12
慈悲の施し、あるいは真綿で締められた首

#アポカリプスヘル #戦後


● グリモアベース
「みんなは最近の『アポカリプスヘル』について知っている?」
 グリモア猟兵のリュート・アドラー(f26123)は眠気に縺れるせいで舌足らずになりつつも、グリモアエフェクトで大いなる危機が予知された事件についての説明をしていく。

「未だにアポカリプスヘルには、オブリビオンの支配する邪悪なカルト教団が数多く存在しているの」
 そのカルト教団はふたつの大きな戦いを経て、むしろ増加傾向にさえあるというのだ。しかもそういったカルト教団は武器や麻薬を生産したり、邪悪な儀式を行っていたりと、各所で傍迷惑な行為を続けているらしい。

「今回はその1つ、『モルエラン』って街に出来た病院が実は凶悪なカルト教団ということが予知で分かったからその対処をお願いしたいの」
 そのカルト教団も最初は格安で治療をしたりと当初こそは善良だったのだが、それはひとえに街の人たちからの信頼を勝ち取るための隠れ蓑。実は処方された薬には麻薬が混ぜられており、彼らを病院に依存させるということが目的だったのだ。

「そんなカルト教団を壊滅させるために、魔方陣で拠点に乗り込んでもらうの。そのまま傭兵との乱戦に突入すると思うから気をつけてね」
 傭兵として戦闘が予想される、邪道に堕ちた拳法流派『機拳流』の武術家たちはただ衝動のままに力を振るうために、一対一の状況を維持できれば優位に戦うことが出来るかもしれません。

「そして最後は……元凶となったオブリビオンを斃すだけなの! 悪党をぶっ飛ばして平和を取り戻すの!」
 カルト教団を壊滅させるために、綿雲の魔法陣で転移していく猟兵へとリュートは言うのだった。


橄欖石
 オープニングをお読みいただきありがとうございます。
 初めてのアポカリプスヘルからの依頼となります、麻薬で人を苦しめるカルト教団を壊滅させましょう。

● 各章の構成
 第1章:『邪流拳法『機拳流』の武術家』
  手っ取り早く力を得るために体の一部を機械化し、邪道に堕ちた拳法流派『機拳流』の武術家。
 彼らは予知の通り、武術家としての誇りも矜持もなく、ただ衝動のままに力を振るうようです。
 強者と戦うことにも弱者をいたぶることにも喜びを感じています。

 第2章:『荒野に試練を蒔く者』
 荒廃した大地で絶望せず懸命に生きる人の姿に美しさを見出したオブリビオン。
 困難に直面した時こそ人は輝きを放つ、を信条にし決死の覚悟で自らに挑む人間を慈しみ殺すという歪んだ存在です。
 カルト教団が麻薬をばらまいたのも、困難を与え乗り越えた人を慈しみ殺すという歪んだ願望から生まれた物です。

● プレイングボーナスについて
 第1章では、ただ衝動のままに力を振るために連携はおざなりになっています。
 一対一で戦う工夫をすることで、戦いを優位に進められることでしょう。

 第2章では、オブリビオンに対して輝きを持ったものを否定しません。
 強い信念と共に攻撃を繰り出すことが出来れば大きなダメージを与えられるはずです。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
109




第1章 集団戦 『邪流拳法『機拳流』の武術家』

POW   :    機拳流奥義・戯岩斗拳(ギガントパンチ)
【機械化した右腕の一撃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    機拳流禁忌・王刃悪狼怒(オーバーロード)
【体内に埋め込んだ加速装置を暴走させる】事で【オーバーロード状態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    機拳流秘伝・魔心眼(マシンガン)
【機械化した左眼で見た対象の動きを解析して】対象の攻撃を予想し、回避する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​
警邏用弐六式・陽向
〈SPD〉アドリブ・連携歓迎

シャブ漬け量産病院とか最悪であります。
麻薬組織は徹底壊滅に限るであります。

接敵直後に警察手帳を掲げ「ネタは上がってる。大人しくしろ、であります。」と敢えて〈威圧〉的に〈大声〉を出して傭兵共の注意を引き付け、挑発するであります。

挑発に釣られ迫って来る者を引き付けつつ、その辺の棚や装飾を刺又の〈なぎ払い〉で壊して散乱させ、即席の障害物の中を〈逃げ足〉で〈悪路走破〉であります。

私に追い付いて攻撃してきたら〈戦闘知識〉とUCで回避し、〈受け流し〉た力を利用して〈武器落とし〉した後、〈体勢を崩す〉。
〈グラップル〉で関節を極めて制圧、一人ずつ確実に検挙であります。



「本当に悪質なカルト宗教であります、健全な精神を麻薬で貶めるなど、言語道断――――もっての外あります」
 警邏用弐六式・陽向(辺境の警邏用アンドロイド・f37672)はグリモアベースで収集したカルト教団の悪事の数々に怒りを燃やす。麻薬量産病院というのは到底赦せるものではなく、麻薬組織は徹底壊滅に限ると双眸に収めたオブリビオンへと嚇怒を散らして作戦に打って出る。

「ネタは上がってる。大人しくしろ、であります」
「ほぅ、侵入者か。最近は誰も来なくてな――退屈していたんだ」
 それは敢えて威圧的に、傭兵たちの注意を引きつけるという陽向の作戦、ひとまず狙い通りの結果をもたらした。邪流拳法『機拳流』の武術家オブリビオンたちは哄笑と共に、腕前に実力があるのだろう、多少の罠や奇策など踏破してやるという気概を乗せて真正面から挑発に乗って陽向へと奔る。

「まずは作戦成功でありますな、あとは――戦場を作り上げるのであります」
 麻薬製造に使っていたのだろう、今もなお煙を上げて稼働中の機械をU字形の金具に数メートルの柄がついた武装刺叉に遠心力を乗せて薙ぎ払う事で破壊しながら、即席の障害物として周囲に散乱させていく。無数に散らばった我楽多となった機械はオブリビオンに囲まれる場所を減らすというだけではなく、それぞれがやってくるまでの時間に間隔を生みだして、擬似的な一対一の状況を作り出すことに成功したのだった。

「お相手願おうか、機拳流禁忌・王刃悪狼怒オーバーロードッ!」
 ほどなくして敵手の一体が、間合いを一気に抉り取るように彼我の境をオブリビオンは埋める。それは体内に埋め込んだ加速装置を暴走させる事で、オーバーロード状態となったことで生まれた、爆発的に増大するスピードと反応速度。力を誇示するにたるその圧倒的なその判断力と決断速度、それに並の相手は当然追いつけない。

「丁度いい所にきてくれたっすね、ここから進撃開始っす!」
 ――しかし、それも毛先を掠めるだけに終わった。そう“並の相手”であれば簡単にオブリビオンの側に趨勢は傾いただおる。しかし、今回の相手は念入りに準備を重ねた上で、それも戦闘知識による裏付けを確かな物とするユーベルコード『戦場分析による最適解算出ヨクミテカンガエロ』を駆使する陽向だった。
 最小限の動きで紙一重、死の顎門から逃れて陽向は、オブリビオンの超高速攻撃を掻い潜る。返礼の一撃で武器をたたき落とし。すれ違いざまに二撃、オブリビオンの体勢を崩す。そこに無駄や余分など一切なく、呆れるほど的確に関節を極めて、オブリビオンを一人づつ確実に検挙していく。

「いくら反応速度が上がっても、俊敏性が向上としても、それを使いこなせなければ意味が無いであります」
 反応速度が上がれば自然と視覚情報が鈍ってしまうものであり、その逆もまた然りというやつである。どこかを強化した瞬間、いきなりプラスが見込めるほど生命は単純な構造をしていない。仮に千里眼を手に入れてもそれを十全に活用できず、逆に目に頼る癖がついてしまえば総合的にはマイナスだろう。そんな当たり前の欠点を指摘しながらも、次々とやってくるオブリビオンたちとの戦闘データを収集し、更なるアップデートを重ねて最適化をしながらも、敵手の数を見る間に減らしていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

源波・善老斎
人の和を乱す邪宗とあらば捨て置けぬ。
危険な輩どもめ、我が行善天拳が正してくれよう!

オブリビオンとて武術家ならば、その誇りに懸けて正々堂々勝負じゃ!
まずは呼びかけ、応じぬとは思うが筋は通しておきたいからのう。
敵の攻撃は時に【受け流し】、時に【軽業】にて躱し、応戦しながら狭路に誘導することで一対一に持ち込むぞい。
これで多勢相手よりは戦いやすくなろうが、この場ではこちらも先程のように回避しきれるとは限らん……故に一息に勝負を決する!
地に須め器を格すべし……行善天拳奥義が一、【地須器格】!
これにて機械化された腕と眼を真綿に変え、無力化した隙を突き渾身の一撃を叩き込むぞい。

我が積みし功夫、受けるがよい!



「危険な輩どもめ、我が行善天拳が正してくれよう!」
 人の和を乱す邪宗とあらば捨て置けぬ、と源波・善老斎(皓老匠・f32800)は武人としての挟持をもって、例え外道に堕ちた武術者であっても、まずは呼びかけた。到底敵手がそれに応じぬとは思うが筋は通しておこうと、オブリビオンへと告げる。
「オブリビオンとて武術家ならば、その誇りに懸けて正々堂々勝負じゃ!」
「――ほぅ、面白い。我が機拳流を持って、貴様の誇りを打ち砕いてやろう」
 驚くべき事にオブリビオンの答えは是、提案を受け入れるとは思わなかった源波は僅かに顔に驚きの色を浮かべたものの、勝ち負け以上に大切なプライドがあるのだろうとそれを理解した。

「その代わり――先手は貰うぞ、だが……簡単に壊れてくれるなよ」
 次瞬、オブリビオンは容易く人体の限界を超えていく。弾け飛ぶように飛来しながら音速の壁を意気揚々と破り始めた。加速、加速、加速加速加速――同時に轟く哄笑のけたたましさはもはや人間のそれではない。
「絶技、機拳流秘伝・魔心眼マシンガンッ」
 音速を超えた拳が直撃すれば猟兵であっても致命となることは明らかだった。それを避けるべく横に軸をずらした源波の
心でも読んでいるのか、移動をしかけようとした瞬間にその初動から潰される。機械化した左眼で見た対象の動きを解析することによって、オブリビオンは判断力と先読みが異常なほど正確無比に向上し、それを赦さない。

「どうやら口だけでは無いようじゃな、凄まじい威力じゃよ。借り物の実力であることを除けば素晴らしいものよ」
 未来予知めいた先読みも所詮、機械が生み出す予想であれば、強引にそれを振り切れば良い。故に――消失、とさえ見紛う。猫のように急激な、静から動への移転。人型の肉体で、かかる動作が可能であったのかと、見るものをして驚嘆させずにおかない異様の瞬発。老斎包気によって瞬時に引き上げられたスペックによって、彼我の距離を約10メートルは生み出し、敵手の予測を遙かに上回ることでオブリビオンの猛威から無事に逃れた。

「地に須め器を格すべし……行善天拳奥義が一、地須器格ジスキカク!」
 刹那、解き放たれた源波のユーベルコード、霊脈の力を増幅させることで機械化した左眼だけでなく、機械化した右腕や体内に埋め込んだ加速装置を真綿へと置換した。無論、それだけで無いのだろう骨格に至るまで機械化されたオブリビオンの体躯に自らの自重を支えられず体勢を大きく崩す。
「我が積みし功夫、受けるがよい!」
 目を瞠ったオブリビオン、無論その大きく隙を晒した瞬間を源波は見逃す筈も無い。踏み込みも間合いも完璧。床から足腰を経て手首まで加速された勁力は、邪流拳法『機拳流』の武術家オブリビオンの身体を手毬のように戦場の対面まで撥ね飛ばした。

 そもそも――いかに体躯を機械化し、打撃が音速を超えようと、一挙手一動作を判ずる心の速度までは変わらない。それを鍛え得るのはやはり功夫のみである。よってオブリビオンらは、ユーベルコードの有無以前に、戦いに臨んだその時点で致命的なハンディーキャップを負わされているも同然なのだ。源波とはすでに走り出す地点が違う。たかが音速の打撃、初速程度では取り返せないほどに。
「――まずは鍛えるべきは何を置いても心である、それが理解出来なかったおぬしらの負けじゃよ」
 ただ脚で床を踏むという動作ひとつを取っても、その瞬発のタイミングと重心の移動だけで根底から違う。腿を膝を腰を稼働させると筋と血流のリズム、それらすべてを把握し同調、させるだけの集中力によって駆使される肉体は、人体の運動能力についての常識さえも覆す。それが行善天拳の軽功術。

 心の強度がそのまま互いの結末を決め、玻璃の心のままに体躯を鋼と変えたオブリビオンは、劣勢を立て直す事もままならず、そのまま勝負を圧倒されてしくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友

第四『不動なる者』まとめ&盾役武士
一人称:わし 質実剛健古風
武器:黒曜山(刀形態)

相変わらずよの、この世界は。だからこそ、放っておけぬのだが。参ろうか。

さて、一対一に持ち込むならば、このUCよな。出口(すぐそばに曲がり角あり)にわしはおる。壊そうとも、その力が反射する。

む、その左目で動きを予測するか。まあ、わしは抜刀術で攻撃するから、動きは読めよう。
が、左右にその迷宮の壁があり、さらに後ろに敵の同胞がいる。加えるなら、見えぬ四天霊障の押し潰しもある。

さて、問題である。この状況で攻撃を避けることは可能か?
避けられるものなら、避けてみるがよいよ。



「相変わらずよの、この世界は」
 二度の大きな大戦を経ても依然変わらない、いや邪悪なカルト教団という範疇でいえばむしろ飛躍的に増加している、アポカリプスヘルという世界に馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)は眉を顰めて言う。
「だからこそ、放っておけぬのだが。参ろうか」
 この世界の住人たちの精神が惰弱な訳でもない、やはりいつの時代も悪党というのは強いのだ。そのカルト教団のすべてが言い訳のしようがない唾棄すべき邪悪であったとしても、のし上がるために費やされた努力だけは本物だろう。

「全く、努力のもっと別の方向に活かしてくれるとわしらは楽なのだがな」
 少なくともただ平和を謳うだけの衆生よりも頑張った結果である、故に――彼らの根城もまた一筋縄では攻略を出来ない要塞と化しているだろう。だからこそ、不動なる者内県・賢好がこの戦いに赴いたわけである。

「さて、傭兵との一対一に持ち込むならば、やはりこのユーベルコード四天境地・『鏡』よな」
 グリモアベースから転移された直後に、ユーベルコードを解き放ち即座に戦場全体へと戦場全体に、不動なる者内県は攻撃を反射する、爛々と煌めく黒曜石の鏡で出来た迷路を作り出していく。後は異変を察知した邪流拳法『機拳流』の武術家オブリビオンを迷宮が折れ曲がった先にある出口で待ち構えるだけと刀を構える。

 そしてオブリビオンとの邂逅――向かい合う両者、共に無言。世界のすべてが静止したかのような静寂が一瞬だけ辺りを包む。そして、迷宮に一陣の風が吹き抜けると同時、不動なる者内県・賢好は迅雷の速度で黒曜山を抜き放った。

「甘い、迷宮を創り出したのが仇となったな――機拳流秘伝・魔心眼マシンガン
 確実に首を落とすつもりで放った一撃はしかし、武術家はその機械化した左眼で不動なる者内県・賢好の動きを解析し、カウンターで合わせた機械化した右腕の一撃によって防がれている。
「む、その左目で動きを予測するか。どうやら見掛け倒しではないようだな」
 次の瞬間には互いに構えに戻り、間合いの外で睨み合っていた。

「まあ、わしは抜刀術で攻撃するから、動きは読めよう」
 確かにオブリビオンの解析技術には目を瞠るところもあった、こちらの動きに合わせて最適化し迎撃したその実力。迷宮が齎す情報量の活用も圧巻だ、だが――それで?
「――が、左右にその迷宮の壁があり、さらに後ろに敵の同胞がいる」
 そう、悪いが何故なら、こんな展開は見飽きている。未来を予知する反応速度も、音速を超えるの鉄拳の不条理も、暴走による寿命を燃やす覚醒さえ、ああまたかとしか思えない。すべて積み重ねた膨大な経験値の賜物だ。

「さて、問題である。この状況で攻撃を避けることは可能か?」
「無論だとも――既に貴様の刃は見切っている」
「避けられるものなら、避けてみるがよいよ」
 このように優位とは言えぬ戦場であったとしても熟成を重ねた精神は泰然不動と聳え立つ。そして同時にこのオブリビオンは理外の経験をしたことが無いのだろう。

「参る――ッ」
 刹那、オブリビオンの眼前に居たはずの不動なる者内県・賢好が輪郭を残して霧のようにその場から消える。
「なっ!?」
 単純な速度や背力で測れない技の冴えこそ、まるでユーベルコードだ。実体を消して浮かび上がる幻のような剣を前に全身が総毛立つのを止められない。驚嘆するオブリビオンの肩を瞬矢のように捻り、穿ち、生きた毬へと変えながら壁際まで吹き飛ばす。骨肉を断ち切り、腕を根こそぎもぎ取るだけの居合はまさに悪魔的という他なかった。見えていたはずの居合を避ける事が叶わらずにオブリビオンは左半身に文字通り螺旋状の大穴がぽっかり空けられている。

「いくら見えていても、それが負ける未来だけなら何の意味もあるまいよ」
 不動なる者内県・賢好がそんな言の葉を吹き終えると、敵手の首があった座標に真紅の噴水が溢れていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

徳川・家光(サポート)
『将軍なんだから、戦わなきゃね』
『この家光、悪は決して許せぬ!』
『一か八か……嫌いな言葉じゃありません!』
 サムライエンパイアの将軍ですが、普通の猟兵として描写していただけるとありがたいです。ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、全般的な特徴として「悪事を許せない」直情的な傾向と、「負傷を厭わない」捨て身の戦法を得意とします。
 嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。また、エンパイアの偉い人には会いません(話がややこしくなるので)。
よく使う武器は「大天狗正宗」「千子村正権現」「鎚曇斬剣」です。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせ。よろしくです!



「――刃の囀り月をも酔わす」
 徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)は大天狗正宗に指を這わせて、微かな刃鳴りを放ち、邪流拳法『機拳流』の武術家オブリビオンたちの連携に大きな綻びを生んでいく。それは軽やかな音色を響かせるだけでは無く、ユーベルコード胡蝶酔月バタフライエフェクトの発現の合図、周囲のオブリビオンたちの動きを鈍らせ、奔る一閃――飛び散る火花。
 開かれた戦端は流麗な刃の猛威を紡ぎあげた。技量の差が、鍛錬の差が、執念の差が絶対的な溝となって迫り来る。今繰り出された一閃さえ、オブリビオンは防ぐことも敵わずにそのまま奈落へとたたき落とされる。一手受ければ数十にも派生する斬撃の舞、腕を断つ袈裟切りの直後、跳ね上がる切っ先は眉間への突きかと思えば手首の撫で切りへと変わる。
 直角に、鋭角に、弧を描いて円と成す刃の軌跡は風より速く、燕のように軽やかで無限に枝分かれしていく行動選択を見切るなど、今の敵手には不可能であり、機械化した体躯の本領を発揮出来ないまま、オブリビオンは蹂躙されていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

イネス・オルティス(サポート)
『この鎧は一族伝統のもの、恥ずかしくなんて……』

アックス&ウィザーズ辺境のどこかにある隠れ里に住む一族の女戦士
〔一族伝統の鎧〕のビキニアーマーを愛用し主に〔巨獣槍〕という槍を使う
”ダッシュ”で近づき”なぎ払い”、”串刺し”等をよく行う

ボン・キュ・ボンのナイススタイルで、ビキニアーマーを普段使いしている
恥ずかしさ耐性のあるイネスは、周りの視線を気にしません
そのビキニアーマー姿の存在感で、無意識に誘惑してしまう事がありますが
イネスにそのつもりはありません

アドリブ・絡み・可 ””内技能
描写はセクシーレベルまで
キャバリアには乗らず生身で戦います(他の人のキャバリアを足場にする等はあり)



 イネス・オルティス(隠れ里の女戦士・f06902)は正体不明の巨大生物の牙か爪かが穂先に使われた槍である『巨獣槍』の猛威を、ユーベルコード『巨獣撃ビーストクラッシャー』によってその武装に宿る巨獣のオーラを引き出すことで著しく向上させていく。
 それだけでイネスの動きが格段に素早く、重くなる。其れはつまり単純で重い一撃を叩きつけると言う“だけの”ユーベルコード。その程度は分かるが、オブリビオンは理解していても単純であるからこそ対処のしようがない。それに侮るなかれ。単純に強くなるということは、単純に脅威が跳ねあがるということだ。特殊なユーベルコードの発現より何倍も直接的に戦況へ影響をもたらし始める。出力を高めれば小難しい技や戦術など必要ない。

「――獣の一撃、くらいなさいっ!」
 刹那、イネスが重ねてオブリビオンが仕掛ける。身に着けた技量の限りを尽くし、目にも留まらぬ連続攻撃で邪流拳法『機拳流』の武術家を斬り裂く、穿つ、貫く――それらは悉く致命を刻んで、オブリビオンを打ち倒すのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

七星・龍厳(サポート)
『俺に挑むには10年早いな。』
 羅刹の魔法戦士。
 普段の口調は男性的、仲間にはフレンドリー

行動の基準は戦闘が楽しめるか又は興味を持った事柄に積極的に関わる。
パッと見た印象では自信過剰に見えるかもしれないが戦場を渡り歩いてきた経験からの発言

戦闘は戦場で敵の技術を盗み自身が扱えるものに昇華させるため戦場を探してる竜殺し。
戦場では弱肉強食、故に弱者に手を差し伸べる者への優しさと敬意は無くしていない。
力押しから技術比べまで多彩な戦闘スタイル。
多彩な戦闘スタイルを理屈でも説明できる。
猟兵の妻と二人の娘がいる。
 
怪我は厭わず行動します。
依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。



 その一撃、邪流拳法『機拳流』の武術家が繰り出した機械化した右腕の一撃の機拳流奥義・戯岩斗拳ギガントパンチを七星・龍厳(紅蓮の竜殺し・f14830)は真っ向から捻じ伏せる。哄笑と共に高めた膂力で大上段から打ち落とした。切り返しで跳ね上がって迫る拳を迎撃し、そこから再び流れるように打ち合い、斬りあい、結び合い、スピードのギアを上げながら、より激しく全てを滅ぼす破壊のオーラジ・エンド・オブ・アルテマを滾らせてオブリビオンを笑う。戦意に満ちた眼光は、闘志の種火を核に太陽の如く輝いていた。

「もっと機械に頼らずに鍛えるんだな。俺に挑むには10年早い!」

 悲しいかな、顕現するのは純粋な存在の差だ。所詮、どこまでいってもただの機械化された達人に過ぎないオブリビオンは全てを破壊するオーラという強力無比なユーベルコードを持つ七星の手で敗亡の淵へと追いこまれていた。それは紛れもなく機械化ではどうしても埋められない物理的限界の証明。そんな語るまでもない圧倒的なユーベルコードがオブリビオンを呆気なく捻じ伏せていく。
 力が、速度が、頑丈さが違いすぎるのだ。出力の差は絶望的に隔絶しており、今や単純な身体能力値は猫と虎を比較しているに等しいほどの開きを見せてしまっていた。もはや人間を少々超えた改造程度で覆せるような差ではなく、そのまま彼我の力量にオブリビオンは轢殺されていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・セカンドカラー(サポート)
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい♥

ヴィジランテの説明と初期UCを根拠に技能値100以上の技能はUC並に鍛え上げたと主張。
狂言回しサポート。あると便利な舞台装置デウス・エクス・マーキナー

先制攻撃時間質量操作に、己の裡の世界観を瞬間的に切り替える瞬間思考力魔術的パラダイムシフトをコンセプトとする多重詠唱結界術化術混沌魔術の使い手。既存の技術を実在フィクション問わず借用Sampling混合MIX自作DIYすることで戦闘、諜報、輜重とマルチに動けます。

依頼の成功を大前提に、あわよくば己の欲望を満たそうとするかも?
えっちなのうみそおいしいです♥



 アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗のケイオト艶魔少女・f05202)の先制攻撃時間質量操作が邪流拳法『機拳流』の武術家』へと奔る。己の裡の世界観を瞬間的に切り替えるで瞬間思考力魔術的パラダイムシフトを発揮させ多重詠唱結界術化術混沌魔術の波濤でオブリビオンを轢殺せんと猛威の奔流を生み出す。

「あなたの欲しい物、全部全部あげちゃうわ。だから残さずに受け取って頂戴ね?」

 その言の葉に続き掃射されたのは破壊の五月雨。巨大な白熱光球が、爆炎が、衝撃波が――アリスの狙ったオブリビオンを目がけて次から次へと、止め処なく雪崩れ込む。それは多重詠唱結界術化術混沌魔術と宣された通り、紛れもない瞬間思考力魔術的パラダイムシフトからの一斉攻撃だったのだろう。
 まるで途切れない滝の如く、怒涛となって放たれる多種多様な借用Sampling混合MIX自作DIYされた魔術。かつてない規模と激しさでオブリビオンを撃滅している。それは夜空で輝く花火のように美しく、悪魔の晩餐みたいに騒々しくただ苛烈にオブリビオンを圧倒していく。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィアクラ・ディアミッド(サポート)
デュラハンの殺人鬼×黒騎士の老紳士。
元より首のない妖精のため、視野や聴覚等で不利になることはない様子。
武器は身の丈ほどの白銀の鋏。

※喋りません
 身振り手振りで伝えようとする努力はします。

基本的に穏やかな性格ですが、敵を倒すためなら一切の容赦はしません。敵の見た目や言動にも一切ブレません。ただ倒します。
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

人間は好き、敵ではない動物も好き。
頭は金属兜に入っていますが、基本的に家に置きっぱなしなので触れずで大丈夫です。

あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 刹那の煌めき、空を断つ。当たり前に、語るまでもなく、フィアクラ・ディアミッド(いつか聞いた足音・f34123)の剣閃がオブリビオンの身体を斜めに断ち切った。それはまさに人外の秘剣。ユーベルコードの特性を利用することで会得した、空間を鞘に見立てたような〝死を想起する”という異能を付与した疾走居合に他ならない。
 鋏を構えることで世界に刃を食いこませ、そこからの解放と反動を利用した一閃はオブリビオンが有する知覚速度を圧倒的に振り切りながら、ユーベルコード『Bíodh turas maith agat.《ヨイタビジヲ》』の猛威が炸裂される。

「――」
 音速を突破して尚、加速の一途を続ける致死の斬撃。その構えは完成された攻、防、速の三要素がどれも揃っているために、オブリビオもフィアクラには太刀打ちできない。仮に猟兵を取り囲むことができたとしても、傷一つつけることすら不可能だろう。故に再び解き放ったその煌めく一刀は――次なる敵手のその首を刎ね飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔴​

シフィル・エルドラド(サポート)
『皆に元気を分け与えにやって来たよ!』 

ハイカラさんの勇者×国民的スタアの女の子。
 普段の口調:明るい(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)
 嬉しい時の口調:ハイテンション(あたし、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

元気一杯で天真爛漫な性格をしていて、ポジティブな思考の持ち主。
困っている人や危機に陥っている人は放ってはおけず
積極的に助ける主義です。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「麻薬で何の罪の無い人たちを苦しめるオブリビオには絶対に負けられない」
 シフィル・エルドラド(ハイカラさんの勇者・f32945)が一閃したのはもはや勇者の剣を超えて、森羅万象の追随を許さぬ流星の域にも達していた。それは抜き放たれたという事実、ただそれだけですべてを決する絶速の剣。努力の結晶。刃の軌道上に存在した数多の敵、そして物理法則でさえも――事実の後追いをつられて演じ、確定された現実を再現するしか許されない。

「こんなものじゃない、本当の勇者シフィルの力を見せてあげるよ!
 加えて、歴戦で積み上げられたシルフィ自身の技巧もまた完成の域に達している。叩きつけられる剣気。疾風よりなお速く、雷鳴よりなお累々と、すべてを超越したシフィルの体躯が再び奔る。そして、瞬く間に次なる邪流拳法『機拳流』の武術家までの距離を踏破し、その勢いのままに繰り出された一閃がぞっとする程に見事な断面を映して、オブリビオを両断したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

赤星・緋色(サポート)
なんやかんやで事件を解決に導こうとします
フリーダムかつアグレッシブなアドリブも可

合わせ等も自由にどうぞ



 地獄のような怒号と共にロケット噴射の炎が、真っ向から火花を散らして戦場を明滅させた。大気を圧縮して駆動力に変えるブースターレッドは更なる飛躍を遂げていく。ユーベルコードROCKET DIVE!によって生み出された噴出し始めた出力を使用し、既に持ちうる凄まじい加速エネルギーをさらに高めていく。
 当然それらは推進力に変えて、桁外れの機動力を獲得し殲滅速度を引き上げる。全身が加速装置を埋め込んだ弾丸となり、縦横無尽に地を駆け抜けて邪流拳法『機拳流』の武術家を赤星・緋色(サンプルキャラクター・f03675)は打ち倒す。

 様子見などは必要ない。突進で重ねた加速のまま肉迫、最高の蹴速と必中の精度を乗せた弧の一文字を描く。間髪入れぬ返しの二撃、三撃も、また同様。まるで未来そのものを見通しているかのように、次なるオブリビンの飛来を予測して最高速度を維持し続ける事で、殲滅速度を片時も鈍らせることなく猛威を振るうのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

轟木・黒夢(サポート)
『私の出番?それじゃ全力で行くわよ。』
 強化人間のヴィジランテ×バトルゲーマー、19歳の女です。
 普段の口調は「素っ気ない(私、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、偉い人には「それなりに丁寧(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格はクールで、あまり感情の起伏は無いです。
戦闘では、格闘技メインで戦い、籠手状の武器を使う事が多いです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「機械の拳なんて――私には響きませんから」
 オブリビンの機械化した右腕の一撃を猟兵は真正面から受け止める。こんなものかと、轟木・黒夢(モノクローム・f18038)の反撃が邪流拳法『機拳流』の武術家の顔面に叩き込まれた。流星が直撃したかと思われるほどの威力。天地が反転したと錯覚するほどの衝撃が顎から脳へ突き抜ける。

「はぁっ――!!」
「ぐう……ッ!?」
 驚愕に揺れるオブリビンの瞳に映った隕石の正体。それは拳だった。そう、轟木は平然と戦闘行動を続行する。オブリビンの切り札を真正面から受け止めたのに、ダメージなぞ知らぬとばかりに。まだだとばかりに。
 徒手空拳の反撃を繰り出していた。それは危機に瀕しての苦肉の策では当然ない。最初からオブリビンが勝負を決めるため間合いへ踏み込んでくるこの一瞬、それを当たり前に狙っていたカウンターだった。続く連撃はあまりに素早く、精密に、最適な手順で繰り出され頭蓋骨を揺さぶり尽くし、轟木は正面から武でオブリビンを打ち倒した。

成功 🔵​🔵​🔴​

向・存(サポート)
もし手助けが必要でしたらお手伝いするのですよぉ~。
ユーベルコードの出し惜しみをするつもりはありませんけどぉ、だからと言って乱発すればいいってものでもないですよねぇ~。
使いどころに迷ったときはぁ、ご同輩に相談すればいいでしょうかぁ~?
けどぉ、非道なことをなされる方には手加減無用、全力で参らせていただきますねぇ~。
あとは最後まで油断大敵、【咄嗟の一撃】も放てるように【逃亡阻止】は意識しておきましょう~。
大丈夫ですよぉ~、手足の二・三本くらいもげてもなんとかなりますのでぇ~。
荒事以外の御用ならめいっぱい楽しんじゃいますよぉ~。
特に読み物なんかは好きですねぇ~。
※アドリブ・連携歓迎



「あらあら、今回のお相手は機械化した武術家ですかぁ」
 向・存(葭萌の幽鬼・f34837)は飄々とした何処か間延びするような音韻を戦場に響かせ、ゆるゆるとオブリビンとの彼我を詰めていく。次瞬、至近距離で同時に解き放たれるオブリビンの機械化した右腕と剛腕の向。武術家の早撃ち対決が如く、純粋な速度のみを競っての勝負は――。

「かはッ、は……なんて思いきりがいいのよ、あなた」
 砕けた機械の右手を押さえながら、後方に跳躍したオブリビオンは思わず困ったような苦笑を浮かべた。猟兵へ叩き込んだ機拳流奥義・戯岩斗拳ギガントパンチによる粉塵が晴れると共に、悠然と現れた向の姿は見るも無残に片腕がひしゃげている。回避も防御も相殺さえ考えず、相手を砕かんと剛拳を放ったのだから無理もないが、しかし。

「大丈夫ですよぉ~、手足の二や三本くらいもげてもなんとかなりますのでぇ~」
 つまるところ覚悟の質が別格だったのだ、だから実にあっさりと、且つ的確に先に臆したオブリビオンに決まった追撃の三連撃。右肩、左肘、鳩尾に吸い込まれた閃拳と烈蹴のコンビネーションは、歴戦ゆえに完璧だった。
 遥か格上相手さえ通じる挙動を前に、虚を突かれたオブリビオンが対抗できるはずなどない。駄目押しの寸勁で一気にオブリビオンへ罅を刻み込んだ、向。銃弾を撃ちこんだ硝子のように、圧倒的な崩壊が決定打として轟いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

杼糸・絡新婦(サポート)
関西弁口調。
とある忍者が使っていた武器・鋼糸【絡新婦】のヤドリガミ。
白い女物の着物を着用しているが、
名前沿った姿なだけで、オネエとかではなく中身はれっきとした男。

子供や親子中心に一般人には愛想よく接するが、
敵とみなしたら容赦なく叩く。
日常でも戦場でも自分のペースを崩さず、
フェイントや挑発、相手の動きを拘束するように阻害したり、
あえて誘い出してこちらに攻撃を仕向け、
自他へのすきを作り出したりする、戦闘スタイル。
また使えるものはなんでも使う。
元の持ち主の影響で、忍者らしい動きも見せる。

所持する黒い狩衣を着た狐獣人の姿をしたからくり人形は、
かつての主人が作ったものを模したもの、名前はサイギョウ。



「闇が切る闇を斬る、この刃があんさんを斬るんよ」
 それは闇の闘気を纏った忍刀の封印を解き放つ、斬譜儺キリフダたるユーベルコードの起動。呪い、恨み、憎しみ――凝縮された闇の衝動が、殺意という方向性を得て現実を塗り潰す。展開されたるは、その生命を簒奪する致死の方程式。

「もう蜘蛛の糸に絡め捕られているんよ」
 左右を囲むオブリビオンが殺到するが、宣したはずだ。遅すぎると。胴体を貫く機械化した右腕の一撃ごと身を翻し、両手の短刀が煌めいたかと思った瞬間、邪流拳法『機拳流』の武術家の首があった座標に真紅の噴水が溢れていた。奔る斬閃に応じ、桜のように散華する血の花弁。先ほどまでの杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)の身体能力と比較すれば、考えられないほどの反応速度。そして殺せば殺すほど、闇の闘気を纏った忍刀が血を浴びれば浴びるほどにその猛威より強く、より美しく咲き乱れる。
 続けて、轟く斬譜儺キリフダの暴虐——獲物を逃がさぬ狙い撃ち。雪崩れこんだ容赦ない致死の刃を前に、片一方を既に処理されたオブリビオンが耐えられる道理など欠片たりとも有りはしない。連携が瓦解した瞬間という確実な隙を突かれたオブリビオンは、一撃で杼糸によって瀕死に追い込まれた。

成功 🔵​🔵​🔴​

水心子・真峰(サポート)
水心子真峰、推参
さて、真剣勝負といこうか

太刀のヤドリガミだ
本体は佩いているが抜刀することはない
戦うときは錬成カミヤドリの一振りか
脇差静柄(抜かない/鞘が超硬質)や茶室刀を使うぞ

正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな
乱舞させた複製刀で撹乱、目や足を斬り付け隙ができたところを死角から貫く、束にしたものを周囲で高速回転させ近付いてきた者から殴りつける
相手の頭上や後ろに密かに回り込ませた複製刀で奇襲、残像やフェイントで目眩まし背後から斬る、なんて手を使う
まあ最後は大体直接斬るがな

それと外来語が苦手だ
氏名や猟兵用語以外は大体平仮名表記になってしまうらしい
なうでやんぐな最近の文化も勉強中だ



「正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな」
 手っ取り早く力を得るために体の一部を機械化し、邪道に堕ちた拳法流派『機拳流』の武術家を前に水心子・真峰(ヤドリガミの剣豪・f05970)は肩を落とす。武術家としての誇りも矜持もなく、ただ衝動のままに力を振るうようまるで魔獣のような相手はもはや武術家とは言えないだろう。

「ましてや相手は手段を選ばぬ武術家だ」
 僅かに苛立つように、強弁を薙ぎ払う雑な剣閃。感情のままに放っただけの一撃で呆気なく勝負の趨勢は傾いた。受け止めた機械化した右腕から散る火花と共に、塵の如く地を転がる。全身を打ち付けた衝撃に咳き込むオブリビオンを、水心子は激情をこらえながら揺れる眼光で睨み付けた。柄を握る拳が、まるで何かを耐えるように震えている。冗談じゃないと。

 全身に刻まれる損傷と弾ける血肉、逆転の芽など一切許さず戦闘能力を剥奪される。端的に言えば、これでもう勝負は着いてしまったと言えるだろう。
「やはり総てを捨てて手に入れた力が其れだとは余りに浮かばれない」
 そんな水心子の言の葉と共に振り下ろされた刃が武術家の命を見事に奪い去った。

成功 🔵​🔵​🔴​

ローズ・ベルシュタイン(サポート)
『さぁ、楽しませて下さいますわよね。』
 人間のマジックナイト×電脳魔術士、女の子です。
 普段の口調は「高飛車なお嬢様(私、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」、宿敵には「薔薇の棘(私、あなた、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は高飛車なお嬢様風の偉そうな感じです
花が好きで、特に薔薇が大好き
武器は、主にルーンソードや精霊銃で戦う。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 確実に致命傷を与えるであろう速度と精度で持って放たれたオブリビオンの機械化した右腕の一撃機拳流奥義・戯岩斗拳はしかし、空中で音速の衝撃薔薇は夕暮れ時の風に乗りてにより軌道を捻じ曲げられる。ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)へと繰り出された、邪流拳法『機拳流』の武術家の渾身の一撃が空を切ったことで必然的に生まれた隙。

「夕焼けの風が導く一閃、見切れますか?」
 そこへが予め決められていたかのように夕焼け色の刀身のロングソードが振り下ろされた。だが胴体を袈裟懸けに両断される寸前、それでもオブリビオンは床を蹴り紙一重でその攻撃の回避を果たし――否。そのままの姿勢で半歩踏み込んだローズが刃を届かせる。さらにはその傷口に連続して音速の斬撃ローズゲイルが襲い掛かる。軽傷だったはずのダメージは深く肉を斬り刻み、宙に鮮血を飛散させた。

「これで終わりですわ」
 さらに吹き荒れる猛威の嵐。薔薇の花弁が舞う夕焼け色の風を纏うの流星群は時間にすれば一秒にすら満たなかったことだろう。切り刻まれた無数の肉片と血飛沫が辺り一面に降り注ぎ、敵手の絶命を証左した。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウル・トールフォレスト(サポート)
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

楽観的で感情豊か、夢見る乙女な性格の少女
年相応に無邪気であり、根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
猟兵の役割は理解し依頼も一応遵守しようとするが、それはそれとして楽しそう、面白そうで物事を判断し、それを優先して行動する

バイオモンスターの特徴として、肉体は植物の性質を持つ

戦闘では怪力の発揮や身体の巨大化、鋭い爪での引き裂き、捕食等の野性味溢れる攻撃スタイル
理力の扱いも得意で、体表で自生する蔓や苔植物を操り、防御や隠密に罠等サポートも行わせる



「おもいっきり遊びたいんだね! ふふふふ、それだったら私が遊んであげる」
 邪流拳法『機拳流』の武術家へと繰り出された重力に身を任せた、ただの戯れフリーフォール・スプラッシュ。その規模は隕石にも等しく、単純で重いボディプレスの一撃は発生を確認して避けられるようなものではない。文字通り、アウル・トールフォレスト(瑞々しき夏の怪物サマーサイド・セーバー!・f16860)の繰り出したユーベルコード落果・万有引力は巨人の一撃で、身の程知らずのオブリビオンに下される鉄槌に等しい。

「せーのっ、どーん! どーん! どーん!」
 そして無論、その攻撃は一度や二度で終わらない。四足獣のようにオブリビオンが回避した直後。連続して地面を打ち鳴らすアウルの凄まじさにオブリビオンは瞠目した。ドン、ドン、ドン、ドドドンと響けば、絶え間なく。出来の悪い喜劇のように人体が潰される。さながら巨大なプレス機の中にいるかの如く。ひしゃげ、砕け、オブリビオンは人間の形を失った肉塊に成り果てていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

寺内・美月(サポート)
アドリブ・連携歓迎
※エロ・グロ・ナンセンスの依頼はご遠慮願います。
・依頼された地域に亡霊司令官(顔アイコンの人物)と隷下部隊を派遣。美月がグリモアベースから到着するまで(サポート参加では現地にいない状態)、現地での活動に必要な権限を付与
・基本は一個軍団(歩兵・戦車・砲兵・高射・航空・空挺のいずれか)に、出動しない軍団から一個師団程を増強し派遣
・戦力不足の恐れがある場合は、上記の兵科別軍団を二十~三十個軍団ほど増派し派遣軍を編成
・敵に対し砲兵・高射・航空部隊の火力、戦車・空挺部隊の機動力、歩兵部隊の柔軟性を生かした戦闘を行う
・他の猟兵の火力支援や治療等も積極的に行い、猟兵の活動を援護



 寺内・美月(霊軍統べし黒衣の帥・f02790)により、亡霊司令官たちがアポカリプスヘルへと派遣される。今回は半ば潜入任務と言うことで数ではなく質を重視した編成となっている。故に、亡霊司令官が引き連れる隷下部隊の質は高い物だった。集団として現れるオブリビオンではあるものの、邪流拳法『機拳流』の武術家をその一団が対等に渡り合っている事がその戦力の証左となるだろう。

 無論、個の性能も重要だが――それ以上に脅威はその精神性だった。隷下部隊は進む、止まらない。機械化した右腕の一撃がどうしたと、言わんばかりに鉄拳の雨を弾いて進む。そう、弾いてだ。亡霊司令官が命令した通り、誰も彼が一直線に火矢のごとく駆け抜けていた。
 左右に避けるそぶりすらない。時には体躯を犠牲にその猛威を防ぎながら、時には得物で切り払いつつ悪夢のように突き進む。戦場に眩しい火花を咲かせ、機拳流奥義・戯岩斗拳ギガントパンチ文字通り掻き分けて標的へと躍りかかった。結果、苦も無くオブリビオンへと喰らいつき、物量で鏖殺するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

鳶沢・成美(サポート)
『え、これが魔導書? まあどうしよう?』
『まあどうでもいいや、オブリビオンなら倒すだけですよ』

故郷UDCアースの下町の古書店でたまたま見つけた魔導書を読んで覚醒した自称なんちゃって陰陽師

昨今でいう陽キャラ? みたいな行動は正直よくわからないのでマイペースに行動
でも集団での行動も嫌いじゃないですよ
元ボランティア同好会でつい気合い入れて掃除しちゃったりしなかったり
一応木工好きでゲートボール好きキャラのはず……たぶん

戦い方は直接殴るより術をとばす方が好みです
範囲攻撃とかロマンですよね
例え好みの容姿だろうと、事情があろうと敵ならスパッと倒すだけですよ

アドリブ・絡み・可



「よし、このあたりだと他の猟兵もしばらくこっちに来ないだろう」
 鳶沢・成美(三角定規の除霊建築士・f03142)は壁を背にした袋小路に自ら向かうと、気合いを入れ直すように額の鉢巻きをぎゅっと強く結び直す。次瞬、それと呼応するように解き放たれたユーベルコード『獣神来我ジュウシーン』。

「――獣の神ジュウシーン、来たれっ!」
 その体躯が野獣の神をその身に降ろした姿に変貌し、自らを仕留めにきたオブリビオンへ獣のように疾走する。猟兵の殺意に応え、悪魔じみた唸り声をあげて駆け廻るする様はまさに皆殺しの野獣だ。殺す、殺せ、殺す、殺せと、のたうち回るように叫ぶ野獣の神を備え、人の声ならぬ咆哮が響き渡り、施設の壁を超高速で突き破った。
 乱立した麻薬の製造ラインを叩き壊して再び出現した鳶沢は埒外の膂力を持って跳躍し、魔獣のような俊敏さでオブリビオンたちの眼前へと降り立つ。その後も縦横無尽に暴れ回り、オブリビオンだけではなくカルト教団の施設へと多大なダメージを与えて行くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

四十物・寧々(サポート)
※サポートプレイング

多少の怪我や失敗は厭わず積極的に行動し、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

その上で現在の状況に対応できる人格で行動します。
シナリオ進行に必要な言動など青丸稼ぎに役立てて下さい。

使用ユーベルコードの指定はありません。
「成功」の結果で書けそうなものを一つステータス画面からお選び下さい。フラグメント次第で不使用も可です。

アイテムもご自由にお使い下さい。
服装系は提案の一例として装備せず公開設定としております。

あとはお任せ致します。
宜しくお願い致します。



「今日も新しいご当地寧々ちゃんに助けて貰うとしましょう」
 そう言うと四十物・寧々(あいもの・ねね・f28377)は見せつけるように、片腕をかざしユーベルコード――準備完了。音を奏でるように、指先を躍らせて――ネイティブ・ダブルを解き放つ。
「ご当地寧々ちゃん、今日は長崎のチャイナタウンからカンフー寧々ちゃんがきてくれましたよ!」
 宣した瞬間、チャイナドレスを纏ったが長崎現れご当地寧々ちゃん、手を合わせて仰々しく腰を折ると、弾丸の如き勢いで邪流拳法『機拳流』の武術家へと奔る。

「アイヤー! ばってんいくアルよ!」
 胡散臭い言葉使いではあるものの、その実力は猟兵の切り札ユーベルコードで呼び出されるだけあって本物だ。刹那の間合いを超えて、加速をつけて拳をオブリビオンへと激突させる。そのまま直撃を受けたオブリビオンは鳩尾から、くの字に折れ曲がり拳骨が肉にめり込む。重ねて逃がさんとそのまま容赦なくひねられた挙に五臓六腑が掻き混ぜられる。
 胃液混じりの血反吐が間欠泉のように溢れ出すが、しかし。手を抜かれるはずもなく、胸部を強かに打ち抜いたのは追撃の掌底。圧倒的なスペックから繰り出されるその猛威でオブリビオンは順当に機械化された肉体もろとも破壊されていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

数宮・多喜(サポート)
『アタシの力が入用かい?』
一人称:アタシ
三人称:通常は「○○さん」、素が出ると「○○(呼び捨て)」

基本は宇宙カブによる機動力を生かして行動します。
誰を同乗させても構いません。
なお、屋内などのカブが同行できない場所では機動力が落ちます。

探索ではテレパスを活用して周囲を探ります。

情報収集および戦闘ではたとえ敵が相手だとしても、
『コミュ力』を活用してコンタクトを取ろうとします。
そうして相手の行動原理を理解してから、
はじめて次の行動に入ります。
行動指針は、「事件を解決する」です。

戦闘では『グラップル』による接近戦も行いますが、
基本的には電撃の『マヒ攻撃』や『衝撃波』による
『援護射撃』を行います。



「思いっきりぶん殴る―――アタシ流のサイキック拳法さ!」
 邪流拳法『機拳流』の武術家《オブリビオン》へと叩き込まれる、大砲の如き数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)の限界を優に超えた打撃の極みサイキカル・エンハンスが大気を震わせながらもオブリビオンに致命を刻む。
「凄まじい威力だが……隙だらけだ、今度はこちらの番だっ!」
 完全に受け止めたはずだが、内臓を激しく損傷させられたオブリビオン血反吐を吐きながらもカウンターを狙う。大振りの一撃の直後、それは人体の構造上どうしても体勢を立て直すために生まれる一瞬の隙。必然ともいえる動きを狙いは必殺の一撃を繰り出そうと試みるが―――。

「はっ、全く気づいていないんだね。アタシをあんまり舐めないで貰いたいね」
 オブリビオンが機械化した右腕の一撃ギガントパンチを繰り出すその刹那——びきり、とオブリビオンの肘の関節が硬直した。それはひどく微細なズレ。しかしその誤差が拳の軌道をわずかにブレさせた結果、必中の一撃は虚しく空を切り裂いた。偶然ではない。今の現象がユーベルコード枷外す術のもう一つの仕込み。電撃能力による追加のマヒ攻撃発動がほんの一瞬、身体の一部だけという限定下でオブリビオンの動きを阻害する。
「――アンタはとっくに大手詰みだったんだよっ!」
 拳を振るうその直前に肘関節に硬化を及ぼされれば、当然手元が狂う。気付かない程度のわずかな誤差でも、数宮の直感と身のこなしを相手にするならばまさに痛恨の隔たりだ。単純な攻撃を高める王道と、相手の機動力を奪う邪道の複合戦法でオブリビオンを真っ向から数宮を打倒した。

成功 🔵​🔵​🔴​

鳴上・冬季
「この世界にも功夫の遣い手が居たとは、実に面白い。…鏖殺せよ、黄巾力士火行軍」
黄巾力士14体9組計126体召喚
・砲頭から制圧射撃
・砲頭から炸裂徹甲弾で鎧無視・無差別攻撃
・上記2組をオーラ防御で庇う
の3組1隊として3隊作成
2隊で半円組み1隊は予備として随時投入
自分は風火輪
普段連れ歩く黄巾力士は飛来椅で上空から戦場俯瞰
黄巾力士にオーラ防御で自分庇わせ竜脈使い全黄巾力士強化
合間合間に雷公鞭振るい雷撃しながら敵全滅又は召喚黄巾力士全滅まで戦闘

「敵の残骸も黄巾力士の残骸も街の復興の資材になります。1対1などと言わず、速やかに全てジャンク素材に変えて差し上げましょう。新しい拠点作りが楽しみです」
嗤う



「この世界にも功夫の遣い手が居たとは、実に面白いですね。それも機械でありながら気功と共存するですか」
 鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)はオブリビオン・ストームによって人類の大半が死滅した世界アポカリプスヘルで、功夫の遣い手であるオブリビオンが存在していたことに僅かに目を瞠る。さらには彼らは体躯を機械化させ、功夫の技術と共存させているのだ。

「発想としては凡百ではありますが、それを実現出来た事だけは評価しましょう」
 故に、侮るような真似はせずに鳴上が行使するは眼前のオブリビオンに対しての最強の軍団黄巾力士・五行軍であった。
「――その総てを悉く鏖殺せよ、黄巾力士火行軍」
 そう宣言したと同時に、ユーベルコードが解き放たれ――本来は金行であるはずの黄巾力士を火行軍として展開していく。

「敵の残骸も黄巾力士の残骸も街の復興の資材になります。総てを無駄にせずに私が使って差し上げます」
 本家より出力に特化しているためにスピードもパワーも数段上。設計思想はそのままに、上乗せされた性能は戦闘に限って言えば完全に上位互換というべき存在だ。
 それらは予め入力された命令をこなすように砂粒も乱れもなく、その出力をオブリビオンと撒き散らしていく。もはや軍勢という概念すら超えて行動が重なった瞬間、一挙手一投足までも悉く同じな様は見方によっては不気味とも取れるほどに統率されている。

「1対1などと言わず、速やかに全てジャンク素材に。安心して塵葛になるといいですよ」
 恐怖を知らぬ黄巾力士たちは格上であるはずのオブリビオンに対して臆することなく挑んでいる。火を噴く砲口、自らの負傷を厭わずに仲間を庇い、すぐさま次なる兵士は補充されていく。
「――新しい拠点作りが楽しみです」
 双方の躯が積みあがっていく様子に鳴上は僅かに口角を上げ、心底おかしそうに小さく嗤う。

「づうっ、ぐぁ……ッ」
 体表面には砕けた骨や歯が、武装と共に飛び散りながら突き刺さり、まるで指向性地雷でも浴びたかのように万遍なく、オブリビオンに複数の傷を刻み込んでいた。なんとか生きてはいるものの、躊躇のない黄巾力士の進軍に戦慄が止められない。焼かれた喉で必死に酸素を取り込みながら、必死で邪流拳法『機拳流』の武術家は立て直しを図るも――――。

「私がただ見ているだけと思っていたのでしょうか。あまりにも思慮が足りませんね」
 オブリビオンが希望を見出した退路は地獄の入口だった、黄巾力士から退避した敵手を鳴上は雷公鞭振るい、哀れな羊の命を次々と摘み取っていく。

「ふむ、なかなか面白い機構をしている。折角です、頂いておきましょうか」
 邪流拳法『機拳流』の武術家の機械でありながら、気功を共存させまるで巨大な大岩の如き出力を生み出す機械化した右腕機拳流奥義・戯岩斗拳に、一時的に出力を暴走させてスピードと反応速度が爆発的に増大する加速装置機拳流禁忌・王刃悪狼怒、まるで未来予測のように敵の動きを先読みする《機拳流秘伝・魔心眼》といったオブリビオンが持ちあわせていた技術の粋を、鳴上は一式無傷のままに鹵獲したのだった。

「これで傭兵は終わり、後は――このカルト教団のボスを潰しに往くとしましょう」
 手っ取り早く力を得るために体の一部を機械化し、邪道に堕ちた拳法流派『機拳流』の武術家たちは猟兵たちの前に全て打ち倒された。この病院の奥底に居るはずの悪趣味なオブリビオンへと、悠揚とした足音が響き始めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『荒野に試練を蒔く者』

POW   :    『さぁ、君の力強い生命の輝きを見せてくれっ!』
【生体感知機能搭載の殺戮機械獣の群れ】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    『この程度じゃないだろう?もっと輝いてくれっ!』
対象の攻撃を軽減する【、自らの意志の強さに比例した力を持つ超人】に変身しつつ、【周囲一帯を破壊する衝撃波を伴う蹴り】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    『素晴らしい!ならばこの試練も乗り越えてくれ!』
自身の【全て】を代償に、【巨大オブリビオン・ストームの発生を伴う命】を籠めた一撃を放つ。自分にとって全てを失う代償が大きい程、威力は上昇する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

● 荒野に試練を蒔く者

「素晴らしい! あの傭兵たちを越えて私の元へとやってきてくれたのか」
 無辜の村人に麻薬をばらまいてたカルト教団を動かしていた、荒野に試練を蒔く者オブリビオンの元へと猟兵は辿りついた。その姿を双眸に映すとかんばせに喜びを湛え、手を叩きながらオブリビオンは猟兵を歓迎する。
「ああ! きっとどんな困難があったとしても立ち上がってくれると信じていた」
 響き渡る下卑た喝采の笑い声。愚劣で勝手な賊心賛歌。人は意思の力で何処までも強くなれると確信する大絶賛の嵐は耳朶を犯し、同時に立ち上がった者たちを嬲るため残酷な呪詛をぶちまける。

「見せてくれ、絶望の荒野にこそ。――美しい華は咲くのだから」
 天を仰ぎながら殉教者のように両手を広げて、オブリビオンは真理を掴むように再び喝采した。
警邏用弐六式・陽向
〈POW〉アドリブ・連携歓迎

清々しいほど欲望に正直なのでしょうが…
私は試験体、常に試されてきたでありますよ。
貴方が試練だというなら、乗り越えるだけであります!

刺又で相手との距離を取りつつ攻撃を〈なぎ払い〉〈受け流し〉て、いなす。
攻撃の性質や傾向、先ずは〈戦闘知識〉を収集。
相手の手の内を多く明らかにして、機会を窺うであります。

攻勢に転じる機を捉えたらなら、一切の容赦はしない。
被弾・損壊は覚悟の上、〈グラップル〉主体で近接ステゴロに持ち込むであります。
制限解除(UC発動)したら、こっから先、私自身制御できないでありますから…
制圧で終わるか〈蹂躙〉になるか何れにしても…オカクゴヲ



「清々しいほど欲望に正直なのでしょうが……私は試験体、常に試されてきたでありますよ」
「素晴らしい、その命の輝きをこの私に見せて下さい! そのための試練であれば幾らでも用意しましょうとも」
 そして次瞬。ガチガチとまるで鋼鉄の髪切虫が牙を鳴らしているかのように。響き渡る奇奇怪怪な不協和音は、まさしく嵐の予兆だった。カルト教団の拠点に影が蠢き、平穏を侵略せんと脾睨している。
「さぁ、君の力強い生命の輝きを見せてくれっ!」
 続々と姿を現すは殺戮機械獣の群れは身じろぐ度に彼らの肩から、腕から、膝から、足から、首から、指から、顎から、関節部から金属同士の密に触れ合う擦過音が肉食獣じみて溢れ出す。狩りの愉悦を抑えきれず影にゆらめく眼光は、悪鬼羅刹の証明だ。これから喰らう獲物を前に、獰猛な戦意を纏って妖しく無気味に揺らめいていた。

「これが試練だというなら、乗り越えるだけであります!」
 警邏用弐六式・陽向(辺境の警邏用アンドロイド・f37672)へと殺到する生体感知機能搭載たちに対して、刺又で敵手との距離を取りつつ、鋼鉄の獣の猛威をその武装の特色を遺憾なく発揮し薙ぎ払う。そのまま受け流していくことで戦闘を通じて、警邏用弐六式は生体感知機能搭載の殺戮機械獣の群れの手の内を読み解いていく。
「もうこの動きは覚え解析完了しました。――反撃開始です」
「ほほう、こりゃまた」
 そして、訪れた結果を前に荒野に試練を蒔く者オブリビオンは瞠目した。宙を舞う生体感知機能搭載の殺戮機械獣の群れの首に思わず笑みが深まっていく。小さな感嘆を漏らしながら、横一文字に煌めいた警邏用弐六式の刃を興味深そうに見つめるのだった。

「―――カク……ゴハ……デキ……タカ?」
 そして次瞬、訪れるユーベルコード[制限解除]最終強制執行形態の凄まじさ。暴走状態にありながら、技巧はほとんど劣っていない。格付けはもう済んでいる。何をしようが無駄、無駄、無駄だと、殺到する殺戮機械獣をその体躯を武器に蹂躙していく、とにかくまずは殺してやろうと、完全に沈黙した残骸を蹴り飛ばす。
 無理矢理に叩き込んだ拳が鋼鉄の獣のコアを穿つ。行き場脳死鳴ったエネルギー内側から膨張して花火のように爆裂していく。そして無論、この程度では止まらない。カルト教団拠点の内部へと跳ね回る破片が地面へと落ちるよりも早く、警邏用弐六式は残りの殺戮機械獣へと魔獣が如く疾駆した。当然、残った敵手は群れとなっては警邏用弐六式を迎撃するように攻撃を放つものの、今となっては愚鈍な亀だ。その強固の装甲ごと殴りつけ、いとも容易く返り討ちにする。時に捻じ込み、手放した得物はコアごと暴走を引き起こして爆散するが――問題ない。

「タカミノ……ケンブツハ、ココマデダ!」
 爆炎を背に駆け出した警邏用弐六式。肌を焼くような爆発を霧のごとく突っ切り腹に拳を叩き込んだ。ユーベルコードを宿す衝撃がオブリビオンの細い身体を木の葉のように吹き飛ばし、強かに壁面へと衝突させる。
「くっ、素晴らしい……実に素晴らしい希望の力ですね」
 どうにか肺から搾り出された音韻が致命を刻み込んだことを告げる音色だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳴上・冬季
「河童ごときが上から目線とは…なかなかに業腹です。良いでしょう、その傲慢引きちぎって差し上げる。行け、真・黄巾力士」
黄巾力士を80m級まで巨大化
敵を掴んでその首を引き抜くよう命じる
自分は黄巾力士の肩辺りを風火輪で飛行
竜脈使い黄巾力士の能力を底上げし継戦能力高める

「身体をぎゅうぎゅうと握り込まれたまま蹴りを放てるほど、貴方の功夫は練りこまれていないでしょう?思い上がりは命でお支払いいただくだけで結構です。…殺れ、黄巾力士」

「例え妖物上がりだろうと、敵対者を許せるほど優しくはないのですよ。これが封神武侠なら、貴様なぞ封神台に叩き込んで二度と顔を会わせることもないのに。残念ですねえ」
嗤う



「河童ごときが上から目線とは――なかなかに業腹です」
「見た目で判断するのはよろしくありませんね、例え石ころに見えても希望の光はあるものです。貴方がそうであるか私にみせてください」
 尊大な荒野に試練を蒔く者オブリビオンの口上に思わず、鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)は喉を唸らせる。――微かに漏れた苦笑の響きは喜びか、それとも憐憫か。

「良いでしょう、その傲慢ごと真正面から引きちぎって差しあげましょう。行け、真・黄巾力士」
 どちらにせよ、その態度が業腹であることは違いない。即座に解き放たれたユーベルコード真・黄巾力士がそれを証左する。ユーベルコードのみならず、竜脈の力を注ぎ込まれた黄巾力士は天井知らずに出力が強まり、それに引っ張られるかの如くその体躯の大きさも強制的に膨れ上がっていく。文字通りに天井知らずにだ、巨大化したその体躯は建物を食い破り、戦場に大空を浮かび上がらせる。

「これはなんて規格外の輝きなんだ! もっと輝いてくれっ! もっと見せてくれ」
 抑えるように、堪えるように、ぶるぶると肩を震わせ、もう我慢できないと言わんばかりに爆発するオブリビオンの哄笑。その輝きに呼応するようにオブリビオンもまた、それに対峙するだけの力を持つ超人へと変貌。周囲一帯を破壊する衝撃波を伴うほどの猛威を振るいながら、果敢に彼我の差を物ともせずに反撃を試みる。
「これでは河童ではなく、もはや蚊のほうが近い。そのまま掴み上げてしまいなさい」
 上空から自作の宝具である風火輪で飛行する鳴上は黄巾力士へと命令を下して、オブリビオンを迎撃させる。巨大になりながらも一切の敏捷性を喪っていない。それがどれほどまでに凄まじいか、正確に狙いを定めてオブリビオンを掴み上げた。

「身体をぎゅうぎゅうと握り込まれたまま蹴りを放てるほど、貴方の功夫は練りこまれていないでしょう?」
 その体躯が大きくなるということは、単純に脅威が跳ねあがるということだ。下手なユーベルコードの発現より何倍も直接的に戦況へ影響をもたらし始める。出力を高めれば小難しい技や戦術など必要ない。
「思い上がりは命でお支払いいただくだけで結構です。……殺れ、黄巾力士」
 そのまま手のひらの中でオブリビオンをまるでボロ雑巾のように締め上げていく。そして次の瞬間、全身の骨が粉砕されたような嫌な音が響きオブリビオンは強制的に地上へと叩き付けられた。

「例え妖物上がりだろうと、敵対者を許せるほど優しくはないのですよ。これが封神武侠なら、貴様なぞ封神台に叩き込んで二度と顔を会わせることもないのに。残念ですねえ」
 床に真紅の押し花となりつつも、今だに息をしているオブリビオンの生命力だけは評価しながら――今度は黄巾力士の脚を隕石のように奔らせ、オブリビオンをさらに絶望的に追い詰めていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

葛城・時人(サポート)
※連携・キャラ性保つアドリブOK
※お色気・反社会的行動・反公序良俗行動・所謂R18やR18G系NG
※口調等ステシ参照希望

能力者から猟兵になった「運命の糸症候群」で若返った存在
常に依頼目的の達成、成功に向かい最大限の努力を払う性質

状況に応じ、範囲攻撃から単体攻撃まで幅広くこなし
設定UCは積極的に使用
オブリビオンは確殺の方向
非人道的行いには嫌悪と怒り、より強い意志を持ち
攻撃や行動
一般人などの救出対象がある場合、戦場からの
対象の離脱を最優先
「力無き者の盾となる」ことを常に念頭に戦う

使役する白燐蟲の名はククルカン
呼ぶと『きゅい!』と鳴き、命に従い行動する
(言葉も聴き分ける)

後はお任せだね。宜しくだよ!



「―――今は遠くても、力の記憶は俺の中に」
 運命の糸症候群で若返った葛城・時人(光望護花・f35294)は全盛期の頃の実力からは乖離しているものの、その積み上げた経験は確かなものだった。それを証左するかのように放たれたユーベルコード『光蟲の槍コウチュウノヤリ』が一条の光となってオブリビオンへと吸い込まれるように奔る。

「足りない力は経験で補えばいいだけだ」
 さらに肉体のギアを上げる葛城。一方的に試練を与えて悦に浸るオブリビオンが、もはや太刀打ちできるものではない。弛まぬ鍛錬と経験が生んだ比類なき戦技。
同時にオブリビオンへと命中した槍が光の柱となって敵手の体躯を斬り裂いていく。それも苦も無く、苛烈に、圧倒的に。まるで霞か何かのようにオブリビオンが生み出した防壁を煌めく刃が貫いた。

「どうした? この程度では試練とあべるものではない」
 葛城は敵手の行動を的確に観察し、取るべき戦術を判断している。ただ野放図にありったけの槍撃と光柱を繰り出すのではなく、その二つを連係させて隙を無くそうと努める動きは基本だからこそ強力で、それがオブリビオンを着実に追い込んでいく。

成功 🔵​🔵​🔴​

月守・咲凛(サポート)
対空戦闘機の咲凛です。
空戦用の武装ユニットを装備してます。
私はお姉ちゃんなので、自分が怪我をしてでも戦えない人を守らなければならないのです。
後方への注意はちょっと疎かになりがちで、攻撃を受ける事もあるのです。
オブリビオンにトドメを刺す事を躊躇いませんけど、戦えない相手に対して攻撃するのはかなり躊躇します。
状況次第で武装ユニットを外して囮行動を取る事もあるのです。囮捜査は得意なのです。

戦闘傾向
アジサイユニットを盾として飛ばして身を守りながら、空中での射撃戦を好みますけど、護衛対象がある時とかはアジサイには味方を守らせて自分は敵の攻撃を躱しながらムラサメユニットで接近戦するのです。



「それでは近接戦闘です、いきますよー!」
 月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)は自らの体躯よりも巨大な長さ二振りのビームチェーンソーを手にオブリビオンへと奔る。ユーベルコード「武装ユニット近接戦闘モード《ドッグファイトモード》」の発現に呼応し、掲げた近接攻撃用ビーム兵装ユニットの刃に集う破壊の出力、空間全域を埋め尽くすほど集束された魔法陣の浮かんだソラノナミダの波濤が轟き渡る。やはり派手ということは分かりやすく強いのだ。どんな相手でも一目で理解させるほど、文句のつけようがない危険性を誇っていることの証左であった。

「――ここですっ!」
 次瞬、オブリビオンが発生させている巨大オブリビオン・ストームに気負うことなく地を蹴った。オブリビオンを打ち倒すべく、鋼のように、矢のように。煌めく光の羽衣を前進用の燃料と焼べながら、慌てず逸らず不可視の死線を刹那に見切り、潜り抜けて。荒野に試練を蒔く者の胴をぞぶりと深く切り裂いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

コノハ・ライゼ(サポート)
使用UCはPOW/WIZの内でお任せ。

態度口調、一人称までも気分次第、嘘吐きで気紛れなお調子者。
オブリビオンは喰らうもの、猟兵業は餌場で狩場。悪食で酒好き。
楽しい事と人の笑顔が好きで戦闘中も飄々と笑みを絶やさない。
敵に対しては嫌味や挑発もよく吐く。

※妖孤だが耳と尻尾は晒さない

・以下PC口調
接近戦と術を併用した戦い方が得意だねぇ、怪我とか気にしないタイプ。
敵へ言葉掛ける時は呪詛や誘惑目的が多いンじゃないかしら。
得意なのは懐へ飛び込んで『2回攻撃/傷口をえぐる/生命力吸収』の流れ、負った傷分喰らってやるわ。
自分の価値観が一番ダケド、公では公序良俗には反しないようにしてるヨ。
敵を喰らう事以外は、ネ。



「さア――行くヨ」
 コノハ・ライゼ(空々・f03130)の繰り出したユーベルコードは、空中を幾度も蹴って移動するという分かりやすい能力。それに侮るなかれ。単純に機動力が上がるということは、単純に脅威が跳ねあがるということだ。特殊なユーベルコードの発現より何倍も直接的に戦況へ影響をもたらし始める。速度を高めれば小難しい技や戦術など必要ない。
 止まらない、止まらない、早く鋭くもっともっと――加速を果たす磨いだ鉱石の貌の一対のナイフの斬撃。音と風を断ちながら尚激しく、剣の舞いは続行する。それがあまりに激しいためか、生まれる余波で戦場は今や無惨なものとなっていた。柱も床も砕かれ斬られ、今や建造物が次々と瓦礫に解体されていく。

 それでも止まらずに空中を蹴ることで跳ね回る独楽めいた加速を重ねて迫るコノハ。攻撃の予兆を読ませぬトリッキーなモーションから、最も予測困難な軌跡と呼吸で刃を放つ。それをオブリビオンが素手の受け捌きで流した瞬間、猟兵は罠は即座に発動。顔前に残った受け手で相手の視線が遮断される一瞬を狙い、死角の影からこの万象映し色形を変え、刻まれた溝は真紅に濡れた石榴・・が走った。

成功 🔵​🔵​🔴​


「麻薬をばら撒くなんて流石にやりすぎですわ!」
 納花・ピンチン(ブギーモンスターの勇者・f31878)の瞳が赫く・・と同時にユーベルコード九死殺戮刃が解き放たれ、その体躯が跳ね戻った。シーツによろわれた肉体が、膨れ上がったように錯覚する。それほどの威迫。眼前に襲い来る殺戮刃物は暴走車に等しく。防ぐ術はなく、避ける術とて最早ない。荒野に試練を蒔く者は肩口を打ち砕かれる。

「それに――勝手に試練を与えるだなんて、何様のつもりですの」
 しかし、それで猛威は終わらない・・・・・・・・・・・。煌々とその双眸はさらにその輝きを深め、ピンチンは一陣の疾風となる。そのまま目掛けて、全方位から荒野に試練を蒔く者白刃の雨が降り注いだ。瞬前まで何も存在していなかったはずなのに、具現した数十を超える斬撃の乱舞は決して幻などではない。一つ一つが鉄をも両断する凶気を帯びて、オブリビオンを鏖殺せんと槍衾にする。それを証左するかのように、鮮血が戦場に迸っていく。
納花・ピンチン(サポート)
ブギーモンスターの勇者×殺人鬼
布を被ってから8年が経ちましたわ
普段はお嬢様口調で、時々関西弁がちょこっと
……って、勉強中なんですわ!

あくまでお仕置きをしに来ているから
あまり殺伐とした戦い方はしませんわ
武器も直前で刃を返して叩いたり
その光景はギャグになることが多いですわ

商人街出身、お話しや交渉なんかも好きです
小さなスイーツや飴ちゃんを渡して一緒に食べると
色々話してくれるんですわ

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功の為でも
公序良俗に反する行動はしません

あとはおまかせ
ほないっちょ、よろしくおねがいします



「麻薬をばら撒くなんて流石にやりすぎですわ!」
 納花・ピンチン(ブギーモンスターの勇者・f31878)の瞳が赫く・・と同時にユーベルコード九死殺戮刃が解き放たれ、その体躯が跳ね戻った。シーツによろわれた肉体が、膨れ上がったように錯覚する。それほどの威迫。眼前に襲い来る殺戮刃物は暴走車に等しく。防ぐ術はなく、避ける術とて最早ない。荒野に試練を蒔く者は肩口を打ち砕かれる。

「それに――勝手に試練を与えるだなんて、何様のつもりですの」
 しかし、それで猛威は終わらない・・・・・・・・・・・。煌々とその双眸はさらにその輝きを深め、ピンチンは一陣の疾風となる。そのまま目掛けて、全方位から荒野に試練を蒔く者白刃の雨が降り注いだ。瞬前まで何も存在していなかったはずなのに、具現した数十を超える斬撃の乱舞は決して幻などではない。一つ一つが鉄をも両断する凶気を帯びて、オブリビオンを鏖殺せんと槍衾にする。それを証左するかのように、鮮血が戦場に迸っていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

キャロル・キャロライン
果敢に困難を立ち向かう姿が美しい。
だから、ぎりぎり乗り越えられる困難を用意する。
そして最後は、自分で絶望に叩き落す。

まったく酷いシナリオもあったものね。
その自分勝手なドラマ、ここで打ち切らせてもらうわよ。

《真眼》で敵の動きや攻撃を把握。
炎の《動物群》を構築し、敵の機械獣に対処する。

あいつは日本の河童って奴かしら?
私の炎でカラカラの干物に――、
いえ、消し炭すら残さず、手足の先から燃やしてあげる。

炎の《壁》で結界を構築して、逃亡を阻止。
無数の《弾丸》で脚を撃ち抜く。

貴方がこれまで人に与えた痛み、苦しみ。
その100分の1でも1000分の1でも味わってから骸の海に還るのね。



「果敢に困難を立ち向かう姿が美しい。だから、ぎりぎり乗り越えられる困難を用意するなんて悪趣味なオブリビオンね」
「人は困難を前にこそ、本当の輝きが見られるのです。困難の驟雨を越えた後に、輝きを見出すからこその輝きが――」
 キャロル・キャロライン(処断者・f27877)は河童を思わせる風貌をしたオブリビオンを双眸に映すと、朗々と敵手の非道な所業を決して許せる物ではないと強く糾弾していく。

「そして最後は、貴方が絶望に叩き落す。まったく酷いシナリオもあったものね。とんだマッチポンプ」
「ああ! 残念ながら彼らは輝きが足りなかったのです。人は気持ち一つでなんとでも出来るはずなのに」
 かんらかんらと笑う小噺を楽しむかの如き荒野に試練を蒔く者の高弁は、湿気のない爽やかな悪意に満ちていた。清々しいほど衒いなく、相手の尊厳に唾を吐く。そうやって他者を虚仮にする言動こそ、オブリビオンには普通のことなのだろう。

「だったらその自分勝手なドラマ・・・・・・・・、ここで私が打ち切らせてもらうわよ」
「それは――楽しみです。でしたら、それを出来るだけの君の力強い生命の輝き・・を見せてくれっ!」
 刹那、オブリビオンは生体感知機能搭載の殺戮機械獣の群れを生み出すとキャロルへと奔らせる。しかし、その圧倒的な猛威を前に瞠目しながら微かに気配を鋭くして。向けられた視線に熱は無い。玻璃じみた無機質な瞳が、眼窩に迫る殺戮機械獣をカメラのように映している。端正な顔立ちに浮かべた微笑は、形容できない迫力に満ちていた。

「なるほどね、随分と強そうな使い魔ね。ちょっとその姿を借りさせてもらうわ」
 見事にオブリビオンの使い魔を即座に解析を済ませたキャロル。それを実現するのはユーベルコード、全力全開オールアウトがあってこそ、これが彼女の能力を著しく高い水準に引き上げている。技能の際限ない向上はシンプルゆえに相性抜群。不測の事態を仕切り直すべく、叫びに応えてそれを模倣した炎による個体を生み出して殺戮機械獣の進軍を止める。

「素晴らしい、まさかこのような手段があるとはっ!」
「分析をしてそれを打ち消すのは王道の対処ではありませんか? それも出来ないとは、この世界のオブリビオンは払底しているのでしょうか」
「くくく、当たり前だからこそ《・・・・・・・・・》、あり得ないのでしょう」
 理解した上で揶揄するキャロルにオブリビオンの哄笑は止まらない。事前準備も無しのそんな王道行使であるからこそ脅威なのだ。現実は戦いは殴ったから殴り返すゲームのような手番が交互に訪れる戦闘なんかじゃない、殺し合いの最中にリアルタイムで解析を済ませた上で、それを真似るような相手なんてそういないのだ。

「私の炎でカラカラの干物に――、いえ、消し炭すら残さず、手足の先から燃やしてあげる」
 で――あるからこそ、キャロルの手番が終わった訳ではない。オブリビオンにイニシアチブなど渡してたまるものかと、炎の壁で結界を構築すると敵手の行動を阻害し、そのまま次なる猛威の足掛かりとしていく。

「貴方がこれまで人に与えた痛み、苦しみ。その100分の1でも1000分の1でも味わってから骸の海に還るのね」
 冷たい処刑宣言が下されるや否や、火炎弾の大豪雨が辺り一帯に降り注いだ。何十発も、何百発も、オブリビオンのカルト教団の拠点ごと、焼け野原にせんとばかりに。
「ああ、まるで太陽のような――なんて輝きを持つものなんだ」
 まるでガトリング砲で花火を撃ち上げるように、やがて墜ちる破壊の焔を、絶え間なく生み出し続ける。逃げ場など、そんなの一切許さない。焼き尽くさんとオブリビオンを追い込み、致命を刻み付けていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬県・義透
引き続き『不動なる者』のまま

やれ、勝手なことを言う。そのような試練はいらんのよ。
困難だというならば、なおさらな。

なるほど、その殺戮機械は生体感知機能付きな。本当に余計な試練を加えようとする。
だが…『生体』というのならば、さて。悪霊の集合体である『我ら』に反応するのかどうか。死んどるからな。
『我ら』にあるのは『生命の輝き』ではなく、『悪霊による尽きぬ呪詛』よ。
猟兵である以上、戦うがな。

ま、反応するならば、影におる陰海月や霹靂にかもしれぬ。UCによる置き斬撃で迎撃しよう。元々、攻撃しようと置いてあったものであるからな。
それでもすり抜けてくるならば、四天霊障による重力属性の押し潰しを加えてやろう。



「見せてくれ。かつてない程の輝きを! そのためならいくらでも、私は試練を与えよう」
 猟兵が繰り出した驟雨の猛威を前に荒野に試練を蒔く者の哄笑は変わらず、むしろますます愉悦を滲ませる。オブリビオンは依然、健在のまま。堂々とその場に佇立していたのだった。否、夥しい致命傷を負ったうえで希望という名の光に盲しいて、それすらも忘却し爛々と瞳を輝かせている。

「やれ、勝手なことを言う。そのような試練はいらんのよ。困難だというならば、なおさらな」
 馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)『不動なる者』、内県・賢好は肩を竦めてオブリビオンが持つ独自の持論に辟易する。若い頃の苦労は買ってでもせよ、という言葉はあるが一方的に齎される試練というのはあまりに暴論が過ぎるだろう。試練を乗り越えられない相手に輝きが足りないと軽蔑するなら、ああ――逆に。

「目もくらむような輝きがあれば正義だというのか? その者に才能があって、困難を前に立ち上がれるのならば、其れを出来ないものを馬鹿にできる無敵の印籠が手に入るとでも」
 そんなもの・・・・・、どこまで行ってもただの弱い者虐めでしかない。そんな理屈は何があっても認めちゃいけないことなんだ。
「重要なのは力をどのように使うかであろうよ――」
 逆に誰よりも大きな輝き強さを持っていれば何でも許されるだなんて、どこの野生動物だろう。泣き寝入りをさせる権利欲しさに強くなるのが推奨されたら、行き着く果ては地獄でしかない。

「ならば、君がそれを証明するといい。それが正しいと――私にとびきりの輝きを見せて欲しいのだ」
 まるでヒーローの活躍を見た子供の如く、両手を叩き小躍りしている。そしてとびきり自慢の玩具を見せびらかすように――荒野に試練を蒔く者は生体感知機能搭載の殺戮機械獣の群れを放つ。
「まったく、ほとほと救えないオブリビオンであるな。しかし――」
 奔る災厄の嵐、怨嗟と呪詛の大合唱。生み出された殺戮機械の生体感知機は、奇しくも猟兵の呪詛を正しく認知してしまうのだ。
我ら・・にあるのは生命の輝き・・・・・ではなく、悪霊による尽きぬ呪詛・・・・・・・・・・よ」
 知覚した事により、認知した事により、成立するのは呪詛返し自動発動のカウンター。底無し沼のごとく溢れる呪詛が殺戮機械獣へ絡みつく、纏わりつく。――それは、端的に、地獄みたいな光景で。

「貴様……悪霊の集合体・・・・・だと? 認めない、そんなものは輝きなんかじゃない」
「おや? 急に狼狽しおって、こちらの強さを見たいのであろう。遠慮するな」
 先程までの不敵な笑みをかざしていたオブリビオンの姿は何処にもない。きっと荒野に試練を蒔く者にとって、悪霊とは光を失ったものであり、試練を突破出来なかったもの。
 それが自らの前に立ちふさがる事をとてもじゃないが許せないのだろう。見るからに冷静を失ったオブリビオン、それを証左するように殺戮機械獣の群れは呪詛返しに絡みとられたままにその機動力を完全に失っている。

「厭だ、厭だ――私を殺すものは。誰よりも眩い光の使途であるべきなんだ」
 もはや舌を動かすことさえままならなくなってきた荒野に試練を蒔く者の視界に、振り上げられた断頭の刃が見えた。それをどうにか蹈鞴を踏んで、魔力により強化した体躯で弾こうとする敵手であったが――。
「残念、その見えている刃は囮故な」
「せめて……せめて、希望の、光の溢れる、猟兵と――」
 刹那、渾身の力を込めて繰り出され未来への視認不可な斬撃がオブリビオンを大きく薙ぎ払った。事前にユーベルコード『四天境地・山(シテンキョウチ・ヤマ)』によって、円を描くように振るわれた刃が、荒野に試練を蒔く者の体躯を両断した。

「――精々、不本意のままに死んでくれるといい」
 望まぬ試練を与え続けていたオブリビオンに訪れたのは、彼の望まぬ幕引きだった。これこそが相応しい顛末であると内県は小さく呟き、振るった刃を鞘へと収めるのだった。
 

 かくして、誰よりも輝きを求める荒野に試練を蒔く者は生命の輝きを持たぬ、悪霊による尽きぬ呪詛によって討ち滅ぼされた。
 荒野に試練を蒔く者という主導者を喪い、麻薬の製造工場を破壊され尽くしたカルト教団はこの街から直に壊滅していくだろう。
 それでもカルト教団の爪痕は決して浅い物ではない。だが――必ずや、この世界の人たちはその胸に秘めた輝きで再び前を向いて立ち上がってくれるはずだ――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年08月08日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アポカリプスヘル
🔒
#戦後


30




種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は雛月・朔です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト