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はぐれ桜、ひとひら

#デビルキングワールド #シルバーレイン #戦後 #7thKING決定戦 #悪魔契約書


●墨染桜に差す血の誘い
 ――ああ、また今日も、声が聞こえる。
『選ばれし者よ、孤独なる蜘蛛の女よ、血の欲望を解放せよ』
 いいえ、いいえ、あらしまへん。うちにはそんなもの、あらしまへん。
『何を躊躇う。お前がその脚を一振りすれば、脆弱な人間たちはひとたまりもなかろう』
 いいえ、いいえ、絶対に。絶対にそれだけはしたくはありません。
 うちはここで密やかに、優しい人たちと暮らしていければそれで満足やさかい。
『何を世迷言を。お前の両手は既に、血に濡れて汚れている。いまさら何をどうしたところで、浄められはしないぞ?』
 ああ、やめて、やめて。うちはもう誰も傷つけとうあらしまへん……。
「……ちゃん、夜宵ちゃん!どうしたんだい、そんなに魘されて」
 ――ああ、ああ、神様、仏様、誰か、誰でもいい、どうか、どうか。
 うちに、この優しい人たちを。優しくて脆い人たちを。
 誰も傷つけさせへんで、殺させへんといてください――……。

●グリモアベースにて
「皆様、7thKING WARでの戦い、お疲れ様でございました。早速で申し訳ないのですが、戦後処理に向かってほしい場所がございます」
 仮面吸血軍曹・エフ(謎の吸血軍曹F・f35467)は、自らの呼びかけに応じて集まった猟兵たちに恭しく一礼すると、凛とした声でそう切り出した。
「魔王ガチデビルによる「悪魔契約書によって一般悪魔を洗脳し、他世界に輸出する」という計画は阻止されました。ですが、少なくない皆様が懸念されていた通り、ガチデビル亡き後残った悪魔契約書を利用し、オブリビオンの残党が他世界に侵略をしかけようとしているのでございます」
 今回自身が予知した、ターゲットとなっている世界は「シルバーレイン」であるという。
「契約者として選ばれてしまったのは土蜘蛛の女性、千桜夜宵(ちさくら・やよい)さん。今年で32歳になります」
 夜宵は人間社会を非常に気に入り、その種族特徴と出自を隠して人間社会に紛れ、ひっそりと暮らしていた。
「デビルキングワールドからシルバーレインへとやってきたオブリビオンは、夜宵さんが本来持ちえない『人間への殺戮衝動』を囁き、人間社会に惨劇を齎そうとしているのです。今は夜宵さんも抵抗していますが、洗脳は夜毎繰り返され、夜宵さんの精神は疲弊しています。いつ正気を失い、洗脳のままに人を殺めるかわかりません」
 彼女は銀誓館学園の卒業生でもあるため、猟兵が素性を明かして協力を依頼すれば安全に彼女を助けることができる筈だった。
「ですが、悪魔契約書は「詠唱銀」と化して夜宵さんの魂に溶け込んでしまったのでございます。これにより、オブリビオンが危険を察知すれば即座に夜宵さんを殺せる状態になってしまいました――それ故、皆様にはあくまで一般人を装って夜宵さんに接触し、彼女の心の平穏を取り戻して差し上げていただきたいのです」
 今、夜宵は都会の喧騒から離れ、とある森の神社で巫女のアルバイトをして暮らしている。そこへ参拝客を装って近づき、彼女に日常を思い出させてほしいと仮面の少年は言った。
「幸い、猟兵には「どんな姿かたちをしていてもその世界の現地住民に違和感を抱かせない」という能力がございます。例えブラックタールでもラスボスでも悪魔でも、猟兵でない夜宵さんには疑問を抱かれません。ですので、参拝客を装えば巫女をしている夜宵さんとは簡単に接触することが可能でしょう」
 夜宵の心の平穏が取り戻されたなら、魂からはじき出されたオブリビオンが具現化して現れる。再び夜宵の中に潜り込まれる前に速攻で撃破し、オブリビオンの体内から出てくる契約書も燃やしてしまってほしい、と仮面の少年は言う。
「夜宵さんの魂に潜り込んでいるオブリビオンは「デビルドラゴン」。黒竜の爪や尻尾などを武器として戦い、漆黒の炎を放ち、配下のドラゴンを多数召喚するなどの能力を持っております。種族的にはラスボスであるようですね」
 この戦いは、デビルキングワールドで今も続いている「7thKING決定戦」にも関わる戦いであるようである。
「それでは、現地である神社への転移は僕が受け持ちますので。準備のできた方から、僕にお声がけをくださいませ」
 仮面の少年は、そう言ってにっこりと微笑んだ。


遊津
 遊津です。デビルキングワールドの戦後シナリオをお届けします。
 当シナリオは二章編成、一章日常二章ボス戦となっております。

 「一章・日常について」
 自然の中にある神社です。
 ターゲットである土蜘蛛の女性・千桜夜宵は巫女としてアルバイトをしています。
 神主はいますが、夜宵の心の平静を取り戻すのが目的ですので、じゃんじゃん夜宵に話しかけてください。
 夜宵は土蜘蛛ですが猟兵ではないため、彼女は猟兵がどんな種族でどんな姿かたちをしていても違和感を覚えません。特に変装などは不要です。(雰囲気を味わいたい方はしても問題ありません)
 巫女の仕事としておみくじや絵馬、お守りを売ってくれたりします。じゃんじゃん利用して会話するきっかけとしてください。夜宵は参拝客との会話を嫌がりません。
 どんな行動をとるにせよ、ユーベルコードを使わない方はPOW・SPD・WIZどの能力値で挑むか記述してくださると助かります。
 一章は日常の為、必要成功数が5と少ないので注意してください。

 「二章・ボス戦について」
 デビルドラゴンとの戦いになります。
 詳細は二章の追記にて加筆いたします。

 当シナリオは「7thKING決定戦」の対象依頼です。8/22までに、対象依頼での🔵ベスト10の猟兵が「KING候補者」となります。

 当シナリオのプレイング受付は6/1(水)朝8:31からとなります。
 シナリオ公開の時間によっては上記タグ・マスターページにプレイング受付中の文字が出ていないことがありますが、時間を過ぎていればその状態でもプレイングを送ってくださってかまいません。
 採用できないプレイングの内容などの諸注意がマスターページに書いてありますので、プレイングを送信前に必ずマスターページを一読してください。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 日常 『本日は参拝日和!』

POW   :    とにかく五感を研ぎ澄まして参拝!

SPD   :    ポイントを抑えてスマートに参拝!

WIZ   :    雑学やうんちくを交えながら参拝!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
金宮・燦斗
【黄昏】
いやー、面倒事起きちゃいましたねえ。
ということで後始末前の神社の参拝しましょ、メル。初めての二人きりですねー。
えー、そんな嫌そうな顔しないでくださいよぉ。血の繋がりはないけど兄弟ですよー?

えーと、参拝方法忘れたので……。
弟がまた盾になりますようにっていうのと、妹がまたプレゼントくれますようにって願い込めましょ。
えっ、違う?? でもまあ本心なので神様に伝えておこうかなって。

あ、おみくじありますよおみくじ。
メルー、財布握ってるの貴方なので買ってくださーい!
ゲーセンはこの事件終わらせたらいきまーす!

(大凶が引かれる)
お、おぉう……これもう1人の弟が引いたことになりませんか。
なってほしい。


メルヒオール・ツァーベル
【黄昏】
ちょっと待って、なんで俺がアンタと一緒に行動しなきゃならんの?
確かにもう1人の兄と姐さんは一緒に行動したけど。
だからってこの仕打ちはひどすぎんか。

参拝方法忘れんな。いやアンタの口から参拝って出ることすら異常やけど。
そしてそれ参拝ちゃうやんけ。目潰し喰らいたいんかアンタ。
嘘や、絶対嘘や。神様に向かって叶えられるもんなら叶えてみろって煽っとるやろそれ。

おみくじなぁ……。ねーちゃん、1回いくら?
あんまり安いとこの兄貴ゲーセン行く癖あるからさ。
まあ財布は俺が握ってんのやけど。

大凶引いてやんのざまぁ。
対して俺は……(同じく大凶)
なんでやっ!? 兄貴と同じ運命になるのは絶対嫌なんやが!?



●長兄の憂鬱、いやこれ自業自得では?
「いやー、起きちゃいましたねぇ、面倒ごと」
 金宮・燦斗(《夕焼けの殺人鬼》[MörderAbendrot]・f29268)は、緑に囲まれた神社をぐるりと眺めて全く何一つ焦っていない悲壮感もない、まるで悪いことなんて何一つ起こっていないような顔でそう言った。
「と、いうことで、後始末前の参拝しましょ、メル。はじめての二人きりですねぇ?」
「……」
「あれー? メルー? どうしましたー?」
「いや……ちょっと待って?」
「はい?」
「なんで俺がアンタと一緒に行動せなならんの?」
 そう言ったメルヒオール・ツァーベル(トリック&スピードスター・f36178)の顔には、ありありと「ものすごくいやだ」「こいつと一緒にいたくない」と書いてあった。
「ええー、お兄ちゃんと一緒に行動してくれないんですかぁ」
「確かに!エミさんと姐さんとは一緒に行動したけど!」
「えええー。そんな嫌そうな顔しないでくださいよぉ。血の繋がりはないけど、兄弟ですよー?」
「この仕打ちはひどすぎんか……俺がなにをしたっちゅーんやぁ……」
 ものすごくいやだ、いますぐここからいなくなりたい、という顔のまましぶしぶと後を着いてくるメルヒオールの前で、意気揚々と歩いていた燦斗は突然ぴたりと足を止めた。
「な、なんやねん。どないしてん」
「……参拝方法、忘れましたね!」
「忘れんな。いや、アンタの口から参拝って言葉出ることがもう異常やけど」
「まあ、まあまあまあ。そんな私でも知ってることはあります。あの紐を引いてガラガラして願い事言えば良いんですよ」
「うん? うーん……まぁ……そんなんあったような気はするけど」
 斯くして、賽銭箱の前で男二人は隣り合う。メルヒオールはまだ嫌な顔をしている。
紐を引っ張りガラガラと鳴らして、パンパン、と適当に手を打つ。彼らに二礼二拍手一礼とかいう知識とかない。勿論お賽銭とかも入れてない。手を打っただけマシである。何となくテレビで見た様子を真似して、燦斗は目を閉じて言った。
「もう一人の弟のエーミールがまた私の盾になりますように」
「!!!!????」
「それから、妹がまたプレゼントくれますように」
「いや……いやそれ参拝ちゃうやんけ……!!目潰し喰らいたいんかアンタ……!!」
 燦斗の胸ぐらをつかんでぶんぶんシェイクするメルヒオール。ぶんぶんシェイクされながら燦斗はハハハと笑って言う。
「え、違いますかぁ? でもまぁ本心なのでぇ、神様に伝えておこうかなって」
「嘘や、絶対嘘や。神様に向かって叶えられるもんなら叶えてみろって煽っとるやろそれ」
 神は今すぐこの金宮燦斗という罰当たりに天誅を下したかった。できなかった。全ては世界結界の所為である。カクリヨファンタズムとかならきっと雷の一発ぐらい落ちてるのに。
その罰当たりはというと、胸ぐら掴んでぶんぶんシェイクに疲れたメルヒオールの手の中からするりと逃れて社務所の中を覗き始めた。
「あ、おみくじありますよおみくじ」
「自由か」
「メルー、財布握ってるの貴方なので買ってくださーい!」
「おみくじなぁ……なぁなぁねーちゃん、一回いくら?」
 そこで応対に出たのは、巫女服を纏った妖艶な美女。今回の事件の被害者である、千桜夜宵そのひとであった。
「おみくじやったら、一回百円です」
「えー、もっと高くならんかな。あんまり安いとこの兄貴ゲーセン行く癖あるからさ」
「はぁ、せやけど、そない言われても決まってますんでうちの一存ではなんとも……。それに言うても特典もなぁんもついとらんおみくじやったら百円から二百円が相場ですえ?」
「特典ついとるおみくじは? ないん?」
「お正月にしか出しとりまへんなぁ」
 困惑しきりの夜宵。そりゃそうである。おみくじをもっと高くしろとかもはやクレーマーである。
「まあ、財布は俺が握っとんのやけど」
「はぁ……」
「あ、ゲーセンはこれ終わらせたら行きまーす」
 余計な口を出す燦斗。困惑し続ける夜宵。心の平静とはなんだろう。
「まあ……ほなしゃあないわ。二人分、な。これ二百円」
「はい。せやったらこの箱の中から引いてください」
 夜宵から差し出された箱の中に手を突っ込み、がさごそする燦斗。やがて一枚のおみくじが引かれて、それをぺらりと開封する。
「大凶やん。ざまぁ」
「おぉぅ……これ、その、エーミールが……もう一人の弟なんですけど、が引いたことになりませんか。なってほしい」
「流石に、ここに居らん人のぶんには……」
「フーン、対して俺は!」
 ばっ!とおみくじの箱からくじを取り出すメルヒオール。ビニールに梱包された袋を開けてぺらりと広げる。横からそれを見ていた燦斗は言った。
「大凶ですねえ。ハハッワロス」
「なんでやっ!? 兄貴と同じ運命になるのは絶対嫌なんやが!?」
 がくん、と肩を落とすメルヒオール。指さして笑う燦斗。困惑する夜宵。
「あの、読んでもろたらわかると思うんどすけど、同じ大凶でも違うこと書いてありますよって……」
「あ、本当です。待ち人とか失せ物とか、色々違いますねぇ」
「ほーん、こんなんなっとるんや」
「悪い内容のおみくじやったら、そこの樹に結び付けたったらええですよ。神様が運をお浄めしてくださりますさかい」
「そうですか。じゃあ、結びましょうか」
「はーしゃあないしゃあない」
 ふたりして樹に大凶のおみくじを結びつける燦斗とメルヒオール。
果たしてこの嵐のような兄弟が、嵐にぶつかってこられて困惑しきりの夜宵に心の平穏を齎すことができたのかどうかは、本当に神のみぞが知るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

酒井森・興和
POW
…僕にとって蜘蛛の同族の平穏や生存は何より大切だからね
静かに暮らす同胞を疲弊させ洗脳する存在に相当な憤りを感じる
そんな苛烈な怒りは温和な表情に隠して
夜宵さんが土蜘蛛なので基本は丁寧語で話す

巫女…夜宵さんを見付けたら
こんにちは、と声掛け

この周辺の森を軽く歩いてたら鳥居を見付けたので寄ったのですが…長閑で落ち着きますね
たまに仕事で街に出ますが
僕の故郷も今の家も田舎なのでね。それでかな

庭園に植わっていたのは紫陽花ですか
梅雨は鬱陶しいが山や田畑はこれからが青々として良い時期だ
ええ、紫陽花も

折角なので御守りをひとつ下さいますか
無病息災
家族や遠くで暮らす身内の健康と平穏はいつも願って止みませんから…



●蜘蛛を護る者として
 一面の緑を一点の赤で彩るように、赤い鳥居があった。森の中の神社は小鳥が囀り、清浄な雰囲気だ。
 酒井森・興和(朱纏・f37018)は、決意を胸にその鳥居を潜る。
(……僕にとって。蜘蛛の同族の平穏や生存は何より大切だからね)
 静かに暮らす同胞を疲弊させ、洗脳する存在。それに興和は相当な憤りを感じていた。
「……おっと、いけないいけない……」
 怒りから我知らず寄ってしまう眉間の皴をくいくいと指で均して、いつもの温和な表情を保ち、興和は境内にいた夜宵に話しかける。
「こんにちは、綺麗な神社ですね」
「そうでしょう、ここはええところです」
 夜宵は――美しい女(ひと)だった。巫女服を崩すことなく着て、どこを露出しているわけでもなく、体のラインが出ているわけでもない。それでも艶やかさを感じずにはいられない。そして今の彼女が陥っている状況を知っている所為か、儚げでまるで未亡人の様な憂いを秘めた色香を感じる。
「この周辺の森を軽く歩いていたら鳥居を見つけたので寄ったのですが……長閑で落ち着きますね」
「ええ、ここはほんまに長閑で……」
「たまに仕事で街には出ますが、僕の故郷も今の家も田舎なのでね、それでかな。とても懐かしく感じます」
「ふふふ、おんなじですねぇ。うちも生まれはこぉんなちいちゃな村で。せやから森の中は、えろう落ち着くんです」
 夜宵はにこにことして興和の話に相槌を打つ。夜毎オブリビオンに苦しめられているであろうに、それを思わせない和やかな笑顔だ。
「あちらの庭園に植わっていたのは紫陽花ですか?」
「ええ、ええ、そうです。もっと近くで見ていかれますか?」
「是非!写真を撮っても?」
「まさか、構いません」
「それは助かります。と言っても、今日はスマートフォンしかないのですよね。僕は機械にめっぽう弱くて、家族に連絡用に持たされてはいるんですが通話とメールでいっぱいいっぱいで」
「あら、そら大変どすなあ」
 それから興和はスマートフォンのカメラ機能をどうにかこうにかして起動させ、夜宵の手助けを得ながら一枚撮影する。
「よく撮れてはります」
 にっこりと微笑む夜宵の表情に、興和もなんだか照れ臭くなってしまう。夜宵は興和にそんな感情を思わせてしまう名人だった。
「梅雨は鬱陶しいけれど、山や田畑はこれからが青々として良い時期ですね。ええ、勿論、紫陽花も」
「神主さんが聞いたら喜びはりますわ。うちに力仕事させてくれへんもんやから、ここの神主さん、おひとりでこの庭園作らはったんですよ」
「それは凄いなあ。……ああ、せっかく来ていて写真を撮っただけでは何です。お守りをひとつ、下さいますか?」
「ええ、ええ、おおきに。少々お待ちくださいね」
 早足で社務所に向かっていく夜宵。それに着いてゆく興和。シーズンオフの神社である、てきぱきと売り物の準備をしながら、夜宵は興和に笑いかけた。
「それでは、無病息災のお守りを一つ」
「はい、それやとこの三種類があります」
 キーホルダータイプのものと、根付タイプのものと。そしてお札が一緒になったものを示される。
「では、せっかくですからこれで」
 興和はお札が一緒になったものを選んだ。
「千二百円になります」
「では、これを」
「ありがとうございます」
 金銭と品物とを受け渡し、興和はその場でビニール袋の封を開ける。お守りだけ取り出して、ひとまず鞄に括りつける。
「家族や遠くで暮らす身内の健康と平穏はいつも願って止みませんから」
 その言葉を聞いてにこり、と笑う夜宵の前で、興和はひっそりと彼女を苦しめる元凶であるオブリビオンを討伐することへの決意を新たにするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ダーティ・ゲイズコレクター
【SPD】
私はダーティ!ダーティ・ゲイズコレクター!
凶悪で極悪で劣悪で最悪…ではない普通の参拝客のダーティとは私のことです!

(目に炎を宿しながら千桜に話しかける)
すみません!私どうしても叶えたい夢がありまして!
心技体は問題ないと自負していますが何が起こるか分からない昨今!
この神社の神様のご加護をいただきたいと思いましてやってきたのです!
ですが私、お参りの作法とか全く知らない不心得者でして!
大変お手数ですが私にお参りの作法を教えていただけませんか!?
(こうやって話をしまくるついでに、お参りの作法を習ってデビルキングになれるようお参りもしちゃいましょう!これなら嘘じゃないから問題なしです!)



●魔王ダーティ、参拝の作法を習うの事
(私はダーティ!ダーティ・ゲイズコレクター!凶悪で極悪で劣悪で最悪…ではない普通の参拝客のダーティとは私のことです!)
 銀誓館学園の高校女子学生服に身を包んだダーティ・ゲイズコレクター(Look at me・f31927)は心の中で名乗りを上げながら、両の拳をぎゅっと握りしめる。今日は目立ってはいけない、一般の参拝客を装うのが彼女の使命である。とはいえ彼女は視線誘導の悪魔。生まれついての豊満な体つきも相俟って行き交う人の視線をついつい集めてしまい、ついさっきも犬の散歩をしていたおじさんがダーティに見惚れて植え込みに正面から突っ込んだところである。
境内で掃除をしていた今回の被害者である千桜夜宵を目にしたダーティは一目散に彼女へと駆け寄り、目に炎を宿しながら元気よく喋り出した。
「すみません!私どうしても叶えたい夢がありまして!」
「は、はい……お参りどすか?」
「ええ、心技体は問題ないと自負していますが何が起こるか分からない昨今!この神社の神様のご加護をいただきたいと思いましてやってきたのです!」
 ダーティの勢いに面喰いながらも、にっこりと笑顔を崩さない夜宵。その夜宵はといえば、とても艶やかな女性だった。巫女服をきっちりと着こなし、どこを露出しているわけでも体のラインが出ているわけでもないのにどこか艶めかしい印象を感じる。都会の喧騒の中にいれば、彼女もまた人目を引く存在であるだろうとダーティは視線誘導の悪魔としての勘でそう感じる。そんな夜宵の両手をぎゅっと握って、ダーティはさらに畳みかける。
「ですが私、お参りの作法とか全く知らない不心得者でして!大変お手数ですが私にお参りの作法を教えていただけませんか!?」
「……ふふ、」
 ダーティの勢いに飲まれてしばしぽかんとしていた夜宵だったが、彼女の言っていることを理解するとくすくすと笑いだす。
「大丈夫ですえ。ここの神さんは大らかやさかい、間違うたお参りの仕方しはってもなぁんも怒ったりしまへんえ」
「で、ですが!えーと、そう、後学!後学のためにも、作法を教えていただきたいのです!だ、駄目で、しょうかぁ……?」
 しょぼんとなったダーティを見て、またくすくすと夜宵は笑う。
「そうどすなあ、最近は色々言われますから、何事も勉強するのはええことどすやろ。ほな、一からやってみましょか」
「は、はい!ありがとうございますっ!」
 そうして夜宵の先導でダーティがまず訪れたのは、手水舍であった。
「ほな、まず右手で柄杓を取って、水を汲んで。ほんで左手にかけて洗います」
「な……なるほど、こう、ですかっ」
「そうそう。そしたら柄杓を左手に持ち替えて、同じように水汲んで右手を洗います」
「は、はいっ!」
「終わったらもっかい右手に持ち替えて、左手のひらにこう、水を受けて溜めるようにして……ほんでその水で、口をすすぎます。柄杓に直接口付けたらあきませんえ? 静かに、しずかーに」
「……ん、はい、終わりました」
「そしたら、もう一回右手の柄杓で水汲んで、左手をもう一回洗います」
「ええと、左手を洗って、右手を洗って、左手に水をためて口をゆすいで、左手を洗う、ですね!」
「そうそう、覚えがええどすなあ。ほな、お参りにいきましょか」
「はいっ!」
 続いて本殿の前に案内されるダーティ。
「まず、姿勢を正して。背中を平らにして、腰は九十度に折って、二回「拝」……拝みます」
 夜宵の真似をして背筋を但し、二度礼をするダーティ。すると夜宵は次に胸の高さで両手を合わせる。
「手ぇ合わせる時は胸の高さ。ほんで、右手の指先をちょおっと下にずらして。肩幅程度に両手を開いて、二回手を打ちます。これが「柏手」ですわ」
 ぱん、ぱん、と柏手の音が響く。
「そうそう、そしたら指先揃えて、最後にもう一回拝むんどす。これを「二拝二柏手一拝」言います」
「ええと……お願い、じゃなかった、お祈りはいつすればいいんですか?」
「ふふ、ほんまは神社はお願い事するところとちゃいますえ?」
「ええ!? そうなんですかっ」
「ほんまは「今年一年平穏に暮らせました、ありがとうございます」、て神様に感謝するところどす。せやけどまあお願いするんやったら、二柏手のついででええんとちゃいます? 神さんもそんな細かいこと言わはりませんやろ」
「な、なるほど……も、もういっかいやっていいですか!」
「はい」
 ダーティは習った通りに二度拝み、二回柏手を打つ。ついでに目を閉じ、心の中で念じる。
(デビルキングになれますように!デビルキングになれますように!デビルキングになれますようにっ!)
 そうして目を開けると、もう一度拝む。ほっ、と息を吐いた。
「そうそう。ちゃんと出来とりますえ」
 くすくすと笑いながら夜宵はダーティの所作を褒める。ダーティの願いが成就するかはこれから先のダーティの頑張り次第になるが、彼女の心には確かな達成感が生まれていた。
「ご指導、ありがとうございましたっ!」
 頭を下げたダーティに、夜宵はにっこりと優しい笑顔で応えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルテミシア・アガメムノン
【WIZ】
助けてあげましょう! 
もっともわたくしは神様でも仏様でもなく悪魔ですけどね!

参拝客を装って夜宵さんに接触。
友好的に挨拶をして、神社の歴史、由来など尋ねて交流を持ちましょう。
『悪のカリスマ』を発揮して友好度を上げつつ、お疲れの様ですわね?
みたいな感じでプライベートな話に持って行き、夜宵さんが心の平静を取り戻せる様に話しかけましょう。

ほほほ、夜宵さんとは今日初めて会いましたが貴方が良い方なのは分かります。貴方は幸せになりますわ。わたくしが保証しましょう!



●女帝、立つ
(助けて欲しいと思うのならば、ええ、このわたくしが助けてあげましょう!もっともわたくしは神様でも仏様でもなく悪魔ですけどね!)
 アルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)は緑あふるる神社の前に立ち、黄金の縦ロールを揺らして不敵に微笑んだ。
 参道をまっすぐ歩き、まずは手水舎に立ち寄って両手と口を清め、そして拝殿へ向かうと背筋を伸ばして二礼二柏手一礼をしてみせる。世界知識によって事前に学んでおいた神社参拝のマナーは見事であった。
 と、アルテミシアは今回のターゲットである巫女を見つける。千桜夜宵――彼女はとても艶やかだった。緑の中に咲く花の如く、どこを露出しているわけでもない、体のラインなどきっちりと巫女服を着てむしろ抑えられている方だというのに、不思議な色香を感じる女性。着物がよく似合うその様は、豪奢なアルテミシアとはまた真逆の美しさの持ち主だ。今は取り憑いたオブリビオンによって疲弊しているという情報もあってか、その目は愁いを帯びているように見えて、まるで未亡人の様な儚さをも感じさせる。
 アルテミシアは臆することなく笑顔で夜宵へと話しかける。
「こんにちは。この神社の由来など教えて欲しいのですけど、よろしくて?」
「ええ、ええ、どうぞ。うちでよければお話しします」
 夜宵はぱっと顔を輝かせたように見えた。彼女はアルテミシアを連れ、神社の入り口にある木製の看板の前へとやってくる。
「ここらへんは昭和の半ばまではなぁんもない森と田んぼだけの所やったんです。せやけど前の東京のオリンピックがあった頃にこのあたりも開発されたそうで。ほんで、この神社が建てられましてん。せやからここは開拓の神様、少彦名神様が祀られとるんどす」
「少彦名神といえば、酒造りの神様でもありましたわね?」
「ええ、せやからお正月には甘酒も振舞わせて貰っとるんですよ。せやけど残念、それはお正月だけで」
「ふふ、残念ですわ。このあたりでもお酒造りを?」
「ええ、せやけど酒造さんのほうではまだ別にお社を建てられはってるんで、こちらにはお参りには決まへんなあ」
「そうなんですのね……」
「そや、甘酒は出せまへんけど、お茶でもどうどすか?」
「あらあら、嬉しいですわね。ご馳走になりましょうか」
 アルテミシアの纏う悪のカリスマの力か、夜宵はいつの間にかとても友好的になり、休憩のついでと言ってアルテミシアを社務所の中へと誘っていた。アルテミシアの悪のカリスマの技量たるや、並の猟兵ではユーベルコードを用いてようやくたどり着けるレベルの物である。夜宵が自然に好意を抱いてしまうのも仕方ないだろう。
 気づけばアルテミシアは社務所の休憩所でお茶とお茶菓子をご馳走になっている。
「……まあ。それじゃあ、妹さんがいらっしゃいますの?」
「ええ、血は繋がっとらんのですけど……でも、その子ももう学校を卒業して、地方で就職することになってしもて。こんなちいちゃな頃から、ねえさまねえさまて後を着いてきてくれた子やったさかい……」
「それは淋しいですわねぇ」
「ええ、本当。子供はすぐ大きくなってまいます。嬉しい事ですけど、淋しいですなあ」
(血がつながっていない、ということは土蜘蛛の種族ではないのかしら。妹さんが今も一緒にいたなら、オブリビオンにつけ込まれることもなかったかもしれませんわね……)
 今日初めて出会った間柄である。けれど、アルテミシアはこの決して長いとは言えない時間のうちに夜宵が「佳い人」であることを理解していた。
 身を乗り出し、その豊満な胸で夜宵の頭を抱きかかえる。困惑した声が胸の中から聞こえてきた。
「ほほほ、貴方は幸せになりますわ。わたくしが保証しましょう!」
 そう言って夜宵を放すと、解放された夜宵は――目を丸くして、ぱちぱちと瞬きをした後、へにゃりと相好を崩すように笑ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『デビルドラゴン』

POW   :    ドラゴニックコンボ
【黒竜の爪】が命中した対象に対し、高威力高命中の【尻尾攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    ノヴァブレス
【漆黒の炎】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    魔竜軍団
召喚したレベル×1体の【ドラゴン】に【黒き炎の翼】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

 千桜夜宵が、真の意味で心の平静を取り戻した時。
彼女の体から、煌めく銀色の光――詠唱銀が現れ、そして具現化されるのは、彼女の中からはじき出されたオブリビオン……「デビルドラゴン」。
 その恐ろしき姿が日常の中に現れたことで、夜宵の顔がさっと蒼褪める。
「そんな……どうして……」
『何故と問いたいのはこちらの方だ、蜘蛛の女!なぜ人を殺めぬ、なぜ我の言葉に耳を傾けぬ!!』
 周囲にいた猟兵たちが夜宵を庇うように前に出る。デビルドラゴンは忌々しげに咆哮した。
『おのれ、おのれおのれおのれ猟兵め!!この世界でも我の邪魔をするかぁぁああ!!』
 緑に満たされた神社の境内に竜の吠え声が響く。
 ゆったりした時間はおしまい。ここからは――竜殺しの時間だ!
========================================
第二章 「デビルドラゴン」が現れました。

 おめでとうございます。猟兵たちの潜伏作戦により無事対象「千桜夜宵」の魂からオブリビオンが解き放たれました。いかに詳細を記します。
 
 「戦場について」
 神社の境内になります。小さな神社ではありますが、それなりの広さがあります。
 世界結界の効果により、神社内にいた神主をはじめとした一般人はデビルドラゴンのことを一般的に見られる災害のようなものと誤認し、建物内に非難しています。戦闘の邪魔、および救出対象になることはありません。
 夜宵は土蜘蛛であるため世界結界の効果はありませんが、彼女は猟兵のユーベルコードには及ばない能力「アビリティ」を使えるため、戦闘中はそれで自分自身の身を護ります。彼女の護衛にプレイングを割く必要はありません。(ただし、猟兵でないため彼女のアビリティはオブリビオンに対しての攻撃手段にはなりません。)
 デビルドラゴンは猟兵を殺し尽くすまでは夜宵に危害を加えるよりも先に猟兵を標的とします。
 境内にあるものの中には戦闘に使えるものも存在するでしょうが、何かを使用したい場合は「使えるものは何でも使う」といった曖昧な表現ではなく、「何を」「どうやって」使うか明記してください。
 屋外であるため、空中戦を行うことが可能です。日中であり、太陽が出ています。
 
 「デビルドラゴンについて」
 基本的に空を飛んだ状態です。大地に接近する時はその爪などで猟兵に攻撃を仕掛ける場合に限ります。
 猟兵がユーベルコードを一切使わなかった場合でも、竜の爪や尻尾、炎のブレスで攻撃してします。棒立ち状態にはなりません。
 夜宵を洗脳できずに苛立っているため、そこを利用するような戦い方をすると優位になるかもしれません。
 
 第二章のプレイング受付開始は6/8(水)朝8:31~となります。
 時間帯によっては上記タグやマスターページに受付中の文字がないことがありますが、時間を過ぎていればプレイングを送ってくださって構いません。
 マスターページを一読したうえでプレイングを送信してください。

 それでは、夜宵の平穏を守り続けるため、悪魔契約書を回収し燃やしてしまうために、出現したオブリビオンを倒してください。
ダーティ・ゲイズコレクター
私はダーティ!ダーティ・ゲイズコレクター!
凶悪で極悪で劣悪で最悪な魔王ダーティとは私のことです!

あーすっきりした!やっぱこれ言わないとダメですね!
ではオブリビオンさんの悪事の邪魔という超ワル行為開始です!

まずは挑発!

なんで洗脳失敗したんでしょうね?
もしかして悪事初心者さんでしたか?

こっち見たらUC【梟悪!穢瞳瞬刻禍】で目を撃ち抜く!
見られて溜まった{ゲイズ・パワー}で『オーラ防御』の応用技、オーラの檻で捕縛!
{ダーティウイング}で『空中浮遊』して近寄り
空中踵落としと{ダーティグリーヴ}からの『斬撃波』で地面に叩きつけます!
最後は{ダーティガントレット}で『衝撃波』を纏ったパンチを叩きこみます!



●魔王ダーティ、名乗る!
「私はダーティ!ダーティ・ゲイズコレクター!――凶悪で極悪で劣悪で最悪な魔王ダーティとは私のことです!」
 出現したデビルドラゴンの前に仁王立ちし、ダーティはびしり!と指を突き付ける!
(ああすっきりしたー!!やっぱこれ言わないとダメですね!)
 お決まりの名乗りを上げたことによる爽快感に浸るダーティ。やっぱりね、いっつもやってることやらないとね、なんか鬱積するものがあるよね。そんなものを晴らせて今はすっきり気分なダーティであった。
(では!オブリビオンさんの悪事の邪魔という超ワル行為、開始ですっ!)
 悪事の邪魔は善行では? というツッコミはデビルキングワールドの住民には基本的には通用しない。彼らにとってヒトの邪魔をすることはワルい行為なのだ。だからカッコいいのだ。超COOLなのだ。
「あーあ、それにしてもなんで洗脳失敗しちゃったんでしょうねー? もしかしてー、悪事初心者さんでしたかー?」
 それならしょうがないですねー!とふふん、とせせら笑いながら言うダーティの挑発に、デビルドラゴンは面白いくらいに引っかかってくれた。烈火のごとく怒りながら、炎のブレスを吐かんと口をぐわっと開ける。
「おのれ、おのれおのれ貴様、娘ェ!我を悪事初心者と愚弄した事、許さんぞォォォッ!!」
 怒りの視線がダーティに注がれる。その視線を「ゲイズ・オーラ」に溜め込みながら、ダーティはデビルドラゴンの両の眼へと向かって、自身の両目から赤紫色の矢印の形をしたオーラの矢を発射し続ける。その速度たるや、126分の1秒。デビルドラゴンには避けることも叶わず。そして目を覆うことのできる手はその巨体には短すぎた。
「ガアアアアアアアアッ!!」
 苦悶にのたうち回りながら漆黒の炎のブレスを吐くデビルドラゴン、悶えるが故に標的の定まらないそれの中に、ダーティは赤紫色の矢印のオーラを纏って自ら突っ込んだ!
「うわあっつい!」
 幾らオーラによって防御されてるとはいえ、炎のブレスが「あっつい」で済まされてしまうあたりダーティもデビルキングワールドの住人である。頑丈だ。そしてデビルドラゴンからの視線を受け続けて蓄積した赤紫色の矢印のオーラは、ダーティの指示のままに形を変え、オーラの檻となってデビルドラゴンを捕縛する!
「グゥゥゥオオオオオオ!!!」
 何とかして檻から逃れようと身をくねらせるデビルドラゴンの元へ、ダーティは背中に生えた翼――「ダーティウイング」を羽撃かせて近づくと、その頭頂部へ向かって墜ちる!決めるは、空中踵落としである!
 千里を走る(自称)自慢の脚「ダーティグリーヴ」から繰り出された斬撃波はデビルドラゴンを捕え、そのまま地面へと叩きつける。そしてのたうつ魔竜へと、「ダーティガントレット」を構えて、高速の拳が生ずる衝撃波を纏いながら拳を叩き込んだ――!!
「グゥゥゥゥ、ガアアアアッ!!」
 吼えるデビルドラゴン。ダーティはにやりと笑うと、再び拳を構える。
「さあ、私のターンはまだまだ終わりませんよ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

酒井森・興和
古くから人間と付かず離れず暮らしてきた我ら蜘蛛族が喰うでもない人を無闇に殺めるものか

邪竜、あなたが何故殺戮を唆すのかは知らないが同胞を苛むのは見過ごせない
還って貰おう

飛斬帽を【対空戦闘で投擲して切断】し傷を造り
→【二回攻撃】で逆鱗を【投擲】飛斬帽の創傷を狙い【毒使い】

こちらへ敵UCの爪が向けられたら【集中力・第六感で受け流し】命中を躱し
【カウンター】気味に【怪力】で敵の手首や腕、攻撃に伸ばされた尻尾など掴みUCの威力で骨身ごとねじり切り
【悪路走破】で竜の体を足場に三砂を【重量攻撃】で撃ち下ろし攻撃

敵UC爪被弾時
受けた爪をその場で【怪力】で掴みねじ上げ【敵を盾にする】要領で尻尾を相殺
自UCへ繋ぐ



●蜘蛛の尖兵たる者として
「邪竜……あなたが何故彼女に殺戮を唆すのかは知らないが……古くから人間と付かず離れず暮らしてきた我ら蜘蛛族が、喰うでもない人を無闇に殺めるものか」
 興和は「飛斬帽【丹霞】」を手に、デビルドラゴンを睨みつける。
鋏角衆たる興和にとって、土蜘蛛の夜宵を洗脳しようとしていたデビルドラゴンは例え猟兵とオブリビオンという敵対関係が、人を傷つけたという義憤が存在しないとしても正しく討つべき敵である。
「同胞を苛むのは見過ごせない。還って貰おう」
 既にイグニッションは終えている。興和は飛斬帽をデビルドラゴンへと投げつけ、その刃で硬い鱗を斬り裂いて皮を裂き、肉を傷つける。魔竜の叫びが緑の中に響き渡った。
そのまま「逆鱗【朱纏】」を撃ち出し、飛斬帽にてつけた傷を狙って逆鱗に塗りこんだ毒を与える。
「ガアアアッ、おのれ、おのれ、猟兵、邪魔をするなァァァァ!!」
 デビルドラゴンは毒の痛みに悶えながらも、興和をその爪で引き裂かんと大地に近づく、それは興和の狙うところでもあった。空を飛ぶものを相手にした戦闘には慣れている興和でも、彼が自力で空を飛べぬ限りは――あちらから、降りてきてもらうのが一番だからだ。
(識っている。理解っている。あの爪の一撃を受けない限りは、次に続く尾の攻撃はない……ならば!)
 興和は全神経を張り巡らせる。戦いの喧騒の中に身を置きながら、森の木の葉が立てる音すら聞き分けられる程に精神を集中させる。興和は土蜘蛛ではなく鋏角衆であるが、それでも蜘蛛の眷属。蜘蛛が巣を張り、その糸の振動で得物がかかったことを察知するように、大気の揺れの一つも聞き逃さないかのように。
(――来る!右から、大振りの一撃!)
 デビルドラゴンの爪を掠る瞬間で躱し、興和はその腕を逆に捕える。持ち前の怪力とユーベルコードの威力でもって、腕を掴み上げると骨ごとねじり切り、その体の上に飛び乗った。
「ガアアアアアアアアアアアッ!!!」
 デビルドラゴンの絶叫が緑の中に響き渡る。まだまだ興和の猛攻は終わらない。興和の身はデビルドラゴンの体の上にある。その体躯の上を、ツルハシ状の武器「三砂」で鱗を削るように引きずりながら走りまわる。激痛にのたうち回るデビルドラゴンが身をくねらせようと、荒れた山道に慣れた興和がそこから足を滑らせることだけはない。
そして瞬く間にデビルドラゴンの頭部まで鱗を破壊しながらたどり着いた興和は、手にした三砂を振りかぶり、思い切り振り下ろした――。魔竜の血が興和の衣と頬を濡らす。まだまだ、蜘蛛族を苦しめた報いは、その身でたんと味わってもらわなければならない。興和は三砂を握りなおすと、再び大きく振りかぶるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

金宮・燦斗
【黄昏】
うーん、空飛んでるの卑怯だと思いません?
ということで、援軍のエーミールとリアを呼びました~てってれ~。
え? いえいえ、別にエーミールが大凶引いてくれないかなぁとか思ってはげふんげふん。

じゃ、いつもの連携行きましょうか。
メルの攻撃で生まれた足場を使って登り、UC【蘇る夕焼けの殺人鬼】を使ってデビルドラゴンを叩き落とします。
叩き落としたところでエーミールとリアが追撃して。
トドメとして部位破壊+2回攻撃を叩き込みましょう。

ちょっ、エーミール、リア、待って!?
ゲーセンは一向に構わん。だが焼肉は言ってないんだが!?
ぐあああ!! 大食らいのメルの闘争心に火を付けたァ!!
これ終わったら銀行直行か!?


メルヒオール・ツァーベル
【黄昏】
うーわ、空飛んでる……。(見上げつつ)
って、え?? なんで今呼んだ??
いや兄貴絶対エミさんに大凶引いて欲しい思ってるやんけ!!
姐さん!! 真に受けんでええから!!

ほんなら、連携行こか!
UC【絃から伸びる爆発物】を使って足場をどんどん作ってくで!!
出来るだけ周りに被害出さないようにはしたいけど、爆弾積んでるから無理やな!!(ちゅどーん)
兄貴が叩き落とし、エミさんと姐さんが追撃してる合間に手足をワイヤーで縛り付けてやるか!
こういうの部位破壊言うやん?

えっ、兄貴の金で焼肉食える!?(おめめキラキラ~)
バリ高いサーロインステーキも別途食える!?
それを知ったら攻撃の手が止まらないぜひゃっほーう!


エーミール・アーベントロート
【黄昏】
呼ばれました。てってれ~。
兄さんに呼ばれたとあっては、駆けつけない理由がありませんからね!!
えっ、兄さん達おみくじ引いたんですか!? ずるい!
後で私も絶対引いてきますからね!!

じゃあ、いつもの連携いきまーす。
メルさんの攻撃、兄さんの叩き落とし後に私はUC【壱刃五方刺】(SPD版)を発動。
デビルドラゴンの動きを封じるように、そしてリアが攻撃していない部分を叩くように攻撃します。
時折フェイントを交え、だまし討ちも交え、完膚なきまでに。

そういえば、これ終わったらゲーセン行くって聞きました!
そして焼肉にも行くとね!!
いやぁ、やっぱり兄さんは太っ腹! いよっ、私達兄弟のお財布係!!


エミーリア・アーベントロート
【黄昏】
呼ばれましたの。てってれ~。
エーミールお兄様の言葉に同文ですの~。
おみくじうらやましい……。でもリアは我慢ですの。
きっと、ええ、引いてはいけない気がして……。

連携でーすの!
メルの攻撃、燦斗お兄様の攻撃後にエーミールお兄様に合わせるようにUC【夕焼けに映るは血の薔薇花弁】を発動。
デビルドラゴンの隙を見出し、一瞬で近づいて差し上げますの。
リアは兄弟の中でも毒の使い方が1番上手ですの。えっへん。
なので、ええ、トリカブトの毒でも流し込んであげます。

そうそう、燦斗お兄様のお金で焼肉にも行くんですの~。
だって呼ばれたからには……やっぱり、ねぇ?
弟妹達をただでこき使おうと思うなですのー。



●長兄の憂鬱 焼肉編
「うーわ、空飛んでるぅ……」
 メルヒオールは大空を飛翔するデビルドラゴンを見上げて半眼になりながらため息を吐いた。
「うーん、卑怯。空飛ぶのって卑怯ですよねぇ、卑怯だと思いません?」
 どの世界中でもオマエだけにはその言葉使われたくないよというようなセリフを吐きながら胡散臭い笑みを浮かべる燦斗。
「それじゃあ、ちょっと待っててくださいねー」
「えっ何、どこ行くん」
 燦斗はメルヒオールを置き去りに、スマートフォンを取り出してどこぞに電話する。はいはい、私ですよー、どうですか今、空いてます? 空いてますよねぇ? じゃあ現地集合で。そんな言葉が燦斗の口から発せられる。相手の声はメルヒオールには聞こえない。
 それから一分と経たない間に、である。
「と、いうことで。エーミールとリアを援軍に呼びました~てってれ~」
「呼ばれました。てってれ~」
「呼ばれましたの。てってれ~」
 呑気な声を発するのは燦斗の弟妹にしてメルヒオールの兄姉にあたるエーミール・アーベントロート(《夕焼けに立つもう一人の殺人鬼》・f33551)とエミーリア・アーベントロート(《夕焼けに佇む殺人鬼[LadyAbendrot]》・f35788)のふたりである。
「兄さんに呼ばれたとあっては、駆けつけない理由がありませんからね!」
 ふふん、と胸を張るエーミール。彼にとって兄とは至高の存在である。
「エーミールお兄様の言葉に全文同文ですの~」
 ふふん、とエーミールに倣って胸を張るエミーリア。彼女は兄弟大好きである。
電話で一分でグリモアベースに急行し、そこからグリモア猟兵の転移ゲートを通ってここまで急行だった。
「……えぇ……?? なんで? なんで今呼んだ?」
「え? いえいえ。別にエーミールが大凶引いてくれないかなぁとか思ってはげふんげふん」
「いや絶対思っとるやんけ。大凶引かせる気満々やんか」
「えっ、兄さん達おみくじ引いたんですか!? ずるい!」
「おみくじうらやましい……でもリアは我慢ですの」
「私は我慢しませんからね!後で絶対引いてきますからね!」
 テッテレー! エーミールに 大凶フラグが 立った!
「我慢ですの……ええ、きっと、引いてはいけない気がして……」
「姐さん!真に受けんでええから!」
 一日に四枚も大凶出たらこの神社逆にヤバいと思うんだ。何が逆かは知らないけど。
なお、この会話の間デビルキングドラゴンは一切攻撃してこずに空気を読んで滞空していた。このクソ呑気な会話を聞いてキレそうになっている。なぜ攻撃してこないかと言えば、戦隊ものの名乗りのシーンで敵が攻撃してこないようなものである。何度もこの解釈が通用すると思うなよ。今に喋ってる途中で攻撃するぞ。
「じゃ、いつもの連携行きましょうか」
 のほほんとした空間をぶちやぶって、燦斗がバトル開始の合図を告げた。
「ほんなら、連携行こか!」
 メルヒオールが反応し、ワイヤーを取り出して。
「じゃあ、いつもの連携いきまーす」
 エーミールが仕込み杖を構えて。
「連携でーすの!」
 エミーリアがにこにこしながらぐっと両手を握った。
「最後の団欒は済んだか貴様らァ!!我が!滅ぼすぞ!貴様らを!絶対に!いいか!」
 デビルドラゴンはキレッキレで叫んだ。そりゃあこれだけ無視され続けてコケにされてたらキレる。
「おうやってみいやコラぁ!!」
 メルヒオールが【絃から伸びる爆発物(プロミネンス・ワイヤード)】でワイヤーをデビルドラゴンへ伸ばす。ワイヤーが絡みつき、爆弾が爆ぜる。デビルドラゴンは苦悶に大きく翼を羽ばたかせた。
次々とワイヤーを投げ、爆発を起こしていくメルヒオール。彼のユーベルコードの最大の利点はその攻撃力だけにあらず、ワイヤーがその場に残り、足場となることである。
「では、お邪魔しまして、っと」
 メルヒオールが残したワイヤーの残骸を飛び伝っていく燦斗。赤い瞳を輝かせ、二振りの黒鉄の刃を両の手に。
「そういえば、ご挨拶がまだでしたねぇ」
「要らぬ、貴様の名など知る必要も……」
「私には二つの名前がありまして!!闇医者と殺人鬼、どちらの名前がお好みですかぁ!?」
 連続して繰り出される黒鉄刀の斬撃がデビルドラゴンを地に叩き落す。
「グゥゥゥゥ、オオオオオオオッ!!」
「来ましたねいらっしゃいませ!さあ続きは私が参りますよ!」
 すらりと抜かれた仕込み杖、刃がデビルドラゴンを貫き、【壱刃五方刺(ワンショット・ヒットスタブ)】が発動する。デビルドラゴンの行動パターン、回避パターンを記憶したエーミールの背後から飛び出してくるのはエミーリア。
「リアにとって間合いなんて関係ありませんの。だって、人は誰だって僅かな隙が生まれるんですから」
 【夕焼けに映るは血の薔薇花弁(ブルート・ローゼ・アーベントロート)】。デビルドラゴンが激痛に身もだえるそのわずかな隙に、残像を残しながら近づき、トリカブトの毒を含んだ花弁を放つ。
「リアは兄弟の中でも毒の使い方が一番上手ですの、えっへん」
 なんか顔文字でもつきそうな口調で胸を張るリア。そのエミーリアの隙を埋めるように、行動パターンを記憶したエーミールの仕込み杖の斬撃がデビルドラゴンを襲う。
「さあ、完膚なきまでに!」
 エーミールとエミーリア二人の猛攻が続く中、メルヒオールのワイヤーが再び飛来してデビルドラゴンの四肢を縛り付ける。そこに燦斗がさらに追撃を仕掛けた。
「そういえば兄さん」
「はいはい、何でしょう?」
 突然エーミールが燦斗に話しかける。
「これが終わったらゲーセンに行くと聞きました!」
「あ、はい、行きますけど。何か?」
「そして焼肉にも行くとね!」
「え? それは言ってな……」
「そうそう、燦斗お兄様のお金で焼き肉にも行くんですの~」
「ちょっ、エーミール、リア、待って!? ゲーセンは一向に構わん、だが焼肉は一言も言ってないんだがァ!?」
 さすがに慌てだす燦斗。だって自分の金である。他人の金なら何も言わない、むしろ乗ってくる、でも燦斗は長兄。どうしたって金を出すのは燦斗なのである。
 そして、焼肉に食いついた男がここに一人いた。
「えっ、兄貴の金で焼き肉食える!?」
 目をキラッキラ輝かせるメルヒオール。
「バリ高いサーロインステーキも別途食える!?」
「食べられますよ」
「食べられますの~」
 煽るエーミールとエミーリア。
「ぐあああ!!大食らいのメルの闘争心に火を付けたァ!!」
 燦斗の懐のダメージは絶大だった。エミーリアがにこにこしながらトドメを刺す。
「だって呼ばれたからには……やっぱり、ねぇ? 弟妹達をただでこき使おうと思うなですのー」
「いやぁ、やっぱり兄さんは太っ腹!いよっ、私達兄弟のお財布係!!」
「財布握っているのメルなんですけどー!くそっ、これが終わったら銀行直行か……!?」
「フーン!!それを知ったら攻撃の手が止まらないぜひゃっほーう!」
 ワイヤーの爆弾を次々爆発炎上させながらハイテンションで叫ぶメルヒオール。
そう、この打ち上げの話しながら、こいつらはまだデビルドラゴンを倒していないのである……!!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルテミシア・アガメムノン
悪魔契約書はガチデビルさんの置き土産。
魔界の不始末で他の世界の方に迷惑はかけられませんわよねえ。
それにしても何をキレているのです。
貴方にその資格があるとでも?
女性に憑りついて操ろうなどワルというのも烏滸がましい下種の所業。
消滅を以て償いなさいな。

『明星の栄光』を発動。
無限の魔力に比例した戦闘力増加をして天を翔けましょう。
敵POWUCは余裕を以て見切って躱します。(瞬間思考力×見切り)
超音速で空を飛ぶ悪魔龍の上を取り、背中の翼から魔力弾の雨(アルテミシアの翼×弾幕)を降らせて牽制して、急降下して間合いを詰めて『クロノスの大鎌』で斬り裂きましょう!



●女帝の鉄槌
「グゥゥゥゥ、ガアアアア……おのれ、おのれおのれおのれおのれぇ……猟兵どもめ、我をどこまでもどこまでも虚仮にしおってぇぇぇ……許さん、許さんぞォォォ……!!」
「何をキレているのです、貴方にその資格があるとでも? 見苦しいにも程がありますわ」
 デビルドラゴンの前に最後に、優雅に縦ロールをなびかせて立ちふさがったのはアルテミシアだった。
「悪魔契約書はガチデビルさんの置き土産。魔界の不始末で他の世界の方に迷惑はかけられませんわよねえ」
「おのれ、そこを退け……!いや、貴様もろとも灰燼と帰してくれようぞ……!」
 咆哮をあげるデビルドラゴン、対してアルテミシアはどこまでも優雅、どこまでも荘厳。
「女性に憑りついて操ろうなどと、ワルというのも烏滸がましい下種の所業。消滅を以て償いなさいな」
 そうぴしゃりと言い放つと、アルテミシアは【明星の栄光(ルキフェル)】を発動し――彼女の全身が、黄金に光り輝くオーラで包まれる。内包する魔王としての無限の魔力によってアルテミシアは絶大な力を得、そしてデビルキングドラゴンに肉薄するための飛翔力を得る。
「おのれェェェェッ、貴様も我を虚仮にするかァァァッ!!」
「随分とプライドを傷つけられたようで何よりですわ。貴方が彼女にした仕打ち、それで償っても余りありますもの」
「黙れ!その口を!今すぐ閉じろォォォォ!!」
「お断りですわ」
 きっぱりと拒否するアルテミシア。自らに迫るデビルドラゴンの鋭利な爪を女帝の余裕で初速を見てから最短ルートを算出して最小限の動きで躱し、時速12600kmの超音速で空を舞いながらデビルドラゴンの頭上を取る。
「いつまでもどこでも、自分が一番高い所にいられるなんて思わないことですわ。何せ、ここにはわたくしがいるのですもの!」
「貴様ァッ……!!」
 黄金に輝く三対六枚の光の翼を広げ、羽根型の魔力弾の雨を降らせる。自身の上から降り注ぐ魔力弾の雨に。デビルドラゴンは苦悶にあえいで身をのたうち回らせる。
「さあ、これでお終いですわよ――!!」
 超音速で急降下したアルテミシアは、デビルドラゴンに対して間合いを詰め、両手の中にクロノスの大鎌を発現させて、大きく振りかぶり。
 ざん。
 クロノスの大鎌は、デビルドラゴンの首を刈り取った。
膨大な量の血飛沫が頭部を失った首から噴出すが、堅牢な魔力に覆われたアルテミシアの爪先一つ汚すことは叶わない。女帝の醸し出すオーラは、その威光を保つために何物にも侵されることはない。
 断末魔の一つ上げることも叶わずに、デビルドラゴンは絶命した。そのまま血飛沫の言ってきすらも現世に残すことなく消え去る。後に残ったのは、一枚の悪魔契約書。
「さて、回収完了ですわ」
 アルテミシアは悪魔契約書を手にし、爪先に灯した炎で契約書に火をつける。
そのまま炎はその一枚の紙きれをを燃やし尽くしていった。

 斯くして悪魔契約書の破棄は執行され、シルバーレインに住む一人の土蜘蛛、千桜夜宵の心には真の平静が訪れたのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年06月11日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#デビルキングワールド
🔒
#シルバーレイン
🔒
#戦後
🔒
#7thKING決定戦
🔒
#悪魔契約書


30




種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト