナガツキ】に合体しますわよ
人を護るは剛拳無双、正義と勇気の屋根と成る!重機神ナガツキ・Kd(ナックルダンパー)!ここに見参!
義兄様直伝の武装メイド格闘術をお見せしますわ
【グラップル】【鎧砕き】【怪力】【吹き飛ばし】を組み合わせた、必殺『重力鋼鉄一撃拳(グラビティ・ブチかまし)』ですわぁ!
藤崎・美雪
【WIZ】
アドリブ連携大惨事どんとこい
…うん
狂気に侵された騎士たちって
だいたいとち狂ったことを吐きながら猟兵たちに撃破されてるんだ
今回は久々にこれ(ビデオカメラ)持ち出すか
ケームルン卿にとっては黒歴史になりそうだからなぁ…
(安全そうな場所にビデオカメラスタンバーイ)
正直、報復機構が危険極まりないので
あらかじめ回復手段でも仕込んでおこうか
というわけで召喚石をぽいぽいっと人数分投げた上で
指定UCで天使族もふもふさん召喚
さささ、怪我人を回復してやってくれ
…バフ専門や応援専門ややさぐれが出ても勘弁ね☆
あ、そうだ
ケームルン卿、終わったら突っ込みいれるので覚悟したまえよ?
(鋼鉄製ハリセンもスタンバーイ)
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
さて、お仕置きの時間ですぅ。
『FAS』による飛行を継続、【懸禧】を発動して『靈』を宿しますねぇ。
更に『祭礼の女神紋』で『祭器』全てを肉体の一部扱いとし『靈』による『無敵化』の影響を『祭器』全てに適用しますぅ。
これで『石化光線』『通常攻撃』は無効化出来ますので、後は『アイギス』起動で動けなくなった相手を『地下』を利用し[爆撃]で穴を掘り落としましょう。
そして『兎少年Tさん作戦』、『FTS』で工事用のコンクリを回収、上から注ぎ固めますねぇ。
『光線』でコンクリを狙っても『固め方』が変わるだけ、機体が無事でも閉じ込められれば乗り手が窒息しますので。
解除時は撃ち倒せばOKですぅ。
カシム・ディーン
「こんな所で何してるのかなー☆」(ひょこっと喫茶店に現れるメルシー
「タグで連休潰れたってあるけど精神的打撃辛いよねー☆」(まさかの先読みプレのカオス
本編
機神搭乗
ってミネルヴァかよ!拠点防衛とか言いながら超攻撃的じゃねーか!
「ミネルヴァちゃんだしねー☆」
つかリビティアの殺意高いんだが!?
「ヘカテちゃんといいツンデレかな?」
んなわけあるかー!?
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩と水の障壁で熱源隠蔽し索敵回避!
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵機の動きと攻撃の癖やパターン把握
城塞はオート迎撃モードに移行
最悪島投げの囮にする!(切断レーザーで全力迎撃!
【念動力・弾幕・スナイパー・空中戦】
UC発動
超高速で飛び回り念動光弾乱射
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
至近距離なら島は投げられねーよなぁ?
鎌剣で梟型ユニットは確実に破壊!
連続斬撃で武装とかアイギスとか強奪!
「本当はミネルヴァちゃんお持ち帰りしたいけどお堅いからねー☆」
此奴どう見ても正確ヤバそうだろ!
お前やリビティナといい勝負だ!!
槐・白羅
はっはっはっ!リビティナも中々愉快な輩だな!
冥府というのも賑やかなようだ!
「そ、そんなことは……ない…よな?いや…東洋の地獄とかと比べると…!」
そして彼方は防衛型か…!
「…いや、防衛型気取ってるが彼奴物凄い狂暴だからな!昔のマーズとどっこいどっこいだ!(ミネルヴァに対する最大級の暴言」
おお!向こうが怒りに燃えてるぞ!善い挑発だ!
「しまったー!?」
対岩投げ!
今こそラウンズシールド……おりゃぁっ!(投げた
UC発動
あの岩石から離脱だーっ!
そのまま死の閃光でミネルヴァと乗り手の色々なエネルギーを強奪だ!(一応不殺
そのまま死の運命で刻み!
お前は間違ってる!何故丸くしなかった!?雪かきが大変だろうが!!
水島・可奈
「ちっ、メルクリウス生きてるのか」
いや何言い出してるのいきなり。
「ぷーちゃんになんて言えばいいやら…」
あっ…ま、まあそれより敵どうするのさ、大ボス来たけど?
「あー来てるね。ついでにモルスもいるね。やっほー元気してたー?」
いいから戦闘に集中して!
相手の光弾は所詮相手が単騎な以上そこまで大した威力じゃないはず。
機動しつつ擦りそうなのだけオーラ防御で防いだまま肉薄、【クルーエル・ヒート】を叩き込む!トラウマ呼び起こしで行動抑制だ!
「ニューキングになるってことはニューニューキングの存在くらい想定してるよね?
そう、君がキングとして殺されたら…
私が、……てあげるね?」
ねぇこれホントに大丈夫な奴?
土砂降りの夕立の中、雨と風だけが響くどこかに喫茶店の中。『ソレ』は静かにグラスを磨いていた。
「こんな所で何してるのかなー☆」
「……何故いる?」
呼ばれてもいないのに、カウンター席に肘をついたメルシーが、にへへーと無邪気に笑うと、『ソレ』は眉間に皺を寄せて。
「時間がないって言ってんのにしれっとこっち側に干渉してんじゃねーよ」
「タグで連休潰れたってあるけど、精神的打撃辛いよねー☆」
「割といつもの事だから別に……」
「えっ」
残念な生き物を見る目をするメルシーへ、『ソレ』はマズい珈琲豆をかみ砕いたような顔を向ける。
「だから観測してられないんで書かなくなったんだよ……」
「そっかー……ところで、新手の神機シリーズが入荷するって言ったらどうす」
「お帰りくださいませお客様ァ!!」
「この悪天候の中に女の子を投げだすなんて、おーぼーだー!!」
「ってミネルヴァかよ!拠点防衛とか言いながら超攻撃的じゃねーか!」
「ミネルヴァちゃんだしねー☆」
メルシーがカシムの声で意識を取り戻すと、そこは戦場のど真ん中。さも『何もなかった』かのように振る舞うことができる辺り、彼女はやはり人ではないのだと感じさせる。もっとも……。
「ちっ、メルクリウス生きてるのか」
「いや何言い出してるのいきなり」
「つかリビティナの殺意高いんだが!?」
「ヘカテちゃんといいツンデレかな?」
「んなわけあるかー!?」
彼女を有するカシムには、それに気づく様子もないのだが。それはそれとして、可奈を内包するリビティナの殺意がヤバい(確信)。あいつオブリビオンマシンじゃねぇだろうな……?
「ぷーちゃんになんて言えばいいやら……」
「あっ」
何かを察した可奈。きっと、そこから先に踏み込んだ話をすると、ネタの欠片もない話をすることになるからやめておこう。
「……ま、まあそれより敵どうするのさ、大ボス来たけど?」
「あー来てるね。ついでにモルスもいるね。やっほー元気してたー?」
「はっはっはっ!リビティナも中々愉快な輩だな!冥府というのも賑やかなようだ!」
ノリの軽いリビティナに、白羅も笑いだすありさま……いやコイツ、大体いつも笑ってた気がするな……そしていつもなら否定してかかるモルスが考え込んでしまい。
「そ、そんなことは……ない……よな?いや……東洋の地獄とかと比べると……!」
「いいからみんな戦闘に集中して!」
可奈のツッコミで待ってくれてたミネルヴァへ、改めてモルスが向き直る。
「そして彼方は防衛型か……!」
白羅の戦い方は剣術による白兵攻撃、その連撃により圧倒する超攻撃型。回避されたところで攻め続ければいいだけだが、防衛型が相手となるとこちらが先にスタミナ切れを起こしてしまう相性の悪さである。故に、苦戦を想定していたのだが……。
「……いや、防衛型気取ってるが彼奴物凄い狂暴だからな!昔のマーズとどっこいどっこいだ!」
モルスが当時の(?)危険性を知っていたがゆえに、余計な一言を言ってしまったものだからさぁ大変。
「……私の前で、アレの名前を出したね?」
あー、自我を持ってるタイプの機体だったか……敵さんにバフがかかったぞ!
▼ミネルヴァの攻撃力が上がった!ミネルヴァにターゲット集中『モルス』がついた!
「おお!向こうが怒りに燃えてるぞ!善い挑発だ!」
「しまったー!?」
怒りに燃えるあまり、マシンアイが青から真っ赤に染まり、溢れ出すエネルギーが周囲の瓦礫を巻き上げている……完全に殺意に目覚めてますね。
「貴様が犯人かー!」
敵に呼応したのか、例の如く紗希が暴走し始めたか……。
「ニューキングだかニュー物置だか知らないけど、泥棒扱いされたりいきなりキャバリアが停止したり、全部の責任を取って自主しろー!」
転がってたキャバリアのパーツっぽい物をぽいぽい投げる紗希を、ケームルン卿こと搭乗機、ミネルヴァが見下ろして。
「キャバリアが停止したのは貴様の管理不足ではないか?コソ泥でないなら所有権を証明してみせろ」
あー、理不尽な言いがかりかけたから逆ギレされてますね。
「あと私は、落第してなーい!汚れてもなーい!」
「知るかぁあああ!!」
まぁ、そうよね。ケームルン卿だっていきなりそんな話されても困るよね……。
「フクロウだかタカだかよくわかんないけど、鳥は飛び立つ前に撃ち落とすよ!あとついでに、キャバリアも撃ち落とすよ!轟沈させるよ!!」
「女神像のディティール調整の監督をしていたら出遅れてしまいましたわ」
ヒト語が通じない紗希が荒ぶる傍ら、マイペースお嬢様(?)ことアストレイアが参戦。さすがにスーツでは仕事がしづらかったのか、オーバーオールにタオルで髪をまとめていた姿の彼女はもうかけてないのに眼鏡を持ち上げる動作をして、空振りした指を見つめてこほん、咳払いで仕切り直すと。
「そんなに城壁に拘りたいのなら、あなた自身が城壁になればよろしいのではないでしょうか。ガレオノイドに伝わる諺にもこうあります。人は城、人は石垣、人は堀……と。つまり国を支えるのは人の繋がりであり、ひとりよがりな貴方は脆いってことですわ!」
ズビシィ!人差し指を突きつけ、言い切ったドヤ顔のアストレイアに対して、ミネルヴァは武器を構えて。
「然り!私は弱い!我が力は国民の支えあってのもの!我が道は王への敬意あってのもの!故にこそ、国家の為に私は手段を選ばない!!」
「もはや分かり合えないようですわね……!」
両者同時に飛びのいて、ミネルヴァは槍を、アストレイアは大剣を構える。しかし、打ち合うことはなかった。アストレイアのそれは剣を模した飛行艇であり、刃に飛び乗った彼女が地面スレスレを低空飛行する後方へ、ミネルヴァから光弾の嵐が迫る!
「相手の光弾は所詮相手が単騎な以上、そこまで大した威力じゃないはず……!」
機体を魔力の被膜で覆い、防御姿勢を取りながら吶喊する可奈だが、ミネルヴァの注意が向いた瞬間、リビティナが自ら機体を上昇させて光弾の射線から逃れた。
「なんで!?」
「多分あれ、防御くらいじゃ防げないよ?」
被弾してはたまったものではないと、弧を描くように飛行して追撃を躱すリビティナ。視線がそれた隙にアストレイアは船から飛び降りて。
「いざ、天騎鎧装……あっこれルビを使うチャンスですわね!頼みましたわー!」
だが断る!!
「何故ですの!?」
ショックで目じりに涙が滲むアストレイアだが、リプレイ公開時にどう見えるかっていう確認画面が存在しない以上、下手にルビを打とうとしてミスっていた場合、謎の記号と読みづらい文字列が残されてしまう事になる。そんなリスクを背負うくらいならルビなど使わぬ!!
「すっごくメタい理由でしたわ!?」
飛行艇を追加装甲として身に纏い、ビーム対艦刀を構えるアストレイア。しかし、高機動能力を得たところで、単騎展開される高威力弾幕を前に距離を取らざるを得ない。
「はははは!先にエネルギーを剥奪して弾切れに持ち込まなくては戦いにすらならないな!!」
「笑ってる場合かー!?」
一方、白羅&モルスもまた成すすべなく上空を飛行しながら様子をうかがっていた。攻撃を仕掛けようとした瞬間に、即死級の弾幕が迫ってくるのである。ご丁寧に、弾速も速めで。これが怒り状態か……。
「でも実際どうする!?弾幕の展開範囲が広すぎて、速度で何とかできる相手じゃないぞ!?」
音速を越えて高速移動するカシム&メルクリウスであるが、弾幕を掻い潜ろうにもそもそも回避するだけの隙がない。距離を詰められず手をこまねいているうちに、梟型ユニットがメルクリウスを捕捉。
「あ、ご主人ばれたっぽい☆」
「なんで!?光学迷彩に熱源感知も素通りする隠蔽能力だぞ!?」
理由を考えるより先に、視界に影が落ちた。天から下る巨大な岩塊は、ラウンズ諸共猟兵達を滅ぼさんとしていて……。
「いやデカすぎィ!?国ごと殺す気か!?」
「あー、モルちゃんが煽ったからブチ切れてその辺分かってないのかも」
「我のせいなの!?」
モルスがショックを受けている間にも、天を覆い余りある岩塊は高度を下げてくる。その時だ、白羅が何かを見つけたのは。
「よし、コレにかける!!」
「ほぇ?」
「ちょっと待ったー!?」
なんと、モルスに掴ませたのは、UCにより無敵状態になったるこる。
「いままで散々ご都合主義染みた能力を見せて来たからな!今回も何とかしてくれるだろう!」
「死を司る我が言うのもなんだが、仲間の猟兵を何だと思っているのだ白羅!?」
キャバリア、振りかぶって……投げた!
「どーしてこうなるんですぅうううう!?」
ゴッ!岩に直撃しましたね。
「うむ、落下速度が落ちた気がするな!」
「気がするだけじゃないか!?」
「い、一応、運動エネルギーはある程度消せますけどぉ……」
あくまでも無敵になるだけのるこるに攻撃能力は皆無。時間稼ぎにはなるようだが……。
「対岩投げ!ならばこちらも投げるしかあるまい……今こそラウンズシールド、おりゃぁっ!」
「我が作った要塞がー!?」
モルスが頑張って作った要塞は犠牲になったのだ……とはいえ、高速回転しながら火花を散らし、少しずつ食い込んでいくところを見るに、有効ではあるらしい。
「こうなりゃ僕たちの要塞も使うぞ、メルシー!」
「おっけー☆オートモードをポチッとな!」
メルクリウスの通信機能で七本足の要塞が起動。え、一本足が足りない?リビティナに聞いてよ。
「壊してたら楽しくなってきてやり過ぎました。楽しかったのでいいと思います」
「せめて反省か後悔はしてくれないかなぁ……」
可奈の周りって、厄介者が集まるよね……。
「全エネルギーを対空レーザーに集中!何としてもあの岩をカチ割れ!!」
モルスのシールドブーメランとカシム要塞の溶断が岩とせめぎ合っている隙に、ミネルヴァが動く。モルスの背後を取り、勘づいた白羅が身を翻すとミネルヴァが槍を突き出すは同時。コアを掠めた一撃をやり過ごして、武器を構え直すが刺突速度が人間の認識速度を越えており、刺突の面として迫る猛攻に対して剣を寝かせて刃の腹で受けざるを得ない白羅。
「どうするんだ白羅!?切り抜けないとじり貧どころか、少しずつ装甲を削られて再起不能になるぞ!?」
「そんなあなたに、悪夢のデリバリー!」
モルスの叫びに応えたのはリビティナ。モルスへの殺意が高すぎて後方への注意が薄れていた隙に肉薄したリビティナの両手が、ミネルヴァのヘッドを挟み。
「ニューキングになるってことは、ニューニューキングの存在くらい想定してるよね?そう、君がキングとして殺されたら……私が、……てあげるね?」
「ねぇこれホントに大丈夫な奴?」
物騒すぎる機体の囁きに可奈もドン引いていたが、敵は止まらない。
「おかしい、脳に直接悪夢を流し込んでるのに動じない
……!?」
「あっ」
ここで、リビティナが気づいた。
「ごめーん、オブリビオンマシンは搭乗者の精神を狂気で侵すから、精神系の攻撃は効果が薄かったみたい☆」
「リビティナ様!?今『テヘペロ顔』しました!?冥界の威厳が下がるからおやめください!!」
「……うん。狂気に侵された騎士たちって、だいたいとち狂ったことを吐きながら猟兵たちに撃破されてるんだ。今回は久々にこれ持ち出すか。ケームルン卿にとっては黒歴史になりそうだからなぁ……」
キャバリア同士の会話を遠目に聞きながら、美雪はビデオカメラをセット。こうして記録映像という名の弱みを握るんですね、分かります。
「違……くはないのか?」
複雑そうな表情でモフモフした召喚石をぽいぽいする美雪。福引的な何かがガラゴロして、召喚されたものは……。
「もふもふー」
「もふもふした毛玉に翼が生えてるー!?」
羽の生えたモフモフ(そのもの)が召喚されてしまったか……。
「ま、まぁ、外見がランダムなのはいつもの事だし……さささ、怪我人を回復してやってくれ……バフ専門や応援専門ややさぐれが出ても勘弁ね☆」
「よしこれで無茶ができるな!」
「ちょっと待て!ヒール貰っても我は直らないんだけど?機体だからリペアが欲しいんだけど!?」
白羅が何か仕掛けようとしている気配感じて、モルスが青ざめる。そんなモルスの周りにモフモフが集まってきて……。
「……もふもふー」
「ほらぁあああ!!」
体を左右に揺らして、NOのダンス。後で修理工場行かな?
「何はともあれこの距離なら外さん!」
モルスの目から、ビーム!!槍の突撃によりミネルヴァ本体には届かないが、これは命中させる事そのものに意味がある。
「急に疲労感が
……!?」
「はははは!モルスの眼光ビームは触れた対象のエネルギーを奪う!」
一瞬の隙をつき、槍の穂先を斬り払うことで武器を打ち上げ、踏み込んだモルスが肩でミネルヴァを吹き飛ばし。
「お前は間違ってる!何故丸くしなかった!?雪かきが大変だろうが!!」
「なんで今物置の話をした!?それ後じゃダメ!?」
白羅にツッコミながら、モルスの斬撃がミネルヴァにようやく届く。残痕を刻まれて後退るミネルヴァ、その背後に舞い降りたるはメルクリウス。
「至近距離なら島は投げられねーよなぁ?」
背後から鎌を振るえば、ポールウェポンの特性上、機体に有効打は与えられないが、回り込むようにして梟型ユニットを貫通。索敵機を失い、一瞬たじろぐミネルヴァを蹴り飛ばせば。
「おはようございます。全快とはいきませんけど、そこそこは回復しましたわね。戦況もどうやら元凶が現れたようですし……サクッと工事完了といきましょう」
寝起きのセプテンバーがスイッチを、ポチッ。格納用の扉が開き、メルクリウスに蹴り飛ばされたミネルヴァが落下。その上空でるこるがにこー。
「兎少年Tさん作戦、開始ですぅ」
手を翳せば六つの宝玉がミネルヴァ上空に滞空し、セメントをダパァ……。
「厄介な防御能力を持っているのなら、その装甲ごと埋め立てて差し上げますわ!さぁ、おいでなさい、ナックルダンパー!」
あまたのキャバリアと一柱の邪神を轢き殺したトラックが、セプテンバーめがけて突っ込んでくると、彼女の背中を目前に分離。その身を包む装甲と化し……。
「人を護るは剛拳無双、正義と勇気の屋根と成る!重機神ナガツキ・Kd【ナックルダンパー】!ここに見参!」
「お仲間の気配ですわー!!」
セプテンバーが合体を完了すると、おめめキラキラ状態のアストレイアが!
「やはり装甲を身に纏ってこその乙女ですわよね!!」
「あの、私にはそういう趣味があるわけでは……」
「さぁ、共に参りましょう!!」
「……義兄様直伝の武装メイド格闘術をお見せしますわ」
セプテンバーは否定するのも申し訳なくなり、考える事をやめた。
二人はあるいは大剣を、あるいは鋼拳を構えてミネルヴァめがけて飛び降り、身を捻って得物を振りかざす。
「必殺『重力鋼鉄一撃拳』ですわぁ!」
「……私も必殺技とかあった方がよろしいでしょうか?」
「なんでそこでとまるんですのぉ!?」
セプテンバーが拳を握り込み、握力によって拳を硬化、内側の空間を限りなくゼロに近づけることで腕力を無駄なく伝播させ、拳圧を最大にすべく拳の頭に一点集中させてミネルヴァの額をぶん殴りながら、反作用で浮かび上がる体を体幹で抑え込み、腕と肩の筋力に物を言わせてもう一度ぶん殴ると、振り抜くことでキャバリアの機体、その下半身を床下に埋設してしまう。
上空で止まっていたアストレイア、何か思いついたらしく飛んでいくと……建造物が壊れる音がしましたね?
「質量は強さ!女神像でダイレクトアタックですわー!!」
さっき建てたばかりの女神像持ってきたー!?アストレイアを模した女神像、その足首をなんとか抱えて持ってきたアストレイアは、大きく振りかぶり……待て待て!それ使っていいのか!?
「ご安心くださいませ、権利は私持ちですので」
いや、それを建造した作業員とかメルシーとかの苦労はどうな……あっ。
\ドゴォン/
「やり遂げましたわ!!」
うわぁ……上から叩き落したから、アストレイアの像が頭で立ち、その真下にミネルヴァが埋まった挙句、床と機体の隙間をセメントが埋めるという処刑法……どこの闇社会の手口かな?
「あ、そうだ」
決着がついたところで、美雪がごそごそ。
「ケームルン卿、終わったらツッコミいれるので覚悟したまえよ?」
鋼鉄製ハリセンをスタンバーイ☆そもそも生きて帰れるか分からない状態なのにこの仕打ち……美雪もネタに染まってきたなぁ……。
「空気が欲しくなったら機体から降りてくださいねぇ?」
影のある微笑みで呼びかけるるこるだが、ミネルヴァのコクピットが開くことは二度となかった……。
※ケームルン卿はこの後スタッフが救出しました。そして美雪に尻をシバかれました。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵